JP4814748B2 - トラクタ - Google Patents
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Description
この種のトラクタでは、走行時において、地面の凹凸や車輪のラグに起因し、車体フレームに大きな横揺れが発生しやすく、車体フレームの横揺れが発生すると、運転部構造体がマウント手段のために左右に揺れ動こうとする。また、車体後部にロータリ耕耘装置などの作業装置が連結されると、作業装置の低周波振動に起因し、車体フレームに前後揺れが発生しやすく、車体フレームの前後揺れが発生すると、運転部構造体がマウント手段のために前後に揺れ動こうとする。このため、先に、運転部構造体の横揺れや前後揺れを抑制する防振構造を開発した。
図12は、先に開発した防振構造の配設部の斜視図である。図13は、先に開発した防振構造の側面図である。これらの図に示すように、先に開発した防振構造は、運転部構造体13が備える運転パネル20と、この運転パネル20の前方近くに配置して車体フレームに立設した支持フレーム61とにわたって設けた左右一対の防振連結手段80,80を備えている。支持フレーム61は、左右一対の車体上下向きの縦フレーム部61aと、左右の縦フレーム部61a,61aの上端部を連結する車体横向きの横フレーム部とを備え、車体前後方向視で門型になっている。左右の防振連結手段80は、運転パネル20の横端部および支持フレーム61の前記縦フレーム部61aの車体上下方向での中間部に位置している。各防振連結手段80は、支持フレーム61の縦フレーム部61aに連結された支持ステー81と、運転パネル20に連結されたブラケット82と、このブラケット82と前記支持ステー81とを防振ゴム83を介して連結する連結ボルト84とを備えている。連結ボルト84は、傾斜姿勢になっている。
前記運転部構造体の前記前部のマウント手段よりも高い配置高さに位置する部位と、前記車体フレームに立設された支持フレームとを緩衝弾性材を介して連結する防振連結手段を備え、
前記防振連結手段は、前記運転部構造体と前記支持フレームとの車体前後及び車体左右方向での相対移動に対する前記緩衝弾性材の弾性変形による抵抗を、前記運転部構造体と前記支持フレームとの車体上下方向での相対移動に対する前記緩衝弾性材の摺動による抵抗よりも大に設定してあり、
前記防振連結手段は、前記運転部構造体と前記支持フレームとの一方に支持された車体上下向きの連結軸と、前記連結軸に車体の前後、左右、上下方向に相対移動自在に外嵌した状態で前記運転部構造体と前記支持フレームとの他方に支持された筒状体とを備え、かつ、前記緩衝弾性材を、前記連結軸と前記筒状体との車体前後及び車体左右方向での相対移動によって圧縮操作され、前記連結軸と前記筒状体との車体上下方向での相対移動によって前記筒状体又は前記連結軸に対して摺動するよう前記連結軸と前記筒状体との間に介装している。
本第2発明は、運転部の居住空間を形成する運転部構造体と、前記運転部構造体の前部及び後部を緩衝用の弾性材を介して車体フレームに連結するマウント手段とを備えたトラクタにおいて、
前記運転部構造体の前記前部のマウント手段よりも高い配置高さに位置する部位と、前記車体フレームに立設された支持フレームとを緩衝弾性材を介して連結する防振連結手段を備え、
前記防振連結手段は、前記運転部構造体と前記支持フレームとの車体前後及び車体左右方向での相対移動に対する前記緩衝弾性材の弾性変形による抵抗を、前記運転部構造体と前記支持フレームとの車体上下方向での相対移動に対する前記緩衝弾性材の摺動による抵抗よりも大に設定してあり、
前記防振連結手段は、前記支持フレームに支持された車体上下向きの左右の前側連結軸と、前記運転部構造体に支持された車体上下向きの左右の後側連結軸と、左右一方の前側連結軸に車体の前後、左右、上下方向に相対移動自在に外嵌しかつ左右一方の後側連結軸に車体の前後、左右、上下方向に相対移動自在に外嵌した状態で前記左右一方の前側連結軸と前記左右一方の後側連結軸とに亘って車体横方向に傾斜した傾斜姿勢で設けられた第1連結リンクと、左右他方の前側連結軸に車体の前後、左右、上下方向に相対移動自在に外嵌し且つ左右他方の後側連結軸に車体の前後、左右、上下方向に相対移動自在に外嵌した状態で前記左右他方の前側連結軸と前記左右他方の後側連結軸とに亘って車体前後向き姿勢で設けられた第2連結リンクとを備え、さらに、前記緩衝弾性材を構成する左右の前側緩衝弾性材を、前記左右の前側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの車体前後及び車体左右方向での相対移動によって圧縮操作され、前記左右の前側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの車体上下方向での相対移動によって前記第1及び第2連結リンクに対して摺動するよう前記左右の前側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの間に介装し、かつ、前記緩衝弾性材を構成する左右の後側緩衝弾性材を、前記左右の後側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの車体前後及び車体左右方向での相対移動によって圧縮操作され、前記左右の後側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの車体上下方向での相対移動によって前記第1及び第2連結リンクに対して摺動するよう前記左右の後側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの間に介装している。
図1は、本発明の実施例に係るトラクタの全体側面図である。この図に示すように、本発明の実施例に係るトラクタは、左右一対の操向操作および駆動自在な前車輪1,1と、左右一対の駆動自在な後車輪2,2と、車体前部に設けたエンジン3を有した原動部と、ステアリングホィール11および運転座席12が装備された運転部10と、運転座席12の後側近くに位置した転倒保護枠4とを有した自走車体を備え、かつ、自走車体の車体フレーム5の後部を構成するミッションケース6に支持されたリンク機構7と、前記ミッションケース6の後部に設けた動力取り出し軸8とを備えている。リンク機構7は、ミッションケース6の上部の両横側に上下に揺動操作自在に支持されたリフトアーム7aと、ミッションケース6の下部の両横側に上下揺動自在に支持されたロワーリンク7bと、左側のリフトアーム7aとロワーリンク7bとを連結するリフトロッド7cと、右側のリフトアーム7aとロワーリンク7bとを連結するリフトロッド7cとを備えている。
このトラクタは、車体後部に前記リンク機構7によってロータリ耕耘装置(図示せず)を昇降操作自在に連結し、前記動力取り出し軸8からロータリ耕耘装置にエンジン3からの駆動力を伝達するように構成して、乗用型耕耘機を構成するなど、車体後部に各種の作業装置を昇降操作および駆動自在に連結して、各種の乗用型作業機を構成する。
すなわち、支持フレーム61および運転部構造体13に製作や組み付け誤差が発生しても、筒側連結部材65aのパネル側連結部材65bに対する連結位置を適切に調節することにより、筒状体63と連結軸62とは、両方の軸芯が合致した適切な組み付け状態になる。これにより、緩衝弾性材64が弾性変形されたままの組み付け状態になるという組み付け不良の発生を防止できる。
上記した実施例の如く筒状体63を運転部構造体13に支持させ、連結軸62を支持フレーム61に支持させるに替え、筒状体63を支持フレーム61に支持させ、連結軸62を運転部構造体13に支持させる構成を採用してもよい。また、緩衝弾性材64を連結軸62に止着するに替え、緩衝弾性材64を連結軸62に対して摺動するよう筒状体63に止着する構成を採用してもよい。いずれの場合も、本発明の目的を達成することができる。
10 運転部
13 運転部構造体
40,50 マウント手段
42,52 緩衝用の弾性材
60 防振連結手段
61 支持フレーム
62 連結軸
63 筒状体
64 緩衝弾性材
71 第1連結リンク
72 第2連結リンク
73 緩衝弾性材(前側及び後側緩衝弾性材)
75 前側連結軸
76 後側連結軸
Claims (2)
- 運転部の居住空間を形成する運転部構造体と、前記運転部構造体の前部及び後部を緩衝用の弾性材を介して車体フレームに連結するマウント手段とを備えたトラクタであって、
前記運転部構造体の前記前部のマウント手段よりも高い配置高さに位置する部位と、前記車体フレームに立設された支持フレームとを緩衝弾性材を介して連結する防振連結手段を備え、
前記防振連結手段は、前記運転部構造体と前記支持フレームとの車体前後及び車体左右方向での相対移動に対する前記緩衝弾性材の弾性変形による抵抗を、前記運転部構造体と前記支持フレームとの車体上下方向での相対移動に対する前記緩衝弾性材の摺動による抵抗よりも大に設定してあり、
前記防振連結手段は、前記運転部構造体と前記支持フレームとの一方に支持された車体上下向きの連結軸と、前記連結軸に車体の前後、左右、上下方向に相対移動自在に外嵌した状態で前記運転部構造体と前記支持フレームとの他方に支持された筒状体とを備え、かつ、前記緩衝弾性材を、前記連結軸と前記筒状体との車体前後及び車体左右方向での相対移動によって圧縮操作され、前記連結軸と前記筒状体との車体上下方向での相対移動によって前記筒状体又は前記連結軸に対して摺動するよう前記連結軸と前記筒状体との間に介装しているトラクタ。 - 運転部の居住空間を形成する運転部構造体と、前記運転部構造体の前部及び後部を緩衝用の弾性材を介して車体フレームに連結するマウント手段とを備えたトラクタであって、
前記運転部構造体の前記前部のマウント手段よりも高い配置高さに位置する部位と、前記車体フレームに立設された支持フレームとを緩衝弾性材を介して連結する防振連結手段を備え、
前記防振連結手段は、前記運転部構造体と前記支持フレームとの車体前後及び車体左右方向での相対移動に対する前記緩衝弾性材の弾性変形による抵抗を、前記運転部構造体と前記支持フレームとの車体上下方向での相対移動に対する前記緩衝弾性材の摺動による抵抗よりも大に設定してあり、
前記防振連結手段は、前記支持フレームに支持された車体上下向きの左右の前側連結軸と、前記運転部構造体に支持された車体上下向きの左右の後側連結軸と、左右一方の前側連結軸に車体の前後、左右、上下方向に相対移動自在に外嵌しかつ左右一方の後側連結軸に車体の前後、左右、上下方向に相対移動自在に外嵌した状態で前記左右一方の前側連結軸と前記左右一方の後側連結軸とに亘って車体横方向に傾斜した傾斜姿勢で設けられた第1連結リンクと、左右他方の前側連結軸に車体の前後、左右、上下方向に相対移動自在に外嵌し且つ左右他方の後側連結軸に車体の前後、左右、上下方向に相対移動自在に外嵌した状態で前記左右他方の前側連結軸と前記左右他方の後側連結軸とに亘って車体前後向き姿勢で設けられた第2連結リンクとを備え、さらに、前記緩衝弾性材を構成する左右の前側緩衝弾性材を、前記左右の前側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの車体前後及び車体左右方向での相対移動によって圧縮操作され、前記左右の前側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの車体上下方向での相対移動によって前記第1及び第2連結リンクに対して摺動するよう前記左右の前側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの間に介装し、かつ、前記緩衝弾性材を構成する左右の後側緩衝弾性材を、前記左右の後側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの車体前後及び車体左右方向での相対移動によって圧縮操作され、前記左右の後側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの車体上下方向での相対移動によって前記第1及び第2連結リンクに対して摺動するよう前記左右の後側連結軸と前記第1及び第2連結リンクとの間に介装しているトラクタ。
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JP2006265792A JP4814748B2 (ja) | 2006-09-28 | 2006-09-28 | トラクタ |
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