JP2007087219A - 紙葉類処理装置及び正損判別レベル設定方法 - Google Patents

紙葉類処理装置及び正損判別レベル設定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007087219A
JP2007087219A JP2005276733A JP2005276733A JP2007087219A JP 2007087219 A JP2007087219 A JP 2007087219A JP 2005276733 A JP2005276733 A JP 2005276733A JP 2005276733 A JP2005276733 A JP 2005276733A JP 2007087219 A JP2007087219 A JP 2007087219A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damage
level
paper sheet
ratio
loss
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005276733A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Niifuku
隆士 新福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2005276733A priority Critical patent/JP2007087219A/ja
Publication of JP2007087219A publication Critical patent/JP2007087219A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 設定された紙葉類の正損比率に基づいて正損判別レベルを設定することにより、正損区分処理される紙葉類の正損比率の変動を抑えることができる紙葉類処理装置及び正損判別レベル設定方法を提供する。
【解決手段】 ファーストイン、ファーストアウト方式を用いたリングバッファを設け、このリングバッファに、紙葉類の正損レベルを所定枚数n(例えば1500枚)分格納する。このリングバッファは券種(32券種)分用意される。なお、必要に応じて券種毎に搬送方向毎の正損レベルを設ける場合もある。このようにして格納された正損レベルを元に正損分布(オリジナルGrf1)を作成する。次に、この正損分布に対して設定された正損比率Urに対して正損判別レベルLを算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、紙幣などの紙葉類の正損を判別して区分処理する紙葉類処理装置、及びこの紙葉類処理装置の正損判別レベル設定方法に関する。
従来、紙幣などの紙葉類を処理する紙葉類処理装置には、正券(最流通可能な紙葉類)と損券(最流通不可能な紙葉類)とを区分するための正損判別レベルが設定されている。この正損判別レベルは、例えば、10段階設けられており、紙葉類処理装置の操作表示部から操作員が設定できるようになっている。(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3263112号公報 (第2頁、図1)
しかしながら、例えば、処理される紙葉類に綺麗な紙葉類が多いと正券比率が高くなり、汚れた紙葉類が多いと損券比率が高くなる。通常、損券は再流通不可能な紙葉類であるため、紙葉類の発行元で廃棄処分になる。そのため、損券比率が高くなると再発行費用が発生するなど正損比率が変動することによる課題が指摘されていた。また、この課題を解決するために、操作員が処理する紙葉類の全体の質をマクロで判断して上記正損判別レベルを変えながら紙葉類処理装置を稼動し、正損比率が大きく変動しないようにするなど正損判別レベル設定を人手による判断にゆだねざるを得ないという課題が指摘されていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、設定された紙葉類の正損比率に基づいて正損判別レベルを設定することにより、正損区分処理される紙葉類の正損比率の変動を抑えることのできる正損判別レベル設定方法及びこの正損判別レベル設定方法を用いた紙葉類処理装置を提供する。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の紙葉類処理装置は、搬送される紙葉類を設定された正損比率によって正損判別する紙葉類処理装置であって、前記紙葉類の正損レベルを検知する正損レベル検知手段と、前記正損レベル検知手段で検知された正損レベルを所定枚数分記憶する正損レベル記憶手段と、この正損レベル記憶手段に記憶された正損レベルを更新する更新手段と、前記正損比率を設定する操作表示手段と、この操作表示手段によって設定された正損比率に基づいて前記更新手段によって更新された正損レベルから正損判別レベルを算出する正損判別レベル算出手段と、この操作表示手段によって設定された前記正損比率に基づいて前記紙葉類の正損レベルを判別する正損判別手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項5記載の正損比率設定方法は、搬送される紙葉類を設定された正損比率によって正損判別する紙葉類処理装置の正損判別レベル設定方法であって、前記紙葉類の正損レベルを検知する第1の工程と、この第1の工程によって検知された正損レベルを所定枚数分記憶する第2の工程と、この正損レベル記憶手段に記憶された正損レベルを更新する第3の工程と、前記正損比率が設定されたとき、この設定された正損比率に基づいて前記第3の工程によって更新された正損レベルから正損判別レベルを算出する第4の工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、設定された紙葉類の正損比率に基づいて正損判別レベルを設定することができるので、正損区分処理される紙葉類の正損比率の変動を抑えることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明の実施例による正損判別レベル設定方法を備えた紙葉類処理装置の概略断面図である。紙葉類処理装置は、紙葉類処理部1及び操作部550で構成されている。
操作部550に接続された操作表示部552から操作員の操作によって、入金業務、整理業務などの取引方法の設定、処理した紙葉類Pを収納する収納庫(以下、カセットと称する。)を設定するカセットアサイン、及び紙葉類Pの正損比率設定などが行われる。この設定の後、供給部10に供給された複数券種の紙葉類Pが一定の間隔で1枚ずつ取り出されて搬送され、上記カセットアサインによって設定されたカセット(57D〜62D)に収納、又は施封される。
また、設定した業務の取引終了時には、各業務終了に伴う取引の区切り処理が行われる。さらに、1日の業務終了などの単位で取引計数を集計し、上位PC(図示しない)に取引結果を通知するバランス処理が行われる。この上位PC6には、例えば、本実施例の紙葉類処理装置が複数台接続され、各紙葉類処理装置の稼動状況の把握や、各紙葉類処理装置からの処理結果の集計を行う。
入金業務とは、予め合計金額のわかっている複数券種の紙葉類Pを、紙葉類処理装置を用いて、券種毎、搬送方向毎、正損毎に区分し、紙葉類処理装置で計数した金額が正しいことを確認し、システム(上位PC)に登録する業務である。なお、この業務によって処理された紙葉類Pは、上述した集積装置57〜62の各カセット57D〜62Dに集積され、又は施封部4で施封される。
整理業務とは、入金業務においてシステム(上位PC)に計数を登録しない業務である。取引した券種を計数することが目的ではなく、一度入金業務などで計数を行った券種をさらに詳細に(例えば、表裏及び正損毎に)集積装置57〜62の各カセット57D〜62Dに集積したり、施封を行ったりするために使用する。
カセットアサインとは、集積装置57〜62の各カセット57D〜62Dに収納する券種、及び施封部で施封する券種を設定することである。
正損比率設定とは、再流通可能な正券と再流通不可能な損券に区分する閾値である正損判別レベルを設定することである。詳細は後述するが、正損判別レベルの値が大きくなるほど損券と判別される比率(以下、正損比率と称する。)が大きくなる。
取引の区切り処理とは、各取引終了後、例えば操作表示部552に設けられた完了ボタン(図示しない)が押下されたとき、上記集積装置57〜62に集積された紙葉類を各カセット57D〜62Dに収納する処理のことで、紙葉類が収納された各カセットは、操作員によって空のカセットと交換される。
ここで、紙葉類Pが搬送されるときの搬送方向について説明する。紙葉類Pは、表(Face:表を上にした状態)、裏(Back:裏を上にした状態)、正(Foward:紙葉類の表もしくは裏の印刷が正立した状態)、逆(Reverse:紙葉類の表もしくは裏の印刷が倒立した状態)の4種類あり、これらを組み合わせた表正FF、表逆FR、裏正BF、裏逆BRからなる4種類の搬送方向が形成される。
紙葉類処理部1は、紙葉類Pを供給する供給部10と、この供給部10から供給された紙葉類Pを1枚ずつ取り出す紙葉類取出部200と、この紙葉類取出部200によって取り出された紙葉類Pを搬送する搬送路16とを有している。また、この搬送路16によって搬送される紙葉類Pの搬送スキュー、搬送位置ずれ(搬送スライド)を補正する搬送補正部210が配置されている。さらに、この搬送補正部210によって搬送補正された紙葉類Pを1枚ずつ判別する紙葉類判別部19、が搬送路16に沿って配置されている。この紙葉類判別部19による紙葉類の判別結果は、紙葉類処理装置を制御する主制御部500に送信される。主制御部500は、受信した判別結果に基づいて、後述する搬送制御部、施封制御部400を制御する。搬送制御部は、紙葉類の搬送を制御するもので、分岐ゲートG1、G2、・・・G8、及び搬送方向を揃えるために反転する反転処理部を制御する。このようにして搬送方向の揃えられた紙葉類Pは操作表示部552によって、区分方法が設定されると、この設定に基づいて施封する施封部4で施封され、又は券種毎に集積する集積部50で集積される。
さらに、紙葉類処理部1はインターフェース501を介して操作部550に接続されている。以下、紙葉類処理部1の構成を紙葉類Pの供給部10から順に説明する。
上記供給部10は、4種類の搬送方向が混在する紙葉類Pを当接して整位するステージ11と、このステージ11に対して鉛直方向に立設したバックアッププレート12とで構成されている。また、このバックアッププレート12は、バネ13の付勢力によってステージ11に沿って左側に移動可能になっている。このようにして供給された紙葉類Pは、バックアッププレート12によりピックアップローラ5側に圧接される。この状態において、紙葉類Pは、取り出しローラ30が回転することにより一定間隔を有して1枚ずつ取り出されて搬送路16に繰り出される。
搬送補正部210は、搬送ローラ211の搬送方向下流に近接して設置されて紙葉類Pを検知するタイミングセンサSC1と、搬送ローラ213、214及び図示しない搬送ガイドで構成される。
分岐ゲートG1は、例えば、リジェクト券と、処理券とに振り分けるゲートである。リジェクト券とは、紙葉類判別部19の紙葉類判別部で紙葉類Pを判別した結果、紙葉類Pが偽券、又は折れ、破れ、スキューなどにより判別のできない「判別不能券」と判別された紙葉類をいう。この判別結果を搬送制御部が受信すると、分岐ゲートG1を右側(時計方向)に回動することにより、当該リジェクト券をリジェクト集積部80に集積する。
また、処理券とは、紙葉類判別部19で判別された紙葉類Pが真券で正券、又は真券で損券をいう。搬送制御部は、その判別結果を受信すると、分岐ゲートG1を左側(反時計方向)に回動して、当該紙葉類を区分処理する。
反転処理部は、スイッチバック反転部(図示しない)及び表裏反転部9で構成され、取り揃える方向により上記スイッチバック反転部及び表裏反転部9の一方、若しくは両方が使用される。
分岐ゲートG2は、表裏反転分岐ゲートである。紙葉類判別部19で判別された紙葉類Pの搬送方向の判別結果に基づき、表裏反転を必要とする場合に右側(時計方向)に回動し、紙葉類Pを図示矢印A6で示す表裏反転部9を通過させる。また、表裏反転を必要としない場合、分岐ゲートG2を、左側に回動し、紙葉類Pを図示矢印A4で示す方向に搬送させる。
表裏反転部9は、紙葉類判別部19で判別された結果に基づき、紙葉類Pの搬送方向の表裏を反転する。例えば搬送方向が裏正(BF)の場合、表裏反転部9によって表正FFになる。
分岐ゲートG3は、搬送される紙葉類Pを搬送路16から施封部4、又は集積部50に分岐する分岐ゲートである。搬送される紙葉類Pが主制御部500によって施封するように指定された券種の場合、搬送制御部は、分岐ゲートG3を右側(時計方向)に回動し、紙葉類Pを施封部4が設けられている図示矢印A40の方向に搬送する。また、それ以外の券種の紙葉類Pは、分岐ゲートG3から分岐ゲートG4〜G8を経由して集積装置57〜62に集積するように振り分けられる。
施封部4及び集積部50には、紙葉類Pが搬送される搬送路から分離するために搬送路の終端に紙葉類Pを集積する集積装置として羽根車集積装置が設けられている。
この羽根車集積装置は、例えば、集積装置57の場合、羽根車57A、一時集積庫57B、シャッター57C、カセット57D、及び集積を補佐するプッシャ(図示しない)などの装置で構成される。
羽根車57Aは、複数の羽根が回転軸の周辺に組み込まれており、搬送されてきた紙葉類Pを羽根と羽根の間で受け取れるように紙葉類Pの搬送に同期して回転している。この羽根車を使用することによって、高速に搬送される紙葉類Pの運動エネルギーを吸収しながら、かつ、紙葉類Pを整位しながら一時集積庫57Bに集積する。
一時集積庫57Bは、集積装置57で使用される一時集積庫57Bと、施封部4の一時集積庫42Bとでは以降で処理する目的が異なるために形態が異なっている。
集積装置57で使用される一時集積庫57Bには、シャッター57Cが備えられており、このシャッター57Cの上に紙葉類Pが集積される。そして、このシャッター57Cに集積された紙葉類Pは、例えば満杯になったとき、又は業務終了指示(図示しない)などがあると、シャッター57Cが開き、シャッター57C下部に設けられたカセット57Dに設けられたバックアッププレート(図示しない)の上に落下する。落下した紙葉類Pは、プッシャーによってカセット57Dに押し込まれる。従って、押し込まれる紙葉類の枚数が増えるとバックアッププレートは下側に移動する。以上の動作は、集積装置57〜62で共通である。
施封部4は、第1集積部42、第2集積部43、搬送部、紙帯部46、帯送り部47、帯巻き部48で構成される。本実施例では、施封部4が、上記第1集積部42、第2集積部43を有している場合を説明するが、必要に応じてこれら2個の集積部を対にして複数セット用いてもよい。
第1集積部42及び第2集積部43は、共に同様に構成されているため、第1集積部42についてその構成を説明し第2集積部43の説明を省略する。
第1集積部42には、施封搬送路40Aから紙葉類を分岐する分岐ゲートG12、振り分けられた紙葉類Pを搬送する搬送路40B、搬送路40Bの終端から送り出された紙葉類を受け取る羽根車42A、この羽根車42Aによって受け取られた紙葉類Pを集積する一時集積庫42B、集積された紙葉類Pを押圧するプッシャー(図示しない)が設けられている。以下、施封部4の各部構成について詳細に説明する。
一時集積庫42Bは、搬送される紙葉類Pを計数し100枚毎に区分して集積するバックアッププレート42Cを備えている。
搬送部は、縦搬送路44A、44B、搬送キャリア44D、及び横搬送路44Cから構成される。縦搬送路44A、44Bは、バックアッププレート42C、43Cで受けた100枚紙葉類45を上昇又は下降するためのものである。また、搬送キャリア44Dは、縦搬送路44A又は縦搬送路44Bの停止位置でバックアッププレート42C又は43Cから100枚紙葉類45を受け、施封トレイ(図示しない)に渡すために横搬送路44C上を往復移動することができるように構成される。
紙帯部46は、施封トレイに積載された100枚紙葉類45を施封するための紙帯46A、この紙帯46Aに印刷するための印刷機能と印刷された紙帯46Aを送る機能とを備えた帯送り部47、100枚紙葉類45を帯送り装置から送られた印刷済み紙帯で施封する帯巻き部48、及び施封部4を制御する施封制御部400とで構成される。
図2は、主制御部500に接続される紙葉類判別部19、搬送制御部26、施封制御部400、及び操作部550の接続状態を示すブロック図である。
主制御部500は、操作部550の指示に基づいて、搬送された紙葉類Pの判別結果を紙葉類判別部19から受信し、紙葉類Pを区分処理するために、搬送制御部26、及び施封制御部400を制御する。また、紙葉類Pの判別結果を操作部550に送信する。
紙葉類判別部19は、正損レベル検知手段として紙葉類P光学的特性を検知する。また、真偽検知手段として紙葉類Pの磁気的特性を検知する。これらの検知を行うための複数のセンサ1〜nが設けられており、これらセンサ1〜nの出力信号を増幅する増幅回路1〜n、この増幅回路1〜nの出力信号を処理する処理手段から構成される。この処理手段は、A/D変換するためのA/D変換部24、このA/D変換部24でA/D変換されたデータを論理演算する論理回路部23、この論理回路部23の出力信号から真偽判別手段によって真偽(本物か偽物か)が判別され、正損判別手段によって正損(正券か損券か)が判別される。紙葉類判別部19の全体を制御するCPU21と、このCPU21によってアクセスされる記憶部25、及びCPU21で判別された結果を主制御部500との間で通信するためのI/F部22とで構成される。
搬送制御部26は、紙葉類判別部19の判別結果により、搬送される紙葉類Pの行き先を決定して、紙葉類Pの搬送制御を行うCPU27と、このCPU27によってアクセスされる記憶部29と、主制御部500とのI/F部28とで構成される。
主制御部500は、主制御部500を制御するCPU504、記憶部505、インターフェース部503を備えており、紙葉類判別部19、搬送制御部26、及び施封制御部400に接続される。また、インターフェース501を介して操作表示部552と接続される。
CPU504は、操作表示部552から操作員によって設定された入金業務、整理業務などの取引方法の設定、処理した紙葉類Pを収納する収納庫を設定するカセットアサインの設定、及び紙葉類の判別レベルである正損判別レベル設定などの情報を紙葉類判別部19に送信する。また、紙葉類Pの判別結果を紙葉類判別部19から受信し、操作部550に送信する。ここでは、取引の区切り処理が行われた際の取引計数が送信される。
図3は、紙葉類の汚れの程度による正損分布を説明する図である。紙葉類の損券には、紙葉類の形状に基づく物理的な損券と、紙葉類の汚れの程度による視覚的な損券がある。
物理的な損券には、紙葉類判別部19によって紙葉類の破れ、穴、折れの量が事前に設定された値を超えと判別された紙葉類が含まれる。一方、視覚的な損券は、紙葉類の汚れの程度に基づいているため、操作員が操作表示部552から設定した正損判別レベルに基づいて紙葉類の正損が判別される。
図3(1)は、汚れた紙葉類が多い場合の正損分布で、正損比率Ur30%のとき、斜線で示す部分に含まれる紙葉類Pが損券と判別される。また、このときの正損レベルが20に設定されていることを示している。
図3(2)は、通常レベルの紙葉類の正損分布で、正損比率Ur30%のとき、斜線で示す部分に含まれる紙葉類Pが損券と判別される。また、このときの正損レベルが30に設定されていることを示している。
図3(3)は、綺麗な紙葉類が多い場合の正損分布で、正損比率Ur30%のとき、斜線で示す部分に含まれる紙葉類Pが損券と判別される。また、このときの正損レベルが45に設定されていることを示している。
以上、図3(1)〜図3(3)で図示した例は、正損比率Ur30%に設定された場合に、処理される紙葉類の汚れの程度によって正損判別レベルが異なることを示している。
図4は、正損レベル記憶手段である正損レベルを記憶するリングバッファ(図2の正損レベル506)を説明する図である。このリングバッファは、例えば、上述した区切り処理毎に正損判別処理した紙葉類の正損レベルを事前に設定した所定枚数n枚分記憶するメモリである。従って、本実施例では券種1から券種32まで、32券種分用意されている。
所定枚数nは、例えば500、1000、1500などから選択して用いることができる。このリングバッファは、ファーストイン、ファーストアウト方式による正損レベル更新手段を兼ねており、正損レベル記憶手段であるリングバッファに記憶された正損レベルが所定枚数nに達した後は、続けて搬送される紙葉類Pの正損レベルを入力し、先に入力された正損レベルを破棄することによって正損レベル更新することができる。すなわち、正損判別処理した枚数が所定枚数nを超えると、古いデータから廃棄され、暫時新しい正損レベルが記憶される。
図5は、券種1の正損比率Urに合わせて作成される正損判別レベルを示す図である。操作部550の操作表示部552の画面又はキーボードなどの入力部551から、処理する紙葉類の券種及び正損比率Urが設定されると、操作部550のCPU(図示しない)は、上記リングバッファに記憶している正損レベルを元に、指定された正損比率Urに基づく正損判別レベルを算出する。
図示した例は、指定された券種の正損比率Urを30%に設定した場合の正損判別レベルを搬送方向毎に表正FF、表逆FR、裏正BF、裏逆BRの4方向設定した場合を示している。搬送方向毎に正損判別レベルが必要な理由は、処理される紙葉類の搬送方向が4方向混在している場合、紙葉類の上面の正損を検知する光学検知器と紙葉類の下面を検知する光学検知器が異なるため、紙葉類の搬送方向によって、検知出力に誤差が生じる場合がある。その誤差を吸収するため、搬送方向毎に正損判別レベルが設けられている。しかしながら、適用する紙葉類によっては搬送方向が表(FF、FR)と搬送方向が裏(BF、BR)の正損判別レベルを共通にできる場合もある。
図6は、正損比率Urに合わせて、正損判別レベルを設定した場合の正損分布である。例えば、図3(2)に示す通常レベルの紙葉類の正損分布を元に、正損比率Ur30%になるように正損判別レベルL30(以下、正損判別レベルL30と称す。)を設定する。
図7は、正損判別レベル設定処理を説明するフローチャートである。なお、この正損判別レベル設定処理は、正損判別レベル算出手段である主制御部500のCPU504によって行われる。一例として、正損比率Ur10%に設定して、紙葉類の整理業務を行う場合の正損判別レベルL10が算出される様子を以下、順を追って説明する。
操作員が操作部550から正損比率を設定し、装置を起動すると紙葉類Pが搬送される(S1)。
搬送された紙葉類Pは、紙葉類判別装置19によって正損レベルが検知され(S2、第1の工程)、検知された正損レベルは主制御部500の記憶部505に設けられた正損レベル506(リングバッファ)に記憶される(S3、第2の工程)。
搬送された紙葉類Pの枚数が所定枚数nに達していない場合は、ステップS1からS3まで繰り返し紙葉類Pの枚数が所定枚数nに達するまで繰り返す(S4のNo)。
搬送された紙葉類Pの枚数が所定枚数nに達すると、続けて搬送された紙葉類の正損レベルをリングバッファに入力し、先に入力された正損レベルを破棄することによって正損レベルを更新する(S5、第3の工程)。
ステップ1で設定された正損比率に基づく正損判別レベルを算出する(S6、第4の工程)。以上が正損判別レベル設定処理である。次に、図8、図9を参照して具体的な動作を説明する。
図8は、リングバッファに格納されている紙葉類の所定枚数nが1500枚に設定されている場合の正損レベルの分布図である。この分布図は、横軸を正損レベルとし、縦軸を枚数として作成した分布図で、処理された紙葉類の正損の汚れの程度を示すものである。正損比率Ur10%の損券となる枚数は、下式(1)で算出される。
Ur10%・・・1500枚×0.1=150枚・・・(1)
すなわち、正損比率Ur10%とは、損券の比率が10%であることを示し、正損分布の正損レベルの低い方から計数して約150枚になるまでの部分が損券となる。従って上記150枚目の正損レベルLを正損判別レベルL10と設定する。以上の処理を、他の正損比率Urにも適用することによって、リングバッファに格納されている正損レベルから正損比率Ur10%が得られる正損判別レベルL10が設定される。
図8は、正損判別レベルの更新を説明する図で、処理する紙葉類の正損分布が、右側にシフトしている場合の例である。処理する紙葉類の汚れが少ない場合には、図3(3)で説明したように、正損レベルが右側にずれることになる。オリジナルの正損分布をGrf1で示し、右側にずれた場合の正損分布をGrf2で示してある。Grf2では、Grf1の正損比率Ur10%を示すポイントP1(正損判別レベルL10)からポイントP2にずれることになる。
本実施例では、このようにオリジナルの正損分布Grf1からずれた場合には、このずれた正損分布Grf2を元に、正損比率Urに対する正損判別レベルLが算出される。この新規に算出された正損判別レベルL10がポイントP2に相当する。すなわち、正損判別レベルL10がポイントP1からポイントP2に更新されたことになる。
以上の処理を他の券種に適用することによって、処理する券種の正損判別レベルL10が新規に設定される。
上述した実施例では、処理する紙葉類の正損分布がGrf2に従うものとして説明したが、実際の場合には、処理した結果でなければ正損分布がわからない。そのため、最初にオリジナルGrf1を算出し、このオリジナルGrf1に基づいて、設定された正損比率Urに基づいて正損判別レベルLを設定し、その後は、この設定された正損比率Ur、及び正損判別レベルLを、次に処理された紙葉類の正損レベルをリングバッファに格納することにより、紙葉類1枚毎に正損比率Ur及び、正損判別レベルLが算出される。
このようにして正損比率Urを達成するための正損判別レベルLがオンライン処理中に算出される。このようにして、常に安定した正損比率Urで紙葉類が区分処理される。
(変形例)
上述した実施例では、設定した紙葉類の枚数nをリングバッファに格納し、この格納した紙葉類の正損レベルからオリジナルの正損分布Grf1を算出し、この正損分布Graf1に基づいて正損比率Ur、及びこの正損比率Urに達する正損判別レベルLを設定し、その後、紙葉類の正損判別処理が行われる毎に、正損分布Grf2を算出し、この正損分布Grf2に基づいて正損比率Ur、及びこの正損比率Urに達する正損判別レベルLが新規に算出された。
しかしながら、紙葉類の正損変動が少なく、処理する紙葉類の処理量が多い場合には、紙葉類毎に正損比率Ur、及びこの正損比率Urに達する正損判別レベルLを算出しても、図8、を参照してわかるように同一正損レベルに含まれる紙葉類の枚数が多数存在することになり、正損比率Ur及び正損判別レベLを紙葉類毎に算出しても変化しないことが考えられる。また、紙葉類毎に正損比率Ur及び正損判別レベルLを紙葉類毎に算出すためには、高速な演算処理が必要になる。そのため、この変形例では、紙葉類処理装置に紙葉類を供給する単位(例えば1000枚)毎に上述した正損分布Grf2を算出する。
このようにして正損比率Ur、及びこの正損比率Urに達する正損判別レベルLを設定することによって、紙葉類の供給の合間に紙葉類の正損判別レベルが更新されるため、正損比率Urを確保し、かつ装置に対する負荷を軽減すしながら、常に安定した正損比率Urで紙葉類が区分処理される。
以上述べたように本発明によれば、正損比率に基づいて紙葉類を供給する単位毎に正損判別レベルを設定することによって、紙葉類の正損変動が少ない場合には、正損比率の変動を抑えることができる紙葉類処理装置にすることができる。
本発明の実施例による正損比率設定方法を備えた紙葉類処理装置の概略断面図。 紙葉類判別部及び主制御部構成を示すブロック図。 紙葉類の汚れの程度による正損分布を説明する図。 正損判別レベルを記憶するリングバッファを説明する図。 券種1の正損比率に合わせて作成される正損判別レベルを示す図。 図5によって設定された正損比率及び正損判別レベル。 正損判別レベル設定処理を説明するフローチャート。 リングバッファに格納されている紙葉類の所定枚数nが1500枚に設定されている場合の正損レベルの分布図。 正損判別レベルの更新を説明する図。
符号の説明
P 紙葉類
G1〜G8 分岐ゲート
G12、G13 分岐ゲート
1 紙葉類処理部
10 供給部
19 紙葉類判別部
4 施封部
40 搬送ユニット
42 第1施封装置
42A 羽根車
42B 一時集積庫
42F 搬送キャリア
50 集積部
57〜62 集積装置
400 施封制御部
500 主制御部
506 記憶部
550 操作部
551 入力部
552 操作表示部

Claims (5)

  1. 搬送される紙葉類を設定された正損比率によって正損判別する紙葉類処理装置であって、
    前記紙葉類の正損レベルを検知する正損レベル検知手段と、
    前記正損レベル検知手段で検知された正損レベルを所定枚数分記憶する正損レベル記憶手段と、
    この正損レベル記憶手段に記憶された正損レベルを更新する更新手段と、
    前記正損比率を設定する操作表示手段と、
    この操作表示手段によって設定された正損比率に基づいて前記更新手段によって更新された正損レベルから正損判別レベルを算出する正損判別レベル算出手段と、
    この操作表示手段によって設定された前記正損比率に基づいて前記紙葉類の正損レベルを判別する正損判別手段と、
    を備えたことを特徴とする紙葉類処理装置。
  2. 前記正損レベル更新手段は、
    前記正損レベル記憶手段に記憶された正損レベルが所定枚数に達した後は、続けて搬送される前記紙葉類の正損レベルを入力し、先に入力された前記正損レベルを破棄することによって正損レベルを更新することを特徴とする請求項1記載の紙葉類処理装置。
  3. 前記正損判別レベル算出手段は、
    前記正損レベル記憶手段に記憶された正損レベルに基づいて正損分布を生成し、この生成された正損分布に占める損券の比率が前記正損比率になるように算出した正損レベルを正損判別レベルとすることを特徴とする請求項1記載の紙葉類処理装置。
  4. 前記操作表示手段は、
    操作を案内する表示手段と、
    この表示手段に基づいて入力された前記正損比率を入力する入力手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1記載の紙葉類処理装置。
  5. 搬送される紙葉類を設定された正損比率によって正損判別する紙葉類処理装置の正損判別レベル設定方法であって、
    前記紙葉類の正損レベルを検知する第1の工程と、
    この第1の工程によって検知された正損レベルを所定枚数分記憶する第2の工程と、
    この正損レベル記憶手段に記憶された正損レベルを更新する第3の工程と、
    前記正損比率が設定されたとき、この設定された正損比率に基づいて前記第3の工程によって更新された正損レベルから正損判別レベルを算出する第4の工程と、
    を有することを特徴とする正損判別レベル設定方法。

JP2005276733A 2005-09-22 2005-09-22 紙葉類処理装置及び正損判別レベル設定方法 Pending JP2007087219A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005276733A JP2007087219A (ja) 2005-09-22 2005-09-22 紙葉類処理装置及び正損判別レベル設定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005276733A JP2007087219A (ja) 2005-09-22 2005-09-22 紙葉類処理装置及び正損判別レベル設定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007087219A true JP2007087219A (ja) 2007-04-05

Family

ID=37974125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005276733A Pending JP2007087219A (ja) 2005-09-22 2005-09-22 紙葉類処理装置及び正損判別レベル設定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007087219A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009098761A1 (ja) * 2008-02-06 2009-08-13 Glory Ltd. 紙幣処理システム
WO2009128145A1 (ja) 2008-04-16 2009-10-22 グローリー株式会社 紙幣処理装置及び紙幣処理方法
WO2010125774A1 (ja) * 2009-04-27 2010-11-04 株式会社 東芝 紙葉類処理システム
EP2254095A1 (en) * 2008-02-05 2010-11-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Paper sheet processing device and paper sheet processing method
WO2013111392A1 (ja) * 2012-01-26 2013-08-01 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 現金自動取扱装置、現金自動取扱システム、および真贋レベル設定方法
JP2014109890A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 Toshiba Corp 紙葉類処理装置、及び紙葉類処理方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2254095A1 (en) * 2008-02-05 2010-11-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Paper sheet processing device and paper sheet processing method
EP2254095A4 (en) * 2008-02-05 2011-08-17 Toshiba Kk Paperboard processing apparatus and paper sheet processing method
US8317091B2 (en) 2008-02-05 2012-11-27 Kabushiki Kaisha Toshiba Sheet processing apparatus and sheet processing method
WO2009098761A1 (ja) * 2008-02-06 2009-08-13 Glory Ltd. 紙幣処理システム
JP5174833B2 (ja) * 2008-02-06 2013-04-03 グローリー株式会社 紙幣処理システム
WO2009128145A1 (ja) 2008-04-16 2009-10-22 グローリー株式会社 紙幣処理装置及び紙幣処理方法
WO2010125774A1 (ja) * 2009-04-27 2010-11-04 株式会社 東芝 紙葉類処理システム
CN101981594A (zh) * 2009-04-27 2011-02-23 株式会社东芝 片材处理系统
US8408398B2 (en) 2009-04-27 2013-04-02 Kabushiki Kaisha Toshiba Sheet handling system
WO2013111392A1 (ja) * 2012-01-26 2013-08-01 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 現金自動取扱装置、現金自動取扱システム、および真贋レベル設定方法
JP2014109890A (ja) * 2012-11-30 2014-06-12 Toshiba Corp 紙葉類処理装置、及び紙葉類処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010108160A (ja) 自動取引装置
JP2003216999A (ja) 紙葉類処理装置
JP2006099391A (ja) 紙葉類処理装置
JP2008250955A (ja) 紙葉類処理システム、紙葉類処理装置、仕切りカード、及び紙葉類処理方法
JPWO2008096430A1 (ja) 紙幣処理装置
JP4939775B2 (ja) 紙葉類処理装置
JP2011198145A (ja) 紙幣処理装置および紙幣処理方法
WO2016093218A1 (ja) 紙葉類処理装置
JP2010086006A (ja) 紙葉類処理システム及び紙葉類処理システムの照合方法。
JP2007087219A (ja) 紙葉類処理装置及び正損判別レベル設定方法
WO2014017350A1 (ja) 紙幣処理装置及び紙幣処理方法
CN108475454B (zh) 纸币处理装置及方法
JP5952380B2 (ja) 紙幣処理装置
JP2007310672A (ja) 紙幣取扱装置
JP3766466B2 (ja) 紙葉類の枚数確定方法及び紙葉類取扱装置
CN108604398B (zh) 纸币处理装置
JP6330109B2 (ja) 紙葉類取扱装置及び紙葉類取扱方法
JP5321118B2 (ja) 紙幣処理装置
JP4300072B2 (ja) 紙葉類の搬送ピッチ補正装置
JP5935510B2 (ja) 自動取引装置
JP6750466B2 (ja) 紙幣処理装置
JP2007102372A (ja) 紙葉類処理装置
JP2008059049A (ja) 媒体施封装置
JP2008123285A (ja) 紙葉類処理装置
JP2011123573A (ja) 紙幣処理装置