JP2004537042A - 非常に陰イオン性であるタンパク質を精製する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本出願は、仮特許出願第60/296,402号、2001年6月5日出願の優先権の利益を請求する。
関連出願
本出願はまた、先願仮特許出願第60/193,351号、2000年3月27日出願、先願米国特許出願第09/819,157号、2001年3月27日出願(係属中)、および先願国際出願第PCT/US01/09815号、2001年3月27日出願にも関する。上に引用した出願各々の全内容が、本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
発明の分野
[0001]本発明は、混合物において、プロテインA/Fc含有分子の複合体からFc含有分子を解離させる方法に関する。
【0003】
関連背景技術
[0002]標的タンパク質の精製は、DNA/タンパク質相互作用のため、DNA除去が不十分になることによって、しばしば妨げられる。DNA/タンパク質相互作用は、非常に陰イオン性である標的タンパク質、例えば硫酸化タンパク質の精製において、より問題である。タンパク質、例えば免疫グロブリンドメインを含有するタンパク質の精製もまた、プロテインAからFc含有分子を分離するのに必要な解離のpHが低いことに基づいて、しばしば困難である。標的タンパク質からDNAを除去するのに有用な方法の同定および標的タンパク質からプロテインAを除去する方法の同定は、多様なタンパク質の精製に非常に有益であろう。
【0004】
[0003]国際公開第WO01/72769号は、非常に陰イオン性である標的タンパク質、および免疫グロブリンドメインを含んでなる標的タンパク質、例えば硫酸化タンパク質を単離し、そして精製する方法を記載する。陰イオン性タンパク質は、正味の負荷電を有するタンパク質である。硫酸化タンパク質は、正味の負荷電が、少なくとも約1つの硫酸化残基のためであるタンパク質である。標的タンパク質の硫酸化は、標的タンパク質内に含有されるアミノ酸(類)上またはアミノ酸(類)間の、少なくとも1つの水酸基(−OH)の−SO4Hでの置換を指す。好ましい態様において、硫酸化タンパク質は、少なくとも約1つの硫酸基を有する。少なくとも約2つ、3つ、4つ、5つ、6つまたはそれより多い硫酸基を含有する硫酸化タンパク質もまた、本方法に含まれ、例えば、PSGL−1(P−セレクチン糖タンパク質リガンド−1)に具体化されるN末端チロシン上の6つの硫酸基がある。
【0005】
[0004]特に、国際公開第WO01/72769号は、1つの側面において、非常に陰イオン性である標的タンパク質を精製する方法であって、標的タンパク質の精製に適した条件下でのイオン交換クロマトグラフィー工程を含んでなる、前記方法を開示する。例えば、開示される方法は、(1)荷電分子と可逆的に結合可能な支持体と試料を接触させ、それによって標的タンパク質を支持体に結合させ、(2)試料中の複数のタンパク質性不純物および非タンパク質性不純物が支持体に結合しないかまたは支持体から洗い流される一方、非常に陰イオン性である標的タンパク質が結合しつづけるのに適した条件下で、支持体を第一の洗浄溶液で洗浄し、(3)高いモル濃度の塩溶液を含んでなる第一の溶出溶液で試料を溶出し、そして(4)精製された陰イオン性標的タンパク質を含有する溶出試料を収集することを提供する。
【0006】
[0005]1つの態様において、第一の洗浄溶液のpHは約4.0〜8.0であることが開示される。別の態様において、第一の洗浄溶液のpHは約6.5であることが開示される。
【0007】
[0006]好ましい態様において、非常に陰イオン性である標的タンパク質が硫酸化タンパク質であり、そして不純物には標的タンパク質の硫酸化型が含まれることが開示される。
【0008】
[0007]国際公開第WO01/72769号はまた、精製された標的タンパク質を含有するイオン交換クロマトグラフィー精製由来の溶出試料を、さらに精製することが可能であることも開示する。このさらなる精製は、例えば、非常に陰イオン性である標的タンパク質を精製するのに適した条件下での疎水性相互作用クロマトグラフィーおよび/または金属キレートクロマトグラフィー工程を含んでなる。例えば、このさらなる精製は、(1)標的タンパク質を含有する溶出試料を、金属キレートクロマトグラフィーカラムまたは疎水性相互作用クロマトグラフィーカラムに通過させ、それによって溶出試料をカラム上に捕捉し、(2)試料に含有されるDNA/ヒストン複合体が解離するのに適した条件下、第二の洗浄溶液でカラムを洗浄し、(3)第二の溶出溶液で試料を溶出し、そして(4)精製された非常に陰イオン性である標的タンパク質を含有する溶出試料を収集することを提供する。
【0009】
[0008]1つの開示される態様において、第二の洗浄溶液は高い塩濃度を含んでなり、そして第二の溶出溶液は、第二の洗浄溶液より低い塩濃度を含んでなる。例えば、疎水性相互作用クロマトグラフィー条件下で、第二の洗浄溶液中の塩濃度は約4Mであり、そして第二の溶出溶液中の塩濃度は約0.48Mである。あるいは、疎水性相互作用クロマトグラフィー下で、第二の洗浄溶液は(a)約4MのNaClおよび約20mMのTrisを含んでなり、そして約7.4のpHである溶液、(b)約5%のイソプロパノールおよび約1.2Mの硫酸アンモニウムを含んでなる溶液、(c)約5%のエタノールおよび約1.2Mの硫酸アンモニウムの溶液、並びに(d)約5%のエタノールおよび約4MのNaClの溶液からなる群より選択される。
【0010】
[0009]鉄キレートクロマトグラフィー条件下で、例えば、第二の洗浄溶液が約2Mの塩濃度を含んでなり、そして第二の溶出溶液が約200mM〜1Mの塩濃度を含んでなることがさらに開示される。あるいは、鉄キレートクロマトグラフィー条件下で、第二の洗浄溶液は、約40mMのMES、約2MのNaCl、および約5mMのイミダゾールを含んでなり、そして第二の溶出溶液は、約40mMのMES、約1MのNaCl、および約35mMのイミダゾールを含んでなる。
【0011】
[0010]国際公開第WO01/72769号は、標的タンパク質が少なくとも約1つの硫酸化を有することを開示する。少なくとも約2、3、4、5、6、またはそれより多い硫酸化を有する陰イオン性標的タンパク質、例えばPSGL−1タンパク質もまた開示される。開示される方法で精製可能な陰イオン性タンパク質は、天然存在タンパク質または組換えタンパク質であることが可能である。
【0012】
[0011]国際公開第WO01/72769号にやはり開示されるのは、免疫グロブリンドメイン(例えば免疫グロブリンFcドメイン)を含んでなる非常に陰イオン性であるタンパク質、例えばPSGL−Ig融合タンパク質の精製法である。この開示される方法は、(1)免疫グロブリンドメインを含んでなる標的タンパク質のFc部分に結合可能な支持体と試料を接触させ、それによって標的分子が支持体に結合し、(2)試料に含有される混入物質が洗い流されるのに適した条件下、第一の洗浄溶液で支持体を洗浄し、(3)pHが低い、例えば約4.0、好ましくは約3.7である、第一の溶出溶液で、試料を溶出し、そして(4)精製された陰イオン性標的タンパク質を含有する溶出試料を収集する工程を含んでなる。
【0013】
[0012]免疫グロブリンドメインを含んでなる、精製された非常に陰イオン性である標的タンパク質を含有するFc結合支持体から溶出した試料をさらに精製することが可能であることが、さらに開示される。例えばさらなる精製は、(1)免疫グロブリンドメインを含んでなる、精製された陰イオン性標的タンパク質を含有する溶出試料を、荷電分子に可逆的に結合可能な支持体と接触させ、それによって試料中の複数のタンパク質性不純物および非タンパク質性不純物が支持体に結合しないかまたは支持体から洗い流される一方、標的タンパク質が支持体に結合しつづけるようにし、(2)pHが低い、例えば約4.0、好ましくは約3.8である、第二の洗浄溶液で、支持体を洗浄し、(3)試料を第二の溶出溶液で溶出し、そして(4)免疫グロブリンドメインを含んでなる、精製された陰イオン性標的タンパク質を含有する溶出試料を収集する工程を含んでなる。
【0014】
[0013]1つの側面において、免疫グロブリンドメインを含んでなる標的タンパク質が少なくとも約1つの硫酸化を有することが開示される。少なくとも2、3、4、5、6、またはそれより多い硫酸化を持つタンパク質を含んでなる免疫グロブリン、例えばPSGL−Igもまた、国際公開第WO01/72769号に開示される。
【0015】
[0014]好ましい態様において、開示される精製法は、混入タンパク質を少なくとも約99.9%含まない、精製された非常に陰イオン性である標的タンパク質、および免疫グロブリンドメインを含んでなる精製された非常に陰イオン性であるタンパク質(例えばPSGL−Ig)を提供する。
【0016】
[0015]別の開示される態様において、該発明の精製法は、非常に陰イオン性である標的タンパク質、および免疫グロブリンドメインを含んでなる非常に陰イオン性であるタンパク質から、混入DNAを少なくとも約95%または2.5log10除去値(LRV)分、除去する。
【0017】
[0016]しかし、混合物において、プロテインA/Fc含有分子の複合体からFc含有分子を解離させる方法が、非常に望ましいであろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
発明の概要
[0017]本発明は、例えば疎水性相互作用によって会合する、プロテインAおよび例えばrPSGL−Ig分子などのFc含有分子を含有する混合物から、プロテインA(例えばrプロテインAまたはrPA)を除去する新規方法を提供する。解離のpHを上昇させると、例えば約pH3.7より高くすると、限定されるわけではないが、Qカラム、例えばQセファロースTMFast Flow(Amersham Pharmacia)カラム、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラム、金属キレートクロマトグラフィー(IMAC)カラム、ヒドロキシアパタイトカラム、あるいは陰イオン交換カラムまたは陽イオン交換カラムを含むクロマトグラフィーカラムに混合物を通過させ、それによって混合物からプロテインAを除去することによって、プロテインAからrPSGL−IgなどのFc含有分子を分離することが可能になる。解離のpHは、アルギニン、および/または限定されるわけではないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、プロパノール、メタノール等を含む、疎水性相互作用を減少させる(壊す)かまたは阻害する(妨げる)組成物または剤いずれかの添加によって上昇させることが可能である。解離のpHがより高いと、そうでなく解離が起こる場合より、より正常なpHでのrPAの除去が可能になる。また、より高いpH、例えば約pH3.7より高いpHを使用した結果、より低いpH、例えばpH3.7による、いくつかのFc含有タンパク質に対するダメージ、例えば硫酸化またはシアル化の喪失、あるいはAsp−Pro切断の導入がより少なくなる。
【0019】
[0018]以前は、一般的に、QカラムへのFc分子またはrプロテインAの結合を可能にするにはpHが低すぎたため、Qカラムは、Fc含有タンパク質(非常に陰イオン性であるFc含有タンパク質以外)からのrPAの解離には使用不能であった。例えばアルギニンおよび/またはエチレングリコールの使用によって、解離のpHを上昇させると、解離のpHは、解離条件下で、非常に陰イオン性ではない分子を含むFc含有分子に対して、Qカラムの使用を可能にするのに十分に高い。
【0020】
[0019]また、以前は、解離が起こるのに必要な、通常の低pH下では、Fc含有分子およびrPAはやはり、IMACに結合しつづけないであろうため、解離条件下、例えば低pH下では、IMACカラムは使用不能であった。例えばエチレングリコールの使用によって、解離のpHを上昇させることを通じて、rプロテインAを除去するのにIMACカラムが使用可能になるように、Fc含有タンパク質はIMACカラムに結合しつづける。
【0021】
[0020]HICカラムもまた、例えばアルギニンおよび/またはエチレングリコールの使用によって、解離のpHを上昇させることを通じて、解離が通常起こるであろうより、より正常なpHで、Fc含有分子からrPAを除去するのに使用可能である。
【0022】
[0021]1つの側面において、本発明は、混合物において、プロテインA/Fc含有分子の複合体からFc含有分子を解離させる方法であって、プロテインA/Fc含有分子の複合体からFc含有分子を解離させるのに十分なpH条件下で、クロマトグラフィーカラムと混合物を接触させることを含んでなる、前記方法を提供する。1つの態様において、Fc含有分子がプロテインAを実質的に含まないように、クロマトグラフィーカラムからFc含有分子を溶出する。別の態様において、pH条件は約6.0未満のpHを含んでなる。さらなる態様において、pH条件は約3.7より高いpHを含んでなる。さらに別の態様において、pH条件は、前記混合物に、例えばエチレングリコールなどの、疎水性相互作用を減少させるかまたは阻害する剤を添加することによって達成される。別の態様において、pH条件は、前記混合物に、アルギニンを添加することによって達成される。さらに別の態様において、pH条件は、エチレングリコールと組み合わせてアルギニンを添加することによって達成される。
【0023】
[0022]さらなる態様において、クロマトグラフィーカラムは金属キレートクロマトグラフィーカラムである。さらなる態様において、pH条件は約5.0〜約5.7の間である。好ましくは、pH条件は約5.0である。別の態様において、エチレングリコールを前記混合物に添加する。さらに別の態様において、クロマトグラフィーカラムはIMACカラムであり、そして該カラムを、50%エチレングリコール、1M NaCl、および20mM酢酸ナトリウムを含有する緩衝液を用いて、約5.0のpHで洗浄し、それによって、プロテインA/Fc含有分子の複合体を解離させる。
【0024】
[0023]別の側面において、本発明は、混合物において、プロテインAおよびFc含有分子の複合体からFc含有分子を解離させる方法であって、プロテインAおよびFc含有分子の複合体からFc含有分子を解離させるのに十分なpH条件下で、疎水性相互作用クロマトグラフィーカラムと混合物を接触させて、アルギニンを含有する緩衝液で、該カラムを洗浄することを含んでなる、前記方法を提供する。1つの態様において、pH条件は約4.1〜約4.5の間である。好ましい態様において、pH条件は約4.1である。
【0025】
[0024]別の態様において、クロマトグラフィーカラムはQカラムである。さらなる態様において、pH条件は約5.5〜約5.7の間である。好ましい態様において、pH条件は約5.5である。さらなる態様において、エチレングリコールを混合物に添加する。
【0026】
[0025]別の態様において、Fc含有分子はrPSGL−Igである。
[0026]本発明の他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および請求項から明らかであろう。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明の詳細な説明
[0027]本発明は、少なくとも部分的に、非常に陰イオン性である標的タンパク質、および免疫グロブリンドメインを含んでなる非常に陰イオン性であるタンパク質、例えば硫酸化タンパク質(例えば、PSGL−1)を精製する新規方法の発見に基づく。陰イオン性タンパク質は、正味の負荷電を有するタンパク質である。硫酸化タンパク質は、負荷電が、少なくとも約1つの、またはより好ましくは5以上の硫酸化、例えば少なくとも約6の硫酸化のためである陰イオン性タンパク質である。標的タンパク質の硫酸化は、標的タンパク質内に含有されるアミノ酸(類)上またはアミノ酸(類)間の、少なくとも1つの水酸基(−OH)の−SO4Hでの置換を指す。硫酸化は、例えば、PSGL−1に具体化されるように、N末端チロシンで起こることが可能である。
【0028】
[0028]本発明はまた、部分的に、例えば疎水性相互作用によって会合する、プロテインA、および例えばrPSGL−Ig分子などのFc含有分子を含有する混合物から、プロテインA(例えば、rプロテインAまたはrPA)を除去する新規方法の発見にも基づく。解離のpHを上昇させると、例えば約pH3.7より高くすると、限定されるわけではないが、Qカラム、例えばQセファロースTMFast Flow(Amersham Pharmacia)カラム、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラム、金属キレートクロマトグラフィー(IMAC)カラム、ヒドロキシアパタイトカラム、あるいは陰イオン交換カラムまたは陽イオン交換カラムを含むクロマトグラフィーカラムに混合物を通過させ、それによって混合物からプロテインAを除去することによって、プロテインAから、rPSGL−IgなどのFc含有分子を分離することが可能になる。解離のpHは、アルギニン、および/または限定されるわけではないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、プロパノール、メタノール等を含む、疎水性相互作用を減少させる(壊す)かまたは阻害する(妨げる)組成物または剤いずれかの添加によって上昇させることが可能である。解離のpHがより高いと、そうでなく解離が起こる場合より、より中性のpHでのrPAの除去が可能になる。また、より高いpH、例えば約pH3.7より高いpHを使用した結果、より低いpH、例えばpH3.7による、いくつかのFc含有タンパク質に対するダメージ、例えば硫酸化またはシアル化の喪失、あるいはAsp−Pro切断の導入がより少なくなる。
【0029】
[0029]プロテインAおよびFc含有分子の解離に好ましいpH条件には、3.7〜6.0、4.0〜6.0、4.5〜6.0、5.0〜6.0、5.0〜5.7、5.2〜5.7、および5.5〜5.7のpH範囲が含まれる。プロテインAおよびFc含有分子の解離に好ましいpH条件には、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、および6.0のpHでの条件が含まれる。プロテインAおよびFc含有分子の解離に特に好ましい条件は、6.0未満のpHである。やはりプロテインAおよびFc含有分子の解離に特に好ましい条件は、5.0のpHである。
【0030】
[0030]疎水性相互作用を減少させる(壊す)かまたは阻害する(妨げる)、好ましい組成物または剤には、限定されるわけではないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、プロパノール、メタノール等が含まれる。プロテインAおよびFc含有分子を解離させる際に使用するのに特に好ましいのはエチレングリコールである。疎水性相互作用を減少させる(壊す)かまたは阻害する(妨げる)組成物または剤を、例えば10%〜50%、10〜40%、20%〜40%、および20%〜30%の間の、例えばエチレングリコールの濃度範囲を含む、クロマトグラフィーカラムを用いたプロテインA/Fc含有分子複合体の分離を可能にするのに十分にpHを増加させるのに成功する濃度いずれで用いることも可能である。疎水性相互作用を減少させる(壊す)かまたは阻害する(妨げる)、組成物または剤、例えばエチレングリコールの好ましい濃度には、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、および50%が含まれる。Fc含有化合物、例えばrPSGL−IgおよびプロテインAの解離に特に好ましいのは、50%の濃度のエチレングリコールである。
【0031】
[0031]1つの態様において、プロテインAからのFc含有分子、例えばrPSGL−Igの分離には、プロテインAのかなりの(substantial)量を除去するのに十分なpHで用いた場合、IMACカラムを使用可能である。好ましい態様において、プロテインAおよびFc含有分子は、解離のpHを上昇させるために50%エチレングリコールを含有する緩衝液を用いた場合、約5.0〜5.7の間のpH条件下、好ましくは5.0のpHで、IMACカラムを用いて解離される。特に好ましい態様において、50%エチレングリコール、1M NaCl、および20mM酢酸ナトリウムを含有する緩衝液を用いて、約5.0のpHでIMACカラムを洗浄し、結合したFc含有分子、例えばrPSGL−1からrPAを解離させて、それによって、IMACカラムを用いることによって、Fc含有分子からrPAの有意な部分を除去する。
【0032】
[0032]別の態様において、プロテインAからのFc含有分子、例えばrPSGL−Igの分離には、プロテインAのかなりの量を除去するのに十分なpHで用いた場合、HICカラムを使用可能である。好ましい態様において、プロテインAおよびFc含有分子は、アルギニンを含有する緩衝液を用いた場合、約4.1〜4.5の間のpH条件下、好ましくは4.1のpHで、HICカラムを用いて解離される。HICカラムは、どちらも500mMアルギニン中、直前にpH4.1でacv洗浄して、pH4.1で用いるか、または500mMアルギニンを用いてpH4.1で溶出させるが、アルギニン添加前に洗浄せずに、プロテインA/Fc含有分子複合体からプロテインAを除去することが可能である。
【0033】
[0033]さらなる態様において、プロテインAからのFc含有分子、例えばrPSGL−Igの分離には、プロテインAのかなりの量を除去するのに十分なpHで用いた場合、Qカラムを使用可能である。好ましい態様において、約5.5〜5.7の間のpH条件下、好ましくは5.5で、Qカラムを洗浄する。好ましい態様において、50%エチレングリコールを用いて、解離のpHを上昇させて、Fc含有分子、例えばrPSGL−IgからプロテインAを解離させるためのQカラムの使用を可能にする。
【0034】
[0034]本明細書において、用語、プロテインAの「かなりの量の除去」は、プロテインA/Fc含有分子複合体からのプロテインAの10%〜20%、20%〜30%、30%〜40%、40%〜50%、50%〜60%、60%〜70%、70%〜80%、50%〜90%、または好ましくは、90%〜100%の除去を指す。好ましくは、プロテインAの10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%が除去される。
【0035】
[0035]本明細書において、Fc含有分子が実質的にプロテインAを含まないようなプロテインAの除去は、例えば混合物における、プロテインA/Fc含有分子複合体からのプロテインAの10%〜20%、20%〜30%、30%〜40%、40%〜50%、50%〜60%、60%〜70%、70%〜80%、50%〜90%、または好ましくは、90%〜100%の除去を指す。好ましくは、プロテインAの10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%が除去される。
【0036】
[0036]好ましい態様において、硫酸化タンパク質はPSGL−1、例えば本明細書にその内容が援用される米国特許第5,827,817号に示すアミノ酸を含んでなるPSGL−1、またはその活性部分である。PSGL−1タンパク質の完全アミノ酸配列(すなわちリーダー配列を加えた成熟ペプチド)は、米国特許第5,827,817号、アミノ酸1〜アミノ酸402に示され、そして本明細書において配列番号1と示すアミノ酸配列に特徴付けられる。疎水性解析および既知の切断パターンとの比較によって、シグナル配列は20〜22アミノ酸、すなわちPSGL−1のアミノ酸1〜20またはアミノ酸1〜22と予測される。PSGL−1は、アミノ酸残基38〜41に、PACE(対形成塩基性アミノ酸変換酵素)切断部位(−Arg−Asp−Arg−Arg−)を含有する。成熟PSGL−1タンパク質は、配列番号1、アミノ酸42〜アミノ酸402に示すアミノ酸配列によって特徴付けられる。P−セレクチンリガンドタンパク質の可溶性型は、米国特許第5,827,817号に示すアミノ酸配列のアミノ酸21〜310によって特徴付けられる。成熟PSGL−1タンパク質の別の可溶性型は、米国特許第5,827,817号、アミノ酸42〜アミノ酸310に示すアミノ酸配列によって特徴付けられる。P−セレクチンリガンドタンパク質の可溶性型は、室温で、水性溶液中で可溶性であることによってさらに特徴付けられる。
【0037】
[0037]PSGL−1の融合タンパク質(例えばPSGL−Ig)は、当該技術分野に認識される教示を用い、そして本明細書に援用される米国特許第5,827,817号の教示を用いて作成可能である。PSGL−1タンパク質の断片を、免疫グロブリンなどのキャリアー分子に融合させて、P−セレクチンリガンド結合部位の価数を増加させることが可能である。例えば、配列番号1のアミノ酸42〜アミノ酸295またはアミノ酸42〜アミノ酸88の断片などのP−セレクチンリガンドタンパク質の可溶性型を、「リンカー」配列を通じて、免疫グロブリンのFc部分(天然配列、または生じるキメラに望ましい特質(より長い半減期または免疫原性減少など)を与えるために突然変異させた配列)に融合させることが可能である。P−セレクチンリガンドタンパク質の二価型に関しては、こうした融合は、IgG分子のFc部分に対するものであることが可能である(例えばrPSGL−Ig)。他の免疫グロブリンアイソタイプもまた用いて、こうした融合を生成することが可能である。例えば、P−セレクチンリガンドタンパク質−IgM融合は、本発明のP−セレクチンリガンドタンパク質の十価型を生成するであろう。
【0038】
[0038]本明細書において、用語「Fc含有タンパク質」または「Fc含有分子」には、免疫グロブリンのFc部分に融合しているかまたは該部分を含むいかなるタンパク質も含まれる。Fc含有タンパク質の例はrPSGL−Igである。
【0039】
[0039]PSGL−1は、以下の末端炭水化物の1以上を含有する可能性がある糖タンパク質である:
【0040】
【化1】
【0041】
式中、R=P−セレクチンリガンドタンパク質に直接共有結合しているか、またはP−セレクチンリガンドタンパク質に共有結合している脂質部分に共有結合している、残りの炭水化物鎖である。PSGL−1は、さらに硫酸化されていることが可能であるし、または別の方式で翻訳後修飾されていることが可能である。COS細胞およびCHO細胞で発現されるように、全長P−セレクチンリガンドタンパク質は、非還元SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に示されるように、220kDの見かけの分子量を有するホモ二量体タンパク質である。
【0042】
[0040]全長PSGL−1の構造には、細胞外ドメイン(ほぼアミノ酸21〜310)、膜貫通ドメイン(ほぼアミノ酸311〜332)、および細胞内の細胞質ドメイン(ほぼアミノ酸333〜402)が含まれる。細胞外ドメインは、Asn残基65、111、および292で始まる、潜在的なN結合型グリコシル化の3つのコンセンサス・トリペプチド部位(Asn−X−Ser/Thr)を含有する。細胞外ドメインは、残基46、48、および51で、チロシン硫酸化の3つの潜在的な部位をさらに含有する。残基55〜267で構成される領域は、高い割合のプロリン、セリン、およびスレオニンを含有して、10アミノ酸コンセンサス配列、Ala−Thr/Met−Glu−Ala−Gln−Thr−Thr−X−Pro/Leu−Ala/Thr、式中、Xは、Pro、Ala、Gln、Glu、またはArgのいずれかであることが可能である、の15の10量体反復のサブドメインを含む。これらなどの領域は、非常にOグリコシル化されたタンパク質に特徴的である。
【0043】
[0041]P−セレクチンリガンドタンパク質活性を保持しながら、PSGL−1配列の実質的な欠失を行うことが可能である。例えば、配列番号1のアミノ酸42〜アミノ酸189の配列、アミノ酸42〜アミノ酸118の配列、またはアミノ酸42〜アミノ酸89の配列を含んでなるPSGL−1は、各々、P−セレクチンタンパク質結合活性およびP−セレクチンに結合する能力を保持する。1以上のN結合型グリコシル化部位(アミノ酸65、111および292のものなど)が他のアミノ酸に変化しているかまたは欠失しているPSGL−1タンパク質もまた、P−セレクチンタンパク質結合活性およびE−セレクチンに結合する能力を保持する。アミノ酸42〜アミノ酸60(アミノ酸45〜アミノ酸58の、該タンパク質の非常に陰イオン性である領域を含む)を含んでなるP−セレクチンリガンドタンパク質もまた、P−セレクチンリガンドタンパク質活性を保持する;しかし、こうした配列に限定されたP−セレクチンリガンドタンパク質は、E−セレクチンに結合しない。好ましくは、P−セレクチンリガンドタンパク質は、その硫酸化がP−セレクチンリガンドタンパク質活性に寄与する可能性がある、アミノ酸46、48および51に見られるチロシン残基の少なくとも1つ(より好ましくは少なくとも2つ、そして最も好ましくは3つすべて)を保持する。
【0044】
[0042]本発明は、以下の実施例にさらに例示され、これらの実施例は限定と解釈されるべきではない。本出願全体を通じて引用される、すべての参考文献、特許および公開特許出願の内容は、本明細書に援用される。PSGL−1のアミノ酸配列に対するすべての言及は、米国特許第5,827,817号に示され、そして本明細書において配列番号1と示すPSGL−1のアミノ酸配列に基づく。
【実施例】
【0045】
実施例
[0043]方法:タンパク質を精製するための一般的な方法は、本明細書に援用される、Janson, J.C.およびL. Ryden(監修) Protein Purification:Principles, High Resolution Methods and Applications. VCH Publishers, Inc. ニューヨーク(1989)、米国特許第5,429,746号、表題“Antibody Purification”、および米国特許第5,115,101号、表題“Removal of Protein from Antibody Preparations”に見られる。
【0046】
実施例1:組換えPSGL−Ig融合タンパク質の精製−プロセス1
[0044]本実施例は、カラムクロマトグラフィーによる組換えPSGL−Ig融合タンパク質の精製を記載する。
【0047】
[0045]可溶性P−セレクチンリガンドタンパク質をCHO細胞で発現させ、そしてタンパク質精製のため、馴化培地を採取した。製造者の指示にしたがって、8cmのベッドの深さを持つQセファロースTMFast Flow(Amersham Pharmacia)カラムを調製した。馴化培地中のPSGLに対するカラム容量は、およそ1mg PSGL/ml樹脂である。
【0048】
[0046]陰イオン交換クロマトグラフィーを以下のように行った。マイクロフィルターにかけたCHO馴化培地を、およそpH7、20mS/cm未満の伝導度で、カラム上に装填した。カラムを20mMヒスチジン、400mM NaCl、pH6.5で洗浄して、低硫酸化rPSGL−Ig、例えば4以下の硫酸化のrPSGL−Igを除去した。装填工程および洗浄工程を、3.5cm/分で行った。<1.1cm/分で、1M NaCl、20mMヒスチジン、pH6.5を用いて、pH6.5でカラムから溶出させた。この工程のpHは、pH4〜8の間であることが可能であるが、好ましくはpH6.5である。溶出ピークはPSGL−Ig、DNA、およびヒストンと共に他の混入物質も含有する。QカラムはDNAに結合し、そしてヒストンはDNAに付着する。PSGL溶出(塩濃度を上昇させることによって引き起こされる)は、DNA溶出と同時に起こる。PSGL−Igの純度は>80%である。DNAの50%のみがこの工程によって除去される。
【0049】
[0047]これらの条件下で、高硫酸化rPSGL−Ig分子、例えば5または6の硫酸化のrPSGL−Ig分子が優先的に精製される。活性rPSGL−Igは、理想的には、N末端チロシン上に5または6の硫酸化を有する。
【0050】
[0048]以下のように、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラムを用いて、陰イオン交換カラムからの溶出物をさらに精製した。
[0049]製造者の指示にしたがって、9cmのベッドの深さを持つフェニルToyopearl 650Cカラム(Rohm and Haas)を調製した。HICカラムの容量はおよそ3.5mg PSGL/ml樹脂である。1.2M硫酸アンモニウム、20mM Tris、pH7.4中、≦1.3cm/分で、カラムを平衡化した。3M硫酸アンモニウム、50mM Tris、pH7.4を添加することによって、Qセファロースカラムからの溶出物を、1.2M硫酸アンモニウム、20mM Tris、pH7.4に調整し、そしてHIC上に装填した。あるいは、装填は、1.2M硫酸アンモニウムでなく4M NaCl中で行うことが可能であった。カラムを1.2M硫酸アンモニウム、20mM Tris pH7.4で洗浄した。装填工程および洗浄工程はどちらも、およそ1.3cm/分の速度で行った。0.65cm/分で、0.48M硫酸アンモニウム、20mM Tris、pH7.4を用いて、HICカラムから溶出させた。これらの条件下で、HICカラムは、H3およびH4ヒストンほど緊密にDNAに結合しないH2AおよびH2Bヒストンを主に除去する。H2ヒストンは、洗浄分画に現れ、そしてピークはH3およびH4ヒストン、およびある程度のH2ヒストンを含有する。さらに、DNAの大部分は、ヒストン上に留まり、そしてピーク中に溶出する。産物は、混入タンパク質を>95%含まず、そしてDNAの85%は、この工程によって除去される。
【0051】
[0050]以下のように、金属キレートクロマトグラフィー(IMAC)カラムを用いて、HICカラムからの溶出物をさらに精製した。
[0051]製造者の指示にしたがって、Fractogel Chelate(M)(E. Merck)上にIMAC銅(II)カラムを調製した。IMACカラムは6.4〜7.2cmのベッドの深さ、およびおよそ6.6mg PSGL/ml樹脂の容量を有した。
【0052】
[0052]≦5cm/分で、5cvに渡って、50mMリン酸カリウム(KP04)、2.0M NaCl、2mMイミダゾール、pH7でカラムを平衡化した。HICカラムからの溶出物を2mMイミダゾール、50mM KPO4、pH7、200mM NaClに調整して、そしてIMACカラム上に装填した。まず平衡化緩衝液でカラムを洗浄し、そしてその後、≦5cm/分で、40mM MES、1M NaCl、5mMイミダゾール、pH6.6を用いて洗浄した。この低塩濃度は、IMACカラム上のヒストン/DNA複合体を壊さない。40mM MES、1M NaCl、35mMイミダゾール、pH6.6を用いてカラムから溶出させた。IMACカラムは、主にH3およびH4ヒストンを除去する。H3およびH4ヒストン、並びにある程度のH2は、ストリップ中にあるが、ある程度のH3およびH2ヒストンがIMACピークに見られる。生じた産物は、混入タンパク質を>99.9%含まず、そしてこの工程はDNAの95%を除去する。全体として、この全プロセスからDNAのおよそ2.5LRVクリアランスがある。
【0053】
[0053]DNAはQカラムに直接結合するため、このプロセスは、全プロセス結果を通じて、DNAが最後まで残ることを可能にした。Q工程では、DNAはまた、Qカラムへの装填に存在する天然存在DNA結合タンパク質であるヒストン(例えば、H2A、H2B、H3、および114)にも結合した。したがってQカラム上で、DNAがQカラムに結合し、そしてヒストンがDNAに結合するサンドイッチがあった。DNAはHICカラムまたはIMACカラムに直接結合しないため、続く工程で、サンドイッチが逆転した。その代わり、ヒストンがHICカラムまたはIMACカラムに結合し、そしてDNAがヒストンに結合した。ヒストンがHICカラムまたはIMACカラムから溶出する際、これらはDNA混入を共に運び去る。特に非常に陰イオン性である標的タンパク質の場合、そして特にこれらの陰イオン性タンパク質が陰イオン交換カラムから溶出する場合、タンパク質精製において、しばしば、DNA/タンパク質相互作用のためにDNA除去が劣る可能性がある。
【0054】
実施例2:組換えPSGL−Ig融合タンパク質の精製−プロセスII
[0054]本実施例は、混入ヒストン/DNA複合体を塩またはアルコールを用いて解離させ、それによってPSGL−Igタンパク質の純度を増加させる工程を含む、カラムクロマトグラフィーによる、組換えPSGL−Ig融合タンパク質(rPSGL−Ig)の精製を記載する。
【0055】
[0055]実施例1に記載するように、Qセファロース上の陰イオン交換クロマトグラフィー工程を行った。
[0056]以下のように、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラムを用いて、陰イオン交換カラムからの溶出物をさらに精製した。製造者の指示にしたがって、9cmのベッドの深さを持つフェニルToyopearl 650Cカラム(Rohm and Haas)を調製し、そして1.2M硫酸アンモニウム、20mM Tris、pH7.4中で平衡化した。この工程のpHは、6〜8の間であることが可能であるが、好ましくはpH7.4である。
【0056】
[0057]3M硫酸アンモニウム、50mM Tris、pH7.4を添加することによって、Qピークを、1.2M硫酸アンモニウム、20mM Tris、pH7.4に調整し、そしてカラム上に装填した。あるいは、装填は、1.2M硫酸アンモニウムでなく4M NaCl中で行うことが可能であった。カラムを1.2M硫酸アンモニウム、20mM Tris pH7.4で洗浄し、その後、4M NaCl、20mM Tris、pH7.4で洗浄した。4M NaClでの洗浄は、カラムからDNAの90%を除去する(あるいは1log10除去または1LRV)。あるいは、5%イソプロパノールおよび1.2M硫酸アンモニウムで洗浄することが可能であった。これは、カラムからDNAの99.9%を除去する(“3log10除去”、または3LRV)。あるいは、5%エタノールおよび1.2M硫酸アンモニウムで洗浄することが可能であった。これは、カラムからDNAの99.9%を除去する(“3log10除去”、または3LRV)。あるいは、5%エタノールおよび4M NaClで洗浄することが可能であった。これは、カラムからDNAの99.9%を除去する(“3log10除去”、または3LRV)。あるいは、5%イソプロパノールおよび4M NaClで洗浄することが可能であった。これは、カラムからDNAの99.9%を除去する(“3log10除去”、または3LRV)。装填工程および洗浄工程は、およそ1.3cm/分の速度で行った。その後、0.65cm/分の速度で、0.48M硫酸アンモニウム、20mM Tris、pH7.4を用いて、カラムから溶出させた。
【0057】
[0058]先と同様、これらの条件でこのHICは、H3およびH4ヒストンほど緊密にDNAに結合しないH2AおよびH2Bヒストンを主に除去する。H2ヒストンは洗浄液中に現れる。ピークは、H3およびH4と共にある程度のH2ヒストンを含有する。しかし、我々は、より高い塩濃度で洗浄することによって、DNA/ヒストン相互作用を壊すことが可能であることを見出した。したがって、例えば、1.2M硫酸アンモニウムでなく、4M NaClで洗浄することによって、DNAがヒストンから離脱し、そして洗浄液中に移る。これらの条件下では、DNAの大部分が洗浄液中に移り、そしてヒストンはやはり、ピーク中に溶出する。このHIC工程は、あるいは、IMAC工程後に行うことが可能であった(以下を参照されたい)。これは99.9%多いDNAの除去を生じることが可能であった(3LRV)。
【0058】
[0059]以下のように、金属キレートクロマトグラフィー(IMAC)カラムを用いて、HICカラムからの溶出物をさらに精製した。
[0060]製造者の指示にしたがって、Fractogel Chelate(M)(E. Merck)上にIMAC銅(II)カラムを調製した。IMACカラムは6.4〜7.2cmのベッドの深さ、およびおよそ6.6mg PSGL/ml樹脂の容量を有した。この工程のpHは、4.8〜8の間であることが可能であるが、好ましくはpH6.6である。
【0059】
[0061]≦5cm/分で、5cvに渡って、50mMリン酸カリウム(KP04)、2.0M NaCl、2mMイミダゾール、pH7でカラムを平衡化した。あるいは、2M NaClでなく、200mM NaClでカラムを平衡化することが可能である。HICカラムからの溶出物を2mMイミダゾール、50mMKPO4、pH7、200mM NaClに調整して、そしてIMACカラム上に装填した。装填は、あるいは、2M NaClでなく200mM NaClで行うことが可能である。
【0060】
[0062]まず平衡化緩衝液でカラムを洗浄し、そしてその後、≦5cm/分で、40mM MES、2M NaCl、5mMイミダゾール、pH6.6を用いて洗浄した。40mM MES、1M NaCl、35mMイミダゾール、pH6.6を用いてカラムから溶出させた。IMACカラムは、主にH3およびH4ヒストンを除去する。これらのヒストン、およびある程度のH2ヒストンは、ストリップ中にある。ある程度のH3およびH2ヒストンはまた、IMACピークにも見られる。
【0061】
[0063]この工程は、高塩装填または高塩洗浄いずれかを用いて、実施例1のプロセスI工程より、90%多いDNAを除去する(1LRV)。この工程の新規性は、2M NaClで装填するか、または2M NaClで洗浄して、ヒストン/DNA複合体からDNAを除去することである。ヒストンはIMACカラムに固着し、そしてDNAはヒストンに固着する。DNAはH3/H2複合体または単にH2複合体に結合するよりも、H3/H4複合体によく結合するため、プロセス中、できるだけ早くH3/H4複合体を除去することが有益であろう。したがって、IMAC後にHICを実行すると、より高いDNAクリアランスが達成可能であることが示されている(99.9%多いクリアランスまたは3LRV)。したがって、プロセス中、IMACをできるだけ早く設定することによって、あるいは、DNAのさらなる減少が生じる可能性がある。しかし、第一工程としてのIMACは、低分子量アミノ酸および他のアミン含有基を装填物から除去するのに、限外ろ過/ダイアフィルトレーションを必要とするであろう。
【0062】
実施例3:組換えPSGL−Ig融合タンパク質の精製−プロセスIII
[0064]本実施例は、カラムクロマトグラフィーによる組換えPSGL−Ig融合タンパク質、例えばrPSGL−Igの精製のための代替法を記載する。実施例1に記載する精製スキームと対照的に、このプロセスは、第一の精製工程として、アフィニティー工程を用いる。アフィニティー精製工程は、rPSGL−IgキメラのFc部分に結合するrプロテインA(本明細書においてrPAとも称する)を用いる。rPSGL−Igは、低いpH、この場合、3.7のpHで、rプロテインAから溶出する。rプロテインA工程は、装填後、カラムを1M NaClで洗浄すると、より優れたクリアランスを生じる。この塩濃度は、典型的に用いるもの(通常、約150mM NaCl)より高く、そしてしたがって新規である。この工程からのDNAのクリアランスは、この塩工程の付加に伴って、4log10除去値(LRV)から6LRVに上昇する。これはDNA除去の100倍の増加に相当する。
【0063】
[0065]rプロテインA工程は、ヒストンに結合しないようであり、そして優れたDNAクリアランスを生じる。したがって、ヒストンは、rプロテインA工程後の工程に、顕著には存在しない。しかし、rプロテインAは、rプロテインAカラムから浸出するため、rプロテインAを除去するために、続く工程を行う。浸出プロテインAを除去する新規方法は、中性または低pHいずれかで、Qカラム上にプロテインA溶出物を直接装填するか、または低pHでQカラムを洗浄することである。Qカラムは通常、低pHで実行されず、特にpH4では実行されない。したがって、プロテインA溶出物からのrPSGL−Igの直接の捕捉または低pHでのQカラムの洗浄、あるいはその組み合わせが新規である。rPSGL−IgおよびrプロテインAが低pHであるため、rPSGL−Igの大部分は、浸出したrプロテインAに結合しない。その結果、rプロテインAはQカラムに結合せず、Qのフロースルー中に見られる。これもまた、新規である。したがって、Qカラムを用いてrプロテインAを除去する。この新規方法を用いて、非常に陰イオン性であるタンパク質を精製することが可能である。製造者の指示にしたがって、6〜10cmのベッドの深さを持つプロテインA Fast Flowカラム(Amersham Pharmacia)を調製する。カラム容量は、およそ1mg/ml〜6mg/mlである。20mM Tris、200mM NaCl、pH7.2〜8、好ましくはpH7.4でカラムを平衡化する。マイクロフィルターにかけた馴化培地を、pH7〜pH8の間で、好ましくはpH7.4で、およそ30〜300cm/時間、好ましくは150cm/時間、カラム上に装填する。20mM Tris、200mM NaCl、pH7〜8、好ましくはpH7.4でカラムを洗浄し、そして20mMクエン酸塩、pH3〜4、好ましくはpH3.7で50〜300cm/時間、カラムから溶出させる。純度は、タンパク質に関して>95%であり、そしてDNAの>99%がこの工程で除去される。
【0064】
[0066]8cmのベッドの深さを持つQセファロースTMFast Flowカラム(Amersham Pharmacia)上で、rプロテインAカラムからの溶出物をさらに精製する。rプロテインA工程後、pH3.6〜4.0、好ましくは約pH3.8で、QセファロースカラムのPSGLに対する容量は、およそ≧6mg PSGL/ml樹脂である。
【0065】
[0067]pHを調整せずに、rプロテインAピークを直接Qセファロースカラム上に装填するか、またはQセファロースカラム上への装填前に、ピークを中和する。どちらの場合でも、pH3.5〜4、好ましくは約pH3.8で、200mM NaClおよび20mMクエン酸塩を用いて、カラムを洗浄して、残ったプロテインAを除去する。どちらの方法も浸出プロテインA、低硫酸化rPSGL−Ig、N末端切断rPSGL−Ig、およびプロ−rPSGL−Ig(N末端の酵素的切断を持たないrPSGL−Igの前駆体種)を除去する。pH3.5〜4の洗浄後、20mMヒスチジン、400mM NaCl、pH6.5でカラムを洗浄して、低硫酸化rPSGL−Igを除去することが可能であった。低硫酸化rPSGL−Ig分子は、4以下の硫酸化を有するが、活性rPSGL−Igは、理想的には、N末端チロシン上に5または6の硫酸化を有する。カラム装填工程および洗浄工程は、3.5cm/分の速度で行う。1M NaCl、20mMヒスチジン、pH6.5を用いて、pH6.5でカラムから溶出させる。あるいは、<1.1cm/分で、500mM NaCl、20mMクエン酸塩中、pH3.5〜4.0で、好ましくは約3.8で、溶出させることが可能である。タンパク質は、ピークの<2%に相当する。
【0066】
[0068]あるいは、プロテインA/rPSGL−Ig複合体解離のpHを上昇させることを通じて、浸出rプロテインAを除去することが可能である。解離のpHを上昇させることによって、Qカラム、例えばQセファロースTMFast Flow(Amersham Pharmacia)カラム、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)カラム、金属キレートクロマトグラフィー(IMAC)カラム、ヒドロキシアパタイトカラム、陰イオン交換カラムまたは陽イオン交換カラムなどのクロマトグラフィーカラムの使用を通じて、プロテインAから、Fc含有化合物、例えばrPSGL−Igをより容易に分離し、そして除去することが可能である。解離のpHは、アルギニン、および/または疎水性相互作用を壊すかまたは妨げ、それによって解離のpHを上昇させる他の組成物いずれか、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、プロパノール、メタノール等の使用を通じて上昇させることが可能である。解離のpHがより高いと、そうでなく解離が起こる場合より、より正常なpHでのrPAの除去が可能になる。また、より高いpH、例えば約pH3.7より高いpHを使用した結果、より低いpH、例えばpH3.7による、いくつかのFc含有タンパク質、例えばrPSGL−Igに対するダメージ、例えば硫酸化またはシアル化の喪失、あるいはAsp−Pro切断がより少なくなる。
【0067】
[0069]以前は、一般的に、QカラムへのFc分子またはrプロテインAの結合を可能にするにはpHが低すぎたため、Qカラムは、Fc含有タンパク質(非常に陰イオン性であるFc含有タンパク質以外)からのrPAの解離には使用不能であった。例えばアルギニンおよび/またはエチレングリコールの使用によって、解離のpHを上昇させると、解離のpHは、解離条件下で、非常に陰イオン性ではない分子を含むFc含有分子に対して、Qカラムの使用を可能にするのに十分に高い。
【0068】
[0070]また、以前は、解離が起こるのに必要な、通常の低pH下では、Fc含有分子およびrPAは、やはりIMACに結合しつづけないであろうため、解離条件下、例えば低pH下では、IMACカラムは使用不能であった。例えばエチレングリコールの使用によって、解離のpHを上昇させることを通じて、rプロテインAを除去するのにIMACカラムが使用可能になるように、Fc含有タンパク質はIMACカラムに結合しつづける。
【0069】
[0071]HICカラムもまた、例えばアルギニンおよび/またはエチレングリコールの使用によって、解離のpHを上昇させることを通じて、解離が通常起こるであろうより、より正常なpHで、Fc含有分子からrPAを除去するのに使用可能である。
【0070】
IMAC条件下でのrPAおよびrPSGL−Igの解離
[0072]以下の実施例は、IMACカラム、HICカラム、およびQカラムを用いた、rPSGL−IgからrプロテインAを除去するのに適した条件の性質決定を記載する。rプロテインAを除去する一方、rPSGL−IgをIMACカラム上に吸収させる、IMACカラムのrPA除去工程を発展させるため、いかなるキレート剤、例えばクエン酸塩、またはアミノ酸、例えばアルギニンも含有しない条件を発展させなければならず、そして該条件は、IMAC表面およびrPSGL−Ig表面両方とのイオン性相互作用を最小限にするため、比較的高い塩濃度を持たなければならない。この実験にアルギニンを用いて、プロテインAの除去のため、QカラムまたはHICカラムを用いたアルギニンのありうる有用性を検討した。
【0071】
[0073]rPSGL−IgおよびrプロテインAの解離を性質決定するため、上述のように、rプロテインAカラムを調製した。rプロテインAカラムを20mM Tris pH7.8、200mM NaClで平衡化した。rPSGL−IgをrPAカラム上に装填した。5M NaClを添加して、伝導度を25〜30mS/cmに上昇させ、そしてカラムをTris HClまたはTris塩基でpH7.8に滴定した。平衡化緩衝液を用いて、カラムを4ev洗浄した。試験した溶出条件には、以下が含まれる:
溶出1:50%エチレングリコール(EG)、200mM NaCl、20mM酢酸ナトリウム、約5.7のpH;
溶出2:50% EG、200mM NaCl、20mM酢酸ナトリウム、約5.7のpH、および500mMアルギニン;
溶出3:50% EG、1M NaCl、20mM酢酸ナトリウム、約5.0のpH;並びに
溶出4:50% EG、1M NaCl、20mM酢酸ナトリウム、約5.0のpH、および500mMアルギニン。
【0072】
[0074]すべての溶出は2ml/分で5cvである。20mMクエン酸塩、pH約2.7で最終溶出を行った。
[0075]結果は、rPSGL−Ig/rプロテインA複合体が、溶出2、例えばpHほぼ5.7で壊れる可能性があり、そして溶出3、例えばpH約5.0でも壊れることを示した。アルギニンを添加したため、溶出2は、IMACカラムでは使用不能であった。結果は、IMACカラムに適用した際、3cvの溶出3(50%EG、1M NaCl、20mM酢酸ナトリウム、約5.0のpH)が、結合したrPSGL−1からrPAを解離し、そしてrPSGL−1プロセス結果からrPAの有意な部分を除去することが可能であることを示した。
【0073】
[0076]結果はまた、PSGL−Igを別の樹脂、例えばQカラムまたはHICカラムに結合させた際、溶出2(50% EG、200mM NaCl、20mM酢酸ナトリウム、約5.7のpH、および500mMアルギニン)を用いて、ほぼ20%のrPAがrPSGL−Igから2cv洗浄液中に剥がれるであろうことも示す。アルギニン、および例えばエチレングリコール(EG)などの疎水性相互作用を壊す組成物または剤を用いて解離のpHを増加させることによって、QカラムをプロテインAの除去に使用することが可能である。例えば、約pH5.0〜pH5.7の間で、例えば200mM NaCl、50%エチレングリコール、および20mM酢酸ナトリウムおよび500mMアルギニンを用いて洗浄する。プロテインAを除去するために、解離のpHを増加させると共に、HICカラムを使用することもまた可能である。
【0074】
[0077]PSGLを伴うrプロテインAカラム上で、50%EG、1M NaClを含むpH勾配を用いて、rPSGL−IgからプロテインAを除去するためにIMACが使用可能な最大pHを決定した。rプロテインAカラムを上述のように調製し、そしてpH5.7〜pH5.0で勾配を試験した。
【0075】
[0078]結果は、50%エチレングリコールおよび1M NaCl、20mM酢酸ナトリウムを用いると、pH5.3で、rPSGL−Ig/rプロテインA凝集物がほぼ完全に分離可能であることを示した。rPSGL−Ig/rプロテインA凝集物は、50%EGおよび1M NaCl、20mM酢酸ナトリウムを用いて、pH5.0で部分的に壊れる可能性がある。rPSGL−Igは、5.5と同程度に高いpH値で、rPAカラムから溶出することが可能であり、そして50%EG、および場合によって1M NaCl中、pH5.3で比較的よく溶出することが可能であるが、溶出には高いNaCl濃度は必要ではない。50〜200mM量の濃度のNaClが最適であろう。
【0076】
[0079]より高いpHでの溶出は、低いpHで加速する、rPSGL−Igの硫酸化、シアル化の喪失の可能性、およびasp−pro切断発生の可能性がある、pH3.7での溶出より勝る。
【0077】
[0080]HIC条件およびカラム条件下でのrPAおよびrPSGL−Igの解離
[0081]HIC溶出条件およびQカラム洗浄条件下でのrPSGL−IgおよびrPAの解離特性を決定するため、20mMクエン酸塩、500mMアルギニン、および500mM硫酸アンモニウム中での20cvに渡るpH6〜pH4のpH勾配を実行して、HIC溶出条件を厳密に模倣した。HIC溶出条件は、約0.5M硫酸アンモニウムである。
【0078】
[0082]rプロテインAカラムを上述のように調製した。20mM Tris pH7.8、200mM NaClで、カラムをまず平衡化した。カラムにrPSGLIgを装填し、そしてTris HClまたはTris塩基でpH7.8に滴定し、そして平衡化緩衝液で4cv洗浄した。20mMクエン酸塩、500mMアルギニン、および500mM硫酸アンモニウムpH6から、20cvで、20mMクエン酸塩、500mMアルギニン、および500mM硫酸アンモニウムpH4で勾配を実行した。
【0079】
[0083]結果は、rPrA/rPSGL−Ig会合が、アルギニンを含まない場合、約3.7のpHで壊れたのと対照的に、500mMアルギニン、0.5M硫酸アンモニウム、および20mMクエン酸塩では、約pH4.2で壊れることが可能であることを示した。これらの結果は、アルギニンが、rPSGL−IgおよびrPrAの解離特性に強く影響を及ぼす可能性があることを示す。約pH4.1でHICカラムに通過させると、プロセス流からrPAが除去され、rPAを含まないrPSGL−Igを溶出することが可能になる。HICカラムは、どちらも500nMアルギニン中、直前にpH4.1でacv洗浄して、pH4.1で用いることが可能である。あるいは、500mMアルギニンを用いてpH4.1でHICカラムから溶出させるが、アルギニン添加前に洗浄しなくてもまた、rPAを減少させることが可能である。
【0080】
[0084]20mM酢酸塩、500mMアルギニン、および500mM硫酸アンモニウム中、20cvに渡って0%〜50%でエチレングリコール勾配を実行した。結果は、大部分のrPSGLIgが、30%エチレングリコール、pH4.7、および500mMアルギニンでPrAから完全に解離することを示す。
【0081】
[0085]さらに、rPAの2LRVは、HICカラムを500mMアルギニン、1.2M硫酸アンモニウム、pH4.1で洗浄後、500mMアルギニン、400mM硫酸アンモニウム、pH4.1中にrPSGL−Igを溶出することによって、影響を受ける可能性がある。
【0082】
[0086]さらなる実験を行って、アルギニンの添加およびpH増加が、HICカラム上のrPSGL−Igの溶出条件を変化させ、そしてrPAを含有する装填物を含むHICカラム上のrPAからrPSGL−Igをよりよく分離するかどうかを調べた。
【0083】
[0087]結果は、rPAの1.1LRVがpH4.1の溶出条件に影響を受け、0.9LRVがpH4.3の溶出条件に影響を受け、.7LRVがpH4.5の溶出条件に影響を受けることを示した。
【0084】
[0088]rプロテインA/rPSGL−Ig複合体を分離するのに、Qカラムもまた使用可能であり、これはQカラムを用いて、rプロテインAを分離するのに使用可能なカラムにFc含有分子が結合することを可能にするレベルまでpHを上昇させるのに十分な濃度で、疎水性相互作用を分離するよう作用する組成物または剤、例えばエチレングリコールを添加することを通じる。例えば、約5.5〜5.7の間のpH、好ましくは約5.5のpHが使用可能である。
【0085】
均等物
[0089]当業者は、本明細書に記載する本発明の特定の態様に対する多くの均等物を認識するか、または日常的な実験以上のものを用いずに、これらの均等物を確かめることが可能であろう。こうした均等物は請求項に含まれると意図される。
Claims (21)
- 混合物において、プロテインA/Fc含有分子の複合体からFc含有分子を解離させる方法であって、プロテインA/Fc含有分子の複合体からFc含有分子を解離させるのに十分なpH条件下で、クロマトグラフィーカラムと混合物を接触させることを含んでなる、前記方法。
- 前記Fc含有分子がプロテインAを実質的に含まないように、クロマトグラフィーカラムからFc含有分子を溶出することをさらに含んでなる、請求項1の方法。
- 前記pH条件が約6.0未満のpHを含んでなる、請求項1の方法。
- 前記pH条件が約3.7より高いpHを含んでなる、請求項1の方法。
- pH条件が、前記混合物に、疎水性相互作用を減少させるかまたは阻害する剤を添加することによって達成される、請求項1の方法。
- 前記剤がエチレングリコールである、請求項5の方法。
- 前記pH条件が、前記混合物に、アルギニンを添加することによって達成される、請求項4の方法。
- 前記pH条件が、エチレングリコールと組み合わせてアルギニンを添加することによって達成される、請求項4の方法。
- クロマトグラフィーカラムが金属キレートクロマトグラフィーカラムである、請求項1の方法。
- pH条件が約5.0〜約5.7の間である、請求項9の方法。
- pH条件が約5.0である、請求項10の方法。
- エチレングリコールを前記混合物に添加する、請求項9の方法。
- 前記クロマトグラフィーカラムがIMACカラムであり、そして前記カラムを、50%エチレングリコール、1M NaCl、および20mM酢酸ナトリウムを含有する緩衝液を用いて、約5.0のpHで洗浄し、それによって、プロテインA/Fc含有分子の複合体を解離させる、請求項1の方法。
- 混合物において、プロテインAおよびFc含有分子の複合体からFc含有分子を解離させる方法であって、プロテインAおよびFc含有分子の複合体からFc含有分子を解離させるのに十分なpH条件下で、疎水性相互作用クロマトグラフィーカラムと混合物を接触させて、アルギニンを含有する緩衝液で、前記カラムを洗浄することを含んでなる、前記方法。
- pH条件が約4.1〜約4.5の間である、請求項14の方法。
- pH条件が約4.1である、請求項15の方法。
- クロマトグラフィーカラムがQカラムである、請求項1の方法。
- pH条件が約5.5〜約5.7の間である、請求項17の方法。
- pH条件が約5.5である、請求項18の方法。
- エチレングリコールを前記混合物に添加する、請求項17の方法。
- 前記Fc含有分子がrPSGL−Igである、請求項1の方法。
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