JP6190790B2 - 面状照明装置 - Google Patents
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Description
このような面状照明装置は、後述するように(図10参照)、光源と、対向する一対の主面の一方を光の出射面として、光源の光を受けて発光する導光板と、導光板の出射面側に配置され、導光板からの出射光を適切に拡散させる光学シートと、これらの構成要素を収納するためのフレームとを備えている。
図11には、この射出圧縮成形法に係る金型100が示されている。金型100は、固定型102と、固定型102に対して金型の開閉方向Zへと離間接近する可動枠部104と、可動枠部104に対して金型の開閉方向Zに相対移動可能な可動型106とを備えている。キャビティ108は、固定型102と可動型106とによって構成され、キャビティ108内に充填された溶融樹脂がキャビティ108の形状に成形されて凝固することで、導光板120となる。
又、光学シート183の外縁部の高さ位置と、ハウジングフレーム16の上面16aの高さ位置との間にずれが生じることから、光学シート183の外縁部と、ハウジングフレーム16の上面16aとに跨って配置される遮光シート20が、光学シート183の外縁部において持ち上げられ、ハウジングフレーム16の上面16aに対する接触面積が減少し、遮光シート20の貼着が不十分となる場合がある。ハウジングフレーム16に対する遮光シート20の貼着が不十分であると、光学シート18をハウジングフレーム16に対して確実に固定することができず、更には、遮光シート20上に液晶表示パネルを安定して固定することができなくなる、といった不具合が生じるおそれがある。
又、導光板120の出射面120aと対向する主面120bの側に配置される反射シート118を、ハウジングフレーム16の下面16bに固定するための両面テープ(BST)127の位置にずれが生じ、導光板の主面120bにはみ出す態様で貼付されるような場合においても、BST127の厚みの分だけ全体の厚みが増加して、上述のバリ120BAと同様に、光学シート183の外縁部の高さ位置と、ハウジングフレーム16の上面16aの高さ位置との間にずれが生じ得ることとなる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、面状照明装置の更なる狭額縁化を促進すると共に、高い寸法精度と良好な組立性とを確保することにある。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
更には、導光板の厚みが、導光板の端面に沿って設けられた凹部によって、導光板の端部近傍において厚みが小さくなることで、導光板の端面から漏れる光の量が低減され、出射面からの光の出射量が増加することとなる。
なお、導光板は厚み寸法が小さいため、外形が拘束されていない状態では反りが生じやすいが、突起部及び凹部の寸法は、面状照明装置に組み込まれた状態のように、そりを矯正した本来の形状(金型による射出成形の場合には、金型のキャビティ内で成形された状態での形状)を基準として、特定されるものである。
本項に記載の面状照明装置は、導光板の入光面に入射した光源からの光が、導光板の対向する一対の主面の一方に設けられた、導光板の入光面となる端面側から、かかる端面と対向する端面に向かって延びる複数の凸条部による偏向作用を受けて屈折又は反射し、入光面と平行な方向に対して不規則に拡散される。そして、導光板の出射面から出射される光の均一化が促進されるものである。しかも、複数の凸条部の高さを各々調整することで、導光板の厚みを異なるように構成することで、導光板の全体形状として、凹部や突起部が形成されることとなる。例えば、導光板の対向する一対の主面を平面視したときの中心部を通る凸条部の高さを最も高くして、そこから導光板の端面に向けて、隣接する凸条部の高さを徐々に減少させていくことで、巨視的には、上記(1)項の構成を有する凹部が形成されることとなる。又、導光板の端部近傍を通る凸条部の高さを高くすることで、巨視的には、凹部と対をなす突起部が形成されることとなる。
なお、本項に係る導光板を射出成形する場合には、射出成形用金型の表面を切削工具(バイト)で溝を切削し、この溝が金型のキャビティに充填された溶融樹脂に転写されることで成形されるものである。このため、切削工具による溝の切削工程に、凹部及び突起部を成形するための金型の加工工程が集約されることにもなる。
更には、導光板の厚みが、導光板の端面に沿って設けられた凹部によって、導光板の端部近傍において厚みが小さくなることで、導光板の端面から漏れる光の量が低減され、出射面からの光の出射量が増加することとなる。
なお、本項に係る導光板を射出成形する場合には、射出成形用金型の表面を切削工具(バイト)で溝を切削し、この溝が金型のキャビティに充填された溶融樹脂に転写されることで成形されるものである。このため、切削工具による溝の切削工程に、凹部及び突起部を成形するための金型の加工工程が集約されることにもなる。
本項に記載の面状照明装置は、導光板の出射面の有効エリアを規定する遮光部材を備えることにより、有効エリアの明確化を図ると共に、遮光部材が、光学シートの外縁部とフレームの上面とに跨るようにして固定されることで、遮光部材を介して、光学シートをハウジングフレームに対して固定するものである。しかも、上記(3)項のごとく、導光板の主面に、導光板の端面に沿って形成された突起部と凹部とによって、導光板の主面の端面に沿った部分の厚みが意図的に決定されている。このため、導光板の主面の端面に沿った部分の厚み方向の寸法精度が確保されており、光学シートの外縁部と、ハウジングフレームの上面とに跨って配置される遮光シートが、光学シートの外縁部において、ハウジングフレームの上面に対する接触面積が減少するような態様で、持ち上げられることがない。よって、ハウジングフレームの上面に対する、遮光シートの固定が確実になされるものである。
本項に記載の面状照明装置は、上記(3)項のごとく、導光板の主面に対をなすように設けられた突起部及び凹部の、突起部の最大高さが、凹部の最大深さとなる底面部を基準として定められるものである。この場合、突起部の最大高さは、凹部の最大深さと一致し、若しくは、前記凹部の最大深さよりも小さくなるように形成されている、すなわち、突起部の最大高さは、凹部の最大深さと一致若しくはそれよりも低くなるように形成されているものである。本構成により、導光板の端面近傍部分の厚み寸法を定める突起部の最大高さは、導光板の対向する一対の主面を平面視したときの中心部の厚み寸法に対して、同一若しくは小さくなる。このため、導光板の出射面に積層配置される複数の光学シートの端縁部が突起部に乗り上げ、突起部によって持ち上げられることはなくなる。
本項に記載の面状照明装置は、導光板の対向する一対の主面を平面視したときの、突起部が設けられた端面から中心部へと向かう方向の、凹部の寸法が突起部の寸法よりも大きくなるように構成される。すなわち、主面に占める凹部の範囲が突起部の範囲よりも広くなるように形成されることで、中心部から見て突起部が設けられた端面へと向かう方向における、導光板の板厚減少が緩やかとなり、凹部における板厚減少に起因する、導光板の出射面での輝線の発生を回避するものである。
本項に記載の面状照明装置は、凹部が、導光板の対向する一対の主面を平面視したときの中心部から始まり、突起部が設けられた端面若しくはその近傍で最大深さとなるように、広範囲にわたって形成されているものである。すなわち、主面の広範囲にわたって緩やかに厚みが減少するようにして凹部が形成されていることで、導光板の入光面に入射した光源からの光は、対向する一対の主面に形成された凹部形状による偏向作用を広範囲に受けて屈折又は反射し、導光板の端面からの漏れ光となる比率が減少することとなる。
本項に記載の面状照明装置は、突起部及び凹部の双方が、突起部の内側に凹部が位置するようにして、導光板の対向する一対の主面の一方に設けられることで、上記(1)から(7)項の作用が得られるものである。
(9)上記(1)から(7)項において、前記突起部及び凹部の一方又は双方は、前記導光板の出射面となる主面側又はもう一方の主面側に設けられている面状照明装置(請求項9)。
本項に記載の面状照明装置は、突起部及び凹部の双方が、導光板の出射面となる主面側に設けられることに限定されず、もう一方の主面側に設けられる態様や、一対の主面の一方に突起部が、他方に凹部が設けられる態様を含むものである。より具体的には、出射面となる主面側に突起部が他方の主面側に凹部が設けられる態様と、これとは反対に、出射面となる主面側に凹部が他方の主面側に突起部が設けられる態様とが含まれるものである。かかる態様において、突起部及び凹部が、導光板の端面に沿って対をなすように設けられることから、導光板が面状照明装置に組み込まれた状態で、一方の主面側に形成された突起部は、他方の主面側に設けられた凹部を変形代として弾性変形し、導光板は平坦となる方向に矯正され、突起部の突出量が減少する。その結果、上記(1)から(7)項の面状照明装置に対応する作用が得られるものである。
本項に記載の面状照明装置は、導光板が射出圧縮成形品であり、突起部及び凹部は、射出圧縮成形用金型の、固定型と可動型とによって構成されるキャビティ内に、溶融樹脂が充填され、キャビティの形状が溶融樹脂に転写された凝固することで、形成されたものである。具体的には、固定型又は可動型の一方又は双方のキャビティを構成する成形面に、突起部を成形するための凹形状部と、凹部を成形するための凸形状部とが形成されており、溶融樹脂の充填中にわずかに金型のキャビティを拡大し、溶融樹脂の充填後にキャビティを狭めるように型締めを行うことで溶融樹脂を圧縮し、主面に突起部と凹部とを有する導光板が得られるものである。このようにして成形された導光板を含む、本項に係る面状照明装置は、上記(1)から(9)項の面状照明装置に対応する作用が得られるものである。
(11)対向する一対の主面の一方を光の出射面とする導光板と、該出射面に積層配置される複数の光学シートと、前記導光板の入光面に対向して配置される光源と、これらの構成要素を収納するためのフレームとを含む面状照明装置であって、
前記導光板は、射出圧縮成形法によって成形された射出成型品であり、前記光学シートの少なくとも1枚の外縁部には、前記光学シートを平面視したときの中心部へ向けて切欠きが設けられている面状照明装置。
本項に記載の面状照明装置は、導光板が射出圧縮成形法によって成形された射出成型品であることで、導光板の外形に沿って、導光板の厚み方向に突出するバリが形成される。このバリを、光学シートの少なくとも1枚の外縁部に、光学シートを平面視したときの中心部へ向けて設けられた切欠きによって避けることなる。よって、バリに光学シートが乗り上げることに起因する、複数積層された光学シートの外縁部の高さ位置と、ハウジングフレームの上面の高さ位置との間にずれが生じることを、回避するものである。
例えば、複数積層された光学シートのうち、導光板に最も近い一層目の光学シートに切欠きを設けることとすれば、この導光板に最も近い光学シートはバリに乗り上げることがなくなり、積層された二層目以降の他の光学シートの外縁部は、平坦を維持するものとなる。又、導光板の主面からのバリの突出高さが、一枚の光学シートの厚みを上回ることで、二層目以降の光学シートに若干の盛り上がりが生じたとしても、その盛り上がり量が抑制されることで、悪影響を軽減するものとなる。又、例えば、二層目の光学シートに切欠きを設けることとすれば、一層目の光学シートはバリに乗り上げて盛り上がりが生じるが、二層目の光学シートの切欠きによって、一層目の光学シートの盛り上がった部分を回避することとなり、二層目の光学シートの外縁部は盛り上がりを生じず、又は、盛り上がり量が抑制される。
なお、バリの突出量の如何によっては、二枚以上の光学シートの同一箇所に切欠きを設けることで、複数積層された光学シートの全体で、バリの突出分を十分に打ち消すように構成することとしても良い。
(12)上記(11)項において、前記光学シートの少なくとも2枚に前記切欠きが設けられており、このうち、1枚の光学シートに形成された前記切欠きと、他の光学シートに形成された前記切欠きとが、前記光学シートを平面視したときに、互いに重ならない位置に設けられている面状照明装置。
本項に記載の面状照明装置は、光学シートに切欠きが設けられた箇所においては、光学シートの端縁部が光学シートを平面視したときの中心部へ向けて後退することに起因して、光学シートの外縁部におけるバリの影響を確実に回避するものである。すなわち、1枚の光学シートに形成された切欠きと、他の光学シートに形成された切欠きとが、光学シートを平面視したときに、互いに重ならない位置に設けられていることで、バリの存在する場所の如何に関わらず、バリ又はバリによる光学シートの盛り上がりを、いずれかの光学シートの切欠きによって確実に回避するものである。
(13)上記(10)項において、前記光学シートの少なくとも1枚の外縁部には、前記光学シートを平面視したときの中心部へ向けて切欠きが設けられている面状照明装置。
本項に記載の面状照明装置は、上記(10)項に係る面状照明装置において、上記(11)の面状照明装置に対応する作用が得られるものである。
(14)上記(13)項において、前記光学シートの少なくとも2枚に前記切欠きが設けられており、このうち、1枚の光学シートに形成された前記切欠きと、他の光学シートに形成された前記切欠きとが、前記光学シートを平面視したときに、互いに重ならない位置に設けられている面状照明装置。
本項に記載の面状照明装置は、上記(13)項に係る面状照明装置において、上記(12)の面状照明装置に対応する作用が得られるものである。
なお、図1、図10中に符号16bで示されるフレームの下面は、反射シート118の取付座であり、この取付座に対して、両面テープ(BST)127を用いて、反射シート118が固定されている。
又、導光板12の出射面12aの、入光面12cから中央部寄りの所定幅の範囲には、対向する一対の主面間の厚みを導光板の中央部に向けて薄くする傾斜面12dが形成され、傾斜面12dよりも中央部寄りの範囲は一定の厚みとなっている。
そして、各光学シート181、182、183のうち、第1シート181、第2シート182の、導光板12の入光面12c側の端縁部181a、182aから所定幅の範囲が、導光板12の出射面12aに形成された傾斜面12dに倣って傾斜している。
これら突起部Pr及び凹部12Cnは、必要に応じ、図1に示されるような、導光板23の入光面12c(図10参照)に対して交差する方向に延びる端面12f、及び、入光面12cと対向する端面12eのうちの、いずれか又は全てに設けられている。また、本発明の実施の形態では、導光板12は射出圧縮成形法によって成形されていることから、突起部Pr及び凹部12Cnは、これら各端面12f、12eの全長の一部または全体に設けられている。
なお、導光板12の入光面12cについては、他の端面のような狭額縁化の要請は少なく、かつ、光源14と導光板12との結合効率に悪影響を及ぼすことが懸念されるため、突起部Pr及び凹部12Cnは設置されない。
又、導光板12の出射面12aを平面視したときの、突起部12Pr及び凹部12Cnが設けられた端面12fから導光板12の中心部(中心線C)へと向かう方向の、突起部12Pr及び凹部12Cnの寸法W1、W2が、突起部12Prの寸法W2よりも凹部12Cnの寸法(W1−W2)の方が大きくなるように形成されている。
この金型100A1で導光板12を成形することにより、突起部106bの形状がキャビティ108に充填された溶融樹脂に転写され、図1、図2、図4に示される凹部12Cnが形成される。一方、可動枠部104と可動型106との隙間Sには、キャビティ108から溶融樹脂が侵入し、導光板12の外形に沿って、導光板12の厚み方向に突出するバリ(定形又は不定形の突起)が、突起部12Prとなる。このとき、隙間Sのキャビティ108側の起点は、突起部106bの先端部となることから、キャビティ108から隙間Sへの溶融樹脂の浸入深さが従来の金型100と同一(溶融樹脂の粘性や金型温度等により制御可能)であれば、突起部12Prの突出高さは、従来のバリBAよりも低くなり、上述したH<Dの関係(図2参照)が成り立つこととなる。
又、図4の例において、上述とは逆に、固定型102の成形面102a側で導光板12の出射面12aを成形し、可動型106の成形面106a側で他方の主面12bを成形し、出射面12aと対向する主面12bに、突起部12Pr及び凹部12Cnを成形することとしても良い。
この金型100A2で導光板12を成形することにより、突起部106bの形状がキャビティ108に充填された溶融樹脂に転写され、図5に示される凹部12Cnが形成される。一方、突起部12Prについては、図4の例と同様である。
例えば、図3(a)に示されるように、出射面12aに突起部12Prが他方の主面12bに凹部Cnが設けられる態様と、これとは反対に、図3(b)に示されるように、出射面12aに凹部Cnが他方の主面12bに突起部Prが、設けられる態様とが含まれるものである。
この金型100A3で導光板12を成形することにより、曲面部102bの形状がキャビティ108に充填された溶融樹脂に転写され、図3(a)、図6に示される凹部12Cnが形成される。一方、突起部12Prについては、従来例(図11)のバリBAと同様であるが、上述したH<Dの関係が成り立つように、曲面部102bの形状が設定される。
なお、図3(b)の例に係る導光板12の製造に際しては、固定型102の成形面102側で、導光板12の出射面12aを成形し、可動型106の成形面106a側で他方の主面12bを成形することで、対応可能である。
この応用例の場合には、図7に示されるように、固定型102の成形面102a又は可動型106の成形面106aに、切削工具(バイト)200を用いて、複数の溝102c、106cを切削する。しかも、溝102c、106cの切削加工の際に、各溝の高さを各々調整する。例えば、導光板12の対向する一対の主面12a、12bを平面視したときの中心部に対応する部分の溝102c、106cの高さを最も深くし、そこから導光板12の端面12fに向けて、隣接する溝102c、106cの高さを徐々に減少させていくことで、巨視的には、図4〜図6に示されるような、突起部106b、曲面部102bが形成されることとなる。
そして、射出圧縮成形時に、これらの溝102c、106cが金型のキャビティ108(図4〜図6参照)に充填された溶融樹脂に転写されることで、導光板12の対向する一対の主面12a、12bの一方に、上述したような複数の凸条部12hが、成形されるものである。
すなわち、本発明の実施の形態に係る面状照明装置10は、導光板12の主面12a、12bに、導光板12の端面12f(12e)に沿って、厚み方向に突出する突起部12Prと厚み方向に窪む凹部Cnとが、対をなすよう形作られることで、導光板12の主面12a、12bの端面12fに沿った部分の厚みが、これら突起部12Pr及び凹部Cnによって意図的に決定されることとなる。すなわち、導光板12の主面12a、12bの端面12fに沿った部分の厚みは、これら突起部12Pr及び凹部Cnによって定められることで、適切な寸法範囲に収まることとなる。又、後述するように、導光板12が射出圧縮成形法によって成形される射出圧縮成形品であり、この際、突起部12Prが、導光板12の端面12fに沿って主面12aから突出するように形成されるバリ(図12のバリ120BA参照)を有効利用するようにして構成されるものであるが、導光板12の主面12a、12bの端面12fに沿った部分の厚みは、突起部12Prと対をなす凹部12Cnと関連して、適切な寸法範囲に収まることとなる。このため、導光板12の出射面12aに積層配置される複数の光学シート18の端縁部181c、182c、183cが、導光板12の端面12fに沿った部分の厚みの如何によって、光学シート12の積層方向に盛り上がることがなくなる。又、仮に光学シート18に若干の盛り上がり生じたとしても、その盛り上がり量が抑制されることで、バリに起因する悪影響を軽減するものとなる。
更には、導光板12の厚みが、導光板12の端面12fに沿って設けられた凹部12Cnによって、導光板12の端部近傍において厚みが小さくなることで、導光板12の端面12fから漏れる光の量が低減され、出射面12aからの光の出射量が増加することとなる。
すなわち、突起部12Prと凹部12Cnとを対をなすように導光板12の端面12fに沿って設けることにより、光学シート18を全幅にわたって水平に近い状態で配置し易くなるとともに、出射面12aからの光の出射量の増加が期待できる。
又、BST127の位置にずれが生じ、導光板の主面120bにはみ出す態様で貼付されるような場合においても、BST127の厚みを凹部12Cnによって吸収することが可能となり、同様の作用効果が得られることとなる。
しかも、射出成形用金型100A1、100A2,100A3の表面を切削工具200で溝102c、106cを切削し、この溝102c、106cが金型のキャビティ108に充填された溶融樹脂に転写されることで、導光板12の全体形状として、凹部12Cnや突起部12Prが形成されることから、切削工具200による溝102c、106cの切削工程に、凹部12Cn及び突起部12Prを成形するための金型の加工工程が、集約されることにもなる。
本例は、対向する一対の主面12a、12bの一方、ここでは12aを出射面とする導光板12と、出射面12aに積層配置される複数の光学シート18と、導光板12の入光面に対向して配置される光源14と、これらの構成要素を収納するためのフレーム16とを含むものであり、導光板12は、射出圧縮成形法によって成形されている。そして、複数の光学シート181,182、183の少なくとも1枚の外縁部には、光学シート18を平面視したときの中心部へ向けて切欠きが設けられているものである。
又、図8(b)の例では、二層目の光学シート182に切欠き182dが設けられている。この場合、一層目の光学シート181はバリ12BAに乗り上げて盛り上がりが生じるが、二層目の光学シート182の切欠き182dによって、一層目の光学シート181の盛り上がった部分を回避することで、二層目の光学シート182の外縁部は盛り上がりを生じず、又は、盛り上がり量が抑制されることとなる。
なお、バリ12BAの突出量の如何によっては、二枚以上の光学シート18の同一箇所に切欠きを設けることで、複数積層された光学シート18の全体で、バリ12BAの突出分を十分に打ち消すように構成することとしても良い。
そして、図9に示されるように、2枚の光学シート181、182に切欠き181d、182dが設けられており、このうち、1枚の光学シート181に形成された切欠き181dと、他の光学シート182に形成された切欠き182dとが、光学シート18を平面視したときに、互いに重ならない位置に設けられているものである。
なお、図9(a)の例は、導光板12の入光面12cを除く3つの端面12e、12fにバリ12BAが存在する場合の適用例であり、図9(b)は、導光板12の1つの端面12fにのみバリ12BAが存在する場合(他の端面のバリ12BAの除去作業を行う場合)の適用例である。又、図8、図9の応用例は、図1〜図7において説明した実施の形態と、併用することも可能であることは、理解されるであろう。
Claims (10)
- 対向する一対の主面の一方を光の出射面とする導光板と、該出射面に積層配置される複数の光学シートと、前記導光板の入光面に対向して配置される光源と、これらの構成要素を収納するためのフレームと、前記導光板の出射面の有効エリアを規定する遮光部材とを含む面状照明装置であって、
前記導光板の前記主面に、前記導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に沿って、厚み方向に突出するバリからなる突起部と厚み方向に窪む凹部とが、対をなすようにして設けられ、
前記凹部の最大深さとなる底面部を基準として、前記突起部の最大高さが、前記凹部の最大深さと一致し、若しくは、前記凹部の最大深さよりも小さくなるように形成されており、
前記遮光部材が、前記光学シートの外縁部と前記フレームの上面とに跨るようにして固定され、前記突起部と前記光学シートの外縁部と前記遮光部材とが、前記導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に沿って積層されていることを特徴とする面状照明装置。 - 前記導光板の対向する一対の主面の一方に、前記導光板の入光面となる端面から、該端面と対向する端面に向かって延びる複数の凸条部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の面状照明装置。
- 対向する一対の主面の一方を光の出射面とする導光板と、該出射面に積層配置される複数の光学シートと、前記導光板の入光面に対向して配置される光源と、これらの構成要素を収納するためのフレームとを含む面状照明装置であって、
前記導光板の前記主面に、前記導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に沿って、厚み方向に突出するバリからなる突起部と厚み方向に窪む凹部とが、対をなすようにして設けられ、
前記光学シートの端縁部の積層方向への盛り上がり量が抑制ないし無くなるように、前記凹部の最大深さとなる底面部を基準として、前記突起部の最大高さが設定されており、
前記凹部には、前記導光板の入光面となる端面から、該端面と対向する端面に向かって延びる複数の凸条部が設けられており、
前記複数の凸条部の高さが、前記導光板の前記主面を平面視したときの中心部側から、前記導光板の入光面となる端面に対して交差する方向に延びる端面に向かって、徐々に減少することを特徴とする面状照明装置。 - 前記導光板の出射面の有効エリアを規定する遮光部材を備え、該遮光部材が、前記光学シートの外縁部と前記フレームの上面とに跨るようにして固定されていることを特徴とする請求項3記載の面状照明装置。
- 前記凹部の最大深さとなる底面部を基準として、前記突起部の最大高さが、前記凹部の最大深さと一致し、若しくは、前記凹部の最大深さよりも小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項3又は4記載の面状照明装置。
- 前記導光板の対向する一対の主面を平面視したときの、前記突起部及び凹部の、前記突起部及び凹部が設けられた端面から中心部へと向かう方向の寸法が、前記突起部よりも前記凹部の方が大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の面状照明装置。
- 前記凹部は、前記導光板の対向する一対の主面を平面視したときの中心部を起点として、前記突起部が設けられた端面へ向けて徐々に深くなり、前記端面ないし前記端面の近傍において最大深さとなるように形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の面状照明装置。
- 前記突起部及び凹部の双方が、前記導光板の対向する一対の主面の一方に、かつ、前記主面の平面視で、前記突起部の内側に前記凹部が設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の面状照明装置。
- 前記突起部及び凹部の一方又は双方は、前記導光板の出射面となる主面側又はもう一方の主面側に設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の面状照明装置。
- 前記導光板は、射出圧縮成形品であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の面状照明装置。
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