JP2001059916A - 端末ロッドレンズ付き光ファイバ及びその製造方法 - Google Patents
端末ロッドレンズ付き光ファイバ及びその製造方法Info
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Abstract
レンズとなるグレーデッドインデックス型光ファイバを
中心軸同士の位置合わせの精度を良くして接続し、低コ
ストの製造を可能にする。 【解決手段】 シングルモード型光ファイバ2をホルダ
3で保持し、該ホルダ3の任意位置を保持位置とし、該
保持位置からシングルモード型光ファイバ2の端末に向
かって予め定めた距離Lだけ離れた位置において該シン
グルモード型光ファイバ2を切断し、その切断端面に別
に用意したグレーデッドインデックス型光ファイバ10
を融着接続し、前記保持位置から前記グレーデッドイン
デックス型光ファイバ10側に前記予め定めた距離Lよ
りも長い予め定めた距離L+Mだけ離れた位置において
該グレーデッドインデックス型光ファイバ10を切断す
る。
Description
光ファイバの先端にグレーデッドインデックス型光ファ
イバからなるロッドレンズを取付けた端末ロッドレンズ
付き光ファイバ及びその製造方法に関する。
等に接続する場合、シングルモード型光ファイバと光学
素子との間にコリメート系素子を介在させ、シングルモ
ード型光ファイバからの出射光を平行光にして光学素子
に入射させることがある。また、この場合のコリメート
系素子として、グレーデッドインデックス型光ファイバ
からなるロッドレンズを用いる例が、特開平7−261
056号公報等に示されている。
記載された端末ロッドレンズ付き光ファイバの一例を示
す図であって、図9(A)はその組立状態を説明する斜
視図、図9(B)は光ファイバ部分のみを示した側面図
である。以下、図9について本発明と用語を合わせて説
明する。図9において、21は光ファイバ心線、22は
シングルモード型光ファイバ、23は第一部材、23a
は光ファイバ孔、23bはガイドピン孔、24は第二部
材、24aは光ファイバ孔、24bはガイドピン孔、2
5はグレーデッドインデックス型光ファイバ、26はガ
イドピンである。
3aと2つのガイドピン孔23bを平行に設ける。一
方、光ファイバ心線21の端末において被覆を除去して
シングルモード型光ファイバ22を露出させる。そし
て、露出したシングルモード型光ファイバ22の部分と
被覆が施された光ファイバ心線21の一部分を、第一部
材23の各光ファイバ孔23aに、第一部材23の端面
とそれぞれのシングルモード型光ファイバ22の端面と
が揃うようにして挿入し、接着剤等で固定する。また、
第一部材23の端面とシングルモード型光ファイバ22
の端面とを研磨することがある。
4aと2つのガイドピン孔24bを平行に設ける。な
お、この第二部材24の光ファイバ孔24aとガイドピ
ン孔24bの配列及び相対位置関係は、第一部材23の
先端部における光ファイバ孔23aとガイドピン孔23
bの配列及び相対位置関係と一致させる。そして、第二
部材24の複数の各光ファイバ孔24aにそれぞれ裸の
グレーデッドインデックス型光ファイバ25を挿入し、
接着剤等で固定する。
ァイバ25の第二部材24の外側に出た部分は切断除去
し、グレーデッドインデックス型光ファイバ25の端面
と第二部材24の端面とが揃うように端面を研磨する。
また、グレーデッドインデックス型光ファイバ25がコ
リメート系ロッドレンズとして作用するように、グレー
デッドインデックス型光ファイバ25の長さが伝送光の
波長等から求められる規定値となるように、端面研磨に
よってその長さを調整する。なお、その長さは2mm程
度である。
イドピン孔23b、24bに一連長のガイドピン26を
挿通して、第一部材23と第二部材24とを突き合せて
接合することによって、シングルモード型光ファイバ2
2とグレーデッドインデックス型光ファイバ25の突き
合せ接続が達成される。そして、シングルモード型光フ
ァイバ22を伝送してきた光は、グレーデッドインデッ
クス型光ファイバ25によってコリメートされ、平行光
となってグレーデッドインデックス型光ファイバ25の
端面から出射され、図示しない光学素子等に入射する。
−261056号公報に記載された端末ロッドレンズ付
き光ファイバは、第二部材中のグレーデッドインデック
ス型光ファイバの長さは端面の研磨調整等によって相当
の精度で調整が可能であり、グレーデッドインデックス
型光ファイバにコリメートレンズとしての機能を持たせ
る上では、設計製造は比較的容易である。
ンによって位置合わせしてシングルモード型光ファイバ
とグレーデッドインデックス型光ファイバとを接合する
ものであるので、シングルモード型光ファイバとグレー
デッドインデックス型光ファイバとの中心軸同士の位置
合わせの精度は、ガイドピンと光ファイバとの相対位置
の精度によって左右され、端末ロッドレンズ付き光ファ
イバとしての伝送損失の低下には限界がある。
ス型光ファイバの長さが2mm程度と短いため、第二部
材に入るガイドピン部分の長さも2mm程度と短く、そ
れによって位置合わせの精密な直線性を確保することが
難しい。また、ガイドピンを使って位置合わせするの
で、部品価格が高くなるという問題がある。
グレーデッドインデックス型光ファイバとの中心軸同士
の位置合わせの精度を良くし、簡単に低コストで製造が
可能な端末ロッドレンズ付き光ファイバ及びその製造方
法を提供するものである。
ズ付き光ファイバの製造方法は、ロッドレンズが固定さ
れる側のシングルモード型光ファイバの端末から任意の
距離だけ離れた位置を保持し、該保持位置からシングル
モード型光ファイバの端末に向かって予め定めた距離だ
け離れた位置において該シングルモード型光ファイバを
切断し、該切断端面に別に用意したグレーデッドインデ
ックス型光ファイバを融着接続し、該グレーデッドイン
デックス型光ファイバをその長さが予め定めた長さとな
る位置において切断するものである。
バとロッドレンズとなるグレーデッドインデックス型光
ファイバは、融着接続によって中心位置が精密に合わさ
れて接続されるので、端末ロッドレンズ付き光ファイバ
としての伝送損失を極めて小さいものとすることが出来
る。また、ロッドレンズとシングルモード型光ファイバ
が一体化されているので、ガイドピン等の部品も使用す
る必要がなく、製造コストも低くすることが出来る。
ァイバは、上記の本発明の製造方法に適した構成を有す
るものであって、シングルモード型光ファイバの先端に
はグレーデッドインデックス型光ファイバからなるロッ
ドレンズが融着接続されており、前記シングルモード型
光ファイバは先端近傍部分を除いて被覆を有し、その被
覆端付近の被覆上にホルダが固定されているものであ
る。従って、このホルダを基準位置に前記シングルモー
ド型光ファイバ及びグレーデッドインデックス型光ファ
イバからなるロッドレンズの切断位置を決めることが出
来る。また、そのホルダをそのまま使って端末ロッドレ
ンズ付き光ファイバを光伝送機器等に固定することが出
来る。
グルモード型光ファイバの一部分とを一体部品からなる
ホルダで固定することにすれば、複数本の場合のシング
ルモード型光ファイバ及びグレーデッドインデックス型
光ファイバの切断位置の不揃いを小さくすることが出来
る。
ドレンズ付き光ファイバの製造方法を説明する図であっ
て、図1(A)は第1回の光ファイバ切断時を示す正面
図、図1(B)は第2回の光ファイバ切断時を示す正面
図である。図1において、1は光ファイバ心線、2はシ
ングルモード型光ファイバ、3はホルダ、4は基台、5
はホルダステージ、6は押圧バネ、7はマイクロメー
タ、8は丸刃、9はスライドガイド、10はグレーデッ
ドインデックス型光ファイバ、11は融着接続部であ
る。
に被覆を施した光ファイバ心線1の端末において、被覆
を除去して適当な長さのシングルモード型光ファイバ2
を露出させる。光ファイバ心線1は、1本のシングルモ
ード型光ファイバの被覆を設けた単心の光ファイバ心線
であっても、複数本のシングルモード型光ファイバに一
括被覆を設けたテープ状の光ファイバ心線であってもか
まわない。
被覆を有する部分の一部又は露出した部分の一部を、ホ
ルダ3にて固定し保持する。ホルダ3は、シングルモー
ド型光ファイバの被覆を有する部分又は露出した部分を
挿入する断面V字型又は断面コの字型の溝を有するシリ
コン等からなる基板と、その溝に挿入した光ファイバ又
は被覆部を押さえる押さえ板からなるものを用いること
が出来る。また、ホルダには光ファイバ心線挿入孔を備
えた硬質成形樹脂による成形品を用いて、シングルモー
ド型光ファイバを有する光ファイバ心線をその孔に通し
てその被覆とホルダとの間を接着剤で固定しても良い。
ドレンズ付き光ファイバを、光伝送機器等に取付けるに
当たって、予め端末ロッドレンズ付き光ファイバの固定
用部材が指定されている場合は、固定用部材の取付け位
置あるいは形状によっては、その固定用部材を本発明の
製造方法で使用するホルダとして使用することも可能で
ある。
ァイバを、図1(A)に示すホルダステージ5に載置す
る。ホルダステージ5は、基台4上に摺動可能に配置さ
れている。また、押圧バネ6に抗してマイクロメータ7
を伸長させることによってホルダステージ5を直線方向
に精密に移動させることが出来、マイクロメータ7の目
盛りからホルダステージ5又はその上に載置されている
ホルダの位置を把握することが出来る。
出来るように配置し、丸刃8の移動方向は、ホルダステ
ージ5の移動方向に対して垂直な方向とする。なお、ホ
ルダ3の任意位置を保持位置とし、該保持位置から、シ
ングルモード型光ファイバの端末に向かって予め定めた
距離の位置に、丸刃8を配置する。図1(A)の例で
は、ホルダ3のシングルモード型光ファイバ2の端末側
の端面を保持位置とし、該保持位置から丸刃8までの距
離を予め定めた距離Lとしている。
イバ2に接触させて移動させ、シングルモード型光ファ
イバ2に傷を付けて、図示しない光ファイバ曲げ機構等
を使って、シングルモード型光ファイバ2を傷を付けた
位置、即ちホルダ3から予め定めた距離Lの箇所にて切
断する。この時、シングルモード型光ファイバ2の切断
位置の両側近傍部分を図示しない合成ゴム等からなるク
ランプで把持することもある。
ホルダ3と共にホルダステージ5から外して、図示しな
い融着接続装置にて、シングルモード型光ファイバ2の
先端に別に用意したグレーデッドインデックス型光ファ
イバ10を融着接続する。なお融着接続において、シン
グルモード型光ファイバ2を保持するホルダ3は、融着
接続装置に接続対象物をセットする時の、把持装置への
固定部材として使用することも出来る。
に、再度ホルダ3をホルダステージ5に載置し、マイク
ロメータ7を操作してホルダステージ5を予め定めた距
離Mだけ、丸刃8のある側と反対方向に摺動させる。な
お図1(B)において、11はシングルモード型光ファ
イバ2とグレーデッドインデックス型光ファイバ10の
融着接続部である。
メータの操作によって行なうので、距離Mの移動は極め
て精密に行なうことが出来る。また、融着接続部11の
位置は、目視では殆ど確認出来ないが、ホルダステージ
5を使ってその上に載置したホルダ3等を移動させるこ
とにしているので、融着接続部11の位置が判別出来な
くても、正確に距離Mの移動を行なわしめることが出来
る。
るホルダ3の端面から距離L+Mだけ離れた位置におい
て、シングルモード型光ファイバ2の先端に融着接続さ
れたグレーデッドインデックス型光ファイバ10を切断
する。またこの時、シングルモード型光ファイバ2の切
断位置の両側近傍部分を図示しない合成ゴム等からなる
クランプで把持することもある。
ド型光ファイバ2を伝送してきた光が、グレーデッドイ
ンデックス型光ファイバ10を通過することによって平
行光となる、即ちグレーデッドインデックス型光ファイ
バ10がコリメート機能を有するロッドレンズとして作
用するために必要十分な距離であって、伝送波長、グレ
ーデッドインデックス型光ファイバの屈折率分布から計
算で求めることが出来る。
面の溶融押し込みによって、両側の光ファイバの長さが
わずかに短くなることがあるが、その押し込み量は精密
に管理される量であるので、その場合は、上記のホルダ
から切断点までの距離L+Mは、その押し込み量を考慮
して求めればよい。
切断が終了すれば、端末ロッドレンズ付き光ファイバは
完成する。ホルダは取り外す場合もあるが、取り外さな
いこともある。端末ロッドレンズ付き光ファイバは、シ
リコン基板等にV溝を形成した部材に、ロッドレンズで
あるグレーデッドインデックス型光ファイバの一部分又
は全部とシングルモード型光ファイバの一部分を挿入し
て押さえ板で押さえて固定し、その固定部材を使って光
伝送機器等に接続することも出来るが、端末ロッドレン
ズ付き光ファイバの製造で使用したホルダを外さずに、
そのホルダを使って光伝送機器の台等に固定し、光伝送
機器との接続を行なうことも出来る。
ァイバの製造方法において、グレーデッドインデックス
型光ファイバを長い任意の長さの状態で融着接続を行
い、その後予め定めた長さMにて切断するという方法を
採用したのは、ロッドレンズとして機能する予め定めた
長さMは、2mm程度の長さであって、そのような長さ
にグレーデッドインデックス型光ファイバを切断してか
ら融着接続をしようとしても、融着接続作業時の両側の
光ファイバの把持に必要な長さ約10mm以上を確保す
ることが出来ず、融着接続をすることが出来ないためで
ある。
ァイバの製造方法は、単心のシングルモード型光ファイ
バを有する光ファイバ心線に限らず、複数本のシングル
モード型光ファイバを平行に配置したテープ状の光ファ
イバ心線にも適用出来る。ところで、複数本のシングル
モード型光ファイバの場合は、1本の光ファイバの場合
にはない別の問題があるので、それを説明する。
光ファイバを有するテープ状の光ファイバ心線の切断を
説明する図であって、図4(A)は平面図、図4(B)
は側面図、図5(A)は切断中を示す縦断面図、図5
(B)は切断後を示す縦断面図である。図4、図5にお
いて、1’はテープ状の光ファイバ心線、2はシングル
モード型光ファイバ、3はホルダ、8は丸刃、15a、
15bはクランプ、16は枕部材、17は切断箇所であ
る。
有するテープ状の光ファイバ心線1’の場合、シングル
モード型光ファイバ2の切断予定箇所の両側部分を合成
ゴム等からなるクランプ15a及び15bにて把持し
て、図4(A)に示す通り丸刃8を移動させて、各シン
グルモード型光ファイバ2の側面に傷を付ける。その
後、各シングルモード光ファイバ2の傷の反対側側面に
枕部材16を押付けてシングルモード型光ファイバ2を
鏡面に破断させる。ホルダ3から切断箇所までの距離は
予め定めたLに合わせて切断を行なうが、テープ状の光
ファイバ心線1’の場合、各シングルモード型光ファイ
バでその長さが必ずしも完全には一致せず、先端の端面
位置が不揃いになるといったことが起こり易い。
ると、次のような現象が起こるためではないかと推察さ
れる。まず、図5(A)に示すように丸刃8が通過して
シングルモード型光ファイバ2に傷を付ける時点で、シ
ングルモード型光ファイバ2は丸刃8の力を受けてわず
かにたわむ。また、傷の反対側に枕部材を押付けた時に
も反対側に同様にたわむ。これらのたわみによって図5
(A)に示す通り、シングルモード光ファイバ2は両側
から切断箇所に向けて極くわずかではあるが移動する。
この時クランプ15a及び15bは切断箇所に向かって
極くわずかに傾く。
と定められてはいるが、上記のたわみによってわずかに
長くなりL+αになる。このため、αに相当する長さの
シングルモード型光ファイバ2は、光ファイバ心線1’
の被覆内から引っ張り出されることになる。そして、切
断が終わって図5(B)の状態になりたわみが無くなる
と、クランプ15a及び15bの傾きは無くなり元の位
置に戻る。しかし、光ファイバ心線1’側の被覆内から
引張り出されたシングルモード型光ファイバ2は、被覆
との摩擦が各シングルモード型光ファイバ毎に異なるた
め完全に元通りに被覆内に引っ込むとは限らずΔLの変
動が生じる。従って、ホルダから切断端面までの長さが
シングルモード型光ファイバ毎に異なることになり、先
端面の位置が不揃いになる。
方法を採用することで小さくすることが出来る。図6が
不揃いを小さくする方法を説明する縦断面図であって、
12’はホルダである。この場合、ホルダ12’を、光
ファイバ心線1’の被覆上に固定するだけでなく、裸の
シングルモード型光ファイバ2の一部分にも固定する一
体部品とする。これによって図6に示す通り、丸刃8に
よってたわみが生じても、切断箇所の左側はホルダ1
2’で固定されているため、たわみに必要な長さはシン
グルモード型光ファイバ2の切断箇所の右側から引き寄
せられる。従って、切断箇所から左側のシングルモード
型光ファイバは光ファイバ心線1’の被覆内から引出さ
れることはなく、被覆との摩擦による影響は受けないの
で、ホルダから切断箇所までの距離Lのシングルモード
型光ファイバ毎のばらつきを少なくすることが出来る。
にかかる端末ロッドレンズ付き光ファイバの実施形態を
示す図であって、図2(A)(B)(C)は1本の例
を、図2(D)(E)(F)は複数本に一括被覆を設け
てテープ状にした例を、図2(G)(H)(I)は複数
本を平行に並べた例を示す。また、図2(A)(D)
(G)は左正面図、図2(B)(E)(H)は縦断面
図、図2(C)(F)(I)は右正面図である。図2に
おいて、図1と同じ符号は同じものを示す。また、1’
はテープ状の光ファイバ心線、2aは被覆、2bは一括
被覆、12、12’、12”はホルダである。
レンズ付き光ファイバの場合は、1本の被覆付きシング
ルモード型光ファイバ2の先端にグレーデッドインデッ
クス型光ファイバ10からなるロッドレンズを融着接続
したものであって、ホルダ12は、光ファイバ心線1の
被覆2a上及び裸のシングルモード型光ファイバ2の一
部分の上に掛けて配置された一体部品であり、被覆2a
とホルダ12との間及びシングルモード型光ファイバ2
とホルダ12との間が接着剤等で固定されている。
ロッドレンズ付き光ファイバの場合は、複数本の被覆付
きシングルモード型光ファイバ2の先端にそれぞれグレ
ーデッドインデックス型光ファイバ10からなるロッド
レンズを融着接続したものであって、ホルダ12’は、
テープ状の光ファイバ心線1’の一括被覆2b上から裸
の全シングルモード型光ファイバ2の各一部分の上に掛
けて配置された一体部品であり、被覆2bとホルダ1
2’との間及び各シングルモード型光ファイバ2の一部
分とホルダ12’との間が接着剤等で固定されている。
ロッドレンズ付き光ファイバの場合は、複数本の各被覆
付きシングルモード型光ファイバ2の先端にグレーデッ
ドインデックス型光ファイバ10からなるロッドレンズ
を融着接続したものであって、ホルダ12”は、複数本
の光ファイバ心線1の被覆2a上から裸の全シングルモ
ード型光ファイバ2の各一部分の上に掛けて配置された
一体部品であり、被覆2aとホルダ12”との間及び各
シングルモード型光ファイバ2の一部分とホルダ12”
との間が接着剤等で固定されている。
合、通常各シングルモード型光ファイバ2は個別に素線
被覆で覆われ、それらの上に一括被覆2bが設けられる
ことが多いので、被覆を除去した時に一括被覆の端と素
線被覆の端とが同じ位置に無く、一括被覆よりも素線被
覆が突出している場合がある。そのような場合は、一括
被覆の上及び裸のシングルモード型光ファイバの一部分
の上を一体的なホルダ12’で固定すれば良い。その中
間部の被覆の端部付近は必ずしもホルダに固定する必要
はない。
ファイバは、本発明にかかる製造方法を適用して製造す
ることが出来る。まず、光ファイバ心線1又は1’の端
末において被覆2a又は一括被覆2bを除去してシング
ルモード型光ファイバ2を露出させ、ホルダ12、1
2’又は12”を被覆2a又は一括被覆2bの上及び裸
のシングルモード型光ファイバ2の一部分に固定する。
そして図1又は図6に示すようにしてシングルモード型
光ファイバ2を所定に位置で切断し、その先端面にグレ
ーデッドインデックス型光ファイバ10を融着接続して
次いで図1に示す方法でグレーデッドインデックス型光
ファイバ10を所定の位置で切断すれば良い。
バ2及びグレーデッドインデックス型光ファイバ10の
切断時点では、ホルダ12、12’又は12”によって
被覆と共に裸のシングルモード型光ファイバ2が固定さ
れているので、切断時のたわみで被覆内からシングルモ
ード型光ファイバ2が引出されることはなく、ホルダか
ら切断箇所までの距離を予め定めた値に精密に合わせる
ことが出来る。また、複数本のシングルモード型光ファ
イバを有する場合は、ホルダが一体部品になっているの
でホルダから切断箇所までの距離の不揃いを小さくする
ことが出来る。また、複数本の切断位置の不揃いが小さ
くなることによって、グレーデッドインデックス型光フ
ァイバで出来たロッドレンズの長さも揃えることが出来
るので、コリメート系としてのばらつきを無くすことが
出来る。
レンズ付き光ファイバは、光ファイバの露出部分がある
ため、光伝送機器等への取付けに当たっては光ファイバ
を傷付けることのないよう、また平行性を保つように注
意が必要である。そこで、光ファイバの先端部を保護す
るために、グレーデッドインデックス型光ファイバの先
端切断の後、光ファイバの露出した先端部分を図3に示
すようにして保護するによって、光伝送機器への取付け
を容易にすることが出来る。またこれによって平行性を
保って、先端の配列ピッチを正確に保持することも出来
る。
末ロッドレンズ付き光ファイバの一例を示す図であっ
て、図3(A)は平面図、図3(B)は正面図、図3
(C)は縦断面図である。図3において、13は配列部
材、13aはV溝基板、13bは押さえ部材、13cは
V溝、13dは凹溝、14は接着剤である。この端末ロ
ッドレンズ付き光ファイバは、図2(D)(E)(F)
に示す端末ロッドレンズ付き光ファイバの先端部分にV
溝基板13aと押さえ板13bとからなる配列部材13
を配置して、V溝基板13aのV溝13cにシングルモ
ード型光ファイバ2とグレーデッドインデックス型光フ
ァイバ10とを融着接続した先端部分を挿入し、押さえ
部材13bで押さえて接着固定したものである。なお、
ホルダ12’から出たシングルモード型光ファイバ2の
部分は接着剤14を充填して保護する。
イバ部分とわずかであるが外径が変化していることが有
り得るので、V溝13c及び押さえ部材13bで直接融
着接続部を押えるのは好ましくない。従って、配列部材
13に凹溝13dを設けて融着接続部11は配列部材1
3に直接接触しないようにすることが望ましい。また、
図3では配列部材13としてV溝基板13aと押さえ部
材13bとからなる例を示したが、先端に等間隔で複数
の光ファイバ挿入孔を配置したMT光コネクタ等に使用
されるプラスチック成形された複数心用のフェルールを
配列部材として使用することも可能である。
ーデッドインデックス型光ファイバとは石英ガラスに添
加されているドーパントの量及び分布が異なるため、融
着接続において加熱した時の溶融温度が異なる。図7
は、複数本を同時に融着接続する状態を説明する概念図
であって、18は光ファイバ心線、19は電極、19a
はアークである。
シングルモード型光ファイバ2を平行にして一括被覆を
設けたテープ状の光ファイバ心線1’と複数本のグレー
デッドインデックス型光ファイバ10を平行にして一括
被覆を設けたテープ状の光ファイバ心線18とを使っ
て、シングルモード型光ファイバ2の先端面とグレーデ
ッドインデックス型光ファイバ10の先端面とを突合わ
せて、電極19間でアーク放電させた時のアーク19a
で加熱し溶融させて融着接続を行なう。しかし、シング
ルモード型光ファイバ2とグレーデッドインデックス型
光ファイバ10とで溶融温度が異なるため、直線状にな
らないものも発生して、図7に示すように隣接する光フ
ァイバとくっつくといった状態が生じることがある。
ルモード型光ファイバとグレーデッドインデックス型光
ファイバの表面部分のガラス組成を出来るだけ同じにす
ることが望ましい。一方、グレーデッドインデックス型
光ファイバによる広い開口のロッドレンズ機能を確保す
るため、グレーデッド型屈折率分布を有する部分は出来
るだけ大きいことが望ましい。そこで、この2つの条件
を満足させるために、次のようにする。
の屈折率分布と横断面図、図8(B)は本発明にかかる
グレーデッドインデックス型光ファイバの屈折率分布と
横断面図である。図8において、2’はコア部分、2”
はクラッド部分、10’が中心領域、10”は外周領域
である。
0は、そのグレーデッド型屈折率分布を有する中心領域
10’の大きさを光ファイバの外径よりも少し小さ目に
して、その周囲にシングルモード型光ファイバの表面部
分即ちクラッド部分2”の材質と同じ材質、通常の場合
はドーパントを含まない石英ガラスで出来た厚さtが1
μm以上、25μm以下の外周領域10”を設けたもの
とする。なお、厚さtのより好ましい範囲は5μm以
上、10μm以下である。これによって、融着接続にお
いては、グレーデッドインデックス型光ファイバ10と
シングルモード型光ファイバ2の表面が同じ材質である
ため、アークによってほぼ同じ条件で溶融するので、各
融着接続部の位置が直線位置からずれるのを抑制するこ
とが出来る。
バの製造方法は、シングルモード型光ファイバの端末か
ら任意の距離だけ離れた位置を保持し、該保持位置から
予め定めた距離だけ離れた位置において該シングルモー
ド型光ファイバを切断し、該切断端面に別に用意したグ
レーデッドインデックス型光ファイバを融着接続し、該
グレーデッドインデックス型光ファイバをその長さが予
め定めた長さとなる位置において切断するものであるの
で、融着接続によってシングルモード型光ファイバとロ
ッドレンズとなるグレーデッドインデックス型光ファイ
バが精密に中心軸を合わせて接続されており、端末ロッ
ドレンズ付き光ファイバとしての伝送損失を極めて小さ
いものとすることが出来る。また、位置合わせにガイド
ピン等の部品も使用しないので、製造コストも低くする
ことが出来る。
続の時に使用する把持用部材又は端末ロッドレンズ付き
光ファイバを光伝送機器等に固定する時に使用する固定
部材と形を合わせれば、ホルダ以外に把持用部材を取付
けたり、ホルダをシングルモード型光ファイバから外し
たりすることなく、一度ホルダを取付けたらそのままの
状態で端末ロッドレンズ付き光ファイバを製造し使用す
ることが出来る。
ングルモード型光ファイバの一部分に掛けて一体部品か
らなるホルダを配置して、被覆及びシングルモード型光
ファイバの一部分に固定すれば、複数本の場合の切断位
置の不揃いを小さくすることが出来る。また、ロッドレ
ンズの長さ及び端面を揃えることが出来るので、複数本
の光ファイバ間のコリメート系としてのばらつきを小さ
くすることが出来る。
バの製造方法を説明する図であって、(A)は第1回の
光ファイバ切断時を示す正面図、(B)は第2回の光フ
ァイバ切断時を示す正面図である。
バの実施形態を示す図であって、(A)(B)(C)は
1本の例を、(D)(E)(F)は複数本に一括被覆を
設けてテープ状にした例を、(G)(H)(I)は複数
本を平行に並べた例を示す。また、(A)(D)(G)
は左正面図、(B)(E)(H)は縦断面図、(C)
(F)(I)は右正面図である。
端末ロッドレンズ付き光ファイバの一例を示す図であっ
て、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は縦断面
図である。
テープ状の光ファイバ心線の切断を説明する図であっ
て、(A)は平面図、(B)は側面図である。
テープ状の光ファイバ心線の切断を説明する図であっ
て、(A)は切断中を示す縦断面図、(B)は切断後を
示す縦断面図である。
説明する縦断面図である。
念図である。
分布と横断面図、(B)は本発明にかかるグレーデッド
インデックス型光ファイバの屈折率分布と横断面図であ
る。
バの一例を示す図であって、(A)はその組立状態を説
明する斜視図、(B)は光ファイバ部分のみを示した側
面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 シングルモード型光ファイバの先端にグ
レーデッドインデックス型光ファイバからなるロッドレ
ンズを固定した端末ロッドレンズ付き光ファイバの製造
方法において、シングルモード型光ファイバの端末から
任意の距離だけ離れた位置を保持し、該保持位置からシ
ングルモード型光ファイバの端末に向かって予め定めた
距離Lだけ離れた位置において該シングルモード型光フ
ァイバを切断し、該保持されている側のシングルモード
型光ファイバの該切断端面に別に用意したグレーデッド
インデックス型光ファイバを融着接続し、前記保持位置
から前記グレーデッドインデックス型光ファイバ側に前
記予め定めた距離Lよりも長い予め定めた距離L+Mだ
け離れた位置において該グレーデッドインデックス型光
ファイバを切断することを特徴とする端末ロッドレンズ
付き光ファイバの製造方法。 - 【請求項2】 押圧バネに抗してマイクロメータの押圧
力によって直線方向に基台上を摺動するホルダステージ
と、該ホルダステージの移動方向に対して垂直方向に移
動する丸刃とを設置した調尺切断装置を用い、前記ホル
ダステージ上に載置されホルダで保持されたシングルモ
ード型光ファイバを、前記丸刃を移動させて保持位置か
ら予め定めた距離Lだけ離れた位置において該シングル
モード型光ファイバを切断し、続いてシングルモード型
光ファイバの該切断端面に別に用意したグレーデッドイ
ンデックス型光ファイバを融着接続した後、再度前記ホ
ルダを前記ホルダステージ上に載置して、前記マイクロ
メータによって前記押圧バネに抗して該ホルダステージ
を予め定めた距離Mだけ摺動させ、前記丸刃を移動させ
て前記グレーデッドインデックス型光ファイバを切断す
ることを特徴とする端末ロッドレンズ付き光ファイバの
製造方法。 - 【請求項3】 シングルモード型光ファイバの先端にグ
レーデッドインデックス型光ファイバからなるロッドレ
ンズを融着接続した端末ロッドレンズ付き光ファイバで
あって、前記シングルモード型光ファイバは先端近傍部
分を除いて被覆を有しており、その被覆端付近の被覆上
にホルダが固定されていることを特徴とする端末ロッド
レンズ付き光ファイバ。 - 【請求項4】 前記ホルダは、シングルモード型光ファ
イバの被覆端付近及び裸のシングルモード型光ファイバ
の一部分に固定された一体部品であることを特徴とする
請求項3に記載の端末ロッドレンズ付き光ファイバ。 - 【請求項5】 前記端末ロッドレンズ付き光ファイバを
複数本有し、シングルモード型光ファイバの前記被覆は
各シングルモード型光ファイバ毎に個別になっており、
前記ホルダは平行に揃えられた全シングルモード型光フ
ァイバの被覆端付近及び裸の全シングルモード型光ファ
イバの各一部分に固定された一体部品であることを特徴
とする請求項3に記載の端末ロッドレンズ付き光ファイ
バ。 - 【請求項6】 前記端末ロッドレンズ付き光ファイバを
複数本有し、シングルモード型光ファイバの前記被覆を
有する部分は、該複数本を覆う一括被覆となっており、
前記ホルダは全シングルモード型光ファイバの一括被覆
端付近及び裸の全シングルモード型光ファイバの各一部
分に固定された一体部品であることを特徴とする請求項
3に記載の端末ロッドレンズ付き光ファイバ。 - 【請求項7】 前記ホルダの一部又は全部と前記ロッド
レンズの少なくとも先端部の側面とは配列部材にて覆わ
れて固定され、前記ロッドレンズの先端面は該配列部材
の先端面と揃えられて露出していることを特徴とする請
求項5又は請求項6に記載の端末ロッドレンズ付き光フ
ァイバ。 - 【請求項8】 前記シングルモード型光ファイバと前記
ロッドレンズとの融着接続部は前記配列部材に接触しな
いようにして該配列部材で覆われていることを特徴とす
る請求項7に記載の端末ロッドレンズ付き光ファイバ。 - 【請求項9】 シングルモード型光ファイバの先端にグ
レーデッドインデックス型光ファイバからなるロッドレ
ンズを融着接続した端末ロッドレンズ付き光ファイバで
あって、前記グレーデッドインデックス型光ファイバは
グレーデッド型屈折率分布を有する中心領域の周囲に前
記シングルモード型光ファイバの表面部分の材質と同じ
材質の厚さ1μm以上、25μm以下のガラス層からな
る外周領域が設けられたものであることを特徴とする端
末ロッドレンズ付き光ファイバ。
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