JP4784959B2 - 電界効果トランジスタ型発光素子 - Google Patents

電界効果トランジスタ型発光素子 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、半導体を用いた発光素子に関し、さらに詳しくは、電界効果トランジスタ型の発光素子に関する。
背景技術
従来より、半導体を用いた発光素子は、表示や照明、または光源として、広く用いられている。
このような発光素子の一つとして、発光ダイオードがある。発光ダイオードはpn接合した半導体に順方向の電圧を印加することにより、n領域に電子を、p領域に正孔を注入し、接合部(活性領域)で電子と正孔との再結合により発光を得る。
発光ダイオードのpn接合は、p型またはn型を形成する添加物を半導体にドープして製造したp型及びn型半導体を接合することにより形成する。例えばこのようなpn接合型の発光ダイオードとして、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス誌パート2第40巻L275〜L278ページには、発光活性材料にダイヤモンド単結晶を用いた発光ダイオードが記載されている。
しかしながら、pn接合型の発光ダイオードでは、半導体材料に多量の添加物をドープしなければ十分な発光は得られない反面、添加物のドープによって半導体材料の結晶構造にゆがみ・欠陥等が生じ、それが消光中心となったり、また、不要な波長の発光を誘発したりして、注入したキャリアの発光への寄与効率が低下するという問題が避けられない。
一方、上述のようなpn接合型の発光素子に対し、有機物を用いた他のタイプの発光素子として、電界効果トランジスタ型の発光素子が知られている。サイエンス誌第290巻2000年11月3号963−965頁には、α−セキシチオフェンを用いた電界効果トランジスタ型発光素子(以下A−LEFET)が開示されている。
第3図は、α−セキシチオフェンを用いた電界効果トランジスタ型の発光素子の構造を示す図である。
上述したα−セキシチオフェンを用いたA−LEFETは、蒸着法によって形成したα−セキシチオフェン(以下α−6T)の単結晶を発光活性部材21として用い、25μmの間隔をおいて形成されたソース電極23及びドレイン電極24としてのアルミニウム蒸着膜に挟持された構造を有する。また、このα−6T及びソース電極、ドレイン電極上には,ゲート絶縁層26としての酸化アルミニウム(Al)を挟み、アルミニウムドープト酸化亜鉛(ZnO:Al)膜からなるゲート電極27を形成し、金属/絶縁体/半導体(以下MIS)型電界効果トランジスタ(以下FET)構造が形成されている。
α‐6Tは、そのイントリンジック結晶が電子輸送性及び正孔輸送性の双方を同時に有する。すなわち、この材料は、電子及び正孔の注入機構を付与されることによって、いわゆる同時二極性導電特性を示す。
上記A−LEFETのドレイン電極及びゲート電極に、ソース電極電位を基準として正の電位を印加することにより、ソース電極及びドレイン電極からそれぞれ電子及び正孔がα−6Tの電子伝導準位及び正孔伝導準位に注入される。これら正負の電荷キャリアは、伝導チャネル中央部にて輻射再結合遷移を生じ、エレクトロルミネッセンスを生じ発光する。
上記文献に開示されたA−LEFETでは、発光活性部材として、正孔輸送性と電子輸送性とを併せ持ったα−6T単結晶を用いているため、pn接合型の場合のように、pn接合を形成し発光領域に少数キャリア注入するために添加物を発光活性材料にドープする必要がなく、上述した添加物による発光特性の低下の問題は生じない。
(発明が解決しようとする課題)
しかしながら、上述したA−LEFETにおいても次のような問題点がある。
発光活性部材としてα−6Tという単結晶有機物質を使用しているが、一般に、有機物質における、電子および正孔の易動度は小さく、十分な発光強度が得難い。室温での典型的な易動度の数値は10−3〜10−4cm/(V・s)であり、最高でも10cm/(V・s)程度である。
それに加え、有機物質ではそもそも無欠陥の単結晶を形成することが難しく、効率的な発光を行うのは困難であった。さらに、一般に、発光素子は使用に際して発熱が避けられないが、α−6T等の有機物質を用いたA−LEFET型発光素子は使用環境において経時変化が避けられず、劣化に対し長期にわたる信頼性が得がたいという問題があった。
また、発光活性部材が有機物質であるA−LEFET型発光素子の場合には、生じるエレクトロルミネッセンスのスペクトルは、発光メカニズムにより、ソース電極及びドレイン電極から電荷注入可能な発光活性部材の再結合準位間のエネルギー差にのみ規定される。そのため、α−6Tを用いた場合、発光波長は1.6eV以上2.2eV以下(波長約564〜775nmに相当)の光子エネルギの領域に限定される。このように、発光活性部材が有機物質であるA−LEFET型発光素子では、発光活性部材に選択される物質によって、発光波長が決定される。しかし、有機結晶性物質を発光活性部材とする場合、所望の波長、例えば、より短波長領域の光を得るために必要な同時二極性を有する物質を選択するのが困難であり、発光波長の柔軟性に乏しいという問題あった。
上述したような問題に鑑み、本発明の目的は、長期信頼性が得られ、発光波長の選択性が広げられる発光素子を提供することである。
発明の開示
(課題を解決するための手段)
本発明による電界効果トランジスタ型発光素子は、上述の課題を解決するために、次に示す構成を備える。
(1)電子注入用電極すなわちソース電極と、正孔注入用電極すなわちドレイン電極と、前記ソース電極及びドレイン電極の間に、両電極に接触するように配置された発光活性部材と、前記発光活性部材近傍に、電気絶縁性部材あるいは絶縁用間隙を隔て、電子及び正孔を該発光活性部材中で誘起するための電界印加用電極すなわちゲート電極と、を備えた電界効果トランジスタ型発光素子であって、前記発光活性部材は、電子輸送性と正孔輸送性とを併せ持った無機半導体材料で形成されている電界効果トランジスタ型発光素子。
(2)前記無機半導体材料における電子と正孔との易動度の比は、1/100〜100の範囲である(1)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(3)前記無機半導体材料は、正孔及び電子の室温における易動度が、共に10−1cm/Vs以上である、(1)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(4)前記無機半導体材料は、キャリア濃度が1014/cm以下である、または、キャリアを生成するドーパントの濃度が0.1%以下である、(1)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(5)前記無機半導体材料は、比抵抗値が10Ωcm以上の値を有する、(1)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(6)前記無機半導体材料は、ノンドープの真性半導体である、(1)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(7)前記無機半導体材料は、sp3混成軌道を形成している炭素を主成分とする材料である、(1)〜(6)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(8)前記無機半導体材料は、ダイヤモンドである、(1)〜(7)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(9)前記無機半導体材料は、II−VI族化合物、もしくは、Znと、S、Se、Teから選ばれる少なくとも一つの元素とを有している、(1)〜(6)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(10)前記無機半導体材料は、III−V族化合物、もしくは、Nと、Al、Ga、Inから選ばれる少なくとも一つの元素とを有している、(1)〜(6)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(11)前記無機半導体材料は、さらに発光中心を形成するドーパントとして、Mnを含んでいる、(9)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(12)前記無機半導体材料は、さらに発光中心を形成するドーパントとして、希土類元素のうち少なくとも一つの元素を有するか、もしくは、Tm、Tb、PrおよびSmのうち少なくとも一つの元素を有する、(9)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(13)前記無機半導体材料は、さらに発光中心を形成するドーパントとして、少なくとも一つの金属元素を有するか、もしくは、Cu、Ag、Au、Al、Ga、In、Cl、F、BrおよびIのうち少なくとも一つの元素を有する、(9)の電界効果トランジスタ型発光素子。
(14)前記無機半導体材料は、さらに発光中心を形成するドーパントとして、Cu、AgおよびAuのうち少なくとも一つの元素を有し、かつ、Al、Ga、In、Cl、F、BrおよびIのうち少なくとも一つの元素を有する、(9)の電界効果トランジスタ型発光素子。
発明を実施するための最良の形態
(1)構造
第1図は、本発明の1つの実施の形態である電界効果トランジスタ型発光素子の構造を示す図である。
本発明の発光素子は、基板上1上に、発光活性部材2が形成され、その一部を挟む位置に電子及び正孔を注入可能な導電性部材からなる一対のソース電極3及びドレイン電極4が形成されている。
さらに、これらの電極対間に発光活性部材のチャネル部5が形成されており、電子及び正孔をそれぞれ誘起するための電界を印加する目的で、絶縁体6或いは絶縁のための空隙を挟んで、チャネル部5の上部にゲート電極7が配置されている。
第2図は、第1図の変形例として、本発明の他の実施の形態である電界効果トランジスタ型素子の構造を示す図である。
第2図では、導電性の基板11(Si基板、金属基板など)を用いた場合、基板11上に絶縁膜16が形成され、絶縁膜上にソース電極13及びドレイン電極14が形成され、ソース電極13及びドレイン電極14に接触するように発光活性部材12が形成されている。ソース電極13及びドレイン電極14間に位置する発光活性部材12がチャネル部15になる。基板11をゲート電極17とすることができる。
本発明の発光活性部材2、12は、正孔輸送性と電子輸送性との両方を併せ持った無機半導体物質で形成される。
(2)全体動作
以下、第1図を参照して、全体動作を説明する。なお、第2図の他の実施の形態の場合も符号を変ることにより第1図と同様に説明できる。
ゲート電極の電圧を基準に正・負の電圧をそれぞれドレイン電極4・ソース電極3に印加すると、ゲート電極−ドレイン電極間・ゲート電極−ソース電極間の電圧によって、ドレイン電極近傍・ソース電極近傍に、それぞれ正孔・電子が誘起される。ソース電極3、ドレイン電極4間に印加された電圧により、誘起された電子・正孔は、発光活性部材2内を移動し、チャネル部5で再結合するように調整される。
チャネル部5で再結合した電子・正孔は、エレクトロルミネッセンスにより、発光活性部材2を形成する材料の再結合準位間のエネルギー差に相当する波長の光を発光する。
(3)各部の詳細(機能・材料・製造法等)
▲1▼基板
基板は、その上に形成される各層の土台となる。
主に炭素からなる発光活性部材の場合には、Si基板、金属基板、ガラス基板(石英基板・結晶化ガラス基板など)等が利用可能であり、Zn(S,Se,Te)からなる発光活性部材の場合には、Zn(S,Se,Te)単結晶、GaAs、InP、Si、サファイア、ガラス等の基板が利用可能である。
結晶性の発光活性部材を上に形成する場合、基板と形成される発光活性部材の格子定数が互いに近いものが好ましい。
発光活性部材として単結晶ダイヤモンドを用いる場合には、格子定数の整合性、核形成が均一にできるという点から、基板は単結晶ダイヤモンドとするのが良い。発光活性部材である単結晶ダイヤモンド膜はこの基板上にホモエピタキシャル成長を行うのが良い。良質な(欠陥の少ない)単結晶ダイヤモンドホモエピタキシャル成長層(発光活性部材)が得られる。
▲2▼発光活性部材
▲2▼―(i)同時二極性を有する無機物質の各種発光部材に共通的な事項
同時二極性を有する無機物質の各種発光部材に共通的な事項を説明する。
ソース電極及びドレイン電極より注入された、正孔及び電子がこの発光活性部材内で再結合することにより、発光が行われる。
発光活性部材は、正孔輸送性と電子輸送性との両方を併せ持った無機半導体物質で形成される。
チャネル部中央で、効率的に再結合を行うため、正孔輸送性と電子輸送性とが同じ程度であった方が良い。具体的には、室温での電子と正孔との易動度の比が1/100〜100であることが好ましい。さらに好ましくは、1/10〜10である。易動度は、通常のホール効果測定、あるいはパルス光キャリア励起によるタイムオブフライト法で測定できる。
発光強度を得るために、正孔及び電子の易動度は、共に大きい方が良い。具体的には、室温での易動度が10−1cm/Vs以上が好ましい。さらに好ましくは10cm/Vs以上である。10−1cm/Vs以下となると、無機半導体中の正孔および電子の流量が小さくなり過ぎ、充分に高い発光強度を得ることができない。
発光活性部材自身の低温における比抵抗値は大きい方が良い。元々の材料に外部キャリアを有せず、ソース電極およびドレイン電極から注入されるキャリアのみが発光活性部材内を移動するのが理想的である。ここで外部キャリアとは、発光活性部材を形成する無機半導体中に導入された欠陥やドーパントイオンによって生成される正孔または電子である。したがって、比抵抗値が大きいと言うことは、欠陥が少ない良質な結晶であるという意味もあり、ドーパントイオンを含まない結晶であるという意味もある。具体的には、室温での直流比抵抗値が10Ωcm以上であることが好ましい。さらに好ましくは、1010Ωcm以上である。直流比抵抗値が10Ωcm以下となると、欠陥もしくはドーパントイオンによって生成されるキャリアの密度が高くなり、ソース電極およびドレイン電極から注入されるキャリアの比率が相対的に小さくなって、発光素子としての制御性が阻害される。
無機半導体内のキャリア濃度の観点から見るならば、キャリア濃度は1016/cm以下であることが好ましい。更に好ましくは、1014/cm以下である。キャリア濃度が1016/cm以上となると、ソース電極およびドレイン電極から注入されるキャリアの比率が相対的に小さくなって、発光素子としての制御性が阻害される。無機半導体内のドーパントイオン濃度の観点から見るならば、ドーパントイオン濃度は原子比で0.1%以下であることが好ましい。更に好ましくは1ppm以下である。ドーパントイオン濃度が0.1%以上となると、ソース電極およびドレイン電極から注入されるキャリアの比率が相対的に小さくなって、発光素子としての制御性が阻害される。
発光活性部材自身が元来有する正孔および電子の濃度は等しいのが好ましい。この点からノンドープの真性半導体が最も良い。後述するように発光活性部材として、炭素系、ZnS系以外にはSiC、他のII−VI族半導体や、III−V族半導体、さらには、CuInO等の半導体酸化物、Si、AlN等の半導体窒化物等が使用できる。ここでII−VI族半導体とは、周期律表上のIIB族元素であるZn、Cd、Hgのうちの少なくとも一つの元素と、VIA族元素であるO、S、Se、Te、Poのうちの少なくとも一つの元素とからなる半導体であり、例えば、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdO、CdS、CdSe、CdTe等である。また、ここでIII−V族半導体とは、周期律表上のIIIA元素であるB、Al、Ga、In、Tlのうちの少なくとも一つの元素と、VA族元素であるN、P、As、Sb、Biのうちの少なくとも一つの元素とからなる半導体であり、例えば、AlN、AlP、AlAs、GaN、GaP、GaAs、InN、InP、InAs等である。
通常、発光活性部材の厚さは、用いる基板が低抵抗の場合には、ソース電極及びドレイン電極の間に設けられる距離より十分厚ければよい。用いる基板が高抵抗の場合には、この限りではなく、数100nm程度で十分である。
発光活性部材には、結晶又はアモルファス状の無機半導体物質が使用できる。アモルファス状の無機半導体物質中に一部結晶質を含むものでもよい。
一般に、発光活性部材としての結晶の利点は、易動度が高い、バンドテール等の局在準位による無輻射再結合が少ない、ダイヤモンドの場合には自由励起子の形成が可能である等である。
結晶は単結晶でもよいが、多結晶でもよい。単結晶を用いる利点は、不純物濃度が下がり、かつ粒界が無くなるので、高い異動度を実現し易くなり、高い発光効率を得やすくなることなどである。
多結晶を用いる利点は、基板材料の選択幅が広がり、多様な成膜方法を適用でき、大面積膜が得られることなどである。
一般に、発光活性部材としてのアモルファス物質の利点は、下地である基板の選択の自由度が高い、成膜温度が低い、組成の自由度が高い、等方的物性を有する等である。
炭素系物質以外のアモルファス同時二極性物質としては、アモルファスシリコン、SixNy、アモルファスゲルマニウム、SiGe等がある。
▲2▼―(ii)炭素系発光活性部材
以下炭素系発光部材に特有な事項について述べる。
炭素系発光活性部材としては、sp3混成軌道を主として形成している炭素を主たる成分とした材料が使用できる。sp3混成軌道を形成していることで、半導体的な性質が得られるためである。sp3混成軌道を形成しているかどうか、またその構成比は、NMRや紫外ラマン分光分析、電子線エネルギ損失スペクトル分析で調べることができる。
好ましくは、炭素原子の80at%以上がsp3混成軌道を形成したものである。
さらに、好ましくは、全組成原子のうち炭素原子の組成比が90at%以上であるものである。
全体の構成は、結晶質でもアモルファスでもよい。アモルファス中に結晶質が含まれているものでもよい。
これらの場合の結晶質は、ダイヤモンド型結晶構造であるのが好ましい。即ち全体の構成が結晶質の場合でも、あるいはアモルファス中の結晶質の場合でも、含まれる結晶質はダイヤモンド型結晶構造を有するのが好ましい。ダイヤモンド型結晶を有する発光活性部材の中では、単結晶ダイヤモンドが好ましい。
全体の構成が結晶質の材料としては、ダイヤモンド型構造の炭素の多結晶物質、単結晶ダイヤモンドが挙げられる。
アモルファス状の物質としては、アモルファスカーボン(a−C)、水素化アモルファスカーボン(a−C:H)、アモルファス窒化炭素(a−CxNy),水素化アモルファス窒化炭素(a−CxNy:H),窒素化アモルファスカーボン(a−C:N)、ハロゲン化アモルファスカーボン(a−C:F,a−C:Cl等)が挙げられる。
ダイヤモンド結晶中では、電子及び正孔の易動度が高く、また、電子と正孔との準安定状態(自由励起子)が形成でき、この自由励起子からの再結合による発光効率が非常に高いため、効率よく発光を行うことが可能になる。自由励起子は、電子がホールに束縛された状態で、準安定な中間状態となっているものである。本発明の場合、主にソース電極から注入される電子が、ドレイン電極から注入される正孔に束縛されることにより中間状態である自由励起子が形成される。自由励起子からの電子と正孔との再結合は、発光に寄与する率が非常に高いため、自由励起子を形成することで、効率の良い発光が行える。なお、自由励起子からの発光は、約5.2eVの光子エネルギーに相当し、波長としては約238nmとなる。
ダイヤモンド結晶のバンド構造は間接遷移型であるために、そのバンド端間での輻射再結合の確率は小さいが、その代わりに上述の自由励起子による発光が高効率で得られる。
一方、アモルファス状炭素の利点は、バンド端間の直接結合による発光であるために、発光が高効率であることである。
これらの炭素系の発光活性部材には、次のような添加元素を加えることもできる。添加元素は、n型ドーパント(硫黄・燐・窒素等)またはp型ドーパント(ホウ素、アルミニウム等)のうちいずれかの型の少なくとも1つ以上である。これらは、発光活性部材内の正孔と電子との易動度を同程度に調整するために用いられる。また、添加元素はハロゲン元素(塩素・フッ素等)、水素、酸素の少なくとも一つである。これらは、炭素のフリーの結合端を終端させ、結晶界面等に生じる欠陥等を埋めるために用いられる。酸素は、絶縁性の点で好ましい。
ダイヤモンド結晶中に存在する炭素以外の元素の組成の合計は、水素を除く全元素の原子数の合計に対して1at%以下であることが好ましい。これは、ドーパント等の不純物が多くなると、結晶構造の欠陥となり、前記自由励起子の形成を阻害するとともに、消光中心として働いたり、または、所望以外の波長の発光に寄与し、結果として発光特性の低下につながるからである。
ダイヤモンド結晶を有する発光活性部材の場合には、室温における光学基礎吸収端エネルギーが、5.2eV以上であるのが好ましい。これは、5.2eVよりも光学基礎吸収端エネルギが小さいという事は、欠陥や結晶構造の乱れが原因と思われるからである。なぜなら、欠陥や結晶構造に乱れがある場合、バンド端の状態が局在化し、すそ状態として光吸収に寄与し、光学基礎吸収端エネルギを小さくする効果がある。
なお、光学基礎吸収端エネルギーは、通常の光吸収スペクトル測定において、吸収係数が10−1/cmになる光子エネルギとして求める。
単結晶ダイヤモンドを発光活性部材に用いた場合には、そのバンド構造から、エネルギー差5.0〜5.5eVに相当する波長の発光が観察される。しかし、結晶中に存在する欠陥や、含まれる不純物の作る局在準位を経てキャリアが再結合すると、エネルギー差2.0〜3.5eVの領域に発光ピーク(いわゆるバンドAピーク)が見られるようになる。
エネルギー差5.0〜5.5eVに相当する発光のみを目的としている場合には、この2.0〜3.5eVの領域の発光ピークは小さい方が良い。好ましくは、室温において5kVの電子線を照射することによって得られるカソードルミネッセンススペクトルにおいて、5.0〜5.5eVのエネルギー領域に発現する発光ピーク強度が、2.0〜3.5eVのエネルギー領域に発光するピーク強度の1倍以上、さらに好ましくは、8倍以上であるのがよい。
ダイヤモンド結晶を発光活性部材に用いた場合、バンド端間での直接再結合による再結合準位間のエネルギー差は5.5eVで波長約225nmの紫外線に相当する。また、ダイヤモンド結晶を発光活性部材に用いた場合、上述した電子と正孔との準安定状態(自由励起子)を形成できるが、この自由励起子からの発光は、バンド端間のエネルギー準位差よりわずかに小さいエネルギー差約5.2evに相当し、波長約238nmの発光となる。
アモルファスの炭素系物質を発光部材に用いた場合、大体波長400〜600nm程度の可視光の発光が可能である。具体的には、典型的テトラヘドラルアモルファスカーボン(ta−C)の場合、再結合準位間のエネルギー差は約2.5eVでこれは波長約500nmに相当する。
単結晶ダイヤモンドは、単結晶ダイヤモンド基板を用いた、プラズマ化学気相成長法(以下、プラズマCVD法)、火炎堆積法、ホットフィラメントCVD法、高圧高温合成等の方法で形成できる。
ダイヤモンド型結晶の多結晶質物質は、Si等の基板上に核形成を行い、その上にプラズマCVD法により堆積を行う方法で形成できる。
アモルファス状炭素は、プラズマCVD法、イオンビームデポジション法、カソーディックアークデポジション法等の方法で形成できる。
アモルファス状炭素に結晶を含ませるには、後述のダイヤモンド成膜用プラズマCVD法において、材料ガス中の水素濃度を下げる、或いは基板温度を下げるようにすればよい。
近年、記録媒体の高密度化に伴い、短波長の光源が着目されているが、紫外光を発光できる炭素系物質を用いた発光素子は、このような記録用の光源としても用いることができる。また、蛍光体に発光素子からの光を導入することにより白色光等の所望の波長の光を生じさせる光源としても用いることができる。
▲2▼−(iii)ZnS系発光活性部材
以下、ZnS系発光活性部材に特有な事項について述べる。
ZnS系発光活性部材は、ZnとS、Se、Teから選ばれる少なくとも一つの元素とを含む物質であり、具体的にはZnS、ZnSe、ZnTe、ZnSSe(1−x)、(0〈x〈1)等が挙げられる。これらの物質は融点が高く、室温で安定であり、日光に照射しても変質しないので、本発明の発光素子に高い信頼性を与える。
ZnS系発光活性部材は、アモルファスでも良いが、発光効率の観点から見れば、結晶性であるのが好ましい。結晶構造は、発光活性部材のバンド構造を決定し、発光波長や発光効率を決定するので、重要な要素である。ZnS、ZnSeおよびZnTeの結晶は、ZnS型(β−ZnS構造、Zinc Blend構造)、もしくは、ウルツ鉱型(α−ZnS構造)の結晶構造を有し、どちらの結晶構造も本発明の発光部材として用いることができる。ZnS型結晶構造は、立方最密充填構造の単位格子にある8個の四面体配置の穴の一部を原子で満たした構造と言うことができる。すなわち、ZnS型構造は、一方の元素の原子が単位格子の隅と面心の位置を占め、他方の元素の原子がダイヤモンド構造と同じ四面体配置のサイトを占めている構造である。一方、ウルツ鉱型結晶構造は、六方最密充填構造における単位格子の原子の位置にZn原子とS原子とを重ねておき、ついでそれらのS原子を垂直方向に単位格子の稜の3/8だけ動かした構造として表すことができる。(F.S.ガラッソー著、加藤誠軌、植松敬三訳、図解ファインセラミックスの結晶化学、第2版、1987年、アグネ技術センター)。
(i)ZnS
ZnSにはZnS型結晶構造の他に、ウルツ鉱型結晶構造があり、ZnS型が低温相であり、1,020℃でウルツ鉱型に転移する。ZnSは禁制帯幅3.7eVを持つ。3.7eVのエネルギーは、光の波長として335nmに対応するため、ZnSは335nm以上の波長を持つ、紫外光、可視光及び赤外光の発光に利用できる。またZnSは直接遷移型半導体であり、これが高い発光効率の一因である。すなわち、電子と正孔の再結合発光係数を直接遷移型と間接遷移型で比較すると、直接型の方が4桁くらい大きい。発光はZnSのバンド端に存在する電子と正孔の直接の再結合によるので、光照射、電子線衝撃、電流注入などにより、波長335nm付近の紫外光を高い発光効率で発する。
ZnSは、蛍光体としての用途から見て、もっとも重要な物質の一つであり、特にブラウン管用蛍光体として広く使用されている。ブラウン管では、ZnSに電子線を照射して、価電子帯の正孔と伝導帯の電子とを生成させ、これらが再結合する際に発する光を利用する。ZnSは電子衝撃励起、もしくは、光励起によって活性化した際の再結合発光効率が、あらゆる無機物質のうちでも、最も高い物質の一つである。
電子線の照射にはブラウン管のような真空系が必要であるので、固体発光素子を実現することが好ましい。しかし、これまでZnSによる発光ダイオード(LED)は実現していない。ZnSの価電子帯中に正孔を注入する技術が存在しないので、p−ZnSは実現されておらず、ZnSによるpn接合は実現されていないからである。このため、ZnSを用いた電流注入型発光デバイスにおいては、正孔は、ショットキーバリアを通して(MESデバイス)、または、トンネル放出(電界放出)によって(MISデバイス)、もしくは界面準位から、注入されてきた。このため、充分に大きな電流を、実用に適した低電圧で注入することができず、ZnSを用いた発光デバイスは、広く社会に普及するに至っていなかった。
本発明の電界効果トランジスタ型発光素子では、pn接合を使用しないので、p−ZnSは必要でなく、ZnSへの正孔ドーピング技術は必要な技術ではない。本発明では、発光活性部材であるZnS層に、オーミックに接合するp電極とn電極とを接触させ、ZnS層中に正孔と電子を効率よく注入するため、充分に大きな電流を、実用に適した低電圧で流すことができ、実用性の高い固体発光素子を実現することができる。
なお、n電極の一部として、ZnS層と接する層に、n−ZnSを用いることは、ZnSとのオーミック接合を実現する上で非常に有効である。さらにn−ZnS上にInやIn−Ga合金など、仕事関数の低い金属膜を形成し、アニール処理を施すなどすると、良好な非整流性接合を実現でき、発光効率の向上に寄与する。
本発明の発光活性部材中に、発光中心としてドーパントを導入する場合には、発光はバンド端に存在する電子と正孔の直接の再結合によるのではなく、ドーパントの準位を経由しての遷移による。この場合でも、ドーパントの準位は伝導帯あるいは価電子帯に摂動が加わったものであるから、その性格は伝導帯や価電子帯の性格と同様であり、したがって、再結合係数はバンド間の直接再結合の場合と同様になる(蛍光体同学会編、蛍光体ハンドブック、1987年、オーム社、144頁)。すなわち、発光中心としてドーパントを導入する場合にも、直接遷移型半導体を用いた方が、再結合発光係数が4桁くらい大きくなる。発光中心であるドーパントによってZnS層の結晶性が低下する傾向を招き、発光効率を低下させる傾向を招くが、バンドギャップによって決まる波長以外の光を発する機能を付与できる。すなわち、ZnS中にAgとClを共に導入した場合には(ZnS:Ag,Cl)、本発明の発光素子は青色光を発し、CuとAlを共に導入した場合には(ZnS:Cu,Al)、本発明の発光素子は緑色光を発する。目的とする発光波長に応じて、適切なドーパントを選ぶ。
(ii)ZnSe
ZnSeは、ZnS型結晶構造を有し、禁制帯幅2.8eVを持つ、直接遷移型のワイドギャップ半導体である。半導体特性には、ZnSやZnTeより優れている面がある。禁制帯幅はZnSより狭い。2.8eVのエネルギーに対応する光の波長は440nmであるので、440nmより長い波長を持つ、可視光及び赤外光の発光に利用できる。ZnSと同様に、直接遷移型半導体であるので、再結合発光係数が大きい。発光はZnSeのバンド端に存在する電子と正孔の直接の再結合によるので、本発明の発光素子は、波長440nm付近の青色光を発する。
ZnSeにはn型およびp型のドーピングが可能であるため、pn接合を作製できるだけでなく、発光ダイオード、レーザー・ダイオードという発光デバイスが報告されている。ZnSeのpn接合による発光ダイオードは、発光特性に優れ、視感効率として8lm/wが実現された(板東完治ら、応用物理、第71巻、1518頁、2002年)。
p−ZnSeは、ZnSeにアクセプターとしてLiやNを導入して実現されている。特にNは高濃度の正孔を生成させるアクセプターとして有効であり、1x1018/cm程度の正孔密度を再現性良く得ることができる(S.W.Limら、Applied Physics Letters,vol.65(1994)page 2437)。ところが、p−ZnSeのキャリア密度は、Au等の金属電極との間に非整流性の接合を作るには充分に高くないため、p−ZnSeとAuやPt等の金属電極との間に、p−ZnTeやp−HgTeなどの物質をコンタクト層として挟み込み、非整流性を与える工夫がなされてきた。しかし、ZnSeとZnTeやHgTeとのヘテロ接合は格子定数の差異のため容易ではなく、格子定数を整合させるためのバッファー層を幾層も挟み込む必要があり、ダイオードの構造を大変複雑化させている。
また、ZnSe系発光デバイスは、素子寿命が短く、実用化されるに至っていない。この理由は、n型およびp型のドーピング等によりZnSe結晶中に存在する欠陥が、電界印加中に増殖し、消光中心として働くようになるためと考えられている。
本発明の電界効果トランジスタ型発光素子ではpn接合を用いないので、p−ZnSeやn−ZnSeは必要な要素ではない。発光活性部材であるZnSe層に、オーミックに接合するp電極とn電極を接触させ、ZnSe層中に正孔と電子とを注入すればよい。このため電極材料を幅広く選択することができ、また、素子構造を単純化することができる。
また、発光活性部材であるZnSeは、p型もしくはn型のドーパントを含まないので、ドーパントによる結晶性の低下が起こらず、欠陥密度が低く、電界印加による欠陥密度の増殖が起こりにくく、長い素子寿命を実現できる。
なお、p電極の一部として、ZnSe層と接する層にp−ZnSeを用いたり、n電極の一部として、ZnSe層と接する層にn−ZnSeを用いることは、発光活性部材であるZnSeとのオーミック接合を実現する上で非常に有効でり、発光効率の向上に寄与する。
発光中心としてドーパントを導入する場合には、発光はドーパントの準位を経由しての遷移による。発光中心であるドーパントによってZnSe層の結晶性が低下する傾向を招き、発光効率を低下させる傾向を招くが、バンドギャップによって決まる波長以外の光を発する機能を付与できる。目的とする発光波長に応じて、適切なドーパントを選ぶ。
(iii)ZnTe
ZnTeは、ZnS型結晶構造もしくはウルツ鉱型結晶構造を有し、禁制帯幅2.4eVを持つ、直接遷移型のワイドギャップ半導体である。半導体特性には、ZnSやZnSeより優れている面がある。禁制帯幅はZnSeより狭い。2.3eVのエネルギーに対応する光の波長は520nmあるので、520nmより長い波長を持つ、可視光及び赤外光の発光に利用できる。ZnSと同様に、直接遷移型半導体であるので、再結合発光係数が大きい。発光はZnTeのバンド端に存在する電子と正孔の直接の再結合によるので、本発明の発光素子は、波長520nm付近の緑色光を発する。
ZnTeは、ZnSやZnSeと異なって、p型ドーピングは比較的容易であり、1x1019/cmの正孔密度を実現できる。しかし、n−ZnTeの実現が困難であるため、pn接合やpn接合を利用した発光デバイスに関する報告は見あたらない。
本発明の電界効果トランジスタ型発光素子ではpn接合を用いないので、p−ZnTeやn−ZnTeは必要な要素ではない。発光活性部材であるZnTe層に、オーミックに接合するp電極を接触させ、p電極からZnTe層中に正孔を注入すれば、発光素子を実現できる。
なお、p電極の一部として、発光活性部材であるZnTe層に接する層としてp−ZnTeを用いることは、発光活性部材であるZnTeとのオーミック接合を実現する上で非常に有効であり、発光効率の向上に寄与する。
発光中心としてドーパントを導入する場合には、発光はドーパントの準位を経由しての遷移による。発光中心であるドーパントによってZnTe層の結晶性が低下する傾向を招き、発光効率を低下させる傾向を招くが、バンドギャップによって決まる波長以外の光を発する機能を付与できる。目的とする発光波長に応じて、適切なドーパントを選ぶ。
(iv)固溶体
ZnS、ZnSeおよびZnTeは同一結晶構造を有し、互いに全域固溶するため、ZnSSe(1−x)、やZnSTe(1−y)などの固溶体を作ることができ、本発明の発光活性部材として用いることができる。S→Se→Teと置換するに従って、バンドギャップが狭くなるため、より長波長の発光が可能になる。バンド端のエネルギー差は、ZnSは3.7eVで波長335nmに、ZnSeは2.8eVで波長440nmに、ZnTeは2.4eVで波長520nmに相当する。
Znの一部を、Cd、Mg、Ca、Sr、Ba等で置き換えることも可能である。例えば、ZnCd(1−x)S、ZnMg(1−x)Se、ZnCa(1−x)Te、ZnCd(1−x)Se(1−y)−などを発光活性部材として用いることができる。この場合、置換されるZnはZnのうちの10%程度までである。Znの一部を置き換えることにより、バンドギャップを広げたり狭めたりできるため、発光波長を調整することが可能になる。また、置き換えた結晶により、量子井戸や量子ドットを作製し、ZnS系発光部材中に導入すると、発光中心として有効に機能する。置き換えた結晶を発光部材として用いて、この中にZnS、ZnSeやZnTeを量子井戸や量子ドットとして導入しても有効である。すなわち、例えば、発光活性部材としてZnCa(1−x)Se(1−y)を用い、発光中心としてZnCd(1−x)Teを用いても良く、発光活性部材としてZnMg(1−x)Se(1−y)を用い、発光中心としてZnCd(1−x)SeTe(1−y)を用いても良い。発光活性部材のバンドギャップに比べて、発光中心のバンドギャップが狭くなるように選ぶことが有効である。
これらのZnS系物質は、添加物をドープすることで添加物により形成される準位により多様な波長を発光させることが可能である。添加物としては、金属元素やハロゲン元素が挙げられる。例えば、I群(Cu,Ag,Au)とII群(Al,Ga,In,Cl,F,Br,I)との共添加により、I群、II群の両者の濃度を適当に選択する事で、青〜緑〜赤の発光を得ることができる。これは、I群の元素がアクセプタ準位、II群の元素がドナー準位を形成し、これらのドナー、アクセプタ対が発光中心となるためである。Mnの添加により橙色の発光が得られる。上記以外に添加可能なドーパントとしては、希土類元素、例えばTm(青),Tb(緑),Pr(白),Sm(赤)等が挙げられる。ただし、この場合、電荷補償のため、3価のフッ化物(LnF3)の形で添加する。
添加物は通常5mol%以下の濃度で添加される。
添加物を添加した場合にも、S→Se→Teと置換するにしたがって、発光波長は長波長側となる傾向にある。ベースとなるZn系物質の選択と、添加物の選択により、所望の発光波長が得られるように設計が可能である。
ZnとS,Se,Teとを含む物質は、蒸着や昇華、MOCVD法、MBE法等で製造することができる。
ZnとS,Se,Teとを含む材料を発光活性部材に用いれば、添加金属を選択することで、400〜800nm程度の可視光の発光が可能である。
これらの発光の用途としてはディスプレイや、照明用として有用である。
▲3▼ソース電極、ドレイン電極
ソース電極及びドレイン電極は、電極間に電圧を印加することにより、発光活性部材に電子・正孔をそれぞれ注入する。発光活性部材を構成している材料との間に障壁を生じないオーミックコンタクトが可能な物質が選択される。
▲4▼絶縁体
絶縁体は、ゲート電極と発光活性部材との間に絶縁性を保つために形成される。酸化タンタル(Ta)、酸化珪素(SiOx)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化アルミニウム(Al)等の絶縁性金属酸化物あるいはSi等絶縁性金属窒化物を形成し、又は空隙を設けるのでもよい。
▲5▼ゲート電極
ゲート電極は、ゲート電極に電圧を印加することで、発光活性部材に注入された電子・正孔をチャネル部中央で再結合させるように調整する。より詳細には、ソース電極から注入された電子と、ドレイン電極から注入された正孔とがチャネル部の中央付近で再結合するように、ソース電極・ドレイン電極間に印加する電圧及びゲート電極に印加する電圧を調整する。
ゲート電極には金属など導電性の物質が用いられる。基板としてSiや金属などを用いた場合、これをゲート電極にして第2図に示すようなデバイスとすることも可能である。
(4)定義など
記載した物性値は使用温度での値を示す。一般には室温である。具体的には300Kでの値で示している。発光素子の発熱も考え、300−400Kの範囲で記載した物性値の範囲内であればより好ましい。
(5)実施例
以下、具体的な実施例を示し、実施の形態をさらに詳細に説明する。ただし、本特許請求の範囲は本実施例に制限されるものではない。
(実施例1)ダイヤモンド単結晶の例
第1図に示す基板として、表面が一辺2mmの正方形、及び厚さ0.2mmの板状形状の高圧高温合成Ib型ダイヤモンド単結晶を用意した。
ダイヤモンド基板表面はダイヤモンド結晶の{100}面ファセットを機械的に平面研磨し、形成したものである。そのミスオリエンテーション角は0.5°である。この結晶ダイヤモンド基板を、イソプロパノール及びアセトンを用いた超音波洗浄を順次施し、その後、クロム酸溶液中への浸漬と同時に超音波の印加を行い、さらに所謂RCA洗浄工程を施し、吸着物質の除去を行った。
次に、ダイヤモンド基板上に、発光活性部材として、マイクロ波プラズマ化学気相成長(以下MW−PCVD)法を用いてアンドープ・ホモエピタキシャル・ダイヤモンド膜を成膜した。洗浄済みダイヤモンド基板をマイクロ波プラズマ化学気相成長(以下MW−PCVD)装置の成膜室内に設置された加熱装置付き基板ホルダーに取り付け、超高真空排気(背景圧力は5×10−6Pa)を行った。基板ホルダーを抵抗加熱式ヒーターによって一定温度に加熱し、基板ホルダー上に積載されたダイヤモンド基板が基板ヒーターの設定温度と熱平衡になる条件下において、周波数2.5GHzのマイクロ波を成膜室内に導入し、材料ガスプラズマを生成し、基板上にホモエピタキシャル・アンドープ・ダイヤモンド結晶膜を形成した。
材料ガスは高純度メタン(CH4)を高純度水素(H2)によって希釈した混合ガスとし、メタンの濃度は3分子%(試料#1)、1分子%(試料#2)及び0.2分子%(試料#3)、材料ガスの総流量は100sccm、成膜室内の材料ガス圧力は30Torr、また、投入マイクロ波電力は1kW、基板温度は900℃とした。形成されたダイヤモンド結晶膜は{100}面を、その成長面表面とし、膜厚は10μmであった。
試料#1,#2,#3に形成されたダイヤモンド結晶膜は、炭素以外の元素の割合がそれぞれ120ppm,70ppm,30ppmであり、炭素元素のうちsp3混成軌道を形成している炭素原子はいずれもほぼ100%であった。
次に、このホモエピタキシャルダイヤモンド単結晶膜上に一対のソース電極及びドレイン電極として、ともに一辺0.5mmの正方形状の表裏面及び厚さ100nmを有する板形状のチタニウム(Ti)薄膜を形成した。
これらのTi薄膜電極は、高純度Tiをターゲットとして用いた純アルゴン(Ar)雰囲気中での高周波スパッタリングによって成膜され、その典型的な表面粗度はRa=10nmである。ここで用いたスパッタリング装置は、通常の平行平板電極を用いた高周波スパッタリング装置であり、接地電極側に基板を配し、ブロッキングコンデンサーを介して周波数13.56MHzの高周波電力を印加される対向電極側に金属ターゲットを配した構造を有する。ソース電極及びドレイン電極の形状は、ダイヤモンド結晶膜上へのTi薄膜の成膜後、フォトレジストの塗布、フォトマスクのパターン露光、現像、Ti膜余剰部のエッチング及びフォトレジストのプラズマアッシング、という一連の一般的なフォトリソグラフィー工程によって形成した。ソース電極及びドレイン電極の間隔すなわちチャネル長は5μmとした。
その後、ソース電極及びドレイン電極をその表面上に形成されたダイヤモンド結晶膜を、常圧のアルゴンガス雰囲気中において15時間、400℃の温度でアニール処理することによって、ソース電極及びドレイン電極とダイヤモンド結晶膜との間にチタンカーバイド層を形成し、オーム性接触界面を構成した。
その後再度、イソプロパノール及びアセトンを用いた超音波洗浄を順次施した。
次に、上述のダイヤモンド単結晶上並びにソース電極及びドレイン電極上に、ゲート絶縁膜としての化学量論的酸化タンタル(Ta)を高周波スパッタリング法によって成膜した。本実施例で用いた酸化タンタルは、高純度金属タンタルターゲットを、アルゴン(Ar)と酸素(O)との混合ガス雰囲気中において、高周波スパッタリングすることによって堆積した。成膜中のアルゴン及び酸素の総ガス流量と分圧とは、それぞれ100sccm、8mTorr及び2mTorrであり、投入高周波電力密度及び基板温度はそれぞれ1.2W/cm及び室温とした。また、酸化タンタルの膜厚は40nmとした。
次に、ゲート絶縁膜上に、通常の真空蒸着法により、金(Au)薄膜を堆積することによってゲート電極を形成した。膜厚は200nmとした。また、ソース電極及びドレイン電極に対して所望の電界を印加し各電極間中央近傍に電子正孔再結合領域を形成可能な様に、チャネル部を網羅するためにゲート電極のサイズは、縦横ともに0.5mmとした。
これによって、本実施例の電界効果トランジスタ型発光素子が得られた。
なお、本実施例では、マイクロ波を用いたプラズマ化学気相成長法で発光活性部材の成膜を行ったが、電子サイクロトロン共鳴(ECR)型、または容量結合型あるいは誘導結合型の高周波プラズマ反応器を用いてプラズマを発生されるものであっても代替が可能である。材料ガスは、なお、発光活性部材を形成する際、メタンと水素との混合ガスを用いたが、材料ガスとする有機分子はメタンの他に、一般の炭化水素あるいは、酸素と炭素と水素とから構成される有機物を気化することによって用いることが出来る。また、基板加熱の手法は、抵抗加熱式以外に高周波誘導加熱、赤外線照射、あるいはランプ加熱式であっても構わない。
また、ゲート絶縁膜としては酸化タンタルのほかに酸化珪素(SiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)等の金属酸化物一般あるいは空隙を用いることができる。
次に、上述の様に形成されたソース電極、ドレイン電極及びゲート電極にそれぞれ導線と電源を接続し、電圧を印加した。ソース電極電位を基準電位すなわち0Vとし、ドレイン電極電位及びゲート電極電位を正の値とした。ゲート電位を+10V以上の一定とした場合、ドレイン電位を増加させるに従って、高電位領域ではドレイン電極に流入する電流すなわちドレイン電流値がほぼ一定値に飽和し、いわゆるキャリアのドリフト速度飽和効果が現れる。ゲート電圧を+10Vとした場合、ピンチオフ・ドレイン電圧は+7Vであった。
表2に示すように、堆積された結晶ダイヤモンド中の電子及び正孔の易動度は、共に同程度の値すなわち1×10から2×10cm/V・sを有し、真性半導体としての高品質ダイヤモンド結晶中の正負キャリア密度はほぼ等しかった。また、フェルミ準位は、禁制帯のほぼ中央に位置する為に、+10のゲート電圧に対して、その約2倍の値である+17から+23Vの領域の電圧をドレイン電極に印加すると、ソース電極及びドレイン電極から電子及び正孔がダイヤモンド膜中央部の発光活性領域に注入されることになる。このとき、電子・正孔それぞれの空間電荷領域は、チャネルを二分する形で形成される為に、その中央において効率的にキャリアの再結合遷移が生じることになる。
一方、ダイヤモンド結晶のバンド構造は間接遷移型であるために、そのバンド端間での幅射再結合確率は小さい。しかし、良質なダイヤモンド結晶中に存在し得る自由励起子の束縛エネルギーは80meVという大きな値を有する為に、常温下においても、この自由励起子として補足された電子−正孔対は、崩壊時に輻射遷移を生じ、ダイヤモンドの禁制帯幅と自由励起子の束縛エネルギーとの差分に対応するエネルギーすなわち5.2eVのエネルギーを光子として外部に放出可能となる。
以上のような考えに基づき、本実施例で得られた電界効果トランジスタ型発光素子に、ゲート電圧として+10Vを印加し、+20Vのドレイン電圧を印加したところ、試料#1、#2及び#3より、5.2eV(波長約238nm)に発光が見られた。
また、本実施例に示す電界効果トランジスタ型構造では、ゲート電圧は+8Vから+16Vの範囲で選択が可能であり、それぞれに対して、ゲート電圧の2倍程度のドレイン電圧を印加することによって、等価な正負キャリアが注入でき、発光再結合領域をチャネル中央部に形成可能となる事がわかった。したがって、高品質ダイヤモンド発光活性領域を備える本電界効果トランジスタ型構造によって自由励起子からの紫外エレクトロルミネッセンスを得られることがわかった。
なお、試料#1、#2及び、#3のそれぞれの発光活性部材として用いたダイヤモンド薄膜の室温における電子と正孔との易動度、及び易動度の比はそれぞれ表1に示すようであった。
Figure 0004784959
Figure 0004784959
また、試料#1、#2及び#3にそれぞれ発光活性部材として用いたダイヤモンド薄膜の室温における直流比抵抗値(ρ(Ω・cm))及び光学基礎吸収端のエネルギー値(ε(eV))並びに、5kVの静電圧によって加速された電子線を照射することによって室温下で得られるカソードルミネッセンススペクトルにおいて、(5.0から5.5eVまでのエネルギー領域に発現する発光ピークのピーク強度)/(2.0から3.5eVまでのエネルギー領域に発現する発光ピークのピーク強度)の値(CLピーク強度比)は表2に示すとおりであった。
また、膜厚40nmの酸化タンタルスパッタ膜に対して、絶縁破壊を防止でき、同時に充分な電界強度を得られるゲート電圧として+10Vを印加し、強飽和ドレイン電流を得る状態として、+20Vのドレイン電圧を印加したところ、試料#1、#2及び#3より、5.2eV(波長約238nm)に発光が見られると同時に各試料のエレクトロルミネッセンススペクトルにおいて、2.5eV(波長約496nm 欠陥などに起因する発光に相当)近傍に位置する広帯域なピークすなわち、いわゆるバンドAのピーク及び5.2eV(波長約238nm、自由励起子による発光に相当)近傍に狭帯域のピークが発現した。これらのピーク強度比すなわち(5.2eVのピーク強度)/(2.5eVのピーク強度)(ELピーク強度比)は表2に示すとおりであった。
Figure 0004784959
表2より、試料#3、#2及び#1を比較すると、その順に比抵抗値及び光学基礎吸収端エネルギーが大きく、またカソードルミネッセンススペクトルに観測される自由励起子ピーク強度が強く、堆積した発光活性部材としてのダイヤモンド結晶中の欠陥あるいは不純物の密度が低いことがわかった。特に、試料#3については、波長約238nmの紫外領域の効率的な発光が可能であることがわかった。
(実施例2)アモルファスカーボンの例
基板として、合成石英ガラスからなる一辺2mmの正方形、厚さ0.2mmの基板を用意した。基板表面は機械的に平面研磨し、その平均粗度はRa=5nmである。この基板に実施例1と同様のRCA洗浄工程を施し、吸着物質の除去を行った。
次に、この基板上に、発光活性部材としてのアンドープ水素化アモルファスカーボン(a−C:H)層をプラズマ化学気相成長(以下、rf−PCVD)法で形成した。洗浄ずみ石英基板をrf−PCVD装置の成膜室内に設置された導電性基板ホルダーに取り付け、高真空排気(背景圧力は8×10−6Pa)を行った。このrf−PCVD装置は、発振器から発生した周波数13.56MHzの高周波を、インピーダンス整合器を経て、石英管製プラズマリアクターの外周に巻いた1.5cmピッチ、5ターンのヘリカルアンテナの一端に投入する事よって、容器中の材料ガスをプラズマ化する構造を有する。また、基板ホルダーは、ブロッキングコンデンサー及びインピーダンス整合器を介して、高周波電源に接続されており、上述のプラズマリアクターが動作する事によって、生成するプラズマに対し、基板ホルダー及び基板表面は、投入高周波電力、プラズマ密度に応じて、負の電圧の直流自己バイアス(Vdc)を生じさせることができる。
合成石英基板を常温に保持し、高周波電力をヘリカルアンテナ及び基板ホルダーに投入し、また成膜質内にメタンガスを導入し、アンドープa−C:H膜を形成した。材料ガスとしては、高純度(99.9999%)のメタン(CH)ガスを用い、材料ガスの総流量は100sccm,成膜室内の材料ガス圧力は0.1Torrとした。ヘリカルアンテナへ投入した高周波電力は100W,基板ホルダーへ投入した高周波電力は150Wとした。この時、基板表面に生じた直流自己バイアスは−120Vであった。
このようにして、基板上にa−C:H膜を1μm形成した。
なお、プラズマ生成機構としては、容量結合型の高周波プラズマ反応器を用いたもの、マイクロ波プラズマ反応器、或いは電子サイクロトロン共鳴(ECR)型反応器を用いたものでも代替可能である。また、材料ガスは、高純度メタン(CH)のほか、高純度エチレン(C)や、一般の炭化水素、或いは酸素と炭素と水素から構成される有機物を気化することによって用いる事ができる。
成膜されたa−C:H層は、炭素原子の組成比が97%であり、その炭素のうち、83%がsp3混成軌道を形成していた。
また、室温での正孔の易動度は2×10−1cm/V・s、電子の易動度は1×10cm/V・sであり、正孔と電子との易動度の比は0.2であった。また、室温での直流比抵抗値及び光学基礎吸収端のエネルギー値は1×1010Ωcmおよび2.5eVであった。
次に、このアモルファスカーボン層上に、実施例1と同様にして一対のソース電極及びドレイン電極を形成した。なお、各電極とアモルファスカーボンとのオーミック接合を得るために、a−C:HとTi電極との間には、グラフィティックa−C:H層を形成した。
次に、チャネル部であるアモルファスカーボン層の中央と、各電極の上部とを覆うように、絶縁体であるTa膜を実施例1と同様に形成した。
さらには、絶縁体上のチャネル部の上部位置にあたる領域に、ゲート電極として、実施例1と同様にAu薄膜を堆積した。
これにより、本実施例の電界効果トランジスタ型発光素子が得られた。
ソース電極、ドレイン電極、及びゲート電極の各電極にそれぞれ導線と電源とを接続し、電圧を印加した。ソース電極電位を基準電位すなわち0Vとし、ドレイン電極電位及びゲート電極電位を正の値とした。ゲート電極に8V、ドレイン電極に16Vの電圧を印加したところ、アモルファスカーボン層のほぼ中央にあたるチャネル部で、2.0eV(波長約620nmに相当する)をピークとするブロードな発光が得られた。
(実施例3)ZnS:Cu,Alの例
表面に絶縁体としての熱酸化膜200nmを有する大きさ15×15mm、厚さ650μmのSi(pタイプ、比抵抗8Ωcm)基板上に、電極材料としてAuを用い、高周波スパッタ法により、大きさ1mm×2mm、厚さ80nmのソース電極及びドレイン電極を間隔20μm(2mmの辺を対向)で配置した。
さらに、この上層に、発光活性部材としてのZnS:Cu,Alを電子銃蒸着によって積層した。Cu,Al濃度がそれぞれ約0.1mol%,0.3mol%のZnSペレットを蒸着源に用い、基板加熱温度250℃にて成膜を行った。膜厚は500nmとした。形成された膜は、Cuを0.08mol%,Alを0.26mol%含んでいた。
成膜されたZnS:Cu,Al層は、電子の易動度が12cm/V・s、正孔の易動度が0.4cm/V・s、電子の易動度と正孔の易動度との比が30であった。また、比抵抗率は、5×10Ωcmであった。次に、基板のSiをゲート電極として、各電極に導線と電源とを接続し、第2図に示す本実施例の電界効果トランジスタ型発光素子を得た。
ソース電位を基準として、ゲート電位10V,ドレイン電圧+30Vを印加したところ、535nmにピークを有する緑色の発光が観測された。
(実施例4)ZnS:Mn2+の例
実施例3と同様の基板、ソース電極、ドレイン電極上に、ZnS:Mn2+を電子銃蒸着によって、実施例3と同様に積層した。Mn2+濃度が0.2mol%のZnSペレットを蒸着源に用いた。膜厚は300nmとした。形成された膜は、Mnを0.21mol%含んでいた。
成膜されたZnS:Mn2+層は、電子の易動度が10cm/V・s、正孔の易動度が0.15cm/V・s、電子と正孔との易動度の比が67であった。また、比抵抗率は、1×10Ωcmであった。
次に、基板のSiをゲート電極として、各電極に導線と電源を接続し、第2図に示す本実施例の電界効果トランジスタ型発光素子を得た。
ソース電位を基準として、ゲート電位20V,ドレイン電圧+50Vを印加したところ、590nmにピークを有する橙色の発光が観測された。
(実施例5)ZnS:Cu,Alの例
実施例3と同様の基板、ソース電極、ドレイン電極上に、ZnS0.8Se0.2:Cu,Alを電子銃蒸着によって実施例3と同様に積層した。Cu,Al濃度がそれぞれ、0.2mol%,0.5mol%のペレットを蒸着源に用い、膜厚は400nmとした。形成された膜は、ZnS0.8Se0.2:Cu,Alであり、Cuを0.12mol%,Alを0.40mol%含んでいた。成膜されたZnS0.8Se0.2:Cu,Al層は、電子の易動度が25cm/V・s、正孔の易動度が1.1cm/V・s、電子と正孔との易動度の比が23であった。また、比抵抗率は、2×10Ωcmであった。次に、基板のSiをゲート電極として、各電極に導線と電源とを接続し、第2図に示す本実施例の電界効果トランジスタ型発光素子を得た。
ソース電位を基準として、ゲート電位15V,ドレイン電圧+20Vを印加したところ、560nmにピークを有する黄橙色の発光が観測された。
(実施例6)ZnS:Agの例
10mm×10mmで厚さ625μmの高抵抗GaAs基板(比抵抗3×10Ωcm)の{100}面上に、発光活性部材であるZnS:Agを以下のように堆積した。基板を有機洗浄後、チューブ炉(管径35mm)内に設置(位置Aとする)した、原料としてAg粉末を0.2mol%混合したZnS粉末1gを用い、この原料をシリカガラス製の開放容器に入れ、チューブ炉に設置(位置Bとする)し、チューブ炉の両端をフランジによって気密に封じた。位置A,Bの温度をそれぞれ950℃、600℃に保持し、加熱中位置Bから位置Aの方向にあらかじめフランジに設けたガス導入ポートを用いて、窒素希釈3.5%のHガスを200cc/分の流量で流した。加熱を一時間行い、炉を室温まで降温させた。基板上には、ZnS:Ag膜が600nm堆積した。Agの割合は約0.02mol%であった。成膜されたZnS:Ag層は、電子の易動度が40cm/V・s、正孔の易動度が3cm/V・s、電子と正孔との易動度の比が13であった。また、比抵抗率は、1×10Ωcmであった。
このZnS:Ag上に、電極材料としてInを用いて真空蒸着法によって5mm×2mm、厚さ100nmのソース電極及びドレイン電極を間隔50μm(5mmの辺を対向)で配置した。さらにチャネル部を覆うように、Alを蒸着源とした電子銃蒸着法によって絶縁体としてAlゲート膜を成膜した。膜厚は150nmとした。さらに、チャネル部を覆うように形成されたゲート膜上に、電極材料にPtを用い、高周波スパッタ法により、ゲート電極を5×2mmの大きさ及び100nmの厚さに形成した。各電極に導線及び電源を接続し、第1図に示す本実施例の電界効果トランジスタ型発光素子が得られた。
ソース電位を基準として、ゲート電位5V,ドレイン電圧+8Vを印加したところ、460nmにピークを有する青色の発光が観測された。
(発明の効果)
以上のように、本発明によれば、電子注入用電極すなわちソース電極と、正孔注入用電極すなわちドレイン電極と、前記ソース電極及びドレイン電極の間に、両電極に接触するように配置された発光活性部材と、前記発光活性部材近傍に、電気絶縁性部材あるいは絶縁用間隙を隔て、電子及び正孔を該発光活性部材中で誘起するための電界印加用電極すなわちゲート電極と、を備えた電界効果トランジスタ型発光素子であって、前記発光活性部材は、電子輸送性と正孔輸送性とを併せ持った無機半導体材料で形成されていることを特徴とする前記電界効果トランジスタ型発光素子によって、pn制御を目的とするドーパントの添加が不要となり、ドーパントによる発光効率の低下がなく、長期信頼性が得られ、発光波長の選択性が広げられる電界効果型発光素子を提供することが可能である。すなわち、本発明によれば無機半導体材料を用いるので、低欠陥密度の結晶育成が可能であり、効率的な発光が行えるのみならず、長期信頼性が得られる。また、無機半導体としてダイヤモンド、II−VI族化合物半導体、III−V族化合物半導体などを用いることができるので、易動度が大きく、十分な発光強度が得られるのみならず、紫外光から赤外光までの広い範囲に亘って発光波長を選択できる。さらに発光中心を形成するドーパントを添加することによって、発光波長の選択がより広くなる。
産業上の利用可能性
長期信頼性が得られ、発光波長の選択性が広げられる電界効果トランジスタ型発光素子を提供する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による1つの実施の形態である電界効果トランジスタ型発光素子の構造を示す図であり、基板1、発光活性部材2、ソース電極3、ドレイン電極4、チャネル部5、絶縁膜6、ゲート電極7の構成要素を有する。
第2図は、本発明による他の実施の形態である電界効果トランジスタ型発光素子の構造を示す図であり、基板/ゲート電極11、発光活性部材12、ソース電極13、ドレイン電極14、チャネル部15、絶縁膜16の構成要素を有する。
第3図は、α−セキシチオフェンを用いた電界効果トランジスタ型の発光素子の構造を示す図あり、α−6T単結晶21、ソース電極(Al)23、ドレイン電極(Al)24、ゲート絶縁膜(Al)26、ゲート電極(ZnO:Al)27の構成要素を有する。

Claims (5)

  1. 電子注入用電極すなわちソース電極と、
    正孔注入用電極すなわちドレイン電極と、
    前記ソース電極及びドレイン電極の間に配置され、かつ電子及び正孔の易動度の比が1/100〜100の範囲である電子輸送性と正孔輸送性とを併せ持った同時二極性を示すダイヤモンドで形成されている発光活性部材と、
    前記発光部材近傍に、電気絶縁部材あるいは絶縁用間隙を隔て、電子及び正孔を該発光活性部材中で誘起するための電界印加用電極すなわちゲート電極と、
    を備えた電界効果トランジスタ型発光素子であって、
    前記電子注入用電極および前記正孔注入用電極はTiであり、
    両電極は前記発光活性部材に無障壁接合するようにアニール処理が施されており、
    前記発光部材中に、注入された電子及び正孔が前記発光部材中を移動し、
    前記両電極の中間で再結合することで発光することを特徴とする電界効果トランジスタ型発光素子。
  2. 前記ダイヤモンドは、正孔及び電子の室温における易動度が、ともに10-1cm2/Vs以上である、ことを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタ型発光素子。
  3. 前記ダイヤモンドは、キャリア濃度が1014/cm3以下であるか、または、キャリアを生成するドーパントの濃度が0.1%以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタ型発光素子。
  4. 前記ダイヤモンドは、比抵抗率が108Ωcm以上の値を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタ型発光素子。
  5. 前記ダイヤモンドは、ノンドープの真性半導体である、ことを特徴とする請求項1に記載の電界効果トランジスタ型発光素子。
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