JP4768329B2

JP4768329B2 - 紙葉類処理装置

Info

Publication number: JP4768329B2
Application number: JP2005178064A
Authority: JP
Inventors: 暁宏由井
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 2005-06-17
Filing date: 2005-06-17
Publication date: 2011-09-07
Anticipated expiration: 2025-06-17
Also published as: US20070000819A1; EP1733986A1; JP2006350818A; CN100552728C; ATE437831T1; US8807347B2; EP1733986B1; CN1881260A; DE602006008069D1

Description

本発明は、例えば、紙幣をその金種や正損、また、損券の破損及び汚れの種類、さらに破損及び汚れのレベルに基づいて複数の集積部に区分集積する紙葉類処理装置に関する。

この種の紙葉類処理装置には、取込部に券種、表裏、正券、損券が混合された状態の紙葉類（以下、券という）をセットし、この取込部から取り込まれる券の券種、表裏、真偽、正損等を判別部にて判別し、その判別結果に基づいて自動的に複数の集積庫にその券種、表裏などを揃えて区分集積するものがある。

ところで、従来においては、判別部で正券と損券と判別された以外の券は、全てリジェクト用の集積庫（以下、リジェクト庫という）に集積される。

リジェクト庫に集積される券には、テープ貼り、角折れ、切れ、穴、しわなどが付いた破損券、また、しみ、全体の汚れ、落書きなどが付いた汚れ券、また、取込、搬送性能に起因してスキューした券、さらに、複数枚取込された券、また、偽券等があり、これら券は全て混合した状態で集積される。

リジェクト庫が満杯になると、オペレータは手でリジェクト券を抜き取り、その中からスキュー、複数枚取り込み等によりリジェクトされた券（外観上は破損、汚れがなく、本来は正券として扱われるべき券）などを抜き出して、取込部に再度セットして、再処理する。

しかしながら、従来において、券質が劣悪な場合には、損券であっても大半の券がリジェクト庫に搬送されてすぐに満杯になり、リジェクト庫からの券の抜き出し処理が間に合わないことがあり、この場合には、紙葉類処理機の取り込みが停止して処理効率が低下する等の問題がある。

また、券質が劣悪な場合には、取込、搬送性能による券のスキュー、複数枚取込によるリジェクトも多い。本来、このような券は正券として集積庫に区分されるべきものであるが、リジェクト庫に集積されてしまい、劣悪券と合わせてリジェクト庫がすぐに満杯になり、処理効率が落ちる。スキューや複数枚取込された券は再度、取込部にセットすることにより正券として処理されるが、損券や偽券などと一緒にリジェクト庫に集積された状態ではオペレータが手処理で区分するため、手間がかかり、処理効率が非常に悪い。

一方、紙葉類処理機の判別部は、損券として判断する角折れ、切れ、穴、汚れ、テープ貼りの基準を予め製品独自に、あるいはオペレータの設定により定められているが、実際に損券として中央銀行に返却して廃棄する券と、再度、市中に流通させる券の区別は顧客がリジェクトされた券を手作業で確認して区分していることが多い。

リジェクト庫には正券として処理されるべき券、及び偽券などに加えて、角折れ、切れ、穴、汚れ、テープ貼り等の様々な種類、程度の損券が含まれており、手作業による区分は非常に手間が掛かる。

本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、リジェクト庫が満杯になる頻度を低下させるとともに、損券をその種類とレベルに応じて自動的に仕分けることができるようにした紙葉類処理装置を提供することを目的とする。

上記課題を解決するため、請求項１記載の発明は、紙葉類をセットするセット部と、このセット部にセットされた紙葉類を取り込む取込手段と、この取込手段により取り込まれた紙葉類を搬送する搬送手段と、この搬送手段によって搬送される紙葉類が損券であるか否かを判別するとともに、損券と判別された紙葉類の破損及び汚れの種類、さらに破損及び汚れのレベルを判別する判別手段と、この判別手段により判別された紙葉類の破損及び汚れの種類、さらに破損及び汚れのレベルに応じて区分集積する複数の集積部とを具備することを特徴とする。

本発明によれば、リジェクト庫が満杯になる頻度を低下させるとともに、損券をその種類とレベルに応じて自動的に仕分けることができ、処理効率を向上できる。

以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して詳細に説明する。
図１は、本発明の一実施の形態である紙葉類処理装置としての紙幣処理機を示す概略的構成図である。

図中１は装置本体で、この装置本体１の一側部には、紙葉類としての紙幣（以下、券という）Ｐを積層状態でセットするセット部１ａが設けられている。このセット部１ａにセットされた券Ｐは、取込手段としての取込部２によって取り込まれるようになっている。取込部２には取込ローラ４が設けられ、この取込ローラ４の券取込方向には送りローラ６及びこの送りローラ６の上部側に転接する分離ローラ７が配設されている。

送りローラ６により送り出される券Ｐは搬送手段としての搬送路９に沿って搬送される。搬送路９中には第１の検知部（光学系検知部、厚さ検知部、磁気検知部）１１、振分ゲート１２、第２の検知部（ＣＣＤ光学系検知部）１３ａ、１３ｂ、及び第１乃至第６の振り分けゲート１４〜１９が配設されている。

第１の検知部（光学系検知部、厚さ検知部、磁気検知部）１１は、券の形状、内容などを光学的、磁気的に検知するとともに、厚さなどを検知するものである。第２の検知部１３ａ、１３ｂは分解能が高く、被写界深度の深いＣＣＤ光学系を有して構成され、券を高精度で検出する。

第１乃至第６の区分ゲート１４〜１９は券を第１乃至第６の分岐路２１〜２６に選択的に案内するものである。

第１乃至第６の分岐路２１〜２６の券排出側には集積部としての第１乃至第６の集積庫部（第１の集積部）２８〜３３が配設されている。

一方、搬送路９の搬出側には、偽券を集積する偽券用の集積庫３５が設けられ、また、上記した振分ゲート１２には返却路３７を介してリジェクト庫（第２の集積庫）３９が設けられている。リジェクト庫３９はスキューや複数枚重ね取りされてリジェクトされる券を集積するものである。

図２は上記した振分ゲート１２、第１乃至第６の振分ゲート１４〜１９の駆動制御系を示すブロック図である。

上記した第１及び第２の検知部１１，１３ａ，１３ｂは検知信号を送信する送信回路を介して判別手段としての判別部４１に接続され、この判別部４１には判別結果を送信する送信回路を介して制御部４２が接続されている。制御部４２には、制御回路を介して振分ゲート１２、第１乃至第６の振分ゲート１４〜１９が接続されている。また、制御部４２には操作部４４が送信回路を介して接続されている。

判別部４１は第１の検知部１１の検知情報に基づいて券の真偽を判別するとともに、スキュー或いは複数枚取込みされたものであるか否かを判別し、また、第２の検知部１３ａ，１３ｂの検知情報に基づいて正損を判別するとともに、損券の破損及び汚れの種類、さらにレベルを判別するようになっている。

損券の破損の種類には、図４に示すように、テープが貼られた券、角折れた券，端面がめくれた券、破れた券、穴があいた券、しわが付いた券などがある。

損券の汚れの種類には、図５に示すように、落書きされた券、全体汚れの券、部分汚れ・シミ付き券などがある。

破損のレベルは、例えば、角折れ券、破れ券の場合には、その角折れ、破れの大きさ、穴あき券の場合には、その穴径の大きさなどである。

汚れのレベルは、落書きされた券の場合には、落書きの大きさで、全体汚れの場合には、その汚れ度合い、部分汚れ・シミ付き券の場合には、その径寸法の大きさなどである。

次に、上記した紙幣処理装置の処理動作を図３のフローチャートを参照して説明する。

まず、操作部（またはＰＣ）４４で取扱モード、例えば、正損区分を設定し、各集積庫２８〜３３に区分する券の割り当てを設定する（ステップＳ１）。割り当ては、例えば、第１乃至第３の集積庫２８〜３０が正券用、第４乃至第６の集積庫３１〜３３が損券用とされる。第４集積庫３１には、テープが貼られた券、第５の集積庫３２には穴があいた券、第６の集積庫３３には落書きされた券が集積されるように設定される。

この設定後、取込部４の取込ローラ４が回転されて券Ｐが取り込まれ（ステップＳ２）、この券は送りローラ６と分離ローラ７とにより一枚ずつ分離されて送り出される。この送り出された券は搬送路９に沿って搬送され、まず、第１の検知部１１でその形状、内容などが光学的、磁気的に検知されるとともに、厚さなどが検知される（ステップＳ３）。

この検知情報に基づいて判別部４１で、券の真偽などが判別されるとともに、スキュー或いは複数枚取込みされたものであるか否かが判別される。スキュー或いは複数枚取込みされたと判別された券は、振分ゲート１２の動作により（ステップＳ４）、返却路３７に振り分けられ、この返却路３７を介してリジェクト庫３９に返却される（ステップＳ５）。

スキュー或いは複数枚取込みでないと判別された券は、振分ゲート１２により振り分けられることなく第２の検知部１３ａ、１３ｂに送られて光学的に検知され（ステップＳ６）、その検知情報に基づいて正損が判別されるとともに、損券の種類、レベルが判別される。

正券と判別された券は、その券種毎に第１乃至第３の振替ゲート１４〜１６が動作して（ステップＳ７，Ｓ９、Ｓ１１）、第１乃至第３の集積庫２８〜３０に区分集積される（ステップＳ８，Ｓ１０、Ｓ１２）。

テープが貼られた券と判別された券は、第４の振替ゲート１７が動作し（ステップＳ１３）、第４の集積庫３１に区分集積される（ステップＳ１４）。穴があいた券と判別された券は、第５の振替ゲート１８が動作し（ステップＳ１５）、第５の集積庫３２に区分集積される（ステップＳ１６）。落書きされた券と判別された券は、第６の振替ゲート１９が動作し（ステップＳ１７）、第６の集積庫３３に区分集積される（ステップＳ１８）。

また、偽券と判別された場合には、第１乃至第６の振分ゲート１４〜１９は動作することなく、券は搬送路９の搬出端から排出されてそのまま偽券用の集積庫３５に集積される（ステップＳ１９）。

なお、上記した実施の形態では、第１乃至第３の集積庫２８〜３０を正券用、第４乃至第６の集積庫３１〜３３を損券用に設定し、第４集積庫３１には、テープが貼られた券、第５の集積庫３２には穴があいた券、第６の集積庫３３には落書きされた券が集積されるように設定したが、これに限られることなく、第１乃至第６の集積庫２８〜３３の全てを損券用に設定し、例えば、図６（ａ）に示すように、第１の集積庫２８にはテープ貼り券、第２の集積庫２９には角折れ券、第３の集積庫３０には端面めくれ券、第４の集積庫３１には破れ券及び穴あき券、第５の集積庫３２にはしわ付き券、第６の集積庫３３には落書きされた券、全体汚れの券、及び部分汚れ・シミ付き券をそれぞれ集積するようにしてもよい。

また、図６（ｂ）に示すように、第１の集積庫２８には部分汚れ・シミ付き券、第２の集積庫２９には全体汚れの券、第３の集積庫３０には落書きされた券、第４の集積庫３１にはしわ付き券、第５の集積庫３２には、テープ貼り券、破れ券、及び穴あき券、第６の集積庫３３には角折れ券、及び端面めくれ券などをそれぞれ集積するようにしてもよい。

また、図７（ａ）に示すように、損券をその破損レベルに応じて区分集積するようにしてもよい。即ち、第１の集積庫２８には角折れの長さが３ｍｍ未満の角折れ券、第２の集積庫２９には角折れの長さが３〜１０ｍｍの角折れ券、第３の集積庫３０には角折れの長さが１０ｍｍ以上の角折れ券を区分集積し、第４の集積庫３１にはめくれ長さが３ｍｍ未満の端面めくれ券、第５の集積庫３２にはめくれ長さが３ｍｍ以上の端面めくれ券を集積し、第６の集積庫３３にはテープ貼り券、破れ券、穴あき券、しわ付き券、落書き券、全体汚れ券、及び部分汚れ・シミ付き券を集積する。

また、図７（ｂ）に示すように、損券をその汚れレベルに応じて区分集積するようにしてもよい。即ち、第１の集積庫２８には落書きの大きさが３ｍｍ未満の落書き券、第２の集積庫２９には落書きの大きさが３〜１０未満の落書き券、第３の集積庫３０には落書きの大きさが１０ｍｍ以上の落書き券をそれぞれ区分集積し、第４の集積庫３１には汚れシミ径が２ｍｍ未満の部分汚れ・シミ付き券、第５の集積庫３２には汚れシミ径が２ｍｍ以上の部分汚れ・シミ付き券を集積し、第６の集積庫３３にはテープが貼られた券、角折れ券、端面めくれ券、破れ券、穴あき券、しわ付き券、及び全体汚れ券を集積する。

また、図７（ｃ）に示すように、第１の集積庫２８には落書きの大きさが３ｍｍ未満の落書き券、第２の集積庫２９には汚れシミ径が２ｍｍ未満の部分汚れ・シミ付き券、第３の集積庫３０には低レベル汚れの全体汚れ券、第４の集積庫３１には中レベル汚れの全体汚れ券、第５の集積庫３２には落書きの大きさが３ｍｍ以上の落書き券、高レベル汚れの全体汚れ券、汚れシミ径が２ｍｍ以上の部分汚れ・シミ付き券、第６の集積庫３３にはテープが貼られた券、角折れ券、端面めくれ券、破れ券、穴あき券、しわ付き券を集積する。

また、図８（ａ）に示すように、第１の集積庫２８には角折れの長さが３ｍｍ以下の角折れ券、めくれ長さが３ｍｍ以下の端面めくれ券を集積し、第２の集積庫２９には角折れの長さが５ｍｍ以上の角折れ券、めくれ長さが１０ｍｍ以上の端面めくれ券を集積し、第３の集積庫３０には落書きの大きさが５ｍｍ以下の落書き券、第４の集積庫３１には汚れシミ径が３ｍｍ以下の部分汚れ・シミ付き券、第５の集積庫３２には低レベル汚れの全体汚れ券、第６の集積庫３３にはテープが貼られた券、破れ券、穴あき券、しわ付き券、高レベル汚れの全体汚れ券を集積する。

また、図８（ｂ）に示すように、第１の集積庫２８には角折れ券、端面めくれ券を集積し、第２の集積庫２９には破れ大きさが３ｍｍ未満の破れ券、穴径が２ｍｍ未満の穴あき券を集積し、第３の集積庫３０にはテープ貼り券、破れ大きさが３ｍｍ以上の券、穴径が２ｍｍ以上の穴あき券を集積し、第４の集積庫３１には落書きの大きさが３ｍｍ未満の落書き券、汚れシミ径が２ｍｍ未満の部分汚れ・シミ付き券、第５の集積庫３２には落書きの大きさが３ｍｍ以上の落書き券、汚れシミ径が２ｍｍ以上の部分汚れ・シミ付き券、第６の集積庫３３には、しわ付き券、高レベル汚れの全体汚れ券を集積する。

上記したように、この実施の形態によれば、損券の破損の種類（テープ貼り、角折れ、切れ、端面めくれ、破れ、穴あき、しわ）、また、汚れの種類（落書き、全体的な汚れ、部分的汚れ・シミなど）を判別し、その判別結果に基づいて複数個の集積庫に損券を区分集積するため、劣悪な券を多く扱う場合でも、そのリジェクト庫３９が満杯になる頻度が大幅に低下し、機械の稼動率が向上する。

また、損券をその破損及び汚れのレベル（程度）により複数の集積庫に区分集積するため、損券として中央銀行に返却する券と、角折れ、端面捲れ等、オペレータが手で修正することにより、市中に再流通させることができる券、微小な破損、汚れはあるが、軽微で市中に再流通させることが可能な券、市中に再流通させる正券、またはＡＴＭ、自販機等にセットする非常にきれいな正券に分類する作業を大幅に効率化できるとともに、オペレータの主観により判断されることもあった損券の区分の基準を定量的に明確化して区分精度を向上できる。

さらに、正券の券種区分と、損券の破損と汚れの種類と程度（レベル）による区分を1回の処理で行うことができ、処理効率を向上することができる。

また、取込、搬送性能によりスキュー、複数枚取り込みされてリジェクトされた本来は正券として取り扱われるべき券を他のリジェクト券と区分して集積するため、オペレータが本来正券とされるべき券とリジェクト券とを仕分けする作業が不要になり、手間取ることがない。

なお、本発明は、上記実施の形態に限られることなく、その要旨の範囲内で種々変形実施可能なことは勿論である。

本発明の一実施の形態である紙葉類処理装置を全体的に示す構成図。同紙葉類処理装置の振分ゲートの駆動制御系を示すブロック図。同紙葉類処理装置の券振分動作を示すフローチャート図。同紙葉類処理装置で判別される損券の破損の種類を示す図。同紙葉類処理装置で判別される損券の汚れの種類を示す図。損券の他の区分集積例を示す図。損券の他の区分集積例を示す図。損券の他の区分集積例を示す図。

符号の説明

Ｐ…券（紙葉類）、１ａ…セット部、２…取込部（取込手段）、９…搬送路（搬送手段）、２８〜３３…第１の集積部（集積手段）、３９…リジェクト庫（第２の集積部／集積部）、４１…判別部（判別手段）。

Claims

紙葉類をセットするセット部と、
このセット部にセットされた紙葉類を取り込む取込手段と、
この取込手段により取り込まれた紙葉類を搬送する搬送手段と、
この搬送手段によって搬送される紙葉類が損券であるか否かを判別するとともに、損券と判別された紙葉類の破損及び汚れの種類、さらに破損及び汚れのレベルを判別する判別手段と、
この判別手段により判別された紙葉類の破損及び汚れの種類、さらに破損及び汚れのレベルに応じて区分集積する複数の集積部と
を具備することを特徴とする紙葉類処理装置。
前記紙葉類の破損の種類は、テープ貼り、角折れ，端面めくれ、破れ、穴あき、しわ等であることを特徴とする請求項１記載の紙葉類処理装置。
前記紙葉類の汚れの種類は、落書き、全体汚れ、部分汚れ・シミ等であることを特徴とする請求項１記載の紙葉類処理装置。
前記紙葉類の破損のレベルは、角折れの長さ、端面めくれの長さ、破れの長さ、穴あきの大きさ等であることを特徴とする請求項１記載の紙葉類処理装置。
前記紙葉類の汚れのレベルは、落書きの大きさ、全体汚れの程度、部分汚れ・シミ径の大きさ等であることを特徴とする請求項１記載の紙葉類処理装置。