JP4865593B2 - オフセット印刷用中性新聞用紙 - Google Patents

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本発明は、オフセット印刷用中性新聞用紙とその製造方法に関するものである。
新聞印刷用紙は、高速大量印刷に耐えうる品質を備えることが最も重要なことであり、その品質のうちで断紙に関係する引張り強さに対する品質の要求が極めて高い。近年、新聞印刷用紙の軽量化や脱墨パルプ等の古紙パルプ高配合化などにより、引張り強さやこわさといった紙力(紙の強度)が低下する傾向にあるために、これらの改善に対する要求が高まっている。
また、大量印刷を短時間で行うため紙粉堆積による印面カスレなどの問題も重要視される。
最近は、これらの走行性に関係する品質に加えて、カラーページの増加によって印刷品質への要求が年々厳しくなっている。特に、印刷装置として、縦に4組の単色プレス(BBユニット)を積み重ねたタワープレス型オフセット輪転機の登場により、両面印刷も可能になっているが、各色印刷ユニット間で用紙がフリー走行することや、各色プレスにおいて湿し水を吸収し印刷方向(抄紙方向、MD)に紙が伸びることにより、ペースター(紙継ぎ)時に見当ズレと呼ばれる色ズレが少なからず発生する。古紙を高配合した場合などは、見当ズレが一層大きくなる。
一方、最近の新聞印刷用紙に関する新技術として、新聞印刷用紙の中性抄造がある。酸性新聞用紙と同等以上の強度、不透明度、樹脂歩留、耐オフセット印刷版摩耗性の中性新聞用紙の提供を課題として、5〜15重量%の炭酸カルシウムを填料として含有する中性新聞用紙とその製造方法が開示されている。しかし、炭酸カルシウムの増添による紙の強度の低下については、有効な対策がなされていない(特許文献1参照)。炭酸カルシウム等の填料を多く内添させた紙では、相対的にパルプ配合率が低下し、填料がパルプ繊維間の水素結合を阻害するため、紙力が急激に低下しやすい。
填料を紙中に多く留まらせ、かつ紙力の低下を少なく抑える技術として、填料を予備凝集させ、この凝集物を紙料へ添加する次のような技術がある。例えば、安価な一般の粒度の細かい白色顔料を用いて、比散乱係数の増加を効率良く行わせ、しかも紙層への歩留が良好で紙力や剛度低下の少ない紙の製造方法の提供を課題として、屈折率1.45〜1.65の顔料の基本粒子を凝集させて、内部空隙を多数形成するようにした前記顔料の凝集粒子をパルプスラリーに添加して、抄造することを特徴とする紙の製造方法が開示されており、該顔料として炭酸カルシウム、カオリン、無水硫酸カルシウム、石膏、亜硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、珪藻土が例示され、凝集方法として酸、塩基によるpH調整、硫酸アルミニウム等の無機凝集剤、有機高分子凝集剤の添加が示されている。しかし、この技術は内部空隙の孔径が0.1μm以上で、かつできるだけ0.1μmに近い大きさの内部空隙を多数形成するように調整するものであり、この調整は難しい(特許文献2参照)。
次に安価な炭酸カルシウムを使用し、不透明度を効率よく向上させ、しかも紙層への歩留が良好で、紙力や剛度の低下が少ない填料入り紙製品及びその製造法の提供を課題として、主としてパルプ及び炭酸カルシウムからなる紙製品において、前記炭酸カルシウム粒子直径0.1〜0.3μmの粒子を凝集させ、凝集粒子を乾燥パルプに対して5〜80重量%含有する填料入り紙製品とその製造方法が開示され、凝集方法として酸、塩基によるpH調整、硫酸アルミニウム等の無機凝集剤、有機高分子凝集剤の添加が示されている。しかし、この技術では凝集粒子径を安定化させるために脱水乾燥を行う必要があり、実用的ではない(特許文献3参照)。
重質炭酸カルシウムを抄紙用填料として用いる際に生じる抄紙機のワイヤー摩耗を大幅に改善した抄紙法の提供を課題として、抄紙用填料として重質炭酸カルシウムを用いる抄紙方法において、該重質炭酸カルシウムを予めカチオン変性澱粉水溶液と混合した後、紙料中に添加する抄紙方法が開示されている(特許文献4参照)。
主としてパルプおよび炭酸カルシウム填料からなる紙を製造する方法において、凝集剤としてカチオン化澱粉およびカチオン化グアーガムを使用して該填料を凝集させ、あるいは硫酸アルミニウムやポリ塩化アルミニウムなどの無機凝集剤を使用して該填料を凝集させた後にカチオン化澱粉およびカチオン化グアーガムを使用してさらに凝集させ、該凝集粒子を紙中に1〜50重量%添加する填料内添紙の製造方法が開示されている。しかし、単一のイオン性薬剤を用いるため、処理系の電荷バランスが処理剤量のみで決まり、電荷バランス的に処理の最適条件の範囲は狭くなり、その条件から外れた場合には、処理剤の填料への吸着効率が悪くなる問題がある(特許文献5参照)。
また、砕木パルプや再生パルプなどの低等級パルプを全パルプ中に30%以上含む完成紙料(特に新聞用紙用完成紙料)に予備凝集填料を添加する紙の製造方法が開示されている。填料としてはクレイ、チャイナクレイ、リトポン、硫酸塩フィラー、チタン顔料、二酸化チタン、サチンホワイト、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏、白亜などが挙げられており、凝集剤としては水溶性ビニルポリマー、ガム、硫酸アルミニウム、マンノガラクタン、アニオン系澱粉誘導体、カチオン系澱粉誘導体が挙げられている。しかし、紙の強度を十分に満たす手段や、填料凝集による表面強度低下に対する有効な手段の記述がない(特許文献6参照)。
また、高填料化による紙力低下を抑制するために、澱粉やポリアクリルアミド等の紙力増強剤などの薬品が使用されるが、大きな紙力向上効果を得るためには薬品の添加量を多くする必要があり、汚れ等の問題が発生する。
特許第2889159号公報 特開昭54−050605号公報 特開昭54−116405号公報 特開昭60−119299号公報 特開平10−060794号公報 特開2000−129589号公報
従来技術によれば、紙の強度を十分に満たす手段や、填料凝集による表面強度低下に対する有効な手段はなく、高填料化による紙力低下を抑制するために、澱粉やポリアクリルアミド等の紙力増強剤などの薬品が使用されるが、大きな紙力向上効果を得るためには薬品の添加量を多くする必要があり、汚れが発生する等の問題があった。また、紙の引張りこわさが低く伸びやすい場合、高速カラー印刷における見当ズレ発生の原因ともなる。
そこで、本発明では、上記問題点に鑑み、填料や古紙パルプを多く含有しながらも、引張り強さや引張りこわさなどの紙力が良好でオフセット印刷時に断紙や紙粉発生がなく、オフセット輪転機でのペースター時の印刷方向の見当ズレも小さく、印刷品質に優れる中性新聞用紙を提供することを課題とする。
上記課題を達成するために、請求項1に係る発明は、填料と処理剤を混合した予備凝集填料を含有する原紙の上に表面処理剤が塗工されているオフセット印刷用中性新聞用紙であって、前記予備凝集填料がレーザー回折法の測定により10〜80μmの平均粒子径であり、前記処理剤が(A)アニオン性多糖類と、(B)カチオン性及び/又は両性アクリルアミド系共重合体とを複合化してなる複合化アクリルアミド系共重合体であり、上記処理剤の成分(A)と成分(B)の重量比率が、A/B=2/98〜45/55であり、そして、紙中灰分が3〜40固形分重量%であることを特徴とする。
請求項に係る発明は、前記処理剤の成分(A)と成分(B)からなる複合化アクリルアミド系共重合体の添加量が、填料に対して0.1〜3.0固形分重量%であることを特徴とする。
請求項に係る発明は、前記表面処理剤が、ヒドロキシエチル化澱粉であることを特徴とする。
請求項に係る発明は、前記填料が、炭酸カルシウムであることを特徴とする。
請求項に係る発明は、坪量が、37〜52g/mであることを特徴とする。
請求項に係る発明は、処理剤として、(A)アニオン性多糖類と、(B)カチオン性及び/又は両性アクリルアミド共重合体を処理して、上記成分(A)と成分(B)の重量比率がA/B=2/98〜45/55である複合化アクリルアミド系共重合体を用意する工程と、填料に対して上記処理剤の量が0.1〜3.0固形分重量%を混合して予備凝集填料を用意する工程と、上記予備凝集填料をパルプを含む紙料に対して添加して紙中灰分が3〜40固形分重量%になるように抄紙する工程と、抄紙された紙を原紙としてその上に表面処理剤を塗工する工程とから成ることを特徴とする。
請求項に係る発明は、前記予備凝集填料を用意する工程は、成分(A)と成分(B)を水系で混合することにより複合化アクリルアミド系共重合体を形成する工程と、該複合化アクリルアミド系共重合体を該填料と水系で混合し該予備凝集填料を生成する工程からなることを特徴とする。
本発明によれば、強度が向上し、オフセット印刷時に断紙や紙粉発生が少なく、印刷品質に優れる中性新聞印刷用紙が得られる。また、引張りこわさが向上し、オフセット輪転機でのペースター時の印刷方向の見当ズレも小さく抑えることが可能となる。
<パルプ原料>
本発明で製造されるオフセット印刷用中性新聞用紙における原紙のパルプ原料としては、特に限定されるものではなく、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、脱墨パルプ(DIP)、針葉樹クラフトパルプ(NKP)など、抄紙原料として一般的に使用されているものであればよい。これらのパルプは単独あるいは混合して使用することができる。
<予備凝集填料>
本発明者らは、填料と処理剤との組み合わせについて検討した結果、填料と組み合わせる処理剤は(A)アニオン性多糖類と、(B)カチオン性及び/又は両性アクリルアミド系共重合体(以下、「PAM」と記述する)とからなる複合化アクリルアミド系共重合体(以下、「複合化PAM」と記述する)が最適であることを見出した。その理由としては、複合化PAMは、イオン性及びポリマー構造面で異なる特性を有する(A)アニオン性多糖類と、(B)カチオン性又は両性PAMからなり、当該多糖類のアニオン性で高分子量の広がり構造と、PAMのカチオン性及び親水的な特性によって、両者の特性を併せ持つポリイオンコンプレックスを形成するため、填料粒子に対する適度な凝集効果とパルプスラリーへの高い親和性を発揮することができるためであると考えられる。予備凝集填料を紙料に添加する方法では、予め填料を凝集させているため、紙料中のアニオン性物質の影響を受けにくく、填料の歩留が大きく改善される。
また、複合化PAMで処理した填料を含有するパルプスラリーにカチオン化澱粉やPAM系の紙力増強剤などの内添薬品を添加する場合、填料と薬品のそれぞれの効果を阻害することなく相乗的な効果が働くため、より少ない薬品量で大きな紙力向上効果が得られる。
すなわち、電荷特性の異なる特性の2成分を組み合わせた複合化PAMで填料を処理した被覆化填料は適度の凝集効果があって、パルプスラリーとの親和性に優れ、あるいはパルプスラリーに内添される薬品との相性が良いため、高填料内添紙において少ない薬品量(例えば原紙に対して0.01〜0.6重量%程度)でも大きな紙力増強効果を発揮することが可能である。
・填料
予備凝集用の填料は公知のものを任意で使用でき、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、クレー、焼成クレー、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、デラミカオリン、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、非晶質シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛などの無機填料、尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子などを1種類以上使用することができ、好ましくは炭酸カルシウム、更に好ましくは軽質炭酸カルシウムであり、より適度な凝集効果とパルプスラリーへの高い親和性をさらに発揮することができる。
更に軽質炭酸カルシウムの形状は、ロゼッタ型、紡錘型、柱状型が好ましい。填料の平均粒子径は0.1〜20μm(0.5〜10μm、1〜5μmを含む)、比表面積は3〜20m(5〜12mを含む)が好ましい。
・平均粒子径
予備凝集填料の平均粒子径は特に紙の強度と紙粉量に影響し、平均粒子径は10〜80μmの範囲であり、下限の好ましい範囲は20μm以上、より好ましくは25μm以上であり、上限の好ましい範囲は60μm以下、より好ましくは40μm以下である。凝集の程度が弱く平均粒子径が10μm未満のときには、紙の強度は低くなり、反対に凝集の程度が強く平均粒子径が80μmを超えるときには、紙の強度は問題ないが、白色度が低下したり、紙粉量が多くなる場合がある。平均粒子径が10〜40μmであるとこれらのバランスの良い品質を得やすく特に好ましい。なお、本発明でいう平均粒子径は、レーザー回折法により測定される値である。
・処理剤
本発明の複合化PAMは、(A)アニオン性多糖類と、(B)カチオン性及び/又は両性PAMとからなる。この場合、成分(B)からアニオン性PAMは排除される。
上記アニオン性多糖類(A)としては、酸置換基として、例えば、カルボキシル基、スルフェート基又はスルホネート基が導入されたデンプン類、アルギン酸類、セルロース類、ガム類などの誘導体を単用又は併用できる。アニオン性多糖類の具体的な製造方法としては、各種多糖類にクロロ酢酸などのアニオン化剤を作用させることで、カルボキシル基等を有する多糖類を製造できる。アニオン性多糖類の市販品としては、カルボキシメチルセルロース類(カルボキシメチルセルロース及びその塩;以下、CMCという)、アルギン酸類(アルギン酸及びその塩)、キサンタンガム、カルボキシメチルグアーガム、リン酸化グアーガム、カルボキシメチルデンプン、リン酸デンプンなどがある。本発明においては、当該アニオン性多糖類としてはCMC、アルギン酸類が好ましい。
上記成分(B)のうちの両性アクリルアミド系共重合体(便宜上、両性PAMという)は、(a)(メタ)アクリルアミドと、(b)カチオン性モノマーと、(c)アニオン性モノマーを構成成分とするものが挙げられる(共重合体の平均分子量は例えば20万〜400万)。
上記(メタ)アクリルアミド(a)としては、アクリルアミド(AMと略す)及び/又はメタクリルアミドが挙げられる。
上記カチオン性モノマー(b)は、1〜3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド、1〜3級アミノ基含有(メタ)アクリレート、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリルアミド、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレート、ジアリルジアルキルアンモニウムハライドを始めとして、分子内にカチオン性基を1個乃至複数個有するものであり、例えば、4級アンモニウム塩基含有モノマーでは、下記の一般式(1)で示される化合物が代表例である。
[CH2=C(R1)−CO−A−R2−N(R3)(R4)(R5)]X・・・(1)
(式(1)中、R1はH又はCH3;R2はC1〜C3アルキレン基;R3、R4、R5はH、C1〜C3アルキル基、ベンジル基、CH2CH(OH)CH2N(CH33Xであり、夫々同一又は異なっても良い;AはO又はNHである。;Xはハロゲン、アルキルスルフェートなどのアニオン。)
このカチオン性モノマー(b)としては、1〜3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド、1〜3級アミノ基含有(メタ)アクリレート、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリルアミド、4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレートが好ましい。
上記1〜2級アミノ基含有(メタ)アクリルアミドは、アミノエチル(メタ)アクリルアミドなどの1級アミノ基含有(メタ)アクリルアミド、或は、メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリルアミドなどの2級アミノ基含有(メタ)アクリルアミドである。また、上記3級アミノ基含有(メタ)アクリルアミドは、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド(ジメチルアミノプロピルアクリルアミドはDMAPAAと略す)、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドを代表例とする。
上記1〜2級アミノ基含有(メタ)アクリレートは、アミノエチル(メタ)アクリレートなどの1級アミノ基含有(メタ)アクリレート、或は、メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの2級アミノ基含有(メタ)アクリレートである。また、上記3級アミノ基含有(メタ)アクリレートは、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート(ジメチルアミノエチルメタクリレートはDMと略す)、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートを代表例とする。
上記4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリルアミド、又は4級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレートは、3級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリルアミド、又は3級アンモニウム塩基含有(メタ)アクリレートを塩化メチル、塩化ベンジル、硫酸メチル、エピクロルヒドリンなどの4級化剤を用いたモノ4級塩基含有モノマーであり、アクリルアミドプロピルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、メタクリロイロキシエチルジメチルべンジルアンモニウムクロリド(DMBQと略す)、アクリロイロキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノエチルトリエチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイロキシエチルトリエチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
また、カチオン性モノマー(b)としては、高分子量化を図る見地から、分子内に2個の4級アンモニウム塩基を有するビス4級塩基含有モノマーを使用できる。具体的には、2個の4級アンモニウム塩基を有するビス4級塩基含有(メタ)アクリルアミド、或はビス4級塩基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。ビス4級塩基含有(メタ)アクリルアミドの例としては、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドに、1−クロロ−2ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを反応させて得られるビス4級塩基含有(メタ)アクリルアミド(DMAPAA−Q2と略す)がある。このDMAPAA−Q2は、上記カチオン性モノマーの一般式(1)において、R1=H、R2=プロピレン基、A=NH、R3とR4は各メチル基、R5=CH2CH(OH)CH2N(CH33C、X=塩素に相当する化合物である。
一方、前記4級アンモニウム塩基含有のカチオン性モノマー(b)に属するジアリルジアルキルアンモニウムハライドは、例えば、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドである。
前記両性PAMの構成単位であるアニオン性モノマー(c)は、α、β−不飽和カルボン酸類、α、β−不飽和スルホン酸類等である。
上記不飽和カルボン酸類は(メタ)アクリル酸(アクリル酸はAAと略す)、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸(IAと略す)、(無水)シトラコン酸、そのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩などである。
上記不飽和スルホン酸類は、ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、その塩などである。
また、両性PAMにおいては、上記成分(a)〜(c)に、さらに架橋性モノマー(d)及び/又は連鎖移動剤(e)を使用して、共重合体に分岐架橋構造を持たせることができる((d)は共重合体に対して0.02〜0.5重量%程度、(e)は共重合体に対して0.1〜1.5重量%程度)。
上記架橋モノマー(d)は共重合体の分子量を増し、多糖類やパルプとの相互作用を増加させるために寄与し、メチレンビスアクリルアミド(MBAMと略す)、エチレンビス(メタ)アクリルアミドなどのビス(メタ)アクリルアミド類、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メタ)アクリレート類、ジメチルアクリルアミド(DMAMと略す)、メタクリロニトリルなどが使用できる。
上記連鎖移動剤は共重合体の粘度の増大を抑制し、分岐構造を増して分子量を調整する作用をし、イソプロピルアルコール(IPAと略す)、メタリルスルホン酸ナトリウム(SMSと略す)、アリルスルホン酸ナトリウム(SASと略す)、n−ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール、チオグリコール酸等のメルカプタン類などの公知の連鎖移動剤が使用できる。
さらに、上記両性PAMでは必要に応じて、他のモノマーとして、アクリロニトリルなどのノニオン系モノマーを使用しても差し支えない。
両性PAMの構成成分(a)〜(c)は夫々単用又は併用できる。
上記両性PAMにおける成分(a)〜(c)の含有量は任意であって、特には制限されないが、共重合体に対する(メタ)アクリルアミド(a)の含有量は65〜98.8モル%、カチオン性モノマー(b)は1〜20モル%、アニオン性モノマー(c)は0.2〜15モル%が好ましい。
一方、成分(B)のうちのカチオン性アクリルアミド系共重合体(便宜上、カチオン性PAMという)は、(メタ)アクリルアミド(a)とカチオン性モノマー(b)を構成成分とするものが挙げられる(共重合体の平均分子量は例えば20万〜400万)。
これらの(メタ)アクリルアミド(a)とカチオン性モノマー(b)は、上記両性PAMの構成モノマー成分として列挙した該当成分が同様に使用できる。
また、当該カチオン性PAMにおいても、上記成分(a)と(b)に、さらに、上記架矯性モノマー(d)及び/又は上記連鎖移動剤(e)を使用して、共重合体に分岐架橋構造を持たせるようにしても良い。さらに、このカチオン性PAMでは必要に応じて、他のモノマーとして、アクリロニトリルなどのノニオン系モノマーを使用しても差し支えない。
さらに、当該カチオン性PAMの構成成分(a)と(b)を夫々単用又は併用できる点は、前記両性PAMの場合と同じである。
上記カチオン性PAMにおける成分(a)と(b)の含有量は任意であって、特には制限されないが、共重合体に対する(メタ)アクリルアミドの含有量は85〜99モル%、カチオン性モノマー(b)は1〜15モル%が好ましい。
複合化PAMは、成分(A)と(B)を(例えば水に溶解し)混合して調製するか、成分(A)の存在下で成分(B)の構成モノマーを重合反応させて製造する。
上記混合方式での成分の組み合わせは次の(1)〜(3)の通りである。
(1)アニオン性多糖類と両性PAM
(2)アニオン性多糖類とカチオン性PAM
(3)アニオン性多糖類と両性PAMとカチオン性PAM
上記成分(A)と成分(B)を混合することで、多糖類の有するアニオン性で高分子量の広がり構造と、アクリルアミド系共重合体のカチオン性及び親水的な特性とを兼備するポリイオンコンプレックスが形成される。
一方、上記重合方式のように、構成モノマーを共重合反応して成分(B)を製造する際に成分(A)を共存させて複合化PAMを製造することもできる。
即ち、両性又はカチオン性PAMを製造する際の構成モノマーは、前述した通り、(a)アクリルアミド、(b)カチオン性モノマー、(c)アニオン性モノマーであるが、これらの構成モノマーをアニオン性多糖類の存在下で共重合反応させると、生成した両性又はカチオン性PAMの中にアニオン性多糖類が混在した状態になり、両者でポリイオンコンプレックスを形成することになる。
換言すると、本発明の複合化PAMは、カチオン性又は両性PAMを共重合反応して製造するに際して、アニオン性多糖類(A)を共重合反応前に添加しても良いし、共重合反応の後で添加しても差し支えなく、成分(A)と(B)の間でポリイオンコンプレックスを形成すれば良い。
本発明の複合化PAMを製造するに際して、成分(A)と成分(B)の混合比率(重量比)は、A/B=2/98〜45/55が好ましく、4/96〜30/70がより好ましく、10/90〜20/80がさらに好ましい。
アニオン性多糖類(A)が45重量%より多くなると、アニオンが過剰になって填料への吸着率が低下して、被覆化填料の粒子径が適正に増大せず、歩留りも低下する恐れがある。電荷特性の異なる2種の複合が本発明の特徴であるため、アニオン性多糖類(A)が2重量%より少なくなると、この複合化の効果が低減する。
・製造方法
処理剤の量は凝集される填料に対して例えば0.1〜3.0固形分重量%とすることで、凝集填料の粒径を10〜80μmに調整しやすく、また凝集填料が抄紙機内で壊れ難くその形状を維持しやすい。処理剤の量が填料の0.1固形分重量%以下であると、凝集填料の平均粒子径は10μmより小さくなりやすく、紙力向上効果が得られ難い。一方、3.0固形分重量%以上添加してもそれ以上の紙力向上効果が十分得られず、また薬品使用コストが増加し、実用的には好ましくない。
予備凝集填料は水分散系で処理剤と填料を混合することで生成することができる。具体的には、予備凝集填料を製造する方法には、成分(A)と成分(B)によって予め調整した複合化PAMの液を填料スラリーに添加することが望ましいが、成分(A)と成分(B)の2液を別々に填料スラリーに添加しても差し支えない。
<予備凝集填料を添加した原紙>
該予備凝集填料は、パルプ原料に添加される。抄紙工程では各種のパルプが混合されるミキサー以後、ヘッドボックス以前に添加されることが好ましい。ヘッドボックスへ添加することが最適である。
・添加割合
本発明の紙中の該予備凝集填料の添加する割合は、3〜40固形分重量%である。好ましくは5〜30固形分重量%、更に好ましくは7〜25固形分重量%である。3固形分重量%未満では、填料の歩留まりは良好で、オフセット輪転機での断紙、紙粉も問題ないが、不透明度が十分ではないため裏抜けが大きく、平滑度が低いため印面は優れないという問題が生じやすい。40固形分重量%を超えると、パルプ繊維分が少ないため填料の歩留まりが低下してしまい、また紙粉量も多く問題となりやすい。また、紙中灰分としては、3〜40固形分重量%が好ましい。紙中灰分は、添加される填料に由来するものの他、DIP等のパルプ原料などによって持ち込まれるものもある。本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で上記のような処理をしない填料を加えても良い。このような填料としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、水和珪酸、ホワイトカーボン、酸化チタン、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。なお、本発明においては、紙中灰分の50%以上は予備凝集填料に基づくものであることが好ましい。より好ましくは70%以上である。
・内添薬品
本発明の原紙において、パルプや填料以外の内添薬品としては、アルキルケテンダイマー系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤等の中性サイズ剤、ポリアクリルアミド、カチオン化澱粉等の乾燥紙力剤、ポリアミドアミンエピクロロヒドリン等の湿潤紙力剤を添加することができる。また、填料の歩留まりをさらに高める目的で、公知の無機凝集剤(硫酸バンド等)や有機高分子系凝集剤を添加することもでき、公知の高歩留まりシステム(例えば、ハイドロコールシステム、コンポジルシステム等)を併用することもできる。さらに、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、低密度化薬品(嵩高剤)を添加してもよい。
・抄紙方法
本発明の原紙を抄造するために用いられる抄紙機は、紙の2面性を抑制する意味で、両面脱水機構を有しているギャップフォーマー、ハイブリッドフォーマー、オントップフォーマーなどが望ましいが、これに限定されるものではない。プレス、キャレンダーなどは通常の操業範囲内の条件で処理を行えば良い。
<表面処理剤>
本発明のオフセット印刷用中性新聞用紙は、上記の予備凝集填料を添加した紙を原紙として、その上に表面処理剤を塗工することにより製造される。表面処理剤の外添塗工により、表面強度を強化することができる。
・表面紙力剤
表面処理剤として塗工する薬剤は、生澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉、熱変性澱粉、酵素変性澱粉、アルデヒド化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉等の変性澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコール等の変性アルコール、スチレンブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミド等を単独又は併用する(以下、これらを「表面紙力剤」と称する)。その中でも表面強度向上効果に優れるヒドロキシエチル化澱粉の塗工が最も好ましい。表面紙力剤の塗布量(固形分)としては、0.05〜2g/m程度である。
・表面サイズ剤
また、表面処理剤として塗工する薬剤は前記の薬剤以外に、スチレンアクリル酸、スチレンマレイン酸、オレフィン系化合物等一般的な表面サイズ剤を併用塗工することができるが、サイズ剤のイオン性がカチオン性であることで非常に良好な表面強度を得られることを見出した。炭酸カルシウムが填料として使用される中性抄造系ではカチオン性を示す硫酸バンドの使用量が少ないことから、カチオン性の表面サイズの方がより紙の表面付近に留まり、紙のサイズ性が向上する。サイズ性が向上すれば、オフセット印刷時に水のしみ込みが少なくなるため、表面強度をより高く維持できる。
このようなカチオン性表面サイズ剤としては、例えば、スチレン系モノマーを主成分とする水溶性の共重合体(国際公開WO2005/003457号公報記載)、親油性の有機溶剤を使用し連鎖移動剤の存在下で重合反応させた共重合体(特開2005−248338号公報記載)、連鎖移動剤の存在下に有機溶剤中で溶液重合する、C1〜C4のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを主成分とする共重合体(特開2006−161259公報記載)、連鎖移動剤の存在下に高沸点有機溶剤中で溶液重合する、C6〜C18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを主成分とする共重合体(特開2006−322093号公報記載)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。表面サイズ剤の塗布量(固形分)としては、0.01〜0.2g/m程度である。
・塗工方法
表面紙力剤と表面サイズ剤を含有する表面処理剤を原紙に塗工する場合、表面紙力剤と表面サイズ剤との混合比率は公知の範囲で調整すればよく特に限定はないが、表面紙力剤100部に対して表面サイズ剤1〜30部が適当であり、好ましくは1〜20部、さらに好ましくは1〜15部である。
原紙に表面処理剤を塗工する装置は、ブレードコーター、ゲートロールコーター、サイズプレスコーター等公用のものであれば良く、特に限定はない。好ましい方法として、新聞抄紙機ではゲートロールサイズプレスが挙げられる。
<諸物性>
本発明によって得られるオフセット印刷用中性新聞用紙は、坪量が37〜52g/mの範囲が望ましい。現状、新聞用紙の規格の下限は40g/m程度であるが、技術的には40g/m未満の用紙も製造可能であり、例えば電話帳用紙として37g/m程度の用紙が製造されている。この他、通常のオフセット印刷用中性新聞用紙に求められる程度の平滑度、摩擦係数などを有すればよい。
また、本発明においては、引張りこわさが360kN/m以上であることが好ましい。引張りこわさとは、紙の伸びにくさを表す指標の一つである。引張りこわさが前記の範囲にあることにより、ペースター時のテンション変動が抑えられることから、見当ズレが抑制されると考えられる。
以下、本発明を実施例および比較例を挙げてより具体的に説明するが、当然のことながら、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の部または%は特に断りのない限り重量部または重量%を示す。
(1)予備凝集填料調整方法
予備凝集填料はスタティックミキサーを用いて水に処理剤と填料を混合することで得た。尚、填料および予備凝集填料の平均粒子径はマルバーン(Malvern Instruments)社製マスターサイザー2000によって測定した。測定原理はレーザー回析法である。
以下では、本発明の複合化PAMの原材料としての両性またはカチオン性アクリルアミド系共重合体(PAM-1、PAM-2)、アニオン性アクリルアミド系共重合体(PAM-3)の合成例を述べる。
[PAM−1](合成例1)
水670部、50%アクリルアミド水溶液262部、60%メタクリロイロキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド18.6部、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド9.2部、イタコン酸3.9部、メチレンビスアクリルアミド0.1部、アリルスルホン酸ナトリウム0.5部の混合物を10%硫酸を用いてpH3に調整した。
次いで、温度を60℃に昇温し、2%過硫酸アンモニウム水溶液16部、2%亜硫酸ソーダ水溶液4部を添加して、温度60〜85℃で3時間反応させ、PAM-1を得た。
[PAM−2](合成例2)
水670部、50%アクリルアミド水溶液262部、60%メタクリロイロキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド40.5部、ジメチルアミノエチルメタクリレート18.9部、98%アクリル酸6.2部、メタリルスルホン酸ナトリウム0.5部の混合物を10%硫酸を用いてpH3に調整した。
次いで、温度を60℃に昇温し、2%過硫酸アンモニウム水溶液16部、2%亜硫酸ソーダ水溶液4部を添加して、温度60〜85℃で3時間反応させ、PAM-2を得た。
[PAM−3](合成例3)
水670部、50%アクリルアミド水溶液262部、98%アクリル酸33.2部、アリルスルホン酸ナトリウム0.5部の混合物を10%硫酸を用いてpH3に調整した。
次いで、温度を60℃に昇温し、2%過硫酸アンモニウム水溶液16部、2%亜硫酸ソーダ水溶液4部を添加して、温度60〜85℃で3時間反応させ、PAM-3を得た。
次に、上記合成例1で得られたPAM−1(両性PAM)とアニオン性多糖類(CMC)とを混合調整し、複合化PAM-C1を製造する例を述べる。
また、アニオン性多糖類を使用せず、上記合成例2、3で得られたPAM-2(カチオン性PAM)とPAM-3(アニオン性PAM)とを混合調整し、PAM-C2を製造する例を述べる。
[複合化PAM1(PAM−C1)]
CMC(アニオン性多糖類:A成分)と両性PAM-1(B成分)をそれぞれ1%溶液としてA/B=15/85の重量比で水系で混合し、PAM-C1(複合化PAM1)を得た。
[複合化PAM2(PAM−C2)]
アニオン性多糖類(CMC)を使用せずに、カチオン性PAM(PAM-2:B成分)とアニオン性PAM(PAM-3:非B成分)をPAM-2/PAM-3=85/15の重量比で水系で混合し、PAM-C2(複合化PAM2:なお、「複合化」は成分A(アニオン性多糖類)と成分B(両性/カチオン性PAM)の複合体を意味するので、厳密にはアニオン性多糖類を使用しないPAM-C2は複合化PAMではないが、後述する表の記載の都合上、複合化PAMと称する)を得た。
次に複合化PAMと填料を混合した予備凝集填料の調整方法を示す。
[予備凝集填料1]
填料を重質炭酸カルシウム(平均粒子径1.5μm)、処理剤を複合化PAM-C1とし、重質炭酸カルシウム/PAM-C1=100/0.7の混合比で予備凝集させ、平均粒子径27μmの予備凝集填料を得た。
[予備凝集填料2]
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤を複合化PAM-C1とし、重質炭酸カルシウム/PAM-C1=100/0.7の混合比で予備凝集させ、平均粒子径38μmの予備凝集填料を得た。
[予備凝集填料3]
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤を複合化PAM-C1とし、軽質炭酸カルシウム/PAM-C1=100/0.2の混合比で予備凝集させ、平均粒子径14μmの予備凝集填料を得た。
[予備凝集填料4]
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤を複合化PAM-C1とし、軽質炭酸カルシウム/ PAM-C1=100/2.5の混合比で予備凝集させ、平均粒子径41μmの予備凝集填料を得た。
[予備凝集填料5]
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤を複合化PAM-C1とし、軽質炭酸カルシウム/PAM-C1=100/0.05の混合比で予備凝集させ、平均粒子径8μmの予備凝集填料を得た。
[予備凝集填料6]
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤を複合化PAM-C2とし、軽質炭酸カルシウム/PAM-C2=100/0.7の混合比で予備凝集させ、平均粒子径8μmの予備凝集填料を得た。
[予備凝集填料7]
填料を軽質炭酸カルシウム(ロゼッタ型、平均粒子径3μm)、処理剤をCMCとし、軽質炭酸カルシウム/CMC=100/0.7の混合比で予備凝集させ、平均粒子径5μmの予備凝集填料を得た。
(2)オフセット印刷用中性新聞用紙の製造
原料パルプのスラリー(DIP/TMP/NKP=70/15/15、カチオン要求量77μeq/l)に予備凝集填料を以下の実施例、比較例に示した量になるように添加し、ギャップフォーマー型抄紙機にて抄速1,600m/分で坪量40.5g/mの原紙を中性抄造し、オンマシンのゲートロールコーターで、表面処理剤(表面紙力剤及び/または表面サイズ剤)を両面で0.6g/mになるように塗工し、オフセット印刷用中性新聞用紙を得た(実施例1〜7、比較例1〜6)。
実施例1〜7および比較例1〜6で得られたオフセット印刷用中性新聞用紙について、オフセット輪転機による印刷試験で断紙、紙粉、着肉の評価を行った。また、実施例1、比較例1および比較例4〜6で得られたオフセット印刷用中性新聞用紙について、引張りこわさ、見当ズレの評価を行った。結果を表1、表2に示す。
<断紙、紙粉、着肉の評価方法>
東芝製のオフセット輪転機を用い、印刷速度900rpmで墨単色印刷を行い、6万部印刷した時の断紙回数をカウントした。紙粉については、6万部印刷後のブランケット上に堆積している紙粉をかきとり、その重量を測定し、100cmあたりの重量で表した。また、インキの着肉を目視で評価した(優:◎、良:○、やや劣:△、劣:×)。湿し水の膜厚は0.9μmとした。評価結果は表1に示す。
<引張りこわさ>
縦方向について、引張り強さ測定機(商品名:TensileTester with Fracture toughness計、Lorentzen & Wettre社製)を用い、引張りこわさを測定した。条件はスパン100mm、幅50mm、スピード20mm/分とした。
<見当ズレの評価方法>
東芝製のオフセット輪転機を用い、印刷速度700部/分で4色印刷を行い、ペースター後50部目で、それぞれ1色目と4色目の見当マークについて、MD方向の位置の差を測定し、次の基準で評価した。評価結果は表1に示す。
○:差が0.1〜0.2mm
×:差が0.2〜0.5mm
<紙中灰分(重量%)>
JIS P 8251(対応ISO 1762)に準拠して測定し、灰化は525℃、2時間で行った。
[実施例1]
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料2をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、表面処理剤としてヒドロキシエチル化澱粉を塗工し、紙中填料率が15%のオフセット印刷用中性新聞用紙を得た。
[実施例2]
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料2をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、表面処理剤としてヒドロキシエチル化澱粉を塗工し、紙中填料率が30%のオフセット印刷用中性新聞用紙を得た。
[実施例3]
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料1をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、表面処理剤としてヒドロキシエチル化澱粉を塗工し、紙中填料率が15%のオフセット印刷用中性新聞用紙を得た。
[実施例4]
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料4をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、表面処理剤としてヒドロキシエチル化澱粉を塗工し、紙中填料率が15%のオフセット印刷用中性新聞用紙を得た。
[実施例5]
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料3をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、表面処理剤としてヒドロキシエチル化澱粉を塗工し、紙中填料率が15%のオフセット印刷用中性新聞用紙を得た。
[実施例6]
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料2をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、表面処理剤として酸化澱粉を塗工し、紙中填料率が15%のオフセット印刷用中性新聞用紙を得た。
[実施例7]
表面処理剤として、ヒドロキシエチル化澱粉に対しカチオン性表面サイズ剤(アクリルエステル100部とメタクリル酸ジメチルアミノエチルの4級化(塩)25部との共重合体)を20固形分重量%添加した塗液を塗工した以外は、実施例1と同様にしてオフセット印刷用中性新聞用紙を得た。
[比較例1]
原料パルプのスラリーに、前記の予備凝集填料2用の軽質炭酸カルシウムと複合化PAMとをヘッドボックスで別々に添加した紙料を抄紙し、表面処理剤としてヒドロキシエチル化澱粉を塗工し、紙中填料率が15%のオフセット印刷用中性新聞用紙を得た。なお、軽質炭酸カルシウムと複合化PAMの比率は予備凝集填料2の比率と同じとした。
[比較例2]
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料2をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、表面処理剤としてヒドロキシエチル化澱粉を塗工し、紙中填料率が2%のオフセット印刷用中性新聞用紙を得た。
[比較例3]
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料2をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、表面処理剤としてヒドロキシエチル化澱粉を塗工し、紙中填料率が50%のオフセット印刷用中性新聞用紙を得た。
[比較例4]
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料5をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、表面処理剤としてヒドロキシエチル化澱粉を塗工し、紙中填料率が15%のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
[比較例5]
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料6をヘッドボックス添加した紙料を抄紙し、表面処理剤としてヒドロキシエチル化澱粉を塗工し、紙中填料率が15%のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
[比較例6]
原料パルプのスラリーに前記の予備凝集填料7をヘッドボックスで添加した紙料を抄紙し、表面処理剤としてヒドロキシエチル化澱粉を塗工し、紙中填料率が15%のオフセット印刷用新聞用紙を得た。
Figure 0004865593
Figure 0004865593
表1に示すように、実施例1〜7の予備凝集填料の粒径は、10〜40μmの平均粒子径の範囲内であり、原紙の紙中灰分の割合は、3〜40固形分重量%の範囲内である。従って、実施例1〜7は、前記粒径及び紙中灰分の割合の両者が上記の範囲内にあることがわかる。
それに対して、比較例1〜6の予備凝集填料の粒径は、比較例2、3が上記の範囲内に入っているが、比較例1、4〜6がその範囲内になく、そして、比較例2、3の原紙の紙中灰分の割合は、上記の範囲内になく、比較例1、4〜6がその範囲内にある。従って、比較例1〜6は、前記粒径及び紙中灰分の割合の両者が上記の範囲内にないことがわかる。
本発明の実施例1〜7では、両者が上記の範囲内に入っているので、断紙回数、紙粉、着肉評価がいずれも良好であることがわかる。また、実施例1と比較例1との比較から、予備凝集填料を添加した方が填料と処理剤とを別添加する方法よりも紙の強度が上がり、断紙や紙粉の発生が少ないことがわかる。実施例1、2と比較例2、3との比較から、オフセット印刷用中性新聞用紙の紙中灰分が3%未満ではインキの着肉に劣り、紙中灰分40%を超えると断紙が起きやすく、しかも紙粉量も多いため、いずれも実用できないことがわかる。比較例4は予備凝集填料の粒径が小さく、また複合化PAMの添加量が少ないため、強度低下により断紙、紙粉が発生した。比較例5、6の結果から、複合化PAMを成分(A)あるいは成分(B)のみで調整することによっては、強度の向上効果が小さく、いずれもオフセット印刷適性に劣ることがわかる。
また、表2に示すように、実施例1と比較例1および比較例4〜6との比較から、同程度の紙中灰分のとき、本発明の予備凝集填料を用いた場合は、引張りこわさが向上し見当ズレの発生も小さくなることがわかる。

Claims (7)

  1. 填料と処理剤を混合した予備凝集填料を含有する原紙の上に表面処理剤が塗工されているオフセット印刷用中性新聞用紙であって、
    前記予備凝集填料がレーザー回折法の測定により10〜80μmの平均粒子径で、前記処理剤が(A)アニオン性多糖類と、(B)カチオン性及び/又は両性アクリルアミド系共重合体とを複合化してなる複合化アクリルアミド系共重合体であり、
    上記処理剤の成分(A)と成分(B)の重量比率が、A/B=2/98〜45/55であり、
    そして、紙中灰分が3〜40固形分重量%であることを特徴とするオフセット印刷用中性新聞用紙。
  2. 前記処理剤の成分(A)と成分(B)からなる複合化アクリルアミド系共重合体の添加量が、填料に対して0.1〜3.0固形分重量%であることを特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷用中性新聞用紙。
  3. 前記表面処理剤が、ヒドロキシエチル化澱粉であることを特徴とする請求項1または2に記載のオフセット印刷用中性新聞用紙。
  4. 前記填料が、炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のオフセット印刷用中性新聞用紙。
  5. 坪量が、37〜52g/mであることを特徴とする請求項1〜に記載のオフセット印刷用聞用紙。
  6. 処理剤として、(A)アニオン性多糖類と、(B)カチオン性及び/又は両性アクリルアミド共重合体を処理して、上記成分(A)と成分(B)の重量比率がA/B=2/98〜45/55である複合化アクリルアミド系共重合体を用意する工程と、
    填料に対して上記処理剤の量が0.1〜3.0固形分重量%を混合して予備凝集填料を用意する工程と、
    上記予備凝集填料をパルプを含む紙料に対して添加して紙中灰分が3〜40固形分重量%になるように抄紙する工程と、
    抄紙された紙を原紙としてその上に表面処理剤を塗工する工程とから成ることを特徴とするオフセット印刷用中性新聞用紙の製造方法。
  7. 前記予備凝集填料を用意する工程は、成分(A)と成分(B)を水系で混合することにより複合化アクリルアミド系共重合体を形成する工程と、該複合化アクリルアミド系共重合体を該填料と水系で混合し該予備凝集填料を生成する工程からなることを特徴とする請求項に記載の製造方法。
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