JP2857109B2 - 難燃性樹脂便器 - Google Patents
難燃性樹脂便器Info
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- flame retardant
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- toilet
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- Non-Flushing Toilets (AREA)
- Sanitary Device For Flush Toilet (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
れた耐変色性、高い光沢性、耐薬品性及び高度な耐候変
色性を併せ有する難燃性樹脂便器に関する。
便座・便蓋に合成樹脂成形品が一般に用いられている。
しかし、従来の便器に陶器が使用されていることから、
合成樹脂成形品にも陶器同等の極めて高度な光沢性が要
求されている。
脱臭機能等の付加機能が施され、非常に便利になってい
る。この付加機能をコントロールする為のハウジングに
も合成樹脂が使用されている。しかし、この付加機能は
非常に便利ではあるが、反面種々の問題が起きている。
たとえば、ヒーター部へ汚水が浸透し、電源がショート
し、発火するということや、付加機能コントロール回路
の不良によるコントロールボックスの発火ということな
どが報告されている。
ロールボックスや便座用材料等の難燃化が行われてい
る。
てはABS樹脂が主体で使用されているが、ABS樹脂
は耐薬品性が悪く、各種のトイレ用洗剤によって、変
色、ヒビ割れ、劣化といった問題が提起されている。
にさらされることが多い。また、さらに水のかかること
も多く、便器用樹脂材料には耐候性が求められている。
このため、耐候剤の添加が必要である。
形時に難燃剤の分解によるヤケが起こり、変色するとい
った問題が起き、これは光沢の低下にもつながり便器の
商品性を損なうという欠点を有する。特に、難燃性の良
好な難燃剤として知られているテトラブロモビスフェノ
ールS系難燃剤やテトラブロモビスフェノールA系難燃
剤等の場合、この現象は大きな問題となっていた。一
方、成形時にこの様な問題が起きない熱安定性の良いポ
リオレフィン用難燃剤を使用すれば、光沢が失われ、便
器としての要求が満足されない。
に不安定で、ハロゲン化水素を脱離して着色したり、機
械的強度の低下を起こす為、鉛、カドミウム、バリウム
等の脂肪酸塩や各種の化合物が難燃剤に対する安定剤と
して使われたことがあった。そして、近年、安全性の観
点から鉛化合物やカドミニウム化合物の使用が制限され
る傾向にあり、安全性の高い亜鉛化合物、アルミニウム
化合物やアルカリ土類金属の有機酸塩による安定化へ変
更され、一般的に用いられている。
されないため、上記安定化化合物を配合しても、成形時
の耐変色性或いは使用時の耐候変色性などの点で十分満
足のいく安定効果は得られなかった。
性、成形時の耐変色性及び耐候変色性のいずれも満足す
る合成樹脂便器の開発が大きいな課題であった。
題に鑑み鋭意研究した結果、ポリオレフィンに特定の難
燃剤と紫外線吸収剤及びハイドロタルサイトを配合した
材料で、便座、便蓋、コントロールボックス等の便器を
成形すると、成形時のヤケがなく特に良好に成形ができ
るうえに、成形品の表面光沢が良く、また、優れた耐薬
品性、難燃性及び耐候変色性を有する便器が得られる事
を見い出し、本発明を完成するに至ったものである。
量部、テトラブロモビスフェノールS系難燃剤及び/ま
たはテトラブロモビスフェノールA系難燃剤1〜30重
量部、三酸化アンチモン0.2〜20重量部、下記一般
式
素原子又はアルキル基を示す) で示されるヒドロキシベ
ンゾエート系紫外線吸収剤0.01〜5重量部、及びハ
イドロタルサイト0.01〜5重量部からなり、ヒンダ
ードアミン系化合物が実質的に配合されていないポリオ
レフィン組成物よりなる難燃性樹脂便器である。
はエチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、
4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1等のα−オレフ
ィンの単独重合体、上記のα−オレフィン同士のランダ
ムあるいはブロック共重合体、または、これらの単独重
合体または共重合体の混合物等をあげることができる。
上記の共重合体には、共重合体の性質を損なわない範囲
で、例えば、20モル%以下でα−オレフィン以外のモ
ノマー、例えば、エチレン−酢酸ビニルなどが共重合成
分として含まれていても良い。また上記混合物の物性を
損なわない範囲で、例えば、20重量%以下でポリオレ
フィン以外の重合体、例えば、ポリアミドなどが混合さ
れていてもよい。
ラブロモビスフェノールS系難燃剤及び/またはテトラ
ブロモビスフェノールA系難燃剤であり、通常は、下記
の一般式であらわされる。
個以上の臭素原子と結合するアルキル基であれば特に限
定されず、その炭素数は2〜20、好ましくは2〜5
で、それに結合される臭素原子数は多いほど難燃効果が
良好である。具体的には、ビス(ジブロモプロピルエー
テル)−テトラブロモビスフェノールA、ビス(ジブロ
モエチルエーテル)−テトラブロモビスフェノールA、
ビス(ジブロモブチルエーテル)−テトラブロモビスフ
ェノールA、ビス(トリブロモブチルエーテル)−テト
ラブロモビスフェノールA、ビス(テトラブロモブチル
エーテル)−テトラブロモビスフェノールA、等のテト
ラブロモビスフェノールA誘導体、ビス(ジブロモプロ
ピルエーテル)−テトラブロモビスフェノールS、ビス
(ジブロモエチルエーテル)−テトラブロモビスフェノ
ールS、ビス(ジブロモブチルエーテル)−テトラブロ
モビスフェノールS、ビス(トリブロモブチルエーテ
ル)−テトラブロモビスフェノールS、ビス(テトラブ
ロモブチルエーテル)−テトラブロモビスフェノールS
等のテトラブロモビスフェノールS誘導体などがあげら
れ、本発明においては、これらを単独または混合して使
用することができる。当該難燃剤の配合量は、ポリオレ
フィン100重量部に対し、1〜30重量部である必要
があり、好ましくは1.5〜20重量部である。特に高
い難燃性区分のV−0を求める場合は8〜15重量部が
好ましい。当該難燃剤の配合量が下限値より少ない場合
は充分な難燃性が得られず、また上限値よりも多い場合
は光沢性、耐衝撃性の低下、比重の増加等があるだけで
なく、安定的混練作業が困難となり好ましくない。
まま使用できる。三酸化アンチモンの配合量は、ポリオ
レフィン100重量部に対し、0.2〜20重量部であ
る必要があり、好ましくは0.3〜15重量部である。
三酸化アンチモンの配合量が上記下限値よりも少ない場
合は充分な難燃性が得られず、また上記上限値より多い
場合は難燃性の向上が見られぬうえに、比重の増加や光
沢性の低下があり好ましくない。
外線吸収剤を使用することが本発明の必須要件である。
これらのヒドロキシベンゾエート系紫外線吸収剤は、
2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンゾェート、4’−t−ブチル
フェニルサリチレート、4’−オクチルフェニルサリチ
レート等に代表される下記の一般式
水素原子またはメチル基、エチル基、t−ブチル基等の
好ましくは炭素数は2〜20、さらに好ましくは2〜5
のアルキル基を示す)で示されるものが使用される。紫
外線吸収剤の配合量は、ポリオレフィン100重量部に
対して、0.01〜5重量部、好ましくは0.03〜3重
量部である。紫外線吸収剤の配合量が下限値より少ない
場合は、充分な耐候性が発揮できない。また、上限値よ
り多い場合は、それ以上の耐候性の向上が見られず、好
ましくない。
は、天然物でも合成品でも良いが、不純物の混入の少な
い合成品が好ましい。天然物としては、Mg6Al2(O
H)16CO3・4H2Oの構造のものが挙げられる。一
方、合成品としては、Mg0.7Al0.3(OH)2(C
O3)0.15・0.54H2O、Mg4.5Al2(OH)13C
O3・3.5H2O、Mg4.2Al2(OH)12.4CO3、
Zn6Al2(OH)16CO3・4H2O、Ca6Al2(O
H)16CO3・4H2O、Mg14Bi2(OH)29.6・
4.2H2O等が挙げられる。また、ハイドロタルサイ
トは脂肪酸等により表面処理された物も使用できる。ハ
イドロタルサイトの配合量は、ポリオレフィン100重
量部に対して、0.01〜5重量部、好ましくは0.03
〜3重量部である。ハイドロタルサイトの配合量が下限
値より少ない場合は、充分な安定効果が発揮できない。
また、上限値よ多い場合は、光沢が低下するだけでなく
難燃性が低下し、好ましくない。
オレフィン組成物は、前記した成分の他に、本発明の効
果を損なわない範囲で、必要に応じて従来公知の安定
剤、銅害防止剤、無機・有機の各種顔料、帯電防止剤、
滑剤、核剤、中和剤、分散剤、充填材等を添加してもよ
い。但し、該ポリオレフィン組成物は、光安定剤として
知られるヒンダードアミン系化合物は実質的に配合され
ないことが必要である。ヒンダードアミン系化合物が配
合される場合、成形時のヤケによる変色が生じ光沢等も
低下する。ここで、ヒンダードアミン系化合物として
は、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジル)セバケート、ポリ[{6−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−ト
リアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]等が挙げられ
る。
合の各成分の配合順番、混合方法などは特に制限され
ず、一般的にタンブラー式ブレンダー、V型ブレンダ
ー、ヘンシェルミキサー、リボンミキサー等を用いて常
法により行われる。
成形する場合もあるが、一般的には、単軸押出機、二軸
押出機又はタンデム押出機等の一般的押出機を用いて一
度ペレタイズした後成形される。
使用できる。例えば、押出成形によりシートを作成し、
これを真空成形、プレス成形等の二次加工により得る事
も挙げられる。又、一般的には射出成形にて得る方法が
挙げられる。
蓋、およびコントロールボックス等の付属器も含む。
形時の優れた耐変色性、高い光沢性、耐薬品性及び耐候
変色性の五要素を併せ有するものである。従って、極め
て商品価値の高い便器が得られ、産業上極めて有用であ
る。
実施例および比較例を掲げて説明するが、本発明はこれ
らの実施例に制限されるものではない。なお実施例およ
び比較例で示した記号は以下の通りである。
40 g/10min) B:エチレン−プロピレンブロックコポリマー(株)トク
ヤマ製(MFR:10g/10min、エチレン含有量
3.1wt%) C:ABS樹脂 D:ポリスチレン 2.難燃剤 E:テトラブロモビスフェノールS−ビス(2,3−ジ
ブロモプロピル)エーテル F:テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジ
ブロモプロピル)エーテル G:デカブロモジフェニルエーテル 3.難燃助剤 H:三酸化アンチモン 4.耐候剤 (紫外線吸収剤) I:2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンゾェート J:2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン K:2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’
−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール (ヒンダードアミン系化合物) L:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)セバケートM:ポリ[{6−(1,1,3,3−
テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン
−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)イミノ}] 5.安定剤 N:ハイドロタルサイト(協和化学社製 商品名DHT
−4A) O:ステアリン酸亜鉛 P:ラウリン酸カルシウム 実施例及び比較例 難燃性樹脂便器の調製及び試験方法は以下のようにして
行った。
て、難燃剤、難燃助剤、耐候剤、安定剤及び、酸化防止
剤(テトラキス−〔メチレン−3−(3,5−ジ−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート〕メタ
ン):0.1重量部、酸化防止剤(ジラウリルチオプロ
ピオネート):0.2重量部を配合し、ヘンシェルミキ
サーで予備混合した。
ット化した。
(エ)および(オ)の試験を行い、結果を表1に示し
た。
94規格に準拠した垂直燃焼試験片を成形した後、UL
94規格に準拠して垂直燃焼試験を行い、燃焼性区分を
判定した。
験) ペレット化した材料を使用して射出成形機によりコント
ロールボックス及び便座を成形した後、成形品表面を観
察し、変色性を3段階で評価した。
色有り (ウ)光沢性確認試験 ペレット化した材料を使用して射出成形機によりコント
ロールボックス及び便座を成形した後、成形品表面を観
察し、光沢性を5段階で評価した。
沢若干あり × 光沢なし ×× 光沢全くなし (エ)耐薬品性確認試験 射出成形機により成形したコントロールボックス及び便
座成形品から、耐薬品性確認試験用試験片を切り出し、
試験片をアセトン溶媒に24時間浸した後、成形品表面
を観察し、耐薬品性能を3段階で評価した。
なクラック発生または少量の表面溶出あり × クラッ
ク発生または表面溶出あり (オ)耐候変色性確認試験 ペレット化した材料を使用して、射出成形機によりコン
トロールボックス及び便座を成形した後、耐候変色性確
認試験用試験片を切り出し、スガ試験機製サンシャイン
ウェザーオメーター(フ゛ラックハ゜ネル温度=63℃)を使用
して、100時間促進暴露試験を行い、試験片の色相変
化を観察し、耐候変色性を4段階で評価した。尚、色相
変化はACS社製カラーコンピューターを使用して求め
た。
変色有り × 変色が大きい
Claims (1)
- 【請求項1】ポリオレフィン100重量部、テトラブロ
モビスフェノールS系難燃剤及び/またはテトラブロモ
ビスフェノールA系難燃剤1〜30重量部、三酸化アン
チモン0.2〜20重量部、下記一般式 【化1】 (式中、Rは 【化2】 であり、R’は 【化3】 であり、R 1 、R 2 及びR 3 は各々独立に水素原子又はア
ルキル基を示す)で示されるヒドロキシベンゾエート系
紫外線吸収剤0.01〜5重量部、及びハイドロタルサ
イト0.01〜5重量部からなり、ヒンダードアミン系
化合物が実質的に配合されていないポリオレフィン組成
物よりなる難燃性樹脂便器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19886096A JP2857109B2 (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-29 | 難燃性樹脂便器 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-190904 | 1996-07-19 | ||
JP19090496 | 1996-07-19 | ||
JP19886096A JP2857109B2 (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-29 | 難燃性樹脂便器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1081791A JPH1081791A (ja) | 1998-03-31 |
JP2857109B2 true JP2857109B2 (ja) | 1999-02-10 |
Family
ID=26506377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19886096A Expired - Lifetime JP2857109B2 (ja) | 1996-07-19 | 1996-07-29 | 難燃性樹脂便器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2857109B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4836726B2 (ja) * | 2006-09-19 | 2011-12-14 | 日本ポリプロ株式会社 | ポリプロピレン系樹脂組成物 |
-
1996
- 1996-07-29 JP JP19886096A patent/JP2857109B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1081791A (ja) | 1998-03-31 |
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