JP4762850B2 - 回転ロールの洗浄機構及び回転ロールの洗浄方法 - Google Patents

回転ロールの洗浄機構及び回転ロールの洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明は,ノズルから基板に塗布液が吐出される前に,ノズルから塗布液が供給される回転ロールの洗浄機構と,その回転ロールの洗浄方法に関する。
例えば,液晶ディスプレイの製造プロセスのフォトリソグラフィ工程では,ガラス基板上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布処理が行われている。
このレジスト塗布処理は,レジスト塗布処理ユニットにおいて行われ,例えばステージにガラス基板が載置され,そのガラス基板の上面をノズルが移動しながらレジスト液を吐出することにより行われている。また,レジスト塗布処理ユニットでは,塗布時のノズルの吐出状態を安定させるため,塗布前にノズルの先端部を,回転している回転ロールの上部表面に近づけ,ノズルから回転ロールにレジスト液を試し出しする処理が行われている。
さらに,レジスト液で汚れた回転ロールをそのままにしておくと,次の試し出しの際にノズルが汚れるので,試し出しの終了後に,回転ロールを洗浄する処理が行われている。従来より,この回転ロールの洗浄は,タンクに貯留された洗浄液内に回転ロールの下部を浸漬し,回転ロールを回転させることによって行われていた(特許文献1参照)。
特開平10−76205号公報
しかしながら,上述したようにタンクに洗浄液を貯留して回転ロールを洗浄する場合,容積の大きいタンクに洗浄の度に毎回洗浄液を入れ替える必要があるので,多量の洗浄液が必要になっていた。このため,レジスト塗布処理ユニットのランニングコストが高くなっていた。
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,回転ロールを洗浄するための洗浄液の消費量を低減し,レジスト塗布処理ユニットなどの塗布処理ユニットのランニングコストを低減することをその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は,ノズルから基板に塗布液が吐出される前に,ノズルから塗布液が供給される回転ロールの洗浄機構であって,回転ロールの表面の一部をその表面に沿って覆い,当該回転ロールの表面との間に円弧状で狭小な隙間を形成するカバー体と,前記カバー体と前記回転ロールの表面との間の円弧状で狭小な隙間に正圧で洗浄液を吐出する洗浄液吐出口と,を有し,前記隙間は,前記洗浄液が正圧を維持したまま流れるように形成されていることを特徴とする。
本発明によれば,カバー体により回転ロールの表面に隙間を形成し,その隙間に洗浄液を吐出するので,汚れが付着した回転ロールの表面に効率的に洗浄液を供給することができる。この結果,洗浄液の消費量を低減でき,塗布処理ユニットのランニングコストも低減できる。
前記洗浄液吐出口は,前記カバー体に形成されていてもよい。
ノズルから塗布液が供給される回転ロールの最上部を回転の基点にして,回転ロールが回転方向に3/4回転した位置から1回転する位置までの間に,前記洗浄液吐出口が設けられていてもよい。
前記回転ロールが1/2回転した位置から3/4回転する位置までの間には,前記洗浄液吐出口から回転ロールの表面を伝って流れ落ちる洗浄液を前記回転ロールの表面において滞留させる滞留部材が設けられ,前記洗浄液吐出口から回転ロールの表面を伝って流れ落ちる洗浄液によって当該回転ロールの表面を洗浄し,前記滞留部材で滞留された洗浄液によって回転ロールの表面をさらに洗浄してもよい。
前記滞留部材は,上方からの洗浄液を受け止めて滞留させ,当該洗浄液によって回転ロールの表面を洗浄するための滞留部と,前記滞留部の洗浄液を回転ロールの表面に沿って下方に流し,当該洗浄液によって回転ロールの表面をさらに洗浄するための洗浄液誘導部とを備えていてもよい。
前記滞留部は,滞留部材の回転ロールの表面側の上部に凹状に形成され,前記洗浄液誘導部は,前記回転ロールの表面をその表面に沿って覆い,その回転ロールの表面との間に円弧状で狭小な隙間を形成していてもよい。
前記洗浄液誘導部は,前記回転ロールの最下部まで形成され,前記回転ロールの最下部の位置には,洗浄液の排出口が設けられていてもよい。
前記排出口には,洗浄液を吸引するための吸引装置が接続されていてもよい。
前記洗浄液吐出口よりも前記回転ロールの回転方向側には,回転ロールの表面の洗浄液を吸引して除去する吸引口が設けられていてもよい。
ノズルから塗布液が供給される回転ロールの最上部を回転の基点にして,回転ロールが1/4回転した位置から1/2回転する位置までの間と,回転ロールが1/2回転した位置から3/4回転する位置までの間に,前記洗浄液吐出口が設けられていてもよい。
前記洗浄液吐出口は,2箇所に設けられ,前記カバー体は,前記回転ロールの下部側の少なくとも前記2箇所の洗浄液吐出口の間の回転ロールの表面を円弧状で狭小な隙間を介して覆うように形成されていてもよい。
前記2箇所の洗浄液吐出口の間のカバー体には,洗浄液の排出口が形成されていてもよい。
前記排出口は,前記回転ロールの最下部に対向する位置に形成されていてもよい。
前記排出口には,洗浄液を吸引するための吸引装置が接続されていてもよい。
前記回転ロールの1/2回転から3/4回転までの間に位置する前記洗浄液吐出口のさらに回転方向側には,回転ロールの表面の洗浄液を吸引して除去する吸引口が設けられていてもよい。
前記吸引口のさらに回転方向側には,回転ロールの表面を乾燥させるための排気口が設けられていてもよい。
前記洗浄液吐出口は,回転ロールの長手方向に沿って上下2列に並べて形成され,当該2列の洗浄液吐出口は,互いに千鳥状に配置されていてもよい。
別の観点による本発明は,請求項9,15又は16のいずれかの回転ロールの洗浄機構を用いた回転ロールの洗浄方法であって,洗浄液吐出口から洗浄液を供給しながら,回転ロールを回転させる洗浄工程と,前記洗浄液吐出口からの洗浄液の供給を停止し,前記洗浄工程よりも速い速度で前記回転ロールを回転させ,前記回転ロールの表面の洗浄液を吸引口により吸引して除去する乾燥工程と,を有することを特徴とする。
さらに別の観点による本発明は,請求項9,15又は16のいずれかに記載の回転ロールの洗浄機構を用いた回転ロールの洗浄方法であって,回転ロールを回転させながら,洗浄液吐出口から洗浄液を吐出する吐出工程と,前記吐出工程と同じ速度で前記回転ロールを回転させながら,前記回転ロールの表面の洗浄液を吸引口により吸引して除去する吸引工程と,を有し,前記吐出工程と吸引工程は,交互に行われ,前記吐出工程においては,前記吸引口からの洗浄液の吸引は停止し,前記吸引工程においては,前記洗浄液吐出口からの洗浄液の供給は停止していることを特徴とする。
本発明によれば,洗浄液の消費量を低減して,塗布処理ユニットのランニングコストを低減できる。
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる回転ロールの洗浄機構が搭載された塗布現像処理装置1の構成の概略を示す平面図である。
塗布現像処理装置1は,図1に示すように例えば複数のガラス基板Gをカセット単位で外部に対して搬入出するためのカセットステーション2と,フォトリソグラフィ工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理ユニットが配置された処理ステーション3と,処理ステーション3に隣接して設けられ,処理ステーション3と露光装置4との間でガラス基板Gの受け渡しを行うインターフェイスステーション5とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション2には,カセット載置台10が設けられ,当該カセット載置台10は,複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在になっている。カセットステーション2には,搬送路11上をX方向に向かって移動可能な基板搬送体12が設けられている。基板搬送体12は,カセットCに収容されたガラス基板Gの配列方向(Z方向;鉛直方向)にも移動自在であり,X方向に配列された各カセットC内のガラス基板Gに対して選択的にアクセスできる。
基板搬送体12は,Z軸周りのθ方向に回転可能であり,後述する処理ステーション3側のエキシマUV照射ユニット20や第6の熱処理ユニット群34の各ユニットに対してもアクセスできる。
処理ステーション3は,例えばY方向(図1の左右方向)に延びる2列の搬送ラインA,Bを備えている。この搬送ラインA,Bにおいては,コロ搬送やアームによる搬送などにより,ガラス基板Gを搬送できる。処理ステーション3の正面側であるX方向負方向側(図1の下側)の搬送ラインAには,カセットステーション2側からインターフェイスステーション5側に向けて順に,例えばガラス基板G上の有機物を除去するエキシマUV照射ユニット20,ガラス基板Gを洗浄するスクラバ洗浄ユニット21,第1の熱処理ユニット群22,第2の熱処理ユニット群23,ガラス基板Gにレジスト液を塗布するレジスト塗布処理ユニット24,ガラス基板Gを減圧乾燥する減圧乾燥ユニット25及び第3の熱処理ユニット群26が直線的に一列に配置されている。
第1及び第2の熱処理ユニット群22,23には,ガラス基板Gを加熱する複数の加熱処理ユニットとガラス基板Gを冷却する冷却処理ユニットが多段に積層されている。第1の熱処理ユニット群22と第2の熱処理ユニット群23との間には,このユニット群22,23間のガラス基板Gの搬送を行う搬送体27が設けられている。第3の熱処理ユニット群26にも同様に,加熱処理ユニットと冷却処理ユニットが多段に積層されている。
処理ステーション3の背面側であるX方向正方向側(図1の上方側)の搬送ラインBには,インターフェイスステーション5側からカセットステーション2側に向けて順に,例えば第4の熱処理ユニット群30,ガラス基板Gを現像処理する現像処理ユニット31,ガラス基板Gの脱色処理を行うi線UV照射ユニット32,第5の熱処理ユニット群33及び第6の熱処理ユニット群34が直線状に一列に配置されている。
第4〜第6の熱処理ユニット群30,33,34には,それぞれ加熱処理ユニットと冷却処理ユニットが多段に積層されている。また,第5の熱処理ユニット群33と第6の熱処理ユニット群34との間には,このユニット群33,34間のガラス基板Gの搬送を行う搬送体40が設けられている。
搬送ラインAの第3の熱処理ユニット群26と搬送ラインBの第4の熱処理ユニット群30との間には,このユニット群26,30間のガラス基板Gの搬送を行う搬送体41が設けられている。この搬送体41は,後述するインターフェイスステーション5のエクステンション・クーリングユニット60に対してもガラス基板Gを搬送できる。
搬送ラインAと搬送ラインBとの間には,Y方向に沿った直線的な空間50が形成されている。空間50には,ガラス基板Gを載置して搬送可能なシャトル51が設けられている。シャトル51は,処理ステーション3のカセットステーション2側の端部からインターフェイスステーション5側の端部まで移動自在であり,処理ステーション3内の各搬送体27,40,41に対してガラス基板Gを受け渡すことができる。
インターフェイスステーション5には,例えば冷却機能を有しガラス基板Gの受け渡しを行うエクステンション・クーリングユニット60と,ガラス基板Gを一時的に収容するバッファカセット61と,外部装置ブロック62が設けられている。外部装置ブロック62には,ガラス基板Gに生産管理用のコードを露光するタイトラーと,ガラス基板Gの周辺部を露光する周辺露光装置が設けられている。インターフェイスステーション5には,上記エクステンション・クーリングユニット60,バッファカセット61,外部装置ブロック62及び露光装置4に対して,ガラス基板Gを搬送可能な基板搬送体63が設けられている。
この塗布現像処理装置1においては,カセットステーション2から搬入されたガラス基板Gが,洗浄処理,熱処理,レジスト塗布処理,乾燥処理などを順に行いながら,搬送ラインAを通ってインターフェイスステーション5に搬送される。そして,ガラス基板Gがインターフェイスステーション5から露光装置4に搬送され,露光装置4で露光処理が終了したガラス基板Gが,熱処理,現像処理,熱処理などを行いながら,搬送ラインBを通ってカセットステーション2に戻される。
次に,回転ロールの洗浄機構を有するレジスト塗布処理ユニット24について説明する。
レジスト塗布処理ユニット24には,例えば図2及び図3に示すように搬送ラインAに沿ったY方向に長いステージ70が設けられている。ステージ70の上面には,図3に示すように多数のガス噴出口71が形成されている。ステージ70の幅方向(X方向)の両側には,Y方向に延びる一対の第1のガイドレール72が設けられている。第1のガイドレール72には,ガラス基板Gの幅方向の端部を保持して第1のガイドレール72上を移動する一対の保持アーム73がそれぞれ設けられている。ガス噴出口71からガスを噴出することにより,ガラス基板Gを浮上させ,保持アーム73により,その浮上したガラス基板Gの両端部を保持して,ガラス基板Gを搬送ラインAに沿って移動させることができる。
レジスト塗布処理ユニット24のステージ70上には,ガラス基板Gにレジスト液を吐出するノズル80が設けられている。ノズル80は,例えば図3及び図4に示すようにX方向に向けて長い略直方体形状に形成されている。ノズル80は,例えばガラス基板GのX方向の幅よりも長く形成されている。ノズル80の下端部には,図4に示すようにスリット状の吐出口80aが形成されている。ノズル80の上部には,レジスト液供給源81に通じるレジスト液供給管82が接続されている。
図3に示すようにノズル80の両側には,Y方向に延びる第2のガイドレール83が形成されている。ノズル80は,第2のガイドレール83上を移動するノズルアーム84によって保持されている。ノズル80は,ノズルアーム84の駆動機構により,第2のガイドレール83に沿ってY方向に移動できる。また,例えばノズルアーム84には,昇降機構が設けられており,ノズル80は,所定の高さに昇降できる。これにより,ノズル80は,ガラス基板Gにレジスト液を吐出する吐出位置Eと,後述する回転ロール90及び待機部91との間を移動できる。
図2及び図3に示すようにノズル80の吐出位置Eよりも上流側,つまりノズル80の吐出位置EのY方向負方向側には,ノズル80の試し出しが行われる回転ロール90が設けられている。この回転ロール90の最上部にノズル80の吐出口80aを近接させ,回転ロール90を回転させながらレジスト液を吐出することにより,ノズル80の吐出口80aにおけるレジスト液の付着状態を整えて,レジスト液の吐出状態を安定させることができる。
回転ロール90のさらに上流側には,ノズル80の待機部91が設けられている。この待機部91には,例えばノズル80を洗浄する機能やノズル80の乾燥を防止する機能が設けられている。
回転ロール90には,回転ロール90を洗浄する洗浄機構100が設けられている。以下,この回転ロール90の洗浄機構100について説明する。
回転ロール90は,図5に示すように搬送ラインAの搬送方向(Y方向正方向)に向かって後方回り(図5中の回転方向F)に回転する。回転ロール90の最上部を回転の基点Pにして,回転ロール90が回転方向Fに例えば3/4回転した位置から1回転する位置までの間には,カバー体としての第1のブロック110が設けられている。第1のブロック110は,基点Pに対して回転ロール90の例えば270°〜300°の区間に亘って回転ロール90の表面を覆っている。第1のブロック110は,回転ロール90の長手方向に沿って長い略直方体形状に形成され,図6に示すように回転ロール90の長手方向の両端部間に亘って形成されている。図5に示すように第1のブロック110の回転ロール90側の表面110aは,回転ロール90の表面に沿って円弧状に湾曲して形成されている。第1のブロック110の表面110aと回転ロール90の表面との間には,100μm〜300μm,より好ましくは100μmの隙間Dが形成されている。
第1のブロック110の表面110aには,レジスト液の溶剤などの洗浄液を吐出する洗浄液吐出口111と,洗浄液を吸引する吸引口112が形成されている。吸引口112は,洗浄液吐出口111よりも回転方向F側,つまり上方側に形成されている。洗浄液吐出口111は,例えば図7に示すように回転ロール90の長手方向に沿って一列に複数並べて形成されている。吸引口112は,回転ロール90の長手方向に沿ってスリット状に形成されている。
洗浄液吐出口111は,図5に示すように第1のブロック110内に形成された流路120と,その流路120に接続された配管121によって,洗浄液供給装置122に接続されている。この洗浄液供給装置122からの洗浄液の供給により,洗浄液吐出口111から回転ロール90と第1のブロック110との間の隙間Dに洗浄液を吐出できる。
吸引口112は,第1のブロック110内に形成された流路123と,その流路123に接続された配管124によって,真空ポンプなどの吸引装置125に接続されている。吸引装置125による真空引きにより,吸引口112から回転ロール90の表面の洗浄液を吸引して除去できる。
第1のブロック110と回転ロール90の最上部との間には,第2のブロック130が設けられている。第2のブロック130は,第1のブロック110と同様に,回転ロール90の長手方向に沿って長い略直方体形状を有し,図6に示すように回転ロール90の長手方向の両端部間に亘って形成されている。図5に示すように第2のブロック130の回転ロール90側の表面130aは,回転ロール90の表面に沿って円弧状に湾曲して形成されている。例えば第2のブロック130の表面130aと回転ロール90の表面との間には,1mm以下,より好ましくは300μmの隙間Dが形成されている。
第2のブロック130の表面130aには,回転ロール90の表面を乾燥させるための排気口131が形成されている。排気口131は,図8に示すように回転ロール90の長手方向に沿ってスリット状に形成されている。
排気口131は,図5に示すように例えば第2のブロック130内に形成された流路132と,その流路132に接続された排気管133によって,真空ポンプなどの負圧発生装置134に接続されている。負圧発生装置134により,排気口131から回転ロール90の表面の雰囲気を強制的に排気して回転ロール90の表面を乾燥させることができる。
基点Pから回転ロール90が回転方向Fに例えば1/2回転した位置から3/4回転する位置までの間には,滞留部材としての第3のブロック140が設けられている。第3のブロック140は,回転ロール90の例えば180°〜240°の区間に亘って回転ロール90のY方向正方向側の下部を覆うように形成されている。第3のブロック140は,例えば回転ロール90の長手方向に沿って長い細長形状に形成され,図6に示したように回転ロール90の両端部間に亘り形成されている。
図5に示すように第3のブロック140の回転ロール90側の表面140aには,回転ロール90の表面を伝って流れ落ちる洗浄液を滞留させる滞留部141と,その滞留部141の洗浄液を回転ロール90の最下部に誘導する洗浄液誘導部142が形成されている。滞留部141は,表面140aの上部に形成され,下に凸の湾曲状に形成されている。洗浄液誘導部142は,回転ロール90の表面に沿って,滞留部141から回転ロール90の最下部までの回転ロール90の表面を覆うように円弧状に湾曲している。洗浄液誘導部142と回転ロールの表面との間には,例えば第1のブロック110と同様に100μm〜300μm,より好ましくは100μmの隙間Dが形成されている。
例えば回転ロール90の最下部を挟んだ,第3のブロック140の反対側の位置には,第4のブロック150が設けられている。第4のブロック150は,回転ロール90のY方向負方向側の下部付近を覆うように形成されている。第4のブロック150の表面150aは,第3のブロック140の洗浄液誘導部142と同様に,回転ロール90との間に一定の隙間Dができるように円弧状に形成されている。なお,第4のブロック150と第3のブロック140は,一体的に形成されていてもよい。
第3のブロック140と第4のブロック150との間には,洗浄液の排出口160がスリット状に形成されている。この排出口160は,配管161を通じて真空ポンプなどの吸引装置162に接続されている。この吸引装置162による真空引きにより,回転ロール90と第3のブロック140との間或いは回転ロール90と第4のブロック150との間の洗浄液を排出口160から吸引して排出できる。
例えば第3のブロック140と第4のブロック150の下方には,ドレインパン170が設けられている。このドレインパン170により,例えば第3のブロック140や第4のブロック150から漏れた洗浄液を受け止めて回収することができる。ドレインパン170には,排液管171が接続されており,ドレインパン170に溜まった洗浄液を排出できる。
なお,洗浄液供給装置122,吸引装置125,162,負圧発生装置134などの動作の制御は,制御部180によって行われており,洗浄液吐出口111からの洗浄液の吐出のタイミングや吐出圧,吸引口112や排出口160からの吸引のタイミングや吸引圧,排気口131からの排気のタイミングや排気圧などは,制御部180によって制御されている。
次に,以上のように構成された回転ロール90の洗浄機構100の動作を,ガラス基板Gのレジスト塗布処理のプロセスと共に説明する。
先ず,図2に示すようにノズル80が待機部91から回転ロール90上に移動し,ノズル80の吐出口80aが回転ロール90の最上部に近接される。回転ロール90は,例えば表面速度が30〜50mm/s程度の第1の速度で回転方向Fに回転され,ノズル80の吐出口80aから回転ロール90の表面にレジスト液が吐出されて,レジスト液の試し出しが行われる。こうして,吐出口80aにおけるレジスト液の付着状態が整えられ,ノズル80の吐出状態が安定される。なお,この試し出し時には,洗浄液吐出口111からの洗浄液の吐出,吸引口112,排出口160からの吸引,排気口131からの排気のいずれも停止されている。
ノズル80の吐出口80aにおけるレジスト液の付着状態が整えられた後,ノズル80の吐出が停止され,ノズル80が所定の吐出位置Eに移動する。ノズル80が吐出位置Eに移動した後,ガラス基板Gがレジスト塗布処理ユニット24のステージ70上を搬送ラインAに沿って移動される。ガラス基板Gがノズル80の下方を通過する際に,ノズル80からレジスト液が吐出され,ガラス基板Gの表面の全面にレジスト液が塗布される。
一方,ノズル80が回転ロール90の最上部から吐出位置Eに移動した後,回転ロール90の洗浄が開始される。先ず,回転ロール90が,試し出し時の第1の速度よりも遅い,例えば表面速度が10〜30mm/s程度(第1の速度の約0.5倍程度)の第2の速度で回転される。このとき,図9に示すように洗浄液吐出口111から回転ロール90と第1のブロック110との隙間Dにレジスト液の溶剤である洗浄液Hが吐出される。吐出された洗浄液Hは,至近距離にある回転ロール90の表面に高圧で衝突し,狭小の隙間D内で高い圧力を維持したまま回転ロール90の表面に沿って流れる。この洗浄液Hの流れにより,回転ロール90の表面のレジスト液が除去される。そして,洗浄液Hは,回転ロール90の汚れを落としながら,回転ロール90の表面を伝ってさらに落下し,第3のブロック140の滞留部141で一時的に滞留される。この滞留部141では,回転ロール90の表面のレジスト液が洗浄液Hに溶解し,ここでも回転ロール90の表面の汚れが落とされる。滞留部141の洗浄液Hは,続いて第3のブロック140の洗浄液誘導部142に流入し,回転ロール90の表面と第3のブロック140との隙間Dを通って,排出口160から排出される。
この洗浄液Hを吐出する洗浄工程では,回転ロール90が例えば2回程度回転される。その後,洗浄液吐出口111による洗浄液Hの吐出が停止され,吸引口112及び排出口160からの吸引と,排気口131からの排気が行われる。このとき,回転ロール90の回転は,試し出し時の第1の速度と洗浄液吐出時の第2の速度よりも速い,例えば表面速度が40〜60mm/s程度(第1の速度の約1.25倍程度)の第3の速度で行われる。回転ロール90の表面に付着した洗浄液Hは,図10に示すように洗浄液吐出口111の回転方向F側にある吸引口112により吸引され除去される。また,さらに回転方向F側にある排気口131により,回転ロール90の表面の雰囲気が強制排気され,回転ロール90の表面が乾燥される。また,回転ロール90の最下部においても,排出口160により吸引され,回転ロール90に表面に付着している洗浄液Hが除去される。こうして,回転ロール90の表面が完全に乾燥されると,吸引口112,排出口160からの吸引と,排気口131からの排気が停止され,回転ロール90の乾燥工程が終了する。
以上の実施の形態によれば,第1のブロック110により回転ロール90の表面との間に狭小な隙間Dを形成し,その隙間Dに洗浄液吐出口111から洗浄液Hを吐出するようにしたので,洗浄液Hが至近距離から回転ロールHの表面に衝突し,その洗浄液Hが隙間D内を高圧の状態で回転ロール90の表面に沿って流れるので,回転ロール90の表面のレジスト液が効果的に洗浄される。洗浄液Hが回転ロール90の表面にのみ供給されるだけなので,従来のようにタンクに洗浄液を貯留する場合に比べて,洗浄液Hの消費量を飛躍的に低減できる。
回転ロール90の回転方向Fの3/4回転〜1回転までの間に洗浄液吐出口111を設けたので,洗浄液吐出口111から吐出された洗浄液Hは,回転ロール90の表面を回転ロール90の回転方向Fと逆方向に流れ落ちる。この結果,回転ロール90の表面に対する洗浄液Hの相対速度が増して,洗浄液Hによる洗浄能力を向上することができる。
また,第3のブロック140により滞留部141を形成したので,滞留部141の洗浄液Hを一旦滞留させ,その滞留部141においてレジスト液を洗浄液Hに溶解させることができる。これにより,回転ロール90の洗浄をさらに効果的に行うことができる。
第3のブロック140の滞留部141の下方に洗浄液誘導部142を形成したので,回転ロール90の表面の狭小な隙間Dに洗浄液Hを流し,ここでも,洗浄液Hによって回転ロール90の表面の洗浄を行うことができる。
洗浄液誘導部142が回転ロール90の最下部まで形成され,その回転ロール90の最下部に排出口160が形成されているので,回転ロール90の表面を洗浄した洗浄液Hを適正に排出できる。
洗浄液吐出口111の上方側には,吸引口112が設けられたので,乾燥時には,回転ロール90の表面の洗浄液Hを吸引除去できる。また,吸引口112のさらに上方側には,排気口131が設けられたので,洗浄液Hが除去された後に回転ロール90の表面の雰囲気を排気して,回転ロール90の表面を乾燥させることができる。
また,排出口160に吸引装置162が接続されているので,洗浄液誘導部142などに残る洗浄液Hを確実に排出することができる。
以上の実施の形態において,洗浄工程の回転ロール90の回転速度よりも乾燥工程の回転ロール90の回転速度の方が高くなるようにしたので,洗浄工程時には,回転ロール90の表面に十分な量の洗浄液Hを供給し,乾燥工程時には,回転ロール90の表面に付着した洗浄液Hを上方の吸引口112まで確実に運んで排出することができる。
以上の実施の形態で記載した洗浄液吐出口111は,第1のブロック110の表面110aに一列に形成されていたが,図11に示すように上下2列に形成され,長手方向に向けて各列の洗浄液吐出口111が互いに千鳥状に配置されてもよい。こうすることにより,回転ロール90の表面に洗浄液Hが斑なく吐出され,回転ロール90の洗浄がより効果的に行われる。
また,洗浄液吐出口111は,図12に示すように第1のブロック110の表面110aに,例えば回転ロール90よりも長いスリット状に形成されていてもよい。この場合,例えば洗浄液吐出口111の幅は,0.1mm程度に設定される。
以上の実施の形態で記載した洗浄液吐出口111と吸引口112は,同じ第1のブロック110に設けられていたが,別のブロックに設けられていてもよい。また,洗浄液吐出口111,吸引口112及び排気口131が同じブロックに設けられていてもよい。
また,図13に示すように第2のブロック130の表面130aには,平行に並ぶ2列のスリット状の排気口131が形成されていてもよい。この場合,例えば排気口131の幅は,1mm程度に設定される。2列の排気口131の各流路132は,第2のブロック130の内部で合流し同じ排気管133に接続されている。
以上の実施の形態で記載した排出口160は,吸引により洗浄液Hを除去していたが,吸引せずに自然落下により洗浄液Hを排出してもよい。
以上の実施の形態では,洗浄液吐出口111を,回転ロール90が3/4回転した位置から1回転する位置までの間に設けていたが,回転ロール90が1/4回転した位置から1/2回転する位置までの間と,回転ロール90が1/2回転した位置から3/4回転する位置までの間に設けてもよい。以下,かかる場合の一例を図14を用いて説明する。
回転ロール90の下部側には,その回転ロール90の下部側の表面を覆うカバー体としてのプレート200が設けられる。プレート200は,最上部を基点Pとして回転ロール90の回転方向Fの120°程度から240°程度までの区間を覆うように形成されている。プレート200は,回転ロール90の長手方向に沿って細長に形成され,回転ロール90の長手方向の両端部間に亘り形成されている。プレート200は,回転ロール90の表面形状に沿って円弧状に形成されている。プレート200と回転ロール90の表面との間には,上記実施の形態と同様に100μm〜300μm,より好ましくは100μmの隙間Dが形成されている。
プレート200の中央部であって,回転ロール90の最下部に対向する位置には,回転ロール90の長手方向に沿ったスリット状の排出口201が形成されている。プレート200の排出口201の両側には,それぞれ洗浄液吐出口202,203が形成されている。洗浄液吐出口202,203は,排出口201から例えば30°程度離れた等距離の位置に形成されている。洗浄液吐出口202,203は,例えば回転ロール90の長手方向に沿ったスリット状に形成されている。
洗浄液吐出口202,203は,各供給管210によって,洗浄液供給装置211に接続されている。この洗浄液供給装置211からの洗浄液の供給により,洗浄液吐出口202,203から回転ロール90とプレート200との間の隙間Dに洗浄液を吐出できる。
排出口201は,配管220によって,真空ポンプなどの吸引装置221に接続されている。吸引装置221による真空引きにより,吸引口201から回転ロール90の表面の洗浄液を吸引して除去できる。
プレート200の下方には,上記実施の形態と同様に排液管230を有するドレインパン231が設けられている。
そして,回転ロール90を洗浄する際には,回転ロール90が上述の第2の速度で回転された状態で,洗浄液吐出口202,203から回転ロール90の表面に向けて洗浄液Hが吐出され,プレート200と回転ロール90の隙間Dに洗浄液Hが供給される。このとき,例えば排出口201から吸引が行われ,隙間Dに供給された洗浄液Hは,回転ロール90の最下部に位置する排出口201から排出される。この状態で,例えば回転ロール90が2回転程度された後,洗浄液吐出口202,203からの洗浄液Hの吐出が停止される。その後,例えば回転ロール90の回転速度が第2の速度から上述の第3の速度に上げられ,排出口201からの吸引により,プレート200と回転ロール90との隙間Dの洗浄液Hが吸引除去され,回転ロール90の表面が乾燥される。
この実施の形態においても,狭小な隙間Dに洗浄液Hが吐出され,高圧の水流により,回転ロール90の汚れが落とされるので,回転ロール90の洗浄が効果的に行われる。また,狭小な隙間Dに洗浄液Hを供給するだけなので,洗浄液Hの消費量を飛躍的に低減できる。
また,排出口201を挟んだ両側に洗浄液吐出口202,203が設けられたので,回転方向Fに対して後ろ側の洗浄液吐出口202から排出口201に向けて回転ロール90の回転方向Fと同じ方向に洗浄液Hが流れる。この間に,回転ロール90の表面に付着したレジスト液を洗浄液Hに溶解させることができる。また,回転方向Fに対して前方側の洗浄液吐出口203から排出口201に向けて回転ロール90と逆回転の方向に洗浄液Hが流れるので,洗浄液Hと回転ロール90の相対速度が増大し,洗浄液Hが回転ロール90のレジスト液を強制的に取り除くことができる。
排出口201には,吸引装置221が接続されているので,プレート200に残る洗浄液Hを確実に排出することができる。
また,排出口201を回転ロール90の最下部の位置に設けたので,プレート200上の洗浄液Hを排出しやすい。なお,前記実施の形態では,排出口201が真空引きされていたが,自然落下により洗浄液Hを排出してもよい。
以上の実施の形態において,プレート200の回転方向F側に,回転ロール90の表面の洗浄液を吸引除去する吸引口を設けてもよい。例えば図15に示すように,例えばプレート200の回転方向F側に,上述の実施の形態と同様の第1のブロック110が設けられる。この第1のブロック110の表面110aに吸引口240が形成される。吸引口240は,第1のブロック110内に形成された流路241と,その流路241に接続された配管242によって,真空ポンプなどの吸引装置243に接続されている。そして,回転ロール90の乾燥時には,上述した排出口201からの排出に併せて,吸引口240からの吸引によっても,回転ロール90の表面のレジスト液が除去される。こうすることにより,回転ロール90の回転によりプレート200の外側に運び出された洗浄液Hも適正に除去できる。
また,プレート200を備えた上述の実施の形態において,回転ロール90の表面を乾燥させる排気口を設けてもよい。例えば,図15に示す上記例において,吸引口240のさらに回転方向F側に,上述した実施の形態と同様の第2のブロック130が設けられる。第2のブロック130の表面130aに,排気口250が形成される。排気口250は,第2のブロック130内に形成された流路251と,流路251に接続された配管252によって,負圧発生装置253に接続されている。そして,洗浄後の乾燥時には,排気口250から回転ロール90の表面の雰囲気を排気することにより,回転ロール90の表面の乾燥を促進できる。これにより,回転ロール90の乾燥をより確実に行うことができる。
以上の実施の形態では,第1のブロック110の表面110aには,吸引口112が形成されているが,図16に示すようにさらに同一の表面110aに,洗浄液を吸引する吸引口301を形成してもよい。
吸引口301は,吸引口112の回転方向F側,つまり上方側の表面110aに形成されている。吸引口301の形状は,吸引口112と同様に回転ロール90の長手方向に沿ってスリット状となっている。
吸引口301は,第1のブロック110内に形成された流路302と,その流路302に接続された配管303によって,吸引装置304に接続されている。吸引装置304による真空引きにより,吸引口301から回転ロール90の表面の洗浄液を吸引して除去できる。したがって,吸引装置304と吸引装置125を同時に稼動させることによって,吸引口301と吸引口112の2箇所から一度に多量の洗浄液を吸引することができる。
また吸引口301の回転方向F側の表面110aに,先端305aを斜め下方に向けて成形し,洗浄液Hを一時的に滞留させる滞留部305を形成してもよい。この滞留部305では,洗浄液吐出口111から吐出された洗浄液Hの一部が,回転ロール90の表面に沿って上り一時的に滞留される。そして,回転ロール90の表面のレジスト液が洗浄液Hに溶解し,滞留部305でも回転ロール90の表面の汚れが落とされる。
以上のように構成される洗浄機構100を用いて,次に説明する方法で回転ロール90を洗浄してもよい。図17は,回転ロール90の円周上の動点Sの鉛直方向位置の経時変化と,動点Sの鉛直方向位置に対応して洗浄液吐出口111から洗浄液Hを吐出するタイミング,吸引口301,吸引口112及び排出口160から洗浄液Hを吸引するタイミング,及び排気口131から排気するタイミングを示した説明図である。
ノズル80が回転ロール90上に移動した後,回転ロール90は,例えば表面速度が30〜50mm/sの速度で回転方向Fに回転される。そして回転ロール90が例えば半周回転する間,すなわち回転ロール90の表面上の動点Sが回転ロール90の最上部から最下部に移動する間(図17のR工程),ノズル80から回転ロール90の表面にレジスト液の試し出しが行われる。このレジスト液の試し出しが終了すると,回転ロール90の洗浄が開始される。
先ず,動点Sが回転ロール90の最下部に達した後,洗浄液吐出口111から回転ロール90と第1のブロック110との隙間Dに洗浄液Hが吐出される。このとき,回転ロール90が,レジスト液の試し出し時の速度よりも遅い,例えば表面速度10〜30mm/sで回転される。吐出された洗浄液Hは,回転ロール90の表面に沿って流れる。この洗浄液Hの流れにより,回転ロール90の表面のレジスト液が除去される。そして動点Sが吸引口301を通過したとき,洗浄液吐出口111からの洗浄液Hの吐出を止める(図17のT1工程)。
動点Sが吸引口301を通過すると,吸引口301,吸引口112及び排出口160から洗浄液Hが吸引される。そして動点Sが再び回転ロール90の最下部に達したときに,この洗浄液Hの吸引を止める(図17のT2工程)。
その後,T1工程における洗浄液Hの吐出と,T2工程における洗浄液Hの吸引と同様の工程で,洗浄液Hの吐出(図17のT3工程)と洗浄液Hの吸引(図17のT4工程)が行われる。
このようにT1〜T4工程が行われて,動点Sが回転ロール90の最下部に達したとき,洗浄液吐出口111から洗浄液Hが吐出される。そして動点Sが一周して再び回転ロール90の最下部に達したときに,洗浄液Hの吐出を止める(図17のT5工程)。
以上のT1〜T5工程が終了すると,吸引口301,吸引口112及び排出口160からの洗浄液Hの吸引と,排気口131からの排気が同時に行われる。このとき,回転ロール90の回転は,試し出し時(R工程)の速度と洗浄液Hの吐出・吸引時(T1〜T5工程)の速度よりも速い,例えば表面速度が40〜60mm/sの速度で行われる。回転ロール90の表面に付着した洗浄液Hは,吸引口301,吸引口112及び排出口160によって除去され,さらに排気口131によって,回転ロール90の表面の雰囲気が強制排気され,回転ロール90の表面が乾燥される(図17のE工程)。
発明者らの知見によると,以上の回転ロール90の洗浄方法に示すように洗浄液Hの吐出と吸引が交互に行われ(T1〜T5工程),間欠的に洗浄液Hを吐出した場合でも,回転ロール90の表面に付着したレジスト液を十分に洗浄することができる。そして洗浄液Hの吐出が間欠的であるので,回転ロール90の表面のレジスト液を効率よく洗浄することができ,回転ロール90の洗浄に使用される洗浄液Hの消費量を飛躍的に低減することができる。例えば,洗浄液Hを連続して吐出して回転ロール90を洗浄する場合,一回の洗浄に使用する洗浄液Hの消費量は300mlであったが,本洗浄方法のように洗浄液Hを間欠的に吐出することによって,洗浄液Hの消費量を67mlに抑えることができた。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において,各種の変更例または修正例に相到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。例えば以上の実施の形態で記載した洗浄液吐出口111と第1のブロック110や,洗浄液吐出口202,203とプレート200は,回転ロール90の表面上の他の位置に設けてもよい。また,第1〜第4のブロック110,130,140,150や,プレート200などの形状は,他の形状であってもよい。上記実施の形態では,本発明を,レジスト液の試し出しが行われる回転ロールの洗浄に対して適用していたが,現像液などの他の塗布液の試し出しが行われる回転ロールの洗浄に適用してもよい。また,洗浄液Hも溶剤に限られず,純水など他の液体であってもよい。本発明は,ガラス基板G以外の他のFPD(フラットパネルディスプレイ)やフォトマスク用のマスクレチクル,半導体ウェハなどの他の基板に塗布液を塗布する場合にも適用できる。
本発明は,回転ロールを洗浄する洗浄液の消費量を低減する際に有用である。
本実施の形態における塗布現像処理装置の構成の概略を示す平面図である。 レジスト塗布処理ユニットの構成の概略を示す縦断面の説明図である。 レジスト塗布処理ユニットの構成の概略を示す平面図である。 ノズルの説明図である。 回転ロールの洗浄機構の構成の概略を示す縦断面の説明図である。 回転ロールのY方向正方向側の側面図である。 第1のブロックの斜視図である。 第2のブロックの斜視図である。 洗浄工程時の洗浄液の流れを示す回転ロールの洗浄機構の縦断面の説明図である。 乾燥工程時の洗浄液の流れを示す回転ロールの洗浄機構の縦断面の説明図である。 洗浄液吐出口を千鳥状に配置した場合の第1のブロックの斜視図である。 洗浄液吐出口をスリット状にした場合の第1のブロックの斜視図である。 排気口を2列にした場合の第2のブロックの斜視図である。 回転ロールの洗浄機構の他の構成例を示す縦断面の説明図である。 第1のブロックと第2のブロックを備えた洗浄機構の構成例を示す縦断面の説明図である。 第1のブロックに吸引口を追加し,滞留部を設けた洗浄機構の構成例を示す縦断面の説明図である。 回転ロール表面を洗浄する際に,洗浄液の吐出,吸引,及び排気のタイミングを示した説明図である。
符号の説明
1 塗布現像処理装置
24 レジスト塗布処理ユニット
90 回転ロール
110 第1のブロック
111 洗浄液吐出口
112 吸引口
130 第2のブロック
131 排気口
140 第3のブロック
141 滞留部
142 洗浄液誘導部
160 排出口
H 洗浄液
G ガラス基板

Claims (19)

  1. ノズルから基板に塗布液が吐出される前に,ノズルから塗布液が供給される回転ロールの洗浄機構であって,
    回転ロールの表面の一部をその表面に沿って覆い,当該回転ロールの表面との間に円弧状で狭小な隙間を形成するカバー体と,
    前記カバー体と前記回転ロールの表面との間の円弧状で狭小な隙間に正圧で洗浄液を吐出する洗浄液吐出口と,を有し,
    前記隙間は,前記洗浄液が正圧を維持したまま流れるように形成されていることを特徴とする,回転ロールの洗浄機構。
  2. 前記洗浄液吐出口は,前記カバー体に形成されていることを特徴とする,請求項1に記載の回転ロールの洗浄機構。
  3. ノズルから塗布液が供給される回転ロールの最上部を回転の基点にして,回転ロールが回転方向に3/4回転した位置から1回転する位置までの間に,前記洗浄液吐出口が設けられていることを特徴とする,請求項1又は2のいずれかに記載の回転ロールの洗浄機構。
  4. 前記回転ロールが1/2回転した位置から3/4回転する位置までの間には,前記洗浄液吐出口から回転ロールの表面を伝って流れ落ちる洗浄液を前記回転ロールの表面において滞留させる滞留部材が設けられ,
    前記洗浄液吐出口から回転ロールの表面を伝って流れ落ちる洗浄液によって当該回転ロールの表面を洗浄し,前記滞留部材で滞留された洗浄液によって回転ロールの表面をさらに洗浄することを特徴とする,請求項3に記載の回転ロールの洗浄機構。
  5. 前記滞留部材は,上方からの洗浄液を受け止めて滞留させ,当該洗浄液によって回転ロールの表面を洗浄するための滞留部と,前記滞留部の洗浄液を回転ロールの表面に沿って下方に流し,当該洗浄液によって回転ロールの表面をさらに洗浄するための洗浄液誘導部とを備えていることを特徴とする,請求項4に記載の回転ロールの洗浄機構。
  6. 前記滞留部は,滞留部材の回転ロールの表面側の上部に凹状に形成され,
    前記洗浄液誘導部は,前記回転ロールの表面をその表面に沿って覆い,その回転ロールの表面との間に円弧状で狭小な隙間を形成していることを特徴とする,請求項5に記載の回転ロールの洗浄機構。
  7. 前記洗浄液誘導部は,前記回転ロールの最下部まで形成され,
    前記回転ロールの最下部の位置には,洗浄液の排出口が設けられていることを特徴とする,請求項5又は6のいずれかに記載の回転ロールの洗浄機構。
  8. 前記排出口には,洗浄液を吸引するための吸引装置が接続されていることを特徴とする,請求項7に記載の回転ロールの洗浄機構。
  9. 前記洗浄液吐出口よりも前記回転ロールの回転方向側には,回転ロールの表面の洗浄液を吸引して除去する吸引口が設けられていることを特徴とする,請求項3〜8のいずれかに記載の回転ロールの洗浄機構。
  10. ノズルから塗布液が供給される回転ロールの最上部を回転の基点にして,回転ロールが1/4回転した位置から1/2回転する位置までの間と,回転ロールが1/2回転した位置から3/4回転する位置までの間に,前記洗浄液吐出口が設けられていることを特徴とする,請求項1又は2のいずれかに記載の回転ロールの洗浄機構。
  11. 前記洗浄液吐出口は,2箇所に設けられ,
    前記カバー体は,前記回転ロールの下部側の少なくとも前記2箇所の洗浄液吐出口の間の回転ロールの表面を円弧状で狭小な隙間を介して覆うように形成されていることを特徴とする,請求項10に記載の回転ロールの洗浄機構。
  12. 前記2箇所の洗浄液吐出口の間のカバー体には,洗浄液の排出口が形成されていることを特徴とする,請求項11に記載の回転ロールの洗浄機構。
  13. 前記排出口は,前記回転ロールの最下部に対向する位置に形成されていることを特徴とする,請求項12に記載の回転ロールの洗浄機構。
  14. 前記排出口には,洗浄液を吸引するための吸引装置が接続されていることを特徴とする,請求項12又は13のいずれかに記載の回転ロールの洗浄機構。
  15. 前記回転ロールの1/2回転から3/4回転までの間に位置する前記洗浄液吐出口のさらに回転方向側には,回転ロールの表面の洗浄液を吸引して除去する吸引口が設けられていることを特徴とする,請求項10〜14のいずれかに記載の回転ロールの洗浄機構。
  16. 前記吸引口のさらに回転方向側には,回転ロールの表面を乾燥させるための排気口が設けられていることを特徴とする,請求項9又は15のいずれかに記載の回転ロールの洗浄機構。
  17. 前記洗浄液吐出口は,回転ロールの長手方向に沿って上下2列に並べて形成され,当該2列の洗浄液吐出口は,互いに千鳥状に配置されていることを特徴とする,請求項1〜16のいずれかに記載の回転ロールの洗浄機構。
  18. 請求項9,15又は16のいずれかに記載の回転ロールの洗浄機構を用いた回転ロールの洗浄方法であって,
    洗浄液吐出口から洗浄液を供給しながら,回転ロールを回転させる洗浄工程と,
    前記洗浄液吐出口からの洗浄液の供給を停止し,前記洗浄工程よりも速い速度で前記回転ロールを回転させ,前記回転ロールの表面の洗浄液を吸引口により吸引して除去する乾燥工程と,を有することを特徴とする,回転ロールの洗浄方法。
  19. 請求項9,15又は16のいずれかに記載の回転ロールの洗浄機構を用いた回転ロールの洗浄方法であって,
    回転ロールを回転させながら,洗浄液吐出口から洗浄液を吐出する吐出工程と,
    前記吐出工程と同じ速度で前記回転ロールを回転させながら,前記回転ロールの表面の洗浄液を吸引口により吸引して除去する吸引工程と,を有し,
    前記吐出工程と吸引工程は,交互に行われ,
    前記吐出工程においては,前記吸引口からの洗浄液の吸引は停止し,
    前記吸引工程においては,前記洗浄液吐出口からの洗浄液の供給は停止していることを特徴とする,回転ロールの洗浄方法。
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