JP4850658B2 - トナーおよびトナーの製造方法 - Google Patents
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Description
そこで、シャープメルトなポリエステル樹脂を用いることのできる湿式法として、樹脂成分を水と非混和性である有機溶媒に溶解し、この溶液を水相中に分散して油滴を形成することにより、球形トナー粒子を製造する「溶解懸濁」法が提案されている(例えば特許文献1)。この手法によれば、低温定着性に優れるポリエステルを結着樹脂とした小粒径で球形のトナーを簡便に得ることができる。
例えば、特許文献2にはポリエステル樹脂とイソシアネート基を有する低分子化合物およびその他の成分を酢酸エチルに溶解・分散して油層を調製し、水中で液滴を調製することにより、液滴界面でイソシアネート基を有する化合物を界面重合させることで、ポリウレタンもしくはポリウレアを最外殻としたカプセルトナー粒子を調製する方法が提案されている。
らなる皮膜状の1層以上のシェル層(P)と樹脂(b)からなる1層のコア層(Q)とで構成されるコア・シェル型のトナー粒子が提案されている。
このカプセル型のトナー粒子においては、コア部分の熱的に柔らかく耐熱保存性に劣る性質を、シェル部分の耐熱保存性で補う構成をとっている。この場合、シェル部分はやや熱的に固いものを用いるために、高度に架橋したり、高い分子量するなどの工夫が必要であるため低温定着性を阻害してしまう傾向にある。
また、特許文献2、3、4、5に記載されているようなポリウレタン樹脂を表層に用いた場合、ネガ摩擦帯電性が低く、適切な画像が得られない場合がある。
発明者らの検討によれば、シャープメルト性を示すポリエステルに、耐熱保存性があり比較的熱に強いジオール成分とジイソシアネート成分との反応物であるポリウレタンをシェルとして配したトナーは、コア部分に含有されたワックスが染み出しにくく、耐オフセット性に劣る場合があることがわかった。
この理由は定かでないが、極性の低いワックスが、比較的極性の高いポリエステルを通り、更に極性の高いジオール成分とジイソシアネート成分との反応物であるポリウレタンの表層を突破してトナー粒子表層に染み出すことが困難である場合がある。
該結着樹脂(a)は、結着樹脂を100質量部とした場合に50質量部以上をポリエステルが占めている樹脂であり、
該樹脂(b)は、少なくともジオール成分とジイソシアネート成分との反応物であって、かつ側鎖にカルボン酸基、スルホン酸基、カルボン酸基の塩又はスルホン酸基の塩構造を有し、
該ワックスは、ワックスの総量を100質量部とした場合に50質量部以上をエステルワックスが占めており、トナー中で針状形状に分散していることを特徴とするトナーによってこれらの問題が解決されることを発見し本発明に至った。
本発明の1つめの特徴は、少なくとも結着樹脂(a)、着色剤及びワックスを含有するトナー母粒子(A)の結着樹脂がシャープメルト性を示すポリエステルであり、該母粒子(A)の表面に耐熱保存性があり低温定着性を阻害しにくい表面層であるジイソシアネートとジオールの反応物であるポリウレタンを配したトナーにおいて、該ワックスがトナー中で針状に分散していることである。
耐熱保存性の悪化などにつながる恐れがある。
このように物理的にワックスが染み出しやすくなる構成を持たせることで、ポリエステルのように結着樹脂自体の極性が高かったり、ジオール成分とジイソシアネート成分との反応物のような極性の高い物質が表層に存在していても、ワックスが染み出しやすくなったものと思われる。
本発明においては、少なくとも、結着樹脂(a)、着色剤及びワックスを含有するトナー母粒子(A)と、該トナー母粒子(A)の表面に、樹脂(b)を含有する表面層(B)とを有するカプセル型のトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂(a)は、ポリエステルを主成分とする樹脂であり、
該樹脂(b)は、少なくともジオール成分とジイソシアネート成分との反応物であって、かつ側鎖にカルボン酸基、スルホン酸基、カルボン酸基の塩又はスルホン酸基の塩を有し、
該ワックスはエステルワックスを主成分とし、トナー粒子中で針状形状で分散していることを特徴としている。
ここで、少なくともジオール成分とジイソシアネート成分との反応物とはすなわち少なくともウレタン結合を有する樹脂である。
本発明において、イソシネート基を有する物質としては以下のものが挙げられる。
炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)6〜20の芳香族イソシアネート、炭素数2〜18の脂肪族イソシアネート、炭素数4〜15の脂環式イソシアネート、炭素数8〜15の芳香族炭化水素イソシアネート及びこれらのイソシアネートの変性物(ウレタン基
、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物等)及びこれらの2種以上の混合物である。
上記芳香族イソシアネートとしては、以下のものが挙げられる。1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、2,4’−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ジアミノジフェニルメタンである。
本発明に用いることのできるジオール成分としては、以下のものが挙げられる。
アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオールなど);上記したアルキレンエーテルグリコールのアルキル部分は直鎖状であっても、分岐していてもよい。本発明においては分岐構造のアルキレングリコールも好ましく用いることができる。
ノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;その他、ポリラクトンジオール(ポリε−カプロラクトンジオールなど)、ポリブタジエンジオール。
このとき、末端ジオールポリエステルオリゴマーの分子量は3000以下、より好ましくは800以上2000以下であることが好ましい。
オリゴマーの分子量がこれ以上大きくなると、イソシアネート末端の化合物との反応性が低下し、ポリエステルの性質が強くなりすぎて酢酸エチルに可溶となってしまう。
末端ジオールポリエステルオリゴマーが10モル%を超えて含有されている場合、ジオール成分とジイソシアネート成分との反応物が酢酸エチルに可溶となってしまう場合がある。
また該ポリエステルオリゴマーが1モル%より少ないと、ジオール成分とジイソシアネート成分との反応物が熱的に固くなりすぎて定着性を阻害したり、結着樹脂との親和性が低下して表層が形成され難い場合がある。
本発明に用いることのできるアミンとしては以下のものが挙げられる。ジアミン、たとえばジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノヘキサン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチル
シクロヘキサン(イソホロンジアミン、IPDA)、4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、アミノエチルエタノールアミン、ヒドラジン、ヒドラジン水和物、またはトリアミン、たとえばトリエチルアミン、ジエチレントリアミンおよび1,8−ジアミノ−4−アミノメチルオクタン。
本発明において上記した、アミノ化合物のほかに、ジオール成分とジイソシアネート成分との反応物に加えて、イソシアネート化合物とカルボン酸基、シアノ基、チオール基といった、反応性の高い水素が存在する基を有する化合物との反応物を併用して用いることもできる。
側鎖にカルボン酸基又はカルボン酸基の塩を有するジオール化合物として例えば、ジメチロール酢酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酪酸、ジメチロールペンタン酸等のジヒドロキシルカルボン酸類及びその金属塩を挙げることができる。
上記した側鎖にカルボン酸基、スルホン酸基、カルボン酸基の塩又はスルホン酸基の塩構造を有するジオール化合物はジオール成分とジイソシアネート成分との反応物を形成するモノマーのうち、10モル%以上50モル%以下、より好ましくは20モル%以上30モル%以下含まれていることが好ましい。
上記ジオール化合物が10モル%より少ない場合には微粒子の分散性が悪くなり造粒性が著しく損なわれる場合がある。また該ジオール化合物が50モル%より多い場合には、場合によってジオール成分とジイソシアネート成分との反応物が水系媒体中に溶解してしまい分散剤として十分な機能を果たせなくなる場合がある。
本発明では、ワックスとしてエステルワックスを主成分として使用することを特徴としている。本発明においてエステルワックスとは、1分子中にエステル結合を少なくとも1つ有していればよく、天然ワックス、合成ワックスのいずれを用いてもよい。ここで、主成分とは、ワックスの総量を100質量部とした場合の50質量部以上をエステルワックスが占めることを意味している。
れるモノエステルワックスが挙げられる。長鎖直鎖飽和脂肪酸は一般式Cn H2n+1
COOHで表わされ、n=5〜28程度のものが好ましく用いられる。また長鎖直鎖飽和アルコールはCnH2n+1OHで表わされn=5〜28程度のものが好ましく用いられる。
一方上記長鎖直鎖飽和アルコールの具体例としては、アミルアルコール,ヘキシールアルコール,ヘプチールアルコール,オクチルアルコール,カプリルアルコール,ノニルアルコール,デシルアルコール,ウンデシルアルコール,ラウリルアルコール,トリデシルアルコール,ミリスチルアルコール,ペンタデシルアルコール,セチルアルコール,ヘプタデシルアルコール,ステアリルアルコール,ノナデシルアルコール,エイコシルアルコール,セリルアルコールおよびヘプタデカンノオール等が挙げられる。
デカンジオール−ビス−ステアレート等);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート)等が挙げられる。
上記ワックスは部分ケン化されていてもよい。
この理由は定かでないが、ワックスが直鎖状の構造を持つことにより、溶融状態での移動度が高くなるためであると思われる。すなわち、ワックスは定着時に結着樹脂であるポリエステルや表層のジオールとジイソシアネートの反応物といった比較的極性の高い物質の間を通り抜けてトナー表層へ染み出ることが必要であるが、このような極性の高い物質の間を通り抜けるには、ワックスは出来るだけ直鎖状の構造であることが有利に働いているものと思われる。
上記したワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタムおよびこれらの誘導体の如き石油系天然ワックス、フィッシャートロ
プッシュワックス、ポリオレフィンワックスおよびその誘導体(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等)の如き合成炭化水素、オゾケライト、セレシンの如き天然ワックス、が挙げられる。
い程度であれば、上記した炭化水素系ワックスが含まれていても、エステルワックスによる染み出し易さは良好に維持されることが発明者らの検討によって明らかとなっている。
これは、炭化水素ワックスはエステルワックスと強固に親和性を持つために、ポリエステルや本発明の表面層の中でエステルワックスと共に移動できるためと思われた。しかしながら、炭化水素系ワックスの割合が高すぎると本発明の効果であるエステルワックスの極性の効果が薄れるために好ましくない。
さらに、発明者らの検討によればエステルワックスに、上記の範囲で炭化水素系ワックスを混在させることで、特に耐オフセット性に優れるトナーを提供できることがわかった。この理由は定かでないが、エステルワックスは溶融時に一部ポリエステルに相溶してしまうが、炭化水素ワックスは極性が極めて低いためポリエステル樹脂に相溶することなく効率的に離型効果を発現できるためと思われる。
り好ましくは5.0〜15.0質量%である事が好ましい。
5.0質量%より少ないと、トナーの離型性を保てなくなり、20.0質量%より多い場合は、トナー表面にワックスが露出し易くなり、耐熱保存性の低下を招く恐れがある。
上記平均値が2.0より小さいということは、ワックスがより真球に近くなるというこ
とであり、ワックスが針状であることでトナーがワックス短径方向につぶれ易いという性質が発現されにくくなり、低温定着性や耐オフセット性に劣る場合がある。
またこの比が30.0以上であると、トナーの粒子径にもよるが、ワックスがドメイン
として機能せず、融点付近で溶解しても直ぐに結着樹脂のマトリクスに相溶してしまうので、離型剤としての機能が低くなり高温オフセットなどが発生し易くなる。
すなわち、該製造方法とは、ジオール成分とジイソシアネート成分との反応物を含有する微粒子を分散させた水系媒体中に、少なくとも、結着樹脂、着色剤およびワックスを有機媒体中で溶解又は分散させて得られた溶解物又は分散物を分散させ、得られた分散液から溶媒を除去し乾燥する事によって粒子を得る方法である。
有機媒体中で微分散されたワックス粒子は、造粒直後の有機媒体が多い状態の場合、分散が保たれるが、有機媒体を除去するに連れて、その周辺環境は結着樹脂リッチへと変化していくために、以下のような現象が起こると推測される。すなわち、結着樹脂へのワックスの親和性が非常に良好な場合には、ワックス粒子は凝集せずに当初の分散径を保ったまま均一に分散されるが、結着樹脂に対する親和性が低い場合には結着樹脂中で凝集すると考えられる。
実際に、本発明のトナーにおいてトナー粒子中で観察されるワックス分散径の短径は、用いたワックス分散液中のワックス粒子径に依存する傾向が強いことがわかっている。
ルエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサン等のケトン系溶媒が挙げられる。
トナー組成物100質量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000質量部、好ましくは100〜1000質量部である。50質量部未満ではトナー組成物の分散状態が悪く、所定の粒径のトナーが得られない。2000質量部を超えると経済的でない。
主だった界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤等が挙げられ、トナー粒子形成の際の極性に併せる形で任意に選択可能なものである。
例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等の陰イオン界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等のアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等の四級アンモニウム塩型の陽イオン界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。
ド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド或いはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等の酸クロライド類、ピニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等の窒素原子、又はその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等のポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類等が使用出来る。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとする事も出来るが、溶解洗浄除去する方がトナーの帯電面から好ましい。
本発明に於いて、分散安定剤を使用するのは次の理由による。即ち、トナーの主成分である結着樹脂が溶解した有機媒体は高粘度のものであり、高剪断力で有機媒体を微細に分散して形成された油滴の周囲を分散安定剤が囲み、油滴同士が再凝集するのを防ぎ、安定化させる為である。
分散安定剤としては、無機分散安定剤、及び有機分散安定剤が使用出来、無機分散安定剤の場合は、分散後に粒子表面上に付着した状態でトナー粒子が造粒されるので溶媒と親和性がない塩酸等の酸類によって除去が出来るものが好ましく、例えば、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、炭化水素ナトリウム、炭化水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ヒドロキシアパタイト、三リン酸カルシウム等が使用出来る。
回転羽根を有する攪拌装置としては、特に制約はなく、乳化機、分散機として汎用のものであれば使用可能である。
例えば、ウルトラタラックス(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(特殊機化工業(株)製)、エバラマイルダー(荏原製作所(株)製)、TKホモミックラインフロー(特殊機化工業(株)製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(三井三池化工機(株)製)、キャビトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工(株)製)等の連続式乳化機、クレアミックス(エムテクニック社製) 、フィルミックス(特殊機化工業(株)製)等のバッチ式、若しくは連続両用乳化機等が挙げられる。
分散時間としてはバッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、10〜150℃(加圧下)、好ましくは10〜100℃である。
或いは又、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧し、液滴中の非水溶性有機媒体を完全に除去してトナー微粒子を形成し、合せて水系分散剤を蒸発除去する事も可能である。
その場合、乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。
乳化分散時の粒度分布が広く、その粒度分布を保って洗浄、乾燥処理が行われた場合、所望の粒度分布に分級して粒度分布を整える事が出来る。
用いた分散剤は得られた分散液から出来るだけ取り除く事が好ましいが、より好ましくは分級操作と同時に分散剤を取り除くことが好ましい。
得られた乾燥後のトナーの粉体と離型剤微粒子、荷電制御剤微粒子、流動化剤微粒子、着色剤微粒子等の異種粒子とを共に混合したり、混合粉体に機械的衝撃力を与える事によって表面で固着化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止する事が出来る。
低下し、粒子同士の合一が生じたり、異形状の粒子が生ずる事となる。
発明者らはトナー母粒子を表面層で完全に覆った上で良好な定着特性を発現させるためには以下のようなことが重要であると考えている。
本発明において、トナー表面層の形成に樹脂微粒子を用いた場合には、該樹脂微粒子がトナー粒子100質量部に対して2.0質量部以上15.0質量部以下、含まれることが
好ましい。
樹脂微粒子の量が2.0質量部より少ない場合には、樹脂微粒子の粒子径とトナーの粒子径にもよるが、表層の被覆が完全でなく耐熱保存性に劣る場合がある。
また樹脂微粒子の量が15.0質量部より多い場合には、定着部材の熱がトナー内部に
伝わりにくく低温定着性を損なったり、極性の高い表面層が多くなるためにワックスが染み出しにくくなり耐オフセット性に劣る場合がある。
SF−1値が140よりも大きくなると、転写特性が低下する傾向を示し、画像の悪化を起こす場合がある。すなわちSF−1値が100であれば真球に近い形状を示すため、より100に近いトナー形状が好ましい。
するために、以下のような調製方法を好適に用いることができる。本発明者らは、分子量1000以下の割合を少なくするためには、結着樹脂を溶媒に溶解させその溶液を水と接触させて放置することによって、分子量1000以下の割合を効果的に減少させることが
できることを発見した。すなわちこのような操作により、水中に上記した分子量1000以下の低分子量成分が溶出し、効果的に結着樹脂溶液から除去することができると考えている。
アルコール成分としては、好ましくは炭素数2〜8、より好ましくは炭素数2〜6の脂肪族アルコールが好ましく、炭素数2〜8の脂肪族アルコールとしては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール等の直鎖系ジオール、また、水素化ビスフェノールA、下記(式1)で表わされるビスフェノール誘導体及び下記(式2)で示されるジオール類が挙げられる。
リエステル骨格は、同一であることが、表層のジオール成分とジイソシアネート成分との反応物とコアの親和性を考えると好ましい。
すなわち、本発明においては表層のジオール成分とジイソシアネート成分との反応物の酢酸エチルへの不溶性を考えると、芳香族系の骨格より非芳香族系つまりアルキル系の方が好ましいことから、結着樹脂もアルキル系ジオールを用いたポリエステルを用いることが好ましい。
又、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カルボン酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸等の脂肪族多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げられる。
本発明においてトナーの分子量を調節する場合には、2種類以上の分子量を持つ結着樹脂を混合して用いても良い。
イエロー色に好適な着色剤としては、顔料或いは染料を用いることができる。具体的には、顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,11,12、13、14、15、17、23、62、65、73、74、81、83、93、94、95、97、98、109、110、111、117、120、127、128、129、137、138、139、147、151、154、155、167、168、173、174、176、180、181、183、191、C.I.バットイエロー1,3,20。染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントイエロー19、44、77、79、81、82、93、98、103、104、112、162。これらのものは単独或いは2種類以上のものを併用して用いる。
ースバイオレット1の如き油溶染料;C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40;C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28の如き塩基性染料。これらのものは単独或いは2種類以上のものを併用して用いる。
荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、含金アゾ錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及びサリチル酸誘導体の金属塩。
具体的には、以下のものが挙げられる。ニグロシン系染料のボントロンN−03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX
VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基及び四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物。
この無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmである事が好ましく、特に5nm〜5
00nmである事が好ましい。又、BET法による比表面積は、20〜500m2/gである事が好ましい。
この無機微粒子の使用割合は、トナー粒子の0.01〜5.0質量%である事が好ましく、特に0.01〜2.0質量%である事が好ましい。
これら無機微粒子は単独、若しくは複数種を併用して用いても何ら構わない。
例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル等が好ましい表面処理剤として挙げられる。
磁性キャリアとしては、平均粒子径20〜200μmの鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリア等、従来から公知のものが使用出来る。
本発明に於けるワックスの融点およびトナー中のワックス含有量の測定方法は、DSC
Q1000(TA Instruments社製)を用いて以下の条件にて測定を行い算出した。
<<測定条件>>
・モジュレーションモード
・ 昇温速度:0.5℃/min
・ モジュレーション温度振幅:±1.0℃/min
・ 測定開始温度:25℃
・ 測定終了温度:130℃
上記の条件にてワックス単体、もしくはトナーの測定を行い、トナーのDSC測定における吸熱ピークのピーク値を本発明におけるワックスの融点とした。ピークが2つ以上存在する場合には、より吸熱量の多い方のピークを融点とした。また、ワックス単体で測定を行った際の最大吸熱ピークは本願明細書では単に「融点」と表記した。
上記の条件にてワックス単体のDSC測定を行い、縦軸にRev Cp(J/g/℃)
を表示させ、任意の温度範囲でワックスの吸熱ピークの積分値を算出する。これをCp_waxとする。次に同条件でトナーのDSC測定を行い、同様の条件・温度範囲にてトナー中のワックスの吸熱ピークの積分値を算出する。これをCp_tonerとする。
上記の測定値から、以下の式にてトナー中のワックス含有量を算出した。
本発明においてはトナーのTg測定も上記ワックスの融点・およびワックスの含有量の測定と同様の条件にてDSC測定を行い、「Reversing Heat Frow」を縦軸にとることでDSCカーブを得て、図2に示すオンセット値を本発明のTgとした。
本発明に於いて、ワックス平均分散粒径および分散形状は以下のようにして行った。
試験トナーの超薄切片を作成し、断面にルテニウム染色を施すことによりトナー中のワックスを染色した。ついで日立製作所製透過型顕微鏡(TEM)H−7500にて上記染色サンプルの透過画像を14,000倍にて観察し、デジタル観察画像を得た。ついで該
デジタル画像から、トナー中のワックス部分の形状を画像処理ソフトWin−Roofにて以下のように測定した。
<<針状形状のワックスの長径>>
画像上にて1つのトナー中に分散しているワックスの粒子1つに注目し、最も長い部分を長径とした。
<<針状形状のワックスの短径>>
上記のようにして得られたワックスの長径の中点に直角に直線を引き、該直線がワックスの粒子の外形に接した2点間をワックスの短径とした。
なお、一つのトナー中にワックスの粒子がいくつも存在する場合には、トナー1個中のワックス粒子について全て同様の測定を行い、1つのトナー中での長径、短径それぞれの平均値を算出し、トナー1個中のワックスの分散径とした。
長径、および短径はトナー計50個について行い平均することで、本発明のトナー中のワックス分散粒の長径および短径を算出した。
<<針状形状のワックスの長径と短径の比>>
上記のように算出した長径および短径から、以下の式を用いて両者の比を算出した。
長径と短径の比=長径/短径
本発明に於いて、トナー(結着樹脂)のテトラヒドロフラン(THF)可溶分のTHFを溶媒としたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)によるクロマトグラムの分子量分布は次の条件で測定される。
測定試料は以下の様にして作成する。
試料とTHFとを約0.5〜5mg/ml(例えば約5mg/ml)の濃度で混合し、
室温にて数時間(例えば5〜6時間)放置した後、充分に振とうし、THFと試料を良く混ぜ(試料の合一体がなくなるまで)、更に室温にて12時間以上(例えば24時間)静置する。この時、試料とTHFの混合開始時点から、静置終了の時点までの時間が24時間以上となる様にする。
その後、サンプル処理フィルタ(ポアサイズ0.45〜0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−2 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマン サイエンスジャパン社製等が好ましく利用出来る)を通過させたものをGPCの試料とする。
試料濃度は、樹脂成分が0.5〜5mg/mlとなる様に調整する。
試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えばPressure Chemical Co.製或いは東洋ソーダ工業社製の分子量が6×102,2.1×103,4×103,1.75×104,5.1×104,1.1×105,3.9×105,8.6×105,2×106,4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。又、検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。
尚、カラムとしては、103〜2×106の分子量領域を適確に測定する為に、市販のポリスチレンゲルカラムを複数組合せるのが良く、本発明に於いては、次の条件で測定される。
[GPC測定条件]
装 置 LC−GPC 150C(ウォーターズ社製)
カラム KF801,802,803,804,805,806,807(ショウデックス社製)の7連
カラム温度 40℃
solv. THF(テトラヒドロフラン)
一般に、GPCクロマトグラムの測定では、高分子量側はベースラインからクロマトグラムが立上り開始点から測定を始め、低分子量側は分子量約400まで測定する。
測定装置としては、コールターカウンターのマルチサイザーII(コールター社製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用出来る。
測定方法としては、前記電解水溶液100ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1ml加え、更に測定試料を5mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、粒径2.00乃至40.30μmのトナーの体積及び個数各チャンネルごとに測定して、トナーの体積分布と数分布から、それぞれ体積平均粒子径Dvおよび数平均粒子径Dn1を算出する。そして、体積分布から求めた重量基準の重量平均粒径を求める。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32.00〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
マイクロトラック粒度分布測定装置HRA(X−100)(日機装社製)を用いて、0.001μm〜10μmのレンジ設定で測定を行い、数平均粒子径μmを本発明の樹脂微粒子およびワックス粒子の粒子径とした。なお、希釈溶媒として樹脂微粒子には水、ワックス粒子には酢酸エチルを選択した。
本発明において、形状係数を示すSF−1とは日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、1000倍に拡大した2μm以上のトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介して、ニコレ社製画像解析装置(LuzexIII)に導入し解析を行い、下式より算出し得られた値を形状係数SF−1と定義する。
約10gのトナーを100mlのポリカップに入れ、50℃で3日放置した後、目視で評価した。
(評価基準)
A:凝集物は見られない。
B:凝集物は見られるが容易に崩れる。
C:凝集物をつかむことができ容易に崩れない。
カラーレーザー複写機CLC5000(キヤノン社製)で単色モードで常温常湿度環境下(23℃/60%)において、紙上のトナー載り量を1.2mg/cm2になるよう現像コントラストを調整し、先端余白5mm、幅100mm、長さ280mmのべたの未定着画像を作成した。紙としては、厚紙A4用紙(「プローバーボンド紙」:105g/m2、フォックスリバー社製)を用いた。
CLC5000(キヤノン社製)の定着器を改造し、定着ユニットは手動で定着温度が設定できるようにした状態で、常温常湿度環境下(23℃/60%)に於いて80℃から200℃の範囲で順に10℃ずつ上げ定着試験を行った。
得られた定着画像の画像領域に、柔和な薄紙(例えば、商品名「ダスパー」、小津産業社製)の上から4.9KPaの荷重をかけつつ5往復摺擦し、摺擦前と摺擦後の画像濃度をそれぞれ測定して、下記(8)式により画像濃度の低下率ΔD(%)を算出した。このΔD(%)が10%未満のときの温度を定着開始温度とした。
尚、画像濃度はX−Riteカラー反射濃度計(Color reflection densitometer X−Rite 404A)で測定した。
この定着開始温度を以下のような評価基準で評価した。
A:120℃以下
B:120℃<定着開始温度≦140℃
C:140℃<定着開始温度≦160℃
D:定着開始温度>160℃
なお、本発明においては上記Bランクまでを良好な低温定着性と判断した。
定着開始温度の測定に順じ定着試験を行い、定着画像へのオフセット(剥がれ)や、巻きつきが起こる温度を目視で評価した。
なお、耐オフセット性は以下のような評価基準で評価した。
AA:高温オフセット、巻きつきともに発生しない
A :190℃以上で非常に軽微な高温オフセットが観察される
B+:190℃以上で高温オフセットが観察される
B :180℃以上190℃未満でオフセットが軽微に観察される
B−:180℃以上190℃未満でオフセットが観察される
C :180℃未満でオフセット乃至巻きつきが観察される
なお、本発明においては上記B−ランクまでを良好な耐オフセット性と判断した。
以下に本発明におけるトナーの摩擦帯電量の測定方法について説明する。まず、所定のキャリアとトナー粒子とを蓋付きのプラスチックボトルに入れ、振盪器(YS−LD、(株)ヤヨイ製)で、1秒間に4往復のスピードで1分間振とうし、トナーとキャリアからなる現像剤を帯電させる。次ぎに図3に示す摩擦帯電量を測定する装置において摩擦帯電量を測定する。図3において、底に500メッシュのスクリーン3のある金属製の測定容器2に、前述した現像剤約0.5〜1.5gを入れ、金属製のフタ4をする。この時の測定容器2全体の質量を秤り、W1(g)とする。次に吸引機1(測定容器2と接する部分は少なくとも絶縁体)において、吸引口7から吸引し風量調節弁6を調整して真空計5の圧力を250mmAqとする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行いトナー粒子を吸引除去する。この時の電位計9の電位をV(ボルト)とする。ここで8はコンデンサーであり容量をC(mF)とする。また、吸引後の測定容器全体の質量を秤り、W2(g)とする。この試料の摩擦帯電量(mC/kg)は下式の如く算出される。
・プロピレングリコール、エチレングリコール、ブタンジオールの40:50:10モル混合物とテレフタル酸、イソフタル酸の等モル混合物から得られた、数平均分子量約2000のポリエステルジオール 100質量部(0.05モル)
・ プロピレングリコール 16質量部(0.24モル)
・ ジメチロールプロパン酸 94質量部(0.7モル)
・ N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸ナトリウム
8質量部(0.03モル)
・トリレンジイソシアネート 30質量部(0.2モル)
上記原材料をアセトン60質量部中に溶解し、67℃で1時間反応させた。
ついで、イソホロンジイソシアネート271質量部(1.2モル)を添加し、更に67℃で30分反応させ冷却した。
上記反応物に更に100質量部のアセトンを追加した後、トリエチルアミン80質量部(0.8モル)を投入し攪拌した。
上記アセトン溶液をイオン交換水1500質量部に500rpmで攪拌しながら滴下し、微粒子分散液を調製した。
ついで10%アンモニア水100質量部にトリエチルアミン50質量部を溶解させた水溶液を投入し、50℃で8時間反応させることで伸長反応を行い樹脂微粒子分散液1を得た。
<ワックス分散液の調製>
・ステアリン酸ステアリル(融点60℃) 16質量部・ニトリル基含有スチレンアクリル樹脂(スチレン65質量部、n−ブチルアクリレート35質量部、アクリロニトリル10質量部、ピーク分子量8500)
8質量部
・酢酸エチル 84質量部
上記を攪拌羽根付きの容器内に投入し、系内を60℃に加熱することでステアリン酸ステアリルを酢酸エチルに溶解させた。
ついで、系内を50rpmで緩やかに攪拌しながら徐々に冷却し、3時間かけて25℃にまで冷却させ乳白色の液体を得た。
この溶液を1mmのガラスビーズ20質量部とともに耐熱性の容器に投入し、ペイントシェーカーにて3時間分散を行いワックス分散液1を得た。上記ワックス分散液1中のワックス粒子径(分散径)をマイクロトラック粒度分布測定装置HRA(X−100)(日機装社製)にて測定したところ、数平均粒子径で0.12μmであった。
・銅フタロシアニン顔料 C.I.ピグメントブルー15:3 8質量部
・顔料分散剤(味の素社製;アジスパーPB−822) 0.8質量部
・酢酸エチル 54質量部
上記物質を1mmのガラスビーズ10質量部とともに耐熱性のガラス容器に投入し、ペイントシェーカーにて5時間分散を行い、着色剤分散液1を得た。
攪拌羽根付きの密閉性容器に酢酸エチル140質量部を投入し、100rpmで攪拌しているところに、下記樹脂粉末を入れ室温で3日攪拌することでポリエステル樹脂溶液1を調製した。
(樹脂粉末)
プロピレングリコール、エチレングリコール、ブタンジオールおよびテレフタル酸、イソフタル酸をモノマーとするポリエステル樹脂(Mw6800、Mn2700、Mp5200、Tg=50℃)
・ワックス分散液1 100質量部
・着色剤分散液1 57質量部
・ポリエステル樹脂溶液1 248質量部
容器に下記を投入し、TKホモミキサー(特殊機化社製)にて5000rpmで1分攪拌し、水相を調製した。
イオン交換水 900質量部
樹脂微粒子分散液1 28.8質量部
(トナー粒子100質量部に対して、樹脂微粒子4.5質量部仕込
み)
ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの50%水溶液
(エレミノールMON−7、三洋化成工業製)
0.04質量部
酢酸エチル 40質量部
ついで、TKホモミキサーの回転を止め、前記液状トナー組成物1を投入し30分間静置することで、水相中に結着樹脂の低分子量成分を溶出させた。
<乳化及び脱溶媒工程>
ついで、TKホモミキサーの回転数を8000rpmまで上げて、3分間攪拌を続け、液状トナー組成物を懸濁させた。
ついで、容器に攪拌羽根をセットし、200rpmで攪拌しながら系内を50℃に昇温し、かつ500mmHgに減圧した状態で5時間かけて脱溶媒を行い、トナー粒子の水分散液を得た。
ついで、上記のトナー粒子の水分散液をろ過し、イオン交換水500質量部にリスラリーした後、系内を攪拌して塩酸を系内がpH4になるまで加えて、5分間攪拌した。
再度上記のスラリーをろ過し、またイオン交換水200質量部を添化し、5分間攪拌する操作を3回繰り返すことで、系内に残存したトリエチルアミンを除去し、トナー粒子のろ過ケーキを得た。
ついで上記ろ過ケーキを温風乾燥機にて45℃で3日間乾燥し、目開き75μmメッシュでふるい、トナー粒子1を得た。表1−1にワックス分散液の処方、表1−2にトナー粒子の処方を示す。
このトナー粒子6質量部とシリコーン樹脂で被覆された重量平均粒径35μmの磁性フェライトキャリア94質量部とを用いて前述の方法で摩擦帯電量を測定したところ−24.5μC/gであり良好な帯電特性を示していた。表2−1に本発明の実施例および比較
例のトナー粒子の摩擦帯電量を示した。
次に、上記トナー粒子1の100質量部に対し、平均径20nmの疎水性シリカ0.7
質量部と、平均径120nmの単分散シリカ0.8質量部をヘンシェルミキサーにて混合
し、トナー1を得た。
表2−1および表2−2に実施例および比較例のトナーの物性を示した。
トナー1中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が2.07μm、短径が0.14μm、長径/短径=14.8という針状であった。このワックスの分散形状は、短径がワックス分散液中のワックス分散径と近しい値であることから、トナー中でワックス分散
粒が針状にパッキングすることで達成されたと思われた。
表3に実施例および比較例のトナーの電子写真特性を示した。
トナー1は、低温定着性に優れ、さらに耐熱保存性、耐オフセット性に優れたトナーであった。
実施例1の<ワックス分散液の調製>でワックスにステアリン酸ステアリルを用いていたのを、ベヘン酸ベヘニル(融点:70℃)に変えた以外は同様にしてワックス分散液2を調製した。得られた分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例1と同様にして測定したところ、0.15μmであった。
ついで、実施例1の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液1を用いていたのをワックス分散液2に変える以外は同様にしてトナー粒子2を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−23.1μC/g
であり、良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー2を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー2中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.79μm、短径が0.11μm、長径/短径=16.3という針状であった。
トナー2は、低温定着性に優れ、さらに耐熱保存性、耐オフセット性に優れたトナーであった。
実施例1の<ワックス分散液の調製>でワックスにステアリン酸ステアリルを用いていたのを、ソルビタンモノベヘネート(融点:73℃)に変えた以外は同様にしてワックス分散液3を調製した。得られた分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例1と同様にして測定したところ、0.22μmであった。
ついで、実施例1の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液1を用いていたのをワックス分散液3に変える以外は同様にしてトナー粒子3を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−25.4μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー3を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー3中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.98μm、短径が0.
19μm、長径/短径=10.4という針状であった。
トナー3は、低温定着性に優れ、さらに耐熱保存性、耐オフセット性に優れたトナーであった。
実施例1の<ワックス分散液の調製>でワックスにステアリン酸ステアリルを用いていたのを、カルナウバワックス(80〜85%のワックス酸とアルコールのエステル、1.
5〜3%の炭化水素を含む;株式会社セラリカNODA、天然ワックス製品ガイドより)に変えた以外は同様にしてワックス分散液4を調製した。得られた分散液中のワックス粒
子の粒子径(分散径)を実施例1と同様にして測定したところ、0.15μmであった。
ついで、実施例1の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液1を用いていたのをワックス分散液4に変える以外は同様にしてトナー粒子4を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−26.8μC/g
であり、良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー4を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー4中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が2.01μm、短径が0.15μm、長径/短径=13.4という針状であった。
トナー4は、低温定着性に優れ、さらに耐熱保存性に優れ、特にオフセットについては全く観察されず、耐オフセット性に非常に優れているトナーであった。これはカルナウバワックスが1.5%〜3%の極性の低い炭化水素ワックスを含有するために、ポリエステ
ル樹脂に相溶することなく、十分な離型効果を発現したためと思われた。
実施例1の<ワックス分散液の調製>でワックスにステアリン酸ステアリル16質量部を用いていたのを、カルナウバワックス14質量部、パラフィンワックス(東洋ペトロライト社製;HNP−3、融点64℃)2質量部に変えた以外は同様にしてワックス分散液5を調製した。得られた分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例1と同様にして測定したところ、0.18μmであった。
ついで、実施例1の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液1を用いていたのをワックス分散液5に変える以外は同様にしてトナー粒子5を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−24.8μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー5を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー5中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.99μm、短径が0.
11μm、長径/短径=18.1という針状であった。
トナー5は、低温定着性に優れ、さらに耐熱保存性に優れ、特にオフセットについては全く観察されず、耐オフセット性に非常に優れているトナーであった。これはカルナウバワックスと併用して極性の極めて低いパラフィンワックスを用いたためポリエステルに相溶することなく離型効果が十分に発現されたためであると思われた。
実施例1の<ワックス分散液の調製>でワックスにステアリン酸ステアリルを用いていたのを、トリメチロールプロパントリベヘネート(融点58℃)に変えた以外は同様にしてワックス分散液6を調製した。得られた分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例1と同様にして測定したところ、0.11μmであった。
ついで、実施例1の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液1を用いていたのをワックス分散液6に変える以外は同様にしてトナー粒子6を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−25.8μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー6を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー6中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.96μm、短径が0.13μm、長径/短径=15.1という針状であった。
トナー6は高温オフセットが実施例1に比べて低い温度でやや顕著に観察されるものの、問題のない程度であった。
このトナーが実施例1よりも耐オフセット性が劣っていたのは、用いたワックスのアルコール成分のアルキル部分が分岐構造であり、さらにその分岐鎖にそれぞれ脂肪酸が結合しているというバルキーな構造を有しているために、溶融状態でのポリエステルマトリクス中での移動度が低かったり、本発明の極性の高い表面層から染み出しにくかったためと思われる。
実施例1の<ワックス分散液の調製>でワックスにステアリン酸ステアリルを用いていたのを、ペンタエススリトールモノステアレート(融点52℃)に変えた以外は同様にしてワックス分散液7を調製した。得られた分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例1と同様にして測定したところ、0.15μmであった。
ついで、実施例1の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液1を用いていたのをワックス分散液7に変える以外は同様にしてトナー粒子7を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−26.1μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー7を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー7中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が2.04μm、短径が0.17μm、長径/短径=12.0という針状であった。
トナー7は高温オフセットが実施例1に比べて低い温度で観察されるものの、そのレベルは実施例6よりは軽微であり問題のない程度であった。
このトナー7が実施例1よりもオフセット性が劣っていたのは、用いたワックスのアルコール成分のアルキル部分が分岐構造であったために溶融状態でのポリエステルマトリクス中での移動度が低かったり、本発明の極性の高い表面層から染み出しにくかったためと思われる。ただし、脂肪酸はアルコールに対して1つしか結合していなく、実施例6よりは分岐構造の度合いが小さいために、実施例6よりはオフセットの度合いは良好であったと思われる。
実施例1の<ワックス分散液の調製>でワックスにステアリン酸ステアリルを用いていたのを、ステアリン酸モノグリセライド(融点65℃)に変えた以外は同様にしてワックス分散液8を調製した。得られた分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例1と同様にして測定したところ、0.16μmであった。
ついで、実施例1の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液1を用いていたのをワックス分散液8に変える以外は同様にしてトナー粒子8を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−24.6μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー8を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー8中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.71μm、短径が0.14μm、長径/短径=12.2という針状であった。
トナー8は高温オフセットが実施例1に比べて低い温度で観察されるものの、そのレベルは実施例6よりは軽微であり問題のない程度であった。
このトナー8が実施例1よりも耐オフセット性が劣っていたのは、用いたワックスのアルコール成分のアルキル部分が分岐構造であったために溶融状態でのポリエステルマトリクス中での移動度が低かったり、本発明の極性の高い表面層から染み出しにくかったためと思われる。ただし、脂肪酸はアルコールに対して1つしか結合していなく、実施例6よりは分岐構造の度合いが小さいために、実施例6よりはオフセットの度合いは良好であったと思われる。
実施例4の<ワックス分散液の調製>において、カルナウバワックスを16質量部、ワックス分散剤を8質量部用いていたのを、カルナウバワックスを24質量部、ワックス分散剤を4.8質量部に変えた以外は同様にして、ワックス分散液9を調製した。得られた
分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例4と同様にして測定したところ、0.47μmであり、ワックス分散液4中の粒子よりは大きい粒子径であった。これはワッ
クス分散液9がワックス分散液4と比べて、酢酸エチルに対するワックスの濃度が高く、またワックスに対するワックス分散剤の濃度が低い分散液であるためと思われた。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例4と同様に測定したところ、−26.3μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー9を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー9中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が2.19μm、短径が0.68μm、長径/短径=3.2という長径がやや大きく、やや太い針状であった。
短径、長径ともにやや大きめで太い針状であったのは、そもそもワックス分散液中のワックス粒子の粒子径が大きかったこと、ワックス分散剤が少ないためにワックス粒子の凝集が起こってしまったことよるものと思われた。
トナー9は実施例4に比べて耐熱保存性が若干劣っていたが問題のない程度であった。これはワックスの長径が若干大きめであるために、保存中にワックスがトナー表面にやや出やすかったためと思われた。また、問題のない程度であったが、耐オフセット性、低温定着性もやや劣っていた。これは、ワックスの分散形状がやや太めであったためトナーがつぶれにくく、ワックスが染み出しにくかったためと思われた。
実施例4の<ワックス分散液の調製>において、ワックス分散剤を8質量部用いていたのを、ワックス分散剤を2質量部に変えた以外は同様にして、ワックス分散液10を調製した。得られた分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例4と同様にして測定したところ、0.48μmであり、ワックス分散液4中の粒子の粒子径よりは大きい粒子
径であった。これはワックス分散液10がワックス分散液4と比べて、ワックスに対するワックス分散剤の濃度が低い分散液であるためと思われた。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例4と同様に測定したところ、−24.8μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー10を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー10中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.16μm、短径が0.61μm、長径/短径=1.9という太めの針状であった。
これは、そもそもワックス分散液中のワックス粒子の粒子径が大きかったこと、またワックス分散剤が少ないためにトナー中でのワックス粒子の凝集がより強く起こり、針状にスタッキングする傾向が弱まったためであると思われた。
トナー10は実施例4に比べて問題のない程度であるが、低温定着性、耐オフセット性共に若干劣っていた。これはワックスの分散形状において、針状の性格が薄れているためにトナーがつぶれにくかったためと思われた。
実施例4の<ワックス分散液の調製>において、カルナウバワックスを16質量部、ワックス分散剤を8質量部用いていたのを、カルナウバワックスを8質量部、ワックス分散剤を12.8質量部に変えた以外は同様にして、ワックス分散液11を調製した。得られ
た分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例4と同様にして測定したところ、0.05μmであり、ワックス分散液4中の粒子よりは小さい粒子径であった。これはワ
ックス分散液11がワックスに対するワックス分散剤の濃度が高いためと思われた。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例4と同様に測定したところ、−26.7μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー11を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー11中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.51μm、短径が0.05μm、長径/短径=30.2という非常に細い針状の構造を有していた。
これは、そもそもワックス分散液中のワックス粒子の粒子径が小さかったこと、またワックス分散剤が比較的多いためにトナー中でワックス粒子同士の凝集が極端に抑えられたためと思われた。
トナー11は実施例4に比べて、問題のない程度であるが耐オフセット性に劣っていた。
これは、ワックスが非常に細い針状の構造を有していたために、ポリエステル樹脂と接している面積が大きくなり、ポリエステル樹脂中に相溶しやすくなったため、離型剤としての効果が薄くなったためと思われた。
実施例4の<ワックス分散液の調製>において、カルナウバワックスを16質量部、ワックス分散剤を8質量部用いていたのを、カルナウバワックスを8質量部、ワックス分散剤を10質量部に変えた以外は同様にして、ワックス分散液12を調製した。得られた分
散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例4と同様にして測定したところ、0.
09μmであり、ワックス分散液4中の粒子よりは小さい粒子径であった。これはワックス分散液12がワックスに対するワックス分散剤の濃度が高いためと思われた。
ついで、実施例4の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液4を用いていたのをワックス分散液12に変える以外は同様にしてトナー粒子12を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例4と同様に測定したところ、−24.8μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー12を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー12中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.81μm、短径が0.09μm、長径/短径=20.1というやや細い針状の構造を有していた。
これは、そもそもワックス分散液の粒子径が小さかったこと、またワックス分散剤が比較的多いためにトナー中でワックス粒子同士の凝集が極端に抑えられたためと思われた。
トナー12は実施例4に比べて、問題のない程度であるが耐オフセット性に劣っていた。
これは、実施例11と同様にワックスが細い針状の構造を有していたために、ポリエステル樹脂と接している面積が大きくなり、ポリエステル樹脂中に相溶しやすくなったため離型剤としての効果が薄くなったためと思われた。
実施例4の<ワックス分散液の調製>において、カルナウバワックスを16質量部、ワックス分散剤を8質量部用いていたのを、カルナウバワックスを8質量部、ワックス分散剤を4質量部に変えた以外は同様にして、ワックス分散液13を調製した。この分散液13は、ワックス分散液4と比較してワックスとワックス分散剤の比率は変えずに、ワックスとワックス分散剤の量を減量したものである。
得られた分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例4と同様にして測定したところ、0.12μmであった。
ついで、実施例4の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液4を用いていたのをワックス分散液13に変える以外は同様にしてトナー粒子12を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例4と同様に測定したところ、−28.1μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー13を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー13中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.11μm、短径が0.11μm、長径/短径=10.1という針状であった。
トナー13は実施例4に比べ、オフセット性に若干劣っていたが問題のない程度であった。これは実施例4に比べてワックスの量が少ないためであると思われた。
実施例4の<ワックス分散液の調製>において、カルナウバワックスを16質量部、ワックス分散剤を8質量部用いていたのを、カルナウバワックスを32質量部、ワックス分散剤を16質量部に変えた以外は同様にして、ワックス分散液14を調製した。このワックス分散液14は、ワックス分散液4と比較してワックスとワックス分散剤の比率は変えずに、ワックスとワックス分散剤の量を増量したものである。
得られた分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例4と同様にして測定したところ、0.15μmであった。
ついで、実施例4の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液4を用いていたのをワックス分散液14に変える以外は同様にしてトナー粒子14を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例4と同様に測定したところ、−27.6μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー14を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー14中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.84μm、短径が0.34μm、長径/短径=5.4というやや太い針状であった。これは、ワックスの総量が大きいために、針状にスタッキングしたワックス凝集体同士が更にスタッキングして見かけ上短径が大きくなったためと思われた。
トナー14は実施例4に比べ、耐熱保存性にやや劣っていた。これはワックスの総量が多いためと思われた。
また、トナー14は実施例4に比べて低温定着性、耐オフセット性共に若干劣っていた。これはワックスの分散状態がやや太い針状であったために、トナーがつぶれにくかったためと思われた。
実施例1の<ワックス分散液の調製>でワックスにステアリン酸ステアリル16質量部を用いていたのを、ミリスチン酸ミリスチル(融点40℃)に変えた以外は同様にしてワックス分散液15を調製した。得られた分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例1と同様にして測定したところ、0.12μmであった。
ついで、実施例1の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液1を用いていたのをワックス分散液9に変える以外は同様にしてトナー粒子15を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−26.9μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー15を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー15中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.93μm、短径が0.14μm、長径/短径=13.8という針状であった。
トナー15は実施例1に比べて、問題のない程度であるが耐熱保存性が劣っていた。これはワックスの融点が低いためであると思われた。
実施例1の<ワックス分散液の調製>でワックスにステアリン酸ステアリル16質量部を用いていたのを、モンタン酸誘導体ワックス(ヘキスト社製、ヘキストワックスFL、融点101℃)に変えた以外は同様にしてワックス分散液16を調製した。得られた分散液中のワックス粒の粒子径を実施例1と同様にして測定したところ、0.14μmであっ
た。
ついで、実施例1の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液1を用いていたのをワックス分散液16に変える以外は同様にしてトナー粒子16を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−24.6μC/g
であり、良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー16を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー16中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.91μm、短径が0.13μm、長径/短径=14.7という針状であった。
トナー16は実施例1に比べて低温定着性、耐オフセット性共に劣っていたが問題のない程度であった。これはワックスの融点が高いためであると思われた。
実施例1の<乳化及び脱溶媒工程>において、樹脂微粒子分散液1を28.8質量部(
トナー100質量部に対して、樹脂微粒子4.5質量部仕込み)用いていたのを、12.2質量部(トナー100質量部に対して、樹脂微粒子1.9質量部仕込み)に変えた以外は
同様にしてトナー粒子17を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様にして測定したところ、−24.8μC
/gであり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー17を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー17中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.98μm、短径が0.15μm、長径/短径=13.2という針状であった。
トナー17は実施例1に比べて耐熱保存性が劣っていた。これは表面層を形成する樹脂微粒子が少ないためであると思われた。
実施例1の<乳化及び脱溶媒工程>において、樹脂微粒子分散液1を28.8質量部(
トナー100質量部に対して、樹脂微粒子4.5質量部仕込み)用いていたのを、96質
量部(トナー100質量部に対して、樹脂微粒子15質量部仕込み)に変えた以外は同様にしてトナー粒子18を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様にして測定したところ、−24.8μC
/gであり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー18を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー18中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.80μm、短径が0.15μm、長径/短径=12.0という針状であった。
トナー18は実施例1に比べて低温定着性および耐オフセット性が劣っていた。これは表面層を形成する樹脂微粒子が多く、熱が伝わりにくかったり、ワックスが染み出しにくいためと思われた。
実施例1の<ワックス分散液の調製>でワックスにステアリン酸ステアリル16質量部を用いていたのを、蜜蝋(融点65℃、:エステルワックス66%、炭化水素25%、株式会社セラリカNODA、天然ワックス製品ガイドより)に変えた以外は同様にしてワックス分散液17を調製した。得られた分散液中のワックス粒の粒子径を実施例1と同様に
して測定したところ、0.18μmであった。
ついで、実施例1の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液1を用いていたのをワックス分散液17に変える以外は同様にしてトナー粒子19を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−24.1μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法でトナー19を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
トナー19中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.72μm、短径が0.22μm、長径/短径=7.8という針状であった。
<トナーの電子写真特性>
トナー19は実施例1に比べて耐オフセット性が劣っていた。これは蜜蝋中の炭化水素の割合が25%と若干多いために、極性の低い炭化水素が表面に染み出しにくかったためと思われた。
実施例1と同様に、着色剤分散液1およびポリエステル樹脂溶液1を調製した。
<液状トナー組成物の調製>
・着色剤分散液1 57質量部・ポリエステル樹脂溶液1 248質量部・ステアリン酸ステアリル(融点60℃) 14.8質量部・ニトリル基含有スチレンアクリル樹脂(スチレン65質量部、n−ブチルアクリレート35質量部、アクリロニトリル10質量部、ピーク分子量8500)
7.4質量部
・酢酸エチル 77.8質量部
上記物質を攪拌羽根付きの密閉容器に移し、100rpmで攪拌しながら、系内を60℃に上昇させ、10分間そのままの温度で攪拌することでワックスを完全に溶解させた。
ついで、実施例1の<水相の調製>を行い、系内を60℃に保った状態で、<乳化及び脱溶媒工程>における乳化工程を行った後、実施例1と同様の脱溶媒工程を行い、ついで<洗浄〜乾燥工程>と同様の操作を行うことで比較トナー粒子1を得た。
この比較トナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−24.7μC
/gであり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法で比較トナー1を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
比較トナー1中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.54μm、短径が
1.46μm、長径/短径=1.1というほぼ真球状の形状であった。このトナーのワックス分散形状が真球状でないのは、予めワックスの分散液を調製せず、溶融状態でトナー中に導入したために、ワックスが固化する際に凝集したためと思われた。
比較トナー1の定着試験を実施例1と同様に行ったところ、180℃未満でオフセットおよび巻きつきを起し、明らかに耐オフセット性が劣ったトナーであった。これはワックスが針状に分散していないために、トナーがつぶれにくくワックスが染み出しにくかったためと思われた。また、問題ない程度であるが低温定着性にも若干劣っていた。これもワックスが針状でないためにトナーがつぶれにくかったためと思われた。
<ワックス分散液の調製>
実施例1と同様の処方、方法で、以下の通りワックス分散液を調製した。
・ステアリン酸ステアリル(融点60℃) 10質量部
・ニトリル基含有スチレンアクリル樹脂(スチレン65質量部、n−ブチルアクリレート35質量部、アクリロニトリル10質量部、ピーク分子量8500)
8質量部
・酢酸エチル 84質量部
上記を攪拌羽根付きの容器内に投入し、系内を60℃に加熱することでステアリン酸ステアリルを酢酸エチルに溶解させた。
ついで、系内を50rpmで緩やかに攪拌しながら徐々に冷却し、3時間かけて25℃にまで冷却させ乳白色の液体を得た。
この溶液を1mmのガラスビーズ20質量部とともに耐熱性の容器に投入し、ペイントシェーカーにて3時間分散を行った。
更にガラスビーズを入れた状態で、スチレン(St)がグラフトされたポリエステル樹脂(ピーク分子量9800)24質量部を投入し十分に溶解させた。更にペイントシェーカーにて30分間分散することにより、スチレン(St)グラフトポリエステルによって被覆されたワックス分散液18を得た。
得られた分散液中のワックス粒子の粒子径(分散径)を実施例1と同様にして測定したところ、0.12μmであった。
この比較トナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−23.9μC/gであり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法で比較トナー2を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
比較トナー2中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が0.13μm、短径が0.12μm、長径/短径=1.1というほぼ真球状の形状であった。このトナーのワッ
クスの分散形状が球状であったのは、ワックスの表面をポリエステルで被覆したために、ワックス粒子の分散性がポリエステル中でも良好で凝集を起さなかったためと思われた。
比較トナー2の定着試験を実施例1と同様に行ったところ、180℃未満でオフセットおよび巻きつきを起し、明らかに耐オフセット性が劣ったトナーであった。これはワックスが針状に分散していないために、トナーがつぶれにくくワックスが染み出しにくかったためと思われた。また、問題ない程度であるが低温定着性にも若干劣っていた。これもワックスが針状でないためにトナーがつぶれにくかったためと思われた。
実施例1のワックス分散液の調製においてにおいてワックスとしてステアリン酸ステアリル16質量部を用いていたのを、パラフィンワックス(東洋ペトロライト社製;HNP−9、融点75℃)10質量部を用いた以外は同様にしてワックス分散液19を得た。得られた分散液中のワックス粒の粒子径を実施例1と同様にして測定したところ、0.24
μmであった。
ついで、実施例1の<液状トナー組成物の調製>にてワックス分散液1を用いていたのをワックス分散液19に変える以外は同様にして比較トナー粒子3を調製した。
このトナー粒子の摩擦帯電量を実施例1と同様に測定したところ、−22.7μC/g
であり良好な帯電特性を有していた。
実施例1と同様の方法で比較トナー3を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
比較トナー3中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が1.78μm、短径が
0.74μm、長径/短径=2.4というやや太い針状であった。
比較トナー3の定着試験を実施例1と同様に行ったところ、180℃未満でオフセットおよび巻きつきを起し、明らかに耐オフセット性が劣ったトナーであった。これはワックスに極性の極めて低いパラフィンワックスのみを用いたために、極性の高い本発明の表面層を通過して染み出しにくかったためと思われた。また問題のない程度ではあるが、低温定着性にもやや劣っていた。これはワックスがやや太い針状であったためにトナーがつぶれにくかったためと思われた。
実施例1の樹脂微粒子分散液1の作成において、ジメチロールプロパン酸を94質量部(0.7モル)、およびN,N-ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸ナトリウム8質量部(0.03モル)の両者を用いない代わりに、プロピレングリコ
ール16質量部(0.24モル)を、64.7質量部(0.97モル)に増量した以外は同
様にして、カルボン酸基もスルホン酸基も側鎖に持たない樹脂微粒子分散液2を調製した。
実施例1において、水相の調製の際に樹脂微粒子分散液1を28.8質量部(トナー1
00質量部に対して樹脂微粒子4.5質量部仕込み)用いていたのを、樹脂微粒子分散液
2を36.7質量部(トナー100質量部に対して樹脂微粒子4.5質量部仕込み)用いた以外は同様にして比較トナー粒子4を調製した。
得られた比較トナー粒子4の摩擦帯電量を測定したところ、−5.7μC/gでありそ
の値は極めて低く、帯電性に著しく劣るトナーであった。
実施例1と同様の方法で比較トナー4を調製し、同様に物性評価、定着評価を行った。
比較トナー4中のワックスの分散状態を確認したところ、長径が2.00μm、短径が
0.15μm、長径/短径=13.3という針状であった。またこのトナーの粒度分布は他のトナーに比べてブロードであった。これは、用いた樹脂微粒子にカルボン酸基やスルホン酸基といった極性基が含まれていないために、分散安定性が悪く、造粒性に劣ったためと思われた。
比較トナー4の定着試験を実施例1と同様に行ったところ、低温定着性が劣るトナーであった。この理由は定かでないが、帯電特性が悪いために未定着画像上のトナーののり方にバラツキがあり、本発明の評価方法においては、十分な評価をできる状態ではなかったと思われた。
(b)本発明のトナー粒子中に分散しているワックス
(c)本発明のトナー粒子中のワックスの長径
(d)本発明のトナー粒子中のワックスの短径
2‥‥金属製の測定容器
3‥‥500メッシュのスクリーン
4‥‥金属製のフタ
5‥‥真空計
6‥‥風量調節弁
7‥‥吸引口
8‥‥コンデンサー
9‥‥電位計
Claims (8)
- 少なくとも、結着樹脂(a)、着色剤及びワックスを含有するトナー母粒子(A)と、該トナー母粒子(A)の表面に、樹脂(b)を含有する表面層(B)とを有するカプセル型のトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂(a)は、結着樹脂を100質量部とした場合に50質量部以上をポリエステルが占めている樹脂であり、
該樹脂(b)は、少なくともジオール成分とジイソシアネート成分との反応物であって、かつ側鎖にカルボン酸基、スルホン酸基、カルボン酸基の塩又はスルホン酸基の塩を有し、
該ワックスは、ワックスの総量を100質量部とした場合に50質量部以上をエステルワックスが占めており、トナー粒子中で針状形状に分散していることを特徴とするトナー。 - 前記エステルワックスが直鎖脂肪族酸と直鎖脂肪族アルコールのエステルであることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記エステルワックスがモノエステルであることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
- 前記針状形状で分散しているワックスの長径が2.10μm以下であり、かつ該針状形状で分散しているワックスの長径と短径の比(長径/短径)が2.0以上30.0以下であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のトナー。
- 前記樹脂(b)を主成分とする微粒子を分散させた水系媒体中に、少なくとも、前記結着樹脂(a)、着色剤及びワックスを有機媒体中で溶解又は分散させて得られた溶解物又は分散物を分散させ、得られた分散液から溶媒を除去し乾燥することによってトナー粒子を得ることを特徴する請求項1乃至4の何れか一項に記載のトナー。
- 前記樹脂(b)を主成分とする微粒子の含有量が、前記トナー粒子100質量部に対し、2.0質量部以上15.0質量部以下であることを特徴とする請求項5に記載のトナー。
- 前記樹脂(b)が、ウレタン変性ポリエステルであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のトナー。
- 前記樹脂(b)を主成分とする微粒子を分散させた水系媒体中に、少なくとも、前記結着樹脂(a)、前記着色剤及び前記ワックスを有機媒体中で溶解又は分散させて得られた溶解物又は分散物を分散させ、得られた分散液から溶媒を除去し乾燥する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のトナーの製造方法。
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