JP4925298B2 - 粉体供給装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
また、トナーを収容する収容部に積極的に圧力をかけて収容部内からトナーを吐出する方法は、収容部内のトナー残量によってトナーの吐出量が大きく変動するとともに、微量なトナー吐出量の調整が難しかった。したがって、トナー容器にトナーを充填する製造装置として用いることができても、現像装置にトナーを供給する画像形成装置用の粉体供給装置として用いることは難しかった。
そして、それらのすべての粉体供給装置において、粉体収容部内に収容された粉体が完全に空になって供給先(例えば、画像形成装置である。)にダウンタイムが生じるのを軽減するために、粉体収容部内にタイミングよく粉体を補充する必要がある。
図1〜図8にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1及び図2にて、本実施の形態1における画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1は、実施の形態1における画像形成装置を示す外観図である。図2は、画像形成装置本体と粉体供給装置とを示す概略図である。
粉体供給装置20は、大容量給紙バンク2の上方に配設された給紙トレイのウイング2aの下方に設置されている。
まず、原稿が原稿搬送部の搬送ローラによって原稿台から搬送されて、原稿読込部上を通過する。このとき、原稿読込部では、上方を通過する原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
そして、原稿読込部で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部16に送信される。そして、露光部16からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光が、感光体ドラム4上に向けて発せられる。
ここで、現像部5内のトナーは、トナー補給部5aから供給されたトナーとともに、パドルローラ等によってキャリアと混合される。そして、摩擦帯電したトナーは、キャリアとともに、感光体ドラム4に対向する現像ローラ上に供給される。
その後、クリーニング部8を通過した感光体ドラム4表面は、不図示の除電部に達する。そして、ここで感光体ドラム4表面の電位は除電されて、一連の作像プロセスを終了する。
まず、複数の給紙部のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、給紙部18が選択されたものとする。)。
そして、給紙部18に収納された記録媒体の1枚が、図中の一点鎖線で示す搬送経路を移動する。
そして、転写工程後の記録媒体は、転写部6の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着部7に達する。そして、この位置で、記録媒体上の未定着トナー像が熱と圧力とによって定着される。その後、定着工程後の記録媒体は、出力画像として装置本体から排出されて、後処理ユニット3による後処理後に排紙される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
図3は、粉体供給装置に粉体収容部が着脱される状態を示す概略図である。図4は、粉体供給装置を示す構成図である。図5は、粉体供給装置を示す上面図である。図6は、粉体供給装置の粉体収容部を示す構成図である。
図3を参照して、粉体収容部31は、供給装置本体21に対して着脱自在に構成されている。詳しくは、粉体収容部31は、底面にキャスタ31aが設置されて、上方に把持部55が設置されている。そして、ユーザーやサービスマン等の作業者は、把持部55を把持しながらキャスタ31aを用いて、床面上にて粉体収容部31を移動することになる(白矢印方向の移動である。)。供給装置本体21には取っ手21aを具備するドア21bが設けられていて(図5を参照できる。)、ドア21bの開閉をおこない供給装置本体21への粉体収容部31の着脱がおこなわれる。そのとき、粉体収容部31側の接続端子50、53a〜53c、57と、供給装置本体21側の接続端子51、54a〜54c、58と、の接離がおこなわれる(図4をも参照できる。)。
なお、本実施の形態1では、粉体供給装置20からのトナーの供給先を画像形成装置本体1のトナーホッパ9としたが、粉体供給装置20からのトナーの供給先を現像部5のトナー補給部5aとすることもできる。
なお、粉体収容部31の底部の傾斜面は、その傾斜角度が収容するトナーTに対する安息角(トナーが滑落する傾斜角度である。)より小さい角度に設定されている。具体的には、トナーTの安息角が40度程度であるのに対して、傾斜面の傾斜角度が20度程度に設定されている。このように傾斜面の傾斜角度を緩やかに設定することで、傾斜によるデッドスペースを小さくすることができて、傾斜面の最下位置にのみトナーが沈積してその位置の嵩密度が高くなり過ぎるのを防止することができる。
気体噴出部(流動床)の多孔質部材33Bは、粉体収容部31内のトナーTと直接的に接する底面に配設されている。多孔質部材33Bには供給装置本体21のエアーポンプ24から送出された空気がチューブ44a、44b、チャンバ33C1〜33C4を介して送られ、多孔質部材33Bが粉体収容部31内への空気の噴出口となる。
多孔質材料としては、例えば、ガラス、樹脂粒子の焼結体、フォトエッチングされた樹脂、熱的に穿孔された樹脂等の多孔質樹脂材料;金属製の焼結体、穿孔処理された金属板状材料、網積層体、易熔融性金属糸束の周囲に電気化学的方法により金属銅を析出させて易熔融性金属糸束が貫通植設された形に作製した銅版を加熱することにより、該易熔融性金属糸部分が選択的に除去された跡の孔部分を有する選択的熔融跡孔を有する金属材料、等を用いることができる。
第1チャンバ33C1及び第2チャンバ33C2は、底面(傾斜面)の最下位置に配設された中継部33Aに隣接している。第1チャンバ33C1には、エアーポンプ24から接続端子53b、54b、第2チューブ44bを介して中継部33Aで分岐した後の空気が吐出口44b1から送出される。第2チャンバ33C2には、エアーポンプ24から接続端子53b、54b、第2チューブ44bを介して中継部33Aで分岐した後の空気が吐出口44b2から送出される。第1チャンバ33C1及び第2チャンバ33C2に吐出された空気は多孔質部材33Bを介して、底面(傾斜面)の最下位置近傍に噴出される。
第3チャンバ33C3及び第4チャンバ33C4は、それぞれ、第1チャンバ33C1、第2チャンバ33C2に隣接している。第3チャンバ33C3には、エアーポンプ24から接続端子53a、54a、第1チューブ44aを介して中継部33Aで分岐した後の空気が吐出口44a1から送出される。第4チャンバ33C4には、エアーポンプ24から接続端子53a、54a、第1チューブ44aを介して中継部33Aで分岐した後の空気が吐出口44a2から送出される。第3チャンバ33C3及び第4チャンバ33C4に吐出された空気は多孔質部材33Bを介して、底面(傾斜面)の最下位置近傍以外の位置に噴出される。
このように気体噴出部を構成することで、傾斜面の最下位置の近傍(第1チャンバ33C1及び第2チャンバ33C2が配設された位置である。)における単位面積当たりの単位時間の気体噴出量が、それ以外の位置(第3チャンバ33C3及び第4チャンバ33C4が配設された位置である。)における単位面積当たりの単位時間の気体噴出量よりも大きくなる。傾斜面の最下位置近傍はそれ以外の位置(最上位置を含む上方の位置である。)に比べてトナーの嵩密度が高くなりやすいために、傾斜面の位置によって気体噴出部における気体噴出量に差異を設けることで、傾斜面全体でトナーの流動性を効率的に均一化することができる。
また、ポンプ22に吸引されたトナーTは、それよりも低い位置に配設されたトナーホッパ9に向けて吐出されることになる。そのため、ポンプ22からトナーホッパ9までの距離が長い場合であっても、双方の高低差によって小さな吐出力であっても確実にトナーを移送することができる。
なお、本実施の形態1では、気体噴出部33とは別に第2気体噴出部62を設けて、第2気体噴出部62によって吸引管37の吸引口の近傍に向けて空気を噴出した。これに対して、第2気体噴出部62を、粉体収容部31の底部に設けた気体噴出部と一体的に設けることもできる。
さらに、図5及び図6を参照して、粉体収容部31の上面には、開口と、その開口を覆うフィルタ35と、が設置されている。フィルタ35は、粉体収容部31内のトナーが外部に漏出するのを防止しつつ、粉体収容部31内の内圧が上昇するのを防止するものである。フィルタ35の材料としては、上述した多孔質部材33Bと同様のものを用いることもできるし、フッ素樹脂製の連続多孔質構造体である「ゴアテックス」(登録商標、ジャパンゴアテックス社製)を用いることもできる。なお、フィルタ35は、トナーが満杯状態の粉体収容部31におけるトナーの喫水線より上方に配設されていれば、その位置は粉体収容部31の上面以外の位置(例えば、側面である。)でもよい。
図8を参照して、測距センサ38は、主として、水平方向に離間して並設された発光素子38a(赤外発光ダイオード)と位置検出素子38b(PSD)とで構成されている。発光素子38aから射出された赤外光L1は、トナーの粉面F(トナー面)にて反射して、反射光L2となって位置検出素子38bに入射する。このとき、測距センサ38と粉面Fとの距離によって、位置検出素子38bに入射する反射光L2の入射位置が変化して、それに比例して受光素子38b(測距センサ38)の出力値が変化する。これにより、測距センサ38によって粉体収容部31内のトナー残量を検知することができる。具体的に、測距センサ38と粉面Fとの距離が短いとき(トナー残量が充分にあるとき)には測距センサ38の出力値が大きくなり、測距センサ38と粉面Fとの距離が長いとき(トナー残量が充分にないとき)には測距センサ38の出力値が小さくなる。したがって、測距センサ38は、粉体収容部31内のトナー残量の変化(トナー残量の絶対量)をほぼダイレクトに検知することができる。そして、測距センサ38の出力値が所定値に達したときに、粉体収容部31に収容されたトナーの残量がないものと検知することになる(トナーエンドを検知する)。
また、測距センサ38は、ケーブル47、接続端子57、58(コネクタ)、ケーブル48を介して、画像形成装置本体1の制御部に電気的に接続される。
具体的に、測距センサ38によって、所定の位置(高さY1とする。)に粉面Fがあるものと検知されたときに、画像形成装置本体1の表示部に粉体収容部31内のトナーの残量が少なくなっている旨のメッセージを表示する(プレ・ニアエンドの表示である。)。次に、測距センサ38によって、さらに低い位置(高さY2(<Y1)とする。)に粉面Fがあるものと検知されたときに、画像形成装置本体1の表示部に粉体収容部31内のトナーの残量がほとんどなくなっている旨のメッセージを表示する(ニアエンドの表示である。)。最後に、測距センサ38によって、さらに低い位置(高さY3(<Y2)とする。)に粉面Fがあるものと検知されたときに、画像形成装置本体1の表示部に粉体収容部31内のトナーの残量がなくなっている旨のメッセージを表示する(トナーエンドの表示である。)とともに、粉体収容部31の交換作業が完了するまでポンプ22によるトナー吸引を停止するように制御する。
特に、本実施の形態1では、検知手段として測距センサ38を用いているために、検知手段として圧電センサを用いる場合のように粉体収容部31内のトナーに検知手段を埋没させる必要がないために、検知手段の検知面がトナーで汚れて誤検知する不具合が抑止されるとともに、粉体収容部31内のトナー残量の絶対量をほぼダイレクトに検知することができる。さらには、粉体供給装置20の構成が簡素化される。すなわち、粉体収容部31内のトナーの残量を効率的かつ経済的に正確に検知することができる。
図9にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図9は、実施の形態2における粉体供給装置の吸引管の近傍を示す概略図である。
ここで、検知手段としての測距センサ38は、粉体収容部31に収容されたトナーTの消費にともないその粉面F(トナー面)が低下して吸引管37内のトナー(吸引口37a近傍のトナーである。)がなくなる状態になる前に、トナーエンドを検知するように設定されている。
すなわち、吸引管37内において吸引口37aから一定高さH(H>0)のトナーがある状態(図9の状態である。)で、測距センサ38によってトナーエンド検知をおこない粉体供給装置20(ポンプ22)の稼動を停止する。
すなわち、吸引管37内の吸引口37a近傍にトナーがない状態でポンプ22が稼動すると、吸引管37から空気のみが吸引されて、トナーホッパ9(供給先)内に多量の空気が送入されてしまう。トナーホッパ9内に多量の空気が送入されると、トナーホッパ9を構成する筐体の隙間からトナーが飛散してしまう。これに対して、本実施の形態2では、吸引口37a近傍のトナーがなくなる前に、測距センサ38にてトナーエンドを検知してポンプ22を停止しているために、吸引管37から空気のみが吸引されるのを防止することができる。
図10〜図12にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図10〜図12は、実施の形態3における粉体供給装置でおこなわれる制御を示すフローチャートである。
ここで、本実施の形態3における粉体供給装置は、測距センサ38によって所定時間連続的に検知された検知結果に基いてトナー残量を検知している。
まず、測距センサ38がプレ・ニアエンドの状態を検知すると(ステップS1)、その状態が3秒間(所定時間)連続的に検知されているかが判断される(ステップS2)。具体的に、測距センサ38の出力値(出力電圧)が所定値A以下である状態が3秒間(所定時間)連続的に検知されているかが判断される。
その結果、プレ・ニアエンドの状態が3秒間連続して検知されなかった場合には、ステップS1からのフローが繰り返される。
その後、粉体収容部31の交換や粉体収容部31へのトナー補充がおこなわれると(ステップS5)、再びプレ・ニアエンドの状態(測距センサ38の出力値が所定値A以下となる状態である。)が3秒間連続的に検知されているかが判断される(ステップS6)。
これに対して、プレ・ニアエンドの状態が3秒間連続して検知されなかった場合には、プレ・ニアエンドの状態ではないと判断して、プレ・ニアエンドLEDの消灯や画像形成装置本体1の表示部の表示解除をおこなう(ステップS7)。
まず、測距センサ38がニアエンドの状態を検知すると(ステップS11)、その状態が3秒間(所定時間)連続的に検知されているかが判断される(ステップS12)。具体的に、測距センサ38の出力値(出力電圧)が所定値B以下である状態が3秒間(所定時間)連続的に検知されているかが判断される。なお、所定値Bは、所定値Aよりも小さな値である(A>B)。
その結果、ニアエンドの状態が3秒間連続して検知されなかった場合には、ステップS11からのフローが繰り返される。
その後、粉体収容部31の交換や粉体収容部31へのトナー補充がおこなわれると(ステップS15)、再びニアエンドの状態(測距センサ38の出力値が所定値B以下となる状態である。)が3秒間連続的に検知されているかが判断される(ステップS16)。
これに対して、ニアエンドの状態が3秒間連続して検知されなかった場合には、ニアエンドの状態ではないと判断して、ニアエンドLEDの消灯や画像形成装置本体1の表示部の表示解除をおこなう(ステップS17)。
まず、測距センサ38がトナーエンドの状態を検知すると(ステップS21)、その状態が3秒間(所定時間)連続的に検知されているかが判断される(ステップS22)。具体的に、測距センサ38の出力値(出力電圧)が所定値C以下である状態が3秒間(所定時間)連続的に検知されているかが判断される。なお、所定値Cは、所定値B及び所定値Aよりも小さな値である(A>B>C)。
その結果、トナーエンドの状態が3秒間連続して検知されなかった場合には、ステップS21からのフローが繰り返される。
さらに、トナーエンドの状態であると判断されると(ステップS23)、トナー補給用のポンプ22の稼動を停止する(ステップS28)。そして、トナーホッパ9内に設置された圧電センサの検知結果からトナーホッパ9内にトナー補給する旨の信号(要求)が発せられると、粉体供給装置20からトナーホッパ9へのトナー補給から、トナーボトル19(トナー容器)からトナーホッパ9へのトナー補給に切り替えられる。
さらに、トナーエンドの状態であると判断されると(ステップS23)、気体噴出部用のエアーポンプ24の稼動を停止する(ステップS30)。そして、粉体供給装置20に設置された気体噴出部LED(不図示である。)を消灯する(ステップS31)。なお、気体噴出部LEDは、気体噴出部33が稼動していることを表示するものである。
その結果、トナーエンドの状態が3秒間連続して検知された場合には、ステップS24からのフローが繰り返される。
これに対して、トナーエンドの状態が3秒間連続して検知されなかった場合には、トナーエンドの状態ではないと判断して、トナーエンドLEDの消灯や画像形成装置本体1の表示部の表示解除をおこなう(ステップS27)。
さらに、トナーエンドの状態ではないと判断されると、気体噴出部用のエアーポンプ24の稼動を再開する(ステップS35)。そして、気体噴出部LEDを点灯する(ステップS36)。
粉体収容部31内のトナーは気体噴出部33から噴出される空気によって流動状態にある。このように空気を多く含んでいて流動状態にあるトナーを測距センサ38で検知する場合には、検知する瞬間のトナーの流動状態によって誤ってトナーがないものと検知してしまうことがある(このような誤検知をチャタリングという。)。これに対して、本実施の形態3では、測距センサ38によって所定時間(本実施の形態3では3秒間としている。)連続的に同じ状態が検知された場合にのみ、その状態(プレ・ニアエンド、ニアエンド、トナーエンド)であるものと制御上判断しているので、測距センサ38の検知精度を向上することができる。
図13及び図14にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図13及び図14は、実施の形態4における粉体供給装置の回路を示す図である。
ここで、本実施の形態4における粉体供給装置には、測距センサ38が供給装置本体21に対して電気的に接続されていることを検知する第2検知手段が設置されている。そして、その第2検知手段によって測距センサ38の電気的な接続が検知できないときには、粉体供給装置の稼動をおこなわないように制御している。
図13を参照して、粉体収容部31側の接続端子57(コネクタ・オス)と、供給装置本体21側の接続端子58(コネクタ・メス)と、が接続された状態では、電源(+/−)用のハーネス471、48を介して測距センサ38に電力(例えば、5Vである。)が供給される。そして、コネクタ57、58が接続された状態で、測距センサ38がトナーエンドを検知すると、検知信号用のハーネス472を介して出力信号がセンサ用リレー90に入力されて、ポンプ回路の遮断(ポンプ22の稼動停止)や警告表示(画像形成装置本体1の表示部への表示)がおこなわれる。
これに対して、コネクタ57、58が接続されていなかったり、ケーブル47、48が断線していたりすると、アンサーバック用リレー91に電流が入力されずに、ポンプ回路の遮断(ポンプ22の稼動停止)や警告表示(画像形成装置本体1の表示部への表示)がおこなわれる。
なお、トナーエンドの状態であるにもかかわらず、測距センサ38のトナーエンド検知信号がセンサ用リレー90に送られずにポンプ22の稼動が続けられてしまうと、トナーホッパ9に空気のみが多量に送られてトナー飛散が発生することになる。本実施の形態4の回路を用いることで、そのような不具合を確実に抑止することができる。
図14を参照して、粉体収容部31側の接続端子57(コネクタ・オス)と、供給装置本体21側の接続端子58(コネクタ・メス)と、が接続された状態では、電源(+/−)用のハーネス471、48を介して測距センサ38に電力が供給される。そして、コネクタ57、58が接続された状態で、測距センサ38によってトナーがあることが検知されると、検知信号用のハーネス472を介して出力信号がセンサ用リレー90に入力されて、ポンプ22を稼動するための回路が復帰される(ポンプ22が稼動可能になる。)。さらに、コネクタ57、58が接続された状態で、測距センサ38によってトナーエンドが検知されると、センサ用リレー90に信号が入力されずに、ポンプ回路の遮断(ポンプ22の稼動停止)や警告表示(画像形成装置本体1の表示部への表示)がおこなわれる。
このように、作業者の不注意によって粉体収容部31の交換作業においてコネクタ57、58の接続がおこなわれなかったり、ケーブル47、48の断線が生じたりした場合であっても、その状態をセンサ用リレー(第2検知手段)が検知してポンプ22の稼動停止等をおこなうために、粉体収容部31内にトナーがない状態でポンプ22が稼動する不具合を抑止することができる。
図15にて、この発明の実施の形態5について詳細に説明する。
図15は、実施の形態5における粉体供給装置でおこなわれる制御を示すタイミングチャートである。
ここで、本実施の形態5では、図15を参照して、気体噴出部33が稼動されて所定時間tが経過した後に、測距センサ38によって粉体収容部31に収容されたトナーの残量を検知するように制御している。換言すると、気体噴出部33が稼動されてから所定時間tの間は、測距センサ38で検知された検知結果が無視(キャンセル)されるように制御している。ここで、本実施の形態5において、測距センサ38の検知結果をキャンセルする時間tは、5〜60分間(好ましくは、15〜30分間である。)に設定されている。
本実施の形態5でおこなう制御は、気体噴出部33の稼動開始直後であってトナー粉面が不安定なときに測距センサ38で残量検知をおこなうことによる誤検知を防ぐためのものである。すなわち、粉体収容部31に充分なトナーがあるにもかかわらず、気体噴出部33の稼動開始直後でトナー粉面が不安定であるために測距センサ38がトナーエンド検知してしまう不具合を抑止するものである。これにより、粉体供給装置20におけるトナーの浪費を未然に防止することができる。
図16にて、この発明の実施の形態6について詳細に説明する。
図16は、実施の形態6における粉体供給装置の粉体収容部を示す概略図である。本実施の形態6における粉体収容部は、蓋31bが上面に着脱自在に設置されている点と、その蓋31bに測距センサ38が一体的に設置されている点と、トナー残量を示す残量メータ70が設置されている点と、が前記実施の形態1のものとは相違する。
ここで、本実施の形態6では、図16に示すように、蓋31bが、粉体収容部31の上面に着脱自在に設置されている。蓋31bは、主として、粉体収容部31内にトナーを充填するときや、粉体収容部31をメンテナンスするとき、等に粉体収容部31に対して着脱される。
なお、本実施の形態6では、残量メータ70を粉体収容部31に設置したが、残量メータ70を粉体供給装置本体21や画像形成装置本体1に設置してもよい。
図17にて、この発明の実施の形態7について詳細に説明する。
図17は、実施の形態7における粉体供給装置を示す概略図である。本実施の形態7における粉体供給装置は、測距センサ38が粉体供給装置本体21に設置されている点と、LANを介して監視センター80に接続されている点と、が前記実施の形態1のものとは相違する。
ここで、本実施の形態7では、図17に示すように、測距センサ38が、粉体供給装置本体21に配設されている。一方、粉体収容部31には、測距センサ38の対向面(粉体収容部31が粉体供給装置本体21に装着されたときの対向面である。)に、光(赤外光)を透過する光透過部材としてのガラス板72が設置されている。そして、粉体供給装置本体21に装着された粉体収容部31内のトナー残量を、ガラス板70を介して、粉体供給装置21に固設された測距センサ38によって検知する。
なお、光透過部材としてのガラス板72は、測距センサ38の光路(発光素子38aから射出する赤外光L1の光路と、位置検出素子38bに入射する反射光L2の光路と、である。)を屈曲させないものであることが好ましい。
詳しくは、画像形成装置(粉体供給装置20)は、LAN81を介して監視センター80に接続されている。そして、監視センター80にて、ネットワークを介して、粉体収容部31内のトナー残量や画像形成装置の状態が監視される。このとき、粉体収容部31内のトナー残量の情報については、プレ・ニアエンド、ニアエンド、トナーエンドの情報とは別に、粉体収容部31内のトナー残量の絶対量が監視センターにて認識される。このような、監視システムを構築することで、サービスマンがユーザーの画像形成装置の使用状況を確認できて、粉体収容部の交換時期や画像形成装置の異常を事前に細やかに把握することができる。
さらに、以下の粉体供給装置に対しても本発明を適用することができる。
(1)樹脂成型機に成型材料(ペレット)を補充する粉体供給装置(補充機)
(2)小麦粉、肥料、家畜用飼料等を移送する紛体供給装置
(3)紛末又は液体から成る薬品や錠剤等を搬送する製造現場で用いられる粉体供給装置
(4)セメントを移送する粉体供給装置
(5)工業用塗料に空気を分散させることで粘度を下げて搬送する工業用塗料用の粉体供給装置
(6)道路塗装成分や空気ベッドの内填材等に用いる工業用ガラスビーズを搬送する粉体供給装置
なお、2成分現像剤やガラスビーズ等の硬度が高い粉体を用いる場合には、気体噴出部33(流動床)をPE、PC等の樹脂材料で形成すると経時でダメージを受けて多孔質部材の孔部が塞がれる可能性がある。したがって、そのような場合には、気体噴出部を銅や鉄の焼結部材や細かい目の金属メッシュフィルタで形成することが好ましい。
9 トナーホッパ(供給先)、 19 トナー容器、
20 粉体供給装置、
21 供給装置本体(固定ユニット)、
22 ポンプ、 24 エアーポンプ、
31 粉体収容部(通いトナータンクユニット)、
33 気体噴出部、 35 フィルタ、
37 吸引管、 37a 整流部材、
38 測距センサ(検知手段)、
40 吸引チューブ、 41、44 チューブ、
44a 第1チューブ、 44b 第2チューブ、 44c 第3チューブ、
47、47a〜47c ケーブル、
61 支柱、 62 第2気体噴出部、 65 保持部材、
70 残量メータ(表示手段)、 72 ガラス板(光透過部材)。
Claims (13)
- 粉体を供給先に供給する粉体供給装置であって、
内部に粉体を収容するとともに、内部に向けて気体を噴出する気体噴出部を底部に具備した粉体収容部と、
前記粉体収容部に収容された粉体を吸引口から吸引して前記供給先に向けて搬送する搬送手段と、
前記粉体収容部の内部に収容された粉体の残量を検知する検知手段と、
を備え、
前記検知手段は、前記粉体収容部に収容された粉体の粉面までの距離を測定する測距センサであって、前記気体噴出部が稼動されて所定時間が経過した後に前記粉体収容部に収容された粉体の残量を検知するように制御されることを特徴とする粉体供給装置。 - 前記測距センサは、前記粉体収容部の上方であって粉体に埋没しない位置に配設されたことを特徴とする請求項1に記載の粉体供給装置。
- 前記測距センサの出力値が所定値に達したときに前記粉体収容部に収容された粉体の残量がないものと検知することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉体供給装置。
- 前記測距センサの出力値に応じた粉体の残量に係わる情報を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の粉体供給装置。
- 前記測距センサの出力値に応じた粉体の残量に係わる情報を装置の外部に通信できるように構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の粉体供給装置。
- 前記検知手段は、前記粉体収容部に収容された粉体の消費にともないその粉面が低下して前記吸引口近傍のトナーがなくなる状態になる前に前記粉体収容部に収容された粉体の残量がないものと検知することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の粉体供給装置。
- 前記検知手段が装置に対して電気的に接続されていることを検知する第2検知手段を備え、
前記第2検知手段によって前記検知手段の電気的な接続が検知できないときに装置の稼動をおこなわないように制御されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の粉体供給装置。 - 前記測距センサは、前記粉体収容部の上面に着脱自在に配設された蓋に一体的に設置されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の粉体供給装置。
- 前記検知手段によって所定時間連続的に検知された検知結果に基いて前記粉体収容部に収容された粉体の残量を検知することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の粉体供給装置。
- 前記検知手段によって複数回連続的に検知された検知結果に基いて前記粉体収容部に収容された粉体の残量を検知することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の粉体供給装置。
- 前記粉体は、トナーであることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の粉体供給装置。
- 前記粉体は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤であることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の粉体供給装置。
- 請求項1〜請求項12のいずれかに記載の粉体供給装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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