JP2004169468A - トラス筋付デッキ床の段差構造 - Google Patents

トラス筋付デッキ床の段差構造 Download PDF

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Yasumasa Arita
康正 有田
Michihiro Masafuji
倫宏 正藤
Mamoru Yoshida
守 吉田
Toshihisa Yamamura
登志久 山村
Tadamasa Yoneyama
忠正 米山
Noboru Harada
昇 原田
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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SAN MATEKKU KK
Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

【課題】本発明は、簡略な構成で作業効率の良いトラス筋付き床パネルを用いたトラス筋付デッキ床の段差構造を提供する。
【解決手段】高低差を設けた上で水平に隣り合わせた第1の床パネル3及び第2の床パネル8は、端辺3c、8cどうしを鉛直で同軸となるように配置すると、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9が、平面視であき重ね継ぎ手を形成する。これらの間には、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の重なり長さを部材長、第1のトラス筋4の高低差を高さとするロの字状の補強筋16が配され、また、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の端部には、第1の上端筋5及び第1の下端筋6を連結する部材長を有する縦部材14aを備える連結筋が配される。このような段差部15には、隣り合う第2のトラス筋9を連結するように副鉄筋17が離間配置された上で、コンクリート18が打設される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラス筋が主筋として上面に配される床パネルを用いたトラス筋付デッキ床の段差構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トラス筋付き床パネルを用いた床スラブは、あらかじめ床パネルにトラス筋が設けられているため、配筋に乱れが生じないとともにコンクリートのかぶりが的確で高品質な床を簡略に形成できる構成として知られている。これらは、作業効率が良いとともに経済的であるため、一般に広く用いられており、例えば、特許文献1に示すように、2体のトラス筋付き床パネルを用いて、異なる床高を有して相反する方向に各々連続するように配置し、両者の間に段差部を設けることにより一体化した段差床スラブが形成されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−303284号公報(第2図を参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図9に示すように、トラス筋20を上面に備えたトラス筋付き床パネル21を水平に隣り合わせ、所望の高低差を設けて段差付き床スラブ19を構築する際には、隣り合うトラス筋付き床パネル21の段差部の配筋が、従来のトラス筋20を持たない床パネルを用いて段差部を構築する場合と同様の構成になるとともに、コンクリート22の打設時には、型枠23を配置する必要があるため、作業が煩雑なものとなっていた。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、簡略な構成で作業効率の良いトラス筋付き床パネルを用いたトラス筋付デッキ床の段差構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のトラス筋付デッキ床の段差構造は、水平に延在する上端筋及び下端筋と、両者を連結するラチス筋とにより構成される第1のトラス筋が、主筋として上面に一体的に設置された第1の床パネルと、水平に延在する上端筋及び下端筋と、両者を連結するラチス筋とにより構成される第2のトラス筋が、少なくとも一方の端部を突出させた状態で、主筋として上面に一体的に設置された第2の床パネルとを備えるトラス筋付デッキ床の段差構造であって、該第2の床パネルが第1の床パネルより上方となるように、高低差を設けて両者を水平に隣り合わせるとともに、前記第2の床パネルより突出する第2のトラス筋の端部と、第1のトラス筋の端部とで継ぎ手を形成させ、該継ぎ手をコンクリートで埋設することにより構成されており、前記継ぎ手には、前記第2のトラス筋と第1のトラス筋の端部どうしが、平面視で差し違え配列となるように配されたあき重ね継ぎ手が形成されるとともに、前記継ぎ手の間には、あき重ね継ぎ手の重ね長さと同様の長さ、及び前記第2のトラス筋の上端筋と第1のトラス筋の下端筋との間の高低差と同様の高さを有するロの字形の鉄筋が、第1のトラス筋及び第2のトラス筋の両者に面を平行にして配され、また、前記継ぎ手を形成する第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の端部には、各々の上端筋と下端筋を連結するように位置する縦部材を備える連結筋が配されることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載のトラス筋付デッキ床の段差構造は、前記連結筋が、前記縦部材の両端部各々に、少なくとも平面視で差し違え配列を形成する第1のトラス筋及び第2のトラス筋の重なり長さより長い部材長よりなる対をなす横部材を、一体的に設けられたコの字形に成形され、対をなす該横部材が、前記第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の上端筋及び下端筋に沿うように配置されることを特徴としている。
【0008】
請求項3記載のトラス筋付デッキ床の段差構造は、前記連結筋が、前記縦部材と、少なくとも平面視で差し違え配列を形成する第1のトラス筋及び第2のトラス筋の重なり長さより長い部材長よりなる対をなす横部材を、螺旋状に連結することにより成形され、対をなす横部材が、第1のトラス筋の上端筋と第2ののトラス筋の上端筋、もしくは第1のトラス筋の下端筋と第2のトラス筋の下端筋に沿わせて配置できる形状に成形されることを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載のトラス筋付デッキ床の段差構造は、前記第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々に、上端筋と下端筋が連続したコの字型鉄筋が用いられており、第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の端部には、前記連結筋に代わり、該コの字型鉄筋の鉛直部が位置することを特徴とするトラス筋付デッキ床の段差構造。
【0010】
請求項5記載のトラス筋付デッキ床の段差構造は、前記連結筋が、第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の端部で同一平面上に配され、各々の上端筋と下端筋が連結筋を介して連続するように接合手段を介して接合されることを特徴とするトラス筋付デッキ床の段差構造。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のトラス筋付デッキ床の段差構造を図1〜図8に示す。本発明のトラス筋付デッキ床の段差構造は、トラス筋を備えた床パネルを用いたトラス筋付デッキ床の段差構造において、高低差を設けて水平に隣り合う床パネルの中で、上方に配される側のトラス筋を床パネルより突出させておき、隣り合う床パネルの段差部に、トラス筋による継ぎ手を形成させるとともに、該継ぎ手部に補強筋を配することにより、段差部の配筋を簡略化させるものである。
【0012】
(第1の実施の形態)
図1(a)の平面図に示すように、トラス筋付デッキ床1は、第1の床スラブ2と、第2の床スラブ7とにより構成されている。
前記第1の床スラブ2は、図1(b)の側断面図に示すように、一般に用いられているコンクリートのプレキャスト板、もしくはデッキプレートよりなる第1の床パネル3と、その上面に所定の離間間隔を持って平行に複数配され、主筋として機能する第1のトラス筋4とを備えている。該第1のトラス筋4は、鉛直方向に同軸となるように、所定の離間距離を持って水平に配された第1の上端筋5及び第1の下端筋6と、両者を連結するように配されるラチス筋12とにより構成されている。
これら、平行に隣り合うように配される複数の第1のトラス筋4は、図1(c)の横断面図に示すように、該第1のトラス筋4と直交する方向に配される支持鉄筋13に支持され、該支持鉄筋13を介して第1の床パネル3の上面に一体的に固着されている。なお、該支持鉄筋13は、図1(a)に示すように、所定の離間間隔を持って第1のトラス筋4の長さ方向に複数配置されている。また、該支持鉄筋13は、本実施の形態において、第1のトラス筋4を支持する部位が山状に成形されているが、前記第1のトラス筋4を支持できる形状であれば、その形状は必ずしもこれにこだわるものではない。
【0013】
このような構成の第1の床パネル3には、前記第1のトラス筋4と直交する方向に延在する副鉄筋17が、平行に隣り合う複数の第1のトラス筋4を連結するように、所定の離間間隔を持ってその上面に複数配された上で、これらを埋設するようにコンクリート18が打設されて第1の床スラブ2が構築されることとなる。
【0014】
一方、図1(b)に示すように、第1の床スラブ2に対して水平に隣り合うとともに、所定の高低差を持って上方に配された第2の床スラブ7も、第1の床スラブ2と同様に、コンクリートのプレキャスト板、もしくはデッキプレートよりなる第2の床パネル8と、該第2の床パネル8の上面に前記支持鉄筋13を介して一体的に固定され、第2の上端筋10、第2の下端筋11及びラチス筋12により構成される第2のトラス筋9とを備えている。図1(a)に示すように、第2の床パネル8には、第2のトラス筋9の上面に直交する方向に延在する副鉄筋17が、平行に隣り合う複数の第2のトラス筋9を連結するように配された上で、図1(b)に示すように、コンクリート18が打設されることにより、第2の床スラブ7が構築される。
なお、該第2のトラス筋9は、図1(b)に示すように、第1の床パネル3と隣り合う側の端部を、第2の床パネル8より所定長だけ外方へ突出するように配されている。
【0015】
上述する構成の第2の床スラブ7は、図1(a)に示すように、第2の床パネル8の上面に、複数の第2のトラス筋9が一定の離間間隔を持って配置されているが、第2の床パネル8の向かい合う一方の側辺8aとこれに隣接する第2のトラス筋9aとの配置距離Lと、向かい合う他方の側辺8bとこれに隣接する第2のトラス筋9bとの配置距離Lが異なるように位置決めされている。
一方、第1の床スラブ2も同様で、図1(a)に示すように、第1の床パネル3の向かい合う一方の側辺3aとこれに隣接する第1のトラス筋4aとの距離を配置距離Lとし、向かい合う他方の側辺3bとこれに隣接する第1のトラス筋4bとの距離を配置距離Lとして位置決めしている。
【0016】
つまり、第1の床パネル3と第2の床パネル8とは、いずれかの左右を反転させることにより、第1のトラス筋4と第2のトラス筋9とが水平方向で同軸になるものの、通常時は平行に隣り合わせて配置すると、第1のトラス筋4と第2のトラス筋9とが差し違いに配列されることとなる。
これにより、高低差を設けた上で水平に隣り合わせた第1の床パネル3及び第2の床パネル8は、図1(b)に示すように、隣り合う端辺3c、8cどうしを鉛直軸方向に同軸となるように配置すると、前記第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9が、高低差を有しているものの、平面視で見ると図1(a)に示すように、あき重ね継ぎ手を形成するように配置されることとなり、このあき重ね継ぎ手が形成された部位が、第1の床スラブ2と第2の床スラブ7との段差部15となる。
【0017】
該段差部15の構造は、前記第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の端部により構成されるあき重ね継ぎ手に加えて、図2に示すように、これらあき重ね継ぎ手の間に挟まれるように位置し、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の各々と面を平行にした補強筋16が配されている。該補強筋16は、図1(b)に示すように、あき重ね継ぎ手の重なり長さを部材長とし、第1のトラス筋4の第1の上端筋5及び第2のトラス筋9の第2の下端筋11の高低差を高さとするロの字状に成形された鉄筋である。
このような補強筋16は、図2に示すような段差部15の分解斜視図で見ると、補強筋16の一方の面の下方に第1のトラス筋4、他方の面の上方に第2のトラス筋9が面どうしで向かい合わさるように配置され、補強筋16は見かけ上、上下に位置する第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9を連結するように配されるものである。
【0018】
また、前記段差部15のあき重ね継ぎ手を構成する第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の端部には、連結筋14が配されている。該連結筋14は、図2に示すように、前記第1のトラス筋4の第1の上端筋5及び第1の下端筋6を連結する部材長を有し、これらの末端部に配される縦部材14aと、その両端部を90°に折り曲げて第1の上端筋5及び第1の下端筋6各々の側面に沿うように接合される対をなす横部材14bとにより構成されている。このような連結筋14は、第2のトラス筋9にも設けられており、第2の上端筋10及び第2の下端筋11の末端部にも接合手段を介して接合されている。
【0019】
上述する段差部15には、前記第2のトラス筋9に直交する方向に配される複数の副鉄筋17が、隣り合う第2のトラス筋9を連結するように離間配置された上で、第1の床パネル3及び第2の床パネル8とともにコンクリート18が打設されて、第1の床スラブ2、第2の床スラブ7よりなるトラス筋付デッキ床1が構成されることとなる。
【0020】
なお、前記トラス筋付デッキ床1の段差部15に配され、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の端部近傍の側面に沿うように接合される連結筋14は、上述する形状にこだわるものではない。以下、第2の実施の形態、第3の実施の形態に、他の事例を示す。
また、該連結筋14は、前記第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の端部を補強できる構成であればいずれを用いても良い。したがって、その接合位置も、必ずしも第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の側面に沿うように接合する必要はないことから、第4の実施の形態では、連結筋14の接合位置の他の事例を示す。
【0021】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に示すトラス筋付デッキ床1は、図3に示すように、第1の実施の形態と同様の第1の床スラブ2、第2の床スラブ7が用いられている。これらを、高低差を設けて水平に隣り合わせて配置することにより形成される段差部15には、第1の実施の形態で示したように、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の隣り合う端部同士により、平面視であき重ね継ぎ手が形成されているとともに、複数の前記補強筋16が配されている。
【0022】
ところで、図4の段差部15の分解斜視図に示すように、前記段差部15のあき重ね継ぎ手を形成する第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の端部に設けられる前記連結筋14は、第1の実施の形態と同様に、前記第1のトラス筋4の第1の上端筋5及び第1の下端筋6を連結する部材長を有する縦部材14aと、その両端部に直交するよう配される対をなす横部材14bとにより構成され、コの字を形成するように一体的に固着されている。
対をなす該横部材14bは、図3に示すように、少なくともあき重ね継ぎ手の重なり長さよりも長く形成されており、第1のトラス筋4に接合手段を介して接合される際には、前記縦部材14aが第1の上端筋5及び第1の下端筋6の末端部を連結するとともに、対をなす横部材14bが第1の上端筋5及び第1の下端筋6の各々に沿うように配されて、段差部15と前記第1の床パネル3の両者をまたぐように配されることとなる。
同様にして、第2のトラス筋9に取り付けられた際にも、縦部材14aが第2の上端筋10及び第2の下端筋11の末端部を連結するとともに、対をなす横部材14bが第2の上端筋10及び第2の下端筋11の各々に沿うように配されて、対をなす横部材14bが、段差部15と前記第2の床パネル8の両者をまたぐように配されることとなる。
【0023】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態に示すトラス筋付デッキ床1にも、図5に示すように、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の第1の床スラブ2、第2の床スラブ7が用いられている。これらを高低差を設けて水平に隣り合わせて配置することにより形成される段差部15には、第1の実施の形態及び第2の実施の形態で示したように、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の隣り合う端部同士により、差し違え配列が形成されているとともに、複数の前記補強筋16が配されている。
【0024】
ところで、段差部15のあき重ね継ぎ手を形成する第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の端部に設けられる前記連結筋14は、図6の段差部15の分解斜視図に示すように、対をなす横部材14bと、縦部材14aとを、見かけ上螺旋状に一体化した形状を有している。第1のトラス筋4に接合する連結筋14を具体的に詳述すると、第2の床パネル8上から段差部15に向かって第2の下端筋11に沿って延在する対をなす一方の横部材14bが、末端部まで伸びた後に90°折れ曲がった上で上昇し、縦部材14aとなって前記第2の上端筋10の末端部に達する。さらに、90°折れ曲がった上で水平となり第1の上端筋10に沿って、第1の下端筋6の末端部と鉛直軸方向で同軸の位置に達するまで延在する。この後、再度90°折れ曲がって下降し、第1の下端筋6に達した時点で90°折れ曲がって水平となり、第1の下端筋6に沿う対をなす他方の横部材14bとなる。この対をなす他方の横部材14bは、段差部15から第1の床パネル3に伸び、接合手段を介して第1の下端筋6に固着される。
このような連結筋14は、鉛直平面上で180°回転することにより、対をなす一方の前記横部材14bを第1の上端筋5、他方の前記横部材14bを第2の上端筋10に沿うように配するとともに、前記縦部材14aを第1の上下端筋5と第1の下端筋6の末端部を連結するように配することも可能である。これら180°回転した連結筋14を第2のトラス筋9に配し、他方の横部材14bを第2の上端筋10に接合手段を介して接合するものである。
【0025】
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態に示すトラス筋付デッキ床1にも、図7(a)に示すように、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様の第1の床スラブ2、第2の床スラブ7が用いられている。これらを高低差を設けて水平に隣り合わせて配置することにより形成される段差部15には、第1の実施の形態及び第2の実施の形態で示したように、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の隣り合う端部同士により、差し違え配列が形成されているとともに、複数の前記補強筋16が配されている。
【0026】
ところで、段差部15のあき重ね継ぎ手を形成する第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の端部に設けられる前記連結筋14は、図8の段差部15の分解斜視図に示すように、第1の実施の形態と同様な形状の対をなす横部材14bと、縦部材14aから構成されている。該連結筋14は、図7(b)に示すように、第1のトラス筋4と同一平面上に配されており、対をなす横部材14b各々が、前記第1のトラス筋4の第1の上端筋5及び第1の下端筋6各々と同軸となるように端面どうしを向かい合わせた状態で接合手段を介して接合されて、第1の上端筋5と第1の下端筋6が連結筋14を介して連続する構成となっている。このような連結筋14は、第2のトラス筋9にも設けられており、第2のトラス筋9と同一平面上に配された上で、第2の上端筋10及び第2の下端筋11の端面に対をなす横部材14bの端面が接合手段を介して接合されている。
なお、連結筋14は、少なくとも縦部材14aを備えていれば必ずしも対をなす横部材14bを備えている必要はなく、この場合には、縦部材14aの両端部を、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9各々に対して、第1の上端筋5及び第1の下端筋6、第2の上端筋10及び第2の下端筋11各々の端部どうしを連結するように接合手段を介して接合すればよい。
また、連結筋14は、必ずしも用いる必要はなく、前記第1のトラス筋4に、第1の上端筋5及び第1の下端筋6が連続したコの字状部材、及び第2のトラス筋9各々に、第2の上端筋10及び第2の下端筋11が連続したコの字状部材を用いて、該コの字状部材の鉛直部を備える側を、第1の床スラブ2、第2の床スラブ7よりなる段差部15に備えればよい。
【0027】
このような構成は、図7(a)(c)に示すように、連結筋14が第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9と同一平面上に配されることにより、段差部15の幅方向から見ると、第1の実施の形態から第3の実施の形態と比較して平行に設けられる配筋の数量を減らすことができるため、配筋をより簡略化することができ、作業性を向上することが可能であるとともに、段差部15の幅が小さく、コンクリートのかぶりを十分に確保できない場合に有効である。
【0028】
上述する第1のから第4の実施の形態に示した構成によれば、第1のトラス筋4を備える第1の床パネル3と、第2のトラス筋9を備える第2の床パネル8を用いてトラス筋付デッキ床1を構成するに際し、上方に位置する第2の床パネル8について、第2のトラス筋9を第2の床パネル8より突出させておく。これにより、両者に高低差を設けて水平に隣り合わせて配置すると、段差部15には、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9各々の端部により、平面視であき重ね継ぎ手が形成されることから、段差部15においても配筋の乱れが生ることがないとともに、コンクリートのかぶりが的確で、トラス筋を備えた床スラブの利点を生かすことが可能となる。
【0029】
さらに、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9各々の端部に、前記連結筋14を設けるとともに、あき重ね継ぎ手の間で、第1のトラス筋4及び第2のトラス筋9の面と平行に補強筋16を配することにより、段差部15に十分な強度が確保されるとともに、その構成が簡略で配筋が容易であり、施工性がよく作業効率を大幅に改善できるとともに、コスト削減にも寄与することが可能となる。
【0030】
また、段差部15の下端部には、第1の床パネル3が配される構成となるため、コンクリート18を打設する際にも型枠を設ける必要がなく、さらに作業効率を向上することが可能となる。
【0031】
【発明の効果】
請求項1に記載のトラス筋付デッキ床の段差構造によれば、水平に延在する上端筋及び下端筋と、両者を連結するラチス筋とにより構成される第1のトラス筋が、主筋として上面に一体的に設置された第1の床パネルと、水平に延在する上端筋及び下端筋と、両者を連結するラチス筋とにより構成される第2のトラス筋が、少なくとも一方の端部を突出させた状態で、主筋として上面に一体的に設置された第2の床パネルとを備えるトラス筋付デッキ床の段差構造であって、該第2の床パネルが第1の床パネルより上方となるように、高低差を設けて両者を水平に隣り合わせるとともに、前記第2の床パネルより突出する第2のトラス筋の端部と、第1のトラス筋の端部とで継ぎ手を形成させ、該継ぎ手をコンクリートで埋設することにより構成されており、前記継ぎ手には、前記第2のトラス筋と第1のトラス筋の端部どうしが、平面視で差し違え配列となるように配されたあき重ね継ぎ手が形成されるとともに、前記継ぎ手の間には、あき重ね継ぎ手の重ね長さと同様の長さ、及び前記第2のトラス筋の上端筋と第1のトラス筋の下端筋との間の高低差と同様の高さを有するロの字形の鉄筋が、第1のトラス筋及び第2のトラス筋の両者に面を平行にして配され、また、前記継ぎ手を形成する第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の端部には、各々の上端筋と下端筋を連結するように位置する縦部材を備える連結筋が配される。
【0032】
また、請求項2記載のトラス筋付デッキ床の段差構造によれば、前記連結筋が、前記縦部材の両端部各々に、少なくとも平面視で差し違え配列を形成する第1のトラス筋及び第2のトラス筋の重なり長さより長い部材長よりなる対をなす横部材を、一体的に設けられたコの字形に成形され、対をなす該横部材が、前記第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の上端筋及び下端筋に沿うように配置される。
【0033】
さらに、請求項3記載のトラス筋付デッキ床の段差構造によれば、前記連結筋が、前記縦部材と、少なくとも平面視で差し違え配列を形成する第1のトラス筋及び第2のトラス筋の重なり長さより長い部材長よりなる対をなす横部材を、螺旋状に連結することにより成形され、対をなす横部材が、第1のトラス筋の上端筋と第2のトラス筋の上端筋、もしくは第1のトラス筋の下端筋と第2のトラス筋の下端筋に沿わせて配置できる形状に成形される。
【0034】
これにより、トラス筋を主筋とする床パネルを用いてトラス筋付デッキ床を構築する場合に、段差部にトラス筋による平面視のあき重ね継ぎ手が形成されることから、配筋の乱れが生ることがないとともに、コンクリートのかぶりが的確で、段差部にもトラス筋を備えた床スラブの利点を生かすことが可能となる。
また、トラス筋の端部に、前記連結筋を設けるとともに、あき重ね継ぎ手の間で、トラス筋の面と平行に補強筋を配することから、段差部に十分な強度が確保されるとともに、その構成が簡略で配筋が容易であり、施工性がよく作業効率を大幅に改善できるとともに、コスト削減にも寄与することが可能となる。
【0035】
また、段差部の下端部には、下方に位置する床パネルが配される構成となるため、コンクリートを打設する際にも型枠を設ける必要がなく、さらに作業効率を向上することが可能となる。
【0036】
請求項4、5に記載のトラス筋付デッキ床の段差構造によれば、前記第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々に、上端筋と下端筋が連続したコの字型鉄筋が用いられており、第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の端部には、前記連結筋に代わり、該コの字型鉄筋の鉛直部が位置する。または、前記連結筋が、第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の端部で同一平面上に配され、各々の上端筋と下端筋が連結筋を介して連続するように接合手段を介して接合されることから、段差部の幅方向から見ると、平行に設けられる配筋の数量を減らすことができるため、配筋をより簡略化することができ、作業性を向上することが可能であるとともに、段差部の幅が小さく、コンクリートのかぶりを十分に確保できない場合に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態のトラス筋付デッキ床の概略を示す図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態のトラス筋付デッキ床の段差部の詳細を示す図である。
【図3】本発明に係る第2の実施の形態のトラス筋付デッキ床の概略を示す図である。
【図4】本発明に係る第2の実施の形態のトラス筋付デッキ床の段差部の詳細を示す図である。
【図5】本発明に係る第3の実施の形態のトラス筋付デッキ床の概略を示す図である。
【図6】本発明に係る第3の実施の形態のトラス筋付デッキ床の段差部の詳細を示す図である。
【図7】本発明に係る第4の実施の形態のトラス筋付デッキ床の概略を示す図である。
【図8】本発明に係る第4の実施の形態のトラス筋付デッキ床の段差部の詳細を示す図である。
【図9】従来のトラス筋付デッキ床の概略を示す図である。
【符号の説明】
1 トラス筋付デッキ床
2 第1の床スラブ
3 第1の床パネル
4 第1のトラス筋
5 第1の上端筋
6 第1の下端筋
7 第2の床スラブ
8 第2の床パネル
9 第2のトラス筋
10 第2の上端筋
11 第2の下端筋
12 ラチス筋
13 支持鉄筋
14 連結部
15 段差部
16 補強筋
17 副鉄筋
18 コンクリート
19 段差付き床スラブ
20 トラス筋
21 トラス筋付き床パネル
22 コンクリート
23 型枠

Claims (5)

  1. 水平に延在する上端筋及び下端筋と、両者を連結するラチス筋とにより構成される第1のトラス筋が、主筋として上面に一体的に設置された第1の床パネルと、
    水平に延在する上端筋及び下端筋と、両者を連結するラチス筋とにより構成される第2のトラス筋が、少なくとも一方の端部を突出させた状態で、主筋として上面に一体的に設置された第2の床パネルを備えるトラス筋付デッキ床の段差構造であって、
    該第2の床パネルが第1の床パネルより上方となるように、高低差を設けて両者を水平に隣り合わせるとともに、前記第2の床パネルより突出する第2のトラス筋の端部と、第1のトラス筋の端部とで継ぎ手を形成させ、該継ぎ手をコンクリートで埋設することにより構成されており、
    前記継ぎ手には、前記第2のトラス筋と第1のトラス筋の端部どうしが、平面視で差し違え配列となるように配されたあき重ね継ぎ手が形成されるとともに、前記継ぎ手の間には、あき重ね継ぎ手の重ね長さと同様の長さ、及び前記第2のトラス筋の上端筋と第1のトラス筋の下端筋との間の高低差と同様の高さを有するロの字形の鉄筋が、第1のトラス筋及び第2のトラス筋の両者に面を平行にして配され、
    また、前記継ぎ手を形成する第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の端部には、各々の上端筋と下端筋を連結するように位置する縦部材を備える連結筋が配されることを特徴とするトラス筋付デッキ床の段差構造。
  2. 請求項1に記載のトラス筋付デッキ床の段差構造であって、前記連結筋が、前記縦部材の両端部各々に、少なくとも平面視で差し違え配列を形成する第1のトラス筋及び第2のトラス筋の重なり長さより長い部材長よりなる対をなす横部材を、一体的に設けられたコの字形に成形され、
    対をなす該横部材が、前記第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の上端筋及び下端筋に沿うように配置されることを特徴とするトラス筋付デッキ床の段差構造。
  3. 請求項1に記載のトラス筋付デッキ床の段差構造であって、前記連結筋が、前記縦部材と、少なくとも平面視で差し違え配列を形成する第1のトラス筋及び第2のトラス筋の重なり長さより長い部材長よりなる対をなす横部材を、螺旋状に連結することにより成形され、
    対をなす横部材が、第1のトラス筋の上端筋と第2のトラス筋の上端筋、もしくは第1のトラス筋の下端筋と第2のトラス筋の下端筋に沿わせて配置できる形状に成形されることを特徴とするトラス筋付デッキ床の段差構造。
  4. 請求項1に記載のトラス筋付デッキ床の段差構造であって、前記第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々に、上端筋と下端筋が連続したコの字型鉄筋が用いられており、第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の端部には、前記連結筋に代わり、該コの字型鉄筋の鉛直部が位置することを特徴とするトラス筋付デッキ床の段差構造。
  5. 請求項1に記載のトラス筋付デッキ床の段差構造であって、前記連結筋が、第1のトラス筋及び第2のトラス筋各々の端部で同一平面上に配され、各々の上端筋と下端筋が連結筋を介して連続するように接合手段を介して接合されることを特徴とするトラス筋付デッキ床の段差構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008045375A (ja) * 2006-08-21 2008-02-28 Jfe Metal Products & Engineering Inc 鉄筋トラス付きデッキプレートの幅方向段差構築法
KR101059902B1 (ko) * 2008-06-05 2011-08-29 (주)영구조엔지니어링 연속지지방식의 트러스데크 설치구조

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