JP4818120B2 - 脆性材料基板のスクライブ方法ならびにスクライブ装置および脆性材料基板の分断システム。 - Google Patents

脆性材料基板のスクライブ方法ならびにスクライブ装置および脆性材料基板の分断システム。 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウェハ、ガラス基板、セラミックス基板等の脆性材料基板をその脆性材料基板のスクライブ予定ラインに沿ってスクライブするスクライブ方法およびその方法を用いたスクライブ装置、ならびに脆性材料基板の分断システムに関する。
液晶ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、有機ELディスプレイパネル等のフラットディスプレイパネルの表示装置では、2枚の脆性材料基板であるガラス基板を貼り合わせてパネル基板を構成している。このようなパネル基板を製造する際には、マザーガラス基板を所定の大きさのガラス基板に分断する。ガラス基板の分断工程は、マザーガラス基板のスクライブ予定ラインに沿ってスクライブラインを形成し、次いで、形成されたスクライブラインを中心軸として所定の曲げ応力を印加させることにより、マザーガラス基板をスクライブラインに沿って分断する。
表示装置であるフラットパネルディスプレイに使用されるパネル基板は、大きな面積のマザーガラス基板を、複数枚の所定の大きさのガラス基板に分断して製造される。近年、フラットパネルディスプレイの大型化に伴って、マザーガラス基板も大面積化しており、例えば、1100mm×1250mmの大きな面積になっている。しかも、マザーガラス基板の厚さは薄くなる傾向にあり、0.5mmの厚さのマザーガラス基板が使用されるようになっている。さらには、1500mm×1800mmの大面積であって厚さが0.7mmというマザーガラス基板も使用されている。
スクライブラインの形成方法としては、マザーガラス基板を保持テーブル上に固定し、次いで、スクライブ用のホイールカッターを基板上で圧接転動させるか、あるいはマザーガラス基板に予め亀裂を作り、その亀裂の先端にレーザビームを照射して基板に熱歪みを発生させるとともにレーザビームの照射位置を移動させることにより、亀裂を成長させる。これによって、マザーガラス基板の厚さ方向に沿った垂直クラックからなるスクライブラインが生成される。
図12(a)は従来のスクライブ方法を用いてマザーガラス基板をスクライブする場合に生じる不具合を説明する模式図である。また、図12(b)は図12(a)の側断面図である。マザーガラス基板90が固定される保持テーブル901には、上面に開口した多数の吸引孔902が設けられており、各吸引孔902が真空ポンプや吸引モータ等の吸引手段903によって真空状態とされ、保持テーブル901の上面に載置されたマザーガラス基板90を吸引することによって、マザーガラス基板90は保持テーブル901に吸着固定される。
しかしながら、上述したように、例えば、縦横の寸法が1100mm×1250mmで厚さが0.5mmといったような大きな面積であって厚さの薄いマザーガラス基板90を、保持テーブル901に載置し、保持テーブル901に形成された多数の吸引孔902から吸引して保持テーブル901上に吸着固定させるような場合、保持テーブル901の表面の平面度が50μm以上あるために保持テーブル901上に吸着固定されたマザーガラス基板90の表面にうねりが生じやすい。
このために、マザーガラス基板の内部には、図12(a)において矢印で示すように、引張り応力と圧縮応力とが混在し、不均一な内部応力が生じる。なお、図中矢印で示した方向は内部応力の勾配を示す。
このように、マザーガラス基板90に不均一な内部応力が生じている状態で、スクライブ予定ラインに沿ってカッターホイール904をマザーガラス基板90の表面に圧接転動させてスクライブすると、マザーガラス基板90の内部応力の影響を受けて、スクライブ時に生成される垂直クラック(図中ではスクライブラインSLで表す)に連続して、不特定で制御できない方向へ不要なクラックUCが派生してしまうおそれがある。この現象は、垂直クラックが形成されることによってマザーガラス基板90の内部応力の緩和と、スクライブ方向(前方側)に生じているマザーガラス基板90の歪みとによって生じるものと考えられる。
このようにしてスクライブ予定ラインに沿って垂直クラック(スクライブライン)が精確に形成されないと、その後の分断(ブレイク)工程において、マザーガラス基板を所定の大きさのガラス基板に分断できないため、フラットパネルディスプレイのパネル基板の製造に対する歩留まりが著しく低下するおそれがある。このような内部応力のばらつきによる悪影響は、マザーガラス基板が大面積になるほど、顕著に現れる。
また、TFT基板とカラーフィルタ基板を貼り合わせた液晶基板等の貼り合わせ基板の場合には、マザーガラス基板同士を貼り合わせた後に、貼り合わされた一対のマザーガラス基板のそれぞれの表面をスクライブラインを形成した後に分断することが行われている。この場合には、マザーガラス基板同士を貼り合わせることによって、各マザーガラス基板には局所的に大きな歪みが生じている。このような大きな歪みが生じているマザーガラス基板を保持テーブル上に固定しスクライブすることは、スクライブ時に上述した不特定な方向へ制御できない不必要なクラックが発生する度合いが高まり、マザーガラス基板の分断不良品が生産される確率が高くなる。
特開平11−79770号公報(特許文献1)には、ガラス基板にカッターによってスクライブラインを形成する際に、カッターの進行方向に対して直交する方向に沿ってガラス基板に張力を付与するために、ガラス基板におけるスクライブラインが形成される部分を上方に向かって突出するように押圧する。そして、このように押圧された状態でスクライブする構成が開示されている。
特開平11−79770号公報
特許文献1に記載されているスクライブ装置を用いてマザーガラス基板90をスクライブする様子を図13(a)および(b)に示す。この場合、図13(b)に示すように、マザーガラス基板90に張力Fを付与して、マザーガラス基板90におけるスクライブラインが形成される部分を上方に向かって突出するように押圧する。このような構成は、強制的にガラス基板を凸状曲面に変形させてスクライブ時に垂直クラックをガラス基板の厚み方向に伸展させるものである。しかしながら、スクライブラインが形成される部分を上方に向かって突出させて、そのスクライブ予定ラインに沿ってカッターホイール904を圧接転動させると、マザーガラス基板90には垂直クラック(スクライブラインSL)の形成と連続して、スクライブ方向へ制御できないクラックUCが派生するので、真直なスクライブラインが形成されないおそれがある。
本発明はこのような問題を解決するものであり、その目的は、ガラス基板等の脆性材料基板にスクライブ予定ラインに沿って精確にスクライブラインを形成し、脆性材料基板の分断作業の歩留まりを著しく向上させることができるスクライブ方法ならびにスクライブ装置および分断システムを提供することにある。
本発明によれば、脆性材料基板の少なくとも一方の面に設定されたスクライブ予定ラインに沿ってスクライブラインを形成するに際し、前記脆性材料基板に予め微小な歪みを形成することにより、スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化させることを特徴とする脆性材料基板のスクライブ方法が提供される。
本発明によれば、脆性材料基板の少なくとも一方の面に設定されたスクライブ予定ラインに沿ってスクライブラインを形成するスクライブ装置であって、前記脆性材料基板の厚さ方向に垂直クラックを形成するスクライブ手段と、前記脆性材料基板に微小な歪みを形成することにより、スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化する内部応力均一化手段とを具備することを特徴とする脆性材料基板のスクライブ装置が提供される。
さらに本発明の別の観点によれば、本発明のスクライブ装置と、前記スクライブ装置によって前記脆性材料基板に形成されたスクライブラインに沿って前記脆性材料基板をブレイクするブレイク装置とを有する脆性材料基板の分断システムが提供される。
本発明のスクライブ方法によれば、脆性材料基板に予め微小な歪みを形成することにより、スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化するので、脆性材料基板に形成された垂直クラックから不要なクラックが派生することが防止される。
前記脆性材料基板が潜在的に有する圧縮方向あるいは引っ張り方向に向かう内部応力分布の極大値および極小値の差をスクライブ予定ラインに沿って相殺するように前記脆性材料基板に予め微小な歪みを形成するので、内部応力が均一化されたスクライブ予定ラインに沿って精確な垂直クラックを形成することができる。
スクライブ予定ラインに沿う方向に基板を引っ張りあるいは圧縮することにより、スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化する形態が挙げられる。この場合、脆性材料基板に発生する内部応力の方向は精確にスクライブ方向と一致するので、脆性材料基板に形成される垂直クラックから前方に不必要なクラックが派生することが防止される。
スクライブ予定ラインに直交する方向に基板を引っ張りあるいは圧縮することにより、スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化する形態が挙げられる。この場合、脆性材料基板に発生する内部応力の方向は精確にスクライブ方向と直交するので、スクライブ予定ラインに沿って精確なスクライブラインを形成することができ、不必要なクラックが派生することが防止される。
スクライブラインを形成する方法としては、前記スクライブ予定ラインに沿ってレーザビームを照射する方法および/または前記スクライブ予定ラインに沿ってホイールカッターを転動させる方法が挙げられる。
レーザビームを照射する方法は、脆性材料基板に発生する熱歪みを利用して垂直クラックを生成させスクライブラインを形成するため、内部応力が均一化された領域をスクライブした際、脆性材料基板の分断後の分断面のエッジに内部応力歪みが残ることが無く、分断面の不要なカケの発生を防止することができる。
ホイールカッターを転動させる方法では、内部応力が均一化された領域をスクライブすることにより、脆性材料基板にスクライブラインを形成できる条件の範囲が広がるため、スクライブ予定ラインに沿ってスクライブラインを安定して形成することができる。
脆性材料基板を一対の保持テーブル上に跨るように載置し、次いで前記基板を前記保持テーブル上に吸着固定し、前記各保持テーブルをスクライブ予定ラインと直交する方向(またはスクライブ予定ラインに沿う方向)に相互に接近または離隔させることにより、前記基板に微小な歪み(ゆがみ)を形成するので、内部応力の均一化が簡単な機構で得られる。
脆性材料基板に微小な歪みを形成するに際し、スクライブ予定ラインの近傍における応力の均一化を内部応力検知手段により検知することができる。
内部応力検知手段によって検出された検出結果に応じて、前記各保持テーブルを接近または離間させるので、内部応力が均一化された基板上の領域を精確にスクライブすることができる。
この発明の脆性材料基板のスクライブ装置によれば、脆性材料基板に予め微小な歪みを形成することにより、スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化するので、脆性材料基板に形成された垂直クラックから不要なクラックが派生することが防止される。
内部応力均一化手段としては、間隔を有して配設され、前記脆性材料基板を吸着固定する一対の保持テーブルと、各保持テーブルを相互に接近および離隔させるテーブル移動手段とを具備してなる構成が挙げられる。
スクライブ予定ラインの近傍における内部応力の均一化を検知する内部応力検知手段をさらに具備することが望ましい。
内部応力検知手段によって検出された検出結果に応じて前記テーブル移動手段に対して前記各保持テーブルを接近または離間させるよう指令を行う制御部をさらに具備するので、内部応力が均一化された基板上の領域を精確にスクライブすることができる。
本発明のスクライブ装置と、前記スクライブ装置によって脆性材料基板に形成されたスクライブラインに沿って前記基板をブレイクするブレイク装置とが一体に接続されてなる脆性材料基板の分断システムは、スクライブラインを形成する工程と、形成されたスクライブラインに沿って前記基板をブレイクする工程とが1本のライン構成装置上で連続して行うことができる。
この発明のスクライブ方法を用いて、脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って脆性材料基板を分断する方法が提供される。この脆性材料基板の分断方法では、前記スクライブラインが形成された一方の主面から前記スクライブラインに近接する両側の領域部位を保持手段で保持するとともに、他方の主面から前記スクライブラインに近接する両側の領域部分を押圧手段で押圧し、前記保持手段と前記押圧手段を前記スクライブラインに沿って同時に移動させ、脆性材料基板をスクライブラインに沿って分断する。
上記の分断方法によれば、スクライブライン上の小部分に押圧手段による加圧力を集中させることができるので、スクライブ装置のスクライブ手段で脆性材料基板の内部に生成された垂直クラックを確実に伸展させて分断することができる。
この発明の脆性材料基板の分断方法では、前記押圧手段は、脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って、他方の主面上を転動するローラであるので、ローラによって脆性材料基板の主面が押圧されるため、脆性材料基板をほぼ線状に集中させて加圧させることができる。
前記押圧手段は、脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って、他方の主面上を移動するコンベアであるので、スクライブラインに沿って容易に圧接転動させることができる。
前記押圧手段は、脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って、他方の主面上を転動するベアリングであるので、スクライブラインに沿って容易に圧接転動させることができる。
前記押圧手段は、前記スクライブラインと対向する外周面に溝部が形成されているので、スクライブラインに沿って脆性材料基板を分断させるとき、押圧手段がスクライブラインと非接触な状態となるため、分断加工中、分断面部にカケが発生することを防止できる。
前記保持手段は、脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って、転動するローラであるので、押圧手段と組み合わせて脆性材料基板を挟み込みながらスクライブラインに沿って移動させることで、脆性材料基板をその一方の端面から他方の端面に順に分断し、複数の分断開始点が存在しないため凹凸の無い分断面が形成される。
前記保持手段は、脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って移動するコンベアであるので、スクライブラインに沿って容易に圧接転動させることができる。
前記保持手段は、脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って転動するベアリングであるので、スクライブラインに沿って容易に圧接転動させることができる。
前記保持手段は、前記スクライブラインと接触する外周面に溝部が形成されているので、スクライブラインに沿って脆性材料基板を分断させるとき、保持手段がスクライブラインと非接触状態となるため、分断加工中、分断面部にカケが発生することを防止できる。
前記保持手段の外周面に溝部が形成され、前記脆性材料基板の一方の主面上に形成されたスクライブラインの両側を保持する保持部位間の間隔は、前記押圧手段の外周面に溝が形成され、前記スクライブラインの両側を他方の主面側から押圧する押圧部位の間隔よりも広いので、押圧手段の一部が保持手段の溝の中に入り込み、押圧手段による脆性材料基板の押圧部位がたわみやすくなるため、確実にスクライブラインに沿って脆性材料基板を分断することができる。
前記押圧手段がスクライブラインに沿って移動する方向の前方に、前記スクライブラインに沿って脆性材料基板の両主面上を対向しながら移動し、前記脆性材料基板を支持する一対の第1基板補助支持手段が配置されるので、第1基板補助支持手段が分断される前のスクライブラインの箇所を支持し、脆性材料基板の分断加工中のスクライブラインの箇所に不要な力が加わらないため、分断面部のカケの発生が防止される。
前記押圧手段がスクライブラインに沿って移動する方向の後方に、前記スクライブラインに沿って脆性材料基板の両主面上を対向しながら移動し、前記脆性材料基板を支持する一対の第2基板補助支持手段が配置されるので、第2基板補助支持手段が分断された脆性材料基板を支持し、脆性材料基板の分断加工中のスクライブラインの箇所に不要な力が加わらないため、分断面部のカケの発生が防止される。
前記脆性材料基板は脆性材料基板を貼り合わせた貼合わせ基板であって、本発明のスクライブ方法を用いて前記貼り合わせ基板の両主面にスクライブラインを形成し、前記貼り合わせ基板の一方の主面を押圧する第1貼り合わせ基板押圧手段と前記貼り合わせ基板の他方の主面を保持する第1貼り合わせ基板保持手段および前記脆性材料基板の他方の主面を押圧する第2貼り合わせ基板押圧手段と前記貼り合わせ基板の一方の主面を保持する第2貼り合わせ基板保持手段を貼り合わせ基板の主面に対向させ、前記スクライブラインに沿って移動させることにより、前記貼り合わせ基板の両主面に形成されたスクライブラインに沿って貼り合わせ基板を分断するので、貼り合わせ基板の両主面に本発明のスクライブ方法を用いてスクライブラインを形成し、スクライブラインの形成と同時または引き続き、第1貼り合わせ基板押圧手段と第1貼り合わせ基板保持手段を貼り合わせ基板の主面に対向させ、前記スクライブラインに沿って移動させ、一方の脆性材料基板のスクライブライン上の部位に第1貼り合わせ押圧手段による加圧力を集中させことができる。また、第2貼り合わせ基板押圧手段と第2貼り合わせ基板保持手段を貼り合わせ基板の主面に対向させ、スクライブラインに沿って移動させ、他方の脆性材料基板のスクライブライン上の部位に第2貼り合わせ基板押圧手段による加圧力を集中させることができるため、本発明のスクライブ装置で貼り合わせ基板の両基板に生成された垂直クラックを確実に伸展させて分断することができる。
また、この発明の脆性材料基板の分断装置では、前記押圧手段は、前記スクライブ装置により脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って、他方の主面上を転動する押圧ローラであるので、脆性材料基板をほぼ線状に集中させて加圧させることができる。
前記押圧手段は、脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って、他方の主面上を移動するコンベアであるので、スクライブラインに沿って容易に圧接転動させることができる。
前記押圧手段は、脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って、他方の主面上を転動するベアリングであるので、スクライブラインに沿って容易に圧接転動させることができる。
前記押圧手段は前記スクライブラインと対向する外周面に溝部が形成されているので、スクライブラインに沿って脆性材料基板を分断させるとき、スクライブ手段がスクライブラインと非接触であるため、分断加工中、分断面部のカケの発生が防止される。
前記保持手段は、前記スクライブライン形成手段により脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って、転動するローラであるので、押圧手段と組み合わせて脆性材料基板を挟み込みながらスクライブラインに沿って移動させるため、脆性材料基板の一方の端面から他方の端面に順に分断され、複数の分断開始点が存在しない、凹凸の無い分断面が形成される。
前記保持手段は、脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って移動するコンベアであるので、スクライブラインに沿って容易に圧接転動させることができる。
前記保持手段は、脆性材料基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って転動するベアリングであるので、スクライブラインに沿って容易に圧接転動させることができる。
前記保持手段は、前記スクライブラインと接触する外周面に溝部が形成されているので、スクライブラインに沿って脆性材料基板を分断させるとき、保持手段がスクライブラインと非接触であるため、分断加工中、分断面部のカケの発生を防止できる。
前記保持手段の外周面に溝部が形成され、前記脆性材料基板の一方の主面上に形成されたスクライブラインの両側を保持する保持部位間の間隔は、前記押圧手段の外周面に溝が形成され、前記スクライブラインの両側を他方の主面側から押圧する押圧部位の間隔よりも広いので、押圧手段の一部が保持手段の溝のなかに入り込み、押圧手段による押圧部位がたわみやすくなるため、確実にスクライブラインに沿って脆性材料基板を分断することができる。
前記押圧手段がスクライブラインに沿って移動する方向の前方に、前記スクライブラインに沿って脆性材料基板の両主面上を脆性材料基板を支持しながら移動する、一対の第1基板補助支持手段をさらに具備するので、第1基板補助支持手段が分断される前のスクライブラインの箇所を支持し、脆性材料基板の分断加工中のスクライブラインの箇所に不必要な力が加わらないため、分断面部のカケの発生を防止できる。
前記押圧手段がスクライブラインに沿って移動する方向の後方に、前記スクライブラインに沿って脆性材料基板の両主面上を前記脆性材料基板を支持しながら移動する、一対の第2基板補助保持手段をさらに具備するので、第2基板補助支持手段が分断された脆性材料基板を支持し、脆性材料基板の分断加工中のスクライブラインの箇所に不必要な力が加わらないため、分断面部のカケの発生を防止できる。
前記第1基板補助支持手段の一方が前記押圧手段と一体となってスライドし、前記第1基板補助支持手段の他方が前記保持手段と一体となってスライドするので、第1基板補助支持手段、押圧手段および保持手段の移動速度を同一にすることができるので、第1基板補助支持手段が安定して脆性材料基板を支持することができる。
前記第2基板補助支持手段の一方が前記押圧手段と一体となってスライドし、前記第2基板補助支持手段の他方が前記保持手段と一体となってスライドするので、第2基板補助支持手段、押圧手段、保持手段の移動速度を同一にすることができるので、第2基板補助支持手段が安定して脆性材料基板を支持することができる。
前記脆性材料基板は脆性材料基板を貼り合わせた貼り合わせ基板であって、請求項7乃至12のいずれか一つに記載のスクライブ装置と、前記スクライブ装置によって前記貼り合わせ基板の両主面に形成されたスクライブラインに沿って前記貼り合わせ基板をブレイクするブレイク装置と、を備え、前記ブレイク装置は、前記貼り合わせ基板の一方の主面を押圧する第1貼り合わせ基板押圧手段と、前記貼り合わせ基板の他方の主面を保持する第1貼り合わせ基板保持手段と、前記脆性材料基板の他方の主面を押圧する第2貼り合わせ基板押圧手段と、前記貼り合わせ基板の一方の主面を保持する第2貼り合わせ基板保持手段と、を具備し、前記第1貼り合わせ基板押圧手段と前記第1貼り合わせ基板保持手段は、対向して貼り合わせ基板の他方の主面に形成されたスクライブラインに沿って移動し、前記第2貼り合わせ基板押圧手段と第2貼り合わせ基板保持手段は、対向して貼り合わせ基板の一方の主面に形成されたスクライブラインに沿って移動することにより、前記貼り合わせ基板の両主面に形成されたスクライブラインに沿って貼り合わせ基板を分断するので、貼り合わせ基板の両主面に本発明のスクライブ装置を用いてスクライブラインを形成し、スクライブラインの形成と同時または引き続き、第1貼り合わせ基板押圧手段と第1貼り合わせ基板保持手段を貼り合わせ基板の主面に対向させ、スクライブラインに沿って移動させ、一方の脆性材料基板のスクライブライン上の小部分に第1貼り合わせ基板押圧手段による加圧力を集中させることができる。また、第2貼り合わせ基板押圧手段と第2貼り合わせ基板保持手段を貼り合わせ基板の主面に対向させ、前記スクライブラインに沿って移動させ、他方の脆性材料基板のスクライブライン上の小部分に第2貼り合わせ基板押圧手段による加圧力を集中させることができるため、貼り合わせ基板の両基板の内部に生成された垂直クラックを確実に伸展させて分断することができる。
また、本発明では、ガラス基板等の脆性材料基板にスクライブ予定ラインに沿ってスクライブラインを確実に形成することができるために、脆性材料基板の分断作業の歩留まりを著しく向上させることができる。
本発明の実施の形態1によるスクライブ装置の一例の概略構成を示す斜視図である。 (a)は、図1のスクライブ装置における主要部である一対の保持テーブルの概略正面図、(b)は、その平面図である。 本発明の実施の形態2によるスクライブ装置の一例の概略構成を示す斜視図である。 歪み検出ユニットの構成を示した概略構成模式図である。 (a)は、そのスクライブ装置における主要部である一対の保持テーブルの概略正面図、(b)は、その平面図である。 本発明の実施の形態3によるスクライブ装置の一例の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態4による分断システムの一例の概略構成を示す斜視図である。 (a)は、その分断装置における主要部である一対の保持テーブルおよびそれらのテーブルの吸着機構の概略構成図、(b)は、その平面図である。 図7の分断システムに使用されるスクライブユニットおよびブレイクユニットの一例を示す正面図である。 図7のブレイクユニット140に用いられる押圧ローラ機構の構成の一例を示す正面図である。 押圧ローラ142aが、マザーガラス基板90の上面部分に所定の圧力で圧接される状態を示した図である。 (a)は従来のスクライブ方法用いてマザーガラス基板をスクライブする場合に生じる不具合を説明する模式図である。(b)は図12(a)の側断面図である。 (a)は従来のスクライブ装置を用いてマザーガラス基板をスクライブする場合を説明する模式図である。(b)は図13(a)の装置を説明する模式図である。
符号の説明
10、40、60 スクライブ装置
25 ガイドバー
28 スクライブユニット
29 スクライブヘッド
31 カッターホイール
32 チップホルダー
47 歪み検出ユニット(内部応力検知手段)
90 マザーガラス基板
100 分断システム
112 上部ガイドレール
113 下部ガイドレール
120 基板支持機構
130 スクライブユニット
138a カッターホイールチップ
140 ブレイクユニット
180 歪み検出ユニット(内部応力検知手段)
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明は以下の実施の形態によって限定されるものではない。
<実施の形態1>
実施の形態1では、予め脆性材料基板をスクライブ方向に一致する方向に圧縮あるいは引張を行うことによりスクライブ予定ライン近傍の内部応力の均一化を行うスクライブ方法の一例を示す。
図1は、本発明のスクライブ装置の概略構成を示す斜視図である。このスクライブ装置10は、マザーガラス基板90にスクライブラインを形成する装置である。スクライブ装置10は、図1に示すように、架台11に沿って水平方向(図中Y軸方向に)に往復移動するスライドテーブル12を備えている。
スライドテーブル12は架台11の上面にY軸方向に沿って互いに平行に配置された一対の水平なガイドレール14および15に沿ってスライド可能に支持されている。両ガイドレール14および15の中間部には、ガイドレール14および15と平行にボールネジ13がモータ16によって回転するように設けられている。ボールネジ13には、ボールナット(不図示)が螺合しており、ボールネジ13の正転および逆転によって、ボールネジ13に沿って両方向にスライドする。これにより、ボールナットと一体的に取り付けられたスライドテーブル12が、各ガイドテーブル14および15に沿ってY軸方向にスライドする。
スライドテーブル12上には回転機構17が設けられており、この回転機構17の上にはサブテーブル18が水平な状態で回転機構17に取り付けられている。回転機構17は、基準位置に対して任意の回転角度θとなるように、サブテーブル18を垂直方向に沿った中心軸の周りに回転させる。
サブテーブル18の上には水平状態でY軸方向と直交する方向(X軸方向)に沿ってそれぞれが往復移動する一対の第1保持テーブル21および第2保持テーブル22を備えている。第1保持テーブル21および第2保持テーブル22は、ボールネジとモータまたはリニアモータ等の駆動機構23および24によって、サブテーブル18の上面にX軸方向に沿って平行に配置された一対の水平なガイドレール19および20に沿ってスライド可能に支持されている。第1保持テーブル21および第2保持テーブル22はマザーガラス基板90のサイズに応じてX軸方向に所定の間隔をおいて配置され、第1保持テーブル21および第2保持テーブル22の上面にはマザーガラス基板90を吸引固定させる複数の図示しない吸引孔が設けられ、これら複数の吸引孔は真空ポンプにつながっている。
第1保持テーブル21および第2保持テーブル22の上方には、サブテーブル18のスライド方向(Y軸方向)と直交するX軸方向に沿って延びるガイドビーム25が一対の支柱26の上端部間に架設されており、このガイドビーム25にガイドレール27が設けられている。そして、ガイドレール27には、スクライブユニット28がスライド可能に設けられており、例えばモータ33とボールネジ(図示せず)等の駆動機構によりスクライブユニット28はX軸方向にスライドさせられる。スクライブユニット28には、スクライブヘッド29が取り付けられており、カッターホイールチップ31を回転自在に支持するチップホルダー32が昇降自在にスクライブヘッド29に設けられる。
ガイドビーム25の近傍には、マザーガラス基板90を位置決めする際に、マザーガラス基板90に設けられたアライメントマークを撮像するための一対のCCDカメラ34aおよび34bが支持台35に設けられている。CCDカメラ34aおよび34bは、微動テーブル36aおよび36bによってY軸方向の位置がそれぞれ調整され、また、モータおよびボールネジまたはリニアモータの駆動機構より駆動されるX軸方向に個別に移動可能になっている。
このような構成のスクライブ装置を用いてマザーガラス基板90にスクライブラインを形成する方法について以下に説明する。
まず、第1保持テーブル21および第2保持テーブル22がマザーガラス基板90のサイズに合わせたX軸方向の位置に設定されるとともに、第1保持テーブル21と第2保持テーブル22との間隔が調節される。このような状態にされると、マザーガラス基板90が第1保持テーブル21および第2保持テーブル22の上に載置され、真空ポンプ(不図示)が駆動され、マザーガラス基板90が第1保持テーブル21および第2保持テーブル22の表面に設けられた吸引孔から吸引されて、第1保持テーブル21および第2保持テーブル22に吸着されて固定される。
その後、CCDカメラ34aおよびCCDカメラ34bの撮像中心を結ぶラインがスクライブ予定ラインと平行となるように、CCDカメラ34aとCCDカメラ34bのY軸方向の位置をそれぞれ微動テーブル36aおよび36bを用いて調整する。この後、CCDカメラ34aおよびCCDカメラ34bを個別にX軸方向へ移動させ、スライドテーブル12をY軸方向に移動させ、さらに、サブテーブル18を回転させることにより、CCDカメラ34aとCCDカメラ34bの撮像中心にマザーガラス基板90に設けられた一対のアライメントマークの中心位置を一致させる(以下、このサブテーブル18の位置および一対のCCDカメラ34aおよび34bの位置をアライメント位置と呼ぶ)。これにより、マザーガラス基板90のスクライブ予定ラインは、実際にスクライブラインが形成されるX軸方向と平行となる。
図2(a)は、第1保持テーブル21および第2保持テーブル22の正面図であり、図2(b)は、図2(a)の平面図である。
基板90の前記アライメントの後、例えば第1保持テーブル21が、第2保持テーブル22に接近するように微小距離(例えば100μm)をX軸方向に沿ってスライドする。これにより、図2(a)および図2(b)に示すように、第1保持テーブル21および第2保持テーブル22間のマザーガラス基板90の部分に向かうように、内部応力(図示せず)が、スクライブ予定ラインに沿って均一化される。この場合、第2保持テーブル22のみが静止した第1保持テーブル21に向かって微小距離をX軸方向に沿ってスライドするようにしてもよく、また、第1保持テーブル21および第2保持テーブル22が相互に接近するように微小距離をX軸方向に沿ってスライドするようにしてもよい。
このような状態になると、スクライブ予定ライン上のスクライブライン形成開始位置に、スクライブヘッド29のカッターホイール31を位置させて、スクライブ方向(X軸方向)にスクライブユニット28をスライドさせ、マザーガラス基板90上のスクライブ予定ラインに沿ってカッターホイールチップ31を圧接転動させる。これにより、スクライブ予定ライン(分断予定ライン)に沿ってスクライブラインが形成される。
この場合、図2(b)に示すように、カッターホイール31が圧接転動するマザーガラス基板90には、第1保持テーブル21および第2保持テーブル22との間の境界線BLに沿って内部応力が均一化される。すなわち、第1保持テーブル21および第2保持テーブル22の表面に設けられて吸引孔から真空ポンプ等により吸引され、第1保持テーブル21および第2保持テーブル22に吸引固定されたときにマザーガラス基板90内部の不均一な内部応力は、上述したように第1保持テーブル21および/または第2保持テーブル22が微小距離をX軸方向に沿って移動することにより、均一化される。
第1保持テーブル21および/または第2保持テーブル22がX軸方向に沿って移動する微小距離はスクライブカッターの選定、スクライブカッターがマザーガラス基板90を圧接するために与えられる刃先荷重、スクライブ速度等のスクライブ条件の設定時に予め設定される。
また、マザーガラス基板90に発生する内部応力の方向は精確にカッターホイール31によるスクライブ方向と一致し、上述のスクライブ条件の設定時に、カッターホイール31によってマザーガラス基板90に形成される垂直クラックから前方に不必要なクラックが派生することがないように条件設定されるため、スクライブ予定ラインに沿った垂直クラックを確実に形成することができる。
なお、本実施の形態1では、両テーブル21を互いに接近させることによりマザーガラス基板90をスクライブ方向(X軸方向)に沿って圧縮させる内部応力を形成してスクライブするように説明したが、例えば、マザーガラス基板90に引張り内部応力が形成されるように、第1保持テーブル21および/または第2保持テーブル22が、相互に離れるように微小距離をX軸方向に沿って移動するようにしてもよい。
また、マザーガラス基板90に発生させる内部応力の大きさは、スクライブとほぼ同時にマザーガラス基板90を分断させないように、マザーガラス基板を変形させない程度で、わずかにマザーガラス基板90の主面に歪みが生じる程度が最も好ましい。スクライブとほぼ同時にマザーガラス基板90が分断した場合には、マザーガラス基板90の内部応力の影響を受けて分断面が傾斜面となり、分断されたガラス基板は不良品となるおそれがある。
このように、本実施の形態1では、マザーガラス基板90が第1保持テーブル21および第2保持テーブル22の表面に設けられた吸引孔から真空ポンプ等により吸引され、第1保持テーブル21および第2保持テーブル22に吸引固定されたときにマザーガラス基板90の内部に内在する不均一な内部応力は、上述したように第1保持テーブル21および/または第2保持テーブル22が微小距離を移動することにより、均一化される。次いで、この状態でスクライブされる。したがって、不要なクラックの発生を抑えることができる。
<実施の形態2>
実施の形態2では、予め脆性材料基板をスクライブ方向に直交する方向に圧縮あるいは引張を行うことによりスクライブ予定ライン近傍の内部応力の均一化を行うスクライブ装置の一例を示す。なお、この例では、内部応力検知手段を備えたスクライブ装置の一例を示す。
図3は、本発明のスクライブ装置の別の実施の形態を示した概略構成斜視図である。このスクライブ装置40は、第1保持テーブルと第2保持テーブルの構成およびマザーガラス基板90の表面の歪みを検出する歪み検出ユニット47がガイドバー25に沿って移動する以外は図1に示す実施の形態1のスクライブ装置と構造的な相違はないため、それらの詳細な説明は同一の部材に同一の符号を用いることで省略する。
サブテーブル18の上には水平状態でY軸方向に沿って往復移動する一対の第1保持テーブル41および第2保持テーブル42を備えている。第1保持テーブル41および第2保持テーブル42は、サブテーブル18の上面にY軸方向に沿って平行に配置された一対のガイドレール43および44に、水平な状態で各ガイドレール43および44に沿ってスライド可能に支持されており、ボールネジとモータまたはリニアモータ等の駆動機構45および46によって、スライドされる。他の構成は、実施の形態1と共通するため説明を省略する。
また、ガイドレール27には、歪み検出ユニット47がX軸方向にスライド可能に設けられており、例えばモータ48とボールネジ(図示せず)等の駆動機構により歪み検出ユニット47はX軸方向に移動させられる。
図4は歪み検出ユニット47の構成を示した概略構成模式図である。
架台11上に設置されたダイオードレーザ51から出射されたレーザ光を凸型レンズ52で絞り、ベンドミラー53およびベンドミラー54で歪み検出ユニット47内に投入し、第1エタロン55を通過させることにより一列に配列した平行な複数のレーザ光群を形成する。この一列の複数のレーザ光群が第2エタロン56を通過することにより複数行に配列した1束のレーザ光群を形成し、マザーガラス基板90の表面に照射して反射した1束のレーザ光群をCCDカメラ57で検出し、それらの強度信号を画像処理装置(不図示)にて処理したデータを演算処理装置(不図示)で解析し、マザーガラス基板90の表面に生じた極微小な変位を検出する。
この他の装置構成は、実施形態1のスクライブ装置と同様であるので詳細な説明を省略する。
このような構成のスクライブ装置を用いてマザーガラス基板90にスクライブラインを形成するスクライブ方法について以下に説明する。
まず、図3に示すように、第1保持テーブル41および第2保持テーブル42がマザーガラス基板90のサイズに適応させたY軸方向の位置に設定されるとともに、第1保持テーブル41と第2保持テーブル42との間隔が調節される。
このような状態にされると、マザーガラス基板90が第1保持テーブル41および第2保持テーブル42の上に載置され、真空ポンプ(不図示)が駆動され、マザーガラス基板90が第1保持テーブル41および第2保持テーブル42の表面に設けられた吸引孔から吸引されて、第1保持テーブル41および第2保持テーブル42に吸着されて固定される。
その後、CCDカメラ34aおよびCCDカメラ34bの撮像中心を結ぶラインがスクライブ予定ラインと一致するように、CCDカメラ34aとCCDカメラ34bのY軸方向の位置をそれぞれ微動テーブル36aおよび36bを用いて調整する。この後、CCDカメラ34aおよびCCDカメラ34bを個別にX軸方向へ移動させ、スライドテーブル12をY軸方向に移動させ、さらに、サブテーブル18を回転させることにより、CCDカメラ34aとCCDカメラ34bの撮像中心にマザーガラス基板90に設けられた一対のアライメントマークの中心位置を一致させる。これにより、マザーガラス基板90のスクライブ予定ラインは、実際にスクライブラインが形成されるX軸方向と平行となる。
図5(a)は、第1保持テーブル21および第2保持テーブル22の正面図であり、図5(b)は、図5(a)の平面図である。マザーガラス基板90の前記アライメントの後、例えば、第1保持テーブル41を第2保持テーブル42に接近するように、微小距離(例えば100μm)だけY軸方向に沿ってスライドさせる。これにより、図5(a)及び(b)に示すように、第1保持テーブル41および第2保持テーブル42間のマザーガラス基板90の部分に向かうように、内部応力(図示せず)がスクライブ予定ラインSL上に沿って均一化される。
この場合、第2保持テーブル42のみが微小距離をY軸方向に沿ってスライドするようにしてもよく、また、第1保持テーブル41および第2保持テーブル42が相互に接近するように微小距離をY軸方向に沿ってスライドするようにしてもよい。
上記のように、内部応力がマザーガラス基板90の全体にわたってほぼ均一に発生すると、歪み検出ユニット47の1束のレーザ光の照射ラインとマザーガラス基板90のスクライブ予定ラインSLが一致するようにスライドテーブル12をY軸方向に移動させた後、X軸方向に歪み検出ユニット47を移動させて、マザーガラス基板90の歪み(マザーガラス基板の表面の微小な変位量)を検出する。このとき、スクライブ予定ライン上でY軸方向における変位量の絶対値が最大となるように第1保持テーブル41および/または第2保持テーブル42をY軸方向に沿って移動させる。これにより、第1保持テーブル41と第2保持テーブル42との間の距離間隔が調整される。
つまり、第1保持テーブル41と第2保持テーブル42との間の距離間隔の調整により、マザーガラス基板90のスクライブ予定ラインSL上において、Y軸方向に沿った内部応力がマザーガラス基板90のスクライブ予定ラインSL上に沿って均一化される。
このような状態とされた後、スクライブ予定ライン上のスクライブライン形成開始位置に、スクライブヘッド29のカッターホイール31を位置させて、スクライブ方向(X軸方向)にスクライブユニット28をスライドさせて、マザーガラス基板90上のスクライブ予定ラインに沿ってカッターホイールチップ31を圧接転動させる。これにより、スクライブ予定ライン(分断予定ライン)SLに沿ってスクライブラインが形成される。
このとき、カッターホイール31が圧接転動するマザーガラス基板90には、第1保持テーブル41および第2保持テーブル42との間の境界線BLを挟んでY軸方向に沿った内部応力が均一化される。
尚、第1保持テーブル41および/または第2保持テーブル42がY軸方向に沿って移動する微小距離は、スクライブ加工時に形成される垂直クラックに連続して、不必要なクラックが先行して派生しないよう(先走りしないよう)に、スクライブカッターの選定、スクライブカッターにマザーガラス基板90を圧接するために与えられる刃先荷重、スクライブ速度等のスクライブ条件の設定時に予め設定される。
また、マザーガラス基板90に発生させる内部応力の大きさは、スクライブとほぼ同時にマザーガラス基板90を分断させないように、マザーガラス基板を変形させない程度で、わずかにマザーガラス基板90の主面に歪みが生じる程度が最も好ましい。スクライブとほぼ同時にマザーガラス基板90が分断した場合には、マザーガラス基板90の内部応力の影響を受けて分断面が傾斜面となり、分断されたガラス基板は不良品となるおそれがある。
本実施の形態2では、第1保持テーブル41および/または第2保持テーブル42が微小距離をY軸方向に移動することにより、マザーガラス基板90に発生する内部応力方向の境界線BLをスクライブ予定ラインSLと一致させ、且つ、上記微小距離はスクライブ時に不必要なクラックが先走りしないように設定されるので、カッターホイール31によってマザーガラス基板90に形成される垂直クラックから連続して、スクライブ予定ラインSLからずれる不必要なクラックが派生するおそれがなく、スクライブ予定ラインSLに沿った垂直クラックを確実に形成することができる。
なお、本実施の形態2の上述の説明では、マザーガラス基板90を圧縮させるようなスクライブ方向(Y軸方向)に沿った内部応力を形成してスクライブするように記述したが、例えば、マザーガラス基板90の内部に引張り内部応力が形成されるように、第1保持テーブル41および/または第2保持テーブル42が、相互に離れるように微小距離をY軸方向に沿って移動するようにしてもよい。
<実施の形態3>
実施の形態3では、予め脆性材料基板をスクライブ方向に対して水平方向に45度傾斜した方向に圧縮あるいは引張を行うことにより、スクライブ予定ライン近傍の内部応力の均一化を行うスクライブ装置の一例を示す。
図6は、本発明のスクライブ装置の別の実施形態を示した概略構成斜視図である。このスクライブ装置60は、第1保持テーブルと第2保持テーブルの構成と第1保持テーブルおよび第2保持テーブルの移動方向が、スライドテーブル12のスライド方向とは直交するX軸方向に対して45度の傾斜角度で設定された状態になっていること以外は、図1に示す実施の形態2のスクライブ装置と構造的な相違はないため、それらの詳細な説明は同一の部材に同一の符号を用いることで省略する。
第1保持テーブル61および第2保持テーブル62の移動方向が、スライドテーブル12のスライド方向とは直交するX軸方向に対して45度の傾斜角度で設定された状態になっており、第1保持テーブル61および第2保持テーブル62によってマザーガラス基板90をそれぞれ吸着した状態で、相互に接近させることにより、または、相互に離間させることにより、マザーガラス基板90の全体に、第1保持テーブル61および第2保持テーブル62の移動方向に沿って、マザーガラス基板90に内部応力を生成させる。そして、このような状態で、第1保持テーブル61および第2保持テーブル62上に載置されたマザーガラス基板90がスクライブされる。
この場合、カッターホイール31が圧接転動するマザーガラス基板90には、第1保持テーブル61および第2保持テーブル62との間の境界線BLを挟んで相互に逆向きに、X軸方向に対して角度45゜傾斜した方向に沿った内部応力が全体にわたって発生する。すなわち、第1保持テーブル61および第2保持テーブル62の表面に設けられて吸引孔から真空ポンプまたは吸引モータ等により吸引され、第1保持テーブル61および第2保持テーブル62に吸引固定されたときにマザーガラス基板90の内部に発生する不均一な内部応力は、上述したように第1保持テーブル61および/または第2保持テーブル62が微小距離をX軸方向に対して角度45゜傾斜した方向に沿って移動することにより、X軸方向に対して角度45゜傾斜した方向において均一化される。第1保持テーブル61および/または第2保持テーブル62がX軸方向に対して角度45゜傾斜した方向に沿って移動する微小距離は、スクライブ加工時に形成される垂直クラックに連続して、不必要クラックが派生しないように、スクライブカッターの選定、スクライブカッターにマザーガラス基板90を圧接するために与えられる刃先荷重、スクライブ速度等のスクライブ条件の設定時に予め設定される。
また、上述のスクライブ条件の設定時に、カッターホイール31によってマザーガラス基板90に形成される垂直クラックから前方にクラックが派生することがないように条件設定されるため、スクライブ予定ラインSLに沿った垂直クラックを確実に形成することができる。
また、マザーガラス基板90に発生させる内部応力の大きさは、スクライブとほぼ同時にマザーガラス基板90を分断させないように、マザーガラス基板90を変形させない程度で、わずかにマザーガラス基板90の主面に歪みが生じる程度が最も好ましい。スクライブとほぼ同時にマザーガラス基板90が分断した場合には、マザーガラス基板90の内部応力の影響を受けて分断面が傾斜面となり、分断されたガラス基板は不良品となるおそれがある。
なお、本実施の形態3では、マザーガラス基板90をスクライブ方向(X軸方向)に対して水平方向に45゜傾斜した方向に沿って圧縮させるような内部応力を形成してスクライブするよう説明したが、例えば、マザーガラス基板90に引張り内部応力が形成されるように、第1保持テーブル61および/または第2保持テーブル62が、相互に離れるように微小距離をX軸方向に対して水平方向に45゜傾斜した方向に沿って移動するようにしてもよい。
また、第1保持テーブル61および第2保持テーブル62の移動方向はスクライブ方向(X軸方向)に対して水平方向に傾斜させる傾斜角度が45゜に限らず、マザーガラス基板のスクライブ条件に合わせて種々の角度に設定される。
このように、本実施の形態3ではマザーガラス基板90が第1保持テーブル61および第2保持テーブル62の表面に設けられて吸引孔から真空ポンプ等により吸引され第1保持テーブル61および第2保持テーブル62に吸引固定されたときにマザーガラス基板90の内部に発生する不均一な内部応力を、上述したように第1保持テーブル61および/または第2保持テーブル62が微小距離をスクライブ方向(X軸方向)に対して水平方向に所定角度を傾斜させた方向へ移動することにより、スクライブ方向(X軸方向)に対して水平方向に所定角度を傾斜させた方向に整え、マザーガラス基板90をスクライブする。
<実施の形態4>
実施の形態4では、スクライブ装置にブレイク機構を加えた脆性材料基板の分断装置の一例を示す。図7は、本発明のスクライブ方法を用いて脆性材料基板にスクライブラインを形成し、引き続き脆性材料基板をブレイクするブレイク機能を備えた脆性材料基板の分断システム100の概略構成を示す斜視図である。この分断装置は、例えば、液晶表示パネルに使用される脆性材料基板であるマザーガラス基板90を所定の大きさに分断するために使用される。
この分断システム100は、分断されるマザーガラス基板90が水平状態で載置される一対の基板支持機構120が基台118上に設けられるとともに、両基板支持機構120によって架設状態で支持されたマザーガラス基板90をスクライブおよび分断するために備えられるスクライブユニット130およびブレイクユニット140が両基板支持機構120の間に設けられている。
各基板支持機構120は、マザーガラス基板90が載置される第1保持テーブル121Aと第2保持テーブル121Bをそれぞれ備えている。第1保持テーブル121A及び第2保持テーブル121Bは、それぞれ、基台118上に設けられた一対の支持台123にて、基板の搬送方向(図7に示すY軸方向)に水平な状態でスライド可能に支持されており、第1保持テーブル121A及び第2保持テーブル121Bが、それぞれ一対の支持台123に対して、リニアモータ等の図示しないスライド駆動機構によってY軸方向に沿ってスライドされるようになっている。
第1保持テーブル121A及び第2保持テーブル121Bには、それぞれ、載置されるマザーガラス基板90をY軸方向に搬送する複数の搬送ローラ122が回転自在に設けられている。各搬送ローラ122は、それぞれの軸方向が、第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121Bのスライド方向(Y軸方向)とは直交するX軸方向に沿った状態になっており、Y軸方向に沿って複数の列(図7の場合は2列)を形成し、各列において、それぞれの搬送ローラ122は、隣接する各搬送ローラ122とは一定の間隔をあけて配置されている。各搬送ローラ122は、それぞれ、エアシリンダやモータを用いた駆動機構により昇降させる図示しない昇降装置を有する。この昇降装置により、各搬送ローラ122の上部が、第1保持テーブル121A及び第2保持テーブル121Bの上面よりもそれぞれ上方に突出した状態から、第1保持テーブル121A及び第2保持テーブル121Bの上面から突出しない状態とされる。
また、第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121Bには、載置されるマザーガラス基板90を吸引して吸着する複数の吸引孔124がそれぞれ設けられている。
図8(a)は第1保持テーブル121A及び第2保持テーブル121Bに設けられる吸着機構の概略構成図であり、図8(b)はその平面図である。
この吸着機構は、従来のガラス基板の分断装置において使用される吸着機構と同様に、第1保持テーブル121A及び第2保持テーブル121Bの上面に開口する複数の吸引孔124と、各吸引孔124内を負圧状態とする真空ポンプまたは吸引モータ等の吸引手段125とを備えている。
再び図7に戻って、スクライブユニット130およびブレイクユニット140は、基板支持機構120によるマザーガラス基板90の搬送方向とは直交するX軸方向に沿って配置された上部ガイドレール112および下部ガイドレール113に、例えば、リニアモータ機構によって、スライド可能に取り付けられている。上部ガイドレール112の各端部は、基台118上に垂直状態に設けられた一対の支柱111の上部間に水平状態で架設されており、下部ガイドレール113の各端部は、一対の支柱111の下部間に水平状態で架設されている。
各支柱111は、それぞれ、スライダ114によって、基台118の上面に対して、上部ガイドレール112および下部ガイドレール113とは直交するY軸方向に沿ってスライド可能になっている。各支柱111は、上部ガイドレール112および下部ガイドレール113と一体に構成されており、スライダ114によって支持された各支柱111がスライドされることによって、上部ガイドレール112および下部ガイドレール113が一体となってY軸方向に沿ってスライドする。
各支柱111の下部間に配置された下部ガイドレール113の長手方向中央部の下方には、直線補間用駆動部が設けられている。この直線補間用駆動部は、下部ガイドレール113と直交するY軸方向に沿ったボールネジ115を有しており、このボールネジ115がモータ116によって正逆回転されるようになっている。ボールネジ115には、下部ガイドレール113の長手方向中央部に取り付けられたボールナット(図示せず)が螺合している。ボールネジ115がモータ116によって回転されると、下部ガイドレール113に、マザーガラス基板90の搬送方向に沿った力が加わり、これにより、スライダ114によってスライド可能に支持された各支柱111が、上部ガイドレール112および下部ガイドレール113とは直交する方向にスライドされる。
上部ガイドレール112の近傍には、マザーガラス基板90の上部ガイドレール112および下部ガイドレール113に対する傾きを演算するためにマザーガラス基板90に設けられたアライメントマークを撮像するための一対の位置決め用カメラ117が、上部ガイドレール112の長手方向にマザーガラス基板90のサイズに適合させた間隔で設けられている。
図9は、スクライブユニット130およびブレイクユニット140の構成を示す正面図である。まず、スクライブユニット130について説明する。なお、以下で説明するスクライブユニット130の各機構は、図7に示すように、下部ガイドレール113に沿ってスクライブユニット130と一体的に移動する。
図9に示すように、搬送されるマザーガラス基板90の下方に設けられたスクライブユニット130は、下部ガイドレール113にスライド可能に取り付けられたユニット本体131と、ユニット本体131のほぼ中央部に、冷却水を上方に向かって噴き付ける冷却機構132と、この冷却機構132の一方の側方に配設され、レーザビームを上方に向けて照射するレーザビーム照射光学系133とからなる。レーザビーム照射光学系133は、一対の基板支持機構120によって架設状態で保持されたマザーガラス基板90にレーザビームを照射し、冷却機構132は、マザーガラス基板90におけるレーザビームが照射された部分の近傍に冷却水を噴き付ける。
レーザビーム照射光学系133に対して冷却機構132とは反対側の側方には、マザーガラス基板90のスクライブ開始位置にスクライブ加工のトリガーとしての垂直クラック(切り目)を形成する切り込み用カッター機構134が設けられている。切り込み用カッター機構134は、スクライブユニット130のスライド方向に沿って配置された刃部134aを有しており、この刃部134aが、ブラケット134bの上端部に刃先を上方に向けた状態で取り付けられている。ブラケット134bは、ユニット本体131に設けられた昇降用のエアシリンダ134cによって昇降されるようになっている。
冷却機構132は、冷却水を上方に向かって吹き付けるノズル部132aを有しており、このノズル部132aはエアシリンダ132bによって、ノズル部132aが冷却水を噴射するマザーガラス基板90に近接した噴射位置と、マザーガラス基板90から離隔した下方の待機位置との間を昇降可能である。
冷却機構132に対してレーザビーム照射光学系133とは反対側の側方には、基板保持用ローラ機構135と、この基板保持用ローラ機構135と冷却機構132との間に設けられた第1補助ローラ機構136と、基板保持用ローラ機構135に対して第1補助ローラ機構136とは反対側に設けられた第2補助ローラ機構137とが設けられている。
第1補助ローラ機構136は、スクライブユニット本体131に取り付けられた昇降用のエアシリンダ136bの上端部に、第1補助ローラ136aが回転自在に取り付けられている。第1補助ローラ136aは、その軸心方向をスクライブユニット130のスライド方向(X軸方向)に直交した状態で取り付けられている。
基板保持用ローラ機構135および第2補助ローラ機構137は、スクライブユニット本体131に取り付けられている。基板保持用ローラ機構135には、後述する押圧ローラ機構142と同様の構成であり、ヘッド部135bが不図示のモータにより昇降自在に設けられており、ローラホルダに基板保持用ローラ135aが回転自在に取り付けられている。基板保持用ローラ135aは、その軸心方向をスクライブユニット130のスライド方向(X軸方向)に直交した状態で取り付けられている。
第2補助ローラ機構137にも、昇降用のエアシリンダ137bが設けられており、この昇降用のエアシリンダ137bの上端部に第2補助ローラ137aが回転自在に取り付けられている。第2補助ローラ137aも、その軸心方向をスクライブユニット130のスライド方向(X軸方向)に直交した状態で取り付けられている。
なお、第2補助ローラ137aは、基板保持用ローラ135aに近接して配置されているが、第1補助ローラ136aは、基板保持用ローラ135aと第2補助ローラ137aとの間隔よりも広い間隔をあけて基板保持用ローラ135aから離れて配置されている。
次に、ブレイクユニット140について説明する。なお、以下で説明するブレイクユニット140の各機構は、図7に示すように、上部ガイドレール112に沿ってブレイクユニット140と一体的に移動する。
図9に示すように、上部ガイドレール112に設けられたブレイクユニット140は、上部ガイドレール112に対してスライド可能になったブレイクユニット本体141と、ブレイクユニット本体141に取り付けられた押圧ローラ機構142と、この押圧ローラ機構142に対して一方の側方に設けられた押圧側第1補助ローラ機構143と押圧ローラ機構142に対して他方の側方に設けられた押圧側第2補助ローラ機構を有している。押圧ローラ機構142、押圧側第1補助ローラ機構143及び押圧側第2補助ローラ機構144は、ブレイクユニット本体141に取り付けられており、押圧ローラ機構142の押圧ローラ142aが、スクライブユニット130の基板保持用ローラ機構135の基板保持用ローラ135aに対向された状態になると、押圧側第1補助ローラ機構143の押圧側第1補助ローラ143a及び押圧側第2補助ローラ機構144の押圧側第2補助ローラ144aが、それぞれスクライブユニット130の第2補助ローラ機構137の第2補助ローラ137aおよび第1補助ローラ機構136の第1補助ローラ136aに対向されるように配置されている。
なお、前述したスクライブユニット130に設けられた基板保持用ローラ機構135も、上下を反転させたこと以外は、押圧ローラ機構142と同様の構成になっている。
図9に示すように、押圧側第1補助ローラ機構143には、昇降用のエアシリンダ143bが設けられており、このエアシリンダ143bの下端部に押圧側第1補助ローラ143aが回転自在に取り付けられている。この押圧側第1補助ローラ143aは、マザーガラス基板90をブレイクする際に、スクライブユニット130における第2補助ローラ機構137の第2補助ローラ137aに対向される。
押圧側第2補助ローラ機構144には、昇降用のエアシリンダ144bが設けられており、このエアシリンダ144bの下端部に押圧側第2補助ローラ144aが回転自在に取り付けられている。この押圧側第2補助ローラ144aは、マザーガラス基板90をブレイクする際に、スクライブユニット130における第1補助ローラ機構136の第1補助ローラ136aに対向される。
ブレイクユニット140には、押圧ローラ機構142に対して押圧側補助ローラ機構143とは反対側の側方に、スクライブユニット130に設けられたレーザビーム照射光学系133から照射されるレーザビームおよび冷却機構132から噴射される冷却水を受けるレーザビーム・冷却水受け部145が設けられている。
図10は、押圧ローラ機構142の構成を示す正面図である。押圧ローラ機構142は、押圧ローラ142aと、エアシリンダ142bと、ヘッド部142dと、スライドブロック142eと、ローラホルダ142fと、支持軸142gと、ベアリング142hと、ストッパー142kとを含む。
スライドブロック142eは、ヘッド部142dに回動自在に取り付けられ、ヘッド部142dに設けられたエアシリンダ142bによって付勢力が加えられる。スライドブロック142eには、ローラホルダ142fがベアリング142hを介して垂直軸回りに回転自在に取り付けられる。ローラホルダ142fはスライドブロック142eの下方に突出しており、ローラホルダ142fの下端部には、支持軸142gが水平状態で設けられ、押圧ローラ142aがその支持軸142gに回転自在に取り付けられ、マザーガラス基板90の分断加工時、基板保持用ローラ135aに対向する。
ヘッド部142dに設けられるストッパー142kは、押圧ローラ142aがマザーガラス基板90に接触するときのヘッド部142dの位置(高さ)を検出する。押圧ローラ機構のモータ(不図示)によってヘッド部が下降され、押圧ローラ142aがマザーガラス基板90の一方の主面と所定の圧力で接触したとき、微小電流が既にストッパー142kとスライドブロック142eの間に流されており、ストッパー142kは、スライドブロック142eがストッパー142kと接触している状態から離間した状態への変化を検出する。また、ストッパー142kは、スライドブロック142eの回動動作のストッパーとしても機能する。
スライドブロック142eがストッパー142kと接触している状態から離間した状態への変化が検出されたとき、制御部によってヘッド部142dのZ方向の位置が算出される。この制御部は、モータがヘッド部142dを昇降するようにモータを駆動する。例えば、押圧ローラ142aがマザーガラス基板90に接触したときのヘッド部142dのガラス基板面に対する垂直方向(Z方向)の位置(零点位置)が求められ、零点位置に基づいてマザーガラス基板90に対して押圧ローラ142aを押し込む量(距離)が設定される。
なお、基板保持用ローラ機構135の構成は、例えば、上下を反転させたこと以外は、押圧ローラ機構32と同様である。
押圧手段(例えば押圧ローラ機構142)がスクライブラインに沿って転動する場合には、スクライブラインに沿って押圧手段を容易に移動させることができる。また、押圧手段がローラである場合には、スクライブラインに沿って容易に押圧手段を転動させることができる。
歪み検出ユニット180は実施形態3の歪み検出ユニット47と同様のユニットを用いて、図4と同様の検出機構を備え、マザーガラス基板90の表面の歪みを検出する。したがって、詳細な説明は省略する。
このような構成の脆性材料基板の分断システム100の動作を説明する。
図7において、まず、各基板支持機構120における各搬送ローラ122が、第1保持テーブル121A及び第2保持テーブル121Bの上面から突出するように、それぞれ上昇される。このような状態で、一方の基板支持機構120における第1保持テーブル121A上にマザーガラス基板90が搬送され、マザーガラス基板90は、その基板支持機構120の各搬送ローラ122に支持される。このような状態になると、マザーガラス基板90は、各搬送ローラ122の回転によって、他方の基板支持機構120における第2保持テーブル121Bの各搬送ローラ122上に向かって搬送される。そして、マザーガラス基板90が両基板支持機構120の間に架設された状態になり、マザーガラス基板90における所定のスクライブ予定ラインが、両基板支持機構120の間の所定の位置まで搬送されると、各基板支持機構120におけるすべての搬送ローラ122が下降され、マザーガラス基板90は、各基板支持機構120の支持テーブル121間に架設された状態で、両支持テーブル121上に載置される。
その後、各基板支持機構120の吸着機構の真空ポンプ125が駆動され、第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121B上に載置されたマザーガラス基板90部分が、それぞれ、第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121Bに吸着されて固定される。
このような状態で、第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121Bを、互いに接近させる。これにより、図8(b)に示すように、第1保持テーブル121Aと第2保持テーブル121Bとの間のマザーガラス基板90の部分に向かうように、矢印Aで示す内部応力が、マザーガラス基板90の全体にわたって発生することになる。
例えば、第1保持テーブル121Aが、第2保持テーブル121Bに接近するように微小距離(例えば100μm)をY軸方向に沿ってスライドさせる。これにより、図8(b)のように第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121B間のマザーガラス基板90の部分に向かうように、内部応力が、スクライブ予定ラインに沿って均一化される。この場合には、第2保持テーブル121Bのみが微小距離をY軸方向に沿ってスライドするようにしてもよく、また、第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121Bが相互に接近するように微小距離をY軸方向に沿ってスライドするようにしてもよい。
このような状態になると、位置決め用カメラ117によって撮像された画像およびマザーガラス基板90のガラスサイズとマザーガラス基板90に設けられたアライメントマークの位置データ等に基づいて、マザーガラス基板90のX軸方向に対する傾き及びマザーガラス基板90のスクライブ開始位置およびスクライブ終了位置が制御部により演算され、マザーガラス基板90のスクライブ予定ラインが設定される。
次に、マザーガラス基板90に設定されたスクライブ予定ラインに沿って歪み検出ユニット47が移動されるときに、1束のレーザ光の照射ラインとマザーガラス基板のスクライブ予定ラインが一致するように歪み検出ユニット47をX軸方向に沿って移動させつつ、スライダ114によってスライド可能に支持された各支柱111をY軸方向に沿って移動させる。次いで、歪み検出ユニット47がマザーガラス基板90の歪み(マザーガラス基板90の表面の微小な変位量)を検出する。このとき、スクライブ予定ライン上のレーザ照射により検出した範囲においてY軸方向の変位量の絶対値の最大となるように、第1保持テーブル121Aおよび/または第2保持テーブル121Bが微小距離をY軸方向に移動し、第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121Bとの間の間隔を微細に調整する。なお、第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121Bの両テーブルの間隔を調整してもマザーガラス基板90の位置は変わらない。
第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121Bの両テーブルの間隔の調整は、マザーガラス基板90のスクライブ予定ライン上がマザーガラス基板90の表面の変位が最大となるように、即ち、マザーガラス基板90のスクライブ予定ラインSL上が第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121Bとの間の境界線BLとなってY軸方向に沿った内部応力が均一化されるように行われる。
その後、図9に示すように、ブレイクユニット140は、上部ガイドレール112における一方(+X側)の端部の待機位置から、マザーガラス基板90の−X側の側縁までスライドされて、押圧ローラ142aがマザーガラス基板90のスクライブ開始位置に対向した状態とされる。また、スクライブユニット130も、下部ガイドレール113における一方(−X側)の端部の待機位置から、マザーガラス基板90の−X側の側縁におけるスクライブ開始位置にまでスライドされて、切り込み用カッター機構134がマザーガラス基板90のスクライブ開始位置の側方に位置される。
次に、ブレイクユニット140の押圧ローラ142aが押圧ローラ機構の昇降用のモータ(不図示)によって下降されて、マザーガラス基板90の上面に圧接されるとともに、スクライブユニット130の切り込み用カッター機構134が昇降用のエアシリンダ134bによって上昇させられる。そして、切り込み用カッター機構134の刃部134aによってマザーガラス基板90のスクライブ開始位置に切り目が形成されるように、スクライブユニット130およびブレイクユニット140が同期してスクライブ方向(+X軸方向)に所定の距離だけスライドさせられる。これにより、切り込み用カッター機構134の刃部134aは、押圧ローラ142aによって保持されたマザーガラス基板90のスクライブ開始位置に所定の長さにわたって切り目を形成する。
このようにして、マザーガラス基板90の下面におけるスクライブ開始位置に所定の長さにわたって切り目が形成されると、押圧ローラ機構142は上昇させられるとともに、スクライブユニット130の切り込み用カッター機構134が下降させられる。
その後、ブレイクユニット140は、スクライブ方向(+X軸方向)に所定距離だけスライドされて、レーザビーム・冷却水受け部145におけるスライド方向の中央部が、レーザビーム照射光学系133の光学軸に一致した状態とされる。また、スクライブユニット130では、冷却機構132のノズル部132aが、昇降用のエアシリンダ136bによって上方の冷却水の噴き付け位置とされる。このような状態になると、スクライブユニット130およびブレイクユニット140が同期してスクライブ方向(+X軸方向)にスライドさせられるとともに、ノズル部132aから冷却水が上方に向かって噴き付けられ、さらには、レーザビーム照射光学系133からレーザビームが上方に向かって照射される。
スクライブユニット130およびブレイクユニット140が同期してスクライブ方向(+X軸方向)にスライドさせられると、マザーガラス基板90のスクライブ予定ライン(分断予定ライン)SLに沿ってレーザビームが照射されるとともに、レーザビームが照射された部分の近傍部分が冷却水によって冷却される。これにより、マザーガラス基板90のスクライブ開始位置に設けられた切り目から連続して、マザーガラス基板90のスクライブ予定ラインSLに沿って垂直クラックが連続的して生成される。
この場合、レーザビーム照射光学系133から照射されるレーザビームは、直線補間用駆動部によって、マザーガラス基板90のスクライブ予定ラインSLに沿うように照射される。すなわち、直線補間用駆動部によって、スクライブユニット130およびブレイクユニット140のスライドに伴って、そのスライド方向(+X軸方向)とは直交する方向(Y軸方向)に上部ガイドレール112および下部ガイドレール113がスライドされ、マザーガラス基板90のスクライブ予定ラインSLに沿ってレーザビームが照射される。
レーザビームが照射されるマザーガラス基板90には、第1保持テーブル121Aと第2保持テーブル121Bとの間の境界線BL1を挟んで相互に逆向きに、Y軸方向に沿った内部応力が全体にわたって発生しているために、マザーガラス基板90に局所的に歪が発生することが防止されており、マザーガラス基板90に形成される垂直クラックは、レーザビームの照射位置よりも前方において、スクライブ予定ラインSLからずれるような不必要なクラックが派生することなく、スクライブ予定ラインSLに沿った垂直クラックを確実に形成することができる。
すなわち、第1保持テーブル121Aおよび第2保持テーブル121Bの表面に設けられている吸引孔から真空ポンプ等により吸引され第1テーブル121Aおよび第2保持テーブル121Bに吸引固定されたときにマザーガラス基板の内部に内在する不均一な内部応力は、上述したように第1保持テーブル121Aおよび/または第2保持テーブル121Bが微小距離をY軸方向に沿って移動することにより、均一化される。(Y軸方向に整えられる。)
尚、第1保持テーブル121Aおよび/または第2保持テーブル121BがY軸方向に沿って移動する微小距離はスクライブ時に形成される垂直クラックに連続して、不必要なクラックが先行して派生しないように、つまり、「先走り」が発生しないように、レーザ発振器の出力、レーザビームの密度、スクライブ速度、レーザビームがマザーガラス基板90に照射されて、マザーガラス基板90に形成されるレーザスポットの形状、強度分布などがスクライブ条件のパラメータとして予め設定される。
本実施の形態4では、第1保持テーブル121Aおよび/または第2保持テーブル121Bが微小距離をY軸方向に沿って移動することにより、マザーガラス基板90の内部に発生する内部応力方向の境界線をスクライブ予定ラインSLと一致させ、かつ上記微小距離はスクライブ時に不必要なクラックが先走りしないように設定されるため、スクライブ予定ラインSLに沿った垂直クラックを確実に形成することができる。
なお、マザーガラス基板90を圧縮させるようなスクライブ方向(Y軸方向)に沿った内部応力を形成してスクライブするように上述したが、例えば、マザーガラス基板90に引張り内部応力が形成されるように、第1保持テーブル121Aおよび/または第2支持テーブル121Bが、相互に離れるように微小距離をY軸方向に沿って移動するようにしてもよい。
このようにして、マザーガラス基板90の一方の側縁から他方の側縁にわたって、スクライブユニット130およびスクライブユニット140がスライドさせられると、マザーガラス基板90のスクライブ予定ライン(分断予定ライン)SLに沿って連続した垂直クラックが形成され、マザーガラス基板90の一方の側縁から他方の側縁にわたってスクライブラインSが形成される。
マザーガラス基板90にスクライブラインSが形成されると、レーザビーム照射光学系133からのレーザビームの照射が停止されるとともに、冷却機構132からの冷却水の噴き付けが停止され、ノズル部132aは、下方の待機位置とされる。その後、上側のブレイクユニット140は、スクライブ方向とは反対方向(−X軸方向)にスライドされて、押圧ローラ142aが、形成されたスクライブラインSの−X側の端部に対向される。また、下側のスクライブユニット130は、基板保持用ローラ135aがスクライブラインの−X側の端部に対向されるようにスライドされる。
さらに、スクライブユニット130では、第1補助ローラ136aが昇降用のエアシリンダ136bによって上昇されるとともに、第2補助ローラ137aが昇降用のエアシリンダ137bによって上昇されてマザーガラス基板90の下面に当接した状態とされる。また、基板保持用ローラ135aはヘッド部135bを昇降させるモータ(不図示)によって上昇されて、マザーガラス基板90の下面に所定の圧力で当接した状態とされる。
このような状態になると、ブレイクユニット140の押圧側第1補助ローラ143aが下降されて、スクライブユニット130における第2補助ローラ137aが当接した位置に対向したマザーガラス基板90の上面部分に、押圧側第1補助ローラ143aが当接する状態とされる。さらに、押圧ローラ142aはヘッド部142bを昇降させるモータ(不図示)によって下降されて、押圧ローラ142aが、基板保持用ローラ135aに対向したマザーガラス基板90の上面部分に所定の圧力で圧接される。
図11は、押圧ローラ142aが、マザーガラス基板90の上面部分に所定の圧力で圧接される状態を示した図である。
この場合、図11に示すように外周面がV字状に窪んだ状態になった下側の基板保持用ローラ135aは、マザーガラス基板90に形成されたスクライブラインSの両側に、幅方向の両側の平坦な側縁部がそれぞれ圧接された状態になる。また、押圧ローラ142aは、幅方向の中央部に形成されたU字状の溝部45gの中央部が、マザーガラス基板90に形成されたスクライブラインSに対向しており、押圧ローラ142aが、基板保持用ローラ135aの窪みに入り込むようにすることで、マザーガラス基板90を確実にスクライブラインSに沿って分断することができる。
例えば、押圧ローラ142aの幅方向の寸法が基板保持用ローラ135aの幅方向寸法の1/2程度になっていることによって、基板保持用ローラ135aの両側の側縁部にて保持されたマザーガラス基板90の下面部分よりもスクライブラインSに近接したマザーガラス基板90の上面部分に押圧ローラ142aが圧接される。この場合、押圧ローラ142aは、マザーガラス基板90の上面から例えば、0.3mm以上の下方位置に達するように設定されて、マザーガラス基板90の上面に圧接される。
このように、基板保持用ローラ135aの両側の側縁部にて保持されたマザーガラス基板90の下面部分よりもスクライブラインSに近接したマザーガラス基板90の上面部分が押圧ローラ142aによって押圧されることにより、マザーガラス基板90は、スクライブラインSを中心として下方に突出するように撓んだ状態になり、マザーガラス基板90の下面に形成されたスクライブラインSの−X側の端部の垂直クラックは、ガラス基板の厚み方向へ伸展してマザーガラス基板90の上面に達する。これにより、マザーガラス基板90は分断(ブレイク)される。
このようにして、スクライブラインSの−X側の端部の位置において、マザーガラス基板90が分断された状態になると、押圧ローラ142aは若干上昇されて、押圧ローラ142aによるマザーガラス基板90対する押し込みを若干低下させる。この場合、押圧ローラ142aは、マザーガラス基板90の上面から0.3mm以内の下方位置に達するように設定される。
このような状態になると、スクライブユニット130およびブレイクユニット140は、同期して、前記スクライブ方向(+X側)にスライドが開始された後、押圧側第2補助ローラ144aはマザーガラス基板90上にスクライブユニット130の第1補助ローラ136aに対向するように下降させられる。これにより、マザーガラス基板90は、基板保持用ローラ135aにて保持されたスクライブラインSの両側部分に押圧ローラ142aが押圧されて、基板保持用ローラ135aと押圧ローラ142aがそれぞれマザーガラス基板90の下面と上面を転接し、スクライブラインの−X側の端部の位置から連続して、スクライブラインSに沿って分断される。
この場合、押圧ローラ142aのスライド方向の前方に位置する押圧側第1補助ローラ143aと第2補助ローラ137aおよびは押圧ローラ142aのスライド方向の後方に位置する押圧側第2補助ローラ144aと第1補助ローラ136aは、分断されるスクライブラインSの前方の領域と分断後のマザーガラス基板90を上下から押圧して保持するために、押圧ローラ142aの押圧によってマザーガラス基板90がスクライブラインSに沿ってブレイク(分断)される際、マザーガラス基板90の分断加工部位に不必要な力が加わらないので、マザーガラス基板90が分断された後の製品に不良の原因となるカケ、裂き、割れ等が発生することが防止される。
また、マザーガラス基板90のブレイク(分断)加工中にスクライブラインSに沿って分断されたマザーガラス基板90は、スクライブユニット130における基板保持用ローラ135aから所定の間隔をあけて配置された第1補助ローラ136aおよび押圧側第2補助ローラ144aによって保持されるために、分断されたマザーガラス基板90が撓むことが防止され、マザーガラス基板90が分断された後の製品に不良の原因となるカケ、裂き、割れ等が発生することが防止される。
このようにして、スクライブユニット130およびブレイクユニット140が、スクライブ方向(+X軸方向)にスライドされて、+X側のマザーガラス基板90の側縁に達すると、スクライブラインの全域に沿ってマザーガラス基板90が分断される。このような状態になると、スクライブユニット130では、第2補助ローラ137aが下降されるとともに、基板保持用ローラ135aも下降され、さらには、第1補助ローラ136aも下降されて、全てのローラがマザーガラス基板90の下面から離れた状態とされる。また、ブレイクユニット140においては、押圧側第1補助ローラ143aが上昇されるとともに、押圧ローラ142aおよび押圧側第2補助ローラ144aも上昇されて、これらのローラもマザーガラス基板90から離れた状態とされる。
その後、スクライブユニット130およびブレイクユニット140は、それぞれスライドさせられて、上部ガイドレール112および下部ガイドレール113の端部の待機位置にさせられる。
このように、実施の形態4の脆性材料基板の分断システムでは、スクライブ予定ラインSLに沿った状態に確実にスクライブラインSを形成することができる。しかも、スクライブラインSが形成されたマザーガラス基板90をスクライブラインSに沿って確実に分断することができる。さらには、スクライブラインSの形成に連続してマザーガラス基板90を分断することができるために、作業効率が向上する。また、マザーガラス基板90の分断に際して、マザーガラス基板90の分断面部にカケ、割れ等が発生するおそれがない。
なお、本発明の実施の形態4ではブレイクユニット140を上部ガイドレール112にスライド可能に取り付け、スクライブユニット130を下部ガイドレール113にスライド可能に取り付けているが、これに限定されるものではなく、ブレイクユニット140を下部ガイドレール113にスライド可能に取り付け、スクライブユニット130を上部ガイドレール112にスライド可能に取り付けてもよい。
また、本発明の脆性材料基板の分断システム(脆性材料基板の分断システム100)によれば、保持手段(基板保持用ローラ機構135)が脆性材料基板(マザーガラス基板90)の第1の主面を保持し、かつ押圧手段(押圧ローラ機構142)が脆性材料基板の第2の主面を押圧した状態で、本発明のスクライブ方法を用いて脆性材料基板の第1の主面に形成されたスクライブラインSに沿って押圧手段を移動することができるので、スクライブラインSが形成された第1の主面に対向する第2の主面に押圧力を作用させることができる。その結果、スクライブラインSから延びた垂直クラックを確実に基板の厚さ方向に伸展させるような曲げモーメントを脆性材料基板に作用させることができるため、脆性材料基板を分断することができる。
なお、実施の形態1〜4の説明においては、脆性材料基板としてフラットパネルディスプレイの一つである液晶表示パネル基板を構成するマザーガラス基板のスクライブ方法およびその方法を用いたスクライブ装置並びに分断する方法及びその方法を用いた分断システムについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、単板の脆性材料基板として石英基板、サファイア基板、半導体ウェハ、セラミック基板などに本発明を適用することができる。
また、実施形態1〜3では、スクライブラインSの形成手段として、スクライブ予定ラインSLに沿って転動させるホイールカッターを例示したが、スクライブ予定ラインSLに沿ってレーザビームを照射してスクライブラインを形成してもよい。また、実施形態4では、スクライブラインSの形成手段としてレーザビームを照射してスクライブラインを形成することとしたが、スクライブ予定ラインSLに沿ってホイールカッターを転動させるようにしてもよい。
実施の形態1〜4で説明したように、本発明のスクライブ方法およびスクライブ装置によれば、吸着固定されたマザーガラス基板に圧縮または引張による微小な歪みを形成することにより、スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化するので、マザーガラス基板に形成された垂直クラックから不要なクラックが派生するのが防止される。言い換えれば、マザーガラス基板に微小な歪みを形成することによって、前記基板が有する不特定の方向に向かう内部応力が均一化され、スクライブ予定ラインに沿って精確な垂直クラックを形成することができる。
吸着固定されたマザーガラス基板を引っ張りあるいは圧縮することにより、スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化するので、従来からマザーガラス基板の固定に用いられる吸着固定機構を使用できる。したがって、内部応力均一化のための複雑な機構を別途設ける必要がない。
脆性材料基板を一対の保持テーブル上に跨るように載置し、次いで前記基板を前記保持テーブル上に吸着固定し、前記各保持テーブルをスクライブ予定ラインと直交する方向(またはスクライブ予定ラインに沿う方向)に相互に接近または離隔させることにより、前記基板に微小な歪み(ゆがみ)を形成するので、内部応力の均一化が簡単な機構で実現される。
スクライブ予定ラインの近傍における内部応力の均一化を歪み検出ユニット47(内部応力検知手段)により検知することができるので、内部応力が均一化された基板上の領域を精確にスクライブすることができる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、単板の脆性材料基板として石英基板、サファイア基板、半導体ウェハ、セラミック基板等の脆性材料基板をそのスクライブ予定ラインに沿ってスクライブするスクライブ方法ならびにその方法を用いたスクライブ装置およびブレイク機能を備えた分断システムに適用される。また、脆性材料基板としては、フラットディスプレイパネルの一種であるプラズマディスプレイパネル、有機ELパネル、無機ELパネル、透過型プロジェクター基板、反射型プロジェクター基板などの貼り合わせ基板あるいは単板にも、本発明のスクライブ方法およびその方法を用いたスクライブ装置並びに分断する方法及びその方法を用いた分断システムを有効に適用することができる。
本発明によれば、ガラス基板等の脆性材料基板に対してそのスクライブ予定ラインに沿って精確にスクライブラインを形成し、脆性材料基板の分断作業の歩留まりを著しく向上させることができる。また、前記スクライブ手段により脆性材料基板に形成される垂直クラックから連続して、予め設定されたスクライブ予定ラインからずれるように不要なクラックが派生することが防止される。
本発明の脆性材料基板のスクライブ方法で脆性材料基板にスクライブラインを形成し、スクライブラインの形成と同時または引き続き、前記押圧手段と前記保持手段を脆性材料基板の主面に対向させ、前記スクライブラインに沿って移動させるため、スクライブライン上の小部分に押圧手段による加圧力を集中させることができるので、スクライブ装置のスクライブ手段で脆性材料基板の内部に生成された垂直クラックを確実に伸展させて分断することができる。
本発明の脆性材料基板のスクライブ装置で脆性材料基板にスクライブラインを形成し、スクライブラインの形成と同時または引き続き、前記ブレイク装置の前記押圧手段と前記保持手段を脆性材料基板の主面に対向させ、前記スクライブラインに沿って移動させるため、スクライブラインの小部分に押圧手段による加圧力を集中させることができるので、スクライブ装置のスクライブ手段で脆性材料基板の内部に生成された垂直クラックを確実に伸展させて分断することができる。

Claims (12)

  1. 脆性材料基板の少なくとも一方の面に設定されたスクライブ予定ラインに沿ってスクライブラインを形成するに際し、
    前記スクライブ予定ラインの近傍における内部応力分布を、前記スクライブ予定ラインの延在方向と同じ方向に移動可能に設けられた内部応力検知手段によって検知し、
    前記脆性材料基板に予め微小な歪みを形成することにより、スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化させることを特徴とする脆性材料基板のスクライブ方法。
  2. 前記脆性材料基板が潜在的に有する圧縮方向あるいは引っ張り方向に向かう内部応力分布の極大値および極小値の差をスクライブ予定ラインに沿って相殺するように前記脆性材料基板に予め微小な歪みを形成する請求項1に記載の脆性材料基板のスクライブ方法。
  3. 前記スクライブ予定ラインに沿う方向に基板を引っ張りあるいは圧縮することにより、前記スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化する請求項1に記載の脆性材料基板のスクライブ方法。
  4. 前記スクライブ予定ラインに直交する方向に基板を引っ張りあるいは圧縮することにより、前記スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化する請求項1に記載の脆性材料基板のスクライブ方法。
  5. 前記スクライブ予定ラインに沿ってレーザビームを照射するレーザビーム照射部および/または前記スクライブ予定ラインに沿って移動するカッターホイールを用いてスクライブラインを形成する請求項1に記載の脆性材料基板のスクライブ方法。
  6. 前記脆性材料基板を一対の保持テーブル上に跨るように載置し、次いで前記脆性材料基板を前記保持テーブル上に吸着固定し、前記各保持テーブルを前記スクライブ予定ラインと直交する方向またはスクライブ予定ラインに沿う方向に相互に接近または離隔させることにより、前記基板に微小な歪みを形成する請求項1に記載の脆性材料基板のスクライブ方法。
  7. 前記内部応力検知手段によって検出された検出結果に応じて、前記各保持テーブルを接近または離間させる請求項6に記載の脆性材料基板のスクライブ方法。
  8. 脆性材料基板の少なくとも一方の面に設定されたスクライブ予定ラインに沿ってスクライブラインを形成するスクライブ装置であって、
    前記脆性材料基板の厚さ方向に垂直クラックを形成するスクライブ手段と
    前記スクライブ予定ラインの延在方向と同じ方向に移動可能に設けられ、前記スクライブ予定ラインの近傍における内部応力分布を検知する内部応力検知手段と、
    前記脆性材料基板に微小な歪みを形成することにより、スクライブ予定ラインの近傍における内部応力を均一化させる内部応力均一化手段とを具備することを特徴とする脆性材料基板のスクライブ装置。
  9. 前記内部応力均一化手段は、間隔を有して配設され、前記脆性材料基板を吸着固定する一対の保持テーブルと、前記各保持テーブルを相互に接近および離隔させるテーブル移動手段とを具備してなる請求項に記載の脆性材料基板のスクライブ装置。
  10. 前記内部応力検知手段によって検出された検出結果に応じて前記テーブル移動手段に対して前記各保持テーブルを接近または離間させるよう指令を行う制御部をさらに具備する請求項9に記載の脆性材料基板のスクライブ装置。
  11. 前記スクライブ手段が、前記スクライブ予定ラインに沿ってレーザビームを照射するレーザビーム照射部および/または前記スクライブ予定ラインに沿って移動するホイールカッターである請求項に記載の脆性材料基板のスクライブ装置。
  12. 請求項〜1のいずれか1つに記載の脆性材料基板のスクライブ装置と、
    前記スクライブ装置によって前記脆性材料基板に形成されたスクライブラインに沿って前記脆性材料基板をブレイクするブレイク装置とを有する脆性材料基板の分断システム。
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