JP2016514981A - パンツのための外側カバー、及び使い捨て吸収性インサート - Google Patents
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Abstract
本開示は全体的に、再使用可能な外側カバー、及び使い捨て吸収性インサートを含む、パンツを対象としている。
Description
本開示は一般的に、おむつ、成人失禁用製品、並びに身体排泄物の収容及び吸収のための機構を有する他の着用可能な吸収性物品、より具体的には、共におむつを形成する使い捨て吸収性インサート、及び再利用可能な外側カバーを有するこのような物品及び製品の分野に関する。
布地から作製される再利用可能なおむつは、布地の発明以来、使用されてきた。しかしながら、再利用可能な布おむつは、衛生に関するニーズに関連した困難さ、並びに再使用のために汚れたおむつを取り扱う、洗濯する、及び効果的に衛生的にする上での困難さを引き起こす。再利用可能な布おむつはまた、排泄物を収容することに関して比較的信頼性がない(すなわち、再利用可能な布おむつは漏れる傾向があり得る)。濡れた布おむつが皮膚と直接接触するので、濡れていることを迅速に感知して濡れたおむつを除去しなければ、着用者の皮膚の水分過剰を促進して、皮膚がおむつかぶれになりやすくなる可能性がある。
比較的最近における、パンツ型を含む使い捨ておむつの導入は、多くの人のこのような不利益を軽減した。一般に、着用者から取り除く際に、汚れた使い捨ておむつを有意な規模で空にする、洗濯する、又は処理する必要はなく、むしろそのままで廃棄することができる。次に、着用者の身体の任意の汚れた領域を清潔にすることができ、必要に応じて清潔な新しい使い捨ておむつを着用者に着けさせることができる。多くの現用の使い捨ておむつは、排出物を収容するという点でこの使い捨ておむつを従来の布おむつよりも比較的効果的にする構造を有している。多くの現用の使い捨ておむつは、液体排出物を着用者の皮膚から離して運びかつ貯蔵するという点で、使い捨ておむつを比較的より効果的にする構造及び材料を有している。一部の使い捨ておむつは、それらが「空気を容易に通す」ことができるようにして、おむつの内側の湿度を低減する機能を有し、一部の使い捨ておむつは、おむつが着用されたときに皮膚に移動するスキンケア組成物を更に有する。そのような機能は、皮膚の水分過剰の可能性及び/又は程度を低減することができ、さもなければ皮膚の健康を促進する又はこれを維持するのを助けることができる。
経済的理由で、現在のところ、殆どの使い捨ておむつは、かなり大きな割合でポリプロピレン及び/又はポリエチレンなどの石油由来の材料で製造されている。これらの材料は、布様不織布ウェブ材料を形成する紡糸繊維、あるいは又はこれに加えて、フィルムの形態で見られることが多い。
最近では、あらゆる種類の人間活動の「環境フットプリント」についての懸念が生じている。おむつの製造及び使用は、特に人口増加(すなわち、乳児の数の増加)を考えると、決して例外ではない。1つの見方は、通常使い捨ておむつを製造する材料は再生不可能な資源由来であり得、それらを製造するのに相当量のエネルギーを必要とするので、使い捨ておむつの使用は環境にとって有害になるというものであるように思われる。更に、使い捨ておむつは、典型的には再使用又は再利用されないので、一部の人は、それらの使用が埋立地などのごみ処分施設に不満足な方法で重い負担をかけると考える場合がある。しかしながら、代替物が再利用可能な布おむつである場合、別の見方は、それらおむつが通常使用される割合で汚れたおむつを洗濯するのに必要な(例えば、機器を運転する、洗濯用の水を加熱する、及び廃水を処理するための)エネルギー、及び薬品(例えば、洗剤及び水処理剤)の使用の増加、及び付随する廃水の処理は、それ自体が環境への一連のストレスを引き起こすことになるというものであるように思われる。理解されるように、どの代替物がより「環境に優しい」のかに関する分析は複雑であり、どちらにしても、誰もが認める結論はまだ存在しないように思われる。
しかしながら、どの代替物がより環境に優しいと考えることができるかにかかわらず、先進国では、現在の使い捨ておむつは一般に、乳児及び幼児の世話人の間では再利用可能な布おむつよりも好ましいように思われる。これは恐らく、不快感、衛生面に関する懸念、並びに汚れた再利用可能な布おむつの取り扱い及び洗濯に関連する手間及び/又は出費の低減若しくは排除、排出物のより良好な収容、並びに/又は皮膚の健康の促進及び/若しくは維持の援助の有効性といった利点に起因する。
完全に使い捨てであるおむつの製造は、一般に、資本集約的ビジネスであると考えられる。各製造ラインで、1分当たりに多くの場合500を超える、経済的に実現可能な製造率で、入ってくる材料流れから製品を製造するために必要な複合機械装置の結果である。必要なプロセス若しくは設備の簡略化、又は材料費の低減につながる可能性を有するあらゆる技術革新は、製造業者及び消費者にとっては、物品あたりの費用の低減につながる潜在性を有する。
再利用可能な布の外側カバーと、再利用可能又は使い捨て吸収性インサートとを有するいくつかのおむつデザインは、製造かつ市販されている。しかしながら、ユーザーにとっては、これらのデザインは依然として、従来の布おむつの不利点の少なくともいくつかを引き起こしており、一方で現行の使い捨ておむつのデザインから得られる利点のいくつかを提供しない。
上述の懸念を考慮し、使い捨て及び再利用可能なおむつの代替物のそれぞれの不利点を低減しながら、使い捨て及び再利用可能なおむつの両方からもたらされる利点を提供する、パンツの形態の着用可能な吸収性物品が得られれば有利であろう。
一形態において、本開示は一部、パンツの一部を形成し、横方向軸を有する、再使用可能な外側カバーを対象とする。再使用可能な外側カバーは、横方向軸の第1の側に位置付けられた前方腰部区域と、横方向軸の第2の側に位置付けられた後方腰部区域とを含む。前方腰部区域及び後方腰部区域は共に、腰部開口部周囲部を形成する。腰部開口部周囲部は、全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験により、20Nの力がかけられた際に150mm超伸張可能であり得る。再使用可能な外側カバーは、使い捨て吸収性インサートを少なくとも部分的に内部に受容してパンツを形成するように構成される。
用語の定義
この説明の目的上、以下の用語は、次に記載の意味を有するものとする。
この説明の目的上、以下の用語は、次に記載の意味を有するものとする。
「吸収性インサート」及び「インサート」は、尿、糞便、若しくはこれらの組み合わせを収容及び/又は吸収するように構成され、再利用可能な外側カバーに設置され、ここから取り外されるように構成された、着用可能な吸収性物品の構成要素を意味する。インサートは、吸収性コアを含んでも、含まなくてもよい。
「取り付けゾーン」は、インサートを外側カバーに取り外し可能に取り付けるか、又は接合するために使用される、外側カバーの内側表面上に位置付けられるか又は形成される1つ以上の締結構成要素を意味する。取り付けゾーンの締結構成要素は、フック、ループ、接着剤、粘着剤、スナップ、ボタン、ポケット、及び/又は当業者に既知の他の好適な締結構成要素であり得る。
「シャーシ」とは、着用者の下部胴体の周りに着用されるように適合され、かつ吸収性インサートを支持して、インサートを着用者の身体の近くに保持するように適合された、着用可能な吸収性物品の構成要素を意味する。本明細書では、シャーシは「外側カバー」と呼ばれることもできる。用語「外側カバー」及び「シャーシ」は、本明細書の目的上、互換的である。
「使い捨て」とは、吸収性インサートについて言及する場合、吸収性インサートが、通常の家庭での洗濯プロセス及び通常の住宅設備で効果的に衛生的に洗濯されるように適合又は意図されておらず、したがって通常は、排出物によって汚れて外側カバーから取り外された後に、新品同様の意図された機能及び性能を提供するために、衛生的かつ効果的に再使用するのに好適でないことを意味する。非限定的な例として:再使用の際に新品同様に有効となるように通常の家庭での洗濯及び乾燥を経て、それらの実質的な新品同様の物理的形状又は構造を維持することができない;水性液体を吸収し、再使用の際に新品同様に有効となるように通常の家庭用乾燥装置及び通常の乾燥サイクルで十分に乾燥/脱水されることができない;通常の家庭での洗濯又は乾燥によって溶解して又は実質的に分解して、インサートが実質的に損傷を受ける又は役に立たなくなる;及び/又は、通常の洗濯によって、再使用のために衛生上又はその他で許容可能となるように排出物質を有効に洗浄することができない、材料及び/又は構成体を含むことによって、効果的な洗濯が失敗させられ又は阻止されて、インサートが使い捨てにされる可能性がある。
「締結ゾーン」とは、シームを形成するように、外側カバーの一部(例えば、前方腰部区域の一部)を、外側カバーの別の部分(例えば、後方腰部区域の一部)に締結、取り付け、又は接合する領域を意味する。締結、取り付け、又は接合は、恒久的であるか、取り外し可能であるか、又は再締結可能であり得る。締結ゾーンはそれぞれ、前方腰部区域の一部を後方腰部区域の一部と接合するように構成された、重複シーム、又は突き合わせシームなどのシームを形成することができる。締結ゾーンの締結構成要素は、一部分上にあり、別の部分の1つ以上の種類の表面に接着するように構成された接着性パッチ、又は一部分上にあり、他の部分の1つ以上の種類の表面に取り付けられるように構成されたフック若しくはフックのパッチを含み得る。更なる例として、一部分上にあり、他の部分の全体又は一部を捕捉及び保持するように構成された、ポケット、ストラップ、フック、バックルなどのいずれかの構造又は構成要素は、本明細書において使用されるとき、「締結ゾーン」の締結構成要素であり得る。締結ゾーンはまたそれぞれ、2つ以上の締結構成要素、例えば、フック・ループ締結システム(例えば、VELCRO)の各構成要素、ループ・ループ締結システム(各表面は凝集性材料が塗布されている)、雄型及び雌型スナップ締結構成要素、ボタン及びボタン孔、スロット又はループ、他の締結により協調する要素などを含み得る。締結構成要素の他の例としてはジッパー構成要素、「ジップロック」係合構成要素、ループ、ポスト、ポケット、バンド又はストラップ、マイクロ締結具、マクロ締結具、加えて米国特許番号第6,936,039号、同第6,893,388号、同第6,669,618号、同第6,432,098号、及び同第6,251,097号、並びに、米国特許出願公開第2005/0234419号、同第2005/0215971号、同第2005/0215970号、同第2005/0130821号、同第2004/0023771号、同第2003/0233082号、同第2003/0119641号、同第2003/0088220号、同第2002/0169431号に記載される締結構成要素が挙げられる。外側カバーは1つ以上の締結ゾーンを含み得る。外側カバーが2つ以上の締結ゾーンを含む、代表的な実施形態において、1つの締結ゾーンは、外側カバーの長手方向軸の第1の側に位置付けられてもよく、第2締結ゾーンは、長手方向軸の第2の側に位置付けられてもよい。第1締結ゾーンは、外側カバーの横方向軸の第1の側の第1部分と、横方向軸の第2の側の第2部分とを含み得る。同様に、第2締結ゾーンは、横方向軸の第1の側の第1部分と、横方向軸の第2の側の第2部分とを含み得る。パンツのシームを形成するようにして、第1締結ゾーンの第1部分は第1締結ゾーンの第2部分に接合されてもよく、同様に、第2締結ゾーンの第1部分は第2締結ゾーンの第2部分に接合されてもよい。他の実施形態において、外側カバーは、長手方向軸の第1の側又は第2の側に1つの取り外し可能な締結ゾーンのみを含み、長手方向軸の他方の側に恒久的な締結ゾーンを有してもよい。単一の締結ゾーンが、前方腰部区域内の第1部分と、後方腰部区域内の第2部分とを含んでもよい。第1部分が第2部分に接合されて、締結ゾーンを形成してもよい。本明細書において記載される各締結ゾーンの各部分は少なくとも一部分が、長手方向に(すなわち、外側カバーの長手方向軸と平行に)、又はほぼ長手方向に(例えば、長手方向軸から±20°)延びてもよい。締結ゾーンの各部分がまた、横方向に、又はほぼ横方向に延びてもよい。
「横方向」(及びその文法的変形)とは、着用者に関し、着用者の前部から後部(又は逆もまた同様)に延びる方向とほぼ横断する又は交差する方向に沿っていることを意味する。着用可能な吸収性物品の構成要素に関し、「横方向」(及びその変形)とは、構成要素が着用者の上に適切に位置している場合に着用者の前部から後部(又はその逆)に構成要素に沿って延びる方向とほぼ横断方向、横方向、又は垂直方向に沿っていることを意味する。
「長手方向」(及びその文法的変形)とは、着用者に関し、着用者の前部から後部(又は逆もまた同様)に概ね延びる方向に沿っていることを意味する。着用可能な吸収性物品の構成要素に関し、「長手方向」(及びその文法的変形)とは、構成要素が着用者の上に適切に位置している場合に着用者の前部から後部に(又はその逆)、概ね構成要素に沿って、又はこれと平行に延びる方向に沿っていることを意味する。
「外側カバー」とは、着用者の下部胴体の周りに着用されるように構成され、かつ吸収性インサートを支持して、インサートを着用者の身体の近くに保持するように構成された、着用可能な吸収性物品の構成要素を意味する。外側カバーは、インサート上の取り付けゾーンの使用、及びインサート上の取り付けゾーンの使用を通じて、インサートに取り付けられてもよい。外側カバーは、締結ゾーンの部分を一緒に取り付けるか、又は接合することにより、パンツを形成してもよく、又はパンツを形成するように構成されてもよい。本明細書において、外側カバーは「シャーシ」と呼ばれることもできる。用語「外部カバー」、及び「シャーシ」は、本明細書における目的のために、互換可能であり、本明細書において記載される機構を有し、おむつ、おむつカバー、下着、ブリーフ、トレーニングパンツ、ボクサーショーツ、パンツ、及び/ショーツなどとして構成される衣類を含むがこれらに限定されない。
「パンツ」とは、その外側カバー内の連続的な周囲腰部開口部及び連続的な周囲脚部開口部を有する、乳幼児、子供、又は成人の着用者(例えば、成人失禁用)のための、着用可能な吸収性物品を意味する。パンツは、物品が着用者に適用される前に、連続的な、すなわち閉じた腰部開口部と、少なくとも1つの連続的な、閉じた脚部開口部とを有して構成され得る。パンツは、外側カバーの締結ゾーンの部分を一緒に接合すること、又はいずれかの再締結可能な及び/若しくは恒久的な閉鎖部材(例えば、シーム、熱結合、圧接、接着剤、凝集結合、機械的締結など)を使用することが挙げられるがこれらに限定されない、様々な技術によって予め形成することができる(例えば、製造者又は使用者によって)。パンツは、腰部区域において着用可能な吸収性物品の周囲部に沿った任意の場所で予め形成され得る(例えば、側部締結又は継ぎ合わせ、前方腰部締結又は継ぎ合わせ、後方腰部締結又は継ぎ合わせ)。パンツは、一方又は両方のシームの周囲で開放され、続いて再締結され得る。周囲部を形成する外側カバーの締結ゾーン内に、締結構成要素を有するパンツは、側部、前方腰部区域、及び/又は後方腰部区域において接合され得る。パンツは、吸収性インサートが外側カバーと共に接合されるとき、外側カバー及び吸収性インサートにより形成される。パンツとして分類されるためには、吸収性物品は、閉鎖構成において(例えば、腰部が連続的な周囲部を有する)、パンツが着用者の大腿及び臀部から腰部にかけて引っ張られるように、設計されるべきである。パンツは、大腿及び臀部全体の上でこのような引張を可能にするために十分な伸張及び/又は伸張を有する一方で、小柄な着用者が一度着用したパンツが外れるような大きな腰部を有さないべきである。これらの特徴はとりわけ、パンツを、着用者の周囲に巻かれ、「引かれ」ないテープ式おむつと区別する。
「再利用可能」とは、外側カバーについて言及する場合、外側カバーの実質的に新品同様の機能性を提供するのに必要な外側カバーのあらゆる構成要素を実質的に破壊することなく、かつ、インサートの交換の後にあらゆる修理又は再構築の必要なく、少なくとも第1のインサートの取り外し、及び少なくとも第2のインサートとの交換を可能にするように構成された外側カバーを意味する。
「伸長可能区域」とは、張力をかけた際に伸張するか、又は弾性的に拡張し、力が解除された際に弾性的に収縮するように構成された、外側カバーの領域を意味する。パンツは、前方及び後方腰部区域に、1つ又は2つ以上の伸張可能区域を有し得る。
「テープ型おむつ」という用語は、着用者に適用される前に、互いに締結、予備締結、又は接続されない初期前方腰部区域及び初期後方腰部区域を有する外側カバーを含む着用可能な吸収性物品を意味する。テープ式おむつはまた、外側カバー及びインサート上の取り付けゾーンの使用を通じて外側カバーに接続されたインサートを含み得る。テープ型おむつは、一方の腰部区域の内部が、対向する腰部区域の内部と表面同士が接触した状態で、腰部区域を締結又は結合することなく横方向中心軸を中心に折り畳まれてもよい。
「使用」とは、外側カバーに関し、インサートが交換されるまで外側カバーを着用する1つの事象を意味する。
「ユーザー」とは、着用可能な吸収性物品を着用者に適用することができる世話人又はその他の人を意味する。着用者が着用可能な吸収性物品を自分自身に身に着けることができる場合、着用者もまた「ユーザー」である。
「着用者」とは、本明細書に記載の着用可能な吸収性物品を着用することができる人を意味する。
「着用可能な吸収性物品」とは、下部胴体の周りに着用されるように、並びに尿、糞便、経血又はこれらの任意の組み合わせを収容及び/又は吸収するように設計された任意の物品を意味する。「着用可能な吸収性物品」には、(「テープ」締結可能な、別の方法で締結可能な、「プルアップ式」の、又は任意のその他の種類の)乳児又は幼児用おむつ、トレーニングパンツ及び成人用失禁パンツ、ブリーフ等が挙げられるが、これらに限定されない。
二部分からなる着用可能な吸収性物品
一実施形態において、図1Aは、着用者の胴体下部周囲に位置付けられたパンツである、着用可能な吸収性物品10の実施例を示す。前方腰縁部21、後方腰縁部22、脚部開口部縁部23、締結耳部29及び脚部バンドを有する外側カバー20を含む。外側カバーは、内側の、着用者に面する表面25(図1Aに例示されない)、及び外側の、衣類に面する表面24を含む。外側カバー20は、以下でより詳細に記載されるように、インサートを受容するように構成され得る。締結耳部29は、パンツを形成するために、後方腰部区域を前方腰部区域に、又はその逆に、恒久的に又は取り外し可能に接合するために使用され得る。一実施形態において、締結耳部29の1つが前方腰部区域に恒久的に接合されてもよく、一方で他の締結耳部29が前方腰部区域に取り外し可能に接合されてもよい。一実施形態において、締結耳部29は前方腰部区域上に位置付けられ、後方腰部区域に恒久的に又は取り外し可能に接合されて、パンツを形成してもよい。パンツはまた、その股部区域のパウチ状構造75を含んでもよい。
一実施形態において、図1Aは、着用者の胴体下部周囲に位置付けられたパンツである、着用可能な吸収性物品10の実施例を示す。前方腰縁部21、後方腰縁部22、脚部開口部縁部23、締結耳部29及び脚部バンドを有する外側カバー20を含む。外側カバーは、内側の、着用者に面する表面25(図1Aに例示されない)、及び外側の、衣類に面する表面24を含む。外側カバー20は、以下でより詳細に記載されるように、インサートを受容するように構成され得る。締結耳部29は、パンツを形成するために、後方腰部区域を前方腰部区域に、又はその逆に、恒久的に又は取り外し可能に接合するために使用され得る。一実施形態において、締結耳部29の1つが前方腰部区域に恒久的に接合されてもよく、一方で他の締結耳部29が前方腰部区域に取り外し可能に接合されてもよい。一実施形態において、締結耳部29は前方腰部区域上に位置付けられ、後方腰部区域に恒久的に又は取り外し可能に接合されて、パンツを形成してもよい。パンツはまた、その股部区域のパウチ状構造75を含んでもよい。
図1Bは、開かれ、平坦に配置されたものとして示され得るパンツの外側カバー20を例示する。図1Bにおいて、外側カバー24は見る人の方に向けられている。外側カバー20は、前方腰部区域27、股部区域26、及び後方腰部区域28を含み得る。前方腰部区域27は、横方向軸45の第1の側に位置付けられてもよく、後方腰部区域28は、横方向軸45の第2の側に位置付けられてもよい。股部区域26は、横方向軸45を超えて延びてもよく、これにより股部区域26の一部が横方向軸の第1の側に位置付けられ、股部区域26の第2の部分が横方向軸の第2の側に位置付けられる。外側カバー20は、前方ウエストバンド34、後方ウエストバンド35、及び長手方向軸46を含み得る。外側カバー20はまた、前方腰部区域27の締結耳部29の1つ、及び後方腰部区域28内の締結耳部29の1つにより形成された、第1締結ゾーンを含み得る。第1締結ゾーンは、長手方向軸46の第1の側(例えば、右側)に位置付けられてもよい。第1締結ゾーンは、長手方向軸45の第1の側(すなわち、前方腰部区域27)に位置付けられた第1部分と、横方向軸45の第2の側(すなわち、後方腰部区域28)に位置付けられた第2部分とを含み得る。第1締結ゾーンの第1部分は、前方腰部区域27の長手方向軸46の右側に、耳部パネル29を含み得る。第1締結ゾーンの第2部分は、後方腰部区域28の長手方向軸46の右側に、耳部パネル29を含み得る。外側カバー20はまた、前方腰部区域27の締結耳部29の1つ、及び後方腰部区域28内の締結耳部29の1つにより形成された、第2締結ゾーンを含み得る。第2締結ゾーンは、長手方向軸46の第2の側(例えば、左側)に位置付けられてもよい。第2締結ゾーンは、長手方向軸45の第1の側(すなわち、前方腰部区域27)に位置付けられた第1部分と、横方向軸45の第2の側(すなわち、後方腰部区域28)に位置付けられた第2部分とを含み得る。第2締結ゾーンの第1部分は、前方腰部区域27の長手方向軸46の左側に、耳部パネル29を含み得る。第2締結ゾーンの第2部分は、後方腰部区域28の長手方向軸46の左側に、耳部パネル29を含み得る。閉じた外側カバー20を形成するため、第1締結ゾーンの第1部分は、第1締結ゾーンの第2部分へと取り外し可能、除去可能、又は恒久的に接合されてもよく、第2締結ゾーンの第1部分は、第2締結ゾーンの第2部分へと取り外し可能、除去可能、又は恒久的に接合されてもよい。
図1Cは、内部に位置付けられ、ここに取り付けられたインサート50を備える外側カバー20を例示する。図1Cにおいて、第1及び第2締結ゾーンが接合されている。図1Dは、インサート50を備えず、第1及び第2締結ゾーンが接合されていない、図1Cの外側カバー20を例示する。
図1Eは、未伸張構成(すなわち、パンツに力がかけられていない)にあるパンツを例示する。図1Fは、伸張構成にある、図1Eのパンツを例示する。図1Fは、着用者の大腿及び臀部の上で引かれるように伸張したパンツをシミュレーションしている。伸張力は、図1Fの矢印の方向でかけられる。図1Gは、部分的伸張構成にある、図1Eのパンツを例示する。図1Gは、着用者の胴体下部の周囲で完全に引かれ、位置付けられるパンツをシミュレーションしている。図1Eは、腰部区域の長さC1を示す。図1Fは、腰部区域の長さC2を示す。図1Gは、腰部区域の長さC3を示す。長さC2は、長さC1又はC3よりも大きく、長さC3は長さC1よりも大きい。図1E〜1Gのパンツは、前方腰部区域及び後方腰部区域を接合する恒久的なシームを備えるものとして例示されているが、同じ論理が取り外し可能なシームを有するパンツにも適用されることが理解される。
図1Hは、パンツの側部に位置付けられた締結ゾーンを有するパンツの平面図の例示である。図1Iは、パンツの側部に位置付けられた締結ゾーンを有するパンツの平面図の例示である。図1Jは、パンツの側部に位置付けられた締結ゾーンを有するパンツの平面図の例示である。本明細書において開示されるいくつかの実施形態は、各特定の実施形態に関して具体的に例示されていないが、パンツの側部、前部、又は後部において、締結ゾーン、又はシームを有してもよいことが理解される。
本開示の締結ゾーンのいずれかが、重複シーム(図1K)、又は突き合わせシーム(図1L)を形成してもよい。当業者に既知の他のシームもまた提示され得る。
図1M−1Oを参照し、インサート50を閉じた外側カバー20と接合する1つの方法が開示される。インサート50は、着用可能な形状へと折り畳まれ、及び/又はその横方向軸を中心折り畳まれて、外側カバー20内に挿入され得る。インサート50上の締結構成要素は、外側カバー20の着用者に面する表面25上の取り付けゾーンと係合し、インサート50を外側カバー20と接合してもよい。一実施形態において、インサート50は、その腰部区域から外側に延びるフック及び/又はリップを有してもよく、これらは、外側カバー20のウエストバンド周囲部の近位にある受容スロット又は他の部材と係合するように構成される。このような機構は、パンツ10が着用者の大腿及び臀部の上で引かれるときに、外側カバー20内の位置にインサート50を保持してもよい。
いくつかの実施形態において、下着又はパンティ締結用接着剤などの接着剤を使用して、インサート50を外側カバー20に取り付けてもよい。この接着剤は、インサート50及び/又は外側カバー20に塗布されてもよい。適切なときまで、接着剤が表面に粘着するのを防ぐ、又は少なくとも抑制するために、接着剤の上に1つ以上の剥離紙が取り付けられてもよい。接着剤は、インサートの全長及び全幅にわたって均一に塗布されてもよく、又はこれはインサートの全体若しくは一部にわたり、複数のスロット若しくは螺旋状のパターンで塗布されてもよい。
外側カバーが膝周囲まで下ろされている間、又は着用者が外側カバーをつけていないときに、インサートが外側カバーに適用されてもよい。失禁症状のある着用者、又は他の着用者が、ふるいインサートを取り除き、廃棄した後に新しいインサートを取り付けることができる。この用途において、ユーザーは、片手で外側カバーを伸張させる一方で、もう一方の手でインサートを外側カバーの適切な位置に挿入することができる。殆どの場合において、接着剤は、ユーザー又は介護者が、適用中及び又は取り外し中に再調整するために外側カバーから容易に取り外せるように十分に弱く、かつ使用中にインサートが外側カバーに対して移動しないように十分に強くあるべきである。接着剤がフィルム内の小さいポケット内にある、食品包装型押し技術を、本開示のインサート及び外側カバーに使用することができる。このような実施形態において、インサートは、インサートが外側カバー上の位置へと弱く押し付けられるまで、外側カバーに張り付いていないことがある。この特徴は、インサートを外側カバーに対して弱く押し付けることにより、これを適所に固定する前に、インサートを外側カバー上に適切に挿入する選択肢をユーザーにもたらす。この接着剤による手法は、着用者上に位置付けられていない外側カバーにインサートが取り付けられる際にも有用であり得る。
いくつかの実施形態において、図2A、2B、及び2Cは、本開示の外側カバー20を、開かれ、平坦に配置されたものとして示している。図2Aでは、外側カバー20の外側、衣類に面する表面が見る人に面しており、図2B及び図2Cでは、外側カバー20の内側、すなわち、着用者に面す表面が見る人に面している。前方及び後方腰部縁部21、22は、それぞれ、図面の上部及び下部に示されている。外側カバー20は、股部区域26、前方腰部区域27、後方腰部区域28、並びに後方腰部区域28及び前方腰部区域27から横方向に延びる締結耳部29の対を有し得る。各締結耳部29は、締結構成要素30又は受容締結構成要素31を含み得る。締結構成要素30は、受容締結構成要素31と係合して、パンツ内にシームを形成してもよい。例示されないが、締結構成要素30は、前方腰部区域28内にあってもよく、受容締結構成要素31は後方腰部区域27にあってもよい。締結構成要素30及び受容締結構成要素31は、フック・ループ、ボタン・スロット、スナップ、接着剤、粘着剤など、当業者に既知の任意の好適な締結装置であり得る。外側カバー20は、前方腰縁部21の最前部から、後方腰縁部22の最後部までの長さLCを有してもよく、外側カバー横方向軸45がこの長さを等分している。したがって、前方腰部区域27は、外側カバー横方向軸45の第1の側に位置付けられてもよく、後方腰部区域28は、外側カバー横方向軸45の第2の側に位置付けられてもよい。股部区域26は、外側カバー横方向軸45の第1の側、及び外側カバー横方向軸45の第2の側に位置付けられてもよい。外側カバー20は、インサートを外側カバー20に取り付けるために、前方取り付けゾーン33、33a、及び後方取り付けゾーン32、32aなどの、上部に配置された1つ以上の取り付けゾーンを有してもよい。
図3は、外側カバー20から切り離されて、自立した弛緩状態で示されている、着用可能な吸収性物品10の内部構成要素を形成することができる使い捨て可能な吸収性インサート50を斜視図で示している。インサート50は、以下でより詳細に記載されるように、身体排泄物を収容及び/又は吸収するように設計されてもよく、柔軟な材料で作製されてもよい。インサート10は、前方区域54及び後方区域55を有してもよく、並びに外側カバー20上の前方取り付けゾーン33及び後方取り付けゾーン32と係合するように構成された1つ異常の前方締結構成要素56、及び1つ以上の後方締結構成要素57を含んでもよい。インサート10は、身体に面するライナー又はトップシート51と、外側ライナー又はバックシート52と、一対の起立カフ53と、を含んでもよい。図4を参照し、インサート50は、完全に開かれ、平坦に配置された際に、前方区域54の最前部から後方区域55の最後部までの長さLを有してもよく、インサート横方向軸70はこの長さを等分する。したがって、前方区域54は、インサート横方向軸70の第1の側に位置付けられ、後方区域55は、インサート横方向軸70の第2の側に位置づけられてもよい。
一実施形態において、図2B及び図3を参照し、インサート50はその上に配置された後方締結構成要素57を有し得る。あるいは、又はこれに加えて、外側カバー20は、インサート上に配置された後方インサート締結構成要素32を有していてもよい。同様に、インサート50は、その上に配置された前方締結要素56を有していてもよい。あるいは、又はこれに加えて、外側カバー20は、インサート上に配置された前方インサート締結構成要素33を有していてもよい。2つの要素からなる締結システムを使用する場合、締結要素対57、32及び56、33は、これらの対応の要素が合体されたときにそれらの間に締結をもたらす協働要素であってもよい。したがって、示されている例では、吸収性インサート50を外側カバー20内に設置するために、ユーザーは外側カバー20を平らに置き、内側表面25を上に向け、後方締結構成要素57が後方インサート締結構成要素32に面しかつ前方締結構成要素56が前方インサート締結構成要素33に面するようにインサート50を広げて向きを定め、それらの間に締結をもたらすためにこれら対応の締結構成要素対57、32及び56、33を合体させることができる。
外側カバー20が再利用されることが望ましい場合、インサートの取り外し及び交換の後に、外側カバー20が実質的に衛生的かつ有用でありつづけるために(洗濯又は廃棄を必要とせずに)、外側カバー20の全部が着用者の排泄(特に糞便物質)の後に、実質的に汚れていないままであることが望ましい場合がある。したがって、インサート50が外側カバー20内に設置されるときに、インサート50の着用者に面する表面の実質的な部分の上にある、又はこれを覆う、外側カバー20の取り外し不可能な部分又は構成要素が存在しないことが望ましい場合がある。換言すると、外側カバー20の取り外し不可能な部分、又は構成要素は、着用可能な吸収性物品10が少なくとも排泄物を排泄する着用者の身体の部位の近位において着用される際に、インサート50の実質的な部分と着用者との間に位置付けられる。したがって、着用可能吸収性物品10が着用されたときに、外側カバー20は、外側カバー20内のインサート50の着用者に面する表面のかなりの部分を覆う又は収容する取り外し可能でないカバーシート等を含まず、そしてまた、排泄物の排泄ポイントに近接するインサートを実質的に包み込む又は覆う、あるいは実質的にインサート50と着用者の肛門及び/又は生殖器との間に位置する、ポケット、ストラップ又はフラップなどのいずれかの上部構造を含まないのが望ましくあり得る。外側カバー20がそのような上部構造を有さない場合、このことは、着用者の排出物がインサート50のみに接触し、外側カバー20の一部分に接触しない可能性を高める。
図1A、2A、及び2Bを参照し、着用可能な吸収性物品10は、インサート50を外側カバー20に取り付け、締結構成要素30を受容締結構成要素31に取り付けてパンツを形成し、パンツを脚、大腿の上、腰部、及び臀部から、図1Aに例示される位置へと引き上げることによって、着用者上に配置され得ることが看取される。一実施形態において、外側カバー20は、例えば、恒久的な又は再締結可能なシームを有する、予め形成された状態(すなわち、連続的な腰部及び脚部周囲)で、メーカーから受け渡され得る。このような状況において、インサート50は、外側カバー20内に挿入され、その後脚部、大腿の上、腰部、及び臀部から着用者上の適所へと引き上げられてもよい。インサート50が外側カバー20の中に設置されると、次に、インサート50は外側カバー20内で着用者の近くに配置され、起立カフ53は向きを定められて、脚縁部23の内側部分に隣接して長手方向に(すなわち、着用者の脚の間で長手方向に)延びる。
考えられる外側カバーの詳細の例
締結システム
いくつかの実施形態において、図2A及び図2Bを参照し、締結耳部29の前方腰部区域27への締結を可能にするため、締結耳部29は外側カバー締結構成要素30、及びその上に配置された締結受容構成要素31を有し得る。締結構成要素30及び受容構成要素31は、締結耳部29の締結を生じるために協調するように選択され得る。
締結システム
いくつかの実施形態において、図2A及び図2Bを参照し、締結耳部29の前方腰部区域27への締結を可能にするため、締結耳部29は外側カバー締結構成要素30、及びその上に配置された締結受容構成要素31を有し得る。締結構成要素30及び受容構成要素31は、締結耳部29の締結を生じるために協調するように選択され得る。
一例を挙げれば、外側カバー締結要素30は、フックのパッチを備えてもよく、受け側締結要素31はループのパッチを備えてもよい。好適なフックアンドループ締結システムの例は、VELCROシステム(Velcro Industries B.V.の製品)である。フック・ループ締結システムは特定の利点を提供する。個々のフック・ループ構成要素はシート状で供給されるので、これらシート状の要素を適切な形状のパッチに切断することができ、このパッチを、接着剤結合、機械的結合、超音波接合、縫合、縫製、縁かがり、及び/又は縁取り等の様々な手段で、布又は不織布基材に固定することができる。フック又はループのパッチが締結耳部29に固定されて外側カバー締結構成要素30が形成されると、協調するフック又はループ材料の横方向に延びたパッチが、外側カバー前方区域27に固定されて、1つ以上の受容締結構成要素31を形成し得る。耳部29の締結を、その上の横方向に異なる位置に提供することにより、この構成は、着用可能な吸収性物品10の腰部開口部寸法の容易で単純な調節機能をもたらす。複数のスナップ又は磁石は、腰部開口部の寸法を調節可能にもたらすため、締結構成要素30及び/又は締結受容構成要素31として設けることができる。締結構成要素30及び受容締結構成要素はまた、パンツに対して長手方向の調節可能性をもたらすことができる。一実施例において、締結構成要素30及び受容締結構成要素31は、各締結耳部29のそれぞれ、又はそれ未満の上で長手方向に位置付けられた複数のスナップ又は磁石を含み、これによりパンツは、前方腰縁部21及び後方腰縁部22により近くに、又は前方腰縁部21及び後方腰縁部22からより遠くに締結することができる。結果的に、パンツは、特定の着用者のための、好適な腰部開口部寸法、及び/又は「隆起」(股部区域を通じて)寸法を使用して、腰部領域において接合することができる。
図2Bを参照すると、外側カバー20は、その上に配置された1つ以上の対応の締結具プロテクタ39を更に備えてもよい。この特徴は、保管、運搬、洗濯、及び同様の/関連した活動の間に、外側カバー20、又は他の物品の一部分に無作為に又は意図せずに係合しやすい及び引っかかりやすい特徴を有する締結構成要素30が、そうなることを防止して、そのような活動中に起こり得る塊化、絡み合い及び/又は外側カバー20若しくは他の物品のいずれかへの損傷を回避することができる。例えば、締結要素30がフックのパッチである場合、適切に載置された締結具プロテクタ39は、対応するループのパッチを含んでもよい。これにより、耳部29を締結具プロテクタ39に係合するためにユーザーが耳部29を折り重ね、それらを折り重ね位置に保持することが可能になり、その結果、外側カバー20が着用されていないときには耳部29上のフックが覆われて、フックが他の物品に引っかかることが防止又は少なくとも抑制される。
材料
外側カバー20、及び/又は外側カバー20の層若しくは一部分は、意図される着用者の皮膚との適切な適合性を有している、任意のニット生地、織布、若しくは不織布地、フィルム、又は布様材料で製造され得る。外側カバー20は、耐久性のある材料及び/又は半耐久性の材料で構成されてもよい。一般に、本明細書における参照のみを目的として、「耐久性のある」は、洗濯可能な衣類物品の構成要素として使用され得る、あらゆる種類の繊維材料又はニット生地材料を指す。本明細書において使用するとき「耐久性」とは、2010年1月14日に出願された、Donald C.Roeによる、米国特許出願番号第2010/0179495号、同第2010/0179503号、同第2011/0172628号、各表題「REUSABLE OUTER COVER FOR AN ABSORBENT ARTICLE」、「REUSABLE OUTER COVER FOR AN ABSORBENT ARTICLE HAVING ZONES OF VARYING PROPERTIES」、及び「LEG AND WAISTBAND STRUCTURES FOR AN ABSORBENT ARTICLE」に定義され、説明されるような、「洗濯可能な」材料を含む。一般に、本明細書における参照のみを目的として、「半耐久性」は、外側カバーの材料として使用されるときに、役に立たない状態になる程度までその構造的一体性を失わずに、インサートを備えた1回を超える使用に耐えることができる不織布材料又はその積層体を指す。本明細書で使用するとき、「半耐久性」は、すぐ上で特定された米国特許出願に定義されかつ記載されているような「洗濯耐性」である材料を包含する。このように、外側カバー20は、外側カバー20を再利用可能及び/又は洗濯可能にする材料及び構成体で構成され得る。
外側カバー20、及び/又は外側カバー20の層若しくは一部分は、意図される着用者の皮膚との適切な適合性を有している、任意のニット生地、織布、若しくは不織布地、フィルム、又は布様材料で製造され得る。外側カバー20は、耐久性のある材料及び/又は半耐久性の材料で構成されてもよい。一般に、本明細書における参照のみを目的として、「耐久性のある」は、洗濯可能な衣類物品の構成要素として使用され得る、あらゆる種類の繊維材料又はニット生地材料を指す。本明細書において使用するとき「耐久性」とは、2010年1月14日に出願された、Donald C.Roeによる、米国特許出願番号第2010/0179495号、同第2010/0179503号、同第2011/0172628号、各表題「REUSABLE OUTER COVER FOR AN ABSORBENT ARTICLE」、「REUSABLE OUTER COVER FOR AN ABSORBENT ARTICLE HAVING ZONES OF VARYING PROPERTIES」、及び「LEG AND WAISTBAND STRUCTURES FOR AN ABSORBENT ARTICLE」に定義され、説明されるような、「洗濯可能な」材料を含む。一般に、本明細書における参照のみを目的として、「半耐久性」は、外側カバーの材料として使用されるときに、役に立たない状態になる程度までその構造的一体性を失わずに、インサートを備えた1回を超える使用に耐えることができる不織布材料又はその積層体を指す。本明細書で使用するとき、「半耐久性」は、すぐ上で特定された米国特許出願に定義されかつ記載されているような「洗濯耐性」である材料を包含する。このように、外側カバー20は、外側カバー20を再利用可能及び/又は洗濯可能にする材料及び構成体で構成され得る。
外側カバー20を作製することができる耐久性のある材料は、おむつ、パンツ、下着、高性能衣類、スポーツ衣類、又は一般的な衣類若しくは紡織分野において既知の、任意の天然又は合成繊維材料を含むことができる。耐久性のある材料は、例えば、綿、亜麻布、羊毛、竹、麻布、絹、及び/又はレーヨン等の天然繊維、並びに、これらの繊維のいずれかと他のいずれかとのブレンド、又はこれらの繊維のいずれかと合成繊維とのブレンドで作られる織布又はニット生地を含むことができる。耐久性のある材料の構成要素として使用するのに好適な合成繊維の例には、ポリエステル、ナイロン、スパンデックス及び/又はその他のエラストマー繊維が挙げられる。持続可能な外側カバー材料としてはまた、通気性撥水性材料、例えば、GORE−TEX(W.L.Gore & Associates,Inc.,Elkton,MDの製品)、マイクロカプセル化相変化ポリマー材料を含む布地、例えば、OUTLAST COMFORTEMP布地(Outlast Technologies,Boulder,COの製品−例えば、米国特許第6,514,362号、及び同第6,207,738号参照)、及び/又はCOOLMAX(Invista,Wichita,KSの製品)が挙げられる。
好適な耐久性のある材料は、バーズアイ織物、テリー織、フリース、フランネル、ニット、ストレッチニット、シェルパ、スエード布地、マイクロフリース、サテン、ベロア、バーレイニットなどを含む任意の模様又は織物の形態であり得る。好適な例としては、POLARTECH POWER DRY、POWER STRETCH、及びWIND PRO(Polartec,LLC(Lawrence,MA)の製品)が挙げられる。織布材料又は不織布材料よりも本質的に伸縮性があり弾性であり得るニット生地は、より良好なフィット、快適性及び/又は外観を外側カバー20に付与することができる。スパンデックス繊維又は他のエラストマー繊維を組み込むことにより、弾性及び弾力性も高めることができ、それにより、そのような弾性繊維を含まない布地よりも良好なフィット、快適性及び/又は外観を外側カバー20に付与することができる。
耐久性のある外側カバーの材料の特定の好適な例には:レーヨン(93%)とスパンデックス(7%)繊維;モーダル(94%)とスパンデックス(6%)繊維;綿とスパンデックス繊維;及び竹とスパンデックス繊維、のブレンドのジャージーニットが挙げられる。約2X以上の伸張能力を有する材料が望ましくあり得る。材料の好適な例は、1層につき約0.01〜0.023グラム/cm2(約0.09〜0.15グラム/インチ2)の坪量、又はその他の坪量を有していてもよい。
米国特許出願公開番号第2008/0119813号、同2008/0119814号、同2008/0119815号、及び同2008/0119816号に記載される材料及び伸張機構は、外側カバー20、又は例えば股部区域26などのそのいずれかの部分の構造及び構成において使用され得る。
耐久性の外側カバーの材料はまた、所望の快適性、外観及び性能を外側カバー20に付与するように選択されてもよい。ある状況では、広範囲にわたって汚れる又は損傷を受けた場合に、費用及び罪悪感の問題を最小限にして廃棄できるように、十分に安価な耐久性のある外側カバーの材料を選択するのが望ましくあり得る。
半耐久性の外側カバーの材料は、おむつ又はパンツの分野で既知の、任意の天然又は合成の不織布ウェブ及び/又はフィルム材料を包含することができる。外側カバー20を構成することができる半耐久性の材料としては、使い捨ておむつの構成要素として用いられる不織布ウェブ材料を形成するために使用される、ポリプロピレン及び/又はポリエチレン繊維、ポリエステル繊維、並びに任意のその他の合成繊維、及びこれらのブレンドの不織布ウェブ材料が挙げられ得る。綿、亜麻布、羊毛、竹、麻布、絹、レーヨン等の天然繊維は、外側カバー20の構成要素層として好適なそのような不織布ウェブを形成するために、合成繊維とブレンドされてもよい。
半耐久性の外側カバーの材料として使用されることが考慮され得る繊維、不織布、及び不織布とフィルムとの積層体の非限定的な例は、米国特許第7,223,818号、同第7,211,531号、同第7,060,149号、同第6,964,720号、同第6,905,987号、同第6,890,872号、同第6,884,494号、同第6,878,647号、及び同第5,518,801号、並びに米国特許出願公開第2008/0319407号、同第2008/0045917号、同第2007/0293111号、同第2007/0287983号、同第2007/0287348号、同第2007/0249254号、同第2007/0203301号、及び同第2005/0164587号に見出すことができる。
半耐久性の外側カバーの材料はまた、所望の快適性、外観及び性能を外側カバー20に付与するように選択されてもよい。ある状況では、広範囲にわたって汚れる又は損傷を受けた場合に、費用及び罪悪感の問題を最小限にして廃棄できるように、十分に安価な半耐久性の外側カバーの材料を選択するのが望ましくあり得る。
外側カバー20はまた、又は更に、改善された液体浸透耐性及び/又は弾性特性を提供するために、弾性であってもよい、積層された又は実質的に独立したフィルム層を備えてもよい。弾性特性はまた、外側カバー20に、例えば、弾性ストランド、バンド、及び/又はスクリムなどを含む他の材料を、層、バンド、又はストリップの方法で加えることにより追加する又は向上させることもできる。フィルム層は、耐久性のある材料又は半耐久性の材料と共に積層されてもよい。
2つのウェブ層の間に挟持された、布若しくは不織布層の線維性構成要素として、フィルム層として、又は予備伸張させた弾性ストランドとして、弾性材料を含めることは、伸張性及び弾性の改善をもたらし、これは例えば、着用者の臀部の上、及び/又は腰部区域の注意で着用者の解剖学的構造及び運動に適合し、フィット及び快適性を改善させるために有用であるものと考えられる。更に、フィルム層を含む場合には、更なる液体収容能力を外側カバーに付与することができる。着用されている状態の外側カバー内に通気性を提供して湿度を低減し、液体収容能力が望ましい場合に皮膚が水分過剰になる可能性を低減するために、フィルム層は、実質的に液体不透過性であるが蒸気透過性であるフィルムを包含してもよい。通気性の良いフィルムは、様々なプロセスによりフィルムを機械的に穿孔又は開口することによってもたらされてもよい。米国特許番号第8,158,043号、及び米国特許出願公開番号第2011/0024940号に、このようなプロセスの実施例が記載されている。
外側カバーの伸張性は、一方向(例えば、横方向のみ)又は二方向(例えば、横方向及び長手方向)であり得る。外側カバーは、横方向及び長手方向以外の方向にも伸張し得る。
予め伸張させた(収縮した)弾性ストランドを含む実施形態において、ストランドは、着用者の腰部周囲に伸張をもたらすために、横方向に向けられてもよい。予め伸張させた弾性ストランドの積層体を含むベルトが、前方腰部区域27、後方腰部区域28、又は両方の腰部区域においてもたらされてもよい。後者の実施形態において、前方及び後方腰部ベルトは、材料のウェブによって接続され得る(例えば、不織布、フィルム、又はその積層体)。インサート取り付けゾーンは、ベルト若しくは接続ウェブの少なくとも一方、又は両方の、着用者に面する表面25上に設けられてもよい。別の実施形態において、インサート50は、支持をもたらす接続ウェブなしに、ベルト区域に直接取り付けられてもよい。
一実施形態において、図2Aを参照し、外側表面24は、耐久性又は半耐久性材料の第1層により形成され得る。選択される材料は、疎水性を有して、かかる第1の層に改善された液体収容特性を提供する繊維を包含することができる。しかしながら、別の実施例において、いくつかの状況において、洗濯された材料が、親水性繊維、又は親水性となるように処理された繊維を含み、材料が通過する液体をより容易に吸収及び/又は送達するようにしてもよい。これは、液体排出物がインサート50から流出する事象に対して外側カバー20内に追加の吸収性を提供する、又は液体排出物がインサート50から流出したことをユーザーに知らせる1つの方法を提供するのに貢献することができる。加えて、いくつかの状況において、選択される材料が、ユーザー及び/着用者が魅力的と感じるような心地よい感触を有するように、柔軟な触覚特性を有することが望ましい場合がある。材料はまた、例えば、色合い、光沢、質感等を非限定的に含む所望の外観を有するように選択されてもよい。
外側カバー20は、耐久性又は半耐久性材料の単一層から形成されてもよく、又は前方腰部区域27、後方腰部区域28、股部区域26、及び脚部開口部内に2つ以上の層を有してもよい。したがって、図2Bを参照すると、代表的な内側表面25は、耐久性のある材料又は半耐久性の材料の第2の層で形成されてもよい。選択される材料は、疎水性を有して、第2の層に改善された液体収容特性を提供する繊維を包含することができる。しかしながら、別の例では、選択された材料は、親水性繊維、又は親水性になるように処理された繊維を包含するのがある状況では望ましくあり得る。これは、いくつかの状況において、内側表面25を形成する材料が液体をより容易に吸収するか、又は通過する液体を送達するようにするために、望ましい場合がある。これは、液体排出物がインサート50から流出する事象に対して外側カバー内に追加の吸収性を提供し、外側カバー20が漏れる可能性を低減するのに貢献することができる。あるいは、湿気が外側表面24上で可視であるように湿気を外側カバーの外層まで透過させることにより、液体排出物がインサート50から流出したことをユーザーに知らせる1つの方法を提供することができる。あるいは、より乾燥したより快適な感触を目的として、皮膚から水分を引き離す傾向がある層を提供するのに役立つ可能性がある。
2つ以上の層(例えば、2つ、又はそれより多くの層)の外側カバー20を形成することにより、様々な利益を提供することができる。第2の層(及び任意の追加層)は、外側カバー20全域に、横方向と長手方向の両方の追加の引張強度を提供することができる。更に、第1の層は第1の一連の特性のために選択されてもよく、第2の層は第2の一連の特性を目的として選択されてもよい。例えば、第1層を形成する材料は、比較的大きな弾性並びに特定の質感、色、及び/又は他の外観に関する特性を有するために選択されてもよく、第2層を形成する材料は、内層とする目的のために、比較的大きな疎水性、親水性、及び/又は肌への柔軟性を有するために選択されてもよく、この2つの層の組み合わせは、外側層20に対して所望の属性の組み合わせを付与する。例えば、内層は、吸収力、及び流体流出(漏れ)の可能性の低下をもたらすように、親水性の材料で形成されてもよい、及び/又はより親水性になるように処理されてもよいのに対して、外層は、例えば、周囲の汚れを阻止するために、又は内層から外層への液体透過を阻止するために、より疎水性の材料で形成されてもよい。更に、単一層と比べて、複数の層は、より滑らかでより魅力的な外観を目的として、インサートの隆起、角部、シーム、又はその他の特徴を包み隠すように良好に機能する。
再び図2A及び2Bを参照し、異なる材料の異なる層を形成することに加え、例えば、外側カバー20の、対応する前方区域27、股部区域26、及び/又は後方区域28内の異なる材料など、異なる材料による単一層を形成することが望ましい場合がある。このような異なる材料は、内側シーム40(図2B)及び/又は外側シーム41(図2A)などのシームにおいて接合されてもよい。他の実施形態において、2つの異なる特性は、例えば、単一の布地断片に固有であり得る。例えば、後方腰部区域28の内側表面を主に形成する材料は、主として、着用者の体輪郭の周囲にぴったりとしたフィットを提供し、かつ着用者の動き(すなわち、臀部及び腰回りの周囲)に適合するように良好に機能し得る弾性特徴を目的として選択されてもよい。これに対して、前方腰部区域27及び/又は股部区域26の内側表面を主に形成する材料は、主として、液体排出物を収容するように良好に機能し得る疎水性又は親水性を目的として選択されてもよい。
外側カバー20の層又はその他の要素は、例えば、接着剤、機械的結合、超音波接合、縫合、縫製、縁かがり、縁取り等の任意の好適な機構によって互いに結合されてもよい。
上記の構造及び材料に加えて、又はこれに代えて、外側カバー20が構成されてもよく、2010年1月14日に出願された、Donald C.Roeによる、米国特許出願公開番号第2010/0179495号、同第2010/0179503号、及び同第2011/0172628、各表題「REUSABLE OUTER COVER FOR AN ABSORBENT ARTICLE」、「REUSABLE OUTER COVER FOR AN ABSORBENT ARTICLE HAVING ZONES OF VARYING PROPERTIES」、及び「LEG AND WAISTBAND STRUCTURES FOR AN ABSORBENT ARTICLE」に記載される材料及び機構を含んでもよい。外側カバー20はまた、不織布材料、若しくはその積層体、フィルム、及び/又はフィルム/不織布積層体など、使い捨てオムツの製造において使用される材料から構成され得る。このような外側カバーは、使い捨てであるか、又は2回以上再利用可能であり得る。
外側カバー20はまた、異なる特性を有する1つ以上の材料から形成され得る。一実施例において、外側カバー20は、単一の材料から形成され得る(締結具、若しくは締結具受容構成要素、又は他の「付加」構成要素を含まない)。この単一の材料は、その領域を通じて異なる特性を有し得る。例えば、単一の材料は、ある領域において、別の領域と比較した際に、より高い弾性、又は他の特性を有し得る。材料はまた、異なる特性を有する3つ以上の領域を有してもよい。これらの異なる特性は、例えば、様々な領域においてより厚い、又はより薄い材料により形成され得る。材料は、追加的な弾性ストランド、ストリップ、又はバンドが外側カバー20に対して全く、又は殆ど追加する必要がないように、エラストマーであってもよい。
伸縮性ウエストバンド、脚部バンド
図1A、図2A及び図2Bを再び参照すると、前方ウエストバンド部分34、後方ウエストバンド部分35、及び脚部バンド部分36が図示されている。これらバンド部分34、35、36の1つ以上は、スパンデックス又はスパンデックスと他の繊維とのブレンドなどのエラストマー材料を含む1つ以上のストランド又はストリップで形成されてもよく、このストランド又はストリップは、外側カバー20の内層及び/又は外層を形成する材料の縁部を包含し得る不織布又は繊維材料に被包されて、それぞれのバンド部分を形成しかつ弾性を持たせる。弾性材料は、ピンと張った状態で、又は加えられた歪ゼロで、外側カバー層に又は外側カバー層内に固定され得る。他の実施形態において、外側カバーの材料は、別個の弾性材料の存在なしに、ウエストバンドをもたらしてもよい。弾性ストランド又はストリップを被包する繊維材料は、弾性ストランド又はストリップの周囲に縫い付けられて、それらをそれぞれのバンド部分の中の定位置に保持することができる。製造プロセス中に、これらのバンド部分を形成するために弾性材料が被包される及び固定される前に及びその間に、弾性材料がピンと引っ張られると、弛緩の際に、被包材料及び隣接する外側カバーの材料にギャザーが寄り、それに沿って波打ち構造(ruffle)37が形成され、ギャザーの付いた外側カバー材料をもたらす。これは、ぴったりとしたフィット、着用者の快適性及び外観を改善するのを助けることができる。バンド部分は、外側カバーの縁部に沿って配置されてもよく、ある状況では、外側カバー20が着用されている間、着用者の脚及び/又は腰部を実質的に若しくは完全に包囲するバンドを形成するように、脚部及び/又は後方腰部開口部の実質的に全長に沿って位置付けられたバンド部分を備えるのが望ましくあり得る。ラッフル37内のギャザー材料は、ウエストバンド部分34、35、並びに脚部バンド部分36の伸張に適合するのに役立つ場合がある。記載されたような伸縮性脚部バンド部分36を含むこの構成は、着用者の脚の周囲により良好なフィットをもたらすことができるだけでなく、適切に寸法設定されかつ成形された材料で形成された場合に、外側カバー20が着用されたときに股部区域26にパウチ様構造体75(図1A参照)を形成するのを可能にすることができ、このパウチ構造体75は、外側カバー10内にインサート50(図3)を収容するための空間を提供し、かつインサート50を外側カバー20内の適所に、股部区域26内で実質的に横方向に中心合わせされた位置に保持するのを助けるように機能し得る。このことは、以下に更に説明されるように任意の長手方向中間位置にではなく、インサート50の各末端部の近くのみに位置決めされた締結具構成要素によって、インサート50が外側カバー20内に取り付けられる例において有利であると考えることができる。あるいは、又は代替として、ウエストバンド部分34、35及び脚部バンド部分36の弾性ストランド又はストリップは、外側カバー20内のそれぞれの端部の位置又は端部の近くのみ、例えば、外側カバーの材料で形成されたパウチ状、管状又は被包構造体の中に固定されてもよい(本明細書では「引きひも弾性」とも呼ばれる)。これにより、弾性材料及び関連する外側カバーの材料は、互いに自由に及び独立して伸張及び移動することができることになり、フィット及び快適性を促進することができる。そのような弾性脚部バンド部分36によってもたらされる着用者の脚の周囲のぴったりとしたフィットは、着用可能な吸収性物品10の収容能力を高める働きをすることができる。
図1A、図2A及び図2Bを再び参照すると、前方ウエストバンド部分34、後方ウエストバンド部分35、及び脚部バンド部分36が図示されている。これらバンド部分34、35、36の1つ以上は、スパンデックス又はスパンデックスと他の繊維とのブレンドなどのエラストマー材料を含む1つ以上のストランド又はストリップで形成されてもよく、このストランド又はストリップは、外側カバー20の内層及び/又は外層を形成する材料の縁部を包含し得る不織布又は繊維材料に被包されて、それぞれのバンド部分を形成しかつ弾性を持たせる。弾性材料は、ピンと張った状態で、又は加えられた歪ゼロで、外側カバー層に又は外側カバー層内に固定され得る。他の実施形態において、外側カバーの材料は、別個の弾性材料の存在なしに、ウエストバンドをもたらしてもよい。弾性ストランド又はストリップを被包する繊維材料は、弾性ストランド又はストリップの周囲に縫い付けられて、それらをそれぞれのバンド部分の中の定位置に保持することができる。製造プロセス中に、これらのバンド部分を形成するために弾性材料が被包される及び固定される前に及びその間に、弾性材料がピンと引っ張られると、弛緩の際に、被包材料及び隣接する外側カバーの材料にギャザーが寄り、それに沿って波打ち構造(ruffle)37が形成され、ギャザーの付いた外側カバー材料をもたらす。これは、ぴったりとしたフィット、着用者の快適性及び外観を改善するのを助けることができる。バンド部分は、外側カバーの縁部に沿って配置されてもよく、ある状況では、外側カバー20が着用されている間、着用者の脚及び/又は腰部を実質的に若しくは完全に包囲するバンドを形成するように、脚部及び/又は後方腰部開口部の実質的に全長に沿って位置付けられたバンド部分を備えるのが望ましくあり得る。ラッフル37内のギャザー材料は、ウエストバンド部分34、35、並びに脚部バンド部分36の伸張に適合するのに役立つ場合がある。記載されたような伸縮性脚部バンド部分36を含むこの構成は、着用者の脚の周囲により良好なフィットをもたらすことができるだけでなく、適切に寸法設定されかつ成形された材料で形成された場合に、外側カバー20が着用されたときに股部区域26にパウチ様構造体75(図1A参照)を形成するのを可能にすることができ、このパウチ構造体75は、外側カバー10内にインサート50(図3)を収容するための空間を提供し、かつインサート50を外側カバー20内の適所に、股部区域26内で実質的に横方向に中心合わせされた位置に保持するのを助けるように機能し得る。このことは、以下に更に説明されるように任意の長手方向中間位置にではなく、インサート50の各末端部の近くのみに位置決めされた締結具構成要素によって、インサート50が外側カバー20内に取り付けられる例において有利であると考えることができる。あるいは、又は代替として、ウエストバンド部分34、35及び脚部バンド部分36の弾性ストランド又はストリップは、外側カバー20内のそれぞれの端部の位置又は端部の近くのみ、例えば、外側カバーの材料で形成されたパウチ状、管状又は被包構造体の中に固定されてもよい(本明細書では「引きひも弾性」とも呼ばれる)。これにより、弾性材料及び関連する外側カバーの材料は、互いに自由に及び独立して伸張及び移動することができることになり、フィット及び快適性を促進することができる。そのような弾性脚部バンド部分36によってもたらされる着用者の脚の周囲のぴったりとしたフィットは、着用可能な吸収性物品10の収容能力を高める働きをすることができる。
ウエストバンド部分34、35及び脚部バンド部分36の1つ以上は、上記のやり方で、又はその他の手段によって弾性を持たされてもよい。例えば、弾性ウエストバンド及び脚部バンド、又は従来の布製下着、ブリーフ、若しくはその他の衣料品のその他のバンド機能を形成するために使用されるような弾性のあるバンド/ストリップ材料は、独立して製造されて、その製造中に、外側カバー20を形成する材料に任意の好適な方法で固定されてもよい。
別の例では、ウエストバンド部分34、35及び脚部バンド部分36の1つ以上は、接着剤及び/又は圧縮結合を用いて、脚部開口部及び/又は腰部開口部の縁部の周囲に簡単に固定された弾性材料で形成されてもよい。別の実施例において、弾性ストリップ材料は、複数の歪んだ弾性ストランド、又はストリップを、歪んでいない不織布ウェブ材料又はフィルムの1つ以上のストリップへと固定することによって形成され得る。得られた弾性ストリップ材料を弛緩させると、未延伸の材料は、ギャザーの付いた未延伸の材料を含む横皺を形成し、弾性ストリップ材料の伸縮に適合することになる。ウエストバンド部分34、35及び/又は脚部バンド部分36の1つ以上に弾性ストリップ材料を固定することにより、この弾性ストリップ材料を使用して、弾性ウエストバンド部分34、35及び/又は脚部バンド部分36の1つ以上を形成することができる。
固定バンド
別の実施形態において、外側カバー20はまた、図2A、図2Bに示されたような外側カバー後面区域28上又はその区域内に配置された固定バンド38などの固定強化部材を含んでもよい。固定バンドは、外側カバーが二方向の伸張、又は多方向の伸張を有するときに、特に重要であり得る。このような実施形態において、固定バンドは、インサートが身体排泄物により充填されるとき、又は少なくとも部分的に充填されたときに、吸収性物品(すなわち、外側カバー及びインサート)が着用者からずり落ちるのを防ぐか、又は少なくとも抑制することができる。様々な固定バンドがまた、股部区域26、並びに/又は腰部区域27及び28内へと、及び/又はこれを通じて延びてもよい。一実施形態において、1つの固定バンドが、別の固定バンドを横断してもよい。例えば、1つの固定バンドがインサートの第1角部の近位から、インサートの対角線上反対の隅部へと延びてもよく、別の固定バンドは、インサートの第2隅部の近位から、インサートの対角線反対側の隅部へと延びてもよく、これにより固定バンドのX状の形状が形成される。図2A及び図2Bにおいて提示されるように、固定バンド38は、層に沿って固定されるか、又は層の間に配置され、外側カバー20の内側表面25及び外側表面24を形成してもよい。固定バンド38は、外側カバー20の後方角部に近い位置又は締結耳部29に近い位置に固定される、材料のエラストマーの又は弾性のストリップ又はバンドを含んでもよい。したがって、固定バンド38は、固定バンド38の末端部のみによって、又は固定バンド38の限定された数の選択された中間部横方向位置においてのみ外側カバー20に取り付けられるので、固定バンド38は、外側カバー20の内側表面25及び外側表面24を形成する層から、その横方向長さに沿って外側カバー20の他の層から部分的に又は実質的に力分離(force-decoupled)され得る。例えば、固定バンド38は、固定バンド38の端部においてのみ、外側カバー20に取り付けられてもよい。別の例では、固定バンド38は、固定バンド38の末端部においてのみ、又は固定バンド38の横方向中心においてのみ、外側カバー20に取り付けられてもよい。この実質的な力分離構成は、固定バンド38及び外側カバー20の周囲部が伸張し、互いに実質的に独立して動くことを可能にし、これがより良好なフィット及び快適性を促進し得る。しかしながら、別の例では、固定バンド38は、固定バンド38の実質的に全長に沿って、外側カバー20の内側表面25及び外側表面24のいずれか又は両方を形成する伸縮性材料の層と積層された、ないしは別の方法でこの層に固定された、弾性バンド、ストリップ又はストラップであってもよい。
別の実施形態において、外側カバー20はまた、図2A、図2Bに示されたような外側カバー後面区域28上又はその区域内に配置された固定バンド38などの固定強化部材を含んでもよい。固定バンドは、外側カバーが二方向の伸張、又は多方向の伸張を有するときに、特に重要であり得る。このような実施形態において、固定バンドは、インサートが身体排泄物により充填されるとき、又は少なくとも部分的に充填されたときに、吸収性物品(すなわち、外側カバー及びインサート)が着用者からずり落ちるのを防ぐか、又は少なくとも抑制することができる。様々な固定バンドがまた、股部区域26、並びに/又は腰部区域27及び28内へと、及び/又はこれを通じて延びてもよい。一実施形態において、1つの固定バンドが、別の固定バンドを横断してもよい。例えば、1つの固定バンドがインサートの第1角部の近位から、インサートの対角線上反対の隅部へと延びてもよく、別の固定バンドは、インサートの第2隅部の近位から、インサートの対角線反対側の隅部へと延びてもよく、これにより固定バンドのX状の形状が形成される。図2A及び図2Bにおいて提示されるように、固定バンド38は、層に沿って固定されるか、又は層の間に配置され、外側カバー20の内側表面25及び外側表面24を形成してもよい。固定バンド38は、外側カバー20の後方角部に近い位置又は締結耳部29に近い位置に固定される、材料のエラストマーの又は弾性のストリップ又はバンドを含んでもよい。したがって、固定バンド38は、固定バンド38の末端部のみによって、又は固定バンド38の限定された数の選択された中間部横方向位置においてのみ外側カバー20に取り付けられるので、固定バンド38は、外側カバー20の内側表面25及び外側表面24を形成する層から、その横方向長さに沿って外側カバー20の他の層から部分的に又は実質的に力分離(force-decoupled)され得る。例えば、固定バンド38は、固定バンド38の端部においてのみ、外側カバー20に取り付けられてもよい。別の例では、固定バンド38は、固定バンド38の末端部においてのみ、又は固定バンド38の横方向中心においてのみ、外側カバー20に取り付けられてもよい。この実質的な力分離構成は、固定バンド38及び外側カバー20の周囲部が伸張し、互いに実質的に独立して動くことを可能にし、これがより良好なフィット及び快適性を促進し得る。しかしながら、別の例では、固定バンド38は、固定バンド38の実質的に全長に沿って、外側カバー20の内側表面25及び外側表面24のいずれか又は両方を形成する伸縮性材料の層と積層された、ないしは別の方法でこの層に固定された、弾性バンド、ストリップ又はストラップであってもよい。
着用者に適用するために横方向に引っ張られると、固定バンド38は、着用可能な吸収性物品10の横方向張力を着用者の腰部の周囲に提供する(又は補完する)ように機能して、腰部開口部をゆるやかに引き、フィットを強化し、かつ着用者の腰部の周囲への着用可能な吸収性物品10の固定を強化する傾向がある。固定バンド38の弾性特性(例えば、弾性係数及び最大弾性伸張)は、周囲の、隣接する、又は同一の広がりを持つ外側カバー材料の弾性特性よりも高いか、又はこれと異なる場合がある。
別の例では、図2A及び図2Bの固定バンド38の図示された位置によって示されるように実質的に横方向に配向されるのではなく、又はこれに加えて、固定バンドを形成する1つ以上の部材は、長手方向と横方向との間に斜めに配向されてもよい。例えば、図2Aに示したように、一対の斜めの固定バンド38aは、外側カバー20の角部及び/又は締結耳部29に近接する位置エリアにおいて固定されるそれぞれの腰部末端部を備えてもよく、図2Aに示したように、外側カバー20の横方向及び長手方向両方の中心に向かってそれぞれ延びてもよい。固定バンド38aの対応する中央端部は、図2Aに示されるように、外側カバー20の横方向中央に近接する位置において、外側カバー20に固定されてもよく、上記のように、固定バンド38aは、固定バンド38aの長さに沿って外側カバー20に力分離、又は力結合され得る。以下に更に記載されるように追加的な長手方向支持を目的としてインサート50が固定バンドに接続される例では、斜めの固定バンド38aなどの斜めの固定バンドは、外側カバー20に沿った追加の長手方向張力を提供して、その中に追加の長手方向支持を提供するように機能することができる。
一実施形態において、1つ以上の固定バンドが実質的に横方向で、着用者を包囲してもよい。これらの固定バンドは、上記の固定バンドに取り付けられるか、その中に形成される、別個のバンドであり得る。あるいは、高弾性特性の固定バンドがまた、外側カバーの構造内に設置されてもよい。例えば、横方向に位置する弾性バンドを含む外側カバーにおいて、固定バンド区域内にあるストランドは、外側カバーのその部分に高弾性率をもたらすために、より高いデニール、又はより低いストランド間隔を有し得る。
外側カバーの非対称性
外側カバー20のフィット、着用者快適性、及び外観を向上させる及び/又は最大にするために、意図される着用者の解剖学的輪郭及び体の動きに適合するように外側カバー20を形作るのが望ましい場合がある。例えば、図2A及び図2Bに示されるように、外側カバー20は、後方腰部区域28において前方腰部区域27と異なる形状及び/又は前側区域27よりも大きな材料表面積を有してもよい。下胴部/腰回り/太腿区域の人体構造は、体の横平面を中心に非対称である、すなわち、人体の前側の幾何学的形状は後側の形状と異なる。より良好なフィット及び快適性を提供するために、外側カバーの形状及び伸縮性などの機能性は、適宜適合され得る。後方腰部区域28における異なる形状及び/又はより大きな材料表面積は、着用者の動作(例えば、座る及び/又は腰の位置で体を前に曲げる)を通して臀部をより良好に覆うのに役立つことができ、前方腰部区域27における小さい材料表面積は、特に着用者が座る及び/又は腰の位置で体を前に曲げるなどといった姿勢にあるときに、材料が塊化する及び/又は着たときの外観が悪くなるのを回避するのに役立つことができる。その結果、外側カバー20の形状又は表面積は、外側カバー横方向軸45に対して非対称であってもよい。
外側カバー20のフィット、着用者快適性、及び外観を向上させる及び/又は最大にするために、意図される着用者の解剖学的輪郭及び体の動きに適合するように外側カバー20を形作るのが望ましい場合がある。例えば、図2A及び図2Bに示されるように、外側カバー20は、後方腰部区域28において前方腰部区域27と異なる形状及び/又は前側区域27よりも大きな材料表面積を有してもよい。下胴部/腰回り/太腿区域の人体構造は、体の横平面を中心に非対称である、すなわち、人体の前側の幾何学的形状は後側の形状と異なる。より良好なフィット及び快適性を提供するために、外側カバーの形状及び伸縮性などの機能性は、適宜適合され得る。後方腰部区域28における異なる形状及び/又はより大きな材料表面積は、着用者の動作(例えば、座る及び/又は腰の位置で体を前に曲げる)を通して臀部をより良好に覆うのに役立つことができ、前方腰部区域27における小さい材料表面積は、特に着用者が座る及び/又は腰の位置で体を前に曲げるなどといった姿勢にあるときに、材料が塊化する及び/又は着たときの外観が悪くなるのを回避するのに役立つことができる。その結果、外側カバー20の形状又は表面積は、外側カバー横方向軸45に対して非対称であってもよい。
この説明の目的上、外側カバー20に関して用いられる場合、「非対称な」及び「非対称」とは、外側カバー横方向軸45の片側の特徴、幾何学的形状(例えば、形)、材料及び/又は構成体が、外側カバー横方向軸45の反対側のそれらと、いくつかの点で実質的に異なることを意味する。そのような非対称な構成体は、着用可能な吸収性物品の収容/吸収性能、快適性、フィット及び/若しくは外観を改善するために、並びに/又は材料の使用を節約するために、意図される着用者の前側と後側で異なる身体特徴及び機能に適合するように設計された外側カバー20の様々な特徴を有することによりもたらされる。「非対称な」及び「非対称」は、純粋に表面装飾又は表面的な色合い;インサートの締結(例えば本明細書に記載の締結ゾーンなど);外側カバーを束ねる、折り畳む、保管する、又は運搬する;外側カバー20内でインサートの向きを定める(又はその逆)ための印(例えば本明細書に記載の向きの印)の目的だけのため、又は着用可能吸収性物品10の性能、快適性、フィット及び/若しくは物理的外観に影響を与えるための、並びに/又は材料の使用を節約するための、意図される着用者の前側と後側で異なる身体特徴及び機能に実質的に関連しない他の目的のために、外側カバー20上に含まれる場合がある特徴に起因する外側カバー横方向軸45に対する違いを指さない。
非対称の別の例では、様々な組成、構成及び/又は特性の材料は、後方腰部区域28と比べて、前方腰部区域27を主に形成してもよい。例えば、後方区域28を形成する材料は、前方区域27を形成する材料と比べて、改善された伸張/弾性特性を目的として選択されてもよい。この例では、改善された伸張/弾性特性を有する材料は、臀部の輪郭上でより良好に適合、伸張、及び収縮し、かつ、座る及び腰の位置で体を前に曲げるなどの体の動きに適合して、より良好な被覆及びフィットを提供するように機能してもよい。
非対称の更なる例では、外側カバー20は、前側領域27と後側領域28とで異なる、弾性バンド、固定バンド及び/又は他の部材などの構造を有してもよい。
非対称の更なる例では、外側カバー20を形成する材料は、前側領域と後側領域とで異なるレベルの親水性及び/若しくは疎水性、異なるレベルの通気性、異なる摩擦係数、並びに/又はその他の異なる機能的属性を有していてもよい、又はこれらが付与されてもよい。
したがって、外側カバー横方向軸45に対する外側カバーの非対称は、ただ1つの前方区域とただ1つの後方区域とを有するような外側カバー20の設計及び構成の結果であり、すなわち、外側カバー20のフィット、快適性、性能及び外観が最適であるとしたら、前方区域及び後方区域は互換不可能であることが理解される。
可能な吸収性インサートの詳細の例
吸収性インサート50の特徴の例が、図3、図4及び図5A〜図5Fを参照して説明される。
吸収性インサート50の特徴の例が、図3、図4及び図5A〜図5Fを参照して説明される。
上記のように図3は、斜視図として示される、本明細書において記載される、着用可能な吸収性物品10の内側構成要素を形成し得る、使い捨て吸収性インサート50を示し、外側カバー20とは別個に、自立し、弛緩した状態で示され得る。図4は、身体に面する表面が見る人に面している、(図3に示されるのと同様の位置にもたらされる弾性に誘発される収縮に逆らって)伸張され、平坦に配置されたものとして示される吸収性インサート50の例を図示している。図5A〜図5Fは、図4で示されたインサート50の断面図を様々な可能な例で示している。
インサート50は、以下に更に説明されるもののような吸収性コア材料のための外被様エンクロージャを形成するトップシート51及びバックシート52を備えてもよい。トップシート51及びバックシート52は、長手方向シーム64に沿って、及び横方向シーム69に沿って互いに固定されてもよい。インサート50はまた、これに沿って固定される長手方向起立カフ53を有してもよい。
トップシート
トップシート51は、液体透過性不織布ウェブ材料で形成されてもよい。トップシート51を形成する材料は、着用者の皮膚に順応し、柔軟な触感で、刺激がないのが望ましくあり得る。トップシート51の少なくとも一部分は液体透過性であり、液体がその厚さを簡単に貫通することができるのが望ましくあり得る。適切なトップシートは、例えば、多孔質発泡体、網状発泡体、有孔プラスチックフィルム、有孔不織布材料、又は天然繊維の不織布材料(例えば、木材繊維又は綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル繊維又はポリプロピレン繊維)、若しくは天然繊維と合成繊維との組み合わせの織布若しくは不織布材料などの、広範囲の材料から製造されてもよい。トップシート51が繊維を含む場合、繊維は、スパンボンド処理、カード処理、湿式堆積処理、メルトブロー処理、水流交絡処理、ないしは当業者に既知の別の方法で処理されてよい。
トップシート51は、液体透過性不織布ウェブ材料で形成されてもよい。トップシート51を形成する材料は、着用者の皮膚に順応し、柔軟な触感で、刺激がないのが望ましくあり得る。トップシート51の少なくとも一部分は液体透過性であり、液体がその厚さを簡単に貫通することができるのが望ましくあり得る。適切なトップシートは、例えば、多孔質発泡体、網状発泡体、有孔プラスチックフィルム、有孔不織布材料、又は天然繊維の不織布材料(例えば、木材繊維又は綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル繊維又はポリプロピレン繊維)、若しくは天然繊維と合成繊維との組み合わせの織布若しくは不織布材料などの、広範囲の材料から製造されてもよい。トップシート51が繊維を含む場合、繊維は、スパンボンド処理、カード処理、湿式堆積処理、メルトブロー処理、水流交絡処理、ないしは当業者に既知の別の方法で処理されてよい。
ある状況では、トップシート51の少なくとも一部分は、吸収性コア71に含まれる液体から着用者の皮膚を隔離するために、疎水性材料で作製される、又は疎水性になるように処理されるのが望ましくあり得る。トップシート51を主に疎水性材料で作製する場合、トップシート51の上面の少なくとも一部分を親水性になるように処理して、液体がトップシート51を通ってより迅速に移動するようにするが望ましくあり得る。トップシート51を、界面活性剤で処理することにより、又は界面活性剤をトップシート51中に組み込むことにより、親水性にすることができる。
バックシート
バックシート52は一般的に、インサート50の衣類に面する表面を形成する、その外側線形部分であり、インサート50内に吸収され、収容された排泄物が、外側カバー20を通じて吸い上げられ、汚れるのを防ぐか、又は少なくとも抑制する。いくつかの状況において、バックシート52は液体に対して実質的に不透過性であることが望ましい場合がある。
バックシート52は一般的に、インサート50の衣類に面する表面を形成する、その外側線形部分であり、インサート50内に吸収され、収容された排泄物が、外側カバー20を通じて吸い上げられ、汚れるのを防ぐか、又は少なくとも抑制する。いくつかの状況において、バックシート52は液体に対して実質的に不透過性であることが望ましい場合がある。
バックシート52は、フィルム、不織布、又はフィルムと不織布との積層体で形成されてもよい。バックシート52は、実質的に液体不透過性の積層体又はフィルムと不織布ウェブとの複合体で形成されてもよい。バックシート52は、液体排出物を収容し、かつ外側カバー20、外側衣類及び/又は着用者の環境から隔離するように、実質的に液体不透過性の不織布ウェブ、又は不織布ウェブと実質的に液体不透過性のフィルムとの積層体で形成されてもよい。同時に、インサート50及び着用可能吸収性物品10の通気性を提供して、インサート50と着用者の身体との間の領域の湿度を低減し、皮膚の水分過剰が原因で生じる場合がある皮膚のかぶれ及び/又は発疹の可能性を低減するのを助けるために、バックシート52は蒸気透過性であってもよい。バックシート52は、当該技術分野において既知の任意の好適な取り付け手段によって、インサート50のトップシート51、吸収性コア71又は任意のその他の要素に結合され得る。
本明細書において記載される外側カバー20は、伸縮して着用者の解剖学的特徴及び体の動きに適合することによって、着用者の排泄物の排出に起因する吸収、膨張、及び付加重量により一般に使い捨ておむつに与えられる構造負荷の大部分に耐えかつこれを支持するような材料及び構成体で構成され得ることは理解されるであろう。そのため、使い捨ておむつの内部構成要素に要求される強度と比べて、そのような外側カバー20を使用する場合には、インサートの構造強度の要件が少なくなる可能性がある。したがって、本明細書において記載されるような着用可能な物品は、石油に由来する材料(例えば、ポリエチレン、及びポリプロピレン)など、使い捨てオムツの製造において通常使用されるものとは異なる材料から製造された、使い捨て吸収性インサートを含み得る。例えば、上で特定された材料の他に、木材、綿、亜麻(亜麻布)、麻布、竹、又は他のセルロース繊維(例えば、紙)の製品で形成されたトップシート、バックシート、起立カフ及び/又は他の構成要素の1つ以上を有する使い捨て吸収性インサートが想到される。例えば、バックシート及び/又は起立カフにとって水性液体浸透性に対する耐性又は実質的な液体不透過性が望ましい場合、紙などの通常の親水性繊維で形成された材料に、皮膚適合性の油又はワックスなどの疎水性材料をコーティングする又は浸透させて、水性液体浸透性に対する所望の耐性を付与することができる。インサートを形成する材料のそれぞれは、水又は水溶液中に分散する、フラッシャブルである、生分解性である、及び/又は(好ましくは農業関連で使用可能な腐植土又は土壌改良に)コンポスタブルであるように選択されてもよい。
吸収性コア
一実施形態において、図5A〜Fを参照し、インサート50は、トップシート51、及びバックシート52により形成される、エンベロープ状の構造内に吸収性コア71を有してもよい。吸収性コア71は、一般に圧縮性であって、適合性があり、着用者の皮膚に対して非刺激性であり、尿などの液体及び他のある種の身体排泄物を吸収して保持することができる、任意の吸収性材料を含んでもよい。吸収性コア71は、一般にエアフェルトと呼ばれている粉砕木材パルプ等といった、使い捨ておむつ及び他の吸収性物品に通常使用される多種多様な液体吸収性材料を含んでもよい。
一実施形態において、図5A〜Fを参照し、インサート50は、トップシート51、及びバックシート52により形成される、エンベロープ状の構造内に吸収性コア71を有してもよい。吸収性コア71は、一般に圧縮性であって、適合性があり、着用者の皮膚に対して非刺激性であり、尿などの液体及び他のある種の身体排泄物を吸収して保持することができる、任意の吸収性材料を含んでもよい。吸収性コア71は、一般にエアフェルトと呼ばれている粉砕木材パルプ等といった、使い捨ておむつ及び他の吸収性物品に通常使用される多種多様な液体吸収性材料を含んでもよい。
吸収性コア71は、液体獲得/分配材料65、及び貯蔵材料66を含み得る。一般に、獲得/分配材料65は、比較的迅速な吸収特性及び吸上特性を有し得るが、限定された吸収能力を有してもよい。反対に、一般に、貯蔵材料66は、比較的遅い吸収特性及び吸上特性を有する場合があるが、より大きな吸収能力を有してもよい。つまり、獲得/分配材料65は、尿などの液体の流出を迅速に吸収及び分配する役割を果たし得る一方で、より大きな吸収能力を有する貯蔵材料66は、獲得/分配材料からかかる液体を吸収して、それをインサート50が交換され得るまでの必要な時間貯蔵する役割を果たし得る。
起立カフ
インサート50はまた、その長手方向長さに沿って部分的に又は全体的に取り付けられる一対の長手方向起立カフ53を有してもよい。好適な長手方向起立カフ(種々の公開された例では「レッグカフ」、「バリアカフ」、「ガスケッティングカフ」等と指定されている)は、次の文献に記載されているがこれらに限定されないもののような材料及び構成体で形成され得る:米国特許第6,786,895号;同第6,420,627号;同第5,911,713号;同第5,906,603号;同第5,769,838号;同第5,624,425号;同第5,021,051号;及び同第4,597,760号;並びに米国特許出願公開番号第2007/0239130号及び米国特許番号第8,002,760号。図3に示されるように、起立カフ53は、それに沿って長手方向に配置されるカフ弾性体58a、58bの1つ以上のストランド又はストリップを有してもよい。そのようなカフ弾性体58a、58bが、起立カフ53を形成するウェブ材料に固定される前に予めピンと張られると、これに沿って生じる長手方向張力は、起立カフ53を形成するウェブ材料に図示のようなギャザーを寄せ、かつカフ53をインサート50の本体から(図3に関しては上方に)延出させる、つまりカフを「起立」させる。この特徴により、起立カフ53は、インサート50を包含する着用可能な吸収性物品10が着用されると、排泄物が排出される解剖学的特徴の両側に長手方向に、着用者の身体に沿ってガスケット構造を形成する。このように、起立カフ53は、インサート50の、そして結果として着用可能な吸収性物品10の排出物収容能力を強化するように機能し得る。バックシート52と同様に、起立カフ53は実質的に液体不透過性ウェブで形成されて、液体排出物を収容し、かつ外側カバー20、外側衣類及び着用者の環境から液体排出物を隔離することができる。同時に、インサート50及び着用可能吸収性物品10の通気性を提供して、インサートと着用者の身体との間の領域の湿度を低減し、皮膚の水分過剰が原因で生じる場合がある皮膚のかぶれ及び/又は発疹の可能性を低減するのを助けるために、起立カフ53は蒸気透過性であってもよい。
インサート50はまた、その長手方向長さに沿って部分的に又は全体的に取り付けられる一対の長手方向起立カフ53を有してもよい。好適な長手方向起立カフ(種々の公開された例では「レッグカフ」、「バリアカフ」、「ガスケッティングカフ」等と指定されている)は、次の文献に記載されているがこれらに限定されないもののような材料及び構成体で形成され得る:米国特許第6,786,895号;同第6,420,627号;同第5,911,713号;同第5,906,603号;同第5,769,838号;同第5,624,425号;同第5,021,051号;及び同第4,597,760号;並びに米国特許出願公開番号第2007/0239130号及び米国特許番号第8,002,760号。図3に示されるように、起立カフ53は、それに沿って長手方向に配置されるカフ弾性体58a、58bの1つ以上のストランド又はストリップを有してもよい。そのようなカフ弾性体58a、58bが、起立カフ53を形成するウェブ材料に固定される前に予めピンと張られると、これに沿って生じる長手方向張力は、起立カフ53を形成するウェブ材料に図示のようなギャザーを寄せ、かつカフ53をインサート50の本体から(図3に関しては上方に)延出させる、つまりカフを「起立」させる。この特徴により、起立カフ53は、インサート50を包含する着用可能な吸収性物品10が着用されると、排泄物が排出される解剖学的特徴の両側に長手方向に、着用者の身体に沿ってガスケット構造を形成する。このように、起立カフ53は、インサート50の、そして結果として着用可能な吸収性物品10の排出物収容能力を強化するように機能し得る。バックシート52と同様に、起立カフ53は実質的に液体不透過性ウェブで形成されて、液体排出物を収容し、かつ外側カバー20、外側衣類及び着用者の環境から液体排出物を隔離することができる。同時に、インサート50及び着用可能吸収性物品10の通気性を提供して、インサートと着用者の身体との間の領域の湿度を低減し、皮膚の水分過剰が原因で生じる場合がある皮膚のかぶれ及び/又は発疹の可能性を低減するのを助けるために、起立カフ53は蒸気透過性であってもよい。
一実施形態において、弾性カフは、当該技術分野において既知であるように、緩慢に回復するエラストマーから作製され得る。これは、長手方向に伸張された際に、インサートが短時間(数秒間)にわたって平坦になることを可能にし、よってユーザーがカフの予備収縮に対応することを必要とせずに、外側カバー上にインサートを位置付けるためのいくらかの時間をもたらす。
別の例では、例えば、非限定的な例として、米国公開出願第2007/0239130号に記載されるように、起立カフ53を形成する材料は、バックシート52を形成する材料と一体であってもよい。この特定の例では、図3を参照すると及びこれと関連して、連続した1枚の材料は、一方の起立カフ53を形成し、インサートの下を包み込んでバックシート52を形成し、反対側を上方に包み込んでもう一方の起立カフ53を形成することができる。このラップアラウンド構造の例は、起立カフ53と、バックシート52と、を含む外側の液体を収容する面に沿ったシームを排除することにより、インサート50に改善された液体収容能力を提供することができる。この構造の別の例は、米国特許第4,808,178号に図示及び記載されている。
しかしながら、ある状況では、製造上の制約及び/又は経済的制約がこのような構造を阻む場合がある、あるいは、起立カフ53及びバックシート52を形成する材料は異なる特性を有するのが望ましい場合がある。例えば、用途によっては、起立カフ53が、依然として流体をはじき、かつ収容する傾向があり得るが、一般に、フィルムなどの実質的に液体不透過性の積層体よりも通気性の良い、近接して位置する疎水性繊維を含む不織布ウェブ材料で別の方法により形成される場合、起立カフ53が実質的に液体不透過性であることが必要がないと考えられる可能性がある。この場合、図3に示されるように、起立カフ53を形成する材料でインサートの下側にある長手方向角部の下を部分的にのみ包み込み、この材料を、最も外側の下側角部ではなく、インサートの下のシームで固定することによって、改善された強度及び液体収容特性を依然として付与することができる。この構成の一例は、米国特許出願番号第7,695,463号、詳細にはその図13と関連説明文に示され記載されている。
図6A〜6Hを参照し、本発明に記載されるタイプのインサートにおいて特に有益であり得る工場した排泄物収容機能のために、インサート50は、二重ガスケットシステムを含み得る。二重ガスケットシステムは、上記の弾性起立カフ53、及び外側カフ弾性部材177を含み、インサート50の長手方向側縁部182を画定する外側カフ174の双方を含み得る。外側カフ弾性部材177は、起立カフ53及びトップシート51の基部又は取り付けた近位部分を形成する材料、又は長手方向側縁部に沿ったトップシート51及びバックシート52を形成する材料、又は更に別個の外側カフ材料180の一部など、他の材料層の間に挟持、及び/又は封入されてもよい。
外側カフ弾性部材177は、バリアカフ弾性部材58a、58bと同じ又は異なる弾性材料から形成され、1つ以上の長手方向に向けられたストランド、バンド、ストリップなどの形態であり得る各外側カフ174内にあり得る。外側カフ弾性部材177は、製造中に予め歪ませた状態で構造内に設置されてもよく、それにより、製造が完了し材料が弛緩する際に、外側カフ弾性部材177が長手方向に収縮し、これらを収容する材料を部材177の近位の領域において長手方向にギャザリングさせる。ギャザリングした材料及び収容される弾性部材177は、弾性伸張及び収縮をもたらし、着用者の脚部の周囲でぴったりとフィットするガスケット構造を形成する、外側カフ174を形成する。
外側カフ弾性部材177は、取り付け部179の長手方向線のほぼ横方向外側に配置されてもよく、この長手方向線に沿って起立カフ53を形成する材料が片側でインサートに取り付けられ、もう一方はインサートから離れるように自由に延びている。外側カフ弾性材料を挟持又は封入する材料(例えば、トップシート51及びバックシート52を形成する材料)、又は起立カフ53及びトップシート51を形成する材料、及び/又は外側カフ174を別個に形成する材料180は、例えば、接着剤結合、熱結合、圧力結合、若しくはこれらの組み合わせを含む、任意の好適な手段によって長手方向経路に沿って、弾性部材177の近位で一緒に結合されて、これらを収容する材料内の比較的固定された横方向位置に弾性部材177を保持し得る。
図6A〜6Hの比較から明らかであるように、起立カフ53を形成する材料は、様々な構成で配置され得、重複している、又はしていない外側カフ174の一部を形成し得る。例えば、図6A〜6Dに示されるように、外側カフ174は、外側カフ弾性部材177を組み込むことによって、インサート50の長手方向側縁部に沿ってトップシート51及び/又はバックシート52を形成するウェブ材料から効果的に形成され得る。この構成は、製造効率、及び材料コストの調整のために望ましい場合がある。あるいは、図6E〜6Hに記載されるように、外側カフ174は、別個のウェブ材料180により形成されてもよく、これは、外側カフ弾性部材177を挟持又は封入し、インサートの他の材料に取り付けられて、その長手方向側縁部182を効果的に形成する。この構成は、例えば、快適性若しくは外観、又は更に材料コスト調節の目的のために、外側カフ材料の選択をより柔軟にするために望ましい場合があり、外側カフ174を形成するために使用される、選択される材料180は、バックシート52及び/又はトップシート51を形成する材料よりも安価であり得る。
記載のように、起立カフ53は、任意の好適なウェブ材料から形成され得るが、好ましくは、効果的に液体不透過性であり、一方で蒸気透過性である好適なウェブ材料から形成され、着用者の液体排泄物がインサート内に収容される一方でインサートが「呼吸」できるようになり、インサート内の過剰な水分(これは着用者の皮膚を過剰に水和し、おむつによる湿疹などの条件を助長する)が回避される。液体透過性トップシート51及び液体不透過性起立カフ53を接合する長手方向シームにおいて、液体排泄物が漏れる可能性を低減するために、接着剤材料の長手方向の、実質的に連続的な堆積が、起立カフ53を形成する材料と、バックシート52を形成する材料との間に含まれることが望ましい場合がある。起立カフ53が、これを形成するウェブ材料の近位縁部181が、取り付け線179の横方向外側に位置するように構成されるとき(例えば、図6A、6B、6C、6E、6G)、接着剤の堆積が、取り付け線179、又はその横方向外側に配置される。起立カフ53が、これを形成するウェブ材料の近位縁部181が、取り付け線179の横方向内側に位置するように構成されるとき(例えば、図6D、6F、6H)、接着剤の堆積が、取り付け線179、又はその横方向外側に配置される。このような接着剤の堆積は、起立カフ53を、トップシート51及びバックシート52を含むインサート構造に接着することと、トップシート51を形成する不織布ウェブ材料の繊維の間の間隔に浸透しこれを充填し、取り付け線179に沿って液体バリアをもたらすこととの両方に役立ち得る。
起立カフ53、及び別個の材料180で形成される場合(例えば、図6E〜6H)、外側カフ174は、上記の(又は上記にて参照として本明細書に組み込まれ、起立カフの記述として参照される)材料のいずれから形成され得、又は使用される二重脚部ガスケットシステム内に内側バリアを形成するために使用され得る、下記の材料のいずれかから形成され得る。
外側カフ174のガスケット構造は、インサート内から着用者の排泄物が漏れる可能性を低減するために、起立カフ53のガスケット構造を補強及び補完するために望ましい場合がある。
更なる実施例において、インサートは、統合二重脚部ガスケットシステム170を含むことがある。図6I、7A〜7D、及び8A〜8Pは、統合二重脚部ガスケットシステムの実施例の概略断面図を示す。統合二重脚部ガスケットシステム170は、内側バリアカフ折り返し縁部172、及び内側バリアカフ材料縁部173を含む、内側バリアカフ171を含み得る。統合二重脚部ガスケットシステム170は更に、外側カフ折り返し縁部175、及び外側カフ材料縁部176を含む、外側カフ174を更に含み得る。システムは、着用者の身体の周囲に、1つではなく、2つのガスケット構造をもたらし、これは排泄物収容機能を向上させ、外側カバーが着用者の排泄物により汚される可能性を低減し得る。加えて、システムは、比較的効率的な製造、及び材料の使用に役立ち得る。
一実施例において、統合二重脚部ガスケットシステム170は、ガスケット材料82の単一ウェブで形成されてもよい。(本明細書において、材料の「単一」ウェブから形成される構造とは、構造が、構造を通じて連続的である材料のウェブから形成され、すなわち、ウェブ材料のいくつかの切断、及び接合された部分から形成されるのではないことを意味する)材料の単一ウェブから形成される、統合二重脚部ガスケットシステムは、2つ以上のウェブ材料を有する実施例に対して、コスト面での利益をもたらし得る。更に、ガスケット材料の単一ウェブから形成される実施例は、ウェブ材料の2つ以上の部分を接合するために使用され得る、機械的結合から生じる孔を生じることなく形成され得るため、漏れを生じる可能性がより低くなることがある。また、材料の単一ウェブから形成される実施例は、見える結合部が少なくなるか、又はなくなるように製造され得るために、審美的により心地の良いものとなり得る。
一実施例において、統合二重脚部ガスケットシステム170は、内側バリアカフ折り返し縁部172、及び内側バリアカフ材料縁部173からなる、内側バリアカフ171を有してもよい。統合二重脚部ガスケットシステム170は更に、外側カフ折り返し縁部175、及び外側カフ材料縁部176を含む、外側カフ174を更に含み得る。一実施例において、材料のウェブは、外側カフ折り返し縁部175を形成するために横方向内側の上に折り返され、内側バリアカフ折り返し縁部172を形成するために横方向外側の上に折り返されてもよい。一実施例において、統合二重脚部ガスケットシステム170は、インサートの前方における横方向シーム69から、インサートの後方における横方向シーム69へと延びてもよく(図4参照)、前方横方向シーム69と後方横方向シーム69との間の長手方向位置において、内側バリアカフ折り返し縁部172と外側カフ折り返し縁部175との間で、トップシート51及び/又はバックシート52に接合されてもよい。一実施例において、外側カフ材料縁部176は、内側バリアカフ材料縁部173の横方向内側に配置されてもよい。
一実施例において、外側レッグカフ174は、外側カフ折り返し縁部175と、外側カフ材料縁部176との間の、横方向の配列に位置付けられた外側カフ弾性材料177を含んでもよく、外側レッグカフ174は任意により、少なくとも2つの外側カフ弾性材料177、少なくとも3つの弾性部材177、少なくとも4つの外側カフ弾性部材177、少なくとも5つの外側カフ弾性部材177、又は少なくとも6つの外側カフ弾性部材177を含み得る。一実施例において、外側カフ弾性部材177は、外側カフ折り返し縁部175と、内側バリアカフ材料縁部173との間に配置され得る。
一実施例において、内側バリアカフ171は、内側バリアカフ折り返し縁部172内のバリアカフ弾性部材178の配列を含んでもよく、内側バリアカフ171は任意により、少なくとも1つの弾性部材178、少なくとも2つのバリアカフ弾性部材178、少なくとも3つのバリアカフ弾性部材178、少なくとも4つのバリアカフ弾性部材178、又は少なくとも5つのバリアカフ弾性部材178を含み得る。一実施例において、バリアカフ弾性部材178は、内側バリアカフ折り返し縁部172と、外側カフ材料縁部176との間に配置されてもよい。
一実施例において、外側レッグカフ174は、内側バリアカフ171の弾性部材178よりも少なくとも1つ多い弾性部材177を含み得る。一実施例において、内側バリアカフ材料縁部173は、外側カフ材料縁部176の横方向外側にあり得る。
一実施例において、弾性部材177及び178は、一方の縁部から他方の縁部まで、横方向に少なくとも2mm、任意により少なくとも3mm、任意により少なくとも3.5mm、又は任意により少なくとも4mm離間していることがある。一実施例において、最外弾性部材177及び178は、外側カフ材料縁部176、及び内側バリアカフ材料縁部173から、少なくとも約2mm未満、任意により少なくとも約1.5mm未満、又は約1mm未満であり得る。
一実施例において、外側カフ弾性部材177は、内側バリアカフ材料縁部173と、外側カフ折り返し縁部175との間に位置し得る。一実施例において、バリアカフ弾性部材178は、外側カフ材料縁部176と、内側カフ折り返し縁部172との間に位置し得る。一実施例において、追加的な材料が、内側バリアカフ材料縁部173と、外側カフ材料縁部176との間に位置してもよく、このような材料は、トップシート51、バックシート52、コア71、又はシステム170の設計内に最適に位置付けられる他のいずれかの材料を含み得る。1つのこのような実施例が図7Aに示され、トップシート51は内側バリアカフ材料縁部173と、外側カフ材料縁部176との間に位置付けられる。図7B〜7Dは、追加的な実施例の概略断面図を示す。一実施例において、トップシート51は、内側カフ縁部171と、外側カフ縁部174との間に横方向に配置される。図7B〜7Dは、バックシート52、トップシート51、及びシステム170を一緒に固定してインサート構造を形成するために、結合部81が配置され得る、位置の例を示す。構成要素の結合部81(概略的に示される)は、各構成要素の機械的結合により、接着剤の堆積により、又はこれらの組み合わせにより形成され得る。接着剤の堆積はまた、液体収容の目的のために、構成要素が結合される位置における液体バリアとして機能し得る。統合二重脚部ガスケットシステム全体がトップシート51の上方に堆積される、図7Bに記載される実施例は、比較的効率的な製造のために役立つため、いくつかの状況において好まれる場合がある。図7Cに示される実施例は、各側においてシステム70の実質的な部分にわたって横方向に延びるバックシート52を有し、これは液体収容性を向上させるためにいくつかの状況において望ましい場合がある(バックシート52は液体不透過性である)。図7Dに示される実施例において、ガスケット材料82はバックシート82下部を包囲し、これは液体収容性を向上させ得る代替的構造である。図8A〜8Pは、トップシート51の構成の追加的な実施例の概略断面図を示す(トップシート51の下に配置される吸収性コア及びバックシートは示されない)。図8G及び8Hに示される実施例において、トップシート51はシステム170を形成する材料の同じ単一のウェブから形成されてもよく、穿孔されるか又は有孔であってもよい(トップシートから吸収性コアへと液体を通過させるために液体透過性を付与させるべく提案される)。あるいは、ウェブは、本来液体透過性であってもよく、液体不透過性層、又は液体不透過性を付与する処理が、ガスケットシステム170を形成するウェブの一部に加えられてもよい。
一実施例において、統合二重脚部ガスケットシステム170は、内側バリアカフ折り返し縁部172、及び内側バリアカフ材料縁部173を有する、内側バリアカフ171を有してもよい。統合二重脚部ガスケットシステム170は更に、外側カフ折り返し縁部175、及び外側カフ材料縁部176を有する、外側カフ174を更に含み得る。統合二重脚部ガスケットシステムは、内側バリアカフ171を含む第1材料、及び外側カフ174を含む第2材料を含んでもよい。任意の適当な接合手段により、第1の材料及び第2の材料を重なり合わせて、それぞれの材料の長手方向縁部に沿って接合してもよい。一実施例において、材料のウェブは、外側カフ折り返し縁部175を形成するために横方向内側の上に折り返され、内側バリアカフ折り返し縁部172を形成するために横方向外側の上に折り返されてもよい。一実施例において、外側カフ174の近位縁部は隣接していてもよい。一実施例において、外側カフ174の近位縁部は、約2mm超、約4mm超、約6mm超、約10mm超で離間していてもよい。一実施例において、カフの近位材料縁部は両方とも内側バリアカフに結合され得る。一実施例において、外側カフ174の近位材料縁部の一方のみが、内側バリアカフに結合される。一実施例において、外側カフの近位材料縁部は、いずれかの好適な結合機構により一緒に保持されてもよい。
一実施例において、統合二重脚部ガスケットシステムは、バックシートの長手方向縁部の横方内側に、約10mm、任意により約20mm、又は任意により約30mm離間していてもよい。別の実施例において、シャーシの横方向外側縁部は、外側レッグカフの横方向縁部により画定され得る。別の実施例では、バックシート及び高分子フィルムは、約10mm、必要に応じて約20mm、必要に応じて約30mm、必要に応じて約40mm、外側カフの縁部の横方向内側に離間され得る。
一実施例において、内側バリアカフ171の高さは、少なくとも約30mm、少なくとも約32mm、少なくとも約35mm、又は少なくとも約38mmであり得る。一実施例において、外側レッグカフ174の高さは、少なくとも約23mm、少なくとも約25mm、少なくとも約27mm、又は少なくとも約30mmであり得る。内側バリアカフの高さは、内側バリアカフ折り返し縁部172から、内側バリアカフ材料縁部を超える材料への第1接続点まで測定される。外側カフの高さは、外側カフの折り返し縁部175から内側カフが有する内側カフの材料縁部を超えた材料への第1接続点まで測定される。したがって、内側カフ及び外側カフは、それらの対応する折り畳まれた縁部から、内側バリアカフが内側バリアカフ材料縁部を越えた第1の材料に接続される点まで、測定される。
統合二重脚部ガス化ケットシステム170の1つの利益として、カフ構造を形成するために実質的に液体不透過性の材料が使用されるとき、バックシートのポリマーフィルム構成層が狭くされるか、場合によっては完全に排除され得、フィルム材料の使用量が減る可能性をもたらし、よってより費用効果の高い設計がもたらされる。高信頼性の加工を行う接着剤技術を使用することによって、より信頼性の高い性能が得られ、実質的に液体不透過性なシールが作られる。この技術は、重複する密閉部に対する必要性を低減することにより、フィルム層の狭化は、吸収性コアよりも若干広くする程度の狭化でよいことを可能する。
ガスケットカフ171、174は、実質的に非弾性であってもよく、又は弾性的に延伸性であって、着用者の脚部に動的に適合してもよい。ガスケットカフ170、174はそれぞれ、トップシート51、バックシート52、又はインサート50の形成に使用される他の任意の好適な基材へと、その端部において動作可能に接合される、1つ以上の弾性部材177、及び178(弾性ストランドなど)を含み得る。好適なガスケットカフ構成が、米国特許第3,860,003号に更に記載される。
内側バリアカフ171は、インサート50の長手方向長さ全体、又はシーム69の間のその長さ全体若しくは実質的全体に及ぶことがある(図4)。内側バリアカフ171は、1つ以上の弾性部材178(例えば、弾性ストランド)を備えるフラップを形成し得る。内側バリアカフ171は、インサート50を形成する既存の材料又は要素の連続的な延長部から形成され得る。
インサートはまた、米国特許出願公開番号第2012/0277713号、及び同第2012/0277702号に記載される、カフ構造(及びこれらを形成する材料)のいずれかを備えてもよい。
インサートの非対称性
図4を参照し、インサート50は、その長手方向長さを分割するインサート横方向軸70を有してもよい。インサート50は、インサート横方向軸70に対して非対称である構造を有してもよい。この説明を目的として、インサートに関して使用するとき、「非対称な」及び「非対称」とは、インサート横方向軸70の片側の特徴、幾何学的形状(例えば、形)、材料及び/又は構成体が、インサート横方向軸70の反対側のそれらと、いくつかの点で実質的に異なることを意味する。そのような非対称な構成体は、着用可能吸収性物品10の収容/吸収性能、快適性、フィット及び/若しくは外観を改善するために、材料の使用を節約するために、並びに/又は処理可能な廃棄物の量を低減するために、意図される着用者の前側と後側で異なる身体特徴及び機能(すなわち、体輪郭、排出器官及び排出機能)に適合するように設計されたインサート50の様々な特徴を有することによりもたらされる。「非対称な」及び「非対称」は、純粋に審美的な色合い又は表面装飾;外側カバーの締結(例えば本明細書に記載の締結要素);ユーザーがインサートを把持する(例えば本明細書に記載の把持構造体);外側カバー内でインサートの向きを定めるための印(例えば本明細書に記載の向きの印)の目的だけのため、又は着用可能吸収性物品10の性能、快適性、フィット及び/若しくは物理的外観に影響を与えるための、材料の使用を節約するための、並びに/又は処理可能な廃棄物の量を低減するための、意図される着用者の前側と後側で異なる身体特徴及び機能に実質的に関連しない他の目的のために、インサート上に含まれる場合がある特徴に起因するインサート横方向軸70に対する違いを指さない。
図4を参照し、インサート50は、その長手方向長さを分割するインサート横方向軸70を有してもよい。インサート50は、インサート横方向軸70に対して非対称である構造を有してもよい。この説明を目的として、インサートに関して使用するとき、「非対称な」及び「非対称」とは、インサート横方向軸70の片側の特徴、幾何学的形状(例えば、形)、材料及び/又は構成体が、インサート横方向軸70の反対側のそれらと、いくつかの点で実質的に異なることを意味する。そのような非対称な構成体は、着用可能吸収性物品10の収容/吸収性能、快適性、フィット及び/若しくは外観を改善するために、材料の使用を節約するために、並びに/又は処理可能な廃棄物の量を低減するために、意図される着用者の前側と後側で異なる身体特徴及び機能(すなわち、体輪郭、排出器官及び排出機能)に適合するように設計されたインサート50の様々な特徴を有することによりもたらされる。「非対称な」及び「非対称」は、純粋に審美的な色合い又は表面装飾;外側カバーの締結(例えば本明細書に記載の締結要素);ユーザーがインサートを把持する(例えば本明細書に記載の把持構造体);外側カバー内でインサートの向きを定めるための印(例えば本明細書に記載の向きの印)の目的だけのため、又は着用可能吸収性物品10の性能、快適性、フィット及び/若しくは物理的外観に影響を与えるための、材料の使用を節約するための、並びに/又は処理可能な廃棄物の量を低減するための、意図される着用者の前側と後側で異なる身体特徴及び機能に実質的に関連しない他の目的のために、インサート上に含まれる場合がある特徴に起因するインサート横方向軸70に対する違いを指さない。
一例として、図4に示されるように、トップシート51は、そこを通る1つ以上の開口63を、主に股部区域及び/又は後方区域55内に有してもよい。開口部63は、液体又は低粘度の糞便物質を、トップシート51を貫通して、そのような開口を有さない場合よりも迅速に、これを吸収性コア71の吸収性材料に到達させ、インサート50の液状の糞便の吸収及び収容能力を向上させることができる。
別の例では、例えば、米国特許出願第8,016,803号、同第7,771,406号、及び同第7,771,408号に記載のような1つ以上のポケット、スペーサー、低粘度の糞便管理要素、張設された伸縮性トップシート内の開口部などを含む、糞便管理機能がインサート50の後部に配置されてもよい。したがって、トップシート51は、後方区域内に1つ以上の比較的大きな開口を備えて、固形物又は高粘度の排泄物を制限なく又は比較的制限が少なくそこを通して移動させてもよい。開口の寸法は、所望の糞便封入性能を達成する上で重要であり得る。開口が小さすぎる場合、排出点と開口位置との位置合わせがうまくいかないのが原因で、又は糞塊が開口より大きな寸法を有するのが原因で、排泄物が開口を通過しない可能性がある。しかしながら、開口が大きすぎる場合、収容された排泄物からの「再湿潤」にさらされる可能性がある皮膚面積が大きくなる。開口部は、約10cm2〜約50cm2、特に、指定される範囲内の0.1cm2ごとの全ての値、及びその内部に形成される全ての範囲の、面積を有し得る。いくつかの状況において、開口部は、約15cm2〜35cm2、特に、指定される範囲内の0.1cm2ごとの全ての値、及びその内部に形成される全ての範囲の、面積を有することが望ましい場合がある。
インサートの吸収性コア71は、非対称性を有していてもよい(吸収性コアの非対称性)。吸収性コアの非対称性は、前側と後側で異なる着用者の生体構造の特徴及び機能に従って、吸収性コア71の特定の材料及び特徴をそれらが最も必要とされる及び/又は最も有効である場所に位置付けるための、吸収性コア71内の材料及び特徴の配列によってもたらされてもよい。
例えば、図5Aと図5B、図5Cと図5D、及び図5Eと図5Fをそれぞれ比較することによって理解され得るように、インサート50の後方区域55の全て又は一部分は、獲得/分配材料65を含むが、前方領域54と比べて貯蔵材料66が少ないか含まなくてもよい。この特定の吸収性コアの非対称によって、貯蔵材料66は、着用されたときに主に着用可能吸収性物品10の前側に位置付けられることができる。これは、インサートの尿貯蔵能力の優位な割合を着用者の尿排出点の近くに提供して、漏れの可能性を低減し、かつ、特に貯蔵材料66が液体を吸収して膨張する際の潜在的な不快感並びに/又は外観の悪い寸法及び嵩を、着用者の脚の間又は臀部領域から除去することができる。更に、この特定の非対称は、貯蔵材料66を、実質的にインサート50全体に沿ってではなくインサート50の一部分のみに位置付けることによって、使用する貯蔵材料66の量の節約をもたらす。米国特許第6,278,037号に開示されているティーバッグ遠心能力テストで測定した場合、吸収性コア71の前方領域の液体貯蔵能力は、吸収性コア71の後方区域の液体貯蔵能力よりも高くてもよい。吸収性コア71の前方領域54の液体貯蔵能力は、後方区域55の液体貯蔵能力よりも、少なくとも約10%、20%、50%、又は更には100%以上高くてもよい。そのような構成では、前方領域54及び後方区域55の両方に位置付けられる獲得/分配材料65は、液体(通常は、尿)を獲得し、主に前方領域54内に位置付けられる貯蔵材料66にそれを移動させるように機能することができる。あるいは、又は更に、インサート50の前方区域54内の獲得システム又は構成要素材料の面積及び/若しくは坪量は、後方区域55のそれより、少なくとも約10%、20%、50%、又は更には100%以上大きくてもよい。あるいは、又は更に、吸収性コア71の表面積、断面積及び/又は横方向幅は、後方区域55と比べて前方区域54の方が大きくてもよい。例えば、吸収性コア71の表面積、断面積及び/又は横方向幅は、吸収性コア71の前方領域54内に存在するより大きな割合の獲得/分配及び/又は貯蔵材料に適合するために、後方区域55と比べて前方領域54の方が大きくてもよい。
図5A、図5C及び図5Eを参照すると、他の例では、前方区域54の吸収性材料66は、それぞれ、獲得/分配材料65内に分散されてもよく(図5A)、獲得/分配材料65と流体連通する独立した液体透性過構造体若しくはエンベロープ67内に収容されてもよく(図5C);又は保持材料68の接着性マトリックスの上若しくはその中に分散されて、獲得/分配材料65と流体連通してもよい(図5E)。逆に、後方区域55は、獲得/分配材料65を主に含むが、前方区域54と比較して貯蔵材料66がより少ない、又は全くない場合がある(図5B、5D、5F)。前方区域54内の材料はまた、米国特許出願公開番号第2008/0312617号、同第2008/0312618号、同第2008/0312628号、同第2008/0312619号、同第2008/0312620号、同第2008/0312621号、同第2008/0312622号、同第2008/0312625号、同第2008/0312624、及び米国特許番号第8,017,827号の1つ以上に記載される構成に従って配置され得、後方区域55において異なる構成を備える。
別の例では、図5Cに示されるように、貯蔵材料66及び獲得/分配材料65は、吸収性コア71の異なる別個の層を占有してもよい。ある状況では、獲得/分配材料65を含む層の表面積(すなわち、図4に示される平らにされたインサートに関する平面図の表面積)を、貯蔵材料66を含む層よりも大きくするのが望ましくあり得る(又はその逆)。例えば、獲得/分配材料65を含む層が、前方領域54内にインサートを横切って大きな表面積を有するように形成される場合、前方領域54内のより多くの量の獲得/分配材料65に空隙を提供するのに役立つことができる。このことは、前方領域54に向けて放出された比較的大量な尿の流出を迅速に吸収しかつ分配するためのより大きな収容力を前方領域54に付与することができ、これは、例えば、年齢のより高い男の乳児及び幼児用の着用可能吸収性物品にとって望ましくあり得、インサート50の収容能力を高めることができる。
しかしながら、別の例では、例えば新生児及び幼い乳児などでは、尿の大量の流出は予想されないが、比較的相当量の液体又は低粘度の糞便物質が予想される。したがって、この群の意図される着用者用の着用可能な吸収性物品は、大きな表面積を占める大きな寸法の獲得/分配層を、インサート50の後方区域55に有してもよい。このことは、後方区域55に向けて放出された液体の流出又は低粘度の糞便物質を迅速に吸収するためのより大きな収容力を後方区域に付与して、インサート50の収容能力を高めることができる。
前方区域54と後方区域55との間の差はまた、睡眠時用インサートの目的で含められてもよい。起きている間に使用するように設計されたインサートは、上記のように、その液体貯蔵能力の優位な割合を前方区域54内に有していてもよい一方で、例えば、幼い乳児が睡眠中に使用するように設計されたインサートは、流体排出物が重力の影響で流れる場所に貯蔵能力の優位な割合を位置付けることによって仰向けに眠る乳児に適合するために、その液体貯蔵能力の優位な割合を後方区域55内に有していてもよい。
インサート50はまた、非対称な全体的形状/バックシートを有していてもよい。例えば、図4に示されるように平らにした状態で見て、インサート50は、インサート横方向軸70の片側に、反対側より大きな表面積を占めてもよい。このことは、バックシート材料の使用中の快適性、身体被覆、外観、性能及び/又は節約の目的で有用であり得る。例えば、貯蔵材料66の優位な割合を含むと共に、インサート50の前方領域54は、貯蔵材料66を収容するためのインサート50内の大きな空隙に関連して、大きな表面積を占有してもよく、例えば、うつ伏せで眠る着用者の夜間の吸収及び収容能力を改善し、特に吸収性材料が液体を吸収して膨張する際に、インサートが平らな状態を維持できるようにする。そのような大きな表面積は、インサート横方向軸70の反対側で後方区域55が占める表面積よりも、インサート横方向軸70の片側で大きくてもよい。
インサート50はまた、外側カバー20の股部区域26にあるエリア内に狭い領域を有してもよい。股部区域26内の狭窄部は、脚部の間の寸法及び嵩を排除することにより着用者の快適性を向上させ、より下着様のフィットをもたらすのに役立つことがある。外側カバー20はまた、同じ又は同様の利益を達成するために、股部区域内に狭い区域を有してもよい。図2Bを参照すると、股部区域のこの狭まりは、インサート50が限られた量の吸収性材料をその中に有しかつ限られた幅を有することで、外側カバー20の股部区域26の空隙の収容力を超えて膨張しないのを確実にすることによって、外側カバー20の股部区域26が、インサート50の横方向に中心合わせされた位置を収容しかつ維持しやすくなるように機能することができる。そのような狭窄は、例えば、インサート50の後方部分55へと続いて、全体的形状/バックシートの非対称を作り出すことができる。一実施形態において、インサートは、砂時計の形状を有してもよく、全ての縁部が任意により丸い。このような形状のインサートは、インサートの股部のフィットを改善し得る。
インサート50はまた、上記されたものと同じ、関連した、又はその他の目的に貢献するために、他の方法でインサート横方向軸70に対して非対称であってもよい。
したがって、インサート横方向軸70に対するインサートの非対称性は、ただ1つの前方区域54とただ1つの後方区域55とを有するようなインサート50の設計及び構成の結果であること、すなわち、インサート50の意図されるフィット、快適性、性能及び外観が完全に実現されるとしたら、前方区域及び後方区域は相互に交換可能でないことが理解される。
パンツの場合、インサートは、インサート横方向軸70にわたって対称であり得る。
把持機構、除去及び廃棄補助部
図2H、2R、2T、2V、2Y、3及び図4を参照すると、インサート50はまた、個別の前方ユーザー把持構造体59及び後方ユーザー把持構造体61を有してもよい。ユーザー把持構造体59、61は、ユーザーがインサート50をその各端部近傍で迅速かつ容易に把持できるようにするために提供され得る。
図2H、2R、2T、2V、2Y、3及び図4を参照すると、インサート50はまた、個別の前方ユーザー把持構造体59及び後方ユーザー把持構造体61を有してもよい。ユーザー把持構造体59、61は、ユーザーがインサート50をその各端部近傍で迅速かつ容易に把持できるようにするために提供され得る。
図示され及び/又は提案される把持構造体は、ユーザーがインサート50をより迅速に把持し、かつ図3に示されるのと同様の収縮位置から、図4に示されるのと同様の拡張位置まで伸張できるようにすることができ、これは、インサート50を外側カバー20の中に設置するために望ましくあり得る。図示のように、ユーザー把持構造体59、61がインサート50の各端部に近接して中心合わせされると、これは、以下により詳細に記載される各中心合わせされた締結具構成要素対を同じ場所に配置するための視覚的補助をユーザーに提供することもできる。
更に、ユーザー把持構造体59、61は、ユーザーがインサート50をそれぞれの末端部で迅速かつ容易に把持できるようにするのに役立つ可能性があり、このそれぞれの末端部は、着用者の身体の排泄点からの距離により、インサート50の交換が必要又は望ましくなったときに汚れにくい。したがって、ユーザーは、汚れたインサート50を外側カバー20から取り外すときに、着用者の排出物がユーザーの手と接触するのをうまく回避できるようになり得る。図2Yに示されるように、インサート角部付近に横方向に延びる把持構造59を有する構造は、汚れたインサート50を外部カバー20から除去する際に、ユーザーの点が汚れるのを防ぐことを可能にし、ユーザーが廃棄のために汚れたインサート50を折るか又は巻くことを更に可能にし得る。
一実施形態において、図2H及び2Yに示される例を参照すると、ある状況では、インサート50上に2つ以上の把持構造体59を含むのが望ましくあり得る。これは、図2H及び2Yに示されるような、2つ以上の締結具構成要素56がインサート50の端部上に配置されている例において有用であると考えることができる。このような状況では、各締結要素56に関連付けられ、かつ近接した独立した把持構造体59を有することによって、ユーザーは、適切に同じ場所に配置及び/又は位置合わせされた締結要素59、33を用いて、インサート50をより簡単に正確に外側カバー20内に位置付ける及び設置するように、インサート50の一部分を操作することができる。外側カバー20からインサート50を取り外すことが必要な場合に、締結要素の分離をもたらすのに必要な場所にユーザーの牽引力を局地化又は集中させることによって、ユーザーが対の締結要素33から締結要素56をより簡単に引き離して、それらを分離させることができるようにすることも可能である。
ユーザー把持構造体59、61は、図2H、2R、2T、2V、2Y、3及び4に示されるようなタブ状拡張部を有してもよく、インサート50が外側カバー20内に設置されるときに自由端は外側カバー20に取り付けられておらず、容易に把持可能である。ユーザー把持構造59、61はまた、異なる形状を有し得る。非限定的な例として、ユーザー把持構造体は、インサート50の末端部から延びるループ様拡張部分、インサート50の末端部近くを貫通する指穴、インサートの横方向中心線70に向かい合う開口部を有するポケット、及びインサート50をその末端部に近接する位置で把持及び引っ張りやすくするその他の構造体、の形状をとることができる。
更に、把持構造体59、61は、ユーザーがインサート50をしっかりと把握しかつ引っ張りやすくするために、高い摩擦係数(例えば、少なくとも約0.5)を有する材料、弾性的な圧縮性材料、及び/又は三次元レリーフを有する表面で形成されてもよい。
把持構造59、61はまた、インサート50又は外側カバー20の対応する端部の上、又は下で、インサート50の横方向中心線70の方に折り返され得るように、構成又は適合され得る。このことは、把持構造体を他の材料の背後に隠して、排泄物による汚れから把持構造体を保護する役割を果たし得る。あるいは、又は加えて、ユーザーの更なる利便性、及びパンツを引き上げる際の容易性をもたらし得る。
図2Y及び3に示されるように、把持構造59、61は、端部支持補強材60、62(以下で更に記載される)を形成する材料の長手方向、横方向又は他の延長部の形態であり得る。
図20〜2Pを参照し、インサート50が把持構造を含まない場合、取り付けゾーン32及び33は、内部に凹みを画定し、ユーザーがインサート50の端部を把持し、これを外側カバー20から取り外せるようにする。図2Q及び2Rを参照し、インサート50が把持構造59、61を含む場合、取り付けゾーン32及び33はこれらの凹部を画定しないことがある。
図3を更に参照し、インサート50はまた、汚れたインサート50を外側カバー20から除去した後の良好な処理及び、廃棄の利便性のために、インサート50を折り畳まれるか巻かれた構成に保持するように構成された、廃棄補助部81を含み得る。図3に示されるように、廃棄補助部81は、取り外し可能/再締結可能なテープのストリップの形態であり得る。汚れたインサート50を外側カバー20から取り除く際、ユーザーは、これをバックシート52が外側を向くようにして長手方向に折り畳むか、又は巻くことができ、その後テープ型の廃棄補助部81をバックシート52へと持ち上げて再締結し、インサート50が折り畳まれるか、又は巻かれた状況にあることを確実にする。トップシート51を内側、バックシート52を外側にした状態で、インサート50を折り畳まれるか巻かれた状態に保持するように機能する、他の形態の廃棄補助部が使用され得る。
インサート/外側カバー取り付けゾーン/締結構成要素;向きの印;他の可能な特徴
図2B、3、及び4を参照し、先に記載されたように、外側カバー20は、上部に配置された前方取り付けゾーン33及び/又は後方取り付けゾーン32などの、1つ以上のインサート取り付けゾーンを有し得る。インサート50は、インサート上に配置された前方締結具構成要素56、及び/又は後方締結具構成要素57を有してもよい。インサート50上の各前側及び/又は後方締結要素56、57は、外側カバー20上に配置された対応の前方取り付けゾーン33、及び/又は後方取り付けゾーン32との締結を可能にするように協働するよう選択及び/又は適合され得る。
図2B、3、及び4を参照し、先に記載されたように、外側カバー20は、上部に配置された前方取り付けゾーン33及び/又は後方取り付けゾーン32などの、1つ以上のインサート取り付けゾーンを有し得る。インサート50は、インサート上に配置された前方締結具構成要素56、及び/又は後方締結具構成要素57を有してもよい。インサート50上の各前側及び/又は後方締結要素56、57は、外側カバー20上に配置された対応の前方取り付けゾーン33、及び/又は後方取り付けゾーン32との締結を可能にするように協働するよう選択及び/又は適合され得る。
インサートは、外側カバーに取り付けられた領域の一部又は全部に塗布された1つ以上の接着剤を有し得る。パンツに関し、接着剤は、インサートが製品仕様中に縁部において折り返されないことを確実にするため、インサートの縁部に塗布されてもよい。あるいは、又は加えて、インサート縁部の補強など、縁部の折り返しを防ぐための手段がもたらされてもよい。
締結位置のタイプ、位置、及び位置決め
一例を挙げれば、インサート50の各前方締結要素56、及び後方締結要素57と、外側カバー20上の対応の前方取り付けゾーン33、及び後方取り付けゾーン32との締結を可能にするために、対応の締結対56、33及び57、32は協働締結要素を有することができる。好適な面締結具式締結システムの例は、Velcro Industries B.V.の製品であるVELCROシステムであり、このシステムの構成要素は、Velcro USA,Inc.(Manchester,New Hampshire)から入手可能である。フック・ループ締結システムは特定の利点を提供する。個々のフック・ループ構成要素はシート状で供給されるので、これらシート状の要素を適切な形状のパッチに切断することができ、このパッチを、接着剤結合、機械的結合、超音波接合、縫合、縫製、縁かがり、縁取り等の様々な手段で、布又は不織布基材に固定することができる。対応のフック・ループパッチを締結具構成要素として使用する場合、締結は、締結具構成要素を対面接触させて置き、ゆるい圧力を加えるだけで達成されるので、比較的容易な締結、ユーザーにとっての容易さ及び便宜(例えば、ボタンとボタン穴といった締結具構成要素と比較して)は、もたらされるいくつかの利点のうちの1つである。
一例を挙げれば、インサート50の各前方締結要素56、及び後方締結要素57と、外側カバー20上の対応の前方取り付けゾーン33、及び後方取り付けゾーン32との締結を可能にするために、対応の締結対56、33及び57、32は協働締結要素を有することができる。好適な面締結具式締結システムの例は、Velcro Industries B.V.の製品であるVELCROシステムであり、このシステムの構成要素は、Velcro USA,Inc.(Manchester,New Hampshire)から入手可能である。フック・ループ締結システムは特定の利点を提供する。個々のフック・ループ構成要素はシート状で供給されるので、これらシート状の要素を適切な形状のパッチに切断することができ、このパッチを、接着剤結合、機械的結合、超音波接合、縫合、縫製、縁かがり、縁取り等の様々な手段で、布又は不織布基材に固定することができる。対応のフック・ループパッチを締結具構成要素として使用する場合、締結は、締結具構成要素を対面接触させて置き、ゆるい圧力を加えるだけで達成されるので、比較的容易な締結、ユーザーにとっての容易さ及び便宜(例えば、ボタンとボタン穴といった締結具構成要素と比較して)は、もたらされるいくつかの利点のうちの1つである。
一部のタイプのフック構成要素は、ある状況では、意図される対応するループ要素以外の様々な材料に望ましくなく引っかかる又はからみつく傾向があり得るが、現在入手可能である殆どのタイプのループ要素は、この傾向を有さない。したがって、ある状況では、フック構成要素のパッチが取り付けゾーン33、32の一方又は両方を形成し、ループ構成要素のパッチがインサート締結構成要素56、57の一方又は両方を形成するのが望ましくあり得る。この構成は、外側カバー20上に引っかからない取り付けゾーン構成要素を配置する。これは、外側カバー20が再利用可能となるように設計されている場合などある状況において望ましくあり得、外側カバー20上の取り付けゾーンが外側カバー20の他の部分に、又は、外側カバー20と一緒に保管又は洗濯される衣類物品などの他の物品に、望ましくなく引っかかる可能性を低減する。
しかしながら、締結対56、33及び57、32は、フック・ループ締結システムの対応の要素を必ずしも有する必要はなく、2つの要素からなる締結システムの対応の要素を必ずしも有する必要はない。むしろ、締結システムは、1つの締結要素しか必要としなくてもよく、又は他のタイプの締結要素を使用してもよい。使用する締結要素は、インサート50又はその一部分と係合する、これを固定する、及び別の方法で保持するように適合されてもよい。外側カバー20上の取り付けゾーンには、接着剤のパッチ;比較的高い摩擦係数の領域を有する構造体;ポケット;フラップ;ストラップ;あるいはその他の捕捉、保持及び/又は固定表面、デバイス、又は構造体を挙げることができる。したがって、一例である図2Cを参照すると、外側カバー20の内側は、外側カバー20の内側表面25上に又は内側表面25に沿って位置付けられた1つ以上のポケット構造体32a、33aを、例えば、前方腰部区域27又は後方腰部区域28内に有してもよい。このようなポケット構造体は、(立位姿勢の着用者に対して、及び図2Bに対して)下方及び上方を向く開口部を有してもよい。ポケット構造体は、例えば、インサート50の前方区域54の前縁部及び一部分を受容、嵌合及び捕捉するように構成されてもよい。ポケット構造体32a、33aは、横方向軸45と向かい合う開口部を有してもよく、インサート50の末端部はその中に挿入されかつそれによって保持される。別の方法としては、ポケット構造体は、横方向軸45とは反対側を向く開口部を有してもよく、それにより、インサート50の末端部はその中に挿入されかつそれによって保持され、次にインサート50はかかる開口部の上に横方向軸45に向かって折り返されることができる。図2Dを参照すると、別の例では、インサート50の角部がポケットの中に挿入されかつ保持されるように位置決めされた1つ以上のポケット32b、33bが、外側カバー20の内側表面25の前方腰部区域27及び/又は後方腰部区域28に設けられてもよい。このようなポケットは材料の縁部32c、33cの縁部により画定される対応する開口部を有してもよく、これらの縁部は、横方向及び長手方向軸の両方に対して約0〜90°、更に好ましくは約30°〜60°(特に、指定される範囲内の1°ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)を形成する。このような締結具構成要素の1つ以上は、外側カバー20の前方腰部区域27及びインサート50の前方区域に配置された他の締結具構成要素の代わりに、これらに加えて、又はこれらと組み合わされて設けられてもよい。一実施例として、外側カバー20は、後方取り付けゾーン32を形成するループ要素のパッチ(図2B参照)と一緒に、前方区域27内にポケット構造体33a(図2C参照)を有してもよい。このような構造体、及びフックのパッチを締結要素57として有する適切に適合されたインサート50を使ってインサートを設置するために、ユーザーは、インサート50の前縁部をポケット構造体33aに挿入し、次に、取り付けゾーン32を締結構成要素57に係合させることによって、インサート50の後方部分を外側カバー20の後方腰部区域28の中に締結することができる。
別の例において、取り付けゾーン32、33はそれぞれフック要素のパッチであってもよく、一方で締結具構成要素56、57は、単に、そのようなフック要素によって取り付け可能に係合可能であるように適合された織布又は不織布材料で形成された表面であってもよい。更なる別の例において、締結構成要素56、57はそれぞれフック構成要素のパッチであってもよく、一方で取り付けゾーン32、33は、単に、そのようなフック構成要素によって取り付け可能に係合可能とされるのに好適な、又は取り付け可能に係合可能であるように適合された織布又は不織布材料で形成された表面であってもよい。
また、取り付けゾーン/締結構成要素対56、33、及び57、32の対応する構成要素を含む、いずれかの形態の締結構成要素は、インサート50、又は外側カバー20のいずれかの上に配置されてもよい。例えば、フックパッチがインサート50又は外側カバー20のどちらかの上に配置され、協働するループパッチがインサート50又は外側カバー20のもう一方の上に配置されてもよい。
外側カバー20上の取り付けゾーン32などの取り付けゾーンは、固定バンド38又は対角線上の固定バンド38aなど、固定システムの少なくとも一部に取り付けられるか、又は接続されてもよい。これは、上で引用した1つ以上の特許出願の、固定バンドの説明において記載されているように、利点の1つとして、吸収又は収容された排出物の重量によって生じる構造負荷の分布をもたらすことができる。
一実施形態において、図2U及び2Vを参照し、取り付けゾーンは、例えば、図2Uに例示される形態を取りうる。取り付けゾーンは、前方取り付けゾーン33’、後方取り付けゾーン32’、及び中央取り付けゾーン43’を有してもよい。取り付けゾーンは、その長さに関して連続的であっても、又は非連続的であってもよい。図2Uに例示される取り付けゾーンを設けることにより、インサート50は、インサート50上の締結構成要素56、77、及び57により、外側カバー20に対して容易に係合及び調節することができる。他の実施形態において、いずれかの好適な数の締結講師要素が、インサート上に設けられてもよく、好適な形状の取り付けゾーンが、外側カバー20上に設けられてもよい。中央取り付けゾーン43’及び締結構成要素77による、図2U及び2Vの代表的な実施形態により、インサート50が中央区域に支持される。図2Sを参照し、外側カバー20上の別の中央取り付けゾーン43が例示される。図2Sの外側カバー20は、例えば、図2Tのインサート50、又は図2Vのインサート50とともに使用され、インサートの中央区域に支持をもたらし得る。図2V1を参照し、外側カバー20上の別の中央取り付けゾーン43’’が例示される。取り付けゾーンはまた、前方取り付けゾーン33’’及び後方取り付けゾーン32’’を含む。図2V2に例示されるインサート50は、例えば、図2Sの2V2の外側カバー20と共に使用するための締結構成要素77’を開示する。外側カバー20及びインサート50の組み合わせは、その中央区行きのインサート50に支持をもたらす。図2V1及び2V2の外側カバー20上の取り付けゾーン、及び/又はインサート50上の締結構成要素は、連続的、又は非連続的であってもよく、かつ依然として、インサート50が外側カバーに取り付けられる際に、インサート50の中央区域を支持する同じ利益を達成する。
締結位置は、例えば、インサート50の4つの角部のそれぞれと、外側カバー20上のこれに対応する位置に、並びに、適切に選択され、かつ配置された締結要素によって生じるインサート50及び外側カバー20に沿った他の位置にも、複数箇所で配置されてもよい。例えば、締結構成要素は、インサート50の前方区域54及び/又は後方区域55内のインサート50の端部に近い長手方向側部に沿って配置されてもよい。締結具構成要素は、インサート50の縁部に隣接して配置されてもよく、又は縁部の横方向及び長手方向内側に配置されてもよい。例えば、締結具構成要素は、インサート50のいずれか又は全ての縁部から少なくとも1、2、又は3cmの位置に配置されてもよい。特定の実施形態では、少なくとも1つの締結要素が、インサート50の横方向又は長手方向縁部から、又はその両方から、少なくともインサート50の幅の4分の1に等しい距離の位置に配置される。一実施形態において、締結構成要素は、インサート50の長手方向軸の少なくとも1/5の長さに沿って配置され得る。
締結構成要素は、衣類に面する表面上に材料を担持する接着剤、感圧接着剤、又は凝集剤材料のパッチ若しくはストリップの形態を有してもよく、ないしは別の方法により、接着剤、感圧接着剤又は凝集剤材料から形成され得る。パッチ又はストリップは、インサート50の衣類に面する表面の約20%、50%、75%、又は更に実質的に全てを被覆することができる。このようなパッチ又はストリップは、インサート50の衣類に面する表面の少なくとも一部に固定され、かつこれを被覆してもよく、かつ任意により、ユーザーがインサート50を設置する準備ができるまで、貯蔵及び輸送中に接着剤/粘着剤を保存し、汚染及び意図しない接着を防ぐか、又は少なくとも抑制するために剥離紙により被覆されてもよい。ユーザーが外側カバー20内へのインサート50の挿入に備えると、ユーザーは剥離紙を剥離し、それによって接着剤/凝集剤を露出して、外側カバー20内にインサート50を接着させるように機能するべく利用可能にする。接着剤又は凝集剤を含む締結具構成要素は一端又は両端において、インサート50上の、本明細書において記載される他の種類の締結具構成要素と、締結構成において組み合わされてもよく、又はインサート50の一端が1つ以上の接着剤又は凝集剤タイプの締結具構成要素を有してもよく、かつインサート50の他端が、本明細書において記載される1つ以上の他の種類の締結具構成要素を有してもよい。
取り付けゾーン/締結構成要素対56、33及び57、32のいずれかといった締結システムは、図示のように、前方/前方及び/又は後方/後部端部/領域のそれぞれあるいはいずれかの近くに、単一化され、横方向で中心に合わせ、かつ局所化された締結位置を形成してもよい。図2B及び図3に示される、挿入端部の一方又は両方において、インサート50及び外側カバー20上それぞれにおいて、実質的に横方向で中心に合わされた、単一化した、局所化した締結位置を有することが、一定の利益を提供し得る。
ユーザーが、インサート50の端部において、インサート50を外側カバー20に移し、締結しなければならない、位置の単一化及び局所化により生じる、ユーザーのための、挿入の単純性及び容易性が、1つの利益であり得る。
第2の利点は、締結位置の単一化、局部化により生じる、外側カバー20内のインサート50の部分的な力分離取り付けから生じ得る。この力分離構成により、取り付けゾーン33、32周囲の外側カバー20の一部分、例えばウエストバンド部分34、35、及び前方腰部区域27及び特に後方腰部区域28は、インサート50及びその一部分の構造とは実質的に独立し、かつこれに妨げられずに、横方向に伸張及び収縮することができる。これは、外側カバー20の横方向収縮による、インサート50の端部に沿った横方向座屈又は塊化(これは不快感を生じ得、及び/又はインサート50の端部の着用者に面する表面と着用者の皮膚との間に隙間を生じ、漏れに対する弱さを生じる)を避けることがある。これはまた、インサート50の構造が外側カバー20の横方向の伸張又は収縮を制限するのを防ぐ(これは、本来、その間のより力結合した構成の結果として生じ得る)。このような外側カバー20の伸張及び収縮の横方向の塊化、座屈、又は制限は、さもなければ通常、例えば、所与の長手方向位置に近接してインサート50の幅にわたって2つ以上の締結位置を用いて、又はインサート50の幅の大部分に沿った横方向に非局在化/拡張された連続的な締結位置を用いて、インサート50の幅の大部分を外側カバー20に力結合するかたちで、外側カバー20内にインサート50を締結するのに付随して起こり得る。力分離はしたがって、フィットの向上、収容性能、外見及び着用者の快適性、意図されるインサートの形状及び着用中の性能の維持能力の改善を提供し得る。
したがって、一実施例において、図2Wを参照し、インサート50に取り付けられる、締結具構成要素56及び/又は57を形成するフック構成要素のパッチは、図中に提示されるように、インサート50上に実質的に横方向で中心に合わされてもよく、インサート50に沿った有効幅Wfを有してもよく、これは、端部支持補強材を含まないインサート50の最大横幅Wiの約50%以下だけ延びる(以下に記載)。これにより、例えば、インサート50が外側カバー20の中に設置されたときに、インサート50の幅の約50%以下が、フック構成要素のパッチの作用によって外側カバーに力結合されることになり、それに応じて、この幅の約50%(すなわち、幅Wfに沿ってインサート50に取り付けられない又は力結合されない幅Wiの部分)は、外側カバー20から力分離されることになる。ある状況では、外側カバー20から力分離されるインサート50の前方領域54及び/又は、特に、後方区域55の横方向幅のこの部分は、約50%をも超えるのが望ましくあり得る。このように、例えば、連続的に取り付けられるフックのパッチを含む締結構成要素56又は57の幅Wfは、Wiの約40%以下、約30%以下、又は更には約20%以下であるのが望ましくあり得る。別の例では、前方区域54及び/又は後方区域55における横方向幅の少なくとも約Wi 50%が、外側カバー20から力分離されるのが、ある状況では望ましくあり得る。ある状況では、外側カバー20の中に設置されるときに、Wi%の約50%超過、約60%超過、約70%超過、又は更には約80超過が、外側カバーから力分離されるのが望ましくあり得る。パンツの一実施形態において、インサート50の100%以下を外側カバー20に力結合するのが望ましい場合がある。
しかしながら、一定の状況において、幅Wiの50%超が、外側カバー20から力分離されることは重要でないことがある。いくつかの状況において、有用な利益が、別の目的を満たす一方で、インサート幅のより小さい部分を力分離することによってもたらされ得る。例えば、インサート50は、利用可能なフックタイプ構成要素よりも比較的積極的でない、フックのパッチから形成される締結構成要素56及び/又は57を含む場合があり、したがって、良好な締結性能を提供するために、比較的より大きな接触表面を必要とする。これらの、及び他の状況において、これは、いくらかの力分離利益を達成する一方で、インサート50の横幅の約90%未満、あるいは約75%未満、又はあるいは約60%未満が、外側カバー20に力分離されるために必要な締結/保持性能を提供するために、十分であり得る。
このように単一化されかつ比較的横方向に局所化された締結位置を提供して、インサート50の少なくとも一方の末端部の横方向幅にわたって限られた力結合を提供する、他の締結要素が可能である。他の好適な締結構成要素としては、タブ及びスロット締結具、マクロフック及びループ締結具、ボタン締結具、磁石締結具、インターロック締結具、フック及びスロット締結具、スナップ締結具、接着剤締結具、及び他の利用可能な締結具タイプが挙げられる。
上記の単一化され、局所化された締結位置が上記の利益を提供し得るが、いくつかの状況においてこれらはまた、不利益をもたらし得る。いくつかのインサート実施形態において、インサート50の外側角部は、外側カバー20に固定されない場合、着用中に、着用者の運動若しくは位置、又は排出物の充填(例えば、股部区域)に反応し、インサート横方向軸70に向かって、又はインサート50の主な位置の外形外に、座屈、弛み、又は回転しやすくなる場合がある。更に、図3を参照すると、及び上述された縁部58に沿ったカフ弾性体58a、58bを備える起立カフ53の説明から、予め延伸されたカフ弾性体58a、58bによって長手方向張力が付与されると、起立カフ53は、インサート50の各外側の角部を互いに向けて長手方向に引っ張る傾向があり得ることが理解される。これらの力に抵抗する構造が存在しない場合、インサート50の外側の角部は弛む又は座屈する可能性があり、起立カフ53は緩む、弛む、又は更には潰れる可能性がある。これは、起立カフ53の縁部58と、着用者の身体との間の空隙につながることがある。その結果、このことはカフのガスケット機能を損なって、漏れリスクを高くする可能性がある。
上記で特定される利益は、いくつかの状況において、インサート50の前方区域54においてより大きな関心となり得る。インサート50の角部の制御は、インサートの両末端部において重要であり得るが、尿道により近位であるという理由から、前方領域54において特に重要であり得る。排出された尿が主に前方領域54で貯蔵されるインサート設計はまた、排出物負荷の重量及び膨張応力を、インサート50の前方区域54、ひいては前方角部に集中させる可能性がある。前方角部、又はその付近において作用するインサート50の前部における応力はまた、着用者の脚の前方への関節運動(這う、又は歩くときに、一緒に又は交互に)、又は腰部に向けて胴体を折り曲げることにより、適用されるか又は倍増され得る。
同時に、いくつかの状況において、力分離は、インサート50の後方区域55及びシャーシ28、55において、より望ましいことがあるが、これは後部におけるウエストバンド伸長に対するより大きな要求が、解剖学的特徴及び身体の運動の様式から生じ得るためである。例えば、着用者は尻部において通常前方に曲がるが後方には曲がらず、臀部及び尻部の外形と組み合わされたこのような運動は、フィット、快適性及び外観の目的のために、前方ウエストバンド領域よりも、後方ウエストバンド領域において、横方向伸張及び収縮に対する大きな要求を課す。他の実施形態において、力分離は、特にパンツの実施形態において、インサート50の前方区域54よりも、後方区域55においてより望ましいことがある。
したがって、図2E〜2F、及び2G〜2Hに記載されるように、単一化/局地化され、横方向で中央に合わせた、力分離した取り付けゾーン/締結構成要素対32、57は、例えば外側カバー20の腰部区域28、及びインサート50の後方区域55など、着用可能な吸収性物品10の前方又は後方腰部区域の一方のみに利用され得、一方でインサート50の前方角部を効果的に制御する、取り付けゾーン/締結構成要素対33、56が、外側カバー20の前方腰部区域27、及びインサート50の前方区域54などの他の区域に利用され得るような、実施例が想到される。この構成は、力分離が最も所望され得る一区域における力分離を可能にし、角部制御が最も所望され得る別の区域においてインサート角部制御を提供する。
インサート50の構成要素又は部分の緩み及び/又は回転の可能性を低減するための角部の制御は、一連の実施例において、締結構成要素対の配置及び/又は形成によって改善され得る。図2E〜2F、及び2G〜2Hを再び参照し、例えば、外側カバー20及びインサート50のそれぞれの前方/前方領域にある取り付けゾーン/締結具構成要素対33、56は、インサート50が挿入されたときに、インサート50の前方角部が外側カバー20に効果的に捕捉及び保持されるように構成、成形、寸法設定及び/又は配置され得ることが分かる。したがって、インサート50上に配置された締結具構成要素56は、インサート50の幅の約4分の1、又は2分の1と少なくとも等しい有効幅Wfを有してもよい。いくつかの例では、締結構成要素の幅Wfは、幅Wiの約50%〜100%、又は約75%〜95%、又は更には約85%〜95%であってもよい。(Wi及びWfに関し、図2W及び2Xを参照されたい。)多くの締結具構成要素56が含まれる場合(例えば、直線上、配列、又は他のパターンで)、締結具構成要素幅Wfは、横方向に最も外側の締結具構成要素56の締結可能な効果的な部分の横方向に最も外側の縁部の間の、横方向の間隔であるものと考えられる。(本明細書の目的のため、「締結可能な有効部分」とは、インサートの幅の一部を外側カバーへと有効に力分離する締結構成要素のいずれかの部分を意味する。
図2G〜2Hを参照し、インサート50の所与の長手方向縁部において2つ以上の締結具構成要素56を有する実施例において、端部に沿ったインサート横方向幅の非取り付け部分は、締結具構成要素56の横方向内側縁部間に存在する。非取り付け部分を横断するインサート50の端部の緩み及び/又は座屈の可能性、及びひいては、着用者の不快感又は端部に沿った排出物の漏れの可能性を生じ得る。
インサート末端支持補強材
上記の力分離又は力結合、及び取り付けゾーン/締結構成要素構成により提示され得る問題に更に対処するため、インサート50の一端若しくは両端に近接する、又はインサートの長さを通じた1つ以上の強化構成要素を含むことが望ましい場合がある。例えば、いくつかの場合において、インサート端部が、インサート横方向又は長手方向軸を中心とした、過剰な屈曲、塊化、又は座屈に対して抵抗性であることが望ましい場合がある。他の状況において、インサート角部又はインサート端部が弛み又は座屈に抵抗性であることが望ましい場合がある。
上記の力分離又は力結合、及び取り付けゾーン/締結構成要素構成により提示され得る問題に更に対処するため、インサート50の一端若しくは両端に近接する、又はインサートの長さを通じた1つ以上の強化構成要素を含むことが望ましい場合がある。例えば、いくつかの場合において、インサート端部が、インサート横方向又は長手方向軸を中心とした、過剰な屈曲、塊化、又は座屈に対して抵抗性であることが望ましい場合がある。他の状況において、インサート角部又はインサート端部が弛み又は座屈に抵抗性であることが望ましい場合がある。
別の実施形態において、図3及び図4を参照し、端部支持補強材60及び/又は62が、インサート50の一端及び両端において含まれ得る。このような端部支持補強材は、ユーザーがインサート50を外側カバー20に係合させるのに役立ち、インサート50が外側カバーの下に装着されている間にその意図される形状及び配置を維持するのを助ける、すなわち、意図される形状、位置及びガスケット機能(例えば、起立カフ53の)を維持するのを助けるように機能することができる。端部支持補強材60、62はまた、インサート50上に含まれる締結構成要素の寸法、タイプ又は位置にかかわらず、インサート50の角部を制御するのを助けることができる。カフ縁部58の長手方向の引張に対する抵抗をもたらすのに加えて、末端支持補強材60、62は、あらゆる方向への又はあらゆる平面における曲げに対する抵抗を提供することができる。
端部支持補強材60、62は、インサート50内にその一端又は両端の付近において、取り付けられるか又は組み込まれてよい(図3及び図4に示される)。使用中にインサート50が最適な形状を維持する傾向を増加させるのに加えて、このような端部支持補強材は、インサート50が外側カバー20に設置される前に、インサート50の関連付けられた端部が開いて平坦なままでいる傾向を増加させることができる。インサート50の端部は、設置前にユーザーが保管及び/又は運搬する間、普通は折り重ねられる又は束ねられる可能性があるので、端部支持補強材は、インサート50の関連付けられた端部に、外側カバー20内に設置する及び/又はそこから取り外すためのユーザーによる操作をそれほど必要としない形状/配置を維持又は追求させることによって、ユーザーのための利便性を向上させることができる。
図4を参照し、端部支持補強材60、62の1つ以上が、インサート50に対して横方向の向きで配置され、任意の平坦なシート状、又はカード状材料、又は任意の平坦な効果アセンブリで形成されてもよく、これはインサート横方向軸70のより近くに位置する隣接部分の剛性を上回る剛性を、インサート端部に付加する。一例を挙げれば、末端支持補強材は、インサート末端部の材料の一部分を折り重ねて、材料の折り畳まれた層を含む補強区域を形成することによって形成されてもよい。別の例では、端部支持補強材60、62は、インサート50横方向バンドの端部の上に、液状接着剤若しくは半流動体接着剤又は硬化状態へと硬化又は冷却する他の材料の堆積物のストリップ、又は他の形状若しくはパターンを堆積し、これにより、これが適用される基材に対して追加的な硬度を付与することによって、形成される。別の実施例において、端部支持補強材は、シート形状の厚紙又は同様の材料で形成され得る。好適な補強材の一例は、シート形状で提供(される)、0.079cm(0.031インチ)厚さのVOLARA 6Aフォーム(Sekisui Voltek,LLC(Lawrence,MA)の製品)であり、異なる厚さの、同様の材料が入手可能であり使用されてもよい。補強材材料は、補強されるインサート50の一部と積層されるか、又はこれに接着剤により適用されてもよく、又は他の任意の好適な方法によって適用されるか、固定されるか、含まれてもよい。好適な強化材料の他の実施例は、不織布材料の追加的な層;タフト状不織布;フィルム、フィルムの積層体、不織布、及び/又は他の材料の積層体;締結ループ又はフック構成要素のパッチ;好適な把持構造の一部;他のインサート及び/又はコア材料の1つ以上の部分などが挙げられる。当業者は、上記の、及び本明細書における試験により測定される硬度は、様々な方法による材料の選択及び/又はインサート端部の構成への追加により増加させることができることを容易に理解する。
端部支持強化材60、62は、これらが位置するインサート50の領域の平坦な横方向及び/又は長手方向の剛性を、このような強化材に隣接し、平面図における(例えば、図4)横方向軸70により近い、インサート50の部分と比較して、より高くしてもよい。剛性のこれらの異なる配向特性は、インサート50の様々な特性に影響を与え得る。例えば、図3を参照すると、端部支持補強材60、62(補強部分)を含む部分の、起立カフ53の長手方向張力に抵抗する能力(特に縁部58に沿って)は、補強材の平面及び長手方向剛性の1つ以上の影響を受け得ることが分かる。補強部分の存在に付随する柔軟性、及び関連する着用者の快適性又は不快感は、補強材の平面剛性の影響を受け得る。
補強材はまた、充填後に、不適切に又は望ましくないかたちでインサート50が湾曲しないように補助し得る。一実施形態において、弓状(着用者上に位置付けられる場合と同様)の位置を長手方向に維持するのに役立つか、又は維持する、1つ以上の補強材が設けられてもよく、それによりインサートは連続的な周囲部を備える腰部区域を有するパンツ内に容易に挿入することができる。
起立カフの長手方向張力に抵抗する補強部分の能力に関連した剛性の1つの尺度は、縁部偏向力であり、これは、以下に記載の縁部偏向力測定法に従って測定される。構造的剛性及び快適性という、潜在的に相容れない目的の観点から、インサート端部の強化部分(すなわち、端部支持強化材を含む端部)は、下記の縁部偏向力測定方法により測定した際に、少なくとも約0.2N、あるいは少なくとも約0.5N、又は代替的に、及び更により好ましくは、それぞれ、約0.2N〜約3.0N、又は約0.4N〜約2.0N、又は更に約0.50N〜約1.70Nの平均縁部屈曲力(30)を有することが望ましい場合がある。(用語「ピーク縁部偏向力(y)」、又は「縁部偏向力(y)」が本明細書において使用されるとき、「y」は、縁部偏向力測定方法において記載される際に間隔1010のmmによる横方向寸法であり、本明細書において図19Aに示される。)
補強部分の快適性に関する剛性の他の測定は、以下に記載の曲げ剛性測定法に従って測定されるピーク屈曲力及び曲げ剛性(Peak Bending Force and Bending Stiffness)である。快適性に対する懸念から、インサートの硬化部分(すなわち、端部支持補強材を含む端部の部分)は、約0.1N〜4.0N、あるいは約0.1N〜3.7N、あるいは約0.2N〜3.7N、あるいは約0.2N〜3.0N、又は約0.5N〜2.5Nの平均ピーク屈曲力を有することが望ましい場合がある。加えて、又は代替的に、インサート端部の硬化部分は、約100N〜1000N/m、あるいは約100N/m〜600N/m、又は約200N/m〜500N/m、又は300N/m〜400N/mの平均曲げ剛性を有することが望ましい場合がある。
端部支持補強材60、62は、インサート50の端部の一方若しくは両方に隣接して又は近くに位置付けられてもよく、その幅の実質的な部分に沿ってインサート50を補強するために、その横方向中心から横方向に延在してもよい。あるいは、補強材は、その長手方向で最も外側の縁部(インサート50に対して、すなわち、横方向軸70から最も遠い縁部)が、インサート50の関連する端部から少なくとも約0.5、1、2cmに配置され、インサート50の長手方向中央線の周囲で実質的に横方向で中心に合わされ得るように配置され得る。1つ以上の端部支持補強材60、62は、少なくとも、幅Wiの約30%、あるいは約40%、あるいは約50%〜約100%の幅を有してもよく、又はインサート50を形成する他の材料の長手方向縁部を超えて延びてもよい。端部支持補強材60、62は任意の長手方向寸法を有することができるが、ある状況では、インサートの長さの25%未満の長手方向寸法が、着用者の快適性をより良好に保証することができ、したがって望ましくあり得る。いくつかの実施例において、端部支持補強材60の長手方向寸法Lis(図2W、2X)は、補強材の長手方向に最も外側の縁部から、補強材の長手方向最も内側の範囲(すなわち、最も近い横方向軸70)まで測定した際に、約5mm〜約50mmであってもよい。補強材はまた、インサート50を形成する他の材料の長手方向縁部の一方又は両方を超えて横方向に延びてもよく、その端部のインサート50を形成する他の材料の横方向縁部を超えて長手方向に延び得る。インサート50の一方又は両方の末端部が、末端支持補強材を有してもよい。補強材は、フック材料のストリップ又はパッチなどの締結構成要素を含むか、これにより形成されるか、又はこれにより更に補強されてもよい。インサート50が両端に端部支持補強材を含む実施例では、各端部支持補強材は、異なる形状、寸法、剛性、厚さ、色、構造、配置、材料、又は組成物を有してもよい。末端支持補強材はまた、上述のように、かつ図3に示されるように、把持構造体又は締結要素を包含してもよく、又はこれらと一体であってもよい(末端支持補強材60は把持構造体59と一体に描かれている)。
一実施形態において、インサート50の補強材は、連続的であっても、非連続的であってもよい、I字型又はX字型構成で設けられてもよい。I字型、又はX字型補強材の上部は、前方区域54内で横方向に延びてもよく、I字型又はX字型補強材の中央部分が少なくとも前方区域54と後方区域55との間で長手方向に延びてもよく、I字型又はX字型補強材の底部は、後方区域55を通じて横方向に延びてもよい。一実施形態において、このようなI字型又はX字型補強材がパンツに設けられてもよい。このようなI字型又はX字型補強材は、所望により、インサート50を外側カバー20に挿入するとき、及びここから取り外すときに、又は他のときに、インサート50の湾曲を維持するのに役立つ場合がある。
締結構成要素の構成及び端部補強の特徴
上記のように、インサート50の端部における、効果的に力分離され、単一化/局所化された締結システムの使用は、利益と不利益の両方を呈し得る。不利益のいくつかは、端部支持強化材を含めることにより、又は代替的に、インサートの角部において支持を提供する、更なる力分離締結システムの使用によって、緩和され得る。
上記のように、インサート50の端部における、効果的に力分離され、単一化/局所化された締結システムの使用は、利益と不利益の両方を呈し得る。不利益のいくつかは、端部支持強化材を含めることにより、又は代替的に、インサートの角部において支持を提供する、更なる力分離締結システムの使用によって、緩和され得る。
同様に、角部、又はその付近のインサート50の端部における、2つの分離した締結具構成要素を有する締結システムの使用は、利益及び不利益(製造における費用の増加及び複雑性を含む)の両方を呈することがある。不利益のいくつかは、端部支持補強材を含めること、及び/又は比較的力分離した、単一化/局所化した締結システムを使用することによって緩和され得る。
インサート50の端部支持補強材を含めることは、有益な効果を有し得るが、これはまた着用者の快適性、製造における費用の増加及び複雑性の問題を生じることがある。
これらの様々な種類のインサート・外側カバー締結、及び/又は支持システムが呈する各利益及び不利益を考慮し、ユーザーの利便性、フィット、構造支持、インサート50及び起立カフ53の一体性、及び収容機能に対処するこれらのシステム、着用者の快適性、並びに製造における費用及び複雑性の最小化の組み合わせを利用することが望ましいことがある。
ある状況において、インサート50の端部角部を外側カバーに効果的に取り付ける取り付けゾーン/締結構成要素のペアを含めることは、費用及び/若しくは複雑性の理由により望ましくないことがあり、又は上記のように、インサート50の各端部の近位のただ1つの単一化/局所化した、横方向で中心に合わされた締結位置を有することの利益を犠牲にし得る。例えば、外側カバー20の後方区域では、上記の理由から、力分離された構成をもたらす単一化及び比較的局所化された締結位置が望ましくあり得る。しかしながら、この効果が、角部支持及び起立カフ53の支持の望ましくない損失である場合、端部支持補強材は、単一化/局所化締結システムと共に、望ましい場合がある。
1つ以上の端部支持補強材60、62を含むインサート50の一部分は、起立カフ53の張力に効果的に耐え、インサート50の使用中に起立カフ53及びその縁部58をガスケット形状に実質的に維持し、かつインサート50の角部を横方向に拡張された位置に実質的に維持して、角部の座屈又は塊化を抑制するのに十分なほど硬いのが望ましくあり得る。所望の追加の剛性の程度は、補完的な端部支持補強材を有さないインサート材料の固有の剛性、吸収性物品10が着用される際の起立カフ53内の張力の程度及び/又は範囲、横方向の最も外側の締結構成要素の横方向の最も外側の縁部とインサート50の最も近い長手方向縁部との間の間隔を含む、様々な要因に依存し得る。同時に、着用者の快適性及び安全性の目的上、1つ以上の端部支持補強材60、62を含むインサート50の一部分は、着用者の体の動きと共に楽に屈曲する、及びなんらかの打撲傷、摩擦、又は炎症が生じる前に降伏するか又は潰れるのに十分なほど柔軟であるのが望ましくあり得る。硬化した部分が弾性の性質であり、よって曲げるか、折り畳まれるか、又は拗られた後に、特定の形状(例えば、実質的に平坦又は平面的な)構成に戻る傾向を有することが望ましい場合がある。したがって、端部支持補強材は、弾性ポリマー材料、積層材料、及び/又は複合材料から形成され得る。
図2W及び2Xは、自由縁部58を備える起立カフ53を有するインサート50の端部に関する2つの可能な形態を概略的に示す。図2Wは、横方向で中心に合わされた、単一化した締結構成要素56を有する端部を表す。図2Xは、横方向に分離され、インサートの隅部付近に配置された、2つの締結構成要素56を有する端部を示す。これらの図において、Wiは、端部支持補強材を含まない、インサート50にわたる最も大きな幅であり、Wfは、締結構成要素の締結可能な有効部分の横方向に最も外側の範囲の間のWiの部分であり、LUD(横方向外側の固定されない寸法)は、いずれかの締結構成要素の締結可能な有効部分の横方向に最も外側の範囲の横方向外側に位置する幅Wiの部分であり、CUD(中央の固定されない寸法)は、2つの横方向に分離した締結構成要素の締結可能な有効部分の横方向に最も内側の間に位置する、幅Wiの部分である。(本明細書の目的のため、「締結可能な有効部分」とは、インサート50の幅の一部を外側カバー20へと有効に力分離する締結具構成要素のいずれかの部分を意味する。Lisは、補強材の長手方向に最も外側の縁部から、補強材の長手方向に最も内側の範囲(すなわち、最も近い横方向軸70)まで測定した、端部支持補強材の長手方向寸法である。
いずれかの特定理論により束縛されることを意図せず、インサートにおける、寸法Wf、LUD、CUD及び/又は曲げ剛性の組み合わせは、ユーザーの利便性、フィット、構造的支持、インサート50及び起立カフ53における一体性及び収容機能、並びに着用者の快適性を含む、属性間の良好なバランスを生じるために有効であり得るものと考えられる。(用語「ピーク縁部偏向力(y)」、又は「縁部偏向力(y)」が以下において使用されるとき、「y」は、縁部偏向力測定法において記載される際に間隔1010のmmによる横方向寸法であり、本明細書において図19Aに示される。)
締結構成要素構成によらない、インサート端部曲げ剛性
□インサート端部は、少なくとも約100N/m、又はより好ましくはそれぞれ、少なくとも約200、300又は400N/m、又は代替的に、約200〜約500N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、端部支持補強材を有し、かつ少なくとも約100N/m、より好ましくは、それぞれ、少なくとも約200、300又は400N/mの曲げ剛性を有し、又は代替的に、約200〜約500N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、端部支持補強材を有し、かつ端部支持補強材が少なくとも約50N/m、より好ましくは、それぞれ、少なくとも約100、200又は300N/mの曲げ剛性を有し、又は代替的に、約100〜500N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、約50mm以下のLisを有し、インサート端部は、少なくとも約100N/m、より好ましくは、それぞれ、少なくとも約200、300又は400N/mの曲げ剛性を有し、又は代替的に、約200〜約600N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、少なくとも約10mmのLisを有する端部支持補強材を有し、インサート端部は、約1,000N/m以下、より好ましくは約500N/m以下の曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、約50mm以下のLisを有し、補強材は、少なくとも約50N/m、より好ましくは、それぞれ、少なくとも約100、200、又は300N/mの曲げ剛性を有し、又は代替的に、約100〜約500N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、少なくとも約100N/m、又はより好ましくはそれぞれ、少なくとも約200、300又は400N/m、又は代替的に、約200〜約500N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、端部支持補強材を有し、かつ少なくとも約100N/m、より好ましくは、それぞれ、少なくとも約200、300又は400N/mの曲げ剛性を有し、又は代替的に、約200〜約500N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、端部支持補強材を有し、かつ端部支持補強材が少なくとも約50N/m、より好ましくは、それぞれ、少なくとも約100、200又は300N/mの曲げ剛性を有し、又は代替的に、約100〜500N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、約50mm以下のLisを有し、インサート端部は、少なくとも約100N/m、より好ましくは、それぞれ、少なくとも約200、300又は400N/mの曲げ剛性を有し、又は代替的に、約200〜約600N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、少なくとも約10mmのLisを有する端部支持補強材を有し、インサート端部は、約1,000N/m以下、より好ましくは約500N/m以下の曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、約50mm以下のLisを有し、補強材は、少なくとも約50N/m、より好ましくは、それぞれ、少なくとも約100、200、又は300N/mの曲げ剛性を有し、又は代替的に、約100〜約500N/mの曲げ剛性を有する。
非ゼロLUDを有するインサート端部曲げ剛性、及びピーク縁部屈曲
□インサート端部は、ゼロ(0)を超えるLUDを有し、少なくとも約0.50N、より好ましくはそれぞれ、少なくとも約0.60N、約0.70N、約0.80N、約0.90N又は約1.0N又は代替的に約0.50N〜約1.0Nの、ピーク縁部偏向力(30)を有する。
□インサート端部のいずれのLUDも約40mmを超えず、インサート端部は、少なくとも約200N/m、より好ましくは少なくとも約300N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、少なくとも約40mmのLUDを有し、インサート端部は、少なくとも約300N/m、より好ましくは少なくとも約400N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、少なくとも約5mmのLUD、及び少なくとも約200N/m、より好ましくは300N/m、更により好ましくは400N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は端部支持剛性を有し、少なくとも約40mmのLUDを有し、少なくとも約300N/m、及びより好ましくは400N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は端部支持強化材を有し、少なくとも約40mmのLUDを有し、端部支持補強材は、少なくとも約50N/m、より好ましくは100N/m、より好ましくは200N/m、及び更により好ましくは300N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、少なくとも約40mmのLUDを有し、LUDを含むインサート端部区域の少なくとも一部に位置する端部支持強化材を有し、端部支持補強材は、少なくとも約50N/m、より好ましくは約100N/m、より好ましくは200N/m、及び更により好ましくは300N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は端部支持補強材を有し、少なくとも約5mmのLUDを有し、端部支持補強材は、少なくとも約0.2N、より好ましくは、それぞれ、少なくとも約0.3N、約0.5N、0.7N又は約1.0Nのピーク縁部偏向力(30)を有する。
□インサート端部は、ゼロ(0)を超えるLUDを有し、少なくとも約0.50N、より好ましくはそれぞれ、少なくとも約0.60N、約0.70N、約0.80N、約0.90N又は約1.0N又は代替的に約0.50N〜約1.0Nの、ピーク縁部偏向力(30)を有する。
□インサート端部のいずれのLUDも約40mmを超えず、インサート端部は、少なくとも約200N/m、より好ましくは少なくとも約300N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、少なくとも約40mmのLUDを有し、インサート端部は、少なくとも約300N/m、より好ましくは少なくとも約400N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、少なくとも約5mmのLUD、及び少なくとも約200N/m、より好ましくは300N/m、更により好ましくは400N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は端部支持剛性を有し、少なくとも約40mmのLUDを有し、少なくとも約300N/m、及びより好ましくは400N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は端部支持強化材を有し、少なくとも約40mmのLUDを有し、端部支持補強材は、少なくとも約50N/m、より好ましくは100N/m、より好ましくは200N/m、及び更により好ましくは300N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、少なくとも約40mmのLUDを有し、LUDを含むインサート端部区域の少なくとも一部に位置する端部支持強化材を有し、端部支持補強材は、少なくとも約50N/m、より好ましくは約100N/m、より好ましくは200N/m、及び更により好ましくは300N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は端部支持補強材を有し、少なくとも約5mmのLUDを有し、端部支持補強材は、少なくとも約0.2N、より好ましくは、それぞれ、少なくとも約0.3N、約0.5N、0.7N又は約1.0Nのピーク縁部偏向力(30)を有する。
非ゼロCUDを有する挿入端部曲げ剛性
□挿入端部は、約100mm以下、より好ましくは約80mm以下、より好ましくは約60mm以下のCUD、又は代替的に約30mm〜約80mmのCUD、かつ少なくとも約200N/m、より好ましくは少なくとも約300N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は少なくとも約5.0mm、より好ましくは少なくとも約10mm、20mm、更により好ましくは少なくとも約50mm、及びより好ましくは約80mmのCUD、かつ少なくとも約300N/m、より好ましくは少なくとも約400N/m、及び約500N/m以下の曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、補強材を有し、約100mm以下、より好ましくは80mm、より好ましくは60mmのCUD、又は代替的に、約30mm〜約80mmのCUDを有し、かつ少なくとも約50N/m、より好ましくは100N/m、及びより好ましくは200N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、少なくとも約5.0mm、より好ましくは少なくとも約20mm、更により好ましくは少なくとも約50mmのCUDを有し、少なくとも約0.2N、より好ましくは0.5N、及び更により好ましくは0.7Nのピーク縁部偏向力(30)を有する。
□挿入端部は、約100mm以下、より好ましくは約80mm以下、より好ましくは約60mm以下のCUD、又は代替的に約30mm〜約80mmのCUD、かつ少なくとも約200N/m、より好ましくは少なくとも約300N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は少なくとも約5.0mm、より好ましくは少なくとも約10mm、20mm、更により好ましくは少なくとも約50mm、及びより好ましくは約80mmのCUD、かつ少なくとも約300N/m、より好ましくは少なくとも約400N/m、及び約500N/m以下の曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、補強材を有し、約100mm以下、より好ましくは80mm、より好ましくは60mmのCUD、又は代替的に、約30mm〜約80mmのCUDを有し、かつ少なくとも約50N/m、より好ましくは100N/m、及びより好ましくは200N/mの曲げ剛性を有する。
□インサート端部は、少なくとも約5.0mm、より好ましくは少なくとも約20mm、更により好ましくは少なくとも約50mmのCUDを有し、少なくとも約0.2N、より好ましくは0.5N、及び更により好ましくは0.7Nのピーク縁部偏向力(30)を有する。
目安印、向きの印、及び位置合わせ印
上述のように、インサート50は、その横方向軸に対してインサート50を非対称にする特徴を付与されてもよい。そのような非対称の形状にもかかわらず、図4に示されるように、インサート50は、その横方向軸に対して非対称であるように見えない全体輪郭を有していてもよい。例えば、図4に示されるように、インサート50は、開かれ、かつ平らにされたときに、実質的に矩形であり、したがってその横方向軸70に対して対称に見える全体輪郭を有してもよい。横方向軸に対して対称に見える全体輪郭を有するその他のインサートの輪郭もまた可能である。更に、インサート50が横方向軸に対して非対称である全体輪郭を有する場合でも、どの部分が前方部分であり、どの部分が後方部分であるかは、その輪郭からだけでは明確でない可能性がある。このように、インサート50のどの部分が前方部分で、どちらが後方部分かを示す十分に認識可能なシグナルが存在しない場合、ユーザーがこれを判断するのは困難な可能性があり、その結果、間違った前後の相対的な向きでインサート50を外側カバー20の中に設置しようと試みて、結果として準最適なフィット、外観、排出物収容及び/又は快適性が生じる可能性がある。
上述のように、インサート50は、その横方向軸に対してインサート50を非対称にする特徴を付与されてもよい。そのような非対称の形状にもかかわらず、図4に示されるように、インサート50は、その横方向軸に対して非対称であるように見えない全体輪郭を有していてもよい。例えば、図4に示されるように、インサート50は、開かれ、かつ平らにされたときに、実質的に矩形であり、したがってその横方向軸70に対して対称に見える全体輪郭を有してもよい。横方向軸に対して対称に見える全体輪郭を有するその他のインサートの輪郭もまた可能である。更に、インサート50が横方向軸に対して非対称である全体輪郭を有する場合でも、どの部分が前方部分であり、どの部分が後方部分であるかは、その輪郭からだけでは明確でない可能性がある。このように、インサート50のどの部分が前方部分で、どちらが後方部分かを示す十分に認識可能なシグナルが存在しない場合、ユーザーがこれを判断するのは困難な可能性があり、その結果、間違った前後の相対的な向きでインサート50を外側カバー20の中に設置しようと試みて、結果として準最適なフィット、外観、排出物収容及び/又は快適性が生じる可能性がある。
インサート50及び/又は外側カバー20は、インサート50の一部分の外側カバー20内への正しい位置決め及び関連付けを指示する、容易にする及び/又は強制するための1つ以上のインサート目安印を含んでもよい。インサート目安印は、着用可能な吸収性物品10の最適性能を可能にするように、インサート50と外側カバー20の正しい領域との係合、及びそれらの正しい向きでの係合を指示する又は強制するように寸法設定されかつ形成された、言葉の又は言葉でない指示印、視覚的目安印、協働する幾何学的特徴、協働するタイプの締結要素、又は締結要素の協働する設計を含んでもよい。可能な目安印の構成要素の他の例には、1つ以上の協働する色、形状、模様、線、輪郭、シルエット、その他の幾何学的特徴、凸部又は凹部、質感、パターン、目標線又は十字線、ブルズアイ表現等が挙げられ、これらは外側カバー20及び/又はインサート50の上に配置されて、外側カバー20内におけるインサート50の正しい位置決めを示す。一実施形態において、図2M(角部、外形画像80)に例示されるように、外側カバー20の内側表面25は、インサート50の外形又はインサート50のシルエット、若しくはその一分を印刷されてもよい。図2Yに示される別の実施形態において、把持タブ59などのインサート50の1つ以上の部分は、これを通じた孔又はウィンドー59aの形状の、標的印を有してもよく、外側カバー20の内側は、その上の対応する標的印を有してもよく(例えば、点又は他の画像)(図示されない)、これは、インサート50が外側カバー20内に位置付けられる際に、孔/ウィンドー59aを通じて可視であり及び/又はこれと位置合わせされる。あるいは、インサート50の前方区域54及び後方区域55の一方又は両方は、外側カバーの形状、又はその一般化した形を示す、インサート上に配置されたピクトグラムを有してもよく、外側カバー20の前後は寸法、色、コントラスト、又は他の何らかの表示で示され、正しいインサートの設置の向きを示す。例えば、インサート50の後方区域55に配置される外側カバーのピクトグラムは、明るい色、矢印、円等で示される後方外側カバー領域又はその一部分を有してもよく、インサート50の前方区域54に配置される外側カバーのピクトグラムは、同様に示される前方外側カバー領域又はその一部分を有してもよい。
目安印はまた、1つは外側カバー20の上、もう1つはインサート50の上の少なくとも2つの協働要素を含んでもよく、これら2つの要素が関連付けられると、外側カバー/インサートシステムの各要素は互いに対して適切に向きを定め、最も適切に機能することになる。一例を挙げれば、外側カバー20の内側表面25には、インサートの位置を指し示す第1の矢印がプリントされてもよく、インサート50には、インサート50と外側カバー20とが正しく相対的に位置付けられると第1の矢印を指し示す第2の矢印がプリントされてもよい。
印は、正しい最適な配置を示す相関性と、間違った準最適な配置を示す非相関性とを認知的に関連付けるか、又は関連付けない。対応の認知的に関連する目安印は、インサート50上の印と認知的に関連する外側カバー20上の印を含んでもよく、インサート50と外側カバー20との正しい相対位置決め及び係合をユーザーに示す。例えば、インサート50上、及び外側カバー20の各認識的に対応する印は、共通の色、形状又は感触を有し得る。(本明細書において使用するとき、「共通の色」には、第1の色、及び認識可能な色彩、又はその変化形が挙げられ、これは、吸収性物品の全ての特徴を考慮し、吸収性物品の別の色から視覚的、かつ認識的に区別可能である。
一実施形態において、外側カバー20は、内部に画定された1つ以上の「ウィンドー」透明部分、又は開口部を含み得る。インサート50はその外側表面上に、1つ以上の湿潤インジケータ、充填インジケータ、又は当業者に既知の他のいずれかの好適なインジケータを含み得る。湿潤インジケータは、インサート50を交換する必要があるときに、ユーザーにこれを指示するように構成されている。充填インジケータは、交換せずにインサート50をあとどのくらい使用できるかを示すために、インサート50の充填度(例えば、湿潤%)を示すように構成される。多数のインジケータは、外側カバー20上に設けられた多数のウィンドー、透明部分、又は開口部を備えるインサート50に設けられてもよい。様々なインジケータは、介護者がインジケータを見ることができるように、外側カバー20内に画定されたウィンドー、透明部分、又は開口部と位置合わせされるべきである。加えて、ユーザーは、インサート50を外側カバー20に取り付けるときに、ウィンドー、透明部分、又は開口部を備えるインジケータを位置合わせするように、直感的に誘導される。一実施形態において、インジケータは、インサート50の代わりに、又はこれに加えて、外側カバー20上に設けられてもよい。
図2B、図3及び図4を参照すると、インサート50が上記のように非対称である場合、最適な前方区域54は1つだけであり、最適な後方区域55は1つだけであり得る。同様に、外側カバー20が上記のように非対称である場合、最適な前側区域27は1つだけであり、最適な後方区域28は1つだけであり得る。したがって、これらの非対称の一方又は両方が存在する場合、間違った前後の相対的な向きで外側カバー20内にインサート50を設置すると、着用可能な吸収性物品10が最適にフィット及び/又は機能しない可能性がある。したがって、外側カバー20及び/又はインサート50に、これらの構成要素の正しいそれぞれの前後の向きをユーザーに知らせるように適合された1つ以上の印を組み込むことが、ある状況では望ましくあり得る。そのような印はそのような情報を、機能的に、触覚的に及び/又は視覚的にユーザーに提供することができる。
機能的な印は、正しい前後の向きでは適切に、有効に及び/又は最適に機能することが、間違った前後の向きでは適切に、有効に及び/又は最適に機能しない締結具構成要素を包含し得る。
例えば、図2B及び図3を参照すると、外側カバー20上の取り付けゾーン33は、最適な/最大限の締結確実性をもたらすために、インサート50上の前方締結要素56とだけ協働し、インサート50上の後方締結要素57とは協働しない。同様に、外側カバー20上の後方取り付けゾーン32は、最適な/最大限の締結確実性をもたらすために、インサート50上の後方締結要素57とだけ協働し、インサート50上の前方締結要素56とは協働しない。
図2K〜2Lから概念的に理解されるより具体的な例では、外側カバー20上の前方インサート締結構成要素33はループのパッチを有してもよく、インサート50上の前方締結構成要素56は係合するフックのパッチを有してもよい(図2K〜2Lにおいて、取り付けゾーン/締結構成要素33、56の斜線により示される係合関係)。これに対応して、外側カバー20上の後方取り付けゾーン32は、フックのパッチを含んでもよく、一方でインサート50上の後方締結構成要素57は、係合するループのパッチを含んでもよい(図2K〜2L内の取り付けゾーン/締結構成要素32、57の斜線の不在により示される締結関係)。したがって、この特定の例では、ユーザーが誤って、インサート50上の後方締結構成要素57(ループ)を外側カバー20上の前方取り付けゾーン33(ループ)と締結しようと試みると、適切な又は最適な締結はもたらされず、このことは、正しい/最適な前後の向きでインサートを外側カバー20に設置するためには、ユーザーがインサート50を180度回転させなければならないことを、ユーザーに伝達することになる。
図2K〜2Lから同様に概念的に理解される別の具体的な例では、外側カバー20上の前方取り付けゾーン33は雌型スナップ締結構成要素を有してもよく、インサート50上の前方締結構成要素56は噛み合う雄型スナップ締結構成要素を含んでもよい(図2K〜2Lにおいて要素33、56の斜線で示される係合関係)。これに応じて、外側カバー20上の後方取り付けゾーン32は、雄型スナップ締結構成要素を含んでもよく、インサート50上の後方締結構成要素57は、係合する雌型スナップ締結構成要素を含み得る(図2K〜2L内の取り付けゾーン/締結構成要素32、57の斜線の不在により示される締結関係)。したがって、この特定の例では、ユーザーが誤って、インサート50上の後側締結要素57(雌スナップ締結要素)を外側カバー20上の前方取り付けゾーン33(雌型スナップ締結要素)と締結しようと試みると、要素は互いに適切にフィットせず、適切な又は最適な締結はもたらされず、このことは、適切/最適な前後の向きでインサートを設置するためには、ユーザーがインサート50を180度回転させなければならないことを、ユーザーに伝達することになる。
このように、機能的な印は、インサート50及び外側カバー20が適切に向きを定められると、適切に及び/又は最適に機能して、これらの間に締結及び最大限の締結確実性をもたらすが、そうでなければ適切に又は最適に機能しない、任意の取り付けゾーン/締結要素を包含することができる。インサート50の前方区域54及び後方区域55を区別し、外側カバー20内の正確な向きを示すために、いずれかの異なる種類の取り付けゾーン/締結構成要素、又はシステムが組み合わされてもよい。一般的に、このような機能的な印の使用により、インサート50の前方区域54及び外側カバー20の前方腰部区域27は、それぞれ、インサート50の後方区域55、及び外側カバー20の後方腰部区域28の対応する締結具構成要素種類と、不適合であるか、又は著しく効率が低い。このような機能的な印の別の例として、前方インサート取り付けゾーン/締結具の対33、56はフック・ループ締結システムでもよく、後方インサート取り付けゾーン/締結具の対32、57はスナップ締結システムでもよい。別の例では、前方インサートの取り付けゾーン/締結具構成要素はポケット又はフラップ構造体を包含してもよく、後方取り付けゾーン/締結具構成要素は異なる締結システムを具現化してもよい。前側及び後側取り付けゾーン/締結構成要素は、本明細書に開示の、ないしは別の方法で入手可能な、任意の2つの異なる締結システムを含んでもよい。
別の例では、機能的な印は、類似の又は適合性のある締結システムタイプの相互排他的な幾何学的形状を有する取り付けゾーン/締結具の対33、56及び32、57によって具現化されてもよい。例えば、図2E〜2F、及び2G〜2Hに示されるように、前方取り付けゾーン/締結構成要素の対33、56は、第1の位置及び形状を有してもよく、一方で後方取り付けゾーン/締結具構成要素の対32、57は第2の位置及び形状を有し、これにより、外側カバー20内で不適切な前後方向でインサート50を設置しようとしたときに、取り付けゾーン/締結構成要素の対は、視覚的に適切で機能的に効果的な取り付けをもたらすように、位置合わせせず、ユーザーに、正確/最適な前後方向で設置するためにインサート50を180°回転させなければならないことを伝える。別の同様の例では(図示せず)、前側インサートの締結システムは、輪状又はドーナッツ状の形状を有してもよく、後側インサートの締結システムは、前側インサートの締結システムの輪の中央開口部の直径よりも小さな直径を有する円の形状を有してもよい。更に別の例では(図示せず)、前側及び後側インサートの締結システムは、主として吸収性物品10の長手方向軸(すなわち、インサート50及び外側カバー20の両方の長手方向軸)の片側に位置してもよい。この実施例において、インサート50が、適切な前後方向で外側カバー20に適用されると、取り付けゾーン/締結構成要素が適切に位置合わせしない。別の例では(図示せず)、前方インサートの締結システムは、吸収性物品10の長手方向軸の方向に沿って配置された連結締結具を含んでもよく、後方締結システムは、吸収性物品10の腰部縁部又は横方向軸の方向に沿って配向された連結締結具を含んでもよい。図2E〜2F及び2G〜2Hから概念的に理解することができる別の例では、前方締結システムは、インサート50の長手方向縁部に沿って配置される1つ以上の取り付けゾーン/締結構成要素33、56を包含してもよく、後方締結システムは、インサート幅より幅が狭く、かつ吸収性物品10の長手方向軸上に配置される単一取り付けゾーン/締結具構成要素対32、57を包含してもよい。
インサートを外側カバーに結合するために接着剤を使用する成人失禁用パンツ製品の実施例において、外側カバーは、インサートの長手方向中点がどこに位置付けられるかを示す、横方向線を有してもよい。また、このような外側カバーは、インサートの角部又は縁部を位置合わせするための、マークを有してもよい。インサートはひいては、その長手方向中点を通じて延びる横方向線を有し得る。膝付近で、又は膝を超えてパンツが引き下ろされるとき、着用者又は介護者は、インサート上の横方向線を外側カバー上の横方向線に正確に位置合わせし、その後インサートを外側カバーの股部区域に取り付けることができる。その後着用者又は介護者は、インサートの角部又は縁部を、外側カバーの角部又は縁部マーキングと整列することを確かめながら、自らをインサートの前端部及び後端部に合わせる。これは女性の成人失禁用製品の1つの可能な実施であり、これは多くの女性が、この方法により、月経パッド又はライナーをそのパンティへと適用するためある。インサートの外側カバーへの取り付けを改善させるため、及びより良好な「適所に留まる」経験をもたらすため、未伸張不織布又はフィルムの追加的な層が、インサート取り付け領域の少なくとも一部、又は全部において外側カバーに追加され得る。この追加的な層は、インサートを外側カバーに取り付けるのを容易にし得る。
一実施形態において、外側カバーは、2つ以上の異なる寸法のインサートのために、角部若しくは縁部、又はマークされた他の線を有し得る。可能性として、介護者又は着用者は、その所望の必要性のために、適切なインサートを選択することを所望する場合がある。例えば、ユーザーが外出し、トイレから長時間にわたって離れる場合、より大きな寸法及び/又はより大きな吸収能力を有し得る、より吸収性の高いインサートを使用してもよい。より短い使用時間では、ユーザーは、より寸法の小さい及び/又は吸収性能の低いインサートを使用することを選択してもよく、これはユーザーにとってより快適であり、また経済的である。また、インサートの前端及び後端を通じて漏れが生じる夜間には、ユーザーは、より大きく及び/又はより吸収性の高いインサートを使用することを選択してもよい。
機能的な印は必ずしも取り付けゾーン/締結具構成要素に限定されない。機能的な印はまた、間違った(逆の)、準最適な前後方向に対して、適切な、最適な前後方向で、外側カバー及びインサートが互いにどのようにフィット又は機能するのかに影響を与える、外側カバー20及びインサート50の他の特徴で具現化されてもよい。このように、機能的な印は、追加的に、外側カバー20又はインサート50の別の機能要素と関連付けられてもよく、又は組み合わされてもよい。印は、ウエストバンド、サイドパネル、伸張要素、レッグカフ、物理的保持締結要素(例えば、ポケット又は保持ストラップ)等などの外側カバー20の要素と関連付けられてもよい。印は、腰部キャップ、ウエストバンド、起立カフ、糞便管理機能、インサート位置付け補助具、インサート補強補助具、インサート取り外し補助具、又はインサート廃棄補助部などのインサート20の要素と関連付けられてもよい。
以上から、他の形態の機能的な向きの印が、上記説明の原理の範囲内で可能であることが理解されるであろう。更に、記載された異なるタイプの印のいずれかは、任意の組み合わせで単一の吸収性物品内に含まれてもよい。
他の可能な例では、上記のような対応の機能的に協働する/協働しない取り付けゾーン/締結具構成要素の対に代えて、インサート50及び外側カバー20は、触覚性又はその他の知覚的な印のような対応の非機能的な印を有してもよい。
例えば、前方インサート及び外側カバー取り付けゾーン/締結構成要素は、第1の触覚特性を有するように選択又は形成されてもよく、後方インサート及び外側カバー取り付けゾーン/締結構成要素は、第2の触覚特性を有するように選択又は形成されてもよい。別の例では、インサート及び外側カバーの特徴は、最適な前後の向きでは噛み合う又は幾何学的に協働するが、逆の準最適な前後の向きでは噛み合わない又は幾何学的に協働しない三次元形状などの特徴を有してもよい。
他の可能な例では、上記のような対応の機能的に協働する/協働しない取り付けゾーン/締結構成要素の対又は触覚性の印構成要素に代えて又はこれに加えて、インサート50及び外側カバー20は、対応の視覚的印を有してもよい。外側カバー20は、前方腰部区域27及び後方腰部区域28の上にそれぞれ配置される対応の前方視覚的印73及び後方視覚的印74を有してもよい。インサート50及び外側カバー20上に配置される対応する視覚的印は、外側カバー20内のインサート50の正しい/最適な配向及び配置の視覚的合図をユーザーに提供するように適合され得る。
例えば、視覚的印、及び視覚的合図の構成要素は、一般的な色、又は明るい及び暗い色の使用を伴い得る。1つの具体的な例では、外側カバー20上に配置される前方視覚的印73、及び/又は後方視覚的印74(図2B参照)は、相互に可視的に区別できる対応の一般的な色を含んでもよい。(本明細書において使用するとき、「共通の色」には、第1の色、及び認識可能な色彩、又はその変化形が挙げられ、これは、吸収性物品の全ての特徴を考慮し、吸収性物品の別の色から視覚的、かつ認識的に区別可能である。インサート50は、その上に配置される又は具現化される対応の協働する印を有してもよい。したがって、例えば、インサート50の上の前部ユーザー把持構造体59、及び後部ユーザー把持構造体61は、それぞれ一般的な、前側視覚的印73、及び/又は後側視覚的印74に含まれる色と対応する色を有してもよく又はこの色で着色されてもよい。より詳細には、例えば、前側視覚的印73及び、前部ユーザー把持構造体59などのインサートの特徴は、共に第1の共通の色を有してもよく又は該色で着色されてもよく、後側視覚的印74、及び後部ユーザー把持構造体61などの特徴の一方又は両方は、第1の一般的な色と視覚的に識別可能な第2の一般的な色で着色されてもよい。
図2I〜2J、2M〜2N及び3から概念的に理解され得る別の特定の例では、外側カバー20上に配置される前方及び後方視覚的印73、74は、前方及び後方ユーザー把持構造体59、61並びに/又は締結構成要素56、57などのインサートの特徴の上に具現化された又は描かれた対応する形状若しくは寸法と一致する、又は認知的に相関する、視覚的に相関する対応の形状若しくは寸法の画像を具現化してもよく、又はこの画像を有してもよい。より詳細には、例えば、前側視覚的印73又は前部ユーザー把持構造体59は共に三角形の画像を具現化又は有してもよく、後側視覚的印74又は後部ユーザー把持構造体61は共に円の画像を具現化又は有してもよい。インサートの上、及び外側カバーの上のこれに対応する位置にそれぞれ配置される認知的に相関する印の他の例には、野球のボールとグローブ、サッカーボールとゴール、テニスラケット及びテニスボール、ゴルフクラブ及びゴルフボール、鳥と巣、及びよく認識された組み合わせの構成要素の任意のその他の画像が挙げられ、これらは、このような画像を有する又は具現化する2つの部分が、インサート50を外側カバー20内に設置する間に合体されることをユーザーに示すことになる。
別の特定の例では、外側カバー20上に配置される前側及び後側視覚的印73、74は、「前側」及び「後側」の言葉又は記号による表示の画像を有して、前部ユーザー把持構造体59、及び後部ユーザー把持構造体61などのインサートの特徴の上の対応する言葉又は記号による表示と一致させてもよい。更なる特定の例では、前方視覚的印73及び前方ユーザー把持構造体59は共に、文字「F」(すなわち、「前方」)の画像を有してもよく、後方視覚的印74及び後方ユーザー把持構造体61は共に、文字「R」(すなわち、「後方」)の画像を有してもよい。
別の特定の例では、外側カバー20上に配置される前方視覚的印73、及び/又は後方視覚的印74は、ユーザーが期待される認識可能な形状、キャラクター、物体等のそれぞれの一部分の画像を具現化又は有して、前部及び/又は後方ユーザー把持構造体59、61などのインサートの特徴の上に具現化された又は描かれた期待通りにユーザーが認識可能な形状、キャラクター、物体等の対応する一部分と一致させてもよい。更なる特定の例では、前側視覚的印73及び前部ユーザー把持構造体59は共に、適切に合体されると、ユーザーが認識可能な第1の形状、キャラクター、物体等の認知的に完全な画像を形成することが期待される、第1の画像のそれぞれの一部分を具現化するか又は有してもよく;及び/又は後側視覚的印74及び後部ユーザー把持構造体61は共に、適切に合体されると、ユーザーが認識可能な第2の形状、キャラクター、物体等の認知的に完全な画像を形成することが期待され、第1の画像と異なる第2の画像のそれぞれの一部分を具現化するか又は有してもよい。実施例を例示するため、図2Zを参照し、インサート50の1つの端部上に配置される視覚的な印73aは、インサート50の縁部73cに沿って切り取られたユーザーにより認識可能となり得る画像(例えば、ハート型)の第1の部分であってもよく、一方で、外側カバー20上に配置される、視覚的印73bは、同じ画像の第2部分であってもよく、このようなユーザーにより認識可能となり得る画像は、各印73a及び73bが一致し、適合して画像を完成するようにして、外側カバー20内のインサート50が適切に配置及び位置付けされた際に完成される。示されるハート型の画像は、しかしながら、標的及び/又は位置合わせの印として、このような方法で機能し得る、いくつかのユーザーにより認識可能となり得る画像、及びその各部分の一例である。画像及びその部分はまた、製品と関連してメーカーによって使用される商標、又は特定の区別可能な若しくは差別的な図柄の形態を取り得る。
更に別の特定の実施形態において、視覚的な向きの印は、外側カバー20及びインサート50上にそれぞれ顕れる、視覚的印の単一の対へと単純化されてもよい。1つのそのような例では、外側カバー20の内側表面25は、前方縁部21を長手方向に指す矢印の画像を有してもよく、インサート50は、その前方端部を長手方向に指す矢印の画像を有してもよい。
向き情報を提供するように適合された他の好適な視覚的な向きの印の例には、言葉を含む英数字テキスト、矢印、記号、図形、絵文字、アイコン、漫画、概念図、及び任意のその他の視覚的印を挙げることができる。
ユーザーが両方の組の印を見るとき、外側カバー及びインサートの前側部分に関連する印は、外側カバー及びインサートの後側部分に関連する印と、認知的でなく相関する、又は認知的に相関しない、及び逆もまた同様であるのが望ましくあり得る。
以上から、他の形態の視覚的な向きの印が、上記説明の原則の範囲内で可能であることが理解されるであろう。
外側カバー20に対するインサート50の正しい前後の向きを示す及び/又は強制する印を提供することに加えて、吸収性物品の設計される最適な収容、フィット、快適性及び外観を提供するために、外側カバー20内のインサート50の適切な長手方向及び横方向位置合わせを示す及び/又は強制する印を設けることもまた望ましくあり得る。図2E〜図2Nに示される例では、対応の取り付けゾーン/締結具構成要素対32、57及び33、56は、位置合わせ印として機能するように構成され、かつ配置される。適切な締結をもたらすためにこれらの締結要素対の一方又は両方を同じ場所に配置することは、適切な長手方向及び横方向位置合わせももたらすので、締結要素は、正しい前側/後側の向きを示す及び/又は強制するだけでなく、外側カバー20に対するインサート50の正しい長手方向及び横方向位置合わせも示す及び/又は強制するように構成されかつ配置され得ることが、これらの例から理解され得る。他の例では、この目的のために、外側カバー20及びインサート50上にそれぞれ配置される、例えば、長手方向位置合わせ印79a、79b及び横方向位置合わせ印78a、78bといった別個の視覚的印を含んでもよい(図2E〜2F)。図2E〜2Fを参照すると、外側カバー20の中にインサート50を設置する際に、位置合わせ印対78a、78b及び79a、79bが一致する、又は互いに密接に近接するのを確実にすることによって、インサート50が外側カバー20内で長手方向及び横方向に位置合わせされ得ることが分かる。視覚的な位置合わせ印は、外側カバー20の内側表面上に配置される整合している直線線分、形状、インサートの端部又は角部の輪郭イメージ80(例えば、図2M〜2N参照)等が挙げられるが、これらに限定されない他の形態をとってもよい。
一実施形態において、取り付けゾーン/締結構成要素対33、56、及び32、57は、位置合わせを示すための、特定の色の2つの色相であり得る。例えば、取り付けゾーン33及び締結構成要素56は、暗い青色であってもよく、一方で取り付けゾーン32及び締結構成要素56は明るい青色であり得る。他の任意の好適な色又はその色相が使用されてもよい。一実施形態において、取り付けゾーン/締結構成要素33、56、及び33、57は、暗所で光り、光が制限された状況において着用者による変更を可能にしてもよい。取り付けゾーン/締結具構成要素の各対は、位置合わせを示すように異なる色で光ってもよい。あるいは、やはり位置合わせを示すために、取り付けゾーン/締結構成要素の1つの対のみが、光ってもよい。
商品
本明細書に記載のような1枚又は複数の外側カバーと、1枚又は複数のインサートとを含む商品が作製され、そのまま販売され得ることが想到される。例えば、1枚又は複数の関連インサートと共に、1〜12枚、又はそれ以上の外側カバーを含むパッケージをアセンブルして、一緒にパッケージ化して販売してもよい。パッケージの中の各外側カバー及びインサートは、本明細書に記載される整合/相補的締結システム、向きの印及び/又は位置合わせ印を有してもよい。
本明細書に記載のような1枚又は複数の外側カバーと、1枚又は複数のインサートとを含む商品が作製され、そのまま販売され得ることが想到される。例えば、1枚又は複数の関連インサートと共に、1〜12枚、又はそれ以上の外側カバーを含むパッケージをアセンブルして、一緒にパッケージ化して販売してもよい。パッケージの中の各外側カバー及びインサートは、本明細書に記載される整合/相補的締結システム、向きの印及び/又は位置合わせ印を有してもよい。
そのような商品では、それぞれ便利な枚数の外側カバーとインサートのセットを構成するために、インサートと外側カバーとの比率を決定するのが望ましくあり得る。例えば、セットに含まれる1枚の外側カバーに対して、およそ半日又は1日分のインサートを含むのが好適であると考えられ得る。つまり、例えば、商品は、インサートと外側カバーの比率が1:1、2:1、3:1、4:1、5:1又は更には6:1で、インサートと外側カバーとを含んでもよい。したがって、例えば、セットを付随するパッケージは、1枚の外側カバーと、1、2、3、4、5又は6枚のインサート;2枚の外側カバーと、2、4、6、8、10又は12枚のインサート;3枚の外側カバーと、3、6、9、12、15又は18枚のインサート、などを包含してもよい。初めての購入者のような特定の消費者向けの「スターター」セットとして、又は他の状況では、パッケージは2〜14枚の外側カバーを含むのが望ましくあり得、この数は、洗濯が必要になる前に使用できる清潔な外側カバーのおよそ1日から1週間分の供給量に相当し得る。
複数のインサートを含むセットでは、異なる環境下で使用するのに適している異なるデザインの複数のインサートを含むのもまた望ましくあり得る。一例を挙げれば、例えば、吸収性材料の位置及び吸収能力といった特徴に関して、複数のインサートの中の1枚以上は長時間又は夜間使用(睡眠中の使用)に適しており、1枚以上は日中の使用に適していてもよい。複数のインサートの中の半数、又は半数以下は、睡眠中の使用に適していてもよい。この実施形態の一例では、セットはまた、例えば、月、星、夜の空の色、及び他の夜の場面の画像、眠っている動物、眠っている人、眠っている擬人化されたキャラクター等の画像といった、夜間/睡眠に関連するテーマが施してある1枚以上の外側カバー;及び、例えば、太陽、鳥、明色、昼の空の色、及び他の昼の場面の画像、起きている/遊んでいる動物、人、擬人化されたキャラクター等の画像といった、日中/遊んでいる時間に関連するテーマが施してある1枚以上の外側カバーを含んでもよい。
更なる実施形態では、パッケージの中のセットは、男児及び女児のいずれかに特別に適合されてもよい。例えば、パッケージは、女の子に関連した表面装飾及び装飾、例えば、ピンク、ラベンダー及び/若しくはその他の優しいパステルカラースキームの使用、花、蝶、ウサギ、子猫、小さな女の子、お姫様、女性の漫画キャラクター若しくは女性の擬人化されたキャラクター等の画像、又は通常女の子に関連するその他の装飾特徴、を有する1枚以上の外側カバーを含んでもよい。反対に、パッケージは、男の子に関連した装飾、例えば、青、黒、暗い若しくは力強いカラースキームの使用、車、電車、飛行機、船、ロケット、宇宙船、スポーツに関連する物、男の子、男性的な漫画キャラクター若しくは男性的な擬人化されたキャラクター等の画像、又は通常男の子に関連するその他の装飾特徴、を有する1枚以上の外側カバーを含んでもよい。男児又は女児用にデザインされたパッケージはまた、機能要素によるか、非機能的で装飾的な/装飾要素によるかにかかわらず、男児又は女児のいずれかに特別に適合された、関連の対応するインサートを含んでもよい。あるいは、パッケージは、男女の区別のない飾り/装飾及び機能要素を有する、男児又は女児のいずれかで使用するのに適した1枚以上の外側カバー及びインサートを含んでもよい。
更なる実施形態では、パッケージのセットは、他の点で異なる機能設計を有する何種類かのインサートを含んでもよい。例えば、パッケージは、トップシートの中の糞便受容開口、糞便を隔離するためのトップシートの下の空隙、及び/又は、例えば、米国特許出願番号第8,016,803号、同第7,771,406号、及び同第7,771,408号に記載のような関連する特徴の1つ以上を有する1つ以上のインサートを含んでもよい。
更なる実施形態では、パッケージの中のセットは、特定状況で使用されるように特別に適合されてもよい。例えば、セットは、水泳又は公共の場で水遊びする間に着用するのに適した、1枚以上の外側カバー及び関連インサートを含んでもよい。この例では、外側カバー及びインサートは、水に濡れる及び/又は浸漬している間の満足のいく使用に適していてもよく、及びその間構造的一体性を実質的に保持するように適合されてもよい。例えば、含まれる外側カバーは、濡れたときに引張り強度、伸張又は弛みを実質的に損なわない材料で構成されてもよい。この例では、主に高分子材料、疎水性材料、及び/又は伸縮性のある繊維材料で外側カバーを形成するのが望ましくあり得る。同様に、意図される使用期間中ずっと構造的一体性を実質的に損なわずに浸漬及び濡れに耐える材料で、含まれるインサートを形成するのが望ましくあり得る。超吸収性ポリマー又は吸収性ゲル材料を含まずにこのようなインサートを形成するのも望ましくあり得る。これらの吸収性材料は、多くの場合通常のおむつ吸収性コアに含まれるが、そのような材料は、浸漬されると水をすぐに吸収し、吸収した水によって膨張し膨れ上がるので、すなわち、吸収能力がなくなり、嵩及び重量が加わり、利点を有さなくなるので、水泳又は水遊びの間に着用される物品での使用に適さないと考えられる可能性がある。しかしながら、同じ外側カバーが水泳/水遊び、及び水泳以外、水遊び以外の活動の目的で使用され得るように、同じセットの中に、水泳以外、水遊び以外での使用を目的とした1枚以上のインサートが含まれてもよい。水泳以外、水遊び以外での使用を目的とする1枚以上のインサートは、超吸収性ポリマー又は吸収性ゲル材料を含む吸収性コアを有してもよい。
更なる実施形態では、パッケージの中のセットは、耐性のある外側カバーごとに寸法が異なる脚部開口部縁部23によって画定される脚部開口部を有する、複数の耐久性のある外側カバー20を含んでもよい。そのような耐久性のある外側カバーの逐次使用は、複数の耐久性のある外側カバーの中の1枚を、そのような異なる寸法を有する複数の耐久性のある外側カバーの中の別の1枚と交換するたびに、着用者の皮膚を包囲する及び着用者の皮膚と接触する脚部バンド部分36及び脚部開口部縁部23の位置に変化をもたらすのに有用であり得る。これは、着用者の動きに起因し得るそのような接触位置における着用者の皮膚の擦傷の可能性及び重症度を低減するという利点をもたらすことができる。そのような擦傷は、普通は、集中した又は局所化されたやり方で繰り返される皮膚との包囲接触をもたらし得る、実質的に変わらない寸法の脚部開口部を有する一連の耐久性のある外側カバーの反復使用によって生じる又は悪化する可能性がある。したがって、例えば、ユーザーは、複数の中の第1の耐久性のある外側カバーを適用してもよく、着用者は第1の期間(その日)それを着用してもよく、ユーザーは複数の中の第2の耐久性のある外側カバーを適用してもよく、着用者は第2の期間(例えばその夜又は翌日)それを着用してもよく、以下同様であり、こうして、着用者の皮膚の上の脚部開口部縁部及び脚部バンドが包囲及び接触する位置を効果的に変化させて、擦傷の可能性及び重症度を低減する。図2Cを参照すると、外側カバー股幅WCc、外側カバー前方幅WCf、外側カバー後方幅WCr、外側カバー長さLC及び脚部バンド長さLLBのいずれか、又は任意の組み合わせを変化させることは、同じ着用者に適用する際に、耐久性のある外側カバー20の脚部開口部の寸法を変化させる効果を有すると理解され得る。したがって、パッケージの中の少なくとも第1及び第2の外側カバーのセットは、平面上に水平に展開されて、最大限の延伸されていない(弛緩した)寸法まで延伸された各外側カバーで測定した場合に、外側カバー股幅WCc、外側カバー前側幅WCf、外側カバー後側幅WCr、外側カバー長さLC又は脚部バン長さLLBのいずれかの違いをそれらの間に有してもよい。寸法WCc、WCf、WCr、LC又はLLBのいずれかは、第1の耐久性のある外側カバーと第2の耐久性のある外側カバーとの間で、少なくとも約10%、15%、20%、又はそれ以上異なってもよい。しかしながら、別の例では、例えば、それぞれ脚部バンド部分36に含まれる異なるタイプの弾性ストランド若しくはストリップ、又は異なる寸法の弾性ストランド若しくはストリップ、あるいは異なる数の弾性ストランド若しくはストリップを使用することによって、又は更には脚部バンド部分36の構造を変えることによって、脚部バンド36の張力を、1枚の耐久性のある外側カバーと次のものとで変化させてもよい、すなわち、これらのいずれかは、パッケージの中の耐久性のある外側カバーごとに脚部開口部縁部23の寸法を変化させることができる。
更なる実施形態では、様々なタイプのセットを含む様々なパッケージは、様々な商品として提示されてもよい。一例を挙げれば、パッケージの中のセットの一部を形成する1枚以上の外側カバーは、機能又は飾り/装飾要素のいずれか、又はその両方によって、事実上ある季節に限られてもよい。外側カバーの別個のセットは、例えば、材料の坪量、絶縁特性、通気性など、セット間で属性が異なっていてもよい。例えば、「冬」又は「寒い天候」用の外側カバーは、比較的高い坪量を有する材料から別個に、又は組み合わせて形成されてもよく、一方で「夏」又は「厚い」天候用の外側カバーは、比較的軽い材料、及び/又はより高い通気性を有する材料(WVTRにより特徴づけられ、かつ比較され得る)から形成され得る。
別の例では、第1のパッケージの中のセットの一部を形成する1枚以上の外側カバーは全て、第1のデザイナーによってデザインされた飾り/装飾要素を有してもよく、及び/又は第1のデザイナーの名前又はブランドで標示又は銘柄を付けられてもよく、第2のパッケージの中のセットの一部を形成する1枚以上の外側カバーは全て、第2のデザイナーによってデザインされた飾り/装飾要素を有してもよく、及び/又は第2のデザイナーの名前又はブランドで標示又は銘柄を付けられてもよい。別の例では、第1のパッケージの中のセットの一部を形成する1枚以上の外側カバーは全て、デザイナーの第1の特定の「コレクション」又はデザインテーマと関連する飾り/装飾要素並びに/又は標示及び/若しくは銘柄を有してもよく、第2のパッケージの中のセットの一部を形成する1枚以上の外側カバーは全て、デザイナーの第2の特定の「コレクション」又はデザインテーマと関連する飾り/装飾要素並びに/又は標示及び/若しくは銘柄を有してもよい。
上記の例のいずれにおいても、各個別商品の中の外側カバー及び関連インサートは、互いに最適に適合するように寸法設定される。したがって、更なる例では、各パッケージは、寸法で区別される外側カバー及び関連インサートのセットで作製及び提示されてもよい。例えば、第1のパッケージは、「寸法1」の子供に適合された外側カバーと関連インサートとを含んでもよく、第2のパッケージは、「寸法2」の子供に適合された外側カバーと関連インサートとを含んでもよく、以下同様である。
一実施形態において、本開示の1つ以上の外側カバーは、トイレトレーニングの状況、又は他の状況において、インサートなしに販売及び使用され得る。これは外側カバーを、子供がおむつから下着へと移る際の好適なトレーニングツールとすることができる。一実施例において、外側カバーは、一日中、又はある時間、インサートなしに使用され、夜間にインサートと共に使用されてもよい。一実施形態において、やはりトイレトレーニングの目的のために、吸収性コアを含まないインサートが提供されてもよい。更に別の実施形態において、吸収性コアを含むインサートが提供されるが、吸収性コアはAGM又は超吸収性ポリマーを全く含まないか、ごく少量含む場合がある(例えば、10重量%未満)これは、トイレトレーニングの目的のために、着用者が感じる湿潤の知覚を向上させ得る。このようなインサートはまた、吸収性ポリマーが存在せず、過度の膨張が生じない傾向にあるために、水泳用おむつの関連においても使用され得る。
別の実施形態において、1つ以上の外側カバーは敏感肌用インサートと共に販売されてもよく、敏感肌用インサートは別個に販売されてもよい。インサートはその上にローション、又は他の添加剤を有し得る。このような実施形態において、外側カバーはまた、敏感肌を有する着用者が使用するように構成されてもよい。
インサートのパッケージは、着用者が日常的に数時間おきに交換するような、デイケア環境において使用するように構成され得る。このような実施形態において、インサートは数時間のみ使用した後に廃棄されるため、インサートはそのコア内にいずれの超吸収性ポリマーも有さないことがあり、又はコア内の少量の材料を有してもよい。インサートのパッケージは、デイケアインサート、通常使用インサート、及び夜間使用インサートを含み得る。
一実施形態において、インサートは、洗濯可能又は再利用可能な材料から作製され得る。他の実施形態において、インサートは、使用後にインサートを水に流せるように、水に流せる材料から作製され得る。
成人失禁用製品の実施形態において、インサートが取り付けられた1つ以上の外側カバーがパッケージで販売されてもよい。追加的なインサート及び/又は外側カバーは、別個に購入することができる。これは、完全に組み立てた製品を一度使用して、その後これを廃棄することから、特定の外側カバー/インサートの組み合わせによる吸収性の必要性を調節することの選択まで、選択の幅を着用者又は介護者に与える。下側の外側カバーの着用者又は介護者に以下の利益の1つ以上をもたらす:コストの削減、優れた外側カバー、及び/又はインサート性能、並びに持続可能性。
伸張可能区域の横方向長さ
本開示のパンツの少なくとも一部は、横方向長さを有する様々な伸張可能な区域を含む外側カバーを有する。図9を参照し、個別の伸張可能区域「SR」は、取り付けゾーン(例えば、33及び32)と、締結構成要素30又は受容締結構成要素31を含む締結ゾーン「FZ」との間に位置し得る。伸張可能な区域はまた、取り付けゾーンよりも横方向軸に対して近位にが、取り付けゾーンと同じ横方向長さに及ぶ領域など、パンツの他の区域に延びてもよい。これらの追加的な伸張可能区域は、以下に説明され補助的な伸張可能区域と称される。
本開示のパンツの少なくとも一部は、横方向長さを有する様々な伸張可能な区域を含む外側カバーを有する。図9を参照し、個別の伸張可能区域「SR」は、取り付けゾーン(例えば、33及び32)と、締結構成要素30又は受容締結構成要素31を含む締結ゾーン「FZ」との間に位置し得る。伸張可能な区域はまた、取り付けゾーンよりも横方向軸に対して近位にが、取り付けゾーンと同じ横方向長さに及ぶ領域など、パンツの他の区域に延びてもよい。これらの追加的な伸張可能区域は、以下に説明され補助的な伸張可能区域と称される。
図9において、締結構成要素30及び受容締結構成要素31は、一緒にスナップ又は磁石を形成するが、他の任意の好適な締結構成要素30/締結受容構成要素31が使用されてもよい。一実施形態において、各締結ゾーンにおいて、締結構成要素30が1つだけ設けられてもよく、一方で多数の受容締結構成要素31が、締結ゾーン内に設けられてもよい。このような実施形態において、単一の締結構成要素30が多数の受容締結構成要素31のいずれかと係合して、着用者上のパンツの調節を可能にする(横方向又は長手方向)。他の好適な締結構成要素は、フック・ループ締結具、接着剤、添着剤、ボタン、及び/又は当該技術分野において既知の他の任意の好適な締結具を含む。締結構成要素30及び締結受容構成要素31は、締結ゾーンFZ内において長手方向、又は実質的に長手方向に延びてもよい。また、締結ゾーンは長手方向(すなわち、長手方向軸200と平行、又は実質的に平行)、並びに横方向軸202とほぼ垂直、又は横方向に延びてもよい。締結ゾーンFZの最も横方向内側の縁部が、図9において「LE」として示されている。
再び図9を参照し、再使用可能な外側カバー20は、パンツの一部に形成されるように構成され、インサート(例えば、図3)がここに取り付けられるときに、パンツを形成するように構成される。再使用可能な外側カバー20は、横方向軸202の第1の側に位置付けられた前方腰部区域27と、横方向軸202の第2の側に位置付けられた腰部区域28と、横方向軸202に及び、前方腰部区域27と後方腰部区域28との中間に位置付けられた股部区域26とを含む。外側カバー20はまた、長手方向軸200の第1の側(例えば、右側)に位置付けられた第1締結ゾーンを含み得る。第1締結ゾーンは、横方向軸202の第1の側(前方腰部区域27)に位置付けられた第1部分(例えば、耳パネル29)、並びに横方向軸202の第2の側(後方腰部区域28)に位置付けられた第2部分(例えば、耳パネル29)を含んでもよい(外側カバー20が開かれ、平坦に配置されるとき)。外側カバー20はまた、長手方向軸200の第2側部(例えば、左側)上に位置付けられた第2締結ゾーンを含み得る。第2締結ゾーンは、横方向軸202の第1の側(前方腰部区域27)に位置付けられた第1部分(例えば、耳パネル29)、並びに横方向軸202の第2の側(後方腰部区域28)に位置付けられた第2部分(例えば、耳パネル29)を含んでもよい(外側カバー20が平坦に配置されるとき)。外側カバー20は、前方腰部区域27に形成され、第1横方向長さ(L1+L2)を有する前方伸張可能区域と、後方腰部区域28に形成され、第2横方向長さ(L3+L4)を有する後方伸張可能区域とを含み得る。前方及び後方伸張可能区域の横方向長さは以下の、前方及び後方伸張可能区域試験の横方向長さ、に記載されるようにして測定される。前方伸張可能区域の横方向長さは、後方伸張可能区域の横方向長さと等しいか、これより小さいか、又はこれより大きいことがある。
一実施形態において、図9を再び参照し、前方伸張可能区域(L1+L2)は、第1締結ゾーンFZ1の横方向内側縁部LE1と、前方取り付けゾーン33の第1端部(LE1に最も近い)との間で横方向に延びる第1部分(L1)を含み得る。前方伸張可能区域(L1+L2)はまた、第2締結ゾーンFZ2の横方向内側縁部LE2と、前方取り付けゾーン33の第2端部(LE2に最も近い)との間で横方向に延びる第2部分(L2)を含み得る。後方伸張可能区域(L3+L4)は、第3締結ゾーンFZ3の横方向内側縁部LE3と、後方取り付けゾーン32の第1端部(LE3に最も近い)との間で横方向に延びる第1部分(L3)を含み得る。前方伸張可能区域(L3+L4)はまた、第4締結ゾーンFZ4の横方向内側縁部LE4と、前方取り付けゾーン32の第2端部(LE4に最も近い)との間で横方向に延びる第2部分(L4)を含み得る。
図9を再び参照し、前方伸張可能区域において、L1の横方向長さは、L2の横方向長さと等しい、これとは異なる、より大きい、又はより小さい場合があり、同様に、後方伸張可能区域において、L3の横方向長さは、L4の横方向長さと等しい、異なる、より大きい、又はより小さい場合がある。一実施形態において、L1の横方向長さは、L3又はL4の横方向長さと等しい、異なる、より大きい、又はより小さい場合があり、L2の横方向長さは、L3又はL4の横方向長さと等しい、異なる、より大きい、又はより小さい場合がある。様々な実施形態において、L1、L2、L3、及び/又はL4の横方向長さは、約30mm〜40mm、約35mm、35mm、又は約20mm〜約70mmの範囲(特に、上記の範囲内の0.5mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。また様々な実施形態において、横方向内側縁部LE1、LE2、LE3、及び/又はLE4は、約80mm〜約110mm、約95mm、95mm、又は約30mm〜約150mm(特に、上記の範囲内の0.5mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。前方取り付けゾーン33及び/又は後方取り付けゾーン32は、約60mm〜約90mm、約75mm、75mm、又は約10mm〜約120mmの範囲(特に、上記の範囲内の0.5mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。成人失禁の関連において、インサートは主に、外側カバーの股部区域内に位置し得る。
図10を参照し、外側カバー20は、前方腰部区域27に第1締結要素33’及び第2締結要素33’’を含む前方取り付けゾーンと、後方腰部区域28内に第1締結要素32’及び第2締結要素32’’を含む後方取り付けゾーンとを含み得る。外側カバー20の他の特徴は、図9に関連して記載されるものと同じであっても、異なっていてもよい。例えば、図10の締結ゾーンは、スナップの代わりに、フック構成要素、及び係合ループ構成要素を含み得る。フック構成要素及び係合ループ構成要素は依然として、長手方向、又は実質的に長手方向に延びてもよい。外側カバー20は、前方腰部区域27に形成され、第1横方向長さ(L1+L2+L3)を有する前方伸張可能区域と、後方腰部区域28に形成され、第2横方向長さ(L4+L5+L6)を有する後方伸張可能区域とを含み得る。前方及び後方伸張可能区域の横方向長さは以下の、前方及び後方伸張可能区域試験の横方向長さ、に記載されるようにして測定される。前方伸張可能区域の横方向長さは、後方伸張可能区域の横方向長さと等しいか、これより小さいか、又はこれより大きいことがある。図9及び図10は単に、横方向長さを有する前方及び後方伸張可能区域の2つの例を例示する。取り付けゾーンの他のいずれかの好適な構成がまた、前方及び後方伸張可能区域の横方向長さをもたらす。一実施形態において、例えば、前方腰部区域及び/又は後方腰部区域に、4つ以上の伸張可能区域が設けられてもよい。
一実施形態において、図10を再び参照し、前方伸張可能区域(L1+L2+L3)は、第1締結ゾーンFZ1の横方向内側縁部LE1と、第1締結要素33の第1端部(LE1に最も近い)との間で横方向に延びる第1部分(L1)を含み得る。前方伸張可能区域(L1+L2+L3)はまた、第1締結要素33’の第2端部(LE1から最も遠い)と、第2締結要素33’’の第1端部(LE1から最も遠い)との間で横方向に延びる第2部分(L2)を含み得る。前方伸張可能区域(L1+L2+L3)はまた、第2締結要素33’’の第2端部(LE1から最も遠い)と、第2締結ゾーンFZ2の横方向内側縁部LE2との間で横方向に延びる第3部分(L3)を含み得る。後方伸張可能区域(L4+L5+L6)は、第3締結ゾーンFZ3の横方向内側縁部LE3と、第1締結要素32’の第1端部(LE3に最も近い)との間で横方向に延びる第1部分(L4)を含み得る。後方伸張可能区域(L4+L5+L6)はまた、第1締結要素32’の第2端部(LE3から最も遠い)と、第2締結要素32’’の第1端部(LE1から最も近い)との間で横方向に延びる第2部分(L5)を含み得る。後方伸張可能区域(L4+L5+L6)はまた、第2締結要素32’’の第2端部(LE3から最も遠い)と、第4締結ゾーンFZ4の横方向内側縁部LE4との間で横方向に延びる第3部分(L6)を含み得る。前方伸張可能区域(L1+L2+L3)の横方向長さは、後方伸張可能区域(L4+L5+L6)の横方向長さと同じ、異なる、より大きい、又はより小さいことがある。
図10を参照し、前方伸張可能区域において、L1の横方向長さは、L2又はL3の横方向長さと等しい、これとは異なる、より大きい、又はより小さい場合があり同様に、後方伸張可能区域において、L4の横方向長さは、L5又はL6の横方向長さと等しい、異なる、より大きい、又はより小さい場合がある。一実施形態において、L1の横方向長さは、L4、L5、又はL6の横方向長さと等しい、異なる、より大きい、又はより小さい場合があり、L4の横方向長さは、L1、L2、又はL3の横方向長さと等しい、異なる、より大きい、又はより小さい場合がある。様々な実施形態において、L1、L3、L4、及び/又はL6の横方向長さは、約10mm〜30mm、約20mm、20mm、又は約10mm〜約70mmの範囲(特に、上記の範囲内の0.5mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。横方向長さL2及び/又はL5は、約70mm〜約100mm、約85mm、85mm、又は約10mm〜約120mmの範囲(特に、上記の範囲内の0.5mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)の長さを有し得る。また様々な実施形態において、横方向内側縁部LE1、LE2、LE3、及び/又はLE4は、約80mm〜約110mm、約95mm、95mm、又は約30mm〜約150mm(特に、上記の範囲内の0.5mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。横方向内側縁部LE1、LE2、LE3及び/又はLE4は、締結ゾーンの長手方向長さを表し得る。前方取り付けゾーンの第1締結要素33’及び/又は第2締結要素33’’は、約5mm〜約75mmの範囲、約10mm〜約60mm、又は約15mm〜約30mmの範囲(特に、上記の範囲内の0.5mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)の長さを有し得る。後方取り付けゾーンの第1締結要素32’及び/又は第2締結要素32’’は、約5mm〜約75mmの範囲、約10mm〜約60mm、又は約15mm〜約30mmの範囲(特に、上記の範囲内の0.5mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)の長さを有し得る。
一実施形態において、例示されないが、複数のほぼ線形に延びる締結要素が、前方腰部区域27に設けられてもよい。締結構成要素の少なくとも一部が、連続的又は非連続的であり得る。これらの実施形態において、前方伸張可能区域の合計横方向長さは、LE1とLE2との間の横方向長さから、全ての締結要素の合計横方向長さを引いたものである。後方腰部区域28は、同じ又は同様の特徴を有し得る。
図11〜13を参照し、パンツの概略平面図が例示されている。各パンツは、前方腰部区域27内の前方取り付けゾーン33と、後方腰部区域28内の後方取り付けゾーン32を有する。図11は、パンツの側部の締結ゾーンを例示し、図12は、パンツの前部の締結ゾーンを例示し、図13は、パンツの後部の締結ゾーンを例示する。図11において、前方伸張可能区域の横方向長さは、後方伸張可能区域の横方向長さと同じであるか、又は実質的に同じである(例えば、±1cm)。図12において、前方伸張可能区域の横方向長さは、後方伸張可能区域の横方向長さよりも小さい。図13において、前方伸張可能区域の横方向長さは、後方伸張可能区域の横方向長さよりも大きい。
一実施形態において、外側カバーは、腰部区域全体、又は腰部周囲部の伸張機構として弾性ストランドを含み得る。弾性ストランドは、伸張を分配するために、予備伸張され、2つの不織布の間に積層されてもよい。弾性ストランド内の予備伸張の量は、約50%〜約250%、又は約100%〜約150%(特に、上記の範囲内の1%ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)で変動し得る。これらの弾性ストランドは、外側カバーの、横方向、実質的に横方向、又は他の方向で位置付けることができる。いくつかの場合において、これらの弾性ストランドは、前方及び後方腰部区域において位置付けられるが、外側カバーの股部区域には位置付けられない場合がある。ストランドの間の間隔は、同じであるか、又は異なる場合があり、これらのストランドは、外側カバーの異なる区域内の力を制御することができるように、異なるデニールを有し得る。例えば、ストランドの形態の直線的又は湾曲した弾性部材が、外側カバーの脚部開口部区域において使用され得る。
別の実施形態において、外側カバーは、製品の全体的な長さ及び幅にわたるか、又は製品の前方及び後方腰部区域にある、例えば、Vistamaxxフィルムなどのエラストマーポリプロピレンフィルムなどの、エラストマーフィルムを含む場合がある。2つの不織布を備えるこのフィルムのラミネートは、外側カバーの横方向若しくは長手方向のいずれかに漸進的に伸張させることにより、又はフィルムを伸張させ、次にこれを不織布のいくつかの層に積層する、「ライブストレッチ」によって、あるいは両方により、伸張可能としてもよい。この弾性フィルムは、通気性及び皮膚の健康のために有孔であってもよい。外側カバー内の典型的な伸張は、約50%〜約200%、又は約80%〜約150%の範囲(特に、上記の範囲内の1%ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。
更に別の実施形態において、外側カバーは、標準的なポリプロピレン繊維に加えて、ポリウレタン及びエラストマーポリプロピレンなどの、エラストマー繊維を含む、エラストマー不織布を含み得る。この弾性不織布は、漸進的に伸張されてもよく、又はライブストレッチにより、1つ以上のエラストマーでない不織布に結合されてもよい。典型的には、弾性不織布は約50%〜約150%、又は約60%〜約120%の伸張(特に、上記の範囲内の1%ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)を有する。
インサートは、外側カバーの全体的な長さ及び/若しくは幅、又は外側カバーの全体的な長さ又は幅未満にわたって延びてもよい。インサートは、主に股部区域内に位置付けられ、インサートの一部のみが前方及び後方腰部区域内に延びてもよい。これは少なくとも、前方及び後方腰部区域内のインサートが若干制限することにより、外側カバーの伸張を少なくとも抑制する。インサートの長さ及び幅は、外側カバーの長手方向長さの約25%〜外側カバーの長手方向長さの約100%、又は外側カバーの約50%〜約80%(特に、上記の範囲内の1%ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)変動してもよい。
様々な実施形態において、成人失禁用製品は、約650mm〜約870mm(特に、上記の範囲内の1mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)の長手方向長さを有する外側カバーを有してもよい。インサートは、中程度に吸収性のインサートに関して、約460mm〜約480mm、又は約471mmの長手方向長さ、最大限に吸収性のインサートに関して約535mm〜約565mm、又は約548mmの長手方向長さを有し得る。インサート長手方向長さから、外側カバー長手方向長さに対する割合は、約55%〜約95%、約60%〜約85%、約55%、約62%、約65%、約69%、約72%、又は約81%(特に、上記の範囲内の1%ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。
以下に記載される特徴は、大腿及び臀部の上に引き上げるのが容易であり、完全に引き上げた際に適所に留まる、パンツとして使用するための外側カバーをもたらす。
閉じた腰部外側カバーの平均伸張率
内部にインサートが位置付けられていない、閉じた腰部外側カバーの平均伸張率は、以下に記載される、全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験を使用して測定することができ、110mmの伸張及び170mmの伸張における力がニュートン(N)で測定される。次に、110mmにおける、ニュートン(N)での力を170mmにおけるニュートン(N)での力から引く。ニュートンによる、生じた力を、歪み又は伸張距離60mm(すなわち、170mm〜110mm)(これはメートルに換算して0.06mとする)で除す。したがって、平均伸張率は、ニュートン/メートルの単位を有する。内部にインサートが位置付けられていない、本開示の外側カバーの代表的な平均伸張率は、約40N/m〜約200N/m、約60N/m〜約170N/m、又は約250N/m未満であるが、約30N/m超である(特に、上記の範囲内の1.0(N/m)ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)110mmの伸張における代表的な閉じた外側カバーの力は、約2N〜約12N、約4N〜約10N、又は約5N〜約9N(特に、上記の範囲内の0.1Nごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。170mmの伸張における代表的な閉じた外側カバーの力は、約5N〜約20N、約9N〜約17N、又は約10N〜約15.5N(特に、上記の範囲内の0.1Nごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。閉じた腰部外側カバーについて、110mmにおける張力の170mmにおける張力に対する比率は、約0.3〜0.8(特に、上記の範囲内の0.05ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。
内部にインサートが位置付けられていない、閉じた腰部外側カバーの平均伸張率は、以下に記載される、全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験を使用して測定することができ、110mmの伸張及び170mmの伸張における力がニュートン(N)で測定される。次に、110mmにおける、ニュートン(N)での力を170mmにおけるニュートン(N)での力から引く。ニュートンによる、生じた力を、歪み又は伸張距離60mm(すなわち、170mm〜110mm)(これはメートルに換算して0.06mとする)で除す。したがって、平均伸張率は、ニュートン/メートルの単位を有する。内部にインサートが位置付けられていない、本開示の外側カバーの代表的な平均伸張率は、約40N/m〜約200N/m、約60N/m〜約170N/m、又は約250N/m未満であるが、約30N/m超である(特に、上記の範囲内の1.0(N/m)ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)110mmの伸張における代表的な閉じた外側カバーの力は、約2N〜約12N、約4N〜約10N、又は約5N〜約9N(特に、上記の範囲内の0.1Nごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。170mmの伸張における代表的な閉じた外側カバーの力は、約5N〜約20N、約9N〜約17N、又は約10N〜約15.5N(特に、上記の範囲内の0.1Nごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。閉じた腰部外側カバーについて、110mmにおける張力の170mmにおける張力に対する比率は、約0.3〜0.8(特に、上記の範囲内の0.05ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。
110mmにおける回復力
閉じた腰部再利用可能な外側カバーの、110mmにおける回復力は、以下に記載される、全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験を使用して測定される。110mm伸張における、閉じた腰部再利用可能な外側カバーの回復力は、約1N〜約8N、約1.5N〜約6N、約2N〜約4N、約2N〜約3N、又は約2.5N(特に、上記の範囲内の0.1Nごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。
閉じた腰部再利用可能な外側カバーの、110mmにおける回復力は、以下に記載される、全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験を使用して測定される。110mm伸張における、閉じた腰部再利用可能な外側カバーの回復力は、約1N〜約8N、約1.5N〜約6N、約2N〜約4N、約2N〜約3N、又は約2.5N(特に、上記の範囲内の0.1Nごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。
外側カバーの前方/後方腰部区域の平均伸張率
内部にインサートが位置付けられていない、外側カバーの前方/後方腰部区域の平均伸張率が、以下に記載される全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験を使用して測定される。外側カバーの前方/後方腰部区域の平均伸張率は、55m伸張において前方又は後方腰部区域によりかけられた力(N)を、85mm伸張において前方又は後方腰部区域によりそれぞれかけられる力から引き、その後結果を0.03m(30mm又は85mm−55mm)で除すことにより計算される。いくつかの実施例において、本開示の外側カバーの前方又は後方腰部区域の平均伸張率は、約15N/m〜約100N/m、約20N/m〜約90N/m、又は約100N/m未満であるが、約10N/m超(特に、上記の範囲内の1.0(N/m)ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。再利用可能な外側カバーの前方腰部区域の平均伸張率は、同じ再利用可能な外側カバーの後方腰部区域の平均伸張率と同じであるか、同様であるか、又は異なる場合がある。
内部にインサートが位置付けられていない、外側カバーの前方/後方腰部区域の平均伸張率が、以下に記載される全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験を使用して測定される。外側カバーの前方/後方腰部区域の平均伸張率は、55m伸張において前方又は後方腰部区域によりかけられた力(N)を、85mm伸張において前方又は後方腰部区域によりそれぞれかけられる力から引き、その後結果を0.03m(30mm又は85mm−55mm)で除すことにより計算される。いくつかの実施例において、本開示の外側カバーの前方又は後方腰部区域の平均伸張率は、約15N/m〜約100N/m、約20N/m〜約90N/m、又は約100N/m未満であるが、約10N/m超(特に、上記の範囲内の1.0(N/m)ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。再利用可能な外側カバーの前方腰部区域の平均伸張率は、同じ再利用可能な外側カバーの後方腰部区域の平均伸張率と同じであるか、同様であるか、又は異なる場合がある。
閉じた腰部外側カバーの、20Nおける伸張
閉じた腰部外側カバーの、20Nの力における伸張は、全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験を使用して測定される。伸張距離は、約150mm〜約450mm、約160mm〜約350mm、又は約150mm〜約600mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。他の伸張距離もまた本開示の範囲内である。
閉じた腰部外側カバーの、20Nの力における伸張は、全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験を使用して測定される。伸張距離は、約150mm〜約450mm、約160mm〜約350mm、又は約150mm〜約600mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。他の伸張距離もまた本開示の範囲内である。
閉じた腰部外側カバーの腰部幅
閉じた腰部外側カバーの腰部幅(20Nの力まで弛緩及び伸張)は、本明細書において記載される全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験に記載されるように測定される。腰部幅は、弛緩した腰部開口部周囲部(1mm単位)を2で除したものである(図26、及び関連する以下の記載参照)。20Nの伸張をかけた状態で外側カバーの腰部幅を測定するために、20N±0.1Nの力が読み取られるまで、フック512が互いに引き離される。腰部幅は、図26におけるように測定する際の、20Nの力における腰部開口部周囲部であり(1mm単位で測定される)、2で除したものである。
閉じた腰部外側カバーの腰部幅(20Nの力まで弛緩及び伸張)は、本明細書において記載される全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験に記載されるように測定される。腰部幅は、弛緩した腰部開口部周囲部(1mm単位)を2で除したものである(図26、及び関連する以下の記載参照)。20Nの伸張をかけた状態で外側カバーの腰部幅を測定するために、20N±0.1Nの力が読み取られるまで、フック512が互いに引き離される。腰部幅は、図26におけるように測定する際の、20Nの力における腰部開口部周囲部であり(1mm単位で測定される)、2で除したものである。
8〜15kgの着用者のための、弛緩した閉じた腰部外側カバーの腰部幅は、約90mm〜約250mm、約110mm〜約200mm、又は約110mm〜約190mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)である。8〜15kgの着用者のための、閉じた腰部外側カバーの腰部幅は、これに20Nの伸張力がかけられたときに、約270mm〜約450mm、約290mm〜約450mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。いずれかの着用者(8〜15kgである必要はない)のための、弛緩した閉じた腰部外側カバーの腰部幅は、約90mm〜約300mm、約150mm〜約275mm、又は約200mm〜約275mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。いずれかの着用者のための、閉じた腰部外側カバーの腰部幅は、これに20Nの伸張力がかけられたときに、約270mm〜約1000mm、約270mm〜約800mm、又は約270mm〜約775mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。
閉じた腰部外側カバーの平均伸張率
閉じた腰部外側カバーの腰部開口部の周囲部(20Nの力まで弛緩及び伸張)は、以下で全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験に記載されるように測定され得る。腰部開口部の周囲部は、弛緩した腰部開口部周囲部である(例えば、図26及び以下の関連する記載参照)。20Nの伸張をかけた状態で外側カバーの腰部開口部の周囲部を測定するために、20N±0.1Nの力が読み取られるまで、フック512が互いに引き離される。図26におけるように、20Nの伸張において腰部開口部の周囲部が測定され、1mm単位で報告される。
閉じた腰部外側カバーの腰部開口部の周囲部(20Nの力まで弛緩及び伸張)は、以下で全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験に記載されるように測定され得る。腰部開口部の周囲部は、弛緩した腰部開口部周囲部である(例えば、図26及び以下の関連する記載参照)。20Nの伸張をかけた状態で外側カバーの腰部開口部の周囲部を測定するために、20N±0.1Nの力が読み取られるまで、フック512が互いに引き離される。図26におけるように、20Nの伸張において腰部開口部の周囲部が測定され、1mm単位で報告される。
8〜15kgの範囲の着用者の弛緩し、閉じた腰部外側カバーの周囲部は、約200mm〜約450mm、約220〜約400mm、又は約220〜380mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。8〜15kgの着用者のための、閉じた腰部外側カバーの周囲部は、これに20Nの伸張力がかけられたときに、約580mm〜約850mm、約600mm〜約950mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。いずれかの着用者(8〜15kgである必要はない)のための、弛緩した閉じた腰部外側カバーの周囲部は、約200mm〜約600mm、約200mm〜約550mm、又は約220mm〜約525mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。いずれかの着用者のための、閉じた腰部外側カバーの腰部幅は、これに20Nの伸張力がかけられたときに、約550mm〜約2000mm、約600mm〜約1700mm、又は約600mm〜約1550mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。本開示の外側カバー及びインサートは、いずれかの大きさのユーザーのための、成人失禁用製品とも使用することができる。
伸張可能区域の面積
一実施形態において、図14A、14B、及び15を参照し、前方伸張可能区域は第1面積(A1+A2)、後方伸張可能区域は第2面積(A3+A4)を有し得る。第1面積は、第2面積と等しい、異なる、より小さい、又はより大きいことがある。同様に、前方伸張可能区域において、面積A1は面積A2と等しい、又は異なることがあり、後方伸張可能区域において、面積A3は面積A4と等しい、又は異なることがある。他の実施形態において、面積の全てが同じであるか、又は異なる場合がある。各伸張可能区域を構成する面積が図14A、14B、及び15に例示される。看取されるように、面積A1及びA2は共に前方伸張可能区域の面積を構成し、面積A3及びA4は共に、後方伸張可能区域の面積を構成する。各面積(例えば、面積A1)は、長さ及び幅を有する。前方伸張可能区域の面積を決定するために、面積A1及びA2を合計し、同様に、後方伸張可能区域の面積を決定するために、A3及びA4の面積を合計する。伸張可能区域の面積は、以下に説明される、伸張可能区域の面積に従って測定される。
一実施形態において、図14A、14B、及び15を参照し、前方伸張可能区域は第1面積(A1+A2)、後方伸張可能区域は第2面積(A3+A4)を有し得る。第1面積は、第2面積と等しい、異なる、より小さい、又はより大きいことがある。同様に、前方伸張可能区域において、面積A1は面積A2と等しい、又は異なることがあり、後方伸張可能区域において、面積A3は面積A4と等しい、又は異なることがある。他の実施形態において、面積の全てが同じであるか、又は異なる場合がある。各伸張可能区域を構成する面積が図14A、14B、及び15に例示される。看取されるように、面積A1及びA2は共に前方伸張可能区域の面積を構成し、面積A3及びA4は共に、後方伸張可能区域の面積を構成する。各面積(例えば、面積A1)は、長さ及び幅を有する。前方伸張可能区域の面積を決定するために、面積A1及びA2を合計し、同様に、後方伸張可能区域の面積を決定するために、A3及びA4の面積を合計する。伸張可能区域の面積は、以下に説明される、伸張可能区域の面積に従って測定される。
様々な実施形態において、図14A〜15を参照し、幅W1、W2、W3、及び/又はW4は、約30mm〜約40mm、約35mm、35mm、又は約20mm〜約70mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)の寸法を有し得る。長さL1、L2、L3、及び/又はL4は、約80mm〜約110mm、約95mm、95mm、又は約30mm〜約150mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)の寸法を有し得る。図15における横方向内側の長さLE1、LE2、L3、及び/又はLE4は、図9及び図10に関連して指定された横方向内側長さLE1、LE2、LE3、及び/又はLE4と同じであり得る。面積A1、A2、A3、及び/又はA4は、約25cm2〜約40cm2、約33.5cm2、33.25cm2、又は約6cm2〜約1052(特に、上記の範囲内の0.5cm2ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。
一実施形態において、例として図15を参照し、インサートを受容するように構成されたサイズ4の再使用可能な外側カバーは、以下の値を有し得る。値L1〜L4は約90mm、値W1は約60mm、値W2は約60mm、値W3は約70mm、及び値W4は約70mmであり得る。したがって、この例において、面積A1は約54cm2、面積A2は約54cm2、面積A3は約63cm2、面積A4は約63cm2したがって、前方伸張可能区域の面積はA1+A2、すなわち108cm2であり、後方伸張可能区域の面積はA3+A4、すなわち126cm2である。当業者は、本開示の再使用可能な外側カバーに他の多くの面積が適用されることを理解する。
補助伸張可能区域
一実施形態において、図16を参照し、再使用可能な外側カバー20は、前方腰部区域27及び後方腰部区域28の1つ以上の補助伸張可能区域を有し得る。前方腰部区域27内に1つの補助伸張可能区域Axfが存在してもよく、後方腰部区域28内に別の補助伸張可能区域Axrが存在し得る。補助伸張可能区域Axf及びAxrは、それぞれ、取り付けゾーン33及び32の長手方向最も内側の縁部と、外側カバー20にわたり横方向に延び、脚部開口部23の開始部と接続する線(各腰部区域における)との間で長手方向に延び得る。補助伸張可能区域Axf及びAxrはまたそれぞれ、領域A1とA2との間、及びA3とA4との間で横方向に延び得る。いくつかの実施形態において、取り付けゾーン33及び32の締結具は、伸張可能であってもよく、又は伸張可能でなくてもよい。補助伸張可能区域Axf及びAxrの幅Wsf及びWxrは、取り付けゾーン33及び32の長さを測定することによって測定され得る。補助伸張可能区域Axf及びAxrの長さLxf及びLxrは、脚部開口部23の開始部と接続する横方向線から、各取り付けゾーン33、32の長手方向内側縁部まで測定されてもよい。例えば、補助伸張可能区域Axfの幅は、取り付けゾーン33の横方向幅を測定することによって決定され得、長さは、取り付けゾーン33の長手方向内側縁部と、脚部開口部23の開始部と接続する横方向線との間の長手方向長さを測定することにより決定され得る。Axf又はAxr内の、外側カバーにインサートを取り付けるためのいずれかの面積(例えば、Axf又はAxr内の追加的な取り付けゾーン)は、測定される幅又は長さから適切に引かれ得る。前方補助伸張可能区域の面積は、後方補助伸張可能区域Axrの面積と異なる、より大きい、より小さい、又は等しいことがある。前方補助伸張可能区域Axfの長さ及び幅は、後方補助伸張可能区域Axrの長さ及び幅と異なる、同じ、より大きい、又はより小さい場合がある。一実施形態において、前方補助伸張可能区域Axfの長さは、補助伸張可能区域Axrの長さと異なるか、又は同じであり得、一方で各区域の幅は、同じであるか、又は異なっていてもよく、あるいはその逆である。他の補助伸張可能区域は、少なくとも一部、インサートの取り付けゾーンの構成によって、設けられてもよい。いくつかの実施形態において、複数の補助伸張可能区域は、前方腰部区域27及び後方腰部区域28それぞれに設けられてもよい。
一実施形態において、図16を参照し、再使用可能な外側カバー20は、前方腰部区域27及び後方腰部区域28の1つ以上の補助伸張可能区域を有し得る。前方腰部区域27内に1つの補助伸張可能区域Axfが存在してもよく、後方腰部区域28内に別の補助伸張可能区域Axrが存在し得る。補助伸張可能区域Axf及びAxrは、それぞれ、取り付けゾーン33及び32の長手方向最も内側の縁部と、外側カバー20にわたり横方向に延び、脚部開口部23の開始部と接続する線(各腰部区域における)との間で長手方向に延び得る。補助伸張可能区域Axf及びAxrはまたそれぞれ、領域A1とA2との間、及びA3とA4との間で横方向に延び得る。いくつかの実施形態において、取り付けゾーン33及び32の締結具は、伸張可能であってもよく、又は伸張可能でなくてもよい。補助伸張可能区域Axf及びAxrの幅Wsf及びWxrは、取り付けゾーン33及び32の長さを測定することによって測定され得る。補助伸張可能区域Axf及びAxrの長さLxf及びLxrは、脚部開口部23の開始部と接続する横方向線から、各取り付けゾーン33、32の長手方向内側縁部まで測定されてもよい。例えば、補助伸張可能区域Axfの幅は、取り付けゾーン33の横方向幅を測定することによって決定され得、長さは、取り付けゾーン33の長手方向内側縁部と、脚部開口部23の開始部と接続する横方向線との間の長手方向長さを測定することにより決定され得る。Axf又はAxr内の、外側カバーにインサートを取り付けるためのいずれかの面積(例えば、Axf又はAxr内の追加的な取り付けゾーン)は、測定される幅又は長さから適切に引かれ得る。前方補助伸張可能区域の面積は、後方補助伸張可能区域Axrの面積と異なる、より大きい、より小さい、又は等しいことがある。前方補助伸張可能区域Axfの長さ及び幅は、後方補助伸張可能区域Axrの長さ及び幅と異なる、同じ、より大きい、又はより小さい場合がある。一実施形態において、前方補助伸張可能区域Axfの長さは、補助伸張可能区域Axrの長さと異なるか、又は同じであり得、一方で各区域の幅は、同じであるか、又は異なっていてもよく、あるいはその逆である。他の補助伸張可能区域は、少なくとも一部、インサートの取り付けゾーンの構成によって、設けられてもよい。いくつかの実施形態において、複数の補助伸張可能区域は、前方腰部区域27及び後方腰部区域28それぞれに設けられてもよい。
様々な実施形態において、図16を再び参照し、寸法Lxf及びLxrは、約60mm〜約90mm、約70mm、70mm、又は約20mm〜約120mm(特に、上記の範囲内の0.5ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。寸法Wxf及びWxrは、約60mm〜約90mm、約75mm、75mm、又は約10mm〜約120mm(特に、上記の範囲内の0.5ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。面積Axf及びAxrは約40cm2〜約602、約52.5cm2、52.52、又は約5cm2〜約144cm2(特に、上記の範囲内の0.5cm2ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。
一実施形態において、前方腰部区域の幅(腰縁部において測定される)の、後方腰部区域の幅(腰縁部において測定される)は約1:1、約1:1.5、約1:2、約1:2.5、約1:3、約1:3.5、又は約1:4(特に、上記の範囲内の全ての比率、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)である。
外側カバーの前方/後方腰部区域の伸張
85mmの伸張における外側カバー前方腰部区域伸張力は、以下に記載される外側カバー前方又は後方腰部区域伸張力に従って測定する際に、約1N〜約10N、又は約1N〜約2N(特に、上記の範囲内の0.5ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。85mmの伸張における外側カバー後方腰部区域は、前方腰部区域と同じであっても、前方腰部区域と異なっていてもよい。55mmの伸張における外側カバー前方腰部区域伸張力は、以下に記載される外側カバー前方又は後方腰部区域伸張力に従って測定する際に、約0.4N〜約5N、又は約0.5N〜約2N(特に、上記の範囲内の0.1Nごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。55mmの伸張における外側カバー後方腰部区域は、55mmの伸張における前方腰部区域と同じであっても、前方腰部区域と異なっていてもよい。
85mmの伸張における外側カバー前方腰部区域伸張力は、以下に記載される外側カバー前方又は後方腰部区域伸張力に従って測定する際に、約1N〜約10N、又は約1N〜約2N(特に、上記の範囲内の0.5ごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。85mmの伸張における外側カバー後方腰部区域は、前方腰部区域と同じであっても、前方腰部区域と異なっていてもよい。55mmの伸張における外側カバー前方腰部区域伸張力は、以下に記載される外側カバー前方又は後方腰部区域伸張力に従って測定する際に、約0.4N〜約5N、又は約0.5N〜約2N(特に、上記の範囲内の0.1Nごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。55mmの伸張における外側カバー後方腰部区域は、55mmの伸張における前方腰部区域と同じであっても、前方腰部区域と異なっていてもよい。
10Nにおける伸張
外側カバーの前方腰部区域又は後方腰部区域の、10Nにおける伸張は、以下に記載される外側カバー前方又は後方腰部区域伸張力を使用して測定される。10Nの力における伸張は、約150mm〜約300mm、約175mm〜約275mm、約180mm〜約250mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。
外側カバーの前方腰部区域又は後方腰部区域の、10Nにおける伸張は、以下に記載される外側カバー前方又は後方腰部区域伸張力を使用して測定される。10Nの力における伸張は、約150mm〜約300mm、約175mm〜約275mm、約180mm〜約250mm(特に、上記の範囲内の1.0mmごとの全ての値、及びその内部に、又はこれにより形成される全ての範囲)であり得る。
締結構成要素/受容締結構成要素の構成
図17及び図18は、締結耳部29上に位置付けられた、締結構成要素30及び受容締結構成要素31の様々な代表的な構成を例示する。図17を参照し、締結構成要素30は、フックのストリップであってもよく、受容締結構成要素31は、フックと係合するように構成されたループのストリップであってもよい。他の実施形態において、締結構成要素30及び受容締結構成要素31は、磁石、又は当業者に既知の、他の任意の好適な締結対であり得る。1つ以上の締結構成要素30、及び1つ以上の受容締結構成要素31が、各締結耳部29に設けられてもよい。2つ以上の締結構成要素30及び/又は2つ以上の締結構成要素31を、1つ以上の耳部29上に設けることにより、外側カバー20の閉じた腰部周囲部が、特定の着用者に適合するように調節され得る。調節により、閉じた腰部周囲部において、例えば、最大2インチの変動が可能と成り得る。図17に関連して記載される特徴とは別に、又はこれに加えて、長手方向の調節がまた達成されてもよい。図18を参照し、締結構成要素30は、スナップの雌型部分であってもよく、受容締結構成要素31はスナップの雄型部分であってもよい。あるいは、締結構成要素30及び受容締結構成要素は、磁石であってもよい。締結構成要素30の1つ以上、及び受容締結構成要素31の1つ以上が各耳部パネル29上に設けられてもよい。図18の締結構成要素30及び受容締結構成要素31は、特定の着用者に適切にフィットするように、外側カバー20の長手方向の調節を可能にし得る。当業者は、他の長手方向及び横方向調節機構もまた、外側カバーに組み込まれ得ることを認識する。
図17及び図18は、締結耳部29上に位置付けられた、締結構成要素30及び受容締結構成要素31の様々な代表的な構成を例示する。図17を参照し、締結構成要素30は、フックのストリップであってもよく、受容締結構成要素31は、フックと係合するように構成されたループのストリップであってもよい。他の実施形態において、締結構成要素30及び受容締結構成要素31は、磁石、又は当業者に既知の、他の任意の好適な締結対であり得る。1つ以上の締結構成要素30、及び1つ以上の受容締結構成要素31が、各締結耳部29に設けられてもよい。2つ以上の締結構成要素30及び/又は2つ以上の締結構成要素31を、1つ以上の耳部29上に設けることにより、外側カバー20の閉じた腰部周囲部が、特定の着用者に適合するように調節され得る。調節により、閉じた腰部周囲部において、例えば、最大2インチの変動が可能と成り得る。図17に関連して記載される特徴とは別に、又はこれに加えて、長手方向の調節がまた達成されてもよい。図18を参照し、締結構成要素30は、スナップの雌型部分であってもよく、受容締結構成要素31はスナップの雄型部分であってもよい。あるいは、締結構成要素30及び受容締結構成要素は、磁石であってもよい。締結構成要素30の1つ以上、及び受容締結構成要素31の1つ以上が各耳部パネル29上に設けられてもよい。図18の締結構成要素30及び受容締結構成要素31は、特定の着用者に適切にフィットするように、外側カバー20の長手方向の調節を可能にし得る。当業者は、他の長手方向及び横方向調節機構もまた、外側カバーに組み込まれ得ることを認識する。
一実施形態において、本開示の外側カバーにおける閉じた腰部周囲部(腰縁部で測定される)の前方伸張可能区域面積及び後方伸張可能区域面積の合計伸張可能面積に対する比率が、約1:約10〜約1:約50であり得る。外側カバーにおける、閉じた腰部周囲部の締結ゾーンの長手方向長さ(腰縁部から脚部開口部の開始部まで測定される)に対する比率が、約10:約1〜約2:約1であり得る。様々な実施形態において、外側カバーにおける、閉じた腰部周囲部の、締結ゾーンの横方向幅、又は締結ゾーン内の2つの締結要素の間の横方向距離は、約20:約1〜約2:約1であり得る。外側カバーは、外側カバーの長手方向長さ(腰縁部から腰縁部まで長手方向軸を中心として測定される)の締結ゾーンの長手方向長さに対する比率は、約10:約1〜約2:約1であり得る。外側カバーにおいて、外側カバーの長手方向長さの、最小の閉じた腰部周囲部と最大の閉じた腰部周囲部との差に対する比率は、約10:約1〜約2:約1であり得る。上記の範囲内の全ての比率が本明細書において特に指定されるが、簡潔さのために詳細に記載されない。
本明細書に記載の特徴のいくつか又は全てを有する二部分からなる着用可能な吸収性物品は、従来の完全に再利用可能な布おむつ及び従来の完全に使い捨てのおむつの両方に優る利点を提供することができる。外側カバーを形成するために半耐久性の材料及びより耐久性のある材料を使用することに関する潜在性は、1回を超えて使用することができる、及び選択される材料によっては何度も使用及び洗濯することができる外側カバーを提供する。本明細書に記載の特徴のいくつか又は全てを有する外側カバーは、使い捨て外側カバー構造体の必要性を排除することができるので、典型的な使い捨ておむつと比べて、ユーザーが廃棄しなければならない汚れた廃棄物の量が低減される。更に、通常使い捨ておむつにかかる構造負荷のほとんどを支持する再利用可能な外側カバーの可能性が存在するので、使い捨ての吸収部分はより簡略化された設計を有して、使い捨ておむつと比べて製造費及び材料費を低減することができる。非従来型の再生可能な材料(例えば紙)の使い捨て可能な吸収性インサートを製造する可能性が提起される。同時に、本明細書に記載の特徴のいくつか又は全てを有する使い捨て吸収性インサート及び外側カバーは、多くの状況において、着用者の排出物による外側カバーの汚れのほとんど又は全てを防ぐか、少なくとも抑制し、取り扱い及び保管に付随する衛生及び臭気問題を軽減し、必要な洗濯頻度を低減し、かつ従来の布おむつに付随する洗濯資源、労力及び/又は出費の必要性を低減することができる。本明細書に記載の特徴のいくつか又は全てを有する使い捨て可能な吸収性インサートは、従来の布おむつと比べて、排出物をより良好に吸収し、かつ着用者の皮膚、並びに着用者の衣類及び環境から排出物をより良好に隔離することも可能である。
外側カバーに耐久性のある材料を使用することで、使い捨ておむつと比べて改善された及び/又はより魅力的な快適性、フィット、デザイン、色、模様等を目的として材料の使用の選択肢を創出する際に、その他の付帯利益を提供することも可能である。本明細書に記載の特徴を有する外側カバーは、着用可能な吸収性物品をより魅力的に見せる及び/又はより衣類品、外着、又は下着のように見せるための多種多様な選択肢を提供する。上記の利点に加えて、非対称構造及び向きの印を有するインサートを使用することにより、前側と後側で異なる着用者の生体構造及び身体機能に合わせたインサートの設計、より良好な性能、並びに材料の設計、構成、及び使用の更なる節約が可能になるのと同時に、ユーザーが外側カバー内におけるインサートの正しい前後の向きを確実にすることができる。上記の説明からその他の利点が明らかである。
試験方法
特に指定されない限り、試験はすべて23度±2℃、及び50±2%の相対湿度で行われる。試料はすべて、試験の前に少なくとも2時間その環境で平衡化される。
特に指定されない限り、試験はすべて23度±2℃、及び50±2%の相対湿度で行われる。試料はすべて、試験の前に少なくとも2時間その環境で平衡化される。
縁部偏向力測定法
測定される力がセルの限度の10%〜90%以内であるロードセルを使用し、コンピュータインターフェース(好適な機器は、MTS Systems Corp.,Eden Prairie,MNから入手可能なようなTestworks 4.0ソフトウェアを使用したMTS QTest/1Lである)により一定速度の引張り試験機で縁部偏向力を測定する。図19Aを参照すると、可動(上方)空気ジョー1001に1インチ×1インチのダイヤモンド面把持部1002が装着されている。
測定される力がセルの限度の10%〜90%以内であるロードセルを使用し、コンピュータインターフェース(好適な機器は、MTS Systems Corp.,Eden Prairie,MNから入手可能なようなTestworks 4.0ソフトウェアを使用したMTS QTest/1Lである)により一定速度の引張り試験機で縁部偏向力を測定する。図19Aを参照すると、可動(上方)空気ジョー1001に1インチ×1インチのダイヤモンド面把持部1002が装着されている。
引張り試験機を圧縮試験用に構成する。0.01Nの力が検出されるまでクロスヘッドが5.0mm/分の速度で下降するように引張り試験機をプログラミングする。時間及び伸張チャネルをゼロにして、取得レート100Hzでデータ収集を開始する。クロスヘッドを50mm/分の速度で10mm下降させ、続いてクロスヘッドを元のゲージ長に戻す。力対伸び曲線からピーク力(N)を記録するようにソフトウェアをプログラミングする。
図19a及び図19bを参照すると、下部締付具1000は、幅90mm×奥行き40mm×厚さ6mmの基部1005で構成される。基部1005は、試験機の固定式マウントに連結するように適合された下側の取り付けシャフト1006を有する好適な取り付け装置に固定される。下側の取り付けシャフト1006は、図のようにねじ付きであり、ロッキングカラー1007を有している。下側の取り付けシャフト1006を試験機の固定式マウントに連結したら、ロッキングカラー1007を固定式マウントに向けて回転させて基部1005を試験機の固定式マウントに対して固定し、試験中それらの間に相互作用なく基部1005は固定式マウントに対して静止した状態を維持する。Teflonなどの低摩擦性材料で作製された幅30mm×奥行き30mm×高さ30mmのV字型切欠のあるブロック1003を基部1005に載せる。別方向からの図19Bを参照すると、ブロック1003は、側面から中央まで「V字形」に、10度の角度1004で切り込みが入っている。基部1005に載せたら、ブロックを前後に中心合わせして取り付けシャフト1006の中心軸から32.7mmの距離1012だけオフセットさせ、「V字型」切欠の頂点によって画定される線が取り付けシャフト1006の中心軸と交差すようにする。
試験用に10枚のインサートから10個のサンプルを次のように入手する:インサートの前方又は後方部分のどちらを試験するかを決定し、それに従って10個のサンプルの全てを当該部分から取り出す。外側/衣類に面する表面を上に向けてインサートを水平面に置く。
(a)インサート端部のサンプル(全ての層及び構成要素を含む)
全ての層及びその構成要素を含むインサート端部の値を測定すると、以下のサンプルが得られる:図20を参照して、端部の強化部分1009の内側部分1022を視覚的に特定する(すなわち、端部支持強化材60又は62を有する部分)。インサートの特定の構成に起因して内側縁部1022を視覚的に識別するのが困難な場合は、インサートを対象末端部を有する区域に沿って長手方向に十分に平らにし(カフ弾性体によってもたらされるあらゆる収縮に逆らってインサートを延伸する)、一般に1020で示される位置で一方の手をインサートの末端部近くの上に置いてインサートを延伸された/平坦な位置に保持し、もう一方の手で外側外端1021を垂直に持ち上げて、内側縁部1022を識別してもよい。天然の「ヒンジ」位置が補強部分と隣接する補強されていない部分との間の接合点に存在するので、インサートは最初に内側縁部1022に沿って折れ曲がる傾向がある。補強部分1009を縁部1022に沿ってインサートから切り離す。これで補強部分1009が試験されるサンプルになる。(端部が、上記の方法によって明瞭に識別可能な強化部分を有さない場合、インサートを水平な表面に、着用者に面する表面を上にして配置する)参照のために図2Wを考察し、カフ53のいずれかの縁部58を形成する材料の長手方向に最も外側の範囲101から、30mmの間隔でインサートの内側を測定する。このような間隔で位置する、直線1023に沿って、かつインサート横方向軸と平行に、インサートの端部を切断する。切断された部分がサンプルとなる。)締結構成要素、把持構造など、いずれの構成要素も除去しない。外側縁部1021が、把持構造59、61などの、別個の機構によって切断された縁部から独自に容易に区別可能でない場合、後に特定するために外側端縁部1021をマーキングしてもよい。
全ての層及びその構成要素を含むインサート端部の値を測定すると、以下のサンプルが得られる:図20を参照して、端部の強化部分1009の内側部分1022を視覚的に特定する(すなわち、端部支持強化材60又は62を有する部分)。インサートの特定の構成に起因して内側縁部1022を視覚的に識別するのが困難な場合は、インサートを対象末端部を有する区域に沿って長手方向に十分に平らにし(カフ弾性体によってもたらされるあらゆる収縮に逆らってインサートを延伸する)、一般に1020で示される位置で一方の手をインサートの末端部近くの上に置いてインサートを延伸された/平坦な位置に保持し、もう一方の手で外側外端1021を垂直に持ち上げて、内側縁部1022を識別してもよい。天然の「ヒンジ」位置が補強部分と隣接する補強されていない部分との間の接合点に存在するので、インサートは最初に内側縁部1022に沿って折れ曲がる傾向がある。補強部分1009を縁部1022に沿ってインサートから切り離す。これで補強部分1009が試験されるサンプルになる。(端部が、上記の方法によって明瞭に識別可能な強化部分を有さない場合、インサートを水平な表面に、着用者に面する表面を上にして配置する)参照のために図2Wを考察し、カフ53のいずれかの縁部58を形成する材料の長手方向に最も外側の範囲101から、30mmの間隔でインサートの内側を測定する。このような間隔で位置する、直線1023に沿って、かつインサート横方向軸と平行に、インサートの端部を切断する。切断された部分がサンプルとなる。)締結構成要素、把持構造など、いずれの構成要素も除去しない。外側縁部1021が、把持構造59、61などの、別個の機構によって切断された縁部から独自に容易に区別可能でない場合、後に特定するために外側端縁部1021をマーキングしてもよい。
(b)インサート端部強化材のサンプル(インサートから除去される)
追加された挿入端部支持補強材自体の値を測定する場合、前の項(a)によるインサート端部のサンプルを得る。いずれかの接着剤の粘着性を低減する必要性に応じて凍結スプレーを噴霧し、端部サンプルの他の全ての構成要素又は層を、端部支持強化材部分から、強化部分を損傷しないように注意しながら、静かに剥離する。
追加された挿入端部支持補強材自体の値を測定する場合、前の項(a)によるインサート端部のサンプルを得る。いずれかの接着剤の粘着性を低減する必要性に応じて凍結スプレーを噴霧し、端部サンプルの他の全ての構成要素又は層を、端部支持強化材部分から、強化部分を損傷しないように注意しながら、静かに剥離する。
方向及び位置配向に関して図19Aを参照すると、内側縁部1022を水平かつ上に向けて配向し、外側外端1021を下に向けて配向し、把持部1002の底縁部と同一線上に合わせてサンプル1009を把持部1002の中に位置付ける。加えて、距離1010測定されるピーク縁部偏向力(y)、又は縁部偏向力(y)の値が決定されると共に設計され、距離1011が10mmであるようにして、把持部1002のサンプル1009を位置付ける。サンプル1009が試験中に滑ったり回転したりしないようにしっかりと固定されるが、試験中に把持部においてサンプルの破断が生じるほどきつくなく把持部1002を閉じる。
ロードセル及びクロスヘッド位置をゼロに合わせる。引張り試験機のプログラムを開始し、データを記録する。ピーク力(縁部偏向力)(N)を±0.001Nまで報告する。各サンプルに対し左右両側に試験を実施し(図7参照)、両側に関する縁部偏向力を記録する。10個のサンプルを試験する。10個のサンプルの両側の平均縁部偏向力を計算する。
曲げ剛性測定法
ピーク屈曲力及び曲げ剛性は、10Nのロードセルを装着した、コンピュータインターフェースを有する一定速度の拡張引張試験機(好適な機器は、MTS Systems Corp.(Eden Prairie,Minnesota)から入手可能なTestWorks 4ソフトウェアを使用したMTS Allianceである)を使用して測定する。図22(正面図)と図23(側面図)に示されたプランジャブレード2100は、上側可動試験治具に使用される。図21に示された基礎支持プラットフォーム2200は、下側固定試験治具として使用される。
ピーク屈曲力及び曲げ剛性は、10Nのロードセルを装着した、コンピュータインターフェースを有する一定速度の拡張引張試験機(好適な機器は、MTS Systems Corp.(Eden Prairie,Minnesota)から入手可能なTestWorks 4ソフトウェアを使用したMTS Allianceである)を使用して測定する。図22(正面図)と図23(側面図)に示されたプランジャブレード2100は、上側可動試験治具に使用される。図21に示された基礎支持プラットフォーム2200は、下側固定試験治具として使用される。
プランジャ2100の構成要素は、アルミニウムなどの軽量材料から作製され、利用可能なロードセル容量を最大にする。シャフト2101は、引張り試験機に適合するよう機械で作られ、プランジャを安定させベース支持プラットフォーム2204と直交する位置合わせを維持するようロッキングカラー2102を有する。ブレード2103は、長さ2108が115mm、高さ2107が65mm、幅2109が3.25mmであり、連続半径が1.625mmの材料接触末端部を有する。ブラケット2104には、ブレードを水平にするために使用される止めねじ2105と、調節後それを所定の場所に堅固に保持するための主止めねじ2106が取り付けられる。
下部締付具2200が、シャフト2201とロッキングカラー2202とを有する引っ張り試験機に取り付けられる。2つの可動支持プラットフォーム2204が、レール2203に実装される。各試験表面2205は、幅2206が85mm、長さ(図面の平面内)が115mmであり、最小の摩擦係数を有するように研摩されたステンレス鋼から作製される。各プラットフォームは、個々のプラットフォーム位置を読み取るデジタル式の位置モニター2208及び調節後それらの位置をロックするための止めねじ2207を有する。2つのプラットフォーム2204は、間隙末端部で正方形であり、プレート末端部は、前側から後側まで平行としなければならない。2つのプラットフォームは、調節可能な間隙幅2210を有する間隙2209を形成する。
支持プラットフォーム2204の上面と直交し、それらの間隙末端部に対してゆがみを示さないようにプランジャブレード2103を正確に(±0.02mm)そろえる。位置モニター2208を使用し、プランジャブレード2103が間隙内に正確に(±0.02mm)中心合わせされた状態で支持プラットフォーム2204の2つの間隙末端部の間の間隙2210を正確に25.00±0.02mmに設定する。圧縮試験用の引張り試験機をプログラミングする。プランジャブレード2103下部から支持プラットフォーム2204上面までのゲージ長を15mmに設定する。
25mmの距離にわたって500mm/分で降下するようにクロスヘッドを設定する。データ取得レートを200Hzに設定する。
上記の縁部偏向力測定法の説明において記載されるように、10個の試験サンプル1009を得る。(取り付けゾーン/締結構成要素、把持構造などのいずれの構成要素も除去しないが、ただし、いずれかの剥離紙がいずれかの接着剤締結構成要素状に存在する場合は剥離紙を除去する。)試料を試験前に2時間、約23℃±2℃、約50%±2%の相対湿度で予め調湿する。
試験されるサンプル1009を任意の露出した接着剤について調べ、必要に応じて接着剤にベビーパウダーを塗布することによって任意の露出した接着剤を非活性化する。サンプルを、着用者に面する表面が上に向いた状態で、間隙2209をまたいで支持プラットフォーム2204の表面上に平坦に置く。縁部1022を間隙に対して垂直にした状態で間隙を中心にサンプル1009を中心合わせする。ロードセルをゼロにし、引張試験機とデータ収集を開始する。
力(N)対伸び(m)曲線から最大ピーク屈曲力(N)及び
剛性(N/m)を計算するようにソフトウェアをプログラミングする。剛性は、合計ピーク曲げ力(図24参照)の少なくとも25%を有する、最適ラインセグメントから計算される曲げ/伸張曲線の最大の傾きとして測定される。
剛性(N/m)を計算するようにソフトウェアをプログラミングする。剛性は、合計ピーク曲げ力(図24参照)の少なくとも25%を有する、最適ラインセグメントから計算される曲げ/伸張曲線の最大の傾きとして測定される。
0.1Nの単位でピーク屈曲力を、0.1N/mの単位で曲げ剛性を報告し、結果を記録する。試験を繰り返し、10個のサンプル全てに関する結果を記録する。平均ピーク屈曲力及び平均曲げ剛性を計算する。
全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験
本方法は、パンツの再使用可能な外側カバーの連続的な腰部開口部周囲部の伸張性を測定するために使用される。パンツは、再使用可能な外側カバー、及び再使用可能な外側カバーに取り付け可能であり、かつ少なくとも一部がその内部に位置付けることができる使い捨て吸収性インサートから形成される。この方法を実行する前に、外側カバーのみを試験するように、外側カバーからインサートが取り外される。適用可能な場合、外側カバーの1つ以上の再締結可能な側部シーム(すなわち、締結ゾーン)は、この方法のために閉じた構成である(すなわち、外側カバーが、連続的な腰部開口部周囲部を有するように形成される)。再締結可能な側部シームを閉じるとき、締結具は、これらが側部シームの各側部において、同じ大きさ、形状、及び位置であるときに位置合わせされる。同じ大きさ及び形状ではないが、側部シームの各側部において同じ又は実質的に同じ位置を有する締結具に関し、これらの中点が位置合わせされるべきである。
本方法は、パンツの再使用可能な外側カバーの連続的な腰部開口部周囲部の伸張性を測定するために使用される。パンツは、再使用可能な外側カバー、及び再使用可能な外側カバーに取り付け可能であり、かつ少なくとも一部がその内部に位置付けることができる使い捨て吸収性インサートから形成される。この方法を実行する前に、外側カバーのみを試験するように、外側カバーからインサートが取り外される。適用可能な場合、外側カバーの1つ以上の再締結可能な側部シーム(すなわち、締結ゾーン)は、この方法のために閉じた構成である(すなわち、外側カバーが、連続的な腰部開口部周囲部を有するように形成される)。再締結可能な側部シームを閉じるとき、締結具は、これらが側部シームの各側部において、同じ大きさ、形状、及び位置であるときに位置合わせされる。同じ大きさ及び形状ではないが、側部シームの各側部において同じ又は実質的に同じ位置を有する締結具に関し、これらの中点が位置合わせされるべきである。
全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力は、測定した力がセルの限界の10%〜90%以内となるロードセルを使用して、コンピュータインターフェースを有する一定速度の引張試験機(好適な計器は、ミネソタ州Eden Prairie所在のMTS Systems Corp.から入手可能な、Testworks 4.0 Softwareを使用したMTS Allianceである)で測定する。初期の弛緩した腰部開口部周囲部は、可撓性巻き尺を使用して測定される。可撓性巻き尺の正確性は、NIST又は他の標準化機構により追跡可能であるか、又は追跡可能な定規により正確性を確認される。5つの実質的に同様な再使用可能な外側カバーが分析され、結果の平均が求められる。
この試験に関し、図25を参照し、カスタムフック付属品510が使用される。フック付属品510は、J字型のフック512の対を含み、それぞれ、テスターの静止基部及び上方の可動クロスヘッドに(ロードセルを介して)取り付けられるように設計された取付部材514を備える。各J字型フック512は、実質的に円形の断面形状を有し、1cmの直径Dを備える。フック512は、取付部材514の長手方向軸と垂直に位置付けられる、2つの係合アーム516を形成する、平滑な湾曲を呈する。各取り付け部材は固定カラー513を装着され、これは、互いに平行であり、引張試験機の引っ張り軸と垂直なフック512の係合アーム516を固定する。係合アーム516は、図25に示されるように、13cmの幅Wを有する。
本明細書において使用するとき、100%歪みとは、負荷なしで測定した際に、試料の周囲部がその元の長さの100%伸長していることを意味する。例えば、元の長さ100mmの試料は、周囲部200mmまで伸長されたとき、100%の歪みを有することになる。本明細書において使用するとき「伸張」とは、2つのフック512が引き離された距離を意味する。
100%歪みまでクロスヘッドを254mm/分の速度で上に移動させ、100%歪みで30秒保持し、その後クロスヘッドを初期位置まで254mm/分で戻すように引張試験機をプログラムする。データ取得レートを100Hzに設定する。
クロスヘッドを手動で上に動かす。再使用可能な外側カバーが上部アームからのみ支持されるように、再使用可能な外側カバーを上部係合アーム516から吊り下げ、ロードセルをゼロに合わせる。図26に例示されるように、再使用可能な外側カバー519が、係合アーム516上へと摺動できるように、上部係合アーム516を低くする。再使用可能な外側カバー519からいずれかの緩みを排除しつつ、ロードセルにより測定される力が5グラム以下であることを確実にするように、係合アーム516を調節する。クロスヘッドをゼロにする。図26に例示されるように、mmの目盛付けした可撓性巻き尺517(上記)を用い、このテープを再使用可能な外側カバーの腰部開口部付近の係合アーム516の周囲に巻きつけることによって、再使用可能な外側カバーの弛緩した腰部開口部周囲部を測定する。弛緩した腰部開口部周囲部を1mm単位で記録し、弛緩した腰部開口部周囲部を2で除したものをゲージ長としてソフトウェアに入力する。引張試験機のプログラムを始動し、力及び伸張データを記録する。形成した力(N)対伸張(mm)の曲線から以下のものを計算するようにソフトウェアをプログラムする。
a)20Nにおける腰部開口部周囲部=弛緩した腰部開口部周囲部+(2×20Nにおける伸張)1.0mm単位で記録する。
b)110mm伸張における力0.1N単位で記録する。
c)170mm伸張における力0.1N単位で記録する。
d)戻りサイクルからの、110mm伸張における回復力0.1N単位で記録する。
e)平均伸張率((工程cの結果(N)−工程bの結果(N))/0.06m)N/m。1N/m単位で記録する。
f)20Nの力における伸張1mm単位で記録する。
a)20Nにおける腰部開口部周囲部=弛緩した腰部開口部周囲部+(2×20Nにおける伸張)1.0mm単位で記録する。
b)110mm伸張における力0.1N単位で記録する。
c)170mm伸張における力0.1N単位で記録する。
d)戻りサイクルからの、110mm伸張における回復力0.1N単位で記録する。
e)平均伸張率((工程cの結果(N)−工程bの結果(N))/0.06m)N/m。1N/m単位で記録する。
f)20Nの力における伸張1mm単位で記録する。
残りのサンプルについても同じ試験を行う。上記の記録(reportables)の平均を計算し、記録する。
外側カバー前方又は後方腰部区域伸張力試験
試験されるパンツは、再使用可能な外側カバー、及び使い捨て吸収性インサートを含む。試験に先立ち、外側カバーが試験されるように、使い捨て吸収性インサートが再使用可能な外側カバーから取り外される。外側カバーは、連続的な腰部開口部周囲部を備えるパンツの一部を形成するように、恒久的な側部シーム、又は再締結可能な側部シーム(例えば、締結ゾーン)を有し得る。外側カバーがいずれかの再締結可能な側部シームを有する場合、これらの再締結可能な側部シームは、試験前に分離されるべきである。外側カバーが1つ又は2つの恒久的な側部シームを有する場合、これらの恒久的な側部シームは、試験前にシームの中央軸に沿って長手方向に切断されるべきである。
試験されるパンツは、再使用可能な外側カバー、及び使い捨て吸収性インサートを含む。試験に先立ち、外側カバーが試験されるように、使い捨て吸収性インサートが再使用可能な外側カバーから取り外される。外側カバーは、連続的な腰部開口部周囲部を備えるパンツの一部を形成するように、恒久的な側部シーム、又は再締結可能な側部シーム(例えば、締結ゾーン)を有し得る。外側カバーがいずれかの再締結可能な側部シームを有する場合、これらの再締結可能な側部シームは、試験前に分離されるべきである。外側カバーが1つ又は2つの恒久的な側部シームを有する場合、これらの恒久的な側部シームは、試験前にシームの中央軸に沿って長手方向に切断されるべきである。
外側カバー腰部区域伸張力は、測定した力がセルの限界の10%〜90%以内となるロードセルを使用して、コンピュータインターフェースを有する一定速度の引張試験機(好適な計器は、ミネソタ州Eden Prairie所在のMTS Systems Corp.から入手可能な、Testworks 4.0 Softwareを使用したMTS Allianceである)で測定する。試験機は、上方可動空気式ジョー、及び下方静止空気式ジョーを有するべきである。可動(上方)及び静止(下方)空気式ジョーに、2.54cm×2.54cm(インチ×1インチ)菱形面把持部を装着する。ジョーに供給される空気圧は、試料が滑るのを防ぐのに十分でなければならない。線形測定は、NIST又は他の標準化機構に従う、mm単位で目盛付けした校正した定規により行われる。5つの実質的に同様な再使用可能な外側カバーが分析され、結果の平均が求められる。
本明細書で使用する場合、100%歪みは、試料が、無負荷下で測定された元の長さが100%伸長したことを意味する。例えば、元の長さ100mmの試料は、200mmの長さまで伸張されたとき、100%の歪みを有することになる。
100%歪みまでクロスヘッドを254mm/分の速度で上に移動させ、100%歪みで30秒保持し、その後クロスヘッドを初期位置まで254mm/分で戻すように引張試験機をプログラムする。データ取得レートを100Hzに設定する。
開いた再使用可能な外側カバーを、平坦な実験台上に平坦に配置する。校正した定規により、再使用可能な外側カバーの後方腰部区域に沿って、分離されたサイドパネルの遠位縁部から、反対側の分離されたサイドパネルの遠位縁部まで長さを測定し、1mm単位で長さを記録する。引張試験機のゲージ長(上方把持面の下縁部から、下方把持面の上縁部まで)を、測定される後方腰部区域長さ−2インチに設定する。クロスヘッド位置をゼロに合わせ、ゲージ長をソフトウェアに入力する。再使用可能な外側カバーの内部が操作者の方を向き、後方右サイドパネルが上方を向き、後方左サイドパネルが下方を向くようにして、再使用可能な外側カバーを把持する。上方把持面の間に、右サイドパネルの後方腰部区域(製品の長手方向中心線の遠位)を挿入し、再使用可能な外側カバーのシーム縁部を把持面の上方縁部に、再使用可能な外側カバーの腰縁部を把持面の左縁部に位置合わせする。上方ジョーを閉じる。再使用可能な外側カバーが、完全に試験機の上方把持部から吊るされるように、引張試験機のクロスヘッドを手動で持ち上げる。ロードセルをゼロにする。クロスヘッドを元のゲージ長を低くする。上方把持面の間に、左サイドパネルの後方腰部区域(製品の長手方向中心線の遠位)を挿入し、シーム縁部を把持面の下縁部に、腰縁部を把持面の左縁部に位置合わせする。下方ジョーを閉じる。外側カバーの前方腰部区域及び股部区域を下方に吊るす。
引張試験機のプログラムを始動し、試験の力及び伸張データを記録する。形成した力(N)対伸張(mm)の曲線から以下のものを計算するようにソフトウェアをプログラムする。
a)55mm伸張における力0.1N単位で記録する。
b)85伸張における力0.1N単位で記録する。
c)10Nの力における伸張1mm単位で記録する。
d)戻りサイクルでの、55mm伸張における力0.1N単位で記録する。
e)平均伸張率((工程bの結果(N)−工程aの結果(N))/0.03m)N/m。1N/m単位で記録する。
a)55mm伸張における力0.1N単位で記録する。
b)85伸張における力0.1N単位で記録する。
c)10Nの力における伸張1mm単位で記録する。
d)戻りサイクルでの、55mm伸張における力0.1N単位で記録する。
e)平均伸張率((工程bの結果(N)−工程aの結果(N))/0.03m)N/m。1N/m単位で記録する。
残りのサンプルについても同じ試験を行う。上記の後方腰部区域記録の平均値を形成及び報告する。
同様の試験がまた、再使用可能な外側カバーの前方腰部区域で行われる。
開いた再使用可能な外側カバーを、平坦な実験台上に平坦に配置する。校正した定規により、再使用可能な外側カバーの前方腰部区域に沿って、分離されたサイドパネルの遠位縁部から、反対側の分離されたサイドパネルの遠位縁部まで長さを測定し、1mm単位で記録する。引張試験機のゲージ長(上方把持面の下縁部から、下方把持面の上縁部まで)を、測定される後方腰部区域長さ−2インチに設定する。クロスヘッド位置をゼロに合わせ、ゲージ長をソフトウェアに入力する。再使用可能な外側カバーの内部が操作者の方を向き、前方右サイドパネルが上方を向き、前方左サイドパネルが下方を向くようにして、再使用可能な外側カバーを把持する。上方把持面の間に、右サイドパネルの前方腰部区域(製品の長手方向中心線の遠位)を挿入し、再使用可能な外側カバーのシーム縁部を把持面の上方縁部に、再使用可能な外側カバーの腰縁部を把持面の左縁部に位置合わせする。上方ジョーを閉じる。再使用可能な外側カバーが、完全に試験機の上方把持部から吊るされるように、引張試験機のクロスヘッドを手動で持ち上げる。ロードセルをゼロにする。クロスヘッドを元のゲージ長を低くする。上方把持面の間に、左サイドパネルの前方腰部区域(製品の長手方向中心線の遠位)を挿入し、シーム縁部を把持面の下縁部に、腰縁部を把持面の左縁部に位置合わせする。下方ジョーを閉じる。外側カバーの後方腰部区域及び股部区域を下方に吊るす。
引張試験機のプログラムを始動し、試験の力及び伸張データを記録する。形成した力(N)対伸張(mm)の曲線から以下のものを計算するようにソフトウェアをプログラムする。
a)55mm伸張における力0.1N単位で記録する。
b)85伸張における力0.1N単位で記録する。
c)10Nの力における伸張1mm単位で記録する。
d)戻りサイクルでの、55mm伸張における力0.1N単位で記録する。
e)平均伸張率((工程bの結果(N)−工程aの結果(N))/0.03m)N/m。1N/m単位で記録する。
a)55mm伸張における力0.1N単位で記録する。
b)85伸張における力0.1N単位で記録する。
c)10Nの力における伸張1mm単位で記録する。
d)戻りサイクルでの、55mm伸張における力0.1N単位で記録する。
e)平均伸張率((工程bの結果(N)−工程aの結果(N))/0.03m)N/m。1N/m単位で記録する。
残りのサンプルについても同じ試験を行う。上記の前方腰部区域記録の平均値を計算及び報告する。
前方及び後方伸張可能区域の横方向長さ
取り付けられている場合、インサートを、パンツの外側カバーから取り除く。
取り付けられている場合、インサートを、パンツの外側カバーから取り除く。
外側カバーは、連続的な腰部開口部周囲部を備えるパンツの一部を形成するように、恒久的な側部シーム、又は再締結可能な側部シーム(例えば、締結ゾーン)を有し得る。外側カバーがいずれかの再締結可能な側部シームを有する場合、再締結可能な側部シームは、測定前に分離されるべきである。外側カバーが、いずれかの恒久的なサイドシームを有する場合、恒久的なサイドシームは、試験前にこれらの中心軸付近で長手方向に切断されるべきである。外側カバーはその後、測定のために平坦な表面上に配置されて、平坦化されるべきである。
前方伸張可能区域の横方向長さ:前方伸張可能区域の横方向長さを決定するため、以下の工程に従う:
前方腰部区域に存在する取り付けゾーンが1つのみである場合:
a)外側カバーを平坦に配置した状態で(すなわち、弾性による収縮を排除する)、平坦な表面上に、着用者に面する表面25が平坦な表面の反対側を向くようにして、位置付ける;
b)前方腰縁部と後方腰縁部の横方向中点を決定して、これらを接続する線を引き、外側カバーの長手方向軸を示す;
c)長手方向軸の中点(例えば、長手方向軸/2の長さ)を決定し、長手方向軸と垂直であり、中点において長手方向軸と交差する線を引いて横方向軸を示す;
d)前方腰部区域内の第1締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
e)横方向外側縁部の最も横方向外側の部分を見つけ(インサート取り付けゾーンにおける、工程dで引いた線に最も近い縁部)、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
f)工程d及びeにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、前方伸張可能区域の一部の横方向長さを決定する;
g)前方腰部区域内の第2締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
h)横方向外側縁部の最も横方向外側の部分を見つけ(インサート取り付けゾーンにおける、工程gで引いた線に最も近い縁部)、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
i)工程g及びhにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、前方伸張可能区域の別の部分の横方向長さを決定する;
j)前方伸張可能区域の合計横方向長さを決定するために、工程f及びiからの測定値を加える;
前方腰部区域に存在する取り付けゾーンが1つのみである場合:
a)外側カバーを平坦に配置した状態で(すなわち、弾性による収縮を排除する)、平坦な表面上に、着用者に面する表面25が平坦な表面の反対側を向くようにして、位置付ける;
b)前方腰縁部と後方腰縁部の横方向中点を決定して、これらを接続する線を引き、外側カバーの長手方向軸を示す;
c)長手方向軸の中点(例えば、長手方向軸/2の長さ)を決定し、長手方向軸と垂直であり、中点において長手方向軸と交差する線を引いて横方向軸を示す;
d)前方腰部区域内の第1締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
e)横方向外側縁部の最も横方向外側の部分を見つけ(インサート取り付けゾーンにおける、工程dで引いた線に最も近い縁部)、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
f)工程d及びeにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、前方伸張可能区域の一部の横方向長さを決定する;
g)前方腰部区域内の第2締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
h)横方向外側縁部の最も横方向外側の部分を見つけ(インサート取り付けゾーンにおける、工程gで引いた線に最も近い縁部)、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
i)工程g及びhにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、前方伸張可能区域の別の部分の横方向長さを決定する;
j)前方伸張可能区域の合計横方向長さを決定するために、工程f及びiからの測定値を加える;
前方腰部区域に存在する取り付けゾーンが2つ以上である場合:
a)上記の工程a〜cに従う;
b)前方腰部区域内の第1締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
c)工程bで引いた線と最も近い、取り付けゾーンの横方向外側縁部の最も横方向外側部分(工程bで引いた線に最も近い縁部)を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
d)工程b及び工程cにおける、2つの長手方向に向けた線の間の、横方向距離を測定し、前方伸張可能区域の一部分の横方向長さを決定し、この長さを±1mm内で記録する;
e)工程cで説明した取り付けゾーンの他方の端部を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
f)工程eで説明した取り付けゾーンと最も近い、取り付けゾーンの端部を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
g)工程e及びfにおいて、2つの長手方向に向けた線の間の横方向距離を測定し、長さを±1mm内で記録する。
h)追加的な取り付けゾーンの間の横方向距離を測定するために工程e〜gを行う;
i)前方腰部区域内の第2締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
j)最も近位のインサート取り付けゾーンの横方向外側縁部の最も横方向外側部分(工程iで引いた線に最も近い縁部)を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
k)工程i及びjにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、前方伸張可能区域の別の部分の横方向長さを決定する;
l)工程d、g、h、及びkでの測定値を全て一緒に加え、前方伸張可能区域の合計横方向長さを決定する。
a)上記の工程a〜cに従う;
b)前方腰部区域内の第1締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
c)工程bで引いた線と最も近い、取り付けゾーンの横方向外側縁部の最も横方向外側部分(工程bで引いた線に最も近い縁部)を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
d)工程b及び工程cにおける、2つの長手方向に向けた線の間の、横方向距離を測定し、前方伸張可能区域の一部分の横方向長さを決定し、この長さを±1mm内で記録する;
e)工程cで説明した取り付けゾーンの他方の端部を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
f)工程eで説明した取り付けゾーンと最も近い、取り付けゾーンの端部を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
g)工程e及びfにおいて、2つの長手方向に向けた線の間の横方向距離を測定し、長さを±1mm内で記録する。
h)追加的な取り付けゾーンの間の横方向距離を測定するために工程e〜gを行う;
i)前方腰部区域内の第2締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
j)最も近位のインサート取り付けゾーンの横方向外側縁部の最も横方向外側部分(工程iで引いた線に最も近い縁部)を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
k)工程i及びjにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、前方伸張可能区域の別の部分の横方向長さを決定する;
l)工程d、g、h、及びkでの測定値を全て一緒に加え、前方伸張可能区域の合計横方向長さを決定する。
後方伸張可能区域の横方向長さ:後方伸張可能区域の横方向長さを決定するために以下の工程に従う:
後方腰部区域に存在する取り付けゾーンが1つのみである場合:
a)外側カバーを平坦に配置した状態で(すなわち、弾性による収縮を排除する)、平坦な表面上に、着用者に面する表面25が平坦な表面の反対側を向くようにして、位置付ける;
b)前方腰縁部と後方腰縁部の横方向中点を決定して、これらを接続する線を引き、外側カバーの長手方向軸を示す;
c)長手方向軸の中点(例えば、長手方向軸/2の長さ)を決定し、長手方向軸と垂直であり、中点において長手方向軸と交差する線を引いて横方向軸を示す;
d)後方腰部区域内の第1締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
e)横方向外側縁部の最も横方向外側の部分を見つけ(インサート取り付けゾーンにおける、工程dで引いた線に最も近い縁部)、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
f)工程d及びeにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、後方伸張可能区域の一部の横方向長さを決定する;
g)後方腰部区域内の第2締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
h)横方向外側縁部の最も横方向外側の部分を見つけ(インサート取り付けゾーンにおける、工程gで引いた線に最も近い縁部)、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
i)工程g及びhにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、後方伸張可能区域の別の部分の横方向長さを決定する;
j)後方伸張可能区域の合計横方向長さを決定するために、工程f及びiからの測定値を加える;
後方腰部区域に存在する取り付けゾーンが1つのみである場合:
a)外側カバーを平坦に配置した状態で(すなわち、弾性による収縮を排除する)、平坦な表面上に、着用者に面する表面25が平坦な表面の反対側を向くようにして、位置付ける;
b)前方腰縁部と後方腰縁部の横方向中点を決定して、これらを接続する線を引き、外側カバーの長手方向軸を示す;
c)長手方向軸の中点(例えば、長手方向軸/2の長さ)を決定し、長手方向軸と垂直であり、中点において長手方向軸と交差する線を引いて横方向軸を示す;
d)後方腰部区域内の第1締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
e)横方向外側縁部の最も横方向外側の部分を見つけ(インサート取り付けゾーンにおける、工程dで引いた線に最も近い縁部)、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
f)工程d及びeにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、後方伸張可能区域の一部の横方向長さを決定する;
g)後方腰部区域内の第2締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
h)横方向外側縁部の最も横方向外側の部分を見つけ(インサート取り付けゾーンにおける、工程gで引いた線に最も近い縁部)、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
i)工程g及びhにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、後方伸張可能区域の別の部分の横方向長さを決定する;
j)後方伸張可能区域の合計横方向長さを決定するために、工程f及びiからの測定値を加える;
後方腰部区域に存在する取り付けゾーンが2つ以上である場合:
a)上記の「後方腰部区域に存在する取り付けゾーンが1つのみである場合」の工程a〜cに従う;
b)後方腰部区域内の第1締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
c)工程bで引いた線と最も近い、取り付けゾーンの横方向外側縁部の最も横方向外側部分(工程bで引いた線に最も近い縁部)を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
d)工程b及び工程cにおける、2つの長手方向に向けた線の間の、横方向距離を測定し、後方伸張可能区域の一部分の横方向長さを決定し、この長さを±1mm内で記録する;
e)工程cで説明した取り付けゾーンの他方の端部を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
f)工程eで説明した取り付けゾーンと最も近い、取り付けゾーンの端部を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
g)工程e及びfにおいて、2つの長手方向に向けた線の間の横方向距離を測定し、長さを±1mm内で記録する。
h)追加的な取り付けゾーンの間の横方向距離を測定するために工程e〜gを行う;
i)後方腰部区域内の第2締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
j)最も近位のインサート取り付けゾーンの横方向外側縁部の最も横方向外側部分(工程iで引いた線に最も近い縁部)を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
k)工程i及びjにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、後方伸張可能区域の別の部分の横方向長さを決定する;
l)工程d、g、h、及びkでの測定値を全て一緒に加え、後方伸張可能区域の合計横方向長さを決定する。
a)上記の「後方腰部区域に存在する取り付けゾーンが1つのみである場合」の工程a〜cに従う;
b)後方腰部区域内の第1締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
c)工程bで引いた線と最も近い、取り付けゾーンの横方向外側縁部の最も横方向外側部分(工程bで引いた線に最も近い縁部)を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
d)工程b及び工程cにおける、2つの長手方向に向けた線の間の、横方向距離を測定し、後方伸張可能区域の一部分の横方向長さを決定し、この長さを±1mm内で記録する;
e)工程cで説明した取り付けゾーンの他方の端部を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
f)工程eで説明した取り付けゾーンと最も近い、取り付けゾーンの端部を見つけ、横方向軸へと延びる、長手方向軸と平行な線を引く;
g)工程e及びfにおいて、2つの長手方向に向けた線の間の横方向距離を測定し、長さを±1mm内で記録する。
h)追加的な取り付けゾーンの間の横方向距離を測定するために工程e〜gを行う;
i)後方腰部区域内の第2締結ゾーンの横方向内側縁部の最も横方向内側部分を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
j)最も近位のインサート取り付けゾーンの横方向外側縁部の最も横方向外側部分(工程iで引いた線に最も近い縁部)を見つけ、横方向軸へと延びる長手方向軸と平行な線を引く;
k)工程i及びjにおける、2つの長手方向に向けられた線の間の横方向距離を測定し、後方伸張可能区域の別の部分の横方向長さを決定する;
l)工程d、g、h、及びkでの測定値を全て一緒に加え、後方伸張可能区域の合計横方向長さを決定する。
本質的に、前方伸張可能区域の横方向長さは第1締結ゾーンの最も横方向内側の縁部から第2締結ゾーンの最も横方向内側の縁部への距離から、前方伸張可能区域の取り付けゾーンの合計横方向長さを引いたものである。同じ論理が後方伸張可能区域の横方向長さに適用される。
伸張可能区域の面積
前方及び後方伸張可能区域の面積を求めるために、最初に、上記の前方及び後方伸張可能区域の各部分の長さを測定するべきである。前方腰部区域において、各脚部開口部23の2つの最も長手方向外側の範囲を特定し、これらの2つの点の間に、横方向軸と平行な線を引く。後方腰部区域において同じ工程を行う。前方伸張可能区域の各部分で、前方腰部区域内で横方向軸と平行に引いた線と、前方腰縁部との間の長手方向長さを測定し、この長さを±1mm内で記録する。後方伸張可能区域の各部分で、後方腰部区域内で横方向軸と平行に引いた線と、後方腰縁部との間の長手方向長さを測定し、この長さを±1mm内で記録する。前方伸張可能区域の各部分において、測定された長手方向長さに、同じ部分の測定される横方向長さをかけて、各部分の面積を判定する。前方伸張可能区域の部分の面積が全て判定されると、これらの面積の合計を出し、前方伸張可能区域の合計面積を判定する。後方伸張可能区域の各部分において、測定される長手方向長さに、同じ部分の測定される横方向長さをかけて、各部分の面積を判定する。後方伸張可能区域の部分の面積を全て判定したら、これらの面積の合計を出して後方伸張可能区域の合計面積を判定する。面積は±0.5cm2まで判定するべきである。
前方及び後方伸張可能区域の面積を求めるために、最初に、上記の前方及び後方伸張可能区域の各部分の長さを測定するべきである。前方腰部区域において、各脚部開口部23の2つの最も長手方向外側の範囲を特定し、これらの2つの点の間に、横方向軸と平行な線を引く。後方腰部区域において同じ工程を行う。前方伸張可能区域の各部分で、前方腰部区域内で横方向軸と平行に引いた線と、前方腰縁部との間の長手方向長さを測定し、この長さを±1mm内で記録する。後方伸張可能区域の各部分で、後方腰部区域内で横方向軸と平行に引いた線と、後方腰縁部との間の長手方向長さを測定し、この長さを±1mm内で記録する。前方伸張可能区域の各部分において、測定された長手方向長さに、同じ部分の測定される横方向長さをかけて、各部分の面積を判定する。前方伸張可能区域の部分の面積が全て判定されると、これらの面積の合計を出し、前方伸張可能区域の合計面積を判定する。後方伸張可能区域の各部分において、測定される長手方向長さに、同じ部分の測定される横方向長さをかけて、各部分の面積を判定する。後方伸張可能区域の部分の面積を全て判定したら、これらの面積の合計を出して後方伸張可能区域の合計面積を判定する。面積は±0.5cm2まで判定するべきである。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周囲の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
相互参照されるか又は関連する全ての特許又は特許出願を含む、本願に引用される全ての文書を、特に除外すること又は限定することを明言しないかぎりにおいて、その全容にわたって本願に援用するものである。いずれの文献の引用も、こうした文献が本明細書で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、あるいは、こうした文献が、単独で、又は他の全ての参照文献との任意の組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書内の用語のいずれかの意味又は定義が、参照によって援用される文書内の同じ用語のいずれかの意味又は定義と矛盾する場合、本文書においてその用語に付与される意味又は定義が優先するものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、添付した特許請求の範囲はそのような変更及び修正の全てを含み、上記のいかなる説明又は図面も本明細書の範囲を制限せず、添付の特許請求の範囲だけがこれらを制限するものとする。
Claims (15)
- パンツの一部を形成し、かつ横方向軸を有する再使用可能な外側カバーであって、
前記横方向軸の第1の側に位置付けられた前方腰部区域と、
前記横方向軸の第2の側に位置付けられた後方腰部区域とを含み、
前記前方腰部区域及び前記後方腰部区域は共に腰部開口部周囲部を形成し、
前記腰部開口部周囲部は、全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験により、20Nの力を適用したときに、150mm超伸張可能であり、前記再使用可能な外側カバーは、内部に使い捨て吸収性インサートを少なくとも部分的に受容して前記パンツを形成するように構成されている、再使用可能な外側カバー。 - 前記腰部開口部周囲部は、前記全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験により、20Nの力が加えられたときに、150mm〜450mm伸張可能である、請求項1に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記腰部開口部周囲部は、前記全体外側カバー腰部開口部周囲部伸張力試験により、20Nの力が加えられたときに、160mm〜350mm伸張可能である、請求項1に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記再使用可能な外側カバーは、7.7kg〜15kg(17lb〜33lb)の範囲の重量を有する着用者上に位置付けられるように構成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記腰部開口部周囲部は、弛緩状態において、200mm〜450mmの範囲である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記腰部開口部周囲部は、20Nの力で伸張されたときに、550mm〜850mmの範囲である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記後方腰部区域は、外側カバー後方腰部区域伸張力試験により、10Nの力が加えられたときに、175mm〜250mm伸張可能である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記前方腰部区域は、前記外側カバー後方腰部区域伸張力試験により、10Nの力が加えられたときに、175mm〜250mm伸張可能である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記再使用可能な外側カバーの一部を形成する吸収性材料を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記再使用可能な外側カバーは、長手方向軸を有し、かつ前記長手方向軸の第1の側に位置付けられる締結ゾーンを含み、前記締結ゾーンは、前記横方向軸の前記第1の側に位置付けられた第1部分と、前記横方向軸の前記第2の側に位置付けられた第2部分とを含み、前記締結ゾーンは、前記長手方向軸とほぼ同じ方向に延び、かつ少なくとも50mmの長さを有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記締結ゾーンは、第1締結ゾーンであり、前記再使用可能な外側カバーは、前記長手方向軸の第2の側に位置付けられた第2締結ゾーンを含み、前記第2締結ゾーンは、前記横方向軸の前記第1の側に位置付けられた第1部分と、前記横方向軸の前記第2の側に位置付けられた第2部分とを含み、前記第2締結ゾーンは、前記長手方向軸とほぼ同じ方向に延び、少なくとも75mmの長さを有する、請求項10に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記前方腰部区域内に形成される前方伸張可能区域と、
前記後方腰部区域内に形成される後方伸張可能区域とを含み、
前記前方伸張可能区域は、前記後方伸張可能区域とは異なる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の再使用可能な外側カバー。 - 前記前方伸張可能区域は、第1平均率を有し、前記後方伸長可能区域は第2平均率を有し、前記第1平均率は、前記第2平均率とは異なる、請求項12に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記前方伸張可能区域は、第1横方向長さを有し、前記第2伸張可能区域は、第2横方向長さを有し、前記第1横方向長さは、前記第2横方向長さよりも小さく、前記第1横方向長さは40mm〜140mmの範囲である、請求項12に記載の再使用可能な外側カバー。
- 前記前方腰部区域は、前記使い捨て吸収性インサートの前方取り付けゾーンを含み、前記後方腰部区域は、前記使い捨て吸収性インサートの後方取り付けゾーンを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の再使用可能な外側カバー。
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