JP3667159B2 - 光コネクタ組立て用の位置決め部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フェルールに光ファイバを組み込んだ光コネクタを作り出すにあたって、光ファイバの先端面の位置を、フェルールの接続端面から引き込ませるために利用される位置決め部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から一般的に利用されている光コネクタを組立てる場合、光ファイバの被覆を加熱機等で除去した後、接着剤を付着させた状態のフェルールに光ファイバを挿入し、フェルールの接続端面から光ファイバの先端面を突き出すようにしておく。その後、フェルールと光ファイバを接着剤により固定する。そして、フェルールの接続端面を機械的に精密研磨加工しながら、光コネクタの接続端面と光ファイバの先端面とを面一にしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような組立てを現地で行う場合、フェルールの接続端面から光ファイバを突き出すような状態にした後、フェルールの接続端面を精密に研磨加工する必要がある。従って、光コネクタの組立て作業に時間がかかり、しかも、フェルールの接続端面を研磨するための機器を現地に持ち込まなくてはならないという問題点があった。
【0004】
なお、フェルールに光ファイバを組み付けて光コネクタを製作する技術としては、特開平10−123367号公報がある。この公報に記載された光コネクタ組立て用の位置決め部材は光ファイバ突出長設定治具として構成されている。この治具は、光ファイバの突出長さに等しい深さの凹面をもったフェルール受け面と、フェルールをフェルール受け面に対して進退自在に把持させるフェルール把持手段と、フェルールをフェルール受け面に突き当て付勢するフェルール付勢手段と、フェルールの光ファイバ挿通孔に光ファイバを挿入させた状態で、光ファイバを付勢させて光ファイバの先端面を凹面に突き当てる心線把持手段とからなる。このような治具を利用すると、フェルールに光ファイバを簡単に組み込むことができる。しかし、この治具は、フェルールの接続端面から光ファイバの先端面を10〜30μmだけ突出させるためのものである。これに対し、本発明の位置決め部材は、フェルールの接続端面から光ファイバの先端面を引き込ませた構成の光コネクタを組立てるのに利用され、公報の治具とは、技術的思想を根本的に異にするものである。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、特に、組立て時間の短縮を可能にし、簡単かつ安価に光コネクタの組立てを行うために利用する光コネクタ組立て用の位置決め部材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る本発明の光コネクタ組立て用の位置決め部材は、フェルールの接続端面に形成した光接続口から内部に向けて延びる光ファイバ挿入部に、光ファイバを挿入させてなる光コネクタを組立てるための本体部をもった位置決め部材において、光接続口内に外方から挿入させて、光ファイバの先端面に当接させる光ファイバ押当て面を有すると共に、この光ファイバ押当て面の周縁部分が面取りされた位置決め凸部と、本体部の前端面から突出されると共に、位置決め凸部が配置され且つ接続端面に当接される前面をもったフェルール突当て部とを備えたことを特徴とする。
【0007】
この位置決め部材は、フェルールの接続端面から光ファイバの先端面を引き込めるような光コネクタを組立てる場合に利用される。すなわち、位置決め部材は、フェルールの光接続口内に外方から挿入させるため、光接続口の径より小さな寸法で形成させた位置決め凸部を有する。そして、位置決め凸部の先端面を、光ファイバ押当て面として機能させる結果、位置決め凸部に光ファイバの先端面を突き当てることができる。従って、位置決め凸部が光接続口内に入り込む量が、光ファイバの先端面の引き込み量となり、この引き込み量の調整は、位置決め凸部の突出量の調整によって簡単に実現される。例えば、光ファイバが複数の心線からなるテープファイバにこの技術思想を応用すると、複数本の光ファイバの各先端面を簡単かつ確実に一列に整列させることができる。さらに、位置決め凸部は、本体部の前端面から突出させたフェルール突当て部に設けられる。その結果、フェルールの接続端面に当たる部分がフェルール突当て部に限られることになり、フェルール突当て部の前面のみを精密に仕上げればよく、製作コストの低減が可能となる一方で、相手側であるフェルールの接続端面の面仕上げ精度の影響が受けにくくなる。このようにして、光ファイバの先端面の引き込み位置を常に安定させておくことは、光コネクタが良好な光学特性を発揮する上で、極めて重要なファクタとなる。
【0008】
更に、位置決め凸部の光ファイバ押当て面の周縁部分を面取りすると位置決め凸部をフェルールの光接続口内に入れ易くなる。それと同時に、光ファイバの先端面が位置決め凸部の光ファイバ押当て面に押当てられている場合でも、光ファイバの先端面が傷付くことがなく、光ファイバの先端面の欠けを誘発する虞れもなく、光ファイバの光学特性安定化に寄与する。
【0009】
請求項記載の位置決め部材において、本体部には、前端面から延びて、フェルール突当て部の両側方に位置するガイドピン挿入孔が設けられると好ましい。このような構成を採用すると、左右一対のガイドピン挿入孔によって、MTコネクタへの適用が可能となり、簡単な構成をもって迅速に光コネクタを組立てることができる。
【0010】
請求項記載の位置決め部材において、光ファイバをフェルール突当て部に埋設させて、位置決め凸部を形成させると好ましい。このような構成を採用した場合、光ファイバ同士の突き合わせが可能となり、同質の材料であるがゆえに互いに傷がつきにくく、位置決め部材の長期的な使用が可能となる。
【0011】
請求項記載の位置決め部材において、位置決め凸部を、本体部と同質のプラスチック材で形成させると好ましい。このような構成を採用した場合、位置決め部材全体をプラスチック材で作り出すことができるので、成形性に優れ、安価な製造が可能となる。
【0012】
請求項記載の位置決め部材において、位置決め凸部を、本体部と同質のセラミックス材で形成させると好ましい。このような構成を採用した場合、位置決め部材全体をセラミック材で作り出すことができるので、耐久性に優れたものとなる。
【0013】
請求項記載の位置決め部材において、フェルール突当て部に対する位置決め凸部の突き出し量を、1μm以下にすると好ましい。このような構成を採用した場合、光ファイバの引き込み量を小さくすることで、光ファイバの先端面をフェルールの接続端面と略同位置にすることができ、光接続損失を小さくしたい場合に有効である。
【0014】
請求項記載の位置決め部材において、フェルール突当て部に対する位置決め凸部の突き出し量を、1〜10μmにすると好ましい。このような構成を採用した場合、フェルールの接続端面に高負荷がかかる状態で利用されるCATS等の高速切替えを可能にするMTコネクタに対して最適な仕様となる。
【0015】
請求項記載の位置決め部材において、光ファイバの直径が125μmの場合に、位置決め凸部の直径を100μm〜115μmにすると好ましい。これにより、光接続口内に位置決め凸部を確実に挿入させることができる。この100〜115μmの値は、フェルールの製造時の許容誤差や組立て時における外気温度の変化によって発生する光接続口の位置ズレ等を考慮して決定されたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による光コネクタ組立て用の位置決め部材の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明に係る位置決め部材を適用させるフェルールを示す平面図であり、図2はフェルールの正面図である。これら図面に示す光コネクタ用フェルール1は、MTコネクタに利用されるものであり、樹脂により一体成形させている。フェルール1は、ガラスからなる8本(8心)の光ファイバ3をもったテープ状の光ファイバ心線(「テープ心線」ともいう)2の先端部分に固定され、光ファイバ3同士の光接続を可能にさせる部品である。そして、テープ心線2をフェルール1に組付けたものが光コネクタ20を構成することになる(図4参照)。
【0018】
図1〜図3に示すように、フェルール1の接続端面1aには、125μmの径の光ファイバ3に対して126μm〜127μmの径を有する8個の光接続口5が横一列に整列するように形成されている。また、フェルール1の内部には、各光接続口5から内部に向けて延在する光ファイバ挿入部10が設けられている。
【0019】
各光ファイバ挿入部10は、各光接続口5と同径であり且つ各光接続口5から一直線状に延在する光ファイバ位置決め孔4と、各光ファイバ位置決め孔4から後方に一直線状に延在すると共に各光ファイバ位置決め孔4の径よりも拡大した径をもつロート状の接着剤充填孔6とを有している。また、この光ファイバ位置決め孔4は、光ファイバ3の先端部分の位置決めを行って芯出しを達成させる関係上、光ファイバ3と略同径をなす。そして、126μm程度の径の光ファイバ位置決め孔4に対して、接着剤充填孔6は150μm〜250μmの径に拡大されている。
【0020】
さらに、フェルール1の内部には、その後部において、光ファイバ心線2の被覆部Fに装着させるゴム製のブーツA(図4参照)を固定させるための光ファイバ導入口11が設けられている。この光ファイバ導入口11と光ファイバ位置決め孔4との間には、粘度が100〜3000cp程度の接着剤Rを収容させるための光ファイバ接着用凹部7が設けられ、この凹部7の頂部には、接着剤Rを流し込むための矩形の開口をなす接着剤充填窓8が形成されている。また、凹部7は、フェルール1の内部において、接続端面1aに向けて凹部7の体積を拡大させるような中穴部7Aを有している。この中穴部7Aによって、樹脂製フェルール1全体の反り強度の維持を図りつつ、接着剤Rの充填領域の拡大化を図っている。
【0021】
このように構成したフェルール1は、光ファイバ3の接着固定を確実なものとする。例えば、接着剤充填孔6の利用により、接着剤充填窓8から注入した接着剤Rをフェルール1の接続端面1aの直近まで流し入れることができる。
【0022】
なお、この凹部7の底面7aには、その略全長に亙って延在する断面V字状又はC字状の光ファイバ整列溝9が8本形成され、各光ファイバ整列溝9は、光ファイバ位置決め孔4の延長上に位置し、光ファイバ位置決め孔4と光ファイバ導入口11との間に延在する。また、フェルール1の接続端面1aにおいて、8個の光接続口5の両側には、ガイドピン(図示せず)を挿入させるためのガイドピン挿入孔12が形成され、各ガイドピン挿入孔12は、光ファイバ挿入部10と平行でフェルール1の全長に亙って貫通している(図1及び図2参照)。
【0023】
ここで、光コネクタ20の組立て時に利用する位置決め部材30について説明する。
【0024】
図5に示すように、位置決め部材30は、前述したフェルールと同質な樹脂から形成されると共に、外形寸法も略同一にした本体部31を有している。この本体部31における前端面31aの中央には、直方体形状のフェルール突当て部32が一体に設けられている。このフェルール突当て部32は、例えば0.5mm程度の突出量をもって前端面31aに一体成形させている。
【0025】
更に、フェルール突当て部32の前面32aの横幅及び縦幅は、光接続口5と同等な配列ピット(例えば0.25mm)をもつ8本の位置決め凸部33を横一列に配列させ得るのに十分な寸法(例えば横幅2.5mm、縦幅0.5mm)を有している。そして、本体部31には、前端面31aから延びて、フェルール突当て部32の両側方に位置させたガイドピン挿入孔35が形成されている。各ガイドピン挿入孔35は、前述したフェルール1のガイドピン挿入孔12に一対一で対峙させることができるように配置され、光コネクタの組立て時に利用されるものである。
【0026】
また、各位置決め凸部33は、直径100μm程度の寸法をもったガラス製の光ファイバSで形成させると共に、1μm程度の突出量を作り出すようにしてフェルール突当て部32に埋設させている。すなわち、図6に示すように、位置決め部材30には、本体部31を貫通するように、フェルール突当て部32から内方に向けて真っすぐ延びる光ファイバ挿入孔34が形成され、この光ファイバ挿入孔34内に直径100μm程度の光ファイバSを接着剤を介して固定させている。
【0027】
なお、光ファイバSを本体部31内に組み込む前段階において、光ファイバSの先端面を放電加工又は研磨加工により丸めておくことで、突き出させた位置決め凸部33において、光ファイバ押当て面33aの周縁部が面取りされた状態となる。従って、位置決め凸部33がフェルール1の光接続口5内に入り易くなる。それと同時に、光コネクタ組立て時において、光ファイバ3の先端面3aが位置決め凸部33の光ファイバ押当て面33aに当たる場合に、光ファイバ3の先端面3aが傷つけられることがなく、光ファイバ3の先端面3aの欠けを誘発する虞れもなく、光ファイバ3の光学特性安定化に寄与する。
【0028】
このように、位置決め凸部33を、フェルール1内の光ファイバ3と同質な光ファイバSの先端部分で形成させると、光コネクタ組立て時において、光ファイバ3と光ファイバSとの突き合わせが可能となり、同質の材料であるがゆえに互いに傷がつきにくく、位置決め部材30の長期的な使用が可能となる。
【0029】
次に、前述した位置決め部材30を利用した光コネクタ20の組立て手順について説明する。
【0030】
先ず、図7に示すように、8本の光ファイバ3をもった光ファイバ心線2を心線ホルダ43に装着させる。この状態で、光ファイバ心線2の先端部分から所定長の被覆部Fを加熱式リムーバ等により除去し、8本の光ファイバ3を露出させた状態にしてアルコール等で被覆屑を拭き取る。そして、各光ファイバ3をカッタ等で一列に揃えるように所定の長さに切断する。なお、必要に応じ、放電加工により光ファイバ3の先端面3aのエッジ除去処理を行ってもよい。これは、フェルール1に光ファイバ3を挿入させる際に、光ファイバ3がフェルール1に接触することで起こる端面欠けを無くすことと、挿入作業の迅速化を目的とする。
【0031】
その後、フェルール1にゴム製のブーツAを装着した状態で、ベース板40上にフェルール1と位置決め部材30とを対向させた状態で配置させる。このとき、位置決め部材30のガイドピン挿入孔35内にガイドピン42の片側を挿入させておく。その状態で、図8に示すように、ベース板40に沿って心線ホルダ43を前進させ、フェルール1の各光ファイバ整列溝9内に各光ファイバ3を挿入させる。
【0032】
このとき、図9に示すように、フェルール1の接続端面1aから所定量(例えば最大で0.5mm程度)だけ光ファイバ3を突出させる。なお、この突出量は、8本の光ファイバ3の不揃い量を考慮したものである。また、光ファイバ3をフェルール1内で保持させるため、心線ホルダ43は、バネによって50g程度の力でアシストされている。
【0033】
その後、位置決め部材30側のガイドピン42をフェルール1のガイドピン挿入孔12内に差し込むように、位置決め部材30を、ベース40上でフェルール1に向けて前進させる。そして、図10及び図11に示すように、位置決め部材30から突き出たガイドピン42を、フェルール1のガイドピン挿入孔12内に差し込みながら、位置決め部材30におけるフェルール突当て部32の前面32aをフェルール1の接続端面1aに突き当てる。このとき、位置決め部材30の位置決め凸部33は、光ファイバ3の先端面3aを押し戻しながら前進し、最終的に光ファイバ位置決め孔4の中に1μm程度入り込むことになる。
【0034】
そして、位置決め部材30とフェルール1とは、バネの付勢力によって突き当て連結が維持される。また、光ファイバ3の先端面3aは、フェルール1内に押し戻されつつ、バネによって100g以下の力で保持されている。その結果として、光ファイバ3は座屈することなく、各光ファイバ3の先端面3aは、光接続口5内に埋設されると同時に一列に揃うことになる。
【0035】
この状態を維持したまま、フェルール1の凹部7内に接着剤Rを注入する(図4参照)。この接着剤Rは、粘度が100〜3000cpの高速硬化型接着剤であり、例えば、シアノアクリレート系の瞬間接着剤などである。このような粘度の接着剤Rは、フェルール1と光ファイバ3とを接着させる上で適度な流動性を備え、接着剤Rが光ファイバ位置決め孔4を通って光接続口5から流れ出さないことが実験により確かめられている。特に、シアノアクリレート系の瞬間接着剤は、適切な硬化時間(例えば1分以下)をもつものであり、組立て時間の短縮に寄与する。
【0036】
そして、接着剤Rの硬化によって、8本の光ファイバ3の先端面3aが一列に揃った状態で、フェルール1に固定される。その後、位置決め部材30をフェルール1から外し、ベース板40からフェルール1を離脱させることで光コネクタ20の組立て作業が完了する。
【0037】
このように、位置決め凸部33が、本体部31の前端面31aから突出させたフェルール突当て部32に設けられる結果として、フェルール1の接続端面1aに接触する部分がフェルール突当て部32に制限され、フェルール突当て部32の前面32aのみを精密に仕上げればよく、製作コストの低減が可能となる。その一方で、位置決め部材30の相手側となるフェルール1において、その接続端面1aの面仕上げ精度の影響を受けにくくしている。このように、光ファイバ3の先端面3aの引き込み位置を常に安定させておくことは、光コネクタ20が良好な光学特性を発揮する上で、極めて重要な要因となる。
【0038】
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。例えば、図5に示すような位置決め凸部33を、本体部31と同質のプラスチック材で形成させることもできる。この場合、位置決め部材30全体をプラスチック材で作り出すことができるので、成形性に優れ、安価な製造が可能となる。
【0039】
また、位置決め凸部33を、本体部31と同質のセラミックス材で形成させることもできる。この場合、位置決め部材30全体をセラミック材で作り出すことができるので、耐久性に優れたものとなる。
【0040】
また、フェルール突当て部32に対する位置決め凸部33の突き出し量を、1μm以下にすると好ましい。この場合、光ファイバ3の引き込み量を小さくすることで、光ファイバ3の先端面3aをフェルール1の接続端面1aと略同位置にすることができ、光接続損失を可能な限り小さくしたい場合に有効である。
【0041】
また、フェルール突当て部32に対する位置決め凸部33の突き出し量を、1〜10μmにすると好ましい。このようにすると、フェルール1の接続端面1aに負荷がかかる状態で利用されるCATS等の高速切替えを可能にしたMTコネクタに最適な仕様となる。
【0042】
また、光ファイバ3の直径が125μmの場合に、位置決め凸部33の直径を100μm〜115μmにすると好ましい。これにより、光接続口5内に位置決め凸部33を確実に挿入させることができる。この100〜115μmの値は、フェルール製造時の許容誤差や組立て時における外気温度の変化によって発生する光接続口5の位置ズレや、ガイドピン42のクリアランス等を十分に考慮して決定されたものである。
【0043】
【発明の効果】
本発明による光コネクタ組立て用の位置決め部材は、以上のように構成されているため、次のような効果を得る。すなわち、フェルールの接続端面に形成した光接続口から内部に向けて延びる光ファイバ挿入部に、光ファイバを挿入させてなる光コネクタを組立てるための本体部をもった位置決め部材において、光接続口内に外方から挿入させて、光ファイバの先端面に当接させる光ファイバ押当て面を有すると共に、この光ファイバ押当て面の周縁部分が面取りされた位置決め凸部と、本体部の前端面から突出されると共に、位置決め凸部が配置され且つ接続端面に当接される前面をもったフェルール突当て部とを備えたことにより、組立て時間の短縮を可能にし、簡単かつ安価に光コネクタの組立てを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位置決め部材を適用させるためのフェルールを示す平面図である。
【図2】図1に示したフェルールの正面図である。
【図3】図1に示したフェルールの断面図である。
【図4】本発明に係る位置決め部材を利用して組立てられた光コネクタを示す断面図である。
【図5】本発明に係る位置決め部材を示す斜視図である。
【図6】位置決め部材の要部拡大図である。
【図7】フェルールに光ファイバを組み込む前の状態を示す平面図である。
【図8】フェルールに光ファイバを組み込んだ状態を示す平面図である。
【図9】図8の要部拡大図である。
【図10】フェルールと位置決め部材とを結合させた状態を示す平面図である。
【図11】図10の要部拡大図である。
【符号の説明】
1…フェルール、1a…接続端面、3…光ファイバ、3a…光ファイバの先端面、5…光接続口、10…光ファイバ挿入部、20…光コネクタ、30…位置決め部材、31…本体部、31a…前端面、32…フェルール突当て部、33…位置決め凸部、33a…光ファイバ押当て面、35…ガイドピン挿入孔。

Claims (8)

  1. フェルールの接続端面に形成した光接続口から内部に向けて延びる光ファイバ挿入部に、光ファイバを挿入させてなる光コネクタを組立てるための本体部をもった位置決め部材において、
    前記光接続口内に外方から挿入させて、前記光ファイバの先端面に当接させる光ファイバ押当て面を有すると共に、この光ファイバ押当て面の周縁部分が面取りされた位置決め凸部と、
    前記本体部の前端面から突出されると共に、前記位置決め凸部が配置され且つ前記接続端面に当接される前面をもったフェルール突当て部とを備えたことを特徴とする光コネクタ組立て用の位置決め部材。
  2. 前記本体部には、前記前端面から延びて、前記フェルール突当て部の両側方に位置するガイドピン挿入孔が設けられたことを特徴とする請求項1記載の位置決め部材。
  3. 光ファイバを前記フェルール突当て部に埋設させて、前記位置決め凸部を形成させたことを特徴とする請求項1又は2記載の位置決め部材。
  4. 前記位置決め凸部を、前記本体部と同質のプラスチック材で形成させたことを特徴とする請求項1又は2記載の位置決め部材。
  5. 前記位置決め凸部を、前記本体部と同質のセラミックス材で形成させたことを特徴とする請求項1又は2記載の位置決め部材。
  6. 前記フェルール突当て部に対する前記位置決め凸部の突き出し量を、1μm以下にしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の位置決め部材。
  7. 前記フェルール突当て部に対する前記位置決め凸部の突き出し量を、1〜10μmにしたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の位置決め部材。
  8. 前記光ファイバの直径が125μmの場合に、前記位置決め凸部の直径を100μm〜115μmにしたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項記載の位置決め部材。
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