JP4772275B2 - 化粧シートとその製造方法 - Google Patents
化粧シートとその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4772275B2 JP4772275B2 JP2003035217A JP2003035217A JP4772275B2 JP 4772275 B2 JP4772275 B2 JP 4772275B2 JP 2003035217 A JP2003035217 A JP 2003035217A JP 2003035217 A JP2003035217 A JP 2003035217A JP 4772275 B2 JP4772275 B2 JP 4772275B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- decorative sheet
- mol
- adhesive layer
- amorphous
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は非晶質ポリエステル製の化粧シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
非晶質ポリエステルシートは、塩化ビニル樹脂シートと同様に真空成形やメンブレン成形などの熱加工ができることから、近年、特に環境上の問題もあって、建材や家具の表面材に汎用されている塩化ビニル樹脂製化粧シートの代替シートとして使用されつつある。従来の塩化ビニル樹脂製複層化粧シートは、通常、比較的薄い化粧シートにおいては、表面に印刷模様を施した着色樹脂フィルムに透明樹脂フィルムを熱ラミネートにより積層する方法を用い、また、比較的厚い化粧シートにおいては、着色樹脂フィルムに透明樹脂層を押出コーティングする方法を用いて、着色樹脂フィルムの表面に印刷層を挟んで透明層を有するシートとして製造していた。
【0003】
非晶質ポリエステル製化粧シートを塩化ビニル樹脂製化粧シートの上記製法によって製造する場合、特に前者の積層方法においては、上記製法における加熱温度と同程度の温度に加熱した加熱ドラム上でラミネートすると、加熱ドラムに接している樹脂フィルムが加熱ドラムに融着して離れ難くなるため、非晶質ポリエステルの熱的特性に合わせてラミネート温度を比較的低温にせざるを得ない。ところが、この比較的低い温度でラミネートすると、着色樹脂フィルムの印刷層と透明樹脂フィルムとの溶着が十分でないため剥離強度が弱く、特に化粧シートを家具の木製部材などにメンブレン成形などの熱成形加工によって貼り合わせる加工段階で、複層化粧シートが層間剥離を起こすという問題が生じた。
【0004】
そこで、比較的低温でラミネートしても着色樹脂フィルムの印刷層と透明樹脂フィルムとの十分な溶着強度が得られるように、比較的低温で溶着するような印刷インキを用いればよいが、この場合、印刷した樹脂フィルムをロール状に巻き取った状態において、印刷層とこれに接する着色樹脂フィルムの印刷が施されていない表面とが経時的に密着して剥がれ難くなる現象、いわゆるブロッキングが生じ易い。
【0005】
このような非晶質ポリエステル製化粧シートの層間剥離をなくすための方法として、例えば、着色樹脂フィルムの印刷層上に、溶融状態の樹脂を押出コーティングする方法(例えば、特許文献1参照。)、加熱ドラムに接する透明フィルムの表面にワックスを含有する離型性の塗膜を予め設けておく方法(例えば、特許文献2参照。)などが知られているのみである。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−47582号公報(第2−6頁、図1−図2)
【特許文献2】
特開2002−103544号公報(第2−9頁、図1−図2)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、加熱ドラムにフィルムが融着しないように比較的低温で着色フィルムと透明フィルムを熱ラミネートしても、表面材を形成する熱成形加工などにおいて、両フィルムの層間剥離が生じることがなく、また、印刷した着色フィルムを巻き取った段階で、接触している着色フィルム同士の間でブロッキングが生じるのを防ぐことのできる非晶質ポリエステル製化粧シート及びその製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究した結果、印刷層の表面にホットメルト型ポリエステル系接着剤層を形成することにより上記の課題が達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、
テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、20〜35モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと65〜80モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とから構成された非晶質ポリエステルを主成分とする基材層と、
該基材層の表面に形成された印刷層と、
該印刷層の表面に形成されたテレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、20〜35モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと65〜80モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とから構成された非晶質の線状飽和ポリエステルからなるホットメルト型接着剤層と、
該接着剤層の表面に形成された、テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、20〜35モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと65〜80モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とから構成された非晶質ポリエステルを主成分とする透明層とを有する化粧シートであって、
該非晶質線状飽和ポリエステルが、分子量15000〜20000、ガラス転移温度65〜70℃、軟化点160〜165℃である化粧シート、
テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、20〜35モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと65〜80モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とから構成された非晶質ポリエステルを主成分とする基材層の表面に印刷層を形成する印刷工程と、
該印刷層の表面に非晶質の線状飽和ポリエステルからなるホットメルト型接着剤層を形成する接着剤層形成工程と、
該接着剤層の表面にテレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、20〜35モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと65〜80モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とから構成された非晶質ポリエステルを主成分とする透明層を形成する積層工程とを順に実施する化粧シートの製造方法であって、
該非晶質線状飽和ポリエステルが、分子量15000〜20000、ガラス転移温度65〜70℃、軟化点160〜165℃である化粧シートの製造方法、及び、
非晶質ポリエステルを主成分とする基材層と、
該基材層の表面に形成された印刷層と、
該印刷層の表面に形成された抗ブロッキング性ホットメルト型接着剤層と、
該接着剤層の表面に形成された、非晶質ポリエステルを主成分とする透明層とを有する化粧シートであって、
該抗ブロッキング性ホットメルト型接着剤が、次のブロッキング性試験の評価が○である化粧シートに存する。
[ブロッキング性試験]
表面に印刷した基材フィルムから7cm×7cmの試験片を切り出し、印刷層を上にして5枚重ね、50℃のオーブン中に48時間入れた。この積層体をオーブンから取り出し、室温と同じ温度になるまで放置した後、試験片を1枚ずつ剥がして以下の基準で評価した。
○:スムーズに剥がれた。
△:剥がすのに少し抵抗はあるが、実用上問題なかった。
×:剥がれにくい、又は全く剥がれなかった。
【0009】
本発明において、前記ホットメルト型接着剤層は、非晶質の線状飽和ポリエステルからなり、必要に応じて、少量の無機質粒子を含有するものである。また、本発明の化粧シートの製造方法において、前記印刷工程と前記接着剤層形成工程とはオンラインで実施することができ、前記積層工程とは、通常は、熱ラミネート又は押出コーティングである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
本発明の化粧シートを構成する基材層と透明層の主な樹脂成分として用いられる非晶質ポリエステルは、テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、20〜35モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと65〜80モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とから構成されたポリエステルであり、イーストマンケミカル社より、「PETG GN071」、「PETG 6763」、「Provista」などの商品名で市販されている。
本発明のポリエステルにおいては、上記の非晶質ポリエステルの他に、晶質、低晶質及びその他の非晶質ポリエステルを配合することができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、共重合成分としてイソフタル酸を含むPETI、PBTIなどを挙げることができる。これらのポリエステルの混合物であるポリエステルに占める上記非晶質ポリエステルの配合比率は、60〜100重量%、好ましくは80〜100重量%の範囲である。
上記の非晶質ポリエステル樹脂の配合比率が60重量%未満であると、押出加工性、カレンダー加工性、二次加工性などが低下し、所望のシートが得られない。
【0011】
本発明において、上記の非晶質ポリエステルを主成分とするポリエステルには、MBS樹脂、アクリルゴム系重合体などの耐衝撃改良剤、炭化水素系、高級脂肪酸系、金属石鹸系、エステル系などの滑剤、アクリル系加工助剤、顔料、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、無機および有機充填剤や相溶性のある樹脂などを適宜配合することができる。
【0012】
本発明において、熱ラミネートによる複層化粧シートを構成する基材層と透明層は、前記の非晶質ポリエステルと各種添加剤を、それぞれ所要量配合し、混練して原料を調整した後、通常のカレンダー加工法又は溶融押出法によりフィルム状に成形される。基材層の厚さは、通常は50〜150μm、好ましくは80〜120μmであり、透明層の厚さは、通常は40〜100μm、好ましくは60〜80μmである。
【0013】
本発明の化粧シートを構成する透明層が押出コーティングによって形成される場合、透明層の厚さは、通常は60〜500μm、好ましくは100〜400μmである。
【0014】
本発明において、基材層の表面に形成される印刷層を構成する印刷インキは、ビヒクルとして塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を含有するものが、基材層との密着性がよく、また、粘着性も比較的少ないので、グラビア印刷などにより模様印刷した着色フィルムをロール状に巻き取った状態でも、ブロッキングが生じることも少なく適当であるが、これに限らず、印刷後巻き取る前に、印刷層上に抗ブロッキング性接着剤を塗布すれば、各種印刷インキを使用し得る。
【0015】
本発明において、印刷層の表面に形成されるホットメルト型接着剤層を構成するポリエステルは、熱可塑性の非晶質線状飽和ポリエステルであり、分子量が15000〜20000、ガラス転移温度が65〜70℃、軟化点が160〜165℃程度のものが好ましい。この接着剤層には抗ブロッキング性を向上させるためにシリカ、タルクなどの無機質粒子を含有させることが望ましく、接着剤層の透明性を損なわないために、該無機質粒子の粒径は0.1〜1μm程度が、また、その添加量はホットメルト型ポリエステル100重量部当たり0.5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部程度が適当である。また、該接着剤層は、通常、樹脂溶液を用いてグラビアコーティングなどの方法で印刷層の表面に塗布し、厚さが1μm程度の塗膜として形成される。
なお、抗ブロッキング性ホットメルト型接着剤とは、次のブロッキング性試験の評価が○であるものをいう。
[ブロッキング性試験]
表面に印刷した基材フィルムから7cm×7cmの試験片を切り出し、印刷層を上にして5枚重ね、50℃のオーブン中に48時間入れた。この積層体をオーブンから取り出し、室温と同じ温度になるまで放置した後、試験片を1枚ずつ剥がして以下の基準で評価した。
○:スムーズに剥がれた。
△:剥がすのに少し抵抗はあるが、実用上問題なかった。
×:剥がれにくい、又は全く剥がれなかった。
【0016】
本発明においては、必要に応じて、透明層上に表面保護層として2液硬化型ウレタン系樹脂からなる塗膜やアクリル系樹脂からなる転写箔を積層することができ、また、化粧シートを家具部材などの表面に接着剤で貼付することを想定して、予め、基材層の裏面にプライマー層を形成しておいてもよい。
【0017】
本発明において、基材層と透明層との積層は、比較的薄い化粧シートにおいては、フィルム同士の熱ラミネートにより、また、比較的厚い化粧シートにおいては、基材フィルム上に透明層を押出コーティングする方法による。
【0018】
【実施例】
次に、本発明の内容を実施例によって更に詳細に説明する。なお、実施例及び比較例におけるブロッキング性試験及び剥離性試験は、以下のようにして行った。
【0019】
(1)ブロッキング性試験
表面に印刷した基材フィルムから7cm×7cmの試験片を切り出し、これを印刷層を上にして5枚重ね、50℃のオーブン中に48時間入れた。この積層体をオーブンから取り出し、室温と同じ温度になるまで放置した後、試験片を1枚ずつ剥がして以下の基準で評価した。
○:スムーズに剥がれた。
△:剥がすのに少し抵抗はあるが、実用上問題なかった。
×:剥がれにくい、又は全く剥がれなかった。
【0020】
(2)剥離性試験
個々に温度調整可能な複数の小型熱盤を有する熱傾斜試験器(東洋精機製作所社製、型式:HG−100−2)を用い、表面に印刷した基材フィルムと透明フィルムとを印刷層を介して重ね合わせ、透明フィルム側から、110℃の温度に調節した小型熱盤を1.5kg/cm2 の荷重で10秒間押し当て、両フィルムを熱ラミネートした。得られた積層シートの端部を剥がし、基材フィルムと透明フィルムとを引張試験機を用いて180°方向に引っ張り、剥離強度を測定した。
【0021】
実施例1
ポリエチレンテレフタレート系非晶質ポリエステル(イーストマンケミカル社製、商品名「PETG GN071」)とアクリルゴム系耐衝撃性改良剤(三菱レイヨン社製、商品名「メタブレンW−300A」)との重量比率85/15の混合樹脂100重量部に、モンタン酸ワックス(クラリアントジャパン社製G431L)1重量部、アルキルエステルオリゴマー(旭電化社製LS12)1.1重量部、アクリル系加工助剤(鐘淵化学社製PA100)1.2重量部、抗酸化剤(吉富ファインケミカル社製トミノックスTT)0.5重量部、所定部数の着色剤を配合し、カレンダー法にて厚さ80μmのライトブラウンに着色した基材フィルムを成形した。
次いで、ベヒクルが塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とアクリル系樹脂の混合物からなる各種着色印刷インキを用いて、上記着色基材フィルムの一方の表面にグラビア印刷機で木目模様を印刷した。
さらに、ホットメルト型ポリエステル溶液(東洋紡績社製、商品名「バイロン20SS」)に固形分100重量部当たり3重量部のシリカ粉末を添加したものを用い、この溶液を上記基材フィルムの印刷層表面にグラビアコーターにて塗布し、厚さ1μmの接着剤層を形成した。
また、上記基材フィルムとは別に、上記と同じ非晶質ポリエステルとポリブチレンテレフタレート系晶質ポリエステル(ポリプラスチック社製、商品名「600EP」)を重量比85/15の割合で混合した混合ポリエステル100重量部に、上記と同じモンタン酸ワックス1重量部を添加した樹脂材料を用いて、溶融押出法にて厚さ60μmの透明フィルムを成形した。
上記のようにして作成した基材フィルムと透明フィルムを熱ラミネート装置に供給し、100℃に加熱された加熱ドラム上で、上記基材フィルムと透明フィルムを印刷層を介して圧着し、両フィルムを積層することにより木目模様の化粧シートを得た。このラミネート工程において、積層されたフィルムの加熱ドラムからの離型性に問題はなかった。
積層前の接着剤層が形成された基材フィルムを用いてブロッキング性試験を、また、積層前の上記基材フィルムと上記透明フィルムを用いて剥離性試験をそれぞれ実施した。また、積層後の木目化粧シートについて、二次加工時における層間剥離の発生の有無を確認した。結果を表1に示す。
【0022】
実施例2
印刷インキのベヒクルとして熱可塑性ポリウレタンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、基材フィルムの作成、基材フィルム表面への印刷及び印刷層表面への接着剤層の形成を行った。次いで、実施例1において透明フィルムの材料として用いたポリエステル組成物と同じ材料を押出機からフィルム状に押出し、溶融状態で前記基材フィルムの接着剤層上に圧着して厚さ200μmの透明層を形成し、木目模様の化粧シートを得た。実施例1と同様にしてブロッキング性試験を行い、また、積層後の木目化粧シートについて、二次加工時における層間剥離の発生の有無を確認した。結果を表1に示す。
【0023】
比較例1
基材フィルムの印刷層上に接着剤層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして基材フィルムの印刷層上に直接透明層を形成し、実施例1と同様の試験を実施した。なお、剥離性試験については、110℃及び120℃の温度条件で実施した。結果を表1に示す。
【0024】
比較例2
基材フィルムの印刷層上に接着剤層を形成しなかったこと以外は、実施例2と同様にして基材フィルムの印刷層上に直接透明層を形成し、実施例2と同様の試験を実施した。結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】
本発明においては、複層の化粧シートが基材フィルム表面の印刷層と透明層の間に抗ブロッキング性の接着剤層を介在させた構成になっているので、基材フィルムと透明フィルム間の層間剥離を有効に防止することができ、また、印刷した基材フィルムを巻き取っているときにブロッキングが発生することもないという優れた効果を奏するものである。
Claims (6)
- テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、20〜35モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと65〜80モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とから構成された非晶質ポリエステルを主成分とする基材層と、
該基材層の表面に形成された印刷層と、
該印刷層の表面に形成された非晶質の線状飽和ポリエステルからなるホットメルト型接着剤層と、
該接着剤層の表面に形成された、テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、20〜35モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと65〜80モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とから構成された非晶質ポリエステルを主成分とする透明層とを有する化粧シートであって、
該非晶質線状飽和ポリエステルが、分子量15000〜20000、ガラス転移温度65〜70℃、軟化点160〜165℃である。 - 前記ホットメルト型接着剤層が少量の無機質粒子を含有する請求項1に記載の化粧シート。
- テレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、20〜35モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと65〜80モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とから構成された非晶質ポリエステルを主成分とする基材層の表面に印刷層を形成する印刷工程と、
該印刷層の表面に非晶質の線状飽和ポリエステルからなるホットメルト型接着剤層を形成する接着剤層形成工程と、
該接着剤層の表面にテレフタル酸からなるジカルボン酸成分と、20〜35モル%の1,4−シクロヘキサンジメタノールと65〜80モル%のエチレングリコールからなるジオール成分とから構成された非晶質ポリエステルを主成分とする透明層を形成する積層工程とを順に実施する化粧シートの製造方法であって、
該非晶質線状飽和ポリエステルが、分子量15000〜20000、ガラス転移温度65〜70℃、軟化点160〜165℃である。 - 前記印刷工程と前記接着剤層形成工程とをオンラインで実施する請求項3に記載の化粧シートの製造方法。
- 前記積層工程が熱ラミネート又は押出コーティングである請求項3又は4に記載の化粧シートの製造方法。
- 非晶質ポリエステルを主成分とする基材層と、
該基材層の表面に形成された印刷層と、
該印刷層の表面に形成された抗ブロッキング性ホットメルト型接着剤層と、
該接着剤層の表面に形成された、非晶質ポリエステルを主成分とする透明層とを有する化粧シートであって、
該抗ブロッキング性ホットメルト型接着剤が、次のブロッキング性試験の評価が○であることを特徴とする。
[ブロッキング性試験]
表面に印刷した基材フィルムから7cm×7cmの試験片を切り出し、印刷層を上にして5枚重ね、50℃のオーブン中に48時間入れた。この積層体をオーブンから取り出し、室温と同じ温度になるまで放置した後、試験片を1枚ずつ剥がして以下の基準で評価した。
○:スムーズに剥がれた。
△:剥がすのに少し抵抗はあるが、実用上問題なかった。
×:剥がれにくい、又は全く剥がれなかった。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003035217A JP4772275B2 (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | 化粧シートとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003035217A JP4772275B2 (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | 化粧シートとその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004243627A JP2004243627A (ja) | 2004-09-02 |
JP4772275B2 true JP4772275B2 (ja) | 2011-09-14 |
Family
ID=33020704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003035217A Expired - Lifetime JP4772275B2 (ja) | 2003-02-13 | 2003-02-13 | 化粧シートとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4772275B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008023882A (ja) * | 2006-07-24 | 2008-02-07 | Kimoto & Co Ltd | 表面に印刷層を有する熱可塑性樹脂成形品の製造方法 |
JP5102388B2 (ja) * | 2011-07-05 | 2012-12-19 | リケンテクノス株式会社 | 積層シート |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3188672B2 (ja) * | 1997-06-30 | 2001-07-16 | 東セロ株式会社 | 樹脂複合フィルム被覆木質化粧材およびその製造方法 |
EP1529808B1 (en) * | 1998-02-06 | 2007-10-24 | Riken Technos Corporation | Resin sheet |
JP4816833B2 (ja) * | 1999-04-20 | 2011-11-16 | 凸版印刷株式会社 | 化粧シート及び化粧シート付き基材 |
JP4329277B2 (ja) * | 2001-05-14 | 2009-09-09 | 凸版印刷株式会社 | 化粧シート |
-
2003
- 2003-02-13 JP JP2003035217A patent/JP4772275B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004243627A (ja) | 2004-09-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPWO2014065380A1 (ja) | 樹脂フィルム、および樹脂フィルム積層化粧板 | |
JP2001347565A (ja) | 成形用ポリエステルフィルムおよびこれを用いた成形部材 | |
JP2007290276A (ja) | 積層フィルム | |
JP4654084B2 (ja) | 金属板被覆用積層シート、および積層シート被覆金属板 | |
JP5517573B2 (ja) | 離型フィルム | |
JP3678063B2 (ja) | 化粧シートとその製造方法 | |
JP2003246916A (ja) | 柔軟性ポリエステル化粧シート用組成物及び柔軟性ポリエステル化粧シート | |
JP5198128B2 (ja) | 金属板被覆用積層シ−ト、および該積層シートで被覆した金属板 | |
JP4772275B2 (ja) | 化粧シートとその製造方法 | |
JP2004188708A (ja) | 転写箔用貼り合わせフィルム | |
JP2011152733A (ja) | 積層フィルムおよびそれを用いた成型用シート | |
JP4657234B2 (ja) | ウインドウのエンボス加工用ポリエステルフィルム及びその製造方法 | |
JP2913557B2 (ja) | ラミネートラベルおよびその製造方法 | |
JP4664111B2 (ja) | 意匠性積層シート、および意匠性積層シート被覆金属板 | |
JPWO2007105602A1 (ja) | ホットメルト接着シート、ディスプレー材、および、積層体の製造方法 | |
JP2012082267A (ja) | マスキングフィルム支持体 | |
JP4047652B2 (ja) | ポリエステル樹脂製化粧シート | |
JPH11100451A (ja) | 識別カード用シート | |
JP2006297917A (ja) | 積層化粧シート | |
KR100661807B1 (ko) | 엠보싱 가공용 다층 폴리에스테르 필름 | |
JP2007203464A (ja) | 積層化粧シート | |
JP2001270055A (ja) | 建材用ポリエステル系シート | |
JP2011245812A (ja) | 離型フィルム | |
JP5121665B2 (ja) | 樹脂被覆金属板用積層シ−ト、該積層シートの製造方法、および、意匠性積層シート被覆金属板、ユニットバス部材、建築内装材、および、鋼製家具部材 | |
JP2008254348A (ja) | 金属板被覆用積層シートおよび積層シート被覆金属板 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080425 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080509 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080708 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090828 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101108 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110516 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110601 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110620 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110622 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140701 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4772275 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |