JP2004341346A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定着ベルト1は熱源4を内蔵する加熱ローラ2と駆動ローラ3とに掛け渡されている。加圧ベルト7は加圧ローラ8と駆動ローラ9とに掛け渡されている。定着動作の実行時には、加圧ベルト7の速度>定着ベルト1の速度となるようにして、両ベルト間に周速差を付与する。これにより、速度が大きい方のベルト7から小さい方のベルト1に押し込み力が生じ、ベルトと用紙との密着性が向上することからニップ内において均一な圧力が確保され、用紙への均一な熱供給が行われ、画像ムラの発生を防いで良好な画像を得ることができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置における熱定着装置に関し、さらに詳しくいえばベルト定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開昭49−70633号公報
【特許文献2】特開昭51−29825号公報
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはそれらの機能を複数備える複合機等の画像形成装置においては、熱定着装置が広く用いられている。従来、熱定着装置としてはヒートロール方式の定着装置が多用されてきた。ヒートロール方式の定着装置では、小型化のために定着ローラを小径・薄肉化した場合、ニップ幅が狭くなってしまい、熱供給が不足してしまう。
【0003】
そこで、充分な加熱幅を確保できる方式としてベルト定着装置が各種提案されている。例えば、特許文献1及び2には、熱源により加熱される1対の(2つの)無端ベルトを圧接させて定着ニップを構成し、そのニップ間に用紙(未定着トナーを担持した記録媒体)を通過させて定着を行うようにしたベルト定着装置(以下、二重定着ベルト方式という)が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
二重定着ベルト方式では、無端ベルト同士の圧接により広い(用紙搬送方向の距離が長い)ニップを得られるものの、広いニップは非常に大きな駆動力が必要なため、ベルト同士の押し付け圧をごく低くしか設定することができない。ベルトの押し付け圧が低いと用紙の搬送速度が安定せず、ベルトと用紙の間に密着の弱い個所が生じる。その結果、用紙への熱が不均一となり、画像ムラが発生するという問題がある。
【0005】
本発明は、従来の二重定着ベルト方式における上述の問題を解決し、定着ニップにおける用紙のベルトへの密着性を高め、画像ムラを発生させることのない定着装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、本発明により、定着ベルトと加圧ベルトを有し、両ベルトを圧接させて形成した定着ニップ内に記録材を通過させて定着を行う定着装置において、前記定着ベルトと加圧ベルトに周速差を付与可能なことにより解決される。
【0007】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記両ベルトの周速差は、定着ベルト速度より加圧ベルト速度が大であることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、定着動作時に前記両ベルトに周速差を付与することを提案する。
【0008】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、定着動作時以外のベルト回動時は、前記両ベルトを等速駆動することを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、定着動作時以外のベルト回動時は、前記加圧ベルトを前記定着ベルトに従動回転させることを提案する。
【0009】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記定着ベルトは定速駆動され、前記加圧ベルトの速度を変更することで両ベルトの周速差が付与されることを提案する。
【0010】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記定着ベルトと前記加圧ベルトが別個の駆動源により駆動されることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記定着ベルト又は加圧ベルトの温度を検知する温度検知手段を有し、該温度検知手段の検知出力に基づいて前記両ベルトに周速差を付与することを提案する。
【0011】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、当該定着装置への用紙進入を検知する用紙検知手段を有し、該用紙検知手段が用紙を検知した場合に前記両ベルトに周速差を付与することを提案する。
【0012】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記定着ベルトの前記加圧ベルトへの当接部の内側に裏当て部材を配置したことを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記裏当て部材が保温部材であることを提案する。
【0013】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記裏当て部材は、前記定着ニップ側の面が前記加圧ベルト側に膨らんだ曲率を有する形状であることを提案する。
【0014】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記定着ベルトと前記加圧ベルトの周速差が変更可能であることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記加圧ベルトの速度を変更することで、前記両ベルトの周速差を変更することを提案する。
【0015】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、用紙条件に応じて前記両ベルトの周速差を変更することを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記用紙条件が用紙種類であることを提案する。
【0016】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記用紙条件が用紙の厚さであることを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記用紙条件が用紙サイズであることを提案する。
【0017】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記加圧ベルト表面の摩擦係数が、前記定着ベルト表面の摩擦係数よりも低いことを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記加圧ベルト表層の硬度が、前記定着ベルト表層の硬度よりも高いことを提案する。
【0018】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記加圧ベルトの表面に潤滑剤を塗布する手段を有することを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記定着ベルトの張力が前記加圧ベルトの張力よりも高いことを提案する。
【0019】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記加圧ベルトの表面抵抗が108Ω/cm2以下であることを提案する。
また、前記の課題は、本発明により、請求項1〜23のいずれか1項に記載の定着装置を備える画像形成装置により解決される。
【0020】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記定着装置の用紙搬送方向の直上流側位置に用紙を検知する用紙検知手段を設け、該用紙検知手段が用紙を検知した場合に前記定着装置の定着ベルトと加圧ベルトに周速差を付与することを提案する。
【0021】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、画像形成に関わる動作を基準とする所定のタイミングで、前記定着装置の定着ベルトと加圧ベルトに周速差を付与することを提案する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る定着装置の第1実施例における要部構成を示す断面図である。この図に示す定着装置10は、定着ベルト1と加圧ベルト7とを有する二重定着ベルト方式である。定着ベルト1は、ハロゲンヒータ等の熱源4を内蔵する加熱ローラ2と、駆動ローラ3とに掛け渡されている。定着ベルト1の下辺に沿って、ベルトループ内に裏当て部材5が配置されている。駆動ローラ3は弾性層を有しており、図示しない第1モータ(M1)により回転駆動される。熱源4は、加熱ローラ2部で定着ベルト1の表面に接触又は近接配置された温度検知手段6aの検知出力に基づいて通電が制御される。
【0023】
一方、加圧ベルト7は、共に弾性層を有する加圧ローラ8と駆動ローラ9とに掛け渡されている。加圧ローラ8は図示しない加圧手段によりベルト1,7を挟んで加熱ローラ2に圧接されている。駆動ローラ9は図示しない第2モータ(M2)により回転駆動される。駆動ローラ9部において、加圧ベルト7の表面に接触又は近接させて温度検知手段6bを配置している。なお、加圧ベルト7を加熱するための熱源を設けてもよい。
【0024】
定着ベルト1の下辺と加圧ベルト7の上辺は、ほぼ直線状に当接されており、両ベルト間に定着ニップを形成している。なお、ここでは定着ベルト1の下辺と加圧ベルト7の上辺と表現したが、定着装置10は縦向き等任意の角度で配置可能であり、それらの場合は上辺と下辺とはならず、対向する辺を当接するものである。
【0025】
駆動ローラ3及び駆動ローラ9は、鋼棒などの芯金表層にシリコーンゴム等の弾性層を設け、定着ベルト1あるいは加圧ベルト7との摩擦係数が高くなるように構成されている。
【0026】
さて、本実施例の定着装置10においては、定着ベルト1と加圧ベルト7とは、それぞれ別個のモータM1,M2により駆動しており、両ベルト間に周速差を付けることが可能に構成されている。両ベルトが周速差を有する場合、両ベルトの当接部において、速度が大きい方のベルトから小さい方のベルトに押し込み力が生じ、両ベルトの当接圧が高められる。両ベルトの当接圧が高まることにより、両ベルト間に用紙を挟持して搬送する際のベルトと用紙との密着性が向上し、用紙搬送が安定する。またそれに加えて、ベルトと用紙との密着性が向上することからニップ内において均一な圧力が確保され、用紙への均一な熱供給が行われ、画像ムラの発生を防いで良好な画像を得ることができる。
【0027】
ここで、未定着トナー像を担持する用紙を両ベルト間(ニップ間)を通過させて定着を行うわけであるから、用紙の画像面(未定着トナーが有る面)と接触する側のベルトに対して他方のベルトから押し込み力が作用するように設定した方が有利である。すなわち、本実施例の定着装置10においては、加圧ベルト7の速度>定着ベルト1の速度となるように設定する。これにより、図1において、上側に未定着トナーTを担持する用紙Pが両ベルト間を通過する際、加圧ベルト7側から定着ベルト1へ押し込み力が作用し、用紙の画像面が定着ベルト1に押圧される。したがって、用紙画像面と定着ベルト1との密着性が向上し、定着ベルト1から用紙画像面への熱供給効率が向上する。そのため、上記両ベルトの当接圧(ニップ圧)向上および用紙搬送の安定性向上と相まって、画像品質をより高めることができる。
【0028】
なお、本実施例では、加圧ベルト7側から定着ベルト1への押し込み力を逃がさないために、定着ベルト1の内側に裏当て部材5を配置している。また、低速側ベルト(本例では定着ベルト1)の張力を高速側ベルト(本例では加圧ベルト7)の張力よりも高くしておくことによっても、高速側ベルトからの押し込み力をベルト当接圧として有効に利用することができる。さらに、裏当て部材5を保温部材とすることで、定着熱量を蓄積して定着性を高めることができる。
【0029】
ところで、定着ベルト1と加圧ベルト7が常に(ベルトの回動時は常に)周速差を有していると、両ベルトの擦れによって磨耗が早まることが考えられる。また、大きな駆動力が必要とされる。そこで、本実施例においては、定着動作時のみ両ベルト間に周速差を設け、定着動作時以外のベルト回動時、例えばウォームアップ時等は両ベルトを等速駆動するようにしている。これにより、両ベルトの擦れを防ぎ、ベルトの耐久性を向上させることができる。また、消費電力を節約することもできる。
【0030】
なお、両ベルト間に周速差を設ける(加圧ベルト7の速度>定着ベルト1の速度)場合、定着ベルト1の速度を固定しておいて加圧ベルト7の速度を上げる、加圧ベルト7の速度を固定しておいて定着ベルト1の速度を下げる、両ベルトの速度を共に変更する、方法が考えられるが、定着ベルト1の速度を変えると、画像形成装置の線速も変更しないと画像への影響が生じるので得策ではない。したがって、本実施例においては、定着ベルト1の速度を固定しておいて加圧ベルト7の速度を上げることにより、定着動作時のみ両ベルト間に周速差を設けるように構成する。
【0031】
図2は、定着装置の第2実施例における要部構成を示す断面図である。この図に示す定着装置20は、基本的構成は図1の定着装置10と同様であり、重複する説明は省略して異なる部分について説明する。
【0032】
図2に示すように、本実施例の定着装置20においては、定着ベルト1の下辺(加圧ベルト7と当接する辺)に沿ったベルトループ内に、下側に膨らんだ(加圧ベルト7側に膨らんだ)形状の裏当て部材5Bを配置し、定着ベルト1の下辺を加圧ベルト7の上辺に圧接させている。加圧ベルト7が掛け渡される従動ローラ8と駆動ローラ9の外周を結ぶ接線(ニップ側)は、裏当て部材5Bと重なっており、したがって、本例では当接された両ベルトが(定着ニップが)直線状ではなく下側(加圧側)に膨らんだ曲率を有する構成となっている。また、定着ベルト1の上辺には、ベルト1をループ内側に押圧してテンションを付与するテンションコロ11が設けられている。
【0033】
裏当て部材5Bの曲率(定着ニップの曲率)は、小さすぎると両ベルト間に速度差が出やすく、また用紙カールへの影響もあり、大きすぎると両ベルトの密着力が低下する。したがって、裏当て部材5Bの曲率(定着ニップの曲率):Rは100〜200mm程度が好適である。また、裏当て部材5Bは熱伝導性の低い保温部材(例えば、耐熱性の樹脂や発泡ゴムなど)で構成し、一定熱量の溶媒を内部に流すか別の熱源により加熱するなどしてニップ中の用紙の温度を保つようにすると好適である。
【0034】
本実施例においては、裏当て部材5Bの配置は、裏当て部材5Bの下面(ベルト当接面)が加熱ローラ2と駆動ローラ3とを結んだ線(ニップ側の辺)よりもやや下側となるように配置し、定着ベルト1の加圧ベルト7への接触部分(接触領域)が加圧側にやや突き出るように構成している。これにより、本例では定着ニップ内において、画像面を上とした凹形状に用紙が定着ベルト1に押し付けられることになる。
【0035】
本例では、定着ベルト1及び加圧ベルト7として、30〜90μmの厚さの樹脂製シームレスフィルムを用いている。定着装置のベルトとしては耐熱性が高く、強度及びしなやかさを要求されることから、ポリイミド(PI)やポリベンゾイミダゾール(PBI)が適している。各ベルトの表面には離型層としてフッ素系の樹脂(PFA,PTFE,FEPなど)のコーティングをしたり、またはベルト基材のPIやPBIに上記フッ素樹脂を含有させても良い。また、シリコーンゴムなどの弾性体層を有する構造として、未定着画像への密着力を上げることも可能である。
【0036】
さて、二重定着ベルト方式では、ニップ部(両ベルトの当接部)を完全にまっすぐとすると、ベルト表面の凹凸やベルト張力の偏りなどによって加圧力が不均一になりやすい。しかし、本実施例においては、定着ニップを曲率を有する形状とすることで、ベルト表面の凹凸やベルト張力の偏りなどによる影響を抑制することができ、加圧力を均一とすることができる。
【0037】
また、従来の二重定着ベルト方式において、定着ニップを曲率を有する形状としたときに、ニップ部における画像側ベルトと非画像側ベルトの曲率半径の違いのために、両ベルトの当接圧が小さい場合には、転写材(用紙)の種類によっては画像側ベルトと転写材に速度差が発生し、転写材の搬送速度が安定せず、ベルトと転写材の間に密着の弱い個所が生じてしまう。すると、転写材に供給される熱量が不均一となり、画像ムラが発生することがある。しかし、本実施例の定着装置20においては、定着ベルト1と加圧ベルト7間に周速差を設けることによって、上述の如く加圧ベルト7側から定着ベルト1へ押し込み力が作用して転写材とベルトの密着力が高められるので、定着ニップを曲率を有する形状とした場合でも均一な加圧力の確保と用紙搬送の安定を同時に達成することができ、良好な定着性能を発揮することができる。
【0038】
なお、本実施例においても、前記第1実施例と同様、定着ベルト1と加圧ベルト7間に周速差を付けることが可能に構成されている。その周速差は、加圧ベルト7の速度>定着ベルト1の速度となるように設定する。また、低速側ベルト(本例では定着ベルト1)の張力を高速側ベルト(本例では加圧ベルト7)の張力よりも高くしても良い。
【0039】
また、定着動作時のみ両ベルト間に周速差を設け、定着動作時以外のベルト回動時、例えばウォームアップ時等は両ベルトを等速駆動するようにしている。本実施例では、後述のように、両ベルトの等速駆動は、加圧ベルト7を定着ベルト1に従動させることによっている。これについて図3〜5を参照して説明する。
【0040】
図3は、本実施例の定着装置20における駆動系を示す模式図である。
この図に示すように、定着ベルト1と加圧ベルト7はそれぞれ独立した駆動機構を有している。すなわち、駆動ローラ3及び9の一端部にはギヤ14,17がそれぞれ固定されている。また第1モータ21(M1)の駆動軸にはギヤ12が、第2モータ22(M2)の駆動軸にはギヤ15がそれぞれ取り付けられている。そして、第1モータ21からはギヤ12,13,14を介して駆動ローラ3に駆動力が伝達され、第2モータ22からはギヤ15,16,17を介して駆動ローラ9に駆動力が伝達される。第1モータ21と第2モータ22の駆動速度を異ならせる、あるいはモータ速度は同じでもギヤ比を異ならせるなどにより、定着ベルト1と加圧ベルト7に周速差を設けることができる。また、ギヤではなくプーリ等の駆動系により各モータから駆動力を伝達することも可能である。
【0041】
図4は、定着動作時以外における加圧ベルト7の駆動系の状態を示す部分斜視図である。
この図に示すように、中間ギヤ16は、スライドギヤ16aと固定ギヤ16bの2枚構成となっている。スライドギヤ16aは軸18に固定され、固定ギヤ16bは軸18に遊嵌され、それぞれ回転可能に支持されている。スライドギヤ16aの片側の端面には2本の突起が形成されており、固定ギヤ16bの対応する端面には上記突起が嵌合する2つの穴が設けられている。また、スライドギヤ16aは駆動ローラ9の軸端に固定されたギヤ17に噛み合わされ、固定ギヤ16bは第21モータ22の駆動軸に固定されたギヤ15に噛み合わされている。そして、軸18はソレノイド19のプランジャ(図示せず)に連結されている。
【0042】
ソレノイド19がオフのとき、軸18は図示しないスプリングの作用により、図4に示すように、スライドギヤ16aが固定ギヤ16bから離間し、スライドギヤ16aの2本の突起が固定ギヤ16bの穴から抜けた状態となる。そのため、駆動ローラ9と第2モータ22間の駆動系は連結が解除され、加圧ベルト7が定着ベルト1によって従動回転することができる。このとき、ギヤ17及びスライドギヤ16aは空回りすることになる。
【0043】
そして、ソレノイド19がオンすると、図5に示すように、ソレノイドのプランジャが引き込まれることによって軸18が移動し、スライドギヤ16aが固定ギヤ16bに一体化される。このとき、スライドギヤ16aの2本の突起が固定ギヤ16bの穴に嵌合することはいうまでもない。これによって、駆動ローラ9と第2モータ22間の駆動系は連結され、駆動ローラ9は第2モータ22の駆動力により所定の速度で回転する。これにより、第1モータ21によって駆動される定着ベルト1と、第2モータ22によって駆動される加圧ベルト7とに、周速差を付けることができる。また、定着動作時以外のベルト回動時、例えばウォームアップ時等は、図4のように加圧ベルト7を駆動する駆動系の連結を解除して、加圧ベルト7を定着ベルト1に従動回転(等速回転)させることができる。
【0044】
なお、ここで図示した駆動系に限らず、1つのモータで定着ベルト1と加圧ベルト7に周速差を持たせることは可能である。例えば、各ベルトへ駆動力を伝達するギヤ列のギヤ比を異ならせることにより実現できる。その場合、加圧ベルト駆動系の途中に電磁クラッチ等を配することにより、必要時に加圧ベルト7を定着ベルト1に従動回転させることも可能である。
【0045】
図6は、定着動作の一例における定着ベルト1と加圧ベルト7の温度の推移を示すグラフである。
本実施例の定着装置20においては、定着ベルト1の温度を検出する温度検知手段6aが加熱ローラ2部に配置されている(図2)。この温度検知手段6aで検出した定着ベルト1の温度に基づいて、熱源4が制御される。定着ベルト1の温度を測定する場所は任意の位置でも構わないが、適切な温度制御を行うためには、熱源4に影響を受けやすい加熱ローラ2の部分に配置するのが望ましい。また、加圧ベルト7の温度によっても定着特性が変わるため、加圧ベルト7の温度を検出する温度検知手段6bを配置している。
【0046】
図6のグラフに示すように、ウォームアップの開始により定着ベルト1の温度(実線)及び加圧ベルト7の温度(破線)は次第に上昇する。定着ベルト1の温度が所定温度に達すると、熱源4のON/OFF制御または位相制御等が行われて定着ベルト1の温度が設定温度を中心に制御される。定着動作の開始により定着ベルト1及び加圧ベルト7の回転が始まる。そして、用紙が定着装置内(ニップ内)に進入すると、定着ベルト1及び加圧ベルト7は用紙によって熱を奪われ、ベルト温度が空回転時(用紙進入前の回転時)に比較して大きく低下する。したがって、定着装置の温度(主として定着ベルト1及び加圧ベルト7の温度)が急激に下がるときは、用紙が定着装置内に進入したことを意味している。
【0047】
そこで、温度検知手段6a及び6bにより、ベルト温度が大きく低下したことを検知した場合に、加圧ベルト7の速度を変更して定着ベルト1と加圧ベルト7に周速差を与えるようにする。本例の場合は、加圧ベルト7を従動回転からモータ22による駆動に切り替える。なお、ベルト温度の検出によらず、例えば定着装置の入口手前に用紙センサを配置し、その用紙センサで用紙を検出したら加圧ベルト7の速度を変更して定着ベルト1と加圧ベルト7に周速差を与えるようにしても良い。このような制御により、定着装置内に確実に用紙がある状態でのみ両ベルトに周速差を持たせ、ベルトの磨耗及びエネルギーの無駄を極力抑えつつ、定着時におけるベルトと用紙との密着力を高め、均一なニップ圧を確保して良好な画像を得ることができる。
【0048】
ところで、本実施例の定着装置20においては、定着ベルト1と加圧ベルト7とにより、画像側(定着ベルト1側)から見た場合に凹んだ(加圧ベルト7に向かって凹んだ)形状に定着ニップを形成している。また、定着動作時に両ベルト間に周速差がある。したがって、ニップ内を通過する用紙はベルト周速差の影響を受ける。この影響は、用紙サイズが小さい(搬送方向の長さが短い)用紙よりも大きい(搬送方向の長さが長い)用紙の方が、(相対的に)大きな影響を受ける。また、用紙の厚さによっても受ける影響の程度が異なってくる。
【0049】
そこで、通紙する用紙の種類に応じて両ベルト間の周速差を調整できると好適である。用紙の種類は、画像形成装置においてプリント(コピー)指示が出た時点で、どのような用紙が使用されるか(どのような用紙の定着を行うか)は判っている。また、両ベルト間の周速差は、例えば、定着ベルト1の速度は固定として、加圧ベルト7の速度を複数段階に変更可能とし、画像形成装置において選択された用紙に応じて加圧ベルト7の速度を切り換えるように構成することができる。
【0050】
具体的には、例えば加圧ベルト7の速度を3段階(高速、中速、低速)に変更可能とし、厚紙が選択された場合は加圧ベルト7の速度を高速とし、通常及び薄紙の場合は中速、ウォームアップ時等は低速に切り換えるように設定することができる。もちろん、この他に、用紙サイズに応じて、あるいは用紙厚さと用紙サイズの組み合わせに応じて、周速差を切り換えるような設定としても良い。また、周速差の変更は2段階でもよいし、4段階以上の多段階、あるいは無段階に周速差を変更可能な構成とすることも可能である。
【0051】
このように、用紙種類に応じて定着ベルト1と加圧ベルト7の周速差を変更可能とすることにより、用紙条件が大きく異なる場合でも両ベルトの周速差による影響を抑制することができ、定着性の低下を防ぐことができる。また、多様な用紙に対しても均一なニップ圧の設定が可能となる。
【0052】
なお、定着ベルト1と加圧ベルト7間の周速差を切り換える方法としては、上記(定着ベルト1の速度固定、加圧ベルト7の速度変更)のほかに、加圧ベルト7の速度を固定しておいて定着ベルト1の速度を変更する方法や、両ベルトの速度を共に変更する方法もあるが、定着ベルト1の速度を変えると、画像形成装置の線速も変更しないと画像への影響が生じるので得策ではない。
【0053】
定着ベルト1及び加圧ベルト7の材質については上述したが、両ベルトを同じ材質で構成する場合、定着ベルト1の平滑性(例えば表面粗さ)を加圧ベルト7よりも低く(悪く)したり、あるいは加圧ベルト7の表面の(表層の)分子量を定着ベルト1よりも多くしたりすることによって、加圧ベルト7の方が滑りやすい(用紙に対して)構成にしておくと好適である。このようにすることで、ベルトから用紙に与える摩擦力が、常に非画像側(加圧ベルト7側)で小さくなり(画像側よりも)、用紙画像面と定着ベルト1のズレが発生しづらくなり、画像ズレを防ぐことができる。
【0054】
また、加圧ベルト7の表層を定着ベルト1の表層よりも柔らかい構成とすることも同じ効果を得ることができる。例えば、定着ベルト1の表層をFEPとするならば、加圧ベルト7の表層はPFAにする。また、定着ベルト1の表層がPFAなら加圧ベルト7の表層をPTFEにする。あるいは、両ベルト表層における各材質の含有比率を変えることで、加圧ベルト7の表層を定着ベルト1の表層よりも柔らかい構成とすることもできる。また、ベルト表層に弾性体層を設ける場合は、定着ベルト1側を加圧ベルト7側よりも、上記弾性体の硬度を低くするか、弾性体の厚みを大きくするなどして加圧ベルト7の表層を定着ベルト1の表層よりも柔らかい構成とすることもできる。これらを組み合わせても良い。さらに、加圧ベルト7の表面にシリコンオイル等の潤滑剤を塗布する機構を設け、加圧ベルト側を滑りやすくしておくこともできる。
【0055】
また、加圧ベルト7には、ベルト表層またはベルト基材など、ベルト構成材のいずれか又は全部に、カーボンブラックなどの導電性材料を添加することによって、ベルト回転時に定着ベルト1とこすれた際に摩擦帯電が起こりにくいような構成とすると好適である。本例では、加圧ベルト7の抵抗値は表面抵抗値で108Ω/cm2以下とする。これにより、加圧ベルト7の電気導電性を向上させ、摩擦帯電を防ぐことにより、画像ズレの防止、用紙分離性の向上を図ることができる。
【0056】
図7は、定着装置の第3実施例における要部構成を示す断面図である。この図に示す定着装置30は、ニップ曲率の向きが第2実施例の定着装置20とは逆になったものである。それ以外の構成は第2実施例の定着装置20と同様である。
【0057】
本実施例の定着装置30においても、定着動作時に定着ベルト1と加圧ベルト7間に周速差を付けることが可能に構成されている。その周速差は、加圧ベルト7の速度>定着ベルト1の速度となるように設定する。また、本実施例では、定着ベルト1の張力を高く(加圧ベルト7よりも高く)することで、加圧ベルト7からの押し込み力の逃げを防ぎ、用紙とベルトの密着力を高めるようにしている。
【0058】
図8は、定着装置の第4実施例における要部構成を示す断面図である。この図に示す定着装置40は、通常時は定着ベルト1と加圧ベルト7が僅かの距離をおいて離間している構成となっている。両ベルトの離間時は、両ベルト共ストレート状に張設されている。各ベルトが掛け渡されている各ローラの構成などは上記各実施例と同様である。
【0059】
本実施例の定着装置40では、定着ベルト1の下辺(加圧ベルト7に対向する辺)に沿ったベルトループ内に、裏当て部材5Dが上下(加圧ベルト7に近づく方向と遠ざかる方向)にスライド移動可能に支持されている。そして、裏当て部材5Dの上側(加圧ベルト7と反対の側)にカム41が回動可能に設けられている。このカム41を回動させる(図の状態から90度反時計回りに)ことによって、定着ベルト1を加圧ベルト7に押圧可能に構成されている。裏当て部材5Dにより定着ベルト1を加圧ベルト7に押圧した状態は、図2の定着装置20と同様になり、加圧側に膨らんだ曲率を有する定着ニップが形成される。
【0060】
本実施例においては、ベルト回動時における両ベルトの速度が、常に異なる(周速差を有する)構成で構わない。両ベルトが離間した状態では、両ベルト間に周速差が有っても、ベルトの磨耗や駆動力の増加などが生じないためである。そして、定着動作時のみカム41を図の状態から90度反時計回りに回動させ、定着ベルト1を加圧ベルト7に押圧し、図2の定着装置20と同様の定着ニップを形成する。
【0061】
本実施例では、加圧ベルト7の速度>定着ベルト1の速度となるように駆動している。これにより、定着動作時の両ベルトの圧接時に、加圧ベルト7側から定着ベルト1へ押し込み力が作用し、用紙画像面と定着ベルト1との密着性が向上する。定着動作時以外は、両ベルトを離間させておくことで、ベルトの磨耗や駆動力の増加などを防ぐことができる。なお、加圧ベルト7側にも加熱手段(熱源)を設けることで、両ベルトを離間させたままウォームアップを行うことも可能である。
【0062】
最後に、本発明の適用を画像形成装置に広げて説明する。
図9は、上記説明した各実施例の定着装置を装着可能な画像形成装置の一例を示す断面構成図である。ここでは、図2の定着装置20を備えるものとして説明する。
【0063】
この図に示すカラー複写機は、中央に複写機本体100、その下部に給紙テーブル200、本体100の上方にスキャナ300、更にその上に原稿自動搬送装置(ADF)400を配置した構成となっている。
【0064】
複写機本体100のほぼ中央部には、無端ベルト状の中間転写ベルト51が設けられている。複数のローラに巻き掛けられた中間転写ベルト51は、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転駆動される。この中間転写ベルト51の上部走行辺に沿って、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4つの作像ユニット52が横に並べて配置され、いわゆるタンデム画像形成部を構成している。
【0065】
各作像ユニット52においては、潜像担持体としての感光体ドラム53の周囲に帯電装置,現像装置,クリーニング装置,除電装置等が配置されている。また、感光体ドラム53に対向する中間転写ベルト51の内側に、転写ローラが設けられている。そして、4つの作像ユニット52の上方に位置して露光装置54が配置されている。本実施例においては、画像情報に基づいて光変調されたレーザ光を、各作像ユニットの感光体ドラム53の表面に照射して露光を行う。
【0066】
一方、中間転写ベルト51を挟んでタンデム画像形成部と反対の側には、二次転写ローラ55が備えられている。この二次転写装置55の横には、画像転写後の用紙を定着装置20へと搬送する搬送ベルト56が配設されている。また、本例では、搬送ベルト56と定着装置20の下方に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するためのシート反転装置58が備えられている。
【0067】
このように構成されたカラー複写機を用いてコピーをとる場合、原稿自動搬送装置400の原稿台上に原稿をセットする。あるいは原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じて押さえる。そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス上へと移動した後、他方コンタクトガラス上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第一走行体及び第二走行体を走行する。そして、第一走行体で光源から光を照射するとともに原稿面からの反射光を第二走行体に向け、更に第二走行体のミラーで反射して結像レンズを通して読取センサに入れ、原稿内容を読み取る。
【0068】
また上述のように、不図示のスタートスイッチを押すことで、中間転写ベルト51が回転走行し、同時に、個々の作像ユニット52でそれぞれの感光体53を回転して各感光体53上にそれぞれ、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト51の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト51上に合成カラー画像を形成する。
【0069】
一方、スタートスイッチの押下で、給紙テーブル200の給紙ローラ(ピックアップコロ)62の一つが選択回転し、4段からなる給紙カセット61の一つから用紙を繰り出し、分離部63で一枚ずつ分離する。一枚に分離された用紙は、用紙搬送部64により給紙路65を搬送され、複写機本体100内の給紙路に導かれる。あるいは、手差しトレイ65から用紙を給紙ローラ66により繰り出し、分離ローラ67で一枚ずつ分離して手差し給紙路に導く。これらの用紙は、レジストローラ60に突き当てて一時停止される。
【0070】
そして、中間転写ベルト51上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ60を駆動し、中間転写ベルト51と二次転写装置55との間に用紙を送り込み、二次転写装置55で転写して用紙上にカラー画像を記録する。
【0071】
画像転写後の用紙は、搬送ベルト56で搬送され定着装置20へと送り込まれる。そして、定着装置20で熱と圧力とを加えて転写画像を定着した後、切換爪57の切り換え操作で、排出ローラ68を用いて排紙トレイ69上に排出されスタックされる。あるいは、切換爪57の切り換えでシート反転装置58へ導かれ、そこで反転して再び転写位置へと導かれ、裏面にも画像を記録した後、排出ローラ68で排紙トレイ69上に排出される。
【0072】
一方、画像転写後の中間転写ベルト51は、中間転写体クリーニング装置(不図示)で、画像転写後に中間転写ベルト51上に残留した残留トナーを除去され、タンデム画像形成部による再度の画像形成に備えられる。
【0073】
本例のカラー複写機では、定着装置20の直前に用紙センサ70が設けてある。この用紙センサ70で用紙を検出したら加圧ベルト7の速度を変更して定着ベルト1と加圧ベルト7に周速差を与えるようにしても良い。また、図示はしないが、画像形成装置においては、装置内のどの位置に用紙が有るか(用紙がどこを搬送されているか)を知るために、用紙搬送経路の適宜の位置に複数の用紙センサが配置されている。これらの用紙センサ(例えば、レジストローラ60の直前に配置される用紙センサ、給紙カセットの用紙分離部63に配置された用紙センサ等)から定着装置20まで用紙が搬送される時間はあらかじめ判っているので、その用紙センサを利用して、加圧ベルト7の速度を変更するタイミングを制御することも可能である。
【0074】
さらには、スキャナ300の動作、露光装置54による書き込み動作、給紙カセット61あるいは手差しトレイ65からの給紙動作、図示しない操作パネルからのプリント(コピー)開始信号など、定着装置の上流側(定着動作が行われる前)の各種動作を基準にして、加圧ベルト7の速度を変更するタイミングを制御することも可能である。
【0075】
また、本例のカラー複写機の操作パネルから指定される用紙種類、用紙サイズ、用紙厚さ等の用紙条件に応じて、加圧ベルト7の速度を切り換える(両ベルトの周速差を切り換える)構成としても良い。あるいは、形成する画像がモノクロとカラーの場合で、両ベルトの周速差を切り換えるように構成することもできる。また、デジタル方式であることを利用して、画像量に応じて両ベルトの周速差を切り換えるように構成することもできる。モノクロとカラーの場合のそれぞれにおいて、画像量に応じて両ベルトの周速差を切り換えるようにしても良い。
【0076】
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば上記各実施例の定着装置において、加圧ベルトを加熱するための熱源を設けてもよい。また、定着ベルト及び加圧ベルトの熱源は、各ベルトが掛け渡されるローラ部材の内部に限らず、任意の適切な位置に配置できるものであり、ベルトループの内側でも外側でも配置可能である。熱源もハロゲンヒータに限らず、任意の熱源を使用可能である。また、加熱方式もヒータ方式に限らず、抵抗体を用いるものや、誘導加熱方式を採用することもできる。
【0077】
定着装置の各ベルトを駆動する方式も図示例に限らず、1つのモータで2つのベルトを駆動する方式でも良い。その場合でも、ギヤ比やプーリ径等の設定により、定着ベルトと加圧ベルトに周速差を与えることができる。また、駆動系にクラッチ等を配置する場合は、その構成も任意である。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の定着装置によれば、前記定着ベルトと加圧ベルトに周速差を付与可能なので、定着ニップにおけるベルトと転写材の密着性の低下を防止でき、良好な定着画像を得ることができる。
【0079】
請求項2の構成により、定着ベルト速度より加圧ベルト速度が大であることにより、加圧ベルトから定着ベルトへの押し込み力が作用し、用紙画像面と定着ベルトとの密着性が向上し、定着ベルトから用紙画像面への熱供給効率が向上する。そのため、ニップ圧向上および用紙搬送の安定性向上と相まって、画像品質をより高めることができる。
【0080】
請求項3の構成により、定着動作時に両ベルトに周速差を付与することで、定着性を高めることができる。
請求項4の構成により、定着動作時以外のベルト回動時は両ベルトを等速駆動するので、ベルトの磨耗を防いで耐久性を向上させることができる。また、エネルギー消費の増大を防ぐことができる。
【0081】
請求項5の構成により、定着動作時以外のベルト回動時は加圧ベルトを定着ベルトに従動回転させるので、駆動エネルギーを節約することができる。また、ベルトの磨耗を防ぐことができる。
【0082】
請求項6の構成により、定着ベルトを定速駆動し加圧ベルトの速度を変更することで両ベルトの周速差が付与されるので、画像への影響を防止することができる。また、定着装置が装着される画像形成装置において線速を変更する必要が無い。
【0083】
請求項7の構成により、定着ベルトと前記加圧ベルトが別個の駆動源により駆動されるので、両ベルトの周速差を簡単な構成と簡単な制御で実現することができる。
【0084】
請求項8の構成により、定着ベルト又は加圧ベルトの温度を検知する温度検知手段を有し、その温度検知手段の検知出力に基づいて両ベルトに周速差を付与するので、定着ニップ内に確実に用紙がある状態で両ベルトに周速差を付与することができる。
【0085】
請求項9の構成により、定着装置への用紙進入を検知する用紙検知手段が用紙を検知した場合に両ベルトに周速差を付与するので、定着装置内に確実に用紙がある状態で両ベルトに周速差を付与することができる。
【0086】
請求項10の構成により、定着ベルトの加圧ベルトへの当接部の内側に裏当て部材を配置したので、ベルト周速差による押し込み力を有効に利用することができる。
【0087】
請求項11の構成により、裏当て部材が保温部材であることにより、定着ニップ内での温度維持が図られ、定着性が向上する。
請求項12の構成により、裏当て部材は定着ニップ側の面が加圧ベルト側に膨らんだ曲率を有する形状であるので、定着ニップにおける均一な加圧力が得やすくなる。そのため、用紙への均一な熱供給が行われ、画像ムラを発生させることが無い。
【0088】
請求項13の構成により、定着ベルトと加圧ベルトの周速差が変更可能であるので、様々な条件に対応した均一な加圧力を得ることが可能になる。
請求項14の構成により、加圧ベルトの速度を変更することで両ベルトの周速差を変更するので、未定着画像に影響を与えることがない。
【0089】
請求項15の構成により、用紙条件に応じて両ベルトの周速差を変更するので、用紙条件に応じた適切な加圧力を得ることが可能となり、各種用紙に対して良好な定着性を得ることができる。
【0090】
請求項16の構成により、用紙条件が用紙種類であるので、用紙種類に対応した良好な定着性を得ることができる。
請求項17の構成により、用紙条件が用紙の厚さであるので、用紙厚さに対応した良好な定着性を得ることができる。
【0091】
請求項18の構成により、用紙条件が用紙サイズであるので、用紙サイズに対応した良好な定着性を得ることができる。
請求項19の構成により、加圧ベルト表面の摩擦係数が記定着ベルト表面の摩擦係数よりも低いので、定着ベルトと用紙画像面のズレが発生しにくくなり、良好な画像を得ることができる。
【0092】
請求項20の構成により、加圧ベルト表層の硬度が記定着ベルト表層の硬度よりも高いので、定着ベルトと用紙画像面のズレが発生しにくくなり、良好な画像を得ることができる。
【0093】
請求項21の構成により、加圧ベルトの表面に潤滑剤を塗布する手段を有するので、定着ベルトと用紙画像面のズレが発生しにくくなり、良好な画像を得ることができる。
【0094】
請求項22の構成により、定着ベルトの張力が加圧ベルトの張力よりも高いので、加圧ベルトからの押し込み力を有効に利用してニップ圧を高めることができる。
【0095】
請求項23の構成により、加圧ベルトの表面抵抗が108Ω/cm2以下であるので、加圧ベルトが導電性であり、摩擦帯電による不都合を防止することができる。
【0096】
請求項24の画像形成装置によれば、定着ベルトと加圧ベルトに周速差を付与可能な定着装置を備えるので、定着ニップにおけるベルトと転写材の密着性の低下を防止でき、良好な定着画像を得ることができる。
【0097】
請求項25の構成により、定着装置の用紙搬送方向の直上流側位置に用紙を検知する用紙検知手段を設け、該用紙検知手段が用紙を検知した場合に定着装置の定着ベルトと加圧ベルトに周速差を付与するので、定着装置内に確実に用紙がある状態で両ベルトに周速差を付与することができる。
【0098】
請求項26の構成により、画像形成に関わる動作を基準とする所定のタイミングで定着装置の定着ベルトと加圧ベルトに周速差を付与するので、定着装置内に用紙がある状態で両ベルト周速差を付与することが、容易に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の第1実施例における要部構成を示す断面図である。
【図2】定着装置の第2実施例における要部構成を示す断面図である。
【図3】その定着装置における駆動系を示す模式図である。
【図4】定着動作時以外における加圧ベルトの駆動系の状態を示す部分斜視図である。
【図5】定着動作時における加圧ベルトの駆動系の状態を示す部分斜視図である。
【図6】定着動作の一例における定着ベルトと加圧ベルトの温度の推移を示すグラフである。
【図7】定着装置の第3実施例における要部構成を示す断面図である。
【図8】定着装置の第4実施例における要部構成を示す断面図である。
【図9】各実施例の定着装置を装着可能な画像形成装置の一例を示す断面構成図である。
【符号の説明】
1 定着ベルト
2 加熱ローラ
3 駆動ローラ
4 熱源
5,5B,5C,5D 裏当て部材
6a,6b 温度検知手段
7 加圧ベルト
8 加圧ローラ
10,20,30,40 定着装置
21 第1モータ
22 第2モータ
100 複写機本体
Claims (26)
- 定着ベルトと加圧ベルトを有し、両ベルトを圧接させて形成した定着ニップ内に記録材を通過させて定着を行う定着装置において、
前記定着ベルトと加圧ベルトに周速差を付与可能なことを特徴とする定着装置。 - 前記両ベルトの周速差は、定着ベルト速度より加圧ベルト速度が大であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 定着動作時に前記両ベルトに周速差を付与することを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
- 定着動作時以外のベルト回動時は、前記両ベルトを等速駆動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
- 定着動作時以外のベルト回動時は、前記加圧ベルトを前記定着ベルトに従動回転させることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
- 前記定着ベルトは定速駆動され、前記加圧ベルトの速度を変更することで両ベルトの周速差が付与されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記定着ベルトと前記加圧ベルトが別個の駆動源により駆動されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記定着ベルト又は加圧ベルトの温度を検知する温度検知手段を有し、該温度検知手段の検知出力に基づいて前記両ベルトに周速差を付与することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
- 当該定着装置への用紙進入を検知する用紙検知手段を有し、該用紙検知手段が用紙を検知した場合に前記両ベルトに周速差を付与することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記定着ベルトの前記加圧ベルトへの当接部の内側に裏当て部材を配置したことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記裏当て部材が保温部材であることを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
- 前記裏当て部材は、前記定着ニップ側の面が前記加圧ベルト側に膨らんだ曲率を有する形状であることを特徴とする請求項10又は11に記載の定着装置。
- 前記定着ベルトと前記加圧ベルトの周速差が変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記加圧ベルトの速度を変更することで、前記両ベルトの周速差を変更することを特徴とする請求項13に記載の定着装置。
- 用紙条件に応じて前記両ベルトの周速差を変更することを特徴とする請求項13に記載の定着装置。
- 前記用紙条件が用紙種類であることを特徴とする請求項15に記載の定着装置。
- 前記用紙条件が用紙の厚さであることを特徴とする請求項15に記載の定着装置。
- 前記用紙条件が用紙サイズであることを特徴とする請求項15に記載の定着装置。
- 前記加圧ベルト表面の摩擦係数が、前記定着ベルト表面の摩擦係数よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記加圧ベルト表層の硬度が、前記定着ベルト表層の硬度よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記加圧ベルトの表面に潤滑剤を塗布する手段を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記定着ベルトの張力が前記加圧ベルトの張力よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記加圧ベルトの表面抵抗が108Ω/cm2以下であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 請求項1〜23のいずれか1項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
- 前記定着装置の用紙搬送方向の直上流側位置に用紙を検知する用紙検知手段を設け、該用紙検知手段が用紙を検知した場合に前記定着装置の定着ベルトと加圧ベルトに周速差を付与することを特徴とする請求項24に記載の画像形成装置。
- 画像形成に関わる動作を基準とする所定のタイミングで、前記定着装置の定着ベルトと加圧ベルトに周速差を付与することを特徴とする請求項24に記載の画像形成装置。
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