JP3799802B2 - 光コネクタの組立方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバを相互に接続させる光コネクタの組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来において、現場で光コネクタを組立てる場合、フェルール内に設けられた光ファイバ挿入孔内に接着剤を流し込み、そこに光ファイバを挿入することで、接着剤により光ファイバをフェルール内で固定し、その後、光コネクタの接続端面を研磨加工していた。これにより、光コネクタの接続端面と光ファイバの先端面とを面一にし、フェルール同士の確実な連結を可能にしていた。このような一例として、特開昭61−156207号公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の光コネクタは、現場において行われる接着組立工程により、接着剤が先端面に付着することに起因して、精密な端面研磨工程を必要とし、光コネクタの組立てに時間がかかり、しかも、精密な研磨により、高価な設備が必要となるなどの問題点があった。
【0004】
本発明は、組立て時間の短縮を可能にし、簡単にしかも安価に組立てができる光コネクタの組立方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光コネクタの組立方法は、フェルール内に光ファイバが内蔵された光コネクタを組立てる方法において、光ファイバ押当て部材の前面に設けられたフェルール突き当て面に並設された複数本の位置決め凸部をフェルールの光接続口から光ファイバ位置決め孔内に挿入しながら、フェルール突き当て面及び位置決め凸部により、フェルールの光ファイバ位置決め孔内に屈折率整合剤を装填する工程と、フェルールの光ファイバ導入口から光ファイバを挿入して、位置決め凸部の光ファイバ押当て面に光ファイバの先端面を当接させる工程とを備えたことを特徴とする。
【0006】
光コネクタの組立方法にあっては、光ファイバの先端面を、フェルールの前端面に対して突出状態(面一状態)にすることなく、光接続口内に埋没させることができる。更に、光ファイバの先端面を光接続口内に単に埋没させただけではなく、光接続口内に充填した屈折率整合剤に当接させている。その結果、光ファイバの先端面の形状に左右され難い光コネクタが可能となる。すなわち、光ファイバの先端面の仕上げ加工精度を上げずとも低損失の光接続を実現でき、従来の精密研磨工程を簡略化することで、端面処理時間の短縮を可能にし、光コネクタの組立時間の短縮化が図れる。
【0007】
また、フェルール内には、光ファイバ位置決め孔の後方に延在して光ファイバを配置させる光ファイバ整列溝が設けられ、光ファイバを光ファイバ整列溝内に接着固定すると好ましい。
【0008】
このような構成を採用した場合、光接続口内に充填した屈折率整合剤に光ファイバを当接させた後、光ファイバ整列溝に接着剤を流し込むと、光ファイバ位置決め孔内の空気層領域を介した状態で、接着剤は接着領域を形成することになる。そのため、接着剤の流れ性などに対して注意を払う必要がなく、非常に簡単に光コネクタを組み立てることができる。
【0009】
また、フェルール内には、光ファイバ位置決め孔の後方に位置して光ファイバを配置させる光ファイバ整列溝が設けられ、この光ファイバ整列溝内の光ファイバを、光ファイバ整列溝の壁面に押し付ける光ファイバ押圧固定部材を更に有すると好ましい。
【0010】
このような構成を採用した場合、光ファイバを光ファイバ整列溝内に配置させ、上から光ファイバ押圧固定部材を押し付けることで、接着剤を利用しない光ファイバの固定を実現することができる。
【0011】
また、光ファイバの先端面は、放電加工によりエッジ除去処理されていると好ましい。
【0012】
このような構成を採用した場合、光ファイバの先端を電気的に丸めた状態で、フェルールの光ファイバ位置決め孔内に光ファイバを挿入させることができる。従って、光ファイバの挿入を容易にし、しかも、光ファイバ位置決め孔内での光ファイバの先端面の欠け防止に寄与し、作業の迅速化が図れる。
【0013】
また、光ファイバの先端面は、研磨加工によりエッジ除去処置されていると好ましい。
【0014】
このような構成を採用した場合、光ファイバの先端を機械的に丸めた状態で、フェルールの光ファイバ位置決め孔内に光ファイバを挿入させることができる。従って、光ファイバの挿入を容易にし、しかも、光ファイバ位置決め孔内での光ファイバの先端面の欠け防止に寄与し、作業の迅速化が図れる。
【0015】
また、複数の光ファイバの本数に対応して、光接続口を複数個設け、各光接続口内に光ファイバの先端面をそれぞれ埋没させると好ましい。
【0016】
このような構成は、フェルール内に各光ファイバを挿入する前工程で、光ファイバの先端面を精度良く一列に整列させるように切断せずとも、所定の整列誤差をもって、光ファイバの先端部分を多少の不揃い状態でラフに切断することができる。その結果、切断加工を迅速に行うことができ、光コネクタの組立て時間の短縮に寄与する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による光コネクタの組立方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明に係る光コネクタに適用させるフェルール及び光ファイバ心線を示す斜視図である。同図に示すフェルール1は、樹脂製(ジルコニア製又はガラス製であってもよい)で略直方体に形成され、光コネクタ(例えばMTコネクタ)の一部として利用されるものである。このフェルール1の内部において、その前部には4本の光ファイバ位置決め孔4が形成され、各光ファイバ位置決め孔4は、テープ状の光ファイバ心線2(以下「テープ心線」ともいう)の先端部から露出させた4本(4心)の光ファイバ3をそれぞれ挿入させて位置決めさせるためのものであり、125μmの径の光ファイバ3に対して126μm〜127μmの径を有している。各光ファイバ位置決め孔4は、フェルール1の前端面1aから一直線状に且つ平行に延在し、各光ファイバ位置決め孔4の前端開口は、光接続口5として形成されている。そして、フェルール1の内部において、その後部には、光ファイバを外部から導入させるための光ファイバ導入口6が設けられている。
【0019】
さらに、光ファイバ導入口6と光ファイバ位置決め孔4との間には、接着剤Rを収容させるための光ファイバ接着用凹部7が設けられ、この凹部7の頂部には、接着剤を流し込むための矩形の開口をなす接着剤充填窓8が形成されている。そして、凹部7の底面7aには、その全長に亙って延在する4本の光ファイバ整列溝9が形成され、各光ファイバ整列溝9は、光ファイバ位置決め孔4の延長上に位置し、光ファイバ位置決め孔4と光ファイバ導入口6との間に延在している。更に、各光ファイバ整列溝9は、断面C字状に形成され、光ファイバ位置決め孔4と同一の径をもって延在する(図15参照)。そして、フェルール1の前端面1aにおいて、4個の光接続口5の両側には、ガイドピン(図示せず)を挿入させるためのガイドピン挿入孔10が形成されている。
【0020】
そこで、図2及び図3に示すように、フェルール1の光ファイバ導入口6から挿入させた光ファイバ3は、光ファイバ整列溝9に沿った状態で光ファイバ位置決め孔4内に配置される。この場合、光ファイバ3の先端面3aは、図4及び図5に示すように、フェルール1の前端面1aに対して5μm〜10μm程度の後退量Sをもって引き込ませ、光接続口5内に埋没させる。また、光ファイバ位置決め孔4において、その前部には屈折率整合剤Kが充填され、この屈折率整合剤Kの存在する部分が屈折率整合剤領域Aとなる。この屈折率整合剤領域Aによって、光ファイバ3のうち少なくとも先端面3aまで、シリコン系のマッチンググリースと呼ばれている屈折率整合剤Kで満たされていればよい。よって、光ファイバ3の先端面3aは、屈折率整合剤Kに当接すると同時に屈折率整合剤K内に埋没する結果となる。
【0021】
また、光ファイバ位置決め孔4において、屈折率整合剤領域Aの後方には、これに連続する空気層領域Bが形成されて、光ファイバ位置決め孔4の後端4a近くまで延びている。そして、この空気層領域Bを介して、光ファイバ3の周面と光ファイバ位置決め孔4の壁面との間に極僅かな空気の隙間が作り出されている。また、図2,図3及び図5に示すように、凹部7内に接着剤Rを充填すると、光ファイバ3を光ファイバ整列溝9に接着剤Rを介して固定させることができる。このことは、フェルール1に対するより強固な光ファイバ3の固定を実現させるものである。この場合、光ファイバ3の径と光ファイバ位置決め孔4の径との差が極僅かであることに起因し、接着剤Rは、光ファイバ位置決め孔4の後端4aから殆ど中に入ることがない。従って、空気層領域Bは、光ファイバ位置決め孔4の後端4aまで延びることになる。なお、後端4aの径の大きさによっては、接着剤Rがこの後端4aから入ってくる場合もあり、このとき空気層領域Bはその分だけ後退することになる。
【0022】
このような構成をもつ光コネクタCの利点として、光ファイバ3の先端面3aの形状に依存せず、CATS等の高速切替えを可能にしたMTコネクタへの適用が簡便になる。すなわち、光ファイバ3の先端面3aの切断加工精度や研磨加工精度を上げる必要がなく、フェルール1に光ファイバ3を取り付ける作業時間の短縮に大きく寄与する。また、光接続口5から光ファイバ3の先端面3aが突出しないことに起因して、その取り扱い時に作業者が光ファイバ3の先端面3aに不用意に触れることがない。
【0023】
さらに、フェルール1に光ファイバ3を固定する際の最終工程に、フェルール1の前端面1aを精密研磨するような工程を必要とせず、作業時間の大幅な短縮に寄与し、しかも、研磨時に発生する光ファイバ3の先端面3aの欠けをも防止する。そして、光ファイバ3の引き込み量に関しては、光コネクタCを構成する部材の線膨張係数を考慮して、温度変化が生じた場合にも、光ファイバ3の先端面3aがフェルール1の前端面1aから突き出さないように設計する。
【0024】
なお、光ファイバ心線3に嵌め込まれたゴム製のブーツ11をフェルール1の光ファイバ導入口6に差し込むことで、光ファイバ心線2の折れ曲がりを防止している。
【0025】
このような構成の光コネクタCを組み立てるための方法について一例を挙げて説明する。
【0026】
この方法を行うにあたって、図6に示すように、略直方体形状で樹脂製の光ファイバ押当て部材20を準備する。この光ファイバ押当て部材20の前面には、フェルール1の前端面1aに当接する平坦なフェルール突き当て面20aを有し、このフェルール突き当て面20aには、フェルール1の光ファイバ位置決め孔4内に挿入させるための円柱状の位置決め凸部21が、光ファイバ位置決め孔4の数に対応して横一列に4本並設されている。そして、各位置決め凸部21の先端には、横一列に揃えられた円形の光ファイバ押当て面21aが設けられ、各光ファイバ押当て面21aは、フェルール突き当て面20aから5μm程度突出する。また、位置決め凸部21の両側には、フェルール1の各ガイドピン挿入孔10に対応するガイドピン挿入孔22がそれぞれ設けられている。このような構成の光ファイバ押当て部材20を作業前に予め準備しておく。
【0027】
そこで、先ず、図7に示すように、ゴム製のブーツ11に光ファイバ心線2を差し込み、光ファイバ心線2の先端部分から所定長の被覆部Fを加熱式リムーバ等により除去し、4本の光ファイバ3を露出させた状態でアルコール等で被覆屑を拭き取る。そして、各光ファイバ3をカッタ等で一列に揃えるように所定の長さに切断した後、図8に示すように、放電加工により光ファイバ3の先端面3aのエッジ除去処理を行う。これは、フェルール1に光ファイバ3を挿入させる際に、光ファイバ3がフェルール1に接触することで起こる端面欠けを無くすことと、挿入作業の迅速化を目的としている。なお、これと同等なエッジ処理としては、図9に示すように、光ファイバ3の先端面3aを、研磨ロータ23や手作業により機械的に処理してもよい。
【0028】
次に、図10に示すように、フェルール1の前端面1aにグリース状のシリコン系の屈折率整合剤Kを塗布し、各光接続口5に屈折率整合剤Kを配置させる。その後、光ファイバ押当て部材20の各ガイドピン挿入孔22内にガイドピンPを差し込んだ状態で、ガイドピンPの片側をフェルール1のガイドピン挿入孔10(図1参照)内に挿入させる。そして、ガイドピンPの誘導により、光ファイバ押当て部材20の各位置決め凸部21をフェルール1の各光接続口5から各光ファイバ位置決め孔4内に挿入させながら、光ファイバ押当て部材20のフェルール突き当て面20aをフェルール1の前端面1aに押し当てる。
【0029】
その結果、光ファイバ押当て部材20のフェルール突き当て面20aとフェルール1の前端面1aとの間に屈折率整合剤Kが介装され、フェルール突き当て面20a及び位置決め凸部21により、光接続口5から光ファイバ位置決め孔4内に屈折率整合剤Kが装填される。このとき、光ファイバ位置決め孔4内には、前端面1aから所定の領域をもって屈折率整合剤Kが装填される。なお、この状態を維持するために、図示しないクリップによりフェルール1と光ファイバ押当て部材20とを両側から挟み込み固定させてもよい。
【0030】
その後、図11に示すように、フェルール1の光ファイバ導入口6から光ファイバ3を挿入し、各光ファイバ位置決め孔4内に光ファイバ3をそれぞれ挿入させる。そして、図12に示すように、各位置決め凸部21の光ファイバ押当て面21aに各光ファイバ3の先端面3aが当たる程度まで、光ファイバ心線2を前進させる。その結果、光ファイバ3の先端面3aは、フェルール1の前端面1aに対して5μm程度(位置決め凸部21の突出量分)引き込ませるように後退し、光接続口5内に埋没する。さらに、接続口5内は、シリコン系の屈折率整合剤Kで満たされており、光ファイバ3の先端面3aは屈折率整合剤K内に完全に埋没することになる。
【0031】
更に、光ファイバ3の先端面3aには、切断時に発生する数μm程度の不揃いが発生していることから、この不揃いによる光接続損失を除去するため、各先端面3aを一列に整列させる必要が生じる。そこで、図13に示すように、ベース板24上にフェルール1及び光ファイバ位置決め部材20を固定し、ベース板24上で前後に摺動させ得るファイバホルダ25によって、光ファイバ心線2の被覆部Fを保持した状態で、後方から加圧し、全ての光ファイバ3の先端面3aが位置決め凸部21の光ファイバ押当て面21aに当たるような整列荷重(4本の光ファイバ3に対して例えば200gを後方から与えるような荷重)を加える。
【0032】
これによって、光ファイバ3の先端面3aは、図14に示すように、強制的に一列に揃えられることになる。この場合、各光ファイバ3の圧縮量を吸収させる必要から、図15に示すように、光ファイバ整列溝9を断面C字状にし、その上部には、光ファイバ3の直径より小さな幅をもつスリット状開口9aが形成されると好適である。このような開口9aを設けることで、光ファイバ3の飛び出しを防止し、光ファイバ整列溝9内への接着剤Rの流入を可能にする。
【0033】
その後、図16に示すように、フェルール1の光ファイバ接着用凹部7内にエポキシ系の熱硬化型接着剤Rを充填させる。この状態で、図示しない加熱装置によってフェルール1を適度に加熱して接着剤Rを硬化させる。この最終工程において、フェルール1及び光ファイバ3は、膨張収縮(特に、樹脂製のフェルール1の膨張収縮が大きい)によってその寸法が多少変化するが、光ファイバ3の先端面3aを予め引き込ませてあるので、光ファイバ3の先端面3aが、フェルール1の前端面1aから突出することはない。
【0034】
そして、図17に示すように、光ファイバ押当て部材20をフェルール1から外すことにより、各光ファイバ3の先端面3aが一列に確実に整列させられた状態で(図14参照)、フェルール1に対する光ファイバ心線2の組付け作業が完了する。この場合、光ファイバ位置決め孔4には、屈折率整合剤Kが満たされた屈折率整合剤領域Aと接着剤Rが満たされた固定領域との間に空気層領域Bが形成されることになる(図5参照)。なお、接着剤Rとして紫外線硬化型接着剤や常温硬化型接着剤を用いることで、フェルール1や光ファイバ3の膨張収縮を阻止することが可能となる。
【0035】
次に、光コネクタC1について説明する。なお、前述の光コネクタCと同一又は同等な構成部分については、同一の符号を付す。図18示すように、光コネクタC1に適用させるフェルール30には、ブロック状のファイバ押圧固定部材31を収容するためのファイバ押圧固定部材用収容部32が設けられ、この収容部32の頂部は、ファイバ押圧固定部材31を挿入するための矩形の開口33として形成されることになる。そして、この収容部32の底面には、その全長に亙って延在する4本の光ファイバ整列溝34が形成される。そこで、この開口33からファイバ押圧固定部材31を挿入すると、光ファイバ整列溝34内の4本の光ファイバ3を、ファイバ押圧固定部材31の下面31aにより一度に上から押さえ込むことができる(図19参照)。
【0036】
光コネクタC1は、収容部32内に挿入したファイバ押圧固定部材31を付勢するバネ部材35を有し、このバネ部材35は、フェルール30の上面から下面に亙って延在する断面コ字状のクランプ部材として構成され、このクランプ部材35によってファイバ押圧固定部材31を収容部32内で弾発的に保持している。従って、クランプ部材35を利用すると、各光ファイバ整列溝34内の各光ファイバ3を、所定の固定荷重をもってフェルール30にしっかりと固定させることができる。
【0037】
なお、クランプ部材35の材質を、燐青銅又は冷間加工されたステンレスにすることで、バネ力が強く、耐久性の高いクランプ部材35が可能となり、クランプ力の長期信頼性を担保する。また、クランプ部材35は、板状の上片35aと下片35bとこれらを連結させる中間片(図示せず)とからコ字状に形成され、クランプ部材35の上片35aによる適切なクランプ力を作り出している。
【0038】
更に、この光コネクタC1は、光ファイバ3をフェルール30に固定させるためのファイバ押圧固定部材31とは別に、テープ心線2の被覆部Fをフェルール30に固定させるブロック状の被覆部押圧固定部材39を有している。
【0039】
フェルール30の内部には、光ファイバ整列溝34から後方に延びる光ファイバガイド孔40が設けられ、その後方に被覆部挿入部36が位置している。この被覆部挿入部36は、テープ心線2の被覆部Fを収容する幅を少なくとも有している。フェルール30の後端には、前述したファイバ押圧固定部材用収容部32に並設させた被覆部押圧固定部材用収容部37が切欠き形成され、この収容部37内に被覆部押圧固定部材39を配置させることができる。また、光コネクタC1は、収容部37内の被覆部押圧固定部材39を付勢するバネ部材38を有し、このバネ部材38は、フェルール30の上面から下面に亙って延在する断面コ字状のクランプ部材として構成され、このクランプ部材38によって被覆部押圧固定部材39を収容部37内で弾発的に保持する。
【0040】
ここで、このフェルール30には、4本の光ファイバ整列溝34から連続して前方に延びる光ファイバ位置決め孔4が形成され、各光ファイバ位置決め孔4には、屈折率整合剤領域Aと空気層領域Bとが設けられ、光ファイバ3の先端面3aが、フェルール30の前端面30aから突出せずに、光接続口5内に埋没している点は、光コネクタCと同様である。
【0041】
コネクタの更に他の実施形態について説明すると、図20に示すように、4本の光ファイバ3の先端面3aを、一列に整列させずして光接続口5内の屈折率整合剤K内に配置させるものであってもよい。すなわち、一列に並んだ各光接続口5内に各光ファイバ3の先端面3aを埋設させる場合、各埋設長さが不揃いであってもよい。これは、それぞれの光ファイバ3において、独立した接続がなされるからである。従って、他の光コネクタ27のフェルール28に設けられた4本の光ファイバ28aに対して、フェルール1の各光ファイバ3を光接続させる際、各光ファイバ3は、光接続口5内の屈折率整合剤Kを介して、それぞれ独立した接続がなされることになる。
【0042】
各光ファイバ3の先端面3aをフェルール1内に埋設させる更なる利点は、フェルール1内に光ファイバ3を挿入する前工程で、各光ファイバ3の先端面3aを、精度良く一列に整列させるように切断せずとも、数μmの整列誤差をもって、光ファイバ3の先端部分を多少の不揃い状態でラフに切断することができ、切断加工を迅速に行うことができる。この場合、光ファイバ3の先端面が斜めに切断されても、接続時に影響を与え難い。また、端面不揃い状態の光ファイバ3をフェルール1内に組み込んだ後でも、光ファイバ3の先端部分を、再度切り揃える必要がなく、光ファイバ3の組付け作業も極めて迅速になる。更に、熱膨張率によって起こる光ファイバ3の突出量の変化をも許容する。そして、フェルール1に光ファイバ3を挿入する前工程で、光ファイバ3の先端面3aを放電加工により丸めると、光ファイバ位置決め孔4内に光ファイバ3を挿入し易くなる。なお、フェルール30についても同様である。
【0043】
本発明に係る組立方法を適用する光コネクタは、前述した種々の実施形態に限定されるものではなく、その適用範囲は、MT型の光コネクタばかりでなく、その他の型式の多心用光コネクタや、SC型やMU型などの単心用光コネクタにも及ぶことは、言うまでもない。
【0044】
【発明の効果】
本発明による光コネクタの組立方法は次のような効果をもっている。すなわち、フェルール内に光ファイバが内蔵された光コネクタを組立てる方法において、光ファイバ押当て部材の前面に設けられたフェルール突き当て面に並設された複数本の位置決め凸部をフェルールの光接続口から光ファイバ位置決め孔内に挿入しながら、フェルール突き当て面及び位置決め凸部により、フェルールの光ファイバ位置決め孔内に屈折率整合剤を装填する工程と、フェルールの光ファイバ導入口から光ファイバを挿入して、位置決め凸部の光ファイバ押当て面に光ファイバの先端面を当接させる工程とを備えたことにより、組立て時間の短縮を可能にし、簡単にしかも安価に光コネクタを組立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コネクタに利用されるフェルール及び光ファイバ心線を示す斜視図である。
【図2】フェルールに光ファイバ心線を取り付けた状態を示す光コネクタの平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図3の要部拡大断面図である。
【図5】フェルールの光ファイバ位置決め孔内に光ファイバが挿入された状態を示す拡大断面図である。
【図6】コネクタを組み立てるにあたって利用される光ファイバ押当て部材を示す斜視図である。
【図7】所定長さにカットされた光ファイバ心線を示す平面図である。
【図8】光ファイバの放電加工状態を示す拡大図である。
【図9】光ファイバの研磨加工状態を示す拡大図である。
【図10】フェルールに光ファイバ押当て部材を組付ける前の状態を示す平面図である。
【図11】フェルールに光ファイバ押当て部材を組付けた後の状態を示す平面図である。
【図12】フェルール内に光ファイバを挿入した状態を示す要部拡大断面図である。
【図13】光ファイバ心線に整列荷重を加えた状態を示す平面図である。
【図14】光ファイバの先端面が一列に整列した状態を示す断面図である。
【図15】断面C字状の光ファイバ整列溝を示す拡大断面図である。
【図16】フェルールに接着剤を充填した状態を示す平面図である。
【図17】フェルールに光ファイバを取付完了した光コネクタを示す平面図である。
【図18】光コネクタの他の実施形態を示す断面図である。
【図19】フェルールの光ファイバ整列溝内に光ファイバを装填して、クランプ部材で上から押し付けた状態を示す拡大断面図である。
【図20】フェルール内に光ファイバの先端面を非整列状態で埋没させた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
A…屈折率整合剤領域、B…空気層領域、K…屈折率整合剤、C,C1…光コネクタ、1,30…フェルール、1a,30a…フェルールの前端面、3…光ファイバ、3a…光ファイバの先端面、4…光ファイバ位置決め孔、5…光接続口、6…光ファイバ導入口、9,34…光ファイバ整列溝、20…光ファイバ押当て部材、20a…フェルール突き当て面、21…位置決め凸部、21a…光ファイバ押当て面、31…光ファイバ押圧固定部材。

Claims (6)

  1. フェルール内に光ファイバが内蔵された光コネクタを組立てる方法において、
    光ファイバ押当て部材の前面に設けられたフェルール突き当て面に並設された複数本の位置決め凸部を前記フェルールの光接続口から光ファイバ位置決め孔内に挿入しながら、前記フェルール突き当て面及び前記位置決め凸部により、前記フェルールの前記光ファイバ位置決め孔内に屈折率整合剤を装填する工程と、
    前記フェルールの光ファイバ導入口から前記光ファイバを挿入して、前記位置決め凸部の光ファイバ押当て面に前記光ファイバの先端面を当接させる工程とを備えたことを特徴とする光コネクタの組立方法。
  2. 前記フェルール内には、前記光ファイバ位置決め孔の後方に延在して前記光ファイバを配置させる光ファイバ整列溝が設けられ、前記光ファイバを前記光ファイバ整列溝内に接着固定したことを特徴とする請求項1記載の光コネクタの組立方法
  3. 前記フェルール内には、前記光ファイバ位置決め孔の後方に位置して前記光ファイバを配置させる光ファイバ整列溝が設けられ、この光ファイバ整列溝内の前記光ファイバを、前記光ファイバ整列溝の壁面に押し付ける光ファイバ押圧固定部材を更に有することを特徴とする請求項1記載の光コネクタの組立方法
  4. 前記光ファイバの前記先端面は、放電加工によりエッジ除去処理されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の光コネクタの組立方法
  5. 前記光ファイバの前記先端面は、研磨加工によりエッジ除去処置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の光コネクタの組立方法
  6. 複数の前記光ファイバの本数に対応して、前記光接続口を複数個設け、前記各光接続口内に前記光ファイバの前記先端面をそれぞれ埋没させたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の光コネクタの組立方法
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