JP4788529B2 - キャップ - Google Patents
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Description
そこで、軽い力でキャップを引き抜く発明がなされた。例えば、特開2001−301381に記載されている発明である。軸筒の外周面に二等辺三角形状の山形部を形成すると共に、キャップの内面にその山形部と係脱する二等辺三角形以上の谷部を形成したものである。つまり、キャップと軸筒を相対的に回転させることによって、前記山形部が谷部を乗り越え、この作用によってキャップが軸筒から引き抜けれるものとなっている。しかし、上記の構造は複雑であり、それ故に、その製品を成形するための金型が高価なものとなってしまうばかりでなく、正確な寸法精度まで管理する必要があった。
そこで、キャップの先端部に凹部と凸部を放射状の3箇所に形成することが考えられ、また、それら凹部と凸部をキャップの長手方向の全域に渡って形成することも考えられる。最も力の入る3本の指で摘むことができ、また、円周方向に回転させながら引き抜くことにより、より強固な嵌合力(密閉力)を有するキャップをも容易に外すことができるようになる。
しかし、内部形状を放射状3箇所の凹部と凸部からなる形状にすると、キャップ同様軸も放射状3箇所の凹部と凸部からなる形状にするなどのデザイン的制約を受けたり、嵌合などの機能的形状をより複雑にしてしまい、前記確実な密閉性能を維持することも困難になってしまう。
また、内部を円形にすることも考えられるが、凹部と凸部の肉厚差が顕著となり、引け(凹み)などの成形性上の問題が発生してしまう。また、筆記具の軸本体部の嵌合部は、軸本体部の外径よりもやや小径に形成することが一般的である。しかし、前記嵌合部を小径にし過ぎると、嵌合が不安定になるばかりでなく、密閉作用が失われる危険性があり、また、軸本体のデザイン的制約も発生してしまう。油性マーキングペンは、ボールペンなどに比し軸径が太い。その太い軸径にやや小径なキャップの嵌合部を設け、前記形状の内径のキャップ構造を採ると、必然的にキャップの外径が大きなものとなってしまっていた。その結果、太い軸径に対し、更に大径のキャップとなってしまい、持ち運びや収納が不便なものとなってしまっていた。
前記前軸3の後方部は、インキ収容管1との装着部9となっており、また、その装着部9における外径はインキ収容管1の外径とほぼ同径をなしている。そして、その装着部9の前方には、縮径部10が形成されており、次いで前方に向かい先細りとなる先部11が連続して形成されている。また、その先部11の後方には、後述するキャップを着脱自在となす円周状の嵌合リブ12が形成されており、その嵌合リブ12の前方には、キャップの内部を密閉する突部13が円周状に形成されている。尚、前記装着部9の内側には、中空部14が形成されている。前軸3を射出成形などの手段によって成形した際における、装着部9の厚さによる外周部の凹部(一般的には、「引け」と称されている。)の発生を防止しているのである。
前記キャップ15の開口部側である後方外周部には、大径筒部18が形成されており、その大径筒18の外周面部は平面部となっている。また、大径筒部18とキャップ15は、大径筒部18の前端部において連結されているものの、後方部においては中空部20が形成されている。前記前軸3と同様に、キャップ15を射出成形などの手段によって成形した際における、大径筒部18の厚さによる外周部の凹部(一般的には、「引け」と称されている。)の発生を防止しているのである。また、その中空部20によって形成される内面筒部21の内面には、前記嵌合突起16、並びに、内面突部17が形成されている。即ち、密閉部を得る最も重要な部分に中空部20を形成することによって、前記嵌合突起16、並びに、内面突部17が正確に得られるのである。
また、前記キャップ15の側面であって、大径筒部18から天面側である前方部に向けては突部21が形成されているが、その突部21は等間隔な位置の3箇所に形成されているが、4箇所であっても良く、或いは、不等間隔な位置に形成しても良いが、等間隔な位置に形成するのが好ましい。また、その突部21の頂部を結ぶ仮想の外接円径は、大径部の仮想の外接円径よりも若干小径なものとなっているが、同径となしても良い。また、前記3個の突部21の幅の総和(3X)は、隣り合う突部21間によって形成される3個の溝部22の幅の総和(3Y)よりも狭くなっている。そして、溝部22の深さ(溝部22の底から大径部の縦リブ19の頂部までの長さ)が、前方に向かい徐々に深いものとなっているが、キャップ15の開口部側においては、その深さH1が前記縦リブ19の高さの3倍程度となっており、一方、天面部側においてはその深さH2が縦リブ19の高さの4倍程度となっている。即ち、溝部22の幅を広くすることにより、又、溝部22の高さを多く採ることにより、キャップ15を指で摘んだ際、その指の腹部が溝部22に十分に入り込み、これによって、縦リブ19への指の引っ掛かりが大きくなり、その結果、キャップ15をインキ収納管1に対して軽い力で容易に回転させることができ、もって、容易に引き抜くことができるようになる。
また、キャップ15の大径筒部18の外周面には、前後の方向に向かって縦リブ19が放射状の位置に形成されている。その縦リブ19は、前記キャップ15の側面に形成されている突部21の位置においては同一な位置に形成されている。即ち、互いの溝部が連接されるように形成されており、これによって、空気の流通が妨げられない様になっているのである。
2 インキ吸蔵体
3 前軸
4 中間カシメ部
5 前端折り曲げ部
6 ペン先
7 リブ
8 先端開口部
9 装着部
10 縮径部
11 先部
12 嵌合リブ
13 突部
14 中空部
15 キャップ
16 嵌合突起
17 内面突部
18 大径筒部
19 縦リブ
20 中空部
21 突部
22 溝部
23 溝部
24 凸部
25 凹部
Claims (3)
- 筆記具本体に取り付けられている筆記部を覆い、前記筆記具本体に着脱自在に取り付けられた有底のキャップであって、そのキャップの開口側の外周部に大径筒部を設けると共に、その大径筒部からキャップの天面に向けて突部を延設し、その突部をキャップの側面に放射状に設けると共に、その突部の幅の総和を隣り合う突部間に形成される溝部の幅の総和よりも狭くし、また、その溝部の長手方向の中心部分に凸部を形成したことを特徴とするキャップ。
- 前記突部の仮想の外接円径を大径筒部の仮想の外接円径と同径としたことを特徴とする請求項1記載のキャップ。
- 前記大径筒部が位置するキャップの内面に、前記筆記具本体との嵌合部を位置させたことを特徴とする請求項1、或いは、請求項2に記載のキャップ。
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JP2006234783A JP4788529B2 (ja) | 2006-08-31 | 2006-08-31 | キャップ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006234783A JP4788529B2 (ja) | 2006-08-31 | 2006-08-31 | キャップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP4788529B2 true JP4788529B2 (ja) | 2011-10-05 |
Family
ID=39239047
Family Applications (1)
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JP2006234783A Active JP4788529B2 (ja) | 2006-08-31 | 2006-08-31 | キャップ |
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- 2006-08-31 JP JP2006234783A patent/JP4788529B2/ja active Active
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