JP2009270604A - 継手 - Google Patents

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延彦 林
Koichi Nakamura
剛一 中村
Akira Ueno
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Abstract

【課題】インサート部材の組付けが簡単であると共に、シール部材の組付けが容易で水密性を十分に発揮することができる継手を提供する。
【解決手段】継手10は、樹脂パイプ23が差し込まれる継手本体11と、該継手本体11内の中心部にパイプ差し込み側から挿入されて保持され、その外周に樹脂パイプ23が外嵌されるインサート部材19と、該インサート部材19の外端部に外嵌されインサート部材19及び樹脂パイプ23の間を水密に保持するシール部材32と、インサート部材19の内端部に外嵌され継手本体11及びインサート部材19の間を水密に保持するシールリング25とより構成されている。インサート部材19は内端側から外端側に向かうに従って縮径される複数の段部20を有し、その段部20上にシール部材32が装着され、インサート部材19の外端部にはシール部材32を抜け止めする抜け止め部材33が装着されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば給水系や給湯系の配管システムでパイプ(管材)の端部間を接続する継手や、パイプの端部と水栓器具とを接続するための継手に関するものである。
継手内には差し込まれたパイプと継手との間にシール部材(パッキン、Oリング、シールリング等)が装着され、水密性が保持されている。係る水密性を保持する方法としては、パイプの外周側をシールするいわゆる外径シール方式と、パイプの内周側をシールするいわゆる内径シール方式とがある。外径シール方式では、通常露出状態で保管されているパイプの外周面には異物や傷が存在しているためパイプが継手に接続されたときにそれが原因で漏水が発生する場合がある。一方、内径シール方式では、パイプの内周面でシールするためそのような欠点はない反面、通水部分にシール部材等が挿入されることから、通水径がパイプの内径よりも小さくなるという欠点があった。
この種の継手として具体的には、次のような継手が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。すなわち、この継手では、パイプが外嵌されるスリーブが形成された継手本体と、この継手本体に結合されるナットと、シール部材と、抜け止め部材とを備え、スリーブの内周面にはその開口端部より露出するインコアが固定され、該インコアの外周面でスリーブの開口端部上面側にシール部材が装着されている。係る継手によれば、内径シールタイプであっても、通水面積を確保し、十分な通水量を得ることができる。
特開2005−147187号公報(第2頁、第3頁及び図3)
ところが、特許文献1に記載された従来の継手においては、インコア(インサート部材)は継手本体のパイプ差し込み側とは反対側から挿通して組付けなければならず、しかもその基端部をテーパ状に形成して抜け止めし、先端部を折り返してかしめなければならず、そのような加工や組付けが非常に面倒であった。さらに、係る継手では、シール部材をインコアの外周に装着する場合には、インコアを継手本体のパイプ差し込み側とは反対側から挿通した後、インコアの外周にシール部材及びスペーサを交互に嵌挿し、次いでインコアの端部を湾曲させるように加工しなければならない。このような操作は面倒である上に、湾曲させるための加工によりシール部材及びスペーサの位置がずれやすいため、シール部材の組付けを精度良く行うことができず、シール部材による水密性が低下するという問題があった。
そこで本発明の目的とするところは、インサート部材の組付けが簡単であると共に、シール部材の組付けが容易で水密性を十分に発揮することができる継手を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明の継手は、筒状をなしパイプが差し込まれて接続される継手本体と、該継手本体内の中心部にパイプ差し込み側から挿入されて保持され、その外周にパイプが外嵌されるインサート部材と、該インサート部材の外端側の外周に装着されインサート部材及びパイプの間を水密に保持するシール部材と、インサート部材の内端側の外周に装着され継手本体及びインサート部材の間を水密に保持するシールリングとより構成される。そして、前記インサート部材は内端側から外端側に向かうに従って縮径される複数の段部を有し、その段部上にシール部材が装着されると共に、インサート部材の外端部の外周にはシール部材を抜け止めする抜け止め部材が装着されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明の継手は、請求項1において、前記インサート部材の外端側には係合孔が透設されると共に、抜け止め部材の内周面には前記係合孔に係合する係合突起が設けられていることを特徴とする。
請求項3に係る発明の継手は、請求項2において、前記係合突起は、インサート部材への挿入側ほど低くなる傾斜面を有していることを特徴とする。
請求項4に係る発明の継手は、請求項1から請求項3のいずれか1項において、前記抜け止め部材の内周面には、該抜け止め部材をインサート部材の外端部の外周に装着したとき入り過ぎを規制するストッパ部を有していることを特徴とする。
請求項5に係る発明の継手は、請求項1から請求項4のいずれか1項において、前記抜け止め部材のインサート部材への挿入側端部には、該挿入側端部に撓み性をもたせるための複数の切欠きが設けられていることを特徴とする。
請求項6に係る発明の継手は、請求項1から請求項5のいずれか1項において、前記抜け止め部材の外端部の内周面には、外端側ほど拡径するテーパ面が形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明の継手では、インサート部材は継手本体内の中心部にパイプ差し込み側から挿入されて保持される。また、インサート部材が内端側から外端側に向かうに従って縮径される複数の段部を有し、その段部上にシール部材が装着されている。このため、インサート部材をパイプ差し込み側から挿入することによって継手内に装着させることができる。また、シール部材を段部上に容易に位置決めして装着できると共に、パイプが差し込まれたときその先端部がシール部材に当ってもシール部材はインサート部材の段部間の段差部分によって移動が規制される。さらに、インサート部材の外端部の外周にはシール部材を抜け止めする抜け止め部材が装着されている。そのため、係る抜け止め部材により、シール部材が抜け止め保持され、シール部材の性能が良好に発現される。従って、本発明の継手によれば、インサート部材の組付けが簡単であると共に、シール部材の組付けが容易で水密性を十分に発揮することができる。
請求項2に係る発明の継手では、インサート部材の外端側には係合孔が透設されると共に、抜け止め部材の内周面には前記係合孔に係合する係合突起が設けられている。このため、請求項1に係る発明の効果に加えて、抜け止め部材の係合突起をインサート部材の係合孔に係合させることによって抜け止め部材の抜け止めを簡単に行うことができる。
請求項3に係る発明の継手では、前記係合突起がインサート部材への挿入側ほど低くなる傾斜面を有している。従って、請求項2に係る発明の効果に加えて、抜け止め部材はその係合突起の傾斜面がインサート部材の端面から外周面に乗り上げて移動できるため、インサート部材の係合孔に対する抜け止め部材の係合突起の係合を円滑に行うことができる。
請求項4に係る発明の継手では、抜け止め部材の内周面には、該抜け止め部材をインサート部材の外端部の外周に装着したとき入り過ぎを規制するストッパ部を有している。このため、請求項1から請求項3のいずれかに係る発明の効果に加えて、インサート部材の係合孔に対する抜け止め部材の係合突起の係合を速やかに行うことができる。
請求項5に係る発明の継手では、抜け止め部材のインサート部材への挿入側端部には、該挿入側端部に撓み性をもたせるための複数の切欠きが設けられている。このため、請求項1から請求項4のいずれかに係る発明の効果に加えて、抜け止め部材をインサート部材に外嵌するとき、その挿入側端部が撓んで容易に拡径することができ、インサート部材に対する抜け止め部材の装着を容易かつ速やかに行うことができる。
請求項6に係る発明の継手では、抜け止め部材の外端部の内周面には、外端側ほど拡径するテーパ面が形成されている。従って、請求項1から請求項5のいずれかに係る発明の効果に加えて、パイプ内を流通する水などが継手内に入る際の通水抵抗を低減させることができ、その流量を増大させることができる。
以下、本発明の最良と思われる実施形態につき、図面を用いて詳細に説明する。
図1に示すように、継手10を構成する略円筒状の継手本体11は、合金(真鍮、青銅等)等の金属製の本体筒部12と、該本体筒部12の先端部(図1の右端部)内周の雌ねじ部13に雄ねじ部14が螺合されたポリフェニルサルホン(PPSU)等の合成樹脂製の係合筒部15とにより構成されている。本体筒部12と係合筒部15との間にはゴム製の第1シール材16が介装され、両者間の水密が保たれている。なお、本体筒部12の基端部外周には雄ねじ17が螺刻され、図示しない水栓金具の雌ねじに螺合されるようになっている。継手本体11の内側には、水(流体)が流通する流通孔18が形成されている。本体筒部12の中間部内周には、本体筒部12の基端側における流通孔18よりも拡径された拡径孔12aが設けられている。
図2に示すように、前記継手本体11内には、ステンレス鋼(SUS304、SUS316等)、青銅、アルミニウム等の金属により形成されたインサート部材19が継手本体11の先端側から挿入され、その基端部の折曲片19aが本体筒部12の拡径孔12aを形成する環状壁12bに対して若干の隙間を有するように装着されている。このインサート部材19は、金属の板材をプレス絞り加工により抜き成形して円筒状に形成されている。プレス絞り加工は、ダイの上に金属の板材を支持し、周囲をしわ押えで押えた状態で、パンチにて板材を押し込んで加工する方法である。
該インサート部材19は、継手本体11内に装着されたときに内端側から外端側に向かうに従って縮径される複数の段部20を有している。係る段部20は、内端側から第1段部20a、第2段部20b、第3段部20c及び第4段部20dよりなっている。第4段部20dの軸線方向のほぼ中央部には、周方向に角度90度間隔で4つの係合孔21が透設されると共に、開口端部には前記係合孔21と周方向の同じ位置に円弧状をなす案内用切欠き22が凹設されている。
図1に示すように、係合筒部15の内周面とインサート部材19の外周面との間には、樹脂パイプ23が差し込まれる差込空間24が形成されている。インサート部材19の第1段部20aと本体筒部12の拡径孔12aとの間には、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)等のゴムにより形成されたシールリング25が嵌着され、インサート部材19の基端部と本体筒部12の内周面との間の漏水が防止され、水密が図られるようになっている。前記係合筒部15の中間部内周面には環状溝26が凹設され、該環状溝26には第2シール材27が嵌着されて係合筒部15の内周面と樹脂パイプ23の外周面との間の水密を図るようになっている。
インサート部材19の第2段部20b上で本体筒部12と係合筒部15との間には、前記シールリング25を押える押え部材28が介在され、シールリング25を位置決め保持するように構成されている。図4(a)及び(b)に示すように、係る押え部材28は中心部に円形状の挿通孔29を有する円板状に形成され、その径方向中央部が肉厚に形成されて厚肉部30となっている。そして、押え部材28の当該厚肉部30の内端面でシールリング25を押えるようになっている。押え部材28の挿通孔29を形成する内周面には、周方向に角度90度毎の4箇所に膨出部31が設けられ、挿通孔29にインサート部材19が挿通された状態で押え部材28がインサート部材19の外周面に圧着される。
図1に示すように、インサート部材19の第3段部20c及び第4段部20dに跨る位置には、扁平な異形形状を有するシール部材32が嵌着されている。このシール部材32はインサート部材19の第3段部20cと第4段部20dに跨って設けられている。このため、樹脂パイプ23が継手10の差込空間24に差し込まれてシール部材32の外周に当って内端側へ力を受けたときでも、第2段部20bと第3段部20cとの境界の段差部分20bc及び第3段部20cと第4段部20dの境界の段差部分20cdでその力が受け止められ、シール部材32の内端側への移動が規制される。シール部材32の外周面には表面凹凸部32aが形成され、樹脂パイプ23が継手10の差込空間24に差し込まれたとき、表面凹凸部32aを構成する凸部が樹脂パイプ23の内周面に押圧されながら密接して水密性(シール性)を発現すると同時に、凸部が引き伸ばされて凹部に吸収される。さらに、次の凸部が同様にして樹脂パイプ23の内周面に密接して水密性を発現するようになっている。
インサート部材19の第4段部20dの開口端部外周にはシール部材32を抜け止めする抜け止め部材33がインサート部材19に固定された状態で配設されている。図3(a)、(b)及び(d)に示すように、係る抜け止め部材33の内周面には前記インサート部材19の係合孔21に係合する係合突起34が設けられている。該係合突起34は、インサート部材19の係合孔21よりも若干小さく形成されると共に、インサート部材19への挿入側ほど低くなる傾斜面35を有している。この傾斜面35により、抜け止め部材33はその傾斜面35がインサート部材19の端面から外周面に乗り上げて移動でき、インサート部材19の係合孔21に対する抜け止め部材33の係合突起34の係合を円滑に行うことができる。
さらに、抜け止め部材33のインサート部材19への挿入側端部(内端部)には、周方向に角度90度の間隔をおいて4つの切欠き36が抜け止め部材33の軸線方向の中央より深く凹設されており、抜け止め部材33の挿入側端部に撓み性をもたせるように構成されている。これらの切欠き36は、前記係合突起34とは周方向に45度離れた位置に設けられている。そして、抜け止め部材33をインサート部材19に外嵌するとき、その挿入側端部が撓んで拡径し、抜け止め部材33がインサート部材19に組付けしやすくなっている。
図3(b)、(c)及び(e)に示すように、抜け止め部材33の外端側の内周面には、前記切欠き36と対応する周方向の4箇所にインサート部材19の外端面に係合するストッパ部37が突出形成されている。該ストッパ部37により、抜け止め部材33をインサート部材19の外端部の外周に装着したとき抜け止め部材33の入り過ぎを規制し、抜け止め部材33の係合突起34をインサート部材19の係合孔21に簡単に係合させることができるようになっている(図5参照)。また、抜け止め部材33の外端部の内周面は外端側ほど拡径された第1テーパ面38となっており、樹脂パイプ23内を流れる水が樹脂パイプ23内から継手10内の流通孔18へ流れる際の通水抵抗(流動抵抗)が低減される。さらに、抜け止め部材33の外端部の外周面は第2テーパ面39となり、抜け止め部材33がインサート部材19の外端部に装着された状態で抜け止め部材33の外周への樹脂パイプ23の差し込みが案内されるようになっている。
抜け止め部材33の外端縁の前記係合突起34と周方向に対応する位置の4箇所には、抜け止め部材33をインサート部材19の外端部に装着する場合の目印となる表示部としての指示凹部40が形成され、抜け止め部材33の係合突起34がインサート部材19の係合孔21に簡単に係合されるようになっている。
前記係合筒部15の外端側の外周面には雄ねじ41が螺刻され、キャップ(締付ナット)43の雌ねじ44が螺合され、キャップ43が係合筒部15に連結されるようになっている。前記係合筒部15の外端面とキャップ43の内周面(内端面)との間には、ステンレス鋼等の金属で形成された樹脂パイプ23を抜け止め規制する規制リング45が介装されている。該規制リング45の内周部には規制片45aが斜め方向に突出形成され、樹脂パイプ23の外周部に食い込んで樹脂パイプ23の抜け止めを行うようになっている。
この規制リング45とキャップ43の内周の第1斜面46との間には、割りリング47が介在され、規制片45aの傾斜角度を保持するように構成されている。該割りリング47の外端部には、キャップ43の第1斜面46と同じ傾斜角度をもつ第2斜面48が設けられ、樹脂パイプ23の引き抜き方向への力により規制片45aを介して割りリング47が軸線方向外方へ力を受けたとき、割りリング47を縮径させるように構成されている。そして、割りリング47の内周面に形成された締付面49が樹脂パイプ23を締付けるようになっている。
前記割りリング47の内側には、樹脂パイプ23の先端面に押圧されて樹脂パイプ23の差し込みを案内する差込ガイド50が配置されている。該差込ガイド50はCリング状に形成され、拡縮可能に構成されている。差込ガイド50の外径は樹脂パイプ23の外径と同一又は若干大きく形成され、内径は抜け止め部材33の外径より若干大きく形成されている。割りリング47の内周面には、係合用段差51が設けられ、該係合用段差51に差込ガイド50の外端面の外周部が係合され、差込ガイド50が抜け止め保持されるようになっている。差込ガイド50の内端部(先端部)は断面円弧状に形成され、差込ガイド50が継手10の差込空間24を内方へ移動するときに円滑に移動できるようになっている。
前記継手本体11の係合筒部15、キャップ43、抜け止め部材33、押え部材28、割りリング47、差込ガイド50等は、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフタルアミド(PPA)、ポリフェニルサルホン(PPSU)、ポリアミド(PA)等の合成樹脂(エンジニアリングプラスチック)によって形成されている。また、樹脂パイプ23は、ポリオレフィン(架橋ポリエチレン、ポリブテン等)等の合成樹脂により形成されている。
次に、以上のように構成された継手10についてその作用を説明する。
図1に示すように、インサート部材19を継手10内に組付ける場合には、まずシールリング25をインサート部材19の外端部から嵌挿し、インサート部材19の第1段部20a上に装着する。続いて、押え部材28をインサート部材19の外端部から嵌挿し、第2段部20bの内端部上に装着する。このとき、押え部材28の内周面には膨出部31が突設されているため、押え部材28はインサート部材19に対してその位置で位置決め固定される。次いで、シール部材32をインサート部材19の外端部から嵌挿し、インサート部材19の第3段部20c及び第4段部20d上に嵌合させた後、抜け止め部材33をインサート部材19に外嵌させてその係合突起34をインサート部材19の係合孔21に係合させる。
その後、シールリング25、押え部材28、シール部材32及び抜け止め部材33が装着されたインサート部材19を、その内端部が本体筒部12の拡径孔12aに挿入されるようにして装着する。その状態で、本体筒部12の雌ねじ部13に係合筒部15の雄ねじ部14を螺合する。このとき、インサート部材19の内端部の折曲片19aと本体筒部12の環状壁12bとの間には若干の隙間が保持されている。このような簡単な操作により、インサート部材19を継手10内に組付けることができる。
さらに、規制リング45、割りリング47、差込ガイド50等を装着した状態で、キャップ43の雌ねじ44を係合筒部15の雄ねじ41に螺合することにより継手10が構成される。
そして、樹脂パイプ23をキャップ43の開口52から差し込むと、樹脂パイプ23の先端面が差込ガイド50の端面に当接する。その状態から、樹脂パイプ23をさらに挿入すると樹脂パイプ23は差込ガイド50に案内され、図6に示すように、差込ガイド50及び樹脂パイプ23は規制リング45の規制片45aを通過し、樹脂パイプ23の先端部がシール部材32に到達する。この場合、シール部材32の外周面に樹脂パイプ23の先端縁が当ってシール部材32が内端側へ押圧力を受ける。このとき、シール部材32はインサート部材19の第2段部20bと第3段部20cとの段差部分20bc及び第3段部20cと第4段部20dとの段差部分20cdによってその押圧力を受け止めることができ、シール部材32が内端側へ移動することを抑制できると同時に、シール部材32表面のめくれを抑えることができる。
続いて、図7に示すように、樹脂パイプ23をさらに差し込むと、差込ガイド50及び樹脂パイプ23はシール部材32及び第2シール材27を通過し、差込ガイド50の先端部が差込空間24の内奥部に位置する押え部材28の厚肉部30に当接して樹脂パイプ23の差し込みが完了する。このとき、差込ガイド50の内端部は断面円弧状に形成されていることから、差込ガイド50及び樹脂パイプ23は継手10の差込空間24を円滑に進行することができる。同時に、シール部材32の外周面は樹脂パイプ23の内周面に摺接されて圧縮されると共に、第2シール材27は樹脂パイプ23の外周面に押圧されて圧縮される。このように、継手10に樹脂パイプ23が差し込まれた状態で、シール部材32によりインサート部材19と樹脂パイプ23との間が止水され、シールリング25によりインサート部材19と本体筒部12との間が止水される。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
・ 本実施形態の継手10では、インサート部材19は継手本体11内の中心部に樹脂パイプ23の差し込み側から挿入されて容易に保持される。また、インサート部材19が内端側から外端側に向かうに従って縮径される複数の段部20を有し、第3段部20c及び第4段部20d上にシール部材32が装着されている。このため、シール部材32を第3段部20c及び第4段部20d上に容易に位置決めして装着できると共に、樹脂パイプ23が差し込まれたときその先端部がシール部材32に当ってもシール部材32はインサート部材19の段差部分20bc及び段差部分20cdによって移動が規制される。さらに、インサート部材19の外端部の外周にはシール部材32を抜け止めする抜け止め部材33が固定されている。そのため、係る抜け止め部材33により、シール部材32が抜け止め保持され、シール部材32の性能が良好に発現される。
このように、本実施形態の継手10では、従来の継手のようにインコア(インサート部材)をパイプ挿入側とは反対側から挿入する必要がなく、またその基端部をテーパ状に加工したり、装着後に先端部を湾曲させる加工を施したりする必要がない。従って、本実施形態の継手10によれば、インサート部材19の組付けが簡単であると共に、シール部材32の組付けが容易で水密性を十分に発揮することができる。
・ 前記インサート部材19の外端側には係合孔21が透設されると共に、抜け止め部材33の内周面には前記係合孔21に係合する係合突起34が設けられている。このため、抜け止め部材33の係合突起34をインサート部材19の係合孔21に係合させることによって抜け止め部材33の抜け止めを簡単に行うことができる。
・ 前記係合突起34がインサート部材19への挿入側ほど低くなる傾斜面35を有している。従って、抜け止め部材33はその係合突起34の傾斜面35がインサート部材19の端面から外周面に乗り上げて移動できるため、インサート部材19の係合孔21に対する抜け止め部材33の係合突起34の係合を円滑に行うことができる。
・ 前記抜け止め部材33の内周面には、該抜け止め部材33をインサート部材19の外端部の外周に装着したとき入り過ぎを規制するストッパ部37を有している。このため、インサート部材19の係合孔21に対する抜け止め部材33の係合突起34の係合を速やかに行うことができる。
・ 前記抜け止め部材33のインサート部材19への挿入側端部には、該挿入側端部に撓み性をもたせるための複数の切欠き36が設けられている。従って、抜け止め部材33をインサート部材19に外嵌するとき、その挿入側端部が撓んで容易に拡径することができ、インサート部材19に対する抜け止め部材33の装着を容易かつ速やかに行うことができる。
・ 本実施形態の継手10では、シール部材32及びシールリング25に加えて、第1シール材16及び第2シール材27が設けられ、内径シール方式と外径シール方式とを兼ね備えた内外径シール方式になっている。このため、継手10の水密性能の向上を図ることができ、継手10の寿命を延長させることができる。
・ 本実施形態の継手10では、インサート部材19の段差部分20ab、20bc及び20cdがインサート部材19の内径に対して小さく、しかも抜け止め部材33の内周面には第1テーパ面38が設けられていることから、樹脂パイプ23内から継手10内へ流れる水の流通抵抗を抑制することができ、十分な流量を得ることができる。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
〇 前記インサート部材19の段部20の数は適宜設定することができ、例えば第4段部20dを省略して第1段部20aから第3段部20cまでの3つに設定することができる。
〇 シール部材32として、断面楕円形状、断面円形状等のものを使用することも可能である。
〇 前記抜け止め部材33として、軸線方向に切り込みを入れてCリング状に構成したり、複数に分割して組付けるように構成したりすることも可能である。
〇 前記表示部として、指示凹部40に代えて抜け止め部材33の外端部の外周に凹部、表示線等を設けることもできる。
〇 パイプとして、樹脂パイプ23のほかに、銅、銅合金等の金属製のパイプを用いることも可能である。
〇 継手の用途として、水道配管、冷温水配管、床暖房配管、ロードヒーティング用配管等に使用される継手が挙げられる。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記抜け止め部材の端部又は外周部には、前記係合突起の周方向における位置を示す表示部を有することを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の継手。このように構成した場合、請求項2から請求項6のいずれかに係る発明の効果に加えて、表示部を見て抜け止め部材をインサート部材に装着することにより、係合突起を係合孔に容易に係合させることができる。
・ 前記抜け止め部材は、エンジニアリングプラスチックにより形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の継手。この場合、請求項1から請求項6のいずれかに係る発明の効果に加えて、抜け止め部材の成形が金属に比べて容易であると共に、その強度、剛性等の物性を通常の合成樹脂に比べて向上させることができる。
・ 前記インサート部材の係合孔は周方向に均等間隔で複数設けられていることを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか1項に記載の継手。この場合、請求項2から請求項6のいずれかに係る発明の効果に加えて、インサート部材に対する抜け止め部材の係合状態を安定化させることができる。
・ 前記インサート部材のシール部材が装着される部分には、複数の段部による複数の段差部分が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の継手。このように構成した場合、請求項1から請求項6のいずれかに係る発明の効果に加えて、継手の差込空間にパイプを差し込むときパイプがシール部材に接触してもシール部材がめくれることを抑制することができる。
・ 前記シールリングはインサート部材の内端部の第1段部上に装着され、該シールリングの外端側にはシールリングを位置決めする押え部材が配設されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の継手。このように構成した場合、請求項1から請求項6のいずれかに係る発明の効果に加えて、シールリングが押え部材により位置決め保持されてその機能を十分に発揮でき、継手本体とインサート部材との間の水密性を向上させることができる。
実施形態におけるインサート部材を備えた継手を示す断面図。 インサート部材を示す斜視図。 抜け止め部材を示す図であって、(a)は抜け止め部材の左側面図、(b)は(a)のA−O−B線における断面図、(c)は抜け止め部材の右側面図、(d)は(b)のd方向から見た斜視図及び(e)は(b)のe方向から見た斜視図。 押え部材を示す図であって、(a)は(b)のA−O−B線における断面図及び(b)は押え部材の側面図。 インサート部材を備えた継手の部分断面図であって、図1とは抜け止め部材の異なる位置における部分断面図。 継手の作用を示す図であって、樹脂パイプをシール部材の位置まで差し込んだ状態を示す断面図。 継手の作用を示す図であって、樹脂パイプを継手の差込空間の最も奥まで差し込んだ状態を示す断面図。
符号の説明
10…継手、11…継手本体、19…インサート部材、20…段部、20a…第1段部、20b…第2段部、20c…第3段部、20d…第4段部、21…係合孔、23…樹脂パイプ、25…シールリング、32…シール部材、33…抜け止め部材、34…係合突起、35…傾斜面、36…切欠き、37…ストッパ部。

Claims (6)

  1. 筒状をなしパイプが差し込まれて接続される継手本体と、該継手本体内の中心部にパイプ差し込み側から挿入されて保持され、その外周にパイプが外嵌されるインサート部材と、該インサート部材の外端側の外周に装着されインサート部材及びパイプの間を水密に保持するシール部材と、インサート部材の内端側の外周に装着され継手本体及びインサート部材の間を水密に保持するシールリングとより構成される継手であって、
    前記インサート部材は内端側から外端側に向かうに従って縮径される複数の段部を有し、その段部上にシール部材が装着されると共に、インサート部材の外端部の外周にはシール部材を抜け止めする抜け止め部材が装着されていることを特徴とする継手。
  2. 前記インサート部材の外端側には係合孔が透設されると共に、抜け止め部材の内周面には前記係合孔に係合する係合突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の継手。
  3. 前記係合突起は、インサート部材への挿入側ほど低くなる傾斜面を有していることを特徴とする請求項2に記載の継手。
  4. 前記抜け止め部材の内周面には、該抜け止め部材をインサート部材の外端部の外周に装着したとき入り過ぎを規制するストッパ部を有していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の継手。
  5. 前記抜け止め部材のインサート部材への挿入側端部には、該挿入側端部に撓み性をもたせるための複数の切欠きが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の継手。
  6. 前記抜け止め部材の外端部の内周面には、外端側ほど拡径するテーパ面が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の継手。
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