JP4744347B2 - 競技用計測システム、および、タイム補正方法 - Google Patents
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Description
最近では、各計時ポイントにおける通過タイムも含めた競技タイムを計測可能とするために、非接触にて競技者個々の競技タイムを計測する試みがなされている。例えば、競技者にタグ送信機を保持させ、このタグ送信機から送られる情報により、競技タイムを計測する計測システムが開発され、実用化に向けた運用試験等が試みられている。
すなわち、特許文献1に記載の競技用計測システムでは、途中の計時地点においても、正確な計測タイムをほぼリアルタイムに収集することができる。そのため、例えば、テレビ放送される大規模なマラソン競技において、このようにリアルタイムに収集した計測タイムを速報データとして、使用することもできる。
そのため、小規模なマラソン競技にて用いられる競技用計測システムの場合、途中の計時地点に配置する設備等をかなり簡略化できることが予想される。
このような事態が生じてしまうと、小規模なマラソン競技といえども、実用に耐えないことになる。
競技者が携帯する無線機器と、スタート地点に配置され、基準時刻に基づいた第1の時刻情報を前記無線機器に供給する時刻供給装置と、ゴール地点に配置され、前記基準時刻に基づいた第2の時刻情報を前記無線機器に供給すると共に前記無線機器からタイム情報を取得するタイム取得装置と、を含む競技用計測システムであって、
前記無線機器には、
前記時刻供給装置から供給される前記第1の時刻情報及び、前記タイム取得装置から供給される前記第2の時刻情報を取得する時刻情報取得手段と、
前記時刻情報取得手段にて前記第1の時刻情報が取得されると、前記第1の時刻情報に基づいて、前記基準時刻と同期した時刻の計時を開始する計時手段と、
競技者が走行する走路上に生成された電磁場を検出する電磁場検出手段と、
前記電磁場検出手段にて検出された前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、予め規定された計時ポイントを検出する計時ポイント検出手段と、
前記計時ポイント検出手段にて前記計時ポイントが検出された際に、前記計時手段にて計時された時刻を競技タイムとして計測するタイム計測手段と、
前記タイム計測手段にて計測された前記競技タイムを記憶する記憶手段と、
前記時刻情報取得手段にて前記第2の時刻情報が取得されると、前記計時手段が計時している時刻の誤差を算定し、算定した前記誤差に基づいて、前記記憶手段にて記憶された前記競技タイムを線形的に補正するタイム補正手段と、
前記タイム補正手段にて補正された前記競技タイムを含む前記タイム情報を前記タイム取得装置に供給するタイム供給手段と、が設けられている、
ことを特徴とする。
この結果、より簡易な構成にて、競技者個々の正確な競技タイムを取得することができる。
前記タイム補正手段は、前記第1の時刻情報にて示される前記基準時刻から前記第2の時刻情報にて示される前記基準時刻までの全体時間に対する、前記第1の時刻情報にて示される前記基準時刻から前記競技タイムまでの経過時間の割合を求め、求めた前記割合に算定した前記現時点の誤差を乗じることにより前記相当誤差を求め、求めた前記相当誤差に基づいて前記競技タイムを補正してもよい。
前記タイム取得装置は、前記無線機器から前記タイム情報を取得すると、取得した前記タイム情報に含まれる前記競技タイムを、実際のスタート時刻と前記スタート予定時刻との時差を示す差分に基づいて、一律に補正してもよい。
競技者が携帯する無線機器と、スタート地点に配置され、基準時刻に基づいた第1の時刻情報を前記無線機器に供給する時刻供給装置と、ゴール地点に配置され、前記基準時刻に基づいた第2の時刻情報を前記無線機器に供給すると共に前記無線機器からタイム情報を取得するタイム取得装置と、を含むシステムにおける前記無線機器のタイム補正方法であって、
前記無線機器において、前記時刻供給装置から供給される前記第1の時刻情報及び、前記タイム取得装置から供給される前記第2の時刻情報を取得する時刻情報取得ステップと、
前記時刻情報取得ステップにて前記第1の時刻情報が取得されると、前記第1の時刻情報に基づいて、前記基準時刻と同期した時刻の計時を開始する計時ステップと、
競技者が走行する走路上に生成された電磁場を検出する電磁場検出ステップと、
前記電磁場検出ステップにて検出された前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、予め規定された計時ポイントを検出する計時ポイント検出ステップと、
前記計時ポイント検出ステップにて前記計時ポイントが検出された際に、前記計時ステップにて計時された時刻を競技タイムとして計測するタイム計測ステップと、
前記タイム計測ステップにて計測された前記競技タイムを自己の記憶部に格納する格納ステップと、
前記時刻情報取得ステップにて前記第2の時刻情報が取得されると、前記計時ステップにて計時された時刻の誤差を算定し、算定した前記誤差に基づいて、前記格納ステップにて格納された前記競技タイムを線形的に補正するタイム補正ステップと、
前記タイム補正ステップにて補正された前記競技タイムを含む前記タイム情報を前記タイム取得装置に供給するタイム供給ステップと、
を備えることを特徴とする。
この結果、より簡易な構成にて、競技者個々の正確な競技タイムを取得することができる。
図1は、この発明の実施形態に適用される競技用計測システムの構成の一例を示す模式図である。なお、以下ではゴールに至る途中で競技タイムの計時(計測)を行う幾つかの地点(中継地点等)を、便宜的にまとめて途中計時地点として説明する。
具体的に変調磁場発生装置10は、所定周波数に同期した正弦波を発生させる正弦波発生回路と、送信すべきマットID(固有の識別情報)に従って、正弦波を所定方式にて変調させる変調回路と、変調させた信号(変調信号)を増幅してループコイル11に供給する電力増幅回路とを含んで構成される。
なお、変調磁場発生装置10a〜10cには、それぞれの配置地点を示すマットIDが定められている。つまり、変調磁場発生装置10a〜10cには、順に、スタート地点、途中計時地点、そして、ゴール地点を示すマットIDが定められている。
また、変調磁場発生装置10dには、タイム収集場所を示すマットIDが定められている。
具体的にループコイル11は、一例として、図2(a)に示すように、競技者RNの走行方向(図2(b)矢印A方向)に対して直交する方向に延びる直線bを中心線として、並行に所定距離だけ隔てた直線a、cに沿って、略方形(矩形)が形成されている。そして、1辺に給電点sを有するように形成され、この給電点sから矢印方向に電流が流れるようになっている。
ループコイル11は、変調磁場発生装置10から給電点sを通じて変調信号が供給されると、変調された電磁場をコイル上に生成する。具体的には、図2(b)に示すような電磁場を生成する。この電磁場には、一例として、図2(c)に示すようなOOK(On−Off−Keying)等の振幅変調方式にて変調されたマットID(プリアンブル及びマットID)が重畳されている。
そのため、ループコイル11上を、競技者RNが通過した場合にだけ、無線タグ80にマットIDが送信されることになる。
なお、上述したように、変調磁場発生装置10a〜10dには、異なるマットIDが定められているため、ループコイル11a〜11dからは、異なるマットIDが無線タグ80に送信される。
ループコイル21は、一例として、図3(a)に示すように、矩形(方形)のコイル部を競技者RNの走行方向(矢印A方向)に2つ連ねたような8の字に形成されている。より詳細には、ループコイル21は8の字順方向巻きとなっており、8の字の中心(中点)、すなわち交差部に給電点sを有するように形成され、この給電点sを通って競技者RNの走行方向に対して直交する方向に延びる直線bを中心線として、略平行に所定距離だけ隔てた直線a,bに沿って、8の字の上下部が形成されている。なお、ループコイル21は、この直線bが計時を行うための図1に示す計時ラインLに重なるように配置される。
つまり、直線b上の電磁場の電磁界強度は、第1の電磁場210aと第2の電磁場210bとの電磁場の磁力の打ち消しにより、その両側の電磁界強度よりも極めて小さくなっている(例えば、電磁界強度が”0”となっている)。
このため、競技者RNがループコイル21上を、矢印B方向に沿って通過した場合に、無線タグ80は、計時ラインL上(直線b上)を、第1の電磁場210aと第2の電磁場210bとの間の電磁場の変極点(後述するトリガポイント)として検出することができる。
例えば、競技の開始前に全てのタイマ機器30がスタート地点に集められ、図4(a)に示すように、各タイマ機器30(30a〜30c)をケーブルCBで接続して、同時にダウンカウントを開始させる。つまり、ダウンカウントする時間(残り時間)をセットすると共に、セットした時間を考慮した適切なタイミングで、グリップスイッチGSからダウンカウント開始信号を供給する。これにより、各タイマ機器30は、同期してダウンカウントを開始し、スタート予定時刻から同期したランニングタイムを計時することになる。
この他にも、GPS(Global Positioning System)衛星等から得られる標準時刻を共通に計時してもよい。
例えば、図4(b)に示すように、標準時刻受信機KJが接続されたタイマ機器30aと他のタイマ機器30(30b,30c)とをケーブルCBで接続して、共通に標準時刻の計時を開始させる。
その後、競技が開始され、図4(c)に示すように、スタートピストルSPと接続されたタイマ機器30aにスタート信号が供給されると、このタイマ機器30aは、スタート時刻とランニングタイムとの時差、つまり、実際のスタート時刻とスタート予定時刻との差分を求める。そして、後述するように、ゴール地点の処理装置70にこの差分が入力され、収集された競技タイムが一律に補正される。
そして、送受信コントロールボックス60は、送受信機61を介して、無線タグ80から送られるタイム情報を受信する。つまり、途中計時地点及びゴール地点にて計測された競技タイム(各地点の競技タイム)が含まれるタイム情報を、無線タグ80から受信する。
なお、無線タグ80は、上述したタイム補正用の時刻情報等に基づいて、各地点の競技タイムを適宜補正した後に、タイム情報を生成して送受信機61に送信するものとする。この競技タイムの補正については、無線タグ80の構成を後述する際に、詳細に説明する。
つまり、タイマ機器30(30a〜30c)及び、無線タグ80が、スタート予定時刻からアップカウントされるランニングタイムを計時しており、計測される競技タイムも、このランニングタイムを基準としている。このため、実際のスタート時刻とスタート予定時刻との差分を用いて、全ての競技タイムを一律に補正することで、時差が解消された競技タイムがそれぞれ得られることになる。
なお、無線タグ80は、スタート前にループコイル11a上に生成される電磁場を検出すると、時刻セットモードに移行し、受信した時刻セット用の時刻情報によって、タイマ機器30と同期したランニングタイムの計時を開始する。
また、競技がスタートし、競技者RNが途中計時地点やゴール地点に到達すると、無線タグ80は、ループコイル11b,11c上に生成される電磁場を検出してタイム計測モードに移行する。そして、ループコイル21a,21b上に生成される電磁場の変極点を検出すると、その時点で自己が計時するランニングタイム(後述する計時部86が計時する時刻)から競技タイムを計測する。
更に、無線タグ80は、ループコイル11d上に生成される電磁場を検出すると、タイム送信モードに移行し、受信したタイム補正用の時刻情報等に基づいて各地点の競技タイムを適宜補正した後に、タイム情報を生成して送受信機61に送信する。
そして、LFアンテナ81は、検出した電磁界強度を示す検出信号を増幅回路82に供給する。
ループコイル11上において、検出回路83は、図6(a)に示すように、LFアンテナで受信する電磁場の電磁界強度が閾値以上になると検出出力を「HI」とし、電磁界強度が閾値以下になると検出出力を「LO」とする。なお、検出回路83は、変調の有無も合わせて検出する。つまり、一旦「HI」となった状態から後述のプリアンブルやマットIDを示す「HI」「LO」の組み合わせが変調速度で表れ、このパルス列を検出できれば、検出回路83は、無線タグ80(競技者RN)がループコイル11上に到達したことを検出することになる。
一方、ループコイル21上において、検出回路83は、図6(b)に示すように、LFアンテナで順次受信する第1の電磁場210a、第2の電磁場210bの電磁場強度が閾値以上になると検出出力を「HI」とする。ループコイル21の生成する電磁場には変調がかかっていないために、1回目に「HI」となった状態が所定期間以上持続し、これにより検出回路83は変調が無いことを検出する。検出回路83は、変調が無いときに、無線タグ80がループコイル21上に到達したことを検出する。そうして、検出回路83は、第2の電磁場210bを検出して2回目に「HI」となった状態を電磁場の変極点として検出する。つまり、図6(b)に示す2回目に「HI」となった状態を、ループコイル21上におけるトリガポイントとして特定する。
例えば、図7(a)に示すような電磁場に、図7(b)に示すようなマットID(プリアンブル及びマットID)が重畳されている場合に、復調回路84は、図示しない周知のAGC回路(Automatic Gain Control)により、レベル調整を行った後に、マットIDを復調する。これにより、ループコイル11(変調磁場発生装置10)の個体差や環境等により、生成される電磁場のレベルが異なる場合でも、マットIDを適切に取得できる。
また、競技のスタート後に、復調回路84が途中計時地点やゴール地点を示すマットIDを復調(受信)すると、制御部85はタイム計測モードに移行する。そして、検出回路83がループコイル21上における電磁場の変極点を検出したタイミングで、計時部86が計時する時刻(ランニングタイム)を競技タイムとして計測する。制御部85は、このように計測した競技タイムを、記憶部87に順次記憶する。
まず、制御部85は、タイム補正用の時刻情報を受信したタイミングで、計時部86にて計時されたランニングタイムを特定し、特定したランニングタイムが、正確なランニングタイムと比較してどれくらいの誤差を生じているか算定する。つまり、計時部86が計時する時刻における現時点の誤差を算定する。
具体的に制御部85は、以下の数式1により、計時部86が計時する時刻における現時点の誤差を算定する。
Δt=TT−TE
Δt:誤差
TT:計時部86が計時していたランニングタイム
TE:タイム補正用のランニングタイム
具体的に制御部85は、以下の数式2により、途中計時点及びゴール地点の競技タイムをそれぞれリニアに補正する。つまり、
そして、制御部85は、このようにリニアに補正した各競技タイムからタイム情報を生成して、送受信機61に送信する。
なお、計時部86は、高安定水晶発振器を備えており、同期後の時刻の計時をある程度安定して維持することが可能となっている。
この記憶部87には、少なくとも各途中計時地点用及び、ゴール地点用の記憶エリアがそれぞれ設けられており、競技タイムが計測される毎に対応する記憶エリアに格納可能となっている。つまり、上述したマットIDに応じて、途中計時地点用の各記憶エリア又は、ゴール地点用の記憶エリアに、競技タイム等が適宜格納される。
また、記憶部87は、スタート前に受信した時刻情報(時刻セット用のランニングタイムTS)を記憶する。この時刻情報は、上述したタイム補正用のランニングタイムTE(正確なランニングタイム)と共に、各地点の競技タイムを補正する際に使用される。
更に、記憶部87は、例えば、別エリアに、無線タグ80毎(競技者RN毎)に異なる固有の識別情報(タグID)等を予め記憶している。
また、通信回路88は、制御部85によって各地点の競技タイム(補正後の競技タイムTn’)を含むタイム情報が生成されると、このタイム情報を送受信機61に向けて送信する。
最初に図8を参照してタイム計測処理について説明する。
競技タイムを格納後、無線タグ80は、上述したステップS10に処理を戻す。
つまり、ゴール後のループコイル11d上にて、タイム収集場所であることを示すマットIDを受信したため、無線タグ80は、タイム送信モードに移行し、以下に説明するタイム情報送信処理を実行する。
続いて、図9を参照して、このタイム情報送信処理について説明する。
具体的に制御部85は、上述した数式1により、計時部86が計時する時刻の誤差を算定する。
具体的に制御部85は、上述した数式2により、途中計時点及びゴール地点の競技タイムをそれぞれリニアに補正する。
なお、所定人数分の処理を終えていないと判別すると、処理装置70は、ステップS32に処理を戻し、上述したステップS32〜S35の処理を繰り返し実行する。
一方、所定人数分の処理を終えたと判別すると、処理装置70は、スタート時差補正処理を終える。
この結果、より簡易な構成にて、競技者個々の正確な競技タイムを取得することができる。
上記の実施形態では、処理装置70に差分を供給することで、各競技タイムの時差を一律に補正する場合について説明したが、他の装置等がスタート時の時差を解消してもよい。
例えば、競技者RNがゴール地点に到達する前に、送受信コントロールボックス60を通じて、タイマ機器30cに差分が入力されている状況で、送受信コントロールボックス60が、各競技タイムの時差を補正してもよい。
以下、送受信コントロールボックス60がスタート時の時差を解消する場合について、説明する。
そのため、タイム補正用の時刻情報として、そのままでは使用することができない。これは、無線タグ80(計時部86)のランニングタイムが、時間の経過と共にリニアに誤差が生じて(拡大して)いるため、経過時間に左右されない差分によって、スタート時の時差が解消されたタイマ機器30cのランニングタイムでは、その誤差を適切に補正することができない。
この場合、上記と同様に、スタート予定時刻からアップカウントしたランニングタイムを、タイム補正用の時刻情報として送ることになるため、無線タグ80では、上述した数式1により、計時部86が計時する時刻の誤差を算定し、そして、上述した数式2により、途中計時点及びゴール地点の競技タイムをそれぞれリニアに補正することができる。
そして、送受信コントロールボックス60は、正確な各競技タイムをタグIDと共に、処理装置70に供給する。
しかしながら、これらの送信・受信タイミングが、スタート前及びゴール後であるため、無線通信の代わりに、有線通信を採用してもよい。
以下、無線タグ80との情報通信を有線により行う場合について、図11を参照して説明する。
なお、他の構成は、図1の競技用計測システムと同様である。
この時刻情報を取得すると、無線タグ80は、タイマ機器30と同期した時刻の計時(ダウンカウント)を開始する。そして、このように計時を開始した無線タグ80を競技者RNに配布する。
この時刻情報を取得すると、無線タグ80は、上述した数式1により、計時部86が計時する時刻の誤差を算定し、また、上述した数式2により、途中計時点及びゴール地点の競技タイムをそれぞれリニアに補正する。そして、無線タグ80は、補正した各競技タイムからタイム情報を生成し、送受信コントロールボックス60に供給する。
つまり、より簡易な構成にて、競技者個々の正確な競技タイムを取得することができる。
11a〜11d ループコイル
20a,20b 磁場発生装置
21a,21b ループコイル
30a〜30c タイマ機器
40 送信コントロールボックス
41 送信機
50 時刻セットコンソール
60 送受信コントロールボックス
61 送受信機
70 処理装置
80 無線タグ
Claims (5)
- 競技者が携帯する無線機器と、スタート地点に配置され、基準時刻に基づいた第1の時刻情報を前記無線機器に供給する時刻供給装置と、ゴール地点に配置され、前記基準時刻に基づいた第2の時刻情報を前記無線機器に供給すると共に前記無線機器からタイム情報を取得するタイム取得装置と、を含む競技用計測システムであって、
前記無線機器には、
前記時刻供給装置から供給される前記第1の時刻情報及び、前記タイム取得装置から供給される前記第2の時刻情報を取得する時刻情報取得手段と、
前記時刻情報取得手段にて前記第1の時刻情報が取得されると、前記第1の時刻情報に基づいて、前記基準時刻と同期した時刻の計時を開始する計時手段と、
競技者が走行する走路上に生成された電磁場を検出する電磁場検出手段と、
前記電磁場検出手段にて検出された前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、予め規定された計時ポイントを検出する計時ポイント検出手段と、
前記計時ポイント検出手段にて前記計時ポイントが検出された際に、前記計時手段にて計時された時刻を競技タイムとして計測するタイム計測手段と、
前記タイム計測手段にて計測された前記競技タイムを記憶する記憶手段と、
前記時刻情報取得手段にて前記第2の時刻情報が取得されると、前記計時手段が計時している時刻の誤差を算定し、算定した前記誤差に基づいて、前記記憶手段にて記憶された前記競技タイムを線形的に補正するタイム補正手段と、
前記タイム補正手段にて補正された前記競技タイムを含む前記タイム情報を前記タイム取得装置に供給するタイム供給手段と、が設けられている、
ことを特徴とする競技用計測システム。 - 前記タイム補正手段は、前記第2の時刻情報にて示される前記基準時刻から、前記計時手段が計時している時刻における現時点の誤差を算定し、算定した前記現時点の誤差を前記競技タイムが計測された際に相当する相当誤差に修正し、修正した前記相当誤差に基づいて、前記競技タイムを補正する、
ことを特徴とする請求項1に記載の競技用計測システム。 - 前記記憶手段は、前記時刻情報取得手段が取得した前記第1の時刻情報を更に記憶し、
前記タイム補正手段は、前記第1の時刻情報にて示される前記基準時刻から前記第2の時刻情報にて示される前記基準時刻までの全体時間に対する、前記第1の時刻情報にて示される前記基準時刻から前記競技タイムまでの経過時間の割合を求め、求めた前記割合に算定した前記現時点の誤差を乗じることにより前記相当誤差を求め、求めた前記相当誤差に基づいて前記競技タイムを補正する、
ことを特徴とする請求項2に記載の競技用計測システム。 - 前記時刻供給装置及び前記タイム取得装置は、スタート予定時刻に基づいた前記第1及び前記第2の時刻情報を前記無線機器に供給し、
前記タイム取得装置は、前記無線機器から前記タイム情報を取得すると、取得した前記タイム情報に含まれる前記競技タイムを、実際のスタート時刻と前記スタート予定時刻との時差を示す差分に基づいて、一律に補正する、
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の競技用計測システム。 - 競技者が携帯する無線機器と、スタート地点に配置され、基準時刻に基づいた第1の時刻情報を前記無線機器に供給する時刻供給装置と、ゴール地点に配置され、前記基準時刻に基づいた第2の時刻情報を前記無線機器に供給すると共に前記無線機器からタイム情報を取得するタイム取得装置と、を含むシステムにおける前記無線機器のタイム補正方法であって、
前記無線機器において、前記時刻供給装置から供給される前記第1の時刻情報及び、前記タイム取得装置から供給される前記第2の時刻情報を取得する時刻情報取得ステップと、
前記時刻情報取得ステップにて前記第1の時刻情報が取得されると、前記第1の時刻情報に基づいて、前記基準時刻と同期した時刻の計時を開始する計時ステップと、
競技者が走行する走路上に生成された電磁場を検出する電磁場検出ステップと、
前記電磁場検出ステップにて検出された前記電磁場の電磁界強度の増減に基づいて、予め規定された計時ポイントを検出する計時ポイント検出ステップと、
前記計時ポイント検出ステップにて前記計時ポイントが検出された際に、前記計時ステップにて計時された時刻を競技タイムとして計測するタイム計測ステップと、
前記タイム計測ステップにて計測された前記競技タイムを自己の記憶部に格納する格納ステップと、
前記時刻情報取得ステップにて前記第2の時刻情報が取得されると、前記計時ステップにて計時された時刻の誤差を算定し、算定した前記誤差に基づいて、前記格納ステップにて格納された前記競技タイムを線形的に補正するタイム補正ステップと、
前記タイム補正ステップにて補正された前記競技タイムを含む前記タイム情報を前記タイム取得装置に供給するタイム供給ステップと、
を備えることを特徴とするタイム補正方法。
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