JP4863986B2 - 貫通ダクトとその貫通ダクトを用いた中空壁のダクト構造 - Google Patents
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Description
このような高気密壁を備えた住宅では、エアコン等の室外機を設置する場合、壁の外壁材と内壁材に通常直径65mmの貫通孔を開け、エアコン等の室内機と屋外機とを連結させる配管工事を行っているが、孔を開けたままではその貫通孔から壁内の空間内に外気や虫等が侵入するおそれがあり、その空間内に外気が侵入すると壁の断熱性が損なわれ、冷暖房に大きなエネルギーが浪費され、また虫等が入ると木材の虫食で損傷し住宅の価値を損なうことになる。
このような中空空間内への外気や虫の侵入を防ぐために室内側と屋外側から貫通孔の開口隙間に合成樹脂製のパテやモルタルを充填することが行われていたが、パテでは屋外から紫外線による経時変化により収縮や劣化が起こり亀裂や剥離が発生するので長期間にわたり壁内の気密性を確保することが困難であり、またモルタルでは施工時において充填後の固化に時間がかかることと、エアコン等の装置の交換の際に固まったモルタルを除去するのが困難となる難点があった。
そこで、このような充填による方法の難点を解決しようとして下記引用文献1に記載の手法が提案されている。即ち、下記引用文献1では、モルタルを使わずに、貫通孔に螺旋管を差し込み、その螺旋管と壁との隙間には弾性シール材を配して、この弾性シール材を螺旋管に螺合した固定リングで弾性シール材を壁に対して挟圧させることで確実に隙間を塞ごうとしている。そこで、本発明者は先に特許文献2の蛇腹状で長さを伸縮できる壁連通管材とその壁構造を発明し、これを提案した。
そのような位置のずれた貫通孔に対して、仮に上記引用文献1の螺旋管を用いようとしても、アルミニウムなどの金属やエンジニアプラスチックなどの硬い素材で作られた螺旋管では殆ど曲げることができず、無理に湾曲させると螺旋管に形成されている螺旋が変形して固定リングが螺合できなくなるので使用することが不可能となる。
また、この引用文献1に記載の方法では、専用の螺旋管とその管に螺合する固定リング及び弾性シール材を使用するものなので、資材のコストアップと固定リングの螺着などの施工に大変手間を要する難点がある。
したがって、外壁材と内壁材との両貫通孔の中心位置をずらして設けた場合には、開口部を上記難点を有するパテ又はモルタルなどで充填する以外の有効な方法が見出せなかった。
しかしながら、壁材に開けられた貫通孔の状態が、真円ではなく形が変形したり崩れていた場合、蛇腹状の復元力による押圧程度では、貫通孔と壁連通管材との間を完全に遮断させることができず、発生した隙間によって気密性が損なわれてしまうという難点があった。
差込ガイド部側の貫通孔から外側に突出した部分の差込ガイド部を切除し、端部押さえ部材を前記貫通孔へフランジ部が壁外面に当接するまで圧入させ、前記貫通ダクトの内部フランジと前記端部押さえ部材のフランジ部とで壁材を挟みつけて前記貫通ダクトの差込ガイド部を壁面に固定できるようにしたことを特徴とする。
差込ガイド部側の貫通孔から外側に突出した部分の差込ガイド部を切除し、端部押さえ部材を前記貫通孔へ分離フランジ部が壁外面に当接するまで圧入させ、前記貫通ダクトの内部フランジと前記端部押さえ部材の分離フランジ部とで壁材を挟みつけて前記貫通ダクトの差込ガイド部を壁面に固定できるようにしたことを特徴とする。
そして、最大で前記異径境目部位に小さい肉厚側の内部フランジが突き当たるか、又は反転変形部位が前記大きい肉厚側の内部フランジに突き当たるまで前記両内部フランジ間の長さが自由に調節可能となる。例えば、管材の異径境目部位から大きい肉厚側側の内部フランジまでと、小さい肉厚側の内部フランジまでとの距離を、1対2の比率に設定すると、最大に変形した場合に小さい肉厚側の長さが半分になるので、両内部フランジ間の長さを最大に調節させることが可能となる。
この本発明の貫通ダクトは内壁材又は外壁材の貫通孔に装着すると、前記貫通ダクトの両内部フランジ間の薄肉部と厚肉部との重なり合いよる長さ調節によって、壁厚や中空間隔が壁面の途中から大幅に異なっていても、同じサイズのももで対応することができ、その内壁材及び外壁材の中空部の内表面に確実に内部フランジが当接されて、たとえ貫通孔に変形があっても、隙間が発生しないように壁材の両側から密閉することが可能となる。
そして、内壁材又は外壁材のいずれか一方の外周溝を宛がって、管材を変形させた指を離すと前記壁材の開口部が外周溝に嵌って、管材を変形は元に復元するとき、それに伴って外周溝の両側の外部フランジと内部フランジの復元で、貫通孔が両側から密閉される。
他方の貫通孔は、差込ガイド部を外側に押し引して、内部フランジを壁材の内面に押し当てると、貫通孔と管材との間に生じた隙間が遮断され、内部フランジ面で気密状態に遮断され気密性が保持できるようになる。
その後、エアコン等の装置の取付工事や交換工事などの施工が終了したら、パテ材などで貫通ダクトと配管の隙間が充填され室内と室外とは遮断されることになる。
この遮断は、前記貫通ダクトの差込ガイド部を切除せずに置いて、エアコン等の装置の取付工事や交換工事などの施工が終了してから差込ガイド部を絞ってその周囲を粘着テープ又は針金など結束することで室内と室外の空間を遮断させることも可能となる。
その結果、室内及び室外の空間と壁内の中空空間とをより確実に遮断することが可能となる。
このため、貫通孔による壁の断熱性能の低下が防止され、冷暖房に要するエネルギーを大幅に節約することが可能となる。
施工に際しては、貫通孔に差込ガイド部を先に差し込めば、外壁材と内壁材との中空間隔よりも差込ガイド部が長いので、一方から差し込んだ差込ガイド部が他方の貫通孔へ届き、次に指で押し潰すように細く変形させることによって内部フランジまでを中空空間に差し込むことが容易に行える。そして、この際、両貫通孔の中心が大きくずれていても容易に装着できるので短時間で容易に施工を完了するころが可能となる。
また、この際、上記貫通ダクトは、両内部フランジ間の薄肉部と厚肉部との重なり合いよる長さ調節が可能なので、中空空間の実際に間隔が大幅に且つ種々異なっていても、両内部フランジ間の幅をその実寸に対応させることが可能となるので、各貫通孔ごとにサイズを選択して用いる必要なく、施工能率を大幅に向上できる。
この内部フランジの戻りによる隙間発生を確実に防止するための形態が端部押さえ部材を使用した形態である。
この端部押さえ部材を使用した形態においては、その差込ガイド部側の貫通孔に対して、その端部押さえ部材をフランジ部が壁外面に当接するまで圧入させて、前記貫通ダクトの内部フランジと前記端部押さえ部材のフランジ部とで壁材を挟みつけて前記貫通ダクトの差込ガイド部を壁面に確実に固定することが可能となる。
前記フランジ部については、筒体の外周面には雄螺部を形成し、該雄螺部に螺合する雌螺部を形成して、フランジを螺着した形態が可能である。
この形態では壁の貫通孔部分の壁材の厚さが種々大きく異なっていたとしても、雄螺部の長さ範囲で壁材の実際の厚さに対応して調節することが可能となる。
そして、開口させることで損なわれる壁の断熱効果の低下を防止して、室内温度を一定に維持するための冷暖房費の節約を実現し、熱エネルギーの消費を抑えことによって地球環境の維持にも貢献することが可能となる。
先に、貫通ダクトの形態から説明する。
本発明の貫通ダクトは、例えば図4に示すように、中空間隔Wを有する外壁材25と内壁材24とからなる中空壁に設けられた貫通孔A、B(室内のエアコンと外の室外機とを繋ぐ冷媒管や配水管など通すための貫通孔A、B)に装着されるものなので、構成される各部分がその壁の構造との関係を有する。
即ち本発明の貫通ダクトは、図5に示すように、間柱26により中空間隔Wを有する内壁材24と外壁材25により、中空間隔Wを有する中空空間Sが形成された壁に設けた貫通孔A、Bに対して、室外機への配管側の空間と壁内の中空空間とを仕切るために貫着させる管状の壁面貫通部材、即ち貫通ダクトである。
前記外壁材25は、気密シート27の次の内側から順に石膏ボード25a、発泡樹脂製断熱材25b、セメント系外壁材用木質下地材25d、セメント系外壁材25cとで構成される。
このような中空壁との関係をとともにその構成を以下に詳説する。
その素材として、ポリエチレンフィルムやゴム状の合成樹脂が使用できる。
この外周溝8は、図1では、内壁材24に対応させるために、外部フランジ7と内部フランジ5の間は石膏ボードなどが標準板厚の12mmとし、その内壁材の両面には外部フランジ7と内部フランジ5とが気密に嵌合できるように、外周溝8の幅を12mmとしている。
この差込ガイド部9が長いと、先端がガイド役となって円滑に内壁材24の貫通孔Aから差し込んで外壁材13の貫通孔Bから外に抜き出させることが可能となる。
この差込ガイド部9は、壁に装着後、中に通過させて配設した線類及び管類を絞り着けその周囲を粘着テープ又は針金で結束することも可能であるが、その場合、あまり長いと機器の線類及び管類を通しにくくなるので、粘着テープなどでの結束が可能な範囲の長さにできるだけ短くすると良く、前記中空間隔Wよりも短いとの貫通孔Aから差し込んだ先端がBまで届かないので全体が差し込みにくくなる。
外径を前記貫通孔Aの径aと略等しい径にしたのは、前記貫通孔の径より小径の場合には貫通孔Aとの間にその分だけ隙間が生じ、貫通孔の口縁の密閉性が低下しする虞があり、逆に外径が前記貫通孔の径より大径では装着されたときの変形が復元しきれずに隙間が発生する虞があるためである。
通常、エアコン用では貫通孔A、Bは65mmとする場合が多い。したがって、そのサイズの貫通孔A、Bでは、前記外部フランジ7と内部フランジ5、6の外径は、貫通孔A、Bの変形を考慮して約80mmから100mm程度であれば良い。
各部の寸法は、貫通孔A、Bが65mmの場合には、例えば、厚肉部3は4mmの肉厚とし、薄肉部は2mmの肉厚する。そして、前記厚肉部の内径は61mmで、外径は65mmとし、前記薄肉部の内径は63mmで、外径は65mmとする。また、前記外周溝8の溝側部分の外径は65mmとし、内径は61mmとする。
このような肉厚とすると、図2の(イ)に示すように、薄肉部4が異径境目部位2から順に反転変形を起こしつつ前記厚肉部3の外部に被せ込む状態で進退可能となる。
なお、図2に示す符号4aは薄肉部4の反転変形の開始部位である。
そして、管材1の長さ方向に重なる反転部分の断面形状は、図2に示すように、断面が三重に重なった形状となって進退するものなので、内部フランジ5、6の外側部分の径が貫通孔A、Bのサイズに合えば、管材1中間は多少テーパーがあっても良い。
また、外部フランジ7は円板状、半円形板状や多角形板状など自由な形状の板状に形成できる。さらに、パテによる充填を考慮してパテの付け代の形状や、パテによる充填をしない場合には室内壁面に目立たないような色や形状にしても良い。また、エアコンの後ろに隠した貫通孔Aがエアコンの外周際にある場合に外部フランジ7の一部分が食み出す場合には、その部分を取り付け場所の状況に合わせて鋏やカッターで切除するなど、材質が柔軟性の合成樹脂なので自由に加工することができる。
さらに、図2の(ロ)及び(ハ)に示すように、内周溝5a、6aを形成しない場合には、図2の(ハ)に示すように、内部フランジ6の周の外端を少し差込ガイド部9側に傾斜させた形状にすれば壁材の内面に対して周の外端部分が当接しやすきなり、たとえ切りゴミなどで内部フランジ6の基部の壁材の内面への接近が不十分となっても周の外端部分は当接させることが可能となり、貫通孔との隙間の遮断効果を充分に保持可能となる。
この端部押さえ部材は各種形態が可能であり、例えば、図3の(イ)に示すように、前記管材1の端部の内周径と略同径となる外周径とした筒体の一方端部に、フランジ部13を備えた端部押さえ部材10が使用できる。
このリング状充填部材21は内周溝5a、6a側から内部フランジ5、6の内壁材24又は外壁材25からの押圧を受けて、内部フランジ5、6と内壁材24又は外壁材25の内面との密着性を高めるために装着するものである。
なお、上記貫通ダクトの周囲を断熱材23で覆うことで、中空空間と外部との断熱効果を高めることが可能である。
まず、図6に示すように、内壁材24の貫通孔Aに管材1の差込ガイド部を差し込み、さらに、図7に示すように、内壁材24の貫通孔Aに管材1を変形させつつ差込ガイド部9の端部1bを外壁材25の貫通孔Bに掛け渡しで外周溝8までを差し込む。
この図の場合、内壁材24側から差し込んで装着する方法を示しているが、外壁材25の貫通孔Bからから管材1を変形させつつ差込ガイド部9の端部1bを貫通孔Aに掛け渡して差し込むこともできる。
そして、図8に示すように、内壁材24の貫通孔Aから管材1を押し込ようとすると、図9に示すように、外壁材25に差込ガイド部9側の内部フランジ6が当たり、さらに押し込めると、薄肉部4が厚肉部3側に被せ込む状態で進行し、内部フランジ5、6間の長さが縮み、図10に示すように、内部フランジ5が中空空間に入って管材1の外周溝8が内壁材24に密着状態に嵌合する。
そして、図11及び図12に示すように、外壁材25から外に突出した差込ガイド部9を押し引きして、小さい肉厚側を大きい肉厚側に潜り込むか又は被せ込む状態で進退させて該壁材の内面に内部フランジ6の外面を確実に押し当てる。
最後に、図5に示すように、差込ガイド部9の他方の壁材から外に突出した部分を切除する。
その場合には、図5に示すように、端部押さえ部材10、11を管材1の端部の両側に固定する場合と、いずれか一方のみに固定する場合とがある。なお、壁に装着後の貫通ダクト部分のみの構造を図12に示す。
また、前記端部押さえ部材には各種形態があり、これらに使用された構造も各種可能である。
この場合、貫通ダクトが内壁材24に対して外周溝8が貫通孔に嵌合され、外部フランジ7と内部フランジ5で挟まれて両面から隙間が塞がれるとともにさらにその内周部が前記端部押さえ部材10で押さえられて、柔軟性と弾力性を有する合成樹脂で変形可能である管材の内周方向の変形が防止されるのでより確実に内壁材24に対して、貫通ダクトを固定することができる。
前記端部押さえ部材10の装着は、筒体の先端部の凸部14が外周溝8部分の内周面に押されて割溝15によるの変形でスムーズに差し込まれ、内周溝5aで復元して内周溝5a内に凸部14が入って抜けにくくなり、壁に貫通ダクトが確実に固定される。
この場合の施工工程を図17から図20で示している。
即ち、まず上記図17の状態まで施工し、さらに、別の分離フランジ12型の端部押さえ部材11を用いて、前記差込ガイド部9側に装着する。
用いる端部押さえ部材11は、筒体は長く形成され、筒体の先端部には凸部17を割溝18を形成して備え、外周面には雄螺部16が形成されている。
この端部押さえ部材11を、図18に示すように、前記差込ガイド部9側から差し込み筒体の先端部の凸部17を内周溝6aに届くまで差し込む。この際、筒体の先端部の凸部17が前記差込ガイド部9の内周面に押されて割溝18によるの変形でスムーズに差し込まれ、内周溝6aで復元して内周溝6a内に凸部17が入って抜けにくくなり、壁に貫通ダクトが確実に固定される。
次に、図19に示すように、前記雄螺部16に螺合する雌螺部20を形成した分離フランジ12を筒体に螺着する。
この際、予め前記差込ガイド部9は外壁材25の外面に当る部分付近をカッターなどで切除しておく。そして、筒体に螺着している分離フランジ12を回転して、分離フランジ12面を外壁材25の外面に当接させる。
最後に、図20に示すように、筒体の前記分離フランジ12から外部に突出した部分を切除して装着が終了する。そして、貫通ダクトの両側で貫通孔との隙間が塞がれるとともに、合成樹脂製の管材の内周方向への変形が防止されるので、より確実に内壁材24と外壁材25に対して貫通ダクトが固定できる。
この形態では、中空空間内の内部フランジ5、6が、前記充填部材21、22のバックアップで壁材の貫通孔の周囲の内表面に押し付けられて密着されるので、貫通孔と管材との隙間が確実に遮断される。
その結果、室内及び室外の空間と壁内の中空空間とをより確実に遮断し、壁の断熱性低下や壁内部の結露が防止される。
本発明のダクト構造は、図4に示すように、内壁材24と外壁材25とにより中空間隔Wを有する中空空間Sが形成され、この壁には、室内のエアコンと外の室外機とを繋ぐ冷媒管や配水管など通すための貫通孔A、Bが設けられ、配管側の空間と壁内に空間とを仕切るために貫着させる筒状の貫通ダクトが装着される。
そして、壁材の内面には気密シートを配設される。この気密シートは通常では前記外壁材25の中空空間面に張られるが、内壁材24側の中空空間面に張られる場合や内壁材24と外壁材25の両方の面に張られる場合がある。
この構造の前記外壁材25の内面には気密シート27が配設される。そして、貫通ダクトは、図1の形態を使用して、図3の(イ)及び(ロ)に示す端部押さえ部材10、11を使用する。
前記管材1の外周径は、前記外部フランジ7と内部フランジ5との間に形成される外周溝8部分では前記内壁材24の貫通孔Aと略等しい径aに形成され、前記差込ガイド部9では前記他方側の外壁25の貫通孔Bと略等しい径bに形成される。
施工では、壁に設けた貫通孔A、Bに前記貫通ダクトが、差込ガイド部9を先に貫通孔A側から差し込まれる。
そして、前記貫通ダクトの外周溝8が内壁材24に嵌合されるとともに差込ガイド部9は外壁25の貫通孔Bから外側に突出し、前記貫通ダクトの両内部フランジ5、6間の薄肉部4と厚肉部3と重なり合いよる長さ調節(符号4aは薄肉部4の反転開始部位であり、符号4aから符号2までの間が三重構造となる)によって、前記貫通ダクトの差込ガイド部9側の内部フランジ6を外壁材25の内面に当接させ、両貫通孔A、Bと管材の外周との間に生じる隙間が両フランジ5、6の面で遮断され、さらに両内部フランジ5、6間の薄肉部4と厚肉部3とによって外壁材25と内壁材24の中空空間が外部から密閉される。
この後、エアコンの室内機と屋外機とを連結させる線類及び管類を貫通ダクトに通して、貫通ダクトと線類及び管類との隙間は、外壁材25と内壁材24の両側からパテ材など隙間充填材で塞がれる。
なお、上記貫通ダクトの周囲を断熱材23で覆うことで、中空空間と外部との断熱効果を高めることができる。
図13の構造では、上記の構造の端部押さえ部材11に代えて別の端部押さえ部材28を使用した場合である。
この端部押さえ部材28はフランジ部31と外壁材25の厚さに対応した凸部29からフランジ部31まで長い筒体が一体形成されたものである。
外壁材25の厚さが決まっている場合で、筒体の長さ調節を要しない場合の構造である。
この場合には、外壁材25側から貫通ダクトを差し込んで施工が行われる。
この図15の場合の構造にも、前記図14の場合と同様に、外壁材25側から貫通ダクトを差し込んで施工が行われる。
この場合でも、図14、図15の場合と同様に、外壁材25側から貫通ダクトを差し込んで施工が行われる。
なお、上記各図では、いずれも薄肉部4の径が厚肉部3よりも大きく形成されている場合の形態を説明したが、それらとは逆に、薄肉部4の径は厚肉部3よりも小さい場合であっても、前記貫通ダクトの両内部フランジ5、6間の薄肉部4と厚肉部3と重なり合いよる長さ調節ができる点で作用および効果に変わりはない。
a 内壁材の貫通孔の径
B 外壁材の貫通孔
b 外壁材の貫通孔の径
W 壁の中空空間の間隔
F 指
1 管材
1a 管材の端部
1b 管材の端部
2 両内部フランジ間の異径境目部位
3 厚肉部
4 薄肉部
4a 反転変形の開始部位
5 内部フランジ
5a 内周溝
6 内部フランジ
6a 内周溝
7 外部フランジ
8 外周溝
9 差込ガイド部
10 端部押さえ部材
11 端部押さえ部材
12 分離フランジ
13 フランジ部
14 端部押さえ部材の凸部
15 端部押さえ部材の割溝
16 端部押さえ部材の雄螺部
17 端部押さえ部材の凸部
18 割溝
19 端部押さえ部材の分離フランジ
20 分離フランジの雌螺部
21 内周溝充填部材
22 内周溝充填部材
23 断熱材
24 内壁材
25 外壁材
25a 石膏ボード
25b 発泡樹脂製断熱材
25c セメント系外壁材
25d セメント系外壁材用木質下地材
26 間柱
27 気密シート
28 端部押さえ部材
29 端部押さえ部材の凸部
30 割溝
31 端部押さえ部材のフランジ部
32 端部押さえ部材
33 端部押さえ部材の凸部
34 割溝
35 フランジ部
36 端部押さえ部材
37 端部押さえ部材の凸部
38 割溝
39 端部押さえ部材の雄螺部
Claims (11)
- 内壁材と外壁材とから成る中空壁の貫通孔に貫着可能に、柔軟性と弾力性を有する合成樹脂製の管材で一体的に形成した貫通ダクトであって、
前記管材の一方側の外周には、端部側に外部フランジを形成するとともに該外部フランジから中央側に前記内壁材又は外壁材のいずれか一方の厚さと略等しい間隔の外周溝を形成する内部フランジを一体的に設け、
前記管材の他方側の外周には、前記内部フランジから壁内の中空間隔よりも離れた部位に内部フランジを一体的に設けるとともに該内部フランジよりもさらに端部側に前記中空間隔よりも長い差込ガイド部を一体的に形成し、
前記管材の外周径を、前記外周溝部分では上記一方側の内壁材又は外壁材の貫通孔と略等しい径に形成し、前記差込ガイド部では前記他方側の貫通孔と略等しい径に形成し、前記両内部フランジ間では一方側と他方側を2分割してそれぞれ異径に形成し、
前記両内部フランジ間の異径とした一方側部分を厚肉に形成し、他方側部分を両内部フランジ間が圧縮されると異径境目部位から反転変形を起こしつつ前記厚肉部の内部に潜り込むか又は外部に被せ込むことが可能となる厚さの薄肉に形成したことを特徴とする貫通ダクト。 - 管材の一方又は両方の内部フランジ形成部分の内周面に内周溝を一体的に形成したことを特徴とする請求項1に記載の貫通ダクト。
- 請求項1又は2に記載の貫通ダクトの端部から差し込んで中空壁の貫通孔に内部フランジを固定可能とした管材の端部押さえ部材を備えた貫通ダクトであって、前記端部押さえ部材が、外周径を前記管材のいずれか一方又は両方の端部の内周径と略同径とした筒体の基端部にフランジ部を備えるとともに該筒体の外周面に前記管材の内周面を圧迫可能とする凸部を形成したことを特徴とするたことを特徴とする貫通ダクト。
- 請求項2に記載の貫通ダクトの端部から差し込んで中空壁の貫通孔に内部フランジを固定可能とした管材の端部押さえ部材を備えた貫通ダクトであって、前記端部押さえ部材が、外周径を前記管材のいずれか一方又は両方の端部の内周径と略同径とした筒体の基端部にフランジ部を備えるとともに該筒体の外周面に前記管材の内周溝に対して係合可能とする凸部を形成したことを特徴とする貫通ダクト。
- 請求項3又は4に記載の貫通ダクトの端部押さえ部材を、弾性体とするとともに筒体の先端部から凸部のある位置よりも深く切欠した割溝を形成したことを特徴とする貫通ダクト。
- 請求項3乃至5のうちいずれか1項に記載の貫通ダクトの端部押さえ部材の筒体の基端部に備えたフランジ部を、該筒体の外周面に雄螺部を形成して、該雄螺部に螺合する雌螺部を形成したフランジを螺着させたことを特徴とする貫通ダクト。
- 請求項2乃至6のうちいずれか1項に記載の貫通ダクトにおいて、いずれか一方又は両方の内周溝内にその溝幅と同等の厚さを有する柔軟性リング状充填部材を装着したことを特徴とする貫通ダクト。
- 請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の貫通ダクトを使用した外壁材と内壁材とからなる中空壁のダクト構造であって、
外壁材又は/及び内壁材の内面に気密シートを配設した中空壁に設けた貫通孔に前記貫通ダクトが、差込ガイド部を先にいずれか一方側から差し込まれ、
前記貫通ダクトの外周溝が差込側の壁材に嵌合されるとともに差込ガイド部は貫通孔から外側に突出され、
前記貫通ダクトの両内部フランジ間の薄肉部と厚肉部との重なり合いよる長さ調節によって、前記貫通ダクトの差込ガイド部側の内部フランジを壁材の内壁面に当接させ、
両貫通孔と管材の外周との間に生じる隙間が両フランジ面で遮断され、外壁材と内壁材の中空空間が外部から密閉可能としたことを特徴とする中空壁のダクト構造。 - 請求項3乃至7のうちいずれか1項に記載の貫通ダクトを使用した外壁材と内壁材とからなる中空壁のダクト構造であって、
差込ガイド部側の貫通孔から外側に突出した部分の差込ガイド部を切除し、端部押さえ部材を前記貫通孔へフランジ部が壁外面に当接するまで圧入させ、前記貫通ダクトの内部フランジと前記端部押さえ部材のフランジ部とで壁材を挟みつけて前記貫通ダクトの差込ガイド部を壁面に固定できるようにしたことを特徴とする中空壁のダクト構造。 - 請求項6又は7に記載の貫通ダクトを使用した外壁材と内壁材とからなる中空壁のダクト構造であって、
差込ガイド部側の貫通孔から外側に突出した部分の差込ガイド部を切除し、端部押さえ部材を前記貫通孔へ分離フランジ部が壁外面に当接するまで圧入させ、前記貫通ダクトの内部フランジと前記端部押さえ部材の分離フランジ部とで壁材を挟みつけて前記貫通ダクトの差込ガイド部を壁面に固定できるようにしたことを特徴とする中空壁のダクト構造。 - 請求項6又は7に記載の貫通ダクトを使用した外壁材と内壁材とからなる中空壁のダクト構造であって、
差込ガイド部側の貫通孔から外側に突出した部分の差込ガイド部を切除し、差込ガイド部側の内部フランジの管材内周面の内周溝に、端部押さえ部材の凸部を嵌合させて、前記貫通ダクトの管材と端部押さえ部材とを固定し、
前記端部押さえ部材に螺着された分離フランジ部を壁外面に当接するまで螺着し、
前記貫通ダクトの内部フランジと前記端部押さえ部材の分離フランジ部とで壁材を挟みつけて前記貫通ダクトの差込ガイド部を壁面に固定できるようにしたことを特徴とする中空壁のダクト構造。
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