JP4865521B2 - 競技用計時システム、無線機器、および、タイム送信方法 - Google Patents

競技用計時システム、無線機器、および、タイム送信方法 Download PDF

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Description

この発明は、無線周波数帯域の一部で障害が発生しても、競技者個々のタイム情報を適切に送信することのできる競技用計時システム、無線機器、および、タイム送信方法に関する。
近年、マラソン競技において、競技者個々のゴールタイムを計測(計時)する試みがなされている。例えば、競技者のゼッケン等にバーコードを印刷しておき、ゴールした競技者のバーコードをリーダにて読み取った時刻に基づいて、競技者個々のゴールタイムを計測する計測システムも実用化されている。
最近では、各計時ポイントにおける通過タイムも含めた競技タイムを計測可能とするために、非接触にて競技者個々の競技タイムを計測する試みがなされている。例えば、競技者にタグ送信機を保持させ、このタグ送信機から送られる情報により、競技タイムを計測する計測システムが開発され、実用化に向けた運用試験等が試みられている。
より具体的には、方形ループコイル等から競技トラック上の計測エリア内にトリガ信号を送信するようにしておき、タグ送信機を保持する競技者がその計測エリア内を走行すると、このトリガ信号に応答してタグ送信機からID(識別番号等)が送信される。そして、ID受信ユニットがこのIDを受信することにより、各競技者の周回数や競技タイム等を計測する(例えば、特許文献1参照)。
この他にも、タグ送信機がUHF帯の微弱無線電波等にてIDを送出することにより、タグ送信機の通信距離の拡大を図る技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−141497号公報 (第2−4頁、第2図) 特開2004−125765号公報 (第3−4頁、第2図)
上述した特許文献1,2の技術では、計時エリア内にてトリガ信号を受信している間中、タグ送信機がIDを間断なく発信し続けている(特許文献2では、ランダムな間隔にて送信を繰り返している)。
これは、方形のループコイルによりトリガ信号が送信されるため、計時エリア内における正確なトリガポイント(例えば、ゴールライン等のような計時ライン)をタグ送信機にて検出することが極めて困難なことに起因している。そのため、タグ送信機は、競技者が計時エリアに入りトリガ信号を検出すると、直ちにIDの送信を開始し、計時エリアを抜けてトリガ信号の検出を終えるまで、IDを送信し続けている。
一方、ID受信ユニットは、このIDを最初に受信すると、その時刻を開始時刻とし、また、このIDの受信を終えると、その時刻を終了時刻とする。そして、開始時刻から終了時刻までの中間の時刻を求めることにより、このIDに対応する競技者の競技タイムを計時していた。
ところが、このような特許文献1,2の技術では、同時期に大勢の競技者が計時エリア内に到達すると、ID受信ユニット側が、送信されるはずのIDを適切に受信できない場合があった。これは、計時エリア内にて、複数のタグ送信機がそれぞれにIDを送信し続けることにより、ID受信ユニット側の処理が追いつかない状況が生じたり、各IDの送信時にコリジョンが発生してしまうためである。
このため、ID受信ユニットにて、開始時刻や終了時刻が正しく得られずに不正確な競技タイムを計時してしまったり、IDの受信が殆ど行えずに計時すべき競技タイムをロストしてしまうという問題があった。
なお、特許文献2に開示されている技術では、コリジョンの発生を抑えるべく、タグ送信機側がランダムな間隔にてIDを送信している。それでも現実には、計時エリア内で各タグ送信機がそれぞれにIDの送信を繰り返すうちに、コリジョンが発生してしまっていた。
そのため、このようなコリジョンの発生を抑制すべく、通信に使用するチャンネル(無線周波数)を増やすことが考えられる。例えば、特定の無線周波数帯域にて、所定数のチャンネルを使用するようにしておき、各タグ送信機に異なるチャンネルを適宜割り振る等である。
しかしながら、特定小電力等のような汎用性の高い無線周波数帯域を通信に用いる場合では、近隣に存在する他の機器によって、その帯域における一部のチャンネルが、使用されてしまう場合がある。この場合、タグ送信機は、そのチャンネルを使用した通信が全く行えないか、また、通信できるとしてもトラフィック(通信量)が極端に制限されることになる。
つまり、他の機器により同一チャンネルが使用されると、そのチャンネルに割り振られたタグ送信機から通信を行えないという障害(通信障害)が発生してしまっていた。
しかも、他の機器となり得る機器が多種多様であり、そして、他の機器となった際にどのチャンネルが使用されるのも予想がつかないというのが実際のところである。つまり、環境次第で、無線周波数帯域における何れのチャンネルにも障害が発生する可能性があり、また、障害の発生を防ぐのが困難となっていた。
そのため、任意のチャンネルで障害が発生しても、これに対応して、適切な通信を行うことのできる技術が求められていた。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、無線周波数帯域の一部で障害が発生しても、競技者個々のタイム情報を適切に送信することのできる競技用計時システム、無線機器、および、タイム送信方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る競技用計時システムは、
各競技者がそれぞれ携帯する複数の無線機器と、当該各無線機器から送られる情報を受信する受信側機器と、を含む競技用計時システムであって、
前記各無線機器には、
時刻を計時する計時手段と、
無線周波数帯域に所定数割り当てて使用される各通信チャンネルの割り当てパターンを複数記憶するパターン記憶手段と、
走路上に配置された第1のループコイルによって生成された電磁場から、前記各割り当てパターンの何れかを指定するための指定情報を取得する指定情報取得手段と、
前記指定情報取得手段が取得した前記指定情報により指定される割り当てパターンを前記パターン記憶手段から読み出し、割り当てられる前記各通信チャンネルのうち自己が使用する通信チャンネルを特定するチャンネル特定手段と、
走路上に配置された第2のループコイルによって生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記トリガポイントが検出された際に、前記計時手段にて計時された時刻を含むタイム情報を、前記チャンネル特定手段によって特定された前記通信チャンネルを使用して前記受信側機器に向けて送信する無線通信手段と、が設けられ、
前記受信側機器には、
前記無線周波数帯域における障害状況を検出する障害状況検出手段と、
前記障害状況検出手段が検出した前記障害状況に基づいて、何れかの割り当てパターンを選定するパターン選定手段と、
前記パターン選定手段が選定した前記割り当てパターンについての指定情報を重畳した電磁場を前記第1のループコイルに生成させる電磁場生成手段と、
前記パターン選定手段が選定した前記割り当てパターンに従って、前記各通信チャンネルを使用して前記各無線機器から送信される前記タイム情報を受信する受信手段と、が設けられている、
ことを特徴とする。
この発明によれば、各無線機器において、計時手段は、例えば、競技における基準時刻となるランニングタイムを計時する。また、パターン記憶手段は、無線周波数帯域に所定数割り当てて使用される各通信チャンネルの割り当てパターンを複数記憶する。指定情報取得手段は、走路上に配置された第1のループコイルによって生成された電磁場から、各割り当てパターンの何れかを指定するための指定情報(例えば、パターン番号等)を取得する。チャンネル特定手段は、指定情報取得手段が取得した指定情報により指定される割り当てパターンをパターン記憶手段から読み出し、割り当てられる各通信チャンネルのうち自己が使用する通信チャンネルを特定する。検出手段は、走路上に配置された第2のループコイルによって生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する。そして、無線通信手段は、検出手段によりトリガポイントが検出された際に、計時手段にて計時された時刻を含むタイム情報を、チャンネル特定手段によって特定された通信チャンネルを使用して受信側機器に向けて送信する。一方、受信側機器において、障害状況検出手段は、無線周波数帯域における障害状況を検出する。また、パターン選定手段は、障害状況検出手段が検出した障害状況に基づいて、何れかの割り当てパターンを選定する。電磁場生成手段は、パターン選定手段が選定した割り当てパターンについての指定情報を重畳した電磁場を第1のループコイルに生成させる。そして、受信手段は、パターン選定手段が選定した割り当てパターンに従って、各通信チャンネルを使用して各無線機器から送信されるタイム情報を受信する。
この結果、無線周波数帯域の一部で障害が発生しても、競技者個々のタイム情報を適切に送信することができる。
前記各無線機器には、前記無線通信手段が送信する前記タイム情報を、複数回に亘って送信させる送信制御手段が、更に設けられ、
前記無線通信手段は、前記チャンネル特定手段により特定された前記通信チャンネルにおいて、他の前記無線機器から前記受信側機器への送信の有無を判別し、当該送信が無いと判別した場合に限り、特定された前記通信チャンネルを使用して前記タイム情報を前記受信側機器に向けて送信してもよい。
前記チャンネル特定手段は、前記割り当てパターンに従って割り当てられる前記各通信チャンネルのうち自己が使用する通信チャンネルを複数特定し、
前記送信制御手段は、前記無線通信手段が送信する前記タイム情報を、特定された各通信チャンネルを変えつつ送信させてもよい。
前記割り当てパターンは、常用される通信チャンネルと、補助的に使用される予備通信チャンネルとについて、無線周波数帯域への割り当てを規定しており、
前記送信制御手段は、前記無線通信手段が複数回の通信機会を得たものの前記タイム情報を1回も送信できなかった場合に、前記予備通信チャンネルを使用して前記タイム情報を送信させてもよい。
前記障害状況検出手段は、前記無線周波数帯域に区分けされた全ての通信チャンネルについて障害発生の有無を検出し、
前記パターン選定手段は、障害が発生している通信チャンネルを避けて割り当てられる割り当てパターンを選定してもよい。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る無線機器は、各競技者にそれぞれ携帯され、受信側機器に向けて情報を送信する無線機器であって、
時刻を計時する計時手段と、
無線周波数帯域に所定数割り当てて使用される各通信チャンネルの割り当てパターンを複数記憶するパターン記憶手段と、
走路上に生成された第1の電磁場から、前記各割り当てパターンの何れかを指定するための指定情報を取得する指定情報取得手段と、
前記指定情報取得手段が取得した前記指定情報により指定される割り当てパターンを前記パターン記憶手段から読み出し、割り当てられる前記各通信チャンネルのうち自己が使用する通信チャンネルを特定するチャンネル特定手段と、
走路上に生成された第2電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記トリガポイントが検出された際に、前記計時手段にて計時された時刻を含むタイム情報を、前記チャンネル特定手段によって特定された前記通信チャンネルを使用して前記受信側機器に向けて送信する無線通信手段と、
を備えることを特徴とする。
この発明によれば、計時手段は、例えば、競技における基準時刻となるランニングタイムを計時する。また、パターン記憶手段は、無線周波数帯域に所定数割り当てて使用される各通信チャンネルの割り当てパターンを複数記憶する。指定情報取得手段は、走路上に生成された第1の電磁場から、各割り当てパターンの何れかを指定するための指定情報(例えば、パターン番号等)を取得する。チャンネル特定手段は、指定情報取得手段が取得した指定情報により指定される割り当てパターンをパターン記憶手段から読み出し、割り当てられる各通信チャンネルのうち自己が使用する通信チャンネルを特定する。検出手段は、走路上に生成された第2の電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する。そして、無線通信手段は、検出手段によりトリガポイントが検出された際に、計時手段にて計時された時刻を含むタイム情報を、チャンネル特定手段によって特定された通信チャンネルを使用して受信側機器に向けて送信する。
この結果、無線周波数帯域の一部で障害が発生しても、競技者個々のタイム情報を適切に送信することができる。
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るタイム送信方法は、
各競技者がそれぞれ携帯する複数の無線機器と、当該各無線機器から送られる情報を受信する受信側機器と、を含む競技用計時システムにおけるタイム送信方法であって、
前記各無線機器は、無線周波数帯域に所定数割り当てて使用される各通信チャンネルの割り当てパターンを複数記憶する記憶部を有しており、
前記受信側機器において、前記無線周波数帯域における障害状況を検出する障害状況検出ステップと、
前記受信側機器において、前記障害状況検出ステップにて検出された前記障害状況に基づいて、何れかの割り当てパターンを選定するパターン選定ステップと、
前記受信側機器において、前記パターン選定ステップにて選定された前記割り当てパターンについての指定情報を重畳した電磁場を第1のループコイルに生成させる電磁場生成ステップと、
前記各無線機器において、時刻を計時する計時ステップと、
前記各無線機器において、走路上に配置された第1のループコイルによって生成された電磁場から、前記各割り当てパターンの何れかを指定するための指定情報を取得する指定情報取得ステップと、
前記各無線機器において、前記指定情報取得ステップにて取得された前記指定情報により指定される割り当てパターンを前記記憶部から読み出し、割り当てられる前記各通信チャンネルのうち自己が使用する通信チャンネルを特定するチャンネル特定ステップと、
前記各無線機器において、走路上に配置された第2のループコイルによって生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出ステップと、
前記各無線機器において、前記検出ステップにて前記トリガポイントが検出された際に、前記計時ステップにて計時された時刻を含むタイム情報を、前記チャンネル特定ステップにて特定された前記通信チャンネルを使用して前記受信側機器に向けて送信する無線通信ステップと、
前記受信側機器において、前記パターン選定ステップにて選定された前記割り当てパターンに従って、前記各通信チャンネルを使用して前記各無線機器から送信される前記タイム情報を受信する受信ステップと、
を備えることを特徴とする。
この発明によれば、受信側機器において、障害状況検出ステップでは、無線周波数帯域における障害状況を検出する。また、パターン選定ステップでは、障害状況検出ステップにて検出された障害状況に基づいて、何れかの割り当てパターンを選定する。そして、電磁場生成ステップでは、パターン選定ステップにて選定された割り当てパターンについての指定情報を重畳した電磁場を第1のループコイルに生成させる。一方、各無線機器において、計時ステップでは、例えば、競技における基準時刻となるランニングタイムを計時する。また、指定情報取得ステップでは、走路上に配置された第1のループコイルによって生成された電磁場から、各割り当てパターンの何れかを指定するための指定情報(例えば、パターン番号等)を取得する。チャンネル特定ステップでは、指定情報取得ステップにて取得された指定情報により指定される割り当てパターンを記憶部から読み出し、割り当てられる各通信チャンネルのうち自己が使用する通信チャンネルを特定する。検出ステップでは、走路上に配置された第2のループコイルによって生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する。そして、無線通信ステップでは、検出ステップにてトリガポイントが検出された際に、計時ステップにて計時された時刻を含むタイム情報を、チャンネル特定ステップにて特定された通信チャンネルを使用して受信側機器に向けて送信する。更に、受信側機器において、受信ステップでは、パターン選定ステップにて選定された割り当てパターンに従って、各通信チャンネルを使用して各無線機器から送信されるタイム情報を受信する。
この結果、無線周波数帯域の一部で障害が発生しても、競技者個々のタイム情報を適切に送信することができる。
本発明によれば、無線周波数帯域の一部で障害が発生しても、競技者個々のタイム情報を適切に送信することができる。
本発明の実施の形態にかかる競技用計時システムについて、以下図面を参照して説明する。なお、一例として、マラソン競技に適用され、各競技者の競技タイムを計時する競技用計時システムについて説明する。
(実施形態1)
図1は、この発明の実施形態に適用される競技用計時システムの構成の一例を示す模式図である。なお、以下ではタイム計時を行う中継地点やゴール地点を、便宜的にまとめて計時地点として説明する。つまり、図中の計時地点は、中継地点やゴール地点を示している。
図示するように、競技用計時システムは、スタート地点に設置される送信コントロールボックス10、送信機11、時刻同期コンソール20、タイマ機器30と、計時地点に設置される変調磁場発生装置40、ループコイル41、磁場発生装置50、ループコイル51、チャンネル設定コンソール60、検査用受信機61、受信コントロールボックス70、受信機71、処理装置80と、各競技者RNにそれぞれ携帯される無線タグ90と、を含んで構成される。
スタート地点に配置される送信コントロールボックス10は、タイマ機器30と接続され、送信機11を介して、競技者RNの無線タグ90に向けて、ランニングタイムを送信する。
例えば、送信コントロールボックス10は、競技スタート後(タイマ機器30のランニングタイムが補正された後)に無線タグ90に向けて、時刻配信を行う。
送信機11は、送信コントロールボックス10に制御され、時刻同期のための時刻情報を送信する。つまり、無線タグ90に向けて、時刻配信を行う。
例えば、送信機11は、タイマ機器30にて計時されるランニングタイム(Hr:Mr:Sr.sr)を含む時刻情報を無線タグ90に送信して、このランニングタイムに同期させる。
時刻同期コンソール20は、送信コントロールボックス10を制御したり、送信コントロールボックス10の動作状況等を表示したりするコンソール端末であり、競技役員等により、制御・監視用として適宜使用される。
なお、これらの送信コントロールボックス10、送信機11、及び、時刻同期コンソール20を計時地点にも配置し、例えば、競技タイムの計時直前に時刻情報を送信し、無線タグ90に、ランニングタイムを再セットさせるようにしてもよい。
タイマ機器30は、競技における基準時刻となるランニングタイムを計時する。一例として、各タイマ機器30は、競技のスタート予定時刻までダウンカウントし、スタート予定時刻からランニングタイムをアップカウントする。
なお、タイマ機器30は、スタートピストルSPと接続されており、競技開始の合図と共にスタートピストルSPからスタート信号が供給されると、実際のスタート時刻とランニングタイムとの時差を求める。そして、この時差に従ってランニングタイムを補正し、その後正確なランニングタイムを計時する。
計時地点の変調磁場発生装置40は、例えば、走路の沿道に配置され、ループコイル41上に電磁場を発生させる。具体的に変調磁場発生装置40は、所定周波数に同期した正弦波を発生させる正弦波発生回路と、無線タグ90に送信すべき情報(後述するパターン番号)に従って、正弦波を所定方式にて変調させる変調回路と、変調させた信号(変調信号)を増幅してループコイル41に供給する電力増幅回路とを含んで構成される。
なお、変調磁場発生装置40は、チャンネル設定コンソール60に制御され、送信すべきパターン番号を適宜設定(変更)する。
ループコイル41は、略方形に形成されたコイルであり、競技者RNが走行する走路上に適宜配置される。なお、ループコイル41は、ループコイル51(計時ポイント)よりも手前の走路上に配置される。
ループコイル41は、一例として、図2(a)に示すように、競技者RNの走行方向(矢印A方向)に対して直交する方向に延びる直線bを中心線として、平行に所定距離だけ隔てた直線a、cに沿って略方形(矩形)に形成されている。そして、1辺に給電点sを有するように形成され、この給電点sから矢印方向に電流が流れるようになっている。
そして、ループコイル41は、変調磁場発生装置40から給電点sを通じて変調信号が供給されると、コイル上に変調された交流電磁場を生成する。具体的には、図2(b)に示すような電磁場を生成する。この電磁場には、例えば、OOK(On-Off-Keying)等の振幅変調方式にて変調された図2(c)に示すようなパターン番号(プリアンブル及びパターン番号)が重畳されている。
このパターン番号は、無線周波数帯域に所定数(例えば、23チャンネル分)割り当てて使用される各通信チャンネルの割り当てパターンを指定するための情報である。なお、割り当てパターンについての詳細は後述するが、複数(例えば、5種類)の割り当てパターンが予め規定されており、このパターン番号に対応した割り当てパターンが指定される。
図1に戻って、磁場発生装置50は、例えば、走路の沿道に配置され、ループコイル51上に電磁場を発生させる。具体的に磁場発生装置50は、所定周波数に同期した正弦波を発生させる正弦波発生回路と、発生させた正弦波を増幅してループコイル51に供給する電力増幅回路とを含んで構成される。
ループコイル51は、略「8の字」形状に形成されたコイルであり、走路上における計時ポイントに適宜配置される。
ループコイル51は、一例として、図3(a)に示すように、矩形(方形)のコイル部を競技者RNの走行方向(矢印A方向)に2つ連ねたような8の字に形成されている。より詳細には、ループコイル51は8の字順方向巻きとなっており、8の字の中心(中点)、すなわち交差部に給電点sを有するように形成され、この給電点sを通って競技者RNの走行方向に対して直交する方向に延びる直線bを中心線として、略平行に所定距離だけ隔てた直線a,bに沿って、8の字の上下部が形成されている。なお、ループコイル51は、この直線bが計時を行うための図1に示す計時ラインL上に重なるように配置される。
そして、ループコイル51は、図3(a)の給電点sから矢印方向に電流が流れるようになっており、磁場発生装置50から正弦波が供給されると、コイル上に交流電磁場を生成する。具体的には、図3(b)に示すように、一方のコイル部上に第1の電磁場510aを生成するとともに、他方のコイル部上に第1の電磁場510aに対して競技者RNの走行方向(矢印A方向)に隣接し且つ第1の電磁場510aと電磁力を打ち消しあう第2の電磁場510bを生成する。
つまり、直線b上の電磁場の電磁界強度は、第1の電磁場510aと第2の電磁場510bとの電磁場の磁力の打ち消しにより、その両側の電磁界強度よりも極めて小さくなっている(例えば、電磁界強度が”0”となっている)。
図3(b)に示すような電磁場中を、電磁場の検出方向(検出コイル面Dに対して直角な方向)が走路と垂直(つまり、検出コイル面Dが走路に対して平行方向)に配置された電磁場検出コイルC(後述する無線タグ90のLFアンテナ91)が矢印B方向に移動すると、図3(c)に示すような電磁界強度分布が得られる。つまり、電磁場検出コイルCは、走路に対して垂直方向の磁束を検出コイル面Dにて捉えることになるため、電磁界強度が極めて小さくなる(例えば、電磁界強度が”0”となる)図3(c)に示すような電磁界強度分布を検出する。
このため、競技者RNがループコイル51上を、矢印B方向に沿って通過した場合に、無線タグ90は、計時ラインL上(直線b上)を、第1の電磁場510aと第2の電磁場510bとの間の電磁場の変極点(後述するトリガポイント)として検出することができる。
図1に戻って、計時地点に配置されるチャンネル設定コンソール60は、パーソナルコンピュータ等からなり、検査用受信機61の検査結果(検出結果)から無線周波数帯域における障害の発生の有無を判別する。そして、障害の発生時に、障害が発生したチャンネルを避けた通信が行われるように、変調磁場発生装置40及び、受信コントロールボックス70を制御する。
具体的に、チャンネル設定コンソール60は、一例として、図4(a)〜(e)に示すような5種類の割り当てパターンを記憶しており、無線周波数帯域の障害状況に応じて何れかを適宜選択する。つまり、無線周波数帯域における一部のチャンネルに障害が発生した場合に、そのチャンネルを含まない割り当てパターンが選択されるようになっている。
そして、チャンネル設定コンソール60は、変調磁場発生装置40を制御して、選択した割り当てパターンを指定するためのパターン番号をループコイル41上の電磁場に重畳させる。また、選択した割り当てパターンを受信コントロールボックス70に供給し、割り当てられたチャンネルを使用した通信(無線タグ90から送られる情報の受信)を行わせる。
以下、図4に示す割り当てパターンについて、説明する。
図4に示す各割り当てパターンは、無線周波数帯域に区分けされた全46チャンネルのうち、使用する23チャンネル分の割り当てパターンを規定する情報である。図中における「1st」は、第1領域を示しており、10チャンネル分が割り当てられている。また、「2nd」は、第2領域を示しており、同様に10チャンネル分が割り当てられている。
なお、後述するように、無線タグ90は、第1領域の何れか1チャンネルを使用して2回に亘ってタイム情報を送信し、その後、第2領域の何れか1チャンネルを使用してタイム情報を1回送信する。
また、図中における「Busy−1」、「Busy−2」及び、「Busy−3」は、補助的に使用される予備チャンネルであり、後述するように、無線タグ90が3回の通信機会において、話中(他の無線タグ90が同じチャンネルにて送信中)のため1回も送信できなかった場合に、これら予備チャンネルを使用した通信が行われる。
なお、「Busy−1」は、第2領域(2nd)の直後に割り当てられ、また、「Busy−2」は、第2領域の直前に割り当てられ、そして、「Busy−3」は、第1領域(1st)の直前に割り当てられている。
より詳細に、図4(a)に示す割り当てパターン(パターンNo.1)は、無線周波数帯域にて障害が発生していない場合(若しくは、全域で障害が発生している場合)に用いられる割り当てパターンであり、46チャンネル中の23チャンネルが、1チャンネルおきに全領域で使用されるように割り当てられている。また、第1領域と第2領域とが全域の前半部と後半部とに分かれて割り当てられている。
一方、図4(b)〜(e)に示す各割り当てパターン(パターンNo.2〜No.5)は、一部の領域で障害が発生している場合に用いられる割り当てパターンであり、46チャンネル中の23チャンネルが、間隔を空けずに全領域の半分のゾーン(Zone1〜4)で使用されるように割り当てられている。
このような割り当てパターンを記憶したチャンネル設定コンソール60は、検査用受信機61の検査結果によって得られた無線周波数帯域の障害状況に応じて、何れか1つの割り当てパターンを選定する。
例えば、無線周波数帯域に全く障害が発生していない状況(若しくは、全域で障害が発生している状況)で、チャンネル設定コンソール60は、図4(a)の割り当てパターンを選定する。一方、無線周波数帯域の一部の領域(一部のチャンネル)で障害が発生している状況で、チャンネル設定コンソール60は、その領域を除いて(外して)チャンネルが割り当てられている図4(b)〜(e)の何れかの割り当てパターンを選定する。
そして、チャンネル設定コンソール60は、変調磁場発生装置40を制御して、選定した割り当てパターンに対応するパターン番号をループコイル41上の電磁場に重畳させ、また、選定した割り当てパターンを受信コントロールボックス70に供給し、割り当てパターンに従って割り当てられるチャンネルを使用した通信を行わせる。
図1に戻って、検査用受信機61は、例えば、受信機71等の近傍に配置され、無線周波数帯域(全域)において、他の機器(競技用計時システムとは無関係な機器)による通信の有無を検出する。
例えば、検査用受信機61は、無線周波数帯域の全チャンネル(例えば、46チャンネル)について、所定時間毎にチャンネルを切り換えながら、他の機器による通信の有無を検出する。そして、各チャンネルでの検出結果をチャンネル設定コンソール60に供給する。
受信コントロールボックス70は、受信機71を介して、無線タグ90から送られるタイム情報(後述する競技タイム及びタグID)を受信する。つまり、上述したループコイル51上の計時ラインLを通過した競技者RNの無線タグ90から送信される競技タイム等を受信する。
なお、受信コントロールボックス70は、チャンネル設定コンソール60から供給された割り当てパターンに従って受信機71を制御し、割り当てられるチャンネルに同調し、各無線タグ90から送られるタイム情報を受信する。
受信機71は、ループコイル51等の近傍に配置され、無線タグ90から送られるタイム情報を受信する。
具体的に受信機71は、23チャンネル分の通信を同時に受信できる数だけ(例えば、23台)配置されており、受信コントロールボックス70に制御され、割り当てパターンに従って割り当てられるチャンネルを使用して無線タグ90から送られるタイム情報を受信する。そして、受信したタイム情報を受信コントロールボックス70に供給する。
処理装置80は、各競技者RNの競技タイム等を収集する。例えば、受信コントロールボックス70が受信したタイム情報に含まれる競技タイム及びタグIDを収集する。
一方、競技者RNに携帯(保持)される無線タグ90は、競技開始に伴い、競技者RNと共に走路上を移動し、スタート地点から途中の計時地点(中継地点等)を通過して最後の計時地点(ゴール地点)まで到達する。
これら各計時地点にて、無線タグ90は、ループコイル41上に生成される電磁場からパターン番号を受信して、対応する割り当てパターンを読み出し、その計時地点において割り当てられている各チャンネルを把握する。そして、ループコイル51上に生成される電磁場の変極点(トリガポイント)を検出すると、この時点で計時される時刻から競技者RNの競技タイムを求め、割り当てられているチャンネルの1つを使用してタイム情報(競技タイム及びタグID)を受信機71に向けて送信する。
具体的に無線タグ90は、割り当てパターンにおける第1領域の1チャンネルを使用して2回に亘ってタイム情報を送信し、その後、第2領域の1チャンネルを使用してタイム情報を1回送信する。
その際、無線タグ90は、各回の送信前にキャリアセンスを行って、自己が通信に使用するチャンネルを他の無線タグ90が使用中(話中)かどうかを判別し、話中である場合にコリジョンの発生を抑制すべく、通信を行わない。そして、3回の通信機会において1回も送信できなかった場合に、予備チャンネル(Busy−1〜Busy−3)を使用した通信を行う。
無線タグ90は、一例として、図5に示すように、LFアンテナ91と、増幅回路92と、検出回路93と、復調回路94と、制御部95と、計時部96と、記憶部97と、通信回路98と、通信アンテナ99と、を含んで構成される。
LF(Low Frequency)アンテナ91は、上述したループコイル41及び、ループコイル51から発生される電磁場を検出する。つまり、変調磁場発生装置40によりループコイル41上に生成された電磁場(変調有り)を検出し、また、磁場発生装置50によりループコイル51上に生成された電磁場(変調無し)を検出する。
そして、LFアンテナ91は、検出した電磁界強度を示す検出信号を増幅回路92に供給する。
増幅回路92は、LFアンテナ91から供給される検出信号を適宜増幅して、検出回路93及び、復調回路94に供給する。
検出回路93は、増幅回路92から供給される検出信号に従って、ループコイル41上、又は、ループコイル51上への到達を検出し、更に、ループコイル51上における電磁場の変極点を検出する。
例えば、ループコイル41上において、検出回路93は、図6(a)に示すように、電磁場の電磁界強度が閾値以上になると検出出力を「HI」とし、電磁界強度が閾値以下になると検出出力を「LO」とする。なお、検出回路93は、変調の有無も合わせて検出する。つまり、一旦「HI」となった状態から通信タイミングパターンを示す「HI」「LO」の組み合わせが変調速度で表れるため、このパルス列を検出した際に、検出回路93は、競技者RN(無線タグ90)がループコイル41上に到達したことを検出可能となる。
一方、ループコイル51上において、検出回路93は、図6(b)に示すように、第1の電磁場510a及び、第2の電磁場510bの電磁場強度が閾値以上になると検出出力を「HI」とする。この際、ループコイル51上の電磁場には変調がかかっていないために、1回目で「HI」となった状態が所定期間以上持続し、これにより検出回路93は変調が無いことを検出する。つまり、検出回路93は、電磁場に変調が無いことから、競技者RNがループコイル51上に到達したことを検出する。
そして、第1の電磁場510aと第2の電磁場510bとの間で、電磁界強度が閾値以下になると検出回路93は、検出出力を「LO」とし、その後、第2の電磁場510bを検出して2回目に「HI」となった状態を電磁場の変極点として検出する。つまり、検出回路93は、図6(b)に示す2回目に「HI」となった状態を、ループコイル51上におけるトリガポイントとして特定する。
図5に戻って、復調回路94は、検出回路93がループコイル41上に到達したことを検出すると(「HI」となった状態から変調も検出すると)、パターン番号を復調して取得する。つまり、上述したチャンネル設定コンソール60により設定(選定)された割り当てパターンを指定するためのパターン番号を受信する。
例えば、図7(a)に示すような電磁場に、図7(b)に示すようなマットID(プリアンブル及びパターン番号)が重畳されている場合に、復調回路94は、図示しない周知のAGC回路(Automatic Gain Control)により、レベル調整を行った後に、パターン番号を復調する。これにより、ループコイル41(変調磁場発生装置40)の個体差や環境等により、生成される電磁場のレベルが異なる場合でも、パターン番号を適切に取得できる。
図5に戻って、制御部95は、無線タグ90全体を制御する。
例えば、競技スタート後(タイマ機器30のランニングタイムが補正された後)に送信機11から時刻情報(ランニングタイム)が送られると、このランニングタイムに同期した時刻を計時部96に計時させる。その後、競技者RNが計時地点のループコイル41上に到達すると、制御部95は、復調回路94が復調したパターン番号に対応する割り当てパターンを記憶部97から読み出し、この計時地点にて割り当てられる各チャンネルを把握する。
続いて、競技者RNがループコイル51上に到達し、検出回路93が電磁場の変極点(トリガポイント)を検出すると、制御部95は、その時点で計時部96が計時しているランニングタイムの時刻を競技タイムとして計測する。そして、通信回路98を制御し、計測した競技タイム及びタグIDを含んだタイム情報を、割り当てられたチャンネルのうちの1つのチャンネルを使用して受信機71に向けて送信する。
以下、制御部95が制御する無線通信について、図8及び図9を参照して具体的に説明する。なお、コリジョンやデータ化けの対策として、制御部95は、3回に亘って、通信回路98に同じ送信を行わせるものとする。
制御部95は、復調したパターン番号に対応する割り当てパターンを記憶部97から読み出し、その計時地点にて割り当てられる各チャンネルを把握する。例えば、復調したパターン番号が1(No.1)であった場合、制御部95は、図8(a)に示すような割り当てパターンを読み出し、合計23チャンネルの割り当てを把握する。そして、制御部95は、第1領域(1st)中の1つのチャンネルを選び、そのチャンネルを使用して2回に亘ってタイム情報を送信し、その後、第2領域(2nd)中の1つのチャンネルを選び、そのチャンネルを使用して2タイム情報を1回送信する。
なお、第1領域及び第2領域における1つのチャンネルは、例えば、タグIDの末尾の数値(1〜9,0)に対応して10チャンネル中(1〜10)から選ばれるようになっている。
つまり、タグIDの末尾の数字が「5」である場合、制御部95は、図8(b)に示すように、第1領域から「5」チャンネルを選び、同様に、第2領域からも「5」チャンネルを選ぶ。また、タグIDの末尾の数字が「0」である場合、制御部95は、図8(c)に示すように、第1領域から「10」チャンネルを選び、同様に、第2領域からも「10」チャンネルを選ぶ。
なお、制御部95は、各回の通信前に、使用しようとするチャンネルが話中(他の無線タグ90が送信中)であるかどうかを判別し、話中でない場合に限り、そのチャンネルを使用してタイム情報を送信する。
すなわち、制御部95は、図9(a)に示すように、各回の通信前にキャリアセンス(CS)を行い、話中でない場合に限り、タイム情報を送信する。つまり、図9(b)に示すように、1回目の通信前のキャリアセンスで話中であった場合には、この回の通信を行わない。
そして、図9(c)に示すように、3回とも話中であった場合には、予備チャンネル(Busy−1〜Busy−3)を使用して、通信を行う。
図5に戻って、計時部96は、競技において基準となるランニングタイムに同期した時刻を計時する。例えば、競技スタート後に送信機11から時刻情報(ランニングタイム)が送られると、このランニングタイムに同期した時刻を計時する。
なお、計時部96は、高安定水晶発振器を備えており、同期後の時刻の計時を安定して維持することが可能となっている。
記憶部97は、例えば、不揮発性メモリ等からなり、タイム情報の送信に必要な情報を記憶する。
具体的に記憶部97は、上述した図4に示す各割り当てパターンを予め記憶している。また、記憶部97には、例えば、各計時地点に応じた記憶エリアがそれぞれ設けられており、各計時地点にて計時された競技タイムをそれぞれの別の記憶エリアに格納可能となっている。
更に、記憶部97は、無線タグ90毎(競技者RN毎)に異なるタグID(固有の識別情報)を予め記憶している。
通信回路98は、制御部95に制御され、割り当てパターンに応じて無線周波数帯域に割り当てられるチャンネルを使用して、複数回に亘ってタイム情報を受信機71に向けて送信する。
具体的に通信回路98は、無線周波数帯域における第1領域の1つのチャンネルを使用して2回に亘ってタイム情報を送信し、その後、第2領域の1つのチャンネルを使用してタイム情報を1回送信する。
この際、通信回路98は、各回の通信前に、キャリアセンスをおこない、使用するチャンネルが話中(他の無線タグが送信中)であるかどうかを検出する。そして、話中でない場合に限り、そのチャンネルを使用してタイム情報を送信する。
なお、3回の通信機会において、何れも話中であった場合には、通信回路98は、予備チャンネル(Busy−1〜Busy−3)を使用してタイム情報を送信する。
通信アンテナ99は、通信に使用されるアンテナであり、通信回路98により送信されるタイム情報を、所定周波数(使用するチャンネル)の電波に重畳して発する。
以下、上述した構成の競技用計時システムの動作について、図10及び図11を参照して説明する。図10は、チャンネル設定コンソール60が実行する割り当てパターン選定処理を説明するためのフローチャートである。また、図11は、無線タグ90が実行するタイム送信処理を説明するためのフローチャートである。
まず、図10に示す割り当てパターン選定処理について説明する。
チャンネル設定コンソール60は、障害状況テーブルをクリアし、変数iに初期値の1を設定する(ステップS11)。なお、この障害状況テーブルは、無線周波数帯域において障害が発生している状況を管理するためのテーブルであり、チャンネル設定コンソール60のワークメモリ等に確保される。
チャンネル設定コンソール60は、i番目のチャンネルについてキャリアセンスを行う(ステップS12)。
すなわち、チャンネル設定コンソール60は、検査用受信機61を制御して、無線周波数帯域区分けされた全46チャンネルにおけるi番目のチャンネルについてキャリアセンスを行わせる。
チャンネル設定コンソール60は、そのチャンネルでキャリアがあったか否かを判別する(ステップS13)。つまり、i番目のチャンネルが通信に使用されているかどうかを判別する。
チャンネル設定コンソール60は、キャリアがなかったと判別すると、後述するステップS16に処理を進める。
一方、キャリアがあったと判別した場合に、チャンネル設定コンソール60は、他の機器によるものか否かを判別する(ステップS14)。つまり、競技用計時システムと無関係な他の機器が、i番目のチャンネルを通信に使用しているかどうかを判別する。例えば、キャリアがあっても無線タグ90のIDが一定期間内に取得できなかったときに無関係な他の機器が使用していると判別する。また、チャンネル設定コンソール60に無線タグ90のIDの取得の成否を表示したり、別の検査用受信機に電波状態を表示し、このようなものから障害状況を判別した操作者がチャンネル設定コンソール60を操作して判別結果を確定するようにしても良い。
チャンネル設定コンソール60は、他の機器によるものではない(無線タグ90による通信である)と判別すると、後述するステップS16に処理を進める。
一方、他の機器によるものであると判別した場合に、チャンネル設定コンソール60は、障害状況テーブルにi番目のチャンネルを登録する(ステップS14)。つまり、i番目のチャンネルに障害が発生している旨を障害状況テーブルにセットする。
チャンネル設定コンソール60は、変数iに1を加算する(ステップS16)。つまり、次に検査するチャンネルに切り換える(進める)。
そして、変数iが46より大きいか否かを判別する(ステップS17)。つまり、無線周波数帯域における全チャンネルについてのキャリアセンスが終了したかどうかを判別する。
チャンネル設定コンソール60は、変数iが46より大きくない(46以下である)と判別すると、ステップS12の処理を戻し、上述したステップS12〜S17の処理を繰り返し実行する。
一方、変数iが46より大きいと判別した場合に、チャンネル設定コンソール60は、障害状況テーブルに基づいて、割り当てパターンを選定する(ステップS18)。
例えば、障害状況テーブルによって障害が全く発生していない(若しくは、全域で障害が発生している)ことを把握すると、チャンネル設定コンソール60は、図4(a)に示す割り当てパターンを選定する。また、障害状況テーブルによって一部のチャンネル(一部の領域)で障害が発生していることを把握すると、そのチャンネル(領域)を含まずに割り当てられている図4(b)〜(e)の何れかの割り当てパターンを選定する。
チャンネル設定コンソール60は、選定した割り当てパターンのパターン番号を電磁場に重畳させる(ステップS19)。
すなわち、チャンネル設定コンソール60は、変調磁場発生装置40を制御して、選択した割り当てパターンを指定するためのパターン番号をループコイル41上の電磁場に重畳させる。
これにより、競技者RNがループコイル41上に到達すると、無線タグ90は、パターン番号を受信し、この計時地点にて割り当てられる各チャンネルを把握することができる。
また、チャンネル設定コンソール60は、選定した割り当てパターンを受信コントロールボックス70に供給し、割り当てられるチャンネルを使用した無線タグ90との通信を適宜行えるようにする。
このような割り当てパターン選定処理により、計時地点おける現実の障害状況が検出され、この障害状況に応じて何れかの割り当てパターンが選定されることになる。例えば、無線周波数帯域における一部のチャンネルに障害が発生している場合に、そのチャンネルを含まない割り当てパターンが選定される。つまり、計時地点における通信環境に応じて、適切な割り当てパターンが選定されることになる。
次に、図11に示すタイム送信処理について説明する。なお、無線タグ90は、スタート地点で時刻情報(ランニングタイム)を受信済であり、このランニングタイムに同期した時刻を計時部96にて計時しているものとする。
まず、無線タグ90は、変調ありの電磁場を検出するまで待機する(ステップS21)。つまり、検出回路93が、ループコイル41上の変調された電磁場を検出するまで、後続処理の実行を待機する。
やがて、競技者RNがループコイル41上に到達し、変調された電磁場を検出すると、パターン番号を復調し、指定された割り当てパターンを読み出す(ステップS22)。
すなわち、復調回路94がパターン番号を復調すると、制御部95は、復調したパターン番号に対応する割り当てパターンを記憶部97から読み出す。これにより、無線タグ90は、その計時地点にて割り当てられる各チャンネルを把握する。
無線タグ90は、変調なしの電磁場を検出するまで待機する(ステップS23)。つまり、検出回路93が、ループコイル51上の変調されていない電磁場を検出するまで、後続処理の実行を待機する。
やがて、競技者RNがループコイル51上に到達すると、無線タグ90は、変調なしの電磁場を検出する。
無線タグ90は、電磁場からトリガポイントを検出し、競技タイムを計測する(ステップS24)。
すなわち、検出回路93がループコイル51上における電磁場の変極点を検出すると、制御部95は、その時点で計時部96が計時しているランニングタイムの時刻を競技タイムとして計測する。
無線タグ90は、通信機会をカウントするための変数nに初期値の1を設定し、また、通信回数をカウントするための変数kに初期値の0を設定する(ステップS25)。
そして、これから使用する通信チャンネルに第1領域中の1つのチャンネルを設定する(ステップS26)。なお、無線タグ90は、例えば、タグIDの末尾の数値に従って、第1領域の10チャンネルのうち1つのチャンネルを選択し、そのチャンネルをこれから使用する通信チャンネルに設定する。
無線タグ90は、キャリアセンスを行う(ステップS27)。つまり、そのチャンネルが他の無線タグ90により使用されている状態かどうかを検出する。そして、そのチャンネルが話中(他の無線タグ90が送信中)であるか否かを判別する(ステップS28)。
無線タグ90は、話中であると判別すると、後述するステップS31に処理を進める。
一方、話中でないと判別すると、無線タグ90は、n回目のタイム情報を送信する(ステップS29)。
すなわち、制御部95は、通信回路98を制御して、競技タイム及びタグIDを含んだタイム情報を、受信機71に送信する。
無線タグ90は、通信を行ったことにより、変数kに1を加算する(ステップS30)。
また、無線タグ90は、変数nに1を加算し(ステップS31)、変数nが3になったか否かを判別する(ステップS32)。つまり、次の通信機会が3回目であるかどうかを判別する。
無線タグ90は、変数nが3でないと判別すると、後述するステップS34に処理を進める。
一方、変数nが3であると判別した場合に、無線タグ90は、これから使用する通信チャンネルに第2領域中の1つのチャンネルを設定する(ステップS33)。なお、無線タグ90は、例えば、タグIDの末尾の数値に従って、第2領域の10チャンネルのうち1つのチャンネルを選択し、そのチャンネルをこれから使用する通信チャンネルに設定する。
無線タグ90は、変数nが3より大きいか否かを判別する(ステップS34)。つまり、3回目の通信機会を終えたかどうかを判別する。
無線タグ90は、変数nが3より大きくない(3以下である)と判別すると、ステップS27に処理を戻し、上述したステップS27〜S34の処理を繰り返し実行する。
一方、変数nが3より大きい(3回目の通信機会が終了した)と判別すると、無線タグ90は、変数kが0より大きいか否かを判別する(ステップS35)。つまり、1回以上の通信を行ったかどうかを判別する。
無線タグ90は、変数kが0より大ききと判別すると、ここでタイム送信処理を終える。
一方、変数kが0のままである(1回も通信を行っていない)と判別した場合に、無線タグ90は、変数nに初期値の1を設定し、これから使用する通信チャンネルにBusy−1を設定する(ステップS36)。つまり、ここから予備チャンネルを使用した通信に移行する。
無線タグ90は、キャリアセンスを行い(ステップS37)、そのチャンネルが話中であるか否かを判別する(ステップS38)。
無線タグ90は、話中であると判別すると、後述するステップS40に処理を進める。
一方、話中でないと判別すると、無線タグ90は、n回目のタイム情報を送信する(ステップS39)。つまり、予備チャンネルを使用して、タイム情報を受信機71に送信する。
無線タグ90は、変数nに1を加算し(ステップS40)、変数nが2になったか否かを判別する(ステップS41)。つまり、予備チャンネルでの次の通信機会が2回目であるかどうかを判別する。
無線タグ90は、変数nが2でないと判別すると、後述するステップS43に処理を進める。一方、変数nが2であると判別した場合に、無線タグ90は、これから使用する通信チャンネルにBusy−2を設定する(ステップS42)。
無線タグ90は、変数nが3になったか否かを判別する(ステップS43)。つまり、予備チャンネルにおける次の通信機会が3回目であるかどうかを判別する。
無線タグ90は、変数nが3でないと判別すると、後述するステップS45に処理を進める。一方、変数nが3であると判別した場合に、無線タグ90は、これから使用する通信チャンネルにBusy−3を設定する(ステップS44)。
無線タグ90は、変数nが3より大きいか否かを判別する(ステップS45)。つまり、予備チャンネルにおける3回目の通信機会を終えたかどうかを判別する。
無線タグ90は、変数nが3より大きくない(3以下である)と判別すると、ステップS37に処理を戻し、上述したステップS37〜S45の処理を繰り返し実行する。
一方、変数nが3より大きい(予備チャンネルにおける3回目の通信機会が終了した)と判別すると、無線タグ90は、このままタイム送信処理を終える。
このようなタイム送信処理により、選定された割り当てパターンが無線タグ90に伝えられ、その計時地点にて割り当てられる各チャンネルの1つ(第1領域中の1チャンネル及び、第2領域中の1チャンネル)を使用して複数回に亘って通信が行われる。
つまり、計時地点における通信環境に応じて、適切な割り当てパターンが選定されているため、障害が発生しているチャンネルを除いたチャンネルを使用して通信を行うことができる。
また、各回の通信前に、使用しようとするチャンネルが話中であるかどうかが判別され、話中でない場合に限り、そのチャンネルを使用してタイム情報が送信される。これにより、コリジョンの発生を抑制することができる。
そして、複数回の通信機会において、1回も通信できなかった場合に、異なる予備チャンネルを使用した複数回に亘った通信を行うことができる。
この結果、無線周波数帯域の一部で障害が発生しても、競技者個々のタイム情報を適切に送信することができる。
(他の実施形態)
上記の実施の形態では、各無線タグ90が3回に亘って、通信を行う場合について説明した。しかしながら、通信回数は、3回に限られず、4回以上であってもよい。
上記の実施の形態では、無線タグ90の計時部96にてランニングタイムに同期した時刻を計時させ、無線タグ90側で競技タイムを計時する場合について説明したが、受信コントロールボックス70等に別途タイマ機器30を接続し、受信機器側で競技タイムを計時するようにしてもよい。
例えば、無線タグ90は、ループコイル51上に生成される電磁場の変極点(トリガポイント)を検出すると、この検出時点から通信が終了するまでに要する経過時刻ΔTを求め、この経過時間ΔTを含んだタイム情報を受信機71に向けて送信する。
一方、受信コントロールボックス70は、ランニングタイムを計時するタイマ機器30と接続されており、無線タグ90から送られたタイム情報を受信した時点でタイマ機器30が計時しているランニングタイムを取得する。そして、このランニングタイムから経過時間ΔTを差し引くことにより、競技者RNが計時ラインL上に到達した際の競技タイムを算出する。
なお、この場合も、無線タグ90は、割り当てパターンに従って割り当てられる各チャンネルの1つ(第1領域中の1チャンネル及び、第2領域中の1チャンネル)を使用して複数回に亘った通信を行う。そのため、無線タグ90は、経過時間ΔTをその都度求めるものとする。
また、各回の通信前に、キャリアセンスにより話中か否かが判別され、話中でない場合に限り、タイム情報を送信する。そして、複数回の通信機会において、1回も通信できなかった場合に、異なる予備チャンネルを使用した複数回に亘った通信を行う。
この場合も、上述した無線タグ90側で競技タイムを計時する実施例と同様に、無線周波数帯域の一部で障害が発生しても、競技者個々のタイム情報を適切に送信することができる。
上記の実施の形態では、マラソン競技を一例として説明したが、計時対象の競技は、これに限られず任意である。
例えば、駅伝、競歩、身障者車椅子ロードレース、自転車ロードレース、トライアスロン、及び、ランニングやオリエンテーション等の山岳競技等にも適宜適用可能である。
以上説明したように、本発明によれば、無線周波数帯域の一部で障害が発生しても、競技者個々のタイム情報を適切に送信することができる。
本発明の実施形態に係る競技用計時システムの構成の一例を示す模式図である。 (a)が走路上に配置されるループコイル(略矩形形状)の一例を示す模式図であり、(b)が生成される電磁場と磁場検出コイルの向きを説明するための模式図であり、(c)が電磁場に重畳されるパターン番号の一例を示す模式図である。 (a)が走路上に配置されるループコイル(略8の字形状)の一例を示す模式図であり、(b)が生成される電磁場と磁場検出コイルの向きを説明するための模式図であり、(c)が電磁場の強度分布を説明するための模式図である。 (a)〜(e)共に、割り当てパターンの一例を示す模式図である。 無線タグの構成の一例を示すブロック図である。 (a),(b)共に、電磁場の検出の様子を説明するための模式図である。 (a)が生成される電磁場を説明するための模式図であり、(b)が復調されたパターン番号等を説明するための模式図である。 (a)〜(c)共に、割り当てパターンのチャンネルうち、通信に使用されるチャンネル選択される様子を説明するための模式図である。 (a)〜(c)共に、複数回に亘って通信を行う様子を説明するための模式図である。 本発明の実施形態に係る割り当てパターン選定処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係るタイム送信処理を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
10 送信コントロールボックス
11 送信機
20 時刻同期コンソール
30 タイマ機器
40 変調磁場発生装置
41 ループコイル
50 磁場発生装置
51 ループコイル
60 チャンネル設定コンソール
70 受信コントロールボックス
71 受信機
80 処理装置
90 無線タグ

Claims (7)

  1. 各競技者がそれぞれ携帯する複数の無線機器と、当該各無線機器から送られる情報を受信する受信側機器と、を含む競技用計時システムであって、
    前記各無線機器には、
    時刻を計時する計時手段と、
    無線周波数帯域に所定数割り当てて使用される各通信チャンネルの割り当てパターンを複数記憶するパターン記憶手段と、
    走路上に配置された第1のループコイルによって生成された電磁場から、前記各割り当てパターンの何れかを指定するための指定情報を取得する指定情報取得手段と、
    前記指定情報取得手段が取得した前記指定情報により指定される割り当てパターンを前記パターン記憶手段から読み出し、割り当てられる前記各通信チャンネルのうち自己が使用する通信チャンネルを特定するチャンネル特定手段と、
    走路上に配置された第2のループコイルによって生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出手段と、
    前記検出手段により前記トリガポイントが検出された際に、前記計時手段にて計時された時刻を含むタイム情報を、前記チャンネル特定手段によって特定された前記通信チャンネルを使用して前記受信側機器に向けて送信する無線通信手段と、が設けられ、
    前記受信側機器には、
    前記無線周波数帯域における障害状況を検出する障害状況検出手段と、
    前記障害状況検出手段が検出した前記障害状況に基づいて、何れかの割り当てパターンを選定するパターン選定手段と、
    前記パターン選定手段が選定した前記割り当てパターンについての指定情報を重畳した電磁場を前記第1のループコイルに生成させる電磁場生成手段と、
    前記パターン選定手段が選定した前記割り当てパターンに従って、前記各通信チャンネルを使用して前記各無線機器から送信される前記タイム情報を受信する受信手段と、が設けられている、
    ことを特徴とする競技用計時システム。
  2. 前記各無線機器には、前記無線通信手段が送信する前記タイム情報を、複数回に亘って送信させる送信制御手段が、更に設けられ、
    前記無線通信手段は、前記チャンネル特定手段により特定された前記通信チャンネルにおいて、他の前記無線機器から前記受信側機器への送信の有無を判別し、当該送信が無いと判別した場合に限り、特定された前記通信チャンネルを使用して前記タイム情報を前記受信側機器に向けて送信する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の競技用計時システム。
  3. 前記チャンネル特定手段は、前記割り当てパターンに従って割り当てられる前記各通信チャンネルのうち自己が使用する通信チャンネルを複数特定し、
    前記送信制御手段は、前記無線通信手段が送信する前記タイム情報を、特定された各通信チャンネルを変えつつ送信させる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の競技用計時システム。
  4. 前記割り当てパターンは、常用される通信チャンネルと、補助的に使用される予備通信チャンネルとについて、無線周波数帯域への割り当てを規定しており、
    前記送信制御手段は、前記無線通信手段が複数回の通信機会を得たものの前記タイム情報を1回も送信できなかった場合に、前記予備通信チャンネルを使用して前記タイム情報を送信させる、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の競技用計時システム。
  5. 前記障害状況検出手段は、前記無線周波数帯域に区分けされた全ての通信チャンネルについて障害発生の有無を検出し、
    前記パターン選定手段は、障害が発生している通信チャンネルを避けて割り当てられる割り当てパターンを選定する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の競技用計時システム。
  6. 各競技者にそれぞれ携帯され、受信側機器に向けて情報を送信する無線機器であって、
    時刻を計時する計時手段と、
    無線周波数帯域に所定数割り当てて使用される各通信チャンネルの割り当てパターンを複数記憶するパターン記憶手段と、
    走路上に生成された第1の電磁場から、前記各割り当てパターンの何れかを指定するための指定情報を取得する指定情報取得手段と、
    前記指定情報取得手段が取得した前記指定情報により指定される割り当てパターンを前記パターン記憶手段から読み出し、割り当てられる前記各通信チャンネルのうち自己が使用する通信チャンネルを特定するチャンネル特定手段と、
    走路上に生成された第2電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出手段と、
    前記検出手段により前記トリガポイントが検出された際に、前記計時手段にて計時された時刻を含むタイム情報を、前記チャンネル特定手段によって特定された前記通信チャンネルを使用して前記受信側機器に向けて送信する無線通信手段と、
    を備えることを特徴とする無線機器。
  7. 各競技者がそれぞれ携帯する複数の無線機器と、当該各無線機器から送られる情報を受信する受信側機器と、を含む競技用計時システムにおけるタイム送信方法であって、
    前記各無線機器は、無線周波数帯域に所定数割り当てて使用される各通信チャンネルの割り当てパターンを複数記憶する記憶部を有しており、
    前記受信側機器において、前記無線周波数帯域における障害状況を検出する障害状況検出ステップと、
    前記受信側機器において、前記障害状況検出ステップにて検出された前記障害状況に基づいて、何れかの割り当てパターンを選定するパターン選定ステップと、
    前記受信側機器において、前記パターン選定ステップにて選定された前記割り当てパターンについての指定情報を重畳した電磁場を第1のループコイルに生成させる電磁場生成ステップと、
    前記各無線機器において、時刻を計時する計時ステップと、
    前記各無線機器において、走路上に配置された第1のループコイルによって生成された電磁場から、前記各割り当てパターンの何れかを指定するための指定情報を取得する指定情報取得ステップと、
    前記各無線機器において、前記指定情報取得ステップにて取得された前記指定情報により指定される割り当てパターンを前記記憶部から読み出し、割り当てられる前記各通信チャンネルのうち自己が使用する通信チャンネルを特定するチャンネル特定ステップと、
    前記各無線機器において、走路上に配置された第2のループコイルによって生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出ステップと、
    前記各無線機器において、前記検出ステップにて前記トリガポイントが検出された際に、前記計時ステップにて計時された時刻を含むタイム情報を、前記チャンネル特定ステップにて特定された前記通信チャンネルを使用して前記受信側機器に向けて送信する無線通信ステップと、
    前記受信側機器において、前記パターン選定ステップにて選定された前記割り当てパターンに従って、前記各通信チャンネルを使用して前記各無線機器から送信される前記タイム情報を受信する受信ステップと、
    を備えることを特徴とするタイム送信方法。
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