JP2013186039A - 赤外線検出装置 - Google Patents

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洋一 西嶋
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Abstract

【課題】赤外線検出の分解能の低下を抑制可能で、より小型化することが可能な赤外線検出装置を提供する。
【解決手段】赤外線検出装置10は、ベース基板1bとの間で間隙1fを介して支持される薄膜部1aに赤外線検知部1eを備えた赤外線センサ1を有している。赤外線検出装置10は、レンズ部3を備え赤外線センサ1を覆う覆部4を有している。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1からの出力信号を信号処理する半導体素子6を有している。赤外線検知部1eは、複数個の熱電対を備え、薄膜部1a側において温接点を構成しベース基板1b側において冷接点を構成している。赤外線センサ1は、空間2aを介して、温接点および冷接点を覆う赤外線透過性の半導体材料からなる被覆部2がベース基板1b側に接合されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線センサを備えた赤外線検出装置に関する。
従来から、各種の電子機器に内蔵される人感センサなどとして、赤外線検出装置が利用されている。この種の赤外線検出装置として、図7(a),(b)に示すように、赤外線センサチップ100と、赤外線センサチップ100の出力信号を信号処理するICチップ102とをパッケージ103内に備えたものが知られている(たとえば、特許文献1)。
パッケージ103は、赤外線センサチップ100およびICチップ102が横並びで実装されたパッケージ本体104を有している。また、パッケージ103は、開口窓152aを閉塞するレンズ153が設けられたパッケージ蓋105を有している。パッケージ103は、金属パターン147を介して、パッケージ蓋105とパッケージ本体104とを気密的に接合している。
図7に示す赤外線検出装置では、ICチップ102の発熱に応じた赤外線センサチップ100における温度変化量を均一化するカバー部材106が赤外線センサチップ100とICチップ102との間に設けられている。なお、カバー部材106には、赤外線センサチップ100への赤外線を通す窓孔108が設けられている。
特許文献1の赤外線検出装置では、カバー部材106を設けないものと比較して、赤外線センサチップ100がICチップ102から熱を受けた場合でも、赤外線センサチップ100における赤外線検出の分解能の低下を抑制できる場合もあると考えられる。
特開2012−8003号公報
ところで、赤外線検出装置は、赤外線センサたる赤外線センサチップ100と半導体素子たるICチップ102との間にカバー部材106を設ける場合、平面視において、赤外線検出装置を小型化することが難しくなる場合がある。
赤外線検出装置は、赤外線検出装置が内蔵される電子機器の小型化などに伴い、赤外線検出の分解能の低下を抑制可能で、より小型化可能なものが求められており、上述の赤外線検出装置の構造だけでは十分ではなく、更なる改良が求められている。
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、赤外線検出の分解能の低下を抑制可能で、より小型化することが可能な赤外線検出装置を提供する。
本発明の赤外線検出装置は、ベース基板と該ベース基板との間で間隙を介して上記ベース基板に支持される薄膜部と該薄膜部に少なくとも一部が設けられる赤外線検知部とを備えた赤外線センサと、該赤外線センサを覆い上記赤外線センサ側に赤外線を透過させるレンズ部を備えた覆部と、上記赤外線センサからの出力信号を信号処理する半導体素子とを有する赤外線検出装置であって、上記赤外線検知部は、複数個の熱電対を備えており、該熱電対は、上記薄膜部側において温接点を構成し上記ベース基板側において冷接点を構成しており、上記赤外線センサは、空間を介して、上記温接点および上記冷接点を覆う赤外線透過性の半導体材料からなる被覆部が上記ベース基板側に接合されていることを特徴とする。
この赤外線検出装置において、上記被覆部と該被覆部が接合された上記赤外線センサとは、複数個の上記赤外線センサが形成された赤外線センサウエハと上記赤外線センサの各々に対応する複数個の上記被覆部が形成された被覆部用ウエハとが接合された接合ウエハから一体として分離されてなることが好ましい。
この赤外線検出装置において、上記赤外線センサは、複数個の上記赤外線検知部を備えていることが好ましい。
この赤外線検出装置において、上記被覆部が接合された上記赤外線センサは、上記空間が気密封止されていることが好ましい。
この赤外線検出装置において、上記被覆部が接合された上記赤外線センサは、上記空間が真空封止されていることが好ましい。
本発明の赤外線検出装置は、赤外線検出の分解能の低下を抑制可能で、より小型化することが可能になるという効果がある。
実施形態1の赤外線検出装置を示す略断面図である。 実施形態1の赤外線検出装置に用いられる赤外線センサの要部の説明図である。 実施形態1の赤外線検出装置の要部を示す略断面図である。 実施形態2の赤外線検出装置を示す略断面図である。 実施形態3の赤外線検出装置を示す略断面図である。 実施形態4の赤外線検出装置を示す略断面図である。 従来の赤外線検出装置に関し、(a)は一部破断した概略斜視図、(b)は概略断面図である。
(実施形態1)
以下、本実施形態の赤外線検出装置10を図1に基づいて説明する。また、赤外線検出装置10に用いられる赤外線センサ1の一例として、赤外線アレイセンサ11を図2に基づいて説明する。なお、図中において同じ部材に対しては、同じ番号を付している。
本実施形態の赤外線検出装置10は、図1に示すように、ベース基板1bとベース基板1bとの間で間隙1fを介してベース基板1bに支持される薄膜部1aと薄膜部1aに少なくとも一部が設けられる赤外線検知部1eとを備えた赤外線センサ1を有している。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1を覆い赤外線センサ1側に赤外線(図1の破線の矢印を参照)を透過させるレンズ部3を備えた覆部4を有している。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1からの出力信号を信号処理する半導体素子6を有している。
赤外線センサ1の赤外線検知部1eは、複数個の熱電対9を備えている(図2を参照)。熱電対9は、薄膜部1a側において温接点T1を構成しベース基板1b側において冷接点T2を構成している。赤外線センサ1は、空間2aを介して、温接点T1および冷接点T2を覆う赤外線透過性の半導体材料からなる被覆部2がベース基板1b側に接合されている。
本実施形態の赤外線検出装置10において、赤外線センサ1は、接合材2bにより、赤外線透過性の半導体材料からなる被覆部2が温接点T1および冷接点T2を覆ってベース基板1b側に接合されている。赤外線センサ1は、温接点T1および冷接点T2を覆う被覆部2が半導体素子6の発熱などに起因する外部からの熱を熱伝達してベース基板1b側の面内での温度差を小さくさせることが可能となる。赤外線センサ1は、赤外線センサ1が外部から熱を受けた場合でも、被覆部2とベース基板1bとの間の空間2a内で温度分布の小さい状態を作り出すことが可能となる。
特に、赤外線検知装置は、半導体素子6の駆動による時間の経過に伴って発熱量が大きくなればなるほど、赤外線センサ1の面内での温度むらが生じ易い傾向にある。赤外線検知装置は、半導体素子6の発熱に伴う熱により、ベース基板1b側の面内での温度差が大きくなると、赤外線を検知していない状態においても、温接点T1と冷接点T2との温度差が生じてしまう。赤外線検知装置では、赤外線センサ1の温度むらにより、複数個の熱電対における一部の熱電対の特性が大きく変化して、赤外線検出の分解能の低下が生ずる場合がある。
本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6とを横並びで配置するだけものと比較して、赤外線センサ1が半導体素子6から熱を受けた場合でも、赤外線センサ1における赤外線検出の分解能の低下を抑制できる。また、本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6とを横並びで配置させ、赤外線センサ1と半導体素子6との間に熱を均一化させるカバー部材を用いるものと比較して、平面視において、赤外線検出装置10を小型化することが可能となる。赤外線検出装置10は、レンズ3を備えた覆部4とは、別途に被覆部2を備えている。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1に赤外線を集光するレンズ部3の焦点距離に依存することなく、被覆部2をベース基板1b側に近接して配置することができる。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1の厚み方向において、薄型化することも可能となる。言い換えれば、本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6との配置する位置関係によらず、赤外線検出の分解能の低下を抑制可能で、より小型化することが可能となる。
以下、本実施形態の赤外線検出装置10の各構成について、より具体的に詳述する。
まず最初に、赤外線検出装置10に用いられる赤外線センサ1として、図2に示す赤外線アレイセンサ11を説明する。赤外線センサ1である赤外線アレイセンサ11は、たとえば、薄膜部1aがシリコン基板を用いたベース基板1bに薄膜部1a自体で支持されるダイアフラム構造としている。
赤外線アレイセンサ11は、赤外線イメージセンサなどに用いられるものであり、図2(a)の平面視において、m×n個(図示例では、2×2個)の熱型赤外線検出部11aを2次元アレイ状に配置して構成している。熱型赤外線検出部11aは、図2(c)の断面図で示すように、シリコン基板を用いたベース基板1bの一表面側に形成されたシリコン酸化膜1a1と、シリコン酸化膜1a1上に形成されたシリコン窒化膜1a2とを備えている。
熱型赤外線検出部11aは、シリコン窒化膜1a2上に形成された赤外線検知部1eを備えている。熱型赤外線検出部11aは、シリコン窒化膜1a2の表面側で赤外線検知部1eを覆うように形成された層間絶縁膜1a3と、層間絶縁膜1a3上に形成されたパッシベーション膜1a4とを備えている。熱型赤外線検出部11aは、シリコン酸化膜1a1と、シリコン窒化膜1a2と、赤外線検知部1eと、層間絶縁膜1a3と、パッシベーション膜1a4との積層構造をパターニングすることで赤外線センサ薄膜部を形成してある。赤外線センサ薄膜部の一部は、一表面側から形成された空洞1cによってベース基板1bと空間的に分離されている。また、赤外線センサ薄膜部には、空洞1cと連通するスリット1sが赤外線センサ薄膜部の厚み方向に貫設されている。
熱型赤外線検出部11aは、BPSG(Boro-Phospho Silicate Glass)膜により層間絶縁膜1a3を構成している。熱型赤外線検出部11aは、PSG(Phospho Silicate Glass)膜とPSG膜上のNSG(Non-dopedSilicate Glass)膜との積層膜によりパッシベーション膜1a4を構成している。熱型赤外線検出部11aは、層間絶縁膜1a3とパッシベーション膜1a4との積層膜が赤外線吸収膜を兼ねている。なお、パッシベーション膜1a4は、PSG膜とNSG膜の積層膜に限らず、たとえば、シリコン窒化膜で形成してもよい。
ここで、赤外線アレイセンサ11は、空洞1cおよびスリット1sによりベース基板1bから空間的に分離されたシリコン酸化膜1a1およびシリコン窒化膜1a2が、赤外線センサ1の薄膜部1aに対応している。赤外線アレイセンサ11は、空洞1cおよびスリット1sが、赤外線センサ1における間隙1fに対応している。すなわち、赤外線センサ1は、薄膜部1aがベース基板1bとの間で間隙1fを介してベース基板1bに支持されている。
熱型赤外線検出部11aの赤外線検知部1eは、複数個の熱電対9を電気的に直列接続してサーモパイルを構成している。赤外線検知部1eは、図2(b)における、熱型赤外線検出部11aの中央部側の薄膜部1aと空洞1cを囲む熱型赤外線検出部11aの外周部側のベース基板1bとに跨って形成されたp形多結晶シリコンからなる第1の熱電対素線9aを有している。同様に、赤外線検知部1eは、図2(b)における、熱型赤外線検出部11aの中央部側の薄膜部1aと空洞1cを囲む熱型赤外線検出部11aの外周部側のベース基板1bとに跨って形成されたn形多結晶シリコンからなる第2の熱電対素線9bを有している。なお、第1および第2の熱電対素線9a,9bの材料は、多結晶シリコンだけに限られるものではなく、多結晶シリコンゲルマニウム、ビスマステルライド(BiTe)、アンチモンテルライド(SbTe)などでもよい。第1および第2の熱電対素線9a,9bの材料は、一方を半導体材料とし、他方を金属材料であるAlまたはAuとしてもよい。
また、赤外線検知部1eは、薄膜部1aの赤外線入射面側で第1の熱電対素線9aの一端部と第2の熱電対素線9bの一端部とを電気的に接合した金属材料(たとえば、Al−Siなど)からなる接続部12を有している。赤外線検知部1eは、ベース基板1bの一表面側で互いに隣り合う熱電対9の第1の熱電対素線9aの他端部と第2の熱電対素線9bの他端部とが金属材料(たとえば、Al−Siなど)からなる配線13で接合している。したがって、赤外線検知部1eは、4個の熱電対9が直列接続されたサーモパイルを構成している。赤外線検知部1eは、第1および第2の熱電対素線9a,9bの一端部と接続部12とで薄膜部1a側の温接点T1を構成している。また、赤外線検知部1eは、第1および第2の熱電対素線9a,9bの他端部と配線13とでベース基板1b側の冷接点T2を構成している。したがって、本実施形態の赤外線検出装置10では、赤外線アレイセンサ11が複数個の赤外線検知部1eを備えていることになる。赤外線アレイセンサ11は、複数個の赤外線検知部1eを備えた場合、被覆部2がベース基板1b側に接合されているので複数個の赤外線検知部1e間の性能ばらつきを抑制することもできる。
なお、接続部12は、一対の熱電対9に対して、層間絶縁膜1a3に形成したコンタクトホール1a5を通してそれぞれ、電気的に接続させてある。赤外線アレイセンサ11は、薄膜部1aとなる矩形領域の四隅に、赤外線センサ薄膜部の厚み方向に貫通するスリット1sをベース基板1bの一表面側からエッチングにより形成している。スリット1sは、各熱電対9を熱的に分離させ熱型赤外線検出部11aのセンサ感度を向上させることができる。
さらに、赤外線アレイセンサ11は、薄膜部1aの赤外線入射面側に、赤外線センサ薄膜部の応力バランスの均一性を高めることが可能なn形多結晶シリコン層11nおよびp形多結晶シリコン層11pを好適に備えている。n形多結晶シリコン層11nやp形多結晶シリコン層11pは、第1の熱電対素線9aおよび第2の熱電対素線9bの形成時に、第1の熱電対素線9aや第2の熱電対素線9bと同様に成膜などして形成することができる。
また、赤外線アレイセンサ11は、外部への出力端子となる共通電極8bを備えている(図2(a)を参照)。赤外線アレイセンサ11は、共通電極8bを複数個の熱型赤外線検出部11aの各々における第1の熱電対素線9aと電気的に接続させている。同様に、赤外線アレイセンサ11は、外部への出力端子となる個別電極8aを備えている。赤外線アレイセンサ11は、個別電極8aを複数個の熱型赤外線検出部11aにおける第2の熱電対素線9bの一つと電気的に接続させている。個別電極8aは、複数個の熱型赤外線検出部11aそれぞれに対応して複数個設けられている。赤外線アレイセンサ11は、個別電極8aと共通電極8bとを介して、赤外線アレイセンサ11の外部に出力信号を出力させることができる。赤外線アレイセンサ11は、赤外線検出装置10のパッケージ基体5上に低融点ガラスや半田などの接合材7を用いて実装することができる。
なお、赤外線センサ1は、ダイアフラム構造だけに限られるものではない。赤外線センサ1は、図示していないがベース基板1b側と熱断熱する支持部により、薄膜台座部を支持する断熱ブリッジ構造としてもよい。この場合、赤外線センサ1は、支持部を介して、ベース基板1b側から薄膜台座部にかけて熱電対9を設けてもよい。
被覆部2は、空間2aを介して赤外線センサ1の温接点T1および冷接点T2を覆うことができるものである。被覆部2は、赤外線センサ1に検知させる赤外線の波長を透過できるように赤外線透過性を有している。被覆部2は、赤外線センサ1の外部からの熱を熱伝導できるように半導体材料を用いて形成させている。被覆部2は、被覆部2の半導体材料として、Si材料、Ge材料やZnS材料などが好適に用いられる。
被覆部2は、赤外線センサ1の外形形状などに合わせて種々の形状とすることができる。被覆部2は、たとえば、平板形状とすることができる(図3(a)を参照)。また、被覆部2は、平板形状だけに限られず、有底筒形状としてもよい(図3(b)を参照)。被覆部2は、接合材2bにより、赤外線センサ1のベース基板1b側と接合させることができる。接合材2bは、接合材2bの材料として、低融点ガラス、AuSnやエポキシ樹脂などが挙げられる。赤外線検出装置10は、低融点ガラスやAuSnなど無機材料を用いた接合材2bにより、被覆部2をベース基板1b側に接合させた場合、空間2a内において有機樹脂材料などから放出されるアウトガスの影響を抑制することもできる。
赤外線センサ1は、ウエハレベルで各構成の形成を行ってから、個々の赤外線センサ1に分割するダイシンクを行うことで、複数個の赤外線センサ1を量産性よく形成することができる。したがって、赤外線検出装置10では、赤外線センサ1と被覆部2とは、ウエハレベルパッケージ技術で形成させることもできる。
赤外線センサ1の製造方法は、図示していないが、たとえば、複数個の赤外線センサ1が形成された赤外線センサウエハと、赤外線センサ1の各々に対応する複数個の被覆部2が形成された被覆部用ウエハとを接合する。赤外線センサ1の製造方法では、赤外線センサ1が形成された赤外線センサウエハと被覆部2が形成された被覆部用ウエハとが接合されたものを分割するダイシンクを行うことで、被覆部2が接合された赤外線センサ1を量産性よく形成することができる。言い換えれば、被覆部2と被覆部2が接合される赤外線センサ1とは、複数個の赤外線センサ1が形成された赤外線センサウエハと赤外線センサ1の各々に対応する複数個の被覆部2が形成された被覆部用ウエハとが接合された接合ウエハから一体として分離することができる。
また、本実施形態の赤外線検出装置10では、被覆部2のベース基板1b側に、透過させる赤外線の波長を選択するフィルタ機能を備えた第1被膜(図示していない)を形成してもよい。同様に、赤外線検出装置10では、被覆部2のレンズ部3側に、透過させる赤外線の反射を抑制などする第2被膜(図示していない)を形成してもよい。
フィルタとして機能する第1被膜は、たとえば、Ta、SiOなどの金属酸化物、MgFなどの金属弗化物、硫化亜鉛やDLC(Diamond-like Carbon)膜などの積層膜により形成させた誘電体多層膜により構成することができる。
同様に、赤外線の反射を抑制する第2被膜は、たとえば、Ta、SiOなどの金属酸化物、MgFなどの金属弗化物、硫化亜鉛やDLC膜などの積層膜により形成させた誘電体多層膜により構成することができる。
なお、第1被膜および第2被膜は、被覆部2の表面を保護するために設けるものでもよい。第1被膜および第2被膜は、たとえば、Si材料、Ge材料やZnS材料などからなる被覆部2の表面を保護するDLC膜とすればよい。
また、第1被膜や第2被膜は、互いに屈折率の異なる第1層(たとえば、ゲルマニウム層)と、第2層(たとえば、硫化亜鉛層)とが交互に積層された多層光学層により構成することができる。赤外線センサ1は、人を検知するセンサとして機能させる場合、検知対象の赤外線の波長が8〜12μm程度であり、検知する赤外線の中心波長を10μm程度として設定すればよい。このため、被覆部2に設けられる第1被膜は、8μmよりも波長の短い、たとえば、5μm以下の赤外線の反射が抑制できるように、第1層、第2層の光学膜厚、材質や積層数を適宜に設定すればよい。被覆部2は、第1被膜を設けることにより、所望の波長域以外の不要な波長域の赤外線や可視光を第1被膜によりカットすることが可能となり、太陽光などによるノイズの発生を抑制して、赤外線センサ1の高感度化を図ることが可能となる。被覆部2は、第2被膜を設けることにより、所望の波長域の赤外線の反射を抑制して、赤外線センサ1の高感度化を図ることが可能となる。
本実施形態の赤外線検出装置10は、被覆部2の周部に、低融点ガラスからなる接合材2bを用いて被覆部2をベース基板1b側に接合することができる。赤外線検出装置10は、被覆部2を赤外線センサ1に接合する接合材2bの材料として、低融点ガラスの代わりに、AuSi、半田などの無機材料を用いてもよいし、エポキシ樹脂などの有機材料を用いてもよい。
赤外線検出装置10は、被覆部2が温接点T1および冷接点T2を囲む空間2aの内部を減圧状態で気密封止することができる。赤外線検出装置10は、被覆部2を用いて空間2aを加圧状態で気密封止することにより、空間2aの内部を揚圧(大気圧より高く)させてもよい。赤外線検出装置10は、被覆部2を用いて、赤外線センサ1の赤外線検知部1eなどを曝しても実質的に影響のないガス等を加圧状態で気密封止してもよい。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1などに実質的に影響のないガスとして、たとえば、Arガスなどの希ガスや窒素ガス(N)などの不活性ガスが好適に挙げられる。
言い換えれば、本実施形態の赤外線検出装置10は、被覆部2が接合された赤外線センサ1の空間2aを気密封止することができる。これにより、赤外線検出装置10は、被覆部2が接合された赤外線センサ1における空間2aを閉空間として、空間2a内の熱分布を、より均一化することができる。また、本実施形態の赤外線検出装置10は、被覆部2が接合された赤外線センサ1の空間2aが減圧され真空封止することができる。赤外線検出装置10は、被覆部2が接合された赤外線センサ1が、空間2aに気体を封止する場合と比較して、気体を介しての熱伝達が生ずることを抑制させることができる。これにより、赤外線検出装置10は、赤外線センサ1における赤外線検出の分解能の低下をより抑制することができる。
レンズ部3は、赤外線検出装置10の外部からの赤外線を赤外線センサ1に集光可能なものである。レンズ部3は、覆部4に設けられた開口部4aaを閉塞可能としている。レンズ部3は、覆部4の開口部4aaを接合材(図示していない)で気密的に封止するように接合することができる。レンズ部3は、図1に示すように、外部からの赤外線を集光して赤外線センサ1に照射する平凸レンズ形状に形成することができる。レンズ部3は、レンズ部3の形状として、平凸レンズ形状に限られず、たとえば、凹レンズ、シリンドリカルレンズ、楕円球面レンズ、フレネルレンズや回折レンズなどのレンズ形状としてもよい。
また、レンズ部3は、レンズ部3の材料として、赤外線が透過可能なSi材料、Ge材料やZnS材料などの半導体材料が好適に用いられるが、これに限られない。したがって、レンズ部3は、レンズ部3の材料として、たとえば、赤外線が透過可能なポリエチレン樹脂材料などを利用することもできる。
レンズ部3は、たとえば、陽極酸化技術を応用した半導体レンズの形成方法により、レンズ部3の形状をレンズ形状に形成することができる。
より具体的には、陽極酸化技術を応用してレンズ部3となる半導体レンズを形成するため、半導体基板(たとえば、シリコン基板)とオーミック接触をなすように、半導体基板の一表面側に所望のレンズ形状に応じてパターン設計した陽極を形成する。たとえば、平凸レンズ形状のレンズ部3を形成する場合、半導体基板は、半導体基板の一表面上に陽極の基礎となる導電性層を形成した後、導電性層に円形状に開口した部位を設け半導体基板の一表面の一部が円形状に露出するようにパターニングを行う。次に、半導体基板は、半導体基板の構成元素の酸化物をエッチング除去可能な電解液中に、半導体基板の他表面における多孔質部の形成予定領域全域が浸される。その後、半導体基板は、半導体基板の他表面側に対向配置される陰極と陽極との間に通電させ、半導体基板の他表面側に所望形状の多孔質部を酸化により形成される。続いて、半導体基板では、半導体基板に形成された多孔質部をエッチングなどにより除去される。これにより、半導体基板は、平凸レンズ形状のレンズ部3とすることができる。半導体基板は、導電性層に円形状に開口した部位を設ける代わりに、平面形状が長方形状の陽極を形成すれば、レンズ部3として平凹型のシリンドリカルレンズを形成することもできる。
なお、レンズ部3は、被覆部2と同様にして、透過させる赤外線の波長を選択するフィルタ機能を備えた第1被膜を形成してもよい。また、レンズ部3は、被覆部2と同様にして、赤外線センサ1で検知させる所定の赤外線の反射を抑制させる第2被膜を形成してもよい。
覆部4は、赤外線センサ1を覆い赤外線センサ1に赤外線を集光させるレンズ部3を備えたものである。赤外線検出装置10の覆部4は、たとえば、金属製(たとえば、コバール製など)の蓋体に開口部4aaが貫設されたものを用いることができる。赤外線検出装置10は、図示していない接合材により、開口部4aaを閉塞するように覆部4にレンズ部3を接合している。接合材は、たとえば、低融点ガラス、AuGeやAuSnなどを用いることができる。赤外線検出装置10は、導電性の接合材を用いて、金属製などの覆部4を電気的に接続させることで、外来ノイズに対する電磁シールド効果を持たせることもできる。覆部4は、金属製の蓋体に限られるものではなく、セラミック材料、半導体材料や樹脂材料などで形成することもできる。また、赤外線検出装置10は、必ずしも覆部4とレンズ部3とを別体に形成させる必要もなく、覆部4とレンズ部3とが一体に形成されているものでもよい。
赤外線検出装置10は、レンズ部3を備えた覆部4を蓋体として、覆部4と、赤外線センサ1が実装されたパッケージ基体5とを接合して気密封止することで、赤外線検出装置10の内部を気密空間10aとすることができる。金属製(たとえば、コバール製など)の覆部4とセラミック製のパッケージ基体5とを気密性よく強固に接合するためには、たとえば、抵抗シーム溶接を行うことができる。そのため、パッケージ基体5は、パッケージ基体5上に覆部4と抵抗シーム溶接が可能なように、たとえば、コバールからなるシームリング(図示していない)が設けることができる。なお、赤外線検出装置10は、抵抗シーム溶接により接合させる場合だけでなく、エポキシ樹脂などを用いて接合させてもよい。
パッケージ基体5は、たとえば、パッケージ基体5の内底面2aa側に赤外線センサ1が実装可能なものである。パッケージ基体5は、種々の材料から形成することができ金属材料でもよいし、半導体材料で構成してもよい。パッケージ基体5は、レンズ部3を備えた覆部4とパッケージ基体5とを気密封止して内部の空間に、不活性ガスを封入したり真空封止する場合、ガスバリア性が高いことが好ましい。パッケージ基体5は、パッケージ基体5の材料として、窒化アルミニウム、アルミナやシリカ系セラミックを用いることができる。また、パッケージ基体5は、金属材料やSi材料により形成させてもよい。したがって、パッケージ基体5は、セラミック製のパッケージ基体5の構成だけに限定されず、キャンパッケージに使用されるステムでもよいし、半導体ウエハを利用するものでもよい。パッケージ基体5は、種々の形状のものを用いることができ、板状であっても有底筒状であってもよい。パッケージ基体5は、たとえば、パッケージ基体5の表面2aa側に赤外線センサ1と電気的に接続させる回路パターンを備えたセラミック基板を用いることができる。
半導体素子6は、赤外線センサ1と協働して赤外線センサ1からの出力信号を増幅処理などを行う。半導体素子6には、赤外線センサ1からの出力信号を増幅などする信号処理用の回路を内部に形成している。半導体素子6は、たとえば、信号処理用ICチップにより構成することができる。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1からの出力信号を半導体素子6の増幅回路(AMP)にて増幅して外部に出力することができる。赤外線検出装置10は、半導体素子6をパッケージ基体5上に接合材14により接合することができる。
赤外線検出装置10は、たとえば、ワイヤ15a(たとえば、金線やアルミニウム線)などにより、赤外線センサ1のパッド1pと、パッケージ基体5上の配線パターン(図示していない)とを電気的に接続させている。同様に、赤外線検出装置10は、たとえば、ワイヤ15b(たとえば、金線やアルミニウム線)などにより、半導体素子6のパッド6pと、パッケージ基体5上の配線パターン(図示していない)とを電気的に接続させる。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1の出力信号をワイヤ15a,15bや配線パターンを介して半導体素子6で増幅させた後、赤外線検出装置10の外部へ外部接続端子5a,5bを介して出力できるように構成することができる。
赤外線検知装置10では、赤外線センサ1と半導体素子6とを横並びでパッケージ基体5上に配置されている場合、半導体素子6の駆動に起因する熱が、接合材14、パッケージ基体5や接合材7などを介して赤外線センサ1に熱伝達される。また、赤外線検知装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6とを横並びでパッケージ基体5上に配置されている場合、半導体素子6の駆動に起因する熱が気密空間10aを介して赤外線センサ1に熱伝達される。本実施形態の赤外線検知装置10では、被覆部2が赤外線センサ1に設けられていない場合と比較して、外部からの熱を被覆部2が熱伝達してベース基板1b側の面内での温度差を小さくさせ、赤外線センサ1における赤外線検出の分解能の低下を抑制可能としている。
(実施形態2)
図4に示す本実施形態の赤外線検出装置10は、実施形態1の赤外線検出装置10における被覆部2を備えた赤外線センサ1と半導体素子6とを横並びに配置させる代わりに被覆部2を備えた赤外線センサ1を半導体素子6上に配置した点が主として相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
本実施形態の赤外線検出装置10は、エポキシ樹脂の接合材7により、半導体素子6上に赤外線センサ1を実装している。赤外線検出装置10は、被覆部2が接合された赤外線センサ1と半導体素子6とを別体に形成させ、接合材7を介して、赤外線センサ1と協働する信号処理用の半導体素子6上に被覆部2が接合された赤外線センサ1を直接的に実装したスタック構造としている。赤外線検出装置10は、接合材7を用いて、赤外線センサ1を半導体素子6上に実装している。赤外線センサ1は、たとえば、導電性の接合材7やワイヤ15aにより、赤外線センサ1をパッケージ基体5上に予め形成させた配線パターン(図示していない)と電気的に接続させている。
また、赤外線検出装置10は、導電性の接合材14を用いて、パッケージ基体5上に予め形成させた配線パターン(図示していない)に半導体素子6を接着している。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1が実装された半導体素子6と、パッケージ基体5の配線パターンとをワイヤ15bによりワイヤボンディングしている。赤外線検出装置10は、パッケージ基体5に貫設された貫通配線(図示していない)を介してパッケージ基体5の配線パターンと、外部接続端子5a,5bとを電気的に接続させている。
赤外線検出装置10は、赤外線センサ1の出力信号を半導体素子6で増幅して外部へ出力できるように、パッケージ基体5に貫設された貫通配線(図示していない)を通して、半導体素子6と、外部接続端子5a,5bとを電気的に接続させている。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1からの出力信号を、外部接続端子5a,5bから外部に出力することができる。
本実施形態の赤外線検出装置10では、赤外線センサ1と半導体素子6とが互いの厚み方向に離間して配置されているので、半導体素子6の発熱が赤外線センサ1に与える影響を、より低減することが可能となる。
(実施形態3)
図5に示す本実施形態の赤外線検出装置10は、図1に示す実施形態1の赤外線検出装置10とパッケージの構造が主として相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
本実施形態の赤外線検出装置10は、図5に示すように、被覆部2が接合された赤外線センサ1と、赤外線センサ1の出力信号を信号処理する半導体素子6と、赤外線センサ1を覆う覆部4と、半導体素子6を覆う蓋部16と、パッケージ基体5とを備えている。
パッケージ基体5は、赤外線センサ1がパッケージ基部5cの一面側に実装され半導体素子6がパッケージ基部5cの他面側に実装される構造としている。そのため、パッケージ基体5は、パッケージ基体5の上記一面側でパッケージ基部5cから突設され、被覆部2が接合された赤外線センサ1を囲む第1壁部5caを備えている。また、パッケージ基体5は、パッケージ基部5cの上記他面側でパッケージ基部5cから突設され半導体素子6を囲む第2壁部5cbを備えている。
パッケージ基体5は、パッケージ基部5cと第1壁部5caとで構成される第1凹部5aaを閉塞する覆部4を備える。また、パッケージ基体5は、パッケージ基部5cと第2壁部5cbとで構成される第2凹部5abを閉塞する蓋部16とを備えている。パッケージ基体5は、覆部4が、赤外線センサ1での検知対象の赤外線を透過する機能を有している。
なお、覆部4は、金属板により形成され、半導体基板により形成されたレンズ部3と導電性材料(たとえば、鉛フリー半田、銀ペーストなど)からなる接合材3aを介して接合されている。レンズ部3は、覆部4においてパッケージ基体5とは反対側に配置してあるが、これに限らず、パッケージ基体5側に配置してもよい。
また、蓋部16は、平板状であり、外周形状が矩形状となっている。蓋部16の材料は、赤外線および可視光を遮断する材料が好ましく、コバールなどの金属を用いることが好ましい。
本実施形態の赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6とが、パッケージ基部5cを介して対向している。
赤外線検出装置10は、赤外線センサ1のパッド1pがワイヤ15aを介して電気的に接続される第1導体パターン15dが形成され、上記他面側に、半導体素子6のパッド6pがワイヤ15bを介して電気的に接続される第2導体パターン15eが形成されている。また、パッケージ基体5は、赤外線センサ1が電気的に接続された第1導体パターン15dと半導体素子6が電気的に接続された第2導体パターン15eとを接続する配線15fが埋設されている。パッケージ基体5は、第2壁部5cbの先端面に外部接続端子5a,5bが形成されている。外部接続端子5a,5bは、配線15fを介して、第2導体パターン15eなどと電気的に接続されている。
本実施形態の赤外線検出装置10では、赤外線センサ1と半導体素子6とが、パッケージ基部5cを介して対向している。赤外線検出装置10は、赤外線検出装置10の内部で赤外線センサ1と半導体素子6とがパッケージ基部5cの厚み方向において離れて配置されている。そのため、本実施形態の赤外線検出装置10では、半導体素子6の発熱に起因した赤外線センサ1の分解能の低下を抑制することが可能となる。
(実施形態4)
図6に示す本実施形態の赤外線検出装置10は、図5に示す実施形態3の赤外線検出装置10と、覆部4およびパッケージ基体5の構造が主として相違する。なお、実施形態3と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
赤外線検出装置10は、図6に示すように、被覆部2が接合された赤外線センサ1と、赤外線センサ1と協働する半導体素子6とを有している。赤外線検出装置10は、赤外線センサ1と半導体素子6とが互いの厚み方向に離間して収納されたパッケージ基体5と、赤外線センサ1を覆いレンズ部3を備えた覆部4とを有している。
赤外線検出装置10は、接合部4bを介して、パッケージ基体5と、覆部4とが気密的に接合されている。パッケージ基体5には、パッケージ基体5の一面側に2段の窪みが第1凹部5aaおよび第2凹部5abとして設けられている。そして、パッケージ基体5は、半導体素子6が、第2凹部5abの内底面に接合材14bを介して接合されている。また、パッケージ基体5は、赤外線センサ1が、第1凹部5aaの内底面における第2凹部5abの周部の全周に亘って接合材7を介して気密的に接合されている。また、赤外線検出装置10は、パッケージ基体5と赤外線センサ1と接合材7と覆部4とで囲まれた気密空間10a(以下、第1気密空間ともいう)が真空雰囲気となっている。
本実施形態の赤外線検出装置10においては、パッケージ基体5と赤外線センサ1と接合材7とで囲まれた気密空間10b(以下、第2気密空間ともいう)が、真空雰囲気であることが好ましい。これにより、赤外線検出装置10は、半導体素子6が真空雰囲気にあるので、半導体素子6で発生した熱が赤外線センサ1に伝わりにくくなる。赤外線検出装置10は、第1気密空間10aの真空度と第2気密空間10bの真空度とが略同じであることが好ましい。赤外線検出装置10は、第1気密空間10aと第2気密空間10bとの圧力差に起因して、接合材7の気密性が低下したり、赤外線センサ1のセンサ特性が変動することを抑制することが可能となる。
パッケージ基体5は、多層セラミック基板からなり、第1凹部5aaの内底面に、赤外線センサ1がワイヤ15aを介して電気的に接続される配線(図示していない)が形成され、第2凹部5abの内底面に、半導体素子6が接合材14bを介して電気的に接続される配線(図示していない)が形成されている。また、パッケージ基体5には、赤外線センサ1と半導体素子6とを電気的に接続する配線(図示していない)が埋設されている。
本実施形態の赤外線検出装置10では、赤外線検出装置10の内部で、赤外線センサ1と半導体素子6とが、互いの厚み方向において離間して配置されている。本実施形態の赤外線検出装置10では、半導体素子6の発熱に起因した赤外線センサ1の分解能の低下を抑制することが可能となる。
T1 温接点
T2 冷接点
1 赤外線センサ
1a 薄膜部
1b ベース基板
1f 間隙
1e 赤外線検知部
2 被覆部
2a 空間
3 レンズ部
4 覆部
6 半導体素子
9 熱電対
10 赤外線検出装置

Claims (5)

  1. ベース基板と該ベース基板との間で間隙を介して前記ベース基板に支持される薄膜部と該薄膜部に少なくとも一部が設けられる赤外線検知部とを備えた赤外線センサと、該赤外線センサを覆い前記赤外線センサ側に赤外線を透過させるレンズ部を備えた覆部と、前記赤外線センサからの出力信号を信号処理する半導体素子とを有する赤外線検出装置であって、
    前記赤外線検知部は、複数個の熱電対を備えており、該熱電対は、前記薄膜部側において温接点を構成し前記ベース基板側において冷接点を構成しており、前記赤外線センサは、空間を介して、前記温接点および前記冷接点を覆う赤外線透過性の半導体材料からなる被覆部が前記ベース基板側に接合されていることを特徴とする赤外線検出装置。
  2. 前記被覆部と該被覆部が接合された前記赤外線センサとは、複数個の前記赤外線センサが形成された赤外線センサウエハと前記赤外線センサの各々に対応する複数個の前記被覆部が形成された被覆部用ウエハとが接合された接合ウエハから一体として分離されてなることを特徴とする請求項1に記載の赤外線検出装置。
  3. 前記赤外線センサは、複数個の前記赤外線検知部を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の赤外線検出装置。
  4. 前記被覆部が接合された前記赤外線センサは、前記空間が気密封止されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の赤外線検出装置。
  5. 前記被覆部が接合された前記赤外線センサは、前記空間が真空封止されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の赤外線検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017125973A1 (ja) * 2016-01-21 2017-07-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 赤外線センサ
JP2019509632A (ja) * 2016-02-18 2019-04-04 サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェ シアンティフィクCentre National De La Recherche Scientifique 熱電装置

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