JP3869176B2 - 光コネクタ組立装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば複数の光ファイバを並設してなる光ファイバテープをフェルールに挿入固定して、光コネクタを組立るために用いられる光コネクタ組立装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、光通信用として、MT(Mechanical Transferable)コネクタと呼ばれる光コネクタが一般的に用いられている。MTコネクタは、図8に示すように、複数の光ファイバ9を並設してなる光ファイバテープ(光ファイバテープ心線)12を、光コネクタ組立用のフェルール8に挿通固定して形成されている。フェルール8の接続端面15側には、光ファイバ9を挿通する光ファイバ挿通孔13が複数(同図では4個)形成されており、光ファイバ挿通孔13の内径は光ファイバ9の径とほぼ同じ大きさに形成されている。光ファイバ挿通孔13に挿通された光ファイバ9の接続端面(先端面)は、フェルール8の接続端面15とほぼ同一面とされている。
【0003】
図9の(a)〜(c)には、従来の一般的なMTコネクタの組立工程が、図8のA−A方向の断面図により示されており、図9の(d)には、フェルール8を図8のB−B方向で切断したときの断面図が示されている。図9の(a)、(d)に示すように、前記フェルール8には、前記光ファイバ挿通孔13に連通して、該光ファイバ挿通孔13に対応する光ファイバ配列溝7が形成されている。なお、光ファイバ配列溝7は、U字形状またはV字形状を呈しており、同図の(a)〜(c)に示されている光ファイバ配列溝7は、光ファイバ配列溝7の底面を示している。
【0004】
光ファイバ配列溝7の形成部に連通し、段部16を介してテープ挿入部17が形成されている。また、テープ挿入部17に連通して、テープ挿入部17よりも径が大きいブーツ挿入部18が形成されており、フェルール8の上面側には、接着剤注入穴19が形成されている。また、フェルール8の接続端面側には、接続用の位置決めピンを嵌合するピン嵌合穴(図示せず)が形成されている。
【0005】
MTコネクタを組み立てるときには、図9の(a)に示すように、光ファイバテープ12の被覆を除去して、適宜の長さの光ファイバ(裸光ファイバ)9を露出させ、光ファイバテープ12の被覆部にブーツ25を取り付けた状態とする。そして、この光ファイバテープ12をフェルール8のブーツ挿入部18側から挿入し、光ファイバ9を光ファイバ配列溝7の底面に沿わせて挿入する。そうすると、同図の(b)に示すように、光ファイバ9は、光ファイバ配列溝7に連通した光ファイバ挿通孔13に挿通され、光ファイバ9の先端側がフェルール8の接続端面15より突出した状態となる。
【0006】
この突出した光ファイバ9の先端をフェルール8の接続端面15とほぼ同一面に揃えるために、一般には、光ファイバ9の先端面とフェルール8の接続端面15を一体的に研磨することが行なわれているが、最近では、別の方法が提案されている。この提案は、図6に示すような光コネクタ組立装置を用い、光ファイバ9の先端位置を調整する(先端を揃える)光ファイバ位置調整治具としてのダミーフェルール20によって、フェルール8に挿入されている光ファイバ9を押して光ファイバ9の先端面を揃えようとするものであり、以下、この提案の装置について説明する。
【0007】
上記提案の光コネクタ組立装置は、図6に示すように、フェルールセットステージ6と光ファイバセットステージ11をベース1上に対向配置して形成されている。フェルールセットステージ6の一端側には、光コネクタ組立用のフェルール(ファイバ用フェルール)8をセットするフェルールセット部10が設けられ、フェルールセット部10に対向して、治具取り付け部としてのダミーフェルール取り付け部22がフェルールセット部10と間隔を介して配置されている。
【0008】
前記ダミーフェルール20はファイバ用フェルール8と同様に構成されたフェルールの接続端面27側に、ファイバ用フェルール8の光ファイバ挿通孔13の形成位置に対応させて複数のダミー光ファイバ(図示せず)を設け、また、接続端面27側に、ファイバ用フェルール8に嵌合する位置決めピン21を突出させて設けたものである。前記ダミー光ファイバの先端面はダミーフェルール20の接続端面27よりも例えば約2μm突出して設けられている。
【0009】
また、ダミーフェルール20は前記ダミーフェルール取り付け部22に取り付けられており、図7に示すように、ダミーフェルール取り付け部22に連係してダミーフェルール移動操作部26が設けられている。ダミーフェルール移動操作部26は、ダミーフェルール取り付け部22を前記ファイバ用フェルール8側に進退移動させる治具移動操作部として機能する。ダミーフェルール移動操作部26とダミーフェルール取り付け部22は連係して、ダミーフェルール移動操作部26の操作により、フェルールセットステージ6の上面に沿って、ファイバ用フェルール8に挿入される光ファイバ9の長手方向(図のZ方向)にスライド移動する。
【0010】
ダミーフェルール移動操作部26とダミーフェルール取り付け部22は、連係シャフト44を介して連係されており、連係シャフト44の周りには、ダミーフェルール取り付け部22とダミーフェルール移動操作部26とを反発させる方向に付勢するばね43が設けられている。なお、図6には、図の簡略化のために、図7に示したようなダミーフェルール移動操作部26とダミーフェルール取り付け部22の連係構造を省略して示している。
【0011】
ダミーフェルール移動操作部26には、ボタン支持シャフト47を持つボタン48がボタン支持シャフト47と一体的に上下方向移動自在に設けられており、該ボタン支持シャフト47の上端部とボタン48は、ダミーフェルール移動操作部26の上面よりも上側に突出して設けられている。なお、前記ダミーフェルール移動操作部26やボタン支持シャフト47、ボタン48は、いずれも金属により形成されており、金属の色(例えば黒色)を呈している。
【0012】
ボタン支持シャフト47の周りには、ボタン支持シャフト47とボタン48を下側に付勢する付勢手段としてのばね45が、ダミーフェルール移動操作部26の上端部とボタン支持シャフト47の鍔部52との間に設けられている。
【0013】
前記フェルールセットステージ6には、ボタン支持シャフト47の下端部を嵌合するボタン支持シャフト嵌合部としての嵌合穴46が形成されている。この嵌合穴46は、ダミーフェルール移動操作部26の移動操作によってダミーフェルール20が前記フェルール8に挿入されている光ファイバの先端位置を調整する(先端を揃える)のに適した適正調整位置に達したときに、前記ばね45の付勢力を利用して前記ボタン支持シャフト47の下端部を嵌合するように形成されている。
【0014】
上記提案の装置は以上のように構成されており、この装置を用いて光コネクタを組み立てるときには、まず、図6の(a)に示すように、フェルールセット部10にファイバ用フェルール8をセットし、ホルダ40に保持した光ファイバテープ12の接続端面側をファイバ用フェルール8側に向けて前記光ファイバセットステージ11に配置する。なお、光ファイバテープ12の接続端面側は、適宜の長さの光ファイバ9を露出させた状態とする。そして、同図の(b)に示すように、光ファイバテープ12をファイバ用フェルール8側にスライド移動して、光ファイバテープ12の光ファイバ9側をファイバ用フェルール8に挿入する。
【0015】
そうすると、図7の(a)に示すように、光ファイバ9の先端側がファイバ用フェルール8の接続端面15よりも突出した状態となるので、この突出した光ファイバ9の先端をファイバ用フェルール8の接続端面15とほぼ同一面に揃えるために、ダミーフェルール移動操作部26の操作によって、同図の(b)に示すようにダミーフェルール20をファイバ用フェルール8側に近づける。そうすると、ダミーフェルール20に設けられている位置決めピン21がファイバ用フェルール8の接続端面15側に設けられているピン嵌合穴(図示せず)に挿入嵌合し、ダミーフェルール20の接続端面27がファイバ用フェルール8の接続端面15に突き当たる。
【0016】
そして、さらにダミーフェルール移動操作部26を図の右側にスライド移動させると、ダミーフェルール移動操作部26とダミーフェルール取り付け部22との間に介設されているばね43が圧縮され、ダミーフェルール20が前記適正調整位置に達したときに、ダミーフェルール移動操作部26に設けられているボタン支持シャフト47の下端部がフェルールセットステージ6の嵌合穴46に嵌合する。
【0017】
そうすると、この嵌合によって、ボタン支持シャフト47とボタン48が下側に下がり、ダミーフェルール移動操作部26がフェルールセットステージ6に係止される。ここで、前記ばね43の反発力がダミーフェルール20を介してファイバ用フェルール8に加えられ、ファイバ用フェルール8に挿入されている光ファイバ9に適切な押し込み力が加えられ、光ファイバ9の先端面が、例えばフェルール8の接続端面15よりも約2μm内側に入った状態(接続端面15より約2μm凹んだ状態)に揃えられる。
【0018】
以上のようにして光ファイバ9の先端面を揃えたら、ファイバ用フェルール8の接着剤注入穴に接着剤を注入し、硬化させた上で、前記ばね45によって下側に付勢されているボタン48とボタン支持シャフト47を、ばね45の付勢力に抗して上側に押し上げ、ボタン支持シャフト47の下端部を前記嵌合穴46から外す。そして、ダミーフェルール移動操作部26を図の左側にスライド移動させると、ダミーフェルール20がファイバ用フェルール8から離れ、ダミーフェルール移動操作部26、ダミーフェルール取り付け部22、ダミーフェルール20は元の位置に戻る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記提案において、光ファイバ9の先端面を適切に揃えるためには、ダミーフェルール20を前記適正調整位置に移動し、ファイバ用フェルール8に挿入されている光ファイバ9に適切な押し込み力を加えることが重要である。そこで、上記提案においては、ダミーフェルール20が前記適正調整位置に達したときに、ダミーフェルール移動操作部26に設けられているボタン支持シャフト47の下端部がフェルールセットステージ6の嵌合穴46に嵌合し、この嵌合によって、ボタン支持シャフト47とボタン48が下側に下がるように構成されている。
【0020】
しかしながら、図7の(a)、(b)に示したように、ボタン支持シャフト47の上端部とボタン48は、常にダミーフェルール移動操作部26よりも上側に突出する態様で設けられており、ダミーフェルール20が同図の(a)に示す待機位置にあるときにも、同図の(b)に示す適正調整位置に達してボタン48が下側に下がったときにも、ボタン48とボタン支持シャフト47の上端部がダミーフェルール移動操作部26よりも上側に突出している。そのため、ボタン48がどこまで下がったら、ダミーフェルール20が前記適正調整位置に達したのかが分かり難かった。
【0021】
そのため、上記提案の装置において、ダミーフェルール20をファイバ用フェルール8側に進退移動させるときに、ダミーフェルール20が前記適正位置に達する前にダミーフェルール移動操作部26の移動操作(図の右側へのスライド移動操作)をやめてしまい、中途半端な位置でダミーフェルール移動操作部26を止めてしまうことがあり、そうなると、ばね43からの押し込み力を光ファイバ9に適切に加えることができず、組み立てられた光コネクタが不良となってしまうといった問題が生じた。
【0022】
また、その逆に、ダミーフェルール20が前記適正位置に達しているのにもかかわらず、ダミーフェルール移動操作部26の移動操作(図の右側へのスライド移動操作)をさらに行なおうとすると、ファイバ用フェルール8の接続端面15やダミーフェルール20の接続端面27に余計な力が加えられ、接続端面15,27を傷つける虞があり、また、ボタン支持シャフト47やばね45にも歪みが加えられる虞があった。
【0023】
さらに、上記提案の装置においては、ダミーフェルール20をファイバ用フェルール8から外す際に、ボタン支持シャフト47の下端部を前記嵌合穴46から外すときにも、ボタン48がどこまで上がったらボタン支持シャフト47の下端部が嵌合穴46から外れたかが分かり難かったために、ダミーフェルール20を前記適正調整位置から前記待機位置に戻す操作の作業性も悪かった。
【0024】
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、光ファイバ位置調整治具を確実に適正調整位置に移動することにより、光ファイバ位置調整治具をファイバ用フェルールに突き当ててファイバ用フェルールの光ファイバ先端面を揃えることができ、それにより、歩留まり良く光コネクタを組み立てることができる光コネクタ組立装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明は、光ファイバが挿入されるファイバ用フェルールを取り付けるフェルールセット部と、前記ファイバ用フェルールに挿入されて当該フェルールの接続端面から突き出している光ファイバの先端を押し込み後退させてその光ファイバの先端位置を調整する光ファイバ位置調整治具を取り付ける治具取り付け部とが間隔を介して配置されており、該治具取り付け部に連係して該治具取り付け部を前記ファイバ用フェルール側に進退移動させる治具移動操作部が設けられており、該治具移動操作部にはその上面に開口する開口部が設けられて該開口部には下端にボタン支持シャフトが固定された確認ボタンが該確認ボタンを上側にして挿入されており、前記光ファイバ位置調整治具による前記光ファイバ先端の押し込み移動位置が前記ファイバ用フェルールに挿入されている光ファイバ先端の予め定められた調整位置に達した場合に前記ボタン支持シャフトの下端部が落ち込んで嵌合する嵌合部が設けられ、前記治具移動操作部の上面の前記開口部を囲む部位の面は前記ボタン支持シャフトの下端部が前記嵌合部に落ち込み嵌合したときの確認ボタンの移動位置とボタン支持シャフトの下端部が前記嵌合部に落ち込んでいない状態時の確認ボタンの位置とを区別判断するための基準面と成している構成をもって課題を解決する手段としている。
【0026】
また、第2の発明は、上記第1の発明の構成に加え、前記確認ボタンと基準面との成す面が、光ファイバ位置調整治具の移動位置が光ファイバの予め定めた調整位置に達した場合とそうでない場合とで、凸面、平面、凹面のうちのいずれか互いに異なる状態をそれぞれとる構成をもって課題を解決する手段としている。
【0027】
さらに、第3の発明は、上記第1の発明の構成に加え、前記確認ボタンがボタン支持シャフトと一体的に上下方向移動自在に設けられ、該ボタン支持シャフトと前記確認ボタンを下側に付勢する付勢手段が設けられており、光ファイバ位置調整治具が適正調整位置に達したときに前記ボタン支持シャフトの下端部がボタン支持シャフト嵌合部に嵌合することにより前記確認ボタンが治具移動操作部の基準面以下に下がる構成と成し、前記治具移動操作部には前記確認ボタンを前記付勢手段の付勢力に抗して上側に押し上げて前記ボタン支持シャフト下端部の前記ボタン支持シャフト嵌合部との嵌合を解除する押し上げ機構が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0028】
さらに、第4の発明は、上記第3の発明の構成に加え、前記押し上げ機構はボタン支持シャフトを左右両側から間隔を介して挟む態様で設けられた挟持部を有しており、該挟持部を前記ボタン支持シャフト側に寄せたときに確認ボタンを上側に押し上げ移動する機構が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0029】
さらに、第5の発明は、上記第1乃至第4の発明のいずれか一つに記載の構成に加え、前記確認ボタンの上面の色は治具移動操作部の基準面の色と異なる色とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0030】
さらに、第6の発明は、上記第1乃至第5のいずれか一つに記載の発明の構成に加え、前記光ファイバ位置調整治具はダミーフェルールとした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0031】
上記構成の本発明において、光ファイバが挿入されるファイバ用フェルールがフェルールセット部にセットされ、該フェルールセット部に間隔を介して対向配置された治具取り付け部には、前記ファイバ用フェルールに挿入されている光ファイバの先端位置を調整する(先端を揃える)光ファイバ位置調整治具が取り付けられる。そして、この光ファイバ位置調整治具は、前記治具取り付け部に連係した治具移動操作部によってファイバ用フェルール側に進退移動させられる。
【0032】
本発明に設けられている治具移動操作部には、前記光ファイバ位置調整治具の移動位置が前記ファイバ用フェルールに挿入されている光ファイバの適正調整位置に達した場合に移動する確認ボタンと該確認ボタンの周囲に設けられた基準面とが設けられているので、基準面と確認ボタンとの相対位置の違い(例えば、確認ボタンと基準面との成す面が、光ファイバ位置調整治具の移動位置が光ファイバの予め定めた調整位置に達した場合とそうでない場合とで、凸面、平面、凹面のうちのいずれか互いに異なる状態をそれぞれとること)によって、光ファイバ位置調整治具の適正調整位置を明確に知ることが可能となる。
【0033】
したがって、本発明においては、治具移動操作部によって、光ファイバ位置調整治具を確実に予め定めた調整位置に移動することが可能となり、それにより、光ファイバ位置調整治具をファイバ用フェルールに突き当ててファイバ用フェルールの光ファイバ先端面を適切な位置に揃えることが可能となり、光コネクタの組立歩留まりを向上させることが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。図2には、本発明に係る光コネクタ組立装置の一実施形態例の要部構成とその動作が側面図により示されており、図1には、この光コネクタ組立装置における特徴的なダミーフェルール移動操作部26の周辺構造とその動作が側面図により示されている。
【0035】
本実施形態例の光コネクタ組立装置は、図6、7に示した提案の装置とほぼ同様に構成されており、本実施形態例の光コネクタ組立装置は、図2に示すように、ベース1上にフェルールセットステージ6と光ファイバセットステージ11とを対向配置して形成されている。
【0036】
図1に示すように、フェルールセットステージ6には、フェルールセット部10とダミーフェルール取り付け部22が間隔を介して配置されており、ダミーフェルール取り付け部22にはダミーフェルール20が取り付けられている。また、ダミーフェルール取り付け部22に連係してダミーフェルール移動操作部26が設けられており、ダミーフェルール移動操作部26のダミーフェルール取り付け部22との連係構成およびダミーフェルール20、ダミーフェルール取り付け部22の構成は、図6、7に示した提案の装置と同様である。
【0037】
本実施形態例が、図6、7に示した前記提案の装置と異なる特徴的なことは、ダミーフェルール移動操作部26に基準面29と確認ボタン28とを設け、確認ボタン28によりダミーフェルール20の前記適正調整位置を明確に知ることができるようにしたことである。
【0038】
すなわち、確認ボタン28は、図1の(a)および図2の(a)に示すように、ダミーフェルール20の移動位置が、前記ファイバ用フェルール8に挿入されている光ファイバ9の適正調整位置に達する前には基準面29よりも上側に突出し、図1の(b)および図2の(b)に示すように、ダミーフェルール20が前記適正調整位置に移動したときに前記基準面29以下に下がることにより、ダミーフェルール20の適正調整位置を知らせるものである。
【0039】
前記確認ボタン28の上面の色は基準面29の色と異なる色と成しており、基準面29を含むダミーフェルール移動操作部26の色が黒であるのに対し、例えば確認ボタン28の上面は赤と成している。なお、図3には、本実施形態例の光コネクタ組立装置の外観図が示されており、同図の(a)には、確認ボタン28の上面を斜線により示した。図4に示すように、ダミーフェルール移動操作部26の上面部を形成する天板53の上面が基準面29となっている。天板53には、確認ボタン28が挿入されている開口部54が形成されている。ここでは、基準面29と確認ボタン28の上面の高さが同じになったときに、基準面29が確認ボタン28をほぼ隙間なく囲うような態様となるよう、平坦な面として形成されている。
【0040】
図4の(a)、(b)に示すように、確認ボタン28はボタン支持シャフト47上に固定され、ボタン支持シャフト47と一体的に上下方向移動自在に設けられている。また、確認ボタン28を下側に付勢する付勢手段としてのばね45が設けられており、ダミーフェルール20の移動操作によって、ダミーフェルール20が前記適正調整位置に達したときに、図4の(a)に示すように、ばね45の付勢力を利用してボタン支持シャフト47の下端部が嵌合穴46に嵌合することにより、確認ボタン28がダミーフェルール20の基準面29以下に下がる構成と成している。
【0041】
さらに、ダミーフェルール移動操作部26には確認ボタン28を前記ばね45の付勢力に抗して上側に押し上げて、ボタン支持シャフト47の下端部の嵌合穴46との嵌合を解除する押し上げ機構が設けられている。この押し上げ機構はボタン支持シャフト47を左右両側から間隔を介して挟む態様で設けられた挟持部41を有しており、挟持部41は、それぞれ、ばね(図示せず)によってボタン支持シャフト47と反対側に付勢されている。
【0042】
挟持部41には、テーパ面50が形成されており、テーパ面50は、図4の(b)の矢印Aに示すように挟持部41をボタン支持シャフト47側に寄せたときに、矢印Bに示すように確認ボタン28を上側に押し上げ移動する押し上げカム面として機能する。
【0043】
なお、本実施形態例において、フェルールセットステージ6や光ファイバセットステージ11の詳細な構成は特に限定されるものではないが、例えば図3に示すように、フェルールセットステージ6をベース1に対して図のZ方向にスライド移動自在の台座部2によって支持し、台座部2をスライド移動させることにより、フェルールセットステージ6を図のθ方向に傾動自在に設けることが望ましい。
【0044】
このように構成すると、フェルールセット部10にセットされるファイバ用フェルール8の光ファイバ配列溝7に光ファイバ9を挿入する際に、フェルールセットステージ6を斜め下方側に傾けて光ファイバ配列溝7を挿入光ファイバ9の斜め下側に配置し、その後、フェルールセットステージ6を斜め上側に傾けて光ファイバ配列溝7を光ファイバ9の下側から光ファイバ9に近づけ、光ファイバ配列溝7に光ファイバ9を挿入することができ、ファイバ用フェルール8への光ファイバ9の挿入をスムーズに行なえるようにすることができる。
【0045】
なお、本明細書において、フェルールセットステージ6の傾動機構および傾動動作の詳細な説明は省略するが、例えば、揺動支点31を支点として揺動する揺動シャフト32を介して台座部2を操作レバー30に連係し、操作レバー30の揺動操作によって台座部2を前記スライド移動させてフェルールセットステージ6を傾動させるようにすると、フェルールセットステージ6の傾動操作を容易に行なえるようにすることができる。
【0046】
本実施形態例は以上のように構成されており、次に、本実施形態例の光コネクタ組立装置を用いた光コネクタ組立動作について説明する。
【0047】
なお、光ファイバテープ12を光ファイバセットステージ11にセットする前に、まず、例えば、図5の(a)に示すようにホルダ40に保持し、同図の(b)に示すように、光ファイバテープ12の先端側の被覆を適宜の長さだけ除去し、適宜の長さの光ファイバ9を露出させる。
【0048】
その後、同図の(c)に示すように、ファイバカッター等を用いて光ファイバ9の先端側を切断することで、光ファイバテープ12をファイバ用フェルール8に挿入したときに、光ファイバ9の先端がフェルール8の接続端面15とほぼ同一面となる長さ(図のAに示す長さ)に光ファイバ9の露出長さを形成する。また、ファイバカッターを用いて光ファイバ9の先端を切断することにより、光ファイバ9の先端面を鏡面とする。
【0049】
上記のようにして形成した光ファイバテープ12を図2の(a)に示すようにして、ホルダ40に保持した状態で光ファイバセットステージ11にセットし、前記の如くファイバ用フェルール8をフェルールセットステージ6のフェルールセット部10にセットした後、図1の(a)、図2の(b)、図3の(b)に示すように、光ファイバテープ12を移動させ、ファイバ用フェルール8に挿入し、光ファイバ9を光ファイバ挿通孔13に挿入する。
【0050】
上記光ファイバテープ12のファイバ用フェルール8への挿入時は、図1の(a)に示すように、ダミーフェルール20を前記待機位置に待機させて行なう。そして、光ファイバテープ12の光ファイバ9をファイバ用フェルール8の光ファイバ挿通孔13に挿入した後、同図の(b)に示すように、ダミーフェルール移動操作部26を図の右側に移動させ、ダミーフェルール20をファイバ用フェルール8に近づける。そうすると、前記提案の装置と同様にして、ダミーフェルール20の接続端面27がファイバ用フェルール8の接続端面15に突き当たり、さらにダミーフェルール移動操作部26を図の右側にスライド移動させると、前記ばね43が圧縮される。
【0051】
そして、本実施形態例でも、前記提案の装置と同様に、ダミーフェルール20が前記適正調整位置に達したときに、ダミーフェルール移動操作部26に設けられているボタン支持シャフト47の下端部がフェルールセットステージ6の嵌合穴46に嵌合するが、本実施形態例では、この嵌合によって、ボタン支持シャフト47が下側に下がると、ボタン支持シャフト47と一体的に確認ボタン28が下側に下がって、確認ボタン28が基準面29以下に下がり、図1の(b)、図2の(b)に示すように、側方からは見えなくなる。また、確認ボタン28が基準面29以下に下がったことは、暗所で作業する場合には、指による触感で確認できる。そのため、本実施形態例では、ダミーフェルール20が前記適正調整位置に達したことを確認ボタン28によって明確に知らされる。
【0052】
そして、この位置でダミーフェルール20の移動を停止すると、前記ばね43の反発力がダミーフェルール20を介して適切にファイバ用フェルール8に加えられ、ファイバ用フェルール8に挿入されている光ファイバ9に適切な押し込み力が加えられ、光ファイバ9の先端面が適切に揃えられる。すなわち、本実施形態例においては、光ファイバ9の先端面が、例えばフェルール8の接続端面15よりも約2μm内側に入った状態に揃えられる。
【0053】
そして、この状態で、フェルール8の接着剤注入穴19から例えば瞬間接着剤を注入して硬化させると、短時間で光ファイバテープ12がフェルール8に固定され、光コネクタが組み立てられる。
【0054】
その後、図4の(a)に示すように基準面29以下に下がっている確認ボタン28を基準面29より上側に突出させるために、同図の(b)に示すように、ダミーフェルール移動操作部26の挟持部41をボタン支持シャフト47側に寄せる。そうすると、挟持部41のテーパ面50によって確認ボタン28が上側に押し上げ移動されてボタン支持シャフト47も上側に押し上げられ、ボタン支持シャフト47の下端部の前記嵌合穴46への嵌合が解除される。
【0055】
この状態で、ダミーフェルール移動操作部26を図1、2の左側にスライド移動させると、ダミーフェルール20がファイバ用フェルール8から離れ、ダミーフェルール移動操作部26、ダミーフェルール取り付け部22、ダミーフェルール20は元の位置に戻る。
【0056】
本実施形態例によれば、ダミーフェルール移動操作部26は基準面29と確認ボタン28を有する構成とし、ダミーフェルール移動操作部26で移動させるダミーフェルール20の移動位置が前記ファイバ用フェルール8に挿入されている光ファイバ9の適正調整位置に達する前には確認ボタン28が基準面29よりも上側に突出し(確認ボタン28と基準面29とが成す面が凸面となり)、ダミーフェルール20が前記適正調整位置に移動したときに確認ボタン28が基準面29以下に下がる(確認ボタン28と基準面29との成す面が平面もしくは凹面となる)ことにより、ダミーフェルール20の適正調整位置を知らせる構成としたために、光コネクタ組立動作時に、確認ボタン28によりダミーフェルール20が適正調整位置に達したか否かを明確に知ることができる。
【0057】
したがって、本実施形態例の光コネクタ組立装置を適用することにより、ダミーフェルール20を確実に適正調整位置に移動することが可能となり、それにより、ダミーフェルール20を適切な押し付け力でファイバ用フェルール8に突き当てて、ダミーフェルール20側からファイバ用フェルール8の光ファイバ9に適切な押し付け力を付与し、光ファイバ9の先端面を適切な状態に揃えることができ、光コネクタの組立歩留まりを向上させることができる。
【0058】
また、本実施形態例によれば、ダミーフェルール移動操作部26には確認ボタン28を前記ばね45の付勢力に抗して上側に押し上げて、ボタン支持シャフト47の下端部の嵌合穴46との嵌合を解除する押し上げ機構が設けられているために、ダミーフェルール20によって光ファイバ9の先端面を揃えた後に、上記押し上げ機構によって、ボタン支持シャフト47下端部の嵌合穴46との嵌合を解除し、ダミーフェルール20を元の位置に戻す作業を容易に行なうことができる。
【0059】
さらに、本実施形態例によれば、上記押し上げ機構によってボタン支持シャフト47の下端部を前記嵌合穴46から外してボタン支持シャフト47を上側に押し上げると、確認ボタン28が基準面29より突出してボタン支持シャフト47の下端部が嵌合穴46から外れたことを明確に知ることができるために、ダミーフェルール20を前記適正調整位置から前記待機位置に戻す操作の作業も作業性良く行なうことができる。
【0060】
さらに、本実施形態例によれば、上記押し上げ機構を、ボタン支持シャフト47を左右両側から間隔を介して挟む態様で設けられた挟持部41を設けて構成し、挟持部41に、挟持部41をボタン支持シャフト47側に寄せたときに確認ボタン28を上側に押し上げ移動するテーパ面50を形成したものであるから、簡単な構成で、上記ボタン支持シャフト47を上側に押し上げられる押し上げ機構を構成することができる。
【0061】
また、本実施形態例によれば、上記挟持部41を持ってボタン支持シャフト47を上側に押し上げる作業と、ダミーフェルール移動操作部26を図1、図2の左側にスライド移動させるためにダミーフェルール移動操作部26を把持する作業とが一体化されるので、作業製が向上し、好ましい。
【0062】
さらに、本実施形態例によれば、確認ボタン28の上面の色をダミーフェルール移動操作部26の基準面29の色と異なる色にしたために、光コネクタ組立作業場所がたとえ薄暗い場所であっても、確認ボタン28を認識しやすく、確認ボタン28によって、ダミーフェルール20の適正調整位置をより一層確実に知ることができる。
【0063】
さらに、本実施形態例によれば、ファイバ用フェルール8の光ファイバ9の先端位置を調整する光ファイバ位置調整治具を、ファイバ用フェルール8とほぼ同様の構成を有するダミーフェルール20により形成し、ダミーフェルール20の接続端面27側にファイバ用フェルール8との位置決め用の位置決めピン21を突出させて設けているので、ダミーフェルール20とファイバ用フェルール8との位置合わせを適切に行なうことができ、ダミーフェルール20によって光ファイバ9の先端面を適切な位置に揃える動作を非常に的確に行なうことができる。
【0064】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、確認ボタン28の上面の色をダミーフェルール移動操作部26の基準面29の色と異なる色にしたが、確認ボタン28の上面の色を基準面29の色と同じ色にしてもよい。
【0065】
また、基準面29は平坦面とは限らず、例えばダミーフェルール20が適正調整位置にあったときに、確認ボタン28の上面と一つの曲面部を形成してもよい。
【0066】
さらに、上記実施形態例では、確認ボタン28をばね45の付勢力に抗して上側に押し上げて、ボタン支持シャフト47の下端部の嵌合穴46との嵌合を解除する押し上げ機構を、ボタン支持シャフト47を左右両側から挟む挟持部41を設けて構成し、挟持部41に、確認ボタン28を上側に押し上げ移動する押し上げカム面として機能するテーパ面50を設けたが、上記押し上げカム面は必ずしもテーパ面とするとは限らない。
【0067】
例えば、図4の(c)に示すように、確認ボタン28の下面側をテーパ面とし、挟持部41の角面51によって確認ボタン28の下面側を押して確認ボタン28を上側に押し上げ移動してもよい。
【0068】
さらに、上記実施形態例では、光ファイバ位置調整治具としてダミーフェルール20を設け、フェルール8に挿入された光ファイバ9の先端を、ダミーフェルール20に設けられるダミー光ファイバで押して、光ファイバ9の先端面がフェルール8の接続端面15よりも内側に入る(凹む)ようにしたが、光ファイバ位置調整治具は必ずしもダミーフェルール20とするとは限らず、光ファイバ9の先端面を揃えられる治具であればよい。
【0069】
また、この光ファイバ位置調整治具によって光ファイバ9の先端面を揃える際に、上記実施形態例のように、光ファイバ9の先端面がフェルール8の接続端面15よりも内側に入るようにするとは限らない。すなわち、光ファイバ9の先端面をフェルール8の接続端面15と同一面となるようにしてもよいし、フェルール8の接続端面15よりも多少突出するようにしてもよく、組み立てられる光コネクタの仕様に応じて適宜設定されるものである。
【0070】
さらに、上記実施形態例では、ファイバ用フェルール8に挿入される光ファイバテープ12をホルダ40に把持して挿入するようにしたが、光ファイバテープ12のファイバ用フェルール8への挿入構造は特に限定されるものではなく、適宜設定されるものである。例えば、光コネクタ組立装置の構成を、光ファイバセットステージ11を省略して、フェルールセットステージ6を設けた構成とし、手作業によって光ファイバテープ12をファイバ用フェルール8に挿入してもよい。
【0071】
さらに、これまでの説明は、上記実施形態例の光コネクタ組立装置をMTコネクタの組立に適用する例について述べたが、本発明の光コネクタ組立装置は、1本の光ファイバを有する光ファイバテープをフェルールに挿入固定して光コネクタを組み立てるときにも適用できるものであり、本発明は、光ファイバ配列溝を備えたフェルールに光ファイバテープを挿入固定して成る様々な光コネクタの組立用に適用できるものである。
【0072】
【発明の効果】
本発明によれば、ファイバ用フェルールに挿入されている光ファイバの先端位置を調整する光ファイバ位置調整治具を設け、この光ファイバ位置調整治具をファイバ用フェルール側に進退移動する治具移動操作部に、前記光ファイバ位置調整治具の移動位置が前記ファイバ用フェルールに挿入されている光ファイバの予め定めた調整位置に達した場合に移動する確認ボタンと該確認ボタンの周囲に設けられた基準面とが設けられているので、基準面と確認ボタンとの相対位置の違いによって、光ファイバ位置調整治具の前記調整位置を明確に知ることができる。
【0073】
したがって、本発明によれば、前記治具移動操作部によって、光ファイバ位置調整治具を確実に予め定めた調整位置に移動することが可能となり、それにより、光ファイバ位置調整治具をファイバ用フェルールに突き当ててファイバ用フェルールの光ファイバ先端面を予め定めた位置に揃えることができ、光コネクタ組立歩留まりを高くすることができる。
【0074】
また、確認ボタンと基準面との成す面が、光ファイバ位置調整治具の移動位置が光ファイバの予め定めた調整位置に達した場合とそうでない場合とで、凸面、平面、凹面のうちのいずれか互いに異なる状態をそれぞれとるようにした本発明においては、確認ボタンと基準面との成す面の状態の違いによって、非常に明確に光ファイバ位置調整治具の前記調整位置を明確に知ることができるし、暗所においても、確認ボタンと基準面との成す面の状態を触感によって知ることで光ファイバ位置調整治具の前記調整位置を明確に知ることができる。
【0075】
さらに、光ファイバ位置調整治具が予め定めた調整位置に達したときに、確認ボタンと一体的に上下移動するボタン支持シャフトの下端部がボタン支持シャフト嵌合部に嵌合して前記確認ボタンが治具移動操作部の基準面以下に下がる構成と成し、前記治具移動操作部には、前記ボタン支持シャフト嵌合部との嵌合を解除する押し上げ機構を設けた構成の本発明においては、光ファイバ位置調整治具を前記調整位置から元の位置に戻す作業を作業性良く行なうことができる。
【0076】
さらに、押し上げ機構はボタン支持シャフトを左右両側から間隔を介して挟む態様で設けられた挟持部を有しており、該挟持部を前記ボタン支持シャフト側に寄せたときに確認ボタンを上側に押し上げ移動する機構を設けている構成の本発明においては、挟持部の操作によって確認ボタンを容易に、かつ、的確に押し上げ移動することができ、ボタン支持シャフト嵌合部との嵌合を容易に、かつ、的確に解除することができる。
【0077】
さらに、確認ボタンの上面の色は治具移動操作部の基準面の色と異なる色とした構成の本発明においては、光コネクタ組立作業場所がたとえ薄暗い場所であっても確認ボタンを認識しやすく、確認ボタンによって、光ファイバ位置調整治具の予め定めた調整位置をより一層確実に知ることができる。
【0078】
さらに、光ファイバ位置調整治具はダミーフェルールとした構成の本発明においては、光ファイバ位置調整治具をファイバ用フェルールに位置合わせすることを非常に適切に行なえるので、光ファイバ位置調整治具によってファイバ用フェルールの光ファイバ先端位置を調整する動作を非常に的確に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光コネクタ組立装置の一実施形態例に設けられているダミーフェルール移動操作部の周辺構造とその動作を示す側面模式図である。
【図2】上記実施形態例の光コネクタ組立装置の要部構成とその動作を示す側面模式図である。
【図3】上記実施形態例の光コネクタ組立装置の外観を示す平面図(a)および側面図(b)である。
【図4】上記実施形態例の光コネクタ組立装置に設けられている確認ボタンの押し上げ機構の動作を示す説明図(a)、(b)と、本発明に係る光コネクタ組立装置の他の実施形態例に設けられている確認ボタンの押し上げ機構の説明図(c)である。
【図5】上記実施形態例の装置を用いて光コネクタを組み立てるときに用いられる光ファイバテープの構成を、テープ保持用のホルダと共に平面図(a)〜(c)と側面図(d)により示す説明図である。
【図6】光コネクタ組立用のフェルールに挿入された光ファイバ先端面を揃えるために提案された光コネクタ組立装置の構成とその動作を示す側面模式図である。
【図7】図6に示した光コネクタ組立装置の一実施形態例に設けられているダミーフェルール移動操作部の周辺構造とその動作を示す側面模式図である。
【図8】MTコネクタを斜視図によって示す説明図である。
【図9】従来のMTコネクタの組立方法と、フェルールの断面構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ベース
6 フェルールセットステージ
8 ファイバ用フェルール(光コネクタ組立用のフェルール)
9 光ファイバ
10 フェルールセット部
11 光ファイバセットステージ
12 光ファイバテープ(光ファイバテープ心線)
15,27 接続端面
20 ダミーフェルール
21 位置決めピン
22 ダミーフェルール取り付け部
26 ダミーフェルール移動操作部
28 確認ボタン
29 基準面
41 挟持部
43,45 ばね
46 嵌合穴
47 ボタン支持シャフト
50 テーパ面

Claims (6)

  1. 光ファイバが挿入されるファイバ用フェルールを取り付けるフェルールセット部と、前記ファイバ用フェルールに挿入されて当該フェルールの接続端面から突き出している光ファイバの先端を押し込み後退させてその光ファイバの先端位置を調整する光ファイバ位置調整治具を取り付ける治具取り付け部とが間隔を介して配置されており、該治具取り付け部に連係して該治具取り付け部を前記ファイバ用フェルール側に進退移動させる治具移動操作部が設けられており、該治具移動操作部にはその上面に開口する開口部が設けられて該開口部には下端にボタン支持シャフトが固定された確認ボタンが該確認ボタンを上側にして挿入されており、前記光ファイバ位置調整治具による前記光ファイバ先端の押し込み移動位置が前記ファイバ用フェルールに挿入されている光ファイバ先端の予め定められた調整位置に達した場合に前記ボタン支持シャフトの下端部が落ち込んで嵌合する嵌合部が設けられ、前記治具移動操作部の上面の前記開口部を囲む部位の面は前記ボタン支持シャフトの下端部が前記嵌合部に落ち込み嵌合したときの確認ボタンの移動位置とボタン支持シャフトの下端部が前記嵌合部に落ち込んでいない状態時の確認ボタンの位置とを区別判断するための基準面と成していることを特徴とする光コネクタ組立装置。
  2. 確認ボタンと基準面との成す面が、光ファイバ位置調整治具の移動位置が光ファイバの予め定めた調整位置に達した場合とそうでない場合とで、凸面、平面、凹面のうちのいずれか互いに異なる状態をそれぞれとることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ組立装置。
  3. 確認ボタンがボタン支持シャフトと一体的に上下方向移動自在に設けられ、該ボタン支持シャフトと前記確認ボタンを下側に付勢する付勢手段が設けられており、光ファイバ位置調整治具が予め定めた調整位置に達したときに前記ボタン支持シャフトの下端部がボタン支持シャフト嵌合部に嵌合することにより前記確認ボタンが治具移動操作部の基準面以下に下がる構成と成し、前記治具移動操作部には前記確認ボタンを前記付勢手段の付勢力に抗して上側に押し上げて前記ボタン支持シャフト下端部の前記ボタン支持シャフト嵌合部との嵌合を解除する押し上げ機構が設けられていることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ組立装置。
  4. 押し上げ機構はボタン支持シャフトを左右両側から間隔を介して挟む態様で設けられた挟持部を有しており、該挟持部を前記ボタン支持シャフト側に寄せたときに確認ボタンを上側に押し上げ移動する機構が設けられていることを特徴とする請求項3記載の光コネクタ組立装置。
  5. 確認ボタンの上面の色は治具移動操作部の基準面の色と異なる色としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の光コネクタ組立装置。
  6. 光ファイバ位置調整治具はダミーフェルールとしたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の光コネクタ組立装置。
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