JP2545279Y2 - 吸収性物品用ホルダー - Google Patents

吸収性物品用ホルダー

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JP2545279Y2
JP2545279Y2 JP3673991U JP3673991U JP2545279Y2 JP 2545279 Y2 JP2545279 Y2 JP 2545279Y2 JP 3673991 U JP3673991 U JP 3673991U JP 3673991 U JP3673991 U JP 3673991U JP 2545279 Y2 JP2545279 Y2 JP 2545279Y2
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holder
crotch
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elastic
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俊安 店網
啓二 阿部
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、生理用ナプキン、使い
捨ておむつ、失禁者用パッド等の吸収性物品を着用者の
股下部に保持するための吸収性物品用ホルダーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、生理用ナプキン(パッド)等の
吸収性物品はショーツ等の吸収性物品用ホルダーと共に
着用して、吸収性物品の位置ずれを防止し及び着用者の
動きに対する追従性を高めている。この種の従来の吸収
性物品用ホルダーには、ネット状の編み物タイプと織り
物を縫製した縫製タイプの2通りに大別される。編み物
タイプは編み密度が低く、装着時には装着しやすく、且
つ、体にフィットする。更に、腹部に対する圧迫感が低
くても装着者の動きに追従し、違和感が少ない。
【0003】また、実公昭57ー16589号公報に
は、股下部内側に網目織物を袋状につけた、織物による
縫製タイプの吸収性物品用ホルダーが開示されており、
実開昭60ー14182号公報及び実開昭59ー111
121号公報には、股下部に防漏布を被せ吸収性物品か
らの漏れを外衣に出さないようにした吸収性物品用ホル
ダーが開示されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし、前者の編み物
タイプの吸収性物品用ホルダーはいわゆる腰がなく、ま
た延びやすいので編み目が荒くなり、吸収性物品を接着
しても、吸収性物品用ホルダーを引き上げたり、体を動
かしたりした時に接着部が剥がれ、吸収性物品の「ず
れ」を生じ易いとう欠点がある。また、いわゆる腰がな
いので、着用者の歩行によりクロッチ部(股部)で吸収
性物品に「よれ」が生じ、吸収性物品の性能を低減させ
てしまうことがある。
【0005】後者の織物タイプにおいては、股下部の織
物及び防漏布が大きいため、違和感もあり、着用者の動
きに追従できず、吸収性物品との間に隙間が生じたり、
吸収性物品が浮いて排泄物の漏れを生じるという問題が
ある。従って、本考案の目的は、吸収性物品の装着性と
着用者への追従性に優れ、排泄物の防漏性の向上を図る
ことができる吸収性物品用ホルダーを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本考案は、経編み機であ
るダブルラッシェル機により編成された、それぞれ吸収
性物品用ホルダーの前面部及び背面部を形成する表裏二
層の生地の結合体からなり、該表裏二層の生地は、それ
ぞれウエストベルト部、身頃部及びクロッチ部をそれぞ
れ有しており、上記ウエストベルト部及び上記身頃部は
両側部で結合され、上記クロッチ部は中央で結合されて
いる吸収性物品用ホルダーであって、上記クロッチ部
は、上記身頃部に比較して繊維密度が高く、且つ上記身
頃部及び上記クロッチ部には、それらの幅方向に向けて
弾性糸が編み込まれて伸縮弾性部分が形成されているこ
とを特徴とする吸収性物品用ホルダーを提供することに
より、上記目的を達成したものである。
【0007】
【作用】本考案による吸収性物品用ホルダーは、着用時
には、クロッチ部に吸収性物品をあてて、該吸収性物品
を着用者の股下に保持する。吸収性物品の保持中におい
ては、クロッチ部の繊維密度を高くして所定の腰を与
え、吸収性物品のずれを防止している。また、本考案に
よる吸収性物品用ホルダーによれば、身頃部とクロッチ
部とに弾性糸が編み込まれているため、吸収性物品の着
用者へのフィット性を高め、これにより着用者への追従
性、装着性を高め、吸収性物品のずれが防止される。
【0008】更に、スリットの形成された吸収性物品用
ホルダーによれば、該ホルダーを着用したままスリット
から吸収性物品を挿入し、又は引き出して吸収性物品の
脱着ができ、また、吸収性物品の着用の際、又は着用中
に吸収性物品の位置がずれた場合には、スリットから手
を入れて、着用したまま吸収性物品等の位置を容易に正
すことができる。
【0009】
【実施例】以下に、添付図面の図1及び図2を参照し乍
ら本考案の好ましい実施例を詳細に説明する。以下、先
ず本発明の吸収性物品用ホルダー(以下「ホルダー」と
する。)第1の実施例について詳細に説明する。
【0010】図1は本発明の第1の実施例によるホルダ
ーの前面部側からの斜視図、図2は図1に示すホルダー
を展開した帯状の二層生地を示す平面図である。本発明
の第1の実施例によるホルダー1は、図1に示すよう
に、経編み機であるダブルラッシェル機により編成され
た、ホルダー前面部1aを形成する表層帯2及び背面部
1bを形成する裏層帯3の結合体からなり、表層帯2と
裏層帯3とはそれぞれウエストベルト部4a、4b、身
頃部5a、5b及びクロッチ部6a、6bをそれぞれ有
しており、上記クロッチ部6a、6bは上記身頃部5
a、5bより繊維密度が高く、且つ上記身頃部5a、5
bと上記クロッチ部6a、6bには、幅方向に弾性体7
a、7bが網込まれている。
【0011】表層帯2と裏層帯3とは、上記表層帯2と
裏層帯3との身頃部5a、5bの側縁部8a、8bを互
いに接合し、且つ表層帯2及び裏層帯3のクロッチ部6
a、6bの中央縁部9a、9bを互いに接合して、パン
ツ型を形成し、一つのウエスト開口部4と、一対の脚開
口部11a、11bが形成されている。上記実施例につ
いて更に説明すると、表層帯2と裏層帯3とのそれぞれ
の編み物では、クロッチ部6a、6bと身頃部5a身頃
部5bの中央部は、編み組織を太糸を用いたり、編み込
む糸数を変えることで、編み面を密にしている。また、
織り物ではクロッチ部6a、6bに、滑らない織りにな
っている生地やパイル長になった生地を用い、また、腰
をもたせるために密度を高くしたものや、生地裏面にフ
ィルム等を練り合わせたものを用いて、吸収性物品の
「ずれ」、「よれ」を防止し、吸収性物品の吸収性等の
性能を効果的に発揮できるようにしている。
【0012】表層帯2と裏層帯3とは、具体的には、ナ
イロン、ポリエステルの合繊維を用い、ウーリナイロン
等の伸縮性の糸とポリウレタン糸を適度に編み込むこと
で、フィット感を持たせている。クロッチ部6a、6b
は9×10-2g/cm3 の密度以上で編まれていることが
望ましく、身頃部5a、5bは本実施例ではウーリーナ
イロンを3×10-2g/cm3 の見掛け密度で編成されて
おり、クロッチ部6a、6bは幅7.0〜8.0cmで長
さ10〜15cm、7×10-2g/cm3 程度の見掛け密度
で編成されているが、表層帯2におけるクロッチ部6a
を裏層帯3のクロッチ部6bより縦長の寸法に形成し
て、吸収性物品の保持位置に適合させるようになってい
る。本実施例では、表層帯2におけるクロッチ部6aの
縦方向の長さは9.5cmに裏層帯3のクロッチ部6bの
縦方向の長さは4cmである。
【0013】更に、クロッチ部6a、6b及び身頃部5
a、5bには、帯状に形成された伸縮弾性部分7a、7
bが合成繊維部分12a、12bと交互に配置されて、
表層帯2及び裏層帯3の幅方向に弾性を付与し、フィッ
ト性の向上と吸収性物品の保持力を高めている。尚、明
細書中「幅方向」とは胴周り方向をいい、「縦方向」と
は胴周り方向と直行する方向をいう。
【0014】また、ウエストベルト部4a、4b及び脚
開口部11a、11bに張設される弾性部材13a、1
3b、14a、14bは50%伸張時伸張回復力は、幅
方向、縦方向とも150〜350g程度とするのが好ま
しい。表層帯2と裏層帯3との生地の厚さは、それぞ
れ、0.04〜1.0mm程度の薄手とすることが好まし
く、0.04mm以下であると、耐洗濯が悪くなり、1.
0mm以上では着用感が悪化する。
【0015】また、本発明のホルダーを、吸収性物品と
ともに用いる場合には、裏層帯3の中央部に身頃部5b
の生地よりも糸のテンションを上げて編成し、身頃部5
bよりも、特にコース方向qに20〜40%伸張回復力
を向上させた幅5〜15mmのヒップ引上げ部を設ける
と、クロッチ部4の後中央部からの引上げ効果によって
ナプキンの保持性が向上し、着用感が良好で吸収性物品
の「ずれ」がない優れたホルダーとなる。
【0016】第1の実施例によるホルダー1の着用時に
は、通常のパンツと同様にウエスト開口4に両足を通
し、ホルダー1を引き上げて一対の脚開口部11a、1
1bに両足を通して着用し、股下に位置するクロッチ部
6a、6bに吸収性物品等の吸収性物品をあてて保持す
る。吸収性物品は着用中においては、クロッチ部6a、
6bの繊維密度を高くし、かかる部分に所定の腰を与え
ているので、吸収性物品は粘着部でもって確実にホルダ
ーに接着することができる。更に、身頃部5a、5bと
クロッチ部6a、6bとに弾性糸が編み込まれた弾性体
7a、7bが張設されているため、着用者へのフィット
性を高めて着用者への追従性及びと装着性を向上させ、
且つ吸収性物品の「ずれ」を防止している。従って、本
実施例のホルダー1によれば、吸収性物品のずれやうき
等により生じる排泄物の漏れを防ぎ、防漏性の向上を図
ることができる。
【0017】更に、表層帯2におけるクロッチ部6aを
裏層帯3のクロッチ部6bより縦長の寸法に形成してい
るため、吸収性物品の保持位置に適合してクロッチ部6
a、6bを形成しているので、吸収性物品のずれを確実
に防止する。次に、本考案の吸収性物品用ホルダーの効
果を示す試験例を挙げる。 〔試験例〕 吸収性物品の接着部とクロッチ部6a、6bをある一定
温度中で所定荷重を加えた後、所定間隔で荷重を加え、
吸収性物品がずれるときの荷重を測定する試験を、3×
10-2g/cm3 と10×10-2g/cm3 の見かけの糸密
度をもった織り物のそれぞれについて行った。
【0018】その結果、3×10-2g/cm3 の密度の織
物では300〜350g、10×10-2g/cm3 の密度
の織物では350〜450gであった。この試験例か
ら、繊維密度が高い程、接着強度が強く吸収性物品のず
れを防止することがわかる。また、繊維密度と腰との関
係について、スライド法にて測定して試験を行ったとこ
ろ、密度3×10-2g/cm3 の織物では5×10-4g/
cm、密度10×10-2g/cm3 の織物では3×10-3
/cmであった。
【0019】この試験例から、繊維密度が高い織物程、
腰が強く、載置した吸収性物品のよれが防止されるのが
明らかである。次に、図3、図4を参照して、本考案の
第2の実施例について説明する。この第2の実施例によ
るホルダー10は、前側部1aの身頃部5bに横方向に
延在するスリットを形成した点が上述した第1の実施例
と異なり、その他の点においては、第1の実施例と略同
一であるため、以下の説明においては、同一部分には同
一の符号を付すことにより、その部分の詳細な説明を省
略する。
【0020】第2の実施例によるホルダー10には、そ
の前側部1aの身頃部5bにスリット21が形成されて
いる。スリット21は、表層帯2中央のクロッチ部6a
の結合部分(脚開口部11a、11b)の縁より50〜
150mm、好ましくは80〜120mmの位置において、
胴回り方向(幅方向)に延出するように形成され、その
長さは、クロッチ部6aの長さより長く、表層帯2の長
さの1/2より短く、50〜200mm、好ましくは60
〜100mmの寸法で形成されている。
【0021】スリット21の周囲には、そのスリットの
両端部21a、21bが糸にて縫合され、スリット21
が広がらないように補強されているとともに、スリット
21は、伸縮弾性部材7bの層内に形成されており、開
口周囲に伸縮弾性部材7a、7bが位置するようになっ
ている。このように、スリット21の周囲が弾性伸縮部
材であるからスリット21が伸縮自在でスリット21を
介しての生理用ナプキン等の脱着が容易となる。
【0022】第2の実施例によるホルダー10によれ
ば、次のような効果が奏される。生理用ナプキン(パッ
ド)の脱着の場合に、ホルダー10を脱ぎおろしたり、
下げたりすることなく、該ホルダー10を着用したまま
スリット21から生理用ナプキンを挿入し、又は引き出
して生理用ナプキンの脱着ができる。また、生理用ナプ
キンの着用の際、又は着用中に生理用ナプキンの位置が
ずれた場合には、スリット21から手を入れて、生理用
ナプキンの位置を正しく調整できるので、着用したまま
生理用ナプキン等の位置を容易に正すことができる。ま
た、生理用ナプキン等は、着用中にその前部分がずれ易
いが、かかるずれが生じてもスリット21を介して随時
位置調整が簡単にできる。
【0023】更に、ホルダー10を、例えば男性用おむ
つパッドのホルダーとして用いる場合には、排尿時には
スリット21から男性性器を取り出せるので、ホルダー
を着用したまま簡単に排尿できる。尚、スリットに生理
用ナプキン等の吸収性物品の前端部を挟み又は引っかけ
るようにして使用すれば、着用中における吸収性物品の
位置ずれが生じにくい。
【0024】本考案は、上述した実施例に限定されるこ
となく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能
である。例えば、上述した第1及び第2の実施例では伸
縮弾性部分は帯状の伸縮弾性帯7a、7bを交互に配置
して形成したが、これに限らず、弾性糸が編み込まれて
いれば、糸状に編み込まれていてもよい。また、クロッ
チ部6a、6bは表層帯2の方が縦長に形成されてお
り、幅寸法は略同じ寸法としたが、これに限らず、吸収
性物品の形状に応じて幅寸法も異なる寸法に形成するも
のであってもよい。
【0025】
【考案の効果】本考案の吸収性物品用ホルダーによれ
ば、着用者への追従性及び装着性に優れ、排泄物の防漏
性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例による吸収性物品用ホル
ダーの斜視図である。
【図2】図1に示す吸収性物品用ホルダーの展開状態を
示す平面図である。
【図3】本考案の第2の実施例による吸収性物品用ホル
ダーの斜視図である。
【図4】図3に示す吸収性物品用ホルダーの展開状態を
示す平面図である。
【符号の説明】
1,10 吸収性物品用ホルダー 2 表層帯 3 裏層帯 4a、4b ウエストベルト部 5a、5b 身頃部 6a、6b クロッチ部 7a、7b 伸縮弾性部分 21 スリット

Claims (6)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経編み機であるダブルラッシェル機によ
    り編成された、それぞれ吸収性物品用ホルダーの前面部
    及び背面部を形成する表裏二層の生地の結合体からな
    り、該表裏二層の生地は、それぞれウエストベルト部、
    身頃部及びクロッチ部をそれぞれ有しており、上記ウエ
    ストベルト部及び上記身頃部は両側部で結合され、上記
    クロッチ部は中央で結合されている吸収性物品用ホルダ
    ーであって、上記クロッチ部は、上記身頃部に比較して
    繊維密度が高く、且つ上記身頃部及び上記クロッチ部に
    は、それらの幅方向に向けて弾性糸が編み込まれて伸縮
    弾性部分が形成されていることを特徴とする吸収性物品
    用ホルダー。
  2. 【請求項2】 上記伸縮弾性部分は、それぞれ離間した
    複数の帯状部分によりなることを特徴とする請求項1記
    載の吸収性物品用ホルダー。
  3. 【請求項3】 上記クロッチ部は、裏層より表層側の方
    が縦長であることを特徴とする請求項1又は2記載の吸
    収性物品用ホルダー。
  4. 【請求項4】 上記前身頃部に上記幅方向に延在するス
    リットが形成されていることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれかに記載の吸収性物品用ホルダー。
  5. 【請求項5】 上記スリットの開口縁上下には弾性糸が
    配置されていることを特徴とする請求項3記載の吸収性
    物品用ホルダー。
  6. 【請求項6】 上記スリットは、股下部における上記ク
    ロッチ部の結合部分から50〜150mm上方に位置する
    ことを特徴とする請求項4又は5記載の吸収性物品用ホ
    ルダー。
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