JP4758118B2 - 赤外線検出器および赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法 - Google Patents

赤外線検出器および赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法 Download PDF

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Description

この発明は、真空室内に赤外線検知素子を収納した赤外線検出器に関し、特に真空室内の真空度を上げるガス吸着手段を有する赤外線検出器および赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法に関するものである。
従来の赤外線検出器として、2次元アレイ状に画素を配列して成る受光部を有する赤外線検知素子と、ペルチェ効果を利用してこの赤外線検知素子を所定温度にする電子冷却素子と、ガス吸着用のゲッターとを用意し、これらを凹状のパッケージ基板内部に配置し、このパッケージ基板に赤外線透過用の窓部を有するキャップを凹状開口部に溶接封止して内部空間を密閉状態とし、さらにこの密閉空間を真空にするという構成のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、上記電子冷却素子に関しては、熱電素子を上下の基板で挟まれた構造とすることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような構造の従来の赤外線検出器においては、赤外線検知素子の感度を向上させるために検出器内部を上述のように真空とする必要があった。そして、従来、その真空状態を長期間維持するために、ガス吸着用のゲッター(ガス吸着手段)を内部に実装することがある。そして、このゲッターは、ガス吸着機能を活発化させるためには、加熱して活性化が必要である。そこで、従来の赤外線検出器では、ゲッターを活性化するために、コイルヒータ内蔵型のゲッターを使用し、このコイルヒータに通電して加熱することによりガス吸着機能を活発化させていた。
また、赤外線検知素子はシリコン基板上に微細な脚部で中空に支持された検知部を有しており、この検知部で赤外線による温度変化を電気信号として取り出す構造となっている(例えば、特許文献2参照)。高感度化のためには、この支持脚部を細くし、検知部での熱を逃がさない構造とする必要がある。
特開2003−139607号公報 図1 特開2003−344151号公報 図2
従来の赤外線検出器は以上のように構成されている。そのため、ゲッター(ガス吸着手段)を赤外線検知素子近傍に配置した場合、放射熱伝達により、ゲッターから受光部に直接又は窓部に一度反射して受光部に入熱し、この結果、受光部とシリコン基板間の温度差が増加することで、熱変形が生じ、画素がダメージを受けるという課題があった。
画素がダメージを受けると画像上の欠陥となり、赤外線画像の品質を低下させる原因となる。特に高感度化のために画素部の構造が微細化すると、画素のダメージを防ぐために許容される画素と基板間の温度差が制限されることになり、対処策としてゲッターの活性化温度を低くすると、ゲッターのガス吸着機能が低下し、長期間にわたって真空状態を維持することが困難となる。
また、ウインドウは赤外線検知素子の検知波長帯である8〜12μmについては、透過率が高いが、ゲッターの活性化温度である500℃付近の放射エネルギーの高い波長帯は4μm前後であり、この波長帯では、透過率が低く反射する成分も無視できない。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ゲッター(ガス吸着手段)の熱線が赤外線検知素子の受光部に届きにくい構造として、受光部の画素に対するダメージを抑制して、これにより、良好な画像を取得することができる赤外線検出器および赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の赤外線検出器は、赤外線透過用の窓部を有するとともに内部に真空室を形成するケーシングと、赤外線を受光する受光部を有しこの受光部を窓部に向けて真空室内に収納された赤外線検知素子とを備えた赤外線検出器において、真空室内に設けられ、この真空室内の残留ガスを吸着することにより真空室内の真空度を上げるガス吸着手段を有し、このガス吸着手段は、真空室内において、発した熱線が赤外線検知素子の受光部に直接到達することがなく且つ窓部で反射されても受光部に到達することのない位置に配設されている。
また、赤外線検知素子は、真空室内に形成された凸設部の頂面に配設されており、ガス吸着手段は、凸設部とケーシング内面との間に形成された溝部の底に配置されている。さらに、凸設部は、赤外線検知素子の温度制御を行う部材である。
また、ガス吸着手段から発せられた熱線を遮るように、遮蔽手段が設けられている。また、遮蔽手段は、ガス吸着手段の近傍に立設された遮蔽板である。また、遮蔽手段は、凸設部の上部がガス吸着手段を覆うように延びた延設部の場合もある。
さらに、ケーシングの内面の熱線が到達する部分に赤外線吸収率の高い面が形成されている。また、遮蔽手段のガス吸着手段側の表面が、赤外線吸収率の高い面とされている。一方、遮蔽手段の受光部側の表面が、赤外線吸収率の低い面とされている。
また、本発明の赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法は、赤外線透過用の窓部を有して内部に真空室を形成するケーシングと、受光部を窓部に向けて真空室内に収納された赤外線検知素子とを有する赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法であって、コイルヒータ内蔵型のガス吸着手段を真空室内に設置して、赤外線検知素子を含む赤外線検出器全体を第1の温度に上昇させて、次いで、コイルヒータを第2の温度まで上昇させ、ガス吸着手段の活性化を行う。
また、第1の温度が概略200℃であり、上記第2の温度が概略300℃である。
なお、ここで、赤外線吸収率の高い面とは、例えば、赤外線吸収率の高い材料がコーティングされた面や、赤外線吸収率が高くなるように表面処理された面のことである。一方、赤外線吸収率の低い面とは、例えば、赤外線吸収率の低い材料がコーティングされた面や、赤外線吸収率が低くなるように表面処理された面のことである。
この発明の赤外線検出器によれば、ゲッター(ガス吸着手段)の熱が赤外線検知素子の受光部に届きにくい構造とし、受光部の画素に対するダメージを抑制し、良好な画像を取得することができる。また、赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法によれば、ゲッター(ガス吸着手段)の温度を効率よく上昇させることができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1の赤外線検出器の縦断面図である。図2は図1のA−A線に沿う矢視横断面図である。本実施の形態の赤外線検出器110は、まず、概略矩形凹状のパッケージ1と、概略円盤状で中央に円形の大径穴2aが空けられた枠状のキャップ2と、この大径穴2aを塞ぐように設けられた円板状の赤外線を透過する円盤3とで構成されたケーシング4を有している。
パッケージ1は、肉厚矩形四角筒状の筒状部1aとこの筒状部1aの底を塞ぐように一体に設けられた底部1bとからなり、中央部に矩形の凹部が形成されている。このパッケージ1は、凹部の内部と外部を電気的に接続する経路となるパターンが形成されたセラミック基板が積層されて構成され、例えば、アルミナまたは窒化アルミからなるセラミック基板パッケージである。
パッケージ1の開口部を覆うようにキャップ2が設けられている。キャップ2は、パッケージ1の凹部に密着する矩形平板と、この矩形平板中央に円形状に凸設された円形凸部と、この円形凸部の外周縁のみをリング状に残すようにして開口された大径穴2aから構成されている。キャップ2は、パッケージ1および円盤3に対して、線膨張率が近い材料で作製されている。例えばコバール、パーマロイ等にて作製されている。
一方、円盤3は、ゲルマニウムやシリコン等の透明材料で作成され、キャップ2の大径穴2aを密閉するように円形の周縁部に気密接合されている。キャップ2と透明板3とは、その接合材として例えば酸化鉛系の低融点ガラス等により気密接合されている。また、キャップ2とパッケージ1とは、例えば半田等のろう材により気密接合されている。
このように構成されたケーシング4は、内部に真空室5を形成している。大径穴2aと円盤3とは、ケーシング4に設けられた窓部4aを構成している。真空室5の中に、赤外線検知素子7と赤外線検知素子7の温度制御を行う電子冷却素子6とガス吸着手段であるゲッター10とが収納されている。
電子冷却素子6は、パッケージ1の凹部中央に配設され、真空室5内に形成された凸設部を構成している。電子冷却素子6は、ペルチェ効果を利用して赤外線検知素子7の温度を所定の温度に安定化させるものである。赤外線検知素子7は、電子冷却素子6が構成する凸設部の頂面に実装されている。
赤外線検知素子7は、ダイオード型またはマイクロボロメータ型の赤外線検知素子で、概略平板状を成し第1の面(開放側面)に多数の画素が2次元アレイ状に配列されてなる受光部7aを有している。そして、この受光部7aを窓部4aに向けて第1の面と反対側を電子冷却素子6上に接着または半田付け等で接合されている。受光部7aの各画素はシリコン基板上に微細な脚部で中空に支持されている。そして、赤外線検知素子7は、パッケージ1の筒状部1aのキャップ2側端面に形成された図示しないパターンと、ワイヤボンディング(例えば、金やアルミニウム等のワイヤボンディング)8によって電気的に接続されている。また、パッケージ1には、図示しない内層のパターンを介して赤外線検知素子7の出力信号および駆動信号の外部とのインタフェースとなる外部端子9が実装されている。
真空室5は、パッケージ1の凹部と電子冷却素子6との間に形成された溝部によって構成される矩形筒状空間5aと、赤外線検知素子7と円盤3との間に形成される円板状の円板状空間5bからなる空間である。そして、矩形筒状空間5aの底、つまりパッケージ1の凹部底面に、ガス吸着手段としてコイルヒータ内蔵型のゲッター10が設置されている。
ゲッター10は、ジルコニウム、バナジウムおよび鉄を焼結して成形されたもので、内部端子12およびゲッターリード11を介して内蔵するコイルヒータに通電することで加熱され活性化される非蒸発型のゲッターである。ゲッター10は、材料から放出されるガスを吸着し、真空室5内の真空の劣化を防止する。そして、本実施の形態のゲッター10は、矩形筒状空間5aの底の中でも電子冷却素子6に近づいた位置に設置されており、しかもゲッター10は、凹部底面から支持する内部端子12の凹部底面に近い位置に設置されている。
ゲッター10がこのような状態で設置されている理由は、ゲッター10から発せられた熱線Hが赤外線検知素子7の受光部7aに直接達することがないばかりか、ゲッター10から発せられた熱線Hが窓部4aの円盤3に反射角θにて反射しても受光部7aに達することがないようにするためである。
以上のように本実施の形態の赤外線検出器110は、赤外線透過用の窓部4aを有して内部に真空室5を形成するケーシング4と、受光部7aを有しこの受光部7aを窓部4aに向けて真空室5内に収納された赤外線検知素子7とを有しており、真空室5内に設けられ、この真空室5内の残留ガスを吸着することにより真空室5内の真空度を上げるガス吸着手段10を有し、このガス吸着手段10は発した熱線Hが赤外線検知素子7の受光部7aに直接達することがなく且つ窓部4aで反射しても受光部7aに到達しない位置に配設されている。この構成により、ゲッター10の熱線が赤外線検知素子の受光部に届きにくい構造とし、受光部7aの画素に対するダメージを抑制し、良好な画像を取得することができる。
なお、本実施の形態の凸設部は、電子冷却素子6にて構成されているが、凸設部は、必ずしも赤外線検知素子7を冷却する電子冷却素子6に限定されるものでなく、例えば単なる台座であってもよく、パッケージ1の凹部と協同してゲッター10を収納する溝部を形成するとともに、赤外線検知素子7を載置できる物であれば、同様の効果を得ることができる。ただし、本実施の形態のように凸設部を電子冷却素子6とすることで、部品点数を減らしてコストダウンを図ることができるばかりか、同時に冷却効果をねらうことができるので、非常に効率の良い赤外線検出器とすることができる。
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2の赤外線検出器の縦断面図である。本実施の形態の赤外線検出器120においては、ガス吸着手段であるゲッター20は、一般的な長さの内部端子32に支持されて、真空室5の矩形筒状空間5a内に配設されている。
そして、本実施の形態の電子冷却素子6は、パッケージ1の凹部底面に固定された第1基板6aと、赤外線検知素子7を載置する第2基板6cと、第1、第2基板6a,6cに電極6dを介して挟まれた多数の熱電素子6bとから構成されている。熱電素子6bは、電極6dを介して電力を投入され、これにより発熱または吸熱する。電子冷却素子6は、このようなペルチェ効果を利用してこの赤外線検知素子7を所定温度に制御する。
そして、本実施の形態においては、第2基板6cのゲッター20側の端部がひさしのように、ゲッター20を覆う位置まで延びている。つまり、本実施の形態においては、赤外線検知素子7を載置する凸設部が、電子冷却素子6であって、且つ電子冷却素子6の第2基板6cのゲッター20側の端部がひさしのようにゲッター20を覆う位置まで延びて延設部6eを形成し、この延設部6eはゲッター20から発せられた熱線を遮る遮蔽手段を構成している。
すなわち、本実施の形態においては、凸設部を構成する電子冷却素子6の上部が、ガス吸着手段であるゲッター20を覆うように延びて、遮蔽手段である延設部6eを構成していると言える。この構成により、ゲッター20の熱線が赤外線検知素子7の受光部7aに届きにくい構造として、受光部7aの画素に対するダメージを抑制し、良好な画像を取得することができるとともに、部品点数や組立工程数を増やすことなくこれを実現することができ、実質的なコストダウンを図ることができる。
実施の形態3.
図4はこの発明の実施の形態3の赤外線検出器の縦断面図である。本実施の形態の赤外線検出器130においては、本実施の形態のガス吸着手段であるゲッター30は、高さが赤外線検知素子7の高さと同じくらいの高さとなるような内部端子32に支持されて、真空室5の矩形筒状空間5aの上端付近に位置している。
そして、本実施の形態においては、キャップ2の内面に赤外線吸収率の高い表面処理として黒色めっき26が施されている。この構成によれば、ゲッター30の活性化時に、ゲッター30が高温状態となった際、ゲッター30から発せられた熱線が、キャップ2の内面で反射することが抑制されて受光部7aに到達しにくくなる。このため、画素の温度上昇、および画素の破壊を抑制することができ、良好な画像を得られるという効果がある。
なお、赤外線吸収率の高い表面処理としては、黒色めっき26に限らず、赤外線吸収率を高くするような他の表面処理であってもよい。また、この赤外線吸収率の高い表面処理が施される部分に関しては、概ね熱線が到達する部分に施されれば効果を得ることができる。つまり、この熱線は真空室5の中で多数回反射するので、真空室5を形成する内壁面のほとんどの部分で施されれば所定の効果を得ることができる。しかしながら、一番効果のある部分、つまりコスト的に効率のよい部分は、図3中に2点鎖線にて示したように熱線が一度反射して受光部7aに到達することを考慮すれば、キャップ2の内面であることが判る。
実施の形態4.
図5はこの発明の実施の形態4の赤外線検出器の縦断面図である。本実施の形態の赤外線検出器140においては、本実施の形態のガス吸着手段であるゲッター40は、実施の形態3と同じように、内部端子42に支持されて、真空室5の矩形筒状空間5aの上端付近に位置している。本実施の形態においては、赤外線検知素子7の第1の面の受光部7a以外の部分に赤外線吸収率の高い黒色めっき27が施されている。なお、赤外線吸収率の高い表面処理としては、黒色めっき26に限らず、赤外線吸収率を高くするような他の表面処理であってもよい。この構成により、実施の形態3と同じ理由で同様の効果を得ることができる。
実施の形態5.
図6はこの発明の実施の形態5の赤外線検出器の縦断面図である。本実施の形態の赤外線検出器150においては、本実施の形態においては、赤外線検知素子7とゲッター50の間に、熱の伝達を防ぐ遮蔽板46が設けられている。ゲッター50は、遮蔽板46から十分低くなるように実施の形態3,4のものより短い内部端子42にて支持されている。なお、遮蔽板46の高さは、ゲッター50から発した熱線Hが円盤3にて反射角θにて反射しても受光部7aに到達しない高さにされている。
本実施の形態によれば、ゲッター50から発した熱は、遮蔽板46のよって遮られ、直接受光部7aに到達することは無く、また、円盤3で反射した成分についても受光部7aに到達することがない。このため、ゲッター50の発熱時の画素の温度上昇を抑えることができ、画素が破損することなく良好な画像が得られるという効果がある。
実施の形態6.
図7はこの発明の実施の形態6の赤外線検出器を示す遮蔽板46の部分を拡大して示す部分拡大図である。本実施の形態では、実施の形態5の遮蔽板46のゲッター50側の表面に、赤外線吸収率の高い表面処理として黒色めっき28を施し、また、遮蔽板46の赤外線検知素子7側の表面に赤外線吸収率の低い表面処理としてニッケルめっき36を施している。
本実施の形態によれば、ゲッター50から発せられた熱線は、遮蔽板46によってさらによく遮られ、直接受光部7aに到達することが無いばかりか、円盤3で反射した成分についても受光部7aに到達することがない。また、黒色めっき28による赤外線の吸収に伴ない遮蔽板46の温度が上昇するので、遮蔽板46の赤外線検知素子7側にニッケルめっき36を施すことによって、赤外線検知素子7側への赤外線の再放射を防止している。このため、ゲッター50の発熱時の画素の温度上昇をさらに抑えることができ、画素がさらに破損することなくさらに良好な画像が得られるという効果がある。
なお、上述実施の形態1から6の構成上の特徴は、それぞれ他の実施の形態の構成上の特徴と任意に組み合わされてよい。これにより、画素の温度上昇、および画素の破壊をさらに抑制することができることは言うまでもない。
実施の形態7.
本実施の形態においては、この発明にかかる赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法の1例を示す。本実施の形態の赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法においては、従来の構造及び実施の形態1から6のいずれかの赤外線検出器において、先ず、赤外線検知素子7を含む検出器全体を第1の温度である所定の高温(例えば200℃程度)に加熱した状態としておき、コイルヒータによる通電による温度上昇幅を第2の温度である(例えば300℃程度)として、ゲッターの活性化を行うものである。この場合、ゲッター温度は500℃となり、活性化される。
すなわち、本実施の形態の赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法においては、赤外線透過用の窓部を有して内部に真空室を形成するケーシングと、受光部を窓部に向けて真空室内に収納された赤外線検知素子と有する赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法であって、コイルヒータ内蔵型のゲッターを真空室内に設置して、赤外線検知素子を含む赤外線検出器全体を第1の温度(例えば200℃程度)に上昇させて、次いで、コイルヒータを第2の温度まで上昇させ、ゲッターの活性化を行う。
本実施の形態の手順によれば、赤外線検出器を常温の状態として、ゲッターを500℃まで加熱する場合に比べ、ゲッター温度が同じであるにもかかわらず、ゲッターと赤外線検知素子の温度差が減るため、ゲッターから受光部に入射するパワーを抑えることができる。これにより受光部の各画素のシリコン基板に対する温度上昇を抑えることができ、画素が破損することなく良好な画像が得られるという効果がある。
以上のように、本発明にかかる赤外線検出器および赤外線検出器のガス吸着手段活性化方法は、赤外線透過用の窓部を有するとともに内部に真空室を形成して、赤外線を受光する受光部を窓部に向けて真空室内に収納された赤外線検知素子とを有する赤外線検出器であって、赤外線を熱として検出する構造の赤外線検出器に適用して好適なものであり、特に赤外線の吸収効率を向上させた高感度の赤外線検出器に適用して好適なものである。
この発明の実施の形態1の赤外線検出器の縦断面図である。 図1のA−A線に沿う矢視横断面図である。 この発明の実施の形態2の赤外線検出器の縦断面図である。 この発明の実施の形態3の赤外線検出器の縦断面図である。 この発明の実施の形態4の赤外線検出器の縦断面図である。 この発明の実施の形態5の赤外線検出器の縦断面図である。 この発明の実施の形態6の赤外線検出器の縦断面図である。
符号の説明
1 パッケージ
1a 筒状部
1b 底部
2 キャップ
2a 大径穴
3 円盤
4 ケーシング
4a 窓部
5 真空室
5a 矩形筒状空間(溝部)
5b 円板状空間
6 電子冷却素子(凸設部、冷却部材)
6a 第1基板
6b 熱電素子
6c 第2基板
6d 電極
6e 延設部
7 赤外線検知素子
7a 受光部
8 ワイヤボンディング
9 外部端子
10,20,30,40,50 ゲッター(ガス吸着手段)
11 ゲッターリード
12,22,32,42,52 内部端子
26,27,28 黒色めっき(吸収率の高い表面処理)
46 遮蔽板(遮蔽手段)
36 ニッケルめっき(吸収率の低い表面処理)
H 熱線

Claims (4)

  1. 赤外線透過用の窓部と、当該窓部とともに内部に真空室を形成するセラミックパッケージとを有してなるケーシングと、
    前記真空室内に収納された電子冷却素子と、
    ダイオード型またはマイクロボロメータ型の多数の画素が2次元アレイ状に配列されてなり赤外線を受光する受光部を有し該受光部を前記窓部に向けて前記真空室内に収納され、前記電子冷却素子上に配置された赤外線検知素子と、
    前記真空室内に設けられ、通電により発熱するゲッターとを備え、
    前記赤外線検知素子は、受光部以外の部分に前記窓部と対向する黒色の表面処理部が設けられ、
    前記ゲッターは、前記ケーシングの内壁と前記電子冷却素子の間における底部から開口部まで形成された間隙に、前記ゲッターの発した熱線が前記赤外線検知素子の前記受光部に直接到達することがなく、前記ゲッターが発し前記窓部で反射された熱線が前記赤外線検知素子の前記黒色の表面処理部にて吸収されて前記受光部に到達しにくくなるように収納されていることを特徴とした赤外線検出器。
  2. 前記赤外線検知素子は、前記真空室内に凸設部を形成する前記電子冷却素子の頂面に配設され、
    前記ゲッターは、前記電子冷却素子と前記ケーシング内面との間に形成された溝部の底に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出器。
  3. 前記電子冷却素子は、ペルチエ効果を利用して前記赤外線検知素子を所定の温度にする ことを特徴とする請求項2に記載の赤外線検出器。
  4. 前記ケーシングの内面の前記熱線が到達する部分に黒色めっきが形成されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の赤外線検出器。
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