JP4836726B2 - ポリプロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4836726B2
JP4836726B2 JP2006252871A JP2006252871A JP4836726B2 JP 4836726 B2 JP4836726 B2 JP 4836726B2 JP 2006252871 A JP2006252871 A JP 2006252871A JP 2006252871 A JP2006252871 A JP 2006252871A JP 4836726 B2 JP4836726 B2 JP 4836726B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
weight
resin composition
propylene
polypropylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006252871A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008074896A (ja
Inventor
重信 河合
勝 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Polypropylene Corp
Original Assignee
Japan Polypropylene Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Polypropylene Corp filed Critical Japan Polypropylene Corp
Priority to JP2006252871A priority Critical patent/JP4836726B2/ja
Publication of JP2008074896A publication Critical patent/JP2008074896A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4836726B2 publication Critical patent/JP4836726B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物に係るものであり、詳しくは便座等に用いられるプロピレン系難燃樹脂成形体に係る。特に本発明は、新規な難燃性樹脂材料でシルバーストリーク、焼け等の発生が抑えられ表面外観に優れた成形品が得られるポリプロピレン系樹脂組成物、及び、それよりなる便座(便座シート)、便蓋若しくはこれら機器のハウジングに関するものである。
一般的にポリプロピレン系樹脂は成形性、加工性、剛性、光沢に優れ、また衛生性、耐熱性に優れていることから各種成形加工が施され、ポリスチレン(PS)、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂等と同様に日用品、食品容器、家電製品、住宅設備用品、自動車部品等の各種用途に広く使用されている。
従来ポリプロピレンは三塩化チタン系触媒を用いて製造されてきたが、近年ではこのポリプロピレン系樹脂の生産性向上を目的とした高活性なマグネシウム担持型チタン系触媒での製造利用が一般的に行われている。
このようなポリプロピレン系樹脂は三塩化チタン系触媒に比べ高結晶性を備えており、反り、剛性、耐熱性に優れている反面、分子量分布が狭く厚み変化の多い製品等において表面外観に劣ることが指摘されている。例えば、成形時に空気の巻き込みによるシルバーストリークが生じやすいという欠点を有している。さらに難燃剤を複合化した場合には、難燃剤の分解ガス等の要因により、シルバーストリークの他焼けによる成形品表面の外観不良発生の問題点があった。
そこで、この欠点を改良する方法として、メルトフローインデックス(MFR)やメモリーエフェクト(ME)の異なる特定のプロピレン系樹脂の数種をブレンドして、所定のMFR、ME及び密度を有し、溶融弾性率の向上したプロピレン系樹脂組成物が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、シルバーストリークのような表面外観の欠点は改善されるものの成形時の焼けによる不良発生には効果が充分ではなく、更なる改良を強く望まれている。
また、結晶性プロピレンブロック共重合体(MFR20〜40g/10分)に広い分子量分布(Mz/Mwが3.5以上)を有するプロピレン単独重合体と低流動性(MFR1〜20g/10分)のエチレン・1−ブテンランダム共重合体を含有してなる自動車内装用プロピレン系樹脂組成物が提案されている(特許文献2参照)。成形品とした際にフローマーク、ウエルド等の外観不良が改善される旨記載されているが、汎用される高結晶性ポリプロピレン単独重合体を基幹素材とするものではなく、また難燃性樹脂成形体を提供するものでもない。
特開2003−105144号公報 特開2004−323545号公報
特に難燃性を有し、高流動性で表面外観を重要視するポリプロピレン系樹脂の射出成形品においては改良が強く望まれている。本発明は、新規な難燃性樹脂材料でシルバーストリーク、焼け等の発生が抑えられ表面外観に優れた成形品が得られるポリプロピレン系樹脂組成物、及び、それよりなる便座(便座シート)、便蓋若しくはこれら機器のハウジングなどを提供するものである。
これらの状況下、本発明者らは上記の課題について鋭意検討した結果、汎用される高結晶性プロピレン系重合体Iに特定の特性を有する他のプロピレン系重合体II(例えば、2段重合エチレン・α−オレフィン共重合体)を配合し、更に、有機系難燃剤、アンチモン化合物及びシリコンオイルを含む難燃処方を組み合わせることにより、表面外観及び成形時の焼け不良に優れることを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明の要旨は、下記の成分(A)100重量部に対して、成分(B)を1〜25重量部、成分(C)を3〜50重量部、成分(D)を1〜40重量部、成分(E)を0.01〜0.5重量部含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物に存する。
成分(A):メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg)が20〜80g/10分、アイソタクチックペンタッド分率が0.97以上、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn:Q値)が7以下である高結晶性プロピレン系重合体I
成分(B):MFRが1〜20g/10分、Q値が8以上、重量平均分子量(Mw)に対するZ平均分子量(Mz)の比(Mz/Mw)が5以上であるプロピレン系重合体II
成分(C):有機系難燃剤
成分(D):アンチモン化合物
成分(E):シリコンオイル
また、本発明の他の要旨は、上記のポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形してなるポリプロピレン系難燃樹脂成形体に存する。
また、本発明の他の要旨は、上記のポリプロピレン系難燃樹脂成形体よりなる便座、便蓋又は温水洗浄便座の本体ケース若しくは操作部ハウジングに存する。
本発明のプロピレン系樹脂射出成形体は、耐衝撃性、剛性、引張伸びを備えていると共に、難燃性に優れ、かつ表面光沢性に優れていることから、各種家電部品、住宅設備用機器部品、容器等として使用することができる。特に、便座、便蓋又はこれら機器のハウジング用途に有効である。
〔I〕ポリプロピレン系樹脂組成物の構成成分
(1)成分(A)
本発明において用いられる成分(A)はポリプロピレン系樹脂組成物を構成する中心的素材成分である。かかる成分(A)は、高結晶性プロピレン系重合体Iであり、例えば、(i)プロピレン単独重合体、(ii)α−オレフィン重合単位を3重量%以下含むプロピレンランダム共重合体、(iii)プロピレン単独重合体若しくはα−オレフィン重合単位を3重量%以下含むプロピレン共重合体である結晶性ポリプロピレン部とプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体部とを含有するプロピレンブロック共重合体などが挙げられる。プロピレンランダム共重合体およびプロピレンブロック共重合体の製造に用いることができるα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテン−1等が挙げられる。経済的に入手可能な汎用品である高結晶性ポリプロピレン樹脂は本発明に有利に適用される。
成分(A)は、メルトフローレート(MFR、JIS−K7210、230℃、2.16kg荷重)が20〜80g/10分、好ましくは30〜60g/10分であり、MFRが上記範囲を上回ると製品の衝撃強度が不足し、また流動性が大きくなり過ぎて射出成形が困難となるので好ましくない。一方、MFRが上記範囲を下回ると射出成形時に流動不良となるので好ましくない。成分(A)の流動性はMFRを指標として適宜に選択されるが、成分(A)の固有粘度[η]Pとしては、通常0.3〜2.0dl/g、好ましくは0.5〜1.3dl/gであるので、MFRと併せて管理することもできる。なお、固有粘度は135℃のテトラリン中で測定されるものである。
成分(A)は、その沸騰ヘプタン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)が0.97以上、好ましくは0.98以上の値を示すものである。これは本発明の成分(A)が高結晶性重合体であることを示すものである。アイソタクチックペンタッド分率の値が低すぎると最終的に得られる難燃樹脂成形体の剛性が不足し好ましくない。なお、アイソタクチックペンタッド分率は、13C−NMR(核磁気共鳴法)を用いて測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック分率を表すものである。
アイソタクチックペンタッド分率(mmmm)とは、エイ.ザンベリ(A.Zambelli)等によって提案((Macromolecules6巻,925頁(1973))された13C−NMRにより測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック分率であり、スペクトルの測定におけるピークの帰属決定法はエイ.ザンベリ等によって提案(Macromolecules8巻,687頁(1975)された帰属に従って決定される。
本発明の13C−NMRスペクトルの測定方法は、下記の通りである。試料100〜500mgを、10mmのNMR用サンプル管中で、約2.2mlのオルトジクロロベンゼンを用いて完全に溶解させる。次いでロック溶媒として約0.2mlの重水素ベンゼンを加え均一化させた後、130℃でプロトン完全デカップリング法により測定を行う。測定条件は、フリップアングル90°、パルス間隔5T1以上(T1は、メチル基のスピン−格子緩和時間のうち最長の値)とする。プロピレン重合体においてメチレン基およびメチレン基のスピン格子緩和時間はメチル基のそれよりも短いので、この測定条件では、全ての炭素の磁化の回復は99%以上である。13C−NMRの測定装置として、バリアン社製INOVA500を用いた。
成分(A)は、その数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn:Q値)が7以下であることにも特徴がある。Q値は2〜6が好ましく、2.4〜5がより好ましい。分子量分布が広く、高分子量成分の存在が多くなることにより、シルバーストリークの発生は抑えられる傾向にあるが、反面成形品の光沢が低下することがある。便座や便蓋などの衛生用機器の部品は高光沢が求められるので、商品価値を損なうおそれがある。そこでこのような要望を満足すべく、成分(A)は分子量分布が上記範囲内にあることが好ましく、後述の成分(B)を加えることでシルバーストリークなどの抑制と高光沢を両立させることが可能となる。
(2)成分(B)
本発明で用いられる成分(B)は、成分(A)と比較して流動性が小さく、溶融張力の大きいプロピレン系重合体IIである。具体的には、MFRが1〜20g/10分、好ましくは1〜15g/10分、より好ましくは1.5〜10g/10分である。MFRが1g/10分未満であると、組成物の流動性が低下して成形性が悪化する。成分(B)は広い分子量分布を有しており、低MFRの場合は高分子量成分が増え過ぎることとなり、光沢が低下する結果を招く。一方MFRが20g/10分を越えると、シルバーストリーク発生の抑制効果が低下する。
成分(B)はQ値(Mw/Mn)が7以上、かつ、重量平均分子量(Mw)に対するZ平均分子量(Mz)の比(Mz/Mw)が5以上であることが必要である。この条件を満たす成分(B)は、単に分子量分布が広いだけではなく、低分子量側への広がりよりも高分子量側への広がりが大きいものである。好ましくはMw/Mnが8〜14かつMz/Mwが6〜10である。Mw/Mnが14を越えたり、Mz/Mwが10を越えたりすると、ゲルが発生するおそれがある。ゲルは成形品表面のブツの原因になるので、発生を抑えるか、発生してしまった場合には融解、溶解、強混練等の手段により滅失または縮小させることができる。また、Mw/Mnが7より小さく、Mz/Mwが5より小さい時には、溶融張力が小さくなり、シルバーストリーク改良の効果がなくなるので好ましくない。
成分(B)の分子量分布の一例を図1に示す。図1中、横軸は分子量の常用対数、縦軸は相対質量、曲線1は微分質量曲線、曲線2は積分質量曲線をそれぞれ示す。なお、図1は実施例1〜4で用いたB−1の分子量分布曲線であり、数平均分子量(Mn)48200、重量平均分子量(Mw)412000、Z平均分子量(Mz)290万、Mw/Mn8.54、Mz/Mw7.0のものである。分子量が100万を超える(LogMW>6)超高分子量成分が約10重量%と多量に含有されていることが分かる。
成分(B)は、Mw/Mn−Mz/Mw<5 を満たすことが好ましく、0<Mw/Mn−Mz/Mw<2 を満たすことがより好ましい。この範囲を満たすことにより、シルバーストリークの抑制と高光沢を両立させることができ、さらにゲルの発生を効果的に抑制することができる。
上記の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)及びZ平均分子量(Mz)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により下記の通り測定されるものである。
(1)保持容量から分子量への換算は、予め作成しておいた標準ポリスチレンによる検量線を用いて行う。
(2)使用する標準ポリスチレンは何れも東ソー社製の以下の銘柄である。
F380、F288、F128、F80、F40、F20、F10、F4、F1、A5000、A2500、A1000。
(3)各々が0.5mg/mLとなるようにオルトジクロロベンゼン(ODCB)(0.5mg/mLのBHTを含む)に溶解した溶液を0.2mL注入して較正曲線を作成する。較正曲線は最小二乗法で近似して得られる三次式を用いる。
(4)分子量への換算に使用する粘度式[η]=K×Mαは以下の数値を用いる。
PS : K=1.38×10-4、α=0.7
PP : K=1.03×10-4、α=0.78
(5)測定条件の詳細は以下の通りである。
装置 :Waters社製GPC(ALC/GPC 150C)
検出器 :FOXBORO社製MIRAN 1A IR検出器(測定波長:3.42μm)
カラム :昭和電工社製AD806M/S(3本)
移動相溶媒:オルトジクロロベンゼン
測定温度 :140℃
流速 :1.0mL/分
注入量 :0.2mL
試料の調製:試料はODCB(0.5mg/mLのBHTを含む)を用いて1mg/mLの溶液を調製し、140℃で約1時間を要して溶解させる。
クロマトグラムのベースラインと区間の決定:[図2]のように行う。
成分(B)は、上記した通り、MFR、Q値及びMz/Mwに関する上記数値特性を満足すれば、その製造方法には制限はないが、以下に示す2段重合法により容易に得ることができる。即ち、エチレン単独又はエチレン含有量が50重量%以上、好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上であるエチレンを主体とするエチレン系重合体を製造する第1段重合工程とプロピレン単独又はプロピレン含有量が50重量%以上、好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上であるプロピレンを主体とするプロピレン系重合体を製造する第2段重合工程を経て製造されたプロピレン系重合体IIであることが好ましい。実質的に2段重合であれば更に多段階に分割した重合工程を採用してもよい。
第1段重合工程で得られるエチレン系重合体は、高分子量化させる必要があるため、高分子量化の効率面からエチレン重合単位を50重量%以上含むことが好ましい。プロピレンよりもエチレンの方が生長反応速度と連鎖移動反応速度との比が大きいからである。エチレン系重合体を高分子量化することにより、Mz/Mw>5を満足させることが容易となる。エチレンと共重合するモノマーとしては、特に限定されないが、炭素数3〜12のα−オレフィンが好ましく用いられる。具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテン,3−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、これらのオレフィンは1種のみならず2種以上であってもよい。
第2段重合工程はエチレン重合工程に続くプロピレン重合工程であり、前段重合物の存在下に実施されるものである。通常、前段重合物と共に、前段重合触媒もそのまま第2段重合工程に存在することとなる。このように第1段重合工程と第2段重合工程を連続工程として実施することにより先に述べた物性値制御を容易に行うことができる。
このような2段重合を行う場合、エチレン重合工程で製造されるエチレン系重合体の固有粘度[η]Eが15〜200dl/gであることが好ましい。固有粘度[η]Eが15dl/gを下回ると、最終的に得られるプロピレン系樹脂組成物の溶融張力の向上効果が不十分となる。一方、固有粘度[η]Eの上限については特に限定されないが、後段で生成するプロピレン系重合体の固有粘度[η]Pとの差があまりにも大きいと、組成物とした際にプロピレン系重合体中へのエチレン系重合体の分散が悪くなる傾向が出るため、結果として溶融張力が上昇しなくなる。さらに製造上の効率からも上限は100dl/gを大きく上回らない程度とするのがよい。したがって、エチレン系重合体の固有粘度[η]Eは15〜100dl/g、好ましくは17〜50dl/gの範囲である。なお、ここで固有粘度は、成分(A)の場合と同様に、135℃のテトラリン中で測定されるものである。
一方、第2段重合工程で製造されるプロピレン系重合体の固有粘度[η]Pは0.2〜10dl/gであることが好ましく、より好ましくは0.3〜8dl/gである。プロピレン単独重合体またはプロピレン重合単位を50重量%以上含有するプロピレン・α−オレフィン共重合体であり、プロピレン重合単位を50重量%以上含有するプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体、プロピレン単独重合体及びプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体からなりプロピレン重合単位を50重量%以上含有する重合体組成物を包含する。好ましくはプロピレン重合単位を70重量%以上含有する該プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体又は該重合体組成物である。これらの重合体は1種のみならず2種以上の混合物であってもよい。プロピレン重合単位が50重量%を下回るプロピレン・α−オレフィン共重合体は、得られる組成物を用いた成型品の耐熱剛性が低下する。[η]Pは、0.2〜10dl/gのものが好ましく、0.2dl/g未満の場合、得られるプロピレン系成形品の機械的特性が悪化し、また10dl/gを超えると得られるプロピレン系樹脂組成物の成形性が悪化する。
なお、[η]Eについては、第1段重合工程の終了時点で生成重合体(エチレン系重合体)をサンプリングして該重合体の固有粘度を測定することができる。一方、プロピレン系重合体の極限粘度[η]Pは、別途、第1段重合工程を経ずに同一の条件で行ったプロピレン等の重合により生成したポリマーの固有粘度とする。
成分(B)を2段重合法で製造する場合、後段工程で生成するプロピレン系重合体が主体であって、後段重合体(プロピレン系重合体)100重量部に対して、前段重合体(エチレン系重合体)は0.01〜5重量部、好ましくは0.02〜4重量部である。この範囲においては成分(B)のMFR、Q値、Mz/Mwを所定範囲に制御することが特に容易に行うことができる。エチレン系重合体が0.01重量部未満では、溶融張力が出ず成形時のシルバーストリークを良くすることが出来ない。一方5重量部を超えると成形品にブツが発生し表面外観を損なうので好ましくない。
以下、成分(B)の製造方法について更に補足するに、まず使用する重合触媒として、少なくともチタン化合物を含む遷移金属化合物触媒成分、該遷移金属原子1モルに対し0.01〜1,000モルの周期表第1族、第2族、第12族および第13族に属する金属よりなる群から選択された金属の有機金属化合物、および遷移金属原子1モルに対し0〜500モルの電子供与体の組み合わせからなるポリオレフィン製造用触媒が挙げられる。
チタン含有固体触媒成分としては、三塩化チタン組成物を主成分とするチタン含有固体触媒成分(特公昭56−3356号公報、特公昭59−28573号公報、特公昭63−66323号公報等)、マグネシウム化合物に四塩化チタンを担時した、チタン、マグネシウム、ハロゲン、および電子供与体を必須成分とするチタン含有担持型触媒成分(特開昭62-104810号公報、特開昭62-104811号公報、特開昭62-104812号公報、特開昭57-63310号公報、特開昭57-63311号公報、特開昭58-83006号公報、特開昭58-138712号公報等)などが提案されており、これらのいずれをも使用することができる。
有機金属化合物として、周期表第1族、第2族、第12族および第13族に属する金属よりなる群から選択された金属の有機基を有する化合物、たとえば、有機リチウム化合物、有機ナトリウム化合物、有機マグネシウム化合物、有機亜鉛化合物、有機アルミニウム化合物などを、前記遷移金属化合物触媒成分と組み合わせて使用することができる。
特に、一般式がAlR1pR2qX3-(p+q)(式中、R1およびR2は、アルキル基、シクロアルキル基、アリ−ル基等の炭化水素基およびアルコキシ基の同種または異種を、Xはハロゲン原子を表わし、pおよびqは、0<p+q≦3の正数を表わす)で表わされる有機アルミニウム化合物を好適に使用することができる。有機アルミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、トリ−i−ブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、トリ−i−ヘキシルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、ジ−n-プロピルアルミニウムクロライド、ジ−i−ブチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムアイオダイド等のジアルキルアルミニウムモノハライド、ジエチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、エチルアルミニウムセスキクロライド等のアルキルアルミニウムセスキハライド、エチルアルミニウムジクロライド等のモノアルキルアルミニウムジハライドなどの他ジエトキシモノエチルアルミニウム等のアルコキシアルキルアルミニウム挙げることができ、好ましくは、トリアルキルアルミニウムおよびジアルキルアルミニウムモノハライドを使用する。これらの有機アルミニウム化合物は、1種だけでなく2種類以上を混合して用いることもできる。
電子供与体は、ポリオレフィンの生成速度および/または立体規則性を制御することを目的として必要に応じて使用される。電子供与体として、たとえば、エーテル類、アルコール類、エステル類、アルデヒド類、脂肪酸類、ケトン類、ニトリル類、アミン類、アミド類、尿素およびチオ尿素類、イソシアネート類、アゾ化合物、ホスフィン類、ホスファイト類、ホスフィナイト類、硫化水素およびチオエーテル類、ネオアルコール類、シラノール類などの分子中に酸素、窒素、硫黄、燐のいずれかの原子を有する有機化合物および分子中にSi−O−C結合を有する有機ケイ素化合物などが挙げられる。
この重合用触媒を、1種または2種以上のオレフィンの重合容積1リットル当たり、触媒成分中の遷移金属原子に換算して0.001〜5,000ミリモル、好ましくは0.01〜1,000ミリモル存在させ、溶媒の不存在下または遷移金属化合物触媒成分1gに対し100リットルまでの溶媒中において、所定のモノマーを供給して重合を行う。
本明細書中において、「重合容積」の用語は、液層重合の場合には重合器内の液相部分の容積を、気相重合の場合には重合器内の気相部分の容積を意味する。遷移金属化合物触媒成分の使用量は、プロピレンの効率的、かつ制御された重合反応速度を維持する上で、前記範囲であることが好ましい。また、有機金属化合物の使用量が、少なすぎると(共)重合反応速度が遅くなりすぎ、また大きくしても重合反応速度のそれに見合う上昇が期待できないばかりか、最終的に得られる成分(B)中に有機金属化合物の残渣が多くなるので好ましくない。さらに、電子供与体の使用量が大きすぎると、重合反応速度が低下する。溶媒使用量が多すぎると、大きな反応容器を必要とするばかりでなく、効率的な重合反応速度の制御及び維持が困難となる。
第1段重合工程は、たとえば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、ドデカン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、他にガソリン留分や水素化ジーゼル油留分等の不活性溶媒、オレフィン自身を溶媒とした液相中で行いことができ、また溶媒を用いずに気相中で行うことも可能である。
通常、−40〜40℃、好ましくは−40〜30℃、さらに好ましくは−40〜20℃程度の比較的低温度下、0.1〜5MPa、好ましくは0.2〜5MPa、特に好ましくは0.3〜5MPaの圧力下で、1分〜24時間、好ましくは5分〜18時間、特に好ましくは10分〜12時間である。
第2段重合工程は、第1段重合で使用した触媒を含有するエチレン系重合体中に存在する溶媒、未反応のオレフィン、有機金属化合物、および電子供与体等を濾別またはデカンテーションして除去して得られた粉粒体またはこの粉粒体に溶媒を添加した懸濁液と、追加の有機金属化合物および所望により電子供与体とを組み合わせてもよく、また、存在する溶媒および未反応のオレフィンを減圧蒸留または不活性ガス流等により蒸発させて除去して得た粉粒体または粉粒体に溶媒を添加した懸濁液と、所望により有機金属化合物及び電子供与体とを組み合わせてもよい。
第2段重合工程は、プロピレンまたはプロピレンとその他のオレフィンとの混合物による重合であり、その重合プロセスとして公知のオレフィン重合プロセスが使用可能である。具体的には、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、デカン、ドデカン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、他にガソリン留分や水素化ジーゼル油留分等の不活性溶媒中で、オレフィンの重合を実施するスラリー重合法、オレフィン自身を溶媒として用いるバルク重合法、オレフィンの重合を気相中で実施する気相重合法、さらに重合して生成するポリオレフィンが液状である液相重合、あるいはこれらのプロセスの2以上を組み合わせた重合プロセスを使用することができる。上記のいずれの重合プロセスを使用する場合も、重合条件として、重合温度は20〜120℃、好ましくは30〜100℃、特に好ましくは40〜100℃の範囲、重合圧力は0.1〜5MPa、好ましくは0.3〜5MPaの範囲において、連続的、半連続的、若しくはバッチ的に重合時間は5分間〜24時間程度の範囲が採用される。上記の重合条件を採用することにより、ポリプロピレン成分を高効率かつ制御された反応速度で生成させることができる。
(3)成分(C)
本発明において用いられる成分(C)は、有機系難燃剤である。かかる難燃剤としては、有機ハロゲン系難燃剤、有機リン系難燃剤、グアニジン系難燃剤などが挙げられる。上記有機ハロゲン系難燃剤としては、例えば、ハロゲン化ジフェニル化合物、ハロゲン化ビスフェノール系化合物、ハロゲン化ビスフェノールビス(アルキルエーテル)系化合物、ハロゲン化フタルイミド系化合物などの有機ハロゲン化芳香族化合物系難燃剤が好ましく、とりわけハロゲン化ビスフェノールビス(アルキルエーテル)系化合物が好ましい。
上記ハロゲン化ジフェニル化合物としては、例えば、ハロゲン化ジフェニルエーテル系化合物、ハロゲン化ジフェニルケトン系化合物、ハロゲン化ジフェニルアルカン系化合物等が挙げられ、なかでもデカブロモジフェニルエーテル等のハロゲン化ジフェニルエーテル化合物が好ましい。
上記ハロゲン化ビスフェノール系化合物としては、例えば、ハロゲン化ビスフェニルアルカン類、ハロゲン化ビスフェニルエーテル類、ハロゲン化ビスフェニルチオエーテル類、ハロゲン化ビスフェニルスルフォン類等が挙げられ、なかでもビス(3,5−ジブロモ−4−ハイドロキシフェニル)スルフォン等のハロゲン化ビスフェニルチオエーテル類が好ましい。
ハロゲン化ビスフェノールビス(アルキルエーテル)系化合物としては、例えば、(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)メタン、1−(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−2−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エタン、1−(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−3−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)メタン、1−(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−2−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エタン、1−(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−3−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、ビス(3、5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)メタン、1,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エタン、1,3−ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)メタン、1,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エタン、1,3−ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、2−ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパン、(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)ケトン、(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)ケトン、ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)ケトン、ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)ケトン、(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エーテル、(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)エーテル、(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)チオエーテル、(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)チオエーテル、ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)チオエーテル、ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)チオエーテル、(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−ブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)スルフォン、(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)−(3−クロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)スルフォン、ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)スルフォン、ビス(3,5−ジクロロ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)スルフォンが挙げられ、なかでも臭素化ビスフェノールA(臭素化脂肪族エーテル)、臭素化ビスフェノールS(臭素化脂肪族エーテル)、塩素化ビスフェノールA(塩素化脂肪族エーテル)、塩素化ビスフェノールS(塩素化脂肪族エーテル)、とりわけエーテル化テトラブロモビスフェノールA、エーテル化テトラブロモビスフェノールSが好ましい。
エーテル化テトラブロモビスフェノールAとして、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)プロパンが例示される。エーテル化テトラブロモビスフェノールSとして、ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3−ジブロモプロポキシフェニル)スルフォンが例示される。
有機リン系難燃剤としては、一般的にポリオレフィン用の難燃剤として用いられるものであれば、いずれも用いることができる。例えばトリメチルフォスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、トリペンチルフォスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリキシニエルホスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート、ジクレジルフェニルフォスフェート、ジメチルエチルホスフェート、トリキシニエルホスフェート、メチルジブチルホスフェート、エチルジプロピルホスフェート、ヒドロキシフェニールジフェニールホスフェート等の各種置換其で変性した化合物、リン酸塩化合物、リンと窒素を含有するホスファゼン誘導体など化合物または混合物などが挙げられる。
上記グアニジン系難燃剤としては、窒化グアニジンなどのグアニジン化合物等が挙げられる。これら各種の有機系難燃剤は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。例えば、ハロゲン化ジフェニル化合物とハロゲン化ビスフェノール系化合物を併用してもよい。また、有機ハロゲン系難燃剤と有機リン系難燃剤を併用することもできる。
(4)成分(D)
本発明において用いられる成分(D)はアンチモン化合物である。アンチモン化合物は、有機系難燃剤と共にポリプロピレン樹脂に配合されることにより難燃効果を増すために用いられる。具体的なアンチモン化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、三塩化アンチモン、五塩化アンチモンなどのハロゲン化アンチモン、三硫化アンチモン、五硫化アンチモン、アンチモン酸ソーダ、酒石酸アンチモン等が代表的に挙げられる。なお本発明においてはアンチモン化合物には金属アンチモンが含まれるものとする。本発明で用いるアンチモン化合物としては、三酸化アンチモンが好ましい。
(5)成分(E)
本発明において用いられる成分(E)はシリコンオイルである。具体的には、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オルガノポリシロキサンなどが挙げられる。シリコンオイルの粘度は、回転粘度計による25℃の測定値で50〜1000mm2/Sのものが好ましい。50mm2/S未満であると混練時に滑りによるフイード不良が生じ混練困難となり1000mm2/S以上となると、例えば成分(A)、成分(B)、成分(C)成分(D)成分との一括混合時、偏積が生じ易く、混合での生産性が悪く経済性によくない。偏積が生じた場合は混合時間を長くするなど適宜の対処が必要となる。また、上記シリコンオイルは、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
成分(E)の添加方法としては、特に限定されないが「I」成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(E)を一括混合する方法、「II」成分(A)の半量を添加成分(E)および他の成分を添加、その後残りの成分(A)を添加し一括混合する方法、「III」成分(A)、成分(E)を最初に混合し、その後に残りの成分を追加添加し混合する逐次混合方法、「IV」成分(A)の半量を添加しその上に成分(E)添加し残りの成分(A)添加しよく混合した後、残りの成分を追加添加し混合する逐次混合方法などが挙げられる。成分(E)の粘度により混練時のフイード不良、成分(C)(D)の偏積への響があるので上記の混合方法の中でも、「III」の逐次混練方法が好ましい。混合機としては、ヘンシェルミキサー、スーパーフローター、タンブラーミキサー、リボンミキサー、等々いずれのミキサーを使用してもよいが、中でもヘンシェルミキサーが好ましい。
(6)付加的成分
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、上記した成分(A)〜成分(E)を必須成分として含有するものであるが、その他に、本発明の効果を著しく損なわない範囲内で他の付加的成分を配合することができる。かかる付加的成分としては、結晶化核剤、脂肪酸アミド等の滑剤、脂肪酸のグリセリンエステルやアミン系またはアミド系等の帯電防止剤、過酸化物等の分子量調節剤、発泡剤、有機系あるいは無機系の顔料、分散剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、中和剤、制酸剤、金属不活性化剤、界面活性剤、抗菌剤等を挙げることができる。
上記結晶化核剤の例としては、タルク等の無機物、芳香族カルボン酸金属塩、芳香族リン酸金属塩、ソルビトール系誘導体及びロジンの金属塩等である。中でも好ましいのは、p−t−ブチル−ベンゾエイトのAL塩、安息香酸ナトリウム、リン酸2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム、1,2,3,4−ジベンジリデンソルビトール、1,2,3,4−ビス(パラメチルベンジリデン)ソルビトール、1,2,3,4−ビス(パラエチルベンジリデン)ソルビトール、1,2,3,4−ビス(パラクロルベンジリデン)ソルビトール及びロジンの金属塩(リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムの塩)などを挙げることができる。
上記抗菌剤としては、有機系、無機系、何れを使用しても良い。有機系の例としては塩素系、フェノール系、イミダゾール系、チアゾール系、第4級アンモニウム化合物等が挙げられる。無機系の例としては、銀、亜鉛、等の金属を保持含有させた例としてゼオライト系、アパタイト系、シリカアルミナ系、セラミック系、リン酸ジルコニウム系、リン酸塩ガラス系、シリカゲル系、ヒドロキシアパタイト系、珪酸カルシウム系等が挙げられる。
〔II〕ポリプロピレン系樹脂組成物の製造
(1)本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、上記の成分(A)〜成分(E)を必須成分として含有し、更に必要に応じて付加的成分を含有するものである。以下、ポリプロピレン系樹脂組成物における各成分の混合方法、含有量などについて説明する。
(2)混合方法
本発明で用いる各成分からなるプロピレン系樹脂組成物は、公知の方法にて製造することができる。例えば、基幹原料となる成分(A)の結晶性ポリプロピレン系重合体Iのパウダーに上記の、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)および必要に応じて他の付加的成分を、以下に説明する所定の割合で添加し、ヘンシェルミキサーにて攪拌、混合した後、押出機にて溶融混練して押出し、ペレットとすることで製造できる。混合は各成分を一括する方法でもよく、特定の成分を事前に混合してもよく、また特定成分をマスターバッチとして使用することもできる。得られるポリプロピレン樹脂組成物のメモリーエフェクト(ME)としては、1.0〜1.3であることが好ましい。MEが1.0以下ではシート表面の光沢ムラ、シルバーストリークが生じ好ましくない。またMEが1.3以上となると光沢の低下が生じるので好ましくない。なお、MEの測定法については実施例の項目で説明する。
各成分の添加順序については、特に限定されないが、好ましい方法としては、ミキサーに樹脂組成物として多い成分(A)の半分を投入し、その上に成分(E)を入れ残りの成分(A)を投入しよく混合した後、残りの成分(成分(B)、成分(C)、成分(D)、付加的成分及び特定成分)を入れ、混合するのが好ましい。また、成分(E)、成分(C)、成分(D)の各々、または、混合物でのマスターバッチを作成して使用してもよい。
(3)混合割合
上記各成分からなるプロピレン系樹脂組成物の混合割合は、本発明においては、基幹原料となる成分(A)100重量部をベースとして表現される。
成分(B)のプロピレン系重合体IIは、成分(A)100重量部に対して、1〜25重量部の範囲から選択され、好ましくは1.5〜20重量部、より好ましくは2〜15重量部の範囲である。成分(B)が1重量%未満では外観改良への効果が少なく、一方、20重量%を越えると光沢低下が大きくなるので好ましくない。なお、成分(B)を2段重合法で製造する場合、後段工程で生成するプロピレン系重合体が主体であって、後段重合体(プロピレン系重合体)100重量部に対して、前段重合体(エチレン系重合体)は0.01〜5重量部、好ましくは0.02〜4重量部であることは前述の通りである。
成分(C)の有機系難燃剤は、成分(A)100重量部に対して、3〜50重量部の範囲から選択され、好ましくは1.5〜30重量部、より好ましくは2〜20重量部の範囲である。成分(C)が3重量%未満では難燃性改良への効果が少なく、一方、50重量%を超えると難燃効果が飽和するうえにプロピレン系樹脂組成物の機械的物性や成形時のシルバーストリーク、焼け発生等々の成形性及び経済性に望ましくない影響があるので上記のような範囲から適宜に選択される。
成分(D)のアンチモン化合物は、成分(A)100重量部に対して、1〜40重量部の範囲から選択され、好ましくは1.5〜20重量部、より好ましくは2〜10重量部の範囲である。成分(D)が1重量%未満では難燃性改良への効果が少なく、一方、40重量%を超えると難燃効果が飽和するうえにプロピレン系樹脂組成物の機械的物性や経済性に望ましくない影響があるので上記のような範囲から適宜に選択される。なお、成分(D)は成分(C)との組み合わせにおいて難燃効果を奏するものであり、成分(C)の重量に対して好ましくは30〜60重量%の範囲で使用される。
成分(E)のシリコンオイルは、成分(A)100重量部に対して、0.01〜0.5重量部の範囲から選択され、好ましくは0.02〜1重量部、より好ましくは0.05〜0.5重量部の範囲である。0.01重量部未満では成形時での焼けによる不良発生に効果がなく、0.5重量部を超えると難燃性能が低下するので好ましくない。
〔III〕ポリプロピレン系樹脂成形体
本発明のプロピレン系樹脂成形体は、上記プロピレン系樹脂組成物を射出成形することにより得られるものである。該射出成形は、プロピレン系樹脂に関する公知の射出成形法に従い同様に実施することができる。例えば、樹脂温度190〜230℃、金型温度10〜80℃、射出速度0.2〜20秒、射出圧力50〜70MPa、成形サイクル20〜200秒の条件で成形することができる。本発明のポリプロピレン系樹脂成形体は、従来製品に比較して表面外観に優れ、成形時の焼け不良発生による不良率低減が図られ、かつそれ自体充分な難燃性を有していることが特徴である。
〔IV〕ポリプロピレン系樹脂成形体
本発明の射出成形品の用途としては、炊飯ジャー、掃除機、洗濯機、冷蔵庫、扇風機、エアコン等の家電部品、化粧台、換気扇、便座、便蓋、及び付属品として使用される機器のハウジング類等の住宅設備用機器部品等が挙げられる。特に好ましい用途分野としては、便座、便蓋又は温水洗浄便座の本体ケース若しくは操作部ハウジング類等の住宅設備用機器部品を挙げることができる。
以下、本発明を具体的に説明するため、実施例を示すが本発明は、その要旨を超えない限り、これら実施例に限定されるものではない。
<使用した原材料>
成分(A):高結晶性プロピレン系重合体I
A−1: 日本ポリプロ社製、ノバッテクPP MA06A (MFR60g/10分、ME0.95、アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)0.98、Q値(Mw/Mn)4.1、Mz/Mw2.5)
A−2: 日本ポリプロ社製、ノバッテクPP MA4U (MFR5g/10分、ME1.34、アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率)0.98、Q値(Mw/Mn)3.7、Mz/Mw2.5)
成分(B):プロピレン系重合体II
B−1:日本ポリプロ社製、ノバテックPP FB3312 (MFR3g/10分、Q値(Mw/Mn)8.5、Mz/Mw7.0)
成分(C):有機系難燃剤
C−1:丸菱油化工業社製、ノンネン52[2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−2,3―ジブロモプロポキシフェニル)スルフォン]。これはエーテル化テトラブロモビスフェノールSの一例である。
成分(D):アンチモン化合物
D−1:三酸化アンチモン(鈴祐化学社製、ファイヤーカットAT3)
成分(E):シリコンオイル
E−1:東芝シリコン社製、TSF451−100(25℃での粘度100mm2/S)
<難燃性ポリオレフィン樹脂組成物の製造>
成分(A)としてA−1を100重量部に対して、所定量の各成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)と、更に付加的添加剤として酸化防止剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガノックス1010)を0.2重量部、リン系熱安定剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガホス168)を0.2重量部、ステアリン酸カルシウム(滑剤)を0.05重量部、それぞれをヘンシェルミキサーに入れ、3分間撹拌混合した。得られた混合物を口径30mmの2軸押し出し機を用い溶融混練温度200℃で溶融混練押し出し、ペレット化した。
<物性測定>
1.メルトフローレート(MFR):JIS−K7210に準じて、230℃、2.16kg荷重で測定した。
2.アイソタクチックペンタッド分率(mmmm分率):13C−NMR法で測定した。測定温度は135℃でINOVA500NMR測定装置(バリアン社製)を使用した。
3.平均分子量(Mn、Mw、Mz):ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。Waters社製GPS、検出器:FOXBORO社製MIRAN−1A、IR検出器(測定波長3.42μm)カラム:昭和電工社製AD806M/S:移動相溶媒:オルトジクロロベンゼン、測定温度140℃で実施した。
4.固有粘度([η]E、[η]P):135℃のテトラリンを溶媒として三井東圧社製自動粘度測定装置AVS2型粘度計を用いて測定した。
5.メモリーエフェクト(ME):メルトインデクサーのシリンダー内温度を190℃に設定し長さ8.00mm、径1.00mmφ、L/D=8のオリフィスを用いる。オリフィス直下にエチルアルコールを入れたメスシリンダーを置き、オリフィス直下とエチルアルコール液面との距離は20±2mmにする。この状態でサンプルをシリンダー内に投入し、1分間の押し出し物の量が0.10±0.03gになるように荷重を調節し、6分後から7分後の押し出し物をエタノール中に落とし固化してから採取する。そして、この採取した押し出し物のストランド状サンプルの直径を上端から1cm部分、下端から1cm部分、中央部の3箇所で最大値、最小値を測定し、計6箇所測定した直径の平均値をもってメモリーエフェクト(ME)値とする。
<射出成形による試験方法及び試験片>
1.シルバーストリーク
ペレット状のポリプロピレン樹脂組成物を用い、射出成形機(日本製鋼社製、J150SS)にて、成形温度200℃、金型温度40℃、射出時間0.5秒、1秒及び2秒の各条件下で、側面厚み中央部にピンゲート1mmを持つシート試験片(3×120×120mmt)を作成し外観を観察した。評価基準は下記の通りである。
○:いずれの射出時間でも、シート表面にシルバーストリーク等の異常なし
△:射出時間0.5秒及び1秒でシート表面に僅かにシルバーストリークが見られる
×:いずれの射出時間でもシート表面に顕著にシルバーストリークが見られる
2.光沢
ペレット状のポリプロピレン樹脂組成物を用い、射出成形機(日本製鋼社製、J150SS)にて、成形温度200℃、金型温度40℃にてシート試験片(2×80×120mmt)を作成し、JIS−Z8741に準じて測定した。評価基準は下記の通りである。
○:光沢75%以上
△:光沢が75%未満〜65%
×:光沢65%未満
3.難燃性試験
ペレット状のポリプロピレン樹脂組成物を用い、射出成形機(日本製鋼社製、J150SS)で成形温度200℃の条件下で、UL94難燃性試験用試験(アンダーライター・ラボラトリーズコーポレイテッド)の「機器の部品プレスチック材料の燃焼試験」に規定された試験片(厚さ1.5mmt)の作成とそれを用いた試験を行い評価した。
4.焼け試験
ペレット状のポリプロピレン樹脂組成物を用い、射出成形機(日本製鋼社製、J150SS)でシート試験片(2×80×120mmt)金型を用い金型温度40℃、成形温度230℃の条件下で5分間滞留させ、射出成形を実施し、連続して得られた射出成形シート10枚を目視で観察し次の評価基準で評価した。
○:1〜3ショット目以降、変色のないシートが得られた
△:4〜6ショット目以降、変色の少ないシートが得られた
×:7ショット目以降も変色のあるシートが見られた。
<実施例1〜4>
表1に示す配合量をもってポリプロピレン樹脂組成物を調製した。該組成物の物性測定及びその射出成形品を評価した。その結果を表1に示す。外観、焼け性、難燃性ともに良好であった。
<比較例1〜6>
表2に示す配合量をもってポリプロピレン樹脂組成物を調製した。該組成物の物性測定及びその射出成形品を評価した。その結果を表2に示す。外観、焼け性、難燃性のいずれか1つ、又はそれ以上に不良が認められた。
以上、表1及び表2より理解されるように、成分(E)を添加することにより焼けによる不良発生が少なくなり、焼け、外観、難燃性の良好な射出成形体が得られる。また、成分(B)を用いることで溶融弾性の目安のMEの低下を少なく抑えることができ、結果としてシルバーストリークのような外観不良の成形品の発生を低減することができる。比較例5で見られるように成分(E)を多く添加した場合は、成形時の焼けの低減には効果が認められるものの、難燃性の点で性能の低下が生じている。成分(B)の添加量は、光沢等の要求されるような製品では、比較例6で見られるように多く添加すると光沢低下を伴うので光沢とのバランスで調整を要することが理解される。
成分(B)の分子量分布曲線の一例を示す。 クロマトグラムのベースラインと区間の決定法を示す。
符号の説明
1.分子量分布微分曲線
2.分子量分布積分曲線

Claims (6)

  1. 下記の成分(A)100重量部に対して、成分(B)を1〜25重量部、成分(C)を3〜50重量部、成分(D)を1〜40重量部、成分(E)を0.01〜0.5重量部含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
    成分(A):メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg)が20〜80g/10分、アイソタクチックペンタッド分率が0.97以上、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比(Mw/Mn:Q値)が7未満である高結晶性プロピレン系重合体I
    成分(B):MFRが1〜20g/10分、Q値が7以上、重量平均分子量(Mw)に対するZ平均分子量(Mz)の比(Mz/Mw)が5以上であるプロピレン系重合体II
    成分(C):有機系難燃剤
    成分(D):アンチモン化合物
    成分(E):シリコンオイル
  2. 樹脂組成物のメモリーエフェクト(ME)が1.0〜1.3であることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 成分(C)が、有機ハロゲン化芳香族化合物系難燃剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. 有機ハロゲン化芳香族化合物系難燃剤が、エーテル化テトラブロモビスフェノールS又はエーテル化テトラブロモビスフェノールAであることを特徴とする請求項3に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形してなるポリプロピレン系難燃樹脂成形体。
  6. 請求項5に記載のポリプロピレン系難燃樹脂成形体よりなる便座、便蓋又は温水洗浄便座の本体ケース若しくは操作部ハウジング。
JP2006252871A 2006-09-19 2006-09-19 ポリプロピレン系樹脂組成物 Active JP4836726B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006252871A JP4836726B2 (ja) 2006-09-19 2006-09-19 ポリプロピレン系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006252871A JP4836726B2 (ja) 2006-09-19 2006-09-19 ポリプロピレン系樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008074896A JP2008074896A (ja) 2008-04-03
JP4836726B2 true JP4836726B2 (ja) 2011-12-14

Family

ID=39347287

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006252871A Active JP4836726B2 (ja) 2006-09-19 2006-09-19 ポリプロピレン系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4836726B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5674265B2 (ja) * 2008-09-11 2015-02-25 日本ポリエチレン株式会社 発泡性積層体用ポリエチレン樹脂組成物、及びそれを用いた積層体、発泡加工紙並びに断熱容器・その製造方法
JP2009275074A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Japan Polypropylene Corp 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物
JP2009275073A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Japan Polypropylene Corp 難燃性ポリプロピレン樹脂組成物
JP2009275118A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Japan Polypropylene Corp 結晶性ポリプロピレン樹脂組成物およびそれから得られる射出成形体
JP2009275117A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Japan Polypropylene Corp 結晶性ポリプロピレン樹脂組成物およびそれから得られる射出成形体
JP5256102B2 (ja) * 2008-05-15 2013-08-07 日本ポリプロ株式会社 ポリプロピレン系射出ブロー成形体
WO2013062035A1 (ja) 2011-10-26 2013-05-02 日本ポリプロ株式会社 熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる便器部品
KR102620055B1 (ko) * 2015-06-30 2024-01-03 다우 글로벌 테크놀로지스 엘엘씨 탄성 바닥재 내 pvc-무첨가 마모층을 위한 폴리프로필렌/무기 입자 블렌드 조성물
JP6896996B2 (ja) * 2016-01-12 2021-06-30 日本ポリプロ株式会社 ポリプロピレン系樹脂組成物及びそれを用いた成形体
WO2024029197A1 (ja) * 2022-08-05 2024-02-08 住友化学株式会社 ポリプロピレン系樹脂組成物及びこれを含む成形体

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3985908B2 (ja) * 1996-04-11 2007-10-03 旭化成ケミカルズ株式会社 表面外観の優れたシリコーンオイル含有熱可塑性樹脂成形品
JP2857109B2 (ja) * 1996-07-19 1999-02-10 株式会社トクヤマ 難燃性樹脂便器
JPH10195254A (ja) * 1997-01-13 1998-07-28 Chisso Corp 難燃性ポリオレフィン組成物
JPH11181182A (ja) * 1997-12-25 1999-07-06 Nippon Polychem Kk 便器部品用ポリプロピレン系樹脂組成物
JP2002003692A (ja) * 2000-04-18 2002-01-09 Japan Polychem Corp 耐傷付き性に優れたポリプロピレン系樹脂組成物
JP3984871B2 (ja) * 2002-06-14 2007-10-03 日本ポリプロ株式会社 ポリプロピレン系樹脂用成形性改質剤及びそれを含有するポリプロピレン系樹脂組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008074896A (ja) 2008-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4836726B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物
EP1896539B1 (en) Filled tpo compositions, methods of making the same, and articles prepared from the same
CN101855288B (zh) 具有良好低温延性的填充的tpo组合物
CN102089370A (zh) 具有低clte的聚烯烃组合物
JP4887785B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂組成物および成形体
KR20020003287A (ko) 폴리프로필렌 수지 조성물
JP2012207062A (ja) 自動車部材用ポリプロピレン系樹脂組成物及び自動車用外装部材
JP2009275117A (ja) 結晶性ポリプロピレン樹脂組成物およびそれから得られる射出成形体
CN107805340B (zh) 一种聚烯烃组合物和聚烯烃材料
WO2007052368A1 (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法
JP5203587B2 (ja) プロピレン系重合体及び発泡成形体
JP2007092050A (ja) プロピレン系樹脂組成物、その製造方法および射出成形体
KR101834078B1 (ko) 수축률 및 외관이 우수한 폴리프로필렌 수지 조성물
JP2012229303A (ja) プロピレン系樹脂組成物及びその射出成形体
JP6948977B2 (ja) プロピレン樹脂組成物及び射出成形体
EP3467023B1 (en) Propylene resin compostion and injection-molded article thereof
JP7023164B2 (ja) プロピレン樹脂組成物及び成形体
JP2020158652A (ja) プロピレン系重合体組成物およびその成形体
WO2021025141A1 (ja) プロピレン系重合体組成物および成形体
CN107805349B (zh) 一种聚烯烃组合物及其制备方法和聚烯烃材料
EP3943543A1 (en) Propylene resin composition, molded body and propylene polymer
JP2016089059A (ja) フィラー含有ポリプロピレン系樹脂組成物および成形体
KR20200103835A (ko) 프로필렌계 수지 조성물, 성형체 및 용기
JP7466742B1 (ja) プロピレン系樹脂組成物
WO2007052367A1 (ja) 熱可塑性樹脂組成物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110927

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110927

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4836726

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250