JP6034037B2 - 重質炭酸カルシウムを填料として含有する印刷用紙 - Google Patents

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本発明は、強度および曲げ剛度に優れた炭酸カルシウム内添紙の製造方法に関するものである。
近年、市場において安価な紙への需要が著しく伸びており、クレー、タルク、炭酸カルシウム、珪酸ソーダ等などの安価な鉱物を填料として10%以上高配合した塗工原紙、新聞用紙、電子写真用転写紙などの印刷用紙の開発が急速に進められている。
填料を配合した紙は、無配合の紙に比べ、不透明度、白色度などの光学特性が優位となる傾向があるが、曲げ剛度、引張り強度、層間強度などの印刷時に求められる紙物性の低下が著しく生じ、断紙や印刷搬送性不良などの印刷時のトラブル発生が頻発するため、強度の低下を抑える手法が求められている。紙物性の適正化を目指すため、カチオン化澱粉やPAMなどの紙力剤の添加などの手法があるが、薬品費の増加を招くため、市場の求める低価格化の流れとは不一致となる。
製紙用途に使われる炭酸カルシウムには、石灰乳に炭酸ガスを反応させることにより合成する軽質炭酸カルシウムと、石灰石をサンドミルで粉砕し採取する重質炭酸カルシウムがある。特に、平均粒子径、粒度分布、比表面積の調整が重質炭酸カルシウムより容易である軽質炭酸カルシウムは、現在の多くの印刷用紙の填料として一般的に用いられている。重質炭酸カルシウムについては、粒度分布を調整することが難しく、抄紙時にワイヤー摩耗の発生による製造効率の低下を招くことから、填料として用いられることは軽質炭酸カルシウムに比べ明らかに少ない。
これらの問題については、たとえば特開昭和56−144296においても課題解決を提示している。しかし、上記技術を実際の抄造に用いた場合、炭酸カルシウム粒子が紙中に留まりにくく、また紙中への歩留を向上させるために用いられるカチオン系ポリアクリルアミドなどの薬剤添加についても効果が弱い。特開2008−248398では、填料をアニオンポリマー/カチオンポリマーにて前処理し、強度の高い紙の製造方法を示している。しかし、抄紙工程において追加の処理や薬品添加が必要となる。
以上のように、填料の添加による紙強度の低下については、特開昭56−144296や2008−248398の技術においても解決を図ってきた。しかし、薬品効果の低下の発生や抄紙工程の変更が必要となる。
特開昭和56−144296号公報 特開2008−248398号公報
本発明は、このような事情のもとで、歩留り向上剤や紙力剤等の薬品を使用しない、あるいは少ない使用量でも、優れた曲げ剛度、引張り強度、層間強度などの強度特性を示し、また強度特性とワイヤー摩耗性や填料歩留り性などの抄紙効率とのバランスが良好であり、高品質で安価な重質炭酸カルシウム内添紙を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、前記した特性を有する紙を開発するために様々な物性を持つ炭酸カルシウムを用いて研究を進めた結果、BET比表面積、粒子径、粒度分布が特定の範囲にある重質炭酸カルシウムを紙に内添することにより、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、BET比表面積が1〜10m2/gであり、平均粒子径が2〜10μmであり、粒度分布曲線の90重量%の粒子径と粒度分布曲線の50重量%の粒子径の比(D90/D50)が1.0〜3.0である重質炭酸カルシウムを填料として原紙に含有することを特徴とする印刷用紙である。本発明の印刷用紙を得るためには、填料である重質炭酸カルシウムの物性調整のみであり、他の内添薬品の効果にも影響は及ぼさず、抄紙工程に変更はなく、簡便で低コストな、印刷用紙の強度向上対策となる。
本発明を用いることで、歩留り向上剤や紙力剤などの内填薬品を使用しない、あるいは少ない使用量でも、優れた曲げ剛度、引張り強度、層間強度などの強度特性を示す印刷用紙を製造することが可能である。また、従来、重質炭酸カルシウムを用いることで発生する操業時のワイヤー磨耗を抑えることも可能であるため、生産効率とコストの面でも有効である。
本発明においては、填料として、特定のBET比表面積と平均粒子径と粒度分布を満足する重質炭酸カルシウムを抄紙用填料として用いる。
本発明の重質炭酸カルシウムのBET比表面積は、1.0〜10.0m2/gであり、1.5〜7.0m2/gであることが好ましい。1.0m2/gより小さいと、重質炭酸カルシウムの製造自体が困難であり、10.0m2/gより大きいと抄紙時に用いる歩留り向上剤などの薬添の効果が低下してしまう可能性がある。BET比表面積は、マイクロメリティックス・ジェミニ2360(島津製作所社製)を用いて測定した。
本発明の重質炭酸カルシウムの平均粒子径は、2.0〜10.0μmであり、3.0〜8.0は好ましく、3.0〜5.0μmであることがより好ましい。平均粒子径の測定は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定器(マルバーン(株)製、機器名:マスターサイザー2000)を用いて、体積累積分布の50%点を平均粒子径とした。重質炭酸カルシウムの平均粒子径が、2〜10μmであると、抄紙時のワイヤー上での填料の歩留り率とワイヤー摩耗性の低下を防ぐことができる。
本発明の重質炭酸カルシウムの粒度分布曲線において、粒度分布曲線の90%の粒子径と、粒度分布曲線の50%の粒子径の比(D90/D50)は1.0〜3.0であり、2.3〜2.6であることが好ましい。D90/D50が、1.0以下では重質炭酸カルシウムの粒度分布はシャープであるが、その製造工程のため、分級処理をする必要があり、重質炭酸カルシウムの生産効率の面でマイナスとなる要因が多い。また、3.0以上では粒度分布がブロードとなり、抄紙時の歩留の低下などが引き起こされやすい傾向がある。
本発明において、粒度分布曲線は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定器(マルバーン(株)製、機器名:マスターサイザー2000)を用いて、本発明の重質炭酸カルシウムの粒度分布を求め、重質炭酸カルシウムの全体積を100%として累積カーブを求めたとき、その累積カーブが50%、90%となる点の粒子径をそれぞれD50(μm)、D90(μm)として算出した。
本発明の印刷用紙は、上記の通り重質炭酸カルシウムの性質をすべて満たすことにより、優れた曲げ剛度、引張り強度、層間強度などの強度特性を示すものである。
本発明においては、炭酸カルシウムとして、上記性質の重質炭酸カルシウムのみを含有していてもよいし、その他に、軽質炭酸カルシウムを含有してもよい。使用する軽質炭酸カルシウムの形状については、特に限定されず、カルサイト或いはアラゴナイト或いはバテライト或いはそれらの混合物であってもよい。
軽質炭酸カルシウムを併用する場合は、重質炭酸カルシウムおよび軽質炭酸カルシウムを合計した炭酸カルシウム全体のうち、重質炭酸カルシウムを50重量%以上含有することが好ましく、より好ましくは重質炭酸カルシウムを80重量%以上含有することである。
本発明の重質及び軽質炭酸カルシウムの添加量は、対パルプ重量で10〜70重量%とすることができる。前記添加量は、歩留まりを考慮して、印刷用紙の紙中灰分率が、1〜40重量%となるようにすることが好ましく、3〜25重量%であることがより好ましく、5〜25重量%であることが更に好ましい。灰分が40重量%を超えると、紙の強度が低下し、操業性も悪化する傾向がある。
紙中灰分率が、35重量%を超えると紙の剛度及び強度が著しく低下する。また、本発明の重質炭酸カルシウムを用いると、重質炭酸カルシウムを紙中灰分率が20%以上であっても、紙の剛度及び強度の低下が少ない。
一般に灰分は、紙に含まれる無機物の量を示すため、基本的に紙中に含まれる填料の量を反映する。紙の灰分は、紙料に添加されるフレッシュな填料に由来するものと、DIP(古紙パルプ、脱墨パルプ)などのパルプ原料によって持ち込まれるもので構成される。DIPによって持ち込まれる灰分としては、炭酸カルシウムが比較的多いが、炭酸カルシウム以外の無機成分も含まれ、炭酸カルシウムと他の無機成分との割合は、新聞古紙や雑誌古紙などの古紙の種類や回収状況などによって異なる。本発明において灰分は、JIS P 8251に規定される紙および板紙の灰分試験方法に準拠し、燃焼温度を525±25℃に設定した方法で測定される。
本発明において使用するパルプとしては、例えば、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)、LBSP(広葉樹晒亜硫酸パルプ)、NBSP(針葉樹晒亜硫酸パルプ)等の化学パルプ、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGP)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等の機械パルプや、脱墨パルプ(DIP)等の古紙パルプからなる群の中から少なくとも1種を選択し、任意の比率で配合して適宜使用することができる。
本発明においては、パルプ及び填料の他に、内添サイズ剤を使用することができる。内添サイズ剤としては、ロジン系サイズ剤、合成サイズ剤、石油樹脂系サイズ剤、中性サイズ剤などのサイズ剤を使用することができる。本発明においては、これらの内添サイズ剤と共に、硫酸バンドやカチオン化澱粉等の、繊維への定着剤を組合せて使用することが好ましい。本発明においては更に、紙力増強剤、染料、pH制御剤、消泡剤、ピッチコントロール剤等の抄紙用内添助剤を、目的に応じて適宜添加することも可能である。
本発明の印刷用紙の製造に際しては、長網抄紙機、オントップツインワイヤー抄紙機、ギャップフォーマーなどの公知の装置を適宜使用して抄紙することができる。抄紙条件として、パルプの叩解度、ジェットワイヤー比、プロファイル、プレス、キャレンダ−等の調整が行われる。
また、用途に応じて、抄紙の際、サイズプレス工程で成紙の表面にデンプン、ポリビニルアルコール、ラテックス、無水マレイン酸系サイズ、オレフィン系サイズ、スチレン−アクリル酸系サイズ等の各種表面サイズ剤、エチレン−尿素樹脂等の寸法安定化剤、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウムなどの無機導電剤、ジメチルアミノエチルメタアクリレートなどの有機導電剤、界面活性剤等を塗布しても良い。サイズプレス工程で塗布する方式としては、コンベンショナルサイズプレス(2ロール、ポンド方式)、ゲートロールサイズプレス、ロッドメタリングサイズプレス、メタリングブレード方式のサイズプレス、ビルブレード、ショートドウェルコーター等の装置を用いることができる。
なお、本発明において、重質炭酸カルシウムの調整時のpH、温度、原紙への添加方法等については特に限定されない。また、本発明の紙のパルプを抄紙する場合には、公知の抄紙方法がそのまま適用し得ることは勿論である。
印刷用紙の坪量
本発明の印刷用紙の坪量は、特に制限されないが、30〜200g/m程度とすることができる。本発明の印刷用紙は、剛度が高いため、80g/m以下の低坪量の印刷用紙に用いるとより効果を発揮しやすい。
本発明の印刷用紙は、電子写真方式、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷、凹版印刷など各種の印刷用途に用いることができる。
本発明の印刷用紙は、電子写真方式の複写機やプリンターに供する電子写真用転写紙として好適に用いることができる。本発明の印刷用紙を電子写真用転写紙として使用した場合は、印字する際に紙詰まり(ジャムリング)が発生しにくい、印字操業性のよい電子写真用転写紙とすることができる。
電子写真用転写紙として用いる場合には、澱粉と導電剤を含むクリア塗工液を原紙の片面または両面に塗布し、クリア(透明)塗工層が設けられる。本発明においてクリア塗工とは、例えば、ポンド式サイズプレス、ゲートロールコーター、ロッドメタリングサイズプレス、カーテンコーター、スプレーコーターなどのコーター(塗工機)を使用して、塗布液(表面処理液)を原紙上に塗布(サイズプレス)することをいう。
本発明の印刷用紙は、印刷用塗工紙の原紙としても好適に用いることができる。塗工紙は、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷、凹版印刷など各種の印刷用途に用いることができる。本発明の印刷用紙を印刷用塗工紙の原紙として用いた場合は、原紙の強度を維持し紙中の灰分を高配合できることにより、不透明度などの光学適性やインキの裏抜け性などの印刷適性について従来技術より有利となる。
塗工紙の原紙とする場合、本発明の印刷用紙の少なくとも片面に顔料と接着剤を主成分とする顔料塗工層を1層以上設ける。また、顔料塗工層の下層に、上述のクリア塗工層を設けてもよい。
顔料塗工層の顔料としては、塗工紙用に従来から用いられているものを使用することができ、例えば、カオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料および密実型、中空型、またはコアーシェル型などの有機顔料などを必要に応じて単独または2種類以上混合して使用することができる。
顔料塗工層の接着剤(バインダー)について、特に制限はなく、塗工紙用に従来から用いられている接着剤を使用することができる。例えば、好ましい接着剤として、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合およびポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着剤;カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類;酸化澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体等の通常の塗工紙用接着剤1種類以上を適宜選択して使用することができる。顔料塗工液には、顔料と接着剤の他に、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、通常の塗工紙用顔料に配合される各種助剤を適宜使用できる。
本発明において、顔料塗工層を設けるには、通常用いられるコータであればいずれを用いても良い。オンマシンコータでもオフマシンコータでも良く、オンマシンコータであれば、サイズプレスコータ、ゲートロースコータなどのロールコータ、ビルブレイドコータ、ブレードメタリングサイズプレスコータなどのコータを使用できる。顔料塗工液の塗工量は、特に限定されない。用途に応じ、決定できる。塗工後、スーパーカレンダーや高温ソフトニップカレンダー等のカレンダーで表面処理を行うことができる。
以下、実施例、比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。なお、特にことわらない限り、部および%は重量部および重量%を示す。
[評価方法]
(1)顔料の平均粒子径:レーザー回折/散乱式粒度分布測定器(マルバーン(株)製、機器名:マスターサイザー2000)を用いて、体積累積分布の50%点を平均粒子径とした。
(2)坪量:JIS P 8124に準じて測定した。
(3)紙厚:JIS P 8118に準じて測定した。
(4)密度:JIS P 8118に準じて坪量と紙厚から求めた。
(5)引張り強さ:JIS P 8113に準じて測定した。
(6)曲げこわさ:ISO−2493に準じて、L&W Bending Tester(Lorentzen&Wettre社製)で、曲げ角度が15度の曲げこわさを測定した。
(7)層間強度:ISO−15754/TAPPI T551に準じて、L&W ZD Tensile Tester (Lorentzen&Wettre社製)で測定した。
(8)灰分の測定は、JIS−P8128に従い、灰化温度は525℃とした。
実施例1−1
原料パルプとして、ろ水度500mlのLBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)100部のスラリーを用いた。内添薬品として硫酸バンドを対パルプ重量2.0%添加し攪拌した。ここで市販の重質炭酸カルシウム(エスカロン800:三晶製粉(株)社製)を対パルプ重量15%添加して撹拌した。その後、歩留り向上剤(R−101:ソマール(株)社製)を0.01重量%となるように添加した。以上のように、準備したスラリーを用いてJIS P 8222に従い、手抄き紙を作成した。
実施例1−2
実施例1−1において、重質炭酸カルシウムの添加量を対パルプ重量30%とした以外は実施例1と同様にして、手抄き紙を作成した。
実施例1−3
実施例1−1において、重質炭酸カルシウムの添加量を対パルプ重量65%とした以外は実施例1と同様にして、手抄き紙を作成した。
実施例2−1
実施例1−1において、重質炭酸カルシウムをエスカロン200(三晶製粉(株)社製)とし、重質炭酸カルシウムの添加量を対パルプ重量15%とした以外は、実施例1−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
実施例2−2
実施例2−1において、重質炭酸カルシウムの添加量を対パルプ重量30%とした以外は実施例2−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
実施例2−3
実施例2−1において、重質炭酸カルシウムの添加量を対パルプ重量65%とした以外は実施例2−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
比較例1−1
実施例1−1において、重質炭酸カルシウムを自製軽質炭酸カルシウムとし、軽質炭酸カルシウムの添加量を対パルプ重量20%とした以外は、実施例1−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
比較例1−2
比較例1−1において、自製軽質炭酸カルシウムの添加量を対パルプ重量40%とした以外は比較例1−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
比較例1−3
比較例1−1において、自製軽質炭酸カルシウムの添加量を対パルプ重量70%とした以外は比較例1−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
比較例2−1
実施例1−1において、重質炭酸カルシウムを、FMT−MAT(325mesh)(ファイマッテック(株)社製)とし、重質炭酸カルシウムの添加量を対パルプ重量40%とした以外は、実施例1−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
比較例2−2
比較例2−1において、重質炭酸カルシウムの添加量を対パルプ重量100%とした以外は比較例2−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
比較例2−3
比較例2−1において、重質炭酸カルシウムの添加量を対パルプ重量200%とした以外は比較例2−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
比較例3−1
実施例1−1において、重質炭酸カルシウムを、クレーであるセラフィル(ラックミネラルズ社製)とし、クレーの添加量を対パルプ重量10%とした以外は、実施例1−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
比較例3−2
比較例3−1において、クレーの添加量を対パルプ重量30%とした以外は比較例3−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
比較例3−3
比較例3−1において、クレーの添加量を対パルプ重量60%とした以外は比較例3−1と同様にして、手抄き紙を作成した。
各填料の品質を表1に、結果を表2に示す。
Figure 0006034037
Figure 0006034037
表1は、填料の物性値を示した。表2には、紙の物性値を示した。実施例1〜2の曲げ剛度、引張り強さ、層間強度のいずれの物性においても、20%前後の灰分では、比較例に比べて強度の低下が小さいことが明らかである。また、本発明の印刷用紙は、灰分30%程度でも、引張り強さ2.0kN/m以上、層間強度5.4kPa以上、ISO曲げこわさ70μN・m以上を満たし、比較例と比較して、引張り強さ、層間強度の値が高いことわかる。

Claims (4)

  1. 下記の(1)〜(3):
    (1)BET比表面積が1.5〜10m/g
    (2)平均粒子径が2〜10μm
    (3)粒度分布曲線の90重量%の粒子径と粒度分布曲線の50重量%の粒子径の比(D90/D50)が1.0〜3.0
    を満たす重質炭酸カルシウムを抄紙用填料として含有する、紙中灰分率が20〜40重量%である印刷用紙であって、
    顔料塗工層が設けられていない、坪量が80g/m以下の印刷用紙。
  2. 内添紙力剤を含有しない、請求項に記載の印刷用紙。
  3. 原料パルプとして広葉樹晒クラフトパルプのみを用いる、請求項1または2に記載の印刷用紙。
  4. 前記印刷用紙が、電子写真用転写紙である、請求項1〜3のいずれかに記載の印刷用紙。
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