JP4890130B2 - 樹脂管用ワンタッチ継手 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、住宅設備の給水や給湯用の配管に、架橋ポリエチレン管やポリブテン管等の樹脂管をワンタッチで接続できる樹脂管用ワンタッチ継手に関する。
この種の管を接続する継手構造は、ワンタッチ継手、電気融着型継手、熱融着型継手、袋ナット型継手、スライドリング型継手の5種類に大別できる。
その中でも、ワンタッチ継手と呼ばれる継手は、管と継手の接続が容易で、かつ短時間で施工できるため、普及が進んでいる。
このワンタッチ継手には、外周Oリング方式(以下「外周式」という。)と内周Oリングシール方式(以下「内周式」という。)に分けることができる。前者の外周式は、継手内のシール用Oリングが、管挿入後に管の外径部に配置される構造である。この外周式は、内周式に比べて基本構造がシンプルで、流量特性も良好であるが、配管施工時に管の取り扱いが粗雑であったり、配管作業中にカッター等で管外周側表面に線傷がつくと、外周Oリングだけでは十分なシール効果が得られずに漏水に至る欠点がある。
一方、内周式は、基本構造が外周式に比べて複雑で流量特性も外周式にやや劣るが、管外径側表面に付く傷には、全く影響を受けず、シール性の観点では信頼性が高く、使用者に信頼を受けている。この内周式は、継手内のシール用Oリングが管挿入後に管の内径部に配置される構造であるから、内周式の場合、内周Oリングの適正なつぶし代を得るために、以下に示すように、各種の工夫を施した内周式の継手が提案されている。
その一つは、線径の細いOリングを内蔵し、管をそのまま継手に挿入できるタイプであり、この場合、挿入しただけでは適正なつぶし代を稼ぐことができないので、管挿入後に管自体を外径側から強制的にクランプして、適正なつぶし代を得るタイプの継手である(特許文献1参照。)。
その他の継手は、線径の太いOリング若しくは専用パッキン(断面三角形パッキン)を使用しているので、管挿入後に管外径からクランプしなくても、適正なつぶし代を得られる構造であるが、管挿入力が高くなってしまうため、挿入ガイドなる部品を継手内に具備している構造である。この場合、挿入ガイドがないと、管挿入力が高いばかりか、内周Oリングを切断したり、巻き込んでしまうため、内周Oリングを接着剤で内筒の装着溝に固定している例もある(特許文献2及び特許文献3参照。)。
更に、その他の継手は、継ぎ手に管を挿入する前に、内周Oリングを組み込んだ別部品を、インコアを組み込む要領で管に入れてから継手本体に挿入するタイプの継手も提案されている(特許文献4参照。)。
特許第3411546号公報 特許第3600764号公報 特開2004−232692号公報 特開2003−240177号公報
しかしながら、特許文献1は、管を挿入しただけでは、適正なつぶし代が得られないため、管挿入後に管外径から強制的にクランプ部材でクランプしてつぶし代を得るようにしているため、構造が複雑であった。
特許文献2は、ガイド自体の厚みが非常に薄いので、製造が困難な上に強度が低く、挿入ガイドの固定が難しく、組立作業も困難である。また、特許文献3は、樹脂製ガイドの動きが、胴により制限されるため、管の斜め切に対して対応能力が低く、例えば、角度10度に斜め切りされた管を挿入すると、挿入ガイド端面と管端面との間に隙間が生じ、その隙間に内周Oリングが挟まり、Oリングの飛び出しや切断に至り、そのため、内周Oリングを接着剤等で固定する必要がある。
更に、特許文献4は、構造が複雑で、かつ高価な部品を必要とし、また、この構造は、製品落下等で誤動作し、使用が不可能になるおそれがある。
本発明は、従来の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、接合パイプの挿入時にシール部材等の部品に傷などを付けることなくスムーズに挿入接続でき、しかも、パイプとガイドリングとの間に隙間を作ることなく、ガイドリングがシール部材を円滑に通過することができると共に、流体圧力によるパイプの応力緩和を抑制して、シール部材のつぶし代を長期的に安定して確保でき、しかも、組立性や施工性においても安定した性能を発揮し、もって、有用なワンタッチ継手を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、継手本体内に一体に又は別体に設けた内筒部の外周面に装着溝を形成し、この装着溝に内周シール部材を装着し、前記内筒部には、弾性材料で形成したガイドリングを外嵌し、このガイドリングの内周面で前記内周シール部材を押圧接触させ、さらに、前記ガイドリングの内周面に環状の係合凹部を設け、この係合凹部を前記内周シール部材に係合させると共に、前記内筒部に嵌合した接合パイプの先端面前記ガイドリングの後端面の弾性に追従しつつ接合パイプの先端面で押圧ガイドしながら接合パイプを安定した状態で挿入接続するようにした樹脂管用ワンタッチ継手である。
請求項2に係る発明は、継手本体内にロックリングと内筒部を有する筒状インジケータを収納し、この筒状インジケータは、内筒部の奥部から接合パイプを挿入する挿入間隙部を有した外筒部を一体に形成し、前記内筒部に形成した装着溝に内周シール部材を装着し、前記外筒部に形成した装着部に外周シール部材を装着すると共に、弾性材料で形成したガイドリングを前記挿入間隙部に挿入して前記外周シール部材でガイドリングの外周面を押圧することによりガイドリングの内周面で前記内周シール部材と前記内筒部を押圧した樹脂管用ワンタッチ継手である。
請求項3に係る発明は、ガイドリングの外周面先端側に係合凸部を形成し、この係合凸部に前記外周シール部材を係合させて前記ガイドリングの外周面の押圧保持させた樹脂管用ワンタッチ継手である。
請求項に係る発明は、ガイドリングの外周面をテーパ面に形成し、このテーパ面を外周シール部材で押圧してガイドリングの内周面を内筒部の外周面に面接触させた樹脂管用ワンタッチ継手である。
請求項に係る発明は、挿入間隙部の奥部に形成した収納室の外周をテーパ面に形成した樹脂管用ワンタッチ継手である。
請求項に係る発明は、挿入間隙部に挿入した接合パイプの先端面を、ガイドリング後端面の弾性に追従しながら押圧接触させるようにした樹脂管用ワンタッチ継手である。
請求項に係る発明は、挿入間隙部内に挿入した接合パイプでガイドリングを押圧してガイドリングを挿入間隙部の奥部の収納室に案内したとき、接合パイプの外周面と前記外筒部の内周面との間に設けられたクリアランスを介して連通した圧縮空気で装着部内の外周シール部材を継手本体の開口部側に押圧移動させて接合パイプの内外周面を内外シール部材で挟圧保持させた樹脂管用ワンタッチ継手である。
請求項に係る発明は、前記収納室の内周面に、ガイドリングの抜け座り防止用の段溝部を形成した樹脂管用ワンタッチ継手である。
請求項に係る発明は、継手本体は継手部と被覆筒を螺着して構成し、この被覆筒に視認窓を形成し、かつ筒状インジケータを透明又は半透明の樹脂で形成し、継手内での接合パイプの接続状態を外方より確認できるようにした樹脂管用ワンタッチ継手である。
請求項1に係る発明によると、ガイドリングは、内周シール部材に適正なつぶし代を確保しながら接合パイプを円滑に、かつ確実に案内して挿入でき、安定したパイプ挿入性能を発揮でき、もって、有用な内周シール式のワンタッチ継手を得ることができる。
しかも、先端面を斜め切りされた接合パイプを挿入した場合であっても、その斜め切り角度の接合パイプの先端面が弾性材料のガイドリングに追従しながら挿入接続できるため、内周シール部材等が傷などを付けることなく接合パイプと継手は、確実にかつ容易に接続することができる。
請求項に係る発明によると、パイプの挿入時に、ガイドリングの外周面を外周シール部材で押え付けることができ、しかも、弾性材料で形成されたガイドリングの後端面と接合パイプの先端面とが確実に密着しながら挿入できるので、パイプの先端面とガイドリングとの間に隙間ができず、ガイドリングは内周シール部材をスムーズに通過することができ、確実に接合パイプを接続することができる。
請求項に係る発明によると、外周シール部材でガイドリングが安定して位置決め保持されるため、外観不良の防止が可能となり、ガイドリングやロックリングの変形が防止でき、接合パイプの挿入力の安定と挿入時のガイドリングの破損防止が図られ、更には、組立や検査の簡易化にも寄与できる。
請求項に係る発明によると、ガイドリングの外周のテーパ面を外周シール部材でくさび効果で押圧しながら、ガイドリングは内周面を押圧しつつパイプ先端面を確実に密着させて接合パイプを安定した状態で接続することができる。
請求項に係る発明によると、挿入間隙部の奥部に形成した収納室の外周をテーパ面に形成したから、ガイドリングは、確実に接合パイプを案内しながら円滑に接続することができ、しかも、内周シール部材の密封性を補完する機能も発揮する。
請求項に係る発明によると、挿入間隙部に挿入した接合パイプの先端面を、ガイドリング後端面の弾性に追従しながら押圧接触させるようにしたから、パイプ先端面が斜め切りであっても、ガイドリング後端面との間に隙間が生じることなく確実に押圧接触して安定した状態で接続を可能とする。
請求項に係る発明によると、筒状インジケータは、一体部品を用いており、パイプ挿入前は、内外シール部材は接合パイプに対してやや位置をずらして、サンドイッチ状態に位置していないから、パイプ挿入力の上昇を防いで容易に挿入可能である。一方、パイプ挿入動作時には、パイプが内周シール部材と外周シール部材を通過した直後に、筒状インジケータの内部は密封状態となり、圧縮された空気は外筒部の内周面と接合パイプの外周面との間のクリアランスを通過して装着部内の外周シール部材を押圧して外周シール部材を継手本体の開口部側へ移動させると、内周シール部材と外周シール部材で接合パイプの内外周を挟圧保持したサンドイッチ状態となるため、流体圧力の負荷による応力緩和に伴なって接合パイプが拡径する現象を抑制することができ、内周シール部材のつぶし代を長期的に安定して確保でき、従来例のようにクランプのための特別の部材を用いる必要もなく、その接続作業を確実に、しかも容易に実施できる。
請求項に係る発明によると、収納室の内周面に形成した段溝部に、収納室に位置しているガイドリングの外周面が当接するので、ガイドリングの抜け戻り現象を確実に防止することができる。
請求項に係る発明によると、継手内での接合パイプの接続状態を外方より確認できるから、接続状態を視認でき、接続不良を予め確認することが可能となり、接続不良の事態を回避することができる。
以下、本発明における樹脂管用ワンタッチ継手の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1において、本発明の樹脂管用ワンタッチ継手は、例えば、給水・給湯用の接合パイプ接続用の管継手として用いられ、このワンタッチ継手は、架橋ポリエチレン管やポリブテン管などの樹脂管を接合パイプ50として接続可能な管継手である。
図中、継手本体10は、継手部11と被覆筒12からなり、継手部11に設けたおねじ11aと、被覆筒12に設けためねじ12aを螺合することで一体化できるようにしている。継手部11と被覆筒12との取付構造は、めねじ12aをおねじ11aに被せるように螺合した、いわゆるキャップ構造による取付け以外にも、被覆筒12におねじ、継手部11にめねじを設け、これらを螺着して取付けるようにしてもよい。
図2に示すように、継手部11は、黄銅または青銅等の金属によって略筒状に形成し、この継手部11のおねじ11aと反対側の端部には、図示しないヘッダーや接続部材、或は他の配管と連結するおねじ部11b(又はめねじ或はその他の接続部)を設けている。継手部11は、図のような通常の直線状の形状以外にも、例えば、チーズ形状やエルボ形状に形成してもよく、また、継手部を図示しないバルブの一部に組み込むこともでき、このように各種の形態の配管の接合部として用いられ、各種の構造、形状を有する形態の継手部に応用できる。
被覆筒12は、黄銅または青銅等の金属によって略筒状に形成し、継手部11を螺着して継手本体10を構成するときには、この被覆筒12の内部にロックリング17と筒状インジケータ20、及び、保持リング31、シールリング28、内周シール部材(Oリング)29、外周シール部材(Oリング)30、ガイドリング40、スペーサリング36を収納している。なお、継手部11、被覆筒12は樹脂製であってもよい。
被覆筒12の外部には確認窓13を穿孔して形成しており、この確認窓13から筒状インジケータ内部20の状態を確認でき、接合パイプ50をこの被覆筒12に設けた挿入開口部14から挿入したときにこの接合パイプ50の接合状態(挿入が完了した状態)を外方から確認できるようにしている。
被覆筒12の内周側には、段状部15を設けており、この段状部15にロックリング17を装着可能に設けている。また、この段状部15から挿入方向側の位置には、係合段部16を形成しており、この係合段部16に保持リング31を装着可能に設けている。
この被覆筒12の外周筒をシュリンク包装する透明フィルムに、接合パイプの材質やその他の文字や図形の識別記号を予めフィルムに印刷しておき、対応する継手の被覆筒12にシュリンク包装しておくこともできる。このシュリンク包装は、確認窓13を介して外部に露出しているインジケータ20を保護する働きも有している。
筒状インジケータ20は、内筒部21を内側に設け、この内筒部21の奥部21aから接合パイプ50を挿入する挿入間隙部24を有した外筒部22を一体に形成して略二重筒状に形成している。この筒状インジケータ20は、ポリフェニルサルフォン(PPSU)等の透明又は半透明の樹脂などによって形成し、外部からこの透視筒の内部を視認可能に設けている。また、この材料は、耐圧強度、耐冷熱性、耐加水分解性、耐塩素性、耐衝撃性、耐薬品性、耐長期熱間内圧クリープ性を有するのが望ましい。
内筒部21の外周側には溝状の装着溝21bを設け、この装着溝21bには、本例において内周Oリングからなる内周シール部材29を装着している。
本実施形態においては、筒状インジケータ20は、第1部材20aと第2部材20bに分割して形成し、これらをスナップ嵌合によって一体化することでこの第1部材20aと第2部材20bの間に装着溝21bを設けるようにしているが、これ以外にも、第1部材と第2部材を螺着や接着、融着、プレスフィット(しまりばめ)等の手段で固着したり、又は、筒状インジケータ全体を射出成形などの成形手段によって形成して、予め装着溝21bを筒状インジケータ20に設けるようにしてもよい。
なお、本実施例における第1部材20a、第2部材20bは、それぞれ軸方向に形成された凹条部20c、凸状部20dによる凹凸嵌合により、回り止め状態で固着されている。
また、本実施例における筒状インジケータ20は、内筒部21と外筒部22を一体に射出成形した単一部品として構成しているが、内筒部21と外筒部22を別体に成形しつつ、両部品間をOリング等を介在してシール状態に配置することにより、実質的に一体化するよう構成しても良い。
その他、継手部11に一体に内筒部を設けるようにしてもよい。この場合、継手部と内筒部を一体化することで簡単な構成で継手部11を容易に形成でき、また、これらの間に後述するシールリング28を装着することなく流体の漏れが確実に防がれる。
装着溝21bは、内周Oリング29の断面口径を小さく形成することによって深さを浅くすることができ、これにより、内筒部21内の流れる流路の口径を大きくとるようにして流量を大きく確保している。
また、内筒部21の外周面21cは、略フラット面状に形成し、この外周面21cは、ガイドリング40が密接しながらスムーズに挿入できるような径に設けている。
挿入間隙部24の奥部には、ガイドリング40を収納可能な収納室25が設けられ、この収納室25の内周面25aはテーパ面に形成されている。この内周面25aは、後述するようにガイドリング40に設けた外周面40aと同じ角度によって形成され、これにより、ガイドリング40がスムーズにテーパ状の内周面25a内に案内される。
また、図13に示すように、収納室25の内周面25aには、ガイドリング40の抜け戻り防止用の段溝部25bが形成されており、収納室25に収納されたガイドリング40の外周面が、この段溝部25bに当接・係合してガイドリング40の抜け戻り現象を確実に防止することができる。
外筒部22の内周側には、環状の段部22aを形成しており、この段部22aの端部側に保持リング31が位置することにより、溝状の装着部23を構成している。
保持リング31の内側には、接合パイプ50の外周側が嵌入する環状突部31aを設け、また、外側には、被覆筒12の内周面側に嵌合可能な嵌合面31bを設けている。さらに、この嵌合面31bに、被覆筒12の係合段部16に係合可能な係合部31cを設けている。
当接面部31dは、保持リング31の端部側に設けており、この当接面部31dを筒状インジケータ20の端部22bに当接させて装着すると、当接面部31dと筒状インジケータ20の段部22aとの間に前述の装着部23が構成され、この装着部23に外周Oリングである外周シール部材30を装着する。
この場合、保持リング31の環状突部31aが後述するガイドリング40の後方外端にやや係合状態にあり、これにより、ガイドリング40の飛び出しを防いでもよい。なお、保持リング31の環状突部31aとガイドリング40を密着させた場合には、継手内部への粉塵や水分等の浸入を防ぐことができる。
装着部23の装着方向における長さは、外周Oリング30の図示しない断面口径よりも大きく形成しているため、この装着部23の間において外周Oリング30が移動自在となっている。
また、装着部23の挿入方向の開始位置は、外周Oリング30を装着したときに、この外周Oリング30の装着方向における図示しない中心の位置が内周Oリング29の装着方向における中心の位置よりも奥側に位置し、一方、装着部23の終端位置は、外周Oリング30が接合パイプ50の挿入側に摺動したときに、この外周Oリング30の前記中心位置が内周Oリング29の中心位置と略同じ位置になるように装着部23全体を構成している。
ここで、外周Oリング30の前記中心位置が内周Oリング29の中心位置と略同じ位置となる状態とは、流体圧力の負荷による応力緩和に伴なって、接合パイプ50が外周側に拡径してしまう現象を、外周Oリング30の押圧力で抑制することにより、内周Oリング29による内周シールを維持できる状態をいう。
外筒部22の内周面25aから続くフラットな内周面25bの径は、接合パイプ50の挿入時において、この接合パイプ50の外周面50aとの間にクリアランス33を設けることができるように、接合パイプ50の外周面50aの外径よりもやや大径になるように形成している。
筒状インジケータ20の継手部11への装着端部側には鍔部26を形成しており、筒状インジケータ20の継手部11への装着時にはこの鍔部26の外周面26a側が継手部11の案内面11cに嵌合することで、装着時のガタが防止され、Oリング28によるシール性が確保される。
また、鍔部26付近に環状切欠部27を設け、この環状切欠部27にOリングであるシールリング28を装着して筒状インジケータ20と継手部11との間をシールしている。このシールリング28と前記したガタ防止構造により、継手部11と筒状インジケータ20の隙間が塞がれて流体の漏れを確実に防止している。
継手部11と被覆筒12の取付け時には、被覆筒12の端部側と継手部の当該接触部位が当接し、被覆筒12を継手部11に対して必要以上にねじ込めないようにしているため、内部に装着される筒状インジケータ20に対して大きな締付け力が加わることがない。
内周Oリング29、外周Oリング30は、弾性材料によって形成して変形可能に設けている。本例においては、EPDMなどのゴム等によってこれらを形成しているが、これらの硬度としては、例えば、硬さ(デューロメータA)H70程度を有するように形成するのが望ましいが、H70以上、或は以下の材料を用いて形成してもよい。
ガイドリング40は、内周Oリング29、外周Oリング30と同等、或はそれ以上の硬度の弾性材料によって形成し、例えば、内周Oリング29、外周Oリング30と同様にNBRや、圧縮永久ひずみの少ないEPDMなどのゴム等の弾性材料によって形成している。この場合、本例におけるゴムと同等の硬度を有する素材、例えば、熱可塑性エラストマーなどを用いることもできる。
ガイドリング40の外周面40aはテーパ状に形成してテーパ面を設け、この外周面40aの角度は、収納室25の内周面25aの角度と略同じ角度である。
図11、12に示すように、ガイドリング40の外周面40aの先端側に係合凸部40cを形成し、この係合凸部40cに外周Oリング30を係合させてガイドリング40の外周面40aに押圧保持させる。本例における係合部40cは、ガイドリング40の外周面40aに環状の凸条部を形成している。
この係合凸部40cによってガイドリング40がロックリング側へ飛び出すのを防止することにより、外周Oリング30でガイドリング40が安定して位置決め保持されるため、安定したパイプ挿入機能を発揮することができるばかりでなく、ガイドリング40やロックリング17が変形することなく、しかも組立てや検査の簡易化を図ることができる。
また、図12の鎖線で示すように、ガイドリング40の内周面40bに環状の係合凸部40dや係合凹部40eを設けて、内周Oリング29をこの係合凸部40dや係合凹部40eに係合させることによりガイドリング40を位置決めするようにしている。このように、ガイドリングの位置決め保持をOリングにより行うことにより、部品点数を増やすことなく、また、ガイドリングを損傷することなく保持が可能となる。なお、内周Oリング29よりも大径である外周Oリング30により係合するのが、接触面積が大きく、係止力が強い。また、外周Oリングは、ガイドリングのテーパ面に沿って移動可能なので、ガイドリング挿入時の抵抗が小さくて済むことから、外周Oリングによる位置保持が好ましい。
ガイドリング40は、挿入間隙部24から挿入し、挿入する際には、接合パイプ50の先端面51をこのガイドリング40の後端面41に突き合わせるように挿入を行うことで、ガイドリング40が接合パイプ50と共に押圧方向に移動する。このとき、筒状インジケータ20に装着した外周Oリング30でガイドリング40の外周面(テーパ面)40aを押さえ付けることによって外周面40aに力が働き、いわゆる、くさび効果を発揮する。このくさび効果によってガイドリング40には外周側から内周側に力が加わり、従って、ガイドリング40の内周面40bによって内周Oリング29を押圧する方向に力が加わる。
これにより、ガイドリング40に対して接合パイプ50の先端面51の一部が接触した状態でこの接合パイプ50を押圧しようとする場合であっても、この一部の接触をくさび効果によって維持しながら挿入方向に押圧でき、このガイドリング40を弾性材料で成形していることにより、接合パイプ50の先端面51に対してガイドリング40の後端面41が形状に沿って弾性変形しながら押圧ガイドし、接合パイプ50とガイドリング40を面接触させながら挿入方向に移動できる。
ガイドリング40と接合パイプ50は、くさび効果によって内筒部21の外周面21cに対して内周側が押圧接触しながら摺動し、接合パイプ50の先端面51とガイドリング40の後端面41は密着シールすることで隙間が生じることなく接合パイプ50を挿入できる。従って、ガイドリング40と接合パイプ50との間には内周Oリング28が入り込むことがなく、内周Oリング28がずれたり脱落するのを防ぎながら接合パイプ50をスムーズに摺動させることができる。
このように、接合パイプ50の挿入時には、この接合パイプ50を内周リング29に対して適正に挿入接続することができ、内周Oリング29によるシール性を確実に発揮した状態で継手本体10に接合パイプ50を確実に接合させることが可能となる。
更に、接合パイプ50の端部(先端面)51が、いわゆる斜め切りの状態で切られている場合にも、ガイドリング40を弾性材料で形成していることにより、このガイドリング40が接合パイプの端部のテーパ面に沿って密着するように変形でき、斜め切りの角度に対して確実に弾性に追従させるように変形して接合パイプの挿入が行える。接合パイプの斜め切りの角度としては、例えば、垂直方向から15度程度傾けて切断した場合にも対応できる(変形できる)硬度にすれば、現場などでの接合作業にも十分に対応できる。
また、ガイドリング40に弾性材料を用いて形成していることで、挿入時には他の部材に傷などを付けることなくスムーズに動作でき、接合パイプ50と継手本体10は確実かつ容易に接合可能となる。
ガイドリング40の硬度を設定する際には、以上のことを考慮した上で適正な硬度に設定する必要がある。例えば、Oリング29、30の硬度(約H70)以上とし、ガイドリング40の成形性も考慮すると、約H90以下に設定する。
なお、本実施形態においては、ガイドリング40の外周面40aをテーパ面に形成しているが、この外周面40aは、内周面側と同様にフラット面状に設けることもできる。この場合にも、テーパ面に設けたときと同様に接合パイプ50の先端面51とガイドリングの後端面41を確実にシールして内周Oリング29の装着状態を正しく維持した状態で接合パイプ50を接合できる。
ガイドリング40が案内される収納室25は、内筒部21と外筒部22によって一体に形成しているため、接合パイプ50によりガイドリング40を押圧して収納室25まで案内した際には、ガイドリング40が挿入されるに従って、接合パイプ50と外周リング30と収納室25に挟まれた密閉領域内の空気が圧縮される。この圧縮された空気は、収納室25が密閉空間であるために逃げ場がなくなり、ガイドリング40が収納室25の奥部に突き当たるまで接合パイプ50を挿入したときにこの圧縮空気が邪魔をして接合パイプ50を挿入できなくなるおそれがある。
これを防ぐため、接合パイプ50の挿入時に、この接合パイプが内周Oリング29と外周Oリング30を通過した直後に、挿入間隙部24内部を密封状態にし、この密封状態において圧縮された空気を、収納室25からガイドリング40を介して接合パイプ50の外周面50aと外筒部22の内周面25bとの間に生じるクリアランス33を介して連通した装着部23側に移動させ、これにより、この圧縮空気によって装着部23内に装着された外周Oリング30を上記密閉領域内に挿入された接合パイプ50の容積分だけ継手本体10の開口部側に押圧移動させることができる。
外周Oリング30が移動すると、接合パイプ50の外周面50a及び内周面50bに外周Oリング30と内周Oリング29からなる内外シール部材をサンドイッチ状態で挟圧させた状態となる。これにより、この内周Oリング29と外周Oリング30によって接合パイプ50の外周面50aをシールして漏れを防ぐことができ、しかも、継手本体10内に生じる圧力による管の応力緩和が引き起こす内周リング29の緩みを防ぎ、この内周Oリング29のつぶし代を長期的に維持して安定したシール性を発揮できる。
このように、接合パイプ50の接合後には、外周Oリング30を内周Oリング29と略同心円上に配置させることができ、従来のように、例えば、Oリングとしてのシール力を発揮させるために、筒状インジケータ20の外周側に挟圧用のクランプ部材などの部材を装着したり、継手本体に接合パイプを挿入する前に内周Oリングを組み込んだ別部品を用いて予め接合パイプに装着したりするなどの特別な部材を用いる必要がない。
また、接合パイプ50の挿入前には、外周シールリング30の挿入方向における中心位置と内周Oリング29の中心位置をずらすことによりサンドイッチ状態としていないため、接合パイプ50の挿入時に内周Oリング29と外周Oリング30による強い挟圧力が加わることがなく、接合パイプ50の挿入に必要な挿入力が著しく上昇するのを防いでいる。
ガイドリング40の外周は、筒状インジケータ20の外筒部22の内周と接していても、接していなくてもよいが、接する場合であっても、その接点は、ガイドリング40の外周面40aに連続する鋭角形状(リップ形状)であるので、前記圧縮空気の移動に伴なってリップ部が傾倒し、圧縮空気を装着部23側に移動させることができる。
また、前記実施例においては、ガイドリング40の外周面40aを外周Oリング30により押え付けることによって、ガイドリング40を接合パイプ50の端面に押圧密着させているが、継手本体10(筒状インジケータ20)と接合パイプ50とのシールを内周Oリング29のみで行う場合には、ガイドリング40の外周面(テーパ面)40aを、インジケータ20の外筒部22で直接押圧したり、外周Oリング30に替えてスプリング等の非シール性弾性部材(図示せず)により押圧してもよい。更に、前記実施例においては、外周Oリング30を移動させているが、内周Oリング29も移動するようにしてもよい。
ロックリング17は、ステンレス鋼等で略環状に形成し、内径側には、接合パイプの表面側に係止してこの接合パイプを抜け止めする保持爪17bを設けている。
ロックリング17のリング部17aは、継手部材10の中心軸の直交方向に対して約3〜5度程度傾斜させてもよく、本例においては、約5度、保持リング30側に傾斜するよう、屈曲形成されている。リング部17aを傾斜させることにより、このリング部17aと接触する継手部材10等の部品との接触面積が少なくなり、摩擦抵抗が小さくなることから、ロックリング17が回転し易くなる。また、接合パイプ50の挿入後に、この接合パイプ50とロックリング17を共回りさせるようにしてもよい。
ロックリング17の保持爪17bは、リング部17aの内周に、リング部17aより更に所定の傾斜角度(本例におけるロックリング17の初期屈曲角度は45度)を有して突出形成するように設けることで接合パイプ50の挿入を容易にし、且つ、接合パイプ50の引抜阻止力を得るようにして、接合パイプ50引抜時に、保持爪17bが接合パイプ50の外周面に食い込んで抜け止めを規制するようにしている。更に、この保持爪17bには、図示しないスリットと、中央部に凹状部を形成し、凹状部を形成することによって、保持爪17bが起立しても全体が接合パイプ50に食い込むことのないようにすると共に、食い込み部を保持爪17bの両側に沿って2ヶ所に形成している。このように、本例におけるロックリング17には、ロックリング本体の形状によって接合パイプ50への食い込みを制限しようとする部分がない。
また、各保持爪17bの先端には、図示しない食い込み部を、例えば、3ヶ所以上に設けるようにしてもよく、このように複数箇所に食い込み部を設けると、各食い込み部が細く形成され、接合パイプ50の挿入時に保持爪17bとの接触面圧が高くなり、架橋ポリエチレン管のように比較的硬質の接合パイプ50はもちろん、ポリブテン管のように比較的軟質の接合パイプ50への食い込みが容易となる。また、保持爪17b一つにおけるパイプ食い込み部を2ヶ所以上形成していることにより、保持爪17bが接合パイプ50を保持する際のポイントが増加するため、確実にこの接合パイプ50を保持できる。なお、食い込み部先端を小半径のアール形状とすれば、接合パイプ50の挿入時に外周側を傷つけるおそれもない。
このように、ロックリング17を使用することによって、接合パイプ50が架橋ポリエチレン管、ポリブテン管の何れの場合でも確実に保持することができる。一般に、ポリエチレン管は、比較的硬質で金属製ロックリングの爪が食い込みやすい材質である一方、ポリブテン管は比較的軟質で弾性があり、接合パイプ50との接触面圧が低い爪ではパイプ外面から逃げてしまい爪が食い込みにくい材質であるが、従来の技術に示した各爪の先端中央に半径の大きい円弧状の突部を有する形状のロックリングのように、管に対する爪の接触面圧が低くなり、ポリブテン管への食い込みが不十分となったり、管に引き抜き力が加わった際に管が継手から抜けてしまったりするおそれがなく、確実に保持できる。
本例におけるロックリング17は、リング部17aの傾斜角度及び保持爪17bの形状、傾斜角度等を同一にしたものを2個用いているが、この形状、角度等を変更した互いに異なる仕様のロックリング17を2個用いるようにしてもよい。
スペーサリング36は、ロックリング17、17の間に介在させており、このスペーサリング36の厚みとしては、例えば、0.7〜1.5mmが好ましい。スペーサリングの厚さが0.5mm以下では、接合パイプ50挿入時の各ロックリング17、17が略同じ挙動となり、全ての保持爪17bが一度に起立して接合パイプが破断に至りやすくなるため望ましくない。
なお、本実施例においては、接合パイプ50を保持する部材として、2枚のロックリング17とスペーサリング36を用いたが、これに限ることなく、公知の抜け止めリング等を用いても良い。
続いて、上記の樹脂管用ワンタッチ継手を一体に組み込む場合について説明する。
図1、図2において、先ず、内筒部21に形成した装着溝21bに内周Oリング29を装着した筒状インジケータ20に対して、環状切欠部27にシールリング28を装着し、鍔部26を継手部11の案内面11cに嵌合させるように筒状インジケータ20と継手部11を一体化する。次に、筒状インジケータ20の開口部側から段部22aに外周Oリング30を装着し、内周Oリング29と外周Oリング30との間に軽く挟持させるようにガイドリング40のテーパ面40aの先細状部位から装着する。
一方、被覆筒12においては、内側にスペーサリング36を介在させた2つのロックリング17、17を装着し、更に、この上から保持リング31を装着すると、被覆筒12の係合段部16に保持リング31の係合部31cが係合してこの保持リング31及びロックリング17、17、スペーサリング36が保持される。
この状態で、筒状インジケータ20の端部22bを保持リング31の当接面部31dに当接させるようにしながら継手部11のおねじ11aに被覆筒12のめねじ12aを螺合させ、これらを一体化することによって継手本体10が構成される。ガイドリング40は、一体化した継手本体の内部に組み込むことができ、外周Oリング30がガイドリング40の外周面40aを押圧し、係合凸部40cに係合保持されてガイドリング40を位置決め保持し、更に、ガイドリング40は、保持リング31の環状突部31aの側面にやや押圧され、仮固定される。これにより、例えば、工場などの現場において、予めガイドリング40を組み込んだ状態で出荷できる。
次に、本発明の樹脂管用ワンタッチ継手の上記実施形態における作用を説明する。
図3ないし図6においては、先端面51を正確に切断(垂直面にて切断)した接合パイプ50を接合する場合を示している。図3の状態から、図4に示すように、被覆筒12の挿入開口部14側から接合パイプ50を挿入すると、この接合パイプ50は、ロックリング17を外周面側が接触しながら通過した後、保持リング31の環状突部31aに嵌入し、続いて、先端面51がガイドリング40の後端面41に当接する。この状態から、接合パイプ50を挿入しようとすると、ガイドリング40が接合パイプ50によって押圧される。
このとき、ガイドリング40の外周面40aをテーパ面に形成することによって、押圧力を加えるに従って外周Oリング30から外周面40aを介してガイドリング40の内周面40b方向と、接合パイプ50の先端面51方向の二方向に加わる力が大きくなる。このようなくさび効果によって、ガイドリング40の内周面40bが筒状インジケータ20の内筒部21の外周面21cに面接触してシール性を維持しながら筒状インジケータ20に対して摺動し、この内筒方向に力が加わっているガイドリング40に対して接合パイプ50を軸方向から押圧しているため、接合パイプ50の先端面51がガイドリング40の後端面41に面接触し、これらの間に隙間のない状態で挿入することができる。
この状態から更に接合パイプ50を挿入すると、図5から図6に示すように外周Oリング30、及び内周Oリング29によってこの接合パイプ50を挟持した状態で挿入が続けられる。これにより、挿入間隙部24は、密封された状態になる。
接合パイプ50の先端面51が段部22aを通過すると、この接合パイプ50の外周面50aと外筒部22の内周面25bとの間にクリアランス33が設けられた状態で接合パイプ50が続けて挿入される。このクリアランス33は、ガイドリング40が収納室25に向うに従ってガイドリング40と収納室25に挟まれた状態で圧縮される圧縮空気の通路となり、この圧縮空気がクリアランス33を通過して抜けることによりガイドリング40をスムーズに摺動でき、よって、接合パイプ50を容易に接合の完了位置まで摺動させることができる。
収納室25の内周面25aは、ガイドリング40の外周面40aと同じ角度のテーパ面に形成しているため、これらの内周面25a、外周40aが密接に面接触するように嵌合することで、収納室25の圧縮空気を確実にクリアランス33側に逃がすことができ、また、接合の完了時にはこの嵌合により接合が完了したことを作業者が確認することができる。
また、内周面25aには段溝部25bが形成されているので、ガイドリング40が抜け戻りするようなことはない。
一方、クリアランス33を通過した圧縮空気は、装着部23側に流れ込もうとし、このとき、外周Oリング30を装着部23内を移動自在に設けていることにより、この外周Oリング30は圧縮空気に押されるように図6に示すように保持リング31側に移動する。
本実施形態においては、接合パイプ50と外周Oリング30と収納室25による密閉領域が、ガイドリング40を内挿した状態で形成され、この密閉領域内に挿入された接合パイプ50の容積分の空気量が装着部23内に流れこんだときに外周Oリング30を適正な移動量にて移動できるようにし、このとき外周Oリング30が内周Oリング29と略同心円上の位置に移動するようにしているため、これらの内外シール部材29、30によって同心円上の方向からサンドイッチ状態で接合パイプ50を挟圧することができる。
また、外周Oリング30が移動を終了する位置に保持リング31を配設しているため、移動の終了時には、外周Oリング30が保持リング31端面に当接して停止した状態になり、外周Oリング30を適切な位置まで移動させることができる。
なお、接合パイプ50の接合後には、ロックリング17、17が確実に接合パイプ50の外周面50aに係止して、この接合パイプ50を抜け止めすることができる。
図7ないし図10において、先端面61を斜め切りによって切断した接合パイプ60を接合する場合を説明する。図7の状態から、図8に示すように、被覆筒12の挿入開口部14側から斜め切りの接合パイプ60を挿入すると、この接合パイプ60は上記と同様に先ずロックリング17を外周面60aが接触しながら通過した後に、保持リング31の環状突部31aに嵌入し、続いて、斜め切りの先端面61がガイドリング40の後端面41に当接する。
この状態から接合パイプ60をさらに挿入しようとすると、上記ガイドリング40には、そのテーパ面20aに外周Oリング30が押圧することで生ずるくさび効果により、内周面40b方向と、接合パイプ60の先端面61方向との二方向に力が加わる。これにより、ガイドリング40は、接合パイプ60の先端面61の一部分から当接し、この部分すなわち接合パイプ60の挿入力が、ガイドリング40と外周Oリング30、内周Oリング29との摩擦力に打ち勝った部分から徐々に接合パイプ40の挿入方向に移動するよう変形しながら進み、図9に示すように、ガイドリング40の環状後端面41の全面が、斜め切りされた接合パイプ60の先端面61の全面と当接するまで変形を続ける。
図9において、接合パイプ60の先端面61の全面がガイドリング40の後端面41に面接触するためこれらの間に隙間がなくなり、この状態でさらに挿入を続けると、先端面が正確に切断された接合パイプの場合と同様に、図9から図10に示すように、ガイドリング40の後端面41と接合パイプ60の先端面61の面接触を維持しながらガイドリング40が収納室25まで移動して正確な状態で接合パイプ50を接合させることができる。
また、このとき、前記と同様に圧縮空気によって外周Oリング30を内周Oリング29と略同心円上まで移動させることができ、これらの内外シール部材29、30によって接合パイプ60をサンドイッチ状態で挟圧することにより前記の場合と同様の効果が発揮される。
上述の例において、筒状インジケータ20は、内筒部21と外筒部22を一体に射出成形した樹脂製品として構成しており、内筒部21の外周面21cは、略フラット面状ではあるものの、樹脂成形型の抜き勾配に対応して、内筒部21の収容室25に向けて拡径する、緩やかなテーパ面状を呈している。本実施例におけるガイドリング40は、拡径可能な弾性を有しているので、継手への接合パイプ60の挿入に伴って、外周面21cの緩やかなテーパ面に密着しつつ拡径することができ、接合パイプの挿入抵抗を過度に上昇させることなく、円滑に接合パイプを接続することができる。
ここで、内周Oリング29と外周Oリング30との位置関係が、継手への接合パイプの挿入に必要な力に与える影響を示す。
供試品Aは、図3〜図6に示すように、接合パイプの挿入前の状態で、外周Oリング30の装着方向における図示しない中心位置が内周Oリング29の装着方向における中心の位置よりも奥側になる位置に配置しておき、接合パイプの挿入に伴って、外周Oリング30の前記中心位置が内周Oリング29の中心位置と略同じ位置になるように設定した。また、供試品B及びCは、接合パイプの挿入前の状態から図6のOリング配置となるよう、外周Oリング30の前記中心位置が内周Oリング29の中心位置と略同じ位置になるよう設定した。
両供試品は、共に継手の呼び径13Aであり、内周Oリング29は線径1.5mm〜2.0mm、外周Oリング30は線径3.0mm〜4.0mm、Oリングの材質はEPDMである。
なお、ガイドリング40は、樹脂製(材質:ポリエチレン)を用いた。接合パイプの挿入力は、圧縮試験装置を用い、最大荷重を測定した。試験結果を表1に示す。なお、表中における、「内周Oリング29と外周Oリング30の中心位置距離」とは、継手軸方向における各Oリングの中心位置間距離をいう。
Figure 0004890130
このように、供試品Aのパイプ挿入力は、供試品B、Cよりも約40%低いことが確認された。
なお、上記したガイドリングは、ゴム製以外にも、例えば樹脂によっても成形でき、この場合、円周方向におよそ20分割程度にアコーディオン状に屈曲させた形状とすることで、中心方向に向ってばね性を有し、ゴムで成形したときと同様に弾性力を有することができる。これにより、ゴムよりも安価な射出成形による樹脂成形品を用いてゴム製によるガイドリングと同様の効果を得ることができる。
また、本発明における樹脂管用ワンタッチ継手に接続される接合パイプは、前述したように架橋ポリエチレン管やポリブテン管などがあるが、これ以外にも、金属強化ポリエチレン管等の各種の樹脂管、あるいは銅管等の金属管を接合することもできる。
本発明における樹脂管用ワンタッチ継手を示した中央断面図である。 図1の分解斜視図である。 本発明の樹脂管用ワンタッチ継手に接合パイプを挿入する前の状態を示した中央断面図である。 図3の接合パイプの挿入開始時の状態を示した中央断面図である。 図4の接合パイプの挿入中の状態を示した中央断面図である。 図5の接合パイプの挿入後の状態を示した中央断面図である。 本発明の樹脂管用ワンタッチ継手に斜め切りの接合パイプを挿入する前の状態を示した中央断面図である。 図7の接合パイプの挿入開始時の状態を示した中央断面図である。 図8の接合パイプの挿入中の状態を示した中央断面図である。 図9の接合パイプの挿入後の状態を示した中央断面図である。 本発明における樹脂管用ワンタッチ継手の他例を示した断面図である。 図11の部分拡大断面説明図である。 図11の部分拡大断面説明図である。
符号の説明
10 継手本体
17 ロックリング
20 筒状インジケータ
21 内筒部
21a 奥部
21b 装着溝
22 外筒部
23 装着部
24 挿入間隙部
25 収納室
25a 内周面
25b 段溝部
29 内周Oリング(内周シール部材)
30 外周Oリング(外周シール部材)
33 クリアランス
40 ガイドリング
40a 外周面
40b 内周面
40c 係合凸部
41 後端面
50 接合パイプ
51 先端面

Claims (9)

  1. 継手本体内に一体に又は別体に設けた内筒部の外周面に装着溝を形成し、この装着溝に内周シール部材を装着し、前記内筒部には、弾性材料で形成したガイドリングを外嵌し、このガイドリングの内周面で前記内周シール部材を押圧接触させ、さらに、前記ガイドリングの内周面に環状の係合凹部を設け、この係合凹部を前記内周シール部材に係合させると共に、前記内筒部に嵌合した接合パイプの先端面前記ガイドリングの後端面の弾性に追従しつつ接合パイプの先端面で押圧ガイドしながら接合パイプを安定した状態で挿入接続するようにしたことを特徴とする樹脂管用ワンタッチ継手。
  2. 前記継手本体内にロックリングと内筒部を有する筒状インジケータを収納し、この筒状インジケータは、内筒部の奥部から接合パイプを挿入する挿入間隙部を有した外筒部を一体に形成し、前記内筒部に形成した装着溝に内周シール部材を装着し、前記外筒部に形成した装着部に外周シール部材を装着すると共に、弾性材料で形成したガイドリングを前記挿入間隙部に挿入して前記外周シール部材でガイドリングの外周面を押圧することによりガイドリングの内周面で前記内周シール部材と前記内筒部を押圧した請求項1に記載の樹脂管用ワンタッチ継手。
  3. 前記ガイドリングの外周面先端側に係合凸部を形成し、この係合凸部に前記外周シール部材を係合させて前記ガイドリングの外周面の押圧保持させた請求項に記載の樹脂管用ワンタッチ継手。
  4. 前記ガイドリングの外周面をテーパ面に形成し、このテーパ面を前記外周シール部材で押圧してガイドリングの内周面を内筒部の外周面に面接触させた請求項又はに記載の樹脂管用ワンタッチ継手。
  5. 前記挿入間隙部の奥部に形成した収納室の外周をテーパ面に形成した請求項乃至の何れか1項に記載の樹脂管用ワンタッチ継手。
  6. 前記挿入間隙部に挿入した接合パイプの先端面を、前記ガイドリング後端面の弾性に追従しながら押圧接触させるようにした請求項乃至の何れか1項に記載の樹脂管用ワンタッチ継手。
  7. 前記挿入間隙部内に挿入した接合パイプで前記ガイドリングを押圧してガイドリングを挿入間隙部の奥部の収納室に案内したとき、前記接合パイプの外周面と前記外筒部の内周面との間に設けられたクリアランスを介して連通した圧縮空気で装着部内の前記外周シール部材を継手本体の開口部側に押圧移動させて前記接合パイプの内外周面を内外シール部材で挟圧保持させた請求項乃至の何れか1項に記載の樹脂管用ワンタッチ継手。
  8. 前記収納室の内周面に、ガイドリングの抜け戻り防止用の段溝部を形成した請求項に記載の樹脂管用ワンタッチ継手。
  9. 前記継手本体は継手部と被覆筒を螺着して構成し、この被覆筒に視認窓を形成し、かつ前記筒状インジケータを透明又は半透明の樹脂で形成し、継手内での接合パイプの接続状態を外方より確認できるようにした請求項乃至の何れか1項に記載の樹脂管用ワンタッチ継手。
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