JP2004125765A - 計測システム - Google Patents
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Abstract
【課題】従来からあるタグシステムでは通常バッテリー等の電力を有しないため、タグ送信機を取り付ける位置が限られていたこと、及び複数のタグが存在した場合、測定データ欠損の問題が生じたこと
【解決手段】本発明ではタグ送信機にバッテリーを有し、長波帯のタグ起動信号の受信することを契機に、タグ送信機からUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波を送出することにより通信距離の拡大を図ることで取り付ける位置の制限を無くし、一方、送信タイミングをタグ内部に記憶されている変数値と乱数発生部の乱数値とを掛け合わせた時間でランダム的に送信を繰り返す手段で、個々のタグ送信機から送出されるタグ情報のデータ送信のタイミングをずらして送信することにより、測定データ欠損の問題を解決する。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明ではタグ送信機にバッテリーを有し、長波帯のタグ起動信号の受信することを契機に、タグ送信機からUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波を送出することにより通信距離の拡大を図ることで取り付ける位置の制限を無くし、一方、送信タイミングをタグ内部に記憶されている変数値と乱数発生部の乱数値とを掛け合わせた時間でランダム的に送信を繰り返す手段で、個々のタグ送信機から送出されるタグ情報のデータ送信のタイミングをずらして送信することにより、測定データ欠損の問題を解決する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明に属する技術分野】
本発明は、タグシステム(データキャリアシステム)をマラソンランナー等に装着して、スタートからゴールまでの経過時間やラップ時間を計る計測システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は従来のデータキャリアシステムを利用したタグ送信機のブロック図で、例えば起動信号受信コイル1、パラレル/シリアル変換部2、データラッチ部3、EEPROM4、及び送信部5から構成されている。
また、一般にデータキャリアシステムを利用した計測システムは、あらかじめ記憶された単一データ(例えば、背番号情報その他のID情報)を至近距離で送信を行ない、各計時ユニットで受信したID情報とタイムスタンプ及び計時ユニットの機番番号とを付加したデータ列を集計部である上位システムあてに送出して、各計時ユニット毎の時間差を計測する計測システムに利用されていることはよく知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
上記のようなタグ送信機は、通常バッテリー等の電力を有しないためタグ送信機の送信電力が極小であり、そのためタグ情報のデータ送信できる通信距離が数cm乃至数十cmと限られていたため、起動信号送信コイルアンテナの取り付け位置が限られていたこと
また、一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、複数のタグ送信機がデータ送信するので混信状態になり、個々のタグ情報を処理できないので計時ユニットでは測定出来ず、測定データが欠損するという問題が生じた。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第3024172号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の問題点を整理すると、
課題1.従来からあるタグシステムでは通常バッテリー等の電力を有しないためタグ送信機の送信電力が極小であり、そのためタグ情報のデータ送信できる通信距離が数cm乃至数十cmと限られていたため、起動信号送信コイルアンテナの取り付け位置が限られていたこと
また、前記課題を実現するため常に微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波を輻射し距離を拡大する方法では、近傍に設置された他の計時ユニットの受信機のエリアで受信されうる場合があるので、受信機の受信するエリアを限定する必要があること
課題2.従来からあるタグシステムでは一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、複数のタグ送信機がデータ送信するので混信状態になり、個々のタグ情報を処理できないので計時ユニットでは測定出来ず、測定データが欠損するという問題が生じたこと
である。 そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたもので、タグ送信機からのタグ情報のデータ送信の通信距離の拡大を図りつつ、タグ送信機が送信可能な範囲はタグ送信機内部の起動信号受信コイルが受信可能なエリア内に限定することで起動信号送信コイルアンテナの取り付け位置の制約を緩和し、また、一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、複数のタグ情報を処理し計時ユニットでの測定データ欠損の問題を解消することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はタグ送信機からのタグ情報のデータ送信の通信距離の拡大を図りつつ、タグ送信機が送信可能な範囲はタグ送信機内部の起動信号受信コイルが受信可能なエリア内に限定し、従来方法のバッテリーを有しない方法では通信距離に限界があるため本発明ではバッテリーを有し、受信機側の起動信号送信コイルが送信する100KHz帯のタグ起動信号をタグ送信機内部が受信することを契機に、タグ送信機からUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波を送出することにより、タグ送信機がデータ送信できる通信距離の拡大を図り、
また、前記100KHz帯のタグ起動信号をタグ送信機内部が受信している時間のみタグ送信機がデータ送信することにより、起動信号送信コイルアンテナを介して電波として空間に輻射される100KHz帯のタグ起動信号の電力及び輻射パターンを適切に設定することにより、一の計時ユニットの受信機のエリアを限定することで上記課題1を解決し、
一方、タグ送信機からの送信タイミングは、タグ起動信号をクロックとしてタグ送信機信内部のEEPROMに記憶されている変数値とタグ送信機内部の乱数発生部の乱数値とを掛け合せた時間でランダム的に送信を繰り返す手段で、個々のタグ送信機から送出されるタグ情報のデータ送信のタイミングをずらして送信することにより、一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、複数のタグ情報を処理し計時ユニットでの測定データ欠損を無くすことで上記課題2を解決する。
【0007】
【発明の実施の形態】
図2は本発明のタグ送信機と計時ユニットのブロック図で、本発明のタグ送信機10、起動信号送信コイルアンテナ11、100KHz帯起動信号送信部12、UHF帯受信アンテナ13、UHF帯受信機/データ処理部14、RTC部/GPS受信機15、及びGPSアンテナ16から構成されている。
図3は本発明のタグ送信機10のブロック図で、起動信号受信コイル20、クロック発生部21、M系列乱数発生部22、パラレル/シリアル変換部23、UHF帯送信部24、起動パルス発生及び各種タイミング発生部25、データラッチ部26、バッテリー27、及びEEPROM28から構成されている。
図5は本発明の計測システムの構成図で、本発明のタグ送信機41、計時ユニットA42、計時ユニットB43、計時ユニットC44、集計部45、及び電気通信回線46から構成されている。
【0008】
次に、本発明のタグ送信機を用いた計測システムの動作について説明する。 100KHz帯起動信号送信部12で発生させた100KHz帯のタグ起動信号は起動信号送信コイルアンテナ11を介して電波として空間に輻射される。 この空間に本発明のタグ送信機10が存在すると、空間に輻射された電波は本発明のタグ送信機10内にある起動信号受信コイル20に入り、クロック発生部21にて約100KHzのクロックを作成する。 このクロックが安定すると起動パルス発生及び各種タイミング発生部25は内部ゲート信号30をセットし、この内部ゲート信号30の立上りを契機に起動パルス31を発生する。
【0009】
次に起動パルス発生及び各種タイミング発生部25が作成する起動パルス31が発生すると、EEPROM28にあらかじめ記憶されたタグ送信機10からID情報として送信すべきデータ値をデータラッチ部26にストアする。その後、データラッチ部26にストアされたデータ値はパラレル/シリアル変換部23に入り、パラレル/シリアル変換部23内にあるシフトレジスタにより順次UHF帯送信部24によりUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波として空間に輻射される。
【0010】
次にタグ送信機10から送信されたUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波は、一の計時ユニット内にあるUHF帯受信アンテナ13に入りUHF帯受信機/データ処理部14にて受信データとして復調される。
【0011】
一方、各計時ユニットはGPSアンテナ16とRTC部/GPS受信機17とで、計時ユニット始動時にGPS(Global Positioning System)受信機17から得られた正確な時間をRTC(Real TimeClock)部にストアしてタイムスタンプ値として利用する。 なお、GPS受信機17を用いる理由は、各計時ユニット毎の絶対時間の差を無くすことが目的である。
【0012】
一の計時ユニットは、復調された受信データ(即ち、ID情報)とRTC部17から得られるタイムスタンプ値と計時ユニットの機番情報(例えば、計時ユニットA 42なら”A”という具合に)とを一連のデータ列にまとめる。 当該計時ユニットは、前記データ列を電気通信回線46を介して集計部45あてにデータ列を転送する。なお、電気通信回線46は、本発明の実施例ではLAN(Local Area Network)を使用しているが、無線による通信手段を用いてもよい。
【0013】
一方、タグ送信機10はデータ送信開始後(もしくはデータ送信終了後でもよい)に、M系列乱数発生部22で作成された乱数値とEEPROM28に記憶されている変数値とを掛け合わせた時間(送信データ送出間隔TP 35)後になるとデータラッチ部26にストアされたデータ値はパラレル/シリアル変換部23に入り、パラレル/シリアル変換部23内にあるシフトレジスタにより順次UHF帯送信部24によりUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波として再び空間に輻射される。 これらの一連の動作は内部ゲート信号30がセットされている間繰り返される。
【0014】
一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、個々のタグ送信機10内にあるM系列乱数発生部22で作成された乱数値とEEPROM28に記憶されている変数値とを掛け合わせた時間(送信データ送出間隔TP 35)が異なるため個々のタグ送信機10から送出されるタグ情報のデータ送信のタイミングがずれて送信することになり、UHF帯受信機/データ処理部14は複数のタグ情報(即ち、ID情報)のデータがずれて受信することにより順次処理できるので、計時ユニットでの測定データ欠損の問題を解消することができる。
【0015】
タグ送信機10の内部ゲート信号30は、タグ送信機が移動することにより起動信号送信コイルアンテナ11から輻射された100KHz帯のタグ起動信号が受信できなくなったらタグ送信機10はタグ情報のデータ送信を停止する。 前記動作により、100KHz帯のタグ起動信号を受信しているときのみ、タグ送信機10はタグ情報のデータを送出するので、起動信号送信コイルアンテナ11を介して電波として空間に輻射される100KHz帯のタグ起動信号の電力及び輻射パターンを適切に設定することにより、受信機のエリアを限定することが可能である。 なお、バッテリー27は、タグ送信機10内部にある各素子に内部ゲート信号30がセットされている間に消費される仕組みになっていてバッテリー27の消耗を抑制している。
また、本発明の実施例では長波帯の起動信号は約100KHzを使用しているが、その他の長波帯の周波数を起動信号として用いてもよい。
図4はタグ送信機10の動作を示したタイムチャート図である。
【0016】
集計部45は、電気通信回線46を接続することが出来るパソコン等で構成されており、各計時ユニット42〜43から送出されたデータを集計し、各ID情報ごとの時間差を計算することにより、スタートからゴールまでの経過時間やラップ時間を計測することができる。 なお、計時ユニットは、図中には3台の計時ユニットしか記載されていないが、計時ユニットの台数には制限はされない。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、受信機側の起動信号送信コイルから送信される100KHz帯のタグ起動信号をタグ送信機内部が受信することを契機に、タグ送信機からUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波を送出することにより、タグ送信機が送信できる通信距離の拡大を図りつつ、タグ送信機が送信可能な範囲を運用上必要とする受信機のエリア内に限定することができる。
しかし、従来の方式では起動信号送信コイルアンテナとの距離が数cm乃至数十cmと制限されていたので、起動信号送信コイルアンテナの設置の際、コンクリート路面、鉄橋その他の路面直下に鉄筋等があり起動信号送信コイルアンテナからの電波の輻射パターンを乱す路面において、起動信号送信コイルアンテナからの電波の輻射に影響をあたえるので、起動信号送信コイルアンテナの取り付け位置に制約があった。
本発明では、タグ送信機が送信できる通信距離の拡大を図りつつ、タグ送信機が送信可能な範囲を運用上必要とする受信機のエリア内に限定することが可能であるので、起動信号送信コイルアンテナを天井から吊り下げる等の取り付け位置の制約を緩和することができるという利点がある。
一方、タグ送信機からの送信タイミングは、タグ起動信号をクロックとしてタグ送信機内部のEEPROMに記憶されている変数値とタグ送信機内部の乱数発生部とを掛け合わせた時間でランダム的に送信を繰り返す手段で、個々のタグ送信機から送出されるタグ情報のデータ送信のタイミングをずらして送信することで、一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、計時ユニット内の受信機及びデータ処理部は個々のタグ送信機からのデータがずれて受信することにより順次処理できることにより、複数のタグ情報をほぼ同時に処理できるので、計時ユニットでの測定データ欠損の問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のタグ送信機のブロック図
【図2】本発明のタグ送信機と計時ユニットのブロック図
【図3】本発明のタグ送信機のブロック図
【図4】本発明のタグ送信機の動作タイムチャート図
【図5】本発明の計測システムの構成図
【符号の説明】
1は起動信号受信コイル、
2はパラレル/シリアル変換部、
3はデータラッチ部、
4はEEPROM、
5は送信部、
10は本発明のタグ送信機、
11は起動信号送信コイルアンテナ、
12は100KHz帯起動信号送信部、
13はUHF帯受信アンテナ、
14はUHF帯受信機/データ処理部、
15はRTC部/GPS受信機、
16はGPSアンテナ、
20は起動信号受信コイル、
21はクロック発生部、
22はM系列乱数発生部、
23はパラレル/シリアル変換部、
24はUHF帯送信部、
25は起動パルス発生及び各種タイミング発生部、
26はデータラッチ部、
27はバッテリー、
28はEEPROM、
30は内部ゲート信号、
31は起動パルス、
32は送信ゲート信号、
33はデータ読込み時間TL、
34はデータ送信中、
35は送信データ送出間隔TP、
41は本発明のタグ送信機、
42は計時ユニットA、
43は計時ユニットB、
44は計時ユニットC、
45は集計部、
46は電気通信回線。
【発明に属する技術分野】
本発明は、タグシステム(データキャリアシステム)をマラソンランナー等に装着して、スタートからゴールまでの経過時間やラップ時間を計る計測システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は従来のデータキャリアシステムを利用したタグ送信機のブロック図で、例えば起動信号受信コイル1、パラレル/シリアル変換部2、データラッチ部3、EEPROM4、及び送信部5から構成されている。
また、一般にデータキャリアシステムを利用した計測システムは、あらかじめ記憶された単一データ(例えば、背番号情報その他のID情報)を至近距離で送信を行ない、各計時ユニットで受信したID情報とタイムスタンプ及び計時ユニットの機番番号とを付加したデータ列を集計部である上位システムあてに送出して、各計時ユニット毎の時間差を計測する計測システムに利用されていることはよく知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
上記のようなタグ送信機は、通常バッテリー等の電力を有しないためタグ送信機の送信電力が極小であり、そのためタグ情報のデータ送信できる通信距離が数cm乃至数十cmと限られていたため、起動信号送信コイルアンテナの取り付け位置が限られていたこと
また、一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、複数のタグ送信機がデータ送信するので混信状態になり、個々のタグ情報を処理できないので計時ユニットでは測定出来ず、測定データが欠損するという問題が生じた。
【0004】
【特許文献1】
実用新案登録第3024172号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術の問題点を整理すると、
課題1.従来からあるタグシステムでは通常バッテリー等の電力を有しないためタグ送信機の送信電力が極小であり、そのためタグ情報のデータ送信できる通信距離が数cm乃至数十cmと限られていたため、起動信号送信コイルアンテナの取り付け位置が限られていたこと
また、前記課題を実現するため常に微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波を輻射し距離を拡大する方法では、近傍に設置された他の計時ユニットの受信機のエリアで受信されうる場合があるので、受信機の受信するエリアを限定する必要があること
課題2.従来からあるタグシステムでは一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、複数のタグ送信機がデータ送信するので混信状態になり、個々のタグ情報を処理できないので計時ユニットでは測定出来ず、測定データが欠損するという問題が生じたこと
である。 そこで、本発明は上記課題を解決するためになされたもので、タグ送信機からのタグ情報のデータ送信の通信距離の拡大を図りつつ、タグ送信機が送信可能な範囲はタグ送信機内部の起動信号受信コイルが受信可能なエリア内に限定することで起動信号送信コイルアンテナの取り付け位置の制約を緩和し、また、一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、複数のタグ情報を処理し計時ユニットでの測定データ欠損の問題を解消することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はタグ送信機からのタグ情報のデータ送信の通信距離の拡大を図りつつ、タグ送信機が送信可能な範囲はタグ送信機内部の起動信号受信コイルが受信可能なエリア内に限定し、従来方法のバッテリーを有しない方法では通信距離に限界があるため本発明ではバッテリーを有し、受信機側の起動信号送信コイルが送信する100KHz帯のタグ起動信号をタグ送信機内部が受信することを契機に、タグ送信機からUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波を送出することにより、タグ送信機がデータ送信できる通信距離の拡大を図り、
また、前記100KHz帯のタグ起動信号をタグ送信機内部が受信している時間のみタグ送信機がデータ送信することにより、起動信号送信コイルアンテナを介して電波として空間に輻射される100KHz帯のタグ起動信号の電力及び輻射パターンを適切に設定することにより、一の計時ユニットの受信機のエリアを限定することで上記課題1を解決し、
一方、タグ送信機からの送信タイミングは、タグ起動信号をクロックとしてタグ送信機信内部のEEPROMに記憶されている変数値とタグ送信機内部の乱数発生部の乱数値とを掛け合せた時間でランダム的に送信を繰り返す手段で、個々のタグ送信機から送出されるタグ情報のデータ送信のタイミングをずらして送信することにより、一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、複数のタグ情報を処理し計時ユニットでの測定データ欠損を無くすことで上記課題2を解決する。
【0007】
【発明の実施の形態】
図2は本発明のタグ送信機と計時ユニットのブロック図で、本発明のタグ送信機10、起動信号送信コイルアンテナ11、100KHz帯起動信号送信部12、UHF帯受信アンテナ13、UHF帯受信機/データ処理部14、RTC部/GPS受信機15、及びGPSアンテナ16から構成されている。
図3は本発明のタグ送信機10のブロック図で、起動信号受信コイル20、クロック発生部21、M系列乱数発生部22、パラレル/シリアル変換部23、UHF帯送信部24、起動パルス発生及び各種タイミング発生部25、データラッチ部26、バッテリー27、及びEEPROM28から構成されている。
図5は本発明の計測システムの構成図で、本発明のタグ送信機41、計時ユニットA42、計時ユニットB43、計時ユニットC44、集計部45、及び電気通信回線46から構成されている。
【0008】
次に、本発明のタグ送信機を用いた計測システムの動作について説明する。 100KHz帯起動信号送信部12で発生させた100KHz帯のタグ起動信号は起動信号送信コイルアンテナ11を介して電波として空間に輻射される。 この空間に本発明のタグ送信機10が存在すると、空間に輻射された電波は本発明のタグ送信機10内にある起動信号受信コイル20に入り、クロック発生部21にて約100KHzのクロックを作成する。 このクロックが安定すると起動パルス発生及び各種タイミング発生部25は内部ゲート信号30をセットし、この内部ゲート信号30の立上りを契機に起動パルス31を発生する。
【0009】
次に起動パルス発生及び各種タイミング発生部25が作成する起動パルス31が発生すると、EEPROM28にあらかじめ記憶されたタグ送信機10からID情報として送信すべきデータ値をデータラッチ部26にストアする。その後、データラッチ部26にストアされたデータ値はパラレル/シリアル変換部23に入り、パラレル/シリアル変換部23内にあるシフトレジスタにより順次UHF帯送信部24によりUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波として空間に輻射される。
【0010】
次にタグ送信機10から送信されたUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波は、一の計時ユニット内にあるUHF帯受信アンテナ13に入りUHF帯受信機/データ処理部14にて受信データとして復調される。
【0011】
一方、各計時ユニットはGPSアンテナ16とRTC部/GPS受信機17とで、計時ユニット始動時にGPS(Global Positioning System)受信機17から得られた正確な時間をRTC(Real TimeClock)部にストアしてタイムスタンプ値として利用する。 なお、GPS受信機17を用いる理由は、各計時ユニット毎の絶対時間の差を無くすことが目的である。
【0012】
一の計時ユニットは、復調された受信データ(即ち、ID情報)とRTC部17から得られるタイムスタンプ値と計時ユニットの機番情報(例えば、計時ユニットA 42なら”A”という具合に)とを一連のデータ列にまとめる。 当該計時ユニットは、前記データ列を電気通信回線46を介して集計部45あてにデータ列を転送する。なお、電気通信回線46は、本発明の実施例ではLAN(Local Area Network)を使用しているが、無線による通信手段を用いてもよい。
【0013】
一方、タグ送信機10はデータ送信開始後(もしくはデータ送信終了後でもよい)に、M系列乱数発生部22で作成された乱数値とEEPROM28に記憶されている変数値とを掛け合わせた時間(送信データ送出間隔TP 35)後になるとデータラッチ部26にストアされたデータ値はパラレル/シリアル変換部23に入り、パラレル/シリアル変換部23内にあるシフトレジスタにより順次UHF帯送信部24によりUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波として再び空間に輻射される。 これらの一連の動作は内部ゲート信号30がセットされている間繰り返される。
【0014】
一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、個々のタグ送信機10内にあるM系列乱数発生部22で作成された乱数値とEEPROM28に記憶されている変数値とを掛け合わせた時間(送信データ送出間隔TP 35)が異なるため個々のタグ送信機10から送出されるタグ情報のデータ送信のタイミングがずれて送信することになり、UHF帯受信機/データ処理部14は複数のタグ情報(即ち、ID情報)のデータがずれて受信することにより順次処理できるので、計時ユニットでの測定データ欠損の問題を解消することができる。
【0015】
タグ送信機10の内部ゲート信号30は、タグ送信機が移動することにより起動信号送信コイルアンテナ11から輻射された100KHz帯のタグ起動信号が受信できなくなったらタグ送信機10はタグ情報のデータ送信を停止する。 前記動作により、100KHz帯のタグ起動信号を受信しているときのみ、タグ送信機10はタグ情報のデータを送出するので、起動信号送信コイルアンテナ11を介して電波として空間に輻射される100KHz帯のタグ起動信号の電力及び輻射パターンを適切に設定することにより、受信機のエリアを限定することが可能である。 なお、バッテリー27は、タグ送信機10内部にある各素子に内部ゲート信号30がセットされている間に消費される仕組みになっていてバッテリー27の消耗を抑制している。
また、本発明の実施例では長波帯の起動信号は約100KHzを使用しているが、その他の長波帯の周波数を起動信号として用いてもよい。
図4はタグ送信機10の動作を示したタイムチャート図である。
【0016】
集計部45は、電気通信回線46を接続することが出来るパソコン等で構成されており、各計時ユニット42〜43から送出されたデータを集計し、各ID情報ごとの時間差を計算することにより、スタートからゴールまでの経過時間やラップ時間を計測することができる。 なお、計時ユニットは、図中には3台の計時ユニットしか記載されていないが、計時ユニットの台数には制限はされない。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、受信機側の起動信号送信コイルから送信される100KHz帯のタグ起動信号をタグ送信機内部が受信することを契機に、タグ送信機からUHF帯の微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波を送出することにより、タグ送信機が送信できる通信距離の拡大を図りつつ、タグ送信機が送信可能な範囲を運用上必要とする受信機のエリア内に限定することができる。
しかし、従来の方式では起動信号送信コイルアンテナとの距離が数cm乃至数十cmと制限されていたので、起動信号送信コイルアンテナの設置の際、コンクリート路面、鉄橋その他の路面直下に鉄筋等があり起動信号送信コイルアンテナからの電波の輻射パターンを乱す路面において、起動信号送信コイルアンテナからの電波の輻射に影響をあたえるので、起動信号送信コイルアンテナの取り付け位置に制約があった。
本発明では、タグ送信機が送信できる通信距離の拡大を図りつつ、タグ送信機が送信可能な範囲を運用上必要とする受信機のエリア内に限定することが可能であるので、起動信号送信コイルアンテナを天井から吊り下げる等の取り付け位置の制約を緩和することができるという利点がある。
一方、タグ送信機からの送信タイミングは、タグ起動信号をクロックとしてタグ送信機内部のEEPROMに記憶されている変数値とタグ送信機内部の乱数発生部とを掛け合わせた時間でランダム的に送信を繰り返す手段で、個々のタグ送信機から送出されるタグ情報のデータ送信のタイミングをずらして送信することで、一の計時ユニットの受信機のエリア内に複数のタグ送信機が存在する場合において、計時ユニット内の受信機及びデータ処理部は個々のタグ送信機からのデータがずれて受信することにより順次処理できることにより、複数のタグ情報をほぼ同時に処理できるので、計時ユニットでの測定データ欠損の問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のタグ送信機のブロック図
【図2】本発明のタグ送信機と計時ユニットのブロック図
【図3】本発明のタグ送信機のブロック図
【図4】本発明のタグ送信機の動作タイムチャート図
【図5】本発明の計測システムの構成図
【符号の説明】
1は起動信号受信コイル、
2はパラレル/シリアル変換部、
3はデータラッチ部、
4はEEPROM、
5は送信部、
10は本発明のタグ送信機、
11は起動信号送信コイルアンテナ、
12は100KHz帯起動信号送信部、
13はUHF帯受信アンテナ、
14はUHF帯受信機/データ処理部、
15はRTC部/GPS受信機、
16はGPSアンテナ、
20は起動信号受信コイル、
21はクロック発生部、
22はM系列乱数発生部、
23はパラレル/シリアル変換部、
24はUHF帯送信部、
25は起動パルス発生及び各種タイミング発生部、
26はデータラッチ部、
27はバッテリー、
28はEEPROM、
30は内部ゲート信号、
31は起動パルス、
32は送信ゲート信号、
33はデータ読込み時間TL、
34はデータ送信中、
35は送信データ送出間隔TP、
41は本発明のタグ送信機、
42は計時ユニットA、
43は計時ユニットB、
44は計時ユニットC、
45は集計部、
46は電気通信回線。
Claims (2)
- 長波帯の起動信号を受信することにより微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波を発生する手段と、タグ送信機内部の記録素子に記憶されている変数値とタグ送信機内部の乱数発生部とを有し、前記タグ送信機内部の乱数値と内部変数値とを掛け合わせた時間でランダム的に送信を繰り返すことを特徴とするタグ送信機を用い、
前記タグ送信機からのデータを復調する受信機と時計を内蔵した計時ユニットとを複数有し、
前記複数ある個々の計時ユニットと集計部とを電気通信回線で接続して構成していることを特徴とする計測システム。 - 長波帯の起動信号を受信することにより微弱無線電波若しくは特定小電力無線電波を発生する手段と、タグ送信機内部の記録素子に記憶されている変数値とタグ送信機内部の乱数発生部とを有し、前記タグ送信機内部の乱数値と内部変数値とを掛け合わせた時間でランダム的に送信を繰り返すことを特徴とするタグ送信機を用い、
前記タグ送信機からのデータを復調する受信機と時計を内蔵した計時ユニットとを複数有し、
前記複数ある個々の計時ユニットと集計部とを電気通信回線で接続して構成していることを特徴とする計測システムにおける計測方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002324500A JP2004125765A (ja) | 2002-10-01 | 2002-10-01 | 計測システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002324500A JP2004125765A (ja) | 2002-10-01 | 2002-10-01 | 計測システム |
Publications (1)
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ID=32289855
Family Applications (1)
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JP2002324500A Pending JP2004125765A (ja) | 2002-10-01 | 2002-10-01 | 計測システム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007117176A (ja) * | 2005-10-25 | 2007-05-17 | Seiko Precision Inc | 競技用計時システム、無線機器、および、タイム送信方法 |
JP2008206776A (ja) * | 2007-02-27 | 2008-09-11 | Seiko Precision Inc | 競技用計時システム、無線機器、および、タイム送信方法 |
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2002
- 2002-10-01 JP JP2002324500A patent/JP2004125765A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007117176A (ja) * | 2005-10-25 | 2007-05-17 | Seiko Precision Inc | 競技用計時システム、無線機器、および、タイム送信方法 |
JP4550715B2 (ja) * | 2005-10-25 | 2010-09-22 | セイコープレシジョン株式会社 | 競技用計時システム、無線機器、および、タイム送信方法 |
JP2008206776A (ja) * | 2007-02-27 | 2008-09-11 | Seiko Precision Inc | 競技用計時システム、無線機器、および、タイム送信方法 |
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