JP4759259B2 - 樹脂モールド金型および樹脂モールド装置 - Google Patents

樹脂モールド金型および樹脂モールド装置 Download PDF

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Description

本発明は樹脂モールド金型および樹脂モールド装置に関し、より詳細にはベント部での樹脂残りによる後工程への影響をなくし、さらにボイドを発生させずに樹脂モールドすることを可能にする樹脂モールド金型および樹脂モールド装置に関する。
リードフレームを被成形品として樹脂モールドによって形成される半導体装置は、樹脂モールド金型によりリードフレームをクランプした状態でキャビティに樹脂を充填し、キャビティ内で樹脂を熱硬化させることによって製造される。樹脂モールド時にキャビティ内に残留するエアは、キャビティに樹脂が注入される際に樹脂中に巻き込まれる等によって、ボイドを発生させる原因になることから、キャビティ等の金型内に残留するエアを排出して樹脂モールドする方法が従来なされてきた。
図12は、キャビティ等の金型内に残留するエアを排出するエアベントを設けた樹脂モールド金型を用いて樹脂モールドしたリードフレーム10の例を示す。この成形品は縦横に整列してパッケージ部12が配置されたもので、樹脂モールド金型には、リードフレーム10の一方のレール部14に対応してゲートが配置され、他方のレール部16に対応してエアベント部Vが設けられている。14aはゲート内で硬化したゲート樹脂である。エアベント部V(破線で示す)は、キャビティに連通してレール部16を幅方向に横切るように設けられる。
特開平04−79234号公報 特開平10−217286号公報
エアベント部Vはリードフレーム10と金型のクランプ面に隙間を設け、キャビティ内のエアを逃がすための通路であるが、エアベント部Vを設ける場合は、図12に示すように、通常、一端側をキャビティに連通させ、他端側をレール部16の縁部まで達するように設ける。しかしながら、レール部16を横切るようにエアベント部Vを設けると、透明樹脂のような流動性の高い樹脂を使用して樹脂モールドする場合には、エアベント部Vから樹脂が漏出し、リードフレーム10の側縁に樹脂ばりが付着して残留してしまうことがある。リードフレーム10に付着した樹脂ばりは、リードフレーム10から剥離して落下したり、後工程のトリミング・フォーミング工程等で加工装置を損傷させるといった問題や、製品の搬送操作等が的確にできなくなるといった問題を生じさせる。
このため、リードフレーム10を樹脂モールドする際には、樹脂ばりを生じさせないようにして樹脂モールドする必要があるが、エアベント部を設けずに樹脂モールドすることは金型内のエアが排出されないため樹脂モールドが困難となる。また、キャビティあるいは樹脂路中に残留するエアを排出して樹脂モールドする方法としては、樹脂モールド領域を減圧して樹脂モールドする方法もあるが、この減圧モールドによる場合でも、透明樹脂のように流動性が高く、ボイドを巻き込みやすい樹脂を使用して樹脂モールドする場合は、単に減圧モールドするだけでは樹脂中に混入していたエアが排除されず、ボイドが発生するといった問題があった。
本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、樹脂モールド時にキャビティ等の金型内に残留するエアによってボイドが生じることを防止するとともに、ベント部の樹脂残りをなくして高品質の樹脂モールドを可能にする樹脂モールド金型および樹脂モールド装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態における樹脂モールド金型は、チェイスブロックにセンターブロックを挟んで一対のキャビティインサートを配置して構成された上型および下型を備え、樹脂モールドされるパッケージ部が縦横に整列して配置された短冊状のリードフレームであって、該リードフレームの幅方向にはレール部間を連結するようにアウターリードの基端部を支持するセクションバーが設けられ、該セクションバーの中央部には前記セクションバーの長手方向に平行にスリットが設けられた前記リードフレームを、前記上型および下型のキャビティインサートでクランプする樹脂モールド金型であって、前記上型および下型のキャビティインサートが、前記リードフレームのパッケージ部の配置に合わせて設けられたキャビティと、前記リードフレームの平面領域内であって前記センターブロック側とは反対側の前記リードフレームのレール部に対応する位置に、前記キャビティの列ごとに長手方向に所定間隔をあけて配置され、各列の一方の端のキャビティに連通して設けられたダミーキャビティと、前記ダミーキャビティと前記各列の一方の端のキャビティとを連通して設けられ、樹脂の流れを絞る形状に形成された第1ゲートと、前記リードフレームの幅方向に隣接する前記キャビティ間に設けられた連通ゲートとを有し、前記下型のキャビティインサートが、前記センターブロック側の前記リードフレームのレール部に対応する位置に、前記キャビティの列ごとに長手方向に所定間隔をあけて配置され、各列の他方の端のキャビティに連通して設けられた第2ゲートを有し、前記上型のキャビティインサートが、前記キャビティの列ごとに前記第2ゲート、前記キャビティ、前記連通ゲート、および、前記第1ゲートによって形成された前記センターブロックから前記ダミーキャビティへの樹脂の流路を、前記センターブロック側へ折り返すように前記ダミーキャビティと連通して設けられ、かつ、前記リードフレームの平面領域内であって前記リードフレームのスリットの配置に合わせて設けられた第1ベント部を有することを特徴とする。
また、前記上型のキャビティインサートが、前記第1ベント部とは隔離され、前記リードフレームの隣接するスリットの配置に合わせて設けられた第2ベント部を有することを特徴とする。
また、前記第1および第2ベント部が、前記上型のクランプ面から凹んだ形状をしていることを特徴とする。
また、前記樹脂モールド金型と、樹脂モールド時に、前記樹脂モールド金型内に残留するエアを排出する減圧モールド機構とを備えた樹脂モールド装置において、前記減圧モールド機構が、前記上型の外側面を囲む枠体状に形成され、内周側面に前記上型の外側面に摺接して上型の外側面との間をエアシールするシールリングが周設され、下端面に前記下型のクランプ面に当接して下型のクランプ面との間をエアシールするシールリングが設けられた可動枠と、該可動枠の前記下端面に装着されたシールシングが前記下型のクランプ面に当接するとともに、該可動枠の内周側面に装着されたシールリングが前記上型の外側面に当接し、前記上型と下型のクランプ面が離間した状態で、前記上型と下型および前記可動枠により外部からエアシールして囲まれた空間内を減圧する吸引装置とを備えていることを特徴とする。
本発明に係る樹脂モールド金型および樹脂モールド装置によれば、リードフレームのレール部にダミーキャビティを設けるとともに、このダミーキャビティとリードフレームに設けられたスリットとを連通するベント部を設ける構成としたことによって、樹脂モールド時にキャビティ等の金型内に残留するエアをダミーキャビティおよびスリット内に導いて樹脂モールドすることができることから、キャビティ内にボイドを生じさせず、またリードフレームに樹脂残りをなくすことにより、高品質の樹脂モールドを行うことが可能になる。
(樹脂モールド金型)
図1は、本発明に係る樹脂モールド装置を用いてリードフレーム10を樹脂モールドした成形品の平面図を示す。リードフレーム10は一つの半導体装置を構成する単位となるリードパターンが縦横に同一の繰り返しパターンに形成されたものであり、パッケージ部12が縦横に整列した配置に樹脂モールドされている。
リードフレーム10の幅方向にはレール部14、16間を連結するようにアウターリード13の基端部が連結されるセクションバー15が設けられ、セクションバー15の中央部にはセクションバー15の長手方向に平行にスリット11が設けられている。
リードフレーム10は樹脂モールド金型によりクランプされ、リードフレーム10の一方のレール部14に配されたゲートからキャビティに樹脂を充填して樹脂モールドされる。リードフレーム10の幅方向に隣接するキャビティ間は連通ゲートにより連通され、ポットに近い側に配置されているキャビティから順次、樹脂が充填される。
図1では、リードフレーム10の一方の側縁に配されたゲート内で硬化したゲート樹脂14a、および隣接するキャビティ間に設けられた連通ゲート内で硬化したゲート樹脂14bがリードフレーム10の表面に付着している様子を示す。
これらのゲートおよび連通ゲートの構成は従来の樹脂モールド金型における構成と同様である。本実施形態の樹脂モールド金型において特徴的な構成は、リードフレーム10の他方のレール部16の領域内にキャビティに連通してダミーキャビティを設けたことと、ダミーキャビティに接続してリードフレーム10に設けられているスリット11に連通するベント部を設けたことにある。
図1では、ダミーキャビティ内で硬化したダミー樹脂18がレール部16上に付着している状態、ダミー樹脂18に接続するベント部で硬化したベント樹脂20およびスリット間を接続するベント部で硬化したベント樹脂22がリードフレーム10に付着している状態を示す。
図2は、リードフレーム10を樹脂モールドした状態を拡大して示す。ダミーキャビティはパッケージ部12の列ごとにレール部16の長手方向に配置され、ダミー樹脂18がレール部16の長手方向に所定間隔をあけて付着している。
ベント樹脂20は隣接するダミー樹脂18間を連結する配置に設けられるとともに、リードフレーム10に設けられているスリット11と重複する位置まで延出している。セクションバー15の長手方向の中途位置にはスリット11を横切るように連結部15aが複数設けられている。ベント樹脂22はこの連結部15aを跨いで、隣接するスリット11間を連通させて設けたベント部内で硬化した樹脂である。
図3に、図2のリードフレーム10を樹脂モールドした成形品の断面図を示す。
図3(a)は、成形品をパッケージ部の位置で横断した断面図(図2におけるA−A線断面図。右方がゲート側)であって、リードフレーム10の幅方向にパッケージ部12が4個連設されていること、リードフレーム10のレール部16にダミーキャビティ内で硬化したダミー樹脂18が付着し、キャビティ間を連通する連通ゲート内で硬化したゲート樹脂14bがリードフレーム10に付着している状態を示す。
図3(b)は、リードフレーム10に設けられているスリット11を長手方向に通過する位置での断面図(図2におけるB−B線断面図)である。リードフレーム10に設けられたスリット11内に樹脂11aが流入し、隣接するスリット11を連結する連結部15aを跨ぐ配置にベント部内で硬化したベント樹脂22が付着している状態を示す。レール部16ではベント部内で硬化したベント樹脂20が、スリット11に連通して付着している。スリット11に充填された樹脂11aはリードフレーム10と同厚に形成される。
図3(c)は、リードフレーム10のレール部16に沿って通過する位置での断面図(図2におけるC−C線断面図)である。ダミーキャビティ内で硬化したダミー樹脂18がリードパターンの繰り返しピッチと同一ピッチでレール部16の長手方向に離間して配置され、隣接するダミー樹脂18間を連結する配置にベント樹脂20が付着している。
本実施形態の樹脂モールド金型では、リードフレーム10を樹脂モールドする際に、キャビティに連通させて設けたダミーキャビティに樹脂を排出させるとともに、ベント部を経由してリードフレーム10に設けられたスリット11に樹脂を排出させるようにして樹脂モールドする。ダミーキャビティおよびベント部およびスリット11は、いずれもリードフレーム10の平面領域内に配置されているから、本実施形態の樹脂モールド金型を使用してリードフレーム10を樹脂モールドした際に、キャビティから排出された樹脂等がリードフレーム10の平面領域から外部に漏出することがない。
図4(a)および図5は、上述したリードフレーム10を樹脂モールドする際に使用する上型30と下型40の平面図(クランプ面)を示す。本実施形態の樹脂モールド金型は、短冊状に形成されたリードフレーム10を1回の樹脂モールド操作で2枚ずつ樹脂モールドする装置であり、上型30は、チェイスブロックにセンターブロック31を挟んで一対のキャビティインサート32、32を配置して構成され、下型40は、チェイスブロックにセンターブロック41を挟んで一対のキャビティインサート42、42を配置して構成されている。
上型30に装着されるキャビティインサート32には、リードフレーム10のパッケージ部12の配置に合わせて配されるキャビティ33と、各列端のキャビティ33に連通して設けられるダミーキャビティ34と、ベント部35、36が設けられている。ベント部35は隣接するダミーキャビティ34間を連通し、かつスリット11の配置に合わせて設けられ、ベント部36は隣接するスリット11の配置に合わせて複数個所に設けられている。また、図4(b)に示すように、ベント部35は隣接するダミーキャビティ34間を接続するように設けなくてもよい。
また、リードフレーム10の幅方向に隣接するキャビティ33間には連通ゲート38が設けられている。また、センターブロックにはカル37が設けられている。
なお、ベント部35、36は、金型によってリードフレーム10をクランプした際に、リードフレーム10の表面とクランプ面との間でエアを通過させ、樹脂については通過を妨げるように金型のクランプ面を僅かに研磨して設けられている。また、ダミーキャビティ34はキャビティ33から一定量の樹脂を流出させ、流出した樹脂を溜めるためのもので、ダミーキャビティ34と列端のキャビティ33とは、連通ゲート38と同様に、樹脂の流れを絞る形状に形成されたゲート38bを介して接続するように設けられている。
一方、下型40に装着されるキャビティインサート42には、リードフレーム10のパッケージ部12の配置に合わせてキャビティ43が設けられ、列端のキャビティ43に連通してダミーキャビティ44が設けられている。ダミーキャビティ44とキャビティ43との間にもゲート47bが設けられる。なお、隣接するダミーキャビティ44間にゲートを設けてもよい。
また、センターブロック41にはキャビティ43の2列ごとに一つのポット49が配置され、センターブロック41に対向するキャビティインサート42の縁部には、ポット49に連通するゲート47が配されている。また、隣接するキャビティ43を連通する配置に連通ゲート48が設けられている。
図6は、上型30と下型40とで被成形品であるリードフレーム10をクランプして樹脂モールドする状態を示す。リードフレーム10を上型30と下型40とでクランプすることにより、リードフレーム10の両面にキャビティ33、43による空間が形成され、ポット49から最も離間したレール部16の位置にダミーキャビティ34、44による空間が形成される。
リードフレーム10は、上型30と下型40とでリードフレーム10をクランプした状態で、ポット49内で溶融した樹脂をゲート47を介してキャビティに充填することによって樹脂モールドされる。本実施形態の樹脂モールド金型を用いて樹脂モールドする場合は、ポット49から押し出された樹脂がポット49に近い側のキャビティから順にキャビティを充填していき、キャビティあるいは樹脂路内に残留するエアが樹脂の充填圧力によって隣接するキャビティに順次送り出されるようにして樹脂モールドされる。
列端のキャビティにまで樹脂が到達すると、金型内に残留していたエアは樹脂とともにダミーキャビティ34、44に送り出され、ダミーキャビティ34、44に樹脂が充填される。
樹脂の流動性がそれほど高くない場合には、ダミーキャビティが樹脂によって充填されダミーキャビティに樹脂圧が加わることにより、キャビティあるいは樹脂路内に残留したエアがベント部35を介してスリット11に排出されて樹脂モールドされる。このとき、樹脂はベント部36には到達しない。しかし、透明樹脂のように樹脂の流動性が高い場合には、ダミーキャビティからベント部35、36を介してスリット11内に樹脂が侵入し、樹脂とともにエアがダミーキャビティとスリット11に送り出される。
ポット49からキャビティ33、43に注入された樹脂は、キャビティ内に残留しているエアをダミーキャビティ34、44に向けて押し出すようにしてキャビティ33、43を充填していくため、キャビティ33、43に残留しているエアがダミーキャビティ34、44に押し出されていく。また、ダミーキャビティ34、44にはベント部35、36を介してスリット11が連通しているから、ダミーキャビティ34、44より押し出されたエアと樹脂はスリット11に押し出されるようになる。
こうして、本実施形態の樹脂モールド金型を用いてリードフレーム10を樹脂モールドする際には、キャビティ33、43に残留しているエアがダミーキャビティ34、44とスリット11に排出されて樹脂モールドされ、キャビティ33、43内に残留していたエアをキャビティから排出させるようにして樹脂モールドすることが可能となる。本実施形態では、ダミーキャビティ34、44をエアの排出領域とすることに加えて、リードフレーム10に設けられているスリット11部分についてもエアの排出領域として利用することによって、エアを効果的にキャビティから排出してボイドのない樹脂モールドを可能にしたものである。
流動性のきわめて高い樹脂を使用する場合には、図3に示すようにベント部を介してスリット11内にも樹脂が入り込むようになるが、このようにスリット11の平面領域を樹脂の排出領域とすることで、樹脂とともにエアを排出させることが可能となり、キャビティ33、43内でのボイドの発生を防止して高品質の樹脂モールドが可能になる。
本実施形態の樹脂モールド金型を用いてリードフレーム10を樹脂モールドする場合は、ダミーキャビティおよびスリット11がリードフレーム10の平面領域内に在るから、ダミーキャビティおよびスリット11に樹脂が充填されたとしても、樹脂ばりはリードフレーム10の平面領域内に生じるのみであり、リードフレーム10の側縁に樹脂ばりが付着したりすることを防止でき、樹脂ばりによって成形品の搬送が妨げられたり、成形品から樹脂ばりが剥離して落下することによって加工装置を損傷させるといった問題を防止することが可能になる。また、ダミーキャビティは、ベントばりの抑制のためには必ずしも必要な部位でないため、キャビティから直接ベント部を通してスリットにエアを排出する形態も可能である。
(樹脂モールド装置)
上記実施形態の樹脂モールド金型は、リードフレーム10の平面領域内にダミーキャビティとベント部を設け、ダミーキャビティとスリット11が樹脂によって充填される構成とすることで、樹脂モールド時に金型内に残留しているエアをダミーキャビティとスリット11に排出して、ボイド等のない樹脂モールドを可能にしたものであるが、透明樹脂のようにきわめて流動性に富み、また、光学部品として使用するためにボイド等のない高度の樹脂モールド品質が求められる製品を製造する場合には、上述した樹脂モールド金型を使用するとともに、減圧モールド方法を利用して金型内に残留するエアを強制的に排出して樹脂モールドする方法を利用することが有効である。
図7は減圧モールド機構を設けた樹脂モールド装置の構成例を示す。この樹脂モールド装置は、プレス装置に設けられた可動プラテン50に上ベース52を介して上型30を固定し、固定プラテン54に下ベース56を介して下型40を固定して設けるとともに、上型30の外側面に沿って型開閉方向に可動に可動枠58を装着し、可動枠58に吸引ホース59を介して吸引装置60を接続して構成したものである。可動枠58の内周側面には、上型30の外側面を一周して上型30の外周側面に摺接するシールリング62が設けられ、可動枠58の下端面には可動枠58の枠方向に一周するようにシールリング64が設けられている。
図8に可動枠58および上型30の平面配置を示す。シールリング62は上型30の外周側面を一周して上型30の外周側面に当接するように設けられている。
図9〜11は本実施形態の樹脂モールド装置による樹脂モールド方法を示す。
図9は、型開きした状態で、可動プラテン50が上位置に移動し、上ベース52に支持された上型30が上位置に移動し、上型30と下型40のクランプ面が離間している状態を示す。この状態で、被成形品のリードフレーム10を下型40にセットし、あるいは成形後の成形品を下型40から取り出す操作を行う。可動枠58は上型30とともに上位置にある。
なお、可動枠58の外周側面位置は下型40の外周側面位置に略一致し、可動枠58の下端面に装着されたシールリング64は下型40のパーティング面に当接可能となっている。
図9に示す状態で下型40に被成形品であるリードフレーム10をセットした後、上型30を下型40に向けて下降させ、可動枠58の下端面に設けたシールリング64が下型40のパーティング面に当接し、上型30のパーティング面と下型40のパーティング面とが離間した位置関係にあるところで上型30の下降を停止させる。図10は、下型40のパーティング面に可動枠58の下端面に設けたシールリング64が当接し、上型30と下型40のパーティング面が離間した状態である。
可動枠58の内周側面に取り付けたシールリング62は上型30の外周側面と可動枠58の内周側面とをエアシールし、下型40のパーティング面に当接したシールリング64は下型40と可動枠58の下面との間をエアシールして、上型30と下型40および可動枠58とによって囲まれた空間部分(図の斜線部分D)が外部からエアシールされる。この状態で吸引装置60を作動させ、吸引ホース59から上型30と下型40および可動枠58とによって囲まれた空間D内を減圧する。
図11は、減圧操作完了後、可動枠58の下面(シールリング64)を下型40のパーティング面に当接した状態のまま、上型30が被成形品をクランプする位置(型締位置)まで下降させた状態である。シールリング62は上型30の外周側面に摺接しているから、上型30はエアシール状態を保持したまま型締位置まで下降する。上型30が型締位置まで下降したところで吸引装置60による減圧操作を停止する。
上型30が型締位置まで下降した後、ポット49からキャビティに樹脂を充填して樹脂モールドする。樹脂モールド金型は前述したダミーキャビティとリードフレーム10のスリット11に連通するベント部を有する金型であり、ポットからキャビティに樹脂を注入することによって、キャビティが樹脂によって充填され、ダミーキャビティとスリット11についても樹脂が流入されて樹脂モールドされる。樹脂モールド後は、型開きして、下型40から成形品を取り出す。
本実施形態の樹脂モールド装置のように、減圧モールド機構を設けた樹脂モールド装置を使用して樹脂モールドする場合は、樹脂モールド金型によって被成形品をクランプした状態でキャビティあるいは樹脂路等に残留エアが存在していることはないから、ボイドが生じるとすれば、樹脂に含有されている気体成分によると考えられる。前述したように、本発明に係る樹脂モールド金型では、キャビティに連通させてダミーキャビティを設け、ベント部を介してダミーキャビティにスリット11を接続させた構成としているから、キャビティに注入された樹脂はキャビティを充填した後、ダミーキャビティとスリット11にまで排出され、ボイドはダミーキャビティとスリット11に排出されることによってキャビティの樹脂封止部分にボイドが残留することを防止し、高品質の樹脂モールドを行うことができる。また、ダミーキャビティおよびスリット11は、リードフレーム10の平面領域内に在るから、ダミーキャビティおよびスリット11に樹脂が充填されたとしても、樹脂ばりはリードフレーム10の平面領域内に生じるのみであり、リードフレーム10の側縁に樹脂ばりが付着したりすることが防止でき、樹脂ばりによって成形品の搬送が妨げられたり、成形品から樹脂ばりが剥離して落下することによって加工装置を損傷させたりするという問題を解消することができる。
上述した減圧モールド機構を設けた樹脂モールド装置は、とくに透明樹脂を用いた光学部品用の樹脂モールド製品の製造に好適に利用することが可能である。
リードフレームを樹脂モールドした状態を示す平面図である。 リードフレームを樹脂モールドした状態を拡大して示す平面図である。 図2のA−A線(a)、B−B線(b)、C−C線(c)断面図である。 樹脂モールド金型の上型の構成を示す平面図である。 樹脂モールド金型の下型の構成を示す平面図である。 上型と下型とでリードフレームをクランプした状態を示す断面図である。 減圧モールド機構を備えた樹脂モールド装置の構成を示す説明図である。 可動枠の構成を示す平面図である。 減圧モールドによる樹脂モールド方法を示す説明図である。 減圧モールドによる樹脂モールド方法を示す説明図である。 減圧モールドによる樹脂モールド方法を示す説明図である。 従来の樹脂モールド金型を用いる樹脂モールド方法を示す説明図である。
符号の説明
10 リードフレーム
11 スリット
11a 樹脂
12 パッケージ部
13 アウターリード
14、16 レール部
14a、14b ゲート樹脂
15 セクションバー
15a 連結部
18 ダミー樹脂
20、22 ベント樹脂
30 上型
33、43 キャビティ
34、44 ダミーキャビティ
35、36 ベント部
37 カル
38、48 連通ゲート
38b ゲート
40 下型
47、47b ゲート
49 ポット
50 可動プラテン
54 固定プラテン
58 可動枠
60 吸引装置
62、64 シールリング

Claims (4)

  1. チェイスブロックにセンターブロックを挟んで一対のキャビティインサートを配置して構成された上型および下型を備え、樹脂モールドされるパッケージ部が縦横に整列して配置された短冊状のリードフレームであって、該リードフレームの幅方向にはレール部間を連結するようにアウターリードの基端部を支持するセクションバーが設けられ、該セクションバーの中央部には前記セクションバーの長手方向に平行にスリットが設けられた前記リードフレームを、前記上型および下型のキャビティインサートでクランプする樹脂モールド金型であって、
    前記上型および下型のキャビティインサートが、前記リードフレームのパッケージ部の配置に合わせて設けられたキャビティと、前記リードフレームの平面領域内であって前記センターブロック側とは反対側の前記リードフレームのレール部に対応する位置に、前記キャビティの列ごとに長手方向に所定間隔をあけて配置され、各列の一方の端のキャビティに連通して設けられたダミーキャビティと、前記ダミーキャビティと前記各列の一方の端のキャビティとを連通して設けられ、樹脂の流れを絞る形状に形成された第1ゲートと、前記リードフレームの幅方向に隣接する前記キャビティ間に設けられた連通ゲートとを有し、
    前記下型のキャビティインサートが、各列の他方の端のキャビティに連通して設けられた第2ゲートを有し、
    前記上型のキャビティインサートが、前記キャビティの列ごとに前記第2ゲート、前記キャビティ、前記連通ゲート、および、前記第1ゲートによって形成された前記センターブロックから前記ダミーキャビティへの樹脂の流路を、前記センターブロック側へ折り返すように前記ダミーキャビティと連通して設けられ、かつ、前記リードフレームの平面領域内であって前記リードフレームのスリットの配置に合わせて設けられた第1ベント部を有することを特徴とする樹脂モールド金型。
  2. 請求項1記載の樹脂モールド金型において、
    前記上型のキャビティインサートが、前記第1ベント部とは隔離され、前記リードフレームの隣接するスリットの配置に合わせて設けられた第2ベント部を有することを特徴とする樹脂モールド金型。
  3. 請求項2記載の樹脂モールド金型において
    第1および第2ベント部が、前記上型のクランプ面から凹んだ形状をしていることを特徴とする樹脂モールド金型。
  4. 請求項1、2または3記載の樹脂モールド金型と、樹脂モールド時に、前記樹脂モールド金型内に残留するエアを排出する減圧モールド機構とを備えた樹脂モールド装置において、
    前記減圧モールド機構が、
    前記上型の外側面を囲む枠体状に形成され、内周側面に前記上型の外側面に摺接して上型の外側面との間をエアシールするシールリングが周設され、下端面に前記下型のクランプ面に当接して下型のクランプ面との間をエアシールするシールリングが設けられた可動枠と、
    該可動枠の前記下端面に装着されたシールシングが前記下型のクランプ面に当接するとともに、該可動枠の内周側面に装着されたシールリングが前記上型の外側面に当接し、前記上型と下型のクランプ面が離間した状態で、前記上型と下型および前記可動枠により外部からエアシールして囲まれた空間内を減圧する吸引装置とを備えていることを特徴とする樹脂モールド装置。
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