JP4840930B2 - 粉体供給装置、画像形成装置、及び、粉体収容部の輸送方法 - Google Patents
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Description
また、トナーを収容する収容部に積極的に圧力をかけて収容部内からトナーを吐出する方法は、収容部内のトナー残量によってトナーの吐出量が大きく変動するとともに、微量なトナー吐出量の調整が難しかった。したがって、トナー容器にトナーを充填する製造装置として用いることができても、現像装置にトナーを供給する画像形成装置用の粉体供給装置として用いることは難しかった。
そして、それらのすべての粉体供給装置において、粉体収容部内に収容された粉体を供給先に効率的に確実に供給するとともに、粉体収容部内へのトナーの補充作業(交換作業)を効率的におこなう必要がある。さらに、粉体収容部を輸送した後であって稼働開始時に、粉体収容部に収容された粉体がブロッキングするのを抑止する必要もある。
図1〜図12にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1及び図2にて、本実施の形態1における画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1は、実施の形態1における画像形成装置を示す外観図である。図2は、画像形成装置本体と粉体供給装置とを示す概略図である。
粉体供給装置20は、大容量給紙バンク2の上方に配設された給紙トレイのウイング2aの下方に設置されている。
さらに、75はクリーニング部8で回収された未転写トナーをリサイクルトナーとしてトナーホッパ9に向けて搬送する供給経路(リサイクル経路)を示す。供給経路75は、搬送スクリュを用いた経路とすることもできるし、ダイヤフラム式エアーポンプ等のポンプを用いた経路とすることもできる。
まず、原稿が原稿搬送部の搬送ローラによって原稿台から搬送されて、原稿読込部上を通過する。このとき、原稿読込部では、上方を通過する原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
そして、原稿読込部で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部16に送信される。そして、露光部16からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光が、感光体ドラム4上に向けて発せられる。
ここで、現像部5内のトナーは、トナー補給部5aから供給されたトナーとともに、パドルローラ等によってキャリアと混合される。そして、摩擦帯電したトナーは、キャリアとともに、感光体ドラム4に対向する現像ローラ上に供給される。
ここで、本実施の形態1におけるトナー容器19は、ボトル状の容器であって、その内周面に螺旋状の突起が形成されている。そして、トナー容器19が回転駆動されることで、トナー容器19の開口からトナーが排出されて、トナーホッパ9内にトナーが供給される。
その後、クリーニング部8を通過した感光体ドラム4表面は、不図示の除電部に達する。そして、ここで感光体ドラム4表面の電位は除電されて、一連の作像プロセスを終了する。
まず、複数の給紙部のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、給紙部18が選択されたものとする。)。
そして、給紙部18に収納された記録媒体の1枚が、図中の一点鎖線で示す搬送経路を移動する。
そして、転写工程後の記録媒体は、転写部6の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着部7に達する。そして、この位置で、記録媒体上の未定着トナー像が熱と圧力とによって定着される。その後、定着工程後の記録媒体は、出力画像として装置本体から排出されて、後処理ユニット3による後処理後に排紙される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
図3は、粉体供給装置に粉体収容部が着脱される状態を示す概略図である。図4は、粉体供給装置を示す構成図である。図5は、粉体供給装置を示す上面図である。図6は、粉体供給装置の粉体収容部を示す構成図である。
図3を参照して、粉体収容部31は、粉体供給装置本体21に対して着脱自在に構成されている。詳しくは、粉体収容部31は、設置面(稼働時静置面)に対して移動可能に正立させるためのキャスタ(2対のキャスタ31a、31b)が底面の四隅にそれぞれ設置されている。さらに、粉体収容部31の上方には第2把持部55が設置されている。このような構成により、ユーザーやサービスマン等の作業者は、第2把持部55を把持しながらキャスタ31a、31bを用いて、設置面上にて粉体収容部31を粉体供給装置本体21に容易に着脱できることになる(白矢印方向の移動である。)。
なお、本実施の形態1では、粉体収容部31に第2把持部55とは別に把持部56が設置されている。これについては、後で図10にて詳しく説明する。
なお、キャスタ31a、31bの設置位置や個数は、本実施の形態1に限定されることなく、粉体収容部31が転倒することなく設置面の移動が可能となる位置や個数であればよい。また、保持部55の設置位置や形状も、本実施の形態1に限定されることなく、設置面に対する粉体収容部31の移動操作が容易となる位置や形状であればよい。
なお、本実施の形態1では、粉体供給装置20からのトナーの供給先を画像形成装置本体1のトナーホッパ9としたが、粉体供給装置20からのトナーの供給先を現像部5のトナー補給部5aとすることもできる。
なお、粉体収容部31の底部の傾斜面は、その傾斜角度が収容するトナーTに対する安息角(トナーが滑落する傾斜角度である。)より小さい角度に設定されている。具体的には、トナーTの安息角が40度程度であるのに対して、傾斜面の傾斜角度が20度程度に設定されている。このように傾斜面の傾斜角度を緩やかに設定することで、傾斜によるデッドスペースを小さくすることができて、傾斜面の最下位置にのみトナーが沈積してその位置の嵩密度が高くなり過ぎるのを防止することができる。
気体噴出部(流動床)の多孔質部材33Bは、その孔径がトナーTの粒径以下となるように形成されていて、粉体収容部31内のトナーTと直接的に接する底面に配設されている。多孔質部材33Bには粉体供給装置本体21のエアーポンプ24から送出された空気がチューブ44a、44b、チャンバ33C1〜33C4を介して送られ、多孔質部材33Bが粉体収容部31内への空気の噴出口となる。
多孔質材料としては、例えば、ガラス、樹脂粒子の焼結体、フォトエッチングされた樹脂、熱的に穿孔された樹脂等の多孔質樹脂材料;金属製の焼結体、穿孔処理された金属板状材料、網積層体、易熔融性金属糸束の周囲に電気化学的方法により金属銅を析出させて易熔融性金属糸束が貫通植設された形に作製した銅版を加熱することにより、該易熔融性金属糸部分が選択的に除去された跡の孔部分を有する選択的熔融跡孔を有する金属材料、等を用いることができる。
第1チャンバ33C1及び第2チャンバ33C2は、底面(傾斜面)の最下位置に配設された中継部33Aに隣接している。第1チャンバ33C1には、エアーポンプ24から第2接続部材53b、54b(中継管)、第2チューブ44bを介して中継部33Aで分岐した後の空気が吐出口44b1から送出される。第2チャンバ33C2には、エアーポンプ24から接続部材53b、54b、第2チューブ44bを介して中継部33Aで分岐した後の空気が吐出口44b2から送出される。第1チャンバ33C1及び第2チャンバ33C2に吐出された空気は多孔質部材33Bを介して、底面(傾斜面)の最下位置近傍に噴出される。
第3チャンバ33C3及び第4チャンバ33C4は、それぞれ、第1チャンバ33C1、第2チャンバ33C2に隣接している。第3チャンバ33C3には、エアーポンプ24から接続部材53a、54a(中継管)、第1チューブ44aを介して中継部33Aで分岐した後の空気が吐出口44a1から送出される。第4チャンバ33C4には、エアーポンプ24から接続部材53a、54a、第1チューブ44aを介して中継部33Aで分岐した後の空気が吐出口44a2から送出される。第3チャンバ33C3及び第4チャンバ33C4に吐出された空気は多孔質部材33Bを介して、底面(傾斜面)の最下位置近傍以外の位置に噴出される。
このように気体噴出部を構成することで、傾斜面の最下位置の近傍(第1チャンバ33C1及び第2チャンバ33C2が配設された位置である。)における単位面積当たりの単位時間の気体噴出量が、それ以外の位置(第3チャンバ33C3及び第4チャンバ33C4が配設された位置である。)における単位面積当たりの単位時間の気体噴出量よりも大きくなる。傾斜面の最下位置近傍はそれ以外の位置(最上位置を含む上方の位置である。)に比べてトナーの嵩密度が高くなりやすいために、傾斜面の位置によって気体噴出部における気体噴出量に差異を設けることで、傾斜面全体でトナーの流動性を効率的に均一化することができる。
なお、気体噴出量の差異を形成するには、上述の方法の他に、例えば、気体噴出量に差異を形成したい位置に異なる多孔質部材(孔径や孔数等が異なるものである。)を設置する方法を用いたり、エアーポンプ24から送出する空気圧に差異を設ける方法を用いたりすることもできる。
さらに、粉体吸引経路及び粉体吐出経路の一部又は全部をフレキシブルなチューブ40、41で形成することで、粉体収容部31、ポンプ22、トナーホッパ9のレイアウトの自由度が高まることになる。
なお、吐出チューブ41によって形成される粉体吐出経路は、その傾斜角度θが20〜90°の範囲(さらに好ましくは、25〜45°の範囲である。)になるように配設されることが好ましい。これにより、ポンプ22の吐出力に加えて、トナーにかかる重力方向の落下力が効率的に作用して、トナーが粉体吐出経路中を移動することになる。
また、ポンプ22の稼動が長時間おこなわれていないとき(放置時である。)に第2気体噴出部62を間欠的に稼動することもできる。このような制御をおこなうことで、ポンプ22が長時間放置後に稼動開始されてもスムーズにトナー搬送をおこなうことができる。
また、画像形成装置本体1のメインスイッチがオンされた後に第2気体噴出部62を一定時間だけ強制的に稼動することもできる。このような制御をおこなうことで、画像形成装置本体1でおこなわれるウォーミングアップに合わせて、粉体供給装置20のウォーミングアップもされることになり、稼動開始直後からスムーズにトナー搬送をおこなうことができる。
具体的に、トナー残量センサ38の上段に設置された圧電センサ71によって、その位置(高さ)にトナーがないものと検知されたときに、画像形成装置本体1の表示部に粉体収容部31内のトナーの残量が少なくなっている旨のメッセージを表示する(「プレ・ニアエンド」の表示である。)。次に、トナー残量センサ38の中段に設置された圧電センサ72によって、その位置(高さ)にトナーがないものと検知されたときに、画像形成装置本体1の表示部に粉体収容部31内のトナーの残量がほとんどなくなっている旨のメッセージを表示する(「ニアエンド」の表示である。)。最後に、トナー残量センサ38の下段に設置された圧電センサ73によって、その位置(高さ)にトナーがないものと検知されたときに、画像形成装置本体1の表示部に粉体収容部31内のトナーの残量がなくなっている旨のメッセージを表示する(「トナーエンド」の表示である。)とともに、粉体収容部31の交換作業が完了するまでポンプ22によるトナー吸引を停止するように制御する。
また、トナー残量センサ38は、吸引管37の吸引口37aの上方に配設されているために、吸引管37から空気のみが吸引させる不具合を抑止することができる。すなわち、トナー残量センサ38を用いて、吸引口37aの上方の位置にトナーがある状態でトナーエンドの信号を送信してポンプ22によるトナー吸引を停止する。これにより、吸引管37から空気のみが吸引される(又は、空気に対するトナーの混合比が少ない状態で吸引される。)のを防止する。
また、トナー残量センサ38は、気体噴出部33(傾斜面)の最下位置の上方に配設されているために、同じく最下位置の上方に配設された吸引管37によって効率的かつ経済的に吸引される粉体収容部31内のトナーの残量を正確に検知することができる。
また、上述したように、トナー残量センサ38の下方には第2気体噴出部62が設置されているために、トナー残量センサ38近傍のトナーが流動化されて、トナー残量センサ38による検知精度が安定化する。
図10(A)は粉体収容部31の輸送時の姿勢を示す図であり、図10(B)は輸送時の姿勢から稼働時の姿勢に変化した直後の粉体収容部31の状態を示す図であり、図10(C)は粉体収容部31の稼働時の姿勢を示す図である。
ここで、サービスステーションからの粉体収容部31の輸送は、トラックや列車等の陸路の輸送であったり、場合によっては空路や海路の輸送であったりする。
そして、図10(B)及び図10(C)に示すように、稼働時には粉体収容部31(粉体供給装置本体21に装着された状態である。)は、底部の側が静置面31cとされる。すなわち、トラック等による輸送が終了した粉体収容部31は、通常状態に正立される。具体的に、把持部56を把持した状態で、1対のキャスタ31aを中心にして、図10(A)の状態の粉体収容部31が図10(B)の状態に起立される。
以下、その理由について説明する。
本願発明者は、研究を重ねた結果、粉体収容部31を正立させた状態(図6の状態である。)で輸送をおこなうと、輸送時間の経過にともない内部に収容されたトナーTの喫水面(粉面)が徐々に低下していき、やがてブロッキングした状態(絞まった状態)になることを知るに至った。これは、輸送時に粉体収容部31に加わる低周波の振動によって、トナー粒子間に介在する空気が抜けてトナーの嵩密度が徐々に高くなるためである。そして、このように全体的にブロッキングしたトナーは、稼働時に気体噴出部33から空気を噴出しても流動化されにくい。したがって、吸引管37からのトナー吸引も不充分になって、画像形成装置本体1へのトナー供給不良が生じてしまう。
図11において、横軸は粉体収容部31に所定時間だけ低周波の振動を加えた後に気体噴出部33から15リットル/分の気体を噴出した時間(稼働時間)を示し、縦軸は粉体収容部31内のトナーの嵩密度を示す。また、図11において、破線グラフは粉体収容部31を正立させた状態(図6の状態である。)で振動を加えた場合のものであり、実線グラフは粉体収容部31を側面倒立させた状態(本実施の形態1の構成である。)で振動を加えた場合のものである。
図11の実験結果から、粉体収容部31を正立させた状態で輸送された場合(低周波振動を受けた場合)には、気体噴出部33を稼働させても嵩密度にほとんど変化がないことがわかる。これに対して、粉体収容部31を側面倒立させた状態で輸送された場合(低周波振動を受けた場合)には、その後に正立状態で気体噴出部33を稼働させることにより嵩密度が徐々に低下していくことがわかる。
また、上述した効果は、本願発明者が別途おこなったJIS Z0232に準じた対数掃引振動試験によっても確認することができた。
また、回転動作の中心になる1対のキャスタ31aの車輪径は、他のキャスタ31bの車輪径よりも大きく設定されている。これにより、1対のキャスタ31aを中心にした粉体収容部31の回転動作を安定的におこなうことができる。
図12(A)に示すように、回転動作の中心になる1対のキャスタ31aを固定式キャスタとしている。すなわち、1対のキャスタ31aは、車軸31a1に連結されていて、車輪が一方向のみしか回転しないように構成されている。これにより、1対のキャスタ31aを中心にした粉体収容部31の回転動作をおこなうときに、キャスタ31aが不安定に回転(首振り)することなく、回転動作を安定的におこなうことができる。なお、回転動作の中心になる1対のキャスタ31aにロック機構(車輪の回転をロックさせる機構である。)を設けることで、粉体収容部31の回転動作をさらに安定的におこなうことができる。
なお、図12(B)に示すように、もう1対のキャスタ31bは、車輪が自在に回転(首振り)するように構成された可動式キャスタである。これにより、稼働時設置面31cに対して粉体収容部31をあらゆる方向に移動させることができる。
図13及び図14にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図13は、実施の形態2における粉体収容部の輸送時の姿勢を示す概略図である。図14は、図13の粉体収容部が粉体供給装置に設置された状態を示す図である。本実施の形態2における粉体供給装置は、粉体収容部の輸送時の静置面にキャスタが設置されている点が、稼働時の静置面にキャスタが設置されている前記実施の形態1のものとは相違する。
そして、側面倒立した状態の粉体収容部31を粉体供給装置本体21に向けて移動して(図13の状態である。)、粉体収容部31の係合部31fを粉体供給装置本体21の軸部21fに係合させる。さらに、把持部56を把持しながら軸部21fを中心にして粉体収納部31を回転すると、案内部21g上に突出部31gが係合した状態になる。そして、案内部21g上にて突出部31gをスライドさせながら粉体収容部31を粉体供給装置本体21内に押し込む。こうして、粉体供給装置本体21への粉体収容部31の装着が完了する。このとき、粉体収容部31の底部側が稼働時静置面31cとなっている。
図15及び図16にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図15は、実施の形態3における粉体収容部の輸送時の姿勢を示す概略図である。図16は、図15の粉体収容部の稼働時の姿勢を示す図である。本実施の形態3における粉体供給装置は、粉体収容部31の輸送時の設置面31dが稼働時の静置面31dに対して鋭角に傾斜するように形成されている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
これにより、図15に示す輸送時の姿勢から図16に示す稼働時の姿勢に変化させたときに、輸送時にブロッキングしたトナーが傾斜した形になる(図16の破線に示すように上部が張り出した形である。)。したがって、姿勢を変化させた直後にブロッキングしたトナーが崩落し易くなる(図16の白矢印方向の崩落である。)。そして、気体噴出部33から空気が噴出されることにより、崩落したトナーの流動化をトリガーにして、内部に収容されたトナーTのすべてが流動化されることになる。
図17にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図17は、実施の形態4における粉体収容部の輸送時の姿勢を示す概略図である。本実施の形態4における粉体供給装置は、粉体収容部31にカバー部材80が設置されている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
なお、フィルタ35とカバー部材80との間には所定のギャップが設けられているために、稼働時にカバー部材80によってフィルタ35から空気が排出されなくなる不具合を抑止することができる。
図18にて、この発明の実施の形態5について詳細に説明する。
図18は、実施の形態5における粉体収容部を示す概略図である。本実施の形態5における粉体供給装置は、粉体収容部31に気体収容袋81が設置されている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
そして、図18(B)に示すように、粉体収容部31を粉体供給装置本体21に装着する直前に、エアバルブ82を開放してエアバッグ81から空気を排出して減容する(白矢印方向の減容である。)。このとき、エアバッグ81の減容によって、ブロッキングしたトナーTの一部にスペースが形成されて、そのスペースに向けてトナーの一部が崩落する(矢印方向の移動である。)。
その後、図18(C)に示すように、気体噴出部33から空気が噴出されると、崩落したトナーの流動化をトリガーにして、内部に収容されたトナーTのすべてが流動化される(白矢印方向に喫水面が変位する。)。
図19にて、この発明の実施の形態6について詳細に説明する。
図19は、実施の形態6における粉体収容部を示す概略図である。本実施の形態6における粉体供給装置は、粉体収容部の輸送時の静置面が横幅方向の側面である点が、輸送時の静置面が奥行き方向の側面である前記実施の形態1のものとは相違する。
そして、図19(B)に示すように、側面倒立させた状態の粉体収容部31を正立させると、ブロッキングしたトナーTの一部の崩落(白矢印方向の移動である。)がさらに促進される。すなわち、本実施の形態6のように、幅広の側面を輸送時静置面31dとした場合には、正立されたブロッキング・トナーの下面に対する高さの比率が大きくなって、バランスが悪くなってブロッキング・トナーの崩落が促進される。
さらに、以下の粉体供給装置に対しても本発明を適用することができる。
(1)樹脂成型機に成型材料(ペレット)を補充する粉体供給装置(補充機)
(2)小麦粉、肥料、家畜用飼料等を移送する紛体供給装置
(3)紛末又は液体から成る薬品や錠剤等を搬送する製造現場で用いられる粉体供給装置
(4)セメントを移送する粉体供給装置
(5)工業用塗料に空気を分散させることで粘度を下げて搬送する工業用塗料用の粉体供給装置
(6)道路塗装成分や空気ベッドの内填材等に用いる工業用ガラスビーズを搬送する粉体供給装置
なお、2成分現像剤やガラスビーズ等の硬度が高い粉体を用いる場合には、気体噴出部33(流動床)をPE、PC等の樹脂材料で形成すると経時でダメージを受けて多孔質部材の孔部が塞がれる可能性がある。したがって、そのような場合には、気体噴出部を銅や鉄の焼結部材や細かい目の金属メッシュフィルタで形成することが好ましい。
9 トナーホッパ(供給先)、 19 トナー容器(第2粉体収容部)、
20 粉体供給装置、
21 粉体供給装置本体、 21a 取っ手、
21f 軸部、 21g 案内部、
22 ポンプ(吸引手段)、 24 エアーポンプ、
31 粉体収容部、
31a、31b、31e キャスタ、
31c 稼働時静置面、 31d 輸送時静置面、
31f 係合部、 31g 突出部、
33 気体噴出部、
33A 中継部、 33B 多孔質部材(噴出口)、
33C1 第1チャンバ、 33C2 第2チャンバ、
33C3 第3チャンバ、 33C4 第4チャンバ、
35 フィルタ(エア抜き部材)、
37 吸引管、 37a 吸引口、
38 トナー残量センサ(検知手段)、 39 整流部材、
40 吸引チューブ(粉体供給経路)、 41 吐出チューブ(粉体吐出経路)、
44 チューブ、 44a 第1チューブ、
44b 第2チューブ、 44c 第3チューブ、
47、47a〜47c ケーブル、
55 第2把持部、
56 把持部、
61 支柱、
62 第2気体噴出部、 65 保持部材、
70 ケース、 71〜73 圧電センサ、 75 供給経路、
80 カバー部材、 81 エアバッグ(気体収容袋)、 82 エアバルブ。
Claims (20)
- 粉体を供給先に供給する粉体供給装置に着脱自在に設置されるとともに、内部に粉体を収容するとともに内部に向けて気体を噴出する気体噴出部を底部に具備した粉体収容部の輸送方法であって、
前記粉体供給装置は、前記粉体収容部の内部に収容された粉体を吸引して前記供給先に向けて搬送する搬送手段を備え、
前記粉体収容部は、
稼働時には粉体供給装置本体に装着された状態で前記底部の側を静置面として、輸送時には前記粉体供給装置本体から脱離された状態で前記底部に交差する側面を静置面として輸送され、
前記稼働時の設置面に対して移動可能に正立させるための複数対のキャスタを備えたことを特徴とする粉体収容部の輸送方法。 - 前記粉体収容部は、輸送時の姿勢と稼働時の姿勢とを変化させるための把持部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記把持部は、前記輸送時の静置面から離間した位置であって前記稼働時の静置面に近接した位置に配設されたことを特徴とする請求項2に記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記粉体収容部は、前記粉体供給装置本体に対する着脱をおこなうための第2把持部を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記複数対のキャスタのうち1対のキャスタは、前記輸送時の静置面と前記稼働時の静置面とが交差する領域の近傍に設置されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記1対のキャスタは、その車輪径が他のキャスタの車輪径よりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記1対のキャスタは、固定式キャスタであることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記1対のキャスタは、ロック機構を備えたことを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記粉体収容部は、前記輸送時の設置面に対して移動可能に正立させるための複数対のキャスタを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記粉体収容部は、前記輸送時の設置面が前記稼働時の静置面に対して鋭角に傾斜するように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記粉体収容部は、前記輸送時の設置面に制振部材を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記搬送手段は、前記輸送時の静置面から離間した位置に配設されたことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記粉体収容部は、内部のエアを外部に送出するためのエア抜き部材を前記底部に対向する上面に備え、
前記エア抜き部材は、輸送時の姿勢における前記粉体収容部の内部に収容された粉体の喫水線よりも上方に配設されたことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の粉体収容部の輸送方法。 - 前記粉体収容部は、内部のエアを外部に送出するためのエア抜き部材を前記底部に対向する上面に備え、輸送時の姿勢における前記粉体収容部の内部に収容された粉体によって前記エア抜き部材が埋没しないようにカバーするカバー部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の粉体収容部の輸送方法。
- 前記粉体収容部は、気体が収容された気体収容袋を前記輸送時の静置面の側に備え、
前記気体収容部は、稼働時に内部に収容された気体が外部に排出されて減容するように構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の粉体収容部の輸送方法。 - 前記粉体は、トナー、又は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤であることを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれかに記載の粉体収容部の輸送方法。
- 粉体を供給先に供給する粉体供給装置であって、
内部に粉体を収容するとともに、内部に向けて気体を噴出する気体噴出部を底部に具備した粉体収容部と、
前記粉体収容部の内部に収容された粉体を吸引して前記供給先に向けて搬送する搬送手段と、を備え、
前記粉体収容部は、気体が収容された気体収容袋を前記底部に交差する側面に備え、
前記気体収容部は、稼働時に内部に収容された気体が外部に排出されて減容するように構成されたことを特徴とする粉体供給装置。 - 前記粉体は、トナーであることを特徴とする請求項17に記載の粉体供給装置。
- 前記粉体は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤であることを特徴とする請求項17に記載の粉体供給装置。
- 請求項17〜請求項19のいずれかに記載の粉体供給装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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