本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図面において、同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
図1は、通常のカラー表示装置10のプラズマ・チューブまたはガス放電管11R、11Gおよび11Bのアレイの概略的な部分的構造を例示している。図1において、表示装置10は、互いに平行に配置された透明な細長いカラー・プラズマ・チューブ11R、11Gおよび11Bのアレイ、透明な前面側の支持シートまたは薄い基板からなる前面側支持基板31、透明なまたは不透明な背面側の支持シートまたは薄い基板からなる背面側支持基板32、複数の表示電極対または主電極対2、および複数の信号電極またはアドレス電極3を含んでいる。図1において、Xは表示電極2のうちの維持電極またはX電極を示し、Yは表示電極2のうちの走査電極またはY電極を示している。R,GおよびBは蛍光体の発光色である赤、緑および青を示している。支持基板31および32は、例えば可撓性のPETフィルム、ガラス等で作られている。
細長いプラズマ・チューブ11R、11Gおよび11Bの細管20は、例えばホウケイ酸ガラス、パイレックス(登録商標)、ソーダガラス、石英ガラスまたはゼロデュアのような透明な絶縁体で作製され、典型的には、管径が2mm以下であり、例えば、管の断面の幅約1mmおよび高さ約0.55mmであり、長さが300mm以上であり、管壁の厚さ約0.1mmの寸法を有する。
プラズマ・チューブ11R、11Gおよび11Bの内部の背面側には、赤、緑、青(R、G、B)の蛍光体層4をそれぞれ形成した支持部材がそれぞれ挿入されて配置され、放電ガスが導入されて、両端が封止されている。プラズマ・チューブ11R、11Gおよび11Bの内面にはMgOからなる電子放出膜5が形成されている。蛍光体層R、G、Bは、典型的には、約10μm〜約30μmの範囲の厚さを有する。
支持部材は、プラズマ・チューブ11R、11G、11Bと同様に、例えばホウケイ酸ガラス、パイレックス(登録商標)、石英ガラス、ソーダガラス、鉛ガラスのような絶縁体で作製され、この支持部材上に蛍光体層4が形成されている。支持部材は、ガラス管の外部で、支持部材上に蛍光体ペーストを塗布し、それを焼成して支持部材上に蛍光体層4を形成した後、その支持部材をガラス管内に挿入して配置することができる。蛍光体ペーストは、当該分野で公知の各種の蛍光体ペーストを利用することができる。
電子放出膜5は、放電ガスとの衝突により荷電粒子を発生する。蛍光体層4は、表示電極対2に電圧を印加することにより励起された管内に封入された放電ガスが脱励起することによって発生する真空紫外光によって可視光を発生する。
図2Aは、透明な複数の表示電極対2が形成された前面側支持基板31を示している。図2Bは、複数の信号電極3が形成された背面側支持基板32を示している。
信号電極3は、背面側支持基板32の前面すなわち内面上に形成され、プラズマ・チューブ11R、11Gおよび11Bの長手方向に沿って設けられている。隣接する信号電極3間のピッチは、プラズマ・チューブ11R、11Gおよび11Bの各々の幅とほぼ同じであり、例えば1mmである。複数の表示電極対2は、周知の形態で前面側支持基板31の背面すなわち内面上に形成され、信号電極3と直角に交差する方向に配置されている。表示電極2の幅は例えば0.75mmであり、各1対の表示電極2の端縁間の距離は例えば0.4mmである。表示電極対2と隣の表示電極対2の間には、非放電領域となる距離または非放電ギャップが確保され、その距離は例えば1.1mmである。
信号電極3と表示電極対2は、表示装置10の組み立て時にプラズマ・チューブ11R、11Gおよび11Bの下側の外周面部分と上側の外周面部分にそれぞれ密着するように接触させる。その密着性を良くするために、それぞれの電極とプラズマ・チューブ面との間に接着剤を介在させて接着してもよい。
この表示装置10を正面から平面的にみた場合、信号電極3と表示電極対2との交差部が単位発光領域となる。表示は、表示電極対2のいずれか1本を走査電極Yとして用い、その走査電極Yと信号電極3との交差部で選択放電を発生させて発光領域を選択し、その放電により当該領域の管内面に形成された壁電荷を利用して、表示電極対2で表示放電を発生させ、蛍光体層を発光させることによって行う。選択放電は、垂直方向に対向する走査Y電極と信号電極3との間のプラズマ・チューブ11R、11Gおよび11B内で発生される対向放電である。表示放電は、平面上に平行に配置された1対の表示電極間のプラズマ・チューブ11R、11Gおよび11B内で発生される面放電である。
表示電極対2と信号電極3は、電圧を印加することによって管内部の放電ガスに放電を発生させることが可能である。図1では、プラズマ・チューブ11R、11Gおよび11Bの電極構造は、1つの発光部位に3つの電極が配置された構成であり、表示電極対2によって表示放電が発生される構造であるが、これに限定されるものではなく、表示電極2と信号電極3の間で表示放電が発生される構造であってもよい。即ち、表示電極対2を1本とし、この表示電極2を走査電極として用いて信号電極3との間に選択放電と表示放電(対向放電)を発生させる形式の電極構造であってもよい。
図3は、表示装置10のプラズマ・チューブ・アレイ11の管の長手方向に垂直な断面の構造を示している。表示装置10において、プラズマ・チューブ11R、11Gおよび11Bは、その中の背面側の支持部材6R、6Gおよび6Bの内面に蛍光体層4R、4Gおよび4Bが形成されており、断面幅1.0mm、断面高さ0.55mm、管壁の厚さ0.1mm、および長さ1m〜3mの細管からなる。一実施例として、赤の蛍光体4Rはイットリア系((Y.Ga)BO3:Eu)の材料を含み、緑の蛍光体4Gはジンクシリケート系(Zn2SiO4:Mn)の材料を含み、青の蛍光体4BはBAM系(BaMgAl10O17:Eu)の材料を含む。
図3において、プラズマ・チューブ11R、11Gおよび11Bの底面には、粘着剤層34を介して背面側支持基板32が接着されている。プラズマ・チューブ11R、11Gおよび11Bの底面に、および背面側支持基板32の上面に信号電極3R、3Gおよび3Bが配置されている。
図4は、通常の表示装置10のX電極ドライバ装置500、Y電極ドライバ装置700およびアドレス電極ドライバ回路46の電気的接続を示している。表示装置10において、プラズマ・チューブ・アレイ11のn対の表示電極2 (X1,Y1)、...、(Xj,Yj)、...(Xn,Yn)は、前面支持基板31の複数に分割された右側端部53からフレキシブル・ケーブル52を介してX電極ドライバ装置500のX電極用の維持電圧パルス回路50に接続され、前面支持基板31の複数に分割された左側端部71からY電極ドライバ装置700の走査パルス回路70に接続される。Y電極ドライバ装置700のY電極用の維持電圧パルス回路60は、フレキシブル・ケーブルを介して走査パルス回路70に接続される。プラズマ・チューブ・アレイ11のm本の信号電極3 A1、...、Ai、...Amは、複数に分割された下側端部からアドレス・ドライバ回路46に接続される。X電極ドライバ装置5はさらにリセット回路51を含んでいる。Y電極ドライバ装置700はさらにリセット回路61を含んでいる。ドライバ制御回路42が、X電極ドライバ装置500、Y電極ドライバ装置700、およびアドレス・ドライバ回路46に接続される。
次に、一般的なプラズマ・チューブ・アレイ型のAC型ガス放電表示装置の駆動法の一例について説明する。1つのピクチャ(映像)は典型的には1フレーム期間で構成されており、インターレース型走査では1フレームが2つのフィールドで構成され、プログレッシブ型走査では1フレームが1つのフィールドで構成されている。また、通常のテレビジョン方式による動画表示のためには1秒間に30フレームの表示が必要である。そこでこの種のガス放電表示装置10による表示では、2値の発光制御によって階調を持ったカラー再現を行うために、典型的にはそのような1フィールドFをq個のサブフィールドSFの集合に置き換える。しばしば、これらサブフィールドSFに順に20,21,22,...2q−1等の異なる重みを付けて各サブフィールドSFの表示放電の回数を設定する。サブフィールド単位の発光/非発光の組合せでR,GおよびBの各色毎にN(=1+21+22+...+2q−1 )段階の輝度設定を行うことができる。このようなフィールド構成に合わせてフィールド転送周期であるフィールド期間Tfをq個のサブフィールド期間Tsfに分割し、各サブフィールドSFに1つのサブフィールド期間Tsfを割り当てる。さらに、サブフィールド期間Tsfを、初期化のためのリセット期間TR、アドレッシングのためのアドレス期間TA、および維持放電による発光のための表示期間TSに分ける。典型的には、リセット期間TRおよびアドレス期間TAの長さが重みに係わらず一定であるのに対し、表示期間TSにおけるパルス数は重みが大きいほど多く、表示期間TSの長さは重みが大きいほど長い。この場合、サブフィールド期間Tsfの長さも、該当するサブフィールドSFの重みが大きいほど長い。
図5は、通常の表示装置10における、X電極ドライバ装置500、Y電極ドライバ装置700およびアドレス・ドライバ回路42の出力駆動電圧波形の概略的な駆動シーケンスを例示している。なお、図示の波形は一例であり、振幅、極性およびタイミングを様々に変更することができる。
リセット期間TR、アドレス期間TAおよびサステイン期間TSの順序は、q個のサブフィールドSFにおいて同じであり、駆動シーケンスはサブフィールドSF毎に繰り返される。各サブフィールドSFのリセット期間TRにおいては、全ての表示電極Xに対して負極性のパルスPrx1と正極性のパルスPrx2とを順に印加し、全ての表示電極Yに対して正極性のパルスPry1と負極性のパルスPry2とを順に印加する。パルスPrx1,Pry1およびPry2は微小放電が生じる変化率で振幅が漸増するランプ波形または鈍波パルスである。最初に印加されるパルスPrx1およびPry1は、前サブフィールドSFにおける発光/非発光に係わらず全ての放電セルにいったん同一極性の適度の壁電荷を生じさせるために印加される。引き続き適度の壁電荷が存在する放電セルにパルスPrx2およびPry2を印加することにより、この壁電荷を維持パルスでは再放電しないレベル(消去状態)まで減少させるように調整する。セルに加わる駆動電圧は、表示電極XおよびYに印加されるパルスの振幅の差を表す合成電圧である。
アドレス期間TAにおいては、発光させる放電セルのみに放電維持に必要な壁電荷を形成する。全ての表示電極Xおよび全ての表示電極Yを所定電位にバイアスした状態で、行選択期間(1行分のスキャン時間)毎に選択行に対応した表示電極Yに負極性のスキャン・パルス−Vyを印加する。この行選択と同時にアドレス放電を生じさせるべき選択セルに対応したアドレス電極Aのみにアドレス・パルスVaを印加する。つまり、選択行jのm列分のサブフィールドデータDsfに基づいてアドレス電極A1〜Amの電位を走査ライン毎に2値制御する。これによって、選択セルでは表示電極Yとアドレス電極Aとの間で放電管内にアドレス放電が生じる。そのアドレス放電によって書き込まれた表示データが放電管のセル内壁に壁電荷の形で記憶され、その後のサステイン・パルスの印加により表示電極X−Y間の面放電が生じる。
サステイン期間TSにおいては、最初に先のアドレス放電で生じた壁電荷と加算されて維持放電を発生する極性(図の例では正極性)のサステイン・パルスPsを印加する。その後、表示電極Xと表示電極Yとに対して交互にサステイン・パルスPsを印加する。サステイン・パルスPsの振幅は維持電圧Vsである。サステイン・パルスPsの印加によって、所定の壁電荷が残存する放電セルにおいて面放電が生じる。サステイン・パルスPsの印加回数は、上述したようにサブフィールドSFの重みに対応する。なお、サステイン期間TS全体にわたって不要な対向放電を防止するために、アドレス電極Aをサステイン・パルスPsと同極性の電圧Vasにバイアスする。
図6は、1ユニットのプラズマ・チューブ・アレイ310に接続された、X電極ドライバ装置500のX電極用の維持電圧パルス回路50と、通常のY電極ドライバ装置700における、Y電極用の維持電圧パルス回路(SST)60および走査パルス回路(SCN)70の概略的構成を示している。
維持電圧パルス回路(SST)50は、スイッチを介してX電極X1〜Xnに接続されるバイアス電圧源Vs、およびスイッチを介してX電極X1〜Xnに接続される接地電位GNDを含んでいる。
維持電圧パルス回路(SST)60は、スイッチを介して走査パルス回路(SCN)70に接続された高いパルス電圧源Vs、およびスイッチを介して走査パルス回路70に接続された接地電位GNDを含んでいる。走査パルス回路(SCN)70は、パルス電圧源Vsおよび接地電位GNDをY電極Y1〜Ynに結合する。走査パルス回路70は、さらに、スイッチを介してY電極Y1〜Ynに接続されるバイアス電圧源Vsc、およびスイッチを介してY電極Y1〜Ynに接続される走査パルス電源−Vyを含んでいる。
図7Aは、3つのユニットのプラズマ・チューブ・アレイ311、312および313に接続された、2つのX電極ドライバ装置500、501および2つのY電極ドライバ装置700、701の可能な配置および接続を示している。図7Bは、2つのX電極ドライバ装置500、501および2つのY電極ドライバ装置700、701の可能な配置および接続による、3つのユニットのプラズマ・チューブ・アレイ311、312および313における均一な輝度、例えば白を表示した場合における水平方向のXおよびY表示電極の電位の分布および水平方向の明るさの分布を示している。
図7Aにおいて、1つのX電極ドライバ装置500が左側のユニット311の左辺に配置されてそのX電極と接続され、別のX電極ドライバ装置501がユニット313の右辺に配置されてそのX電極と接続され、ユニット311および313のX電極は中央のユニット312のX電極に接続されている。1つのY電極ドライバ装置700が左側のユニット311の右辺かつ中央のユニット312の左辺に配置されてそれらのY電極と接続され、別のY電極ドライバ装置701が右側のユニット313の左辺かつ中央のユニット312の右辺に配置されてそれらのY電極と接続される。
図7Bを参照すると、画面の明るさまたは輝度は、X電極の維持パルス電位とY電極の維持パルス電位の和に概ね比例する。左側のユニット311および右側のユニット313では、水平方向の輝度がほぼ均一である。一方、中央のユニット312では水平方向の中央の輝度が非常に低い。これは、中央のユニット312のX電極の中央位置が、X電極ドライバ装置500および501から遠く離れているからである。また、ユニット311の表示画面の全体の領域が或る高い輝度、例えば白で、ユニット313の表示画面の半分の領域が同じ高い輝度、例えば白で、その残り半分の領域が或る低い輝度、例えば黒の場合、X電極駆動装置500および501の各輝度制御によってユニット311の白の輝度は低く、ユニット313の白の輝度は高くなり、ユニット311と313の間でも輝度の相違がある。
図8Aは、本発明の実施形態による表示装置100の、2つのユニットのプラズマ・チューブ・アレイ314および316に接続された、2つのX電極ドライバ装置502および504、および1つのY電極ドライバ装置702の概略的な配置および接続を示している。図8Bは、2つのX電極ドライバ装置502および504および1つのY電極ドライバ装置702の、プラズマ・チューブ・アレイのユニット314および316のX電極およびY電極との接続法を示すための、プラズマ・チューブ・アレイのユニット314および316の管の長手方向に垂直な断面の構造を示している。図8Cは、図8Aの2つのX電極ドライバ装置502および504および1つのY電極ドライバ装置702の配置および接続による、2つのユニットのプラズマ・チューブ・アレイ314および316における均一な輝度、例えば白を表示した場合における水平方向のXおよびY表示電極の維持パルス電位の分布および水平方向の明るさの分布を示している。
図8Aおよび8Bにおいて、左側のユニット314と右側のユニット316とが水平方向に並べて隣接配置されている。ユニット314および316の各々の水平方向の長さは例えば1mである。1つのX電極ドライバ装置502の維持電圧出力端子がユニット314の左辺に配置されてそのX電極と接続され、別のX電極ドライバ装置504の維持電圧出力端子がユニット316の右辺に配置されてそのX電極と接続され、Y電極ドライバ装置702の走査および維持電圧出力端子が左側のユニット314の右辺かつユニット316の左辺に配置されてそれらのY電極と接続される。X電極ドライバ装置502および/または504を表示装置100の両辺または左右いずれかの一辺に配置してもよい。Y電極ドライバ装置702を2つのユニット314および316の間に配置し、換言すれば、回路規模の大きいYドライバ装置702の数を回路規模の小さいX電極ドライバ装置502および504の数より少なく配置し、それによって、表示装置100全体のドライバ回路の規模を小さくしそのコストを低くすることができる。
図8Cを参照すると、X電極とY電極の水平方向の維持電位の差は最大約10〜約15Vである。図8Aおよび8Bの表示装置100の配置および接続によって、ユニット314および316の表示画面における水平方向のX電極の維持電位とY電極の維持電位の合計はほぼ一定になり、従って、ユニット314および316の表示画面における明るさまたは輝度がほぼ均一になる。
図8Aおよび8Bにおいて、ユニット314の右辺とユニット316の左辺とは接触して隣接配置される。ユニット314の右辺から引き出されたY電極とユニット316の左辺から引き出されたY電極とが、ユニット314および316の背面に配置されたY電極ドライバ装置702の共通の端子に接続される。ユニット314の右辺における各Y電極は、ユニット316の左辺における同じ行のY電極と接続されている。これによってY電極駆動装置702の輝度制御によって、2つのユニット314および316の双方の合計の負荷率に応じてそれぞれのユニット輝度を制御することができる。
ユニット314の左辺から引き出されたX電極は、ユニット314の背面に配置されたX電極ドライバ装置502に接続される。ユニット316の右辺から引き出されたX電極は、ユニット316の背面に配置されたX電極ドライバ装置504に接続される。X電極ドライバ装置502および504の各維持電圧出力端子は、例えば銅線のような導線90を介して互いに接続される。代替構成として、導線90は、ユニット314の左辺におけるX電極と、ユニット316の右辺におけるX電極とを接続してもよい。また、導線90は、低いインピーダンスを有する細長い銅板であってもよい。
このようにして、X電極ドライバ装置502のX電極用電源(維持電圧パルス回路50)から供給される電流は、X電極ドライバ装置504のX電極用電源(維持電圧パルス回路50)から供給される電流とほぼ等しくなる。これによって、ユニット314および316の差が補償され、同じ回路構成を有する2のX電極駆動装置502および504のそれぞれの輝度制御によって、2つのユニット314および316の双方の合計の負荷率に応じてそれぞれのユニット輝度を制御することができ、複数のユニット間で同じであるべき輝度の領域における輝度の相違または輝度ムラを充分に減少させることができる。
図9Aは、本発明の別の実施形態による表示装置102の、3つのユニットのプラズマ・チューブ・アレイ314、316および318に接続された、2つのX電極ドライバ装置502および504、および2つのY電極ドライバ装置702および704の概略的な配置および接続を示している。図9Bは、X電極ドライバ装置502および504の間の接続と、Y電極ドライバ装置702および704の間の接続とを示している。X電極ドライバ装置502および504の、プラズマ・チューブ・アレイのユニット314、316および318のX電極との接続法は、図8BのX電極ドライバ装置502および504およびY電極ドライバ装置702と同様である。Y電極ドライバ装置702および704の維持電圧パルス回路(SST)の各維持電圧出力端子は、導線92を介して互いに接続されている。
図9Aにおいて、ユニット314、316および318が水平方向に並べて隣接配置されている。1つのX電極ドライバ装置502がユニット314の左辺に配置されてそのX電極と接続され、別のX電極ドライバ装置504がユニット316の右辺かつユニット318の左辺に配置されてそれらのX電極と接続される。Y電極ドライバ装置702が左側のユニット314の右辺かつユニット316の左辺に配置されてそれらのY電極と接続され、Y電極ドライバ装置704がユニット318の右辺に配置されてそのY電極と接続される。図9BのY電極ドライバ装置702の維持電圧パルス回路SSTにおいて、右側の破線で示されたスイッチ接続は左側の鏡面対称のスイッチ接続を表している。
図9Aおよび9Bの表示装置102の配置および接続によって、ユニット314、316および318の表示画面における水平方向のX電極電位とY電極電位の合計はほぼ一定になり、従って、ユニット314、316および318の表示画面における明るさまたは輝度がほぼ均一になる。
X電極ドライバ装置504は、X電極ドライバ装置502のX電極用の維持電圧の電流供給容量の2倍の電流供給容量を有するように調整されていてもよい。ユニット314の左辺におけるX電極は、ユニット314、316および318の背面において、導線90を介して、ユニット316の右辺におけるX電極およびユニット318の左辺におけるX電極と接続されている。それによって、X電極ドライバ装置502のX電極用電源(維持電圧パルス回路50)から供給される電流は、X電極ドライバ装置504のX電極用電源(維持電圧パルス回路50)から供給される電流のほぼ2分の1に等しくなる。また、X電極駆動装置502および504の輝度制御によって、3つのユニット314、316および318の合計の負荷率に応じてそれぞれのユニット輝度を制御することができる。
ユニット318の右辺におけるY電極は、ユニット314、316および318の背面において、導線92を介して、ユニット314の右辺におけるX電極およびユニット316の左辺におけるX電極と接続されている。導線92は、低いインピーダンスを有する細長い銅板であってもよい。また、Y電極駆動装置702および704の輝度制御によって、3つのユニット314、316および318の合計の負荷率に応じてそれぞれのユニット輝度を制御することができる。全てのX電極ドライバ装置502および504および全てのY電極駆動装置702および704の電力供給能力は、全てのユニット314、316および318を適切に表示するのに充分な能力を有していればよい。
図10Aは、本発明のさらに別の実施形態による表示装置104の、4つのユニットのプラズマ・チューブ・アレイ314、316、318および320に接続された、3つのX電極ドライバ装置502、504および506、および2つのY電極ドライバ装置702および704の概略的な配置および接続を示している。図10Bは、X電極ドライバ装置502、504および506の間の接続と、Y電極ドライバ装置702および704の間の接続とを示している。X電極ドライバ装置502、504および506の、プラズマ・チューブ・アレイのユニット314、316、318および320のX電極との接続法は、図9Aおよび9BのX電極ドライバ装置502および504と同様である。Y電極ドライバ装置702および704の、プラズマ・チューブ・アレイのユニット314、316、318および320のY電極との接続法は、図9Aおよび9BのY電極ドライバ装置702および704と同様である。
図10Aにおいて、ユニット314、316、318および320が水平方向に並べて隣接配置されている。X電極ドライバ装置502がユニット314の左辺に配置されてそのX電極と接続され、X電極ドライバ装置504がユニット316の右辺かつユニット318の左辺に配置されてそれらのX電極と接続され、X電極ドライバ装置506がユニット320の右辺に配置されてそのX電極と接続される。Y電極ドライバ装置702が左側のユニット314の右辺かつユニット316の左辺に配置されてそれらのY電極と接続され、Y電極ドライバ装置704がユニット318の右辺かつユニット320の左辺に配置されてそれらのY電極と接続される。図10BのY電極ドライバ装置702および704の各維持電圧パルス回路SSTにおいて、右側の破線で示されたスイッチ接続は左側の鏡面対称のスイッチ接続を表している。回路規模の大きいY電極ドライバ装置702および704の数を回路規模の小さいX電極ドライバ装置502、504および506の数より少なく配置することによって、表示装置104全体のドライバ回路の規模を小さくしそのコストを低くすることができる。
図10Aおよび10Bの表示装置104の配置および接続によって、ユニット314、316、318および320の表示画面における水平方向のX電極電位とY電極電位の合計はほぼ一定になり、従って、ユニット314、316、318および320の表示画面における明るさまたは輝度がほぼ均一になる。
Y電極ドライバ装置702および704の維持電圧パルス回路SSTの維持電圧出力端子は、導線92を介して互いに接続されている。それによって、Y電極ドライバ装置702のY電極用電源(維持電圧パルス回路SST)から供給される電流は、Y電極ドライバ装置704のY電極用電源(維持電圧パルス回路SST)から供給される電流に等しくなる。
以上説明した実施形態は典型例として挙げたに過ぎず、その各実施形態の構成要素を組み合わせること、その変形およびバリエーションは当業者にとって明らかであり、当業者であれば本発明の原理および請求の範囲に記載した発明の範囲を逸脱することなく、実施形態の種々の変形を行えることは明らかである。