JP4878584B2 - 導光板の射出圧縮成形金型 - Google Patents

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本発明は、固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内で溶融樹脂を加圧して導光板の成形を行う導光板の射出圧縮成形金型に関するものである。
しかし導光板の成形は、導光板の板厚が薄いことと良好な転写パターンの成形が必要なことから、射出圧縮成形によって行われることが多い。そして導光板の成形金型は、一般的にはスタンパが設けられ、スタンパによって転写を行う場合が多い。特許文献1は、スタンパが設けられた導光板の成形金型の例である。しかし導光板の全面または略全面に転写パターンを設けようとすると、図6に示されるスタンパ102が配設された導光板成形金型101では、キャビティ103の角部104に対してキャビティ内吸引や圧搾エアの供給のための気体流通路を設けることができなくなるという問題が発生する。更には導光板成形金型101によって射出圧縮成形を行うようにしようとすると、コアブロック106を成形時に他の金型構成部材と相対的に移動可能とする必要がある。しかしそのためには、導光板成形金型101にスタンパを設けるとより大きな制約を受けるという問題があった。また射出圧縮成形の場合において、成形時に他の金型構成部材と相対的に移動するコアブロック106は、硬質金属からなる場合が多く、その表面に直接パターンを刻設することには困難性が伴っていた。
一方導光板の成形金型において、例えば凸シボによるグラデーションパターンを形成するために、直接金型にメッキを行うことが特許文献2に記載されている。しかし特許文献2についても、射出圧縮成形金型ではないので、メッキがなされる面の材質や、隣合う面との関係等の問題に配慮する必要がないものであった。また特許文献2は、気体流通路に関する記載もまったくされていない。
特開2005−349646号公報(0014、図1) 特開2002−166446号公報(0034、図1)
本発明では上記の問題を鑑みて、固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内で溶融樹脂を加圧して導光板の成形を行う導光板の射出圧縮成形金型において、スタンパを使用せずに、他の金型構成部材に対して僅かな間隙を介して配設されたブロックにパターン形成面が設けられた導光板の射出圧縮成形金型を提供することを目的とする。また溶融樹脂を加圧するブロックが、成形時に他の金型構成部材に対して相対的に移動可能なブロックであって、硬質金属からなる場合も、パターン形成面が容易に形成できる導光板の射出圧縮成形金型を提供する。
本発明の請求項1に記載の導光板の射出圧縮成形金型によれば、固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内で溶融樹脂を加圧して導光板の成形を行う導光板の射出圧縮成形金型において、可動金型は、キャビティ側の面を有するコアブロックが可動枠部に対して相対的に移動可能に配設され、固定金型は、前記可動枠部に当接される当接ブロックに対して気体流通路が設けられた僅かな間隙を介してキャビティ側の面を有するキャビティ形成ブロックが配設され、
前記キャビティ形成ブロックのキャビティ側の面のみには金属メッキ層が形成され、前記金属メッキ層に導光板のパターン形成面が形成されていることを特徴とする。
本発明の導光板の射出圧縮成形金型によれば、可動金型は、キャビティ側の面を有するコアブロックが可動枠部に対して相対的に移動可能に配設され、固定金型は、前記可動枠部に当接される当接ブロックに対して気体流通路が設けられた僅かな間隙を介してキャビティ側の面を有するキャビティ形成ブロックが配設され、前記キャビティ形成ブロックのキャビティ側の面のみには金属メッキ層が形成され、前記金属メッキ層に導光板のパターン形成面が形成されているので、固定金型にスタンパを設けなくても良好な転写成形を行うことができる。
本発明の導光板の射出圧縮成形金型について、図1ないし図4を参照して説明する。図1は、本実施形態の導光板の射出圧縮成形金型の断面図であって型締後、射出開始前の状態を示す図である。図2は、本実施形態の導光板の射出圧縮成形金型の断面図であって射出時にキャビティ内の容積が拡大された状態を示す図である。図3は、本実施形態の導光板の射出圧縮成形金型の断面図であってキャビティ内の樹脂が加圧されゲートカットされた状態を示す図である。図4は、本実施形態の導光板の射出圧縮成形金型の要部の拡大断面図である。
本実施形態の導光板の射出圧縮成形金型11は、対角寸法3インチ、板厚0.4mmの携帯電話用サイドライト型導光板を射出圧縮成形により成形する金型である。(以下携帯電話用サイドライト型導光板については、単に導光板と略す。)射出圧縮成形は、成形開始時から成形終了時までの間に可動金型12と固定金型13の距離が可変となりキャビティ14内の溶融樹脂が加圧可能なものである。従って型閉後の停止位置において溶融樹脂を射出後に可動金型を前進させ加圧する射出プレスと呼ばれるタイプも射出圧縮成形に含まれるものとする。これら射出圧縮成形では、成形完了時に比較して、射出開始前または射出開始後にキャビティが僅かに開いた状態であるので高速射出能力を有する射出装置が必要なく、溶融樹脂を比較的低速・低圧で射出することができる。また射出開始後に可動金型を型締方向に移動させて溶融樹脂に加圧できることから、キャビティのゲート部から遠い位置において溶融樹脂の流れを早くしたり、微細な転写を良好に行うことができるという利点がある。更にはゲートを切断した後については、通常の射出成形金型では、射出装置から保圧を及ぼすことはできないが、射出圧縮成形の場合は、キャビティ内の溶融樹脂を加圧して冷却固化による収縮に対応することができる。このような射出圧縮成形は、特に出光面等の面積と比較して板厚が薄い導光板の成形を行う際に特に有利である。
図1ないし図3は、本発明の射出圧縮成形金型11の断面である。射出圧縮成形金型11は、第1の金型である可動金型12と第2の金型である固定金型13とからなり、型合わせされた両金型12,13の間には容積および厚さが可変のキャビティ14が形成されるようになっている。図示しない射出圧縮成形機の可動盤に取付けられる可動金型12には、可動盤側に断熱板21が取付けられた金型本体部15と、溶融樹脂を加圧するブロックであるコアブロック16と、可動枠部19等が設けられている。金型本体部15の固定金型側の面における略中央には、導光板Pの形状に略合致した略四角形のコアブロック16が固着されている。コアブロック16は、後述する可動枠部19と相対的に移動するので硬度材料から形成されている。具体的にはコアブロック16は、ステンレス鋼の焼入れ焼き戻し鋼からなり、STAVAX(ウッデホルム社の商品名:ロックウエルCスケール硬度(HRC硬度)52〜53)、ELMAX(商品名:ウッデホルム社の商品名:HRC硬度57)などが用いられている。またコアブロック16のうち可動枠部19と対向する部分やキャビティ側の部分のみを前記硬質材料としてもよい。またコアブロック16の内部には、複数本の冷却媒体流路17が形成されている。
前記金型本体部15の固定金型側の面における上下4箇所には、凹部が形成され、該凹部内にはバネ18が前記固定金型側に向けて取付けられている。そして前記バネ18の前記固定金型側は、前記コアブロック16の周囲を囲むよう配設された可動枠部19に取付られている。よって可動枠部19は、前記バネ18により金型本体部15およびコアブロック16に対して型開閉方向に移動可能となっている。従って換言すれば可動枠部19によって形成された空洞部の中にコアブロック16が配設され、成形時にコアブロック16が他の金型構成部材である可動枠部19に対して相対的に移動可能となっている。そしてコアブロック16は、可動枠部19と僅かな間隙の気体流通路34aを介して配設されている。また可動枠部19の固定金型13と対向する面は当接面19a(パーティング面)となっており、ゲート側の一部はランナ形成面32となっている。また可動枠部19のゲートと反対側には入光面を形成するための入光面形成ブロック20が着脱自在に配設されている。
図1ないし図3においてコアブロック16の下方は、ゲートP3を介して可動枠部19のランナ形成面32に接続されている。そして前記ゲートP3には、金型本体部15の内部と、コアブロック16と可動枠部19の境界部分に亘って、ゲートカッタ部材24が配設されている。前記ゲートカッタ部材24は、HRC硬度55〜65のハイス鋼等の硬質金属部材が使用されており、コアブロック16とは異なる材質となっている。またゲートカッタ部材24動方向と直交する方向の幅が10〜20mmとなっている。そしてゲートカッタ部材24とコアブロック16の間も図4に示される気体流通路34aと同様にカジリを生じない僅かな間隙が形成されている。
また金型本体部15と可動枠部19の内部に亘ってエジェクタ装置のエジェクタプレート22を介して前後進される突き出しピン23が配設されている。そして突き出しピン23の先端はランナ形成面32に臨み、スプルP1とランナP2が保持しやすいよう断面Z字状に食い込み部23aが設けている。また突き出しピン23の周囲でありゲートカッタ部材24の近傍にはランナおよびスプルブッシュの可動金型側を冷却するための冷却媒体流路33が形成されている。なおコアブロック16とランナ形成面32は、同一ブロックから形成されるようにし、ゲートおよびランナ部分も他の金型構成部材である可動枠部と相対的に移動されるようにしてもよい。
次に固定金型13について説明すると、図1〜図3に示されるように、射出圧縮成形機の固定盤に取付けられる固定金型13には、金型本体部41、キャビティ形成ブロック42、インサートブロック43、スプルブッシュ44、ゲートカッタ部材45、当接ブロック46等から形成されている。そして金型本体部41の固定盤側には、断熱板47が取付けられるとともに、図示しない射出装置のノズルが挿入される穴48が形成され、その周囲にはロケートリング49が取付けられている。金型本体部41の可動金型側にはキャビティ形成ブロック42が取付けられ、該キャビティ形成ブロック42の可動金型12と対向する面は、パターン形成面30aとなっている。
キャビティ形成ブロック42の周囲を取り巻くように溝状の気体流通路53が形成されている。そしてキャビティ形成ブロック42における気体流通路53の形成部分とキャビティ14との間の面42dと当接ブロック46の間には、樹脂が入り込まない僅かな間隙の気体流通路53a(例えば3〜20μm)が形成されている。
更に金型本体部41には、キャビティ形成ブロック42とともにインサートブロック43が配設されている。インサートブロック43は、その中央部に可動盤側に向けて拡径された孔が設けられたスプルブッシュ44が配設されている。そしてスプルブッシュ44の周囲にはスプルP1およびランナP2を冷却する冷却媒体流路51が形成されている。またスプルブッシュ44の先端からキャビティ形成面に向けて、インサートブロック43の可動金型12と対向する面には、ランナ形成面54が形成されている。
そしてインサートブロック43とキャビティ形成ブロック42との間には、ゲートカッタ部材45が固定されている。ゲートカッタ部材45は、HRC硬度50〜60の合金工具鋼(SKD鋼)等の硬質金属部材からなる長方形の薄板であり、キャビティ形成ブロック42を形成する部材よりも前記硬度が高い金属が使用されている。
図1において一点鎖線で示される範囲を拡大したのが図4であって、図4は、コアブロック16、可動枠部19、入光面形成ブロック20、キャビティ形成ブロック42の要部の拡大断面図である。そしてコアブロック16、入光面成形ブロック20、キャビティ形成ブロック42のキャビティ側の面16a,20a、42aには、いずれも金属メッキ層25,27,30が形成され、更に金属メッキ層25,27,30が切削加工されてパターン形成面25a,27a,30aが形成されている。
コアブロック16は、母材16bであるステンレス鋼の焼入れ焼き戻し鋼の面16aの全面に、金属メッキ層25が形成されている。本実施形態では、金属メッキ層25は、無電解ニッケルリンメッキからなり、厚さ50μmに形成されている。そして前記金属メッキ層25の表面の全面積またはほぼ全面積に、深さ10μmのV溝26が刻設されている。そして刻設に用いられる切削刃は、硬質金属、サーメット材、またはダイヤモンド系のいずれかからなっている。なお前記無電解ニッケルリンメッキのHRC硬度は30〜32であり、前記切削刃による加工性に優れている。また前記無電解ニッケルリンメッキは、密着性に優れる上に、その熱膨張率は、13×10−6cm/℃であり、母材16bであるステンレス鋼の熱膨張率と近いので、射出圧縮成形のような温度変化の激しい条件下でも耐久性を発揮する。また金属メッキ層25としては、ニッケルリンメッキの他に、ニッケルメッキ、ニッケル合金メッキ、およびニッケルリン合金メッキでもよく、メッキ方法も電気メッキでもよい。そして金属メッキ層25の厚みは、形成されるパターンの深さよりも厚いことが要求されるが、50〜200μmが望ましい。また前記金属メッキ層25に形成されるパターンは、V溝26が加工の点で望ましいが、他のプリズム、ホログラム、ドット、および梨地等のパターンであってもよい。そして前記パターンの深さは、V溝26の場合は5〜30μmの深さが最も望ましく、他のパターンの場合もほぼ同様である。ただし場合によってはパターンを更に深くしてもよい。またパターン形成面25aを形成する方法は、切削の他、レーザー、サンドブラスト等であってもよい。更にまた、パターン形成面25aが形成された無電解ニッケルリンメッキを、300〜700℃で0.5〜2時間程度熱処理することにより、硬度を1.5〜2倍程度に引き上げてもよく、パターン形成後に他のコーティングを行なってもよい。
そしてコアブロック16の金属メッキ層25は、コアブロック16の端部16cまで形成され、端部近傍までV溝26のパターンが形成されている。一方、コアブロック16の可動枠部19と対向する面には溝状の気体流通路34が形成されている。そしてコアブロック16の前記気体流通路34よりも金型本体部15側では可動枠部19との間隙はほとんど形成されていない。一方コアブロック16の前記気体流通路34の形成部分とキャビティ14との間の面16dと、可動枠部19の間は、樹脂が入り込まない僅かな間隙(例えば3〜20μm)が形成された気体流通路34aとなっている。このため可動枠部19と金属メッキ層25が当接されることはなく、メッキの剥離等の問題が発生しない。
また図6のコアブロック106にスタンパ102が配設された導光板成形金型101のように、スタンパ102を保持する爪105などの配置を配慮する必要がなく、コアブロック16の端部16cまたは端部近傍までパターンを形成することができる。因みに図6の射出圧縮成形金型において、導光板の全面または略全面(例えば隅部から3mm以下まで)に転写面を形成しようとすると、スタンパ102の外形をコアブロック106の外形よりも大きくする必要があり、前記スタンパ102により気体流通路が望ましい位置に形成できなくなるが、本発明ではそういった問題が発生しない。またコアブロック16におけるゲートカッタ部材24側の近傍部分も、端部16cまで金属メッキ層25が形成されていても剥離等の心配がない。
また入光面成形ブロック20のキャビティ側の面20aにも、コアブロック16と同様の無電解ニッケルリンメッキによる金属メッキ層27が形成され、その表面にV溝28からなるパターン形成面27aが刻設されている。入光面成形ブロック20の金属メッキ層27は、厚さ100〜200μmでありV溝28は50μmとなっており、コアブロック16よりもV溝28の深さが深くなっている。また入光面形成ブロック20と可動枠部19の間に僅かな間隙を設け、前記間隙から圧搾エアを噴出させる場合、成形時に可動枠部19等に対して相対的に前進させて入光面を加圧する場合、および離型時に可動枠部19に対して相対的に後退させて導光板Pを取出しやすくする場合において、入光面形成ブロック20に金属メッキ層27が形成されたものも本発明の範疇に属する。
また固定金型13のキャビティ形成ブロック42のキャビティ側の面42aにも、前記可動金型12のコアブロック16と同様に、無電解ニッケルリンメッキからなる金属メッキ層30が形成され、前記金属メッキ層30にV溝31のパターンが形成されている。金属メッキ層30の種類、厚さ、および形成されるパターンについては、可動金型12側の金属メッキ層25と同じ範囲のものが用いられるが、導光板Pによって可動金型12側と異なるパターン形成面30aとなる場合の方が多いことは当然である。キャビティ形成ブロック42のキャビティ側の面42aについても、全面または略全面にパターン形成面を設けても、スタンパが配設される場合のように、他の金型構成部材である当接ブロック46との間に気体流通路53を形成する際の制約となることがない。なお本発明は、コアブロック16、入光面形成ブロック20、キャビティ形成ブロック42のいずれかにパターン形成面が形成され、他のブロックは鏡面板のものを含む。
また前記コアブロック16、入光面形成ブロック20、キャビティ形成ブロック42において、パターン形成面25a,27a,30aが摩耗した場合や、導光板Pをテスト試作した場合に想定した輝度が得られなかった場合、金属メッキ層25,27,30を剥離または研磨し、再び金属メッキ層25,27,30を形成するか、前記研磨面に再びパターンを形成することにより、ブロック16,20,42全体を交換する必要がなくなる。
次に図5のチャート図により、本発明の成形方法を説明する。本実施形態では対角寸法3インチ、板厚0.4mmの導光板Pを4.4秒の成形サイクル時間で、射出圧縮成形方法により成形を行っている。その内訳は、型開閉時間(取出時間を含む)1.4秒、増圧時間0.1秒、射出時間0.05秒、保圧時間0.45秒、冷却時間2.4秒(実質的に冷却は射出開始から始まっている)である。このため本実施形態では、可動金型12のパターン形成面25a(キャビティ)を冷却する冷却媒体流路17、突き出しピン23およびランナ形成面32近傍を冷却する冷却媒体流路33、固定金型13のパターン形成面30a(キャビティ)を冷却する冷却媒体流路50、スプルブッシュ44近傍およびランナ形成面54近傍を冷却する冷却媒体流路51へ、温調器により成形される樹脂であるポリカーボネートのガラス転移温度Tgより30〜100℃低い、50〜120℃程度に温度制御された冷却媒体(冷却水)を流している。
また射出装置の前部ゾーン(最もノズルに近いゾーン)は340℃に温度設定され、ポリカーボネートの溶融樹脂が計量されている。なおポリカーボネートを用いた場合の前記射出装置の前部ゾーンの温度設定は、320〜380℃に温度設定されることが望ましい。そして図示しない型締装置が作動され、固定盤に取付けられた固定金型13に対して可動盤に取付けられた可動金型12を当接させることにより型閉が行われる。この型閉の際の可動金型12のコアブロック16と可動枠部19の関係は、図2の状態に近い。次に型締力を50〜200kNに上昇させて型締を行う。そのことにより図1に示されるように、バネ18の弾発力に打ち勝って可動金型12の金型本体部15と可動枠部19とが当接され、コアブロック16に対して可動枠部19が最後退した位置となる。そして固定金型13と可動金型12との間には、厚さ可変のゲートを含むランナ、および該ランナに接続された厚さ可変のキャビティ14が形成される。この際、気体流通路34a,53aからキャビティ14内のエアを吸引するようにしてもよい。なお本実施形態では、常時ノズルがスプルブッシュ44に当接されている。
次に所定の遅延時間が経過すると、図示しない射出装置のノズルからスプルブッシュ44を介して150〜380mm/secの射出速度により溶融樹脂を射出する。可動盤および可動金型12の金型本体部15およびコアブロック16は、射出時の圧力により、再び図2に示される位置に後退される。そのことにより可動金型12の可動枠部19は、コアブロック16よりも相対的に前方位置となり、固定金型13のキャビティ形成ブロック42のパターン形成面30aと可動金型12のコアブロック16のパターン形成面25aとの間隔は、図1に示される最初に型締力が及ぼされた位置と比較して最大50〜200μmほど広がる。その結果、溶融樹脂を比較的低速・低圧で射出することができることから、特に導光板Pのゲート近傍に内部応力が発生することがないという利点がある。
そして射出装置によりスクリュ位置が所定の保圧切換位置に到達すると、射出制御から保圧制御に切換えられる。保圧制御に切替えられた後も型締装置側では高型締力による型締が行われているから、該高型締力により、上記の射出の際に型開した距離、またはその距離よりも少ない距離だけ型締方向に可動金型12が移動される。本実施形態では、型締力の低下と同時に、図示しないゲートカッタ部材駆動装置により、可動金型12のゲートカッタ部材24を前進させ、溶融樹脂が完全に固化していないゲートP3の切断を行う。
そしてゲートカッタ部材24によりゲートP3の切断が行われた後は、ゲートカッタ部材24は前進位置に保持される。そのことにより射出装置側からキャビティ14内の溶融樹脂へは完全に保圧が及ばなくなるが、型締装置の駆動によって可動金型12が前進されることによりキャビティ14内の溶融樹脂の圧縮を行うことができるので、冷却による収縮があっても、ヒケが発生せず、良好な転写成形ができる。そして加圧時にコアブロック16は、図4において二点鎖線の位置まで前進され、コアブロック16の側面は、入光面形成ブロック20とは対向されない。そしてその間に射出装置の側では次の成形に使用する溶融樹脂の計量が行われる。そして所定時間が経過すると可動金型12の可動枠部19とコアブロック16の間の気体流通路34、34aを介してキャビティ14へ離型用の圧搾エアを及ぼす。
次に型締装置を作動させ圧抜、型開を順に行う。型開がなされると、導光板Pと、スプルP1およびランナP2は、それぞれ可動金型12側に保持された状態で取出される。また可動金型12側では、可動枠部19のバネ18は更に伸長され、金型本体部15およびコアブロック16に対して前記可動枠部19が相対的に前進される。また圧搾エアがコアブロック16と可動枠部19の間の気体流通路34aを介して噴出される。また型開がなされると、エジェクタ装置の突き出しピン23の前進が行なわれ、ランナP2のランナ形成面32からの離型が行われる。また型開がなされると、取出用ロボットが作動される。図示はしないが、本実施形態に使用される取出用ロボットは、スプルP1等をチャックにより把持するとともに導光板Pを吸盤により吸着し可動金型12から取り出す。
本発明については、一々列挙はしないが、上記した本実施形態のものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えたものについても、適用されることは言うまでもないことである。例えば導光板とランナおよびスプルは切り離さずに一体で取り出されるものでもよく、同時に成形される導光板の取数も2個取、4個取等、複数であってもよい。また一方の金型である固定金型または可動金型の凹部に、他方の金型の凸部が嵌合される所謂、インロー金型の場合でもよい。その場合、凸部の前面に金属メッキ層が形成され、凸部の側面と凹部の側面の間にカジリを生じない間隔が形成される。また型締装置によらず金型のコア圧縮のみにより射出圧縮成形を行うものでもよい。
また本実施形態の導光板Pは、板厚が0.4mmであるので射出成形の中の一分野である射出圧縮成形方法が用いられるが、板厚が0.2〜0.4mm程度の場合は同じく射出成形の中の一分野である射出プレス方法を行うことも考えられる。また本実施形態では水平方向に型開閉が行われる射出成形機に取付けられる射出圧縮成形金型について説明したが、垂直方向に型開閉が行われるものでもよい。
本発明で実施される導光板については、サイズ、形状、使用方式を選ばない。従って板厚が均厚な導光板でも、板厚が入光面側から他側に向けて薄くなる楔型導光板であってもよい。また背面から入光され前面に出光するバックライト型導光板(光拡散板を含む)、入光および出光を伴うレンズ、その他の光学薄板についても本発明において導光板の範疇に含まれるものとする。
更に成形に使用される樹脂については、ポリカーボネート(一例として出光興産のタフロンLC1500)の例について記載したが、光学性能に優れる樹脂なら他の樹脂でもよく、例としては、メタクリル樹脂、シクロオレフィンポリマー樹脂などが挙げられる。
本実施形態の導光板の射出圧縮成形金型の断面図であって型締後、射出開始前の状態を示す図である。 本実施形態の導光板の射出圧縮成形金型の断面図であって射出時にキャビティ内の容積が拡大された状態を示す図である。 本実施形態の導光板の射出圧縮成形金型の断面図であってキャビティ内の樹脂が加圧されゲートカットされた状態を示す図である。 本実施形態の導光板の射出圧縮成形金型の要部の拡大断面図である。 本実施形態の導光板の射出圧縮成形方法を示すチャート図である。 従来技術の導光板の射出圧縮成形金型の要部の拡大断面図である。
符号の説明
11 射出圧縮成形金型
12 可動金型
13 固定金型
14 キャビティ
16 コアブロック
16a,20a,42a 面
19 可動枠部
25,27,30 金属メッキ層
25a,27a,30a パターン形成面
26,28,31 V溝
34,34a,53,53a 気体流通路
P 導光板

Claims (4)

  1. 固定金型と可動金型の間に形成されるキャビティ内で溶融樹脂を加圧して導光板の成形を行う導光板の射出圧縮成形金型において、
    可動金型は、キャビティ側の面を有するコアブロックが可動枠部に対して相対的に移動可能に配設され、
    固定金型は、前記可動枠部に当接される当接ブロックに対して気体流通路が設けられた僅かな間隙を介してキャビティ側の面を有するキャビティ形成ブロックが配設され、
    前記キャビティ形成ブロックのキャビティ側の面のみには金属メッキ層が形成され、
    前記金属メッキ層に導光板のパターン形成面が形成されていることを特徴とする導光板の射出圧縮成形金型。
  2. 前記コアブロックの母材は、ステンレス鋼の焼入れ焼き戻し鋼であり、キャビティ側の面は鏡面板からなることを特徴とする請求項1に記載の導光板の射出圧縮成形金型。
  3. 前記可動金型にはゲートカッタ部材が前進可能に設けられ、前記固定金型にはゲートカッタ部材が固定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の導光板の射出圧縮成形金型。
  4. 前記金属メッキ層は、無電解ニッケルリンメッキであって、パターン形成後に300〜700℃で0.5〜2時間熱処理したものか、パターン形成後に更に他のコーティングを行ったものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の導光板の射出圧縮成形金型。
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