JP4854541B2 - 競技用計時システム、無線機器、および、タイム送信方法 - Google Patents
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Description
最近では、各計時ポイントにおける通過タイムも含めた競技タイムを計測可能とするために、非接触にて競技者個々の競技タイムを計測する試みがなされている。例えば、競技者にタグ送信機を保持させ、このタグ送信機から送られる情報により、競技タイムを計測する計測システムが開発され、実用化に向けた運用試験等が試みられている。
この他にも、タグ送信機がUHF帯の微弱無線電波等にてIDを送出することにより、タグ送信機の通信距離の拡大を図る技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
これは、方形のループコイルによりトリガ信号が送信されるため、計時エリア内における正確なトリガポイント(例えば、ゴールライン等のような計時ライン)をタグ送信機にて検出することが極めて困難なことに起因している。そのため、タグ送信機は、競技者が計時エリアに入りトリガ信号を検出すると、直ちにIDの送信を開始し、計時エリアを抜けてトリガ信号の検出を終えるまで、IDを送信し続けている。
一方、ID受信ユニットは、このIDを最初に受信すると、その時刻を開始時刻とし、また、このIDの受信を終えると、その時刻を終了時刻とする。そして、開始時刻から終了時刻までの中間の時刻を求めることにより、このIDに対応する競技者の競技タイムを計時していた。
このため、ID受信ユニットにて、開始時刻や終了時刻が正しく得られずに不正確な競技タイムを計時してしまったり、IDの受信が殆ど行えずに計時すべき競技タイムをロストしてしまうという問題があった。
なお、特許文献2に開示されている技術では、コリジョンの発生を抑えるべく、タグ送信機側がランダムな間隔にてIDを送信している。それでも現実には、計時エリア内で各タグ送信機がそれぞれにIDの送信を繰り返すうちに、コリジョンが発生してしまっていた。
そのため、このようなコリジョンの発生を抑制すべく、送信前に、他のタグ送信機が送信中であるかを検出するためのキャリアセンスを、各タグ送信機にて行わせることも考えられる。
これらのような場合では、各タグ送信機にて、キャリアセンスが適切に行えなくなり、他のタグ送信機が送信中であっても、送信中でないと判別して送信を開始してしまい、結果としてコリジョンを生じさせてしまうことになる。
そのため、キャリアセンスが行えない状況でも、コリジョンの発生を抑制する技術が求められていた。
各競技者にそれぞれ携帯される複数の無線機器と、当該各無線機器から送られる情報を受信する受信側機器と、を含む競技用計時システムであって、
前記各無線機器には、
通信期間が区分けされた複数のタイムスロットのうち、通信に使用する何れかのタイムスロットを規定するパターン情報を記憶するパターン情報記憶手段と、
競技における基準時刻を計時する計時手段と、
走路上に生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記トリガポイントが検出された際に、前記計時手段にて計時された時刻を競技タイムとして計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された競技タイムを含むタイム情報を、前記通信期間において前記パターン情報記憶手段に記憶された前記パターン情報に規定されるタイムスロットにて前記受信側機器に向けて送信する無線通信手段と、が設けられ、
前記受信側機器には、
前記各無線機器の前記無線通信手段から各タイムスロットにて送信される前記タイム情報をそれぞれ受信する受信手段が設けられている、
ことを特徴とする。
この結果、比較的規模の大きな競技会において、キャリアセンスが行えない状況でも、競技者個々の競技タイムを適切に計時することができる。
前記無線通信手段は、前記パターン情報に規定される各タイムスロットにて、前記タイム情報をそれぞれ送信してもよい。
この場合、複数回に亘ってタイム情報が送信されるため、一部の通信がタイムスロットの重なりによって衝突した場合でも、残りの通信が衝突を生じることなく送信可能となる。
他の前記無線機器の前記パターン情報において規定される前記タイムスロットと重ならないタイムスロットと、
他の前記無線機器の前記パターン情報において規定される前記タイムスロットと重なるタイムスロットと、を規定するようにしてもよい。
この場合、通信期間やタイムスロットのずれがないときには他の無線機器のタイムスロットと重ならないタイムスロットによって通信が確保され、通信期間やタイムスロットのずれが生じたときには、他のタイムスロットが適宜にずれることによって衝突のない通信が確保される。
前記無線通信手段は、前記グループ毎に異なる通信チャンネルを用いて、前記タイム情報を送信し、
前記受信手段は、前記各無線機器の前記無線通信手段から各通信チャンネルを用いて送信される前記タイム情報をそれぞれ受信してもよい。
この場合、通信チャンネルが異なれば、通信の衝突が生じないため、より多くの無線機器が同時期に送信しても受信側機器で受信が可能となる。
各競技者にそれぞれ携帯され、受信側機器に向けて情報を送信する無線機器であって、
通信期間が区分けされた複数のタイムスロットのうち、通信に使用する何れかのタイムスロットを規定するパターン情報を記憶するパターン情報記憶手段と、
競技における基準時刻を計時する計時手段と、
走路上に生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記トリガポイントが検出された際に、前記計時手段にて計時された時刻を競技タイムとして計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された競技タイムを含むタイム情報を、前記通信期間において前記パターン情報記憶手段に記憶された前記パターン情報に規定されるタイムスロットにて前記受信側機器に向けて送信する無線通信手段と、
を備えることを特徴とする。
この結果、比較的規模の大きな競技会において、キャリアセンスが行えない状況でも、競技者個々の競技タイムを適切に計時することができる。
各競技者にそれぞれ携帯される複数の無線機器と、当該各無線機器から送られる情報を受信する受信側機器と、を含む競技用計時システムにおけるタイム送信方法であって、
前記各無線機器には、通信期間が区分けされた複数のタイムスロットのうち、通信に使用する何れかのタイムスロットを規定するパターン情報が記憶されており、
前記各無線機器において、競技における基準時刻を計時する計時ステップと、
前記各無線機器において、走路上に生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出ステップと、
前記各無線機器において、前記検出ステップにて前記トリガポイントが検出された際に、前記計時ステップにて計時された時刻を競技タイムとして計測する計測ステップと、
前記各無線機器において、前記計測ステップにて計測された競技タイムを含むタイム情報を、前記通信期間において前記パターン情報に規定されるタイムスロットにて前記受信側機器に向けて送信する無線通信ステップと、
前記受信側機器において、前記各無線機器の前記無線通信ステップにより各タイムスロットにて送信される前記タイム情報をそれぞれ受信する受信ステップと、
を備えることを特徴とする。
この結果、比較的規模の大きな競技会において、キャリアセンスが行えない状況でも、競技者個々の競技タイムを適切に計時することができる。
図1は、この発明の実施形態に適用される競技用計時システムの構成の一例を示す模式図である。なお、以下ではタイム計時を行う中継地点やゴール地点を、便宜的にまとめて計時地点として説明する。つまり、図中の計時地点は、中継地点やゴール地点を示している。
なお、スタート地点に配置されたタイマ機器10は、スタートピストルSPと接続されており、競技開始の合図と共にスタートピストルSPからスタート信号が供給される。そして、このタイマ機器10は、実際のスタート時刻とランニングタイムとの時差、つまり差分を求める。
この差分が、計時地点に配置されたタイマ機器10に入力され、計時地点においても、時差が解消されて同期したランニングタイムを計時することになる。
なお、変調磁場発生装置20には、計時地点に応じてそれぞれ異なる関門番号が定められている。
ループコイル21は、一例として、図2(a)に示すように、競技者RNの走行方向(図中の矢印A方向)に対して直交する方向に延びる直線bを中心線として、平行に所定距離だけ隔てた直線a、cに沿って略方形(矩形)に形成されている。そして、1辺に給電点sを有するように形成され、この給電点sから矢印方向に電流が流れるようになっている。
このループコイル21は、変調磁場発生装置20から給電点sを通じて変調信号が供給されると、コイル上に変調された交流電磁場を生成する。具体的には、図2(b)に示すような電磁場を生成する。この電磁場には、例えば、OOK(On-Off-Keying)等の振幅変調方式にて変調された関門番号等が重畳されている。
なお、無線タグ80は、このような変調された電磁場を検出すると、後述するように動作モード(時刻同期モード)に移行し、送信機41からの時刻配信を受けて時刻同期を行う。
ループコイル31は、一例として、図3(a)に示すように、矩形(方形)のコイル部を競技者RNの走行方向(矢印A方向)に2つ連ねたような8の字に形成されている。より詳細には、ループコイル31は8の字順方向巻きとなっており、8の字の中心(中点)、すなわち交差部に給電点sを有するように形成され、この給電点sを通って競技者RNの走行方向に対して直交する方向に延びる直線bを中心線として、略平行に所定距離だけ隔てた直線a,cに沿って、8の字の上下部が形成されている。なお、ループコイル31は、この直線bが計時を行うための図1に示す計時ラインL上に重なるように配置される。
つまり、直線b上の電磁場の電磁界強度は、第1の電磁場310aと第2の電磁場310bとの電磁場の磁力の打ち消しにより、その両側の電磁界強度よりも極めて小さくなっている(例えば、電磁界強度が”0”となっている)。
このため、競技者RNがループコイル31上を、矢印B方向に沿って通過した場合に、無線タグ80は、計時ラインL上(直線b上)を、第1の電磁場310aと第2の電磁場310bとの間の電磁場の変極点(後述するトリガポイント)として検出することができる。
例えば、送信機41は、ランニングタイムの時,分,秒(HH:MM:SS)を含んだ時刻情報を送信する。
この時刻情報を受信すると、無線タグ80は、ランニングタイムを計時部にセットし、タイマ機器10と同期がとれた正確なランニングタイムの計時を開始する。
なお、後述するように、各無線タグ80が所定数にグループ分けされており、グループに応じて異なる通信チャンネル(無線周波数)が使用されるようになっている。更に、各通信チャンネルにおいて、通信期間が所定数のスロット(タイムスロット)に区分けされており、後述する通信パターンに従って、無線タグ80が所定のタイムスロットにてタイム情報を送信することになる。例えば、無線タグ80は、通信期間の起点を、後述する自身の計時部で計時するランニングタイムが正秒(n秒000)となったタイミングとして、各タイムスロットを特定してタイム情報を送信する。
そのため、受信コントロールボックス60は、各通信チャンネルを受信機61を介して受信可能であり、また、タイマ機器10が計時するランニングタイム(例えば、秒以下の値)に同期して、各タイムスロットにてそれぞれ受信を試みて、多数の無線タグ80から同時期に送信され得るタイム情報を漏れなく取得できるようにしている。
例えば、受信機61は、各通信チャンネルの通信をそれぞれ受信可能となっており、受信コントロールボックス60に制御され、各タイムスロットにて送信され得るタイム情報をそれぞれ受信する。そして、受信したタイム情報を受信コントロールボックス60に供給する。
各計時地点において、無線タグ80は、ループコイル21上に生成される変調された電磁場を検出して時刻同期モードに移行し、また、ループコイル31上に生成される電磁場の変極点を検出して、その時点の時刻(ランニングタイム)から競技タイムを特定する。そして、無線タグ80は、この競技タイムを含むタイム情報を生成すると、自己の通信チャンネルを使用し、自己の通信パターンに従って、複数回に亘り、割り当てられたタイムスロットにてタイム情報を送信する。
そして、LFアンテナ81は、検出した電磁界強度を示す検出信号を増幅回路82に供給する。
例えば、ループコイル21上において、検出回路83は、図5(a)に示すように、電磁場の電磁界強度が閾値以上になると検出出力を「HI」とし、電磁界強度が閾値以下になると検出出力を「LO」とする。なお、検出回路83は、変調の有無も合わせて検出可能であり、変調を検出することで、競技者RN(無線タグ80)がループコイル21上に到達したことが判別できる。
一方、ループコイル31上において、検出回路83は、図5(b)に示すように、第1の電磁場310a及び、第2の電磁場310bの電磁場強度が閾値以上になると検出出力を「HI」とする。この際、ループコイル31上の電磁場には変調がかかっていないために、1回目で「HI」となった状態が所定期間以上持続し、これにより検出回路83は変調が無いことを検出する。つまり、検出回路83は、電磁場に変調が無いことから、競技者RNがループコイル31上に到達したことを検出する。
そして、第1の電磁場310aと第2の電磁場310bとの間で、電磁界強度が閾値以下になると検出回路83は、検出出力を「LO」とし、その後、第2の電磁場310bを検出して2回目に「HI」となった状態を電磁場の変極点として検出する。つまり、検出回路83は、図5(b)に示す2回目に「HI」となった状態を、ループコイル31上におけるトリガポイントとして特定する。
例えば、競技開始前に所定の動作確認を終えると、制御部84は、電力消費を抑えたスリープモード(省電力モード)に移行する。その後、競技が開始され、競技者RNが計時地点のループコイル21上に到達すると、制御部84は、スリープモードから動作モード(時刻同期モード)に移行する。そして、配信される時刻情報(例えば、ランニングタイムの時,分,秒等)を通信回路87にて受信すると、この時刻情報を計時部85にセットし、ランニングタイムを計時させる。
また、制御部84は、検出回路83がループコイル31上における電磁場の変極点を検出したタイミングで、計時部85が計時する時刻(ランニングタイム)を競技タイムとして特定する。つまり、上述した計時ラインL上で競技タイムを計測する。そして、制御部84は、計測した競技タイムを含んだタイム情報を、自己の通信チャンネルを使用し、自己の通信パターンに従って、複数回に亘り、割り当てられたタイムスロットにて送信する。
以下、このようなタイム情報の送信について、図6〜9を参照して、より具体的に説明する。
例えば、各無線タグ80が予めグループ分けされており、グループ毎に異なる通信チャネルを用いて通信を行えるようになっている。つまり、異なるグループ同士の無線タグ80では、使用する通信チャンネルが異なっているため、通信が衝突することはない。
更に、各通信チャンネルにおいて、例えば、1サイクル分の通信期間(一例として、1秒)が所定数のタイムスロットに区分けされており、時分割通信が行えるようになっている。つまり、同じグループの無線タグ80同士であっても、タイムスロットが異なれば、同一サイクル内で通信しても衝突が起こらない。
以降、同一の通信チャネル(グループが同じ無線タグ80同士)に注目して、説明する。
一例として、1サイクルを1秒とした場合、各タイムスロットは、それぞれ200ミリ秒が上限となる。そのため、無線タグ80は、この200ミリ秒の範囲内で、通信を終える必要がある。
より詳細には、図6(b)の通信Bのように、実際の通信がタイムスロットの中心部で、200ミリ秒よりも短く行われるようにコントロールしている。そして、隣接するタイムスロットの通信Aや通信Cのタイミングが多少ずれたとしても(遅れたり進んだりしたとしても)、各通信が重ならない、換言すれば衝突しない程度の時間で通信を終えるようにしている。
なお、説明の理解を容易にするため、図6(c)に示すように、各無線タグ80が通信を行うそれぞれのタイムスロットを、マトリックスにて表現して説明する。このマトリックスでは、5種類の通信パターン(パターンA〜E)が示されている。
例えば、図7(a)に示すように、1つの通信パターンで3回に亘って通信を行う等である。それでも、図7(b)に示すように、同じ通信パターンの無線タグ80が、1サイクルずつずれて通信が行われた場合、サイクル内のタイムスロットがそれぞれ重なってしまい、全ての通信が衝突してしまうことも起こり得る。
そのため、図8(a)に示すように、サイクル毎に異なる通信パターンを用いて(サイクル内のタイムスロットの位置がサイクルに応じて異なるようにして)、通信を行う等が方策として挙げられる。また、図8(a)に示す各通信パターンにおいては、他の無線タグ80の通信パターンにおいて規定されるタイムスロットと重ならないように各タイムスロットが規定される。
具体的には、1サイクルが5タイムスロットで、通信回数が3回の場合だと、図9(a)に示すように、1つのサイクルに3つ(それぞれ1回目,2回目,3回目)の通信期間が重なり合うことが起こり得る。この場合、重なった3つの通信期間で、最大5つの無線タグ80が同時期に通信を行うことができる。
但し、各無線タグ80において、3回の通信機会のうち、2回や1回の通信が衝突なく行えれば良いのであれば、処理できるタグの数は確率的に増えることになる。
例えば、図9(b)に示すように、3サイクルの通信パターンを5種類(パターンA−D−C,パターンB−E−D,パターンC−A−E,パターンD−B−A,パターンE−C−B)とし、これらが1サイクルずつずれて通信を行うとした場合、3つの通信期間が重なるのは、点線で囲んだ25通りが考えられる。そして、同じタイムスロットで通信を行うのがそれぞれ3通りずつあるため、1サイクル当たり、8個(25/3=8.33)の無線タグ80であれば、少なくとも1回の通信が正常に行える可能性が高いことになる。
なお、計時部85は、高安定水晶発振器を備えており、同期後の時刻の計時をある程度安定して維持することが可能となっている。
具体的には、各無線タグ80の記憶部86は、通信パターンを規定するパターン情報を記憶している。例えば、上述の図9(b)に示すような、5種類の通信パターン(3サイクル分の通信パターン)のうちの自身に対応付けられた通信パターンを記憶している。
更に、記憶部86は、無線タグ80毎(競技者RN毎)に異なるタグID(固有の識別情報)を予め記憶している。なお、このタグIDは、無線タグ80のグループ分け、つまり、通信に使用するチャンネルの割り当てに使用される。
また、通信回路87は、制御部84に制御され、自己の通信チャンネルを使用し、自己の通信パターンに従って、複数回に亘り、割り当てられたタイムスロットにてタイム情報を受信機61に向けて送信する。
このタイム送信処理及び、タイム受信処理は、競技中繰り返し実行される。なお、競技者RNが計時地点に至る途中において、無線タグ80は、電力消費を抑えたスリープモードに移行しているものとする。
やがて、競技者RNがループコイル21上に到達し、変調された電磁場を検出すると、無線タグ80は、スリープモードから動作モード(時刻同期モード)に移行する。
やがて、競技者RNがループコイル31上に到達すると、無線タグ80は、変調なしの電磁場を検出する。
例えば、通信パターンが図11に示すような「パターンA−D−C」である場合、1回目の通信時には、「スロット1」が特定され、また、2回目の通信時には、「スロット4」が特定され、そして、3回目の通信時には、「スロット3」が特定される。
一方、変数nが3より大きいと判別した場合に、無線タグ80は、タイム送信処理を終え、スリープモードに移行する。
受信コントロールボックス60は、無線タグ80から送られるタイム情報を、受信機61を介して待機する(ステップS21)。つまり、上述したタイム送信処理のステップS18にて送られるタイム情報を受信するまで、後続処理の実行を待機する。
なお、同時期に多数の無線タグ80からタイム情報が送信される場合があり、同一のタイムスロットにてタイム情報が送信された際には、通信が衝突してしまう(同一の通信チャンネルの場合)。
そのため、受信コントロールボックス60は、タイムスロットが重ならずに(同一の通信チャンネルの場合)送られたタイム情報を受信する。
この結果、比較的規模の大きな競技会において、キャリアセンスが行えない状況でも、競技者個々の競技タイムを適切に計時することができる。
以下、このような複数サイクル内に複数回の通信を行うタイム情報の送信について、図12,13を参照して、より具体的に説明する。なお、上記と同様に、同一の通信チャネル(グループが同じ無線タグ80同士)に注目して、説明する。
このような通信パターンを用いた通信を行うと、図12(b)に示すように、2回目、3回目の通信が衝突する場合でも(図中の×印)、1回目の通信は衝突しない。
また、同じ通信パターンの無線タグ80が、1サイクルずつずれて通信を行った場合には、図12(c)に示すように、衝突を回避することができる。
更に、1サイクルずつずれて通信する際に、自己の2回目と他の無線タグ80の1回目とが衝突するような通信パターンにて各無線タグ80が通信を行うとした場合でも、図12(d)に示すように、全ての通信が衝突することはない。
例えば、図13に示すように、通信パターンを9種類とし、これらが1サイクルずつずれて通信を行うとした場合、3つの通信期間が重なるのは、点線で囲んだ45通りが考えられる。そして、同じタイムスロットで通信を行うのがそれぞれ5通り(1部7通り)であるため、1サイクル当たり、9個(45/5=9)の無線タグ80であれば、少なくとも1回の通信が正常に行える可能性が高いことになる。
この結果、比較的規模の大きな競技会において、キャリアセンスが行えない状況でも、競技者個々の競技タイムを適切に計時することができる。
上記の実施形態では、通信期間(1サイクル)が、5つのタイムスロットに区分けされた場合について説明した。しかしながら、タイムスロットの数は、これに限られず、競技の規模(出場する競技者の数)等に応じて、適宜変更可能である。また、通信チャンネル数や通信パターンの種類も適宜変更可能である。
以下、具体的に説明する。
例えば、出場する競技者が100名であれば、通信チャンネルを10チャンネル使用する場合、1チャンネル当たり10種類の独立した通信パターンがあれば良いことになる。
また、1サイクルを10のタイムスロットに分割すれば、通信パターンは100種類作成され、通信が衝突することはない。また、その際、同じ通信パターンで、複数回に亘って通信を行ったとしても、衝突することはない。
具体的に、競技のコース幅(例えば、競技場のコース幅)を10mとし、50cm×50cmのエリアに1名の競技者が入り、そのスピードが5m/秒とした場合では、1秒間(1サイクル)で処理する無線タグ80の数は、200(10/0.5×5/0.5=200)程度となる。
そのため、200個/秒の処理能力が要求されることになり、先の100種類の通信パターンでは、対応できなくなる。
なお、各無線タグ80の通信が3回必要で、その通信に3サイクル必要とした場合、1チャンネル当たり60種類の通信パターンが必要になる。
それでも、上記と同様に、各無線タグ80において、3回の通信機会のうち、2回や1回の通信が衝突なく行えれば良いのであれば、処理できるタグの数は確率的に増えることになる。
この場合、3サイクル当たり54個(18×3=54)となり、多少少ないものの、現実の競技(実際には、30人程度)を考慮すると、十分な結果が得られている。
例えば、駅伝、競歩、身障者車椅子ロードレース、自転車ロードレース、トライアスロン、及び、ランニングやオリエンテーション等の山岳競技等にも適宜適用可能である。
20 変調磁場発生装置
21 ループコイル
30 磁場発生装置
31 ループコイル
40 送信コントロールボックス
41 送信機
50 時刻同期コンソール
60 受信コントロールボックス
61 受信機
70 処理装置
80 無線タグ
Claims (7)
- 各競技者にそれぞれ携帯される複数の無線機器と、当該各無線機器から送られる情報を受信する受信側機器と、を含む競技用計時システムであって、
前記各無線機器には、
通信期間が区分けされた複数のタイムスロットのうち、通信に使用する何れかのタイムスロットを規定するパターン情報を記憶するパターン情報記憶手段と、
競技における基準時刻を計時する計時手段と、
走路上に生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記トリガポイントが検出された際に、前記計時手段にて計時された時刻を競技タイムとして計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された競技タイムを含むタイム情報を、前記通信期間において前記パターン情報に規定されるタイムスロットにて前記受信側機器に向けて送信する無線通信手段と、
前記受信側機器には、
前記各無線機器の前記無線通信手段から各タイムスロットにて送信される前記タイム情報をそれぞれ受信する受信手段が設けられている、
ことを特徴とする競技用計時システム。 - 前記パターン情報記憶手段は、複数回の前記通信期間に使用するそれぞれのタイムスロットを規定するパターン情報を記憶し、
前記無線通信手段は、前記パターン情報に規定される各タイムスロットにて、前記タイム情報をそれぞれ送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の競技用計時システム。 - 前記パターン情報は、
他の前記無線機器の前記パターン情報において規定される前記タイムスロットと重ならないタイムスロットと、
他の前記無線機器の前記パターン情報において規定される前記タイムスロットと重なるタイムスロットと、を規定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の競技用計時システム。 - 前記各無線機器は、予め複数のグループにグループ分けされており、
前記無線通信手段は、前記グループ毎に異なる通信チャンネルを用いて、前記タイム情報を送信し、
前記受信手段は、前記各無線機器の前記無線通信手段から各通信チャンネルを用いて送信される前記タイム情報をそれぞれ受信する、
ことを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の競技用計時システム。 - 前記受信手段は、前記各無線機器同士の通信で衝突の生じなかったタイムスロットにて送信された前記タイム情報を受信する、
ことを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1項に記載の競技用計時システム。 - 各競技者にそれぞれ携帯され、受信側機器に向けて情報を送信する無線機器であって、
通信期間が区分けされた複数のタイムスロットのうち、通信に使用する何れかのタイムスロットを規定するパターン情報を記憶するパターン情報記憶手段と、
競技における基準時刻を計時する計時手段と、
走路上に生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出手段と、
前記検出手段により前記トリガポイントが検出された際に、前記計時手段にて計時された時刻を競技タイムとして計測する計測手段と、
前記計測手段により計測された競技タイムを含むタイム情報を、前記通信期間において前記パターン情報記憶手段に記憶された前記パターン情報に規定されるタイムスロットにて前記受信側機器に向けて送信する無線通信手段と、
を備えることを特徴とする無線機器。 - 各競技者にそれぞれ携帯される複数の無線機器と、当該各無線機器から送られる情報を受信する受信側機器と、を含む競技用計時システムにおけるタイム送信方法であって、
前記各無線機器には、通信期間が区分けされた複数のタイムスロットのうち、通信に使用する何れかのタイムスロットを規定するパターン情報が記憶されており、
前記各無線機器において、競技における基準時刻を計時する計時ステップと、
前記各無線機器において、走路上に生成された電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、トリガポイントを検出する検出ステップと、
前記各無線機器において、前記検出ステップにて前記トリガポイントが検出された際に、前記計時ステップにて計時された時刻を競技タイムとして計測する計測ステップと、
前記各無線機器において、前記計測ステップにて計測された競技タイムを含むタイム情報を、前記通信期間において前記パターン情報に規定されるタイムスロットにて前記受信側機器に向けて送信する無線通信ステップと、
前記受信側機器において、前記各無線機器の前記無線通信ステップにより各タイムスロットにて送信される前記タイム情報をそれぞれ受信する受信ステップと、
を備えることを特徴とするタイム送信方法。
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