【発明の詳細な説明】
タンパク精製方法
発明の分野
本発明は、タンパク精製方法の分野に関する。さらに詳しくは、本発明は、補
体レセプタータンパクの精製方法への固定化金属親和性クロマトグラフィーの適
用に関する。
発明の背景
歴史上、タンパク精製スキームは、精製されるべきタンパクと望まれていない
タンパク汚染物との間のサイズ、荷電および溶解度の分子特性の差異に基づいて
いた。これらのパラメーターに基づくプロトコールとしては、サイズ排除クロマ
トグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、差動沈殿法(differential pre
cipitation)などが挙げられる。
ゲル濾過またはゲル透過クロマトグラフィーとして知られているサイズ排除ク
ロマトグラフィーは、移動相における巨大分子の、定常相粒子の孔中への浸透に
依存する。差動浸透は、粒子の流体力学的体積の関数である。したがって、理想
条件下、大きな分子は、粒子の内部から排除され、一方、小さな分子は、この体
積に影響を受けやすく、溶出体積と分子量の対数との間に一次的関係が存在する
ので、溶出の順序は、タンパクのサイズによって予想することができる。セファ
ウプサラのファルマシア・アクチボラゲット(Pharmacia AB)から商業的に
のバイオラッド・ラボラトリーズ(BioRad Laboratories)から商業的に入手
可能]などの架橋結合ポリアクリルアミド、または、トヨパール(TOYOPE
ARL)HW65S[日本国東京のトーヨーソーダ・カンパニー(ToyoSoda
Co.)から商業的に入手可能]に基づくサイズ排除クロマトグラフィー支持体は
、
本発明の実施において有用である。
沈殿法は、タンパクの粗製混合物において、個々のタンパクの溶解度が幅広く
変化すると思われる事実に基づいている。水性媒質中のタンパクの溶解度は、種
々の因子に依存するが、これを検討するためには、一般的に、溶媒との相互作用
が同一または類似の種類のタンパク分子との相互作用よりも強いならばタンパク
は溶解するであろうと言うことができる。それにもかかわらず、沈殿現象を述べ
ている特定の機械論によって結び付けられることを望むことなく、タンパクと水
分子との間の相互作用は、いくつかのタイプの非荷電基と水素結合によって、お
よび、荷電基と双極子として静電気的に生じ、一価の陽イオンの塩(例えば、硫
酸アンモニウム)などの沈殿剤は、水分子に対してタンパクと競争し、かくして
、高い塩濃度では、タンパクが「脱水」状態となり、水性環境との相互作用を低
下させ、類似のタンパクとの凝集を増大させて、培地からの沈殿を生じさせると
思われる。
イオン交換クロマトグラフィーは、試料中の荷電官能基の、吸着剤表面上の反
対の電荷を有するイオン性官能基との相互作用を含む。2つの一般的なタイプの
相互作用が知られている。陰イオン交換クロマトグラフィーは、正に荷電した表
面と相互作用する負に荷電されたアミノ酸側鎖(例えば、アスパラギン酸および
グルタミン酸)によって媒介され、陽イオン交換クロマトグラフィーは、負に荷
電された表面と相互作用する正に荷電されたアミノ酸残基(例えば、リシンおよ
びアルギニン)によって媒介された。
さらに最近、より慣用的なサイズ排除およびイオン交換クロマトグラフィープ
ロトコールを補足するために、親和性クロマトグラフィーおよび疎水性相互作用
クロマトグラフィーが開発された。親和性クロマトグラフィーは、タンパクと固
定化リガンドとの相互作用に依存する。該リガンドは、関心のある特定のタンパ
クに対して特異的であってよく、この場合、リガンドは、基質、基質類似体、阻
害剤または抗体である。別に、リガンドは、多くのタンパクと反応することがで
きる。アデノシン一リン酸、アデノシン二リン酸、ニコチンアデノシンジヌクレ
オチドまたはある種の染料などの一般的なリガンドは、特定のクラスのタンパク
を回収するために使用される。親和性クロマトグラフィー法の最小バイオスペシ
フィックの1つは、固定化金属親和性クロマトグラフィー(IMAC)であり、
金属キレートクロマトグラフィーとも称される。ポラス(Porath)ら[ネイチ
ャー(Nature)258:598−99(1975)]によって紹介されたIMA
Cは、金属を固体支持体にキレート化し、次いで、分離されるべきタンパクの表
面上で電子供与体アミノ酸残基と錯体を形成することを含む。
疎水性相互作用クロマトグラフィーは、最初に、タンパクが、炭化水素スペー
サーアームからなるが親和性リガンドを欠いている親和性ゲル上に保持されてい
ることの観察に続いて開発された。この技術分野では、疎水性クロマトグラフィ
ーなる用語がしばしば使用されるが、クロマトグラフィー法では疎水性である溶
質とゲルとの間の相互作用であるので、疎水性相互作用クロマトグラフィー(H
IC)なる用語が好ましい。疎水性相互作用は、高いイオン強度で最も強く、し
たがって、この形態の分離は、塩沈殿法またはイオン交換法に続いて行われるの
が好都合である。HIC支持体からの溶出は、溶媒、pH、イオン強度の変更に
よって、または、カオトロピック剤(chaotropi cagent)またはエチレングリコ
ールなどの有機改質剤の添加によって行うことができる。疎水性相互作用クロマ
トグラフィーの一般的な原理の説明は、U.S.P 3,917,527およびU.S
.P 4,000,098に見ることができる。特異的なタンパクの精製へのHIC
の適用は、以下の文献によって例示されている:ヒト成長ホルモン(U.S.P 4
,332,717)、毒素コンジュゲート(U.S.P 4,771,128)、抗溶血
性因子(U.S.P 4,743,680)、腫瘍壊死因子(U.S.P 4,894,43
9)、インターロイキン−2(U.S.P 4,908,434)、ヒトリンホトキシン
(U.S.P 4,920,196)およびリゾチーム種(ファウスナッフ,ジェイ
・エル(Fausnaugh,J.L.)およびエフ・イー・リニヤー(F.E.Gegnier)、
J.Chromatog.、359:131−146(1986)。
本発明は、補体レセプター分子および補体レセプター様分子の精製へのイオン
交換、IMAC、HICおよびサイズ排除クロマトグラフィーの組み合わせの適
用に関する。
発明の簡単な説明
本発明は、連続的に、補体レセプタータンパクを含有する混合物を、陽イオン
クロマトグラフィー支持体、金属親和性クロマトグラフィー支持体、サイズ排除
クロマトグラフィー支持体と接触させ、各支持体から該タンパクを選択的に溶離
させることからなることを特徴とする、補体レセプタータンパクを含有する混合
物からの補体レセプタータンパクの精製方法に関する。
別の態様では、本発明は、連続的に、補体レセプタータンパクを含有する調整
細胞培養培地を、(a)第1の陽イオン交換クロマトグラフィー、(b)固定化
金属親和性クロマトグラフィー、(c)疎水性相互作用クロマトグラフィー、(
d)陰イオン交換クロマトグラフィーおよび(e)サイズ排除クロマトグラフィ
ーに付すことからなることを特徴とする、補体レセプタータンパクを含有する調
整細胞培養培地からの補体レセプタータンパクの精製方法を提供するものである
。
別の態様では、本発明は、
(a)調整細胞培地を濃縮し、
(b)陽イオンクロマトグラフィー支持体に補体レセプタータンパクを吸着さ
せ、
(c)吸着したタンパクを少なくとも1種類の緩衝液で洗浄し、
(d)洗浄したタンパクを固定化金属親和性クロマトグラフィー支持体に溶出
させ、
(e)工程からの溶出したタンパクを吸着させ、
(f)吸着したタンパクを少なくとも1つの緩衝液で洗浄し、
(g)洗浄したタンパクを溶離し、
(h)工程(g)からの溶出したタンパクを疎水性相互作用クロマトグラフィ
ー支持体に吸着させ、
(i)該タンパクを選択的に溶出させ、
(j)工程(h)からの溶出液を陰イオン交換支持体に吸着させ、
(k)吸着したタンパクを溶出させ、
(l)工程(k)からの溶出液をサイズ排除クロマトグラフィーに付し、次い
で、
(m)それらからタンパクを回収すること
からなることを特徴とする、調整細胞培地からの補体レセプタータンパクの精製
方法を提供するものである。
発明の詳細な説明
本発明は、大規模な補体レセプタータンパク精製への適用を有するタンパク精
製方法に関する。本発明は、タンパク純度>95%のレセプタータンパクの回収
を可能にするので特に有用である。本発明は、多量の補体レセプタータンパクお
よび補体レセプター様タンパクの精製に適用される。
補体は、制限されたタンパク分解によって連続的に活性化される血清タンパク
のグループであり、体液性免疫の重要なエフェクターである。補体の活性化は、
初期に作用する補体成分と抗原/抗体複合体との相互作用によって生じる。この
活性化により得られるタンパク分解フラグメントは、単独でまたは他のタンパク
と一緒に、別の補体タンパクを活性化して、血液凝固因子の官能化を暗示するタ
ンパク分解性カスケードを生じる。別法としては、補体は、細菌細胞壁成分、タ
ンパク分解酵素(例えば、プラスミン)または複合炭水化物(例えば、インスリ
ン)によって活性することができる。多くの生物活性は、補体系の成分によって
媒介される(例えば、免疫細胞溶解、アナフィラトキシン産生、溶菌作用、化学
走性、溶血反応、オプソニン作用、および食菌作用)。
4つのクラスの補体レセプター(CR)が知られている(CR1〜CR4)。
補体レセプター1(CR1)は、補体成分C3bおよびC4bについてのレセプ
ターである。補体レセプター2(CR2)は、成分C3dgまたはC3dについ
てのレセプターである。補体レセプター3(CR3)は、C3biについてのレ
セプターである。補体レセプター4(CR4)は、C3dgについてのレセプタ
ーである。
補体レセプター1(CR1)は、赤血球、単球/マクロファージ、顆粒球、B
細胞、いくつかのT細胞、脾濾胞性樹状細胞、および糸球体有足細胞の膜上にあ
る。CR1は、C3bおよびC4bを結合し、C3b/C4bレセプターと称さ
れる。その主な配列は、決定されている[クリックシュタイン(Klickstein)
ら、J.Exp.Med.、165:1095−1112(1987)、クリックシュタ
インら、J.Exp.Med.、168:1699−1717(1988);アウアケー
ド(Hourcade)ら、J.Exp.Med.、168:1255−1270(1988)]
。60〜70個のアミノ酸を含有する30個の短いコンセンサスリピート(SC
R)からなり、SCR当たり平均65個のアミノ酸のうち29個が保存されてい
る。各SCRが、ジスルフィド連結基を介して、ジスルフィド結合において第3
と第1および第4と第2の半分のシスチンと三次元の三重ループ構造を形成する
ことが提案されている。SCRは、さらに、7個のSCRの4個の長い相同性リ
ピート(LHR)中に組織化される。リーダー配列に続いて、該分子は、C4b
結合ドメインからなる最もN−末端のLHR−A、C3b結合ドメインからなる
次の2つのリピート、LHR−BおよびLHR−C、ならびに、最もC末端のL
HR−D、次いで、2つのさらなるSCR、25残基推定膜内外領域および43
残基細胞質テールからなる。
CR1は、SCRホモロジーによって特徴付けられた上科(superfamily)の
一員である。この上科は、CR2、C4bp、H因子、B因子、およびC2など
のC3/C4結合機能も有するメンバー、ならびに、インターロイキン−2レセ
プター、b2−糖タンパクI、C1r、ハプトグロビンa鎖およびXIIIb因
子などのこの機能を有しないタンパクをも含む。
CR1は、糖タンパクであることが知られており、その論理的に推論されたア
ミノ酸配列は、細胞外領域においてN−結合オリゴ糖についての24個の有効な
部位を有する。しかしながら、ツニカミシン(tunicamycin)の存在下でのCR
1の合成[ラブリン(Lublin)ら、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミ
ストリー(J.Biol.Chem.)、261:5736(1986)]およびグルコサミ
ン含量の分析[シム(Sim)、バイオケミカル・ジャーナル(Biochem.J.)、23
2:883(1985)]は、利用可能な部位の6〜8個だけが実際にオリゴ糖に
結合することを示した。糖タンパクのN−末端は、ブロックされていると思われ
る。
30〜50kD増加によってサイズが異なる4種類のCR1アロタイプが存在
する。これらの対立遺伝子多型性(アロタイプ)の遺伝子頻度は、ヒトの個体群
において異なる[ホラー(Holer)ら、プロシーディングズ・オブ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンシズ・ユー・エス・エイ(Proc.Natl.Acad.Sc
i.,USA)84:2459−2463(1987)]。F(またはA)アロタイ
プは、4つのLHRからなり、約250kDである;大きなS(またはB)アロ
タイプは、LHR−Bの5'半分およびLHR−Aの3'半分のキメラである第5
LHRを含有し、第3のC3b結合部位を有すると予想され[ワン(Wong)ら、
J.Exp.Med.169:847(1989)]、約290kDである。最小のF'(
またはC)アロタイプは、全身性エリテマトーデス(SLE)の患者において増
加した発病率を有し[ヴァン・ダイン(Van Dyne)ら、Clin.Exp.Immunol.
68:570(1987)およびディックマン(Dykman)ら、プロシーディン
グズ・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ・ユー・エス・エイ
80:1698(1983)]、LHR−Bおよび1つのC3b結合部位の欠失
によりよく発生する。
CR1の天然可溶性形は、正常な個体およびSLEを有する個体の血漿中で検
出された[ユーン・アンド・ファーロン(Yoon & Fearon)ジャーナル・オブ
・イムノロジー(J.Immunol.)134:3332−3338(1985)]。そ
の特徴は、構造的にも機能的にも赤血球(細胞−表面)CR1のものと類似して
いる。
アウアケード(Hourcade)ら[J.Exp.Med.168:1255−1270(
1988)]は、CR1の分泌された形を産生することが予想されたヒトCR1
転写ユニットにおける別のポリアデニル化部位をも観察した。この平滑末端化配
列から生じるmRNAは、CR1の第1の8.5SCR;例えば、C4b結合ド
メインからなり、約80kDのタンパクをコードすることができた。この平滑末
端化配列に対応するcDNAがCOS細胞中にトランスフェクトされ、発現され
ると、予想されたC4b結合活性を示すが、C3b結合活性を示さない[キルシ
ュ(Kyrch)ら、F.A.S.E.B J.3:A368(1989)]。キルシュ
らは、いくつかのヒト細胞系において予想されたものと類似のmRNAをも観察
し、C4bを結合することができるCR1の平滑末端可溶性形がヒトにおいて合
成されると仮定した。
CR1のいくつかの可溶性フラグメントは、発現されるDNAから膜内外領域
を除去することによる組換えDNA法を介しても得られた[ファーロン(Fearo
n)ら、1989年10月5日に公開された国際出願公開WO89/09220
およびファーロンら、1991年4月18日に公開された国際出願公開WO91
/05047]。可溶性CR1フラグメントは、それらがC3bおよび/または
C4bを結合することができるので機能的に活性であり、それらが含有した領域
に依存してI因子補助因子活性を示す。さらに、それらは、好中球酸化バースト
、補体媒介溶血反応およびC3aおよびC5a産生などのイン・ビトロCR1機
能の阻害剤として作用することができる。プラスミドsCR1/pBSCR1c
によってコードされる可溶性CR1構築物は、逆受身アルサス反応[ファーロン
ら、1989および1991ならびにイェー(Yeh)ら、ジャーナル・オブ・イ
ムノロジー(1991)]、抑制した虚血後心筋炎症(suppressed post-ischemic
myocardial inflammation)および壊死[ファーロンら、1989および199
0ならびにワイズマン(Weisman)ら、サイエンス(Science)249:146
−151(1990)]においてイン・ビトロ活性を示した。さらにまた、sCR
1/pBSCR1c産生物の、p−アニソイル化ヒトプラスミノーゲン−ストレ
プトキナーゼ−活性化因子複合体(APSAC)とのコフォーミュレーションの
結果、APSAC単独と同様の抗溶血活性が生じ、補体阻害剤sCR1と血栓崩
壊剤との組み合わせが有用な組合せ治療であることを示す[ファーロンら、19
91年4月18日に公開された国際出願公開WO91/05047]。
補体レセプター様タンパクは、本明細書に記載されるプロトコールによって精
製され得るタンパクであり、かかるプロトコールは、所望により、過度の実験を
必要としない慣用の非発明的修正によって変更される。かかるタンパクは、CR
のアロタイプおよび対立遺伝子、平滑末端化形、PEG処理などにより化学的に
修飾された形およびCR部分を含有する融合タンパクを含む。これらのタンパク
は、それらが本発明の方法による精製を許すのに充分なCRタンパク特性を有す
るかまたは維持するので、補体レセプター様と称される。特別に定義しない限り
、補体レセプタータンパクなる用語は、補体レセプター様タンパクも含む。CR
−1様タンパクは、対立遺伝子、平滑末端形、化学的に修飾された形およびCR
−1アロタイプから誘導された融合タンパクを含むCR−様タンパクのサブセッ
トを表す。30個の細胞外SCRドメイン全部を含有する、本明細書中でヒトC
R1の可溶性形として定義された可溶性補体レセプター1(sCR1)は、CR
−1−様タンパクの特異的な例である。
本発明の補体レセプタータンパクは、種々の方法によって製造することができ
る。全長天然鎖が必要な場合、天然分子は、前記定義の細胞供給源から抽出する
ことができる。可溶性形が望まれる場合、天然全長分子のフラグメントが好まし
い。したがって、所望の鎖フラグメントをコードするDNAは、組換えにより産
生されたタンパクフラグメントとして発現される。本発明は、種々のsCR1産
生性組換え細胞系を有する調整細胞培養培地からのsCR1の精製に特に有用で
ある。細胞系から細胞系までおよび種々の補体レセプター産生物の間でのいくか
つのバリエーションが予想されるが、本明細書の記載に基づいて、補体レセプタ
ータンパクと産生性細胞系との特別な組み合わせに本発明を適応させることは、
当該技術分野における熟練した技術の1つの範囲である。
一般に、補体レセプターなどの遺伝子コード化タンパクは、ポリペプチドの所
望の領域をコードするDNAフラグメントを組換えDNAビヒクル(例えば、ベ
クター)中に取込み、好適な原核または真核宿主を形質転換またはトランスフェ
クトすることによってクローン化される。好適な原核宿主は、限定されないが、
エシェリキア(Escherichia)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、バシラス
(Bacillus)などが挙げられる。好適な真核宿主は、限定されないが、サッカ
ロマイセス(Saccharomyces)などの酵母およびVERO、HeLa、マウスC
127、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)、WI−38、BHK、COS、
MDCKなどの培養物中の動物細胞ならびに昆虫細胞系が挙げられる。特に好ま
しい宿主は、ATCC CRL 1793、CRL 9096などのジヒドロ
ホレート(dihydrofolate)レダクターゼ中で欠失するCHO細胞系および以下
に記載する他の細胞系である。かかる組換え法は、よく知られるようになり、メ
ソッズ・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymology)(アカデミック
・プレス)第65〜69巻(1979)第100〜101巻(1983)に開示
されている(出典明示により明細書の一部とする)。ほとんど一般的に使用され
ている組換えDNA法を具体的に示す広範囲の技術的ディスカッションは、マニ
アティス(Maniatis)ら、モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning)
、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー(1982)またはカレント
・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー(Current Protocols i
n Molecular Biology)、グリーン・パブリッシング(1988、1991)に
見ることができる。
補体レセプターなどの所望のポリペプチドをコードするDNAフラグメントを
得るための1つの方法は、cDNAクローニングによるものである。この方法で
は、メッセンジャーRNA(mRNA)を、既知の、または所望のタンパクの産
生を予想される細胞から単離する。一連の酵素反応を通して、細胞のmRNA個
体群は、相補的DNA(cDNA)にコピーされる。次いで、得られたcDNA
は、クローニングビヒクルに挿入され、好適な原核または真核宿主を形質転換す
るために使用される。得られたcDNA「ライブラリー」は、形質転換宿主細胞
の個体群からなり、各々、単一の遺伝子または遺伝子フラグメントを含有する。
全ライブラリーは、理論的には、出発物質として使用されるmRNA混合物中に
存在するコード化情報の代表的な試料を提供する。
該ライブラリーは、特異的なDNA配列を同定するために核酸または抗体プロ
ーブを使用してスクリーンすることができる。単離した後、これらのDNA配列
は、修飾することができるか、完全な遺伝子に構築することができる。別法とし
ては、本発明に記載するように、遺伝子の特異的フラグメントは、遺伝子の残部
に関係なく工作することができる。これらの工作された遺伝子フラグメントによ
ってコードされたタンパクフラグメントは、自然界にはみることができないが、
それらは、望ましくない生理学的状態の治療において重要な利用性を有する。補
体
活性を含む障害の予防および/または治療のための可溶性補体レセプターの遺伝
子工学は、1つのかかるケースである。
遺伝子または遺伝子フラグメントがクローン化された後、DNAは、発現ベク
ターに導入され、該構築を使用して、適切な宿主細胞を形質転換する。発現ベク
ターは、本明細書で定義するように発現制御配列を有するとして特徴付けられ、
その結果、関心のあるDNA配列が操作的に結合させられると、該ベクターは、
ベクターを含有する宿主細胞において関心のあるDNA配列によってコードされ
た産生物の産生を指向することができる。本発明は、特に、発現後、可溶性レセ
プタータンパクが形成されるように、単一の暗号配列のフラグメントを構築する
ことができる。SCR1組換え産生へのこのプロトコールの特に有効な適用は、
前記のファーロンら、1989年10月5日に公開された国際出願公開WO89
/09220および1991年4月18日に公開された国際出願公開WO91/
05047に見られる。
組換え産生物が産生された後、該産生物を回収するのが好ましい。該産生物が
それを産生する細胞によって運び出されると、該産生物は、細胞培養培地から直
接回収することができる。該産生物が細胞内に保持されると、該細胞は、細胞内
産生物を得るために、機械的、化学的または生物学的手段によって物理的に粉砕
されなければならない。
タンパク産生物の場合、精製プロトコールは、調製物中の全タンパクに対して
平均少なくとも80%、好ましくは、95%以上の純度である他のタンパクを実
質的に含まないタンパク産生物を提供するだけでなく、他の宿主細胞汚染、DN
A、RNA、潜在的パイロジェンなどを除去するかまたは許容されるレベルに低
下させる。
前記のとおり、本発明のレセプターの産生のために種々の宿主細胞が使用され
る。特定の宿主細胞の選択は、とりわけ、レセプターの性質、その合成速度、そ
の崩壊速度およびレセプターの発現を指向する組換えベクターの特徴を考慮して
、当業者の技術範囲内である。宿主細胞発現系の選択は、使用されるべき細胞培
養方法の性質を広範囲に指示する。バッチまたは連続式、スピナーまたはエアー
リ
フト方式、液体または固定化である産生の特定の形態の選択は、発現系が選択さ
れた後に行うことができる。したがって、流動層バイオリアクター、中空繊維バ
イオリアクター、ローラーボトル培養液、または撹拌タンクバイオリアクターは
、細胞マイクロキャリヤーを伴ってまたは伴わずに、様々に使用される。かかる
選択のための基準は、細胞培養技術分野では認識されている。それらは、本発明
の範囲外であるので、本明細書には詳述しない。本発明は、調整細胞培養培地中
に補体レセプターが存在すると仮定した場合の補体レセプターの精製に関する。
本発明は前記したとおり、とりわけ、補体レセプタータンパクの精製への固定
化金属親和性クロマトグラフィー(IMAC)の適用に関する。IMACの原理
は、一般的に明らかである。吸着は、吸着剤マトリックス上でのキレート形成に
よって固定化された金属イオンと結合されるべきタンパクの表面上の利用しやす
い電子供与体アミノ酸との間の金属配位錯体の形成を予想させると思われる。限
定されないが、マトリックス、スペーサーアーム、キレート形成リガンド、金属
イオン、周囲の液体媒質の特性および溶解した溶質種を含む金属イオン微小環境
は、望ましい分別を行うために当業者によって操作することができる。
メカニズムについて特定の理論によって結び付けられることを望まないが、結
合に関して重要なアミノ酸は、ヒスチジン、トリプトファンおよびシステインで
あると思われる。これらの残基の1つ以上は、一般にタンパク中に見られるので
、IMACカラムに結合されるべき全てのタンパクが予想される。しかしながら
、該残基は、存在することが必要なだけではなく、有効な結合が生じるように利
用可能であることも必要である(たとえば、タンパクの表面に配向する)。本発
明は、関心のある補体レセプタータンパクへの適切な残基の付加を予想する。残
基、例えば、該タンパクのアミノ末端またはカルボキシ末端に付加したポリ−ヒ
スチジンテールを本明細書に記載の組換え発現系中に工作し、次いで、U.S.P
4,569,794に開示されているプロトコールを行うことができる。
金属の性質およびそれをカラムに配位させる方法は、結合反応の強度および選
択性に影響を及ぼすことができる。シリカゲル、アガロースおよびポリビニル−
メタクリレートコポリマーなどの合成有機分子のマトリックスを使用することが
できる。該マトリックスは、好ましくは、キレート形成を促進するための置換基
を含有する。イミノニ酢酸(IDA)またはそのトリス(カルボキシメチル)エチ
レンジアミン(TED)などの置換基を使用することができる。IDAが好まし
い。特に有用なIMAC物質は、Toyopearl AF−Chelate 650M、IDA
で置換されたポリビニルメタクリレートコポリマーである。金属は、好ましくは
、亜鉛までの第1遷移シリーズの二価のメンバーである。Co++、Ni++、Cd++
およびFe+++を使用することもできる。もちろん、重要な選択パラメーターは、
金属に対する、精製されるべきタンパクの親和性である。Cu++が好ましい。こ
れらの金属イオンの周囲の4つの配位位置のうち少なくとも1つは、わずかにア
ルカリ性のpHでヒスチジン残基などの強い電子供与体によって容易に置換され
る水分子によって占められている。
実際、IMACカラムは、濃縮した金属塩溶液、次いで、水または緩衝液でパ
ルスすることによって金属で「充填」される。該カラムは、しばしば、金属イオ
ン(亜鉛を除く)の色を得る。しばしば、金属の量は、カラムのほぼ半分が充填
されるように選択される。これは、溶離液中に出現させずに非充填領域中に金属
イオンをゆっくりと漏れさせる。一般に、所定の溶出緩衝液による予備洗浄が行
われる。試料緩衝液は、非特異的イオン交換効果を最小にするために1M以上の
塩を含有する。タンパクの吸着は、高いpHで最大である。溶出は、通常、吸着
したタンパク上の供与体基をプロトン化するためにpHを低下させること、また
は、イミダゾールなどの強い錯形成剤またはpH9のグリシン緩衝液の使用によ
る。これらの後者の場合、金属は、カラムから置換される。線形勾配溶出法は、
有益に使用することができる。
前記のとおり、IMACは、他のタンパク精製方法と組み合わせて使用する場
合に特に有用である。すなわち、他のタンパク精製方法によって部分的に精製さ
れる物質にIMACを適用するのが好ましい。「部分的に精製された」なる用語
は、関心のあるタンパクが少なくとも5重量%、好ましくは、少なくとも10重
量%、最も好ましくは、少なくとも45重量%存在するタンパク調製物を意味す
る。したがって、IMACの適用は、補体レセプタータンパクについての全体的
な精製プロトコールに関して最も認識されている。特に有用な組み合わせクロマ
トグラフィープロトコールは、1992年3月24日に出願された米国特許出願
857,002に開示されている[出典明示により本明細書の一部とする]。例え
ば、調整細胞培養培地の試料をIMACの適用前に部分的精製に付すことが有用
であることが判明した。「調整細胞培養培地」なる用語は、細胞増殖および/ま
たは細胞維持を支持する細胞培養培地を意味し、分泌された産生物を含有する。
かかる培地の濃縮試料は、IMAC工程の適用前に1つ以上のタンパク精製工程
に付される。該試料は、第1工程としてイオン交換クロマトグラフィーに付され
る。前記のとおり、種々の陰イオンまたは陽イオン置換基は、クロマトグラフィ
ーのための陽イオンまたは陰イオン支持体を形成するためにマトリックスに付着
される。陰イオン交換置換基としては、ジエチルアミノエチル(DEAE)、第四
アミノエチル(QAE)および第四アミン(Q)基が挙げられる。陽イオン交換
置換基としては、カルボキシメチル(CM)、スルホエチル(SE)、スルホプロピ
ル(SP)、ホスフェート(P)およびスルホネート(S)が挙げられる。DE
23、DE32、DE52、CM−23、CM−32およびCM−52などのセ
ルロースイオン交換樹脂は、イギリス国、ケント州、メイドストンのワット
ベースのおよび架橋結合したイオン交換樹脂も知られている。例えば、DEAE
ラゲット(Pharmacia AB)から入手可能である。さらに、TOYOPEAR
L DEAE−650SおよびTOYOPEARL CM−650SなどのDEA
EおよびCM誘導エチレングリコール−メタクリレートコポリマーは、ペンシル
ベニア州、フィラデルフィアのトーソー・ハース・カンパニー(Toso Haas C
o.)から入手可能である。イオン支持体からの溶出は、通常、塩の添加を含み、
前記のとおり、IMACは、増加した塩濃度下で増強されるので、イオン交換ク
ロマトグラフィー工程または他の塩媒介精製工程に続くIMAC工程の導入が特
に好ましい。さらなる精製プロトコールが付加されてよく、限定されないが、H
IC、さらなるイオン交換クロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー
、ウイルス不活性化、濃縮および凍結乾燥が挙げられる。
水性溶媒中の疎水性分子は、自己会合するであろう。この会合は、疎水性相互
作用による。タンパクなどの巨大分子は、予想される疎水性基に加えて広い疎水
性パッチをそれらの表面に有すると思われる。HICは、一部、クロマトグラフ
ィー支持体に付着した疎水性リガンドとこれらのパッチとの相互作用を予想する
。マトリックスに結合した疎水性リガンドは、本明細書ではHIC支持体、HI
CゲルまたはHICカラムと様々に称される。さらに、タンパクとHIC支持体
との間の相互作用の強度は、タンパクの極性表面に対する非極性表面の割合の関
数だけではなく、非極性表面の分布にもよると思われる。
多くのマトリックスは、HICカラムの調製に使用され、アガロースが最も幅
広く使用される。シリカおよび有機ポリマー樹脂も使用される。有用な疎水性リ
ガンドとしては、限定されないが、ブチル、プロピルまたはオクチルなどの炭素
原子約2〜約10個を有するアルキル基;またはフェニルなどのアリール基が挙
げられる。ゲルおよびカラムについての慣用のHIC製品は、供給社から、例え
アクチボラゲット(Pharmacia LKB AB)から、製品名TOYOPEARL
Butyl 650、Ether−650、またはPhenyl−650(フラクトゲル(Fr
actogel)TSK Butyl−650)またはTSK−GEL Phenyl-5PWの下
に日本国東京のトーソー・コーポレイション(Tosoh Corporation)から、製
品名アルキル−アガロース(ここで、アルキル基は、炭素原子2〜10個を含有
する)の下にイスラエル国、リホボットのマイルズ−イエダ(Miles−Yeda)
から、および製品名ベーカーボンド(Bakerbond)WP−HI−プロピルの下に
ニュージャージー州、フィリップスバーグのジェイ・ティ・ベーカー(J.T.B
aker)から商業的に入手することができる。
リガンド密度は、相互作用の強度だけでなくカラムの許容量にも影響を及ぼす
という点で重要なパラメーターである。市販のフェニルまたはオクチルフェニル
ゲルのリガンド密度は、ゲルベッド1ml当たり40μmolのオーダーである。ゲ
ル許容量は、問題の特定のタンパク、pH、温度および塩濃度の関数であるが、
一般に、ゲル1ml当たり3〜20mgの範囲になると予想することができる。
特定のゲルの選択は、当業者によって決定することができる。一般に、タンパ
クとHICリガンドの相互作用の強度は、アルキルリガンドの鎖の長さとともに
増大するが、約4〜約8個の炭素原子を有するリガンドは、ほとんどの分離のた
めに好適である。フェニル基は、ペンチル基とほぼ同一の疎水性を有するが、選
択性は、タンパクの芳香族基とのpi−pi相互作用の可能性のために全く異なるこ
とができる。
タンパクのHICカラムへの吸着は、高い塩濃度により好ましくなるが、実際
の濃度は、タンパクの性質および選択された特定のHICリガンドに依存して広
範囲に変化することができる。種々のイオンは、それらが疎水性相互作用を促進
するか(塩析効果)または水の構造を分解し(カオトロピック効果)、疎水性相
互作用を微弱化させるかに依存していわゆるソルホビック(soluphobic)シリー
ズ中でアレンジすることができる。陽イオンは、Ba++<Ca++<Mg++<Li+<
Cs+<Na+<K+<Rb+<NH4 +のように増加する塩析効果によってランク付け
される。一方、陰イオンは、PO4 ---<SO4 --<CH3COO-<Cl-<Br-<
NO3 -<ClO4 -<I-<SCN-のように増加するカオトロピック効果によって
ランク付けされる。
したがって、以下の関係によって示されるような相互作用強度に影響を及ぼす
塩が形成される:
NaSO4>NaCl>(NH4)2SO4>NH4Cl>NaBr>NaSCN
一般に、約0.75〜約2Mの硫酸アンモニウムまたは約1〜4M NaClの塩濃
度が有用である。
HIC分離に対する温度の影響は、単純なものではないが、一般に、温度の低
下は、相互作用を減少させる。しかしながら、温度を増加させることによって生
じる利益は、かかる増加が有するタンパクの活性に対する逆の効果に不利に働く
にちがいない。
滴下または勾配液のいずれかの形態の溶出は、種々の方法で:(a)塩濃度の
変化、(b)溶媒の極性の変化または(c)洗剤の添加によって行うことができ
る。塩濃度の低下によって、吸着したタンパクは、増大する疎水性のために溶出
される。極性の変化は、エチレングリコールまたは(イソ)プロパノールなどの溶
媒を添加し、それによって、疎水性相互作用の強度を低下させることによって行
われる。洗剤は、タンパクの置換剤として機能し、主に、膜タンパクの精製に関
して使用された。
HICにより得られた溶出液を別のイオン交換クロマトグラフィーに付した後
、陰イオンおよび陽イオン方法の両方が使用される。
前記のとおり、ゲル濾過クロマトグラフィーにより、分子の大きさに基づく分
離が行われる。実質的には、分子ふるいの形態である。マトリックスおよび溶質
の間の相互作用が起こらないのが望ましく、したがって、全体的に不活性なマト
リックス物質が好ましい。マトリックスは、堅くかつ非常に多孔性であるのが望
ましい。大規模なプロセスのために、堅さは、パラメーターが全体的な流速を確
るが、これらのゲルは、比較的に軟らかく、特に、大規模な精製にあまり適して
いなかった。最近、増加した堅さを有するゲルが開発された(例えば、SEPH
さな粒径において利用可能であり、その結果、高流速でさえ分離が維持される。
TOYOPEARL HWシリーズマトリックス[トーソー・ハース(Toso Ha
as)]が好ましい。
単なる説明のためだけに、本発明は、可溶性タイプの補体レセプターの精製に
適用された。さらに詳細には、リーダー、LHR−A、LHR−B、LHR−C
、LHR−D、SCR29、SCR30領域を含有し、膜内外領域の第1のアラ
ニン残基を含み、プラスミドpBSCR1c[ファーロンら、1989年10月
5
日に公開された国際出願公開WO89/09220におけるCR1コード化配列
に対応する可溶性CR1構築物(以下、「TP10HD」)に適用された。TP
10HDの産生のための組換え系の構築は、前記PCT出願に詳述されており、
以下に概略説明する。
CHO細胞をトリプシン化し、60mm皿につき5×105を平板培養し、5%
CO2/95%空気の雰囲気下、湿らせたインキュベーター中、37℃で、増殖
培地[1%母液グルタミン(043−05030)、1%母液ペン/ストレプ(0
43−05070)および10%ウシ胎児血清(011−6290)(スコット
ランド国ペイズリーのギブコ(Gibco))を含有するヘイムズ(Hams)F12栄
養培地(041−1765)]中に放置した。21時間後、DNAトランスフェ
クトのために、該細胞を使用した。pBSCR1cからのsCR1暗号配列を含
有する発現プラスミドをpSV2dhfrと一緒に、dhfrを必要とするチャ
イニーズハムスター卵巣細胞(CHODUXBII)中にコトランスフェクトし
た。トランスフェクションは、増殖培地中で行い、DNAクローニング(DNA
Cloning)、ディ・エム・グローバー(D.M.Glover)編(第15章、ソー・ゴ
ーマン(C.Gorman))に開示されているようにカルシウム共沈/グリセロールシ
ョック法を使用した。pBSCR1c/pTCSgptおよびpSV2shfrに
よるトランスフェクション後、選択工程前に、該細胞を増殖培地中に46時間維
持した。
選択および共増幅工程は、実質的には、アール・ジェイ・カウフマン(R.J.
Kaufman)ら[Mol.Cell.Biol.5:1750−1759(1985)]による
開示に従って行った。トランスフェクションの46時間後、該細胞を選択培地M
EM ALPHA(041−02571)、1%母液グルタミン、1%母液ペン
/ストレプ(043−05070)および透析したウシ胎児血清(220−63
00AJ)[スコットランド国ペイズリーのギブコ]に充填した。該細胞を選択
培地中に、dhfr+コロニーが出現するまで8〜10日間維持した。コロニー
が確立された後、該細胞をメトトレキセート[A6770、ミズーリ州セントル
イスのシグマ・ケミカル・カンパニー(Sigma Chem.Co.)]を含有する選択培
地中に移した。メトトレキセート濃度は、最初は、0.02μMであり、5μM
まで徐々に増加した。増殖工程の間、増殖細胞からの増殖培地のアリコットを、
ELISAによってTP10HD産生についてアッセイした。補体レセプター分
泌組換え細胞系(例えば、ATCC CRL 10052)を使用して、本発明の
精製のための調整培地を補足したが、特定の細胞系は、もちろん必要ではない。
TP10HDを産生する能力を有するトランスフェクしたCHO細胞系は、種
々の細胞培養技術によって培養することができる。本発明の適用のために、特定
の培養方法は重大ではないが、説明のためには、使用される1つの細胞培養方法
は、U.S.P 4,861,714;4,863,856;4,978,616および
4,997,753に具体的に記載されているベラックス(Verax)流動層法につ
いて説明されているた連続灌流法(continuous perfusion process)である。した
がって、前記のようなトランスフェクトした細胞は、10%アシ胎児血清および
5mMメトトレキセート(MTX)を補足したCCM−3培地(DMEM、ヘイム
ズF−12、ウシ血清アルブミンおよび他の栄養補足物の混合物)中でスケール
アップする。充分な数の細胞がバイオリアクターに接種するために利用可能にな
るまで、細胞個体群をローラーボトル中で拡大させた。
接種に、S200バイオリアクターをクリーン−イン−プレイス(CIP)お
よびスチーム−イン−プレイス(SIP)サイクルに付した。次いで、5%FB
Sを含有するCCM−3培地を充填し、マイクロスフェア450gを充填した。
マイクロスフェアは、接種前に培地で調整された。リアクターに細胞を接種し、
操作パラメーターは、以下のとおりであった:pH7.2、37℃、入口(流動
層の底)100〜400torrの溶存O2、出口(流動層の上部)0〜200torr
の溶存O2。最初のバッチ相後、グルコース濃度1.0g/Lを維持するような速
度で周期的な増加を伴って、培地灌流を開始した。S2000バイオリアクター
に接種するために充分な数の細胞がリアクター中に蓄積されるまで、これを継続
した。CIPおよびSIP後、S−2000リアクターに、5%FBSおよび5
mM MTXを補足したCM−3培地を充填し、次いで、マイクロスフェア500
gを充填した。これらのマイクロスフェアは、接種前に培地で調整した。温度、
リアクター配列および溶存O2に関する操作条件は、前記のとおりである。S−
200リアクターからのマイクロスフェアを無菌的にS−2000リアクターに
移して、バッチ相を開始した。グルコース濃度が1.5g/L以下に低下した後、
グルコース濃度を1.0g/Lに維持するのに充分な速度で培地灌流(CCM−3
、5%FBSおよび5mM MTX)を開始することによって、増殖相を開始した
。細胞増殖を、酸素摂取速度およびグルコース消費速度を測定することによって
、オンラインでモニターした。充分な数の細胞がリアクター内に蓄積された後、
灌流培地を、1%FBAおよび5mM MTXを補足したCCM−3トランジショ
ン培地に代えた。これに対して、1.0g/Lのグルコース濃度を維持するように
、灌流速度をモニターした。トランジション培地におけるさらなる増殖の後、灌
流培地を再度、5mM MTXを補足したCCM−3産生培地に代えた。灌流速度
を増加させて、1.0g/Lのグルコース濃度を維持した。次いで、出口溶存O2
またはリサイクル流速セットポイントは、リアクターに対して制御を維持するよ
うに低下させた。産生相は、典型的には、約60日間続く。
4〜8℃で貯蔵された400〜1600リットルのリアクターパーミエートを
、ミリポア・プロスタック・マイクロフィルトレーション・ユニット(Millipo
re Prostak Microfiltration Unit)を介して処理した。この操作からの無細
胞パーミエート(permeate)を限外濾過工程に供給した。該パーミエートをミリ
ポア・スパイラル・ワウンド・システム(Millipore Spiral Wound System
)を用いて30−60X濃縮した。濃縮後、リテンテートを保持タンク中に放出
し、系に5〜20Lの50mMリン酸緩衝液、pH7.5を充填した。系から洗浄
緩衝液を放出し、リン酸と合わせた。限外濾過濃縮物をプレフィルターおよびタ
ーミナル0.2mmフィルターを介して、予めオートクレーブ処理したナルジーン
(Nalgene)ボトル中に濾過した。公称800mlの濃縮物を各ボトル中に分散さ
せ、冷凍貯蔵した。
前記のとおり、特定の組換え産生系および特定の細胞培養プロトコールは、本
発明の範囲外である。前記系およびプロトコールは、当業者に入手可能な多くの
オプションの代表例であり、それらは、単なる説明のためだけに本明細書に記載
されている。例えば、撹拌タンクバイオリアクターから得られた培地は、本発明
と一緒に用いるための調整培地の供給源として同等に適してする。本発明の課題
である精製プロトコールは、単なる慣用の変更と共に、それらが産生または培養
される方法に関係無く、種々の組換え補体レセプターおよび補体レセプター様タ
ンパクに適用される。
本発明の方法を実施することによって得られた精製された補体レセプタータン
パクは、以下の特性を有する:1)95重量%を超えるCRタンパク;2)少な
くとも3カ月間、4℃でのタンパク分解性分解に対する安定性;3)低い(<1
E.U./mgタンパク)エンドトキシン;4)低い(<1pg/mgタンパク)DNA
;5)非CRタンパク<5重量%;および6)ウイルス不活性。
以下の実施例は、本発明を説明するものであり、請求の範囲を限定するもので
はない。
実施例1
イントロダクション
以下に概略記載する方法は、調整細胞培養培地濃縮物からの可溶性補体レセプ
ター−1(sCR1)の単離および精製について研究された。このプロセスは、
宿主細胞、細胞培養培地、または他の原料から誘導された不純物を除去しつつ、
タンパク純度>95%のsCR1を調製するように設計される。該回収方法は、
陽イオンおよび陰イオン交換、固定化金属親和性、疎水性相互作用およびサイズ
排除クロマトグラフィーを含む9つの工程、および、2つのウイルス不活性化処
理からなる。各工程は、物質、方法および予想される結果と共に以下に詳述する
。工程1〜3は、2〜8℃で行い、工程6〜9は、18〜25℃で行う。全ての
緩衝液は、WFIを用いて調製し、使用前に10,000MWCOフィルターを
介して濾過する。全てのカラムは、示した場合は、280nmでのUV吸光度およ
び導電率によってモニターした。カラムは、使用前に清浄化し、平衡化させ、各
使
用後、清浄化し、NaOH中に貯蔵する。
該プロセスは、粗製sCR1 100gを含有する培地約1000Lを適応させ
るようにスケール化し、操作のスケールに依存して、完了までに7〜14日間を
要する。
工程1:培地前処理
撹拌しつつ、無細胞調整培地1000LのpHを、1M酢酸を1〜3L/分の
速度で添加することによって、pH5.2に低下させる。必要とする酢酸の体積
は、培地の体積の約3%であり、15〜30分間添加する必要があった。次いで
、pHを連続的にモニターする。pH調整により、重い沈殿物が生じる。直列に
連結された2つのミリポア(Milipore)30インチ ポリガード(Polygard)
−CRフィルター(0.5ミクロン)のシリーズを介してマイクロフィルトレー
ションに付して、浄化を行う。sCR1は、濾液中に回収され、濾液50〜10
0Lが蓄積された後、工程2を開始する。これにより、濾過および充填操作が同
時に生じる。
培地濃縮物の酸性化および濾過は、非−sCR1タンパクおよび非タンパク様
物質の両方を除去し、sCR1含有濾液を後のSセファロース(Sepharose)ク
ロマトグラフィーのために適正なpHに調整する。
工程2:ファルマシア(Pharmacia)S SEPHAROSE高速流動クロマ
グラフイー(Fast Flow Chromatography)
pH5.2の濾液を、緩衝液Aで予め平衡化させたファルマシアSセファロー
ス高速流動ゲルのカラムに150cm/時の流速で充填する。該カラムを、3〜5
ベッド容量の緩衝液Aで、次いで、5〜10ベッド容量の緩衝液Bで150cm/
時で洗浄する。sCR−1を、3〜5ベッド容量の緩衝液Cで溶離する。吸光度
が、観察された最大吸光度の5%に減少するまで、全溶出ピークを回収する。s
CR1は、約1.5〜2ベッド容量溶出する。
該カラムを清浄化し、0.5N NaOHで少なくとも1時間処理し、WFIで
洗浄し、緩衝液Aで平衡化することによってリサイクルする。使用しない場合、
該カラムは、0.01N NaOH中に貯蔵する。
Sセファロースクロマトグラフィーは、大部分の細胞および培地誘導不純物(
特に、タンパク)を除去し、さらなる工程のために緩衝液Cカラム溶出液中でs
CR1を濃縮する。
工程3:TOYOPEARL AF−CHELATE 650Mを使用するIM
AC
パート1:IMACカラムへの銅の充填および充填したカラムの平衡化
該カラムに以下のとおり銅を充填する:3カラム容量のWFIによるフラッシ
ング後、6〜8カラム容量の0.2%硫酸銅を該カラムに通す。該カラムは、青
色がベッド全体にわたって明らかになるまで充填され、過剰の銅は、溶離液流に
おいて検出される。次いで、カラムを1〜2ベッド容量のWFI、次いで、3〜
5ベッド容量の緩衝液Cでフラッシュする。
パート2:IMACカラムの充填、洗浄、溶出、および再生
Sセファロース溶離液を150cm/時の流速で充填および平衡化後のIMAC
カラムに充填する(工程3パート1を参照)。該カラムを3〜5ベッド容量の緩
衝液C、次いで、5〜10ベッド容量の緩衝液Dで150cm/時で洗浄する。緩
衝液Dによるフラッシングが完了した後、該カラムを3〜5容量の緩衝液Cでフ
ラッシュして、pHを8に戻し、緩衝液Eの適用により有意な銅の浸出が生じる
ことは避けられない。sCR1を3〜5ベッド容量の緩衝液Eで溶離する。吸光
度が観察された最大吸光度の約5%に減少するまで、全溶離ピークを回収する。
sCR−1は、約2ベッド容量溶出する。銅は、0.5M NaOH消毒と両立し
ないので、5ベッド容量の50mM EDTAでフラッシュすることによって銅を
除去する。濃縮された銅流出液は、地方の規約に従った適正な廃棄のために回収
しなければならない。
該カラムを清浄化し、0.5N NaOHで少なくとも1時間処理し、WFIで
洗浄し、緩衝液Cで平衡化することによってリサイクルする。使用しない場合、
該カラムは、0.01N NaOH中で貯蔵する。
IMACは、細胞および培地誘導不純物(特に、タンパクおよびDNA)を除
去する。
工程4:グアニジンによるウイルス不活性化および硫酸アンモニウムの添加
パート1:グアニジンの添加(2〜8℃で行った)
冷たいIMAC溶離液を、10〜15分間かけて、一定に撹拌しつつ、半分の
容量の冷たい緩衝液Fを添加することによって、グアニジンで処理する。緩衝液
Fの添加が完了した後、該溶液を、水面下移動(subsurface transfer)によっ
て第2容器に移し、6分間保持する。
パート2:硫酸アンモニウムの添加(2〜8℃で行った)
工程1のパート4において処理した溶液をすぐに等量の冷たい緩衝液Gで10
〜15分間かけて一定に撹拌しつつ希釈する。得られた溶液は、グアニジン中1
.0Mおよび硫酸アンモニウム中0.9Mであり、工程5を行う前に2〜8℃にす
べきである。
グアニジン処理は、レトロウイルス不活性化を提供し、硫酸アンモニウムの添
加は、Toyopearl BUTYLクロマトグラフィーのための溶液を調製する。
工程5:TOYOPEARL BUTYL−650Mクロマトグラフィー(2
〜8℃)
工程4からの溶液を、緩衝液Hで予め平衡化させたToyopearl Butyl−65
0Mのカラムに150cm/時の流速で充填する。緩衝液およびカラムは、2〜8
℃であることが重大である。充填が完了した後、該カラムを3〜5ベッド容量の
緩衝液Hで洗浄し、結合したsCR1を緩衝液Iで溶離する。sCR−1は、1
.5〜3ベッド容量溶出する。該カラムを0.2N NaOHでストリップする。塩
基洗浄により、測定可能なピークにおいてタンパク不純物を溶離し、これを中和
し、アッセイのために保持する。
カラムを清浄化し、0.5N NaOHで少なくとも1時間処理し、WFIで洗
浄し、緩衝液Hで平衡化することによってリサイクルする。使用しない場合、該
カラムは、0.01N NaOH中に貯蔵する。
工程6:pH11でのウイルス不活性化およびダイヤフィルトレーション(di
afiltration)
ブチル溶出液を、2.5M NaOHの添加によってpH11に調整する。該溶
液をすぐに水面下移動により第2容器に移し、pH11で16分間保持し、2.
5M HClを使用してpH9.0に再調整する。次いで、pH11処理溶液を、
30kD MWCO低タンパク結合膜を装着したタンジェンシャル・フロー(tang
ential flow)装置[例えば、フィルトロン・オメガ・シリーズ(Filtron Omega
series)]中で緩衝液Jに対して連続してダイヤフィルトレーションに付す。ダ
イヤフィルトレーションは、4〜5容量がパーミエート(permeate)を通過する
まで続け、リテンテート(retentate)の導電率は、<2mS/cmである。
pH11処理は、レトロウイルス不活性化を提供し、ダイヤフィルトレーショ
ンは、DEAEクロマトグラフィーのためのsCR1溶液を調製する。
工程7:TOYOPEARL DEAE−650Sクロマトグラフィー
工程6からの溶液を、緩衝液Jで予め平衡化させたToyopearl DEAE−6
50Sのカラムに150cm/時の流速で充填する。充填後、該カラムを3〜5ベ
ッド容量の緩衝液Jで洗浄する。結合したsCR1を、5カラム容量の、緩衝液
J100%から始まり緩衝液K100%までの線形勾配液で溶離する。吸光度が
最大吸光度の20%に減少するまで、全溶離ピークを回収する。次いで、回収を
、ピークの最後のために第2容器に換える。sCR−1は、1〜2ベッド容量溶
出する。該カラムを、3ベッド容量の緩衝液Lで洗浄することによってストリッ
プさせる。
該カラムを清浄化し、0.5N NaOHで少なくとも1時間処理し、WFIで
洗浄し、緩衝液Jで平衡化することによってリサイクルする。カラムを使用しな
い場合は、0.01N NaOH中に貯蔵する。
DEAEクロマトグラフィーは、タンパク、DNAおよび潜在するウイルス不
純物を除去する。
工程8:TOYOPEARL HW−55Fクロマトグラフィー
DEAE溶出液を、予め緩衝液Mで平衡化させたToyopearl HW−55Fの
カラムに20cm/時の流速で充填する。充填の体積は、全ベッド容量の<10%
であり、充填の濃度は、<5mg/mLである。吸光度が最大吸光度の10%に減
少するまで、全ピークを回収する。次いで、回収を、ピークの最後のために第2
容器に換える。複数の注入が必要な場合、ピークフラクションをプールする。該
物質は、最終濃縮の準備がされている。
該カラムを清浄化し、0.5N NaOHで少なくとも1時間処理し、WFIで
洗浄し、緩衝液Mで平衡化することによってリサイクルする。カラムを使用しな
い場合は、0.01N NaOH中に貯蔵する。
サイズ排除クロマトグラフィーは、低分子量タンパク不純物の最後の痕跡を除
去し、sCR1は、最終配合緩衝液である緩衝液Nと適合した成分を含有する溶
液中に移させられる。
工程9:濃縮および最終濾過
HW−55F溶出液を、フィルトロン・オメガ・シリーズ30kDまたは10
0kD MWCO膜を装着した、予想される最終容量にほぼサイズ化されたタンジ
ェンシャルフロー限外濾過装置[例えば、ファルマシア・ミニセット・ウルトラ
フィルトレーション(Pharmacia Minisette Ultrafiltration)ユニットまた
はミリポア(Milipore)CUFユニット]を使用して5〜6mg/mLに濃縮する
。濃縮後、該溶液を、連続して、5容量の緩衝液Nに対するダイヤフィルトレー
ションに付す。濃縮したsCR−1をミリポア(Millipore)0.2ミクロンミ
リパック(Millipak)フィルターを介して無菌容器中に濾過する。
緩衝液
緩衝液A 20mMリン酸ナトリウム、60mM NaCl、pH5.2
緩衝液B 20mMリン酸ナトリウム、100mM NaCl、pH6.0
緩衝液C 100mMリン酸ナトリウム、500mM NaCl、pH8.0
緩衝液D 100mM酢酸塩、1M NaCl、pH4.0
緩衝液E 50mMイミダゾール、100mMリン酸ナトリウム、500mM N
aCl、pH8.0
緩衝液F 6Mグアニジン・塩酸園、100mMリン酸ナトリウム、pH7.0
緩衝液G 1.8M硫酸アンモニウム、100mMリン酸ナトリウム、pH7.
0
緩衝液H 0.9M硫酸アンモニウム、100mMリン酸ナトリウム、pH7.
0
緩衝液I 100mMリン酸ナトリウム、pH7.0
緩衝液J 50mMトリス/トリス、HCl、pH9.0
緩衝液K 50mMトリス/トリス、HCl、0.2M NaCl、pH9.0
緩衝液L 50mMトリス/トリス、HCl、1.0M NaCl、pH9.0
緩衝液M 10mMリン酸ナトリウム、0.9%w/v NaCl、pH7.0
緩衝液N 16.3mMリン酸カリウム、25mM NaCl、2%(w/v)マン
ニトール、pH6.9
溶液
WFI
2.5M水酸化ナトリウム
0.5M水酸化ナトリウム
0.2M水酸化ナトリウム
0.01M水酸化ナトリウム
2.5M塩酸
1M酢酸
0.2%(w/v)硫酸銅・五水和物(CuSO4・5H2O)
50mMエデテート(edetate)二または四ナトリウム(Na2EDTAまたはN
a4EDTA)
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07K 14/715 C07K 14/715
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA,
CN,CZ,FI,HU,JP,KP,KR,KZ,L
K,MG,MN,MW,NO,NZ,PL,RO,RU
,SD,SI,SK,UA,US,VN
(72)発明者 ワッサーマン−フォレナ,ゲイル
アメリカ合衆国ペンシルベニア州18954、
リッチボロ、グレニファー・ヒル・ロード
163番