JP3622487B2 - 光コネクタの組立方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバを相互に接続させる光コネクタの組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来において、現場で光コネクタを組立てる場合、フェルール内に設けられた光ファイバ挿入孔内に接着剤を流し込み、そこに光ファイバを挿入することで、接着剤により光ファイバをフェルール内で固定し、その後、光コネクタの接続端面を研磨加工していた。これにより、光コネクタの接続端面と光ファイバの先端面とを面一にし、フェルール同士の確実な連結を可能にしていた。このような一例として、特開昭61−156207号公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の光コネクタは、上述したように構成されているため、次のような課題が存在していた。すなわち、このような光コネクタは、現場において行われる接着組立工程により、接着剤が先端面に付着することに起因して、精密な端面研磨工程を必要とし、光コネクタの組立てに時間がかかり、しかも、精密な研磨により、高価な設備が必要となるなどの問題点があった。
【0004】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、組立て時間の短縮を可能にし、簡単にしかも安価に組立てができる光コネクタの組立方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光コネクタの組立方法は、光ファイバを内蔵したフェルールをもつ光コネクタの組立方法において、フェルールの前端面に形成した光接続口からフェルールの内部に向けて延びる光ファイバ位置決め孔内に、フェルールの後方から光ファイバを挿入しながら、光ファイバの先端面を、フェルールの光接続口から挿入された位置決め凸部の光ファイバ押当て面に押し当てる工程と、光接続口内において、光ファイバの先端面とフェルールの前端面との間に中空領域を設けように、光ファイバ位置決め孔内において光ファイバの表面を光ファイバ位置決め孔の壁面に接着させる工程とを備えたことを特徴とする。
【0006】
本発明に係る光コネクタの組立方法は、光ファイバ位置決め孔の後方に位置する光ファイバ整列溝が設けられたフェルールに光ファイバが固定された光コネクタの組立方法において、フェルールの前端面に形成した光接続口からフェルールの内部に向けて延びる光ファイバ位置決め孔内に、フェルールの後方から光ファイバを挿入しながら、光ファイバの先端面を、フェルールの光接続口から挿入された位置決め凸部の光ファイバ押当て面に押し当てる工程と、光ファイバ整列溝内の光ファイバを、光ファイバ押圧固定部材によって光ファイバ整列溝の壁面に押し付け、その後、位置決め凸部を、フェルールの光接続口から抜き出す工程とを備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明に係る光コネクタの組立方法は、光ファイバを内蔵したフェルールをもつ光コネクタの組立方法において、フェルールの前端面と光ファイバ押当て部材に設けられたフェルール突き当て面との間に屈折率整合剤を介装させ、フェルールに形成した光接続口内に屈折率整合剤を押し込む工程と、光ファイバの先端部分に接着剤を塗布する工程と、フェルールの内部に向けて延びる光ファイバ位置決め孔内に、フェルールの後方から光ファイバを挿入しながら、光ファイバの先端面を、フェルールの光接続口から挿入された位置決め凸部の光ファイバ押当て面に押し当てる工程と、光接続口から屈折率整合剤を除去する工程とを備えたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による光コネクタの組立方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、光コネクタに適用させるフェルール及び光ファイバ心線を示す斜視図である。同図に示すフェルール1は、樹脂製(ジルコニア製又はガラス製であってもよい)で略直方体に形成され、光コネクタ(例えばMTコネクタ)の一部として利用されるものである。このフェルール1の内部において、その前部には4本の光ファイバ位置決め孔4が形成され、各光ファイバ位置決め孔4は、テープ状の光ファイバ心線2(以下「テープ心線」ともいう)の先端部から露出させた4本(4心)の光ファイバ3をそれぞれ挿入させて位置決めさせるためのものであり、125μmの径の光ファイバ3に対して126μm〜127μmの径を有している。各光ファイバ位置決め孔4は、フェルール1の前端面1aから一直線状に且つ平行に延在し、各光ファイバ位置決め孔4の前端開口は、光接続口5として形成されている。そして、フェルール1の内部において、その後部には、光ファイバを外部から導入させるための光ファイバ導入口6が設けられている。
【0019】
さらに、光ファイバ導入口6と光ファイバ位置決め孔4との間には、接着剤を収容させるための光ファイバ接着用凹部7が設けられ、この凹部7の頂部には、接着剤を流し込むための矩形の開口をなす接着剤充填窓8が形成されている。そして、凹部7の底面7aには、その全長に亙って延在する4本の光ファイバ整列溝9が形成され、各光ファイバ整列溝9は、光ファイバ位置決め孔4の延長上に位置し、光ファイバ位置決め孔4と光ファイバ導入口6との間に延在している。更に、各光ファイバ整列溝9は、断面C字状に形成され、光ファイバ位置決め孔4と同一の径をもって延在する(図15参照)。そして、フェルール1の前端面1aにおいて、4個の光接続口5の両側には、ガイドピン(図示せず)を挿入させるためのガイドピン挿入孔10が形成されている。
【0020】
そこで、図2及び図3に示すように、フェルール1の光ファイバ導入口6から挿入させた光ファイバ3は、光ファイバ整列溝9に沿った状態で光ファイバ位置決め孔4内に配置される。この場合、光ファイバ3の先端面3aは、図4及び図5に示すように、フェルール1の前端面1aに対し5μm〜50μm程度の後退量をもって引き込ませ、光接続口5内に埋没させ、この後退量をもって、光ファイバ3の先端面3aとフェルール1の前端面1aとの間に、領域長さLの中空領域(空気層)Sを形成する。
【0021】
この中空領域Sには、接着剤は当然のこととして、屈折率整合剤も充填されておらず、先端面3aの空気媒体接続を可能にしている。そして、高出力環境下では、光接続口5内の屈折率整合剤に微小なゴミが混入した場合でも、ゴミ焼けの現象が起きて、光接続効率の悪化を招来し、このようなゴミの混入は、現場での作業中に起こり易い。そこで、たとえ粘度の高い屈折率整合剤が光ファイバ位置決め孔4内に充填されている場合でも、光接続口5に中空領域Sを設けることで、光接続口5から屈折率整合剤が流出することがなく、屈折率整合剤を使用することが制限されている場所内での利用を可能にする。また、屈折率整合剤の除去作業を必要とせず、現地での作業が行い易い。特に、LEDとの直接接続では、屈折率整合剤は利用できないため、このような接続箇所での利用に大いに期待されている。そして、光LANの実現を図る上でも有効である。
【0022】
また、図6に示すように、光ファイバ3がSM(シングルモード)型ファイバの場合、その先端面3aを放電加工して曲率半径1mmに丸めることで、フレネル反射や多重反射の発生を効果的に抑制することができる。しかも、フェルール1の光ファイバ位置決め孔4内に光ファイバ3を挿入させることが容易となり、光ファイバ位置決め孔4内での光ファイバ3の先端面3aの欠け防止に寄与し、作業の迅速化が図れる。同様に、図7に示すように、光ファイバ3がGI(グレイデッドインデックス)型ファイバの場合、その先端面3aを放電加工することで、コア部1bが前方に突き出る状態が作り出される。そして、この突出部分は、曲率半径が1mmよりかなり小さくなり、際立ったレンズ効果をもつことになるので、引き込ませ量を大きくとることができ、例えば20μm〜50μm程度の引き込ませ量が可能となり、フレネル反射の抑制に効果を発揮し、25dB前後の高反射減衰量も達成可能である。従って、光接続口5に中空領域Sを設けるタイプの光コネクタCには、このGI型ファイバが極めて有効であると判る。
【0023】
また、図5に示すように、光ファイバ位置決め孔4において、中空領域Sの後方には接着剤領域Aが形成され、この接着剤領域Aに接着剤Rが充填されている。この接着剤Rはエポキシ系の熱硬化型接着剤である。なお、常温硬化型接着剤の利用も可能である。従って、接着剤領域Aに配置させた接着剤Rによって、光ファイバ3は光ファイバ位置決め孔4内で接着固定させられ、光ファイバ3の確実な位置固定を可能にする。このことは、光ファイバ3の先端面3aの精密な位置決めに寄与する。
【0024】
このような構成をもつ光コネクタCの利点として、光ファイバ3の先端面3aの切断加工精度や研磨加工精度を上げる必要がなく、フェルール1に光ファイバ3を取り付ける作業時間の短縮に大きく寄与する。また、光接続口5から光ファイバ3の先端面3aが突出しないことに起因して、その取り扱い時に、作業者が光ファイバ3の先端面3aに不用意に触れることがない。
【0025】
さらに、フェルール1に光ファイバ3を固定する際の最終工程に、フェルール1の前端面1aを精密研磨するような工程を必要とせず、作業時間の大幅な短縮に寄与し、しかも、研磨時に発生する光ファイバ3の先端面3aの欠けをも防止する。そして、光ファイバ3の先端面3aを引き込ませるに当たって、多重反射の影響を抑制する分だけ光ファイバ3の先端面3aを先ず引き込ませ、さらに、フェルール1及び光ファイバ3の膨張収縮(特に、樹脂製のフェルール1の膨張収縮)を考慮して、光ファイバ3の先端面3aを引き込ませる量を決定することが好ましい。さらに、GI型ファイバの場合は、その先端面3aがもつレンズ効果を考慮して、その引き込ませ量を決定するとよい。
【0026】
また、図2及び図3に示すように、凹部7内に接着剤Rを充填すると、光ファイバ3を光ファイバ整列溝9に接着剤Rを介して固定させることができる。このことは、フェルール1に対するより強固な光ファイバ3の固定を実現させるものである。なお、光ファイバ心線3に嵌め込まれたゴム製のブーツ11をフェルール1の光ファイバ導入口6に差し込むことで、光ファイバ心線2の折れ曲がりを防止している。
【0027】
このような構成の光コネクタCを組み立てるための方法について一例を挙げて説明する。
【0028】
この方法を行うにあたって、図8に示すように、略直方体形状で樹脂製の光ファイバ押当て部材20を準備する。この光ファイバ押当て部材20の前面には、フェルール1の前端面1aに当接する平坦なフェルール突き当て面20aを有し、このフェルール突き当て面20aには、フェルール1の光ファイバ位置決め孔4内に挿入させるための円柱状の位置決め凸部21が、光ファイバ位置決め孔4の数に対応して横一列に4本並べられている。そして、各位置決め凸部21の先端には、横一列に揃えられた円形の光ファイバ押当て面21aが設けられ、各光ファイバ押当て面21aは、フェルール突き当て面20aから突出する。また、位置決め凸部21の両側には、フェルール1の各ガイドピン挿入孔10に対応するガイドピン挿入孔22がそれぞれ設けられている。このような構成の光ファイバ押当て部材20を作業前に予め準備しておく。
【0029】
そこで、先ず、図9に示すように、ゴム製のブーツ11に光ファイバ心線2を差し込み、光ファイバ心線2の先端部分から所定長の被覆部Fを加熱式リムーバ等により除去し、4本の光ファイバ3を露出させた状態でアルコール等で被覆屑を拭き取る。そして、各光ファイバ3をカッタ等で一列に揃えるように所定の長さに切断した後、図6に示すように、放電加工により光ファイバ3の先端面3aを丸める。
【0030】
次に、図10に示すように、光ファイバ押当て部材20の各ガイドピン挿入孔22内にガイドピンPを差し込んだ状態で、ガイドピンPの片側をフェルール1のガイドピン挿入孔10(図1参照)内に挿入させる。そして、ガイドピンPの誘導により、光ファイバ押当て部材20の各位置決め凸部21をフェルール1の各光ファイバ位置決め孔4内に挿入させながら、光ファイバ押当て部材20のフェルール突き当て面20aをフェルール1の前端面1aに押し当てる。なお、この状態を維持するために、図示しないクリップによりフェルール1と光ファイバ押当て部材20とを両側から挟み込み固定させてもよい。
【0031】
その後、フェルール1の後端に設けられた光ファイバ導入口6から光ファイバ3を挿入し、各光ファイバ位置決め孔4内に光ファイバ3をそれぞれ挿入させる。そして、フェルール1の後方から光ファイバ3を挿入しながら、図12に示すように、各位置決め凸部21の光ファイバ押当て面21aに各光ファイバ3の先端面3aが当たる程度まで、光ファイバ心線2を前進させ、光ファイバ3の先端面3aを光ファイバ押圧て面21aに押し当てる。その結果、光ファイバ3の先端面3aは、フェルール1の前端面1aに対して、位置決め凸部21の突出量分だけ引き込ませるように後退し、光接続口5内に埋没する。
【0032】
このとき、光ファイバ3の先端面3aには、切断時に発生する数μm程度の不揃いが発生していることから、この不揃いによる光接続損失を除去するため、各先端面3aを一列に整列させる必要が生じる。そこで、図13に示すように、ベース板24上にフェルール1及び光ファイバ位置決め部材20を固定し、ベース板24上で前後に摺動させ得るファイバホルダ25によって、光ファイバ心線2の被覆部Fを保持した状態で、後方から加圧し、全ての光ファイバ3の先端面3aが位置決め凸部21の光ファイバ押当て面21aに当たるような整列荷重(4本の光ファイバ3に対して例えば200gを後方から与えるような荷重)を加える。
【0033】
これによって、光ファイバ3の先端面3aは、図14に示すように、強制的に一列に揃えられることになる。この場合、各光ファイバ3の圧縮量を吸収させる必要から、図15に示すように、光ファイバ整列溝9を断面C字状にし、その上部には、光ファイバ3の直径より小さな幅をもつスリット状開口9aが形成されると好適である。このような開口9aを設けることで、光ファイバ3の飛び出しを防止し、光ファイバ整列溝9内への接着剤Rの流入を可能にする。
【0034】
その後、図16に示すように、フェルール1の光ファイバ接着用凹部7内にエポキシ系の熱硬化型接着剤Rを充填し、図5に示すように接着剤Rが光ファイバ位置決め孔4内に流入した状態で、図示しない加熱装置によってフェルール1を適度に加熱して接着剤Rを硬化させる。その結果、光ファイバ位置決め孔4内において、光ファイバ3の表面は光ファイバ位置決め孔4の壁面に接着される。この最終工程において、フェルール1及び光ファイバ3は、膨張収縮(特に、樹脂製のフェルール1の膨張収縮が大きい)によってその寸法が多少変化するが、光ファイバ3の先端面3aがフェルール1の前端面1aから突出することはない。
【0035】
そして、位置決め凸部21を、フェルール1の光接続口5から抜き出すように、図17に示すように、光ファイバ押当て部材20をフェルール1から外すことにより、フェルール1に対する光ファイバ心線2の組付け作業が完了する。この場合、フェルール1の前端面1aを精密研磨するような工程を必要とせず、作業時間の大幅な短縮に寄与し、しかも、研磨時に発生する光ファイバ3の先端面3aの欠けをも防止される。また、各光ファイバ3の先端面3aを一列に確実に整列させることが可能となる(図14参照)。なお、接着剤Rとして紫外線硬化型接着剤を用いることで、フェルール1や光ファイバ3の膨張収縮を阻止することが可能となる。
【0036】
なお、光ファイバ押当て部材20のフェルール突き当て面20aとフェルール1の前端面1aとの間に屈折率整合剤を介装させ、光接続口5内に屈折率整合剤を強制的に押し込んだ後、光ファイバ3の先端部分に接着剤を塗布した状態で、光ファイバ位置決め孔4内に光ファイバ3を挿入させて、光ファイバ3の先端面3aを光ファイバ押当て面21aに押し当てる作業も可能である。この場合、光コネクタCに中空領域Sを形成することが必要になるから、光コネクタCの組立て完了後において、光接続口5から屈折率整合剤を洗浄等で除去する。このような組立て工程を採用すると、図5に示すような接着剤領域Aをもった光コネクタCが作り出される。
【0037】
次に、本発明に係る別の光コネクタC1について説明する。なお、前述の光コネクタCと同一又は同等な構成部分については、同一の符号を付す。図18に示すように、光コネクタC1に適用させるフェルール30には、ブロック状のファイバ押圧固定部材31を収容するためのファイバ押圧固定部材用収容部32が設けられ、この収容部32の頂部は、ファイバ押圧固定部材31を挿入するための矩形の開口33として形成されることになる。そして、この収容部32の底面には、その全長に亙って延在する4本の光ファイバ整列溝34が形成される。そこで、この開口33からファイバ押圧固定部材31を挿入すると、光ファイバ整列溝34内の4本の光ファイバ3を、ファイバ押圧固定部材31の下面31aにより光ファイバ整列溝34の壁面に一度に上から押さえ込むことができる(図19参照)。
【0038】
光コネクタC1は、収容部32内に挿入したファイバ押圧固定部材31を付勢するバネ部材35を有し、このバネ部材35は、フェルール30の上面から下面に亙って延在する断面コ字状のクランプ部材として構成され、このクランプ部材35によってファイバ押圧固定部材31を収容部32内で弾発的に保持している。従って、クランプ部材35を利用すると、各光ファイバ整列溝34内の各光ファイバ3を、所定の固定荷重をもってフェルール30にしっかりと固定させることができる。
【0039】
なお、クランプ部材35の材質を、燐青銅又は冷間加工されたステンレスにすることで、バネ力が強く、耐久性の高いクランプ部材35が可能となり、クランプ力の長期信頼性を担保する。また、クランプ部材35は、板状の上片35aと下片35bとこれらを連結させる中間片(図示せず)とからコ字状に形成され、クランプ部材35の上片35aによる適切なクランプ力を作り出している。
【0040】
更に、この光コネクタC1は、光ファイバ3をフェルール30に固定させるためのファイバ押圧固定部材31とは別に、テープ心線2の被覆部Fをフェルール30に固定させるブロック状の被覆部押圧固定部材39を有している。
【0041】
フェルール30の内部には、光ファイバ整列溝34から後方に延びる光ファイバガイド孔40が設けられ、その後方に被覆部挿入部36が位置している。この被覆部挿入部36は、テープ心線2の被覆部Fを収容する幅を少なくとも有している。フェルール30の後端には、前述したファイバ押圧固定部材用収容部32に並設させた被覆部押圧固定部材用収容部37が切欠き形成され、この収容部37内に被覆部押圧固定部材39を配置させることができる。また、光コネクタC1は、収容部37内の被覆部押圧固定部材39を付勢するバネ部材38を有し、このバネ部材38は、フェルール30の上面から下面に亙って延在する断面コ字状のクランプ部材として構成され、このクランプ部材38によって被覆部押圧固定部材39を収容部37内で弾発的に保持する。
【0042】
ここで、このフェルール30には、4本の光ファイバ整列溝34から連続して前方に延びる光ファイバ位置決め孔4が形成され、各光ファイバ位置決め孔4には空気層が形成され、所定の後退量をもって、光ファイバ3の先端面3aとフェルール1の前端面1aとの間に中空領域Sを形成する点は、光コネクタCと同様である。ただし、この光コネクタC1は、接着剤を全く利用しない組立てをも可能にする。
【0043】
更に他の光コネクタについて説明すると、図20に示すように、4本の光ファイバ3の先端面3aを、一列に整列させずして光接続口5内に配置させるものであってもよい。すなわち、一列に並んだ各光接続口5内に各光ファイバ3の先端面3aを埋設させる場合、各埋設長さが不揃いであってもよい。これは、それぞれの光ファイバ3において、独立した接続がなされるからである。
【0044】
各光ファイバ3の先端面3aをフェルール1内に埋設させる更なる利点は、フェルール1内に光ファイバ3を挿入する前工程で、各光ファイバ3の先端面3aを、精度良く一列に整列させるように切断せずとも、数μmの整列誤差をもって、光ファイバ3の先端部分を多少の不揃い状態でラフに切断することができ、切断加工を迅速に行うことができる。この場合、光ファイバ3の先端面が斜めに切断されても、接続時に影響を与え難い。また、端面不揃い状態の光ファイバ3をフェルール1内に組み込んだ後でも、光ファイバ3の先端部分を、再度切り揃える必要がなく、光ファイバ3の組付け作業も極めて迅速になる。更に、熱膨張率によって起こる光ファイバ3の突出量の変化をも許容する。そして、フェルール1に光ファイバ3を挿入する前工程で、光ファイバ3の先端面3aを放電加工により丸めると、光ファイバ位置決め孔4内に光ファイバ3を挿入し易くなる。なお、フェルール30についても同様である。
【0045】
ただし、光コネクタの適用範囲は、MT型の光コネクタばかりでなく、その他の型式の多心用光コネクタや、SC型やMU型などの単心用光コネクタにも及ぶことは、言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】
本発明による光コネクタは次のような効果をもっている。すなわち、本発明に係る光コネクタの組立方法は、光ファイバを内蔵したフェルールをもつ光コネクタの組立方法において、フェルールの前端面に形成した光接続口からフェルールの内部に向けて延びる光ファイバ位置決め孔内に、フェルールの後方から光ファイバを挿入しながら、光ファイバの先端面を、フェルールの光接続口から挿入された位置決め凸部の光ファイバ押当て面に押し当てる工程と、光接続口内において、光ファイバの先端面とフェルールの前端面との間に中空領域を設けように、光ファイバ位置決め孔内において光ファイバの表面を光ファイバ位置決め孔の壁面に接着させる工程とを備えたことにより、組立て時間の短縮を可能にし、簡単にしかも安価に光コネクタを組立てができる。
また、本発明に係る光コネクタの組立方法は、光ファイバ位置決め孔の後方に位置する光ファイバ整列溝が設けられたフェルールに光ファイバが固定された光コネクタの組立方法において、フェルールの前端面に形成した光接続口からフェルールの内部に向けて延びる光ファイバ位置決め孔内に、フェルールの後方から光ファイバを挿入しながら、光ファイバの先端面を、フェルールの光接続口から挿入された位置決め凸部の光ファイバ押当て面に押し当てる工程と、光ファイバ整列溝内の光ファイバを、光ファイバ押圧固定部材によって光ファイバ整列溝の壁面に押し付け、その後、位置決め凸部を、フェルールの光接続口から抜き出す工程とを備えたことにより、組立て時間の短縮を可能にし、簡単にしかも安価に光コネクタを組立てができる。
また、本発明に係る光コネクタの組立方法は、光ファイバを内蔵したフェルールをもつ光コネクタの組立方法において、フェルールの前端面と光ファイバ押当て部材に設けられたフェルール突き当て面との間に屈折率整合剤を介装させ、フェルールに形成した光接続口内に屈折率整合剤を押し込む工程と、光ファイバの先端部分に接着剤を塗布する工程と、フェルールの内部に向けて延びる光ファイバ位置決め孔内に、フェルールの後方から光ファイバを挿入しながら、光ファイバの先端面を、フェルールの光接続口から挿入された位置決め凸部の光ファイバ押当て面に押し当てる工程と、光接続口から屈折率整合剤を除去する工程とを備えたことにより、組立て時間の短縮を可能にし、簡単にしかも安価に光コネクタを組立てができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光コネクタの組立方法に適用するフェルール及び光ファイバ心線を示す斜視図である。
【図2】フェルールに光ファイバ心線を取り付けた状態を示す光コネクタの平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図3の要部拡大断面図である。
【図5】フェルールの光ファイバ位置決め孔内に光ファイバが挿入された状態を示す拡大断面図である。
【図6】放電加工後のSMファイバの状態を示す要部拡大断面図である。
【図7】放電加工後のGIファイバの状態を示す要部拡大断面図である。
【図8】光コネクタを組み立てるにあたって利用される光ファイバ押当て部材を示す斜視図である。
【図9】所定長さにカットされた光ファイバ心線を示す平面図である。
【図10】フェルールに光ファイバ押当て部材を組付ける前の状態を示す平面図である。
【図11】フェルールに光ファイバ押当て部材を組付けた後の状態を示す平面図である。
【図12】フェルール内に光ファイバを挿入した状態を示す要部拡大断面図である。
【図13】光ファイバ心線に整列荷重を加えた状態を示す平面図である。
【図14】光ファイバの先端面が一列に整列した状態を示す断面図である。
【図15】断面C字状の光ファイバ整列溝を示す拡大断面図である。
【図16】フェルールに接着剤を充填した状態を示す平面図である。
【図17】フェルールに光ファイバを取付完了した光コネクタを示す平面図である。
【図18】光コネクタの他のを示す断面図である。
【図19】フェルールの光ファイバ整列溝内に光ファイバを装填して、クランプ部材で上から押し付けた状態を示す拡大断面図である。
【図20】フェルール内に光ファイバの先端面を非整列状態で埋没させた状態を示す平面図である。

Claims (6)

  1. 光ファイバを内蔵したフェルールをもつ光コネクタの組立方法において、
    前記フェルールの前端面に形成した光接続口から前記フェルールの内部に向けて延びる光ファイバ位置決め孔内に、前記フェルールの後方から前記光ファイバを挿入しながら、前記光ファイバの先端面を、前記フェルールの前記光接続口から挿入された位置決め凸部の光ファイバ押当て面に押し当てる工程と、
    前記光接続口内において、前記光ファイバの前記先端面と前記フェルールの前記前端面との間に中空領域を設けように、前記光ファイバ位置決め孔内において前記光ファイバの表面を前記光ファイバ位置決め孔の壁面に接着させる工程とを備えたことを特徴とする光コネクタの組立方法
  2. 前記フェルール内には、前記光ファイバ位置決め孔の後方に延在して前記光ファイバを配置させる光ファイバ整列溝が設けられ、前記光ファイバを前記光ファイバ整列溝内に接着固定したことを特徴とする請求項のいずれか一項記載の光コネクタの組立方法
  3. 光ファイバ位置決め孔の後方に位置する光ファイバ整列溝が設けられたフェルールに光ファイバが固定された光コネクタの組立方法において、
    前記フェルールの前端面に形成した光接続口から前記フェルールの内部に向けて延びる前記光ファイバ位置決め孔内に、前記フェルールの後方から前記光ファイバを挿入しながら、前記光ファイバの先端面を、前記フェルールの前記光接続口から挿入された位置決め凸部の光ファイバ押当て面に押し当てる工程と、
    前記光ファイバ整列溝内の前記光ファイバを、光ファイバ押圧固定部材によって前記光ファイバ整列溝の壁面に押し付け、その後、前記位置決め凸部を、前記フェルールの前記光接続口から抜き出す工程と、を備えたことを特徴とする光コネクタの組立方法。
  4. 光ファイバを内蔵したフェルールをもつ光コネクタの組立方法において、
    前記フェルールの前端面と光ファイバ押当て部材に設けられたフェルール突き当て面との間に屈折率整合剤を介装させ、前記フェルールに形成した光接続口内に前記屈折率整合剤を押し込む工程と、
    前記光ファイバの先端部分に接着剤を塗布する工程と、
    前記フェルールの内部に向けて延びる光ファイバ位置決め孔内に、前記フェルールの後方から前記光ファイバを挿入しながら、前記光ファイバの先端面を、前記フェルールの前記光接続口から挿入された位置決め凸部の光ファイバ押当て面に押し当てる工程と、
    前記光接続口から前記屈折率整合剤を除去する工程とを備えたことを特徴とする光コネクタの組立方法。
  5. 前記光ファイバを前記フェルールの後方から挿入する前に、前記光ファイバの前記先端面を曲率半径1mm以下に放電加工する工程を更に有することを特徴とする請求項1,3,4のいずれか一項記載の光コネクタの組立方法
  6. 前記光ファイバは、GI型ファイバであることを特徴とする請求項記載の光コネクタの組立方法
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