JP4864813B2 - ジェット推進艇 - Google Patents

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    • B63H11/02Marine propulsion by water jets the propulsive medium being ambient water
    • B63H11/10Marine propulsion by water jets the propulsive medium being ambient water having means for deflecting jet or influencing cross-section thereof
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63BSHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING 
    • B63B34/00Vessels specially adapted for water sports or leisure; Body-supporting devices specially adapted for water sports or leisure
    • B63B34/10Power-driven personal watercraft, e.g. water scooters; Accessories therefor

Description

本発明は、エンジンによる動力で水を噴射して推進力を発生させるジェット推進艇に関するものである。
小型のジェット推進艇(Personal Water Craft:PWC)は、近年レジャー用、スポーツ用あるいはレスキュー用としてよく利用されている。一般的なジェット推進艇は、ハル及びデッキにより形成される船体の内部空間にエンジンが搭載され、ハルの底面に設けられた吸水口から吸い込んだ水を、エンジンにより駆動されるウォータジェットポンプで加圧・加速して後方へ噴射することにより船体を推進させている。
このようなジェット推進艇では、水上を走行中にスロットルレバーが閉操作(減速)されてエンジンがアイドリング状態になると、舵を切るための推力が弱くなるため、着岸時などにおいて運転者はスロットルレバーを微妙に操作しながらハンドルを操舵しなければならない。
そこで、特許文献1に開示されたジェット推進艇では、リターンスプリングにより閉方向に付勢されたスロットルバルブの閉じ位置を規制するアクチュエータを設けている。これによれば、走行中にスロットルレバーが閉操作されても、スロットルバルブの閉動作がアイドリング回転数の直前でアクチュエータにより規制され、所定時間中はエンジン回転数がアイドリング回転数より少し高い状態で維持される。よって、運転者がわざわざスロットルレバーを微妙に操作させなくても、エンジン回転数がアイドリング回転数に戻るまでの時間が遅れて適度な推力が維持され、舵が効く時間が長く確保されることとなる。
米国特許第6,709,302号
しかしながら、減速時に直進のみを行う場合にもエンジン回転数がアイドリング回転数に戻る時間を遅らせると、推力が維持されて走行停止するまでの距離が長くなってしまう。よって、減速時に直進のみを行う場合にはエンジン回転数を速やかに低下させ、走行停止までの距離が長くなることを抑制する必要がある。
なお、ステアリング位置センサにより運転者がステアリング操作していることを検出したときに、エンジン回転数がアイドリング回転数に戻るまでの時間が遅らせる技術も存在するが、多様な技術の開発が望まれるところである。
そこで、本発明は、減速状態において旋回状態を判定してエンジン出力の低下傾向を制御できるようにすることを目的としている。
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明のジェット推進艇は、船体と、前記船体に搭載されたエンジンと、前記エンジンの出力を変更可能な出力変更装置と、前記出力変更装置の動作を制御する制御装置と、前記船体が浮かぶ水から受ける左右方向の圧力を検出可能な圧力センサとを備え、前記制御装置は、減速状態であるか否かを判定する減速判定部と、前記圧力センサの出力に基づいて旋回状態であるか否かを判定する旋回判定部と、前記減速判定部及び前記旋回判定部からの情報に基づいて前記出力変更装置を制御する出力制御部とを有し、前記出力制御部は、前記減速判定部により減速状態であると判定され、かつ、前記旋回判定部により旋回状態であると判定されると、旋回可能な推力を保つために前記出力変更装置を制御して、予め設定した第1の期間、前記旋回判定部により旋回状態でないと判定されたときよりもエンジン出力を増加させ、その後の第2の期間はエンジン出力をさらに増加させる構成であることを特徴とする
前記構成によれば、旋回時に船体が水から受ける圧力分布は左右非対称となることに着目し、圧力センサにより船体が水から受ける左右方向の圧力を検出することで、船体が旋回状態であることを判定することができる。そして、減速状態において旋回判定部により旋回状態であることが判定された際には、エンジン出力の低下を遅らせることで、減速時に旋回を行う場合に適度な推力を保つことができる。
また、前記構成によれば、減速時には非旋回時の推力よりも旋回時の推力の方が大きくなるように制御される。したがって、減速時に旋回を行う場合に適度な推力を保つ一方で、減速時に旋回しない場合にはエンジン出力を速やかに低下させて停止距離が延びることを抑制することが可能となる。
前記第2の期間の初期を移行期間として、前記第1の時間の経過後にエンジン出力を徐々に増加させる構成であってもよい。
前記圧力センサは、前記船体の後部における左側と右側とに夫々設けられており、前記旋回判定部は、前記各圧力センサで夫々検出される左右の圧力の差が所定値以上である場合に、旋回状態であると判定する構成であってもよい。
前記構成によれば、旋回時に船体が水から受ける圧力が左右で相違することを左右の圧力センサで的確に検出することができ、簡素な構成でありながらも旋回状態を精度良く判定することが可能となる。しかも、それらの圧力センサは、旋回時に左右方向の移動量が大きくなる船体後部に設けられているので、船体の水に対する左右方向の相対移動をより効果的に検出することが可能となる。
前記船体が浮かぶ水の前記船体に対する左右方向の相対速度を検出可能な速度センサをさらに備え、前記旋回判定部は、前記速度センサの出力に基づいて旋回状態であるか否かを判定する構成であってもよい。
前記構成によれば、旋回時に船体は水に対して左右方向に相対移動するので、水の船体に対する左右方向の相対速度を速度センサにより検出することで、船体が旋回状態であることを判定することができる。
前記速度センサは、前記船体の後部に設けられており、前記旋回判定部は、前記速度センサで検出される左右方向の相対速度が所定値以上である場合に、旋回状態であると判定する構成であってもよい。
前記構成によれば、旋回時に船体が水に対して左右方向に相対移動することを速度センサで的確に検出することができ、簡素な構成でありながらも旋回状態を精度良く判定することが可能となる。しかも、その速度センサは、旋回時に左右方向の移動量が大きくなる船体後部に設けられているので、船体の水に対する左右方向の相対速度をより効果的に検出することが可能となる。
前記船体の左右方向の加速度を検出可能な加速度センサをさらに備え、前記旋回判定部は、前記加速度センサの出力に基づいて旋回状態であるか否かを判定する構成であってもよい。
前記構成によれば、旋回時に船体は水に対して左右方向に移動するので、船体に対する左右方向の加速度を加速度センサにより検出することで、船体が旋回状態であることを判定することができる。
前記船体の位置情報を取得可能なGPSセンサをさらに備え、前記旋回判定部は、前記GPSセンサの出力に基づいて旋回状態であるか否かを判定する構成であってもよい。
前記構成によれば、旋回時に船体は水に対して左右方向に移動するので、船体の位置情報をGPSセンサにより略連続的に検出して得られる運動軌跡により、船体が旋回状態であることを判定することができる。
前記船体の姿勢を検出可能な姿勢検出センサをさらに備え、前記旋回判定部は、前記姿勢検出センサの出力に基づいて旋回状態であるか否かを判定する構成であってもよい。
前記構成によれば、旋回時に船体は左右方向に傾斜するので、船体の姿勢を姿勢検出センサにより検出することで、船体が旋回状態であることを判定することができる。
前記出力変更装置は、前記エンジンへ吸気を導く吸気通路と、前記吸気通路を開閉する吸気弁と、前記吸気弁を駆動する吸気弁駆動装置とを有し、前記出力制御部は、前記減速判定部により減速状態であると判定され、かつ、前記旋回判定部により旋回状態であると判定された場合に、旋回可能な推力を保つように前記吸気弁駆動装置により前記吸気弁の開度を制御させる弁開度制御を実施する構成であってもよい。なお、前記吸気弁は、後述するバイパス弁の他、スロットル弁を含む概念である。
前記構成によれば、運転者により減速操作がなされても吸気弁の開度が制御されて吸気量の減少が抑制されるので、簡素な構成でありながらも推力を確保することが可能となる。
前記吸気弁は、運転者の操作量に応じて前記吸気通路を開閉するスロットル弁と、前記吸気通路に前記スロットル弁を迂回するように連通するバイパス通路を開閉するバイパス弁とを有し、前記吸気弁駆動装置は、前記バイパス弁を駆動するバイパス弁駆動装置とし、前記出力制御部は、前記減速判定部により減速状態であると判定され、かつ、前記旋回判定部により旋回状態であると判定された場合に、前記バイパス弁駆動装置により前記バイパス弁の開度を増加又は維持させる弁開度制御を実施する構成であってもよい。
前記構成によれば、運転者の減速操作によりスロットル弁がアイドリング開度まで閉じられても、バイパス弁は閉じられずにその開度が増加又は維持されるので、簡素な構成でありながらもアイドリング回転数に戻るまでの舵効き時間を長く確保することが可能となる。
前記出力変更装置は、前記エンジンの混合気への点火を行う点火装置を有し、前記出力制御部は、前記減速判定部により減速状態であると判定され、かつ、前記旋回判定部により旋回状態であると判定された場合に、前記点火装置の点火時期の進角値を増加させる点火時期制御を実施する構成であってもよい。
前記構成によれば、運転者の減速操作によりスロットル弁がアイドリング開度まで閉じられても、点火時期が進角させられてエンジン出力が増加するので、簡素な構成でありながらも推力を確保することが可能となる。
以上の説明から明らかなように、本発明のジェット推進艇は、減速時に旋回を行う場合に適度な推力を確保する一方で、減速時に旋回しない場合にはエンジン出力を速やかに低下させることが可能となる。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、ジェット推進艇に搭乗した運転者(図示せず)から見た方向を基準とする。また、説明の便宜上、最初に実施形態とほぼ同じ構成を有する参考形態について説明し、その後、実施形態について説明する。
参考形態)
図1はジェット推進艇1を左側方から見た一部破断側面図である。図2は図1に示すジェット推進艇1の背面図である。図1及び図2に示すように、ジェット推進艇1は、運転者がシート6に跨って乗る騎乗型のジェット推進艇であり、その船体2はハル3と該ハル3の上部を覆うデッキ4とから構成されている。デッキ4の後部は幅方向の中央が上方に突出しており、この突出部5の上面にシート6が設置されている。突出部5の幅方向の両側の部分は、運転者が足を載せるために低く且つ略平坦にされたデッキフロア7となっている。
シート6の下方におけるハル3及びデッキ4により囲まれた内部空間はエンジンEが搭載されるエンジンルーム8となっている。エンジンEのクランク軸9は船体2の前後方向に向けて配置されている。また、クランク軸9には、クランク角センサであるエンジン回転数センサ61(図8)が設けられており、このエンジン回転数センサ61からの情報を制御装置となるECU60(図8)で演算することにより、クランク軸9の回転角度を検出してエンジン回転数を検出可能となっている。
クランク軸9の出力端部はカップリング部材10を介してプロペラ軸11に接続されている。ハル3の後部であって左右方向の中央位置には、断面逆凹形状のトンネル体23と、トンネル体23の下開口を閉鎖するボトムカバー24とで形成されたポンプ収容空間25が設けられている。ポンプ収容空間25にはウォータージェットポンプPが配置されており、そのポンプ軸12にプロペラ軸11が接続されている。即ち、クランク軸9の回転に連動してポンプ軸12が回転する。ポンプ軸12にはインペラ13が取り付けられており、このインペラ13の後方には静翼14が配置されている。インペラ13の外周には該インペラ13を覆うようにして筒状のポンプケーシング15が設けられている。
船体2の底部には吸水口16が開口している。この吸水口16とポンプケーシング15との間は吸水通路17により連通されている。ポンプケーシング15にはさらに船体2の後部に設けられたポンプノズル18が接続されている。このポンプノズル18は後方に向けて縮径しており、その後端には噴射口19が開口している。ポンプノズル18の噴射口19には、ステアリングノズル20が左右揺動可能な状態で後方に向けて接続されている。
ジェット推進艇1は、エンジンEにより駆動されたウォータージェットポンプPのインペラ13の旋回力で、ハル3の底部の吸水口16から吸入した水を加圧・加速する。この水流が静翼14にて整流され、ポンプノズル18の噴射口19からステアリングノズル20を通して後方へ勢い良く吐出される。即ち、ジェット推進艇1はステアリングノズル20から吐き出された水の反動によってその推進力を得る。ステアリングノズル20の上後方には、ボウル形状の後進用ディフレクタ21が、水平配置された揺動軸22を中心として下方へ揺動可能に設けられている。
シート6の前方には操舵用のハンドル26が設けられており、ハンドル26の右側のグリップ26aには運転者の右手による握り加減で揺動させるスロットルレバー27が設けられている。ハンドル26は、ステアリングケーブル(図示せず)によりステアリングノズル20と接続されている。このハンドル26を左右に傾動操作させるのに連動して、ステアリングノズル20が左右に揺動される。即ち、ウォータージェットポンプPが水を後方に噴射させて推進力を発生させている間にハンドル26を操作することにより、ステアリングノズル20を通して外部へ吐き出される水の方向を左右に変えることができ、ジェット推進艇1の進行方向を変えることができる。
図3は図1に示すジェット推進艇1の一部破断背面図である。図3に示すように、ハル3の後部には、左右方向の中央に位置するポンプ空間25の左側に左圧力センサ28が設けられ、右側に右圧力センサ29が設けられている。即ち、左圧力センサ28と右圧力センサ29とは左右対称位置で、船体2が浮かんだ水の水面よりも下方に位置するように設けられている。左圧力センサ28及び右圧力センサ29の出力ケーブル30,31は、ECU60(図8参照)に接続されている。
図4は図3に示すジェット推進艇1の左圧力センサ28近傍を表した要部断面図である。図4に示すように、ハル3の底壁部3aのうち左側からの水圧を受けて法線が最も水平方向に近い左受圧部3bに取付孔3cが形成されており、その取付孔3cに左圧力センサ28が取り付けられている。即ち、左圧力センサ28の圧力検知部分が左側に向けて水中に露出するように配置されており、左圧力センサ28は船体2が浮かぶ水から受ける左側からの圧力を検出するようになっている。なお、右圧力センサ29については、左圧力センサ28と左右対称の関係にあるため詳細な説明を省略する。
また、変形例として図5に示すように、ハル3の取付孔3cに導入管32の先端を取り付けて、その導入管32の後端に圧力センサ28を取り付けるようにしてもよく、その際には、圧力センサ28は船体2が浮かんだ水の水面よりも下方に位置するように設けられているとよい。
図6は図1に示すジェット推進艇1に搭載されるスロットル装置35の側面図である。図7は図1に示すジェット推進艇1に搭載されるスロットル装置35の断面図である。図6及び図7に示すように、スロットル装置35(出力変更装置)は、内部に吸気通路を形成する吸気筒部42を有するメインスロットルボディ36と、アイドルコントロールボディ37とを備えている。メインスロットルボディ36の吸気筒部42の上流開口は、エアボックス(図示せず)に接続され、下流開口はエンジンEの吸気マニホールド(図示せず)に接続される。吸気筒部42にはスロットル軸38が回転可能に挿通配置されており、そのスロットル軸38に支持された円盤状のスロットル弁39が吸気筒部42内の吸気通路40に配置されている。
スロットル軸38は、スロットルワイヤ(図示せず)等を介してスロットルレバーの揺動に連動回転し、運転者によるスロットルレバーの手動操作に応じてスロットル弁39が開閉される。スロットル軸38にはリターンスプリング(図示せず)が取り付けられており、手動操作による動力が伝達されないときにはスロットル軸38がバルブ閉方向に戻される構成となっている。さらに、スロットル軸38にはスロットルポジションセンサ62(図8)が接続されており、このスロットルポジションセンサ62からの情報をECU60(図8)で演算することにより、スロットル軸38と一体的に回転するスロットル弁39の回転角度を検出可能となっている。なお、吸気に対して燃料を噴射するためのインジェクタ(図示せず)は前記吸気マニホールドに取り付けられている。
図7に示すように、アイドルコントロールボディ37は、スロットル弁39を迂回するように吸気通路40に連通するバイパス通路41を形成している。バイパス通路41は、スロットル弁39の配置箇所よりも上流において吸気通路40に連通した流入口41aと、スロットル弁39の配置箇所よりも下流において吸気通路40に連通した流出口41bとを有している。アイドルコントロールボディ37は、バイパス通路41の流路面積を増減させるバイパス弁50(吸気弁)を有している。このバイパス弁50にはバイパス弁50を進退駆動させるバイパス弁モータ54(バイパス弁駆動装置)が設けられている。
バイパス弁モータ54は外筒となるステータ43を備えており、ステータ43の内周面には電機子コイル44が取り付けられている。ステータ43にはコネクタ収容部48が設けられており、コネクタ収容部48内には電機子コイル44と電気的に接続された端子47が突出している。また、ステータ43の内部空間には円筒状のロータ45が回転可能に配置されており、ロータ45の外周面には電機子コイル44と対向するように永久磁石46が取り付けられている。ロータ45の内周面の所要位置にはネジ谷部45aが刻設されている。
ロータ45の内部空間には駆動軸49が挿通されており、駆動軸49のバイパス通路41側の先端部にはバイパス弁50がスプライン接続されている。駆動軸49の外周面には、ロータ45のネジ谷部45aに螺合するネジ山部49aが形成されている。また、ロータ45にはベアリング53を介してホルダ51が外嵌されており、ホルダ51はステータ43と固定されて駆動軸49及びバイパス弁50をガイドしている。ホルダ51にはスプリング52の一端部が接続されており、スプリング52の他端部がバイパス弁50に接続されている。このようなバイパス弁モータ54では、電機子コイル44に所要の電流が流れてロータ45が回転すると、ネジ谷部45aとネジ山部49aとが螺合しているために駆動軸49が軸線方向に進退動作する。よって、駆動軸49の先端部に取り付けられたバイパス弁50がバイパス通路41を閉塞/開放するように動作し、バイパス通路41の流路面積を増減させるような制御が可能となる。
図8は図1に示すジェット推進艇1に搭載されたECU60等のブロック図である。図8に示すように、ECU60(電子制御ユニット)には、エンジンE(図1)のクランク軸9(図1)の回転角度を検出してエンジン回転数を得るエンジン回転数センサ61と、スロットル弁39(図7)の開度を検出するスロットルポジションセンサ62と、左圧力センサ28と、右圧力センサ29とが接続されている。また、ECU60には、バイパス通路41(図7)を開閉するバイパス弁50(図7)を駆動させるバイパス弁モータ54と、エンジンE(図1)において混合気へ所要のタイミングで点火を行う点火装置66(出力変更装置)とが接続されている。
ECU60は、ジェット推進艇1が所定の減速状態であるか否かを判定する減速判定部63と、ジェット推進艇1が所定の旋回状態であるか否かを判定する旋回判定部64と、減速判定部63及び旋回判定部64からの情報に基づいてバイパス弁モータ54及び点火装置66を制御する出力制御部65とを有している。減速判定部63は、エンジン回転数センサ61により検出されるエンジン回転数が所定値以上であり、かつ、スロットルポジションセンサ62により検出されるスロットル開度が所定値以下である場合に、減速状態であると判定する構成である。旋回判定部64は、左圧力センサ28で検出される圧力と、右圧力センサ29で検出される圧力との差が所定値以上である場合に、旋回状態であると判定する構成である。出力制御部65は、減速判定部63により減速状態であると判定され、かつ、旋回判定部64により旋回状態であると判定された場合に、バイパス弁制御装置54によりバイパス弁50の開度を増加又は維持させ、かつ、点火装置66により点火時期を進角させ、エンジン出力(エンジン回転数)の減少を抑制する構成である。
次に、ジェット推進艇1の減速時のエンジン出力制御について説明する。図9は図1に示すジェット推進艇1の減速時のエンジン出力制御について説明するフローチャートである。図9に示すように、まず、ECU60(図8)は、エンジン平均回転数が所定値(例えば、4375rpm)以上であるか否かを判定する(ステップS1)。エンジン平均回転数が4375rpm以上であるとジェット推進艇1がある程度以上の速度で走行中であると推定され、スロットルオフ時にジェット噴流の速度が船体の走行速度よりも遅くなりうるため、エンジン出力を増加させる制御を実施するためである。
ステップS1でエンジン平均回転数が4375rpm以上でない場合には、ステップS1に戻る。一方、ステップS1でエンジン平均回転数が4375rpm以上である場合には、スロットル弁39の開度が所定値(例えば、1deg)以下であるか否かを判定する(ステップS2)。スロットル弁39の開度が1deg以下でない場合には、ステップS1に戻る。一方、スロットル弁開度が1deg以下である場合には、左圧力センサ28で検出される圧力と、右圧力センサ29で検出される圧力との差が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS3)。
左右の圧力センサ28,29で夫々検出される圧力の差が所定値以上でない場合には、旋回状態でないと判断して、ステップS1に戻る。一方、左右の圧力センサ28,29で夫々検出される圧力の差が所定値以上である場合には、所定の終了条件を満たしているか否かを判定する(ステップS4)。
具体的には、次の条件1〜3のいずれかが成立するか否かを判定する(ステップS4)。
条件1:スロットル弁開度 ≧ 1.5deg
条件2:スロットル弁開度変化率 ≧ (+)1deg/10msec
条件3:エンジン回転数 ≦ 1800rpm
即ち、条件1又は2が成立した場合には、運転者により加速操作されたと判断して、減速時におけるエンジン出力制御を終了し、また、条件3が成立した場合には、エンジン回転数が既に低下しているため、アイドリング回転数にスムーズに導くためにエンジン出力制御を終了する。なお、記号(+)はスロットル弁34が開方向に回転することを意味する。
条件1〜3のいずれかを満たす場合には、後述するエンジン出力制御(点火時期制御及び弁開度制御を終了する(ステップS7)。一方、条件1〜3のいずれも満たさない場合には、点火時期制御と弁開度制御とを同時に実施し、エンジン出力の減少を抑制するためのサブルーチンであるエンジン出力制御を実施する(ステップS5)。
以下、ステップS5における点火時期制御と弁開度制御とについて個別に説明する。図10は図1に示すジェット推進艇1の点火時期制御の点火時期に関するグラフである。なお、進角補正値の増加に伴ってエンジン回転数は増加する傾向にある。図10に示すように、点火時期制御が時刻t1から始まると、まず進角補正値を制御開始前の0°からθ1(例えば、30deg)まで増加させる。そして、時刻t3(例えば、t3−t1=800msec)が経過すると、進角補正値を1deg/90msecの変化量で比例的に減少させる。そして、進角補正値がゼロとなった時点t5で点火時期制御を終了させる。
図11は図1に示すジェット推進艇1の弁開度制御のバイパス弁開度に関するグラフである。なお、バイパス弁開度は、バイパス通路41(図7)のバイパス弁50(図7)による全閉状態を0%とし、全開状態を100%として定義している。図11に示すように、弁開度制御が時刻t1から始まると、まずバイパス弁開度をα1から0.83%/10msecの変化率で比例的に増加させる。そして、エンジン回転数が3000rpmまで下がったことが検知されたバイパス弁開度α2の時点t2で、以後はエンジン回転数が3000rpmに維持されるようにバイパス弁開度のフィードバック制御を実施する。次いで、この維持区間t3−t2(例えば、t3−t1=800msec)が経過すると、バイパス弁開度を0.83%/30msecの変化率で比例的に減少させる。
そして、エンジン回転数がアイドリング回転数(例えば、1300rpm)よりも少し大きい値(例えば、1800rpm)となった時点t4から、バイパス弁開度を徐々にアイドリング状態に収束させるテーリング制御を行い、アイドリング回転数に戻る少し前の時点t6で弁開度制御を終了し、アイドリングモードに移行する。この際、弁開度制御の終了時点t6は、点火時期制御の終了時点t5よりも遅くなるように設定することで、エンジン回転数が適切なアイドリング回転数を下回ってしまうことを防止している。
図12は図1に示すジェット推進艇1の減速時のエンジン出力制御におけるエンジン回転数に関するグラフである。図12中、実線は旋回状態を表し、破線は非旋回状態を表している。即ち、前述した弁開度制御及び点火時期制御による減速時のエンジン出力制御を実施すると、エンジン回転数は図12中の実線のような挙動を示す。
図12に示すように、減速操作時点t0からエンジン回転数が減少し始め、ジェット推進艇1が旋回状態で前述したステップS5がスタートした時点t1から、ジェット推進艇1が非旋回状態である場合よりもエンジン回転数が増加する。そして、時刻t3から後はエンジン回転数が徐々に低下してアイドリング回転数へと収束する。以上がステップS5におけるエンジン出力制御(弁開度制御及び点火時期制御)の実行内容である。
再び図9のフローチャートを参照すると、ステップS5のサブルーチンが実行されている間、左圧力センサ28で検出される圧力と、右圧力センサ29で検出される圧力との差が所定値以上であるか否かを連続的に判定している(ステップS6)。左右の圧力センサ28,29で夫々検出される圧力の差が所定値以上である場合には、継続して旋回状態であると判断し、ステップS4に戻る。一方、左右の圧力センサ28,29で夫々検出される圧力の差が所定値以上でない場合には、非旋回状態となったと判断して、点火時期補正量をゼロにして点火時期制御を終了するとともに弁開度制御を終了することで、ステップS5のサブルーチンの実行を終了する(ステップS7)。これにより、通常のモードに移行することとなる。
以上の構成によれば、圧力センサ28,29により船体2が水から受ける左右方向(進行方向に対して直交する水平方向)の圧力差を検出することで、船体2が旋回状態であることを判定することができる。そして、減速状態において旋回判定部63により旋回状態であることが判定された際には、エンジン出力の低下を遅らせることで、非旋回時の推力よりも旋回時の推力の方が大きくなるように制御される。したがって、減速時に旋回を行う場合に適度な推力を維持させる一方で、減速時に旋回しない場合にはエンジン出力を速やかに低下させることが可能となる。しかも、それらの圧力センサ28,29は、旋回時に左右方向の移動量が大きくなる船体2の後部に設けられているので、船体2の水に対する左右方向の相対移動をより効果的に検出することができる。
なお、本参考形態では、減速時におけるエンジン出力制御として弁開度制御と点火時期制御との両方を実施しているが、弁開度制御又は点火時期制御のいずれか一方のみを実施するようにしてもよい。
(第実施形態)
次に、本発明の1の実施形態について説明する。図13は本発明の第実施形態に係るジェット推進艇70を示す一部破断背面図である。なお、以下の説明で参考形態と同様の構成には適宜同一符号を引用して説明を省略している。図13に示すように、ジェット推進艇70のハル3の後部であって左右方向の中央位置には、断面逆凹形状のトンネル体23と、トンネル体23の下開口を閉鎖するボトムカバー72とで形成されたポンプ収容空間25が設けられている。ボトムカバー72には、左右方向に横断するように上方に窪んだ溝部72aが形成されており、その溝部72aの左右方向の中央部分には更に上方に窪んだ凹部72bが形成されている。
凹部72bにより形成される空間には、複数の羽根を有する金属製の水車73がその一部を下方に突出させるように配置されており、この水車73は前後方向に回転軸線を有する回転軸74に回転自在に取り付けられている。凹部72bの上面には電磁ピックアップ式回転センサ75が水車73に対向するように取り付けられており、この電磁ピックアップ式回転センサ75の出力ケーブル76はECU77(図14)に接続されている。よって、船体2の浮かぶ水が船体2に対して左右方向に流れれば水車73が回転し、その回転数が電磁ピックアップ式回転センサ75により検知される。即ち、水車73と電磁ピックアップ式回転センサ75により、水の船体2に対する左右方向の相対速度を検出する速度センサ71が構成されている。
図14は図13に示すジェット推進艇70に搭載されたECU77等のブロック図である。図14に示すように、ECU77には、電磁ピックアップ式回転センサ75が接続されている。旋回判定部78は、電磁ピックアップ式回転センサ75により検出された水車73の回転数に基づいて、水車73を通過する水流の船体2に対する左右方向の相対速度を算出し、その相対速度が所定値以上である場合に所定の旋回状態であると判定する構成である。なお、エンジン回転数センサ61、スロットルポジションセンサ62、減速判定部63、出力制御部65、バイパス弁モータ54及び点火装置66は、参考形態と同様である。
次に、ジェット推進艇70の減速時のエンジン出力制御について説明する。図15は図13に示すジェット推進艇70の減速時のエンジン出力制御について説明するフローチャートである。図15に示すように、ステップS10及びS11は参考形態のステップS1及びS2と同様であるため説明を省略する。ステップS11の条件を満たす場合には、速度センサ71で検出される左右方向の水流の船体2に対する相対速度が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS12)。
速度センサ71で検出される左右方向の相対速度が所定値以上でない場合には、旋回状態でないと判断して、ステップS1に戻る。一方、速度センサ71で検出される左右方向の相対速度が所定値以上である場合には、ステップS13に進む。なお、ステップS13は参考形態のステップS4と同様であるため説明を省略する。ステップS13の条件を満たさない場合には、点火時期制御と弁開度制御とを同時に実施し、エンジン出力の減少を抑制するためのサブルーチンであるエンジン出力制御を実施する(ステップS14)。そして、ステップS14のサブルーチンが実行されている間、速度センサ71で検出される左右方向の水流の船体2に対する相対速度が所定値以上であるか否かを連続的に判定し(ステップS15)、Yesの場合にはステップS13に戻ることが繰り返される。
以下、ステップS14における点火時期制御と弁開度制御とについて個別に説明する。図16は図15に示す点火時期制御について説明するフローチャートである。図18は図16に示す点火時期制御の点火時期に関するグラフである。図16及び図18に示すように、まず、ECU70は、点火時期補正量がα2にセットされているか否かを判定する(ステップS20)。Noの場合には、点火時期補正量をα2にセットし、保持期間1を所定時間(t3−t1)にセットする(ステップS21)。Yesの場合には、保持期間1が完了しているか否かを判定する(ステップS22)。Noの場合には、このサブルーチンから出て、図15のメインのフローチャートのステップS15に進む。即ち、保持期間1が完了するまで、点火時期補正量がα2にセットされた状態が続くことになる。
また、ステップS22でYesの場合には、点火時期補正量がα3にセットされているか否かを判定する(ステップS23)。Noの場合には、点火時期補正量をα3にセットして移行期間(t4−t3)をもって徐々に点火時期補正量をα2からα3に増加させるとともに、保持期間2を所定時間(t5−t3)にセットする(ステップS24)。Yesの場合には、実際の点火時期補正量がα3に到達しているか否かを判定する(ステップS25)。Noの場合には、点火時期補正量を10msec毎に1degずつ増加させる(ステップS26)。Yesの場合には、保持期間2が完了しているか否かを判定する(ステップS27)。Noの場合には、このサブルーチンから出て、図15のメインのフローチャートのステップS15に進む。即ち、保持期間2が完了するまで、点火時期補正量がα3にセットされた状態が続くことになる。
また、ステップS27でYesの場合には、点火時期補正量がα1にセットされているか否かを判定する(ステップS28)。Noの場合には、点火時期補正量をα1にセットして徐々に点火時期補正量をα3からα1に減少させる(ステップS29)。Yesの場合には、実際の点火時期補正量がα1に到達しているか否かを判定する(ステップS30)。Noの場合には、実際の点火時期補正量がα1に到達するまでテーリング期間1(t6−t5)をもって点火時期補正量を90msec毎に1degずつ減少させる(ステップS31)。Yesの場合には、このサブルーチンから出て、図15のフローチャートのステップS15に進む。
図17は図15に示す弁開度制御について説明するフローチャートである。図19は図17に示す弁開度制御のバイパス弁開度に関するグラフである。図17及び図19に示すように、まず、ECU70は、目標バイパス弁開度がθ3にセットされているか否かを判定する(ステップS40)。Noの場合には、目標バイパス弁開度をθ3にセットし、移行期間1(t2−t1)をもって徐々にバイパス弁開度を現在のθ1からθ3に増加させるとともに、保持期間1を所定時間(t3−t1)にセットする(ステップS41)。Yesの場合には、保持期間1が完了しているか否かを判定する(ステップS42)。ステップS42でNoの場合には、移行期間1が完了しているか否かを判定する(ステップS43)。
ステップS43でNoの場合には、10msec毎に0.83%ずつバイパス弁開度を増加させるようにバイパス弁モータ54を駆動し(ステップS44)、このサブルーチンから出て、図15のフローチャートのステップS15に進む。Yesの場合には、エンジン回転数が一定になるように20msecごとにバイパス弁モータ54をフィードバック制御する(ステップS45)。
また、ステップS42でYesの場合には、目標バイパス弁開度がθ4にセットされているか否かを判定する(ステップS46)。Noの場合には、目標バイパス弁開度をθ4にセットして移行期間2(t4−t3)をもって徐々にバイパス弁開度をθ3からθ4に増加させるとともに、保持期間2を所定時間(t5−t3)にセットする(ステップS47)。Yesの場合には、保持期間2が完了しているか否かを判定する(ステップS48)。ステップS48でNoの場合には、移行期間2が完了しているか否かを判定する(ステップS49)。
ステップS49でNoの場合には、10msec毎に0.83%ずつバイパス弁開度を増加させるようにバイパス弁モータ54を駆動し(ステップS50)、このサブルーチンから出て、図15のメインのフローチャートのステップS15に進む。Yesの場合には、エンジン回転数が一定になるように20msecごとにバイパス弁モータ54をフィードバック制御する(ステップS51)。
また、ステップS48でYesの場合には、目標バイパス弁開度がθ2にセットされているか否かを判定する(ステップS52)。Noの場合には、目標バイパス弁開度をθ2にセットしてテーリング期間1(t6−t5)をもって徐々にバイパス弁開度をθ4からθ2に減少させる(ステップS53)。Yesの場合には、テーリング期間1が完了しているか否かを判定する(ステップS54)。ステップS54でNoの場合には、30msec毎に0.83%ずつバイパス弁開度を増加させるようにバイパス弁モータ54を駆動し(ステップS55)、このサブルーチンから出て、図15のメインのフローチャートのステップS15に進む。Yesの場合には、そのままこのサブルーチンから出て、図15のメインのフローチャートのステップS15に進む。
再び図15のフローチャートを参照すると、ステップS15において、速度センサ71で検出される左右方向の水流の船体2に対する相対速度が所定値以上でないと判定された場合には、非旋回状態となったと判断して、点火時期補正量をゼロにして点火時期制御を終了するとともに弁開度制御を終了することで、ステップS14のサブルーチンの実行を終了する(ステップS16)。これにより、通常のモードに移行することとなる。
以上の構成によれば、旋回時に船体2は水に対して左右方向に相対移動するので、水の船体2に対する左右方向の相対速度を速度センサ71により検出することで、船体2が旋回状態であることを判定することができる。そして、減速状態において旋回判定部78により旋回状態であることが判定された際には、エンジン出力の低下を遅らせることで、非旋回時の推力よりも旋回時の推力の方が大きくなるように制御される。したがって、減速時に旋回を行う場合に適度な推力を維持させる一方で、減速時に旋回しない場合にはエンジン出力を速やかに低下させることが可能となる。しかも、その速度センサ71は、旋回時に左右方向の移動量が大きくなる船体2の後部に設けられているので、船体2の水に対する左右方向の相対速度をより効果的に検出することが可能となる。他の構成は参考形態と同様であるため説明を省略する。
(第実施形態)
次に、第実施形態について説明する。図20は本発明の第実施形態に係るジェット推進艇80を示す一部破断背面図である。なお、以下の説明で第実施形態と同様の構成には適宜同一符号を引用して説明を省略している。図20に示すように、ハル3の後部には、左右方向の中央に位置するポンプ空間25の右側近傍に光センサ81が設けられている。この光センサ18は、船体2が浮かんだ水の水面よりも下方に位置するように設けられている。光センサ81の出力ケーブル(図示せず)はECUに接続されている。この光センサ81は、船体2の浮かぶ水の中にある微小物(例えば、ゴミや微生物や砂など)の船体2に対する左右方向の相対速度を検出することで、水の船体2に対する左右方向の相対速度を検出する速度センサの役目を果たしている。
以上の構成によれば、水の船体2に対する左右方向の速度を光センサ81で検出することで、第実施形態と同様に、船体2が旋回状態であることを判定することができる。なお、他の構成・作用は第実施形態と同様であるため説明を省略する。
(第実施形態)
次に、第実施形態について説明する。図21は本発明の第実施形態に係るジェット推進艇に搭載されたECU91等のブロック図である。図21に示すように、ECU91には加速度センサ90が接続されている。加速度センサ90は、シート6(図1)よりも後方にて船体2(図1)の後部に取り付けられ、左右方向(進行方向に対して直交する水平方向)の加速度を検知できる向きに配置されている。ECU91は、ジェット推進艇1が旋回状態であるか否かを判定する旋回判定部92を有している。旋回判定部92は、加速度センサ90で検出される左右方向の加速度が所定値以上である場合に、旋回状態であると判定する構成である。なお、エンジン回転数センサ61、スロットルポジションセンサ62、減速判定部63、出力制御部65、バイパス弁モータ54及び点火装置66は、参考形態と同様である。
以上の構成によれば、船体2(図1)に対する左右方向の加速度を加速度センサ90で検出することで、船体2(図1)が旋回状態であることを判定することができる。そして、減速状態において旋回判定部92により旋回状態であることが判定された際には、エンジン出力の低下を遅らせることで、非旋回時の推力よりも旋回時の推力の方が大きくなるように制御することができる。しかも、加速度センサ90は、旋回時に左右方向の移動量が大きくなる船体2(図1)の後部に設けられているので、船体2の左右方向の加速度を効果的に検出することが可能となる。他の構成は参考形態と同様であるため説明を省略する。
(第実施形態)
次に、第実施形態について説明する。図22は本発明の第実施形態に係るジェット推進艇に搭載されたECU94等のブロック図である。図22に示すように、ECU94にはGPSセンサ93が接続されている。GPSセンサ93は、船体2(図1)の重心近傍位置に取り付けられ、GPS(Global Positioning System)に接続して船体2の位置情報を取得できるようになっている。ECU94は、船体2(図1)が旋回状態であるか否かを判定する旋回判定部95を有している。旋回判定部95は、GPSセンサ93で略連続的に取得される位置情報から船体2(図1)の運動軌跡が所定の曲率以上となった場合に、旋回状態であると判定する構成である。なお、エンジン回転数センサ61、スロットルポジションセンサ62、減速判定部63、出力制御部65、バイパス弁モータ54及び点火装置66は、参考形態と同様である。
以上の構成によれば、GPSセンサ93で検出される船体2(図1)の位置情報から求めた船体2(図1)の運動軌跡を解析することで、船体2(図1)が旋回状態であることを判定することができる。そして、減速状態において旋回判定部95により旋回状態であることが判定された際には、エンジン出力の低下を遅らせることで、非旋回時の推力よりも旋回時の推力の方が大きくなるように制御することができる。他の構成は参考形態と同様であるため説明を省略する。
(第実施形態)
次に、第実施形態について説明する。図23は本発明の第実施形態に係るジェット推進艇に搭載されたECU97等のブロック図である。なお、以下の説明で参考形態と同様の構成には適宜同一符号を引用して説明を省略している。図23に示すように、ECU97には、角速度を検出するジャイロセンサ96が接続されている。ジャイロセンサ96は、船体2(図1)の重心近傍位置に取り付けられ、進行方向を回転軸線とする船体2の回転運動の角速度を検出するように配置されている。即ち、ジャイロセンサ96は、船体2(図1)が左右方向へ傾倒する姿勢を検出できるようになっている。ECU97は、船体2(図1)が旋回状態であるか否かを判定する旋回判定部98を有している。旋回判定部98は、ジャイロセンサ96で検出される角速度が所定値以上となった場合に、旋回状態であると判定する構成である。なお、エンジン回転数センサ61、スロットルポジションセンサ62、減速判定部63、出力制御部65、バイパス弁モータ54及び点火装置66は、参考形態と同様である。
以上の構成によれば、ジャイロセンサ96で検出される船体2(図1)の姿勢を解析することで、船体2(図1)が旋回状態であることを判定することができる。そして、減速状態において旋回判定部98により旋回状態であることが判定された際には、エンジン出力の低下を遅らせることで、非旋回時の推力よりも旋回時の推力の方が大きくなるように制御することができる。他の構成は参考形態と同様であるため説明を省略する。
なお、前述した参考形態及び各実施形態では、圧力センサ28,29、速度センサ71、光センサ81、加速度センサ90、GPSセンサ93又はジャイロセンサ96が、船体の旋回状態を判定するために利用されているが、これらのうちから任意に複数選択して互いに組み合わせて用いてもよい。その際、選択された全てのセンサの出力が前述した判定条件を満たした場合に、旋回状態であると判定すれば、判定精度が向上し好適である。また、本発明に係るジェット推進艇は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更、追加、又は削除することができる。
以上のように、本発明に係るジェット推進艇は、減速時に旋回を行う場合に適度な推力を確保できる一方で、減速時に旋回しない場合にはエンジン出力を速やかに低下させることができる優れた効果を有し、この効果の意義を発揮できるジェット推進艇に適用すると有益である。
本発明の参考形態に係るジェット推進艇を左側方から見た一部破断側面図である 図1に示すジェット推進艇の背面図である。 図1に示すジェット推進艇の一部破断背面図である。 図3に示すジェット推進艇の圧力センサ近傍を表した要部断面図である。 変形例の図4に相当する図面である。 図1に示すジェット推進艇に搭載されるスロットル装置の側面図である。 図1に示すジェット推進艇に搭載されるスロットル装置の断面図である。 図1に示すジェット推進艇に搭載されたECU等のブロック図である。 図1に示すジェット推進艇の減速時のエンジン出力制御について説明するフローチャートである。 図1に示すジェット推進艇の点火時期制御の点火時期に関するグラフである。 図1に示すジェット推進艇の弁開度制御のバイパス弁開度に関するグラフである。 図1に示すジェット推進艇の減速時のエンジン出力制御におけるエンジン回転数に関するグラフである。 本発明の第実施形態に係るジェット推進艇を示す一部破断背面図である。 図13に示すジェット推進艇に搭載されたECU等のブロック図である。 図13に示すジェット推進艇の減速時のエンジン出力制御について説明するフローチャートである。 図15に示す点火時期制御について説明するフローチャートである。 図15に示す弁開度制御について説明するフローチャートである。 図16に示す点火時期制御の点火時期に関するグラフである。 図17に示す弁開度制御のバイパス弁開度に関するグラフである。 本発明の第実施形態に係るジェット推進艇を示す一部破断背面図である。 本発明の第実施形態に係るジェット推進艇に搭載されたECU等のブロック図である。 本発明の第実施形態に係るジェット推進艇に搭載されたECU等のブロック図である。 本発明の第実施形態に係るジェット推進艇に搭載されたECU等のブロック図である。
1,70,80 ジェット推進艇
2 船体
28 左圧力センサ
29 右圧力センサ
39 スロットル弁
40 吸気通路
41 バイパス通路
50 バイパス弁(吸気弁)
54 バイパス弁モータ(バイパス弁駆動装置)
60,77 ECU(制御装置)
63 減速判定部
64,78 旋回判定部
65 出力制御部
66 点火装置
71 速度センサ
81 光センサ(速度センサ)
90 加速度センサ
93 GPSセンサ
96 ジャイロセンサ(姿勢検出センサ)
E エンジン

Claims (11)

  1. 船体と、前記船体に搭載されたエンジンと、前記エンジンの出力を変更可能な出力変更装置と、前記出力変更装置の動作を制御する制御装置と、前記船体が浮かぶ水から受ける左右方向の圧力を検出可能な圧力センサとを備え、
    前記制御装置は、減速状態であるか否かを判定する減速判定部と、前記圧力センサの出力に基づいて旋回状態であるか否かを判定する旋回判定部と、前記減速判定部及び前記旋回判定部からの情報に基づいて前記出力変更装置を制御する出力制御部とを有し、
    前記出力制御部は、前記減速判定部により減速状態であると判定され、かつ、前記旋回判定部により旋回状態であると判定されると、旋回可能な推力を保つために前記出力変更装置を制御して、予め設定した第1の期間、前記旋回判定部により旋回状態でないと判定されたときよりもエンジン出力を増加させ、その後の第2の期間はエンジン出力をさらに増加させる構成であることを特徴とするジェット推進艇。
  2. 前記第2の期間の初期を移行期間として、前記第1の時間の経過後にエンジン出力を徐々に増大させる構成である請求項1に記載のジェット推進艇。
  3. 前記圧力センサは、前記船体の後部における左側と右側とに夫々設けられており、
    前記旋回判定部は、前記各圧力センサで夫々検出される左右の圧力の差が所定値以上である場合に、旋回状態であると判定する構成である請求項1又は2に記載のジェット推進艇。
  4. 前記船体が浮かぶ水の前記船体に対する左右方向の相対速度を検出可能な速度センサをさらに備え、
    前記旋回判定部は、前記速度センサの出力に基づいて旋回状態であるか否かを判定する構成である請求項1乃至3のいずれかに記載のジェット推進艇。
  5. 前記速度センサは、前記船体の後部に設けられており、
    前記旋回判定部は、前記速度センサで検出される左右方向の相対速度が所定値以上である場合に、旋回状態であると判定する構成である請求項4に記載のジェット推進艇。
  6. 前記船体の左右方向の加速度を検出可能な加速度センサをさらに備え、
    前記旋回判定部は、前記加速度センサの出力に基づいて旋回状態であるか否かを判定する構成である請求項1乃至5のいずれかに記載のジェット推進艇。
  7. 前記船体の位置情報を取得可能なGPSセンサをさらに備え、
    前記旋回判定部は、前記GPSセンサの出力に基づいて旋回状態であるか否かを判定する構成である請求項1乃至6のいずれかに記載のジェット推進艇。
  8. 前記船体の姿勢を検出可能な姿勢検出センサをさらに備え、
    前記旋回判定部は、前記姿勢検出センサの出力に基づいて旋回状態であるか否かを判定する構成である請求項1乃至7のいずれかに記載のジェット推進艇。
  9. 前記出力変更装置は、前記エンジンへ吸気を導く吸気通路と、前記吸気通路を開閉する吸気弁と、前記吸気弁を駆動する吸気弁駆動装置とを有し、
    前記出力制御部は、前記減速判定部により減速状態であると判定され、かつ、前記旋回判定部により旋回状態であると判定された場合に、旋回可能な推力を保つように前記吸気弁駆動装置により前記吸気弁の開度を制御させる弁開度制御を実施する構成である請求項1乃至8のいずれかに記載のジェット推進艇。
  10. 前記吸気弁は、運転者の操作量に応じて前記吸気通路を開閉するスロットル弁と、前記吸気通路に前記スロットル弁を迂回するように連通するバイパス通路を開閉するバイパス弁とを有し、
    前記吸気弁駆動装置は、前記バイパス弁を駆動するバイパス弁駆動装置とし、
    前記出力制御部は、前記減速判定部により減速状態であると判定され、かつ、前記旋回判定部により旋回状態であると判定された場合に、前記バイパス弁駆動装置により前記バイパス弁の開度を増加又は維持させる弁開度制御を実施する構成である請求項9に記載のジェット推進艇。
  11. 前記出力変更装置は、前記エンジンの混合気への点火を行う点火装置を有し、
    前記出力制御部は、前記減速判定部により減速状態であると判定され、かつ、前記旋回判定部により旋回状態であると判定された場合に、前記点火装置の点火時期の進角値を増加させる点火時期制御を実施する構成である請求項1乃至10のいずれかに記載のジェット推進艇。
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