JP4887783B2 - 低屈折率及び撥水性を有する被膜 - Google Patents
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Description
Si(OR)4 (1)
(式中、Rは1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表す。)で示される珪素化合物(A)と、式(2)
CF3(CF2)nCH2CH2Si(OR1)3 (2)
(式中、R1は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてnは、0〜12の整数を表す。)で示される珪素化合物(B)と、式(3)
H2NCONH(CH 2 )mSi(OR2)3 (3)
(式中、R2は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてmは、1〜5の整数を表す。)で示される珪素化合物(C)と、式(4)
R3CH2OH (4)
{式中、R3は、水素原子又は1〜12個の炭素原子を有するアルキル基(該アルキル基は、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するヒドロキシアルコキシアルキル基、及び3〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルコキシアルキル基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意に置換されていても良い。)を表す。}で示されるアルコール(D)と、蓚酸(E)とを、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(B)0.05〜0.43モルの比率に、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(C)0.01〜0.20モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対してアルコール(D)0.5〜100モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対して蓚酸(E)0.2〜2モルの比率に含有する反応混合物を形成させ、そしてこの反応混合物を、その中の珪素原子から換算された0.5〜10重量%のSiO2濃度に維持すると共に水の不存在を維持しながら、当該反応混合物中の珪素化合物(A)、珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)の全残存量が5モル%以下となるまで、40〜180℃で加熱することにより、これにより生じたポリシロキサンの溶液を生成させ、次いで当該ポリシロキサンの溶液を含有する塗布液をプラスチックフィルム基材表面に塗布し、そしてこの塗布により得られた塗膜を40〜120℃で熱硬化させることにより当該基材表面に密着して形成される。
〔ガスクロマトグラフィー(GC)〕
実施例1、2、3、4、及び比較例1では、ガスクロマトグラフィーを用いて、反応後の残存アルコキシシランモノマーの確認をおこなった。
ガスクロマトグラフィー条件:装置 Shimadzu GC−14B、カラム キャピラリーカラム CBP1−W25−100(25mm×0.53mmφ×1μm)、カラム温度 カラム温度は昇温プログラムを用いて制御した。開始温度50℃から15℃/分で昇温して到達温度240℃(3分)とした。
サンプル注入量 1μm、インジェクション温度 200℃、検出器温度 240℃、キャリヤーガス 窒素(流量30mL/min)、検出方法 FID法。
還流管を備えつけた4つ口反応フラスコにメタノール37.2gを投入し、撹拌下にこのメタノールに蓚酸18.0gを少量づつ添加することにより、蓚酸のメタノール溶液を調製した。次いでこの溶液をその還流温度まで加熱し、還流下のこの溶液中にテトラエトキシシラン18.8gとγ―ウレイドプロピルトリエトキシシランを92%含有するメタノール溶液1.3gとトリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン2.3gとメタノール22.4gの混合物を滴下した。滴下終了後も、還流下に加熱を5時間続けた後冷却することによりポリシロキサンの溶液(L1)を調製した。
還流管を備えつけた4つ口反応フラスコにメタノール34.4gを投入し、撹拌下にこのメタノールに蓚酸18.0gを少量づつ添加することにより、蓚酸のメタノール溶液を調製した。次いでこの溶液をその還流温度まで加熱し、還流下のこの溶液中にテトラエトキシシラン17.8gとγ―ウレイドプロピルトリエトキシシランを92%含有するメタノール溶液1.3gとトリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン4.7gとメタノール23.8gの混合物を滴下した。滴下終了後も、還流下に加熱を5時間続けた後冷却することによりポリシロキサンの溶液(L2)を調製した。
この溶液(L2)をガスクロマトグラフィーで分析したところ、アルコキシシランモノマーは検出されなかった。
還流管を備えつけた4つ口反応フラスコにメタノール52.8gを投入し、撹拌下にこのメタノールに蓚酸12.0gを少量づつ添加することにより、蓚酸のメタノール溶液を調製した。次いでこの溶液をその還流温度まで加熱し、還流下のこの溶液中にテトラエトキシシラン10.5gとγ―ウレイドプロピルトリエトキシシランを92%含有するメタノール溶液0.9gとトリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン6.2gとメタノール17.6gの混合物を滴下した。滴下終了後も、還流下に加熱を5時間続けた後冷却することによりポリシロキサンの溶液(L3)を調製した。この溶液(L3)をガスクロマトグラフィーで分析したところ、アルコキシシランモノマーは検出されなかった。
還流管を備えつけた4つ口反応フラスコにメタノール52.8gを投入し、撹拌下にこのメタノールに蓚酸12.0gを少量づつ添加することにより、蓚酸のメタノール溶液を調製した。次いでこの溶液をその還流温度まで加熱し、還流下のこの溶液中にテトラエトキシシラン9.6gとγ―アミノプロピルトリエトキシシラン0.3gとγ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.6gとγ―ウレイドプロピルトリエトキシシランを92%含有するメタノール溶液0.9gとトリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン6.2gとメタノール17.6gの混合物を滴下した。滴下終了後も、還流下に加熱を5時間続けた後冷却することによりポリシロキサンの溶液(L4)を調製した。この溶液(L4)をガスクロマトグラフィーで分析したところ、アルコキシシランモノマーは検出されなかった。
実施例4で得られた溶液(L4)90gに、粒子径8nmのコロイド状シリカをSiO2として15.7重量%含有するメタノール分散シリカゾルを2.55gとエタノール7.45gを加えて十分に混合することにより、ポリシロキサンの溶液(L5)を調製した。
還流管を備えつけた4つ口反応フラスコにエタノール70.6gを投入し、撹拌下にこのエタノールに蓚酸12.0gを少量づつ添加することにより、蓚酸のエタノール溶液を調製した。次いでこの溶液をその還流温度まで加熱し、還流下のこの溶液中に、テトラエトキシシラン9.4gとトリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン[CF3C5F10C2H4Si(OCH3)3]6.2gとγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.2gとγ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.6gの混合物を滴下した。滴下終了後も、還流下に加熱を5時間続けた後冷却することによりポリシロキサンの溶液(L6)を調製した。この溶液(L6)をガスクロマトグラフィーで分析したところ、アルコキシドモノマーは検出されなかった。
比較例1で得られた溶液(L6)100gに、粒子径8nmのコロイド状シリカをSiO2として15.7重量%含有するメタノール分散シリカゾルを51.0gとエタノール149gを加えて十分に混合することにより、ポリシロキサンの溶液(L7)を調製した。
還流管を備えつけた4つ口フラスコにメタノール49.7gとテトラエトキシシラン18.8gとγ―ウレイドプロピルトリエトキシシランを92%含有するメタノール溶液1.3gとトリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン2.3gを投入して混合することによりメタノール溶液を調製した。次いでこの溶液をその還流温度まで加熱し、還流下のこの溶液に、メタノール22.4gと水5.4gと触媒として60%硝酸0.1gの混合物を滴下した。滴下終了後も、還流下に5時間加熱を続けた後冷却することにより、アルコキシシランの加水分解物からなる液(L8)を調製した。
上記液(L1)〜(L8)を塗布液として、下記の方法で表面処理した日本製紙株式会社製ハードコート付きTACフィルム(80μm、反射率4.5%)にバーコーターを用いて塗膜を形成させた後、室温で30秒間乾燥させた。さらにクリーンオーブン中、表1および表2に示す温度で1時間加熱することにより、基材表面上に被膜を形成させた。次いで得られた被膜について、下記方法により屈折率、反射率、水接触角の測定及び油性ペン拭き取り性、指紋拭き取り性の試験を行った。上記屈折率の測定では、被膜はシリコン基板上にスピンコートにより形成された。結果を表1および表2に示す。
上記液(L1)〜(L8)を塗布液として、下記の方法で表面処理した日本製紙株式会社製ハードコート付きTACフィルム(80μm、反射率4.5%)にバーコーターを用いて塗膜を形成させた後、室温で30秒間乾燥させた。さらにクリーンオーブン中、100℃で3分間乾燥することにより、基材表面上に被膜を形成させた。さらに、オーブン中で表3および表4に示す温度、時間でエージングした。次いで得られた被膜について、下記方法により屈折率、反射率、水接触角の測定及び油性ペン拭き取り性、指紋拭き取り性の試験を行った。上記屈折率の測定では、被膜はシリコン基板上にスピンコートにより形成された。結果を表3および表4に示す。
下記の方法で表面処理した日本製紙株式会社製ハードコート付きTACフィルム(80μm、反射率4.5%)に、下記に示す方法で調整した帯電防止高屈折率塗布液を塗布した後、室温で30秒間乾燥させた。さらにクリーンオーブン中、100℃で5分間乾燥して帯電防止高屈折率膜付きTACフィルム(膜厚約70nm、反射率7.2%)を作成した。このフィルムに、上記塗布液(L1)をバーコーターを用いて塗膜を形成させた後、室温で30秒間乾燥させた。さらにクリーンオーブン中、100℃で5分間乾燥することにより、基材表面上に被膜を形成させた。さらに、オーブン中で40℃、5日間エージングした。次いで得られた被膜について、下記方法により反射率測定、水接触角測定、油性ペンおよび指紋拭取り性試験、耐擦傷性試験を行った。反射率は、0.2%、水接触角は104度であった。油性ペンおよび指紋拭き取り性は良好であり、耐擦傷性は、200g荷重で「A」、500g荷重で「C」であった。
日本製紙株式会社製ハードコート付きTACフィルムを40℃に加熱した5wt%水酸化カリウム(KOH)水溶液に3分浸漬してアルカリ処理を行った後、水洗し、その後、0.5wt%の硫酸(H2SO4)水溶液に室温で30秒間浸漬して中和させ、水洗、乾燥した。
特開平6−219743号公報の請求項3に記載されている製造方法に従い、エチルシリケートの加水分解液とアンチモン酸亜鉛粒子の混合物を作成した。
溝尻光学(株)製のエリプソメターDVA−36Lを使用して、波長633nmの光の屈折率を測定した。
(株)島津製作所製の分光光度計UV3100PCを使用して、波長550nmの光の入射角5度での光の反射率を測定した。
協和界面科学(株)製の自動接触角計CA−Z型を使用して、純水3マイクロリットルを滴下したときの接触角を測定した。
ペンテル社製油性ペンを使用し、基材表面に書いたインクを旭化成(株)社製ベンコットM−3を用いて拭き取り、その取り易さを目視で判定した。
基準は以下のとおり。
A:インクが完全に拭き取れる。B:インクは拭き取れるが、あとが残る。C:インクが拭き取れない。
基材表面に付着した指紋を旭化成(株)社製ベンコットM−3を用いて拭き取り、その取り易さを目視で判定した。
基準は以下のとおり。
A:指紋が完全に拭き取れる、B:指紋は拭き取れるがあとが残る、又はあとは取れるが指紋がのびる。C:指紋が拭き取れない。
日本スチールウール社製スチールウール#0000を用いて、200g/cm2及び500g/cm2荷重で10往復擦った後に、傷の付き方を目視で判定した。
基準は以下のとおり。
A:傷無し、B:傷10本以下、C:傷10〜30本、D:傷30本以上
密着性:基材上の硬化被膜に1mm間隔で碁盤の目状に100点カットし、セロハンテープ(商品名”セロテープ“ニチバン(株)製24mm)を用いて硬化被膜と強く貼り付けた後、セロハンテープを急激に剥がした後に硬化膜の剥離の有無を目視により確認した。
Claims (15)
- 式(1)
Si(OR)4 (1)
(式中、Rは1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表す。)で示される珪素化合物(A)と、式(2)
CF3(CF2)nCH2CH2Si(OR1)3 (2)
(式中、R1は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてnは、0〜12の整数を表す。)で示される珪素化合物(B)と、式(3)
H2NCONH(CH2)mSi(OR2)3 (3)
(式中、R2は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてmは、1〜5の整数を表す。)で示される珪素化合物(C)と、式(4)
R3CH2OH (4)
{式中、R3は、水素原子又は1〜12個の炭素原子を有するアルキル基(該アルキル基は、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するヒドロキシアルコキシアルキル基、及び3〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルコキシアルキル基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意に置換されていても良い。)を表す。}で示されるアルコール(D)と、蓚酸(E)とを、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(B)0.05〜0.43モルの比率に、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(C)0.01〜0.20モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対してアルコール(D)0.5〜100モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対して蓚酸(E)0.2〜2モルの比率に含有する反応混合物を形成させ、そしてこの反応混合物を、その中の珪素原子から換算された0.5〜10重量%のSiO2濃度に維持すると共に水の不存在を維持しながら、当該反応混合物中の珪素化合物(A)、珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)の全残存量が5モル%以下となるまで、40〜180℃で加熱することを特徴とする、プラスチックフィルム基材表面に硬化被膜を形成するための塗布液の製造方法。 - 反応混合物の形成において、珪素化合物(A)、珪素化合物(B)、珪素化合物(C)、アルコール(D)及び蓚酸(E)の他に、変成剤(F)としてメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン及びジメチルジエトキシシランからなる群から選ばれる少なくとも一種のアルキルアルコキシシランを珪素化合物(A)1モルに対して0.02〜0.2モルの比率に併用する請求項1に記載の塗布液の製造方法。
- 更に、塗布液の添加物(G)として、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル、フッ化マグネシウムゾル及びセリアゾルからなる群から選ばれる少なくとも一種のゾルを併用する請求項1又は2に記載の塗布液の製造方法。
- 式(1)
Si(OR)4 (1)
(式中、Rは1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表す。)で示される珪素化合物(A)と、式(2)
CF3(CF2)nCH2CH2Si(OR1)3 (2)
(式中、R1は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてnは、0〜12の整数を表す。)で示される珪素化合物(B)と、式(3)
H2NCONH(CH2)mSi(OR2)3 (3)
(式中、R2は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてmは、1〜5の整数を表す。)で示される珪素化合物(C)と、式(4)
R3CH2OH (4)
{式中、R3は、水素原子又は1〜12個の炭素原子を有するアルキル基(該アルキル基は、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するヒドロキシアルコキシアルキル基、及び3〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルコキシアルキル基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意に置換されていても良い。)を表す。}で示されるアルコール(D)と、蓚酸(E)とを、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(B)0.05〜0.43モルの比率に、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(C)0.01〜0.20モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対してアルコール(D)0.5〜100モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対して蓚酸(E)0.2〜2モルの比率に含有する反応混合物を形成させ、そしてこの反応混合物を、その中の珪素原子から換算された0.5〜10重量%のSiO2濃度に維持すると共に水の不存在を維持しながら、当該反応混合物中の珪素化合物(A)、珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)の全残存量が5モル%以下となるまで、40〜180℃で加熱することにより、これにより生じたポリシロキサンの溶液を生成させ、次いで当該ポリシロキサンの溶液を含有する塗布液をプラスチックフィルム基材表面に塗布し、そしてこの塗布により得られた塗膜を40〜120℃で熱硬化させることを特徴とする被膜を基材表面に密着して形成させる被膜の形成方法。 - 反応混合物の形成において、珪素化合物(A)、珪素化合物(B)、珪素化合物(C)、アルコール(D)及び蓚酸(E)の他に、変成剤(F)としてメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン及びジメチルジエトキシシランからなる群から選ばれる少なくとも一種のアルキルアルコキシシランを珪素化合物(A)1モルに対して0.02〜0.2モルの比率に併用する請求項4に記載の被膜の形成方法。
- 更に、塗布液の添加物(G)として、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル、フッ化マグネシウムゾル及びセリアゾルからなる群から選ばれる少なくとも一種のゾルを併用する請求項4又は5に記載の被膜の形成方法。
- 式(1)
Si(OR)4 (1)
(式中、Rは1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表す。)で示される珪素化合物(A)と、式(2)
CF3(CF2)nCH2CH2Si(OR1)3 (2)
(式中、R1は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてnは、0〜1の整数を表す。)で示される珪素化合物(B)と、式(3)
H2NCONH(CH2)mSi(OR2)3 (3)
(式中、R2は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてmは、1〜5の整数を表す。)で示される珪素化合物(C)と、式(4)
R3CH2OH (4)
{式中、R3は、水素原子又は1〜12個の炭素原子を有するアルキル基(該アルキル基は、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するヒドロキシアルコキシアルキル基、及び3〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルコキシアルキル基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意に置換されていても良い。)を表す。}で示されるアルコール(D)と、蓚酸(E)とを、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(B)0.05〜0.43モルの比率に、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(C)0.01〜0.20モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対してアルコール(D)0.5〜100モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対して蓚酸(E)0.2〜2モルの比率に含有する反応混合物を形成させ、そしてこの反応混合物を、その中の珪素原子から換算された0.5〜10重量%のSiO2濃度に維持すると共に水の不存在を維持しながら、当該反応混合物中の珪素化合物(A)、珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)の全残存量が5モル%以下となるまで、40〜180℃で加熱することにより、これにより生じたポリシロキサンの溶液を生成させ、次いで当該ポリシロキサンの溶液を含有する塗布液をプラスチックフィルム基材表面に塗布し、そしてこの塗布により得られた塗膜を40〜120℃で熱硬化させることにより当該基材表面に密着して形成された被膜。 - 反応混合物の形成において、珪素化合物(A)、珪素化合物(B)、珪素化合物(C)アルコール(D)及び蓚酸(E)の他に、変成剤(F)としてメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン及びジメチルジエトキシシランからなる群から選ばれる少なくとも一種のアルキルアルコキシシランを珪素化合物(A)1モルに対して0.02〜0.2モルの比率に併用する請求項7に記載の被膜。
- 更に、塗布液の添加物(G)として、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル、フッ化マグネシウムゾル及びセリアゾルからなる群から選ばれる少なくとも一種のゾルを併用する請求項7又は8に記載の被膜。
- 式(1)
Si(OR)4 (1)
(式中、Rは1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表す。)で示される珪素化合物(A)と、式(2)
CF3(CF2)nCH2CH2Si(OR1)3 (2)
(式中、R1は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてnは、0〜12の整数を表す。)で示される珪素化合物(B)と、式(3)
H2NCONH(CH2)mSi(OR2)3 (3)
(式中、R2は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてmは、1〜5の整数を表す。)で示される珪素化合物(C)と、式(4)
R3CH2OH (4)
{式中、R3は、水素原子又は1〜12個の炭素原子を有するアルキル基(該アルキル基は、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するヒドロキシアルコキシアルキル基、及び3〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルコキシアルキル基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意に置換されていても良い。)を表す。}で示されるアルコール(D)と、蓚酸(E)とを、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(B)0.05〜0.43モルの比率に、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(C)0.01〜0.20モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対してアルコール(D)0.5〜100モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対して蓚酸(E)0.2〜2モルの比率に含有する反応混合物を形成させ、そしてこの反応混合物を、その中の珪素原子から換算された0.5〜10重量%のSiO2濃度に維持すると共に水の不存在を維持しながら、当該反応混合物中の珪素化合物(A)、珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)の全残存量が5モル%以下となるまで、40〜180℃で加熱することにより、これにより生じたポリシロキサンの溶液を生成させ、次いで当該ポリシロキサンの溶液を含有する塗布液をプラスチックフィルム基材表面に塗布し、そしてこの塗布により得られた塗膜を40〜150℃で乾燥した後、20℃〜100℃でエージングして硬化させることを特徴とする被膜を基材表面に密着して形成させる被膜の形成方法。 - 反応混合物の形成において、珪素化合物(A)、珪素化合物(B)、珪素化合物(C)アルコール(D)及び蓚酸(E)の他に、変成剤(F)としてメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン及びジメチルジエトキシシランからなる群から選ばれる少なくとも一種のアルキルアルコキシシランを珪素化合物(A)1モルに対して0.02〜0.2モルの比率に併用する請求項10に記載の被膜の形成方法。
- 更に、塗布液の添加物(G)として、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル、フッ化マグネシウムゾル及びセリアゾルからなる群から選ばれる少なくとも一種のゾルを併用する請求項10又は11に記載の被膜の形成方法。
- 式(1)
Si(OR)4 (1)
(式中、Rは1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表す。)で示される珪素化合物(A)と、式(2)
CF3(CF2)nCH2CH2Si(OR1)3 (2)
(式中、R1は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてnは、0〜12の整数を表す。)で示される珪素化合物(B)と、式(3)
H2NCONH(CH2)mSi(OR2)3 (3)
(式中、R2は、1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、そしてmは、1〜5の整数を表す。)で示される珪素化合物(C)と、式(4)
R3CH2OH (4)
{式中、R3は、水素原子又は1〜12個の炭素原子を有するアルキル基(該アルキル基は、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基、1〜3個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルキル基、2〜6個の炭素原子を有するヒドロキシアルコキシアルキル基、及び3〜6個の炭素原子を有するアルコキシアルコキシアルキル基からなる群から選ばれた異種又は同種の1個以上の置換基で任意に置換されていても良い。)を表す。}で示されるアルコール(D)と、蓚酸(E)とを、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(B)0.05〜0.43モルの比率に、珪素化合物(A)1モルに対して珪素化合物(C)0.01〜0.20モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対してアルコール(D)0.5〜100モルの比率に、珪素化合物(A)と珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)に含まれる全アルコキシ基1モルに対して蓚酸(E)0.2〜2モルの比率に含有する反応混合物を形成させ、そしてこの反応混合物を、その中の珪素原子から換算された0.5〜10重量%のSiO2濃度に維持すると共に水の不存在を維持しながら、当該反応混合物中の珪素化合物(A)、珪素化合物(B)及び珪素化合物(C)の全残存量が5モル%以下となるまで、40〜180℃で加熱することにより、これにより生じたポリシロキサンの溶液を生成させ、次いで当該ポリシロキサンの溶液を含有する塗布液をプラスチックフィルム基材表面に塗布し、そしてこの塗布により得られた塗膜を40〜150℃で乾燥した後、20℃〜100℃でエージングして硬化させることにより当該基材表面に密着して形成された被膜。 - 反応混合物の形成において、珪素化合物(A)、珪素化合物(B)、珪素化合物(C)アルコール(D)及び蓚酸(E)の他に、変成剤(F)としてメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ペンチルトリメトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、ヘプチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン、ヘキサデシルトリメトキシシラン、ヘキサデシルトリエトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン及びジメチルジエトキシシランからなる群から選ばれる少なくとも一種のアルキルアルコキシシランを珪素化合物(A)1モルに対して0.02〜0.2モルの比率に併用する請求項13に記載の被膜。
- 塗布液の添加物(G)として、シリカゾル、アルミナゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾル、フッ化マグネシウムゾル及びセリアゾルからなる群から選ばれる少なくとも一種のゾルを併用する請求項13又は14に記載の被膜。
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