JP5136499B2 - フェルール製造方法および屈折率調整膜付きフェルール - Google Patents

フェルール製造方法および屈折率調整膜付きフェルール Download PDF

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本発明は、2層からなる屈折率調整膜を一端部に形成するフェルール製造方法および屈折率調整膜付きフェルールに関する。
光ファイバを接続するには、光ファイバ同士、あるいは光ファイバを挿入したフェルール同士を突き合わせる物理的な接続が一般的に行われるが、光ファイバ端面の角度ずれや端面荒れが生じていると、突き合わせた光ファイバ端部間に空気が入り、接続端面でフレネル反射が大きくなるため、接続損失が大きくなる問題がある。そこで、単一層からなるシート状粘着材(例えば、特許文献1参照)を、屈折率整合性を有する接続部材として、光ファイバを固定した1対のフェルール同士の間に挟んで光接続する光コネクタが知られている。
この光コネクタでは、光ファイバを切断して端面を研磨しないでフェルールに差す。この際、端面が研磨されていないので微少な凹凸が存在している。光ファイバ保持孔の開口するフェルールの先端面にはシート状粘着材が設けられているので、端面の微少な凹凸が吸収される。したがって、このシート状粘着材を設けた光コネクタによれば、単純な構造で、光ファイバ同士を密着させることができる。また、光ファイバ端面の研磨の有無に関らず光学特性が安定し、簡便に光コネクタの着脱が行え、作業性の向上が期待できた。
特開2005−351998号公報
しかしながら、シート状粘着材を1対のフェルール同士の間に挟んで光接続する光コネクタにおいて、コネクタ接続時の押圧を低減させる為に、例えばシート状粘着材がソフト材層とハード材層からなる二層屈折率調整シートを使用する場合があるが、特定の屈折率を有する必要がある為、使用する部材が非常に高額になる。かかる2層屈折率調整シート製造時においては、2層構造からなる一定サイズの屈折率シートを作製し、それを一定形状(小さな丸形)になるように当該シートを打ち抜いていたが、活用されない部分が大量に残留し、その分2層屈折率調整シート製造単価が高くなるという問題があった。また、微細な丸形打ち抜き加工のなされた屈折率調整シートを光ファイバ保持孔に一致させてフェルール先端部分に貼り付けなければならないため、加工性が悪く、作業コストが高くなる問題があった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、加工が良好で高額な材料の利用率が高いフェルール製造方法および屈折率調整膜付きフェルールを提供し、もって、光コネクタとしての機能を十分に発揮し、且つ屈折率調整膜付きフェルールを安価に得ることを目的としている。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) フェルールの一端部に紫外線硬化型樹脂を付着し、
該紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射し硬化させてソフト材層を形成し、
該ソフト材層の上に別の硬化後のヤング率の大きい紫外線硬化型樹脂を付着し、
該別の紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射し硬化させてハード材層を形成することにより、2層からなる屈折率調整膜をフェルールの一端部に形成することを特徴とするフェルール製造方法。
このフェルール製造方法によれば、フェルールの一端部に付着した紫外線硬化型樹脂が紫外線の照射により硬化してソフト材層、ハード材層を形成し、フェルール先端部分に別途屈折率調整シートを貼り付ける必要がなくなる。これにより、高額な屈折率調整シート(ハード材)や、加工性の悪い作業が不要となる。
(2) (1)のフェルール製造方法であって、
前記ソフト材層を形成するときにフェルール先端部分を、ソフト材層用紫外線硬化型樹脂液中に浸漬してフェルールの内部の一部および一端部に該ソフト材層用紫外線硬化型樹脂を付着させ、
フェルールの他端部をキャップで封止してフェルールを前記ソフト材層用紫外線硬化型樹脂液から取り出し、
紫外線を照射し前記ソフト材層用紫外線硬化型樹脂を硬化させ、
前記ソフト材層の上にハード材層用紫外線硬化型樹脂を付着させ、
紫外線を照射し前記ハード材層用紫外線硬化型樹脂を硬化させることを特徴とするフェルール製造方法。
このフェルール製造方法によれば、フェルール先端部分がソフト材層用紫外線硬化型樹脂液に漬されると、フェルール先端部分に開口した内部(光ファイバ保持孔)にソフト材層用紫外線硬化型樹脂液が毛細管現象により吸い上げられる。フェルールの他端部がキャップにて封止されることで、内部に吸い上げられたソフト材層用紫外線硬化型樹脂液の落下が阻止される。ソフト材層用紫外線硬化型樹脂液から取り出された状態で、フェルール先端部分に紫外線が照射されることで硬化したソフト材層用紫外線硬化型樹脂にてソフト材層が形成される。ソフト材層が上側となるようにフェルールが起立され、そのソフト材層を土台に滴下されたハード材層用紫外線硬化型樹脂に紫外線が照射されることでハード材層が積層され、2層からなる屈折率調整膜が形成される。
(3) (1)または(2)のフェルール製造方法であって、
前記一端部を下端にして起立させた前記フェルールの下方から紫外線を照射し前記ソフト材層を硬化させることを特徴とするフェルール製造方法。
(4) (2)のフェルール製造方法であって、
前記キャップに透明な部材を使用して前記一端部を上端にして起立させた前記フェルールの上方から紫外線を照射し前記ソフト材層を硬化させることを特徴とするフェルール製造方法。
(5) (1)ないし(4)のいずれか1つのフェルール製造方法で製造されたフェルールであって、
前記ソフト材層がフェルールの内部の一部に進入していることを特徴とする屈折率調整膜付きフェルール。
この屈折率調整膜付きフェルールによれば、フェルールの光ファイバ保持孔の内周面にソフト材層の外周面が接着し、フェルールに対するソフト材層の接合強度が高まる。また、ソフト材層を、フェルールの先端面から突出させることなく、ソフト材層の厚さを増すことができ、ソフト材層の緩衝効果を増加することができる。
本発明に係るフェルール製造方法によれば、フェルール先端部分に別途屈折率調整シートを貼り付ける必要がない。この結果、光コネクタの加工性を向上させ、加工時間を短縮できる。また、材料の利用率が高まり製品コストを大幅に低減できる。
本発明に係る屈折率調整膜付きフェルールによれば、ソフト材層がフェルールの内部の一部に進入しているので、フェルールに対するソフト材層の接合強度を高めることができるともに、ソフト材層の緩衝効果を増加できる。
本発明に係るフェルール製造方法の手順を表すフローチャートである。 図1に示した前段の手順を模式的に(a)(b)(c)(d)または(e)で表した製造工程図である。 図1に示した後段の手順を模式的に(e)(f)(g)(h)で表した製造工程図である。 本発明に係るフェルール製造方法にて製造されたフェルールの単心光ファイバを接続する場合の一例を表す屈折率調整膜近傍の要部拡大断面図である。 屈折率調整膜の形成されたフェルールを備える光コネクタの断面図である。
以下、本発明に係るフェルール製造方法の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るフェルール製造方法の手順を表すフローチャート、図2は図1に示した前段の手順を模式的に(a)(b)(c)(d)で表した製造工程図、図3は図1に示した後段の手順を模式的に(e)(f)(g)(h)で表した製造工程図である。
本実施の形態によるフェルール製造方法は、例えば現地付け光コネクタに取り付けられる屈折率調整膜付きフェルールの製造方法について説明する。本製造方法は、フェルールに2層からなる屈折率調整膜を成形することに特徴を有する。
2層からなる屈折率調整膜付きフェルールを製造するには、先ず、所定のフェルールを準備する。本実施の形態では、フェルールの外径は1.5〜2.0mm、光ファイバ保持孔の内径は0.13mmに形成されている。このフェルールの一端部(別の光コネクタと接続される部分)に紫外線硬化型樹脂を付着する。より具体的には、図1の処理S1,図2(a)に示すように、ソフト材層を形成するため、フェルール11の先端部分を一定の浸漬長さAで、一定時間、ソフト材層用紫外線硬化型樹脂液15中に、鉛直方向に起立させた姿勢で浸漬する。これにより、フェルール11の内部(光ファイバ保持孔13)の一部および一端部11aに、ソフト材層用紫外線硬化型樹脂15を付着させる。
光ファイバ保持孔13には、フェルール11の一端部11aを浸漬することで、ソフト材層用紫外線硬化型樹脂15が毛細管現象により液面Bよりも高くなって一定量吸い上げられる。これにより、ソフト材層用紫外線硬化型樹脂15をフェルール内部に必要量を入れる。
ソフト材層用紫外線硬化型樹脂15としては、例えばアクリル樹脂が用いられ、その粘度は10〜1000mPa・S(毛細管現象で上がってくる程度)の範囲が好適となる。フェルール11の浸漬長さAは、例えば40μm以下となるように制御される。また、浸漬時間は、数秒ないし10数分程度であり、主に紫外線硬化型樹脂剤の粘度、フェルール内部の濡れ性、フェルール先端・内部形状、フェルール11の材質によって最終的な浸漬時間が決まる。
次いで、図1の処理S2、図2(b)に示すように、一定時間フェルール内部にソフト材層用紫外線硬化型樹脂15を付着させた後に、フェルールの他端部(フェルール後端部分)11bをキャップ17で密閉封止して、図1の処理S3、図2(c)に示すように、フェルール11をソフト材層用紫外線硬化型樹脂液15から取り出す。他端部11bがキャップ17にて密閉されていることで、大気圧、フェルール内部の圧力、ならびにソフト材層用紫外線硬化型樹脂15の表面張力および重力のバランスにより光ファイバ保持孔13から流出しなくなる。
次いで、図1の処理S4、図2(d)に示すように、ソフト材層用紫外線硬化型樹脂液15から引き上げたフェルール11は、内部にソフト材層用紫外線硬化型樹脂15が入ったままの状態で紫外線19を照射する。これにより、一端部11aに付着したソフト材層用紫外線硬化型樹脂15を硬化させる。
紫外線19は、図2(d)の左図に示すように、フェルール11の一端部11aを下端にして、起立させたフェルール11の下方から光源16にて照射し、ソフト材層用紫外線硬化型樹脂15を硬化させる。
また、紫外線19は、図2(e)の例に示すように、一端部11aを上端にして起立させたフェルール11の上方から照射し、ソフト材層用紫外線硬化型樹脂15を硬化させるようにしてもよい。図2(d)の場合も図2(e)の場合も樹脂が硬化する時の収縮によってソフト材層21が硬化収縮する。
これにより、図3(e)に示すように、ソフト材層21が形成される。紫外線19の照射には光源16として市販のスポット照明器等を用いることができる。硬化時間は概ね数秒〜数分程度が好適となる。UV硬化の際、キャップ17は取り外さない。硬化していない場合、フェルール11からソフト材層用紫外線硬化型樹脂15が流れ出る可能性があるためである。UV硬化後における光ファイバ保持孔13の内部でのソフト材層21の長さL1は、概ね20〜100μmが適当で、20〜40μmがより好適となる。
あとで光ファイバをフェルールに挿入する際、ソフト材層が光ファイバに押されて扁平化するので、UV粘着型のソフト材としては、屈折率1.44〜1.48程度のアクリル系樹脂をベースとする光重合型の樹脂組成物を使用するのが好ましい。
ソフト材層21が形成されたフェルール11は、図3(e)に示すように、ハード材層を形成する次の工程に備え、一端部11aを上端にして起立させる。紫外線19の照射時に、図2(e)の例のように、予め上下反転されていればここでの上下反転は不要となる。
ハード材層の形成工程に入る前に、一端部11aにおける周りに付着した余分な樹脂23は除去してもよい。樹脂23を硬化する前に除去してもよい。一端部11aの先端面25には後述のハード材層が形成されることになるので、先端面25は可能な限り平滑であることが好ましい。
次いで、図1の処理S5、図3(g)に示すように、ソフト材層21の上に別の紫外線硬化型樹脂であるハード材層用紫外線硬化型樹脂27を付着する。例えば、滴下ノズル29よりハード材層用紫外線硬化型樹脂27を滴下する。ハード材層用紫外線硬化型樹脂27は、ウレタンアクリレート樹脂(架橋密度調整用)、フッ化アクリレート樹脂(屈折率低減用)、シリコーン樹脂を混ぜて得ることができる。ハード材層用紫外線硬化型樹脂27の滴下は、上記したソフト材層用紫外線硬化型樹脂15の凹み21aに、厚さ15〜40μmとなるように滴下する。
なお、本実施の形態では、ハード材層用紫外線硬化型樹脂27の付着を、滴下ノズル29からの滴下によって行うが、この他、付着は刷毛による塗布、スキージを用いた印刷、インクジェット方式による印刷等により付着してもよい。
ハード材層用紫外線硬化型樹脂27は、ソフト材層21上に一定量で付着した後、図1の処理S6、図3(h)に示すように、紫外線19を照射し、ハード材層用紫外線硬化型樹脂27を硬化させる。なお、硬化されたハード材層31の長さL2としては、概ね100μm以下が適当で、15〜40μmがより好適となる。UV硬化時間は、概ね10秒〜3分程度が好適となる。
以上により、ソフト材層21とハード材層31の2層からなる屈折率調整膜33を一端部11aに形成した屈折率調整膜付きフェルール11を得て、製造を終了する。
図4は本発明に係るフェルール製造方法にて製造されたフェルールに単心光ファイバを接続する場合の一例を表す屈折率調整膜近傍の要部拡大断面図である。
フェルールを図5に示すようにコネクタに取り付けて光ファイバを挿入した後、試験工程が行われる。試験工程では、試験対象のコネクタと別のコネクタ(SCコネクタ等)との接続を行う。次いで、光ファイバ35側から通信光を入れて、光学特性(接続ロス・反射ロス)を確認する。接続ロスは、0.7dBより小さければ良「○」とし、これ以上の値では、不良「×」とする。反射ロス値は、40dBより大きければ良「○」とし、これ以下の値では不良「×」とする。
屈折率調整膜33は、内側にソフト材層21が設けられていることが必須となる。これは、光ファイバ35の挿入時に、屈折率調整膜33が光ファイバ35と直ちにくっ付くことが必要であるからである。そして、光ファイバ35の挿入時に、ソフト材層21を破壊してしまう可能性や、別の光コネクタとの繰り返しの接続作業により、せん断力がソフト材層21等全体に付与されソフト材層21がフェルールやガラスファイバから剥離することがあるため、ソフト材層21の上(外側)に、ハード材層31を設けることが必要となる。
ソフト材層21は、フェルール11の内部に一定厚L1の膜として成形することが必要となる。この際(ソフト材層21を光ファイバ保持孔13に膜として設ける場合)、毛細管現象等を用いて、ソフト材層用紫外線硬化型樹脂液15を光ファイバ保持孔13内に所定長Aだけ吸い上げる必要がある。これらの吸い上げ量(ソフト材層21の膜厚L1)は、フェルール浸漬時における樹脂温度(正確には浸漬時温度によって変化する「粘度」)、および浸漬時間等が重要な制御因子となる。
屈折率調整膜33は、一定の厚み(L1+L2)を確保する必要がある。これは、コネクタ着脱時、およびファイバ挿入時における機械特性を維持するためである。すなわち、着脱時における屈折率調整膜33の破壊を防止することを目的として、ハード材層31を一定膜厚L2にすることが必要となる。また、屈折率調整膜33が一定以上の長さを有することができないのは、屈折率調整膜33が厚膜になると、シート内を透過する光の膜透過性が低減してしまうためである。
次に、上記した屈折率調整膜付きフェルール11を利用する光コネクタにつてい説明する。
図5は屈折率調整膜の形成されたフェルールを備える光コネクタの断面図である。
屈折率調整膜33は、光ファイバ35を挿通し固定するフェルール11、又はフェルール11を含むプラグ(光コネクタとも称す。)の先端に設けられる。
なお、本明細書中で、フェルール11とは、光ファイバ35を整列するための光ファイバ保持孔13を有し、この光ファイバ保持孔13内に光ファイバ35を固定するもので、光ファイバ35を保護しながら接続するものである。また、プラグとは、フェルール11を固定し、接続時の取り扱い性を高め、他の接続部材、例えばアダプタなどと嵌合させるために用いられるものである。
プラグである光コネクタ(現地付け光コネクタ)100において光接続される光ファイバ35は、本数、種類、材料等が何等限定されるものではなく、その用途などに応じて適宜選択することができる。例えば、光ファイバ35の種類としては、シングルモードファイバ、マルチモードファイバ、ホールアシストファイバ等、材料としては、石英、プラスチック等を用いることができる。光ファイバ35は、ガラスファイバ3aに外被3bを被覆されたものである。フェルール11の光ファイバ保持孔13には、光ファイバ35の外被3bを除去したガラスファイバ3aが挿通される。
光コネクタ100は、布設された光ファイバ35の端部に取り付けられる。現地付けの光コネクタ100では、光ファイバ35を切断して端面35a(図4参照)を研磨しないでフェルール11に差す。この際、端面35aが研磨されていないので微少な凹凸がある。相手の光ファイバは工場でコネクタ付けされたものであり、端面が研磨されている。これらを接続すると、両者の間に微少な隙間ができる。そこで接続損失が大きくなる。これをなくすために屈折率調整膜33を両者の間に入れる。屈折率調整膜33は、このために光ファイバ保持孔13の開口するフェルール11の先端面25に設けられている。
柔らかいソフト材層21を現地付け光コネクタ100側にして、光ファイバ35の端面35aの微少な凹凸を吸収して屈折率調整膜33を光ファイバ端面35aに密着させる。相手側の光コネクタの光ファイバ端面がハード材層31に当たるが、光ファイバ端面が研磨されているので、ハード材層31は光ファイバ端面に密着する。
光ファイバ35は、ガラスファイバ3aを、屈折率調整膜33の設けられていない他端部11b側から差し入れて屈折率調整膜33に突き当てる。ガラスファイバ3aに押されて少し屈折率調整膜33が押し上げられる(突出される)ことがあってもよい。
光ファイバ35は、従来通り外被3bを除去してガラスファイバ3aを露出させてフェルール11に差し入れるものであってもよい。光コネクタ100は、光ファイバ35を挿通し固定する本体部37と、この本体部37に嵌合すると共に、本体部37と同軸の光ファイバ保持孔13を連通させた例えばジルコニア製のフェルール11と、本体部37およびこの本体部37から突出しているフェルール11の一部を覆うハウジング39とから構成されている。
本体部37は、先端にフェルール11が嵌合装着されるベース部材41と、このベース部材41の後方の切欠部41a上に重ねられる余長収容部用蓋部材43、および固定手段である固定用蓋部材45と、ベース部材41上に重ねられた各蓋部材43,45をベース部材41と一体的に挟持固定するクランプ部材47とから構成されている。ベース部材41は、光ファイバ35を挿通するファイバ挿通部49が貫通形成されると共に、先端側にはフェルール11の基端部が嵌合するフェルール嵌合孔51が形成されている。
ファイバ挿通部49の上方には、光ファイバ35の余長(撓み部分)3dを収容する余長収容空間53が画成される。クランプ部材47は、例えば、ばね用の金属板のプレス成形により形成されたもので、各蓋部材43,45の上面とベース部材41の下面とを挟持することにより、各蓋部材43,45をベース部材41に固定する。
本実施の形態の光コネクタ100は、光ファイバ35を撓ませて余長収容空間53に収容する。被覆除去部55から先は光ファイバ先端の外被3bを除去したガラスファイバ3aが光ファイバ保持孔13に差し通されている。光コネクタ100に挿入する光ファイバ35の長さを光コネクタ100の長さよりも長く押し込んで余長収容空間53で光ファイバ35を撓ませて撓み部分3dを形成する。その状体で固定用蓋部材45にて光ファイバ35を固定する。これにより余長収容空間53内において光ファイバ35が撓み形状に固定される。光コネクタ100は、光ファイバ35の外被を除去してから挿入せずとも光ファイバ35を挿入して固定するだけの簡易な作業で光ファイバ35にコネクタ付けができるようになっている。
フェルール11の一端部にには2層からなる屈折率調整膜33が形成されている。
上記した実施の形態では、単一のフェルール11に屈折率調整膜33を形成する製造方法を説明したが、本発明に係るフェルール製造方法は、多数本のフェルール11を同時に製造するものであっても勿論よく、この場合、生産性を高めて、フェルール11の製造コストをさらに低減することができる。
11 フェルール(屈折率調整膜付きフェルール)
11a 一端部
11b フェルールの他端部
13 光ファイバ保持孔(フェルールの内部の一部)
15 ソフト材層用紫外線硬化型樹脂
17 キャップ
19 紫外線
21 ソフト材層
27 ハード材層用紫外線硬化型樹脂
31 ハード材層
33 2層からなる屈折率調整膜
100 光コネクタ

Claims (5)

  1. フェルールの一端部に紫外線硬化型樹脂を付着し、
    該紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射し硬化させてソフト材層を形成し、
    該ソフト材層の上に別の硬化後のヤング率の大きい紫外線硬化型樹脂を付着し、
    該別の紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射し硬化させてハード材層を形成することにより、2層からなる屈折率調整膜をフェルールの一端部に形成することを特徴とするフェルール製造方法。
  2. 請求項1に記載のフェルール製造方法であって、
    前記ソフト材層を形成するときにフェルール先端部分をソフト材層用紫外線硬化型樹脂液中に浸漬してフェルールの内部の一部および一端部に該ソフト材層用紫外線硬化型樹脂を付着させ、
    フェルールの他端部をキャップで封止してフェルールを前記ソフト材層用紫外線硬化型樹脂液から取り出し、
    紫外線を照射し前記ソフト材層用紫外線硬化型樹脂を硬化させ、
    前記ソフト材層の上にハード材層用紫外線硬化型樹脂を付着させ、
    紫外線を照射し前記ハード材層用紫外線硬化型樹脂を硬化させることを特徴とするフェルール製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のフェルール製造方法であって、
    前記一端部を下端にして起立させた前記フェルールの下方から紫外線を照射し前記ソフト材層を硬化させることを特徴とするフェルール製造方法。
  4. 請求項2に記載のフェルール製造方法であって、
    前記キャップに透明な部材を使用して前記一端部を上端にして起立させた前記フェルールの上方から紫外線を照射し前記ソフト材層を硬化させることを特徴とするフェルール製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のフェルール製造方法で製造されたフェルールであって、
    前記ソフト材層がフェルールの内部の一部に進入していることを特徴とする屈折率調整膜付きフェルール。
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