JP3379099B2 - 光コネクタの組立方法 - Google Patents

光コネクタの組立方法

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JP3379099B2 JP05382698A JP5382698A JP3379099B2 JP 3379099 B2 JP3379099 B2 JP 3379099B2 JP 05382698 A JP05382698 A JP 05382698A JP 5382698 A JP5382698 A JP 5382698A JP 3379099 B2 JP3379099 B2 JP 3379099B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバを相互
に接続させる光コネクタの組立方法に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来において、現場で光コネクタを組立
てる場合、フェルール内に設けられた光ファイバ挿入孔
内に接着剤を流し込み、そこに光ファイバを挿入するこ
とで、接着剤により光ファイバをフェルール内で固定
し、その後、光コネクタの接続端面を研磨加工してい
た。これにより、光コネクタの接続端面と光ファイバの
先端面とを面一にし、フェルール同士の確実な連結を可
能にしていた。このような一例として、特開昭61−1
56207号公報がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光コネクタは、上述したように構成されているため、次
のような課題が存在していた。すなわち、このような光
コネクタは、現場において行われる接着組立工程によ
り、接着剤が先端面に付着することに起因して、精密な
端面研磨工程を必要とし、光コネクタの組立てに時間が
かかり、しかも、精密な研磨により、高価な設備が必要
となるなどの問題点があった。 【0004】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたもので、組立て時間の短縮を可能にし、簡単にし
かも安価に組立てができる光コネクタの組立方法を提供
することを目的とする。 【0005】 【0006】 【0007】 【0008】 【0009】 【0010】 【0011】 【0012】 【0013】 【0014】 【0015】 【0016】 【0017】 【0018】【課題を解決するための手段】 請求項1 に係る本発明の
光コネクタの組立方法は、光ファイバを内蔵したフェル
ールをもつ光コネクタの組立方法において、フェルール
の前端面に形成した光接続口から、接着剤より粘度の高
い物質を装填する工程と、光ファイバの先端部分に物質
よりも粘度の低い接着剤を塗布する工程と、フェルール
に設けられた光ファイバ導入口から光ファイバを挿入し
て、光ファイバの先端面を物質中に完全に埋没させる工
程と、接着剤を硬化させる工程とを備えたことを特徴と
する。この組立方法では、光ファイバの先端面の形状に
依存しない光コネクタの組立が可能となる。すなわち、
光ファイバの先端面の仕上げ加工精度を上げずとも低損
失の光接続を実現でき、従来の精密研磨工程を簡略化す
ることで、端面処理時間の短縮を可能にし、光コネクタ
の組立時間の短縮化が図れる。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明による光
コネクタの組立方法の好適な実施形態について詳細に説
明する。 【0020】図1は、光コネクタに適用させるフェルー
ル及び光ファイバ心線を示す斜視図である。同図に示す
フェルール1は、樹脂製で略直方体に形成され、光コネ
クタ(例えばMTコネクタ)の一部として利用されるも
のである。このフェルール1の内部において、その前部
には4本の光ファイバ位置決め孔4が形成され、各光フ
ァイバ位置決め孔4は、テープ状の光ファイバ心線2
(以下「テープ心線」ともいう)の先端部から露出させ
た4本(4心)の光ファイバ3をそれぞれ挿入させて位
置決めさせるためのものであり、125μmの径の光フ
ァイバ3に対して126μm〜127μmの径を有して
いる。各光ファイバ位置決め孔4は、フェルール1の前
端面1aから一直線状に且つ平行に延在し、各光ファイ
バ位置決め孔4の前端開口は、光接続口5として形成さ
れている。そして、フェルール1の内部において、その
後部には、光ファイバを外部から導入させるための光フ
ァイバ導入口6が設けられている。 【0021】さらに、光ファイバ導入口6と光ファイバ
位置決め孔4との間には、接着剤を収容させるための光
ファイバ接着用凹部7が設けられ、この凹部7の頂部に
は、接着剤を流し込むための矩形の開口をなす接着剤充
填窓8が形成されている。そして、凹部7の底面7aに
は、その全長に亙って延在する4本の光ファイバ整列溝
9が形成され、各光ファイバ整列溝9は、光ファイバ位
置決め孔4の延長上に位置し、光ファイバ位置決め孔4
と光ファイバ導入口6との間に延在している。更に、各
光ファイバ整列溝9は、断面C字状に形成され、光ファ
イバ位置決め孔4と同一の径をもって延在する(図15
参照)。そして、フェルール1の前端面1aにおいて、
4個の光接続口5の両側には、ガイドピン(図示せず)
を挿入させるためのガイドピン挿入孔10が形成されて
いる。 【0022】そこで、図2及び図3に示すように、フェ
ルール1の光ファイバ導入口6から挿入させた光ファイ
バ3は、光ファイバ整列溝9に沿った状態で光ファイバ
位置決め孔4内に配置される。この場合、光ファイバ3
の先端面3aは、図4及び図5に示すように、フェルー
ル1の前端面1aに対して5μm〜10μm程度の後退
量Sをもって引き込ませ、光接続口5内に埋没させる。
また、光ファイバ位置決め孔4において、その前部に
は、粘性の高い物質の一例としてシリコン系のマッチン
ググリースと呼ばれている屈折率整合剤Kが充填され、
この屈折率整合剤Kの存在する部分が非接着領域Aとな
る。そして、光接続口5内には、フェルール1の前端面
1aから50μm〜100μm程度の領域長が非接着領
域Aとして形成され、この領域Aにシリコン系の屈折率
整合剤Kを満たす。よって、光ファイバ3の先端面3a
は屈折率整合剤K内に埋没する結果となる。なお、前述
した非接着領域Aの50〜100μmは例示であり、非
接着領域は小さい方が好ましいが、500μm程度であ
ってもよい。また、屈折率整合剤Kも例示であり、粘性
の高い物質として例えばシリコン系の潤滑剤であっても
よい。 【0023】また、光ファイバ位置決め孔4において、
非接着領域Aの後方には接着領域Bが形成され、この接
着領域Bに接着剤Rが充填されている。この接着剤R
は、流動性の高いエポキシ系の熱硬化型接着剤である。
従って、接着領域Bに配置させた接着剤Rによって、光
ファイバ3は光ファイバ位置決め孔4内で接着固定させ
られ、光ファイバ3の確実な位置固定を可能にする。こ
のことは、光ファイバ3の先端面3aの精密な位置決め
に寄与する。 【0024】更に、光ファイバ位置決め孔4の前部の非
接着領域Aには、高粘性の屈折率整合剤Kが存在するこ
とから、光ファイバ位置決め孔4内で、硬化前の接着剤
Rの流動が屈折率整合剤Kによって、せき止められる結
果となり、光ファイバ3の先端面3aを屈折率整合剤K
の中に埋没させてある限り、光ファイバ3の先端面3a
に接着剤Rが付着することはない。従って、光の入射面
又は出射面をなす光ファイバ3の先端面3aに接着剤R
が付着しないことに起因して、その先端面3aにおい
て、接着剤Rの除去作業を必要とせず、組立て時間の短
縮化が可能となり、組立て作業が簡単になり、作業設備
の簡易化を図ることができる。 【0025】このような構成をもつ光コネクタCの利点
として、光ファイバ3の先端面3aの形状に依存せず、
CATS等の高速切替えを可能にしたMTコネクタへの
適用が簡便になる。すなわち、光ファイバ3の先端面3
aの切断加工精度や研磨加工精度を上げる必要がなく、
フェルール1に光ファイバ3を取り付ける作業時間の短
縮に大きく寄与する。また、光接続口5から光ファイバ
3の先端面3aが突出しないことに起因して、その取り
扱い時に作業者が光ファイバ3の先端面3aに不用意に
触れることがない。 【0026】さらに、フェルール1に光ファイバ3を固
定する際の最終工程に、フェルール1の前端面1aを精
密研磨するような工程を必要とせず、作業時間の大幅な
短縮に寄与し、しかも、研磨時に発生する光ファイバ3
の先端面3aの欠けをも防止する。 【0027】また、図2及び図3に示すように、凹部7
内に接着剤Rを充填すると、光ファイバ3を光ファイバ
整列溝9に接着剤Rを介して固定させることができる。
このことは、光ファイバ3が、光ファイバ位置決め孔4
内で仮り止め固定された状態をサポートし、フェルール
1に対するより強固な光ファイバ3の固定を実現させる
ものである。なお、光ファイバ心線3に嵌め込まれたゴ
ム製のブーツ11をフェルール1の光ファイバ導入口6
に差し込むことで、光ファイバ心線2の折れ曲がりを防
止している。 【0028】このような構成の光コネクタCを組み立て
るための方法について一例を挙げて説明する。 【0029】この方法を行うにあたって、図6に示すよ
うに、略直方体形状で樹脂製の光ファイバ押当て部材2
0を準備する。この光ファイバ押当て部材20の前面に
は、フェルール1の前端面1aに当接する平坦なフェル
ール突き当て面20aを有し、このフェルール突き当て
面20aには、フェルール1の光ファイバ位置決め孔4
内に挿入させるための円柱状の位置決め凸部21が、光
ファイバ位置決め孔4の数に対応して横一列に4本並設
されている。そして、各位置決め凸部21の先端には、
横一列に揃えられた円形の光ファイバ押当て面21aが
設けられ、各光ファイバ押当て面21aは、フェルール
突き当て面20aから例えば5μm程度突出する。ま
た、位置決め凸部21の両側には、フェルール1の各ガ
イドピン挿入孔10に対応するガイドピン挿入孔22が
それぞれ設けられている。このような構成の光ファイバ
押当て部材20を作業前に予め準備しておく。 【0030】そこで、先ず、図7に示すように、ゴム製
のブーツ11に光ファイバ心線2を差し込み、光ファイ
バ心線2の先端部分から所定長の被覆部Fを加熱式リム
ーバ等により除去し、4本の光ファイバ3を露出させた
状態でアルコール等で被覆屑を拭き取る。そして、各光
ファイバ3をカッタ等で一列に揃えるように所定の長さ
に切断した後、図8に示すように、放電加工により光フ
ァイバ3の先端面3aのエッジ除去処理を行う。これ
は、フェルール1に光ファイバ3を挿入させる際に、光
ファイバ3がフェルール1に接触することで起こる端面
欠けを無くすことと、挿入作業の迅速化を目的としてい
る。なお、これと同等なエッジ処理としては、図9に示
すように、光ファイバ3の先端面3aを、研磨ロータ2
3や手作業により機械的に処理してもよい。 【0031】次に、図10に示すように、 光ファイバ
位置決め孔4の光接続口5内で非接着領域Aを作るため
に、フェルール1の前端面1aにシリコン系のグリース
状屈折率整合剤Kを塗布し、各光接続口5に屈折率整合
剤Kを配置させる。その後、光ファイバ押当て部材20
の各ガイドピン挿入孔22内にガイドピンPを差し込ん
だ状態で、ガイドピンPの片側をフェルール1のガイド
ピン挿入孔10(図1参照)内に挿入させる。そして、
ガイドピンPの誘導により、光ファイバ押当て部材20
の各位置決め凸部21をフェルール1の各光ファイバ位
置決め孔4内に挿入させながら、光ファイバ押当て部材
20のフェルール突き当て面20aをフェルール1の前
端面1aに押し当てる。 【0032】その結果、光ファイバ押当て部材20のフ
ェルール突き当て面22とフェルール1の前端面1aと
の間に屈折率整合剤Kが介装され、このとき、光接続口
5内には、前端面1aから所定の領域をもって屈折率整
合剤Kが装填され、これが非接着領域Aとなる(図5参
照)。なお、この状態を維持するために、図示しないク
リップによりフェルール1と光ファイバ押当て部材20
とを両側から挟み込み固定させてもよい。 【0033】その後、図11に示すように、光ファイバ
3の先端部分にエポキシ系の熱硬化型接着剤Rを塗布し
た状態で、フェルール1の光ファイバ導入口6から光フ
ァイバ3を挿入し、各光ファイバ位置決め孔4内に光フ
ァイバ3をそれぞれ挿入させる。そして、図1に示す
ように、各位置決め凸部21の光ファイバ押当て面21
aに各光ファイバ3の先端面3aが当たる程度まで、光
ファイバ心線2を前進させる。その結果、光ファイバ3
の先端面3aは、フェルール1の前端面1aに対して5
μm程度(位置決め凸部21の突出量分)引き込ませる
ように後退し、光接続口5内に埋没する。さらに、接続
口5内は、シリコン系の屈折率整合剤Kで満たされてお
り、光ファイバ3の先端面3aは屈折率整合剤K内に完
全に埋没することになる。そして、光ファイバ3の周囲
において、屈折率整合剤Kの存在する部分には接着剤R
が存在せず、屈折率整合剤Kの存在しない部分には接着
剤Rが存在することになり、これが接着領域Bとなる
(図5参照)。従って、光ファイバ位置決め孔4内にお
いて、屈折率整合剤Kの存在する部分以外に接着剤Rを
充填させることができる。 【0034】このような現象は、接着剤Rの粘度に対し
て屈折率整合剤Kの粘度がかなり高いことに起因するも
のである。そこで、図12(a)に示すように、フェル
ール1の光接続口5内に配置させる屈折率整合剤Kに向
けて光ファイバ3を差し込むと、図12(b)に示すよ
うに、接着剤Rを塗布した光ファイバ3の先端面3aが
屈折率整合剤Kに突き当たり、さらに光ファイバ3を押
し込み続けると、図12(c)に示すように、光ファイ
バ3の接着剤Rが屈折率整合剤Kによって後退させられ
るような接着剤排除現象を起こすからである。従って、
光ファイバ3の先端面3aを屈折率整合剤K内に潜り込
ませるようにすると、光の出射面又は入射面をなす光フ
ァイバ3の先端面3aにおいては、接着剤Rが排除され
た状態が簡単に作り出されることになる。 【0035】このとき、光ファイバ3の先端面3aに
は、切断時に発生する数μm程度の不揃いが発生してい
ることから、この不揃いによる光接続損失を除去するた
め、各先端面3aを一列に整列させる必要が生じる。そ
こで、図14に示すように、ベース板24上にフェルー
ル1及び光ファイバ位置決め部材20を固定し、ベース
板24上で前後に摺動させ得るファイバホルダ25によ
って、光ファイバ心線2の被覆部Fを保持した状態で、
後方から加圧し、全ての光ファイバ3の先端面3aが位
置決め凸部21の光ファイバ押当て面21aに当たるよ
うな整列荷重(4本の光ファイバ3に対して例えば20
0gを後方から与えるような荷重)を加える。 【0036】これによって、光ファイバ3の先端面3a
は、図15に示すように、強制的に一列に揃えられるこ
とになる。この場合、各光ファイバ3の圧縮量を吸収さ
せる必要から、図16に示すように、光ファイバ整列溝
9を断面C字状にし、その上部には、光ファイバ3の直
径より小さな幅をもつスリット状開口9aが形成される
と好適である。このような開口9aを設けることで、光
ファイバ3の飛び出しを防止し、光ファイバ整列溝9内
への接着剤Rの流入を可能にする。 【0037】その後、図17に示すように、各光ファイ
バ3とフェルール1との接着性を高めるため、フェルー
ル1の光ファイバ接着用凹部7内にエポキシ系の熱硬化
型接着剤Rを充填させる。この状態で、図示しない加熱
装置によってフェルール1を適度に加熱して接着剤Rを
硬化させる。この最終工程において、フェルール1及び
光ファイバ3は、膨張収縮(特に、樹脂製のフェルール
1の膨張収縮が大きい)によってその寸法が多少変化す
るが、光ファイバ3の先端面3aを予め引き込ませてあ
るので、光ファイバ3の先端面3aがフェルール1の前
端面1aから突出することはない。 【0038】そして、図18に示すように、光ファイバ
押当て部材20をフェルール1から外すことにより、フ
ェルール1に対する光ファイバ心線2の組付け作業が完
了する。この場合、フェルール1の前端面1aを精密研
磨するような工程を必要とせず、作業時間の大幅な短縮
に寄与し、しかも、研磨時に発生する光ファイバ3の先
端面3aの欠けをも防止される。また、各光ファイバ3
の先端面3aを一列に確実に整列させることが可能とな
る(図15参照)。なお、接着剤Rとして紫外線硬化型
接着剤や常温硬化型接着剤を用いることで、フェルール
1や光ファイバ3の膨張収縮を阻止することが可能とな
る。 【0039】次に、本発明に係る組立方法に利用される
別の光コネクタC1について説明する。なお、前述の光
コネクタCと同一又は同等な構成部分については、同一
の符号を付す。図19に示すように、光コネクタC1に
適用させるフェルール30には、ブロック状のファイバ
押圧固定部材31を収容するためのファイバ押圧固定部
材用収容部32が設けられ、この収容部32の頂部は、
ファイバ押圧固定部材31を挿入するための矩形の開口
33として形成されることになる。そして、この収容部
32の底面には、その全長に亙って延在する4本の光フ
ァイバ整列溝34が形成される。そこで、この開口33
からファイバ押圧固定部材31を挿入すると、光ファイ
バ整列溝34内の4本の光ファイバ3を、ファイバ押圧
固定部材31の下面31aにより一度に上から押さえ込
むことができる(図20参照)。 【0040】光コネクタC1は、収容部32内に挿入し
たファイバ押圧固定部材31を付勢するバネ部材35を
有し、このバネ部材35は、フェルール30の上面から
下面に亙って延在する断面コ字状のクランプ部材として
構成され、このクランプ部材35によってファイバ押圧
固定部材31を収容部32内で弾発的に保持している。
従って、クランプ部材35を利用すると、各光ファイバ
整列溝34内の各光ファイバ3を、所定の固定荷重をも
ってフェルール30にしっかりと固定させることができ
る。 【0041】なお、クランプ部材35の材質を、燐青銅
又は冷間加工されたステンレスにすることで、バネ力が
強く、耐久性の高いクランプ部材35が可能となり、ク
ランプ力の長期信頼性を担保する。また、クランプ部材
35は、板状の上片35aと下片35bとこれらを連結
させる中間片(図示せず)とからコ字状に形成され、ク
ランプ部材35の上片35aによる適切なクランプ力を
作り出している。 【0042】更に、この光コネクタC1は、光ファイバ
3をフェルール30に固定させるためのファイバ押圧固
定部材31とは別に、テープ心線2の被覆部Fをフェル
ール30に固定させるブロック状の被覆部押圧固定部材
39を有している。 【0043】フェルール30の内部には、光ファイバ整
列溝34から後方に延びる光ファイバガイド孔40が設
けられ、その後方に被覆部挿入部36が位置している。
この被覆部挿入部36は、テープ心線2の被覆部Fを収
容する幅を少なくとも有している。フェルール30の後
端には、前述したファイバ押圧固定部材用収容部32に
並設させた被覆部押圧固定部材用収容部37が切欠き形
成され、この収容部37内に被覆部押圧固定部材39を
配置させることができる。また、光コネクタC1は、収
容部37内の被覆部押圧固定部材39を付勢するバネ部
材38を有し、このバネ部材38は、フェルール30の
上面から下面に亙って延在する断面コ字状のクランプ部
材として構成され、このクランプ部材38によって被覆
部押圧固定部材39を収容部37内で弾発的に保持す
る。 【0044】ここで、このフェルール30には、4本の
光ファイバ整列溝34から連続して前方に延びる光ファ
イバ位置決め孔4が形成され、各光ファイバ位置決め孔
4には、屈折率整合剤Kの存在する非接着領域Aと接着
剤Rの存在する接着領域Bとが設けられ、光ファイバ3
の先端面3aが、フェルール30の前端面30aから突
出せずに、光接続口5内に埋没している点は、光コネク
タCと同様である。 【0045】本発明に係る組立方法に利用される光コネ
クタの更に他の実施形態について説明すると、図21に
示すように、4本の光ファイバ3の先端面3aを、一列
に整列させずして光接続口5内の屈折率整合剤K内に配
置させるものであってもよい。すなわち、一列に並んだ
各光接続口5内に各光ファイバ3の先端面3aを埋設さ
せる場合、各埋設長さが不揃いであってもよい。これ
は、それぞれの光ファイバ3において、独立した接続が
なされるからである。従って、他の光コネクタ27のフ
ェルール28に設けられた4本の光ファイバ28aに対
して、フェルール1の各光ファイバ3を光接続させる
際、各光ファイバ3は、光接続口5内の屈折率整合剤K
を介して、それぞれ独立した接続がなされることにな
る。 【0046】各光ファイバ3の先端面3aをフェルール
1内に埋設させる更なる利点は、フェルール1内に光フ
ァイバ3を挿入する前工程で、各光ファイバ3の先端面
3aを、精度良く一列に整列させるように切断せずと
も、数μmの整列誤差をもって、光ファイバ3の先端部
分を多少の不揃い状態でラフに切断することができ、切
断加工を迅速に行うことができる。この場合、光ファイ
バ3の先端面が斜めに切断されても、接続時に影響を与
え難い。また、端面不揃い状態の光ファイバ3をフェル
ール1内に組み込んだ後でも、光ファイバ3の先端部分
を、再度切り揃える必要がなく、光ファイバ3の組付け
作業も極めて迅速になる。更に、熱膨張率によって起こ
る光ファイバ3の突出量の変化をも許容する。そして、
フェルール1に光ファイバ3を挿入する前工程で、光フ
ァイバ3の先端面3aを放電加工により丸めると、光フ
ァイバ位置決め孔4内に光ファイバ3を挿入し易くな
る。なお、フェルール30についても同様である。 【0047】 【0048】本発明に係る光コネクタの組立方法は、前
述した種々の実施形態に限定されるものではなく、その
適用範囲は、MT型の光コネクタばかりでなく、その他
の型式の多心用光コネクタや、SC型やMU型などの単
心用光コネクタにも及ぶことは、言うまでもない。な
お、屈折率整合剤は、粘性の高い物質の一例であり、他
にもシリコン系の潤滑剤などがある。 【0049】 【発明の効果】本発明による光コネクタの組立方法は
のような効果をもっている。すなわち、光ファイバを内
蔵したフェルールをもつ光コネクタの組立方法におい
て、フェルールの前端面に形成した光接続口から、接着
剤より粘度の高い物質を装填する工程と、光ファイバの
先端部分に物質よりも粘度の低い接着剤を塗布する工程
と、フェルールに設けられた光ファイバ導入口から光フ
ァイバを挿入して、光ファイバの先端面を物質中に完全
に埋没させる工程と、接着剤を硬化させる工程とを備え
たことにより、組立て時間の短縮を可能にし、簡単にし
かも安価に光コネクタを組立てることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る組立方法に利用される光コネクタ
フェルール及び光ファイバ心線を示す斜視図である。 【図2】フェルールに光ファイバ心線を取り付けた状態
を示す光コネクタの平面図である。 【図3】図2のIII−III線に沿う断面図である。 【図4】図3の要部拡大断面図である。 【図5】フェルールの光ファイバ位置決め孔内に光ファ
イバが挿入された状態を示す拡大断面図である。 【図6】光コネクタを組み立てるにあたって利用される
光ファイバ押当て部材を示す斜視図である。 【図7】所定長さにカットされた光ファイバ心線を示す
平面図である。 【図8】光ファイバの放電加工状態を示す拡大図であ
る。 【図9】光ファイバの研磨加工状態を示す拡大図であ
る。 【図10】フェルールに光ファイバ押当て部材を組付け
る前の状態を示す平面図である。 【図11】フェルールに光ファイバ押当て部材を組付け
た後の状態を示す平面図である。 【図12】光ファイバに塗布した接着剤が屈折率整合剤
によって後退させられるような接着剤排除現象を示す拡
大断面図である。 【図13】フェルール内に光ファイバを挿入した状態を
示す要部拡大断面図である。 【図14】光ファイバ心線に整列荷重を加えた状態を示
す平面図である。 【図15】光ファイバの先端面が一列に整列した状態を
示す断面図である。 【図16】断面C字状の光ファイバ整列溝を示す拡大断
面図である。 【図17】フェルールに接着剤を充填した状態を示す平
面図である。 【図18】フェルールに光ファイバを取付完了した光コ
ネクタを示す平面図である。 【図19】光コネクタの他の実施形態を示す断面図であ
る。 【図20】フェルールの光ファイバ整列溝内に光ファイ
バを装填して、クランプ部材で上から押し付けた状態を
示す拡大断面図である。 【図21】フェルール内に光ファイバの先端面を非整列
状態で埋没させた状態を示す平面図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−356003(JP,A) 特開 平6−51158(JP,A) 特開 平7−63955(JP,A) 特開 平7−306333(JP,A) 特開 平9−113763(JP,A) 特開 昭55−155318(JP,A) 特開 昭58−172610(JP,A) 実開 平4−11503(JP,U) 実開 平4−79308(JP,U) 実開 平5−8508(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/36

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 光ファイバを内蔵したフェルールをもつ
    光コネクタの組立方法において、 前記フェルールの前端面に形成した光接続口から、接着
    剤より粘度の高い物質を装填する工程と、 前記光ファイバの先端部分に前記物質よりも粘度の低い
    前記接着剤を塗布する工程と、 前記フェルールに設けられた光ファイバ導入口から前記
    光ファイバを挿入して、前記光ファイバの先端面を前記
    物質中に完全に埋没させる工程と、 前記接着剤を硬化させる工程とを備えたことを特徴とす
    る光コネクタの組立方法。
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