JP4828097B2 - 光コネクタ組立工具、光コネクタ組立方法 - Google Patents

光コネクタ組立工具、光コネクタ組立方法 Download PDF

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Description

本発明は、光コネクタのフェルールの先端面に開口した光ファイバ挿入穴への光ファイバの挿入に用いられる光コネクタ組立工具、光コネクタ組立方法に関する。特に、本発明は、一対のフェルールの先端面同士がガイドピンの嵌合を介して接続される光コネクタのフェルールに形成された光ファイバ挿入穴への光ファイバの挿入に用いられる光コネクタ組立工具、光コネクタ組立方法に関する。
例えば、JIS C 5981等に規定されるMT形光コネクタによって光ファイバを突き合わせ接続可能に成端する作業では、前記光コネクタに形成された光ファイバ挿入穴に光ファイバ(裸光ファイバ)を挿入する工程がある。
フェルールの光ファイバ挿入穴に光ファイバを挿入するために用いられる光コネクタ組立工具としては、従来、フェルールを基台上に固定するフェルール固定部と、光ファイバを把持した光ファイバホルダと、フェルール固定部に向かって移動することで光ファイバホルダに把持された光ファイバの先端部を移動させるファイバ支持部と、フェルール固定部に向かって移動して該フェルール固定部に固定されたフェルールの先端面に当接することでフェルールの光ファイバ挿入穴内に位置する光ファイバの先端面を位置決めする位置決め部材(ヘッド)とを備えた光コネクタ組立工具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の光コネクタ組立工具を用いた場合、フェルールの光ファイバ挿入穴に光ファイバを挿入する手順は、以下のようになる。まず、フェルールをフェルール固定部に固定する。次いで、光ファイバの先端部の被覆を除去(口出し)した後、該光ファイバをファイバホルダに把持させる。次いで、ファイバホルダをファイバ支持部に載せて、ファイバ支持部をファイバホルダごとフェルール固定部に向かってスライド移動させることにより、光ファイバの先端部(裸光ファイバ)をフェルール内に挿入する。次いで、位置決め部材をフェルール固定部に向かって移動させてフェルールの先端面に当接させることにより、光ファイバ挿入穴に光ファイバを挿入及び位置決めする。光ファイバの挿入後は、フェルール内に接着剤を注入して光ファイバをフェルールに固定し、工具から取り外す。
特開2002−221640号公報
従来の光コネクタ組立工具の場合、光ファイバの先端部をフェルール内に挿入するためには、光ファイバを把持するファイバホルダが必要であり、ファイバホルダを支持または移動させるための工具の構造が複雑である。ファイバホルダは工具から分離するので、例えば電柱の上等、足場の不安定な場所で組立作業をするためには、作業が難しく、また、ファイバホルダを落としてしまうなどの不都合がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、工具の構造や作業を簡略化できる光
コネクタ組立工具、光コネクタ組立方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、光コネクタのフェルールの先端面に開口した光ファイバ挿入穴への光ファイバの挿入に用いられる光コネクタ組立工具であって、一端にフェルールを着脱自在に保持するフェルール保持部が設けられたベースと、前記フェルール保持部に保持されたフェルールの先端面に当接することにより前記光ファイバ挿入穴に挿入された光ファイバの端面を位置決めする位置決め部材と、前記位置決め部材を保持して前記フェルール保持部に向かう方向にスライド移動可能となるように前記ベースに取り付けられたスライダと、前記ベースに回動可能に取り付けられた光ファイバ挿入台とを有し、前記光ファイバ挿入台の上面にはフェルール保持部に向かって延びる光ファイバ案内溝が延在形成されており、前記光ファイバ挿入台は、前記ベースに対する回動によってフェルール保持部に保持されたフェルールに対する光ファイバ案内溝の向きが可変になっており、前記光ファイバ案内溝上に配置された光ファイバを押さえるためのファイバ押さえ部材が複数、前記光ファイバ挿入台に取り付けられて、かつ前記光ファイバ案内溝の延在方向に並べられ、これらファイバ押さえ部材のうち最もフェルール保持部の近くに配置されたファイバ押さえ部材は、前記光ファイバを押さえた状態のままで前記光ファイバ案内溝の延在方向に沿うスライドが許容され、かつ他方のファイバ押さえ部材は、前記光ファイバ案内溝の延在方向に対して固定されており、前記位置決め部材は、複数のファイバ押さえ部材のうち最もフェルール保持部の近くに配置されたファイバ押さえ部材(36)を前記光ファイバ挿入台の上方に開いた状態にて、前記スライダのスライド移動によって、前記フェルール保持部に保持された前記フェルールの先端面から突出した前記光ファイバの端面に突き当たり、さらに前記光ファイバを前記フェルールの後端側に押し込むことによって、該光ファイバを前記フェルールの後端面と前記他方のファイバ押さえ部材との間で光ファイバ案内溝の上方にたわませるように構成されていることを特徴とする光コネクタ組立工具を提供する。
また、前記光ファイバ挿入台の前記上面に対向する裏側に形成されたレバー収納溝と、このレバー収納溝内に収納された停止レバーと、前記停止レバーを回動可能に軸支する支軸と、前記レバー収納溝の底面と前記停止レバーの前記支軸を介して前記ベースとは反対の側に位置する一端との間に装着されたスプリングとを有し、前記停止レバーの前記一端が前記スプリングの付勢力に抗して押圧されたときに、前記停止レバーの他端がこれに対向する前記ベースの一端縁に当接することにより、前記ベースに対する前記光ファイバ挿入台の回動を停止させる回動停止機構が設けられ、該回動停止機構の前記停止レバーは、その一端が、前記スプリングによって前記レバー収納溝の底面から離間する方向に付勢され、前記支軸を介してベース側の他端が前記レバー収納溝の底面に当接されており、前記停止レバーの前記他端が前記レバー収納溝の底面に当接した状態で、前記停止レバーの前記他端と前記ベースの端縁との間にクリアランスが確保されて前記光ファイバ挿入台の前記ベースに対する回動が許容され、前記停止レバーの前記一端が前記スプリングを圧縮するように押圧されて前記レバー収納溝の底面に当接されたときに、前記他端側の端面が前記光ファイバ挿入台の前記光ファイバ案内溝の延在方向に垂直の向きとなり、該端面が前記ベースの端縁に面接触されることで、前記光ファイバ案内溝が前記フェルール保持部に保持されるフェルールの光ファイバ挿入穴の中心軸線と平行になるように前記光ファイバ挿入台の前記ベースに対する向きが固定される構成を採用することも可能である。
また、前記位置決め部材は、前記フェルール先端面と当接する先端面に開口した光ファイバ挿入穴を有するマスターフェルールであり、このマスターフェルールの光ファイバ挿入穴のそれぞれには、前記フェルールの光ファイバ挿入穴に挿入された光ファイバの端面に突き当てられるための光ファイバが挿通及び固定されている構成を採用することも可能である。
また、前記マスターフェルールは前記フェルールの先端面に開口したガイドピン穴に嵌合するガイドピンが前記マスターフェルールの先端面に突設されているとともに、前記スライダは、有底のスプリング収納穴と、このスプリング収納穴の底面とマスターフェルールの後端面との間に収納されたスプリングと、前記スプリング収納穴が開口する側に設けられ前記マスターフェルールが挿入されマスターフェルールの後端に設けられた鍔部が抜け出さない程度の開口量とされた窓を有するハウジングを有し、ハウジングの窓のスプリング収納穴に臨む側である裏側には、クリアランスによりマスターフェルールの鍔部の浮動を許容して収納する鍔部収納凹部が形成され、マスターフェルールは、スプリングの付勢力に抗して突き合わせ方向後方に押し込まれた時に、前記スライダを基準とした座標系において、窓の両側の縁部のいずれか片方を選択的に回転の中心として、前記鍔部収納凹部(17c)内で回転可能とされている構成を採用することも可能である。
また、前記フェルール保持部は、前記フェルールのガイドピン穴に前記フェルールの先端面に対向する後端面の側から挿入される取付ピンを有する構成を採用することも可能である。
また、本発明は、上記の光コネクタ組立工具を用いた光コネクタ組立方法であって、最もフェルール保持部の近くに配置されたファイバ押さえ部材を、光ファイバ案内溝の延在方向に沿ってスライドさせることにより、前記ファイバ押さえ部材に押さえ込まれた光ファイバをフェルール保持部に保持されたフェルールの光ファイバ挿入穴に挿入した後、前記光ファイバの端面が前記フェルールの先端面から突出し、かつ前記光ファイバが他方のファイバ押さえ部材に保持された状態で、複数のファイバ押さえ部材のうち最もフェルール保持部の近くに配置されたファイバ押さえ部材を前記光ファイバ挿入台の上方に開き、スライダのスライド移動によって位置決め部材を前記フェルールに当接させ、前記光ファイバが前記フェルールの後端面と前記他方のファイバ押さえ部材との間で前記光ファイバ案内溝の上方にたわむようにし、この光ファイバがたわんだ状態で、前記フェルール内に接着剤を注入して前記光ファイバを固定することを特徴とする光コネクタ組立方法を提供する。
本発明は、位置決め部材を保持するスライダがスライド可能にベースに取り付けられていると共に、前記ベースのフェルール保持部に向かって延在形成された光ファイバ案内溝を有する光ファイバ挿入台が前記ベースに回動可能に取り付けられているので、光ファイバをフェルールに挿入するための挿入治具が前記ベースから分離することがない。したがって、例えば電柱の上等、足場の不安定な場所で組立作業をする場合でも作業を容易に行うことができる。工具と別体になったファイバホルダが省略できるので、ファイバホルダを落としてしまうなどの不都合を避けられる。
光ファイバ挿入台が前記ベースに対して回動可能に取り付けられているので、フェルールの光ファイバ挿入穴に対して光ファイバ案内溝の向きを簡単に調整することができ、フェルールに対する光ファイバの挿入を容易かつ確実に行うことができる。
光ファイバ案内溝上に配置された光ファイバを押さえるためのファイバ押さえ部材が光ファイバ挿入台に取り付けられているので、光ファイバが光ファイバ案内溝から外れることを抑制でき、作業性を向上することができる。
フェルール保持部側に配置されたファイバ押さえ部材が、光ファイバを押さえた状態のままで光ファイバ案内溝の延在方向に沿うスライドが許容されているので、光ファイバが光ファイバ挿入台の上面から浮き上がったり光ファイバ案内溝から外れたりすることがなく、光ファイバを光コネクタに向かう適切な向きに駆動することができる。さらに、挿入作業の間、他方の押さえ部材が光ファイバを押さえ続けているので、両方の押さえ部材によって光ファイバを確実に押さえることができ、光ファイバが光ファイバ挿入台の上面から浮き上がったり光ファイバ案内溝から外れたりすることがない。
フェルールの後方(ここではフェルールの後端面と光ファイバのストッパーとなる他方の押さえ部材との間)に、光ファイバがたわむことを許容する空間を確保したので、光ファイバのたわみ変形により、光ファイバがマスターフェルールに突き当たって位置決めされたことを認識することができる。また、光ファイバ自身の弾性力により、マスターフェルールに対する光ファイバの押圧力を確保することができる。
以上により、工具の構造を簡略化することができ、工具の小型化や低価格化なども実現できる。また、作業手順を簡略化することができ、作業性や能率を向上させることが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の光コネクタ組立工具の一例を示す(a)平面図、(b)部分切欠正面図である。図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。図3は、図1のIII−III線に沿う断面図である。図4は、図1のIV−IV線に沿う断面図である。図5は、マスターフェルールの一例を示す部分切欠正面図である。図6は、フェルールの一例を示す断面図である。図7は、フェルールに光ファイバを挿入する様子を説明する概略図である。図8は、フェルールとマスターフェルールとの先端面同士を突き合わせた状態を示す部分切欠正面図である。
図6に示すように、ここではフェルール1は、例えばJIS C 5981等に規定されるMT形光コネクタフェルールである。
フェルール1の先端面5に対向する後端面6には、フェルール1の内部空間4に連通する挿入口6aが開口しており、この挿入口6aから光ファイバ3をフェルール1内に挿入できるようになっている。また、この挿入口6aには光ファイバ3を保護するブーツ6b(図8など参照)を装着することができる。
光ファイバ3としては、特に限定されるものではないが、例えばテープ心線等の多心光ファイバや単心光ファイバを用いることができる。光ファイバ心線の心数は、特に限定されるものではなく、単心、2心、4心、8心、10心、12心などが例示できる。
フェルール1の先端面5には1個または複数個の光ファイバ挿入穴2が配列状態に開口されている。光ファイバ挿入穴2のそれぞれには、光ファイバ3の先端に露出された裸光ファイバ3aを挿通及び位置決めすることができる。各光ファイバ挿入穴2のフェルール先端面5側と反対の端は、フェルール1の内部空間4に連通している。
また、光ファイバ挿入穴2を介した両側には、一対のガイドピン穴(図示略)が形成されており、このガイドピン穴にはガイドピンを挿入及び嵌合できるようになっている。
さらにフェルール1は、先端面5および後端面6以外の側面に開口されて前記内部空間4に連通する窓4aを有し、この窓4aは、内部空間4への接着剤注入等に用いることができる。
フェルール1内には、窓4aと対向する内部空間4の底面に台部4bが突設されている。この台部4bには、光ファイバ挿入穴2の内部空間4側の端部から延長して延びる誘い溝4cが形成されている。誘い溝4cは窓4aを通してフェルール1外から目視可能である。誘い溝4cは、各光ファイバ挿入穴2ごとに設けられており、誘い溝4cに挿入された光ファイバ3を先端面5に向かって押し込むことにより、光ファイバ3を光ファイバ挿入穴2に円滑に案内することができる。誘い溝4cの断面形状は、特に限定されるものではなく、丸溝、U溝、V溝、角溝等が採用可能である。
図1等に示すように、本発明の光コネクタ組立工具10は、一端にフェルール1を着脱自在に保持するフェルール保持部12が設けられたベース11と、前記フェルール保持部12に保持されたフェルール1の先端面5に当接することによりフェルール1の光ファイバ挿入穴2に挿入された光ファイバ3の端面を位置決めする位置決め部材21と、前記位置決め部材21を保持して前記フェルール保持部12に向かう方向にスライド移動可能となるように前記ベース11に取り付けられたスライダ13と、前記ベース11に回動可能に取り付けられた光ファイバ挿入台31とを有する。
図1に示すように、ベース11は、スライダ13をスライド移動可能に保持するU字溝状のレール14と、このレール14を収容する収容凹部15aを有するベース本体15とから構成されている。レール14とベース本体15とは、例えばネジ11aなどによって相互に固着されている。
ベース本体15の一端には、前記レール14の延在方向(図1(a)の左右方向)の延長上にフェルール保持部12が設けられている。フェルール保持部12は、各先端部に取付ピン12aを有する一対の支柱12bから構成されている。両支柱12bは、レール14の延在方向と垂直(図1(a)の上下方向)に並んでいる。この支柱12bには光ファイバ挿入台31を回動可能に軸支する連結軸31aが貫通されている。
フェルール保持部12は、取付ピン12aをフェルール1のガイドピン穴に該フェルール1の後端面6の側から挿入及び嵌合することによりフェルール1を着脱自在に保持することができるようになっている。両取付ピン12a同士の間隔は、フェルール1のガイドピン穴同士の間隔に一致されている。
図1,図5に示すように、マスターフェルール21は、JIS C 5981等に規定されるMT形光コネクタフェルールまたはその類似品である。
マスターフェルール21の先端面25には1個または複数個の光ファイバ挿入穴22が配列状態(1列または複数列)に開口されている。また、光ファイバ挿入穴22を介した両側には、一対のガイドピン穴(図示略)が形成されており、このガイドピン穴にはガイドピン24が挿入及び嵌合されている。
光ファイバ挿入穴22のそれぞれには、光ファイバ23が挿通及び固定されている。この光ファイバ23の端面23aは、マスターフェルール21の先端面25から突出している。
マスターフェルール21の先端面25と対向する後端面26の側は、マスターフェルール21の側方に突出する鍔部27になっている。
マスターフェルール21は、ガイドピン24をフェルール1の先端面5に形成されたガイドピン穴(図示略)に挿入及び嵌合することにより、フェルール1と着脱可能に嵌合(接続)できるようになっている。マスターフェルール21の光ファイバ挿入穴22のピッチは、フェルール1の光ファイバ挿入穴2のピッチと等しくされており、フェルール1とマスターフェルール21とを嵌合した状態では、フェルール1及びマスターフェルール21の各光ファイバ挿入穴22の位置が互いに対応して、マスターフェルール21の光ファイバ23がフェルール1の光ファイバ挿入穴2に進入するようになっている。
スライダ13は、レール14のスライド溝14a内にスライド可能に取り付けられている。スライダ13はレール14に装着した状態でフェルール保持部12に対向する側に段部13aが形成されており、この段部13aには、マスターフェルール21を保持するマスター保持部16が設けられている。
マスター保持部16においてマスターフェルール21は、フェルール保持部12に保持されたフェルールと互いに向かい合う方向である突き合わせ方向が、レール14の延在方向となるように配置されている。
図1,図2に示すように、マスター保持部16は、スライダ13の段部13aに臨んで(図2の右向きに)形成された有底のスプリング収納穴16aと、このスプリング収納穴16aが開口する側に設けられたハウジング17とを有する。ハウジング17は、一対の固定ネジ17aによってスライダ13の段部13aに固定されている。
ハウジング17は、マスターフェルール21の鍔部27が抜け出さない程度の開口量を有する矩形状の窓17bを有し、この窓17bにマスターフェルール21が挿入されている。
図2に示すように、スプリング収納穴16aの底面16bとマスターフェルール21の後端面26との間にはスプリング16c(ここでは圧縮コイルバネ)が収納されている。このスプリング16cは、スプリング収納穴16aの底面16b(受圧面)に反力を取ってマスターフェルール21をフェルール1に対する突き合わせ方向前方(図1,図2の右側)に付勢している。これにより、フェルール1とマスターフェルール21との先端面5,25同士を当接させたとき、両先端面5,25間に充分な押圧力が作用し、フェルール1の先端面5に対して裸光ファイバ3aの端面を位置決めすることができる。
また、ハウジング17の窓17bの裏側(スプリング収納穴16aに臨む側)には、クリアランスによりマスターフェルール21の鍔部27の浮動を許容して該鍔部27を離脱可能に収納する鍔部収納凹部17cが形成されている。また、ハウジング17の窓17bの縁部17dは、ハウジング17の表側に向かってテーパ状(ここではハ字状に向かい合う斜面)に広がっており、マスターフェルール21の両側をフェルール1との突き合わせ方向に対する垂直方向(図2では上下方向)に回転可能に支持している。
なお、ハウジング17の窓17bの縁部17dの断面形状は、マスターフェルール21の浮動を許容できるものであれば、特に限定されるものではない。
つまり、マスターフェルール21は、スプリング16cにより付勢されて突き合わせ接続方向前方に移動した時には、鍔部27が鍔部収納凹部17cに当接されることによりマスターフェルール21は鍔部収納凹部17c内で位置決め保持される。また、マスターフェルール21がスプリング16cの付勢力に抗して突き合わせ方向後方に押し込まれた時には、鍔部27が鍔部収納凹部17cから離脱してハウジング17内での浮動が許容されるようになっている。
これにより、マスターフェルール21は、窓17bの両側の縁部17dを中心として、ハウジング17の外部に露出された部分の変位が鍔部27の変位に対して逆向きとなる回転が可能なようにハウジング17の窓17bに回転可能に支持される。
図1(a),図1(b)に示すように、スライダ13のマスター保持部16と対向する後面側には、平面視(図1(a)参照)にてレール14の幅方向両側(図1(a)の上下方向)に延出された係合アーム18aを有する係止レバー18が、スライダ13を貫通する軸18bにより回動可能に軸支されている。軸18bは、レール14の幅方向に対応する方向に延在している。
両係合アーム18aはマスターフェルール21の突き合わせ方向前方に屈曲して延出されており、各係合アーム18aの先端には、それぞれベース本体15の上面15bに対向する向きに係合突起18cが突設されている。
係止レバー18は、係合突起18cがベース本体15のレール14を介した両側に形成された係合凹部15cに対応する位置に到達したときに係止レバー18を軸18b周りに回動させ、係合突起18cを係合凹部15cに係合させることにより、スライダ13がマスターフェルール21の突き合わせ方向後方に後退することを阻止できるようになっている。もちろん、係止レバー18を係合時とは逆方向に回動させて係合突起18cと係合凹部15cとの係合を解除することも可能であり、この状態では、スライダ13はレール14に沿って突き合わせ方向の前後両方にスライド可能である。
図1,図3に示すように、光ファイバ挿入台31は、ベース11に回動可能に取り付けられている。本形態例においては、上述したように、ベース11と光ファイバ挿入台31とはベース11のフェルール保持部12の両支柱12bに貫通された連結軸31aによって連結されている。
光ファイバ挿入台31の上面32には、光ファイバ3のフェルール1への挿入を案内するための光ファイバ案内溝33が形成されている。この光ファイバ案内溝33は、光ファイバ挿入台31のフェルール保持部12に臨む一側に形成された凹陥部31bとこれに対向する他側との間にわたって延在している。光ファイバ案内溝33の幅は、光ファイバ3を両側から位置決めすることができるように、光ファイバ3の幅に対応して形成されている。
さらに、光ファイバ挿入台31の上面32には、光ファイバ案内溝33の延在方向に対して垂直に延びる突条34a,34b,34cが突設されている。これら突条34a,34b,34cは、光ファイバ案内溝33の箇所で中断している。
図1(a),図1(b),図3に示すように、光ファイバ挿入台31の側部には、光ファイバ案内溝33の延在方向(図1(a)の左右方向)と平行に延びる取付軸35が装着されている。取付軸35は光ファイバ挿入台31の上面32から凹陥した凹部38a,38bのところで露出されている。また、両凹部38a,38bの間には突片状の仕切り38が形成されている。
取付軸35には、光ファイバ案内溝33上に配置された光ファイバ3を押さえるためのファイバ押さえ部材36,37(以下、単に押さえ部材という場合がある)が回動可能に軸支されている。
フェルール保持部12側に配置された一方の押さえ部材36は、仕切り38及びこれに通じる中央部の突条34bと光ファイバ挿入台31の一側の突条34aとの間に配置されている。また、他方の押さえ部材37は、仕切り38及びこれに通じる中間部の突条34bと光ファイバ挿入台31の他側の突条34cとの間に配置されている。
押さえ部材36,37は、それぞれ、取付軸35が挿通される基部36a,37aと該基部36a,37aから延びる板状の蓋部36b,37bとを有する。蓋部36b,37bは、取付軸35周りの回動により、光ファイバ挿入台31の上面32と向かい合うようになっている。蓋部36b,37bは、光ファイバ挿入台31の上面32と向かい合う側の面に形成された窪み36c,37cに、ゴム等の緩衝部材36d,37dが固着されている。緩衝部材36d,37dは、蓋部36b,37bが光ファイバ挿入台31の上面32と向かい合ったときに光ファイバ案内溝33の上を覆う箇所に配置されており、光ファイバ案内溝33と蓋部36b,37bとの間に光ファイバを挟んだ際に光ファイバは、緩衝部材36d,37dと当接するようになっている。これにより、光ファイバの損傷を抑制できる。
一方の押さえ部材36は、光ファイバ挿入台31の一側の突条34aと側部の仕切り38との間の範囲において、取付軸35に沿うスライドが許容されており、該押さえ部材36の蓋部36bは、光ファイバ挿入台31の一側の突条34aと中間部の突条34bとの間の範囲を移動しうる。
他方の押さえ部材37は、特に取付軸35に沿ってスライドするようにはなっておらず、その蓋部37bは、光ファイバ挿入台31の中間部の突条34bと他側の突条34cとの間に配置される。
光ファイバ挿入台31には、他方の押さえ部材37の蓋部37bに対向する位置に磁石39が設けられている。ここでは、光ファイバ挿入台31の裏面から凹陥した磁石収納凹部39aが設けられており、磁石39は磁石収納凹部39a内に収納されている。
これにより、押さえ部材37を光ファイバ挿入台31の上面32に向かい合わせたときに、磁石39による吸引力によって押さえ部材37と光ファイバ挿入台31の上面32との間に光ファイバを挟み込む押圧力が作用するようになっている。この押圧力は、光ファイバのスライド移動を阻害しない程度である。
さらに本形態例の光コネクタ組立工具においては、ベース11に対する光ファイバ挿入台31の回動を停止させるための回動停止機構40が設けられている。
ここで回動停止機構40は、図1,図8に示すように、光ファイバ挿入台31の上面32に対向する裏側に形成されたレバー収納溝41と、このレバー収納溝41内に収納された停止レバー42と、光ファイバ挿入台31に埋め込まれ前記停止レバー42を回動可能に軸支する支軸43と、レバー収納溝41の底面41aと停止レバー42の一端42aとにそれぞれ形成されたスプリング受け44a,44b(凹部)に装着されたスプリング44とを有する。
ここで停止レバー42は、正面視(図1(b)参照)両端42a,42bがレバー収納溝41の底面41aに向かうように略くの字形に屈曲しており、平面視(図1(a)参照)光ファイバ案内溝33の延在方向に延びている。
支軸43は、ほぼ前記連結軸31aと同方向に延びている。停止レバー42の一端42aは、支軸43を介してベース11と反対の側であり、他端42bは、支軸43よりもベース11に近い側に位置している。
スプリング44は、レバー収納溝41の底面41aに反力を取って停止レバー42の一端42aを前記底面41aから離間する方向(図1(b)の時計回り方向)に付勢している。
図1(b)に示すように、停止レバー42は特に外力が付加されない状態では、その他端42bをレバー収納溝41の底面41aに当接させて停止している。この際、停止レバー42の他端42bとこれに対向するベース11の一端縁11bとの間にクリアランスが確保されている。この結果、図3に示すように、光ファイバ挿入台31はベース11に対して連結軸31a周りに回動することが許容される。
また、図8に示すように、停止レバー42の一端42aをスプリング44の付勢力に抗してスプリング44を圧縮するように手指等で押圧すると、停止レバー42の他端42bが前記ベース11の一端縁11bに当接する。この結果、光ファイバ挿入台31の連結軸31a周りの回動が停止される。
停止レバー42の他端42b側の端面42cは、停止レバー42の一端42aがレバー収納溝41の底面41aに当接するまで停止レバー42を押し込んだときに、光ファイバ案内溝33の延在方向と垂直になる方向に形成されており、前記端面42cがベース11の一端縁11bに面接触するように光ファイバ挿入台31の向きを調節すると、光ファイバ案内溝33の向きがフェルール保持部12に保持されたフェルール1の突き合わせ方向に真っ直ぐ向かうように調節できるようになっている。
次に、本発明の光コネクタ組立工具の使用方法の一例について説明する。
まず、ファイバ押さえ部材36,37は、図4の二点鎖線に示すように、光ファイバ挿入台31の上面32に対して開いておく。また、フェルール1は、取付ピン12aを介してフェルール保持部12に取り付ける。
次いで、先端部の樹脂被覆を除去して裸光ファイバ3aを露出させた光ファイバ3(図5参照)を光ファイバ挿入台31の光ファイバ案内溝33にセットし、ファイバ押さえ部材36,37を閉じて光ファイバ3を押さえ込む。この際、光ファイバ3は、先端部の裸光ファイバ3aがフェルール保持部12の側に向くように光ファイバ案内溝33上に配置される。
次いで、図7に示すように、フェルール保持部12側の押さえ部材36をフェルール保持部12側に向けてスライドさせることにより、光ファイバ3は押さえ部材36との摩擦によって駆動され、光ファイバ案内溝33上をスライド移動し、光ファイバ案内溝33から押し出されてフェルール1に挿入される。
この際、図3に示すように、光ファイバ案内溝33がフェルール保持部12に保持されたフェルール1の突き合わせ方向(図3の左右方向)よりもやや上方を向くように、ベース11に対する光ファイバ挿入台31の向きを調節する(このときの光ファイバ挿入台31の位置を図3に二点鎖線で示す)。これにより、図5に示すように、光ファイバ3先端の裸光ファイバ3aがフェルール1内の誘い溝4cの上方に到達されるようになり、裸光ファイバ3aを誘い溝4cに載せる作業が容易になる。
裸光ファイバ3aが誘い溝4c上に到達したことは、裸光ファイバ3aをフェルール1の窓4aから目視することにより容易に確認できる。
さらに、停止レバー42の一端42aを押し込むと、停止レバー42が支軸43回りに回動して停止レバー42の他端42bがベース11の一端縁11bに当接し、光ファイバ案内溝33の向きをフェルール保持部12に保持されたフェルール1の突き合わせ方向に真っ直ぐ向かうように調節することができる。
光ファイバ3は、図7に示すように裸光ファイバ3aが光ファイバ挿入穴2を通ってさらにフェルール1の先端面5から突出するまで押し込まれる(突出量L)。光ファイバの挿入後、一方の押さえ部材36は光ファイバ挿入台31の上方に開いておく。光ファイバ3は突条34b,34c間に固定された他方の押さえ部材37によって保持される。
光ファイバ3の端面がフェルール1の先端面5から突出した状態で、図8に示すように、スライダ13をレール14に沿ってスライド移動させ、マスターフェルール21をフェルール1に当接させる。
フェルール1の光ファイバ挿入穴2に挿入された裸光ファイバ3aは、マスターフェルール21の光ファイバ23に突き当たるまで押し込まれる。マスターフェルール21との当接により、裸光ファイバ3aの端面の位置がフェルール1の先端面5に対して位置決めされる。
光ファイバ3の端面がマスターフェルール21(具体的にはマスターフェルール21側の光ファイバ23)に突き当たると、光ファイバ3がマスターフェルール21によってフェルール1の後端側に押し込まれ、フェルール1の後端面6とフェルール保持部12側の他方の押さえ部材37との間で光ファイバ3が光ファイバ案内溝33の上方にたわむことになる。これにより、光ファイバ3がマスターフェルール21に突き当たって位置決めされたことを認識することができる。また、光ファイバ3自身の弾性力により、マスターフェルール21に対する光ファイバ3の押圧力を確保することができる。
なお、フェルール1がマスターフェルール21に押圧される前に、フェルール1と他方の押さえ部材37との間隔は、光ファイバ3のたわみ(曲がり)が過度とならない程度、確保する。他方の押さえ部材37は、マスターフェルール21の突き当りによって光ファイバ3が突き合わせ方向の後方に後退することを阻止するためのストッパーとして機能する。
スライダ13の係止レバー18を操作して係合突起18cを係合凹部15cに係合させる。これにより、スライダ13がマスターフェルール21の突き合わせ方向後方に後退することを阻止され、フェルール1とマスターフェルール21との突き合わせ状態を容易に維持することができる。
フェルール1の窓4aから接着剤を注入し、フェルール1内で光ファイバ3を固定する。光ファイバ3の接着固定後、係止レバー18を操作して係合突起18cと係合凹部15cと係合を解除し、スライダ13をマスターフェルール21の突き合わせ方向後方に後退させてから、光ファイバ挿入台31の押さえ部材37を開け、フェルール1をフェルール保持部12の取付ピン12aから取り外す。フェルール保持部12の両支柱12b,12bの間は上方に空間が開けているので、先端にフェルール1が組み立てられた光ファイバ3を光ファイバ挿入台31から取り外すには、光ファイバ挿入台31の上方に持ち上げることで、容易に取り外すことができる。
以上のようにして、光ファイバ3の先端部にフェルール1を取り付け、光コネクタを組み立てることができる。
本発明の光コネクタ組立工具によれば、ベースのフェルール保持部に向かって延在形成された光ファイバ案内溝を有する光ファイバ挿入台が前記ベースに対して回動可能に取り付けられているので、光ファイバをフェルールに挿入するための挿入治具が前記ベースから分離することがない。したがって、例えば電柱の上等、足場の不安定な場所で組立作業をする場合でも作業を容易に行うことができる。工具と別体になったファイバホルダが省略できるので、ファイバホルダを落としてしまうなどの不都合を避けられる。
光ファイバ挿入台が前記ベースに対して回動可能に取り付けられているので、フェルールの光ファイバ挿入穴に対して光ファイバ案内溝の向きを簡単に調整することができ、フェルールに対する光ファイバの挿入を容易かつ確実に行うことができる。
以上により、工具の構造を簡略化することができ、工具の小型化や低価格化なども実現できる。また、作業手順を簡略化することができ、作業性や能率を向上させることが可能となる。
ヘッド部に保持されるマスターフェルールがガイドピンを介してフェルールと接続(嵌合)することが可能であるので、フェルールに対するマスターフェルールの位置決めが容易である。マスターフェルールがフェルールとの突き合わせ方向に対する垂直方向へ浮動可能に設けられているので、マスターフェルールのガイドピンの位置がフェルールのガイドピン穴の位置と多少ずれていたとしても、ガイドピンをフェルールのガイドピン穴に確実に嵌合させることができる。
光ファイバ案内溝上に配置された光ファイバを押さえるためのファイバ押さえ部材が光ファイバ挿入台に取り付けられているので、光ファイバが光ファイバ案内溝から外れることを抑制でき、作業性を向上することができる。
フェルール保持部側に配置された一方のファイバ押さえ部材が、光ファイバを押さえた状態のままで光ファイバ案内溝の延在方向に沿うスライドが許容されているので、光ファイバが光ファイバ挿入台の上面から浮き上がったり光ファイバ案内溝から外れたりすることがなく、光ファイバを光コネクタに向かう適切な向きに駆動することができる。さらに、挿入作業の間、他方の押さえ部材が光ファイバを押さえ続けているので、両方の押さえ部材によって光ファイバを確実に押さえることができ、光ファイバが光ファイバ挿入台の上面から浮き上がったり光ファイバ案内溝から外れたりすることがない。
ベースに対する光ファイバ挿入台の回動を停止させる回動停止機構が設けられているので、光ファイバ挿入台の予期せぬ回動により光ファイバやフェルールの位置関係がずれたりすることを防止できる。回動停止機構は、停止レバーの押圧だけで簡単に操作でき、また、停止レバーに対する押圧力を解除すると、光ファイバ挿入台は回動可能な状態に自動的に復帰する。
フェルール保持部が、フェルールの先端面に対向する後端面の側からフェルールのガイドピン穴に挿入される取付ピンを有するので、フェルールの取り付けや位置決めが容易である。
フェルールの後方(ここではフェルールの後端面と光ファイバのストッパーとなる他方の押さえ部材との間)に、光ファイバ3がたわむことを許容する空間を確保したので、光ファイバのたわみ変形により、光ファイバがマスターフェルールに突き当たって位置決めされたことを認識することができる。また、光ファイバ自身の弾性力により、マスターフェルールに対する光ファイバの押圧力を確保することができる。
以上、本発明を最良の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、ベース、フェルール保持部、スライダ、マスターフェルール、回動停止機構などの構成や構造などは、上記実施の形態に特に限定されるものではない。
フェルールの心数(光ファイバ挿入穴の個数)は、特に限定されるものではない。
本発明は、例えば光通信など各種分野で、光ファイバの先端に光コネクタを組み立てる作業などに利用することができる。
本発明の光コネクタ組立工具の一例を示す(a)平面図、(b)部分切欠正面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 図1のIV−IV線に沿う断面図である。 マスターフェルールの一例を示す部分切欠正面図である。 フェルールの一例を示す断面図である。 フェルールに光ファイバを挿入する様子を説明する概略図である。 フェルールとマスターフェルールとの先端面同士を突き合わせた状態を示す部分切欠正面図である。
符号の説明
1…フェルール、2…光ファイバ挿入穴、3…光ファイバ、5…フェルールの先端面、6…フェルールの後端面、11…ベース、12…フェルール保持部、12a…取付ピン、13…スライダ、21…位置決め部材(マスターフェルール)、22…光ファイバ挿入穴、24…ガイドピン、25…マスターフェルールの先端面、31…光ファイバ挿入台、32…光ファイバ挿入台の上面、33…光ファイバ案内溝、36…ファイバ押さえ部材(一方の押さえ部材)、37…ファイバ押さえ部材(他方の押さえ部材)、40…回動停止機構。

Claims (6)

  1. 光コネクタのフェルール(1)の先端面(5)に開口した光ファイバ挿入穴(2)への光ファイバ(3)の挿入に用いられる光コネクタ組立工具であって、
    一端にフェルールを着脱自在に保持するフェルール保持部(12)が設けられたベース(11)と、前記フェルール保持部に保持されたフェルールの先端面に当接することにより前記光ファイバ挿入穴に挿入された光ファイバの端面を位置決めする位置決め部材(21)と、前記位置決め部材を保持して前記フェルール保持部に向かう方向にスライド移動可能となるように前記ベースに取り付けられたスライダ(13)と、前記ベースに回動可能に取り付けられた光ファイバ挿入台(31)とを有し、
    前記光ファイバ挿入台の上面(32)にはフェルール保持部に向かって延びる光ファイバ案内溝(33)が延在形成されており、前記光ファイバ挿入台は、前記ベースに対する回動によってフェルール保持部に保持されたフェルールに対する光ファイバ案内溝の向きが可変になっており、
    前記光ファイバ案内溝上に配置された光ファイバを押さえるためのファイバ押さえ部材(36,37)が複数、前記光ファイバ挿入台に取り付けられて、かつ前記光ファイバ案内溝の延在方向に並べられ、
    これらファイバ押さえ部材のうち最もフェルール保持部の近くに配置されたファイバ押さえ部材(36)は、前記光ファイバを押さえた状態のままで前記光ファイバ案内溝の延在方向に沿うスライドが許容され、
    かつ他方のファイバ押さえ部材(37)は、前記光ファイバ案内溝の延在方向に対して固定されており、
    前記位置決め部材は、複数のファイバ押さえ部材のうち最もフェルール保持部の近くに配置されたファイバ押さえ部材(36)を前記光ファイバ挿入台の上方に開いた状態にて、前記スライダのスライド移動によって、前記フェルール保持部に保持された前記フェルールの先端面から突出した前記光ファイバの端面に突き当たり、さらに前記光ファイバを前記フェルールの後端側に押し込むことによって、該光ファイバを前記フェルールの後端面と前記他方のファイバ押さえ部材との間で光ファイバ案内溝の上方にたわませるように構成されていることを特徴とする光コネクタ組立工具(10)。
  2. 前記光ファイバ挿入台の前記上面(32)に対向する裏側に形成されたレバー収納溝(41)と、このレバー収納溝内に収納された停止レバー(42)と、前記停止レバーを回動可能に軸支する支軸(43)と、前記レバー収納溝の底面(41a)と前記停止レバーの前記支軸を介して前記ベースとは反対の側に位置する一端(42a)との間に装着されたスプリング(44)とを有し、前記停止レバーの前記一端(42a)が前記スプリングの付勢力に抗して押圧されたときに、前記停止レバーの他端(42b)がこれに対向する前記ベースの一端縁(11b)に当接することにより、前記ベースに対する前記光ファイバ挿入台の回動を停止させる回動停止機構(40)が設けられ、
    該回動停止機構の前記停止レバーは、その一端(42a)が、前記スプリングによって前記レバー収納溝の底面から離間する方向に付勢され、前記支軸を介してベース側の他端(42b)が前記レバー収納溝の底面に当接されており、
    前記停止レバーの前記他端(42b)が前記レバー収納溝の底面に当接した状態で、前記停止レバーの前記他端(42b)と前記ベースの端縁(20b)との間にクリアランスが確保されて前記光ファイバ挿入台の前記ベースに対する回動が許容され、前記停止レバーの前記一端(42a)が前記スプリング(44)を圧縮するように押圧されて前記レバー収納溝の底面(41a)に当接されたときに、前記他端(42b)側の端面(42c)が前記光ファイバ挿入台の前記光ファイバ案内溝(33)の延在方向に垂直の向きとなり、該端面(42c)が前記ベースの端縁(20b)に面接触されることで、前記光ファイバ案内溝(33)が前記フェルール保持部(21)に保持されるフェルール(1)の光ファイバ挿入穴(2)の中心軸線と平行になるように前記光ファイバ挿入台の前記ベースに対する向きが固定されることを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ組立工具。
  3. 前記位置決め部材は、前記フェルール先端面と当接する先端面(25)に開口した光ファイバ挿入穴(22)を有するマスターフェルールであり、このマスターフェルールの光ファイバ挿入穴(22)のそれぞれには、前記フェルールの光ファイバ挿入穴(2)に挿入された光ファイバ(3)の端面に突き当てられるための光ファイバ(23)が挿通及び固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光コネクタ組立工具。
  4. 前記マスターフェルールは前記フェルールの先端面に開口したガイドピン穴に嵌合するガイドピン(24)が前記マスターフェルールの先端面に突設されているとともに、前記スライダ(13)は、有底のスプリング収納穴(16a)と、このスプリング収納穴(16a)の底面(16b)とマスターフェルール(21)の後端面(26)との間に収納されたスプリング(16c)と、前記スプリング収納穴(16a)が開口する側に設けられ前記マスターフェルールが挿入されマスターフェルール(21)の後端に設けられた鍔部(27)が抜け出さない程度の開口量とされた窓(17b)を有するハウジング(17)を有し、ハウジング(17)の窓(17b)のスプリング収納穴(16a)に臨む側である裏側には、クリアランスによりマスターフェルール(21)の鍔部(27)の浮動を許容して収納する鍔部収納凹部(17c)が形成され、マスターフェルール(21)は、スプリング(16c)の付勢力に抗して突き合わせ方向後方に押し込まれた時に、前記スライダを基準とした座標系において、窓(17b)の両側の縁部(17d)のいずれか片方を選択的に回転の中心として、前記鍔部収納凹部(17c)内で回転可能とされていることを特徴とする請求項3に記載の光コネクタ組立工具。
  5. 前記フェルール保持部は、前記フェルールのガイドピン穴に前記フェルールの先端面に対向する後端面(6)の側から挿入される取付ピン(12a)を有することを特徴とする請求項4に記載の光コネクタ組立工具。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の光コネクタ組立工具を用いた光コネクタ組立方法であって、
    最もフェルール保持部の近くに配置されたファイバ押さえ部材(36)を、光ファイバ案内溝(33)の延在方向に沿ってスライドさせることにより、前記ファイバ押さえ部材に押さえ込まれた光ファイバ(3)をフェルール保持部(12)に保持されたフェルール(1)の光ファイバ挿入穴(2)に挿入した後、
    前記光ファイバの端面が前記フェルールの先端面(5)から突出し、かつ前記光ファイバが他方のファイバ押さえ部材(37)に保持された状態で、複数のファイバ押さえ部材のうち最もフェルール保持部の近くに配置されたファイバ押さえ部材(36)を前記光ファイバ挿入台の上方に開き、スライダ(13)のスライド移動によって位置決め部材(21)を前記フェルールに当接させ、前記光ファイバが前記フェルールの後端面と前記他方のファイバ押さえ部材との間で前記光ファイバ案内溝の上方にたわむようにし、
    この光ファイバがたわんだ状態で、前記フェルール内に接着剤を注入して前記光ファイバを固定することを特徴とする光コネクタ組立方法。
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