JP4881509B2 - コンクリート基礎の開口補強構造およびその開口補強方法 - Google Patents

コンクリート基礎の開口補強構造およびその開口補強方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物のコンクリート基礎に設けられる開口の周囲を補強するコンクリート基礎の開口補強構造および開口補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば特開平10−227078号公報に示すように、建物のコンクリート基礎を鉄筋コンクリートで施工するにあたって、該コンクリート基礎に換気口や基礎内部の点検口等を設けるために開口を形成する場合がある。この場合、開口周囲の基礎部分を補強すべく、コンクリート基礎の鉄筋を組む際に、開口が設けられる部位に補強筋を設けている。
【0003】
ところで、上述したコンクリート基礎の開口には、たとえば換気口や基礎内部の点検口等のように種々の使用目的があり、開口は使用目的によって様々な大きさに形成される。このような開口の周囲の基礎部分を補強する補強筋としては、該開口の左右を補強する縦筋と、上下を補強する横筋等があるが、それ以外に開口のコーナ部を補強する補強筋も設けられている。
【0004】
特に、上述した開口のコーナ部は、斜めにカットされた形状で形成されており、このようなコーナ部分を補強するためには、単純な縦筋や横筋では不十分であり、別個に適宜の長さをもつ複数本の鉄筋を上記の縦筋、横筋となる主筋、助筋等の間に斜めに掛け渡して設けることが、従来から一般に行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような開口のコーナ部を補強する補強筋を設けるにあたって、複数本の鉄筋をそれぞれの開口の形成位置において切断し、個々に溶接などの接合手段によって付設することは、基礎施工時の配筋作業の煩雑さにつながるもので、このような不具合を解決し得る何らの対策を講じることが望まれている。
【0006】
特に、上述した開口はその付設位置や使用目的等によって大きさや形状が異なっているものであり、上述した開口コーナ部を補強する補強筋はその開口毎に準備して設けることが必要となるため、種々の種類の鉄筋を準備しなければならなかった。
【0007】
したがって、このような様々な鉄筋から開口の大きさや形状、特にコーナ部の形状等に対応した補強筋を選択するのが面倒であるばかりでなく、その補強筋を設ける作業に手間がかかり、施工時の配筋作業が面倒かつ煩雑であるという問題があった。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、コンクリート基礎において開口の周囲、特に開口のコーナ部を簡単に補強することができ、施工時の配筋作業を簡単に行えるコンクリート基礎の開口補強構造および開口補強方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的に応えるために本発明(請求項1記載の発明)に係るコンクリート基礎の開口補強構造は、建物のコンクリート基礎に設けられる開口の周囲に設けられて、前記開口周囲の基礎部分を補強するにあたって、前記開口が設けられる部位の上下、左右に配筋される複数の主筋および助筋と、前記開口が設けられる部位の周囲に配筋される開口補強筋とを備え、前記開口補強筋は、鉄筋を折曲げることにより側方補強筋とその下端部どうしを連結する連結筋とを有し側方補強筋の上端部がU字状に折り返された形状となっている第1の補強筋と、鉄筋を折曲げることにより外側補強筋とその基端部どうしを連結する基端連結筋とを有し外側補強筋の上端部が直角に折曲げられた形状となっている第2の補強筋と、前記開口のコーナ部に対応する部分を補強するように前記主筋、助筋による縦筋、横筋、さらに前記第1および第2の補強筋のいずれかに跨った状態で設けられている斜め補強筋とを備え、前記第1および第2の補強筋、斜め補強筋からなる開口補強筋は、前記主筋、助筋よりも細い鉄筋からなり、前記斜め補強筋は、前記主筋、助筋よりも細い複数本の鉄筋を縦方向および横方向にメッシュ状に組み立てることによって形成され、前記主筋、助筋による縦筋、横筋、さらに前記第1および第2の補強筋に対してそれぞれ複数箇所で接合される組立鉄筋によって構成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明(請求項2記載の発明)に係るコンクリート基礎の開口補強構造は、請求項1において、前記組立鉄筋として、縦方向および横方向の鉄筋が格子状に組み立てられて接合されているものを用いたことを特徴とする。
【0011】
本発明(請求項3記載の発明)に係るコンクリート基礎の開口補強構造は、請求項1において、前記組立鉄筋として、縦方向および横方向の鉄筋を交互に交差させて編み上げることによって形成され、全体が面方向において変形可能に構成されているものを用いたことを特徴とする。
【0012】
本発明(請求項4記載の発明)に係るコンクリート基礎の開口補強方法は、建物のコンクリート基礎に設けられる開口の周囲に設けられて、前記開口周囲の基礎部分を補強するにあたって、前記開口が設けられる部位の上下、左右に配筋されている主筋および助筋よりも細い鉄筋を折曲げることにより形成される第1および第2の補強筋による開口補強筋と、前記主筋および助筋よりも細い鉄筋を複数本、縦方向および横方向にメッシュ状に組み立てることにより形成されている組立鉄筋を準備し、前記開口補強筋を構成する第1、第2の補強筋を前記開口が設けられる部位の周囲に配筋するとともに、前記組立鉄筋を、斜め補強筋として、前記開口のコーナ部に対応する部分を補強するように前記主筋、助筋による縦筋、横筋、さらに前記第1および第2の補強筋のいずれかに跨って配筋し、かつ該組立鉄筋を、前記主筋、助筋による縦筋、横筋、さらに前記第1および第2の補強筋に対してそれぞれ複数箇所で接合することを特徴とする。
【0013】
本発明(請求項5記載の発明)に係るコンクリート基礎の開口補強方法は、請求項4において、前記組立鉄筋として、縦方向および横方向の鉄筋が格子状に組み立てられて接合されているものを用いることを特徴とする。
【0014】
本発明(請求項6記載の発明)に係るコンクリート基礎の開口補強方法は、請求項4において、前記組立鉄筋として、縦方向および横方向の鉄筋を交互に交差させて編み上げることによって形成され、全体が面方向において変形可能に構成されているものを用いることを特徴とする。
【0015】
本発明(請求項7記載の発明)に係るコンクリート基礎の開口補強構造は、請求項6において、前記組立鉄筋を、前記開口のコーナ部に対応する部分を補強するように配筋するにあたって、該組立鉄筋の上端または下端のいずれか一方を、前記縦筋または横筋の一方に固定し、該組立鉄筋全体を面方向において変形させながら、該組立鉄筋の上端または下端の他方を、前記縦筋または横筋の他方に固定することを特徴とする。
【0016】
請求項1記載の発明によれば、建物のコンクリート基礎に設けられる開口の周囲の基礎部分を、以下のようにして補強する。
すなわち、基礎を施工するに際して、主筋や助筋を縦筋、横筋として設けるとともに、開口が設けられる部位の上下、左右を補強する開口補強筋として、主筋、助筋よりも細い鉄筋を折り曲げることにより形成される第1、第2の補強筋を、前記開口が設けられる部位の周囲に配筋し、さらに主筋、助筋よりも細い鉄筋を複数本、縦方向および横方向にメッシュ状に組み立てることにより形成される組立鉄筋を、斜め補強筋として、前記開口のコーナ部に対応する部分を補強するように前記縦筋、横筋、さらには第1および第2の補強筋のいずれかに跨って配筋し、かつ該組立鉄筋を、これらの縦筋、横筋、第1および第2の補強筋に対してそれぞれ複数箇所で接合する。そして、コンクリートを打設すると、開口の周囲の基礎部分を、主筋、助筋による縦筋、横筋、それよりも細い鉄筋からなる第1、第2の補強筋、メッシュ状組立鉄筋による斜め補強筋等による開口補強筋で補強することができ、特に開口のコーナ部に対応する基礎部分を、第1、第2の補強筋や斜め補強筋により補強することが簡単かつ確実に行える。
【0017】
請求項2または請求項3記載の発明によれば、斜め補強筋として、予め工場などで組み立てられている組立鉄筋を用い、これを斜め補強筋として複数箇所で接合するように主筋、助筋による縦筋、横筋、さらに開口補強筋となる第1、第2の補強筋のいずれかに跨らせて設けているから、確実な補強状態が得られるとともに、施工も容易に行える。特に、一般に市販されているメッシュ状の補強筋、たとえば格子状に組み立てられた組立鉄筋や交互に交差させて編み上げている組立鉄筋を用い、それを適宜切断して補強に用いると、施工が容易で、コスト面でも安価になる。
【0018】
請求項4記載の発明によれば、開口のコーナ部を補強するメッシュ状の斜め補強筋として格子状に組み立てられた組立鉄筋を用い、それらを開口のコーナ部に対応する部分に合わせて切断し、コンクリート基礎の主筋、助筋による縦筋、横筋や開口の周囲を補強する開口補強筋としての第1、第2の補強筋間に連結して補強することにより、確実な補強がきわめて簡単に行える。
【0019】
請求項5、請求項6または請求項7記載の発明によれば、補強をより一層確実に行え、しかも施工が容易で、コストも安価に構成できる開口補強を行うことができる。たとえば全体がほぼ平行四辺形に変形可能な組立鉄筋を斜め補強筋として用いることにより、施工時の配筋作業がきわめて容易に行える。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1および図2は本発明に係るコンクリート基礎の開口補強構造および開口補強方法の第1の実施の形態を示すものである。
これらの図において、建物のコンクリート基礎(図2に想像線1で示す)を鉄筋コンクリートで施工するにあたっては、該基礎1の骨組2が地盤6上の基礎1を施工する部位に設置される。
【0021】
この骨組2は、上下、左右に配筋された4本の主筋2aと、これら4本の主筋2aを取り囲むようにして配筋された複数の助筋3とで構成されている。これらの助筋3は、主筋2aの長手方向に所定間隔で配筋され、主筋2aに固定されている。このような骨組2において、コンクリート基礎1に通風口などのために開口4を形成するにあたっては、開口4が設けられる部位に相当する前記助筋は、図中3aで示すように、開口4を設ける前に切断して除去される。なお、この骨組2を構成する主筋2aや助筋3等には10mmφの鉄筋が用いられている。
【0022】
前記基礎1の開口4を形成する部位には、開口補強筋5が周囲に設けられる。この開口補強筋5は、図1、図2および図3(a),(b)に示すように、第1の補強筋10と、第2の補強筋20との二種類の鉄筋で構成されるととも、開口4のコーナ部に対応する部分に付設する斜め補強筋30を備えている。なお、この斜め補強筋30等には、上述した主筋2aなどよりも細い鉄筋、たとえば3〜6mmφ程度の鉄筋が用いられている。
【0023】
第1の補強筋10は、鉄筋を折曲げることにより形成されており、所定の間隔を隔てて形成され、かつ互いに平行な一対の側方補強筋11,11と、側方補強筋11,11の下端部11b,11bどうしを連結する連結筋12とを備えている。
【0024】
側方補強筋11,11は開口4が設けられる部位を挟むように、かつ基礎1の高さ方向に長尺となるようにして設けられる部分である。また、これら各側方補強筋11,11は、上端部11aでU字状に折り返された形状となっており、また側方補強筋11,11の上端部11aから下端部11bまでの長さは、基礎1の地盤6からの高さとほぼ同じになっている。
【0025】
第2の補強筋20は、鉄筋を折曲げることにより形成されており、所定の間隔を隔てて形成され、かつ互いに平行な一対の外側補強筋22,22と、これらの外側補強筋22,22の基端部どうしを連結する基端連結筋21とを備えている。前記外側補強筋22,22は、開口4の外側に設けられ、かつ基礎1の高さ方向に長尺な部分であり、先端部側で基端連結筋21側にほぼ直角に折曲げられた形状となっている。
【0026】
前記斜め補強筋30は、開口4の各コーナ部に対応する基礎1の部分に、コンクリート基礎1内に配筋される骨組2の主筋2a、助筋3と前記第1、第2の補強筋10,20のいずれかに跨った状態で設けられている。この斜め補強筋30は、予め工場等で鉄筋を格子状に組み立てて接合することによりメッシュ状の組立鉄筋として形成され、それらの適宜の位置を面接触状態で複数箇所で前記主筋2a、助筋3、第1、第2の補強筋10,20などの縦筋と横筋とにそれぞれ面接触状態で組み付けし、それぞれの複数箇所で接合することにより固定されている。
【0027】
このような斜め補強筋30として、一般に市販されている予めメッシュ状に組み立てられている組立鉄筋としてのメッシュ筋を用い、それを付設位置に合わせて適宜切断して用いると、施工時の配筋作業が簡単に行えるばかりでなく、コスト低減を図ることが可能となる。なお、斜め補強筋30は、図1、図2に示すように、結束線を用いて固定してもよいが、溶接等で固着させてもよいものである。
【0028】
ここで、図1および図2において符号50は開口4を形成するための開口形成用型枠、51はコンクリート基礎1を形成するための片側の基礎形成用型枠で、52,53はこの基礎形成用型枠51に対して前記開口形成用型枠50をつり下げ支持するつり下げベルトである。
【0029】
上述した開口補強筋5は、コンクリート基礎1を構成する骨組2に対して以下のようにして配筋されている。すなわち、骨組2の両側面のうち、基礎1の外周側に相当する側面において、第1の補強筋10を構成する一対の側方補強筋11,11を、開口4が設けられる部位を側方から挟むように、かつ連結筋12が開口4の下方に配置されるようにして設ける。
【0030】
一方、第2の補強筋20を、開口4が設けられる部位の下方において、側方補強筋11,11間に跨って設けることにより、開口4の周囲の基礎部分の補強を行う。ここで、第1、第2の補強筋10,20は、これらの補強筋10,20を溶接するとともに、前記主筋2aや助筋3に溶接することにより、骨組2に組み付けられて固定されている。
【0031】
また、開口4を形成する部位のコーナ部に相当する基礎部分に、斜め補強筋30を、基礎1内に配筋される主筋2a、助筋3,3a、第1、第2の補強筋10,20等からなる縦筋、横筋のいずれかに跨らせた状態で結束線あるいは溶接等で組み付ける。
【0032】
ここで、この斜め補強筋30としては、複数本の鉄筋から格子状に組み立てている組立鉄筋、特に上記格子状に組み立てて接合している市販のメッシュ筋を適宜の大きさに切断して用いると、施工時の配筋作業が簡単であるにもかかわらず、上述したコーナ部の補強も確実に行える。これは、上述した斜め補強筋30は、主筋2a、助筋3,3a、第1、第2の補強筋10,20からなる縦筋、横筋のいずれかに複数箇所づつで接合され、その配筋部分での強度を確保できるためである。
【0033】
上記の方法により開口4の周囲の基礎部分を補強しているから、開口4の大きさや形状にはかかわらず、開口4の周囲の基礎部分をコーナ部に対応する部分をも含めて、各補強筋10,20,30により補強することが確実に行える。したがって、開口4の周囲の基礎部分を容易に補強することができることになる。
【0034】
また、連結筋12は、側方補強筋11,11の下端部11b,11bどうしを連結しているから、連結筋12を開口4の下方に配置した状態で開口4の周囲の基礎1を補強することにより、開口4の下方および側方の基礎部分を補強することが確実に行える。
【0035】
また、側方補強筋11,11の長さを、基礎1の地盤6からの高さとほぼ同じにしているから、側方補強筋11,11で挟まれる開口4の上下の大きさを、第2の補強筋20の設置高さを調整することにより自在に変更することができる。このとき、第2の補強筋20の基端連結筋21の位置を外側補強筋22,22の位置よりも下方にするか、上方にするかを適宜選択すれば、開口4の上下の大きさをより自在に変更することができる。
【0036】
図4および図5は本発明に係るコンクリート基礎の開口補強構造および開口補強方法の第2の実施の形態を示すものである。この実施の形態において、前述した図1、図2と同一または相当する部分には同一番号を付して説明は省略する。
この実施の形態では、開口4のコーナ部に相当する基礎部分を補強する斜め補強筋70として、図5に示すように、複数本の鉄筋を縦方向、横方向に交差させた状態で交互に編み上げている組立鉄筋を用いている。
【0037】
このような組立鉄筋による斜め補強筋70は、縦方向、横方向の鉄筋が編み上げたままの状態で相互に弾撥力で保持されるため、全体が面方向にほぼ平行四辺形の状態で変形可能になっている。したがって、このような組立鉄筋を用いると、この斜め補強筋70の配筋作業がきわめて簡単に行える。また、主筋2a、助筋3、補強筋10,11等の縦筋、横筋への接合も容易に行える。
【0038】
すなわち、このような組立鉄筋を、開口4のコーナ部に対応する部分を補強するように配筋するにあたっては、該組立鉄筋の上端または下端のいずれか一方を、前記縦筋または横筋の一方に固定し、該組立鉄筋全体を面方向において変形させながら、該組立鉄筋の上端または下端の他方を、前記縦筋または横筋の他方に固定することにより、所要の部位に跨った状態での配筋が可能となる。
【0039】
したがって、このような組立鉄筋を斜め補強筋70として用いると、初めは、ほぼ正方形の形状にある組立鉄筋を準備し、その一端を固定した後、他端を面方向にずらして平行四辺形の状態で変形してコーナ部に接近させることができ、位置決めが容易に行えるとともに、そのコーナ部の形状に合わせて確実に補強できる状態での固定が可能となる。
【0040】
ここで、この斜め補強筋70の縦筋、横筋への固定は、溶接等で固着しても、あるいは結束線で固定してもよい。また、図4では、開口4の上端側のコーナ部へのみ斜め補強筋70を配筋し、下端側のコーナ部への配筋は省略しているが、これに限定されるものではない。必要に応じて、斜め補強筋70を設けれるとよい。
【0041】
なお、本発明は上述した実施の形態で説明した構造には限定されず、各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得ることはいうまでもない。たとえばコンクリート基礎1を補強する主筋2a、助筋3、さらに開口4を補強する第1、第2の補強筋10,20としては一例を示しただけであり、本発明はこれに限定されず、これらの縦筋、横筋の形状や折曲げ加工状態を適宜変形、変更してもよいことは勿論である。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、開口の周囲の基礎部分を補強する主筋、助筋による縦筋、横筋、さらに開口補強筋である第1、第2の補強筋のいずれかに跨った状態で、開口のコーナ部に相当する部分に、全体がメッシュ状を呈する斜め補強筋を設けているから、主筋、助筋による縦筋、横筋、さらに開口補強筋である第1、第2の補強筋に対してそれぞれ複数箇所で接合される斜め補強筋の配筋作業がきわめて簡単に行え、しかもこれによる開口コーナ部の補強が簡単にしかも確実に行える。
【0043】
本発明によれば、斜め補強筋として、予め工場などで格子状に組み立てられ、または編み上げられているメッシュ状の組立鉄筋を用い、これを面接触状態で縦筋、横筋としての主筋、助筋、開口補強筋としての第1、第2の補強筋等に跨らせて設けることにより、簡単でしかも確実な補強状態が得られるとともに、施工も容易に行える。
特に、一般に市販されているメッシュ筋を用い、それを適宜切断して補強に用いると、施工が容易で、コスト面でも安価になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコンクリート基礎の開口補強構造および開口補強方法の第1の実施の形態を示し、コンクリート基礎の開口を形成する部分の配筋状態を説明するための概略斜視図である。
【図2】 図1の正面図である。
【図3】 (a),(b)は上述した図1、図2で示した開口の周囲を補強する開口補強筋において、第1の補強筋、第2の補強筋を説明するための正面図である。
【図4】 本発明に係るコンクリート基礎の開口補強構造および開口補強方法の第2の実施の形態を示し、コンクリート基礎の開口を形成する部分の配筋状態を説明するための概略正面図である。
【図5】 図4において用いた斜め補強筋を構成する組立鉄筋を示す概略図である。
【符号の説明】
1…コンクリート基礎、2…骨組、2a…主筋、3…助筋、4…開口、5…開口補強筋、6…地盤、10…第1の補強筋、11…側方補強筋、12…連結筋、20…第2の補強筋、21…基端連結筋、22…外側補強筋、30…斜め補強筋(組立鉄筋、メッシュ筋)、50…開口形成用型枠、51…基礎形成用型枠、70…斜め補強筋(組立鉄筋、メッシュ筋)。

Claims (7)

  1. 建物のコンクリート基礎に設けられる開口の周囲に設けられて、前記開口周囲の基礎部分を補強するコンクリート基礎の開口補強構造であって、
    前記開口が設けられる部位の上下、左右に配筋される複数の主筋および助筋と、
    前記開口が設けられる部位の周囲に配筋される開口補強筋とを備え、
    前記開口補強筋は、鉄筋を折曲げることにより側方補強筋とその下端部どうしを連結する連結筋とを有し側方補強筋の上端部がU字状に折り返された形状となっている第1の補強筋と、鉄筋を折曲げることにより外側補強筋とその基端部どうしを連結する基端連結筋とを有し外側補強筋の上端部が直角に折曲げられた形状となっている第2の補強筋と、前記開口のコーナ部に対応する部分を補強するように前記主筋、助筋による縦筋、横筋、さらに前記第1および第2の補強筋のいずれかに跨った状態で設けられている斜め補強筋とを備え、
    前記第1および第2の補強筋、斜め補強筋からなる開口補強筋は、前記主筋、助筋よりも細い鉄筋からなり、
    前記斜め補強筋は、前記主筋、助筋よりも細い複数本の鉄筋を縦方向および横方向にメッシュ状に組み立てることによって形成され、前記主筋、助筋による縦筋、横筋、さらに前記第1および第2の補強筋に対してそれぞれ複数箇所で接合される組立鉄筋によって構成されていることを特徴とするコンクリート基礎の開口補強構造。
  2. 請求項1記載のコンクリート基礎の開口補強構造において、
    前記組立鉄筋として、縦方向および横方向の鉄筋が格子状に組み立てられて接合されているものを用いたことを特徴とするコンクリート基礎の開口補強構造。
  3. 請求項1記載のコンクリート基礎の開口補強構造において、
    前記組立鉄筋として、縦方向および横方向の鉄筋を交互に交差させて編み上げることによって形成され、全体が面方向において変形可能に構成されているものを用いたことを特徴とするコンクリート基礎の開口補強構造。
  4. 建物のコンクリート基礎に設けられる開口の周囲に設けられて、前記開口周囲の基礎部分を補強するコンクリート基礎の開口補強方法であって、
    前記開口が設けられる部位の上下、左右に配筋されている主筋および助筋よりも細い鉄筋を折曲げることにより形成される第1および第2の補強筋による開口補強筋と、前記主筋および助筋よりも細い鉄筋を複数本、縦方向および横方向にメッシュ状に組み立てることにより形成されている組立鉄筋を準備し、
    前記開口補強筋を構成する第1、第2の補強筋を前記開口が設けられる部位の周囲に配筋するとともに、
    前記組立鉄筋を、斜め補強筋として、前記開口のコーナ部に対応する部分を補強するように前記主筋、助筋による縦筋、横筋、さらに前記第1および第2の補強筋のいずれかに跨って配筋し、
    かつ該組立鉄筋を、前記主筋、助筋による縦筋、横筋、さらに前記第1および第2の補強筋に対してそれぞれ複数箇所で接合することを特徴とするコンクリート基礎の開口補強方法。
  5. 請求項4記載のコンクリート基礎の開口補強方法において、
    前記組立鉄筋として、縦方向および横方向の鉄筋が格子状に組み立てられて接合されているものを用いることを特徴とするコンクリート基礎の開口補強方法。
  6. 請求項4記載のコンクリート基礎の開口補強方法において、
    前記組立鉄筋として、縦方向および横方向の鉄筋を交互に交差させて編み上げることによって形成され、全体が面方向において変形可能に構成されているものを用いることを特徴とするコンクリート基礎の開口補強方法。
  7. 請求項6記載のコンクリート基礎の開口補強方法において、
    前記組立鉄筋を、前記開口のコーナ部に対応する部分を補強するように配筋するにあたって、該組立鉄筋の上端または下端のいずれか一方を、前記縦筋または横筋の一方に固定し、該組立鉄筋全体を面方向において変形させながら、該組立鉄筋の上端または下端の他方を、前記縦筋または横筋の他方に固定することを特徴とするコンクリート基礎の開口補強方法。
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