JP4783872B2 - 免疫測定方法 - Google Patents

免疫測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4783872B2
JP4783872B2 JP2011514948A JP2011514948A JP4783872B2 JP 4783872 B2 JP4783872 B2 JP 4783872B2 JP 2011514948 A JP2011514948 A JP 2011514948A JP 2011514948 A JP2011514948 A JP 2011514948A JP 4783872 B2 JP4783872 B2 JP 4783872B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
immunoglobulin
solution
protein
complex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011514948A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011064981A1 (ja
Inventor
純子 若井
明仁 亀井
仁 村岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2011514948A priority Critical patent/JP4783872B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4783872B2 publication Critical patent/JP4783872B2/ja
Publication of JPWO2011064981A1 publication Critical patent/JPWO2011064981A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6854Immunoglobulins
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2333/00Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature
    • G01N2333/435Assays involving biological materials from specific organisms or of a specific nature from animals; from humans
    • G01N2333/76Assays involving albumins other than in routine use for blocking surfaces or for anchoring haptens during immunisation
    • G01N2333/765Serum albumin, e.g. HSA

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

本発明は、プロテインAを用いて基板の表面に結合している免疫グロブリンGを、前記表面から解離させる方法に関する。
プロテインAは、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の細胞壁成分の5%を構成するタンパク質であり、「SpA」と略記される。プロテインAは、免疫グロブリンGに対して高い親和性を有する。プロテインAは基板の表面および当該免疫グロブリンGの間に挟まれ、当該基板の表面上に免疫グロブリンGを固定する。特許文献1の第3頁右下第3行目〜第4行目は、免疫グロブリンGはプロテインAに結合するが、pHを低下させることによって免疫グロブリンGはプロテインAから解離することを開示している。このpHの低下による解離を利用して、生体試料に含有される標的物質が検出または定量され得る。
特開平02−073158号公報
pHの低下は、生体試料の好ましくない変性をもたらし得る。pHを低下させるために、工程数が増加し得る。
本発明者らは、受託番号FERM BP−10459号の産生細胞株より産生される抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体(2F13F11G11)からなる免疫グロブリンIgG抗体がプロテインAを介して結合している表面に、ヒト血清アルブミンを含有する生体試料が供給されると、当該生体試料のpHが6以上、好ましくは7.4以上であっても、当該免疫グロブリンIgG抗体がプロテインAから解離するという知見を見出した。
本発明は、基板の表面にプロテインAを介して結合している免疫グロブリンG(IgG)抗体を上記表面から解離させる方法を、提供する。この方法は、以下の工程、すなわち、(A)免疫グロブリンG抗体がプロテインAを介して結合している表面を有する基板を用意する工程、および(B)ヒト血清アルブミンを含有する溶液を上記表面に提供し、上記免疫グロブリンG抗体を上記プロテインAから解離させる工程を具備する。ここで、免疫グロブリンG抗体は、受託番号FERM BP−10459号の産生細胞株より産生される抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体(2F13F11G11)であり、前記溶液は6以上8.9以下のpHを有する。
本明細書で使用される場合、用語「プロテインA」は、「SpA」とも称されるタンパク質である。このタンパク質は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)の細胞壁成分で発見された。当業者は、市販供給元より、天然または合成のプロテインAを入手することができる。
一実施形態において、上記工程(B)では、抗原抗体反応によって、上記免疫グロブリンG抗体と上記ヒト血清アルブミンとの複合体が形成され得る。
本明細書で使用される場合、「複合体」とは、2つ以上の分子が相互作用を介して結合し、その全体で1つの分子のように挙動する状態となった一群の分子をいう。例えば、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、脂質、糖、低分子などの複数個の分子が相互作用し結合し、1つの分子のように挙動する状態となった一群の分子を形成し得る。本明細書において上述した例では、上述の免疫グロブリンG抗体が、ヒト血清アルブミン分子と相互作用して結合し、1つの分子のように挙動する状態となった一群の分子を形成する。
本明細書において使用される場合、用語「相互作用」とは、2つの物質(の分子)についていうとき、一方の物質と他方の物質との間で力(例えば、分子間力(ファンデルワールス力)、水素結合、疎水性相互作用など)を及ぼしあうこという。通常、相互作用をした2つの物質は、会合または結合している状態にある。
本明細書中で使用される場合、用語「結合」は、2つのタンパク質もしくは化合物または関連するタンパク質もしくは化合物の間、あるいはそれらの組み合わせの間での、物理的相互作用または化学的相互作用を意味する。この結合には、イオン結合、非イオン結合、水素結合、ファンデルワールス結合、疎水性相互作用などが含まれる。物理的相互作用(結合)は、直接的または間接的であり得、間接的なものは、別のタンパク質または化合物の効果を介するかまたは起因する。直接的な結合とは、別のタンパク質または化合物の効果を介してもまたはそれらに起因しても起こらず、他の実質的な化学中間体を伴わない、相互作用をいう。
他の実施形態において、上記複合体が形成された際に、上記免疫グロブリンG抗体が上述した表面から解離し得る。
なお、上述の免疫グロブリンG抗体が、上述の表面から解離した後、その解離の際に存在していた複合体が、必ずしも安定に存在している必要はなく、解離とともに、その複合体間の結合が解けた場合であっても、後続の工程において適宜必要な測定系が構築され得る。
別の実施形態において、上記工程(B)の後、上記溶液は、上記表面から解離した上記免疫グロブリンG抗体を含有し得る。
さらに別の実施形態において、上記工程(B)の後、上記溶液は、上記複合体を含有し得る。
さらに別の実施形態において、上記pHは、7.4以上8.9以下である。
さらに別の実施形態において、上記溶液は、緩衝液であり得る。より好ましくは、上記pHは、7.4以上8.9以下である。
別の態様において、本発明は、基板の表面にプロテインAを介して結合している免疫グロブリンG(IgG)抗体を上記表面から解離させる上述の方法を利用して、溶液に含まれる被測定物質を定量する方法、または、その溶液が被測定物質を含有するかどうかを決定する方法を提供し得る。ここで、基板の表面にプロテインAを介して結合された免疫グロブリンG抗体は、適当な標識体によって修飾されている。そして、免疫グロブリンG抗体は、その溶液中に存在する被測定物質(ヒト血清アルブミン)と相互作用し、プロテインAから解離する。解離した免疫グロブリンG抗体が、当該溶液に混合され、その免疫グロブリンG抗体に結合している標識体の存在の有無、またはその標識体の量を当該容液中で検出することで、被測定物質の存在の有無の検出、およびその定量を実現する。
別の態様において、本発明は、上述の基板の表面にプロテインAを介して結合している免疫グロブリンG抗体を上記表面から解離させる方法を利用して、免疫測定方法を実施する装置を提供する。
本発明の一実施形態に係る免疫測定方法を実行するための装置は、例えば、少なくとも標識体により修飾された被測定物質に対して特異的に結合する抗体(受託番号FERM BP−10459号の産生細胞株により産生された免疫グロブリンG抗体)と、上記抗体と特異的に結合する結合剤(プロテインA)と、担体(例えば、基板)とを備える。
当該装置に行われる免疫測定方法は、次のような工程、すなわち、
(1)上記担体上に上記結合剤を介して固定化された上記抗体に対し、被測定物質を提供する工程と、
(2)抗原抗体反応により、上記抗体と上記被測定物質との複合体を形成する工程と、
(3)上記抗体と上記被測定物質とが複合体を形成した際に、上記抗体が上記結合剤との結合を解消することで、上記担体上から解離する工程、
(4)解離した上記抗体の上記標識体の量を計測する工程
を含む。
上述の解離した前記抗体の前記標識体の量を計測する工程は、標識体の化学的性質または物理的性質を利用することで、標識体を定量する手法であれば、いずれの手法で実現されてもよい。
本発明は、抗原に対して特異結合する1種類の抗体だけを用い、かつ簡単な工程を特徴とする免疫測定系の構築を達成した。これにより、高分子の抗原だけでなく低分子の抗原からなる被測定物質を測定可能な免疫測定の方法及び装置の提供が可能となる。
多くの生体試料のpHは中性である。従って、pHを低下させる工程なしに、生体試料は溶液として用いられ得る。従って、本発明では、pHの低下による生体試料への悪影響が回避され得る。
本発明における免疫測定方法の基本構成図 本発明における免疫測定方法の測定フローを示す図 本発明における免疫測定方法のイムノクロマトへの応用例を示す図 実施例1において測定されたセンサーグラフ 実施例2において測定されたセンサーグラフ 実施例2における塩濃度を解離率の関係を示すグラフ 実施例2における緩衝液種類およびpHと解離率の関係を示すセンサーグラフ 実施例2における緩衝液種類およびpHと解離率の関係を示すグラフ 比較例2において測定されたセンサーグラフ 比較例2において測定されたセンサーグラフ 比較例2において測定されたセンサーグラフ
図面を参照しながら、以下、本発明の例示的な実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における免疫測定方法の基本構成図を示す。抗体102は、被測定物質に特異的に結合する抗体である。標識体103は、抗体102に結合する標識体である。図1(a)に示されるように、抗体102は、結合剤104を介して担体11上に固定化されている。図1(b)に示されるように、抗体102が結合剤104に結合し、抗体−結合剤複合体105を形成する。この抗体−結合剤複合体105は、抗体102と、その抗体102の結合剤結合部位111に結合した結合剤104とを有する。
担体11は、結合剤104を固定化できれば特に限定されない。具体的な担体11としては、例えば、ガラスおよび表面に金属膜を有する樹脂基板が挙げられる。
抗体102は、被測定物質が抗体102に結合することによって結合剤結合部位111を介して結合している結合剤104から解離する性質を有する。具体的な抗体102としては、IgG抗体が挙げられる。より具体的な抗体102は、受託番号FERM BP−10459号の産生細胞株より産生される抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体(2F13F11G11)である。このとき、被測定物質(例えば、後述する図2においては、101で示される)は、ヒト血清アルブミン(hSA)である。抗体102、すなわち、上述の抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体は、hSAが供給されると、hSAと相互作用し、結合し得る。
結合剤104は、その結合剤104に結合している抗体102に対して被測定物質が結合した際に当該抗体102を解離させる性質を有する。具体的な結合剤としては、例えば、プロテインAが挙げられる。
標識体103は、抗体102の存在量を光学的にまたは電気化学的に計測するために用いられ得る物質である。具体的な標識体103としては、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、βガラクトシダーゼなどの酵素、蛍光色素、ルテニウム錯体、ルミノールなどの発光色素、フェロセンなどの電気化学活性物質などが挙げられるが、これらに限定されない。
以下、本発明の免疫測定方法の一例を説明する。
図2は、実施の形態1における免疫測定の方法の測定フローを示す。当該方法は、以下の工程(1)から(4)までを含む。
工程(1)において、抗体−結合剤複合体105を有する担体11に、被測定物質101を含む溶液が供給される。溶液のpHは6以上8.9以下である。当該pHは7.4以上8.9以下であることが好ましい。
工程(2)において、抗原抗体反応によって被測定物質101および抗体102が複合体を形成する。
工程(3)において、被測定物質101および抗体102が複合体を形成した際に、抗体102が結合剤104から解離する。上述のように、被測定物質101は、ヒト血清アルブミン(hSA)である。後述の例示的な実施例においても明らかになるが、hSAの代わりに、ウシ血清アルブミン(BSA)を用いた場合には、抗体102(免疫グロブリン抗体IgG)は、結合剤104から解離しない。
工程(4)において、解離した抗体102が有する標識体103の量を測定することによって、解離した抗体102の量を算出する。これにより、当該溶液に含まれる被測定物質101を定量する。これに代えて、工程(4)において、解離した抗体102が有する標識体103を検出することによって、当該溶液に被測定物質101が含まれているかどうかが検出され得る。
抗原を含む試料を抗体−結合剤複合体に反応させ、抗原が抗体に結合すれば、抗体が結合剤から解離するという原理が、簡便な免疫測定を可能とする。さらに、標識体103の検出は、用いる標識体の性質に合わせて選択することができるため、実施の形態1の免疫測定の方法を従来の免疫測定方法へ応用することは容易である。
(イムノクロマト測定キットの例)
イムノクロマト試験片および試験用反応液からなるイムノクロマト測定キットに上述の免疫測定法を利用した例を、以下に説明する。図3は、実施の形態1の免疫測定の方法を、当該イムノクロマト測定キットに応用した例を示す。このイムノクロマト測定キットは、特定の物質の表面あるいは内部(固定相または担体と呼ばれる)を、検体を含む物質(移動相)が通過する際に、当該検体中の抗原(被測定物質)と標識抗体とが相互作用する過程を利用して、その被測定物質の存在を確認することを実現する。
イムノクロマト試験片は、固定相ならびに付属する構造体を提供する。イムノクロマト試験片は、毛細管現象を生じる性質(例えば、構造または物性)を有する材料により作製される。好ましくは、このイムノクロマト試験片は、多孔性担体であるニトロセルロースメンブレンである。タンパク質は、このニトロセルロースメンブンレンに対して容易に固定化され得る。また、ニトロセルロースメンブレンの強度は低い。したがって、ニトロセルロースメンブレンは、ポリテトラフルオロエチレン基板(以下、PTFE基板)に貼り付けられた形態で使用される。また、PTFE基板によって裏打ちされた形態のニトロセルロースメンブレンが、市販されている。
図3の例において、ニトロセルロースメンブレン113(例えば、幅1cm×長さ6cm、厚さ200μm)からなる多孔性担体が、スプレー糊を用いてPTFE基板112(例えば、幅1cm×長さ10cm、厚さ3mm)に貼り付けられる。ニトロセルロースメンブレン113は、その長さ方向の一端に、ガラス繊維濾紙からなる試料液導入部114を有している。他方、ニトロセルロースメンブレン113は、その長さ方向の他端に、ガラス繊維性の吸水性パッドからなる吸水部115を有している。
イムノクロマト試験片111は、吸水部を有さなくてもよい。当該イムノクロマト試験片は、移動相として導入される試料液によって完全に浸潤しない程度の長さを有する。
本例において、イムノクロマト試験片111は、ニトロセルロースメンブレン113の長さ方向に沿って移動相が移動する経路において、順に、標識固定化部、および判定部を有している。
本例において、標識103で標識された抗体102が、結合剤104を介してニトロセルロースメンブレン113に固定化され、上述の標識固定化部を形成する。
抗体102は、被測定物質101に対して特異的に結合可能なIgG抗体である。好ましくは、この抗体102は、被測定物質101がヒト血清アルブミンである場合、受託番号FERM BP−10459号の産生細胞株より産生されるIgG抗体(すなわち、抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体(2F13F11G11))である。
標識体103は、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼのような酵素であり得る。このような酵素を抗体102に結合させる種々の方法が、確立されている。
例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼの標識方法は、グルタルアルデヒド法、過ヨウ素酸法、マレイミド法が知られている。
抗体のNH2基に標識できるPeroxidase Labeling Kit −NH2、および抗体のSH基に標識できるPeroxidase Labeling Kit−SH(共に同仁化学製)に代表される市販の標識用キットが、利用され得る。
当該市販のキットは、抗体へ酵素を標識することを容易にし得る。
好ましくは、結合剤104は、プロテインAである。
第2の抗体116が、ニトロセルロースメンブレン113に固定化されて、上述の判定部を形成する。
第2の抗体116は、動物を、IgG抗体(2F13F11G11)分子の全体またはFc部分で免疫することによって得られた抗ヒトIgG抗体を用いることができる。好ましくは、第2の抗体116は、当該ヒトIgG抗体のFc部分で免疫して得られた抗体である。このようにして得られた抗体は、抗体102および被測定物質の結合を妨げない。
結合剤104および第2の抗体116は、以下のようにしてニトロセルロースメンブレン113上に固定化される。
ニトロセルロースメンブレン113の長さ方向の一端から2cm離れた場所に、ディスペンサーを用いて、1mg/mlのプロテインA(結合剤104)を溶解した100μlのPBS緩衝液(8g/l NaCl,0.2g/l KCl,1.15g/l Na2HPO4・12H2O,0.2g/lKH2PO4,pH7.4)を塗布する。
ニトロセルロースメンブレン113の長さ方向の他端から2cm離れた場所に、ディス
ペンサーを用いて、第2の抗体116を溶解した100μlのPBS緩衝液(濃度:1mg/ml)を塗布する。
その後、40℃で約2時間、基板112は乾燥される。
好ましくは、結合剤104および第2の抗体116をニトロセルロースメンブレン113上に固定化した後、ニトロセルロースメンブレン113は、抗原抗体反応に関与しない物質でブロッキング処理される。ブロッキング処理により、抗体102が結合剤104を介さずにニトロセルロースメンブレン113上に非特異的に結合することが防止される。さらに、検体中に含まれる成分が測定時にニトロセルロースメンブレン113上へ結合することが防止される。ブロッキング処理は、例えば、以下のように行われる。ニトロセルロースメンブレン113を1重量%のカゼインを含むPBS緩衝液中に15分間程度浸漬し、ニトロセルロースメンブレン113上へカゼインを結合させる。
ブロッキング処理されたニトロセルロースメンブレン113は、PBS緩衝液を保持する容器中で約15分間、振とうによって洗浄され、余分なカゼインが除去される。洗浄されたニトロセルロースメンブレン113は、再度40℃で約2時間程度乾燥される。その後、ディスペンサーを用いて標識体103を有する1mg/mlの抗体102を溶解した100μlのPBS緩衝液を標識固定化部に塗布する。約1時間、室温で静置され、標識体103を有する抗体102が結合剤104に結合される。
静置後、PBS緩衝液を保持する容器を約15分間振とうすることにより洗浄する。これにより、結合剤104との結合を生じず余分に沈着した抗体102が除去される。洗浄後、ニトロセルロースメンブレン113を40℃で約2時間乾燥する。これにより、ニトロセルロースメンブレン113上に標識固定化部および判定部が形成され得る。
以上の手順を経て、イムノクロマト試験片111が完成される。
試験用反応液は、標識体103の存在量を同定するために使用される反応液である。この試験用反応液は、次のようにして調製され得る。
西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼのような酵素を標識体103として用いる場合、試験用反応液は、次のようなA液およびB液から構成される。A液は、酵素反応に必要な基質を提供し、他方、B液は、酵素反応に必要なH22を提供する。
基質として、例えば、3,3’−ジアミノベンジジンを溶解した0.5mg/mlの濃度を有するHBS緩衝液(0.05M Hepes−Na,0.15M NaCl,pH7.5)を調製する(A液)。好ましくは、A液は、遮光保存される。
酵素反応に必要なH22を供給するために、0.15% H22を含むHBS緩衝液を調製する(B液)。A液およびB液が、使用の際に混合され、試験用反応液が得られる。
次に、得られたイムノクロマト試験片および試験用反応液からなるイムノクロマト測定キットの使用方法を説明する。
ガラス繊維濾紙114からなる試料液導入部に試料液を滴下する。試料液はニトロセルロースメンブレン113を毛細管現象によって移動し、結合剤104と抗体102との複合体からなる標識固定化部に到達する。
試料液中に被測定物質が存在する場合には、被測定物質が、標識体103で修飾された抗体102に結合する。被測定物質と抗体102との複合体が形成され、この形成された複合体は、ニトロセルロースメンブレン113に固定化された結合剤104から解離する。毛細管現象によってニトロセルロースメンブレン113を移動する試料液の流れが、当該複合体を、判定部に移動させる。当該複合体は、判定部に到達すると、第2の抗体116に結合する。なお、仮に、被測定物質と抗体102から形成された上述の複合体が、ニトロセルロースメンブレン113を移動する間に、被測定物質と抗体102とに分離しても、この抗体102は、第2の抗体116に結合し得る。このとき、抗体102は、標識体103により修飾されているから、上述の形成された複合体と同様に、判定部における判定対象となり得る。
判定部で結合されなかった分子、ならびに余分な試料液は毛細管現象により、ニトロセルロースメンブレン113上を更に移動し、吸水部115で吸収される。
試料液が吸水部115に到達し、かつ試料液導入部に滴下した試料液が無くなったことが確認された後、基質を溶解した溶液とH22を含む溶液(上記で構成したA液とB液との混合液)を滴下する。この滴下する位置は、判定部と標識固定化部との間であり、滴下は、判定部に近い上流側から行う。A液とB液との混合液を滴下して一定時間が経過した後、判定部の着色を目視、あるいは機器によって判定する。
実施の形態1の免疫測定の方法を化学発光および電気化学発光に応用することは、イムノクロマト法への応用と同様に、容易である。
(実施例1)
以下、本発明の免疫測定方法の具体例を示す。本実施例では、表面プラズモン共鳴装置(以下、SPR装置)を用いた測定を行った。具体的には、Biacore社製のBiacore3000システム(以下、Biacoreと記す)を測定装置として使用した。この測定装置は、表面プラズモン共鳴現象を測定原理として、生体分子間の相互作用を標識なしで検出することが可能な分析装置である。Biacoreを使用して測定対象である分子の間の相互作用を測定するためには、測定対象分子の一方を測定用チップに固定化し、固定した分子に作用する分子を含む試料液を当該測定用チップ表面に送液する。このとき、この測定装置は、測定用チップの表面で起こる分子間の結合・解離に帰因する微量の質量変化を表面プラズモン共鳴シグナルとして検出し、当該シグナルを経時的にモニタして、そのモニタした結果をセンサーグラムとして記録する。
本実施例では、Biacore社製のCM5(以下、センサーチップと記す)を測定チップとして用いた。このセンサーチップは、ガラス板上の金膜表面にカルボキシメチルデキストランを有している。試料がセンサーチップに固定化される際、カルボキシメチルデキストランのカルボキシル基は適切な試薬(例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS))で活性化され、次いで、固定化される試料がそこに導入される。当該デキストランが有するカルボキシル基と、当該試料が有するアミノ基との間のカップリング(アミノカップリング)により、センサーチップに対する結合剤の固定化が可能となる。
評価に用いた被測定物質、抗体および結合剤を以下に示す。ヒトアルブミン(以下、hSAと記す)を、被測定物質として、用いた。使用したヒトアルブミンは、SIGMA社製のヒトアルブミンであった。本測定例で使用した抗体は、受託番号FERM BP−10459号の産生細胞株より産生される抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体(以下、2F13F11G11と記す)であった。結合剤として、CALBIOCHEM社製のプロテインA(Lot#D33524)を使用した。
次に、抗原(すなわち、被測定物質)の存在/不在に伴う、抗体と結合剤との結合量変化を測定した測定手順を示す。
まず、結合剤(プロテインA)を、前述のアミノカップリングによりセンサーチップ上に固定化した。この固定化は、Biacore提供の固定化方法に従い行った。固定化に際し、所定のpHの酢酸緩衝液により希釈されたプロテインAを使用した。十分な量のプロテインAが固定化されるための当該酢酸溶液のpHを決定する必要がある。そこで、pH4、pH5およびpH6の10mM酢酸緩衝溶液に、20ng/mlのプロテインAを溶解した溶液を各々準備した。この異なるpHを有する調製した溶液を、Biacoreが備える4つのフローセルのいずれかに、順次、流速10μl/分で流した。それぞれの調製した溶液について得られたセンサーグラムに基づき、十分な量のプロテインAが固定化されるpHを決定した。
本実験では、センサーチップ上への固定化量が最も多かったpH4の条件を採用した。上記pH4の条件下で、プロテインAをセンサーチップ上に約5ng/mm2固定化した。また、ブランク値を測定するために、フローセルにプロテインAを固定化しない条件でセンサーグラムを得た。
次に、抗原の存在/不在に伴う、抗体とプロテインAとの結合量変化を、Biacoreを用いて測定した。
まず、2F13F11G11を溶解させた緩衝溶液を、流速20μl/minにて流量10μlを全4つのフローセルへ流し、センサーチップ上に固定化されたプロテインAと結合させた。この際、緩衝液に溶解した2F13F11G11の濃度は、200nMであった。また、プロテインAへの結合量は、およそ5ng/mm2であった。ここでは、プロテインAと結合した2F13F11G11以外の物質の影響を排除するため、2F13F11G11をフローセルに流入させた後、緩衝溶液のみをフローセルに流入させた。本実験において、緩衝溶液として、0.05%Tween20を含むPBS緩衝液(pH7.4)を用いた。
次に、被測定物質であるhSAを溶解させた緩衝溶液をフローセルへ流入させ、2F1 3F11G11と結合反応させた。このときの流速は20μl/min、流量は60μlであった。使用したhSAの濃度は、4μM、2μM、500nMおよび0nMであった。図4は、測定の結果得られたセンサーグラムを示す。図4は、以下の比較例1の結果も示す。
(比較例1)
hSAと2F13F11G11との特異性を測定するため、hSAの代わりに2F13F11G11と反応しないウシ血清アルブミン(以下、BSAと記す)を用いて同様の実験(pH:7.4)を実施した。
図4から理解されるように、hSAを流入したときレスポンスの低下が観測された。他方、このようなレスポンスの低下は、BSAを流入した直後には観測されなかった。このことは、hSAと2F13F11G11の特異的な結合反応により、プロテインAからhSAと2F13F11G11との複合体がpH:7.4下でも解離していることが示された。
上記の実験に用いた、被測定物質と特異的に反応しその反応によりプロテインAから解離する抗体を用いることにより、本発明の免疫測定方法が実現可能であることが示された。
(比較例2)
2F13F11G11に代えて、11−4B抗体、42−DA3抗体、および13−3B抗体が用いられ、実施例1と同様に実験(pH:7.4)が実施された。
11−4B抗体は、受託番号FERM BP−7937号の産生細胞株より産生される抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体であった。
42−DA3抗体は、受託番号FERM ABP−10637号の産生細胞株より産生される抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体であった。
13−3B抗体は、受託番号FERM BP−7938号の産生細胞株より産生される抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体であった。
図9は、11−4B抗体が用いられた測定の結果得られたセンサーグラムを示す。
図10は、42−DA3抗体が用いられた測定の結果得られたセンサーグラムを示す。
図11は、13−3B抗体が用いられた測定の結果得られたセンサーグラムを示す。
図9〜図11から理解されるように、hSAまたはBSAを流入しても、レスポンスの低下は観測されなかった。従って、2F13F11G11およびhSAの組合せのみが、pH6上8.9以下での、好ましくはpH7.4以上8.9以下での、免疫グロブリンG抗体の前記プロテインAからの解離を可能にする。
(実施例2)
次に、本発明の免疫測定方法に適した条件について、SPR装置での測定例を示す。
実施例2では、実施例1と類似の測定系を使用したため、使用した測定系における相違点を中心に説明する。
測定装置としてBiacore社製のBiacore3000システム(以下、Biacoreと記す)を用いた。また、被測定物質、抗体、結合剤は、実施例1と同じものを用いた。Biacore社製のCM5(以下、センサーチップと記す)を、測定チップとして使用した。アミノカップリングによって、結合剤であるプロテインAを上述のセンサーチップに固定化した。プロテインAの固定化量は、約6ng/mm2であった。また、ブランク値を測定するために、フローセルにプロテインAを固定化しない条件でセンサーグラムを得た。
次に、種々のNaCl濃度を有する0.005%Tween20を含むPBS緩衝液(pH7.4)を調製した。NaClの濃度は、0g/l、4g/l、8g/l、12g/lまたは24g/lとした。得られたPBS緩衝液の各々に、2F13F11G11を溶解した。この一連の2F13F11G11溶液を、流速20μl/minにて流量40μlの条件で、全4つのフローセルへ流し、センサーチップ上に固定化されたプロテインAと結合させた。この際、結合した2F13F11G11の濃度は1μMであった。
さらに、プロテインAと結合した2F13F11G11以外の物質の影響を排除するため、2F13F11G11をフローセルに流入させた後、緩衝溶液のみをフローセルに流入させた。次に、被測定物質であるhSAを溶解させた緩衝溶液をフローセルへ流入させ、2F13F11G11と結合反応させた。このときの流速は20μl/minであった。また、流量は40μlであった。濃度は、1μMであった。これら操作を、先述の5種の緩衝液のそれぞれを用いて行った。
図5は、測定により得られたセンサーグラムを示す。このセンサーグラムは、プロテインAを固定化していないブランク値を、それぞれの測定値から差し引いた結果を示す。5種の緩衝液において、NaCl濃度に依存して、プロテインAと2F13F11G11との結合量変化に大きな変化が観測された。NaCl濃度が0g/lであったとき、緩衝液を流した場合にもレスポンスの上昇が見られており、非特異的な反応が起こりやすい条件であると考えられる。この条件は、被測定物質の測定には適さないと考えられた。4g/l以上のNaClを含む緩衝液では、次のような観測結果が得られた。低い塩濃度を有する緩衝液ほど、大きな2F13F11G11の結合量を有する傾向があった。さらに、低い塩濃度を有する緩衝液ほど、hSAを流入した際に、hSAと2F13F11G11との複合体がプロテインAから解離する量が大きかった。
図6は、NaCl濃度と解離量の関係を示す。図6に示されるグラフ内の解離率は、2F13F11G11をフローセルに流入させた後、hSAを添加する直前のBiacoreレスポンスを100%とし、hSA添加により減少したBiacoreレスポンスの割合を%で示したものである。但し、NaCl濃度が0g/lであるとき、解離が観測できなかったため、その場合のデータは、示していない。図6から理解されるように、4g/lまたは8g/lのNaClを含む緩衝液を用いた場合、解離率が高くなった。
これらの結果は、プロテインAから解離する抗体を用いた免疫測定法は、4g/lから8g/lのNaClを含む緩衝液を用いることでより感度よく実現できることを示す。
次に、本発明の免疫測定方法に適した条件としての緩衝液pHと緩衝液種について検討した結果を示す。利用した測定系は、先のSPR装置による測定と同様のものだった。
8g/lのNaCl濃度を有する0.005%Tween20を含むPBS緩衝液(pH7.4)、8g/lのNaCl濃度を有する0.005%Tween20を含むPBS緩衝液(pH8.9)、および8g/lのNaCl濃度を有する0.005%Tween20を含むGly緩衝液(pH8.9)を調製した。この調製された緩衝液の各々に、2F13F11G11を溶解させた。
得られた2F13F11G11溶液を、流速20μl/minかつ流量40μlの条件で4つ全てのフローセルに流し、センサーチップ上に固定化されたプロテインAと結合させた。この際、緩衝液に溶解した2F13F11G11の濃度は1μMであった。さらに、プロテインAと結合した2F13F11G11以外の物質の影響を排除するため、2F13F11G11をフローセルに流入させた後、緩衝溶液のみをフローセルに流入させた。次に、被測定物質であるhSAを溶解させた緩衝溶液をフローセルへ流入させ、2F13F11G11と結合反応させた。このときの流速は20μl/minであった。流量は40μlで実施した。また、濃度は、1μMであった。
図7は、各緩衝液について得られたセンサーグラムを示す。図8は、図7に示される結果に基づき算出したhSA添加に伴う解離率を示す。図7を参照すると、pHと緩衝液種によって2F13F11G11の結合量に違いが見られるものの、図8を参照すると、緩衝液のpHおよび緩衝液種類の違いによる解離率の違いは小さいことが理解される。すなわち、上述の測定系は、少なくともPBS緩衝液またはGly緩衝液のいずれを用いた場合でも、利用することが可能である。また、上述の結果から、当該測定系は、pH7.4からpH8.9までの間でpH範囲においても使用可能であることが示された。
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。また、当業者は、本発明の具体的な実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて均等な範囲を実施することができることが理解される。また、本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞または形容詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
本発明は、例えば、抗原に対して特異結合する1種類の抗体により免疫測定系を構成することができる。これにより、免疫測定系の構築の労力を低減でき、また、抗原とそれに対して特異結合する2種類の抗体により、サンドイッチ様の結合体を生じさせる必要がないため、ハプテンのような低分子化合物抗原においても適用することができると考えられる。
11 担体
101 被測定物質
102 抗体
103 標識体
104 結合剤
105 抗体−結合剤複合体
111 イムノクロマト試験片
112 PTFE基板
113 ニトロセルロースメンブレン
114 ガラス繊維濾紙
115 吸水性パッド
116 第2の抗体

Claims (24)

  1. 基板の表面にプロテインAを介して結合している免疫グロブリンG抗体を、前記表面から解離させる方法であって、
    前記方法は、以下の工程(A)および(B)を具備する:
    プロテインAを介して免疫グロブリンG抗体が結合している表面を有する基板を用意する工程(A)、および
    ヒト血清アルブミンを含有する溶液を前記表面に提供し、前記免疫グロブリンG抗体を前記プロテインAから解離させる工程(B)
    を含み、
    ここで、前記免疫グロブリンG抗体は、受託番号FERM BP−10459号の産生細胞株より産生される抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体(2F13F11G11)であり、
    前記溶液は6以上8.9以下のpHを有する。
  2. 前記工程(B)において、抗原抗体反応によって、前記免疫グロブリンG抗体と前記ヒト血清アルブミンとの複合体が形成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記複合体が形成された際に、前記免疫グロブリンG抗体が前記表面から解離する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記工程(B)の後、前記溶液が前記表面から解離した前記免疫グロブリンG抗体を含有している、請求項1に記載の方法。
  5. 前記工程(B)の後、前記溶液が前記複合体を含有している、請求項2に記載の方法。
  6. 前記pHは、7.4以上8.9以下である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記溶液は、緩衝液である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記pHは、7.4以上8.9以下である、請求項7に記載の方法。
  9. 溶液に含まれるヒト血清アルブミンを定量する方法であって、以下の工程(A)〜工程(C)を具備する:
    プロテインAを介して免疫グロブリンG抗体が結合している表面を有する基板を用意する工程(A)、
    ここで、前記免疫グロブリンG抗体は、標識体によって修飾されており、
    前記免疫グロブリンG抗体は、受託番号FERM BP−10459号の産生細胞株より産生される抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体(2F13F11G11)であり、
    ヒト血清アルブミンを含有する溶液を前記表面に提供し、前記免疫グロブリンG抗体を前記プロテインAから解離させて前記溶液に混合する工程(B)、ここで
    前記溶液は6以上8.9以下のpHを有し、および
    前記溶液に混合された前記免疫グロブリンG抗体を修飾する前記標識体を定量し、前記溶液に含有される前記ヒト血清アルブミンを定量する工程(C)。
  10. 前記工程(B)において、抗原抗体反応によって、前記免疫グロブリンG抗体と前記ヒト血清アルブミンとの複合体が形成される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記複合体が形成された際に、前記免疫グロブリンG抗体が前記表面から解離する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記工程(B)の後、前記溶液が前記表面から解離した前記免疫グロブリンG抗体を含有している、請求項9に記載の方法。
  13. 前記工程(B)の後、前記溶液が前記複合体を含有している、請求項10に記載の方法。
  14. 前記pHは、7.4以上8.9以下である、請求項9に記載の方法。
  15. 前記溶液は、緩衝液である、請求項9に記載の方法。
  16. 前記pHは、7.4以上8.9以下である、請求項15に記載の方法。
  17. 溶液がヒト血清アルブミンを含有するかどうかを決定する方法であって、以下の工程(A)〜工程(D)を具備する:
    プロテインAを介して免疫グロブリンG抗体が結合している表面を有する基板を用意する工程(A)、
    ここで、前記免疫グロブリンG抗体は、標識体によって修飾されており、
    前記免疫グロブリンG抗体は、受託番号FERM BP−10459号の産生細胞株より産生される抗ヒトアルブミンモノクローナル抗体(2F13F11G11)であり、
    ヒト血清アルブミンを含有する可能性がある溶液を前記表面に提供し、前記免疫グロブリンG抗体を前記プロテインAから解離させて前記溶液に混合する工程(B)、ここで、
    前記溶液は6以上8.9以下のpHを有し、
    前記溶液に混合された前記免疫グロブリンG抗体を修飾する前記標識体を検出する工程(C)、および
    前記工程(C)において前記標識体が検出されれば、前記溶液が前記ヒト血清アルブミンを含有していることを決定する工程(D)。
  18. 前記工程(B)において、抗原抗体反応によって、前記免疫グロブリンG抗体と前記ヒト血清アルブミンとの複合体が形成される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記複合体が形成された際に、前記免疫グロブリンG抗体が前記表面から解離する、請求項18に記載の方法。
  20. 前記工程(B)の後、前記溶液が前記表面から解離した前記免疫グロブリンG抗体を含有している、請求項17に記載の方法。
  21. 前記工程(B)の後、前記溶液が前記複合体を含有している、請求項18に記載の方法。
  22. 前記pHは、7.4以上8.9以下である、請求項17に記載の方法。
  23. 前記溶液は、緩衝液である、請求項17に記載の方法。
  24. 前記pHは、7.4以上8.9以下である、請求項23に記載の方法。
JP2011514948A 2009-11-25 2010-11-22 免疫測定方法 Active JP4783872B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011514948A JP4783872B2 (ja) 2009-11-25 2010-11-22 免疫測定方法

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009267109 2009-11-25
JP2009267109 2009-11-25
JPPCT/JP2010/003573 2010-05-27
PCT/JP2010/003573 WO2011064910A1 (ja) 2009-11-25 2010-05-27 免疫測定方法
PCT/JP2010/006831 WO2011064981A1 (ja) 2009-11-25 2010-11-22 免疫測定方法
JP2011514948A JP4783872B2 (ja) 2009-11-25 2010-11-22 免疫測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4783872B2 true JP4783872B2 (ja) 2011-09-28
JPWO2011064981A1 JPWO2011064981A1 (ja) 2013-04-11

Family

ID=44066025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011514948A Active JP4783872B2 (ja) 2009-11-25 2010-11-22 免疫測定方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8343776B2 (ja)
JP (1) JP4783872B2 (ja)
CN (1) CN102439449B (ja)
WO (2) WO2011064910A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103698175B (zh) * 2013-12-09 2016-06-22 成都欧林生物科技股份有限公司 金黄色葡萄球菌疫苗成品的解离及含量测定方法和检测试剂盒
JP7153494B2 (ja) * 2018-07-27 2022-10-14 シスメックス株式会社 生体粒子の測定方法、非特異シグナルの検出方法、生体粒子測定方法及び生体粒子を検出するための試薬キット
WO2022085790A1 (ja) * 2020-10-23 2022-04-28 株式会社タウンズ 標的物質の検出方法および装置並びに試薬

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6112631A (ja) * 1984-06-22 1986-01-21 バイオ‐ラッド ラボラトリーズ インコーポレイテッド 免疫グロブリンg分子のプロテインaへの結合方法
JPH0273158A (ja) * 1988-09-08 1990-03-13 Internatl Reagents Corp 試料中の物質の測定方法
JPH03185000A (ja) * 1989-12-15 1991-08-12 Tosoh Corp プロテインAと免疫グロブリンG(IgG)との結合方法
JPH05149952A (ja) * 1991-11-26 1993-06-15 Tosoh Corp プロテインAと免疫グロブリンG(IgG)との結合方法
JPH05273212A (ja) * 1992-01-10 1993-10-22 Pola Chem Ind Inc プロテインa分子膜により抗体タンパク質を固定化する方法及び抗体固定膜
JPH0763759A (ja) * 1993-06-16 1995-03-10 Nisshin Flour Milling Co Ltd 免疫測定法
JP2004537042A (ja) * 2001-06-05 2004-12-09 ジェネティックス・インスチチュート・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 非常に陰イオン性であるタンパク質を精製する方法
JP2007225417A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒトアルブミン測定用抗体試薬
JP2009020120A (ja) * 2001-03-28 2009-01-29 Heska Corp 動物において早期腎疾患を検出する方法
JP2009240235A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Sekisui Chem Co Ltd 融合タンパク質、遺伝子、融合タンパク質の製造方法、並びに、抗原タンパク質の検出方法
JP2009539102A (ja) * 2006-06-02 2009-11-12 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 膜と結合したfc−受容体/抗体の複合体を用いた分析物を検出する装置及び方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU659754B2 (en) 1992-09-04 1995-05-25 Becton Dickinson & Company Chromatographic antigen sandwich test for detection of specific antibody and device therefor
CA2125639A1 (en) 1993-06-16 1994-12-17 Shinjirou Imai Immunoassay for quantitatively determining antigens
JP3511872B2 (ja) 1997-11-21 2004-03-29 富士レビオ株式会社 免疫測定用試験片及び該試験片を用いる測定法
JP2001013144A (ja) 1999-06-29 2001-01-19 Nitto Denko Corp 酵素免疫クロマトグラフ用検査片および展開組成物
NO314206B1 (no) * 2001-04-30 2003-02-10 Erling Sundrehagen Kvantitativt kjemisk analysemetode, anordning/innretning, samt anvendelse av nevnte metode og analysesett
JP2004045384A (ja) * 2002-05-22 2004-02-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 免疫学的測定方法、免疫学的測定装置、生体成分測定用トイレ、抗アルブミンモノクローナル抗体、それを産生する細胞株、およびアルブミン検出キット

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6112631A (ja) * 1984-06-22 1986-01-21 バイオ‐ラッド ラボラトリーズ インコーポレイテッド 免疫グロブリンg分子のプロテインaへの結合方法
JPH0273158A (ja) * 1988-09-08 1990-03-13 Internatl Reagents Corp 試料中の物質の測定方法
JPH03185000A (ja) * 1989-12-15 1991-08-12 Tosoh Corp プロテインAと免疫グロブリンG(IgG)との結合方法
JPH05149952A (ja) * 1991-11-26 1993-06-15 Tosoh Corp プロテインAと免疫グロブリンG(IgG)との結合方法
JPH05273212A (ja) * 1992-01-10 1993-10-22 Pola Chem Ind Inc プロテインa分子膜により抗体タンパク質を固定化する方法及び抗体固定膜
JPH0763759A (ja) * 1993-06-16 1995-03-10 Nisshin Flour Milling Co Ltd 免疫測定法
JP2009020120A (ja) * 2001-03-28 2009-01-29 Heska Corp 動物において早期腎疾患を検出する方法
JP2004537042A (ja) * 2001-06-05 2004-12-09 ジェネティックス・インスチチュート・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 非常に陰イオン性であるタンパク質を精製する方法
JP2007225417A (ja) * 2006-02-23 2007-09-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd ヒトアルブミン測定用抗体試薬
JP2009539102A (ja) * 2006-06-02 2009-11-12 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 膜と結合したfc−受容体/抗体の複合体を用いた分析物を検出する装置及び方法
JP2009240235A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Sekisui Chem Co Ltd 融合タンパク質、遺伝子、融合タンパク質の製造方法、並びに、抗原タンパク質の検出方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN102439449B (zh) 2014-10-08
WO2011064910A1 (ja) 2011-06-03
CN102439449A (zh) 2012-05-02
WO2011064981A1 (ja) 2011-06-03
JPWO2011064981A1 (ja) 2013-04-11
US8343776B2 (en) 2013-01-01
US20110312104A1 (en) 2011-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7241418B2 (en) Method for immobilizing conjugates in diagnostic tests
JP4619372B2 (ja) 改良された対照区画を有する免疫学的試験素子
JP2002516393A (ja) リガンド結合アッセイおよび阻害性分析物分離領域を有するキット
FR2890173A1 (fr) Dispositif de determination d'un analyte dans un echantillon liquide par un test sandwich et un test de competition
JPH0814579B2 (ja) 特異的結合性物質の測定法及び試薬
EP0564494B1 (en) Test method and reagent kit therefor
KR20120017884A (ko) 자성입자의 항체고정화 방법 및 이를 이용해 제조되는 진단스트립, 진단키트
JP6399632B2 (ja) 赤血球含有サンプル中の対象物を検出するためのイムノクロマトグラフィー用テストストリップ、および該テストストリップを使用するイムノクロマトグラフィー
JP4783872B2 (ja) 免疫測定方法
WO2023185172A1 (zh) 层析试纸条、检测试剂盒及方法
WO2013147308A1 (ja) 赤血球含有サンプル中の対象物を検出するためのイムノクロマトグラフィー用テストストリップおよびイムノクロマトグラフィーを利用した検出方法
JP3644780B2 (ja) 免疫学的定量装置
JP2008164334A (ja) 酵素免疫検定方法およびこれに用いる展開用組成物
US11320427B2 (en) Tandemly repeated antibody-binding protein and its applications
JP2000155122A (ja) 微小酸素電極を利用した特異的結合対測定方法
US8669120B2 (en) High capacity solid phase
CN107209179B (zh) 用于检测含红细胞的样品中的对象物的免疫色谱用测试条、及使用该测试条的免疫色谱
WO2020105567A1 (ja) イムノクロマト用試験片及びイムノクロマト検出キット
JP4220124B2 (ja) 置換アッセイにおける改良又は置換アッセイに関する改良
AU703940B2 (en) Regenerable solid phase for carrying out specific binding reactions
JP2020052028A (ja) イムノクロマト用試験片
JP2020051910A (ja) イムノクロマト用試験片
TWI777963B (zh) 縱排重複性抗體結合蛋白及其應用
JP4302798B2 (ja) リガンド結合表面の調製方法
KR20040092255A (ko) 고감도 멤브레인 스트립 크로마토그래피 분석시스템

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20110616

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110621

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110711

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140715

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4783872

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150