JP4770219B2 - ポリエステル樹脂組成物およびそれから得られる成形体 - Google Patents
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Description
(a)下塗りすることなくアルミニウム膜を施した成形体表面の拡散反射率が2.0%以下である。
(b)0.45MPa荷重で測定した荷重たわみ温度が150℃以上である。
(c)下塗りすることなくアルミニウム膜を施した成形体を150℃にて10時間熱処理した後の、該成形体表面の拡散反射率が3.0%以下である。
アミン価=(A×f×0.2×56.108)/S
ただし、Aは滴定量、fは力価、Sは0.5g〜2.0gの間で精秤した資料の重量(g)である。
本発明で用いる無機化合物は従来公知であって、例えば、膨潤性雲母、スメクタイト、タルク、カオリン等のケイ酸塩、リン酸ジルコニウム等のリン酸塩、チタン酸カリウム等のチタン酸塩、タングステン酸ナトリウム等のタングステン酸塩、ウラン酸ナトリウム等のウラン酸塩、バナジン酸カリウム等のバナジン酸塩、モリブデン酸マグネシウム等のモリブデン酸塩、ニオブ酸カリウム等のニオブ酸塩、黒鉛層状化合物、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、酸化ケイ素や酸化チタン、アルミナ等の酸化物、炭酸カルシウムや炭酸バリウム等の炭酸塩化合物、硫酸カルシウムや硫酸バリウム等の硫酸塩化合物の他、硫化亜鉛、リン酸カルシウムが挙げられるが、これらに限定されない。他方、本発明においては、無機化合物ではないが、カーボンブラック、木粉等も用いることができる。これらは単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
上記の無機化合物の中では、入手の容易性、取扱い性等の点から、膨潤性雲母、スメクタイト、カオリン、タルク、マイカ、酸化チタン、酸化ケイ素、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛が好ましく、更に好ましくは、表面光沢や成形収縮の点から膨潤性雲母、スメクタイトなどの膨潤性層状ケイ酸塩が用いられ得る。
YnSiX4-n (1)
で表されるものである。一般式(1)中のnは0〜3の整数であり、Yは、置換基を有していても良い炭素数1〜25の炭化水素基である。
で表される単位を有するものが好ましい。
さらには、下記一般式(3):
(原料)
・ポリエステル樹脂A1:ポリブチレンテレフタレート樹脂(KOLON社製、KP210)
・ポリエステル樹脂A2:ポリエチレンテレフタレート樹脂(鐘紡合繊社製、EFG70)
・脂肪族ビスアミド系化合物B1:花王社製、カオーWAX EB−FF(アミン価=2.2mgKOH/g)
・脂肪族ビスアミド系化合物B2:製造例1で得られたもの
・脂肪族ビスアミド系化合物B3:製造例2で得られたもの
・比較添加剤C1:製造例3で得られたもの
・比較添加剤C2:製造例4で得られたもの
・無機化合物D1:カオリン(エンゲルハード社のASP170)
・無機化合物D2:タルク(IMI FABI製、HTPultra 5C)
・無機化合物D3:製造例5で得られた表面処理した膨潤性雲母
・無機化合物D4:製造例6で得られた表面処理したモンモリロナイト
エチレンジアミンとステアリン酸を反応させてエチレンビスステアリンアミドを合成した。得られたエチレンビスステアリン酸アミドとステアリルグリシジルエーテルと反応させた。得られた化合物のアミン価は1.2mgKOH/gであった。
ヘキサメチレンジアミンとステアリン酸を反応させてヘキサメチレンビスステアリルアミドを合成した。得られたヘキサメチレンビスステアリルアミドとステアリルグリシジルエーテルと反応させた。>得られた化合物のアミン価は3.8mgKOH/gであった。
エチレンジアミンとステアリン酸を反応させてエチレンビスステアリルアミドを合成した。得られたもののアミン価は6.6mgKOH/gであった。
ヘキサメチレンジアミンとステアリン酸を反応させてヘキサメチレンビスステアリルアミドを合成した。得られたもののアミン価は9.4mgKOH/gであった。
湿式混合機を用い、純水100重量部に対し、膨潤性フッ素雲母(コープケミカル社製、ソマシフME100)8部を混合した。ついで、ポリエーテル化合物(東邦化学社製、ビスオール)1.3部を添加して15〜30分間混合を続けることによって処理した。その後、乾燥して粉体化して、ポリエーテル処理した膨潤性雲母を得た。
湿式混合機を用い、純水100重量部に対し、モンモリロナイト(クニミネ社製、クニピアF)5部を混合した。ついで、シラン化合物(日本ユニカー社製、A1120)1部を添加して15〜30分間混合を続けることによって処理した。その後、乾燥して粉体化して、シラン処理したモンモリロナイトを得た。
得られたポリエステル樹脂組成物に対し、直径約70mm、深さ約80mm、厚み約2.5mmおよび抜き勾配3度の円筒形であり、表面が14000番の研磨剤を用い研磨し鏡面仕上げした金型を用いて、射出成形(樹脂温度設定270℃および金型温度設定80℃)を行った。離型性評価は、金型温度80℃で離型できる回数により評価した。離型できる回数が多いほど優れている。
得られたポリエステル樹脂組成物を用い、射出成形(樹脂温度設定270℃および金型温度設定80℃)した。得られた測定用サンプルを、ASTM D−648に従い、0.45MPa荷重の条件にて荷重たわみ温度を測定した。なお、荷重たわみ温度は、値が高いほど好ましい。
表面外観は、アルミニウムを製膜した成形品表面の拡散反射率で評価した。得られたポリエステル樹脂組成物を用い、14000番の研磨剤を用い研磨し鏡面仕上げした金型を用い、射出成形(樹脂温度設定270℃および金型温度設定80℃)により、平板状試験片(約80mm×約50mm×約2mm厚)を成形した。前記試験片表面上にアルミニウムを厚み約800Åとなるよう製膜した。
アルミを製膜した直後の試験片表面の拡散反射率を、ミラー反射率計(東京電色(株)製、TR−1100AD)を用いて測定した。なお、拡散反射率は、値が小さいほど好ましい。
表面光沢の耐熱性は、上記アルミニウムを製膜した試験片を熱処理(160℃×50時間)した後の、試験片表面の拡散反射率を測定することにより、評価した。表面光沢の耐熱性は、熱処理後でも拡散反射率が小さいほど優れている。
ポリエステル樹脂およびアミン価の低い脂肪族ビスアミド系化合物を表1に示した組成比にてブレンドした後、二軸押出機(日本製鋼(株)製、TEX44)を用い、樹脂温度設定220〜250℃で溶融混練することによりポリエステル樹脂組成物を得、各種物性を評価した。結果を表1に示す。
アミン価の低い脂肪族ビスアミド系化合物の代わりに比較添加剤を用いた以外は、実施例1と同様の方法でポリエステル樹脂組成物を得、各種物性を評価した。結果を表1に示す。
ポリエステル樹脂、アミン価の低い脂肪族ビスアミド系化合物および無機化合物を表2に示した組成比にてブレンドした後、二軸押出機(日本製鋼(株)製、TEX44)を用い、樹脂温度設定約220〜250℃で溶融混練することによりポリエステル樹脂組成物を得、各種物性を評価した。結果を表2に示す。
アミン価の低い脂肪族ビスアミド系化合物の代わりに比較添加剤を用いた以外は実施例8、10、12または14と同様の方法でポリエステル樹脂組成物を得、各種物性を評価した。結果を表2に示す。
Claims (3)
- ポリエステル樹脂、アミン価が5mgKOH/g以下の脂肪酸ビスアミド系化合物およびポリエーテル化合物により表面処理された膨潤性層状ケイ酸塩を含有するポリエステル樹脂組成物からなり、6000番以上の研磨剤を用いて鏡面仕上げされた金型を用いた射出成形体であって、下記(a)、(b)および(c)の条件を満たすことを特徴とする、ポリエステル樹脂射出成形体。
(a)下塗りすることなくアルミニウム膜を施した成形体表面の拡散反射率が2.0%以下である。
(b)0.45MPa荷重で測定した荷重たわみ温度が150℃以上である。
(c)下塗りすることなくアルミニウム膜を施した成形体を150℃にて10時間熱処理した後の、該成形体表面の拡散反射率が3.0%以下である。 - ポリエステル樹脂がポリアルキレンテレフタレート樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載のポリエステル樹脂射出成形体。
- 前記射出成形した成形体の表面に下塗りなしでアルミニウム膜を施してなる請求項1または2に記載のポリエステル樹脂射出成形体。
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