JP4880295B2 - 定着装置 - Google Patents
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Description
特許文献1の定着装置は、2つのローラに張設された定着フィルムと、定着フィルムの内周面に沿わされた加熱体と、定着フィルムを挟んで加熱体を押圧する押圧ローラとを有している。定着フィルムと押圧ローラとのニップに用紙を通して用紙を加熱、加圧し、現像剤を定着させるようになっている。
また、この発明の別の目的は、省エネを達成することのできる定着装置を提供することにある。
この発明によれば、定着動作の準備中において、各ガイドローラと加熱ベルトとの接触長を間欠的移動量単位として、加熱ベルトを間欠的に移動させることができるとともに、加熱ベルトを所定回数、間欠駆動させる毎に、加熱ベルトを1周させることができる。これにより、加熱ベルトを効率良く加熱することができるとともに、加熱ベルトの各部を略均一に加熱することができる。
図1は、この発明の一実施形態にかかる定着装置を備える画像形成装置としてのプリンタの概略構成を示す図解的な縦断面図である。なお、この発明は、プリンタに備えられる定着装置に限らず、複写機やファクシミリなどの他の画像形成装置に備えられる定着装置に適用することができる。
このプリンタ1における画像形成動作は、以下のようにして行われる。すなわち、まず、ハウジング2内に収容されている1枚の用紙Pが、搬送方向Dに沿って搬送されて、感光体ドラム3と接触する転写位置Tに到達する。
図2は、図1の定着装置4を搬送方向Dの上流側からみた要部の側面図である。図3(a)は、図2のIIIa−IIIa線に沿う要部の断面図である。
加圧ローラ5は、支軸51とロール体52とを含んでいる。
支軸51は、用紙Pの搬送方向Dと直交する幅方向Wに細長く形成された棒状の部材である。支軸51の一端部および他端部は、定着装置4のフレーム9の一対の側板91,92に形成された長孔からなるガイド用の挿通孔10,11を挿通しているとともに、それぞれの端部に設けられた付勢機構12によって、加熱ベルト6側に付勢されている。
また、支軸51には、モータ16の駆動力が与えられるようになっており、これにより、加圧ローラ5が駆動ローラとして回転駆動するようになっている。具体的には、モータ16の出力軸16aと支軸51の他端部にギヤ17,15が取り付けられており、出力軸16aの駆動力が、ギヤ17,15を介して支軸51の他端部に伝わるようになっている。
加熱ベルト6は、無端環状をしており、定着装置4に送られる用紙Pよりも幅方向Wに長い。この加熱ベルト6は、数10〜100μm程度の厚みを有する薄い基材を用いて形成されている。
なお、上記の熱吸収塗料として黒色の塗料を用いることが好ましいが、白色または赤色の塗料を用いてもよい。
ガイドローラ7は、加熱ベルト6の内周面と回転接触して加熱ベルト6の回転を案内するための肉薄の円筒部材であり、たとえば、2つ設けられている。各ガイドローラ7は、金属などを用いて形成されており、加熱ベルト6よりも幅方向Wに長く形成されて、加圧ローラ5と平行に配置されている。これら2つのガイドローラ7によって加熱ベルト6を張設している。
他方のガイドローラ7は、ニップNよりも搬送方向Dの下流側に配置されている。この他方のガイドローラ7の一端部および他端部は、一方のガイドローラ7と同様に、フレーム9の側板91,92の挿通孔(図示せず)を挿通しており、フレーム9に回転自在に支持されている。
以上より、加熱ベルト6の全長Lは、2πr+2πr=4πr≒12rとなり、ガイドローラ7の外径2rの整数倍(この実施形態において、6倍)に略等しい。換言すれば、各ガイドローラ7は、加熱ベルト6と接触している部分の長さ(接触長)が、互いに等しい値πrにされており、加熱ベルト6の全長Lは、この値πrの整数倍に略等しい。
搬送方向Dに関して、定着装置4の上流側には、感光体ドラム3(図1参照)から搬送されてきた用紙PをニップNに案内するためのガイド板19が配置されている。
調整機構20は、一対の付勢機構12に対応して一対設けられている。各調整機構20は、カム21と、カム21を駆動するためのモータ22とを有している。各カム21は、対応するレバー121の他端部23の近傍に配置されている。
上記の構成により、各カム21の外周面24は、軸線Sからの距離の相異なる部分を含んでいる。各カム21の外周面24は、対応するレバー121の他端部23の一側面25に接触している。各カム21は、対応するモータ22の出力軸22aに結合されており、モータ22の駆動によってカム21が軸線S回りに揺動される。各モータ22のハウジング22bは、フレーム9に固定されている。
以上の概略構成を有するプリンタ1は、画像形成に際し、以下のように動作する。すなわち、プリンタ1に画像形成動作が要求されていない待機状態では、カム21の外周面24のうち、軸線Sからの距離が相対的に近い第1の部分24aが、レバー121の他端部23の一側面25に接触しており、加圧ローラ5は、加熱ベルト6と相対的に強いニップ圧PN1で接触している。
ニップ圧PNが下げられると、ヒータ8がオンにされ、ヒータ8からの熱により、加熱ベルト6が定着温度まで昇温される。
そして、一定時間(たとえば、数秒)経過すると、図5に示すように、加熱ベルト6は、加熱ベルト6とガイドローラ7との接触長πr(外径2rの略1.5倍)だけ回転され、停止される。そして、その状態においてガイドローラ7に接触している加熱ベルト6の接触部分B,Bが、ヒータ8からの熱を受けて昇温される。この接触部分B,Bは、一定時間昇温される。このようにして、接触部分A,A、B,Bの昇温動作を繰り返すことにより、加熱ベルト6は、全周に亘って定着温度に昇温される。
定着動作の準備が完了すると、トナーが転写された用紙Pが、ニップNに通されて加熱・加圧され、トナーが定着される。
さらに、定着動作の準備中に、加熱ベルト6が、ガイドローラ7の外径2rに基づく長さ(加熱ベルト6とガイドローラ7との接触長πr)を単位に間欠的に駆動されるようにしている。これにより、加熱ベルト6のうち、ガイドローラ7に接触している部分の長さπrを単位にして、加熱ベルト6を間欠回動させるので、加熱ベルト6の温度上昇を略均一にできる。これにより、加熱ベルト6の加熱効率を高くでき、定着の準備動作にかかる時間をより短くすることができるとともに更なる省エネを達成することができる。
たとえば、加熱ベルト6を駆動ベルトとし、加圧ローラ5を従動ローラとしてもよい。また、定着動作の準備中に、加熱ベルト6を連続的に回転させてもよい。さらに、加熱ベルト6の全長Lは、ガイドローラ7の外径2rの整数倍でなくてもよい。また、各ガイドローラ7の外径は互いに異なる値であってもよい。
5 加圧ローラ
6 加熱ベルト
7 ガイドローラ(ローラ)
8 ヒータ(熱源)
20 調整機構(調整手段)
L 加熱ベルトの全長
N ニップ
PN ニップ圧
2r (ガイドローラの)外径
Claims (2)
- 少なくとも1つに熱源を備え、平行に配置された2つのガイドローラ、
上記2つのガイドローラ間に張設された無端状の加熱ベルト、および、
上記加熱ベルトと接触してニップを形成するための加圧ローラを備えており、
上記2つのガイドローラは等しい外径を有し、上記2つのガイドローラは、それらの中心間距離が上記ガイドローラにおける外周面の円周長の1/4の整数倍に等しくなるように配置されており、
上記加熱ベルトの温度を定着温度まで昇温するための定着動作の準備中において、上記ガイドローラにおける外周面の円周長の1/2に相当する長さを間欠的移動量単位として、上記加熱ベルトが間欠的に移動されることを特徴とする定着装置。 - 上記2つのガイドローラは、それらの中心間距離が上記ガイドローラにおける外周面の円周長の1/2に等しくなるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
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