JP4808116B2 - サニタリーショーツ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、クロッチ部に吸収性物品が取り付けられて使用されるサニタリーショーツに関する。
生理用品やパンティライナー等の吸収性物品は一般に、その着衣対向面に施されたホットメルト粘着剤等の固定材料によって、サニタリーショーツ等の衣類に固定されて使用される。これによって吸収性物品の変形を防ぐと共に吸収性物品を着用者の身体に密着させ、吸収性物品からの液漏れを防止すると共に装着感を良好にすることを図っている。
従来のサニタリーショーツとしては、着用時に着用者の腹側に配される前身頃と背側に配される後身頃と股間部に配されるクロッチ部とが別々のパーツから形成されたものが知られている。
このような従来のサニタリーショーツにおいては、前身頃を形成する生地と後身頃を形成する生地とを、着用者の両側部において縫合等により接合していたため、身体に接合線の跡が付いたり、接合線によって装着感が悪化したりする場合がある。
また、クロッチ部を2層構造とし、該2層のうち着用者の肌側に位置する層の肌対向面に吸収性物品の本体部分を配し、該層の非肌対向面側にウイングやサイドガードを固定するようにしたり、該2層のうち着用者の肌側に位置する層を、ショーツ外面を形成する層から浮かせ、吸収性物品の着用者に対するフィット性を向上させたりする技術が知られている(特許文献1、2参照)。
しかし、従来の2層構造のクロッチ部を有する吸収性物品においては、前身頃、クロッチ部及び後身頃に亘って配された連続する生地の内側又は外側に、別体の生地を接合してクロッチ部を形成していたため、異なる機能を付与するためには生地の重ね合わせが必要であり、クロッチ部や接合部において段差が発生し、ナプキンのズレ止め材の機能を阻害する場合や、さらには、ナプキンの使用感を低下させる場合もあった。また、生地のロスが多く、製造プロセスが複雑となるため、製造効率の低下やコストが高くなる等の問題があった。
尚、丸編み機や靴下編み機を用いて製造した筒状の編地を用いてパンティストッキング等を製造する技術が知られている(特許文献3参照)。
特開平11−197182号公報 特開平8−299386号公報 特開平9−291448号公報
本発明の目的は、生地同士の接合線による跡が付かず、2層構造のクロッチ部を有し、筒状の編地を用いて効率良く製造することのできるサニタリーショーツ及びそのようなサニタリーショーツの効率的な製造方法を提供することにある。
本発明は、吸収性物品がクロッチ部に取り付けられて使用されるサニタリーショーツであって、生地である編地を接合することなく筒状の胴回り部が形成されており、前記クロッチ部は、前身頃を形成する編地と連続する編地からなる第1層と、後身頃を形成する編地と連続する編地からなる第2層とを有し、第1層と第2層とは、厚み方向に重ねられ、ショーツの前後方向に離間した2箇所で互いに接合されており、それら2箇所の接合部間における第1層と第2層との間が接合されてない、サニタリーショーツを提供することにより前記目的を達成したものである。
また、本発明は、請求項1記載のサニタリーショーツの製造方法であって、筒状の編地をサニタリーショーツの一枚分の長さに切断し、切断したショーツ1枚分の編地から、前身頃に対応する部分に連続する第1クロッチ片と後身頃に対応する部分に連続する第2クロッチ片とを有する中間体を製造し、該中間体における第1クロッチ片と第2クロッチ片とを重ね合わせると共に第1及び第2クロッチ片それぞれの先端部を他方のクロッチ片の先端部から離間した部位に接合してサニタリーショーツを得る、サニタリーショーツの製造方法を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明のサニタリーショーツは、胴回り部に生地同士の接合線による跡が付かず、2層構造のクロッチ部を有しており、筒状の編地を用いて効率良く製造することができる。
本発明のサニタリーショーの製造方法によれば、生地同士の接合線による跡が付かず、2層構造のクロッチ部を有するサニタリーショーツを、筒状の編地を用いて効率良く製造することができる。
以下、本発明のサニタリーショーツ(以下、単にショーツともいう)を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるサニタリーショーツを示す図で、(a)は、着用された状態の該ショーツを前身頃側の斜め上方からみた斜視図であり、(b)は着用された状態の該ショーツを後身頃側の斜め上方からみた斜視図である。図2は、図1に示すショーツをその幅方向中央を通る平面で切断した断面図である。図3は、図1に示すショーツを、着用者の両側部に位置する部分で仮想的に切断し展開した状態を内面側から見た仮想展開図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態のショーツ1は、前身頃2、後身頃3、クロッチ部4を有している。また、ショーツ1は、胴開口部5と一対の脚開口部6,6とを有している。
本実施形態のショーツ1は、図4に示すように、丸編機により製造した筒状の編地11を、ショーツ1の一枚分の長さに切断する工程〔図4(a)参照〕、切断したショーツ1枚分の編地11から一対の脚開口部6を形成する部分16を除去し、前身頃2に対応する部分12に連続する第1クロッチ片41aと後身頃3に対応する部分13に連続する第2クロッチ片42aとを有する中間体1Aを製造する工程〔図4(b)(c)参照〕、及び、第2クロッチ片42aを第1クロッチ片41aの内面側に重ねるようにして、第2クロッチ片42aの先端部42bを、第1クロッチ片41aの先端部41bから離間した部位41cに縫合すると共に、第1クロッチ片41aの先端部41bを、第2クロッチ片42aの先端部42bから離間した部位42cに縫合する工程〔図4(c)(d)参照〕を経て、製造されたものである。
本実施形態のショーツ1は、上記方法により製造されたものであるため、前身頃2、後身頃3並びに第1及び第2クロッチ片41a,42aは、一枚の連続した編地(生地)から形成されている。特に、ショーツ1における胴開口部5と一対の脚開口部6,6との間の筒状の胴回り部7は、前身頃2を形成する編地と後身頃3を形成する編地とが連続した共通の編地から形成されており、該胴回り部7の周方向には、編地同士を縫合等により接合した接合部が形成されていない。
また、ショーツ1のクロッチ部4は、図2に示すように、前身頃2を形成する編地20が延在して形成された第1層41と、後身頃3を形成する編地30が延在して形成された第2層42とを有してなる。
具体的には、前身頃2を形成する編地20と第1層41を形成する編地とは継ぎ目のない一枚の編地として連続しており、後身頃3を形成する編地30と第2層42を形成する編地とも継ぎ目のない一枚の編地として連続している。ここで、前身頃2又は後身頃3を形成する編地20,30と第1層又は第2層を形成する編地とが継ぎ目のない一枚の連続しているとは、編地同士が、筒状の胴回り部7を介することなく連続していることを意味する。例えば、本実施形態のショーツ1における第1層41を形成する編地は、前身頃2を形成する編地20と連続し、更に該編地20は、筒状の胴回り部7を介して後身頃3を形成する編地30と連続しているが、第1層41を形成する編地と後身頃3を形成する編地30とは連続しているとは考えない。
尚、第1層41は、上述した第1クロッチ片41aからなり、第2層42は、上述した第2クロッチ片42aからなる。
また、第1層41と第2層42とは、互いに重ねられた状態で、ショーツの前後方向(図2中X方向)に離間した2箇所で互いに接合(縫合)されている。より具体的には、図2に示すように、第1層41の端部41bと第2層42とが接合され、第2層42の端部42bと第1層41とが接合されている。それら2箇所の接合部43,44のうち、前身頃2寄りの接合部43においては、第1層41とその内側に位置する第2層42とが縫合により一体化されており、後身頃3寄りの接合部44においては、第1層41とその内側に位置する第2層42とが縫合により一体化されている。
また、第1層41と第2層42は、図2に示すように、ショーツの前後方向(図3中のX方向と同じ)における、上述した2箇所の接合部43,44間においては接合されていない。また、第1層41及び第2層42それぞれの両接合部43,44間の長さ(図3中X方向の長さ)L1は、第2層42の長さが第1層41の長さより短くなっている。第1層及び第2層42の該長さは、クロッチ部4の幅方向中央部において各層の表面に沿って測定する。
両接合部43,44間における両側部において第1層41と第2層42との間が接合されていないことにより、両層41,42のうち、着用者の肌側に位置する層である第2層42の肌対向面(着用者の肌側に向けられる面)に、吸収性物品の本体部分を載置固定する一方、該層の非肌対向面側に、該吸収性物品のウイングやサイドガード等を固定することができる。
また、両接合部43,44間の第2層42の長さが第1層41の長さより短くなっていることで、ウイングつきナプキン装着時にウイング部を第1層41と第2層42との間に挿入して固定し易く、ショーツ着用時には、第2層42が、クロッチ部4におけるショーツ外面を形成する第1層41から着用者の肌方向に向かって浮かぶため、第2層42の肌対向面に配した吸収性物品を、着用者に対して良好にフィットさせることができる。
尚、本発明において、第1層41と第2層42との間は、両接合部43,44間における少なくとも両側部において接合されていなければ良く、ショーツ前後方向の両接合部43,44間において、第1層41と第2層42との間がクロッチ部の幅方向全域において接合されていなくても良いし、クロッチ部の幅方向中央部に第1層41と第2層42とが接合している中央接合部が形成されていても良い。本実施形態においては、第1層41と第2層42との間がクロッチ部の幅方向の全域において接合されていない。
更に、第1層41が前身頃2を形成する編地と連続する編地からなり、第2層42が後身頃3を形成する編地と連続する編地からなるため、上述したように、丸編み機を用いて製造した筒状の編地を用いて効率良く製造することができ、また、丸編み機によって、一枚の編地に(例えば伸縮性、厚みなど)異なる機能を付与することができるため、生地の重ね合わせの必要がなく、ナプキンを安定して装着することができる。
尚、前身頃2、後身頃3及びクロッチ部の第1及び第2層41,42を形成する編地は、図3に示す仮想展開状態のショーツ1における長手方向(図3中のX方向)及びその直交方向に伸縮性を有していることが好ましい。第1及び第2層41,42を形成する編地が伸縮性を有する場合、第1及び第2層41,42それぞれの前記接合部43,44間の長さは、第1層及び第2層を切り出し、それぞれ自然に収縮させた状態で測定する。
また、第1層41と第2層42とは、着用者の肌側に位置する方の層の幅が他方の層の幅より狭いことが、第1層41と第2層42間にウイング部の挿入・固定を行い易く、ウイングやサイドガード等がショーツの外部から見え難くなるので好ましい。
本実施形態のショーツ1の後身頃3には、図1(b)及び図3に示すように、胴開口部の周縁部50付近からクロッチ部4方向に向かって延びる難伸長領域31が形成されている。より具体的には、難伸長領域31は、胴開口部5の周縁部近傍に設けられた後述する高弾性領域51から上記接合部44までの範囲に形成されている。
難伸長領域31は、後身頃3の幅方向中央部に縦方向に延びるように形成されており、難伸長領域31は、少なくとも該縦方向において、その両側に位置する部分32,32よりも伸長応力を高めるように形成されており、結果として使用者の装着時に伸長しにくくなっている。
難伸長領域31は、下記方法により測定した50%伸長時の引張荷重が10〜100cN、特に15〜30cNであることが好ましい。
〔引張荷重の測定方法〕
腰天からクロッチ部にいたる方向を長手方向としたときに、長手方向120mm/幅方向10mmの大きさで難伸長領域を切り出し試験片となし、テンシロン引張・圧縮試験機RTA‐100((株)ボールドウイン製)を使用して計測する。RTA−100のチャック間距離を100mmとし、試験片の長手方向上端と下端の各々10mmをチャックによって把持する。ヘッドスピードを300mm/分で稼動させ、100%伸張時もしくは500cN荷重を上限として計測をおこなう。試験片の幅方向が10mm未満である場合は、10mm幅への換算をおこなう。上記試験片を3点計測した平均値を難伸張領域の引張荷重とする。
また、難伸長領域31は、ショーツ1の製造に用いた編地11の当該部位における繊維密度を少なくともその両側に位置する部位32,32より高めることによって形成されている。即ち、難伸長領域31は、その両側に位置する部分32,32を形成する編地間に別の編地を配してそれら編地間を接合したり、連続する編地で、難伸長領域31の両側に位置する部分32,32を形成しその編地に別の編地を重ねて縫合したりして形成されたものではなく、図4に示すように、丸編機で筒状の編地11を製造する際に、該編地の一部における、編み方及び/又は編み込む糸を、他の部分とは異ならせることで形成したものである。
編み方を代えて難伸長領域を形成する方法としては、例えば、横方向の伸縮性より縦方への伸縮性を抑える平編やゴム編で鹿の子などのタック等の糸抜きを用いることでより縦方向の伸びを調整することが出来る。
編み込む糸を代えて難伸長領域を形成する方法としては、例えば、難伸張領域の両側に位置する部分より剛性の高い繊維(太い繊維、剛性の高い素材等)を配合する方法を用いることができる。また、編み込む繊維の本数を両側に位置する部分より多くする方法等を用い、難伸張領域を形成することもできる。
本実施形態のショーツ1は、着用者に着用されたときに、後身頃3における、難伸長領域31の両側に位置する部分32,32がショーツ1の縦方向に良好に伸長する一方、難伸長領域31は相対的に伸長しない。そのため、クロッチ部4の第2層42及び後身頃3の該クロッチ部近傍における幅方向中央部が、着用者の股間ないし臀部の谷間に向かってひきつけられる。そのため、クロッチ部4の第2層42に固定した生理用ナプキン等の吸収性物品を身体に対して一層良好にフィットさせることができる。
しかも、筒状の胴回り部7が編地を接合することなく形成されており、胴回り部7における着用者の両側部に位置する部分や、難伸長領域31とその両側に位置する部分32,32の境界部に、編地同士を縫合等して生じた接合線が存在しないため、着用者の肌に接合線による跡が付かず、全体としてのフィット性や装着感にも優れている。
特に、難伸長領域31とその両側に位置する部分32,32とが連続する一枚の編地から形成されていることは、難伸長性領域31とその両側に位置する部分32,32との境界部で編地の性状が急激に変化することを防止でき、違和感を生じさせ難く、またフィット性や装着感を悪化させることも防止することができる。
尚、後身頃3の縦方向における難伸長領域31の長さは、図3に示す仮想展開状態のショーツの全長(図3中のX方向の全長)の20%以上、特に30〜40%であることが好ましい。
また、本実施形態のショーツ1は、図1(a)及び図3に示すように、クロッチ部4の幅方向中央部に高剛性領域141を有している。高剛性領域41は、第1及び第2層41,42のうちの、着用者の肌側に位置する層である第2層42に形成されている。
高剛性領域141は、仮想展開状態のショーツの長手方向(X方向)に長い形状を有している。高剛性領域141は、ショーツ1の製造に用いた編地11の当該部位における繊維密度を当該部位の両側に位置する部位142,142より高めることによって形成されている。即ち、高剛性領域141は、その両側に位置する部位142,142を形成する編地間に別の編地を配してそれら編地間を接合したり、連続する編地で、高剛性領域141の両側に位置する部位142,142を形成しその編地に別の編地を重ねて縫合したりして形成されたものではなく、図4に示すように、丸編機で筒状の編地11を製造する際に、該編地の一部における、編み方及び/又は編み込む糸を、他の部分とは異ならせることで形成したものである。なお、図3は、図1に示すショーツを、着用者の両側部に位置する部分で仮想的に切断し展開した状態を内面側から見た仮想展開図であるが、第1層41に施した高剛性領域等を第2層42に施し、第1層41を伸張性あるいは伸縮性に富むように編みこむことで、ナプキンのフィット性と、形状保持性及び変形防止性を適宜コントロールすることができる。
編み方を代えて高剛性領域を形成する方法としては、例えば、平編やゴム編、パール編で部分的に伸縮弾性糸を投入しテンションを加えてより凹凸状にする方法が挙げられる。またゴム編や平編、パール編に糸抜きをして鹿の子やミラノリブ、シングルピケやダブルピケにして用いても良い。より横方向からの剛性を上げるためにパール編を用いるのが好ましい。
編み込む糸を代えて高剛性領域を形成する方法としては、例えば難伸張領域の両側に位置する部分より編み込む繊維の本数を多くする方法を用いることが好ましく、さらに剛性の高い繊維(太い繊維、剛性の高い素材等)を配合する方法を併用することがより好ましい。クロッチ部における高剛性領域は、編み方を代える方法、編み込む繊維を代える方法ともに、クロッチ部における生地の厚みを厚くするような目的で施すことが、後述する理由で好ましい。剛性かつ装着したナプキンの形状保持(ヨレ防止)性を高める観点から好ましく、生地の厚みを増す事でナプキンの身体へのフィット性を高める効果も有する。
本実施形態のショーツ1は、2層構造のクロッチ部4の着用者の肌側に位置する第2層42の幅方向中央部に高剛性領域141を有するため、剛性かつ装着したナプキンの形状保持(ヨレ防止)性を高めることができる。しかも、高剛性領域141を、編地11の当該部位における繊維密度を当該部位の両側に位置する部位142,142より高めることによって形成してあるため、ナプキンの身体へのフィット性を高める効果も有する。
高剛性領域141は、装着したナプキンの形状保持(ヨレ防止)性を高める観点から、クロッチ部の幅方向におけるその幅W(図3参照)が、第2層42の同方向の最小幅の25%以上、特に30〜60%であることが装着時の違和感を低下させる観点から好ましい。また、高剛性領域141は、図3中のX方向の長さLが、同方向におけるショーツの全長の15%以上、特に15〜25%であることが好ましい。また、クロッチ部4の高剛性領域141と後身頃3の高剛性領域31は連続して形成されていても良いが、長手方向中心線上で連続するのではなく、両脚部に延びるように高剛性領域31、141が形成され、長手方向中心線上に高剛性領域が形成されていないほうが、身体の動きによるナプキンの形状保持性を高める観点から好ましい。
本実施形態のショーツ1における高剛性領域141は、図3に示すように、編地11の繊維密度を高剛性領域141の他の部位より更に高めて形成した模様143を有している。この模様143は、丸編機で筒状の編地11を製造する際に、編地における高剛性領域141に対応する部分の一部の編み方及び/又は編み込む糸を、高剛性領域141に対応する部分の他の部分とは異ならせることによって形成することができる。このような模様を設けることで、ショーツの生産性を損なうことなく、ショーツの意匠性(デザイン性)を向上させることができる。尚、ショーツの意匠性(デザイン性)を向上させるために、クロッチ部4の高剛性領域141以外の部位、更には前身頃2や後身頃3等にも、同様の手法により模様を設けることもできる。
本実施形態のショーツ1における前記高剛性領域141は、図3に示すように、高剛性領域141の前身頃2側に、左右の脚開口部それぞれの周縁部に向かって延びる左右一対の難伸長領域144,144を有している。また、本実施形態のショーツ1における前記高剛性領域141は、図3に示すように、後身頃3側にも、左右の脚開口部それぞれの周縁部に向かって延びる左右一対の難伸長領域145,145を有している。
高剛性領域141の前身頃2側及び/又は後身頃3側に、このような難伸長領域を形成することで、高剛性領域141上に固定した生理用ナプキン等の吸収性物品の身体に対するフィット性を一層向上させることができる。本実施形態における難伸長領域144,144,145,145は、何れも高剛性領域141を形成した方法と同様の手法でクロッチ部4の着用者の肌側に位置する層である第2層42に形成してある。難伸長領域144,144,145,145は、そのそれぞれが延びる方向における伸長性が、それぞれの両側に位置する部分の伸長性よりも劣っている。
また、本実施形態のショーツ1における前身頃2及び後身頃3における脚開口部の周縁部近傍には、該周縁部に沿って延びるように、レース様の外観を呈する高伸長領域61,61が形成されている。高伸長領域61,61は、ショーツ1の製造に用いた編地11の当該部位における繊維密度を他の部位より低減して形成されている。即ち、高伸長領域61,61は、前身頃2や後身頃3における、難伸長領域や高剛性領域以外の部位よりも繊維密度が低減されている。このようにしてレース様の外観を呈する高伸長領域61,61を形成することで、着用者に生理用ショーツを着用しているような感覚を与えないため、使用時の気持ちを和らげることができる。また、抜き柄様のレース模様によって、伸張性を高める事ができる。
尚、本実施形態のショーツ1は、胴開口部の周縁部近傍に、該周縁部に沿って延びる高弾性領域51を有しており、また、脚開口部の周縁部に、フリル62を設けてある。高弾性領域51は、筒状の編地11を製造する際に、当該部分に高弾性糸を使用して形成されている。高弾性糸は、単独で使用しても他の糸と組み合わせて使用することもできる。フリル62は、細帯状の別部材を、編地11からなる脚開口部の周縁部に接合して形成されている。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、上記実施形態のショーツ1においては、後身頃3を形成する編地30が延在して形成された第2層42が、クロッチ部4の着用者の肌側に位置する層であったが、これに代えて、前身頃2を形成する編地20が延在して形成された第1層41を、クロッチ部の着用者の肌側に位置する層とすることもできる。この場合、ショーツ1における高剛性領域141や難伸長領域144,145等は、第2層42に代えて第1層41に形成することが好ましい。また、そのショーツの製造方法においては、中間体1Aの第1クロッチ片41aが第2クロッチ片42aの内面側に位置するようにして、第1クロッチ片41aと第2クロッチ片42aとを重ね合わせると共に第1及び第2クロッチ片41a,42aそれぞれの先端部を他方のクロッチ片の先端部から離間した部位に接合すれば良い。
また、上述したショーツ1においては、高剛性領域141の前身頃2側及び後身頃3側に難伸長領域144,144,145,145が設けられていたが、これに代えて、前身頃2側及び後身頃3側の何れか一方にのみに難伸長領域144,144,145,145を設けることもできる。但し、より好ましい形態としては、高剛性領域の前後方向に力のバランスがとれるような形状で難伸張領域が形成されていることが好ましい。その具体的な実施形態としては、前後身頃の中央に1領域ずつ、前身頃側の両側に向かう2領域と後身頃の中央に1領域等が挙げられる。なお、高剛性領域の後身頃側中央域に難伸張領域を形成した場合には、腰天から延びる難伸長領域31とは連続しないことが、ショーツの引き上げによる後部フィット効果と股間部の動きへの追従性が独立して働くことから、全体のフィット効果が高まることから好ましい。
また、上述したショーツ1における、後身頃3の難伸長領域31は、胴開口部の周縁部付近からクロッチ部に近づくに連れてその幅が漸減しているが、胴開口部の周縁部付近からクロッチ部の近傍に亘って同じ幅であっても良い。
また、サニタリーショーツに装着される吸収性物品としては、生理用ナプキン、失禁用パッド、パンティライナーが挙げられる。ショーツを装着される吸収性物品は、ウイングやサイドガードのないものであっても良い。
図1は、本発明の一実施形態であるサニタリーショーツを示す図で、(a)は、着用された状態の該ショーツを前身頃側の斜め上方からみた斜視図であり、(b)は着用された状態の該ショーツを後身頃側の斜め上方からみた斜視図である。 図2は、図1に示すショーツをその幅方向中央を通る平面で切断した断面図である。 図3は、図1に示すショーツを、着用者の両側部に位置する部分で仮想的に切断し展開した状態を内面側から見た仮想展開図である。 図4は、図1に示すショーツの製造方法を示す概略図である。
符号の説明
1 サニタリーショーツ
2 前身頃
3 後身頃
31 難伸長領域
4 クロッチ部
41 第1層
42 第2層
141 高剛性領域
5 胴開口部
6 脚開口部
7 胴回り部

Claims (3)

  1. 吸収性物品がクロッチ部に取り付けられて使用されるサニタリーショーツであって、
    生地である編地を接合することなく筒状の胴回り部が形成されており、
    前記クロッチ部は、前身頃を形成する編地が延在して形成された第1層と、後身頃を形成する編地が延在して形成された第2層とを有し、第1層と第2層とは、厚み方向に重ねられて、ショーツの前後方向に離間した2箇所で互いに接合されており、
    それら2箇所の接合部間における両側部において第1層と第2層との間が接合されておらず
    前記前身頃、前記後身頃及び前記クロッチ部の前記第1層及び前記第2層を形成する編地は、仮想展開状態のショーツにおける長手方向及びその直交方向に伸縮性を有しており、
    前記前身頃を形成する編地と前記第1層を形成する編地とは継ぎ目のない一枚の編地として連続しており、前記後身頃を形成する編地と前記第2層を形成する編地とも継ぎ目のない一枚の編地として連続しており、
    前記後身頃に、胴開口部の周縁部付近からクロッチ部方向に向かって延びる難伸長領域が形成されており、該難伸長領域は、前記編地の繊維密度をその両側に位置する部位より高めて形成されており、
    前記第2層は、前記第1層よりも着用者の肌側に位置しており、該第2層の幅方向中央部に、編地の繊維密度を幅方向両側に位置する部位より高めて形成された股下部高剛性領域が形成されており、
    前記股下部高剛性領域は、前身頃側に、左右の脚開口部それぞれの周縁部に向かって延びる左右一対の難伸長領域を有していると共に、後身頃側にも、左右の脚開口部それぞれの周縁部に向かって延びる左右一対の難伸長領域を有している、サニタリーショーツ。
  2. 編地の繊維密度を他の部位より低く形成した、レース様の外観を呈する高伸長領域を脚開口部周縁に有する請求項に記載のサニタリーショーツ。
  3. 請求項1記載のサニタリーショーツの製造方法であって、
    筒状の編地をサニタリーショーツの一枚分の長さに切断し、切断したショーツ1枚分の編地から、前身頃に対応する部分に連続する第1クロッチ片と後身頃に対応する部分に連続する第2クロッチ片とを有する中間体を製造し、該中間体における第1クロッチ片と第2クロッチ片とを重ね合わせると共に第1及び第2クロッチ片それぞれの先端部を他方のクロッチ片の先端部から離間した部位に接合してサニタリーショーツを得る、サニタリーショーツの製造方法。
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