JP2013122447A - 赤外線応用デバイス - Google Patents

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洋一 西嶋
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真 奥村
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Abstract

【課題】赤外線応用デバイスを構成する部材間の接合強度を、より高めることが可能な赤外線応用デバイスを提供する。
【解決手段】開口部1aaを有する基体1と、赤外線を透過し開口部1aaを閉塞する窓材2と、基体1側と窓材2側とを接合する接合材3とを備えた赤外線応用デバイス10である。赤外線応用デバイス10の窓材2は、接合材3と接する金属層4を設けており、接合材3は、複数種の金属酸化物により構成される酸化物ガラスであり、金属層4における金属材料は、複数種の上記金属酸化物の少なくとも1種の上記金属酸化物における金属元素よりも酸化物生成自由エネルギーが低い。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線を透過する窓材を備えた赤外線応用デバイスに関するものである。
従来から、赤外線放射素子を備えた分光式ガスセンサ装置や赤外線センサ素子を備えた赤外線検出装置などの赤外線応用デバイスが利用されている。
この種の赤外線応用デバイスとしては、図15に示すように、リッド103に設けられた開口部103bを覆う形で、リッド103と赤外線透過部材104とを低融点ガラスにより形成された接合部152で接合するものが知られている(たとえば、特許文献1参照。)。
赤外線応用デバイスに用いられる特許文献1のパッケージ101は、一面が開放された箱状のパッケージ本体102に赤外線センサ素子Aが配設されている。赤外線センサ素子Aは、ダイボンド部A2を介してパッケージ本体102の内底面102aに接合されている。パッケージ101は、パッケージ本体102の一面側を覆う形で、パッケージ本体102とリッド103とを半田により形成された接合部151で接合している。
なお、特許文献1のパッケージ101は、赤外線センサ素子Aから出力される信号の処理を行う半導体集積回路素子Bをパッケージ本体102に配設している。半導体集積回路素子Bは、ダイボンド部B2を介してパッケージ本体102の内底面102aに接合されている。パッケージ101には、パッケージ本体102の内底面102aに赤外線センサ素子Aと半導体集積回路素子Bとの間での信号の伝送などを行う配線パターン(図示されていない)が形成されている。赤外線センサ素子Aは、ワイヤA1を介して配線パターンと電気的に接続されている。半導体集積回路素子Bは、ワイヤB1を介して配線パターンと電気的に接続されている。パッケージ101は、リッド103のパッケージ本体102側におけるゲッタ被形成部103cにゲッタCが設けられている。パッケージ101では、ゲッタ被形成部103cにレーザ光(図15の一点鎖線)を集光照射して局所的に加熱させることにより、パッケージ101内部の不純物ガス等を吸着するように、ゲッタCが活性化される。パッケージ101には、リッド103のゲッタ被形成部103cからリッド103全体へ熱が伝達することを規制するヒートシンク106が設けられている。
特開2010−175303号公報
ところで、赤外線応用デバイスでは、外部から異物が混入することを抑制し赤外線放射素子や赤外線センサ素子などの赤外線機能素子を保護などする観点から、赤外線応用デバイスの内部を気密空間とする場合がある。そのため、赤外線応用デバイスは、上述した特許文献1のパッケージ101のように、リッド103と赤外線透過部材104とを、不純物ガスなどの放出の少ない低融点ガラスなどで接合して気密封止することが好適に行われている。
ここで、赤外線応用デバイスは、赤外線透過部材104などの赤外線を透過する窓材と、接合材である低融点ガラスなどのガラスとの密着性が低ければ、接合強度が低下する傾向にある。同様に、赤外線応用デバイスは、リッド103などの基体と、接合材である低融点ガラスなどのガラスとの密着性が低ければ、接合強度が低下する傾向にある。赤外線応用デバイスは、接合材による基体側と窓材側との接合強度が低ければ、気密性が損なわれるだけでなく、基体側と窓材側とが剥離する恐れもある。
本発明は、上記事由に鑑みて為されたものであり、赤外線応用デバイスを構成する部材間の接合強度を、より高めることが可能な赤外線応用デバイスを提供することにある。
本発明の赤外線応用デバイスは、基体と、少なくとも一部が赤外線を透過する窓材と、上記基体側と上記窓材側とを接合する接合材とを備えた赤外線応用デバイスであって、上記窓材または上記基体の少なくとも一方は、上記接合材と接する金属層を設けており、上記接合材は、複数種の金属酸化物により構成される酸化物ガラスであり、上記金属層における金属材料は、複数種の上記金属酸化物の少なくとも1種の上記金属酸化物における金属元素よりも酸化物生成自由エネルギーが低いことを特徴とする。
この赤外線応用デバイスにおいて、上記窓材は、上記金属層を設けており、上記窓材または上記窓材に設けた上記金属層の少なくとも一方は、上記窓材に設けた上記金属層と上記接合材との接合面を凹凸にする凹凸部を備えていることが好ましい。
この赤外線応用デバイスにおいて、上記基体は、上記金属層を設けており、上記基体または上記基体に設けた上記金属層の少なくとも一方は、上記基体に設けた上記金属層と上記接合材との接合面を凹凸にする凹凸形状部を備えていることが好ましい。
この赤外線応用デバイスにおいて、上記金属層は、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種の上記金属材料を含むことが好ましい。
この赤外線応用デバイスにおいて、上記窓材は、赤外線が透過する上記窓材の表面に機能膜を有することが好ましい。
この赤外線応用デバイスにおいて、上記機能膜は、赤外線の反射を抑制する反射防止膜であることが好ましい。
この赤外線応用デバイスにおいて、上記機能膜は、所定の赤外線を選択的に透過する波長選択フィルタであることが好ましい。
この赤外線応用デバイスにおいて、上記基体は、開口部を有する凹状のセラミック製のパッケージ基体であり、上記窓材は、上記凹状の上記パッケージ基体における上記開口部を閉塞するリッドであることが好ましい。
この赤外線応用デバイスにおいて、上記リッドは、シリコンよりなることが好ましい。
この赤外線応用デバイスにおいて、上記パッケージ基体の内底面側に実装する赤外線機能素子と、上記パッケージ基体の外周壁を覆う覆部と、該覆部を貫設し上記赤外線機能素子に対して窓となる貫設孔に設ける赤外線透過レンズとを備えたことが好ましい。
この赤外線応用デバイスにおいて、上記基体は、貫通孔が貫設され開口部を有するリッドであり、上記窓材は、上記貫通孔における上記開口部を閉塞する赤外線透過部材であることが好ましい。
この赤外線応用デバイスにおいて、上記赤外線透過部材は、レンズ形状を備え、シリコンよりなることが好ましい。
本発明の赤外線応用デバイスは、赤外線応用デバイスを構成する部材間の接合強度を、より高めることが可能となる。
実施形態1の赤外線応用デバイスたる赤外線検出装置の略断面図である。 同上の赤外線応用デバイスに用いられる赤外線センサ素子の要部を示し、(a)は部分平面図、(b)は(a)の部分拡大図、(c)は(b)のZZ略断面図である。 同上の赤外線応用デバイスの要部を示す略断面図である。 同上の赤外線応用デバイスを構成する部材間の接合強度の向上を説明する説明図である。 同上の赤外線応用デバイスを構成する部材間の接合強度の向上に利用する酸化物生成自由エネルギーの説明図である。 実施形態2の赤外線応用デバイスの要部を示す略断面図である。 実施形態3の赤外線応用デバイスの要部を示す略断面図である。 実施形態4の赤外線応用デバイスたる赤外線検出装置の略断面図である。 同上の赤外線応用デバイスの別の要部を示す略断面図である。 同上の赤外線応用デバイスの他の要部を示す略断面図である。 実施形態5の赤外線応用デバイスの要部を示す略断面図である。 実施形態6の赤外線応用デバイスの要部を示す略断面図である。 実施形態7の赤外線応用デバイスたる赤外線検出装置の略断面図である。 実施形態8の赤外線応用デバイスたる赤外線検出装置の略断面図である。 従来の赤外線センサ素子のパッケージの略断面図である。
(実施形態1)
本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図1に示すように、基体1たるリッド1aと、少なくとも一部が赤外線を透過する窓材2たる赤外線透過部材2cと、基体1側と窓材2側とを接合する接合材3とを備えている。
窓材2は、接合材3と接する金属層4を設けており、接合材3は、複数種の金属酸化物により構成される酸化物ガラスである。特に、本実施形態の赤外線応用デバイス10の金属層4における金属材料は、複数種の上記金属酸化物の少なくとも1種の上記金属酸化物における金属元素よりも酸化物生成自由エネルギーが低いものを用いている。これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、窓材2側と接合材3との接合強度を、より高めることが可能となる。
また、本実施形態の赤外線応用デバイス10の基体1は、接合材3と接する金属層(以下、金属接触層ともいう)5を設けている。特に、本実施形態の赤外線応用デバイス10における金属接触層5の金属材料は、上記金属元素よりも酸化物生成自由エネルギーが低いものを用いている。これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、基体1側と接合材3との接合強度を、より高めることが可能となる。
赤外線応用デバイス10は、窓材2または基体1の少なくとも一方に、接合材3と接する金属層4,5を設ければよい。
以下、本実施形態の赤外線応用デバイス10の一例として、図1の赤外線検出装置10Aを説明する。また、赤外線検出装置10Aの内部に配される赤外線機能素子として、赤外線センサ素子たる赤外線アレイセンサ7を、図2を用いて説明する。
本実施形態の赤外線応用デバイス10における赤外線検出装置10Aでは、貫通孔が貫設され開口部1aaを有する基体1たるリッド1aと、赤外線を透過し貫通孔における開口部1aaを閉塞する窓材2たる赤外線透過部材2cとを備えている。赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2c側と、リッド1a側とを接合している。また、赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aと、赤外線アレイセンサ7が配置されたパッケージ基体11とを接合して気密封止している。赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aとパッケージ基体11とで囲まれた空間を気密空間10aとしている。
赤外線検出装置10Aのリッド1aは、金属製(たとえば、コバール製など)の蓋体に貫通孔が貫設された開口部1aaを有するものである。赤外線検出装置10Aの赤外線透過部材2cは、赤外線を透過する半導体材料(たとえば、Si材料やGe材料など)により形成されている。赤外線検出装置10Aは、接合材3により、開口部1aaを閉塞するようにリッド1aに赤外線透過部材2cを接合している。接合材3は、複数種の金属酸化物により構成される酸化物ガラス(たとえば、SiO・PbO・B)からなる低融点ガラスを用いている。言い換えれば、赤外線検出装置10Aは、リッド1a側と、赤外線透過部材2c側とを接合材3により接合している。
なお、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、赤外線が透過する窓材2の表面に機能膜を有している。具体的には、本実施形態の赤外線応用デバイス10の窓材2たる赤外線透過部材2cは、赤外線透過部材2cにおける赤外線の入射面側に赤外線の反射を抑制する機能膜たる反射防止膜として、被覆層2caが設けている。また、赤外線透過部材2cは、赤外線透過部材2cにおけるパッケージ基体11側に赤外線アレイセンサ7で吸収する所定の赤外線を選択的に透過するフィルタ機能を備えた機能膜たる波長選択フィルタとして、被覆層2cbを設けている。赤外線透過部材2cは、被覆層2cbを介して、接合材3と接する平面視が環状の金属層4を備えている。機能膜は、反射防止膜や波長選択フィルタだけに限られず、窓材2の表面が結露により曇ることを抑制する防曇膜であってもよい。防曇膜は、吸水性の比較的高い樹脂により形成することができる。
赤外線検出装置10Aは、酸化物ガラス(SiO・PbO・B)を用いて接合材3を形成させる場合、たとえば、赤外線透過部材2c側の金属層4として、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種の金属材料を含んだものであればよい。金属層4における金属材料は、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種を用いることにより、酸化物ガラスにおける金属酸化物たるPbOの金属元素であるPb元素よりも、後述する酸化物生成自由エネルギーが低いものとすることができる。金属層4は、蒸着法、スパッタリング法やめっきなどを利用して窓材2に形成させることができる。赤外線検出装置10Aでは、酸化物ガラス(SiO・PbO・B)のガラスフリット(ガラス粉体)を、たとえば、400℃以上に加熱溶融して接合材3を形成することができる。
赤外線検出装置10Aでは、金属層4における金属材料をFe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種とすることで、金属層4の金属材料がSiO・PbO・Bにより構成される酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりもO元素との親和力を強くできる。言い換えれば、赤外線検出装置10Aでは、金属層4における金属材料(Fe,Cr,Mn,Al)が酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりも酸化物ガラスにおけるO元素と反応しやすい。赤外線検出装置10Aは、金属層4を設けた赤外線透過部材2c側と、接合材3との接合強度を高めることが可能となると考えられる。
同様に、赤外線検出装置10Aは、金属接触層5における金属材料に、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種を用いることで、酸化物ガラス(SiO・PbO・B)における金属酸化物たるPbOの金属元素(Pb元素)よりも酸化物生成自由エネルギーが低いものとすることができる。金属接触層5は、蒸着法やスパッタリング法などを利用して基体1に形成させることができる。
赤外線検出装置10Aは、金属接触層5における金属材料をFe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種とすることで、金属接触層5の金属材料がSiO・PbO・Bにより構成される酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりもO元素との親和力を強くできる。言い換えれば、赤外線検出装置10Aでは、金属接触層5における金属材料(Fe,Cr,Mn,Al)が酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりも酸化物ガラスにおけるO元素と反応しやすい。そのため、赤外線検出装置10Aは、金属接触層5を設けたリッド1a側と、接合材3との接合強度を高めることが可能になると考えられる。赤外線検出装置10Aでは、赤外線透過部材2c側とリッド1a側とを接合材3により接合している。
赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aが凹状のパッケージ基体11を覆うように、リッド1aとパッケージ基体11とをシーム溶接されている。これにより、赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aと、予め赤外線アレイセンサ7を内部に備えた凹状のパッケージ基体11とで囲まれた空間を気密空間10aとしている。
赤外線検出装置10Aは、ワイヤ9(たとえば、金線やアルミニウム線)により、赤外線アレイセンサ7と、パッケージ基体11上の配線パターン(図示していない)とを電気的に接続させている。赤外線検出装置10Aは、赤外線アレイセンサ7の検知信号をワイヤ9や配線パターンを介して赤外線検出装置10Aの外部へ外部接続端子(図示していない)を介して出力できるように構成している。赤外線検出装置10Aは、赤外線アレイセンサ7をガラスや半田などの固着材8によりパッケージ基体11の内底面11abに固着させている。
以下、本実施形態の赤外線応用デバイス10の各構成について、より詳細に説明する。
まず最初に、赤外線応用デバイス10の一例である赤外線検出装置10Aに用いられる赤外線アレイセンサ7について、図2を用いて説明する。
赤外線アレイセンサ7は、赤外線イメージセンサなどに用いられるものであり、図2(a)の平面視において、m×n個(図示例では、2×2個)の熱型赤外線検出部40aを2次元アレイ状に配置して構成している。熱型赤外線検出部40aは、図2(c)の断面図で示すように、シリコン基板41の一表面側に形成されたシリコン酸化膜42aと、シリコン酸化膜42a上に形成されたシリコン窒化膜42bとを備えている。熱型赤外線検出部40aは、シリコン窒化膜42b上に形成されたセンシングエレメント(感温部)20を備えている。熱型赤外線検出部40aは、シリコン窒化膜42bの表面側でセンシングエレメント20を覆うように形成された層間絶縁膜42gと、層間絶縁膜42g上に形成されたパッシベーション膜42iとを備えている。熱型赤外線検出部40aは、シリコン酸化膜42aと、シリコン窒化膜42bと、センシングエレメント20と、層間絶縁膜42gと、パッシベーション膜42iとの積層構造をパターニングすることで赤外線センサ薄膜42を形成してある。赤外線センサ薄膜42の一部は、シリコン基板41における一表面側から形成された空洞45によってシリコン基板41と空間的に分離されている。また、赤外線センサ薄膜42には、空洞45と連通するスリット44が赤外線センサ薄膜42の厚み方向に貫設されている。熱型赤外線検出部40aは、赤外線センサ薄膜42のうちシリコン基板41から空間的に分離された部分が赤外線を吸収する赤外線吸収部21を構成している。
熱型赤外線検出部40aは、BPSG(Boro-Phospho SilicateGlass)膜により層間絶縁膜42gを構成している。熱型赤外線検出部40aは、PSG(PhosphoSilicate Glass)膜とPSG膜上のNSG(Non-doped Silicate Glass)膜との積層膜によりパッシベーション膜42iを構成している。熱型赤外線検出部40aは、層間絶縁膜42gとパッシベーション膜42iとの積層膜が赤外線吸収膜22を兼ねている。なお、パッシベーション膜42iは、PSG膜とNSG膜の積層膜に限らず、たとえば、シリコン窒化膜で形成してもよい。
熱型赤外線検出部40aのセンシングエレメント20は、サーモパイルを備えている。サーモパイルは、図2(b)における、中央部側の赤外線吸収部21と外周部側の空洞45を囲むシリコン基板41とに跨って形成されたp型ポリシリコン層42eおよびn型ポリシリコン層42cを有している。また、サーモパイルは、赤外線吸収部21の赤外線入射面側でp型ポリシリコン層42eの一端部とn型ポリシリコン層42cの一端部とを電気的に接合した金属材料(たとえば、Al−Siなど)からなる接続部23を有している。ここで、サーモパイルは、シリコン基板41の一表面側で互いに隣り合う熱電対のp型ポリシリコン層42eの他端部とn型ポリシリコン層42cの他端部とが金属材料(たとえば、Al−Siなど)からなる配線42hで接合している。サーモパイルは、4個の熱電対が直列接続されている。サーモパイルは、n型ポリシリコン層42cの一端部とp型ポリシリコン層42eの一端部と接続部23とで赤外線吸収部21側の温接点を構成している。また、サーモパイルは、p型ポリシリコン層42eの他端部とn型ポリシリコン層42cの他端部と配線42hとでシリコン基板41側の冷接点を構成している。
なお、接続部23は、n型ポリシリコン層42cおよびp型ポリシリコン層42eに対して、層間絶縁膜42gに形成したコンタクトホール25を通してそれぞれ、電気的に接続させてある。赤外線アレイセンサ7は、赤外線吸収部21となる矩形領域の四隅に、赤外線センサ薄膜42の厚み方向に貫通するスリット44をシリコン基板41の一表面側からエッチングにより形成している。スリット44は、各熱電対を熱的に分離させ熱型赤外線検出部40aのセンサ感度を向上させることができる。
さらに、赤外線アレイセンサ7は、赤外線吸収部21の赤外線入射面側に、赤外線センサ薄膜42の応力バランスの均一性を高めることが可能なn型補償ポリシリコン層42dおよびp型補償ポリシリコン層42fを好適に備えている。n型補償ポリシリコン層42dやp型補償ポリシリコン層42fは、n型ポリシリコン層42cおよびp型ポリシリコン層42eの形成時に、n型ポリシリコン層42cやp型ポリシリコン層42eと同様に成膜などして形成することができる。
赤外線アレイセンサ7は、赤外線センサ薄膜42の厚みを、シリコン基板41の厚みに比較して十分に薄く形成している。赤外線アレイセンサ7は、たとえば、赤外線センサ薄膜42の厚みを、0.1μm〜10μm程度の厚みとすることができる。なお、赤外線アレイセンサ7は、個別電極24と共通電極26とを介して、赤外線アレイセンサ7の外部に検知信号を出力させることができる。
次に、本実施形態の赤外線応用デバイス10における基体1たるリッド1aは、開口部1aaを有しており、開口部1aaが赤外線を透過する窓材2たる赤外線透過部材2cで閉塞されるものである。赤外線検出装置10Aにおいて、リッド1aは、パッケージ基体11の内底面11ab側に実装させた赤外線アレイセンサ7に対して窓となる開口部1aaを貫設している。リッド1aは、赤外線アレイセンサ7に赤外線を入射させるレンズ形状の赤外線透過部材2cが開口部1aaを覆うように、赤外線透過部材2cと気密接合してある。また、リッド1aは、パッケージ基体11に実装された赤外線アレイセンサ7を囲ってパッケージ基体11と気密封止が可能としている。なお、赤外線検出装置10Aは、蓋体となる基体1として、パッケージ基体11を封止するリッド1aだけに限らず、キャンパッケージに用いられるキャップでもよいし、半導体製の蓋体でもよい。半導体製の蓋体の場合、赤外線検出装置10Aの基体1は、たとえば、平板状のシリコン半導体などを用いることができる。言い換えれば、リッド1aは、シリコンよりなるものでもよい。
リッド1aは、ノイズの原因となる不要な赤外線が赤外線アレイセンサ7に入射することを抑制し、パッケージ基体11側と気密接合することが可能なものが好ましい。リッド1aとパッケージ基体11とをシーム溶接する場合、リッド1aは、導電性を有することが好ましい。リッド1aは、リッド1aの材料として、コバール、ステンレスや鉄などの金属材質のものを好適に用いることができる。また、赤外線検出装置10Aは、リッド1aをパッケージ基体11にシーム溶接させる場合、リッド1aがパッケージ基体11或いはシームリング(図示していない)と当接するリッド1aの表面にNiメッキ層を設けることが好ましい。
なお、赤外線応用デバイス10の一例である赤外線検出装置10Aの基体1としてリッド1aを説明しているが、基体1としては、赤外線を利用する各種装置の筐体などの一部であってもよい。
次に、本実施形態の赤外線応用デバイス10における窓材2たる赤外線透過部材2cは、赤外線が透過可能なものであり、リッド1aに設けられた開口部1aaを閉塞するものである。赤外線透過部材2cは、リッド1aの開口部1aaを接合材3で気密的に封止するように接合される。赤外線透過部材2cは、図1に示すように、外部からの赤外線を集光して赤外線アレイセンサ7に照射する平凸レンズ形状に形成している。赤外線透過部材2cは、赤外線透過部材2cの形状として、平凸レンズ形状に限られず、たとえば、凹レンズ、シリンドリカルレンズ、楕円球面レンズ、フレネルレンズや回折レンズなどのレンズ形状や板状の平板形状としてもよい。
また、赤外線透過部材2cは、赤外線透過部材2cの材料として、赤外線が透過可能なSi材料やGe材料などの半導体材料が好適に用いられるが、これに限られない。したがって、赤外線透過部材2cは、赤外線透過部材2cの材料として、たとえば、赤外線が透過可能なポリエチレン樹脂材料などを利用することもできる。赤外線透過部材2cは、接合材3との接合時における溶融温度に耐えれればよく、ポリエチレン樹脂材料などを利用する場合、たとえば、赤外線透過部材2cと、金属層4との間にセラミック材料などを適宜に設ければよい。すなわち、赤外線透過部材2cは、赤外線透過部材2cにセラミック材料を介して設けられた金属層4と、接合材3とをレーザなどによる局所加熱を利用して接合させることもできる。
赤外線透過部材2cは、たとえば、陽極酸化技術を応用した半導体レンズの形成方法により、赤外線透過部材2cの形状をレンズ形状に形成することができる。
より具体的には、陽極酸化技術を応用して赤外線透過部材2cとなる半導体レンズを形成するため、半導体基板(たとえば、シリコン基板)とオーミック接触をなすように、半導体基板の一表面側に所望のレンズ形状に応じてパターン設計した陽極を形成する。たとえば、平凸レンズ形状の赤外線透過部材2cを形成する場合、半導体基板は、半導体基板の一表面上に陽極の基礎となる導電性層を形成した後、導電性層に円形状に開口した部位を設け半導体基板の一表面の一部が円形状に露出するようにパターニングを行う。次に、半導体基板は、半導体基板の構成元素の酸化物をエッチング除去可能な電解液中に、半導体基板の他表面における多孔質部の形成予定領域全域が浸される。その後、半導体基板は、半導体基板の他表面側に対向配置される陰極と陽極との間に通電させ、半導体基板の他表面側に所望形状の多孔質部を酸化により形成される。続いて、半導体基板では、半導体基板に形成された多孔質部をエッチングなどにより除去される。これにより、半導体基板は、平凸レンズ形状の赤外線透過部材2cとすることができる。
なお、半導体基板は、導電性層に円形状に開口した部位を設ける代わりに、平面形状が長方形状の陽極を形成すれば、赤外線透過部材2cとして平凹型のシリンドリカルレンズを形成することもできる。赤外線透過部材2cは、ウエハレベルの半導体基板に複数個のレンズ形状を形成し、ダイシングにより各別に個片化することで複数個の赤外線透過部材2cを量産性よく形成することができる。
ところで、赤外線応用デバイス10では、窓材2に、透過させる所定の赤外線の波長を選択するフィルタ機能を備えた機能膜たる波長選択フィルタとして、被覆層2cbが形成される場合がある。同様に、赤外線応用デバイス10では、窓材2に、透過させる赤外線の反射を抑制などする機能膜たる反射防止膜として、被覆層2caが形成される場合もある。被覆層2ca,2cbが窓材2に形成されている場合、赤外線応用デバイス10は、窓材2と接合材3である酸化物ガラスとを直接接触させるものと比較して、窓材2側と接合材3との密着性が悪く接合強度が低下する場合がある。また、赤外線応用デバイス10は、窓材2側だけでなく基体1側でも、基体1と接合材3である酸化物ガラスとを直接接触させるものと比較して、基体1側と接合材3との密着性が悪く接合強度が低下する場合がある。特に、赤外線検出装置10Aでは、基体1を金属材料により形成されたリッド1aなどとし、窓材2を半導体材料により形成された赤外線透過部材2cとした場合、リッド1aなどと赤外線透過部材2cとの線膨張係数の差が大きい。そのため、赤外線検出装置10Aは、金属材料のリッド1aと、半導体材料の赤外線透過部材2cとを酸化物ガラスで接合させた場合、赤外線応用デバイス10の実装時における加熱などによる線膨張係数の差により接合強度が低下する傾向にある。この場合、赤外線検出装置10Aは、赤外線検出装置10A内部の気密空間の気密性を維持することが困難となる恐れがある。
本実施形態の赤外線応用デバイス10における赤外線検出装置10Aでは、金属材料のリッド1a側と、半導体材料の赤外線透過部材2c側とを酸化物ガラスで接合させた場合であっても、赤外線検出装置10A内部の気密空間の気密性を維持することが可能となる。
本実施形態の赤外線応用デバイス10となる赤外線検出装置10Aでは、窓材2となる平凸レンズ形状のシリコン半導体からなる赤外線透過部材2cの表面に、誘電体多層膜により形成させた被覆層2ca,2cbを形成している。赤外線透過部材2cは、赤外線透過部材2cの赤外線出射面側に、赤外線アレイセンサ7で検知させる所定の赤外線を透過させる誘電体多層膜により形成させた波長選択フィルタとして機能する機能膜たる被覆層2cbを備えている。波長選択フィルタとして機能する被覆層2cbは、たとえば、Ta、SiOなどの金属酸化物、MgFなどの金属弗化物、硫化亜鉛やDLC(Diamond-like Carbon)などの積層膜により形成させた誘電体多層膜により構成することができる。同様に、赤外線透過部材2cは、赤外線透過部材2cの赤外線入射面側に、赤外線アレイセンサ7で検知させる所定の赤外線の反射を抑制する反射防止膜として、誘電体多層膜により形成させた機能膜たる被覆層2caを備えている。赤外線の反射を抑制する被覆層2caは、たとえば、Ta、SiOなどの金属酸化物、MgFなどの金属弗化物、硫化亜鉛やDLCなどの積層膜により形成させた誘電体多層膜により構成することができる。波長選択フィルタや反射防止膜として機能する機能膜は、赤外線透過部材2cの赤外線入射側や赤外線透過部材2cの赤外線出射側の少なくとも一方に好適に備えていればよい。赤外線透過部材2cは、平面視において、リッド1aにおける円形状の開口部1aaを閉塞するように、円環状の金属層4を被覆層2cb上に形成させている。なお、赤外線透過部材2cは、被覆層2cb上に金属層4を形成させる場合だけでなく、接合材3に接合できれば被覆層2ca上に金属層4を形成するものでもよい。
また、被覆層2ca,2cbは、互いに屈折率の異なる第1層(たとえば、ゲルマニウム層)と、第2層(たとえば、硫化亜鉛層)とが交互に積層された多層光学層により構成することができる。赤外線アレイセンサ7は、人を検知するセンサとして機能させる場合、検知対象の赤外線の波長が8〜12μm程度であり、検知する赤外線の中心波長を10μm程度として設定すればよい。このため、被覆層2ca,2cdは、8μmよりも波長の短い、たとえば、5μm以下の赤外線が抑制できるように、第1層、第2層の光学膜厚、材質、積層数とを適宜に設定すればよい。
次に、接合材3は、複数種の金属酸化物により構成される酸化物ガラスである。接合材3の材料としては、たとえば、SiO・PbO・B、SiO・TiO・ROなどが挙げられる。なお、ROのRは、Li、NaやKなどのアルカリ金属を示している。また、接合材3の材料は、B・PbO、SiO・B・PbO、SiO・PbO、B・ZnO、SiO・Al・RO、B・ZnO・Pb、PbO・B、SnO・ZnO・Pなどを用いてもよい。なお、ROのRは、Mg、Ca、SrやBaなどのアルカリ土類金属を示している。
次に、金属層4および金属接触層5について、図3ないし図5を用いて、本実施形態の赤外線応用デバイス10を構成する部材間の接合強度の向上の原理とともに説明する。
まず最初に、図3に示す赤外線応用デバイス10の一例である赤外線検出装置10Aにおいて、金属層4が設けられた赤外線透過部材2c側と、接合材3との接合を図4の模式図にしたがって説明する。
赤外線検出装置10Aの製造時において、赤外線検出装置10Aでは、接合材3となる複数種の金属酸化物より構成される酸化物ガラス(たとえば、SiO・PbO・B)のガラスフリット3a1を加熱して溶融させる(図4(a)を参照)。次に、赤外線検出装置10Aでは、ガラスフリット3a1を溶融させた溶融物3a2と、たとえば、Cr材料から成る金属層4とを接触させる(図4(b)を参照)。ここで、溶融物3a2には、複数種の金属酸化物の1種として金属酸化物Z−O(ここでは、PbO)が含まれている。また、金属層4の金属材料X(ここでは、Cr元素)は、接合材3の金属酸化物Z−OにおけるZ(ここでは、Pb元素)と対比して酸化物生成自由エネルギーがより低いものとなっている。金属は、一般に、酸化物生成自由エネルギーが低いものほど酸化しやすい傾向にあるとされている。そのため、赤外線検出装置10Aでは、溶融物3a2と金属層4とを接触させた界面近傍部6において、Pb元素とO元素との結合が切断される。また、接合材3の金属酸化物Z−O(ここでは、PbO)における切断されたO元素は、金属層4の金属材料X(ここでは、Cr元素)と反応する(図4(c)を参照)。これにより、赤外線検出装置10Aは、接合材3となる金属酸化物Z−OのO元素と、金属層4の金属材料X(Cr元素)との結合により、接合材3と金属層4との接合強度が向上すると考えられる。
言い換えれば、赤外線検出装置10Aは、金属層4における金属材料X(Cr元素)の酸化物生成自由エネルギーがPb元素の酸化物生成自由エネルギーよりも低い。そのため、赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cに設けられた金属層4と接合材3との接合時における界面での反応などにより、酸化還元反応を生じさせ赤外線透過部材2c側と接合材3との接合強度を高めることが可能となる。
なお、図4では、赤外線検出装置10Aの製造時において、予め溶融したガラスフリット3a1の溶融物3a2と、金属層4とを接触させているが、ガラスフリット3a1と金属層4とを接触させた状態で、ガラスフリット3a1を溶融させてもよい。
ここで、酸化物生成自由エネルギーは、化学反応により元素の酸化物が生成する場合における標準ギブスエネルギー変化を示すエリンガム・ダイアグラムから知ることができる。図5に示すエリンガム・ダイアグラムは、たとえば、「H.T.T.Ellingham,j.Soc.Chem.Ind.〔London〕63(1944),p.125.」や「金属物理化学,(社)日本金属学会編,平成4年,p.73」などに図示されている。そのため、赤外線検出装置10Aの製造にあっては、エリンガム・ダイアグラムの酸化物生成自由エネルギーに基づいて、赤外線透過部材2c側の金属層4の金属材料Xと、金属酸化物Z−Oが含まれ接合材3となる酸化物ガラスの材料とを適宜に選択すればよい。
なお、金属層4は、スパッタリング法などにより、金属層4の材料としてCr材料を赤外線透過部材2c側に成膜し、リソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して予め所望の形状に形成させておけばよい。赤外線検出装置10Aの赤外線透過部材2cでは、被覆層2cb上に設けたWやTiなどの高融点金属などからなる下地層(図示していない)上に金属層4を設けてもよい。また、同様にして、赤外線検出装置10Aにおいて、金属接触層5と接合材3との接合強度を向上させればよい。すなわち、本実施形態の赤外線応用デバイス10の一例である赤外線検出装置10Aを製造する場合では、基体1たるリッド1aの開口部1aaの周部に金属接触層5を設けている。金属接触層5は、スパッタリング法などにより、金属接触層5の材料としてCr材料を成膜し、リソグラフィ技術およびエッチング技術を利用して予め所望の形状に設けている。
赤外線検出装置10Aの製造方法は、リッド1aの開口部1aaの周部における金属接触層5たるCr層上に接合材3となる酸化物ガラス(SiO・PbO・B)のガラスフリット3a1を配置させる。赤外線検出装置10Aは、金属接触層5たるCr層上のガラスフリット3a1と赤外線透過部材2cに予め被覆層2cbを介して形成させた金属層4たるCr層とが重なるように配置させる。この状態で、赤外線検出装置10Aの製造方法は、赤外線検出装置10Aとなる部材全体を、たとえば、550℃の温度で10分の間加熱する。これにより、赤外線検出装置10Aは、ガラスフリット3a1が溶融し接合材3として、金属層4と金属接触層5とをそれぞれ接合することができる。
同様に、赤外線検出装置10Aは、接合材3に酸化物ガラスとしてSiO・TiO・ROのガラスフリット3a1を用いた場合、たとえば、赤外線透過部材2cに設けられる金属層4としては、Alを金属材料Xとして含んだもので形成すればよい。金属層4における金属材料XであるAlは、金属酸化物における金属元素たるTiよりも酸化物生成自由エネルギーが低い。そのため、赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cに設けられた金属層4と、接合材3となる溶融した酸化物ガラス(SiO・TiO・RO)の溶融物3a2との接合時における界面での反応などにより、酸化還元反応を生じさせ赤外線透過部材2c側と接合材3との接合強度を高めることが可能となる。この場合、赤外線検出装置10Aは、ガラスフリット3a1を400℃以上に加熱して接合材3を形成すればよい。なお、SiOが主成分のガラスフリット3a1からなる接合材3では、B−PbOやB−ZnOが主成分のガラスフリット3a1からなる接合材3よりも耐酸性が優れている。したがって、赤外線検出装置10Aは、金属層4や金属接触層5の金属材料や接合材3となるガラスフリット3a1の種類を、赤外線検出装置10Aの用途や使用環境などに応じて適宜に選択すればよい。
赤外線検出装置10Aは、接合材3により、リッド1a上に赤外線透過部材2cを接合することができる。これにより、赤外線検出装置10Aは、リッド1aと赤外線透過部材2cとの接合強度を高めることが可能となる。
次に、赤外線検出装置10Aのパッケージ基体11は、たとえば、パッケージ基体11の内底面11ab側に赤外線アレイセンサ7が実装可能なものである。パッケージ基体11は、たとえば、アルミナを主成分としたセラミックにより形成することができる。パッケージ基体11は、アルミナを主成分としたセラミックだけでなく、アルミナにガラス系材質を加えることで、たとえば900℃以下のより低い温度で焼成されたLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)を用いることができる。パッケージ基体11は、LTCCの材料として、具体的には、アルミノケイ酸塩系(NaO−Al−Ba−SiO系)のガラス組成物を用いることができる。
パッケージ基体11は、不活性ガスを封入したり真空排気させるなど気密封止のため、ガスバリア性が高いことが好ましい。パッケージ基体11は、パッケージ基体11の材料として、窒化アルミニウム、アルミナやシリカ系セラミックを用いることができる。また、パッケージ基体11は、金属材料やSi材料により形成させてもよい。したがって、パッケージ基体11は、凹状のセラミック製のパッケージ基体11の構成だけに限定されず、キャンパッケージに使用されるステムでもよいし、半導体ウエハを利用するものでもよい。
赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aを蓋体として、リッド1aと、赤外線アレイセンサ7が実装されたパッケージ基体11とを接合して気密封止することで、赤外線検出装置10Aの内部を気密空間10aとしている。金属製(たとえば、コバール製など)のリッド1aとセラミック製のパッケージ基体11とを気密性よく強固に接合するためには、たとえば、抵抗シーム溶接を行えばよい。そのため、パッケージ基体11は、パッケージ基体11上にリッド1aと抵抗シーム溶接が可能なように、たとえば、コバールからなるシームリング(図示していない)が設けられている。なお、パッケージ基体11は、リッド1aと抵抗シーム溶接する場合、シームリングと当接するパッケージ基体11上にシーム溶接用金属膜(たとえば、W膜、Niメッキ膜およびAuメッキ膜など)を予め形成しておくことが好ましい。
次に、本実施形態の赤外線応用デバイス10の製造方法および赤外線応用デバイス10の一例である赤外線検出装置10Aの製造方法を説明する。
赤外線応用デバイス10の製造方法は、開口部1aaを有する基体1側と、赤外線を透過し開口部1aaを閉塞する窓材2側とを接合するものである。赤外線検出装置10Aの製造方法は、基体1における開口部1aaの周部に形成された金属接触層5と、窓材2における金属接触層5に対応する位置に形成された金属層4との間に、複数種の金属酸化物により構成される酸化物ガラスのガラスフリット3a1を配置させる配置工程を行う。次に、赤外線検出装置10Aの製造方法は、ガラスフリット3a1を溶融させることで、金属接触層5と金属層4とをガラスフリット3a1からなる接合材3で接合する接合工程を行う。
ここで、本実施形態の赤外線応用デバイス10の製造方法では、金属層4および金属接触層5それぞれにおける金属材料は、複数種の金属酸化物の少なくとも1種の金属酸化物における金属元素よりも酸化物生成自由エネルギーが低いものを用いている。
これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10の製造方法は、赤外線検出装置10Aを構成する部材間の接合強度を、より高める赤外線検出装置10Aを製造することが可能となる。
より具体的には、本実施形態における赤外線検出装置10Aの製造方法では、赤外線透過部材2cをリッド1a側に接合させるに先立って、メッキ法により、Cr元素を含む金属材料として金属接触層5を、リッド1a上に設けている。金属接触層5は、リッド1aに貫設された開口部1aaの周部に設けている。なお、金属接触層5は、メッキ法によりリッド1a側に形成させるだけでなく、スパッタ法や蒸着法により形成させたものでもよい。本実施形態における赤外線検出装置10Aの製造方法では、金属接触層5がCr元素を含む金属材料としてCr層を形成している。
また、赤外線透過部材2cでは、リッド1aの金属接触層5とは別途に、スパッタ法などを用いて、赤外線透過部材2cの赤外線入射面側に誘電体多層膜により形成させた被覆層2caを形成する。同様に、赤外線透過部材2cは、赤外線透過部材2cの赤外線出射面側に、誘電体多層膜により形成させた被覆層2cbを形成する。本実施形態における赤外線検出装置10Aの製造方法では、赤外線透過部材2cをリッド1a側に接合させるに先立って、メッキ法により、Cr元素を含む金属材料として金属層4を、赤外線透過部材2cの被覆層2cb上に設けている。金属層4は、金属接触層5と対向配置できるように設けている。金属層4は、金属接触層5と同様に、スパッタ法によりリッド1a側に形成させるだけでなく、蒸着法などにより形成させたものでもよい。本実施形態における赤外線検出装置10Aの製造方法では、金属層4がCr元素を含む金属材料としてCr層を形成している。
次に、赤外線検出装置10Aの製造方法では、たとえば、加熱炉(図示していない)で、リッド1a側と赤外線透過部材2c側とを接合させる。赤外線検出装置10Aの製造方法は、リッド1aと赤外線透過部材2cとの間に、後に接合材3として機能するガラスフリット3a1(ここでは、SiO・PbO・B)を介在させた状態で、加熱炉内に配置する。赤外線検出装置10Aの製造方法は、加熱炉内で、ガラスフリット3a1を溶融する処理温度(ここでは、550℃)以上で10分加熱する。加熱炉は、リッド1aおよび赤外線透過部材2cごとガラスフリット3a1を加熱してガラスフリット3a1を軟化させる。これにより、赤外線検出装置10Aの製造方法では、リッド1aの開口部1aaを覆って塞ぐように、赤外線透過部材2cとリッド1aとを接合材3で接合することが可能となる。
また、赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cをリッド1aに接合することとは別途に、赤外線アレイセンサ7をパッケージ基体11に固着させている。赤外線検出装置10Aは、ガラスや半田などの固着材8により、赤外線アレイセンサ7をパッケージ基体11側に固着させている。赤外線検出装置10Aでは、ワイヤ9により、赤外線アレイセンサ7の個別電極24や共通電極26と、パッケージ基体11に設けた配線パターン(図示していない)とをワイヤボンディングして電気的に接続する。
その後、赤外線検出装置10Aの製造方法では、赤外線検出装置10Aの内部に気密空間10aを形成するように、パッケージ基体11と、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aとを真空チャンバ(図示していない)内でシーム溶接する。具体的には、赤外線検出装置10Aの製造方法は、赤外線アレイセンサ7などが実装されたパッケージ基体11を覆うように、シームリングを介して、リッド1aを真空雰囲気でシーム溶接し気密封止する気密封止工程を行う。赤外線検出装置10Aの製造方法は、気密封止工程により赤外線検出装置10Aを形成することができる(図1を参照)。
これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10の製造方法では、赤外線応用デバイス10である赤外線検出装置10Aを構成する部材間の接合強度を、より高めた赤外線検出装置10Aを製造することが可能となる。
特に、本実施形態の赤外線応用デバイス10では、パッケージ基体11がアルミナで形成され、リッド1aがコバール製などの金属材質のもので形成し、赤外線透過部材2がSi材料などの半導体材料で形成しており、各々線膨張係数が異なる。そのため、赤外線検出装置10Aは、パッケージ基体11の材料、リッド1aの材料および赤外線透過部材2の材料それぞれの間での線膨張係数差に起因して熱応力が生じる。本実施形態の赤外線応用デバイス10は、赤外線検出装置10Aの形成時や形成後の実装時など赤外線検出装置10Aを加熱させた場合でも赤外線検出装置10Aを構成する部材間の接合強度を高めることができるために、気密的な封止を長期に亘って維持することが可能となる。
なお、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、上述のサーモパイルを備えた赤外線センサ素子を用いた赤外線検出装置10Aだけでなく、焦電素子を備えた赤外線センサ素子を用いたものでもよい。赤外線検出装置10Aは、赤外線センサ素子だけでなく、赤外線検出素子から出力される信号の処理を行う半導体集積回路素子を適宜に設けてもよい。また、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、赤外線検出装置10Aだけに限られず、分光式ガスセンサ装置、MEMS光スキャナなどにも適用できる。さらに、赤外線応用デバイス10は、気密封止する場合に用いられるものだけに限られない。赤外線応用デバイス10は、赤外線応用デバイス10の内部を真空雰囲気とするものだけに限られず、アルゴンガスやNガスなどの不活性ガスなどを封止したものでもよい。
(実施形態2)
図6に示す本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図1に示す実施形態1の金属層4と接合材3との界面が略平坦な接合面とするものの代わりに、金属層4と接合材3との接合面3aを凹凸にする凹凸部2a1を、窓材2に備えている点が相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
本実施形態の赤外線応用デバイス10の窓材2は、図6に示すように、金属層4を設けており、窓材2は、窓材2に設けた金属層4と接合材3との接合面3aを凹凸にする凹凸部2a1を備えている。赤外線応用デバイス10は、図示していないが、金属層4と接合材3との接合面3aを凹凸にできる限り、略平坦な赤外線透過部材2cに設けた金属層4に凹凸部を備えるものでもよい。
言い換えれば、窓材2は、金属層4を設けており、窓材2または窓材2に設けた金属層4の少なくとも一方は、窓材2に設けた金属層4と接合材3との接合面3aを凹凸にする凹凸部2a1を備えている。
本実施形態の赤外線応用デバイス10は、金属層4と接合材3との界面が略平坦な接合面とするものと比較して、金属層4と接合材3との接合面積を大きくしている。これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10では、金属層4の金属材料と、接合材3の金属酸化物とが反応する領域が増えることになる。すなわち、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、赤外線応用デバイス10を構成する部材間として、具体的には、窓材2側と接合材3との接合強度を、より高めることが可能となる。
(実施形態3)
図7に示す本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図1に示す実施形態1の金属接触層5と接合材3との界面が略平坦な接合面とするものの代わりに、金属接触層5と接合材3との接合面(以下、接合界面ともいう)3bを凹凸にする凹凸形状部1b1を、基体1に備えている点が相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
本実施形態の赤外線応用デバイス10の基体1は、図7に示すように、金属接触層5を設けており、基体1は、基体1に設けた金属接触層5と接合材3との接合界面3bを凹凸にする凹凸形状部1b1を備えている。赤外線応用デバイス10は、図示していないが、金属接触層5と接合材3との接合界面3bを凹凸にできる限り、略平坦なリッド1aに設けた金属接触層5に凹凸部を備えるものでもよい。
言い換えれば、基体1は、金属接触層5を設けており、基体1または基体1に設けた金属接触層5の少なくとも一方は、基体1に設けた金属接触層5と接合材3との接合面3bを凹凸にする凹凸形状部1a1を備えている。
本実施形態の赤外線応用デバイス10は、金属接触層5と接合材3との界面が略平坦な接合界面とするものと比較して、金属接触層5と接合材3との接合面積を大きくしている。これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10では、金属接触層5の金属材料と、接合材3の金属酸化物とが反応する領域が増えることになる。すなわち、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、赤外線応用デバイス10を構成する部材間として、より具体的には、基体1側と接合材3との接合強度を、より高めることが可能となる。
なお、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図6の実施形態2に示す赤外線応用デバイス10における金属層4と接合材3との接合面3aを凹凸にする凹凸部2a1を窓材2に備えたものに適用することもできる。これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10では、赤外線応用デバイス10を構成する基体1側と、窓材2側との接合強度を更に高めることが可能となる。
(実施形態4)
図8に示す本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図1に示す実施形態1のパッケージ基体11とリッド1aとをシーム溶接する代わりに、パッケージ基体11とリッド1aとを接合材3により接合する点が主として相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図8に示すように、基体1たるパッケージ基体11と、少なくとも一部が赤外線を透過する窓材2とを備えている。本実施形態の赤外線応用デバイス10では、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aが窓材2として機能している。赤外線応用デバイス10は、基体1側と窓材2側とを接合する接合材3とを備えている。
窓材2は、接合材3と接する金属層4を設けており、接合材3は、複数種の金属酸化物により構成される酸化物ガラスである。特に、本実施形態の赤外線応用デバイス10の金属層4における金属材料は、複数種の上記金属酸化物の少なくとも1種の上記金属酸化物における金属元素よりも酸化物生成自由エネルギーが低いものを用いている。これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、窓材2側と接合材3との接合強度を、より高めることが可能となる。
また、本実施形態の赤外線応用デバイス10の基体1は、接合材3と接する金属層(以下、金属接触層ともいう)5を設けている。特に、本実施形態の赤外線応用デバイス10における金属接触層5の金属材料は、上記金属元素よりも酸化物生成自由エネルギーが低いものを用いている。これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、基体1側と接合材3との接合強度を、より高めることが可能となる。
本実施形態の赤外線応用デバイス10は、窓材2の金属層4と基体1の金属接触層5とを備えるものだけに限られず、図9に示す、窓材2たるリッド1aに接合材3と接する金属層4を設け、基体1たるパッケージ基体11に金属接触層5を設けないものでもよい。同様に、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図10に示すように、基体1たるパッケージ基体11に金属接触層5を設け、窓材2たるリッド1aに、接合材3と接する金属層4を設けないものでもよい。すなわち、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、窓材2または基体1の少なくとも一方に、接合材3と接する金属層4,5を設ければよい。
以下、本実施形態の赤外線応用デバイス10の一例として、図8の赤外線検出装置10Aを説明する。
本実施形態の赤外線応用デバイス10における赤外線検出装置10Aでは、基体1として、開口部11aaを有する凹状のパッケージ基体11と、開口部11aaを閉塞する窓材2たるリッド1aとを備えている。リッド1aには、赤外線を透過する赤外線透過部材2cを、リッド1aに貫設された貫通孔を閉塞するように設けている。赤外線検出装置10Aは、パッケージ基体11側と、リッド1a側とを接合材3で接合している。また、赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aと、赤外線アレイセンサ7が配置されたパッケージ基体11とを接合して気密封止している。赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aとパッケージ基体11とで囲まれた空間を気密空間10aとしている。
赤外線検出装置10Aは、接合材3により、開口部11aaを閉塞するようにパッケージ基体11に、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aを接合している。接合材3は、複数種の金属酸化物により構成される酸化物ガラス(たとえば、SiO・PbO・B)からなる低融点ガラスを用いている。言い換えれば、赤外線検出装置10Aは、パッケージ基体11側と、リッド1a側とを接合材3により接合している。
なお、赤外線検出装置10Aは、図示していないが、赤外線透過部材2cとリッド1aとを実施形態1と同様にして接合している。
赤外線検出装置10Aは、酸化物ガラス(SiO・PbO・B)を用いて接合材3を形成させる場合、たとえば、リッド1a側の金属層4として、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種の金属材料を含んだものであればよい。金属層4における金属材料は、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種を用いることにより、酸化物ガラスにおける金属酸化物たるPbOの金属元素であるPb元素よりも、酸化物生成自由エネルギーが低いものとすることができる。金属層4は、蒸着法、スパッタリング法やめっきなどを利用して窓材2に形成させることができる。赤外線検出装置10Aでは、酸化物ガラス(SiO・PbO・B)のガラスフリット(ガラス粉体)を、たとえば、400℃以上に加熱溶融して接合材3を形成することができる。
赤外線検出装置10Aでは、金属層4における金属材料をFe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種とすることで、金属層4の金属材料がSiO・PbO・Bにより構成される酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりもO元素との親和力を強くできる。言い換えれば、赤外線検出装置10Aでは、金属層4における金属材料(Fe,Cr,Mn,Al)が酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりも酸化物ガラスにおけるO元素と反応しやすい。赤外線検出装置10Aは、金属層4を設けたリッド1a側と、接合材3との接合強度を高めることが可能となると考えられる。
同様に、赤外線検出装置10Aは、金属接触層5における金属材料に、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種を用いることで、酸化物ガラス(SiO・PbO・B)における金属酸化物たるPbOの金属元素(Pb元素)よりも酸化物生成自由エネルギーが低いものとすることができる。金属接触層5は、蒸着法やスパッタリング法などを利用して基体1に形成させることができる。また、金属接触層5は、基体1となるセラミック製のパッケージ基体11におけるグリーンシートに予め上述の金属材料を形成しておき、グリーンシートの焼成時にパッケージ基体11の形成と同時に金属接触層5を形成させることもできる。
赤外線検出装置10Aは、金属接触層5における金属材料をFe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種とすることで、金属接触層5の金属材料がSiO・PbO・Bにより構成される酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりもO元素との親和力を強くできる。言い換えれば、赤外線検出装置10Aでは、金属接触層5における金属材料(Fe,Cr,Mn,Al)が酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりも酸化物ガラスにおけるO元素と反応しやすい。そのため、赤外線検出装置10Aは、金属接触層5を設けたパッケージ基体11側と、接合材3との接合強度を高めることが可能になると考えられる。赤外線検出装置10Aでは、リッド1a側とパッケージ基体11側とを接合材3により接合している。
赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aが凹状のパッケージ基体11を覆うように、リッド1aとパッケージ基体11とを接合材3で接合している。これにより、赤外線検出装置10Aは、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aと、予め赤外線アレイセンサ7を内部に備えた凹状のパッケージ基体11とで囲まれた空間を気密空間10aとしている。
これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、赤外線応用デバイス10を構成する部材間として、具体的には、窓材2たるリッド1a側と基体1たるパッケージ基体11側との接合強度を、より高めることが可能となる。
(実施形態5)
図11に示す本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図9に示す実施形態4の金属層4と接合材3との界面が略平坦な接合面とするものの代わりに、金属層4と接合材3との接合面3aを凹凸にする凹凸部4a1を、窓材2に備えている点が相違する。なお、実施形態4と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
本実施形態の赤外線応用デバイス10の窓材2たるリッド1aは、図11に示すように、金属層4を設けており、窓材2に設けた金属層4は、窓材2に設けた金属層4と接合材3との接合面3aを凹凸にする凹凸部4a1を備えている。赤外線応用デバイス10は、図示していないが、金属層4と接合材3との接合面3aを凹凸にできる限り、リッド1aに凹凸部を備えるものでもよい。
言い換えれば、窓材2は、金属層4を設けており、窓材2または窓材2に設けた金属層4の少なくとも一方は、窓材2に設けた金属層4と接合材3との接合面3aを凹凸にする凹凸部4a1を備えている。
本実施形態の赤外線応用デバイス10は、金属層4と接合材3との界面が略平坦な接合面とするものと比較して、金属層4と接合材3との接合面積を大きくしている。これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10では、金属層4の金属材料と、接合材3の金属酸化物とが反応する領域が増えることになる。すなわち、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、赤外線応用デバイス10を構成する部材間として、より具体的には、窓材2たるリッド1a側と接合材3との接合強度を、より高めることが可能となる。
(実施形態6)
図12に示す本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図10に示す実施形態4の金属接触層5と接合材3との界面が略平坦な接合面とするものの代わりに、金属接触層5と接合材3との接合面(以下、接合界面とも言う)3bを凹凸にする凹凸形状部5b1を、金属接触層5に備えている点が相違する。なお、実施形態4と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
本実施形態の赤外線応用デバイス10の基体1たるパッケージ基体11は、図12に示すように、金属接触層5を設けており、基体1に設けた金属接触層5は、基体1に設けた金属接触層5と接合材3との接合界面3bを凹凸にする凹凸形状部5a1を備えている。赤外線応用デバイス10は、図示していないが、金属接触層5と接合材3との接合界面3bを凹凸にできる限り、パッケージ基体11に凹凸形状部を備えるものでもよい。
言い換えれば、基体1は、金属接触層5を設けており、基体1または基体1に設けた金属接触層5の少なくとも一方は、基体1に設けた金属接触層5と接合材3との接合界面3bを凹凸にする凹凸形状部5a1を備えている。
本実施形態の赤外線応用デバイス10は、金属接触層5と接合材3との界面が略平坦な接合界面とするものと比較して、金属接触層5と接合材3との接合面積を大きくしている。これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10では、金属接触層5の金属材料と、接合材3の金属酸化物とが反応する領域が増えることになる。すなわち、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、赤外線応用デバイス10を構成する部材間として、より具体的には、基体1たるパッケージ基体11側と接合材3との接合強度を、より高めることが可能となる。
なお、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図11の実施形態5に示す赤外線応用デバイス10における金属層4と接合材3との接合面3aを凹凸にする凹凸部4a1をリッド1a側に備えたものに適用することもできる。これにより、本実施形態の赤外線応用デバイス10では、赤外線応用デバイス10を構成する基体1側と、窓材2側との接合強度を更に高めることが可能となる。
(実施形態7)
図13に示す本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図1に示す実施形態1とリッド1a、赤外線透過部材2cおよびパッケージ基体11の構造が主として相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
以下、本実施形態の赤外線応用デバイス10の一例として、図13の赤外線検出装置10Bを説明する。
赤外線検出装置10Bは、平板状のセラミック製のパッケージ基体11を備えている。赤外線検出装置10Bは、平板状のパッケージ基体11を覆う有底筒状のリッド1aを備えている。リッド1aは、内底面1caに貫通孔を有しており、貫通孔における開口部1aaを閉塞する赤外線透過部材2cを備えている。また、赤外線透過部材2cは、レンズ形状を備え、シリコンよりなっている。赤外線透過部材2cは、リッド1aの内底面1ca側が平らな平板凸状としている。赤外線透過部材2cは、外部からの赤外線を透過しパッケージ基体11側に透過した赤外線を集光して照射する。リッド1aは、有底筒状の先端部に外方に向かって突出する鍔部1acを備えている。
赤外線検出装置10Bは、固着材8により、赤外線センサ素子たる赤外線アレイセンサ7を平板状のパッケージ基体11の一表面11bc側に実装している。赤外線検出装置10Bは、赤外線透過部材2cの外周縁に設けた金属層4とリッド1aの開口部1aaの周部に設けた金属接触層5とを接合部3を介して接合している。また、赤外線検出装置10Bは、リッド1aの鍔部1acに設けた金属層4とパッケージ基体11に設けた金属接触層5とを接合部3を介して接合している。
赤外線検出装置10Bは、赤外線透過部材2c側と、リッド1a側と、パッケージ基体11側とをそれぞれ接合して気密封止している。赤外線検出装置10Bは、赤外線透過部材2cとリッド1aとパッケージ基体11とで囲まれた空間を気密空間10aとしている。
各接合材3は、複数種の金属酸化物により構成される酸化物ガラス(たとえば、SiO・PbO・B)からなる低融点ガラスを用いている。
赤外線検出装置10Bは、酸化物ガラス(SiO・PbO・B)を用いて接合材3を形成させる場合、たとえば、有底筒状のリッド1a側や赤外線透過部材2c側の金属層4として、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種の金属材料を含んだものであればよい。金属層4における金属材料は、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種を用いることにより、酸化物ガラスにおける金属酸化物たるPbOの金属元素であるPb元素よりも、後述する酸化物生成自由エネルギーが低いものとすることができる。
赤外線検出装置10Bでは、金属層4における金属材料をFe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種とすることで、金属層4の金属材料がSiO・PbO・Bにより構成される酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりもO元素との親和力を強くできる。言い換えれば、赤外線検出装置10Bでは、金属層4における金属材料(Fe,Cr,Mn,Al)が酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりも酸化物ガラスにおけるO元素と反応しやすい。赤外線検出装置10Bは、金属層4を設けたリッド1a側や金属層4を設けた赤外線透過部材2c側と、接合材3との接合強度を高めることが可能となると考えられる。
同様に、赤外線検出装置10Bは、金属接触層5における金属材料に、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種を用いることで、酸化物ガラス(SiO・PbO・B)における金属酸化物たるPbOの金属元素(Pb元素)よりも酸化物生成自由エネルギーが低いものとすることができる。金属接触層5は、蒸着法やスパッタリング法などを利用してパッケージ基体11やリッド1aに形成させることができる。なお、金属接触層5は、セラミック製のパッケージ基体11におけるグリーンシートに予め上述の金属材料を形成しておき、グリーンシートの焼成時にパッケージ基体11の形成と同時に金属接触層5を形成させることもできる。
赤外線検出装置10Bは、金属接触層5における金属材料をFe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種とすることで、金属接触層5の金属材料がSiO・PbO・Bにより構成される酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりもO元素との親和力を強くできる。言い換えれば、赤外線検出装置10Bでは、金属接触層5における金属材料(Fe,Cr,Mn,Al)が酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりも酸化物ガラスにおけるO元素と反応しやすい。そのため、赤外線検出装置10Bは、金属接触層5を設けたパッケージ基体11側や金属接触層5を設けたリッド1aと、接合材3との接合強度を高めることが可能になると考えられる。
赤外線検出装置10Bは、有底筒状のリッド1aを赤外線透過部材2cに対して基体1として用いている。赤外線検出装置10Bは、有底筒状のリッド1aを閉塞する平凸状の赤外線透過部材2cをリッド1aに対して窓材2として用いている。また、赤外線検出装置10Bは、赤外線透過部材2cを備えたリッド1aをパッケージ基体11に対して窓材2として用いている。赤外線検出装置10Bは、平板状のパッケージ基体11を有底筒状のリッド1aに対して基体1として用いている。すなわち、本実施形態の赤外線応用デバイス10における赤外線検出装置10Bでは、リッド1aが基体1としても窓材2としても機能する。
本実施形態の赤外線応用デバイス10は、赤外線応用デバイス10を構成する部材間として、具体的には、赤外線透過部材2c側とリッド1a側との接合強度を、より高めることが可能となる。また、本実施形態の赤外線応用デバイス10は、赤外線応用デバイス10を構成する部材間として、具体的には、リッド1a側とパッケージ基体11側との接合強度を、より高めることが可能となる。
(実施形態8)
図14に示す本実施形態の赤外線応用デバイス10は、図1に示す実施形態1と基体1と窓材2との具体的形状が相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を適宜省略している。
本実施形態の赤外線応用デバイス10の赤外線検出装置10Cは、図14に示すように、基体1として、開口部11aaを有する凹状のセラミック製のパッケージ基体11を用いている。赤外線検出装置10Cは、窓材2として、凹状のパッケージ基体11における開口部11aaを閉塞するリッド2dを用いている。リッド2dは、平板状のシリコン半導体を用いている。すなわち、リッド2dは、シリコンよりなっている。リッド2dは、図示していないが、機能膜として、リッド2dの厚み方向の少なくとも一方の表面に硫化亜鉛からなる反射防止膜を好適に設けている。
赤外線検出装置10Cは、パッケージ基体11の外周壁11adを覆う覆部12と、覆部12を貫設し赤外線機能素子たる赤外線アレイセンサ7に対して窓となる貫設孔12aaに設けた赤外線透過レンズ2eとを備えている。また、赤外線検出装置10Cは、パッケージ基体11の外周壁11adから外方に向かって突出する鍔部11acを備えている。
赤外線検出装置10Cは、凹状のパッケージ基体11の内底面11ab側に赤外線アレイセンサ7を実装している。赤外線検出装置10Cは、平板状のリッド2dに設けた金属層4と、パッケージ基体11に設けた金属接触層5とを接合材3を介して接合して気密封止している。赤外線検出装置10Cは、赤外線を透過する平板状のリッド2dとパッケージ基体11とで囲まれた空間を気密空間10aとしている。
赤外線検出装置10Cは、接合材3により平板状のリッド2d側と凹状のパッケージ基体11側との内部を気密封止されており、赤外線透過レンズ2eを備えた覆部12で覆われるパッケージ基体11との空間を必ずしも気密封止させる必要がない。
赤外線検出装置10Cの覆部12は、金属(たとえば、コバール製など)や樹脂などからなる蓋体に貫設孔12aaが設けられたものである。赤外線検出装置10Cは、覆部12とパッケージ基体11とをエポキシ樹脂などにより、接着して固定している。赤外線検出装置10Cの赤外線透過レンズ2eは、赤外線を透過する半導体材料(たとえば、Si材料やGe材料など)により形成されている。赤外線検出装置10Cは、内底面11ab側に赤外線アレイセンサ7が実装された基体1の外周壁11adの頂上部と、平板状のリッド2dとを接合材3で接合して、内部を気密封止している。接合材3は、複数種の金属酸化物により構成される酸化物ガラス(たとえば、SiO・PbO・B)からなる低融点ガラスを用いている。言い換えれば、赤外線検出装置10Cは、リッド2d側と、パッケージ基体11側とを接合材3により接合している。
赤外線検出装置10Cは、酸化物ガラス(SiO・PbO・B)を用いて接合材3を形成させる場合、たとえば、平板状のリッド2d側の金属層4として、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種の金属材料を含んだものであればよい。金属層4における金属材料は、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種を用いることにより、酸化物ガラスにおける金属酸化物たるPbOの金属元素であるPb元素よりも、後述する酸化物生成自由エネルギーが低いものとすることができる。
赤外線検出装置10Cでは、金属層4における金属材料をFe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種とすることで、金属層4の金属材料がSiO・PbO・Bにより構成される酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりもO元素との親和力を強くできる。言い換えれば、赤外線検出装置10Cでは、金属層4における金属材料(Fe,Cr,Mn,Al)が酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりも酸化物ガラスにおけるO元素と反応しやすい。赤外線検出装置10Cは、金属層4を設けたリッド2d側と、接合材3との接合強度を高めることが可能となると考えられる。
同様に、赤外線検出装置10Cは、金属接触層5における金属材料に、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種を用いることで、酸化物ガラス(SiO・PbO・B)における金属酸化物たるPbOの金属元素(Pb元素)よりも酸化物生成自由エネルギーが低いものとすることができる。金属接触層5は、蒸着法やスパッタリング法などを利用して基体1に形成させることができる。また、金属接触層5は、基体1となるセラミック製のパッケージ基体11におけるグリーンシートに予め上述の金属材料を形成しておき、グリーンシートの焼成時にパッケージ基体11の形成と同時に金属接触層5を形成させることもできる。
赤外線検出装置10Cは、金属接触層5における金属材料をFe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種とすることで、金属接触層5の金属材料がSiO・PbO・Bにより構成される酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりもO元素との親和力を強くできる。言い換えれば、赤外線検出装置10Cでは、金属接触層5における金属材料(Fe,Cr,Mn,Al)が酸化物ガラスの金属元素(Pb元素)よりも酸化物ガラスにおけるO元素と反応しやすい。そのため、赤外線検出装置10Cは、金属接触層5を設けたパッケージ基体11側と、接合材3との接合強度を高めることが可能になると考えられる。赤外線検出装置10Cでは、パッケージ基体11側とリッド2d側とを接合材3により接合している。
これにより本実施形態の赤外線応用デバイス10は、赤外線応用デバイス10を構成する部材間として、具体的には、赤外線透過部材2d側とパッケージ基体11側との接合強度を、より高めることが可能となる。
1 基体
1a、2d リッド
1b1 凹凸形状部
1aa 開口部
2 窓材
2a1 凹凸部
2e 赤外線透過レンズ
3 接合材
3a、3b 接合面
4、5 金属層
10 赤外線応用デバイス
11 パッケージ基体
11ab 内底面
11ad 外周壁
12 覆部
12aa 貫設孔

Claims (12)

  1. 基体と、少なくとも一部が赤外線を透過する窓材と、前記基体側と前記窓材側とを接合する接合材とを備えた赤外線応用デバイスであって、
    前記窓材または前記基体の少なくとも一方は、前記接合材と接する金属層を設けており、前記接合材は、複数種の金属酸化物により構成される酸化物ガラスであり、前記金属層における金属材料は、複数種の前記金属酸化物の少なくとも1種の前記金属酸化物における金属元素よりも酸化物生成自由エネルギーが低いことを特徴とする赤外線応用デバイス。
  2. 前記窓材は、前記金属層を設けており、前記窓材または前記窓材に設けた前記金属層の少なくとも一方は、前記窓材に設けた前記金属層と前記接合材との接合面を凹凸にする凹凸部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の赤外線応用デバイス。
  3. 前記基体は、前記金属層を設けており、前記基体または前記基体に設けた前記金属層の少なくとも一方は、前記基体に設けた前記金属層と前記接合材との接合面を凹凸にする凹凸形状部を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の赤外線応用デバイス。
  4. 前記金属層は、Fe,Cr,Mn,Alから選択される少なくとも1種の前記金属材料を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の赤外線応用デバイス。
  5. 前記窓材は、赤外線が透過する前記窓材の表面に機能膜を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の赤外線応用デバイス。
  6. 前記機能膜は、赤外線の反射を抑制する反射防止膜であることを特徴とする請求項5記載の赤外線応用デバイス。
  7. 前記機能膜は、所定の赤外線を選択的に透過する波長選択フィルタであることを特徴とする請求項5記載の赤外線応用デバイス。
  8. 前記基体は、開口部を有する凹状のセラミック製のパッケージ基体であり、前記窓材は、前記凹状の前記パッケージ基体における前記開口部を閉塞するリッドであることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の赤外線応用デバイス。
  9. 前記リッドは、シリコンよりなることを特徴とする請求項8に記載の赤外線応用デバイス。
  10. 前記パッケージ基体の内底面側に実装する赤外線機能素子と、前記パッケージ基体の外周壁を覆う覆部と、該覆部を貫設し前記赤外線機能素子に対して窓となる貫設孔に設ける赤外線透過レンズとを備えたことを特徴とする請求項8または請求項9に記載の赤外線応用デバイス。
  11. 前記基体は、貫通孔が貫設され開口部を有するリッドであり、前記窓材は、前記貫通孔における前記開口部を閉塞する赤外線透過部材であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の赤外線応用デバイス。
  12. 前記赤外線透過部材は、レンズ形状を備え、シリコンよりなることを特徴とする請求項11に記載の赤外線応用デバイス。
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